JPWO2019189902A1 - インクジェットインク及び錠剤 - Google Patents

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Abstract

銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素とを少なくとも含んだ食用色素を、プロピレングリコールを含んだ分散媒に分散させたインクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生を抑制し、印刷再開性の低下を低減することができるインクジェットインク及びそのインクジェットインクで印刷した印刷部を備える錠剤を提供する。本実施形態に係るインクジェットインクは、可食性を有するインクジェットインクであって、銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素と、を少なくとも含む食用色素と、プロピレングリコールを含む分散媒と、を有し、プロピレングリコールの含有量は、インクジェットインク全体の0.001質量%以上19質量%以下の範囲内である。

Description

本発明は、インクジェットインク及び錠剤に関する。
インクジェット印刷用インク(以下、単に「インクジェットインク」とも称する。)には、可食性を有するものがある。そして、可食性を有するインクジェットインクに関する技術としては、例えば、特許文献1に記載したものがある。
可食性を有するインクジェットインクには、例えば、銅クロロフィリンNa(Chlorophyllin copper complex sodium, CAS Number: 28302-36-5)と、銅クロロフィリンNa以外の色素とを少なくとも含んだ食用色素を、プロピレングリコールを含んだ分散媒に分散させたものがある。
特開2006−169301号公報
上述の銅クロロフィリンNaを含んだインクジェットインクを、長期間保存、例えば1年間以上保存した場合には、色素成分やその他の成分等が沈殿し、印刷再開性が低下することがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素とを少なくとも含んだ食用色素を、プロピレングリコールを含んだ分散媒に分散させたインクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生を抑制し、印刷再開性の低下を低減することができるインクジェットインク及びそのインクジェットインクで印刷した印刷部を備える錠剤を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るインクジェットインクは、可食性を有するインクジェットインクであって、銅クロロフィリンNaと、前記銅クロロフィリンNa以外の色素と、を少なくとも含む食用色素と、プロピレングリコールを含む分散媒と、を有し、前記プロピレングリコールの含有量は、前記インクジェットインク全体の0.001質量%以上19質量%以下の範囲内である。
本発明の一態様であれば、銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素とを少なくとも含んだ食用色素を、プロピレングリコールを含んだ分散媒に分散させたインクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生を抑制し、印刷再開性の低下を低減することができる。
本発明の実施形態に係る錠剤(素錠)の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る錠剤(フィルムコーティング錠)の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る錠剤(素錠)の印刷画像の一例である。 本発明の実施形態に係る錠剤(フィルムコーティング錠)の印刷画像の一例である。 本発明の実施例における印刷安定性の評価基準を説明する図である。
本発明の実施形態に係るインクジェットインクは、例えば、医療用錠剤の表面にインクジェット印刷法で文字や画像等を印刷する際に使用するインクジェットインクに関するものである。以下、本発明の実施形態に係るインクジェットインク及びそのインクジェットインクで印刷した印刷部を備える錠剤の構成について、詳細に説明する。
〔インクジェットインクの構成〕
本実施形態に係るインクジェットインクは、食用色素と、その食用色素を分散可能な分散媒とを少なくとも含んでいる。本実施形態に係る食用色素は、銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素とを少なくとも含むものである。また、本実施形態に係る分散媒は、プロピレングリコールを少なくとも含むものである。また、本実施形態に係る分散媒に含まれるプロピレングリコールの含有量は、インクジェットインク全体の0.001質量%以上19質量%以下の範囲内である。このような構成であれば、インクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生を抑制し、印刷再開性の低下を低減することができる。なお、プロピレングリコールの含有量がインクジェットインク全体の0.001質量%未満であると、インクジェットインクが乾燥し印刷再開性が低下する傾向がある。また、プロピレングリコールの含有量がインクジェットインク全体の19質量%を超えると、色素成分等の沈殿が発生し印刷再開性が低下する傾向がある。
以下、本実施形態に係るインクジェットインクにより得られる効果について説明する。
本実施形態に係るインクジェットインクが属する技術分野において、インク中に含まれる色素成分等が凝集して形成された沈殿物やインク中に含まれる不純物が印刷適性に悪影響を与える場合、その沈殿物や不純物の発生を抑制する方法としては、従来、インク中に含まれる色素成分等を精製する方法や、インクに亜硝酸塩を添加する方法があった。
これに対し、本実施形態に係るインクジェットインクは、インクに分散媒として含まれるプロピレングリコールの分量を調整することで、上記沈殿発生を抑制し、印刷再開性の低下を低減するものである。より詳しくは、例えば、インクに添加された銅クロロフィリンNaに起因する沈殿物は、プロピレングリコールに溶け難い傾向がある一方で、グリセリンや水には一定量溶解する傾向があることを発明者らは見出した。そこで、発明者らは、インク中に含まれるプロピレングリコールの分量を調整することで、インクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生を抑制し、印刷再開性の低下を低減することを実現した。
また、本実施形態に係るインクジェットインクは、プロピレングリコールの含有量がインクジェットインク全体の0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲内であってもよい。このような構成であれば、インクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生を確実に抑制し、印刷再開性の低下を確実に低減することができる。
また、本実施形態に係るインクジェットインクは、食用色素の含有量がインクジェットインク全体の1質量%以上10質量%以下の範囲内であってもよい。このような構成であれば、インクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生をさらに抑制し、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。なお、食用色素の含有量がインクジェットインク全体の1質量%未満であると、印刷した印字等の可読性(視認性)が低下するとともに、耐光性が低下する傾向がある。また、食用色素の含有量がインクジェットインク全体の10質量%を超えると、色素成分等の沈殿が発生し印刷再開性が低下する傾向がある。
また、本実施形態に係るインクジェットインクは、銅クロロフィリンNa以外の色素として、ニューコクシン(New Coccine)、エリスロシン(Erythrosine)、及びブリリアントブルーFCF(Brilliant Blue FCF)の少なくとも1種を含むものであってもよい。ここで、銅クロロフィリンNaは、緑色を呈する食用色素であり、ニューコクシンは、赤色を呈する食用色素、所謂赤色102号色素(Color Index Name: Acid Red 18, CAS Number: 2611-82-7)である。また、エリスロシンは、赤色を呈する食用色素、所謂赤色3号色素(FDA Name: FD & C Red No.3, Color Index Name: Acid Red 51, CAS Number: 16423-68-0)であり、ブリリアントブルーFCFは、青色を呈する食用色素、所謂青色1号色素(FDA Name: FD & C Blue No.1, Color Index Name: Food Blue 2, CAS Number: 3844-45-9)である。このような構成であれば、インクジェットインクの色味を灰色(グレー)にすることができる。また、本実施形態に係るインクジェットインクは、銅クロロフィリンNa以外の色素として、タートラジン(Tartrazine)を含むものであってもよい。ここで、タートラジンは、黄色を呈する食用色素、所謂黄色4号色素(FDA Name: FD & C Yellow No.5, Color Index Name: Acid Yellow 23, CAS Number: 1934-21-0)である。このような構成であれば、インクジェットインクの色味を黄緑色にすることができる。
上述の構成であれば、インクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生をさらに抑制し、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。
なお、上述の「Color Index Name」とは、American Association of Textile Chemists and Colorists(米国繊維化学技術・染色技術協会)により制定されたものである。また、上述の「FDA Name」とは、米国FDA(Food and Drug Administration、米国食品医薬品局)にて制定されたものである。なお、本実施形態では、使用可能な各色素(各物質)をCAS Numberを用いて特定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本実施形態に記載した色素(物質)と同一の物質名ではあるが、幾何異性体、立体異性体、同位体元素を含む物質、またはそれらの塩などであるため、異なるCAS Numberが付与された色素(物質)についても勿論、本実施形態では使用可能である。また、異性体等が存在しない場合や、使用可能な色素(物質)が特定(限定)されている場合には、本実施形態に記載のCAS Numberの物質(化合物)そのものが使用可能となる。
また、本実施形態に係るインクジェットインクは、食用色素における銅クロロフィリンNa以外の色素の含有量が銅クロロフィリンNa1質量部に対して0.1質量部以上1.5質量部以下の範囲内であってもよい。このような構成であれば、インクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生をさらに抑制し、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。なお、食用色素における銅クロロフィリンNa以外の色素の含有量が銅クロロフィリンNa1質量部に対して0.1質量部未満であると、印刷部の彩度が高く曝光後の変褪色の色調が大きく見えるため、耐光性が低いと認識されることがある。また、食用色素における銅クロロフィリンNa以外の色素の含有量が銅クロロフィリンNa1質量部に対して1.5質量部を超えると、色素成分等の沈殿が発生し印刷再開性が低下する傾向がある。
また、本実施形態に係るインクジェットインクは、分散媒として、グリセリンをさらに含み、プロピレングリコールの含有量は、グリセリンの含有量よりも少なくてもよい。このような構成であれば、印刷時におけるインクジェットヘッドのノズル部における乾燥速度を抑えられ、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。
(色素)
本実施形態に係るインクジェットインクに含まれる食用色素は、上述のように銅クロロフィリンNa及び銅クロロフィリンNa以外の色素を必ず含むが、これら2種以外の色素については、可食性のものであれば特に制限はない。本実施形態に係るインクジェットインクに添加可能な色素は、例えば、従来公知の合成食用色素、天然食用色素から適宜選択して添加することができる。
合成食用色素としては、例えば、タール系色素、天然色素誘導体、天然系合成色素等が挙げられる。タール系色素としては、例えば、食用赤色2号(Amaranth, FDA Name: FD & C Red No.2, Color Index Name: Acid Red 27, CAS Number: 915-67-3)、食用赤色40号(Allura Red AC, FDA Name: FD & C Red No.40, Color Index Name: Food Red 17, CAS Number: 25956-17-6)、食用赤色102号(New Coccine, Color Index Name: Acid Red 18, CAS Number: 2611-82-7)、食用赤色104号(Phloxine, FDA Name: D & C Red No.28, Color Index Name: Acid Red 92, CAS Number: 18472-87-7)、食用赤色105号(Rose Bengal, Color Index Name: Acid Red 94, CAS Number: 632-69-9)、食用赤色106号(Acid Red, Color Index Name: Acid Red 52, CAS Number: 3520-42-1)、食用黄色4号(Tartrazine, FDA Name: FD & C Yellow No.5, Color Index Name: Acid Yellow 23, CAS Number: 1934-21-0)、食用黄色5号(Sunset Yellow FCF, FDA Name: FD & C Yellow No.6, Color Index Name: Food Yellow 3, CAS Number: 2783-94-0)、食用青色1号(Brilliant Blue FCF, FDA Name: FD & C Blue No.1, Color Index Name: Food Blue 2, CAS Number: 3844-45-9)、食用青色2号(Indigo Carmine, FDA Name: FD & C Blue No.2, Color Index Name: Acid Blue 74, CAS Number: 860-22-0)、食用赤色2号アルミニウムレーキ(FD & C Red No.2 Aluminum Lake)、食用赤色3号アルミニウムレーキ(FD & C Red No.3 Aluminum Lake)、食用赤色40号アルミニウムレーキ(FD & C Red No.40 Aluminum Lake)、食用黄色4号アルミニウムレーキ(FD & C Yellow No.5 Aluminum Lake)、食用黄色5号アルミニウムレーキ(FD & C Yellow No.6 Aluminum Lake)、食用青色1号アルミニウムレーキ(FD & C Blue No.1 Aluminum Lake)、食用青色2号アルミニウムレーキ(FD & C Blue No.2 Aluminum Lake)等が挙げられる。天然色素誘導体としては、例えば、ノルビキシンカリウム等が挙げられる。天然系合成色素としては、例えば、β-カロテン、リボフラビン等が挙げられる。
また、天然食用色素としては、例えば、アントシアニン系色素、カロチノイド系色素、キノン系色素、フラボノイド系色素、ベタイン系色素、モナスカス色素、その他の天然物を起源とする色素が挙げられる。アントシアニン系色素としては、例えば、赤ダイコン色素、赤キャベツ色素、赤米色素、エルダーベリー色素、カウベリー色素、グーズベリー色素、クランベリー色素、サーモンベリー色素、シソ色素、スィムブルーベリー色素、ストロベリー色素、ダークスィートチェリー色素、チェリー色素、ハイビスカス色素、ハクルベリー色素、ブドウ果汁色素、ブドウ果皮色素、ブラックカーラント色素、ブラックベリー色素、ブルーベリー色素、プラム色素、ホワートルベリー色素、ボイセンベリー色素、マルベリー色素、ムラサキイモ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ムラサキヤマイモ色素、ラズベリー色素、レッドカーラント色素、ローガンベリー色素、その他のアントシアニン系色素が挙げられる。カロチノイド系色素としては、例えば、アナトー色素、クチナシ黄色素、その他のカロチノイド系色素が挙げられる。キノン系色素としては、例えば、コチニール色素、シコン色素、ラック色素、その他のキノン系色素が挙げられる。フラボノイド系色素としては、例えば、ベニバナ黄色素、コウリャン色素、タマネギ色素、その他のフラボノイド系色素が挙げられる。ベタイン系色素としては、例えば、ビートレッド色素が挙げられる。モナスカス色素としては、例えば、ベニコウジ色素、ベニコウジ黄色素が挙げられる。その他の天然物を起源とする色素としては、例えば、ウコン色素、クサギ色素、クチナシ赤色素、スピルリナ青色素などが挙げられる。
なお、インクジェットインクの色味は、上記色素の組み合わせ、及びその含有量の組み合わせによって調製可能である。例えば、インクジェットインクの色味をグレーにしたい場合には、食用色素として、緑色素である銅クロロフィリンNaと、赤色素であるニューコクシン(赤色102号色素)または赤色素であるエリスロシン(赤色3号色素)と、青色素であるブリリアントブルーFCF(青色1号色素)とを選択してもよい。また、例えば、インクジェットインクの色味を黄緑色にしたい場合には、食用色素として、緑色素である銅クロロフィリンNaと、黄色素であるタートラジン(黄色4号色素)とを選択してもよい。
(分散媒)
本実施形態に係るインクジェットインクは、上述の色素以外に、上述の色素を分散させるために分散媒を含有してもよい。本実施形態に係るインクジェットインクに添加可能な分散媒としては、例えば、精製水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300(平均分子量300)、1−プロパノール、2−プロパノール、乳酸エチルなどが挙げられる。特に配合割合は限定するものではないが、インクのノズルでの乾燥を防止するために、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール300のいずれかを、インク中に1質量%以上30質量%以下の範囲内で含有させることがより好ましい。含有量が1質量%より少ないと、インクの乾燥が起こりやすくなりノズルの目詰まりの原因となり、30質量%を超えると医療用錠剤表面における印字表面の乾燥が遅くなりすぎ、印刷した錠剤同士が接触したときに未乾燥のインクがもう一方の錠剤に付着して汚れとなるといった不具合の原因となることがある。
本実施形態における医療用錠剤は特に制限はないが、特に、表面にフィルムコート層を被覆したフィルムコート錠剤において効果が高い傾向がある。これは印刷が行われた錠剤表面において、素錠に比べフィルムコート錠では空隙が少ないことにより色素成分が錠剤表面に残りやすく、外部から印字面に光や湿度の影響を与えた場合に色素自体にこれらの影響が素錠よりフィルムコート錠の場合において強く出るためと考えられる。素錠の場合には空隙が多く、色素が錠剤内部まで時間をかけて浸透し続けることによっても印字面の変褪色が起こるため、相対的に影響が小さくなる傾向がある。
(内添樹脂)
本実施形態に係るインクジェットインクは、上述の色素や分散媒以外に、内添樹脂を含有してもよい。本実施形態に係るインクジェットインクに添加可能な内添樹脂は、可食性を有し、且つ水溶性粉末、ペースト、フレーク状の樹脂様物質であって、印字後の乾燥により錠剤表面に皮膜を形成可能な物質であればよい。上記内添樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール4000/ポリエチレングリコール1540等の高分子量ポリエチレングリコール(PEG)、セラック樹脂、メタクリル酸コポリマー(製品名:オイドラギットS100)、マルトデキストリン、エリスリトール等が挙げられる。
(レベリング剤)
本実施形態に係るインクジェットインクは、上述の色素や分散媒、或いは内添樹脂以外に、レベリング剤を含有してもよい。本実施形態に係るインクジェットインクに添加可能なレベリング剤は、可食性を有し、且つ水溶性の界面活性剤であればよい。上記レベリング剤としては、例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例:太陽化学社製ジステアリン酸デカグリセリンQ−182S、同社製モノラウリン酸デカグリセリンQ−12S)、ソルビタン脂肪酸エステル(例:日光ケミカルズ社製NIKKOLSL−10)、シュガーエステル(例:第一工業製薬社製 DKエステルF−110)、ポリソルベート(花王社製 エマゾールS−120シリーズ)等が挙げられる。
〔印刷方法〕
本実施形態に係るインクジェットインクは、印刷方法について特に限定されず、市販のインクジェットプリンタ等のインクジェット装置を用いた印刷が可能である。このため、本実施形態に係るインクジェットインクは、応用範囲が広く、非常に有用である。例えば、本実施形態に係るインクジェットインクは、ピエゾ素子(圧電セラミックス)をアクチュエータとする、所謂ドロップオンデマンド方式のインクジェット装置で印刷し得るし、他の方式のインクジェット装置でも印刷し得る。
ドロップオンデマンド方式のインクジェット装置としては、例えば、微小発熱素子を瞬間的に高温(200〜300℃)にすることで発生する水蒸気圧力でインクジェットインクを吐出するサーマルインクジェット方式を採用した装置や、アクチュエータを静電気振動させることでインクジェットインクを吐出する静電タイプの装置、超音波のキャビテーション現象を利用する超音波方式を採用した装置等が挙げられる。また、本実施形態に係るインクジェットインクが荷電性能を備えていれば、連続噴射式(コンティニュアス方式)を採用した装置を利用することも可能である。
〔錠剤〕
本実施形態では、本実施形態に係るインクジェットインクを、上述の印刷方法を用いて、例えば錠剤の表面に印字、印画してもよい。以下、実施形態に係るインクジェットインクで印刷した印刷画像を備える錠剤の構成について説明する。
本実施形態に係る錠剤は、例えば、医療用錠剤である。ここで、「医療用錠剤」とは、例えば、素錠(裸錠)、糖衣錠、腸溶錠、口腔内崩壊錠などのほか、錠剤の最表面に水溶性表面層が形成されているフィルムコーティング錠などを含むものである。
図1は、印刷(印字、印画)がなされた医療用錠剤(素錠)の一例を示す概略断面図である。図1には、断面視で、錠剤1の上面に文字などの印刷画像3が印刷された素錠印刷物5が示されている。
図2は、印刷(印字、印画)がなされた医療用錠剤(フィルムコーティング錠)の一例を示す概略断面図である。図2には、断面視で、表面にフィルムコート層7が形成された錠剤1の上面に文字などの印刷画像3が印刷されたフィルムコート錠印刷物9が示されている。
なお、本実施形態では、図3に示すように、素錠印刷画像11としてベタ画像を印刷してもよく、図4に示すように、フィルムコート錠印刷画像13として二次元バーコードを印刷してもよい。
医療用錠剤中に含有される活性成分は特に限定されない。例えば、種々の疾患の予防・治療に有効な物質(例えば、睡眠誘発作用、トランキライザー活性、抗菌活性、降圧作用、抗アンギナ活性、鎮痛作用、抗炎症活性、精神安定作用、糖尿病治療活性、利尿作用、抗コリン活性、抗胃酸過多作用、抗てんかん作用、ACE阻害活性、β−レセプターアンタゴニストまたはアゴニスト活性、麻酔作用、食欲抑制作用、抗不整脈作用、抗うつ作用、抗血液凝固活性、抗下痢症作用、抗ヒスタミン活性、抗マラリア作用、抗腫瘍活性、免疫抑制活性、抗パーキンソン病作用、抗精神病作用、抗血小板活性、抗高脂血症作用等を有する物質など)、洗浄作用を有する物質、香料、消臭作用を有する物質等を含むが、それらに限定されない。
本実施形態に係る錠剤は、必要に応じて、活性成分とともにその用途上許容される担体を配合することができる。例えば、医療用錠剤であれば、医薬上許容される担体を配合することができる。医薬上許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、増粘剤等が適宜適量配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の添加物を用いることもできる。
本実施形態では、錠剤として医療用錠剤を例に挙げて説明したが、本発明のこれに限定されるものではない。本実施形態に係るインクジェットインクの印刷対象は特に制限されず、例えば、ヒト以外の動物(ペット、家畜、家禽等)に投与する錠剤、飼料、肥料、洗浄剤、ラムネ菓子などの食品といった各種錠剤の表面に印刷してもよい。また、本実施形態に係るインクジェットインクは、印刷対象のサイズについても特に制限されず、種々のサイズの錠剤について適用可能である。
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態に係るインクジェットインクは、可食性を有するインクジェットインクであって、銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素と、を少なくとも含む食用色素と、プロピレングリコールを含む分散媒と、を有し、プロピレングリコールの含有量は、インクジェットインク全体の0.001質量%以上19質量%以下の範囲内である。
このような構成であれば、銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素とを少なくとも含んだ食用色素を、プロピレングリコールを含んだ分散媒に分散させたインクジェットインクを長期間保存した場合であっても、従来技術と比較して、色素成分等に起因する沈殿発生を抑制し、印刷再開性の低下を低減することができる。
(2)また、本実施形態に係るインクジェットインクに含まれるプロピレングリコールの含有量は、インクジェットインク全体の0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲内であってもよい。
このような構成であれば、従来技術と比較して、色素成分等に起因する沈殿発生を確実に抑制し、印刷再開性の低下を確実に低減することができる。
(3)また、本実施形態に係るインクジェットインクに含まれる食用色素の含有量は、インクジェットインク全体の1質量%以上10質量%以下の範囲内であってもよい。
このような構成であれば、従来技術と比較して、色素成分等に起因する沈殿発生をさらに抑制し、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。
(4)また、本実施形態に係るインクジェットインクに含まれる銅クロロフィリンNa以外の色素は、ニューコクシン、エリスロシン、及びブリリアントブルーFCFの少なくとも1種であってもよい。
このような構成であれば、従来技術と比較して、色素成分等に起因する沈殿発生をさらに抑制し、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。さらに、このような構成であれば、インクの色味をグレーにすることができる。なお、グレーを呈するインクであれば、使用範囲が広いため、その汎用性を高めることができる。
(5)また、本実施形態に係るインクジェットインクに含まれる食用色素における銅クロロフィリンNa以外の色素の含有量は、銅クロロフィリンNa1質量部に対して0.1質量部以上1.5質量部以下の範囲内であってもよい。
このような構成であれば、従来技術と比較して、色素成分等に起因する沈殿発生をさらに抑制し、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。
(6)また、本実施形態に係るインクジェットインクは、分散媒として、グリセリンをさらに含み、プロピレングリコールの含有量は、グリセリンの含有量よりも少なくてもよい。
このような構成であれば、印刷時におけるインクジェットヘッドのノズル部における乾燥速度を抑えられ、印刷再開性の低下をさらに低減することができる。
(7)また、本実施形態に係るインクジェットインクは、錠剤表面への直接印刷、食品への直接印刷、医薬品及び食品に直接触れるパッケージに用いられるものであってもよい。
このような構成であれば、錠剤表面への直接印刷、食品への直接印刷が可能となり、また医薬品及び食品に直接触れるパッケージにも使用可能となる。
(8)本実施形態に係る錠剤は、上述したインクジェットインクで印刷した印刷画像3を備えている。
このような構成であれば、錠剤の表面に印刷された印刷画像部分に対しても可食性を付与することができる。
(9)また、本実施形態に係る錠剤は、医療用錠剤であってもよい。
このような構成であれば、医療用錠剤の表面に印刷された印刷画像部分に対しても可食性を付与することができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、実施例により何ら限定されるものではない。
(インクジェットインクの製造)
以下、インクジェットインクの調製手順を説明する。
インクジェットインクは、色素、有機溶媒、水、内添樹脂、レベリング剤の各成分を含んでいる。調製の順序としては、最初に、水と有機溶媒とを混合して混合溶媒を得た。次に、その混合溶媒に、内添樹脂とレベリング剤とを添加して透明ベース液を得た。最後に、その透明ベース液に、色材を添加した。こうして、本実施例に係るインクを調製した。以下、具体的に各種成分について説明する。
インクを構成する水には精製水(イオン交換水)を用いた。
有機溶媒にはグリセリン及びプロピレングリコールを用いた。
内添樹脂は、インク中において不揮発性の樹脂成分として機能する材料である。本実施例では、内添樹脂にはヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達社製 HPC−SSL)を用いた。
レベリング剤にはグリセリン脂肪酸エステルの一種であるモノステアリン酸デカグリセリン(太陽化学社製Q−18S)を用いた。なお、レベリング剤は、インクジェットヘッドからの吐出ドロップが良好に形成できるように、インクの表面張力を調整する材料である。インクの表面張力は、具体的には、24mN/m〜34mN/mの範囲内にあると好ましい。但し、錠剤の表層での濡れ性や内部への浸透性を考慮すると、なるべく小さな表面張力値、すなわち濡れ性の良い表面張力値を選択する必要がある。そこで、本実施例では、24mN/m〜28mN/mの表面張力になるようにインクを調製した。なお、表面張力値は小さければ小さいほどよいわけではない。例えば、表面張力値が24mN/m未満では液滴にならず、ミスト不良やスプラッシュ現象(吐出の玉割れ)等、吐出不良を引き起こすことがある。
本実施例では、上記成分を攪拌混合し、透明ベース液を作製した。その後、各種色素を混合させて、実施例1〜15、及び比較例1〜3のインクジェットインクを得た。こうして得た各インクジェットインクの組成を表1に示す。なお、表1中で「−」で示した部分は、当該物質を使用していないことを示す。
Figure 2019189902
(フィルタ通液)
上記各インクを、室温20度、相対湿度65%の暗所にて3ヶ月間保管した。その後、上記各インク200gを、それぞれメンブレンフィルターを通過させたときに、途中で止まることなく通液できるか否かで沈殿発生の有無を評価した。具体的には、各インク200gを口径が0.8μm(酢酸セルロース膜)のメンブレンフィルター(ザルトリウス社製シリンジ用フィルタ ミニザルト0.8μm)を1回透過(通過)させることで沈殿発生の有無を評価した。なお、インクが途中で止まることなくメンブレンフィルターを通過したものは、沈殿が発生していないとして「なし」と評価した。また、インクが途中で止まりメンブレンフィルターを通過できなかったものは、沈殿が発生しているとして「あり」と評価した。
(印刷安定性)
インクジェットヘッドとして、印刷解像度が主走査方向600dpi、副走査方向(錠剤等の記録媒体の搬送方向)600dpi、トータルノズル数2,656の圧電セラミック駆動のドロップオンデマンド型インクジェットヘッドを用いた。そして、そのインクジェットヘッドを用いて、1ドロップ6plの印刷ドロップ量にて30分間、テストパターンを連続印刷し、30分後に全ノズルから不吐出量なく吐出できているか否かを確認した。
以下、本実施例における印刷安定性の評価基準を、図5を参照しつつ説明する。
図5は、本実施例における印刷安定性の評価基準を説明するための概念図である。図5(a)は、本実施例における印刷安定性を評価するために用いたテストパターンを示している。このテストパターンは、図5(a)の横方向に伸びる直線と、図5(a)の縦方向に伸びる直線とで構成されており、各直線の線幅は0.5mmである。図5(b)は、テストパターンの印刷を開始した直後における線幅W1を示している。図5(c)〜(f)は、テストパターンを30分間連続印刷した直後における線幅W2をそれぞれ示している。本実施例では、図5(c)に示すように、テストパターンを30分間連続印刷した直後における線幅W2が、テストパターンの印刷を開始した直後における線幅W1と比べて減少していない場合、即ち線幅の減少率が0%程度である場合を「◎」と評価した。また、本実施例では、図5(d)に示すように、テストパターンを30分間連続印刷した直後における線幅W2は、テストパターンの印刷を開始した直後における線幅W1と比べて減少しているが、その減少率は10%以下である場合を「○」と評価した。また、本実施例では、図5(e)に示すように、テストパターンを30分間連続印刷した直後における線幅W2は、テストパターンの印刷を開始した直後における線幅W1と比べて減少しており、その減少率が10%超であるものの、テストパターンを構成する印刷線に欠け(断線部、印刷されていない部分)はない場合を「△」と評価した。また、本実施例では、図5(f)に示すように、テストパターンを30分間連続印刷した直後における印刷線に欠け(印刷されていない部分)がある場合を「×」と評価した。
上述した本実施例における印刷安定性の評価基準を以下にまとめる。
◎:全ノズルにおいて吐出不良は確認されなかった。また、テストパターンにおいて線幅の減少は目視にて確認されなかった。
○:全ノズルにおいて吐出不良は確認されなかったが、テストパターンにおいて線幅の減少(10%以下)が目視にて確認された。
△:全ノズルに吐出不良は確認されなかったが、一部のノズルに吐出量の減少が確認された。その結果、テストパターンにおいて線幅の減少(10%超)が目視にて確認された。なお、テストパターンに欠け(印刷されていない部分)は確認されなかった。
×:一部のノズルに吐出不良が確認された。その結果、テストパターンに欠け(印刷されていない部分)が確認された。
なお、印刷安定性の評価が「◎」、「○」及び「△」であれば品質上優れたものであり、「×」であっても、視認性には問題が残るものの品質上(薬効等に)何ら問題はない。
上記結果から、銅クロロフィリンNaと、銅クロロフィリンNa以外の色素と、を少なくとも含む食用色素と、プロピレングリコールを含む分散媒と、を含むインクジェットインクは、プロピレングリコールの含有量がインクジェットインク全体の0.001質量%以上19質量%以下の範囲内であれば、インクジェットインクを長期間保存した場合であっても、色素成分やその他の成分等の沈殿発生を抑制し、印刷安定性(印刷再開性)の低下を低減することができることがわかる。
1:錠剤
3:印刷画像
5:素錠印刷物
7:フィルムコート層
9:フィルムコート錠印刷物
11:素錠印刷画像(ベタ画像)
13:フィルムコート錠印刷画像(二次元バーコード)

Claims (9)

  1. 可食性を有するインクジェットインクにおいて、
    銅クロロフィリンNaと、前記銅クロロフィリンNa以外の色素と、を少なくとも含む食用色素と、
    プロピレングリコールを含む分散媒と、を有し、
    前記プロピレングリコールの含有量は、前記インクジェットインク全体の0.001質量%以上19質量%以下の範囲内であることを特徴とするインクジェットインク。
  2. 前記プロピレングリコールの含有量は、前記インクジェットインク全体の0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記食用色素の含有量は、前記インクジェットインク全体の1質量%以上10質量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェットインク。
  4. 前記銅クロロフィリンNa以外の色素として、ニューコクシン、エリスロシン、及びブリリアントブルーFCFの少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  5. 前記食用色素における前記銅クロロフィリンNa以外の色素の含有量は、前記銅クロロフィリンNa1質量部に対して0.1質量部以上1.5質量部以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  6. 前記分散媒として、グリセリンをさらに含み、
    前記プロピレングリコールの含有量は、前記グリセリンの含有量よりも少ないことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  7. 錠剤表面への直接印刷、食品への直接印刷、医薬品及び食品に直接触れるパッケージに用いられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のインクジェットインク。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のインクジェットインクで印刷した印刷部を備える錠剤。
  9. 医療用錠剤であることを特徴とする請求項8に記載の錠剤。
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