JP6389068B2 - タイヤ用ゴム組成物、及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いて作製した空気入りタイヤに関する。
自動車用タイヤは、天然ゴムやジエン系合成ゴムを原料としたゴム組成物を用いているため、オゾンの存在下で劣化が進行することにより、クラックが生じるおそれがある。オゾン存在下でのクラックの発生やその進行を抑制するために、例えば、老化防止剤(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−)ジヒドロキノリン(TMDQ)など)や石油系ワックスなどの添加剤がゴム組成物に配合されている。
上記老化防止剤や石油系ワックスは、加硫ゴム中からタイヤなどのゴム表面に移行(ブルーム)することでオゾンからゴムを守る働きをする。しかしながら、上記老化防止剤や石油系ワックスが短期間で過剰にブルームする事が、白変色の原因となっている。また、オゾンにより劣化した老化防止剤が茶変の原因となり、同様に過剰にブルームする事で、茶変色がより強くなる。更に、タイヤ表面に析出したワックス等が凸凹である場合、光の乱反射が生じ、劣化した老化防止剤による茶変色をより目立ちやすくなり、タイヤの光沢も失われる。
特許文献1には、ポリオキシエチレンのエーテル型非イオン性界面活性剤を配合することにより、タイヤの外観悪化を防止できることが記載されている。しかしながら、耐変色性、タイヤの外観を改善するという点では改善の余地があった。
特開平05−194790号公報
本発明は、前記課題を解決し、良好な補強性、低燃費性を維持又は改善しつつ、耐オゾン性、耐変色性、タイヤの外観を改善できるタイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いて作製した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分100質量部に対して、脂肪酸混合物の含有量が0.1〜3.0質量部、カーボンブラックの含有量が2〜70質量部であり、前記脂肪酸混合物が、リシノール酸と、リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸及びジヒドロキシステアリン酸からなる群より選択される少なくとも1種とを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
前記ゴム成分100質量%中のブタジエンゴム及びイソプレン系ゴムの合計含有量が80質量%以上であることが好ましい。
前記脂肪酸混合物が、リシノール酸と、リノール酸及び/又はオレイン酸とを含むことが好ましい。
前記脂肪酸混合物100質量%中の前記リシノール酸の含有量が70質量%以上であることが好ましい。
前記脂肪酸混合物が、ヒマシ油を加水分解して得られるものであることが好ましい。
前記タイヤ用ゴム組成物が、サイドウォール用ゴム組成物、クリンチ用ゴム組成物及び/又はウイング用ゴム組成物であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製したタイヤ部材を有する空気入りタイヤに関する。
前記タイヤ部材が、サイドウォール、クリンチ及び/又はウイングであることが好ましい。
本発明によれば、ゴム成分100質量部に対して、脂肪酸混合物の含有量が0.1〜3.0質量部、カーボンブラックの含有量が2〜70質量部であり、前記脂肪酸混合物が、リシノール酸と、リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸及びジヒドロキシステアリン酸からなる群より選択される少なくとも1種とを含むタイヤ用ゴム組成物であるので、良好な補強性、低燃費性を維持又は改善しつつ、耐オゾン性、耐変色性、タイヤの外観を改善でき、補強性、低燃費性、耐オゾン性、耐変色性、タイヤの外観に優れた空気入りタイヤを提供できる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、脂肪酸混合物の含有量が0.1〜3質量部、カーボンブラックの含有量が2〜70質量部であり、前記脂肪酸混合物が、リシノール酸と、リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸及びジヒドロキシステアリン酸からなる群より選択される少なくとも1種とを含む。
本発明では、特定量のカーボンブラックを配合したゴム組成物において、特定量の脂肪酸混合物を配合することにより、ワックス等の析出により形成されるタイヤ表面(ブルーム層)の凸凹が平滑化され、光の乱反射が抑制される。これにより、上述の茶変色や白変色を軽減するなど、耐変色性も向上する。また、タイヤ表面に適度な黒色外観と光沢を与えるなど、タイヤ外観が改善されると共に、耐オゾン性も改善される。また、同時に、良好な補強性(破壊強度)、低燃費性を維持又は改善できる。
本発明で用いられる脂肪酸混合物は、リシノール酸に加えて、リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸及びジヒドロキシステアリン酸からなる群より選択される少なくとも1種を含む。また、ステアリン酸、アラキン酸、リノレン酸等を更に含んでいてもよい。なかでも、リシノール酸と、リノール酸及び/又はオレイン酸とを含むことが好ましい。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
脂肪酸混合物100質量%中のリシノール酸の含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは85質量%以上である。また、該含有量は、好ましくは92質量%以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる。
本発明の脂肪酸混合物がリノール酸を含む場合、脂肪酸混合物100質量%中のリノール酸の含有量は0.1〜10質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましく、3.5〜5.2質量%が更に好ましい。
本発明の脂肪酸混合物がオレイン酸を含む場合、脂肪酸混合物100質量%中のオレイン酸の含有量は0.1〜8質量%が好ましく、1〜6質量%がより好ましく、2〜4.1質量%が更に好ましい。
本発明の脂肪酸混合物がパルミチン酸を含む場合、脂肪酸混合物100質量%中のパルミチン酸の含有量は0.1〜4質量%が好ましく、0.3〜2.5質量%がより好ましく、0.5〜1.5質量%が更に好ましい。
本発明の脂肪酸混合物がステアリン酸を含む場合、脂肪酸混合物100質量%中のステアリン酸の含有量は0.1〜4質量%が好ましく、0.3〜2.5質量%がより好ましく、0.5〜1.5質量%が更に好ましい。
本発明の脂肪酸混合物がジヒドロキシステアリン酸を含む場合、脂肪酸混合物100質量%中のジヒドロキシステアリン酸の含有量は0.1〜4質量%が好ましく、0.3〜2.5質量%がより好ましく、0.5〜1.5質量%が更に好ましい。
脂肪酸混合物の製造方法は特に限定されず、上記の各脂肪酸を混合して作製しても良いが、ヒマシ油を加水分解して得られるものであることが好ましい。ヒマシ油を加水分解して前記脂肪酸混合物を得る方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、ヒマシ油を水酸化カリウム/エタノール溶液でけん化し、塩酸を用いて析出した脂肪酸を精製する方法や、リパーゼ等の酵素による方法等が挙げられる。
脂肪酸混合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1質量部以上、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。0.1質量部未満では、本発明の効果が充分に得られないおそれがある。また、該含有量は、3.0質量部以下、好ましくは2.5質量部以下、より好ましくは2.0質量部以下である。3.0質量部を超えると、初期のブルーム量が多くなり、ブルーム層が厚くなりすぎるため、外観が悪化するおそれがあり、補強性、低燃費性、耐変色性も低下する傾向がある。
本発明では、脂肪酸混合物は、従来、タイヤ用ゴム組成物に配合されているステアリン酸の一部又は全部と置換して配合することが好ましい。これにより、本発明の効果がより好適に得られる。
脂肪酸混合物とステアリン酸の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜4.0質量部、より好ましくは0.7〜3.0質量部である。合計含有量を上記範囲内とすることにより、本発明の効果がより良好に得られる。ここで、ステアリン酸とは、脂肪酸混合物とは別個に配合されるステアリン酸を意味する。
本発明では、特定量のカーボンブラックが使用される。これにより、良好な補強性、操縦安定性、耐クラック性、耐オゾン性が得られる。また、多量のカーボンブラックを配合することにより、外観の悪化が懸念されるが、本発明では、カーボンブラックの含有量を特定量とすることにより、外観の悪化を抑制できる。また、上記脂肪酸混合物のブルームを快適にコントロールでき、本発明の効果が良好に得られる。
具体的には、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、2質量部以上、好ましくは15質量部以上、より好ましくは25質量部以上、更に好ましくは35質量部以上である。2質量部未満では、充分な補強性が得られないおそれがある。該含有量は、70質量部以下、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下である。70質量部を超えると、操縦安定性、低燃費性、耐オゾン性が悪化する傾向がある。
カーボンブラックとしては、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、特に限定されない。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は20m/g以上が好ましく、30m/g以上がより好ましい。20m/g未満では、充分な補強性が得られないおそれがある。該NSAは、180m/g以下が好ましく、120m/g以下がより好ましく、90m/g以下が更に好ましく、60m/g以下が特に好ましい。180m/gを超えると、分散させるのが困難となり、補強性、耐オゾン性、操縦安定性、耐クラック性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、50ml/100g以上が好ましく、80ml/100g以上がより好ましく、100ml/100g以上が更に好ましい。50ml/100g未満では、充分な補強性が得られないおそれがある。また、カーボンブラックのDBPは、200ml/100g以下が好ましく、150ml/100g以下がより好ましく、130ml/100g以下が更に好ましい。200ml/100gを超えると、分散させるのが困難となり、補強性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K 6217−4:2001に準拠して測定される。
本発明のゴム組成物では、ゴム成分として、ブタジエンゴム(BR)及びイソプレン系ゴムからなる群より選択される少なくとも1種を好適に使用できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、良好な補強性、耐オゾン性、低燃費性がより好適に得られるという理由から、イソプレン系ゴムをBRと共に併用することが好ましい。
前記ゴム組成物は、BR及びイソプレン系ゴムの合計含有量がゴム成分100質量%中、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよい。80質量%未満であると、補強性、耐オゾン性、低燃費性が充分に得られないおそれがある。また、補強性、耐オゾン性、低燃費性等を損なわなければ、BR及びイソプレン系ゴムの比率は自由に設計する事ができる。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質天然ゴム等が挙げられる。NRには、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)も含まれ、改質天然ゴムとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、良好な補強性、耐オゾン性、低燃費性がより好適に得られるという理由から、NR、又は、NR、IR及びENRを併用することが好ましい。
上記ゴム組成物がイソプレン系ゴムを含有する場合、ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上である。該イソプレン系ゴムの含有量は、100質量%であってもよいが、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。イソプレン系ゴムの含有量が、上記範囲内であると、良好な補強性、低燃費性がより好適に得られる。
NRとしては、例えば、SIR20、RSS#3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ゴム組成物がNRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上である。該NRの含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。NRの含有量が上記範囲内であると、良好な補強性、低燃費性がより好適に得られる。
ENRとしては、市販のものを用いてもよいし、NRをエポキシ化したものを用いてもよい。NRをエポキシ化する方法としては、特に限定されず、例えば、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などを挙げることができる。過酸法としては、例えば天然ゴムのエマルジョンに過酢酸や過蟻酸などの有機過酸をエポキシ化剤として反応させる方法を挙げることができる。
ENRのエポキシ化率は1〜85モル%が好ましい。エポキシ化率が1モル%未満では、ゴム組成物の改質効果が小さい傾向がある。また、エポキシ化率が85モル%をこえると、補強性が著しく下がる傾向がある。
ここで、エポキシ化率とは、エポキシ化前の天然ゴム中の炭素間二重結合の全数のうちエポキシ化された数の割合を意味し、例えば滴定分析や核磁気共鳴(NMR)分析などにより求められる。
上記ゴム組成物がENRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のENRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。該ENRの含有量は、好ましくは55質量%以下、より好ましくは45質量%以下である。ENRの含有量が上記範囲内であると、良好な補強性、低燃費性がより好適に得られる。
IRとしては、例えば、JSR(株)製のIR2200、日本ゼオン(株)製のIR2200、IR2200L、クレイトンポリマー(株)製のIR307、IR310等、タイヤ工業において一般的なものを使用する事ができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
BRとしては、例えば、JSR(株)製のBR730、BR51、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B、BR710等の高シス含量BR、日本ゼオン(株)製のBR1250H等の低シス含量BR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等の1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶(SPB)を含有するBR(SPB含有BR)等を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、SPB含有BRが好ましい。また、本発明の効果が更に好適に得られるという理由から、SPB含有BR以外のBR(例えば、高シス含量BRや低シス含量BR)と、SPB含有BRを併用することがより好ましい。
SPB含有BRにおいて、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶(SPB)は、単にSPB含有BR中に結晶を分散させたものではなく、SPB含有BRと化学結合したうえ、無配向で分散していることが好ましい。前記結晶がゴム成分と化学結合したうえで分散することにより、クラックの発生および伝播が抑制される傾向がある。
SPB含有BR中の1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶含有率は、2.5質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましい。2.5質量%未満では、ゴム組成物の充分な硬度(操縦安定性)が得られない傾向がある。また、該含有率は22質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましく、15質量%以下が更に好ましい。該含有率が上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物がSPB含有BRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のSPB含有BRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。該SPB含有BRの含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。SPB含有BRの含有量が上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物がBRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。該BRの含有量は、好ましくは75質量%以下、より好ましくは65質量%以下である。BRの含有量が上記範囲内であると、良好な補強性、低燃費性がより好適に得られる。
BR及びイソプレン系ゴム以外に使用できるゴム成分としては、特に限定されず、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のゴム組成物は、シリカを含有しても良い。シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは50m/g以上、より好ましくは100m/g以上、更に好ましくは150m/g以上である。50m/g未満では、低燃費性が低下する傾向がある。該NSAは、好ましくは250m/g以下、より好ましくは210m/g以下である。250m/gを超えると、分散させるのが困難となり、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
本発明のゴム組成物がシリカを含有する場合、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは40質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは110質量部以下、更に好ましくは80質量部以下、特に好ましくは60質量部以下である。シリカの含有量が150質量部を超えると、耐変色性、タイヤの外観が悪化する傾向がある。シリカの含有量を上記範囲内にすることにより、良好な補強効果も得られる。
本発明のゴム組成物は、シリカとともにシランカップリング剤を含むことが好ましい。
シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等のスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのクロロ系等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフィド系が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドがより好ましい。
本発明のゴム組成物がシランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。2質量部未満では、低燃費性が低下する傾向がある。また、該シランカップリング剤の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、コストの増加に見合った効果が得られない傾向がある。
本発明では、オゾンによる亀裂の発生及び進行を抑制するために、ワックスを配合することが好ましい。本発明では、ワックスを配合しても上述のように、ワックス等の析出により形成されるタイヤ表面(ブルーム層)の凸凹を平滑化でき、光の乱反射が抑制されるため、上述の茶変色や白変色を軽減できる。また、タイヤ表面に適度な黒色外観と光沢を与えるなど、タイヤ外観が改善されると共に、耐オゾン性も改善される。さらに本発明では、特定のゴム組成物であるため、良好な補強性、低燃費性が維持又は改善される。
ワックスとしては特に限定されず、石油系ワックス、天然系ワックス、合成ワックスなどが挙げられ、また、複数のワックスを精製又は化学処理したものも使用可能である。これらのワックスは、単独で使用しても、2種類以上を併用してもよい。
石油系ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。天然系ワックスとしては、石油外資源由来のワックスであれば特に限定されず、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ライスワックス、ホホバろうなどの植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロラクタムなどの鉱物系ワックス;及びこれらの精製物などが挙げられ、合成ワックスとしては、エチレンまたはプロピレン等の重合物が挙げられる。
上記ゴム組成物がワックスを含有する場合、ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上である。0.5質量部未満であると、充分な耐オゾン性が得られないおそれがある。また、該ワックスの含有量は、好ましくは12質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5.0質量部以下である。12質量部をこえると、初期のブルーム量が多くなり、ブルーム層が厚くなりすぎるため、外観が悪化しやすく、また、それ以上の耐オゾン性の向上効果が望めず、コストが上昇するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、オイルを配合してもよい。オイルを配合することにより、加工性が改善され、タイヤに柔軟性を与える事ができ、本発明の効果がより良好に得られる。オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物を用いることができる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。パラフィン系プロセスオイルとして、具体的には出光興産(株)製のPW−32、PW−90、PW−150、PS−32などが挙げられる。また、アロマ系プロセスオイルとして、具体的には出光興産(株)製のAC−12、AC−460、AH−16、AH−24、AH−58などが挙げられる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生湯、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果が好適に得られるという理由から、パラフィン系プロセスオイル好ましい。
上記ゴム組成物がオイルを含有する場合、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上、更に好ましくは4.0質量部以上である。また、オイルの含有量は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下、特に好ましくは10質量部以下である。自らもタイヤ表面にブルームするオイルの含有量を上記範囲内とすることにより、上記脂肪酸混合物のブルームをより好適にコントロールでき、本発明の効果がより好適に得られる。なお、オイルの含有量が60質量部を超えると、低燃費性が悪化する傾向が有る。
本発明のゴム組成物は、オゾンによる亀裂の発生及び進行を抑制するために、老化防止剤を含有することが好ましい。本発明では、老化防止剤を配合しても上述のように、良好な補強性、低燃費性を維持又は改善しつつ、茶変色や白変色を軽減でき、耐オゾン性、耐変色性、タイヤの外観を向上できる。
老化防止剤としては特に限定されず、例えば、ナフチルアミン系、キノリン系、ジフェニルアミン系、p−フェニレンジアミン系、ヒドロキノン誘導体、フェノール系(モノフェノール系、ビスフェノール系、トリスフェノール系、ポリフェノール系)、チオビスフェノール系、ベンゾイミダゾール系、チオウレア系、亜リン酸系、有機チオ酸系老化防止剤などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐オゾン性能が良好であり、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、p−フェニレンジアミン系が好ましい。
p−フェニレンジアミン系老化防止剤としては、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−1,4−ジメチルペンチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N−4−メチル−2−ペンチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジアリール−p−フェニレンジアミン、ヒンダードジアリール−p−フェニレンジアミン、フェニルヘキシル−p−フェニレンジアミン、フェニルオクチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐オゾン性能が良好であり、本発明の効果がより好適に得られ、経済性にも優れるという理由から、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンがより好ましい。
上記ゴム組成物が老化防止剤を含有する場合、老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上である。0.3質量部未満であると、充分な耐オゾン性が得られないおそれがある。老化防止剤の含有量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6.0質量部以下、更に好ましくは4.0質量部以下である。10質量部を超えると、老化防止剤のブルーム量が増大し、タイヤの外観が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物は加硫促進剤を含むことが好ましい。加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系若しくはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、又はキサンテート系加硫促進剤等が挙げられる。これら加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、TBBSが好ましい。
本発明のゴム組成物は、ポリマー鎖に適度な架橋鎖を形成する為に、硫黄を含むことが好ましい。硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1.0質量部以上である。0.1質量部未満であると、本発明の効果が充分に得られないおそれがある。硫黄の含有量は、好ましくは6.0質量部以下、より好ましくは5.0質量部以下、更に好ましくは4.0質量部以下、特に好ましくは3.0質量部以下である。6.0質量部を超えると、補強性、低燃費性、耐オゾン性が悪化するおそれがある。硫黄の含有量を上記量とすることにより、上記脂肪酸混合物のブルームをより好適にコントロールでき、本発明の効果が良好に得られる。
本発明では、加硫剤として、硫黄以外にもアルキルフェノール・塩化硫黄縮合物(例えば、田岡化学工業(株)製のタッキロールV200)を使用してもよい。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、粘着付与剤などを適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤの各部材(特に、タイヤの表面(外面)を構成し、良好な耐オゾン性、耐変色性、タイヤの外観が要求されるサイドウォール、クリンチ、ウイング等)に好適に使用できる。
サイドウォールとは、ショルダー部からビード部にかけてケースの外側に配された部材であり、具体的には、特開2005−280612号公報の図1、特開2000−185529号公報の図1等に示される部材である。
クリンチとは、サイドウォール下部に存在するリムとの接触部をカバーするゴム部であり、クリンチエイペックス又はラバーチェーファーともいう。具体的には、例えば、特開2008−75066号公報の図1等に示される部材である。
ウイングとは、ショルダー部において、トレッドとサイドウォールの間に位置する部材であり、具体的には、特開2007−176267号公報の図1、3等に示される部材である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造できる。すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でサイドウォール、クリンチ、ウイング等の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成できる。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤが得られる。
本発明の空気入りタイヤは、たとえば乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、高性能タイヤ等として用いられる。なお、本明細書における高性能タイヤとは、グリップ性能に特に優れたタイヤであり、競技車両に使用する競技用タイヤをも含む概念である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:RSS#3
BR1:宇部興産(株)製のBR150B
BR2:宇部興産(株)製のVCR412(1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶含有率:12質量%)
IR:日本ゼオン(株)製のNipol IR2200
ENR:クンプーランガスリー社製のENR25(エポキシ化率:25モル%)
カーボンブラック1:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN550(NSA:42m/g、DBP吸油量:115ml/100g)
カーボンブラック2:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(NSA:111m/g、DBP吸油量:115ml/100g)
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラジルVN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤:エボニックデグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエースワックス
オイル:出光興産(株)製のプロセスオイルPW−32(パラフィン系プロセスオイル)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
脂肪酸混合物:和光純薬工業(株)製のヒマシ油を定法に従い水酸化カリウム/エタノール溶液でけん化し、塩酸を用いて析出した脂肪酸を精製したもの(脂肪酸混合物100質量%中の各成分の含有量:リシノール酸87〜91質量%、リノール酸3.5〜5質量%、オレイン酸2.5〜4質量%、パルミチン酸0.5〜1.5質量%、ステアリン酸0.5〜1.5質量%、ジヒドロキシステアリン酸0.5〜1.5質量%)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<実施例及び比較例>
表1〜3に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を160℃になるまで混練りした。次に、オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加して105℃になるまで練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。次に、得られた未加硫ゴム組成物を160℃で15分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた加硫ゴム組成物を下記により評価し、結果を表1〜3に示した。なお、表1の基準比較例を比較例1−1、表2の基準比較例を比較例2−1、表3の基準比較例を比較例3−1とした。
<補強性評価>
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム引っ張り特性の求め方」に準じて、3号ダンベルを用いて引張り試験を実施し、加硫ゴム組成物の破断時伸び(EB)と破断時の引張り強度(TB)を測定した。なお、基準比較例のEB×TBを100とし、下記計算式により、各配合のEB×TBをそれぞれ指数表示(補強性指数)した。指数が大きいほど補強性(破壊強度)に優れることを示す。
(補強性指数)=(各配合のEB×TB)/(基準比較例のEB×TB)×100
<低燃費性評価>
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度50℃で加硫ゴム組成物のtanδを測定した。tanδの逆数の値について基準比較例を100として指数表示(低燃費性指数)した。数値が大きいほど転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れることを示す。
<オゾン劣化サンプルの調製>
JIS K 6259「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−耐オゾン性の求め方」に準じて、得られた加硫ゴム組成物から所定のサイズの試験片を作製し、動的オゾン劣化試験を行なって、オゾン劣化サンプルを得た。試験は、往復運動の周波数0.5±0.025Hz、オゾン濃度50±5pphm、試験温度40℃、引張歪み20±2%の条件下で、48時間行った。また、48時間試験後の亀裂(クラックの発生の有無)の状態を観察することで、耐オゾン性を評価した。なお、指数が大きいほど亀裂の数が少なく、亀裂の大きさが小さく、耐オゾン性に優れることを示す。
<耐変色性評価>
オゾン劣化サンプルを(株)ミノルタ製色彩色差度計(CR−310)を用い、a値、b値を求めた(L*a*b*表色系)。指標を(a+b)−0.5とし、基準比較例の指標を100とした指数(各配合の指標/基準比較例の指標×100)(耐変色性指数)を計算した。指数が大きいほど、変色が少なく、耐変色性に優れることを示す。
<外観評価>
オゾン劣化サンプルを屋外に持ち出し、下記指標にて外観評価を行った。
◎基準比較例より黒く、光沢がある
○基準比較例より黒く、やや光沢がある
△基準比較例と同等の茶色
×基準比較例より茶色い
Figure 0006389068
Figure 0006389068
Figure 0006389068
特定量の特定の脂肪酸混合物と、特定量のカーボンブラックを含む実施例では、良好な補強性、低燃費性を維持又は改善しつつ、耐オゾン性、耐変色性、ゴム(タイヤ)の外観を改善できた。

Claims (9)

  1. ワックスを含み、ゴム成分100質量部に対して、脂肪酸混合物の含有量が0.1〜3.0質量部、カーボンブラックの含有量が2〜70質量部であり、
    前記脂肪酸混合物が、リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸及びジヒドロキシステアリン酸からなる群より選択される少なくとも1種と、リシノール酸とを含むタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分100質量%中のブタジエンゴム及びイソプレン系ゴムの合計含有量が80質量%以上である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記脂肪酸混合物が、リノール酸及び/又はオレイン酸と、リシノール酸とを含む請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記脂肪酸混合物100質量%中の前記リシノール酸の含有量が70質量%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記脂肪酸混合物が、ヒマシ油を加水分解して得られるものである請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. サイドウォール用ゴム組成物、クリンチ用ゴム組成物及び/又はウイング用ゴム組成物である請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 老化防止剤を含む請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したタイヤ部材を有する空気入りタイヤ。
  9. 前記タイヤ部材がサイドウォール、クリンチ及び/又はウイングである請求項8記載の空気入りタイヤ。
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