JP6912551B2 - インクジェット用水性インク組成物及び固体製剤 - Google Patents
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Description
本実施の形態に係るインクジェット用水性インク組成物(以下、「水性インク組成物」という。)について、以下に説明する。本実施の形態の水性インク組成物は、少なくとも1種の染料と表面張力調整剤を含み、主溶媒が水である水性インクである。また、本実施の形態の水性インク組成物は、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合した材料を用いることにより、可食性を有するものにすることができ、かつ、インクジェット記録用として好適に用いられるものである。
尚、前記HLBの値は、グリフィン法によるHLB値であり、下記式によって得られる値を意味する。
HLB値=20×(親水基の式量の和/分子量)
HLB値は0〜20の範囲内の値となり、HLB値が大きいほど親水性が強くなり、HLB値が小さいほど疎水性が強くなる。
本実施の形態の固体製剤は、錠剤又はカプセル剤からなり、当該固体性剤の表面には、前記水性インク組成物からなるインクジェット用水性インクを用いて、インクジェット記録方法により直接印刷されたものである。上述の通り、水性インク組成物は吐出安定性に優れ、インクジェットヘッドの目詰まりやかすれの発生がなく、良好な印刷画像が得られるので、固体製剤には、製品情報など使用者の識別性を向上させるための各種情報を印刷することできる。その結果、調剤ミスや誤飲の防止が可能になる。
実施例1〜16においては、表面張力調整剤であるカプリル酸デカグリセリルとして、SYグリスターMCA−750(商品名、阪本薬品工業(株)製、HLB16)を用い、染料として下記表1及び2に示す各種のものを用いた。
実施例17〜32においては、下記表3及び4に示す通り、表面張力調整剤であるカプリル酸デカグリセリルとして、リョートー(登録商標)ポリグリエステルCE19D(商品名、三菱化学フーズ(株)製、HLB15)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例17〜32の水性インク組成物を調製した。
実施例33〜48においては、下記表5及び6に示す通り、表面張力調整剤として、ラウリン酸デカグリセリル(NIKKOL(登録商標) DECAGLYN 1−Y、日光ケミカルズ(株)製、HLB14.5)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例33〜48の水性インク組成物を調製した。
実施例49〜64においては、下記表7及び8に示す通り、表面張力調整剤であるラウリン酸デカグリセリルとして、SYグリスターML−750(商品名、阪本薬品工業(株)製、HLB14.8)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例49〜64の水性インク組成物を調製した。
比較例1〜16においては、下記表9及び10に示す通り、表面張力調整剤としてラウリン酸ポリグリセリル−10(グリサーフ10ML、青木油脂工業(株)製、HLB15.2)を用いた。それ以外は、実施例1〜16と同様にして、本比較例1〜16の水性インク組成物を調製した。
比較例17〜32においては、下記表11及び12に示す通り、表面張力調整剤としてミリスチン酸デカグリセリンエステル(グリサーフ 10MM、青木油脂工業(株)製、HLB14.9)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各比較例17〜32の水性インク組成物を調製した。
比較例33〜48においては、下記表13及び14に示す通り、表面張力調整剤としてミリスチン酸デカグリセリンエステル(リョートー(登録商標)ポリグリエステルM−7D、三菱化学フーズ(株)製、HLB16)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各比較例33〜48の水性インク組成物を調製した。
比較例49〜64においては、下記表15及び16に示す通り、表面張力調整剤としてミリスチン酸デカグリセリンエステル(リョートー(登録商標)ポリグリエステルM−10D、三菱化学フーズ(株)製、HLB15)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各比較例49〜64の水性インク組成物を調製した。
比較例65〜80においては、下記表17及び18に示す通り、表面張力調整剤としてステアリン酸デカグリセリンエステル(NIKKOL(登録商標) DECAGLYN 1−50SV、日光ケミカルズ(株)製、HLB12)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各比較例65〜80の水性インク組成物を調製した。
比較例81〜96においては、下記表19及び20に示す通り、表面張力調整剤としてステアリン酸デカグリセリンエステル(リョートー(登録商標)ポリグリエステルSWA−10D、三菱化学フーズ(株)製、HLB14)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各比較例81〜96の水性インク組成物を調製した。
比較例97〜112においては、下記表21及び22に示す通り、表面張力調整剤としてステアリン酸デカグリセリンエステル(リョートー(登録商標)ポリグリエステルSWA−15D、三菱化学フーズ(株)製、HLB13)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各比較例97〜112の水性インク組成物を調製した。
実施例65〜80においては、下記表23及び24に示す通り、表面張力調整剤として、モノオレイン酸デカグリセリル(NIKKOL(登録商標) DECAGLYN 1−OV、日光ケミカルズ(株)製、HLB12)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例65〜80の水性インク組成物を調製した。
比較例113〜128においては、下記表27及び28に示す通り、表面張力調整剤としてオレイン酸デカグリセリル(リョートー(登録商標)ポリグリエステルO−15D、三菱フーズ(株)製、HBL13)を用いた。それ以外は、実施例1〜16と同様にして、本比較例113〜128の水性インク組成物を調製した。
実施例81〜96においては、下記表27及び28に示す通り、表面張力調整剤として、モノラウリン酸ヘキサグリセリン(NIKKOL(登録商標) HEXAGLYN 1−L、日光ケミカルズ(株)製、HLB14.5)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例81〜96の水性インク組成物を調製した。
比較例129〜144においては、下記表29及び30に示す通り、表面張力調整剤としてミリスチン酸ヘキサグリセリンエステル(NIKKOL(登録商標) HEXIAGLYN 1−M、日光ケミカルズ(株)製、HLB11)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各比較例129〜144の水性インク組成物を調製した。
実施例97〜112においては、下記表31及び32に示す通り、表面張力調整剤として、ラウリン酸ヘキサグリセリンモノエステル(SYグリスターML−500、阪本薬品工業(株)製、HLB13.5)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例97〜112の水性インク組成物を調製した。
実施例113〜128においては、下記表33及び34に示す通り、表面張力調整剤として、オレイン酸ヘキサグリセリンモノエステル(SYグリスターMO−5S、阪本薬品工業(株)製、HLB11.6)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例113〜128の水性インク組成物を調製した。
実施例129〜144においては、下記表35及び36に示す通り、表面張力調整剤として、縮合リノレン酸テトラグリセリンエステル(SYグリスターCR−310、阪本薬品工業(株)製)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例129〜144の水性インク組成物を調製した。
実施例145〜160においては、下記表37及び38に示す通り、表面張力調整剤として、脂肪酸エステルヤシパーム(チラバゾールW−01、太陽化学工業(株)製)を用いた。それ以外は、実施例1〜16とそれぞれ同様にして、各実施例145〜160の水性インク組成物を調製した。
各実施例及び比較例の水性インク組成物の吐出安定性として、ノズル抜け及び印刷画像のかすれの評価を行った。すなわち、記録媒体としてマット紙(商品名:スーパーファイン紙、エプソン(株)製)を用意し、各実施例及び比較例で調製した水性インク組成物を用いてそれぞれ印刷を行った。印刷は、インクジェットプリンタ(KC 600dpiヘッド搭載印字治具)を用いて、シングルパス(ワンパス)方式にて行った。
前記表1〜8、23、24、27、28、31〜38に示す通り、表面張力調整剤として、カプリル酸デカグリセリル、ラウリン酸ヘキサグリセリンエステル、オレイン酸ヘキサグリセリンエステル、縮合リノレン酸テトラグリセリンエステル、脂肪酸エステルヤシパーム、HLBが15以下のラウリン酸デカグリセリル、HLBが13未満のオレイン酸デカグリセリルを用いた場合には、何れの染料においても、印刷途中でノズル抜け及びかすれは発生せず、吐出安定性に優れていることが確認された。
Claims (14)
- 少なくとも1種の染料(但し、赤色105号を除く。)と、表面張力調整剤と、湿潤剤と、水とのみからなり、
前記表面張力調整剤がカプリル酸デカグリセリルであるインクジェット用水性インク組成物。 - 前記表面張力調整剤の含有量が、インクジェット用水性インク組成物の全質量に対し、0.5質量%〜3質量%の範囲である請求項1に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 少なくとも1種の染料と、表面張力調整剤と、湿潤剤と、水とのみからなり、
前記表面張力調整剤がカプリル酸デカグリセリルであり、
前記表面張力調整剤の含有量が、インクジェット用水性インク組成物の全質量に対し、0.5質量%〜3質量%の範囲であるインクジェット用水性インク組成物。 - 前記染料の含有量が、インクジェット用水性インク組成物の全質量に対し、0.5質量%〜10質量%の範囲である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 前記染料が、食用合成色素又は食用天然色素である請求項1〜4の何れか1項に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 前記食用合成色素が、アゾ系染料、トリフェニルメタン系染料及びインジゴイド系染料からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 前記アゾ系染料が、赤色2号、赤色102号、赤色40号、黄色4号及び黄色5号からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項6に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 前記トリフェニルメタン系染料が、青色1号又は緑色3号の少なくとも何れかである請求項6に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 前記インジゴイド系染料が、青色2号である請求項6に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 前記食用天然色素が、コチニール色素、銅クロロフィリンナトリウム、カカオ色素及びカラメル色素からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 前記染料が、食用合成色素であるキサンテン系染料であり、
前記キサンテン系染料が、赤色3号、赤色104号及び赤色106号からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のインクジェット用水性インク組成物。 - 前記染料が、食用合成色素であるキサンテン系染料であり、
前記キサンテン系染料が、赤色3号、赤色104号、赤色105号及び赤色106号からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載のインクジェット用水性インク組成物。 - 可食性を有する請求項1〜12の何れか1項に記載のインクジェット用水性インク組成物。
- 錠剤又はカプセル剤からなり、インクジェット用水性インクの乾燥皮膜を表面に有する固体製剤であって、
前記インクジェット用水性インクが、請求項1〜13の何れか1項に記載のインクジェット用水性インク組成物からなる固体製剤。
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