JP6434745B2 - トレッド用ゴム組成物およびタイヤ - Google Patents

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本発明はトレッド用ゴム組成物および該ゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤに関する。
従来、タイヤの転がり抵抗を低減することにより(転がり抵抗性能の向上)、車の低燃費化が行われてきたが、近年、車の低燃費化への要求はますます強くなっており、タイヤ部材の中でもタイヤにおける占有比率の高いトレッド部を構成するゴム組成物(トレッド用ゴム組成物)に対して、優れた低燃費性が要求されている。
ゴム組成物において低燃費性を向上させる手段として、ゴム組成物におけるフィラーの配合量を減量する方法が知られている。しかし、この場合、ゴム組成物の破壊強度が低下し、十分な耐久性の確保が難しくなるという問題がある。
特許文献1には、所定のゴム成分、シリカ、脂肪族カルボン酸と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含有することで、加硫戻りを抑制させつつ、転がり抵抗を低減させ、加工性、耐摩耗性およびウェットスキッド性能を向上させたゴム組成物が開示されている。また、特許文献2には、所定のゴム成分、硫黄、カーボンブラックを含有することで、低発熱性を維持したまま、耐ゴム欠け性、耐摩耗性を向上させたゴム組成物が開示されている。しかし、いずれも低燃費性および耐久性を両立させる点については検討されていない。
特開2007−321041号公報 特開2007−131730号公報
本発明は、低燃費性および耐久性を両立させることができるトレッド用ゴム組成物、ならびに該ゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100質量部に対し、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物である加硫戻り防止剤を1〜10質量部含有し、加硫温度160〜180℃で加硫量が25〜45ECUとなるように加硫されたトレッド用ゴム組成物に関する。
前記ゴム組成物は、さらに、カーボンブラックを35〜75質量部含有し、キャップトレッド用ゴム組成物とすることが好ましい。
また、前記ゴム組成物は、さらに、カーボンブラックを15〜55質量部含有し、ベーストレッド用ゴム組成物とすることが好ましい。
さらに、本発明は、前記トレッド用ゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤに関する。
また、本発明は、前記キャップトレッド用ゴム組成物で構成されるキャップトレッドを備えるタイヤに関する。
また、本発明は、前記ベーストレッド用ゴム組成物で構成されるベーストレッドを備えるタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物である加硫戻り防止剤を特定量含有し、所定の加硫温度で加硫量が所定の範囲内となるように加硫されたゴム組成物とすることで、低燃費性および耐久性を両立させたトレッド用ゴム組成物を提供することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、ゴム成分に対し、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物である加硫戻り防止剤を特定量含有し、加硫温度160〜180℃で加硫量が25〜45ECUとなるように加硫されたゴム組成物である。
前記ゴム成分としては特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などのジエン系ゴム成分が挙げられる。これらのジエン系ゴム成分は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。なかでも、ゴム強度に優れ、本発明の効果を得られやすいという理由から、NRを含有することが好ましい。
また、本発明のゴム組成物を後述のようなキャップトレッドに適用する場合は、グリップ性能に優れるという理由からSBRを含有することが好ましく、本発明のゴム組成物を後述のようなベーストレッドに適用する場合は、より低燃費性、耐摩耗性、および耐屈曲性に優れるという理由からBRを含有することが好ましい。
前記NRとしては特に限定されず、例えばSIR20、RSS3、TSR20など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
NRを含有する場合のゴム成分中のNRの含有量は、50質量%以上が好ましく、55質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。NRの含有量が50質量%未満の場合は、ゴム強度が低下し、耐久性が低下する恐れがある。また、NRの含有量は、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。NRの含有量が90質量%を超える場合は、グリップ性能が劣る傾向がある。
前記SBRとしては、乳化重合により得られる乳化重合SBR(E−SBR)、溶液重合により得られる溶液重合SBR(S−SBR)、およびこれらのSBRを変性した変性SBR(変性E−SBR、変性S−SBR)などの各種SBRを用いることができる。
SBRを含有する場合のゴム成分中のSBRの含有量は、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。SBRの含有量が10質量%未満の場合は、グリップ性能が劣る傾向がある。また、SBRの含有量は、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。SBRの含有量が50質量%を超える場合は、ゴム強度が低下する傾向がある。
前記BRとしては、ハイシス1,4−ポリブタジエンゴム(ハイシスBR)、低シス1,4−ポリブタジエンゴム(低シスBR)、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴム(SPB含有BR)、変性ブタジエンゴム(変性BR)などの各種BRを用いることができる。
BRを含有する場合のゴム成分中のBRの含有量は、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。BRの含有量が10質量%未満の場合は、耐摩耗性が劣る傾向がある。また、BRの含有量は、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。BRの含有量が50質量%を超える場合は、グリップ性能、および耐久性が低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物は加硫戻り防止剤として脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含有する。
前記脂肪族カルボン酸の亜鉛塩における脂肪族カルボン酸としては、やし油、パーム核油、ツバキ油、オリーブ油、アーモンド油、カノーラ油、落花生油、米糖油、カカオ脂、パーム油、大豆油、綿実油、胡麻油、亜麻仁油、ひまし油、菜種油などの植物油由来の脂肪族カルボン酸、牛脂などの動物油由来の脂肪族カルボン酸、アロマオイルなどの石油系オイル由来の脂肪族カルボン酸などが挙げられるが、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、さらに、加硫戻りを十分に抑制できることから、植物油由来の脂肪族カルボン酸が好ましく、やし油、パーム核油またはパーム油由来の脂肪族カルボン酸がより好ましい。
脂肪族カルボン酸の炭素数は4以上が好ましく、6以上がより好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が4未満の場合は、分散性が悪化する傾向がある。また、脂肪族カルボン酸の炭素数は16以下が好ましく、14以下がより好ましく、12以下がさらに好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が16を超える場合は、加硫戻りを十分に抑制できない傾向がある。
なお、脂肪族カルボン酸中の脂肪族としては、アルキル基などの鎖状構造でも、シクロアルキル基などの環状構造でもよい。
前記芳香族カルボン酸の亜鉛塩における芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸、メリト酸、ヘミメリト酸、トリメリト酸、ジフェン酸、トルイル酸、ナフトエ酸などが挙げられる。なかでも、加硫戻りを十分に抑制できることから、安息香酸、フタル酸またはナフトエ酸が好ましい。
前記混合物中の脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との含有モル比率(脂肪族カルボン酸の亜鉛塩/芳香族カルボン酸の亜鉛塩、以下、含有比率とする)は1/20以上が好ましく、1/15以上がより好ましく、1/10以上がさらに好ましい。含有比率が1/20未満の場合は、混合物の分散性および安定性が悪化する傾向がある。また、含有比率は20/1以下が好ましく、15/1以下がより好ましく、10/1以下がさらに好ましい。含有比率が20/1を超える場合は、加硫戻りを十分に抑制できない傾向がある。
混合物中の亜鉛含有率は3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。混合物中の亜鉛含有率が3質量%未満の場合は、加硫戻りを十分に抑制できない傾向がある。また、混合物中の亜鉛含有率は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。混合物中の亜鉛含有率が30質量%を超える場合は、加工性が悪化する傾向がある。
混合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して1質量部以上であり、2質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。混合物の含有量が1質量部未満の場合は、加硫戻りの抑制効果が十分ではなく、転がり抵抗低減の改善効果が得られにくい傾向がある。また、混合物の含有量は10質量部以下であり、8質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。混合物の含有量が10質量部を超える場合は、ゴムの粘度が大幅に下がり、加工性の悪化、ブルームの恐れがある。
本発明のゴム組成物は加硫温度160〜180℃で加硫量が25〜45ECUとなる加硫条件で加硫されたゴム組成物である。
前記加硫温度は、160℃以上である。加硫温度が160℃未満の場合は、生産性が大きく悪化する傾向がある。また、加硫温度は、180℃以下であり、170℃以下が好ましい。加硫温度が180℃を超える場合は、低燃費性が悪化する傾向がある。
加硫量を適正化することで、ゴム中に含まれる分子鎖の切断を抑制し、発熱を抑えることができるが、架橋が密となり、破断伸びが低下し、耐久性が悪化してしまう。これに対して、本発明では、加硫量を最適化するとともに脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を特定量配合しているので、優れた低燃費性を得ながら、耐久性の改善効果も発揮され、これらの性能の両立が可能となる。特に、ゴム成分としてNRを配合した場合に顕著な改善効果が発揮され、低燃費性および耐久性を高次元に両立できる。
本発明のゴム組成物(加硫ゴム組成物)は、加硫量が25〜45ECUとなるように加硫されたゴム組成物である。ゴムを加硫する場合、加硫に必要な熱量を与える必要があり、このことは日本ゴム協会誌第59巻第3号(1986)129ページなどに記載されている。
具体的には、加硫量(ECU)は下記式により算出される。
Figure 0006434745
E(kJ/mol K):活性化エネルギー(83.7 kJ/mol K)
R(kJ/mol K):一般ガス定数(8.314×10-3 kJ/mol K)
0(℃):基準温度(141.7 ℃)
T(℃):加硫温度(℃)
t(s):加硫時間(s)
0(s):基準時間(60 s)
前記加硫量は、低発熱性を改善し、タイヤの低燃費性を改善できるという理由から25〜45ECUであり、30〜40ECUが好ましい。加硫量が25ECU未満の場合は、低燃費性および耐久性が悪化する傾向がある。また、45ECUを超える場合は、低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、さらにカーボンブラックを含有することが好ましい。これにより、補強性を高めるとともに、耐久性も向上させることができる。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、60m2/g以上が好ましく、65m2/g以上がより好ましい。N2SAが60m2/g未満の場合は、補強効果が小さく、ゴム強度が低下する傾向がある。また、該N2SAは150m2/g以下が好ましく、145m2/g以下がより好ましい。N2SAが150m2/gを超える場合は、粘度上昇が大きく、加工性が悪化する傾向がある。なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
特に、1層構造のトレッド用ゴム組成物とする場合のカーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、100m2/g以上が好ましく、110m2/g以上がより好ましい。N2SAが100m2/g未満の場合は、補強効果が小さく、ゴム強度が低下する傾向がある。また、該N2SAは150m2/g以下が好ましく、140m2/g以下がより好ましい。N2SAが150m2/gを超える場合は、粘度上昇が大きく、加工性が悪化する傾向がある。
特に、キャップトレッド用ゴム組成物とする場合のカーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、100m2/g以上が好ましく、110m2/g以上がより好ましい。N2SAが100m2/g未満の場合は、ゴム強度が低下する傾向がある。また、該N2SAは150m2/g以下が好ましく、140m2/g以下がより好ましい。N2SAが150m2/gを超える場合は、加工性が悪化する傾向がある。
また特に、ベーストレッド用ゴム組成物とする場合のカーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、60m2/g以上が好ましく、65m2/g以上がより好ましい。N2SAが60m2/g未満の場合は、ゴム強度が低下する傾向がある。また、該N2SAは90m2/g以下が好ましく、80m2/g以下がより好ましい。N2SAが90m2/gを超える場合は、加工性が悪化する傾向がある。
カーボンブラックを含有する場合のカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、15質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましい。含有量が15質量部未満の場合は、耐久性が低下する傾向がある。また、該含有量は、80質量部以下が好ましく、75質量部以下がより好ましい。含有量が80質量部を超える場合は、発熱性が高くなる傾向、加工性が悪化する傾向がある。
特に、1層構造のトレッド用ゴム組成物とする場合のカーボンブラックを含有する場合のカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上が好ましく、40質量部以上がより好ましい。含有量が30質量部未満の場合は、破壊強度が低下し耐久性が低下する傾向がある。また、該含有量は、80質量部以下が好ましく、70質量部以下がより好ましい。含有量が80質量部を超える場合は、発熱性が高くなる傾向、加工性が悪化する傾向がある。
特に、キャップトレッド用ゴム組成物とする場合のカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、35質量部以上が好ましく、45質量部以上がより好ましい。含有量が35質量部未満の場合は、破壊強度が低下し耐久性が低下する傾向がある。また、該含有量は、75質量部以下が好ましく、60質量部以下がより好ましい。含有量が75質量部を超える場合は、発熱性が高くなる傾向がある。
また特に、ベーストレッド用ゴム組成物とする場合のカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、15質量部以上が好ましく、25質量部以上がより好ましい。含有量が15質量部未満の場合は、破壊強度が低下し耐久性が低下する傾向がある。また、該含有量は、55質量部以下が好ましく、45質量部以下がより好ましい。含有量が55質量部を超える場合は、発熱性が高くなる傾向がある。
本発明のゴム組成物は、前記の成分以外にも、従来からゴム工業で使用される配合剤や添加剤、例えば、カーボンブラック以外の各種補強用充填剤、カップリング剤、オイル、ワックス、酸化防止剤、老化防止剤、加硫促進助剤(ステアリン酸、酸化亜鉛など)、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを、必要に応じて適宜含有することができる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造できる。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。
本発明のゴム組成物はタイヤのトレッド用ゴム組成物として最適に使用できる。また、キャップトレッドおよびベーストレッドからなる2層構造のトレッドである場合は、キャップトレッド用ゴム組成物および/またはベーストレッド用ゴム組成物として最適に使用できる。ここで、キャップトレッドとは、2層構造からなるトレッドの表面層であり、ベーストレッドとは内面層である。
さらに、本発明のタイヤは、前記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造できる。未加硫の段階で1層構造のトレッド、またはキャップトレッドおよび/もしくはベーストレッドの形状に成形した前記ゴム組成物を、他のタイヤ部材と貼りあわせて未加硫タイヤを成形し、加硫することで本発明のタイヤを製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
NR:TSR20
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol1502(E−SBR)
BR:日本ゼオン(株)製のBR1250H(スズ変性BR)
カーボンブラック1:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:111m2/g)
カーボンブラック2:三菱化学(株)製のダイアブラックN351H(N2SA:69m2/g)
オイル:出光興産(株)製のダイナプロセスオイルPS323
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
加硫戻り防止剤:ストラクトール社製のアクチベーター73A(脂肪族カルボン酸の亜鉛塩:やし油由来の脂肪酸(炭素数:8〜12)の亜鉛塩、芳香族カルボン酸の亜鉛塩:安息香酸亜鉛塩、含有モル比率:1/1、亜鉛含有率:17質量%)
実施例1〜3および比較例1〜15(キャップトレッド用ゴム組成物)
実施例4〜6および比較例16〜30(ベーストレッド用ゴム組成物)
表1および2に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の材料を160℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、105℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を、表1および2に示した加硫温度および加硫時間で、2mm厚の金型でプレス加硫し、試験用加硫ゴム組成物を得た。
得られた試験用加硫ゴム組成物を用いて以下に示す方法により評価を行った。評価結果を表1および2に示す。
<ゴム発熱性能指数>
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、70℃、初期歪10%、動歪み2%の条件下で、各試験用加硫ゴム組成物のtanδを測定した。比較例1(表1)および比較例16(表2)のtanδを100とし、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほどゴム発熱性能に優れることを示す。なお、ゴム発熱性能指数は124以上を性能目標値とし、128以上がより好ましい。
(ゴム発熱性能指数)
=(比較例1または16のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
<引張試験>
各試験用加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて、JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、引張試験を実施し、破断時伸び(EB)(%)を測定した。比較例1(表1)および比較例16(表2)のEBを100とし、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど耐久性に優れることを示す。なお、EB指数は94以上を性能目標値とし、96以上がより好ましい。
(EB指数)=(各配合のEB)/(比較例1または16のEB)×100
Figure 0006434745
Figure 0006434745
表1および2の結果より、ゴム成分100質量部に対し、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物である加硫戻り防止剤を所定量含有し、所定の加硫温度で加硫量が所定の範囲内となるように加硫されたトレッド用ゴム組成物とすることで、低燃費性および耐久性を両立させたトレッド用ゴム組成物が得られることがわかる。

Claims (6)

  1. ゴム成分100質量部に対し、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物である加硫戻り防止剤を1〜10質量部含有し、
    加硫温度160〜180℃で加硫量が25〜45ECUとなるように加硫されたトレッド用ゴム組成物。
  2. さらに、カーボンブラックを35〜75質量部含有し、キャップトレッド用である請求項1記載のゴム組成物。
  3. さらに、カーボンブラックを15〜55質量部含有し、ベーストレッド用である請求項1記載のゴム組成物。
  4. 請求項1記載のトレッド用ゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤ。
  5. 請求項2記載のキャップトレッド用ゴム組成物で構成されるキャップトレッドを備えるタイヤ。
  6. 請求項3記載のベーストレッド用ゴム組成物で構成されるベーストレッドを備えるタイヤ。
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