JPWO2019188475A1 - トリアジン環含有重合体、樹脂組成物、硬化膜および固体撮像素子 - Google Patents

トリアジン環含有重合体、樹脂組成物、硬化膜および固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

本発明の目的は、金属酸化物を添加しなくとも、ポリマー単独で高耐熱性、高屈折率を達成でき、熱や湿度に対する長期安定性に優れたトリアジン環含有重合体、およびこれを含む膜形成用組成物を提供することである。本発明は、下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含むことを特徴とするトリアジン環含有重合体である。【化1】

Description

本発明は、トリアジン環含有重合体を含む樹脂組成物、その硬化膜およびその製造方法、ならびにそれを具備する基板および固体撮像素子に関する。
近年、デジタルカメラやカメラ付携帯電話等の急速な発展に伴って、固体撮像素子の小型化、高画素化が要求されている。固体撮像素子の小型化は感度低下を招くため、集光効率の向上により感度の低下を防ぐ工夫がなされている。具体的には、カラーフィルタ上部に集光用のマイクロレンズを配置する方法が取られている。
マイクロレンズの一般的な作製方法としては、樹脂膜をドライエッチングで加工する方法が一般的である。前記樹脂膜の材質としてはポリスチレンやアクリルなどの有機材料が多く用いられており、その屈折率は1.5〜1.6であるが、さらなる集光性能向上のため、レンズの高屈折率化が求められている。
レンズ材料の高屈折率化のため、高分子化合物を高屈折率化する試みが種々行われてきており、金属酸化物粒子、芳香族、ハロゲン原子、ヘテロ原子を導入することが検討されてきた。例えば、シロキサンポリマーと酸化チタンやジルコニアなどの金属酸化物粒子を混合する手法は、屈折率を高めるための最も有力な方法として知られている(特許文献1)。
一方で、金属酸化物を導入することで硬化膜の柔軟性やクラック耐性を損なう恐れがあり、金属酸化物を導入しなくても高い屈折率を実現できるトリアジン環重合体も知られている(特許文献2)。このような重合体は、金属酸化物を含まず、ポリマー単独で高屈折率を発現できる。そのため、エッチングやアッシングなどのドライプロセスを経る場合でも、エッチングレートが一定となり、均一な膜厚の被膜を得ることができ、デバイスを作製する際のプロセスマージンが拡大する。
このような利点がありながら、トリアジン環重合体は耐熱性に乏しく、マイクロレンズの形成工程や後続の工程で着色による透過率低下が見られるため、酸化防止剤などの安定剤を混合せずに用いることが困難であった。特許文献3に記載のトリアジン環重合体は、耐熱性の高い芳香環を導入することで重合体の耐熱性を向上している。
しかしながら、特許文献3にあるようなトリアジン環重合体では、固体撮像素子や有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等の電子デバイス等に要求される高温高湿の耐久性試験において透過率が低下する課題があった。
特開2007−246877号公報 特開2009−1658号公報 特開2012−92261号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高温高湿下の耐久性試験において透過率の低下が少ないトリアジン環含有重合体、およびこれを含む樹脂組成物を提供することを目的とする。
下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含むことを特徴とするトリアジン環含有重合体およびそれを含む樹脂組成物。
Figure 2019188475
式中、XまたはYは、−S−または−NR−であり、Rは水素原子または有機基である。nは1以上の整数である。Zは水素原子もしくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、アセチル基、これらの基のうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、単結合、−S−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1種以上の基が組み合わさってなる基を表す。Zはさらに置換基を有していてもよく、Rは水素原子、または有機基である。Zは脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基またはこれらのうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、−S−、−SO−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、及び−NH−(CO)−NH−から選択される1以上との組み合わせからなる基を表す。Zはさらに置換基を有していてもよく、Rは水素原子または有機基である。
本発明によれば、高温高湿の耐性試験において透過率の低下が少なく、固体撮像素子や有機ELディスプレイ等の電子デバイスにおいて十分な性能を示す。
本発明のトリアジン重合体は分岐構造が多くなることで、架橋構造が増え、膜の緻密性が向上する。それによって水や酸素などの浸入を防ぎ、ラジカル酸化劣化等の劣化反応を防ぐことができる。
以上のような特性を有する本発明のトリアジン環含有重合体を用いて作製した膜は、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、光半導体(LED)素子、固体撮像素子、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、有機薄膜トランジスタ(TFT)などの電子デバイスを作製する際の一部材として好適に利用できる。特に高屈折率が求められている固体撮像素子の部材である、フォトダイオード上の埋め込み膜および平坦化膜、カラーフィルタ前後の平坦化膜、マイクロレンズ、マイクロレンズ上の平坦化膜およびコンフォーマル膜として好適に利用できる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。本発明に係るトリアジン環含有重合体は下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含むことを特徴とするものである。
Figure 2019188475
式中、XまたはYは、−S−または−NR−であり、Rは水素原子または有機基である。nは1以上の整数である。Zは水素原子もしくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、アセチル基、これらの基のうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、単結合、−S−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1種以上の基が組み合わさってなる基を表す。Zはさらに置換基を有していてもよく、Rは水素原子、または有機基である。Zは脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基またはこれらのうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、−S−、−SO−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、及び−NH−(CO)−NH−から選択される1以上との組み合わせからなる基を表す。Zはさらに置換基を有していてもよく、Rは水素原子または有機基である。
前記一般式(1)で示す単位構造は、Zを中心にYを介して隣接する構造単位が分岐することを意味する。このような分岐構造を有することによって、硬化膜の密度が高くなり、硬化膜の屈折率の向上だけでなく、耐久性も向上する。
X及びYが−NH−であると、屈折率が高く、かつ透明性も高くなりやすいため好ましい。
屈折率を向上させるためには、Zはアリール基や複素環の置換基およびそれらの誘導体が好ましい。アリール基の例としては、フェニル基、o−クロルフェニル基、m−クロルフェニル基、p−クロルフェニル基、o−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基等が挙げられる。複素環の置換基としては、フラン、ピロール、チオフェン、ピリジン、トリアジン、チアジアゾールおよびそれら誘導体が挙げられる。
は脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環の置換基またはこれらのうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、−S−、−SO−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、及び−NH−(CO)−NH−から選択される1以上との組み合わせからなる基を表す。Rは水素原子または有機基であり、Zはさらに置換基を有していてもよい。
の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−イソプロピル−シクロプロピル基、2−イソプロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等から水素原子を2つ除いた基が挙げられる。
に含まれる芳香環や複素環としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ビナフチル基およびアントリル基、フラン、ピロール、チオフェン、ピリジン、トリアジン、チアジアゾールなどが挙げられる。Zはこれらの基が、−S−、−SO−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、及び−NH−(CO)−NH−で複数連結した置換基であることが好ましい。なかでも、下記一般式(2)〜(10)で示される構造が好適に用いられる。
Figure 2019188475
式中、*はYに直結する結合を示す。W〜Wは単結合、−CR6869−、−O−または−S−であり、R68およびR69は水素原子、アリール基、複素環基または炭素数1〜10の炭化水素基である。R〜R67は互いに独立し、有機基を表す。
は、単結合、−S−、−SO−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−NH−(CO)−、−(CO)−O−、−(CO)−、−O−(CO)−及び−NH−(CO)−NH−を表し、WおよびWは、互いに独立して、単結合、−CR7071−(R70およびR71は、互いに独立して、水または有機基を表す。)、−(CO)−、−O−、−S−、−(SO)−、−SO2−を表す。Wは単結合、−O−、−S−または−NR72−であり、R72は水素原子または有機基である。W10はNもしくは下記一般式(11)で示される基である。
Figure 2019188475
73は、水素原子または有機基を表す。
さらに、Zは下記(12)〜(14)の構造であることがより好ましい。
Figure 2019188475
上記構造であることでトリアジン環含有重合体を収率よく得ることができるだけでなく、溶媒への溶解性が向上し、任意の濃度で樹脂組成物を調整しやすくなる。
本発明におけるトリアジン環含有重合体は下記一般式(15)〜(17)に示す部分構造を有することが好ましい。これらはポリマーの末端もしくは側鎖の構造の一部分であり、これらを有することにより、ポリマーの有機溶媒への溶解性を向上して樹脂組成物を製造しやすくなるだけでなく、硬化膜の基板密着性や耐薬品性を向上することができる。
Figure 2019188475
式中、R74はアルコキシリル基、ヒドロキシシリル基およびヒドロシリル基のいずれか1つ以上を有する置換基である。*は前記式(1)中のYに直結する連結基である。
本発明におけるトリアジン環含有重合体の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されるものではないが、500〜100,000が好ましい。より耐熱性を向上させるとともに、収縮率を低くするという点から、トリアジン環含有重合体の重量平均分子量は2,000以上が好ましく、より溶解性を高め、得られた溶液の粘度を低下させるという点から、10,000以下が好ましい。好ましい重合度nとしては、2〜20である。なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCという)分析による標準ポリスチレン換算で得られる平均分子量である。
本発明のトリアジン環含有重合体の製造法について一例を挙げて説明する。本発明のトリアジン環含有重合体は、ハロゲン化トリアジン化合物と、1価の反応性化合物と3価の反応性化合物とを有機溶媒中で反応させて得ることができる。ハロゲン化トリアジン化合物としては、シアヌル酸クロリドが挙げられる。ここで、1価の反応性化合物とは、アミノ基、チオール基のいずれかを1つ有する化合物である。
1価の反応性化合物の例としては、アニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセン、2−クロロアニリン、3−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2,4−ジクロロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、2−ブロモアニリン、3−ブロモアニリン、4−ブロモアニリン、2,4−ジブロモアニリン、2,6−ジブロモアニリン、3,5−ジブロモアニリン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、2,6−フルオロアニリン、3,5−フルオロアニリン、2−ヨードアニリン、3−ヨードアニリン、4−ヨードアニリン、2,4−ジヨードアニリン、2,6−ジヨードアニリン、3,5−ジヨードアニリン、p−トルイジン、m−トルイジン、o−トルイジン、2,6−ジメチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、1−アミノピレン、4−アミノトリフェニルアミン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノベンゾニトリル、3−アミノベンゾニトリル、4−アミノベンゾニトリル、p−アニシジン、m−アニシジン、o−アニシジン、1−アミノ−2−メチルナフタレン、4−t−ブチルアニリン、2,3−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2−エチルアニリン、3−エチルアニリン、4−エチルアニリン、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、2−イソプロピルアニリン、3−イソプロピルアニリン、4−イソプロピルアニリン、2−(メチルチオ)アニリン、3−(メチルチオ)アニリン、4−(メチルチオ)アニリン、6−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトール、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2−アミノベンゾトリフルオリド、3−アミノベンゾトリフルオリド、4−アミノベンゾトリフルオリド、2−アミノスチレン、3−アミノスチレン、4−アミノスチレン、ベンゼンチオール、2−フルオロベンゼンチオール、3−フルオロベンゼンチオール、4−フルオロベンゼンチオール、2−ナフタレンチオール、4−(メチルチオ)ベンゼンチオール、2−ブロモベンゼンチオール、3−ブロモベンゼンチオール、4−ブロモベンゼンチオール、2−クロロベンゼンチオール、3−クロロベンゼンチオール、4−クロロベンゼンチオール、2−ヨードベンゼンチオール、3−ヨードベンゼンチオール、4−ヨードベンゼンチオール、p−トルエンチオール、m−トルエンチオール、o−トルエンチオール、2,4−ジメチルベンゼンチオール、3,4−ジメチルベンゼンチオール、2−ヒドロキシベンゼンチオール、3−ヒドロキシベンゼンチオール、4−ヒドロキシベンゼンチオール、2−t−ブチルベンゼンチオール、3−t−ブチルベンゼンチオール、4−t−ブチルベンゼンチオール、2,5−ジメチルベンゼンチオール、3,5−ジメチルベンゼンチオール、2−エチルベンゼンチオール、3−エチルベンゼンチオール、4−エチルベンゼンチオール、2−イソプロピルベンゼンチオール、3−イソプロピルベンゼンチオール、4−イソプロピルベンゼンチオール、2−メトキシベンゼンチオール、3−メトキシベンゼンチオール、4−メトキシベンゼンチオール、2−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、3−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、3,4−ジメトキシベンゼンチオール、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノプロピルトリブトキシシラン、アミノエチルトリメトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノエチルトリプロポキシシラン、アミノエチルトリブトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン、o−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリエトキシシラン、m−アミノフェニルトリエトキシシラン、o−アミノフェニルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルトリプロポキシシラン、m−アミノフェニルトリプロポキシシラン、o−アミノフェニルトリプロポキシシラン、p−アミノフェニルトリブトキシシラン、m−アミノフェニルトリブトキシシラン、o−アミノフェニルトリブトキシシラン等が挙げられる。中でも一般式(14)または(15)で示される部分構造を得る目的で、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノプロピルトリブトキシシラン、アミノエチルトリメトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノエチルトリプロポキシシラン、アミノエチルトリブトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン、m−アミノフェニルトリメトキシシラン、o−アミノフェニルトリメトキシシラン、p−アミノフェニルトリエトキシシラン、m−アミノフェニルトリエトキシシラン、o−アミノフェニルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルトリプロポキシシラン、m−アミノフェニルトリプロポキシシラン、o−アミノフェニルトリプロポキシシラン、p−アミノフェニルトリブトキシシラン、m−アミノフェニルトリブトキシシラン、o−アミノフェニルトリブトキシシラン等のシリルを有するアミン化合物を少なくとも用いることが好ましい。
3価の反応性化合物とは、アミノ基、チオール基のいずれかを3つ有する化合物である。3価の反応性化合物の例としては、1,3,5−トリアミノベンゼン、4,5,6−トリアミノピリジン、3,4,5−トリアミノピリジン、2,4,5−トリアミノキノリン、2,4,6−トリアミノキノリン、2,4,7−トリアミノキノリン、2,4,8−トリアミノキノリン、3,5,7−トリアミノキノリン、3,6,8−トリアミノキノリン、4,4’,4”−[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリイルトリス(オキシ)]トリアニリン、1,3,5−トリアミノナフタレン、1,3,6−トリアミノナフタレン、1,3,7−トリアミノナフタレン、2,5,7−トリアミノナフタレン、1,3,6−チアントレン、2,4,6−チアントレン、2,4,5−チアントレン、1,3,5−トリス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、5−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジアミン、4,4’,4”−トリアミノトリフェニルアミン、3,5−ジアミノ−N−(4−アミノフェニル)ベンズアミド、3,5−ジアミノ−N−(4−アミノフェニル)−4−メトキシベンズアミド、1,3,5−ベンゼントリチオール、4,4’,4”−トリメルカプトトリフェニルアミン、3,5−ジメルカプト−N−(4−メルカプトフェニル)ベンズアミド、1,3,5−トリス(4−メルカプトフェノキシ)ベンゼン、5−(4−メルカプトフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジメルカプタンなどが挙げられる。
上記有機溶媒としては、この種の反応において通常用いられる種々の溶媒を用いることができ、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルイソブチルアミド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラメチル尿素、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピペリドン、N,N(ジメチルエチレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルマロン酸アミド、N−メチルカプロラクタム、N−アセチルピロリジン、N,N−ジエチルアセトアミド、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、N,N−ジメチルイソブチルアミド、N−メチルホルムアミド、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、ガンマブチロラクトン等の溶媒、およびそれらの混合溶媒が挙げられる。中でもN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルイソブチルアミド、ガンマブチロラクトンおよびそれらの混合系が好ましい。
また、反応時間を短縮する目的で触媒を含有してもよい。触媒としては、無機塩基や2級または3級アミン化合物が好ましい。
無機塩基としては、炭酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムエトキシド、酢酸ナトリウム、トリエチルアミン、炭酸リチウム、水酸化リチウム、酸化リチウム、酢酸カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化バリウム、リン酸三リチウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、フッ化セシウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。
2級アミンは、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジ−tert−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジイソペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、2−エチルピペリジン、4−イソプロピルピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、2,5-ジフェニルピロリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、N−イソプロピルアニリン、N−エチルアニリンなどが挙げられる。
3級アミンは、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリイソペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリベンジルアミン、トリフェニルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1−メチルピペリジン、1−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられる。
トリアジン重合体の製造手順としては、1価の反応性化合物と3価の反応性化合物と触媒とを溶媒に溶解させ、溶媒に溶解したハロゲン化トリアジン化合物の溶液を滴下する。滴下終了後、加熱して100〜130℃の温度で1〜5時間程度反応することでトリアジン重合体の溶液を得ることができる。その後、室温まで冷却し、析出物を濾過してろ液をアルカリ水溶液に再沈殿精製することでトリアジン重合体を単離することができる。最後は水で十分に洗い流し、60℃のオーブンで真空乾燥し、ポリマーの粉体を得ることが出来る。
上述した本発明のトリアジン環含有重合体は、他の化合物と混合した樹脂組成物として用いることができ、例えば、レベリング剤、界面活性剤、架橋剤、樹脂等との組成物が挙げられる。
これらの組成物は、膜形成用組成物として用いることができ、各種の溶剤に溶かした膜形成用組成物として好適に使用できる。
重合体を溶解するのに用いる溶剤は、重合時に用いた溶媒と同じものでも別のものでもよい。この溶剤は、重合体との相溶性を損なわなければ特に限定されず、1種でも複数種でも任意に選択して用いることができる。
このような溶剤の具体例としては、トルエン、p−キシレン、o−キシレン、m−キシレン、エチルベンゼン、スチレン、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ−ルモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、γ−ブチロラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノーマルブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノーマルプロピル、酢酸イソブチル、酢酸ノーマルブチル、乳酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、アリルアルコール、ノーマルプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、イソブタノール、ノーマルブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい。
この際、膜形成組成物中の固形分濃度は、保存安定性に影響を与えない範囲であれば特に限定されず、目的とする膜の厚みに応じて適宜設定すればよい。具体的には、溶解性および保存安定性の観点から、固形分濃度0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜20質量%である。
本発明の膜形成用組成物では、本発明の効果を損なわない限りにおいて、トリアジン環含有重合体および溶剤以外のその他の成分、例えば、レベリング剤、界面活性剤、架橋剤等が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類;ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、商品名“エフトップ”EF301、EF303、EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製(旧(株)ジェムコ製)、商品名“メガファック”F171、F173、R−08、R−30、F−553、F−554(DIC(株)製)、“フロラード”FC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、商品名“アサヒガード”AG710,サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、BYK−302、BYK−307、BYK−322、BYK−323、BYK−330、BYK−333、BYK−370、BYK−375、BYK−378(ビックケミー・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の使用量は、トリアジン環含有重合体100質量部に対して0.0001〜5質量部が好ましく、0.001〜1質量部がより好ましく、0.01〜0.5質量部がより一層好ましい。
架橋剤としては、本発明のトリアジン環含有重合体と反応し得る置換基を有する化合物であれば特に限定されるものではない。
そのような化合物としては、メチロール基、メトキシメチル基などの架橋形成置換基を有するメラミン系化合物、置換尿素系化合物、エポキシ基またはオキセタン基などの架橋形成置換基を含有する化合物、ブロック化イソシアナートを含有する化合物、酸無水物基を有する化合物、(メタ)アクリル基を有する化合物、フェノプラスト化合物等が挙げられる。中でも耐熱性や保存安定性の観点からメチロール基、エポキシ基、ブロックイソシアネート基、(メタ)アクリル基を含有する化合物が好ましい。
また、ブロックイソシアネート基は、尿素結合で架橋し、カルボニル基を有するため屈折率が低下しないという点からも好ましい。
なお、これらの化合物は、ポリマーの末端処理に用いる場合は少なくとも1個の架橋形成置換基を有していればよく、ポリマー同士の架橋処理に用いる場合は少なくとも2個の架橋形成置換基を有する必要がある。
メチロール基を有する化合物としては、メチロール基を分子中に2個以上有し、メチロール基がトリアジン環含有重合体に付加反応して架橋が進行するものである。
エポキシ化合物としては、エポキシ基を一分子中2個以上有し、熱硬化時の高温に曝されると、エポキシが開環し、本発明のトリアジン環含有重合体との間で付加反応により架橋反応が進行するものである。
架橋剤の具体例としては、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス[p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
また、市販品として、メチロール基を有する化合物である、ML−26X、ML−24X、ML−236TMP、4−メチロール3M6C、ML−MC、ML−TBC、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PC、DML−PCHP、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、DML−OC、ジメチロール−Bis−C、ジメチロール−BisOC−P、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MB25、DML−MTrisPC、DML−Bis25X−34XL、DML−Bis25X−PCHP、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール、TriML−P、TriML−35XL、TriML−TrisCR−HAP、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、DM−BI25X−F、46DMOC、46DMOIPP、46DMOEP、TM−BIP−A(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)、ニカラックMX−290、ニカラックMX−280、ニカラックMX−270、MW−100LM(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)等が挙げられる。
また、少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂である、PG−100、(大阪ガスケミカル(株)製)、YH−434、YH434L(東都化成(株)製)、シクロヘキセンオキサイド構造を有するエポキシ樹脂である、“エポリード”GT−401、同GT−403、同GT−301、同GT−302、“セロキサイド”2021、同3000(ダイセル化学工業(株)製)、ビスフェノール型エポキシ樹脂である、“エピコート”(現、jER)807、同828、同1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピコート”(現、jER)、VG−3101L(プリンテック(株)製)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂である、“エピコート”(現、jER)152、同154(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である、EOCN−102、同103S、同104S、同1020、同1025、同1027(以上、日本化薬(株)製)、“エピコート”(現、jER)180S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)、脂環式エポキシ樹脂である、“デナコール”EX−252(ナガセケムテックス(株)製)、CY175、CY177、CY179(以上、CIBA−GEIGY A.G製)、“アラルダイト”CY−182、同CY−192、同CY−184(以上、CIBA−GEIGY A.G製)、“エピクロン”200、同400(以上、DIC(株)製)、“エピコート”(現、jER)871、同872(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、ED−5661、ED−5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)、脂肪族ポリグリシジルエーテルである、“デナコール”EX−611、同EX−612、同EX−614、同EX−622、同EX−411、同EX−512、同EX−522、同EX−421、同EX−313、同EX−314、同EX−321(ナガセケムテックス(株)製)等を用いることもできる。
酸無水物基を有する化合物としては、2分子のカルボン酸を脱水縮合させたカルボン酸無水物であり、熱硬化の際の高温に曝されると、無水物環が開環し、本発明のトリアジン環含有重合体との間で付加反応により架橋反応が進行するものである。
また、酸無水物化合物の具体例としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸等の分子内に1個の酸無水物基を有するもの;1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物等の分子内に2個の酸無水物基を有するもの等が挙げられる。
(メタ)アクリル基を有する化合物としては、(メタ)アクリル基を一分子中2個以上有し、そして熱硬化時の高温に曝されると、本発明のトリアジン環含有重合体との間で付加反応により架橋反応が進行するものである。
(メタ)アクリル基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、エトキシ化グリセリントリメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、エトキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ポリグリセリンモノエチレンオキサイドポリアクリレート、ポリグリセリンポリエチレングリコールポリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル基を有する化合物は、市販品として入手が可能であり、その具体例としては、NKエステルA−200、同A−400、同A−600、同A−1000、同A−TMPT、同UA−53H、同1G、同2G、同3G、同4G、同9G、同14G、同23G、同ABE−300、同A−BPE−4、同A−BPE−6、同A−BPE−10、同A−BPE−20、同A−BPE−30、同BPE−80N、同BPE−100N、同BPE−200、同BPE−500、同BPE−900、同BPE−1300N、同A−GLY−3E、同A−GLY−9E、同A−GLY−20E、同A−TMPT−3EO、同A−TMPT−9EO、同ATM−4E、同ATM−35E(以上、新中村化学工業(株)製)、KAYARAD(登録商標)DPEA−12、同PEG400DA、同THE−330、同RP−1040(以上、日本化薬(株)製)、M−210、M−350(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD(登録商標)DPHA、同NPGDA、同PET30(以上、日本化薬(株)製)、NKエステル A−DPH、同A−TMPT、同A−DCP、同A−HD−N、同TMPT、同DCP、同NPG、同HD−N(以上、新中村化学工業(株)製)等が挙げられる。
これらの架橋剤は単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用してもよい。架橋剤の使用量は、トリアジン環含有重合体100質量部に対して、1〜100質量部が好ましい。溶剤耐性を考慮すると、架橋剤の使用量の下限は、好ましくは10質量部、より好ましくは20質量部であり、さらには、屈折率をコントロールすることを考慮すると、その上限は好ましくは50質量部、より好ましくは30質量部である。
架橋剤を用いることで、架橋剤とトリアジン環含有重合体が有する反応性の末端置換基とが反応し、膜密度の向上、耐熱性の向上、熱緩和能力の向上などの効果を発現できる場合がある。
なお、上記その他の成分は、本発明の組成物を調製する際の任意の工程で添加することができる。
本発明の膜形成用組成物は、基材に塗布し、その後、必要に応じて加熱することで所望の膜を形成することができる。
組成物の塗布方法は任意であり、例えば、スピンコート法、ディップ法、フローコート法、インクジェット法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、スリットコート法、ロールコート法、転写印刷法、刷毛塗り、ブレードコート法、エアーナイフコート法等の方法を採用できる。
また、基材としては、シリコン、インジウム錫酸化物(ITO)が成膜されたガラス、インジウム亜鉛酸化物(IZO)が成膜されたガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、プラスチック、ガラス、石英、セラミックス等からなる基材等が挙げられ、可撓性を有するフレキシブル基材を用いることもできる。
焼成温度は、溶媒を蒸発させる目的では特に限定されず、例えば40〜400℃で行うことができる。これらの場合、より高い均一製膜性を発現させたり、基材上で反応を進行させたりする目的で2段階以上の温度変化をつけてもよい。
焼成方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ホットプレートやオーブンを用いて、大気、窒素等の不活性ガス、真空中等の適切な雰囲気下で蒸発させればよい。焼成温度および焼成時間は、目的とする電子デバイスのプロセス工程に適合した条件を選択すればよく、得られる膜の物性値が電子デバイスの要求特性に適合するような焼成条件を選択すればよい。
このようにして得られた本発明の組成物からなる膜は、高耐熱性、高透明性、高屈折率、高溶解性、および低体積収縮を達成できるため、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、光半導体(LED)素子、固体撮像素子、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、有機薄膜トランジスタ(TFT)などの電子デバイスを作製する際の一部材として好適に利用できる。
なお、本発明の組成物には、必要に応じてその他の樹脂(熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂)を配合してもよい。
樹脂の具体例としては、特に限定されるものではない。熱可塑性樹脂としては、例えば、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、EEA(エチレン−アクリル酸エチル共重合体)等のポリオレフィン系樹脂;PS(ポリスチレン)、HIPS(ハイインパクトポリスチレン)、AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、MS(メタクリル酸メチル−スチレン共重合体)等のポリスチレン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;PMMA(ポリメチルメタクリレート)等の(メタ)アクリル樹脂;PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、PLA(ポリ乳酸)、ポリ−3−ヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート/アジペート等のポリエステル樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;変性ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリアセタール樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリビニルアルコール樹脂;ポリグルコール酸;変性でんぷん;酢酸セルロース、三酢酸セルロース;キチン、キトサン;リグニンなどが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよく、その使用量は、上記トリアジン環含有重合体100質量部に対して、1〜10,000質量部が好ましく、より好ましくは1〜1,000質量部である。
例えば、(メタ)アクリル樹脂との組成物は、(メタ)アクリレート化合物を組成物に配合し、(メタ)アクリレート化合物を重合させて得ることができる。
(メタ)アクリレート化合物の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの(メタ)アクリレート化合物の重合は、光ラジカル開始剤や熱ラジカル開始剤の存在下、光照射または加熱して行うことができる。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベンゾイルベンゾエート、アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイドおよびチオキサントン類等が挙げられる。
特に、光開裂型の光ラジカル重合開始剤が好ましい。光開裂型の光ラジカル重合開始剤については、最新UV硬化技術(159頁、発行人:高薄一弘、発行所:(株)技術情報協会、1991年発行)に記載されている。
市販の光ラジカル重合開始剤としては、例えば、チバ・ジャパン(株)製 商品名: “イルガキュア” 184、369、651、500、819、907、784、2959、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61、“ダロキュア” 1116、1173、BASF社製 商品名:“ルシリン” TPO、UCB社製 商品名:“ユベクリル” P36、フラテツリ・ランベルティ社製 商品名:“エザキュアー” KIP150、KIP65LT、KIP100F、KT37、KT55、KTO46、KIP75/B等が挙げられる。
光重合開始剤は、(メタ)アクリレート化合物100質量部に対して、0.1〜15質部の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1〜10質量部の範囲である。重合に用いる溶剤は、上記膜形成用組成物で例示した溶剤と同様のものが挙げられる。
<マイクロレンズアレイの形成方法>
マイクロレンズの形成方法の一形態としてマイクロレンズアレイの形成工程の一例について説明する。必要により、素子の表面の凹凸を、透明樹脂をスピンコートすることで埋め込み、平坦化しておく。平坦化した表面にレンズ材料を均一に塗布する。レンズ材料の上にレジストを均一に塗布する。ステッパ装置を用いて、レチクルをマスクとしてレジストに紫外線を照射し、レンズ間スペースの部分を露光する。感光した部分を現像液で分解除去しパターン形成する。半球状のパターンを加熱することで得る。このときレジストは溶融し液相となり、半球状態になった後、固相に変化する。その後、ドライエッチングによりレンズ材料の層をエッチングする。このようにして半球状のレンズが配列されたレンズアレイを形成することができる。
レンズアレイの別の実施形態としては、上記のレジストの使用を省略し、レンズ材料を露光によりパターン化する方法が挙げられる。この実施形態では、パターン化したレンズ材料をそのまま溶融し、半球状のレンズを得る。
<固体撮像素子>
本発明の好ましい実施形態に係る固体撮像素子は、本発明のトリアジン樹脂組成物の硬化物からなるマイクロレンズを有する。固体撮像素子は、半導体受光素子上にマイクロレンズアレイを有し、マイクロレンズアレイとカラーフィルタが隣接するように組み込まれる。固体撮像素子は、受光素子を有する基板上に、基板側からカラーフィルタ、マイクロレンズを順に形成されて製造される。受光素子は、透明樹脂膜、レンズ、及びカラーフィルタの順に通過して到達する光を受光し、イメージセンサーとして機能する。具体的には、透明樹脂膜が反射防止膜として機能し、マイクロレンズの集光効率を向上させ、マイクロレンズによって効率的に集められた光がカラーフィルタを介して受光素子に検知される。これらがRGBそれぞれに対応する光を検知する受光素子の画素の全般に渡って機能する。そのため、受光素子の画素とマイクロレンズの個々のレンズとが高密度に配列されている場合でも、極めて鮮明な画像を得ることができる。上記のレンズやRGBの画素配列に介在させる透明画素として本発明のトリアジン樹脂組成物の硬化物を好適に利用することができる。
以下、合成例、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
以下に略号を示す。
NMP:N−メチルピロリドン
TAPOB:1,3,5−トリス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
TADE:5−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン−1,3−ジアミン
3,3’−DDS:3,3’−ジアミノジフェニルスルホン
TABA: 3,5−ジアミノ−N−(4−アミノフェニル)ベンズアミド)
TCT:シアヌル酸クロリド
DMSO:ジメチルスルホキシド
MDM:ジエチレングリコールジメチルエーテル。
<分子量の測定>
GPC装置 HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、テトラヒドロフラン溶液にて、ポリスチレン換算の分子量を測定した。
<合成例1>トリアジン重合体1の合成
500mL四口フラスコに、Zの成分としてm−アニシジン(12.24g、99.41mmol、東京化成工業(株)製)、Zの成分としてTAPOB(13.24g、33mmol、セイカ(株)製)、トリエチルアミン(22.01g、205.45mmol)を入れ、NMP(90g)に溶解して、オイルバスで40℃に加熱した。その後、トリアジン成分としてNMP49gに溶解したTCT(12.22g、66.28mmol、東京化成工業(株)製)の溶液を30分かけて滴下した。滴下終了から1時間拡拌した後、さらに130℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応溶液をろ過し、沈殿物を除去してろ液を回収した。ろ液を5%炭酸ナトリウム水溶液に滴下して生成物を再沈殿精製した。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とするトリアジン重合体P−1を25.5g得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=6800であった。
<合成例2>
500mL四口フラスコに、Zの成分としてm−アニシジン(14.69g、119.3mmol、東京化成工業(株)製)、Zの成分としてTAPOB(10.59g、26.51mmol、セイカ(株)製)、トリエチルアミン(20.78g、205.45mmol)を入れ、NMP(90g)に溶解して、オイルバスで40℃に加熱した。その後、トリアジン成分としてNMP49gに溶解したTCT(12.22g、66.28mmol、東京化成工業(株)製)の溶液を30分かけて滴下した。滴下終了から1時間拡拌した後、さらに130℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応溶液をろ過し、沈殿物を除去してろ液を回収した。ろ液を5%炭酸ナトリウム水溶液に滴下して生成物を再沈殿精製した。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とするトリアジン重合体P−2を23.2g得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=1800であった。
<合成例3>
500mL四口フラスコに、Zの成分としてm−アニシジン(9.8g、79.53mmol、東京化成工業(株)製)、Zの成分としてTAPOB(15.89g、39.77mmol、セイカ(株)製)、トリエチルアミン(20.78g、205.45mmol)を入れ、NMP(90g)に溶解して、オイルバスで40℃に加熱した。その後、トリアジン成分としてNMP49gに溶解したTCT(12.22g、66.28mmol、東京化成工業(株)製)の溶液を30分かけて滴下した。滴下終了から1時間拡拌した後、さらに130℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応溶液をろ過し、沈殿物を除去してろ液を回収した。ろ液を5%炭酸ナトリウム水溶液に滴下して生成物を再沈殿精製した。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とするトリアジン重合体P−3を25.7g得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=28200であった。
<合成例4>
合成例1のTAPOB(13.33g、33mmol、セイカ(株)製)をTADE(7.13g、33mmol、セイカ(株)製)に変更した以外は同様の手法にてトリアジン重合体P−4(25.4g)を合成した。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=4400であった。
<合成例5>
合成例1のTAPOB(13.33g、33mmol、セイカ(株)製)をTABA(8.03g、33mmol、日本純良薬品(株)製)に変更した以外は同様の手法にてトリアジン重合体P−5(25.5g)を合成した。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=5300であった。
<合成例6>
500mL四口フラスコに、Zの成分としてm−アニシジン(11.43g、92.79mmol、東京化成工業(株)製)、3,3’−DDS(13.17g、53.02mmol、セイカ(株)製)、トリエチルアミン(20.78g、205.45mmol)を入れ、NMP(90g)に溶解して、オイルバスで40℃に加熱した。その後、NMP49gに溶解したTCT(12.22g、66.28mmol、東京化成工業(株)製)の溶液を30分かけて滴下した。滴下終了から1時間拡拌した後、さらに130℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応溶液をろ過し、沈殿物を除去してろ液を回収した。ろ液を5%炭酸ナトリウム水溶液に滴下して生成物を再沈殿精製した。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とするトリアジン重合体P−6を26.5g得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=7100であった。
<合成例7>
500mL四口フラスコに、Zの成分として3−メチルチオアニリン(16.61g、119.3mmol、東京化成工業(株)製)、Zの成分としてTAPOB(10.59g、26.5mmol、セイカ(株)製)を入れ、NMP(90g)に溶解して、オイルバスで40℃に加熱した。その後、トリアジン成分としてNMP49gに溶解したTCT(12.22g、66.28mmol、東京化成工業(株)製)の溶液を30分かけて滴下した。滴下終了から1時間拡拌した後、さらに130℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応溶液をろ過し、沈殿物を除去してろ液を回収した。ろ液を5%炭酸ナトリウム水溶液に滴下して生成物を再沈殿精製した。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とするトリアジン重合体P−1を28g得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=2100であった。
<合成例8>
500mL四口フラスコに、Zの成分として3−メチルチオアニリン(15.69g、112.68mmol、東京化成工業(株)製)、末端または側鎖のシリル基を有する成分としてアミノプロピルトリエトキシシラン(1.47g、6.6mmol、信越化学性)Zの成分としてTAPOB(10.59g、26.5mmol、セイカ(株)製)を入れ、NMP(90g)に溶解して、オイルバスで40℃に加熱した。その後、トリアジン成分としてNMP49gに溶解したTCT(12.22g、66.28mmol、東京化成工業(株)製)の溶液を30分かけて滴下した。滴下終了から1時間拡拌した後、さらに130℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応溶液をろ過し、沈殿物を除去してろ液を回収した。ろ液を5%炭酸ナトリウム水溶液に滴下して生成物を再沈殿精製した。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とするトリアジン重合体P−1を28g得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=2300であった。
<合成例9>
500mL四口フラスコに、Zの成分として3−メチルチオアニリン(15.69g、112.68mmol、東京化成工業(株)製)、末端または側鎖のシリル基を有する成分としてm−アミノフェニルトリメトキシシラン(1.41g、6.6mmol、Gelest社製)Zの成分としてTAPOB(10.59g、26.5mmol、セイカ(株)製)を入れ、NMP(90g)に溶解して、オイルバスで40℃に加熱した。その後、トリアジン成分としてNMP49gに溶解したTCT(12.22g、66.28mmol、東京化成工業(株)製)の溶液を30分かけて滴下した。滴下終了から1時間拡拌した後、さらに130℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応溶液をろ過し、沈殿物を除去してろ液を回収した。ろ液を5%炭酸ナトリウム水溶液に滴下して生成物を再沈殿精製した。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で120℃、6時間乾燥し、目的とするトリアジン重合体P−1を28g得た。GPC測定によるポリスチレン換算の分子量はMw=2200であった。
各合成例で合成したポリマーの組成を表1に示す。
Figure 2019188475
実施例1
合成例1で得られたトリアジン重合体P−1を5g、DMSOを4g、MDMを16g混合し、振とう撹拌した後0.45μm径のフィルタで濾過して組成物1を得た。得られた組成物に対し、下記の方法にて硬化膜作製、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
Figure 2019188475
Figure 2019188475
<試験基板の作製>
シリコンウェハおよび5cm角のガラス基板(AGCテクノグラス(株)製、厚み0.5mm)上に実施例の組成物をスピナーによりキュア後の膜厚0.5μmとなるように塗布した。その後、ホットプレートで100℃5分間プリベークし、さらに熱風オーブン中230℃で60分間のベークを経て、試験基板を得た。膜厚はラムダエースSTM−602(商品名、大日本スクリーン製)を用いて、屈折率1.70で測定した。
<膜厚測定>
シリコンウェハの試験基板について、ラムダエースSTM−602(商品名、大日本スクリーン製)を用いて、屈折率1.70でプリベーク膜および硬化膜の厚さを測定した。
<屈折率測定>
シリコンウェハの試験基板について、メトリコン社製屈折率測定装置プリズムカプラPC−2000を用いて、23℃において、波長633nmにおける屈折率を測定した。
<透過率測定>
5cm角のガラスの試験基板について、紫外−可視分光光度計「UV−260」(島津製作所(株)製)を用いて、波長400〜800nmにおいて測定した。バックグラウンド測定として、ガラス基板のみの透過率を測定し、試験基板の透過率からガラス基板の透過率を差し引くことにより、組成物の透過率を算出した。測定した値について、400nmの値および450〜800nmの平均値を比較した。
<高温高湿試験>
小型加速試験機SH−222(エスペック(株)製)にて、試験基板を85℃85%下で200時間保持した後、屈折率測定、透過率測定を行った。
<密着性試験>
5cm角のガラスの試験基板について、IJIS「K5600−5−6(制定年月日1999年4月20日)」に準じて接着性を評価した。具体的には、硬化膜の表面に、カッターナイフでガラス板の素地に到達するように、直交する縦横11本ずつの平行な直線を1mm間隔で引いて、1mm×1mmのマス目を100個作製した。切られた硬化膜表面にセロハン粘着テープ(幅=18mm、粘着力=3.7N/10mm)を張り付け、消しゴム(JIS S6050合格品)で擦って密着させ、テープの一端を持ち、板に直角を保ち瞬間的に剥離した際のマス目の残存数を目視によって評価した。マス目の剥離面積により以下のように判定し、3以上を合格とした。
5:剥離面積=0%
4:剥離面積=<5%
3:剥離面積=5〜14%
2:剥離面積=15〜34%
1:剥離面積=35%〜64%
0:剥離面積=65%〜100%。
実施例2
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−2に変更した以外は同様の手法により組成物2を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例3
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−3に変更した以外は同様の手法により組成物3を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例4
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−4に変更した以外は同様の手法により組成物4を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例5
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−5に変更した以外は同様の手法により組成物5を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例6
合成例3で得られたトリアジン重合体P−3を4.75g、MW−100LM(三和ケミカル製)を0.25g、DMSOを4g、MDMを16g混合し、振とう撹拌した後0.45μm径のフィルタで濾過して組成物1を得た。得られた組成物に対し、下記の方法にて試験基板作製、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例7
合成例3で得られたトリアジン重合体P−3を4.75g、VG−3101L(プリンテック製)を0.25g、DMSOを4g、MDMを16g混合し、振とう撹拌した後0.45μm径のフィルタで濾過して組成物1を得た。得られた組成物に対し、下記の方法にて試験基板作製、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例8
合成例3で得られたトリアジン重合体P−3を4.5g、MW−100LM(三和ケミカル製)を0.25g、VG−3101L(プリンテック製)を0.25g、DMSOを4g、MDMを16g混合し、振とう撹拌した後0.45μm径のフィルタで濾過して組成物1を得た。得られた組成物に対し、下記の方法にて試験基板作製、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例9
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−7に変更した以外は同様の手法により組成物2を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例10
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−8に変更した以外は同様の手法により組成物2を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例11
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−9に変更した以外は同様の手法により組成物2を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
比較例1
実施例1で用いたトリアジン重合体P−1をP−6に変更した以外は同様の手法により比較組成物1を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
比較例2
実施例6で用いたトリアジン重合体P−3をP−6に変更した以外は同様の手法により比較組成物2を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
比較例3
実施例7で用いたトリアジン重合体P−3をP−6に変更した以外は同様の手法により比較組成物3を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
比較例4
実施例8で用いたトリアジン重合体P−3をP−6に変更した以外は同様の手法により比較組成物4を得た。得られた組成物に対し、試験基板作製、膜厚測定、屈折率測定、透過率測定、高温高湿度試験、密着性試験を実施した。組成を表2に、評価結果を表3に示す。
実施例で用いたトリアジン重合体は高温高湿試験後も95%以上の高い透過率を維持した。
本発明のトリアジン環重合体およびそれを含む樹脂組成物は、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、量子ドットディスプレイ、光半導体(LED)素子、固体撮像素子、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、有機薄膜トランジスタ(TFT)などの電子デバイスを作製する際の一部材として好適に利用できる。特に高屈折率が求められている固体撮像素子の部材である、マイクロレンズとして好適に利用できる。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表される繰り返し単位構造を含むことを特徴とするトリアジン環含有重合体。
    Figure 2019188475
    式中、XおよびYは、−S−または−NR−であり、Rは水素原子または有機基である。nは1以上の整数である。Zは水素原子もしくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基、アセチル基、これらの基のうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、単結合、−S−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1種以上の基が組み合わさってなる基を表す。Zはさらに置換基を有していてもよく、Rは水素原子、または有機基である。Zは脂肪族炭化水素基、アリール基、複素環基またはこれらのうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、−S−、−SO−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、及び−NH−(CO)−NH−から選択される1以上との組み合わせからなる基を表す。Zはさらに置換基を有していてもよく、Rは水素原子または有機基である。
  2. 前記Zが下記一般式(2)〜(10)で示される群から選ばれる少なくとも1種を表す請求項1記載のトリアジン環含有重合体。
    Figure 2019188475
    式中、*はYに直結する結合を示す。W〜Wは単結合、−CR6869−、−O−または−S−であり、R68およびR69は水素原子、アリール基、複素環基または炭素数1〜10の炭化水素基である。R〜R67は互いに独立し、有機基を表す。Wは、単結合、−S−、−SO−、−O−、−NR−、−(CO)−NH−、−NH−(CO)−、−(CO)−O−、−(CO)−、−O−(CO)−及び−NH−(CO)−NH−を表し、WおよびWは、互いに独立して、単結合、−CR7071−(R70およびR71は、互いに独立して、水素原子または有機基を表す。)、−(CO)−、−O−、−S−、−(SO)−、−SO2−を表す。W〜Wは単結合、−O−、−S−または−NR72−であり、R72は水素原子または有機基である。W10はNもしくは下記一般式(11)で示される基である。
    Figure 2019188475
    73は、水素原子または有機基を表す。
  3. 前記Zが(12)、(13)または(14)のいずれかで示される請求項2に記載のトリアジン環含有重合体。
    Figure 2019188475
  4. 下記一般式(15)〜(17)で示される部分構造を有する請求項1〜3いずれか記載のトリアジン環含有重合体。
    Figure 2019188475
    式中、R74はアルコキシリル基、ヒドロキシシリル基およびヒドロシリル基のいずれか1つ以上を有する置換基である。*は前記式(1)中のYに直結する連結基である。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載のトリアジン環含有重合体を含む樹脂組成物。
  6. 請求項5に記載の樹脂組成物から得られる硬化膜。
  7. 請求項6に記載の硬化膜を含む固体撮像素子。
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