JP7302725B1 - インクジェット印刷用可食性インク - Google Patents

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【課題】速乾性が高いことに加えて印刷間欠再開性及び長期保存時の分散安定性が優れているインクジェット印刷用可食性インクを提供する。【解決手段】インクジェット印刷用可食性インクは、水と有機溶媒と可食性顔料とを含有する。そして、有機溶媒は、1-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールの少なくとも1種であり、有機溶媒の含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の20質量%以上95質量%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット印刷用可食性インクに関する。
インクジェット印刷の印刷速度の高速化に伴って、インクの速乾性が求められている。インクの速乾性が不十分であると、未乾燥のインクが印刷面から他の物品に転写してしまうおそれがある。すなわち、インクジェット印刷においては、印刷面の耐転写性が優れていることが求められる。インクの溶媒として水とエタノールの混合溶媒を用いることにより、インクの速乾性を向上させることができる(例えば特許文献1を参照)。
特許第5830551号公報
しかしながら、混合溶媒におけるエタノールの混合比率を高くすると、インクの速乾性は向上するものの、以下のような問題が生じるおそれがあった。
第一に、インクジェット印刷装置の使用を一定の時間停止した後に印刷を再開した際に、インクを吐出するノズルがインクの乾燥によって詰まり、インクが吐出しにくくなるおそれがあった。すなわち、印刷間欠再開性が不十分となるおそれがあった。特に、錠剤に対して印刷を行う場合は、紙等の媒体に印刷する場合と比べてインクの使用量が少ないため、ノズル詰まりが起こりやすかった。
第二に、インクを長期保存した場合に、インク中の顔料の分散安定性が低下するおそれがあった。
本発明は、速乾性が高いことに加えて印刷間欠再開性及び長期保存時の分散安定性が優れているインクジェット印刷用可食性インクを提供することを課題とする。
本発明の一態様に係るインクジェット印刷用可食性インクは、水と有機溶媒と可食性顔料とを含有するインクジェット印刷用可食性インクであって、有機溶媒は、1-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールの少なくとも1種であり、有機溶媒の含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の20質量%以上95質量%以下であることを要旨とする。
本発明によれば、速乾性が高いことに加えて印刷間欠再開性及び長期保存時の分散安定性が優れているインクジェット印刷用可食性インクが提供される。
本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。また、本実施形態には種々の変更又は改良を加えることが可能であり、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明に含まれ得る。
本実施形態に係るインクは、インクジェット印刷用のインクであり、且つ、可食性を有する。本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、水と有機溶媒と可食性顔料とを含有する。そして、有機溶媒は、1-プロパノール(CH3CH2CH2OH、沸点97.2℃)、1-ブタノール(CH3CH2CH2CH2OH、沸点117.7℃)、及び2-ブタノール(CH3CH(OH)CH2CH3、沸点100℃)の少なくとも1種であり、有機溶媒の含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の20質量%以上95質量%以下である。
本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、上記構成を有することから、速乾性が高く印刷面の耐転写性が優れている。また、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクであれば、インクジェット印刷装置におけるインクを吐出するノズルが詰まりにくいので、インクが吐出しにくい状態になりにくく、印刷間欠再開性が優れている。特に、錠剤に対して印刷を行う場合であっても、ノズル詰まりが起こりにくく、印刷間欠再開性が優れている。さらに、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、長期保存した場合であっても、インク中の可食性顔料の分散安定性が優れている。
よって、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、食品関係、医薬品関係等の物品への印刷に用いることができる。特に、錠剤、カプセルの表面への直接印刷、食品への直接印刷、医薬品及び食品に直接触れるパッケージへの印刷などに対して好適に用いることができる。
〔有機溶媒〕
本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクに含有される有機溶媒は、1-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールの少なくとも1種である。有機溶媒として、1-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールのいずれか1種を単独で使用してもよいし、いずれか2種を併用してもよいし、3種全てを併用してもよい。2種又は3種を併用する場合に、その使用比率は特に限定されない。1-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールの中では、安全性の高さから、1-プロパノール及び1-ブタノールの少なくとも一方を使用することがより好ましい。
1-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールは、いずれも水との間で共沸混合物を形成する。例えば1-プロパノールの場合は、水との共沸点は87.7℃であり、1-ブタノールの場合は、水との共沸点は92.7である。よって、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、速乾性が高く印刷面の耐転写性が優れている。
また、水と有機溶媒が共沸しない場合は、水よりも有機溶媒が先行して揮発することによって、水と有機溶媒の混合物における水の量比が徐々に高くなっていくおそれがある。その結果、インクジェット印刷装置におけるインクを吐出するノズルが詰まりやすくなったり、インクを長期保存した場合にインク中の顔料の分散安定性が低下したりするおそれがある。
しかしながら、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、水と有機溶媒が共沸するため、水と有機溶媒の混合物における水と有機溶媒の量比が大きく変化しにくい。そのため、インクジェット印刷装置におけるインクを吐出するノズルが詰まりにくく、印刷間欠再開性が優れているとともに、インクを長期保存した場合にインク中の可食性顔料の分散安定性が低下しにくく、長期保存時の分散安定性が優れている。
有機溶媒の含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の20質量%以上95質量%以下である必要があるが、30質量%以上95質量%以下であることが好ましく、30質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
また、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、速乾性をより向上させるために、エタノールをさらに含有してもよい。エタノールの含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
〔可食性顔料〕
可食性顔料の種類は、可食性を有する顔料であれば特に限定されるものではないが、食品添加物、医薬品添加物の中から選択して使用することができる。例えば、植物炭末色素、三二酸化鉄(Fe23)、四三酸化鉄(Fe34)、二酸化チタン(TiO2)、及びレーキ顔料の少なくとも1種が挙げられる。
レーキ顔料の具体例としては、食用赤色2号アルミニウムレーキ、食用赤色3号アルミニウムレーキ、食用赤色40号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ、食用青色1号アルミニウムレーキ、食用青色2号アルミニウムレーキが挙げられる。
可食性顔料の含有量は特に限定されるものではないが、可食性顔料として植物炭末色素を使用する場合には、インクジェット印刷用可食性インクの吸光度が380以上1000以下となる含有量とすることが好ましい。すなわち、インクジェット印刷用可食性インク全体の1.2質量%以上3.1質量%以下であることが好ましい。高い速乾性が必要とされる印刷条件で使用される場合に、少ない吐出量でも印刷物の色度を高くするためには、インクジェット印刷用可食性インクの吸光度が600以上1000以下となる含有量とすることが好ましい。すなわち、インクジェット印刷用可食性インク全体の1.9質量%以上3.1質量%以下であることが好ましい。
また、可食性顔料として三二酸化鉄を使用する場合には、その含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の1質量%以上40質量%以下であることが好ましい。可食性顔料として四三酸化鉄を使用する場合には、その含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の1質量%以上40質量%以下であることが好ましい。可食性顔料として二酸化チタンを使用する場合には、その含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。可食性顔料としてレーキ顔料を使用する場合には、その含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の2.5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
〔湿潤剤〕
本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、湿潤剤をさらに含有してもよい。湿潤剤の種類は、可食性を有するものであれば特に限定されるものではないが、プロピレングリコール(CH3CH(OH)CH2OH、沸点188.2℃)及びグリセリン(CH2(OH)CH(OH)CH2OH、沸点290℃)の少なくとも一方であることが好ましい。また、湿潤剤の含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、1質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。上記含有量の湿潤剤が含有されていれば、インクジェット印刷用可食性インクの優れた速乾性は維持され、且つ、印刷間欠再開性の低下が抑制される。
湿潤剤としては、プロピレングリコールとグリセリン以外にも、下記のものを使用することができる。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、数平均分子量2000以下のポリエチレングリコール、1,3-プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、イソブチレングリコール、メソエリスリトール、ペンタエリスリトール、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、及びN-エチル-2-ピロリドン等が挙げられる。
〔分散剤及びバインダー〕
本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、分散剤及びバインダーの少なくとも一方をさらに含有してもよい。分散剤は、可食性顔料の分散性を高める作用を有している。よって、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクに分散剤が含有されていれば、長期保存時の分散安定性が向上する。バインダーは、本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクの粘性を高めて、印刷性を制御する作用を有している。
分散剤及びバインダーの合計の含有量は、インクジェット印刷用可食性インク全体の0.1質量%以上15質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、1質量%以上5質量%以下であることがさらに好ましい。分散剤及びバインダーの合計の含有量が上記の範囲内であれば、インクジェット印刷用可食性インクの優れた速乾性は維持され、且つ、印刷間欠再開性の低下が抑制される。特に、可食性顔料の含有量が高い場合に、分散剤及びバインダーの少なくとも一方が含有されていると、可食性顔料の分散が安定して、長期保存時の分散安定性が向上する。
分散剤の種類は、可食性を有するものであれば特に限定されるものではないが、食品添加物、医薬品添加物の中から選択して使用することができる。例えば、ポリオール、飽和脂肪酸エステル、及び不飽和脂肪酸エステルの少なくとも1種であることが好ましい。
ポリオールの例としては、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ジペンタエリスリトール等の糖アルコールが挙げられる。
飽和脂肪酸エステルの例としては、ショ糖飽和脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド等が挙げられる。飽和脂肪酸エステルの飽和脂肪酸の例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等が挙げられる。
不飽和脂肪酸エステルの例としては、ショ糖不飽和脂肪酸エステル、レシチン、酵素処理レシチン、キラヤサポニン等が挙げられる。不飽和脂肪酸エステルの不飽和脂肪酸の例としては、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸等が挙げられる。
バインダーの種類は、可食性を有するものであれば特に限定されるものではないが、食品添加物、医薬品添加物の中から選択して使用することができる。例えば、多糖類及び二糖類の少なくとも一方であることが好ましい。
多糖類の例としては、マルトデキストリン、エリスリトール、ポリビニルピロリドン、デキストラン、ポリデキストロース、デンプン物質、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アラビヤゴム、ローカストビーンガム、トラントガム、グアーガム、及びタマリンド種子が挙げられる。多糖類は、重量平均分子量が1000以上10000以下であるものがより好ましい。
二糖類の例としては、イソマルトオリゴ糖、トレハロース、マルトース、スクロース、ラクトースが挙げられる。
これらの分散剤、バインダーは、いずれか1種類を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係るインクジェット印刷用可食性インクは、上記の湿潤剤、分散剤、バインダー等以外に、着香料、防腐剤、消泡剤、静菌剤等の経口摂取可能な添加剤を含有してもよい。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をより詳細に説明する。
<インクジェット印刷用可食性インクの製造方法>
水、有機溶媒、可食性顔料、湿潤剤、分散剤、及びバインダー等を、表1~4に示す質量比率で混合し、実施例1~33及び比較例1~8のインクジェット印刷用可食性インクを製造した。
製造手順を以下に示す。最初に水と有機溶媒と湿潤剤とを混合して、混合溶媒を得た。次に、その混合溶媒に可食性顔料と分散剤を混合した後に、バインダーを混合した。続いて、この混合液をペイントシェーカー等の分散機に入れ、規定時間微細化して分散させた。最後に、メンブレンフィルターを通過させて、固体異物を除去した。具体的には、口径5.0μmのメンブレンフィルター(酢酸セルロース膜)を1回通過させ、続いて口径0.8μmのメンブレンフィルター(酢酸セルロース膜)を1回通過させた。このようして、実施例1~33及び比較例1~8のインクジェット印刷用可食性インクを製造した。
実施例1~33及び比較例1~8のインクジェット印刷用可食性インクの製造に使用した各原料について、以下に具体的に説明する。
水としては、精製水(イオン交換水)を用いた。有機溶媒としては、エタノール、1-プロパノール、1-ブタノールを用いた。湿潤剤としては、プロピレングリコール、グリセリンを用いた。
分散剤としては、デカグリセリンラウレート(理研ビタミン株式会社製のポエムJ-0021)、ポリエチレングリコール(PEG1540)、ショ糖脂肪酸エステル(第一工業製薬株式会社製のDKエステルSS)を用いた。バインダーとしては、トレハロース、マルトデキストリンを用いた。また、比較例1においては、防腐剤として、メチルパラベン、プロピルパラベン、及びブチルパラベンを添加した。
Figure 0007302725000001
Figure 0007302725000002
Figure 0007302725000003
Figure 0007302725000004
これら実施例1~33及び比較例1~8のインクジェット印刷用可食性インクについて、各種評価を行った。すなわち、印刷面の耐転写性(速乾性)、印刷間欠再開性、長期保存時の可食性顔料の分散安定性を評価した。表1~4に評価結果を示す。なお、評価方法は、以下の通りである。
<耐転写性>
インクジェット印刷装置のインクジェットヘッドとして、主走査方向の印刷解像度が600dpi、副走査方向(錠剤等の記録媒体の搬送方向)の印刷解像度が600dpiであり、トータルノズル数が2656である圧電セラミック駆動のドロップオンデマンド型インクジェットヘッドを用意した。そして、上記インクジェットヘッドを用いて、1ドロップ12pLの印刷ドロップ量にて、錠剤の表面にインクジェット印刷を行い、画像を印刷した。
なお、印刷に使用した錠剤はフィルムコーティング錠であり、錠剤の表面に被覆層を形成した錠剤種である。この被覆層は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等にポリエチレングリコールや酸化チタン顔料等を含有させた混合物からなる層である。
耐転写性は、以下のようにして評価した。すなわち、印刷完了10秒後に、画像を印刷した錠剤の印刷面に、デジタルフォースゲージに貼り付けた錠剤を、2~3Nの圧力で0.4~0.5秒間接触させて、錠剤に印刷されたインクが接触させた錠剤に転写したか否かを確認した。
表1~4においては、インクの転写がなかった場合は「◎」、インクの転写がごく僅かであるため目視での確認が難しかった場合は「○」、転写されたインクの色は薄いものの目視での確認が容易であった場合は「△」、インクが色濃く転写した場合は「×」と表示した。
<印刷間欠再開性>
インクジェット印刷装置のインクジェットヘッドとして、主走査方向の印刷解像度が600dpi、副走査方向(錠剤等の記録媒体の搬送方向)の印刷解像度が600dpiであり、トータルノズル数が2656である圧電セラミック駆動のドロップオンデマンド型インクジェットヘッドを用意した。
上記インクジェットヘッド内にインクを充填し、インクがフラッシングしないように30分~120分間放置した。そして、上記規定時間放置後のインクジェットヘッドを用いて、1ドロップ6pLの印刷ドロップ量にて、コピー用紙に対してインクジェット印刷を行い、テストパターンを印刷した。
テストパターンの印刷状況から、インクジェットヘッドの全ノズルから不吐出及びミスディレクションがなく吐出できているか否かを確認した。そして、インクジェットヘッドの全ノズルから不吐出及びミスディレクションがなく吐出できる放置時間によって、印刷間欠再開性を評価した。
表1~4においては、インクジェットヘッドの全ノズルから不吐出なく吐出できる放置時間が60分間以上120分間未満であった場合は「○」、30分間以上60分間未満であった場合は「△」、30分間未満であった場合は「×」と表示した。
<分散安定性>
インクジェット印刷用可食性インクを40℃にて3ヶ月間又は6ヶ月間放置した後に、可食性顔料のメジアン径を計測した。放置前のインクジェット印刷用可食性インクからの可食性顔料のメジアン径の増大は、可食性顔料の粒子が凝集していることを意味し、分散安定性が低いことを意味する。
表1~4においては、インク調製直後のメジアン径に対する3ヶ月間又は6ヶ月間放置後のメジアン径の増大幅が10nm以下であった場合は「○」、同じくメジアン径の増大幅が10nm超過20nm以下であった場合は「△」、同じくメジアン径の増大幅が20nm超過であった場合は「×」と表示した。
表1~4の結果から、実施例1~33のインクジェット印刷用可食性インクは、比較例1~8のインクジェット印刷用可食性インクに比べて、速乾性が高いことに加えて印刷間欠再開性及び長期保存時の分散安定性が優れていることが分かる。

Claims (4)

  1. 水と有機溶媒と可食性顔料とを含有するインクジェット印刷用可食性インクであって、前記有機溶媒は、1-プロパノール、1-ブタノール、及び2-ブタノールの少なくとも1種であり、前記有機溶媒の含有量は、前記インクジェット印刷用可食性インク全体の20質量%以上95質量%以下であり、バインダーをさらに含有し、前記バインダーはトレハロースであり、前記バインダーの含有量は、前記インクジェット印刷用可食性インク全体の0.1質量%以上5質量%以下であるインクジェット印刷用可食性インク。
  2. 湿潤剤をさらに含有し、前記湿潤剤はプロピレングリコール及びグリセリンの少なくとも一方であり、前記湿潤剤の含有量は、前記インクジェット印刷用可食性インク全体の0.1質量%以上10質量%以下である請求項1に記載のインクジェット印刷用可食性インク。
  3. 分散剤をさらに含有し、
    前記分散剤は、ポリオール、飽和脂肪酸エステル、及び不飽和脂肪酸エステルの少なくとも1種であり
    前記分散剤及び前記バインダーの合計の含有量は、前記インクジェット印刷用可食性インク全体の0.1質量%以上15質量%以下である請求項1又は請求項2に記載のインクジェット印刷用可食性インク。
  4. 前記可食性顔料は、植物炭末色素、三二酸化鉄、四三酸化鉄、二酸化チタン、及びレーキ顔料の少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載のインクジェット印刷用可食性インク。
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