JPWO2019202637A1 - パンチング装置 - Google Patents

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Abstract

本発明のパンチング装置10では、主に、被加工物11を送り出し方向(紙面前後方向)に移動させる搬送機構12と、被加工物11を固定する第1の固定機構13及び第2の固定機構14と、被加工物11を押さえる第1の押え機構15及び第2の押え機構16と、搬送機構12を支持するダイセット17と、搬送機構12上方に配設され、被加工物11にパンチ孔を穿孔するパンチ機構18と、パンチング装置10の動作を制御する制御部19と、を有している。この構造により、被加工物11は、第1の固定機構13によりしっかりと固定され、伸長された状態にて、搬送機構12により搬送されることで、被加工物11に穿孔される複数のパンチ孔43、44は、位置精度良く形成されると共に、精度良くピン形状に形成される。

Description

本発明は、車両用シートの皮革等の被加工物に複数のパンチ孔を穿孔するパンチング装置に関し、特に、長尺の被加工物を送り出し方向に移動させながら、被加工物に位置精度良く、精密なパンチ孔を穿孔するパンチング装置に関する。
特許文献1には、以前、本願出願人により開発されたパンチング装置100が開示されている。図8(A)は、従来のパンチング装置100の概略構造を説明する断面図である。図8(B)は、従来のパンチング装置100の概略構造を説明する斜視図である。
図8(A)に示す如く、パンチング装置100は、主に、複数のパンチ部101と、上型となるダイセット部102及びバッキングプレート部103と、下型となるダイプレート部104及びバッキングプレート部105と、上記パンチ部101を昇降させる昇降部106と、を有している。そして、被加工物107が、ダイプレート部104と昇降部106との間に形成される空間に供給され、被加工物107には、パンチ部101により複数のパンチ孔が穿孔される。尚、ダイプレート部104及びバッキングプレート部105には、下降したパンチ部101が挿入される複数の開口部108が形成される。
図8(B)に示す如く、パンチング装置100は、ダイプレート部104の上部に被加工物107を支持し、被加工物107と共に移動する板状の搬送台109を有している。搬送台109には、移動の動力源となるサーボモータ110、111が配設され、サーボモータ110は、例えば、搬送台109を横幅方向へ移動させ、サーボモータ111は、例えば、搬送台109を縦幅方向へ移動させる。そして、サーボモータ110、111の駆動パターンの組み合わせにより、搬送台109は、縦方向、横方向及び斜め方向のいずれかに自在に移動することができる。
特許5837711号公報
上記パンチング装置100では、被加工物107を搬送台109によって支持すると共に、クリップ112を介して搬送台109上面にしっかりと固定している。そして、パンチング装置100では、被加工物107を搬送台109に固定した状態にて、搬送台109を移動させながら被加工物107にパンチング加工を行う。
つまり、シート状の被加工物107が、搬送台109上面にクリップ112を介してしっかりと固定され、被加工物107が、パンチング作業中に固定された状態を維持している。上記加工方法により、被加工物107が、パンチング作業中に弛むことを防止し、被加工物107に位置精度良くパンチ孔を穿孔すると共に、精密にパンチ部101の形状に合致するパンチ孔を穿孔することができる。
しかしながら、被加工物107が、例えば、ロール状に巻かれた長尺の場合には、被加工物107を送り出しながら、被加工物107にパンチング加工を行う必要がり、被加工物107が、弛んだり、捻じれたり、あるいは寄れたりすることで、被加工物107に位置精度良くパンチ孔を穿孔し難くなると共に、精密にパンチ部101の形状に合致するパンチ孔を形成し難いという問題がある。
また、被加工物107が、例えば、車両用シートの皮革である場合には、上記問題に加えて、更に、被加工物107をしっかりと固定し、被加工物107を伸長した状態にてパンチング加工を行わないと、パンチ孔の形状が損なわれると共に、被加工物107の繊維層がパンチ孔を塞いだりする問題がある。
上述したように、被加工物107に複数のパンチ孔を穿孔する場合には、少なくとも加工領域において、被加工物107をしっかりと固定すると共に、被加工物107を伸長した状態に固定する必要があり、その固定機構の実現が重要となる。特に、被加工物107が長尺である場合には、被加工物107を送り出し方向へと移動させながら、パンチング加工をするため、被加工物107の移動時に弛んだり、捻じれたり、あるいは寄れたりし易くなる。そのため、少なくとも加工領域において、被加工物107を伸長した状態に固定しながら搬送すると共に、如何にその固定状態にてパンチング加工を行うか、が課題となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、長尺の被加工物を送り出し方向に移動させながら、少なくとも加工領域にて被加工物をしっかりと固定し、被加工物に位置精度良く、精密なパンチ孔を穿孔するパンチング装置を提供するものである。
本発明のパンチング装置では、帯状の被加工物を送り出し方向に移動させ、パンチ機構により前記被加工物に複数のパンチ孔を穿孔するパンチング装置において、前記送り出し方向に往復動し、前記被加工物を前記送り出し方向へと移動させる搬送機構と、前記搬送機構が前記被加工物と共に前記送り出し方向の前方へと進むときに、前記被加工物を固定する第1の固定機構と、前記搬送機構が前記被加工物とは別に前記送り出し方向の後方へと戻るときに、前記被加工物を固定する第2の固定機構と、を備え、前記パンチ機構は、前記第1の固定機構にて前記被加工物を固定した状態にて前記パンチ孔を穿孔することを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、更に、前記搬送機構に設けられる加工領域よりも前記送り出し方向の前方に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に前記被加工物を押える第1の押え機構と、を備え、前記第1の固定機構は、前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の前方側にて前記被加工物を固定する第1の固定部と、前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の後方側にて前記加工領域を挟むように前記被加工物を固定する第2の固定部と、を有することを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、更に、前記加工領域よりも前記送り出し方向の後方に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に前記被加工物を押える第2の押え機構と、を備え、前記搬送機構は、前記送り出し方向に往復動すると共に、前記被加工物を前記送り出し方向へと移動させる第1の搬送部と、前記送り出し方向と交差する方向に往復動すると共に、前記第1の搬送部を前記送り出し方向と交差する方向に移動させる第2の搬送部と、を有し、前記第2の固定機構、前記第1の押え機構及び前記第2の押え機構は、前記第2の搬送部に対して配設されることを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、更に、前記搬送機構を支持するダイセットと、を備え、前記第2の搬送部は、前記ダイセット上に配設され、前記第1の搬送部は、前記第2の搬送部上に配設され、前記第1の固定機構は、前記第1の搬送部に対して配設され、前記第1の搬送部が、前記送り出し方向の後方へと戻るときに、前記第2の搬送部は、前記送り出し方向の後方へと戻ることなく、前記第2の固定機構は、前記第2の搬送部上にて前記被加工物を固定していることを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、前記パンチ機構は、前記被加工物に前記パンチ孔を穿孔する複数のピンを保持するパンチ部と、前記複数のピンの下端側を受ける複数の小孔が形成されるピン受けプレート部と、を有し、前記ピン受けプレート部は、前記加工領域に露出する前記ダイセット上面に配設されると共に、前記ピン受けプレート部の上面は、前記第1の搬送部の上面と略同一の高さとなることを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、前記ピン受けプレート部は、前記送り出し方向に前後して2列配設され、前記前段のピン受けプレート部の小孔は、前記後段のピン受けプレート部の小孔に対して少なくともその形状または開口面積が異なることを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、前記パンチ機構は、更に、前記パンチ部上面に配設され、前記ピンの前記パンチ部に対する上下方向への移動を調整する可動駒部と、前記可動駒部の動作を制御する駒制御部と、を有し、前記可動駒部は、前記ピンの前記パンチ部上方への移動を許容しないパンチ面と、前記パンチ面よりも上方側へと凹むことで、前記ピンの前記パンチ部上方への移動を許容する非パンチ面と、を有し、前記駒制御部は、前記被加工物に前記パンチ孔を穿孔する場合には、前記ピンの上方に前記可動駒部の前記パンチ面を配置すると共に、前記被加工物に前記パンチ孔を穿孔しない場合には、前記パンチ部の上方に前記可動駒部の前記非パンチ面を配置することを特徴とする。
本発明のパンチング装置では、送り出し方向に往復動し、被加工物を送り出し方向へと移動させる搬送機構と、搬送機構が被加工物と共に送り出し方向の前方へと進むときに、被加工物を固定する第1の固定機構と、搬送機構が被加工物とは別に送り出し方向の後方へと戻るときに、被加工物を固定する第2の固定機構と、を備えている。この構造により、被加工物は、第1の固定機構によりしっかりと固定され、伸長された状態にて搬送されることで、被加工物に穿孔されるパンチ孔は、位置精度良く形成されると共に、精度良くピン形状に形成される。
また、本発明のパンチング装置では、搬送機構の加工領域よりも送り出し方向の前方に配設される第1の押え機構と、を備え、第1の固定機構の第1の固定部は、第1の押え機構よりも送り出し方向の前方の被加工物を固定し、第1の固定機構の第2の固定部は、第1の押え機構よりも送り出し方向の後方の被加工物を固定する。この構造により、被加工物は、その上面から第1の押え機構にて押えると共に、第1の押え機構の前後を第1及び第2の固定部にてしっかりと固定された状態にて搬送される。そして、少なくとも加工領域の周辺では、被加工物は、弛んだり、寄れたり、あるいは、捻じれたりすることが防止される。
また、本発明のパンチング装置では、加工領域よりも送り出し方向の後方に配設される第2の押え機構と、を備え、搬送機構は、送り出し方向に往復動する第1の搬送部と、送り出し方向と交差する方向に往復動する第2の搬送部と、を有し、第2の固定機構、第1の押え機構及び第2の押え機構は、第2の搬送部に対して配設されている。この構造により、第1の搬送部が、送り出し方向の後方へと戻る際にも、被加工物は、第2の固定機構、第1の押え機構及び第2の押え機構によりしっかりと固定される。そして、第1の搬送部は、送り出し方向に往復動を繰り返すが、被加工物は送り出し方向の後方側へとずれることが防止され、被加工物には、パンチ孔が位置精度良く形成される。
また、本発明のパンチング装置では、搬送機構を支持するダイセットと、を備え、第2の搬送部は、ダイセット上に配設され、第1の搬送部は、第2の搬送部上に配設されている。そして、第1の固定機構は、第1の搬送部に対して配設され、第1の搬送部が、送り出し方向の後方へと戻るときに、第2の搬送部は、送り出し方向の後方へと戻ることなく、第2の固定機構は、被加工物を固定した状態にて第2の搬送部に対して停止している。この構造により、第1の搬送部が送り出し方向の後方へと戻る際に、被加工物は、第1の搬送部により後方側へとずれることが防止される。
また、本発明のパンチング装置では、パンチ機構は、複数のピンを保持するパンチ部と、複数のピンの下端側を受ける複数の小孔が形成されるピン受けプレート部と、を有し、ピン受けプレート部は、加工領域に露出するダイセット上面に配設されると共に、ピン受けプレート部の上面は、第1の搬送部の上面と略同一の高さとなる。この構造により、パンチ機構は、パンチング装置の上下方向への昇降を繰り返す一方、被加工物11が第1の搬送部等の上面を滑らかに移動することで、被加工物には所望のデザインに沿ったパンチ孔を穿孔することができる。
また、本発明のパンチング装置では、ピン受けプレート部は、送り出し方向に前後して2列配設され、前段のピン受けプレート部の小孔は、後段のピン受けプレート部の小孔に対してその形状または開口面積が異なることを特徴とする。この構造により、被加工物には、種々の形状や位置関係のパンチ孔を形成することができ、被加工物にはパンチ孔により所望のデザインを描くことができる。
また、本発明のパンチング装置では、パンチ機構は、パンチ部上面に配設され、ピンのパンチ部に対する上下方向への移動を調整する可動駒部と、可動駒部の動作を制御する駒制御部と、を有している。そして、可動駒部には、ピンのパンチ部上方への移動を許容しないパンチ面と、パンチ面よりも上方側へと凹むことで、ピンのパンチ部上方への移動を許容する非パンチ面と、を有している。この構造により、駒制御部は、被加工物にパンチ孔を穿孔する場合には、パンチ部のピンの上方にパンチ面を配置し、被加工物にパンチ孔を穿孔しない場合には、パンチ部のピンの上方に非パンチ面を配置する。その結果、パンチング加工時に全てのピンは下降するが、デザインデータに応じて可動駒部を制御することで、被加工物に所望のデザインを描くことができる。
本発明の一実施形態の(A)パンチング装置を説明する斜視図、(B)パンチング装置の概要を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパンチング装置を説明する分解斜視図である。 本発明の一実施形態のパンチング装置を説明する上面図である。 本発明の一実施形態のパンチング装置を説明する(A)上面図、(B)上面図、(C)上面図である。 本発明の一実施形態のパンチング装置を説明する(A)側面図、(B)上面図、(C)側面図、(D)上面図である。 本発明の一実施形態のパンチング装置を説明する(A)側面図、(B)上面図、(C)側面図、(D)上面図である。 本発明の一実施形態のパンチング装置を説明する(A)上面図、(B)斜視図、(C)側面図、(D)側面図である。 従来のパンチング装置を説明する(A)断面図、(B)斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係るパンチング装置10を図面に基づき詳細に説明する。尚、本実施形態の説明の際には、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、以下の説明では、上下方向はパンチング装置10の高さ方向を示し、左右方向はパンチング装置10の横幅方向を示し、前後方向はパンチング装置10の奥行方向を示している。そして、上記前後方向は、被加工物11を送り出す方向であり、上記左右方向は、上記送り出し方向と直交する方向である。尚、被加工物11の送り出し方向の前方は、パンチング装置10の奥側を示し、被加工物11の送り出し方向の後方は、パンチング装置10の手前側を示している。つまり、被加工物11は、パンチング装置10の手前側から奥側に向けて送り出される。
最初に、図1(A)は、本実施形態のパンチング装置10を説明する斜視図である。図1(B)は、本実施形態のパンチング装置10を説明するブロック図である。
図1(A)では、パンチング装置10の概略構造を示している。図示の如く、パンチング装置10は、主に、被加工物11(図3参照)を送り出し方向(紙面前後方向)に移動させる搬送機構12と、被加工物11を固定する第1の固定機構13及び第2の固定機構14と、被加工物11を押える第1の押え機構15及び第2の押え機構16と、搬送機構12を支持するダイセット17と、搬送機構12上方に配設され、被加工物11にパンチ孔43、44(図4(B)参照)を穿孔するパンチ機構18と、パンチング装置10の動作を制御する制御部19と、を有している。
被加工物11は、金属、樹脂、木材、皮革、紙または布地等、様々の素材からなる帯状またはシート状の素材であり、例えば、車両の座席シートに用いられる皮革、合成樹脂または布地である。そして、被加工物11は、例えば、ロール状に巻き回された状態にてパンチング装置10の手前側に配設され、被加工物11は、パンチング装置10の手前側から奥側に向けて送り出される。その後、被加工物11は、パンチング装置10内にて、間欠的に送り出し方向に移動しながら、被加工物11にはパンチ孔43、44が穿孔され、被加工物11はパンチング装置10の後方にて巻き取られる。尚、パンチング装置10の前後に配設される、被加工物11の送り出し装置及び巻き取り装置は、公知の装置を用い、ここでは、その説明を省略する。
搬送機構12は、被加工物11を送り出し方向(紙面前後方向)に移動させる第1の搬送部12Aと、被加工物11を送り出し方向との直交方向(紙面左右方向)に移動させる第2の搬送部12Bと、を有している。そして、第2の搬送部12Bは、ダイセット17上面に、例えば、公知のリニアガイド17C、17D(図2参照)を介して配設され、上記直交方向に移動自在である。一方、第1の搬送部12Aは、第2の搬送部12B上面に、例えば、公知のリニアガイド12B2、12B3(図2参照)を介して配設され、上記送り出し方向へ移動自在である。尚、第2の搬送部12Bは、送り出し方向との交差方向、例えば、斜め方向に移動する場合でも良い。
第1の固定機構13は、第1の搬送部12Aに対して配設され、公知の駆動機構(図示せず)、例えば、空圧機構を介してその高さ方向(紙面上下方向)に可動し、制御部19からの制御信号に応じて、被加工物11を第1の搬送部12A上面に固定状態とし、あるいは、被加工物11を第1の搬送部12Aの上面に非固定状態とする。そして、第1の固定機構13は、パンチ孔43、44を穿孔する加工領域20の奥側(送り出し方向の前方側)に位置する一対の第1の固定部13A、13Bと、加工領域20の両側に位置する一対の第2の固定部13C、13Dと、を有している。
第2の固定機構14は、第2の搬送部12Bに対して配設され、例えば、第2の搬送部12B上面に、パンチング装置10の横幅方向に渡り配設される受け台座14Aと、受け台座14Aに被加工物11を固定する一対の固定部14B、14Cと、を有している。そして、固定部14B、14Cは、受け台座14Aに対して配設され、公知の駆動機構(図示せず)、例えば、空圧機構を介してその高さ方向(紙面上下方向)に可動し、制御部19から制御信号に応じて、被加工物11を受け台座14Aの上面に固定状態とし、あるいは、被加工物11を受け台座14Aの上面に非固定状態とする。
尚、受け台座14Aは、その上面が第1の搬送部12Aの上面と略同一高さとなるように、第2の搬送部12B上面に配設されているが、この場合に限定するものではない。例えば、受け台座14Aが、第2の搬送部12Bと一体に形成され、第2の搬送部12Bの一部として形成される場合でも良い。この場合には、被加工物11は、第2の固定機構14により第2の搬送部12Bの上面に固定されると共に、第1の押え機構15により第2の搬送部12Bの上面に押えられる。
第1の押え機構15は、加工領域20の奥側(送り出し方向の前方側)の受け台座14Aの上面に配設されている。そして、第1の押え機構15は、送り出し方向との直交方向、つまり、パンチング装置10の横幅方向に渡り配設される円筒状のローラ部15Aを有している。そして、ローラ部15Aは、受け台座14Aの上面と当接する様に配設され、受け台座14Aとの間に被加工物11を挟み込むように押える。詳細は後述するが、被加工物11は、ローラ部15Aと受け台座14Aとの間に挟持された状態にて、第1の固定部13A、13Bにより、送り出し方向の前方側へと引っ張られることで、被加工物11が、移動中に弛んだり、捻じれたり、あるいは、寄れたりし難くなる。
第2の押え機構16は、加工領域20の手前側(送り出し方向の後方側)の第2の搬送部12Bの上面に配設されている。そして、第2の押え機構16は、送り出し方向との直交方向、つまり、パンチング装置10の横幅方向に渡り配設される受け台座16Aと、円筒状のローラ部16Bと、を有している。そして、受け台座16Aは、その上面が第1の搬送部12Aの上面と略同一高さとなるように、第2の搬送部12Bに配設されている。
また、ローラ部16Bは、受け台座16Aの上面と当接する様に配設され、受け台座16Aとの間に被加工物11を挟み込むように押える。詳細は後述するが、被加工物11は、ローラ部16Bと受け台座16Aとの間に挟持された状態にて、第2の固定部13C、13Dにより第1の搬送部12Aの上面へと引っ張り込まれることで、被加工物11が、移動中に弛んだり、捻じれたり、あるいは、寄れたりし難くなる。尚、第1の搬送部12Aの手前に第2の押え機構16を配設することで、被加工物11の送り出し装置(図示せず)にて送り出された被加工物11が、勝手に第1の搬送部12A内へと進入することを防止し、被加工物11が、第1の搬送部12Aの上面にて弛むことが防止される。
ダイセット17は、パンチ機構18を昇降させる公知のサーボプレス装置(図示せず)のホルスタ(図示せず)上に、水平方向等が位置出しされた状態にて固定され、搬送機構12及びパンチ機構18のピン受けプレート部18C、18Dを支持している。そして、ダイセット17及びピン受けプレート部18C、18Dは、上記ホルスタに対して可動しないが、その上面に配設される搬送機構12は、ダイセット17に対して可動する。この構造により、パンチ機構18は昇降動作を繰り返す一方、搬送機構12を移動させることで、被加工物11を送り出し方向(紙面前後方向)に移動させながら、被加工物11に所望のデザインの複数のパンチ孔43、44を穿孔することができる。
パンチ機構18は、被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔する複数のピン18B(図7(C)参照)を保持するパンチ部18Aと、パンチング加工時にピン18Bの下端部を受けるために複数の小孔41、42を有するピン受けプレート部18C、18Dと、パンチ部18Aをピン受けプレート部18C、18Dに対して高さ方向(紙面上下方向)へと昇降させる昇降駆動部(図示せず)と、パンチング加工時にピン18Bの上方への移動を調整する可動駒部18E(図7(B)参照)と、パンチ部18A上面に配設されるバッキングプレート18F及びパンチホルダー18Gと、を有している。尚、上述したように、昇降駆動部として、例えば、サーボプレス装置を用いる。また、図1(A)では、説明の都合上、パンチ部18Aの昇降動作をガイドするガイドピン等を省略して図示している。
図1(B)に示す如く、制御部19としては、例えば、パーソナルコンピュータが用いられ、被加工物11に描かれるデザインデータ等に基づき、適宜、駆動機構12A2、12B5やエア供給装置23を制御し、搬送機構12、第1及び第2の固定機構13、14及びパンチ機構18の動作を制御する。そして、制御部19の記憶部19Aでは、例えば、被加工物11に描かれるデザインデータを記憶している。デザインデータは、例えば、パンチング装置10による加工条件が設定されているラスターデータである。尚、入力部19Bは、パーソナルコンピュータに接続されたキーボードやマウス等から構成されている。
上述したように、パンチ機構18は、サーボプレス装置(図示せず)を用いて昇降動作を繰り返すが、制御部19では、タイマ19Cを介してその昇降動作のタイミングに合わせて、適宜、搬送機構12、第1及び第2の固定機構13、14及びパンチ機構18を駆動させる。詳細は後述するが、制御部19は、パンチ機構18の駒制御部としても用いられ、パンチング加工時に、可動駒部18Eの動作をエア供給装置23により制御することで、被加工物11に複数のパンチ孔43、44により所望のデザインを描くことができる。
次に、図2及び図3を用いて、パンチング装置10の搬送機構12、第1及び第2の固定機構13、14、第1及び第2の押え機構15、16を説明する。図2は、本実施形態のパンチング装置10の搬送機構12等を説明する分解斜視図である。図3は、本実施形態のパンチング装置10の搬送機構12等を説明する上面図である。
図2に示す如く、搬送機構12は、例えば、2段式の構造であり、第2の搬送部12Bがダイセット17の上面に配設され、第1の搬送部12Aが第2の搬送部12Bの上面に配設されている。
第1の搬送部12Aは、例えば、平面視において略四方形状の枠状体であり、その中心部からパンチング装置10の奥側に向けて開口部12A1が形成されている。そして、第1の搬送部12Aには、その奥側に一対の第1の固定部13A、13Bが配設され、開口部12A1の両側に上記送り出し方向に沿って第2の固定部13C、13Dが配設されている。
第2の搬送部12Bは、例えば、平面視において略四方形状の枠状体であり、その中心部には開口部12B1が形成されている。そして、第2の搬送部12Bには、開口部12B1の奥側に受け台座14Aが配設され、受け台座14Aは、第2の搬送部12Bの横幅方向(送り出し方向との直交方向)に渡り配設されている。また、受け台座14Aには、一対の固定部14B、14Cが配設されている。
ここで、図3に示す如く、第1の搬送部12Aの開口部12A1は、第2の搬送部12Bの開口部12B1よりも大きく開口し、上記開口部12A1、12B1の重畳領域は、パンチング加工時の加工領域20として用いられる。そして、加工領域20から露出するダイセット17には、一対の受け台座17A、17Bが配設され、受け台座17A、17Bの上面には、ピン受けプレート部18C、18Dが、着脱自在に固定されている。
また、第1の搬送部12Aの開口部12A1は、欧文字の略T字形状に開口し、ピン受けプレート部18Cの奥側には、第2の固定機構14の受け台座14Aが配設されている。そして、受け台座14Aの上面及びピン受けプレート部18C、18Dの上面は、第1の搬送部12Aの上面と、実質、同一の高さに位置している。
第1の搬送部12Aの上面、ピン受けプレート部18C、18Dの上面及び受け台座14Aの上面が、お互いに隙間を有するが、実質、同一面を形成している。この構造により、被加工物11は、上記同一面と擦れながら移動するが、上記同一面が、段差を有することなく、平坦面からなることで、被加工物11が、段差に引っ掛かることで、捻じれたり、寄れたりすることが防止される。
また、図2に示す如く、第1の搬送部12Aは、第2の搬送部12B上面に送り出し方向(紙面前後方向)へと移動自在に配設され、第2の搬送部12Bは、ダイセット17上面に上記送り出し方向との直交方向へと移動自在に配設されている。
具体的には、ダイセット17には、受け台座17A、17Bを挟む様に、その前後方向の端部近傍に一対のリニアガイド17C、17Dが配設されている。そして、第2の搬送部12Bは、リニアガイド17C、17Dを介してダイセット17と連結している。また、第2の搬送部12Bには、開口部12B1を挟む様に、その左右方向の端部近傍に一対のリニアガイド12B2、12B3が配設されている。そして、第1の搬送部12Aは、リニアガイド12B2、12B3を介して第2の搬送部12Bと連結している。
また、第1の搬送部12Aには、その手前側に駆動機構12A2と連結する連結部材12A3が形成されている。第2の搬送部12Bには、その手前側に受け部材12B4が形成され、受け部材12B4上面には、駆動機構12A2が固定されている。そして、ダイセット17の手前側には、受け部材17Eが形成され、受け部材17E上面には、駆動機構12B5が固定されている。尚、駆動機構12A2、12B5としては、例えば、株式会社アイエイアイ社製のロボシリンダ(登録商標)が用いられている。そして、駆動機構12A2、12B5は、間欠的に第1の搬送部12A、第2の搬送部12Bを往復動させることができる。
図3に示す如く、ダイセット17上面に搬送機構12が組み付けられた状態では、第1の搬送部12Aの連結部材12A3は、駆動機構12A2の可動部に固定され、第2の搬送部12Bの裏面側の一部は、駆動機構12B5の可動部に固定されている。
この構造により、第1の搬送部12Aは、駆動機構12A2を介して、単独にて送り出し方向に間欠的に所定のストローク量前進した後、上記所定のストローク量を一度に送り出し方向の後方へ後退する。つまり、第1の搬送部12Aは、送り出し方向に往復動を繰り返すことで、被加工物11を送り出し方向へと搬送することができる。
一方、第1の搬送部12Aは、第2の搬送部12B上面に配設されることで、第2の搬送部12Bは、駆動機構12B5を介して、第1の搬送部12Aと一緒に送り出し方向との直交方向に間欠的に移動する。特に、駆動機構12B5は、制御部19からの制御信号に応じて、適宜、オン動作し、上記直交方向へと第1及び第2の搬送部12A、12Bを移動させる。詳細は後述するが、第2の搬送部12Bは、上記直交方向に移動することで、隣接するパンチ孔43、44(図4(B)参照)の間隔を通常の間隔より短縮したり、あるいは、隣接するパンチ孔43、44の一部を重畳させたりすることができる。
つまり、パンチング装置10では、パンチ機構18をその高さ方向へと昇降させる一方、上述したように、第1の搬送部12Aにより被加工物11を間欠的に送り出し方向に移動させる。そして、デザインデータに応じて、適宜、第2の搬送部12Bにより被加工物11を上記直交方向に移動させることで、パンチ孔43、44の位置を調整し、パンチ孔43、44にて被加工物11に所望のデザインを表現することができる。
図3では、点線31は、被加工物11を示し、被加工物11は、主に、第1の搬送部12A上面に当接した状態にて、送り出し方向へと移動する。そして、第1の固定機構13は、第1の押え機構15よりも送り出し方向の前方側の被加工物11を固定する一対の第1の固定部13A、13Bと、第1の押え機構15よりも送り出し方向の後方側の加工領域20の両側に位置し、被加工物11を固定する一対の第2の固定部13C、13Dと、を有している。
第1及び第2の固定部13A〜13Dは、例えば、第1の搬送部12Aの上面に対して上下方向に可動する可動ピン部21(図2参照)と、可動ピン部21の上端側に固定されたプレート部22と、を有し、可動ピン部21は、制御部19の制御信号に応じて、紙面上下方向に可動する。
第1及び第2の固定部13A〜13Dは、第1の搬送部12Aが送り出し方向に間欠的に前進している間、第1の搬送部12Aの上面とプレート部22との間に被加工物11をしっかりと挟み込んだ状態にて固定する。一方、第1の押え機構15のローラ部15Aは、受け台座14A上面との間に被加工物11を挟み込んだ状態にて押えている。
この構造により、被加工物11は、少なくとも加工領域20周辺の第1の搬送部12Aの上面では、第2の固定部13C、13Dにてしっかりと伸長された状態に固定されている。更に、被加工物11は、第1の固定部13A、13Bによりローラ部15Aの奥側をしっかりと固定されている。そして、被加工物11は、ローラ部15Aにて押えられた状態にて、第1の固定部13A、13Bにより、ローラ部15Aの奥側へと引っ張り出される。
そして、ローラ部15Aでは、被加工物11を受け台座14A上面との間に挟み込みながら回転することで、スムーズに被加工物11を第1の搬送部12A上面から送り出すことができる。その結果、ローラ部15Aの手前側である第1の搬送部12A上面にて、被加工物11が弛むことなく、少なくとも加工領域20において、被加工物11が、捻じれたり、寄れたりすることなく、しっかりと伸長された状態となる。
また、第2の押え機構16は、第1の搬送部12Aの手前側の第2の搬送部12Bの上面に配設されている。そして、第2の押え機構16のローラ部16Bは、被加工物11の短手方向(紙面左右方向)に渡り配設され、受け台座16A上面との間に被加工物11を挟み込んだ状態にて、被加工物11をしっかりと押えている。
この構造により、被加工物11は、第2の固定部13C、13Dにてしっかりと伸長した状態にて固定されると共に、ローラ部16Bにてその上面から押さえられた状態にて、第2の固定部13C、13Dにより第1の搬送部12A上面へと引っ張り込まれる。尚、ローラ部16Bは、被加工物11の移動に合わせて回転することで、被加工物11は、スムーズに第1の搬送部12A上面へと引っ張り込まれる。
つまり、被加工物11を第1の搬送部12A上面へと引っ張り込む動作では、上述した被加工物11を第1の搬送部12A上面から引っ張り出す動作と連動している。そして、第1及び第2の固定部13A〜13Dは、同じ距離前進するため、加工領域20周辺を含む第1の搬送部12A上面では、被加工物11が弛むことが防止される。その結果、少なくとも加工領域20においては、被加工物11は、弛むことなく、第2の固定部13C、13Dにてしっかりと伸長された状態を維持することができる。
図2に示す如く、第2の固定機構14は、第1の押え機構15のローラ部15Aよりも手前側に配設され、被加工物11を受け台座14Aに対して固定する一対の固定部14B、14Cを有している。そして、固定部14B、14Cは、第1及び第2の固定部13A〜13Dと同じ機構であり、例えば、受け台座14Aの上面に対して上下方向に可動する可動ピン部21と、可動ピン部21の上端側に固定されたプレート部22と、を有し、可動ピン部21は、制御部19の制御信号に応じて、紙面上下方向に可動する。
固定部14B、14Cは、被加工物11の短手方向(紙面左右方向)の両端部に配設されている。そして、第1の搬送部12Aが送り出し方向の後方へと後退する間、受け台座14A上面とプレート部22との間に被加工物11をしっかりと挟み込んだ状態にて固定する。
つまり、第1の搬送部12Aは、被加工物11と擦れながら、送り出し方向の後方へと移動するが、固定部14B、14Cが、受け台座14Aに対して被加工物11を固定することで、被加工物11が、送り出し方向の後方側へとずれることが防止される。その結果、被加工物11は、再び、第1の固定機構13にて固定され、第1の搬送部12Aを介して送り出し方向の前方側へと移動しながら、被加工物11にはパンチ孔43、44が穿孔される。そして、被加工物11が、第1の搬送部12Aが後退する前の位置を維持することで、被加工物11には、連続した絵柄をパンチ孔43、44により形成することができる。
次に、図4では、ピン受けプレート部18C、18Dの小孔41、42の位置や形状及び被加工物11に穿孔されるパンチ孔43、44について説明する。図4(A)は、搬送機構12の加工領域20に配設されるピン受けプレート部18C、18Dを説明する拡大上面図である。図4(B)及び図4(C)は、本実施形態のパンチング装置10のパンチ孔43、44のパターンを説明する上面図である。
図4(A)に示す如く、加工領域20には、送り出し方向の前後方向にそれぞれ形状の異なる小孔41、42を有するピン受けプレート部18C、18Dが略並列に配設されている。前段側のピン受けプレート部18Cの小孔41の形状は、例えば、円形状であり、後段側のピン受けプレート部18Dの小孔42の形状は、例えば、四角形状である。そして、小孔41、42には、被加工物11(図3参照)にパンチ孔43、44を穿孔したピン18Bの下端側が挿入される構造のため、小孔41、42は、ピン18Bの断面形状と同じ形状をしている。尚、小孔41、42は、全て同じ形状の場合でも良く、また、同じ形状であるが、その開口面積が異なる場合でも良い。
ピン受けプレート部18Cでは、小孔41が、送り出し方向の前後に略並列に2列配列され、その小孔41間の距離L1は、例えば、5mmである。そして、前方側の小孔41の列では、上記直交方向(紙面左右方向)に、隣り合う小孔41間の距離L2が、例えば、5mmにて、複数の小孔41が形成されている。一方、後方側の小孔41の列でも、前方側の小孔41の列と同様に、隣り合う小孔41間の距離L2が、例えば、5mmにて、複数の小孔41が形成されている。また、後方側の小孔41は、前方側の小孔41に対して、上記直交方向に距離L3、例えば、2.5mmずれて配置されている。
ピン受けプレート部18Dにおいても、上述したピン受けプレート部18Cと同じ配列にて小孔42が形成されている。そして、ピン受けプレート部18Cとピン受けプレート部18Dでは、その中心間の距離L4として、例えば、75mm離間して配設されている。尚、ピン受けプレート部18Cの小孔41の位置とピン受けプレート部18Dの小孔42の位置とは、上記直交方向の形成位置において一致している。
詳細は後述するが、第1の搬送部12Aは、送り出し方向に5mmのストローク量にて間欠的に移動し、第2の搬送部12Bは、送り出し方向との直交方向に、適宜、1.25mmのストローク量にて間欠的に移動する。
図4(B)では、第1の搬送部12Aのみ移動し、第2の搬送部12Bが移動しない場合において、被加工物11に形成されるパンチ孔43、44の一例を図示している。送り出し方向の1列目及び2列目では、ピン受けプレート部18C及びそれに対応するピン18Bを用いて、被加工物11にパンチ孔43を穿孔する場合である。1列目及び2列目のパンチ孔43は、それぞれ上記直交方向に距離L3、例えば、2.5mmピッチにて穿孔されている。一方、1列目のパンチ孔43と2列目のパンチ孔43は、上記送り出し方向に距離L1、例えば、5mmピッチにて穿孔されている。
また、送り出し方向の3列目では、ピン受けプレート部18D及びそれに対応するピン18Bを用いて、被加工物11にパンチ孔43を穿孔する場合である。パンチ孔44は、それぞれ上記直交方向に距離L3、例えば、2.5mmピッチにて穿孔されている。そして、2列目のパンチ孔43と3列目のパンチ孔44は、上記送り出し方向に距離L1、例えば、5mmピッチにて穿孔されている。
また、送り出し方向の4列目では、ピン18Bにて被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔しない場合である。この場合、図示したように、4列目には、パンチ孔43、44が形成されず、3列目のパンチ孔44と5列目のパンチ孔43、44とは、上記送り出し方向に距離L1の2倍である10mmピッチに穿孔されている。
また、送り出し方向の5列目では、ピン受けプレート部18C、18D及びそれらに対応するピン18Bを用いて、1列の中にパンチ孔43、44を混在させて形成する場合である。この場合、上述したように、隣り合うパンチ孔43、44は、それぞれ上記直交方向に距離L3、例えば、2.5mmピッチにて穿孔されている。つまり、5列目に形成されるパンチ孔43、44は、被加工物11が送り出し方向に5mmピッチにて前進する毎に、所望の位置のピン18Bによりパンチ孔43、44が穿孔された結果、1列の中にパンチ孔43、44を混在して形成することができる。
図4(C)では、第1の搬送部12Aを移動させながら、適宜、第2の搬送部12Bも移動させる場合において、被加工物11に形成されるパンチ孔43、44の一例を図示している。送り出し方向の1列目では、ピン受けプレート部18C及びそれに対応するピン18Bを用いて、被加工物11にパンチ孔43を穿孔する場合である。この場合、例えば、ピン受けプレート部18Cの後方側の列にてパンチ孔43を穿孔する際に、第2の搬送部12Bを上記直交方向へ1回だけ紙面左側へと移動させている。次に、ピン受けプレート部18Cの前方側の列にてパンチ孔43を穿孔する際に、第2の搬送部12Bを上記直交方向へ1回だけ紙面右側へと移動させ、元の位置に戻している。その結果、パンチ孔43が、距離L5、例えば、1.25mmにて隣り合う配列と、パンチ孔43が、1個飛ばしに、距離L2、例えば、5mmピッチにて穿孔される配列とを混在して形成することができる。
また、送り出し方向の2列目では、上記1列目とは逆に、ピン受けプレート部18Dの後方側の列にてパンチ孔44を形成する際には、第2の搬送部12Bを上記直交方向へ1回だけ紙面右側へと移動させている。その後、ピン受けプレート部18Cの前方側の列にてパンチ孔43を穿孔する際に、第2の搬送部12Bを元の位置に戻している。その結果、パンチ孔43、44が、距離L5、例えば、1.25mmにて隣り合う配列と、パンチ孔43が、1個飛ばしに、距離L2、例えば、5mmにて形成される配列とを混在して形成することができる。
次に、図5及び図6では、第1の搬送部12Aが、送り出し方向に間欠的に35mm前進した後、一度に35mm後退する1クールにおけるパンチング加工について説明する。図5(A)及び図5(C)は、本実施形態のパンチング装置10の被加工物11の搬送状況を説明する側面図である。図5(B)及び図5(D)は、本実施形態のパンチング装置10の被加工物11の搬送状況を説明する上面図である。図6(A)及び図6(C)は、本実施形態のパンチング装置10の被加工物11の搬送状況を説明する側面図である。図6(B)及び図6(D)は、本実施形態のパンチング装置10の被加工物11の搬送状況を説明する上面図である。
図5(A)及び図5(B)では、第1の固定機構13にて第1の搬送部12A上面に被加工物11を固定し、被加工物11を送り出し方向(紙面前後方向)に搬送する搬送初期段階を示している。尚、図5(A)は、図5(B)に示す上面図に対応する側面図である。
図5(A)に示す如く、上記搬送初期段階では、第1の固定機構13である第1及び第2の固定部13A〜13Dにおいて、それぞれの可動ピン部21が下死点まで下降し、被加工物11が、第1の搬送部12Aの上面とプレート部22にて、しっかりと挟み込まれた状態にて固定されている。一方、第2の固定機構14である固定部14B、14Cは、それぞれの可動ピン部21が上昇し、受け台座14A上面に対して被加工物11が非固定状態となっている。
被加工物11の上記固定状態により、第1の搬送部12Aは、送り出し方向(紙面前後方向)に、例えば、5mmピッチにて7回分、間欠的に前進するが、受け台座14A上面では、被加工物11は、固定部14B、14Cにて固定されてなく、その移動が妨げられることはない。
図5(B)に示す如く、第2の固定部13C、13Dでは、その送り出し方向に延伸したプレート部22にて、少なくとも加工領域20の両側の被加工物11を固定している。この固定状態により、特に、加工領域20の被加工物11は、捻じれたり、寄れたりすることなく、更には、しっかりと伸長された状態となり、被加工物11には、位置精度良く、所望の形状のパンチ孔43、44(図4(B)及び図4(C)参照)が穿孔される。
また、第1及び第2の固定部13A〜13Dの可動ピン部21及び固定部14B、14Cの可動ピン部21は、送り出し方向(紙面前後方向)に沿って一列に配設されると共に、可動ピン部21間の離間幅は、被加工物11の短手方向(紙面左右方向)の幅と、実質、同一である。そして、第1の搬送部12A上面では、被加工物11は、上記可動ピン部21によっても位置決めされ、寄れたり、捻じれたりし難くなる。尚、固定部14B、14Cは、被加工物11を固定しないが、その可動ピン部21にて被加工物11をガイドし、被加工物11が捻じれたりしない様にサポートする。
図5(C)及び図5(D)では、第1の固定機構13にて第1の搬送部12A上面に被加工物11を固定し、一定のストローク量にて間欠的に被加工物11を送り出し方向(紙面前後方向)に搬送すると共に、被加工物11にパンチング加工した後の搬送終了段階を示している。尚、図5(C)は、図5(D)に示す上面図に対応する側面図である。
図5(C)に示す如く、第1の搬送部12Aは、第1の固定機構13を介してその上面の被加工物11を固定状態とし、例えば、1回の前進動作にて5mm分、間欠的に前進し、全部で35mm分送り出し方向へと前進する。そして、パンチ機構18では、第1の搬送部12Aの上記間欠的動作の停止時に合わせてパンチ部18A(図1(A)参照)が下降し、被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔する。その結果、被加工物11には、送り出し方向に5mm間隔にて9列のパンチ孔43、44が形成される。
上述したように、1回のパンチング工程では、送り出し方向の前後方向に配列された4列のピン18B(図7(C)参照)にて、被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔する。そのため、後方側から3列分のパンチ孔43、44の列では、その送り出し方向の前方側でのピン18Bによるパンチ孔43が形成されてなく、デザインデータ次第であるが、所望の箇所にパンチ孔43、44が穿孔されていない場合もある。尚、前方側から6列分のパンチ孔43、44の列には、デザインデータ通りに、所望の箇所にパンチ孔43、44が穿孔されている。
つまり、1回のパンチング加工では、全てのピン18Bにて被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔するのではなく、デザインデータに応じて、適宜、被加工物11に穿孔するピン18Bが選択される。このとき、第2の搬送部12Bが、制御部19の制御信号により、送り出し方向との直交方向に、例えば、1回の動作にて1.25mm移動することで、パンチ孔43、44間の離間距離を調整することで、パンチ孔43、44による様々な絵柄を被加工物11に表現することができる。
図5(D)に示す如く、第1の搬送部12Aの第1の固定部13A、13Bの配置領域は、第2の搬送部12Bに配設された受け台座14Aに対して、図5(B)に示す状態から上記35mm分前進している。その結果、被加工物11も送り出し方向へと35mm分前進している。
このとき、被加工物11は、受け台座14Aの上面に第1の押え機構15のローラ部15Aによりしっかりと押えられている。その一方、被加工物11は、送り出し方向において、ローラ部15Aの前方側を第1の固定部13A、13Bにて固定されると共に、ローラ部15Aの後方側を第2の固定部13C、13Dにて固定されている。そして、被加工物11は、第1の固定部13A、13Bによりローラ部15Aの前方側へと引っ張られながら、ローラ部15Aの下面を通過する。
その結果、被加工物11は、送り出し方向に移動する際に、第1の固定部13A、13Bと第2の固定部13C、13Dとの間にて、緩んだり、寄れたり、あるいは、捻じれたりすることが防止される。そして、被加工物11は、第1の固定機構13及び第1の押え機構15にてしっかりと伸長された状態にて、パンチ機構18によりパンチ孔43、44が穿孔されることで、被加工物11には、位置精度良く、所望の形状のパンチ孔43、44が穿孔される。
図6(A)及び図6(B)では、第1の搬送部12Aが、送り出し方向(紙面前後方向)へと35mm前進し、被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔した後、第1の搬送部12Aが送り出し方向の後方へと後退する後退初期段階を図示している。尚、図6(A)は、図6(B)に示す上面図に対応する側面図である。
図6(A)に示す如く、上記後退初期段階では、先ず、第2の固定機構14である固定部14B、14Bは、その可動ピン部21が下死点まで下降し、被加工物11が、受け台座14A上面とプレート部22との間にしっかりと挟持された状態にて固定されている。その後、第1及び第2の固定部13A〜13Dは、その可動ピン部21が上昇し、被加工物11は、第1の搬送部12A上面に対して非固定状態となる。
図6(B)に示す如く、固定部14B、14Cは、ローラ部15A近傍の被加工物11を受け台座14A上面に固定する。このとき、被加工物11は、第1の固定機構13及び第1の押え機構15により、捻じれたり、寄れたりすることなく、伸長した状態であり、その状態の被加工物11を固定部14B、14Cにより固定することで、被加工物11の上記状態を引き続き維持することができる。尚、その後、第2の固定部13C、13Dによる固定状態が解除されることで、被加工物11の伸長した状態は若干解消されるが、引き続き、被加工物11が、寄れたり、捻じれたりすることない。
図6(C)及び図6(D)では、固定部14B、14Cにて受け台座14A上面に被加工物11を固定した状態にて、第1の搬送部12Aが、単独にて35mm分送り出し方向(紙面前後方向)の後方へと後退した後の後退終了段階を示している。尚、図6(C)は、図6(D)に示す上面図に対応する側面図である。
図6(C)に示す如く、第1の搬送部12Aは、被加工物11が第2の固定機構14により第2の搬送部12B上に固定された状態にて、一度に35mm分後退する。このとき、第1の搬送部12Aは、被加工物11と擦れながら後方へと移動するが、第2の固定機構14が、送り出し方向の前後方向には動かない第2の搬送部12Bに対して、被加工物11を固定している。この固定状態により、被加工物11が、第1の搬送部12Aと共に送り出し方向の後方へと後退することを防止できる。
図6(D)に示す如く、上記第1の搬送部12Aの後退により、第2の固定部13C、13Dは、ピン受けプレート部18C、18Dが配設された加工領域20の近傍まで戻る。つまり、第2の固定部13C、13Dのプレート部22の先端側は、前回のパンチング加工にて形成された後方から4列目のパンチ孔43、44の近傍まで戻る。その後、図5(A)及び図5(B)を用いて上述したように、第2の固定部13C、13Dは、少なくとも加工領域20のピン受けプレート部18C、18Dの配設領域の両側の被加工物11を固定する。その結果、加工領域20に位置する被加工物11は、再び、しっかりと伸長された状態となり、被加工物11には、位置精度良く、所望の形状のパンチ孔43、44が穿孔される。尚、後方から3列分のパンチ孔43、44の列には、デザインデータに応じて、次のクールのパンチング加工にてパンチ孔43、44が追加される。
上述したように、第1の搬送部12Aは、35mm分のストローク量の前進と後退を繰り返すが、第1の搬送部12Aが、5mm前進した後の停止したタイミングにて、パンチ機構18により被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔する。このパンチング加工方法により、被加工物11には、送り出し方向に5mmピッチにてパンチ孔43、44の列が位置精度良く穿孔される。そして、パンチ孔43、44の各列においては、デザインデータに応じて、適宜、個々のパンチ孔43、44の形状や大きさを異ならせたり、パンチ孔43、44の一部を重畳させたりすることができる。
次に、図7は、パンチ機構18の可動駒部18Eの位置によりパンチ孔43、44の穿孔が制御される方法を説明する。図7(A)は、本実施形態のパンチング装置10のパンチ機構18を説明する上面図である。図7(B)は、本実施形態のパンチング装置10のパンチ機構18の可動駒部18Eを説明する斜視図である。図7(C)及び図7(D)は、本実施形態のパンチング装置10のパンチング加工を説明する側面図である。
図7(A)では、パンチ機構18の可動駒部18Eが配設されるスライドプレート部51を図示している。スライドプレート部51は、複数のピン18Bを保持するパンチ部18A(図1(A)参照)上面に配設され、その上面に配設される可動駒部18Eのスライド移動をサポートする部材である。
図示したように、スライドプレート部51には、ピン18Bが、パンチ部18Aに対して上下方向に移動するための複数の孔部52と、可動駒部18Eが送り出し方向(紙面前後方向)にスライド移動するためのガイド壁部53と、が形成されている。上述したように、前段のピン受けプレート部18C(図4(A)参照)には、送り出し方向の前後に2列の小孔41が配列され、後段のピン受けプレート部18D(図4(A)参照)にも、同様に2列の小孔42が配列されている。つまり、上記4列に配列された全ての小孔41、42に対応して、パンチ部18Aは、送り出し方向の前後方向にピン18Bを保持している。そのため、パンチ部18Aの上面にも4枚のスライドプレート部51が配設され、それぞれのスライドプレート部51のガイド壁部53間には、ピン18Bと同じ数の可動駒部18Eが配設されている。
図7(B)に示す如く、可動駒部18Eは、スライド移動する可動部54と、可動部54をスライド移動させる、例えば、複動形のエアシリンダ55(図7(D)参照)と、エアシリンダ55を介して可動部54と連結すると共に、スライドプレート部51上面に固定される固定部56と、を有している。そして、固定部56の上面57には、エアシリンダ55に圧縮空気を供給するための圧縮空気の供給部58、59が設けられている。供給部58、59には、それぞれエア供給装置23(図1(B)参照)からの圧縮空気を流すチューブ(図示せず)が連結している。
可動部54には、ピン18Bの上方への移動を阻止し、ピン18Bにてパンチ孔43、44を穿孔させるパンチ面60と、ピン18Bの上方への移動を許容し、ピン18Bにてパンチ孔43、44を穿孔させない非パンチ面61と、を有している。そして、パンチ面60は、スライドプレート部51の摺動面62(図7(A)及び図7(C)参照)と当接する平坦面であり、非パンチ面61は、摺動面62から離間すると共に、摺動面62に対して上方へと傾斜する傾斜面である。尚、非パンチ面61は、摺動面62に対して上方へと窪んだ面であり、ピン18Bの上方への移動を許容する形状であれば良く、例えば、曲面であっても良い。
図7(C)では、被加工物11に対してピン18Bによるパンチ孔43、44の穿孔を許可しない場合の状態を示している。尚、図示していないが、可動駒部18Eの上面には、バッキングプレート18F(図1(A)参照)及びパンチホルダー18G(図1(A)参照)が配設され、可動駒部18Eが、ピン18Bにより上方へと押された際に、可動駒部18Eの上方へと動きを規制している。つまり、可動駒部18Eは、バッキングプレート18Fとスライドプレート部51との間をスライド移動する。
上述したように、パンチング加工では、パンチ部18Aに保持された全てのピン18Bが下降し、ピン18Bの下端が被加工物11等と当接する。そして、制御部19の制御信号により、パンチ孔43、44を穿孔しないピン18Bでは、エア供給装置23から可動駒部18Eへと圧縮空気が送られず、エアシリンダ55は稼働しない。その結果、ピン18Bの下端が被加工物11に当接すると、可動駒部18Eの非パンチ面61と摺動面62との空間を利用して、ピン18Bは上方へと移動し、ピン18Bによる被加工物11へのパンチ孔43、44の穿孔が行われない。尚、前回のパンチング工程にて、可動駒部18Eが、図7(D)の状態であった場合には、エア供給装置23から可動駒部18Eへと圧縮空気が送られ、図7(C)の状態へと戻す。
図7(D)では、被加工物11に対してピン18Bによるパンチ孔43、44の穿孔を許可する場合の状態を示している。制御部19の制御信号により、パンチ孔43、44を穿孔するピン18Bでは、エア供給装置23から可動駒部18Eへと圧縮空気が送られ、エアシリンダ55は前方へ伸びる。その結果、可動駒部18Eの可動部54は前方へとスライド移動し、そのパンチ面60が、孔部52上面を塞ぐことで、ピン18Bの上端がパンチ面60と当接し、ピン18Bの上方への移動が阻止される。その結果、ピン18Bは被加工物11を貫通し、被加工物11にはパンチ孔43、44が穿孔される。尚、被加工物11にパンチ孔43、44を穿孔したピン18Bの下端は、ピン受けプレート部18Cの小孔41、42(図4(A)参照)内へと挿入することで、ピン18Bが折れ曲がる等、破損し難くなる。尚、前回のパンチング工程にて、可動駒部18Eが、図7(D)の状態であった場合には、エア供給装置23から可動駒部18Eへと圧縮空気が送られず、その状態を維持する。
尚、本実施形態では、パンチング装置10の搬送機構12が、送り出し方向に往復動する第1の搬送部12Aと、上記送り出し方向との直交方向に往復動する第2の搬送部12Bと、を有し、第1の固定機構13が第1の搬送部12Aに対して配設され、第2の固定機構14が、第2の搬送部12Bに配設される場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、パンチング装置10の搬送機構12が、送り出し方向に往復動する第1の搬送部12Aのみから構成され、第1の搬送部12Aが移動自在にダイセット17上面に配設され、第1の固定機構13が第1の搬送部12Aに配設され、第2の固定機構14がダイセット17に配設される場合でも良い。つまり、搬送機構12が、第1の搬送部12Aから構成され、送り出し方向との直交方向に移動しない構造においても、上記第1及び第2の固定機構13、14や第1及び第2の押え機構15、16等を有することで、上述した実施形態のパンチング装置10と同様に、長尺の被加工物11に対して位置精度良く、且つ精密な形状のパンチ孔43、44を形成することができる。
また、第1の押え機構15及び第2の押え機構16が、被加工物11の送り出し方向との直交方向に配設される場合について説明したが、この場合に限定するものではない。第1の押え機構15及び第2の押え機構16が、上記送り出し方向との交差方向に配設され、被加工物11が、その移動中に捻じれたり、寄れたりしない様に、しっかりと押えられる方向であれば、任意の設計変更が可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
10 パンチング装置
11 被加工物
12 搬送機構
12A 第1の搬送部
12B 第2の搬送部
13 第1の固定機構
13A、13B 第1の固定部
13C、13D 第2の固定部
14 第2の固定機構
14A 受け台座
14B、14C 固定部
15 第1の押え機構
15A ローラ部
16 第2の押え機構
16A 受け台座
16B ローラ部
17 ダイセット
18 パンチ機構
18A パンチ部
18B ピン
18C、18D ピン受けプレート部
18E 可動駒部
20 加工領域
41、42 小孔
43、44 パンチ孔
51 スライドプレート部
60 パンチ面
61 非パンチ面
本発明のパンチング装置では、帯状の被加工物を送り出し方向に移動させ、パンチ機構により前記被加工物に複数のパンチ孔を穿孔するパンチング装置において、前記送り出し方向に往復動する第1の搬送部と、前記第1の搬送部を支持するダイセットと、前記第1の搬送部に対して配設され、前記第1の搬送部が前記被加工物と共に前記送り出し方向の前方へと進むときに、前記被加工物を前記第1の搬送部に対して固定する第1の固定機構と、前記ダイセットに対して配設された第1の受け台座と、前記第1の受け台座に配設された固定部とを有し、前記第1の搬送部が前記被加工物とは別に前記送り出し方向の後方へと戻るときに、前記被加工物を前記第1の受け台座と前記固定部にて固定する第2の固定機構と、前記第1の搬送部に設けられる加工領域よりも前記送り出し方向の前方に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に前記被加工物を前記第1の受け台座に対して押える第1の押え機構と、を備え、前記第1の固定機構は、前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の後方側にて前記加工領域を挟むように前記被加工物を固定する第1の固定部と、前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の前方側にて前記被加工物を固定する第2の固定部と、を有し、前記パンチ機構は、前記第1の固定機構にて前記被加工物を固定した状態にて前記パンチ孔を穿孔することを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、更に、前記加工領域よりも前記送り出し方向の後方に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に前記被加工物を押える第2の押え機構と、を備え、前記第2の押え機構は、前記ダイセットに配設された第2の受け台座に対して配設され、前記被加工物を前記第2の受け台座に対して押えることを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、帯状の被加工物を送り出し方向に移動させ、パンチ機構により前記被加工物に複数のパンチ孔を穿孔するパンチング装置において、前記送り出し方向に往復動する第1の搬送部と、前記第1の搬送部を支持すると共に、前記送り出し方向と交差する方向に往復動する第2の搬送部と、前記第1の搬送部に対して配設され、前記第1の搬送部が前記被加工物と共に前記送り出し方向の前方へと進むときに、前記被加工物を前記第1の搬送部に対して固定する第1の固定機構と、前記第2の搬送部に対して配設され、前記第1の搬送部が前記被加工物とは別に前記送り出し方向の後方へと戻るときに、前記被加工物を前記第2の搬送部に対して固定する第2の固定機構と、前記第1の搬送部に設けられる加工領域よりも前記送り出し方向の前方に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に、前記被加工物を前記第2の搬送部に対して押える第1の押え機構と、を備え、前記第1の固定機構は、前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の後方側にて前記加工領域を挟むように前記被加工物を固定する第1の固定部と、前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の前方側にて前記被加工物を固定する第2の固定部と、を有し、前記パンチ機構は、前記第1の固定機構にて前記被加工物を固定した状態にて前記パンチ孔を穿孔することを特徴とする。
また、本発明のパンチング装置では、更に、前記第2の搬送部を支持するダイセットと、前記加工領域よりも前記送り出し方向の後方の前記第2の搬送部に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に前記被加工物を押える第2の押え機構と、を備え、前記第1の搬送部が、前記送り出し方向の後方へと戻るときに、前記第2の搬送部は、前記送り出し方向の後方へと戻ることなく、前記第2の固定機構は、前記第2の搬送部上にて前記被加工物を固定していることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 帯状の被加工物を送り出し方向に移動させ、パンチ機構により前記被加工物に複数のパンチ孔を穿孔するパンチング装置において、
    前記送り出し方向に往復動し、前記被加工物を前記送り出し方向へと移動させる搬送機構と、
    前記搬送機構が前記被加工物と共に前記送り出し方向の前方へと進むときに、前記被加工物を固定する第1の固定機構と、
    前記搬送機構が前記被加工物とは別に前記送り出し方向の後方へと戻るときに、前記被加工物を固定する第2の固定機構と、を備え、
    前記パンチ機構は、前記第1の固定機構にて前記被加工物を固定した状態にて前記パンチ孔を穿孔することを特徴とするパンチング装置。
  2. 更に、前記搬送機構に設けられる加工領域よりも前記送り出し方向の前方に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に前記被加工物を押える第1の押え機構と、を備え、
    前記第1の固定機構は、
    前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の前方側にて前記被加工物を固定する第1の固定部と、
    前記第1の押え機構よりも前記送り出し方向の後方側にて前記加工領域を挟むように前記被加工物を固定する第2の固定部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のパンチング装置。
  3. 更に、前記加工領域よりも前記送り出し方向の後方に配設されると共に、前記送り出し方向と交差する方向に前記被加工物を押える第2の押え機構と、を備え、
    前記搬送機構は、
    前記送り出し方向に往復動すると共に、前記被加工物を前記送り出し方向へと移動させる第1の搬送部と、
    前記送り出し方向と交差する方向に往復動すると共に、前記第1の搬送部を前記送り出し方向と交差する方向に移動させる第2の搬送部と、を有し、
    前記第2の固定機構、前記第1の押え機構及び前記第2の押え機構は、前記第2の搬送部に対して配設されることを特徴とする請求項2に記載のパンチング装置。
  4. 更に、前記搬送機構を支持するダイセットと、を備え、
    前記第2の搬送部は、前記ダイセット上に配設され、前記第1の搬送部は、前記第2の搬送部上に配設され、
    前記第1の固定機構は、前記第1の搬送部に対して配設され、
    前記第1の搬送部が、前記送り出し方向の後方へと戻るときに、前記第2の搬送部は、前記送り出し方向の後方へと戻ることなく、前記第2の固定機構は、前記第2の搬送部上にて前記被加工物を固定していることを特徴とする請求項3に記載のパンチング装置。
  5. 前記パンチ機構は、
    前記被加工物に前記パンチ孔を穿孔する複数のピンを保持するパンチ部と、
    前記複数のピンの下端側を受ける複数の小孔が形成されるピン受けプレート部と、を有し、
    前記ピン受けプレート部は、前記加工領域に露出する前記ダイセット上面に配設されると共に、前記ピン受けプレート部の上面は、前記第1の搬送部の上面と略同一の高さとなることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のパンチング装置。
  6. 前記ピン受けプレート部は、前記送り出し方向に前後して2列配設され、
    前記前段のピン受けプレート部の小孔は、前記後段のピン受けプレート部の小孔に対して少なくともその形状または開口面積が異なることを特徴とする請求項5に記載のパンチング装置。
  7. 前記パンチ機構は、更に、
    前記パンチ部上面に配設され、前記ピンの前記パンチ部に対する上下方向への移動を調整する可動駒部と、
    前記可動駒部の動作を制御する駒制御部と、を有し、
    前記可動駒部は、前記ピンの前記パンチ部上方への移動を許容しないパンチ面と、前記パンチ面よりも上方側へと凹むことで、前記ピンの前記パンチ部上方への移動を許容する非パンチ面と、を有し、
    前記駒制御部は、前記被加工物に前記パンチ孔を穿孔する場合には、前記ピンの上方に前記可動駒部の前記パンチ面を配置すると共に、前記被加工物に前記パンチ孔を穿孔しない場合には、前記パンチ部の上方に前記可動駒部の前記非パンチ面を配置することを特徴とする請求項5または請求項6に記載のパンチング装置。
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