JPWO2019187570A1 - 温度検知装置および組付体 - Google Patents

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Abstract

本発明の温度検知装置は、コイルへの組付作業性を向上させることができる。かかる温度検知装置1は、コイル8の温度を検知する感温素子111を有する温度センサ10と、温度センサ10を保持し、温度センサ10に対してコイル8を位置決めするホルダ20と、ホルダ20により位置決めされている温度センサ10およびコイル8を挟持する弾性体であるクリップ30とを備える。クリップ30は、温度センサ10およびコイル8を挟持するときにホルダ20に取り付けられている取付位置と、ホルダ20により温度センサ10に対するコイル8の位置決めをするときの温度センサ10からの離間位置とに移動可能である。

Description

本発明は、コイルの温度を検知するために用いられる温度検知装置に関する。
回転電機の固定子に備わるコイルの温度を検知するために温度センサが用いられている(特許文献1)。特許文献1の温度センサは、センサ本体に設けられるホルダと、ホルダに一方側が固定されたC字状のクリップとを備えている。この温度センサは、ホルダとクリップとの間に平角状のコイルを挟み込むようにしてコイルに組み付けることができる。ホルダとクリップとの間にコイルが挿入されると、撓んだクリップの弾性力によりセンサ本体がコイルに押圧される。
特許第6005893号
特許文献1の温度センサをコイルに組み付ける際には、クリップの弾性力に抗してホルダとクリップとの間をコイルにより押し拡げつつ、ホルダとクリップとの間のセンサ本体と対向する位置まで、位置の決まっていないコイルを挿入する必要があるため、組み付けの作業性に改善の余地がある。
本発明は、温度センサのコイルへの組付作業性を向上させることを目的とする。
本発明は、コイルに組み付けられる温度検知装置であって、コイルの温度を検知する感温素子を有する温度センサと、温度センサを保持し、温度センサに対してコイルを位置決めするホルダと、ホルダにより位置決めされている温度センサおよびコイルを挟持する弾性体と、を備え、弾性体は、温度センサおよびコイルを挟持するときにホルダに取り付けられている取付位置と、ホルダにより温度センサに対するコイルの位置決めをするときの温度センサからの離間位置とに移動可能であることを特徴とする。
本明細書において、「挟持」は、温度センサおよびコイルを挟むことで、温度センサによりコイルの温度を検知可能に温度センサとコイルとを接触させる意味で用い、必ずしも温度センサとコイルとが押圧されることを意味しない。
使用時に温度検知装置に加えられる外力によりコイルや温度センサが温度検知装置の外部に離脱することなく、温度センサによりコイルの温度を検知可能な状態が保たれていれば足りる。温度センサとコイルとに応力が作用していない状態(無負荷の状態)に、温度センサおよびコイルが挟持されていてもよい。
温度センサとコイルとの位置ずれをより確実に防止するため、温度センサとコイルとが互いに押圧されていてもよい。
本明細書に記載された「挟持」は、弾性体についてだけでなく、ホルダについても同様の意味で用いる。
本発明の温度検知装置において、弾性体は、離間位置と取付位置との間で移動自在にホルダに取り付けられていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダには、離間位置と取付位置とを移動させるための弾性体を案内するガイドが設けられていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダには、離間位置に弾性体を係止する係止部、および取付位置に弾性体を係止する係止部の少なくとも一方が設けられていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、係止部、および係止部により係止される弾性体の被係止部の一方は、他方に係止されてホルダからの弾性体の離脱を規制するラッチアームであることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダには、コイルが挿入される凹部が形成され、凹部の内壁により、温度センサに対してコイルが位置決めされることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダは、温度センサおよびコイルが弾性体により挟持される方向である挟持方向の一方側に位置する第1ホルダと、挟持方向の他方側に位置する第2ホルダと、を有し、第1ホルダおよび第2ホルダは、ヒンジの軸を中心として相対的に回転可能であり、温度センサから弾性体が離れている状態において第1ホルダおよび第2ホルダの間にコイルを挿入可能であることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダには、離間位置に弾性体を係止する係止部が設けられ、ヒンジの軸は、係止部の近傍に位置しており、第1ホルダおよび第2ホルダは、温度センサから離れている状態の弾性体によりヒンジの軸を中心として相対回転可能に組付けられていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ヒンジは、第1ホルダおよび第2ホルダのいずれか一方に一体に設けられ、ヒンジの軸には、第1ホルダおよび第2ホルダの他方に押圧されることで第1ホルダおよび第2ホルダの相対的な回転を規制する回転規制部が設けられていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ヒンジは、第1ホルダおよび第2ホルダのいずれか一方に一体に設けられ、第1ホルダおよび第2ホルダの他方には、ヒンジの軸が係合する係合部が設けられ、第1ホルダおよび第2ホルダは、ヒンジの軸および係合部により組み付けられていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダは、温度センサおよびコイルを挟持することで位置決めし、弾性体は、ホルダの外側からホルダを介して温度センサおよびコイルを挟持することが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダには、離間位置と取付位置とを移動させるために弾性体を案内するガイドが設けられ、弾性体は、クリップであって、板材から凹形状に形成され、取付位置でガイドに嵌合することが好ましい。
本発明の温度検知装置において、ホルダには、コイルが挿入される凹部が形成され、凹部は、弾性体が離間位置にあるときに、温度センサおよびコイルが弾性体により挟持される方向である挟持方向の一方側に開放され、弾性体は、離間位置から取付位置まで移動されることで凹部の開口に対向するように構成されていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、弾性体には、弾性体と共に移動し、弾性体が取付位置に移動されるとコイルと接触する絶縁性の接触部材が装着されていることが好ましい。
本発明の温度検知装置において、接触部材および弾性体の一方には、他方に係止されるラッチアームが設けられていることが好ましい。
本発明の温度検知装置は、ホルダに設けられる電線保持部をさらに備え、感温素子は、温度を検知可能な感温体と、感温体から引き出された電線と、を有し、弾性体は、温度センサおよびコイルを感温体に対応する位置で挟持し、電線保持部は、電線をホルダに保持することが好ましい。
本発明の温度検知装置において、弾性体は、温度センサおよびコイルが挟持される挟持方向と、温度検知装置が組み付けられるコイルの部分の長手方向との双方に対して直交する方向に沿って移動可能であることが好ましい。
本発明の組付体は、コイルに組み付けられる温度検知装置と、コイルの一部を構成するコイル要素と、を備え、温度検知装置は、コイルの温度を検知する感温素子を有する温度センサと、温度センサを保持し、温度センサに対してコイルを位置決めするホルダと、ホルダにより位置決めされている温度センサおよびコイルを挟持する弾性体と、を備え、弾性体は、温度センサおよびコイルを挟持するときにホルダに取り付けられている取付位置と、ホルダにより温度センサに対するコイルの位置決めをするときの温度センサからの離間位置とに移動可能であることを特徴とする。
本発明によれば、温度センサから弾性体が離れている状態でホルダによりコイルを位置決めしておき、その後に弾性体を、温度センサおよびコイルを取付位置まで移動させることにより、温度センサをコイルに容易に組み付けることができる。
第1実施形態に係る温度検知装置を示す斜視図である。 (a)は、図1のIIa矢印の向きから温度検知装置を示す側面図である。(b)は、図1のIIb矢印の向きから温度検知装置を示す側面図である。 図1のIII矢印の向きから温度検知装置を示す平面図である。 図1のIV矢印の向きから温度センサおよびホルダを示す図である。 (a)は、図1のVa矢印の向きから温度検知装置を示す図である。(b)は、図2(a)のVb−Vb線断面図である。(c)は、クリップ(弾性体)が退避した状態の温度検知装置の断面図である。 (a)〜(c)は、コイルに温度検知装置を組み付ける手順を示す図である。 (a)は、第2実施形態に係る温度検知装置を示す側面図である。(a)におけるセンサ保持部の右側ではコイルを示し、左側では温度センサを示している。(b)は、(a)のVIIb矢印の向きから温度検知装置を示す図である。(c)は、クリップを上方へ移動させた状態の温度検知装置を示す図である。 (a)および(b)は、コイルに温度検知装置を組み付ける手順を示し、図7(a)のVIII−VIII線に相当する位置における断面図である。 (a)は、第3実施形態に係る温度検知装置を示す側面図である。(b)は、(a)の背面側から温度検知装置を示す側面図である。 (a)は、図9(a)のX矢印の向きから温度検知装置を示す図である。(b)は、クリップを上方へ移動させた状態の温度検知装置を示す図である。 (a)および(b)は、コイルに温度検知装置を組み付ける手順を示し、図9(a)のXI−XI線に相当する位置における断面図である。 第4実施形態に係る温度検知装置を示す斜視図である。 (a)は、図12のXIIIa矢印の向きから温度検知装置を示す斜視図である。(b)は、(a)のXIIIb矢印の向きから温度検知装置を示す底面図である。 図12のXIV−XIV線断面図である。 クリップ(弾性体)が退避した状態の温度検知装置の斜視図である。 図15のXVIa−XVIa線断面図である。 (a)〜(c)は、温度検知装置をコイルに取り付ける手順を示す図である。 第5実施形態に係る温度検知装置を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
以下で説明する各実施形態に係る温度検知装置は、例えば、自動車等の車両に搭載されるモータ等の回転電機に備わるステータのコイルの温度を測定するために、コイルに組み付けられる。
〔第1実施形態〕
図1〜図6を参照し、第1実施形態に係る温度検知装置1について説明する。
図1は、交流電流が印加されるステータのコイル8に組み付けられた温度検知装置1を示している。
図1には、コイル8の一部が示されている。図1に示すコイル8の一部(以下、コイル要素と称す)は、u,v,w相の図示しない中性点から引き出された中性線に相当する。このコイル8の直線状に延びている部分(以下、延出部8Aと称す)に温度検知装置1が組み付けられる。温度検知装置1の温度センサ10は、ホルダ20に保持され、コイル8と対向する位置に配置される。コイル8は、温度検知装置1が組み付けられる延出部8Aの両側で湾曲している。
図5(a)に示すように、コイル8は、金属材料を用いて平角形状に構成されており、略矩形状の横断面を呈する。図1における上方から温度検知装置1の内側にコイル8の延出部8Aを挿入し、温度検知装置1に備わるクリップ30によりコイル8と温度センサ10とを挟持することで、温度検知装置1をコイル8に組み付ける。
本明細書において、コイル8の延出部8Aおよび温度センサ10を温度検知装置1により挟持する方向を挟持方向D1と称する。挟持方向D1は、延出部8Aの厚み方向に相当する。延出部8Aの長手方向を延出方向D2と称し、挟持方向D1及び延出方向D2の双方と直交する方向を組付方向D3と称する。後述するクリップ30により挟持されることで温度センサ10が押圧される場合に、クリップ30から温度センサ10に印加される押圧力を均一にする観点より、挟持方向D1と延出方向D2とは直交することが好ましい。
本実施形態では、温度検知装置1は、上記の組付方向D3から温度検知装置1の内側にコイル8を挿入して組み付ける。
温度検知装置1は、延出部8Aを含むコイル要素に予め組み付けられた状態の組付体として提供することもできる。その場合は、提供先において、コイル8の他の部分に、組付体のコイル要素を組み付ければよい。
第2〜第5実施形態の温度検知装置2〜5についても同様である。
[温度検知装置の構成]
温度検知装置1は、クリップ30が、ホルダ20の所定の位置の間で移動可能に構成されていることを主要な特徴とする。クリップ30は、図1に実線で示されているクリップ30の位置(ホルダ20の少なくとも位置決め部23Aを介してクリップ30がコイル8を挟持するときにホルダ20に取り付けられている位置。以下、このクリップ30の位置を取付位置と称す)と、図1に一点鎖線で示されている位置(ホルダ20に保持された温度センサ10からクリップ30が離れている位置。以下、このクリップ30の位置を離間位置と称す)とを組付方向D3に沿って移動自在にホルダ20に取り付けられる。
温度センサ10からクリップ30が離れた状態で、温度検知装置1の内側にコイル8を挿入した後、クリップ30を組付方向D3に沿って図1の白抜き矢印の向きに移動させ、ホルダ20の位置決め部23Aおよびその近傍を介してクリップ30により温度センサ10およびコイル8を挟持させる。
また、温度検知装置1は、クリップ30を離間位置に移動させた状態でホルダ20によりコイル8を温度センサ10に対して位置決め可能であることも特徴としている。
以下、温度検知装置1の構成を説明する。
図1〜図3に示すように、温度検知装置1は、温度センサ10と、温度センサ10を保持するホルダ20と、温度センサ10およびコイル8を挟持する弾性体であるクリップ30と、電線保持部40とを備えている。
(温度センサ)
温度センサ10は、図3および図4に示すように、温度を検知する感温素子11と、この感温素子11を覆うカバー12とを有している。
温度センサ10は、コイル8の延出部8Aと対向した状態となるようにホルダ20に組み付けられる。
感温素子11は、温度変化に対する電気抵抗の変化に基づいて温度を検知可能な感温体(図示省略)をガラスにより封止して形成された本体部111(図4)と、一端が本体部111の感温体に電気的に接続され、この本体部111から引き出された一対の電線112とを有している。
感温素子11に用いられる感温体には、所望の温度係数を持つ抵抗体を広く用いることができる。
一対の電線112は、本体部111から互いに同じ向きに引き出され、それぞれの他端が図示しない回路基板に接続される。各電線112は、感温体に接続される導電性の芯線(図示省略)と、少なくともカバー12から露出する範囲において芯線を覆う絶縁性の被覆112Aとを備えている。
カバー12は、本体部111の全体と、この本体部111を電線112の芯線が貫通した部分を含む電線112の一部区間とに亘り設けられている。カバー12は、適宜な樹脂材料を用いて構成されている。カバー12は、本体部111と、本体部111および電線112の接続部分とを衝撃等の外力から保護する。また、カバー12は、感温素子11とコイル8との絶縁に寄与する。
図4および図5(a)に示すように、本実施形態のカバー12は、略直方体の外形に形成されている。図3に示すように、このカバー12には、コイル8に接触する平坦な接触面12Aが形成されている。
この温度センサ10は、例えば、金型に感温素子11を配置し、射出成形によりカバー12を成形することで製造することができる。
本実施形態の温度センサ10は、コイル8の延出部8Aに沿って細長い形態に構成されている。
温度センサ10の形態は、本実施形態に限られるものではなく、適宜に構成することができる。例えば、カバー12は、コイル8に向けて凸状に湾曲した接触面を有するものであってもよい。
(ホルダ)
図2(a),(b)および図5(a),(b)に示すように、ホルダ20は、温度センサ10を保持するとともに、温度センサ10に対してコイル8を位置決めする。
図5(c)に示すように、本実施形態のホルダ20は、クリップ30を離間位置に移動させた状態で凹部23にコイル8の延出部8Aを収容することで、温度センサ10に対してコイル8を位置決めする。
ホルダ20は、絶縁性を有する適宜な樹脂材料を用いて、射出成形により一体に形成されている。
本実施形態では、金属材料から形成されたクリップ30と温度センサ10およびコイル8との間にホルダ20が介在している。このホルダ20により、クリップ30と温度センサ10との間の絶縁、およびクリップ30とコイル8との間の絶縁を確保する。
ホルダ20には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を問わず、適宜な樹脂材料を使用することができる。ホルダ20に使用可能な熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフタルアミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニルサルフォン、ポリサルフォン、およびポリエーテルサルフォン等を挙げることができる。
温度検知装置1の使用上ホルダ20に要求される剛性や強度、耐熱性等に応じて、適宜な樹脂材料を使用することができる。要求される剛性や強度を確保するため、ガラス繊維等の強化繊維を含む繊維強化樹脂材料をホルダ20に使用することもできる。
上記に例示した熱可塑性および熱硬化性の樹脂材料は、温度センサ10のカバー12や、電線保持部40にも使用することができる。
図4および図5(a),(b)に示すように、ホルダ20は、温度センサ10を保持するセンサ保持部21と、ホルダ本体部22とを有している。このホルダ本体部22は、その外側にクリップ30が設けられており、コイル8の延出部8Aおよび温度センサ10を内側に位置決めする機能を備える。また、このホルダ本体部22の内側には、延出部8Aおよび温度センサ10が挿入される凹部23(図5(b))が形成されている。本実施形態において、延出部8Aおよび温度センサ10は、クリップ30のみならず、ホルダ本体部22によっても挟持される。
図1および図4に示すように、センサ保持部21は、コイル8の延出部8Aに沿って一端部21Aから他端部21Bまで、延出方向D2に沿って延びている。
センサ保持部21には、温度センサ10が保持される。このセンサ保持部21には、挟持方向D1における一方側に向けて開口した溝211が形成されている。溝211は、組付方向D3に対向する壁211A,211A(図4)の間に形成されている。この溝211に、延出方向D2に沿って温度センサ10が配置されると、ホルダ本体部22の位置に感温素子11の本体部111が配置されるようになっている。ホルダ本体部22は、センサ保持部21の一端部21A側に位置している。本体部111に対応する位置で、ホルダ本体部22の外側からクリップ30により温度センサ10およびコイル8が挟持される。
センサ保持部21の延出方向D2の一端部21Aには、温度センサ10の延出方向D2の一方の先端部10Aが突き当てられるストッパ212と、この先端部10Aを組付方向D3の両側から挟んで保持する一対の保持片213とが設けられている。
センサ保持部21の延出方向D2の他端部21Bには、電線112を組付方向D3へガイドする壁214A,214Aを備えた方向転換部214が設けられている。方向転換部214は、電線112の延出する方向を延出方向D2から組付方向D3へと転換する。
ストッパ212および方向転換部214により、温度センサ10が延出方向D2において位置決めされる。
方向転換部214は、センサ保持部21に必ずしも必要ない。センサ保持部21の他端部21Bから電線112を延出方向D2に引き出すようにしてもよい。その場合は、電線112をセンサ保持部21に適宜に位置決めすればよい。
図5(b)に示すように、ホルダ本体部22は、センサ保持部21およびコイル8の延出部8Aを挟持方向D1の両側から挟持する第1ホルダ本体部221および第2ホルダ本体部222と、第1ホルダ本体部221および第2ホルダ本体部222を連結する連結部223とを備えている。
ホルダ本体部22におけるセンサ保持部21よりも上方(図4における上方)には、肉抜きのために孔22Aを設けることができる。
図3および図5(b)に示すように、図1におけるホルダ本体部22の下側には、コイル8および温度センサ10を収容する凹部23の開口230が形成されている。
図5(b)に示すように、凹部23は、第1ホルダ本体部221の内側である壁231と、第2ホルダ本体部222の内側であってセンサ保持部21の溝211の底部でもある壁232と、これら壁231,232を連結する壁233と、第1ホルダ本体部221に形成された壁234との内側に区画されている。壁231,232は組付方向D3に沿って形成されており、壁233,234は挟持方向D1に沿って形成されている。これらの壁231〜234が、温度センサ10に対してコイル8を位置決めする位置決め部23Aに該当する。
本実施形態では、コイル8の延出部8Aと温度センサ10のそれぞれの高さ(組付方向D3における寸法)が同等であるが、これらの高さは異なっていてもよい。延出部8Aの高さによっては、凹部23の壁233に段差が設けられていてもよい。温度センサ10により延出部8Aの温度を検知可能である限り、温度センサ10と延出部8Aとが組付方向D3にシフトした状態に位置決めされていてもよい。
図5(b)に示すように、本実施形態の第1ホルダ本体部221には、第2ホルダ本体部222の下端222Aよりも下方まで突出した突片221Aが設けられている。突片221Aは、凹部23にコイル8をスムーズに挿入することに寄与する。突片221Aは、第1ホルダ本体部221の下端から挟持方向D1の外側に向けて傾斜して形成されている。
図6(a)に示すように、クリップ30を離間位置に移動させた状態で突片221Aにコイル8を突き当てると、突片221Aおよびその近傍の変位および変形により(矢印参照)開口230を拡げることができる。その開口230を通じてコイル8の延出部8Aが凹部23に挿入されると、凹部23の内壁である位置決め部23A(図5(b))により、温度センサ10に対してコイル8が位置決めされた状態に挟持されることとなる。
凹部23の壁231,232間の挟持方向D1における寸法は、温度センサ10とコイル8とが接触するように設定される。ホルダ本体部22およびクリップ30による温度センサ10およびコイル8の挟持と、温度センサ10とコイル8との摩擦により、温度センサ10をコイル8の所望の位置に位置決めされた状態に留めることができる。
図5(b)および(c)に示すように、第1ホルダ本体部221および第2ホルダ本体部222は、クリップ30を組付方向D3に移動可能に支持する。第1ホルダ本体部221および第2ホルダ本体部222には、温度センサ10に対してコイル8を位置決めするときの温度センサ10からの離間位置と、図5(b)に示すように温度センサ10およびコイル8を挟持するときの取付位置とにクリップ30を組付方向D3へ案内するガイド224が設けられている。
第1ホルダ本体部221および第2ホルダ本体部222のそれぞれにおける延出方向D2の両側には、ガイド224を構成する一対のガイド壁224A,224A(図4)が設けられている。この一対のガイド壁224A,224Aは、クリップ30の幅に対応する間隔で突設されている。連結部223には、ガイド壁224A,224Aと連なり、クリップ連結部33を収容する一対の壁223A,223Aが設けられている。クリップ連結部33を支持する連結部223の支持面223B(図5(b))は平坦に形成されている。
図1に示すように、ガイド壁224Aおよび壁223Aからなる全体として板状に形成されている一対の壁225の間に、クリップ30が全体的に収容される。そうすると、振動等により、周囲の部材がクリップ30に接触してクリップ30が外れることを防ぐことができる。
第1ホルダ本体部221には、図5(b)に示す離間位置にクリップ30を係止する離間係止部221Bが形成されている。
第2ホルダ本体部222には、第1ホルダ本体部221の離間係止部221Bと共に、図5(b)に示す離間位置にクリップ30を係止する離間係止部222Bが形成されている。
図4および図5(b)に示すように、離間係止部221Bは、クリップ30を支持する第1ホルダ本体部221の支持面221Cから窪んだ溝であり、クリップ30の被係止部34が挿入されることでクリップ30を離間位置に係止する。第2ホルダ本体部222の離間係止部222Bも同様に、支持面222Cから窪んだ溝であり、同様にクリップ30を離間位置に係止する。
離間係止部221B,222Bは、延出方向D2に延びてなめらかに窪むように形成されており、クリップ30の被係止部34は、この離間係止部221B,222Bに倣う形状に湾曲している。離間係止部221B,222Bおよび被係止部34は、図5(b)に示すように、略V字状の断面を呈する。
離間係止部221B,222Bは、連結部223の挟持方向D1の両側に形成された斜面223Cを介して支持面223Bに連なっている。
(電線保持部)
電線保持部40(図2(a),(b))は、センサ保持部21に電線112を保持する。電線保持部40はセンサ保持部21の端部21Bに位置する方向転換部214(図4)を覆うように、2面が開口した箱状の形態に構成されている。図2(a)における電線保持部40の上方と右方は開口している。図2(b)に示すように、電線保持部40の一面の壁に形成された孔41に、センサ保持部21の背面側に設けられた係止突起216が挿入されることにより、電線保持部40がセンサ保持部21に組み付けられる。
温度センサ10のカバー12は、ホルダ本体部22の凹部23を貫通することでホルダ20に保持されており、温度センサ10の電線112は、電線保持部40によりホルダ20に保持される。そのため、温度センサ10の全体に亘り、ホルダ20からの離脱を防ぐことができる。
なお、センサ保持部21が電線112の離脱を防止するように構成されていたり、あるいは、温度センサ10の長さ方向の中央付近でクリップ30あるいはホルダ本体部22により温度センサ10が全体的に安定良く保持されていたりする場合には、電線保持部40は、センサ保持部21に設けられていなくてもよい。
温度センサ10、ホルダ20、および電線保持部40は、以下のようにして組み付けることができる。
まず、図4に示すように、センサ保持部21の他端部21B側から溝211に温度センサ10を挿入し、電線112を方向転換部214の壁214A,214Aの間に挿入する。
次に、センサ保持部21の端部21Bを電線保持部40(図2(a),(b))の内側に挿入し、係止突起216により電線保持部40をセンサ保持部21に取り付ける。
(クリップ)
次に、図1および図5(b)に示すように、クリップ30は、ホルダ本体部22により位置決めされた温度センサ10およびコイル8を、外側からホルダ本体部22を介して挟持する。このクリップ30は、ホルダ20との相対的な位置関係が固定されておらず、ホルダ20が保持する温度センサ10と、温度センサ10により温度が検知されるコイル8とが配置される位置決め部23Aに対して移動可能に構成されている。
本実施形態のクリップ30は、例えばステンレス鋼等の適宜な金属材料からなる板材を凹形状に折り曲げることで成形された板ばねである。
なお、クリップ30は、板材に限らず、例えば棒状あるいは線状の部材から構成することもできる。温度センサ10およびコイル8を挟持することのできる限り、適宜な素材から適宜な形態にクリップ30を構成することができる。後述するクリップ80(図12および図14)およびクリップ90(図18)も同様である。
クリップ30は、挟持方向D1の両側からホルダ本体部22を挟み込む第1挟持部31および第2挟持部32と、第1挟持部31および第2挟持部32を連結するクリップ連結部33と、ホルダ本体部22の離間係止部221B,222Bに係止される被係止部34とを備えている。
クリップ連結部33は、第1挟持部31および第2挟持部32に連なり、挟持方向D1に沿って延びている。
クリップ30は、クリップ30を支持するホルダ本体部22の形状に倣い、挟持方向D1の両側に湾曲部35を含む略U字状の断面を呈する(図5(b))。
被係止部34は、クリップ30の両端に形成されている。
被係止部34がホルダ本体部22の離間係止部221B,222Bに係止されることにより、ホルダ20にクリップ30が一体化された状態の温度検知装置1を得ることができる。
クリップ30は、以下のようにしてホルダ20に組み付けることができる。
ホルダ本体部22の斜面223C(図5(c))にクリップ30の被係止部34を配置し、クリップ連結部33をホルダ本体部22の連結部223に向けて組付方向D3に押し下げると、斜面223Cにより被係止部34が挟持方向D1の外側に開くようにクリップ30が弾性変形する。そのため、図5(c)に示すように、組付方向D3において被係止部34を離間係止部221B,222Bにスムーズに係止させることができる。クリップ30は、一対のガイド壁224A(図4)の間に延出方向D2において係止される。
クリップ30を折り曲げ加工により成形し、ホルダ20を射出成形により成形した後、上記のようにクリップ30をホルダ20に対して移動させる1つの工程のみにより、他の工程が必要となることなく、クリップ30がホルダ20に確実に組み付けられて温度検知装置1が完成する。したがって、本実施形態の温度検知装置1は量産に適し、歩留まりが良い。
クリップ30がホルダ20の離間係止部221B,222Bに係止された状態で温度検知装置1が提供される場合は、提供された温度検知装置1をコイル8にすぐに組み付け可能である。
但し、クリップ30が取付位置に係止された状態で温度検知装置1が提供されることも妨げられない。
ところで、クリップ30がホルダ20から分離した状態で温度検知装置1を提供することもできる。ホルダ20から分離した状態のクリップ30は離間位置にある。この場合は、離間係止部221B,222Bは必要ない。
さらに言えば、温度検知装置1の各構成要素、つまり温度センサ10、ホルダ20、クリップ30、および電線保持部40のそれぞれが単体の状態に分離した状態で温度検知装置1が提供され、提供先においてそれらを組み付けることにより温度検知装置1を得るようにしてもよい。ホルダ20は単体であっても、温度センサ10に対してコイル8を位置決めするための部位と、クリップ30を係止する離間係止部221B,222B等の特徴を有している。その特徴を有するホルダ20と、クリップ30を用いることにより、温度検知装置10のコイル8への組付作業性を向上させることができる。上記と同様のことが、第2実施形態のホルダ50、第3実施形態のホルダ60、および第4、第5実施形態のホルダ70についても言える。
[コイルへの温度検知装置の組み付け方法]
図6(a)〜(c)を参照し、温度検知装置1をコイル8に組み付ける手順の一例を説明する。
まず、図6(a)に示すように、ホルダ20に設けられたクリップ30を離間係止部221B,222Bにより温度センサ10から離した状態で、ホルダ20の内側の凹部23に開口230を通じてコイル8(延出部8A)を挿入する。
ここで、仮にクリップ30が温度センサ10に対応する位置(取付位置)にあるとすれば、コイル8を挿入するにあたり、ホルダ本体部22を挟持方向D1の両側から挟むクリップ30の弾性力に抗して、突片221Aを外側に拡げたり、開口230から凹部23にコイル8を押し込んだりといったことが必要となる。コイル8の延出部8Aは、典型的には、何らかの部材により支持されているコイル8の領域から引き出されており、部材に直接的には支持されていない。そのため、位置が定まっておらず、動き得る延出部8Aによりクリップ30を押し拡げながら、温度センサ10と対向する規定の位置まで凹部23に延出部8Aを挿入するのは組付作業性に劣る。
一方、本実施形態によれば、クリップ30が温度センサ10に対応する位置(取付位置)から離れているため、クリップ30を押し拡げる必要がない。コイル8の挿入にあたり、クリップ30の弾性力は影響しないため、突片221Aを用いて開口230を拡げるだけで、ホルダ20の凹部23にコイル8を容易に挿入することができる。
図6(b)に示すように凹部23にコイル8が収容されると、ホルダ本体部22における凹部23の内壁である位置決め部23Aによりコイル8が温度センサ10に対して位置決めされる。そうすると、ホルダ20、温度センサ10、およびコイル8の相互の位置が定まる。この状態を指して仮固定と称するものとする。
まずは仮固定の状態とした後に、クリップ30により、ホルダ20の外側から、ホルダ20の位置決め部23Aおよびその近傍を介して温度センサ10およびコイル8を挟持する。
そのためには、クリップ連結部33を組付方向D3に沿って押して、クリップ30をガイド224により案内しつつ取付位置に向けて移動させる。すると、被係止部34が挟持方向D1の両側に開くようにクリップ30が弾性変形することで、被係止部34が離間係止部221B,222Bから離脱し、さらに、ガイド224により案内されながら支持面221C,222Cを摺動する。
被係止部34が第1ホルダ本体部221および第2ホルダ本体部222の下端を超えると、クリップ30が弾性変形から復帰する(図6(c))。
このとき、図6(c)に示すように、温度センサ10および延出部8Aを取付位置においてクリップ30がホルダ本体部22に係止される。離間位置へのクリップ30の移動も、規制されることとなる。被係止部34が第1ホルダ本体部221および第2ホルダ本体部222の下端を超えると、ホルダ本体部22の連結部223にクリップ連結部33が突き当てられる。そうすると、クリップ30の内側にホルダ本体部22の全体が収容されるとともに、クリップ30がガイド224の内側に嵌合する。なお、第1ホルダ本体部221の突片221Aに被係止部34が突き当てられて係止されてもよい。
以上の手順により、温度検知装置1は、コイル8に組み付けられる。
本実施形態によれば、温度センサ10およびコイル8が配置される位置決め部23Aからクリップ30が離れた状態で、位置決め部23Aによりコイル8を位置決めしておき、その後クリップ30を取付位置に移動させる手順により、温度検知装置1をコイル8に容易に組み付けることができる。したがって、コイル8に温度検知装置1を組み付ける作業性を向上させることができる。
コイル8から温度検知装置1を取り外す際には、クリップ連結部33を組付方向D3に引き上げてクリップ30を離間位置へと移動させた後、ホルダ20の凹部23からコイル8を離脱させる。かかる手順により、コイル8から温度検知装置1を取り外す作業も容易である。
本実施形態において、少なくとも取付位置ではクリップ30に応力が作用していない。クリップ30により温度センサ10とコイル8とが挟持されているとき、ホルダ20の凹部23に収容されたコイル8と温度センサ10とは、クリップ30が離間位置にある位置決め時(仮固定時)と同様に、無負荷の状態で互いに接触している。クリップ30およびホルダ20により温度センサ10およびコイル8が挟持されていると、コイル8の延出部8Aの温度が十分に検知可能となるように温度センサ10を延出部8Aに接触させることができる。
したがって、温度検知装置1と、温度検知装置1を備えたモータの信頼性向上に寄与することができる。
本実施形態とは異なり、クリップ30が弾性力により温度センサ10とコイル8とを挟んで押圧していてもよい。その場合に、温度センサ10およびコイル8が、クリップ30の弾性力により圧縮変形したホルダ20の第1ホルダ本体部221と第2ホルダ本体部222との間に押圧されていてもよいし、無負荷で接触していてもよい。
本実施形態とは異なる他の形態としては、離間位置でクリップ30を係止する離間係止部221B,222Bと同様の係止部(挟持係止部)を、取付位置にクリップ30を係止するためにホルダ本体部22に形成することもできる。
クリップ30をホルダ20により離間位置や取付位置に係止するための構成は、本実施形態に限らず、適宜に構成することができる。例えば、支持面221C,222Cから窪んだ離間係止部221B,222Bの代わりに、支持面221C,222Cから突出した突起を第1、第2ホルダ本体部221,222にそれぞれ設け、それらの突起に対応した凹部や溝、孔等をクリップ30に形成することもできる。
クリップ30は、本実施形態に限らず、樹脂材料を用いて構成することもできる。この場合は、温度センサ10およびコイル8とクリップ30との間にホルダ20の一部が介在していなくとも、温度センサ10およびコイル8の絶縁を確保することができる。
クリップ30が樹脂等の絶縁材料から構成されている場合は、クリップ30とコイル8とが接触していてもよい。この場合に、例えば、凹部23の壁231が存在せず、図5(b)における左方に凹部23が開放されているとすれば、左方の開口から凹部23にコイル8を挿入して位置決めすることができる。その後、クリップ30を取付位置まで移動させてクリップ30によりホルダ20の壁232およびその近傍を介してコイル8と温度センセ10とを挟持すればよい。
〔第2実施形態〕
次に、図7および図8を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。
以下の説明では、第1実施形態と相違する事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付している。
図7(a)〜(c)に示すように、第2実施形態の温度検知装置2は、温度センサ10と、温度センサ10を保持するホルダ50と、ホルダ50により位置決めされている温度センサ10およびコイル8の延出部8Aを挟持するクリップ30と、電線保持部40とを備えている。
図7(b),(c)および図8(a),(b)に示すように、ホルダ50は、挟持方向D1の一方側に位置する第1ホルダ51と、他方側に位置し、温度センサ10を保持する第2ホルダ52とを有して構成されている。これら第1ホルダ51および第2ホルダ52は、第1実施形態のホルダ20と同様に適宜な樹脂材料を用いて射出成形により形成することができる。
本実施形態では、第1実施形態のホルダ20においてホルダ本体部22に相当する部位が第1ホルダ51と第2ホルダ52とに分割されている。
第2ホルダ52は、第1実施形態のホルダ20と同様に温度センサ10を保持するセンサ保持部21を含んで構成されている。
第1ホルダ51には、クリップ30を離間位置に係止する離間係止部221Bが形成され、第2ホルダ52にも同様の離間係止部222Bが設けられている。
図8(a)および(b)に示すように、第2実施形態の温度検知装置2は、第1ホルダ51および第2ホルダ52がヒンジ53の軸53A(以下、ヒンジ軸53A)を中心として相対的に回転可能であることに主要な特徴を有する。
第2ホルダ52により保持された温度センサ10からクリップ30が離れている状態において、第1ホルダ51と第2ホルダ52とを相対的に回転させて、ヒンジ軸53Aから離れた第1ホルダ51および第2ホルダ52のそれぞれの端部511,521の間を開くことができる(図7(b)および図8(b))。そして、端部511,521の間にコイル8を挿入することができる。
ヒンジ53は、第1ホルダ51および第2ホルダ52のいずれか一方に、一体に設けられていることが好ましい。本実施形態のヒンジ53は、第1ホルダ51に一体形成されている場合を例示している。なお、以下の説明では、このヒンジ53とは、第2ホルダ52に延出方向D2に沿って形成されている溝522に半分程度(図8(a)および(b)に半円形に現れる部分)が挿入されるヒンジ軸53A及びヒンジ軸53Aの近傍をいうものとする。
ヒンジ軸53Aは、クリップ30を離間位置に係止する離間係止部221B,222Bの近傍に位置している。そのため、クリップ30を離間位置に移動させた状態において、クリップ30を用いて、第1ホルダ51および第2ホルダ52がヒンジ軸53Aを中心として相対回転可能に組付けることができる。このため、第1ホルダ51と第2ホルダ52とを回転可能に支持するピン等を設ける必要がない。
第2実施形態の温度検知装置2をコイル8に組み付ける際には、図8(a)に示すようにクリップ30を離間位置に移動させた状態で、第1ホルダ51の端部511と第2ホルダ52の端部521との間にコイル8の延出部8Aを挿入する。このとき、第1ホルダ51に設けられている突片221Aにコイル8を突き当て、第1ホルダ51を図8(a)における時計回り方向に回転させて、第2ホルダ52に対して傾斜した状態とすることができる。
これによって拡がった端部511と端部521との間を通過したコイル8は、凹部523の壁である位置決め部523Aと温度センサ10とに突き当てられる。このようにして、図8(a)に示すように、第2ホルダ52に保持されている温度センサ10とコイル8とが位置決めされる。
第1実施形態では、ホルダ本体部22の一部(突片221Aおよびその近傍)を弾性変形させることでコイル8を挿入するための経路を確保している。それに対し、第2実施形態では、第1ホルダ51および第2ホルダ52の相対回転により拡がる向きに変位した端部511と端部521との間に、コイル8を挿入するために十分な間隙54を確保することができる。そのため、第1ホルダ51および第2ホルダ52を弾性変形させることなく、コイル8を第1、第2ホルダ51,52の内側に確実に挿入して位置決めすることができる。
次いで、図8(a)に示す白抜き矢印の向きにクリップ30を押し下げ、ガイド224に沿って取付位置へ移動させる。すると、離間係止部221B,222Bから離脱したクリップ30の被係止部34により第1ホルダ51が第2ホルダ52に向けて押されることで、第1ホルダ51がヒンジ軸53Aを中心に反時計回りに回転する。クリップ30を取付位置まで押し下げると、図8(b)に示すように端部511,521同士が近接した第1ホルダ51と第2ホルダ52との間に温度センサ10およびコイル8が挟持されるとともに、第1ホルダ51および第2ホルダ52を介してクリップ30によっても温度センサ10およびコイル8が挟持される。
このとき、第1ホルダ51に設けられている段差部512と第2ホルダ52の凹部523の壁との間にコイル8が挟まれるため、コイル8の位置が組付方向D3にも固定される。
〔第3実施形態〕
次に、図9〜図11を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。上述した第1実施形態および第2実施形態と相違する事項を中心に説明する。
第3実施形態の温度検知装置3は、図9(a),(b)および図10(a),(b)に示すように、温度センサ10と、温度センサ10を保持するホルダ60と、ホルダ60により位置決めされている温度センサ10およびコイル8の延出部8Aを挟持するクリップ30と、電線保持部40とを備えている。
図10(a),(b)および図11(a),(b)に示すように、ホルダ60は、第1ホルダ61と、温度センサ10を保持する第2ホルダ62とを有している。これら第1ホルダ61および第2ホルダ62は、第1実施形態のホルダ20と同様に適宜な樹脂材料を用いて射出成形により形成することができる。
第1ホルダ61および第2ホルダ62は、第1ホルダ61に一体形成されたヒンジ63の軸63A(以下、ヒンジ軸63A)を中心に相対回転可能である。ヒンジ軸63Aは、回転規制部63Bを含んで、回転方向に非対称な形状をしている。
第3実施形態の温度検知装置3は、クリップ30の離脱を規制するラッチアーム36が設けられていること、第1ホルダ61および第2ホルダ62の不用意な相対回転が規制されていること、および、クリップ30によらずに第1ホルダ61と第2ホルダ62とが組み付けられることが第2実施形態の温度検知装置2とは相違している。
図9(b)および図11(a),(b)に示すように、ラッチアーム36は、クリップ30の第2挟持部32を板厚方向に打ち抜き、挟持方向D1の外側に折り曲げることにより、片持梁状に形成されている。ラッチアーム36の自由端361は、支持端362よりもクリップ連結部33側に位置している。
ラッチアーム36は、クリップ30が離間位置にあるときは、図11(a)に示すように第2ホルダ62の離間係止部621に係止され、クリップ30が取付位置にあるときは、図11(b)に示すように第2ホルダ62の挟持係止部622に係止される。
第2ホルダ62には、ラッチアーム36の形成された第2挟持部32が挿入されるガイド溝623と、ラッチアーム36が配置される孔624(図9(b))とが形成されている。
本実施形態とは逆に、第2ホルダに設けられたラッチアームが、クリップ30に設けられた係止部に係止されるように構成することもできる。
本実施形態では、ヒンジ軸63Aの両端部と第2ホルダ62との係合により、クリップ30にはよらずに、第1ホルダ61と第2ホルダ62とを組み付ける場合を例示して説明する。
ヒンジ軸63Aの延出方向D2の両端部は、第2ホルダ62の延出方向D2両側に形成されている係合孔625(図10(a))に挿入される。係合孔625の内周部が、ヒンジ軸63Aが係合する係合部に相当する。
第2ホルダ62には、第1ホルダ61の組付時にヒンジ軸63Aが配置される斜面626(図9(a))が設けられている。
図11(a)に示すように、ヒンジ軸63Aにおける両端部の間の部分は、第2ホルダ62に形成されている嵌合部627に嵌合する。嵌合部627は、ヒンジ軸63Aの一部を受け入れる溝または凹部である。
嵌合部627にヒンジ軸63Aが嵌合することで、第1ホルダ61が第2ホルダ62から外側に開いた状態に維持されると好ましい。そうすると、第1ホルダ61と第2ホルダ62との間にコイル8を挿入し易いからである。また、このように構成することで、温度検知装置3の輸送時にも、第1ホルダ61が外側に開いた状態を保つことができるからである。
本実施形態では、クリップ30がホルダ60に組み付けられていない状態で、挟持方向D1に沿った姿勢とした第1ホルダ61に備えられたヒンジ軸63Aを斜面626に配置し、斜面626によりガイドしつつヒンジ軸63Aの両端部を第2ホルダ62の係合孔625に挿入するとともに、ヒンジ軸63Aを幅の狭い側から嵌合部627に挿入する。その後、第1ホルダ61を図11(a)における反時計回りに回動させることでヒンジ軸63Aを嵌合部627に押し込むと、ヒンジ軸63Aの回転規制部63Bが嵌合部627の縁627Aに押圧された状態に支持される。そのため、図11(a)における反時計回りへの第1ホルダ61の回転が規制されるので、第1ホルダ61を開いた状態に維持することができる。
図11(a)に示すように、クリップ30の端部311が第1ホルダ61の外側に配置されると、クリップ30により、第1ホルダ61がさらに外側へと開く向きへの回転も規制される。
ヒンジ軸63Aおよび係合孔625により第1ホルダ61と第2ホルダ62とを組み付けた後、クリップ30を第1ホルダ61のガイド224および第2ホルダ62のガイド溝623によりガイドしながらホルダ60に組み付ける。ガイド溝623にラッチアーム36が挿入されると、ラッチアーム36が挟持方向D1に撓み、孔624の位置で復帰する。このときラッチアーム36は、図11(a)に示すように離間係止部621に係止される。ラッチアーム36が破断しない限りはクリップ30が離間係止部621に係止されるので、ホルダ60からクリップ30が離脱することなく、クリップ30を離間位置に確実に留めることができる。
図11(a)に示すようにクリップ30が離間位置へ移動して、第1ホルダ61が開いた状態において、第1ホルダ61と第2ホルダ62との間から、第2ホルダ62に形成されている凹部628に、凹部628の側方の開口からコイル8を挿入する。そうすると、図11(a)に示すように、凹部628の内壁である位置決め部628Aによりコイル8と温度センサ10とが位置決めされる。
次いで、クリップ30を押し下げると、図11(b)に示すようにクリップ30により第1ホルダ61が押されることで回転規制部63Bが嵌合部627の縁627Aに乗り上げて第1ホルダ61が閉じる。このときもラッチアーム36は、挟持方向D1に撓み、ガイド溝623を脱した位置で挟持係止部622に係止される。
そうすると、クリップ30と第1ホルダ61および第2ホルダ62により温度センサ10およびコイル8が挟持され、ホルダ60からクリップ30が離脱するのが規制されるので、温度検知装置3がコイル8に確実に固定される。
第3実施形態によれば、ホルダ60からクリップ30が分離した状態でも、第1ホルダ61と第2ホルダ62とをヒンジ軸63Aにより組み付けて一体化することができる。
そのため、クリップ30が分離した状態で温度検知装置3を提供する場合に好適である。
また、第3実施形態では、ラッチアーム36を採用し、かつ離間係止部621を高さ方向(組付方向D3)において凹部628とオーバーラップする位置に配置しているので、ホルダ60の高さを抑えることができる。ラッチアーム36の採用により、第1実施形態で離間係止部221B,222Bよりも上方に形成していた斜面223Cは必要ないため、各ホルダ61,62の上端の曲率半径が小さい。そのため、クリップ30の湾曲部35の曲率半径も小さい。
〔第4実施形態〕
次に、図12〜図17を参照し、本発明の第4実施形態について説明する。上述した第1〜第3実施形態と相違する事項を中心に説明する。
第4実施形態の温度検知装置4は、図12〜図15に示すように、温度センサ10(図15)と、温度センサ10を保持するホルダ70と、温度センサ10およびコイル8の延出部8Aを挟持するクリップ80(弾性体)と、クリップ80に装着されるクリップ樹脂部85(接触部材)と、電線保持部40とを備えている。
第4実施形態のクリップ80は、第1〜第3実施形態のクリップ30と同様に、温度センサ10およびコイル8を挟持するときにクリップ80がホルダ70に取り付けられている取付位置(図12〜図14)と、このクリップ80が温度センサ10から離れている離間位置(図15および図16)との間で移動可能にホルダ70に設けられている。
第4実施形態においては、クリップ80が離間位置にあるときに(図15および図16)、ホルダ70に設けられている収容凹部720(凹部)が挟持方向D1の一方側に開放されており、クリップ80を取付位置まで移動させると、クリップ80と収容凹部720の開口724とが対向することを特徴としている。
この点は、次に説明する第5実施形態も同様である。第4実施形態および第5実施形態においては、第2実施形態および第3実施形態とは異なり、ヒンジ軸を中心に回動可能な部材を備えていない。
第4実施形態は、第2、第3実施形態における二体のホルダ部(例えば図11参照)の一方(61)をクリップに組み付けて、クリップと共に、他方のホルダ(62)に対して移動自在としたものである。ここでいうクリップと共に移動するホルダが、第4実施形態のクリップ80に装着されるクリップ樹脂部85に相当する。
クリップ樹脂部85は、クリップ80が取付位置まで移動すると(図14)、収容凹部720の開口724から露出したコイル8に接触する。このとき、クリップ樹脂部85とホルダ70との間に温度センサ10とコイル8とが保持される。
(ホルダ)
ホルダ70は、図12〜図15に示すように、延出方向D2に延びるセンサ保持部21と、センサ保持部21と一体に設けられて略直方体状の外観を呈するホルダ本体部72とを備えている。
センサ保持部21には温度センサ10が保持される。ホルダ本体部72にはクリップ80が取り付けられる。
センサ保持部21およびホルダ本体部72は、適宜な樹脂材料を用いる射出成形により一体に成形することができる。
センサ保持部21(図12〜図15)は、第1実施形態のセンサ保持部21(図4)と同様に構成することができる。センサ保持部21に形成されている壁211A,211A(図15)間の溝211に温度センサ10が配置されると、感温素子11の本体部111(図15)がホルダ本体部72の収容凹部720に配置される。
ホルダ本体部72には、図14に示すように、温度センサ10およびコイル8の延出部8Aを収容する収容凹部720が設けられている。収容凹部720の断面形状は、温度センサ10のカバー12および延出部8Aの外形に沿うように挟持方向D1の一方側が開放された略C字状に形成されている。
収容凹部720は、センサ保持部21の壁211A,211A間の溝211(図13(b))の底部でもあって、温度センサ10のカバー12の背面側が突き当てられる側壁721と、側壁721の一端に連なる上壁722と、側壁721の他端に連なる下壁723との内側に区画されている。
側壁721は組付方向D3に沿って形成されている。上壁722および下壁723は、挟持方向D1にほぼ沿って形成されている。収容凹部720は、上壁722と下壁723との間に開口724を有している。
上壁722および下壁723の挟持方向D1の長さはほぼ同じであるが、異なっていてもよい。例えば、下壁723が上壁722と比べて短くてもよい。
コイル8の延出部8Aは開口724から収容凹部720の内側に挿入される。上壁722と延出部8Aとの間、および下壁723と延出部8Aとの間には適宜なクリアランスが設定されている。
側壁721から開口724の位置までの挟持方向D1の寸法は、挟持方向D1における温度センサ10とコイル8との合計の寸法よりも若干小さく設定されている。これは、温度センサ10やコイル8の寸法公差によらず、クリップ80に装着されるクリップ樹脂部85の平坦な部位853をコイル8に確実に接触させるため、収容凹部720の開口724からコイル8が少し突出するようにしたものである。
ホルダ本体部72には、図14および図13(a)に示すように、クリップ80を組付方向D3に沿って案内するガイド溝725が形成されている。クリップ80は、ガイド溝725に挿入された状態で、離間位置(図16)と取付位置(図14)とのいずれにおいてもホルダ本体部72に係止される。
ホルダ本体部72の外壁729(図14および図13(a))には、クリップ80を係止するための係止孔726と、係止切欠727とが形成されている。
(クリップ)
クリップ80は、上述した第1〜第3実施形態のクリップ30と同様に、ホルダ70に対し、離間位置(図16)と取付位置(図14)とを組付方向D3に移動可能に取り付けられている。クリップ80を離間位置から取付位置に移動させると、クリップ80は、温度センサ10およびコイル8を弾性力により挟持する。
本実施形態のクリップ80は、離間位置から取付位置まで移動することで収容凹部720の開口724を閉塞可能に構成されている。本実施形態では、開口724は、クリップ80に備えられるクリップ樹脂部85により閉塞される。
クリップ80は、上述のクリップ30と同様に、適宜な金属材料からなる板材を凹形状に折り曲げることで成形される。クリップ80は、図14に示すように、略U字状の断面を呈する。
クリップ80は、図14に示すように、挟持方向D1の一方側に配置される第1挟持部81と、挟持方向D1の他方側に配置される第2挟持部82と、挟持方向D1に沿って第1挟持部81および第2挟持部82を連結するクリップ連結部83とを備えている。クリップ連結部83と第1挟持部81とは湾曲部831を介して連続して形成され、クリップ連結部83と第2挟持部82とは湾曲部832を介して連続して形成されている。
図16は、第1挟持部81と第2挟持部82との間が拡がる向きに弾性変形した状態を示している。図16に示すように、クリップ80が離間位置にあるときは、第1挟持部81は、第2挟持部82に対して僅かに傾斜している。このため、第1挟持部81および第2挟持部82の先端側の間隔は、クリップ連結部83の挟持方向D1の寸法よりも小さくなる。当該間隔は、クリップ80が無負荷の状態にあるときは、より小さくなる。このときクリップ80の挟持方向D1の弾性力により、クリップ樹脂部85は、ホルダ本体部72に押圧されている。このため、クリップ80およびクリップ樹脂部85が離間位置にあっても、クリップ80の弾性力によりクリップ樹脂部85がホルダ本体部72から脱落することを防止することが出来る。
第1挟持部81には、クリップ樹脂部85を係止するための第1ラッチアーム811が設けられている。
第1ラッチアーム811は、図14に示すように、第1挟持部81を板厚方向に打ち抜き、挟持方向D1の外側に折り曲げることにより、片持梁状に形成されている。第1ラッチアーム811の自由端811Aは、支持端811Bよりもクリップ連結部83側に位置している。
本実施形態とは逆に、クリップ樹脂部85に設けられたラッチアームが、クリップ80に設けられた係止部に係止されるように構成することもできる。以下に述べる第2ラッチアーム821についても同様である。
第2挟持部82には、クリップ80を離間位置と取付位置とにおいてホルダ本体部72に係止するための第2ラッチアーム821が設けられている。
第2ラッチアーム821は、第2挟持部82を板厚方向に打ち抜き、第1ラッチアーム811とは反対側に折り曲げることにより、片持梁状に形成されている。第2ラッチアーム821の自由端821Aは、第1ラッチアーム811と同様に、支持端821Bよりもクリップ連結部83側に位置している。そして、この第2ラッチアーム821は、クリップ80が離間位置にあるときには、ホルダ本体部72の係止孔726に係止され、取付位置にあるときは、ホルダ本体部72の係止切欠727に係止される。つまり、第2ラッチアーム821によりクリップ80とホルダ70とが結合するようになっている。 第2挟持部82は、第3実施形態のクリップ30(図11)の第2挟持部32と同様の形状に構成することができる。第2挟持部82を係止するホルダ本体部72は、第3実施形態の第2ホルダ62(図11)と同様の形状に構成することができる。
(クリップ樹脂部)
本実施形態のクリップ樹脂部85(図12および図14)は、ホルダ70と同様に適宜な絶縁性を有する樹脂材料を用いて、例えば射出成形により製造される。また、クリップ80を金型に配置して行うインサート射出成形により、クリップ樹脂部85とクリップ80とを一体形成することもできる。
クリップ樹脂部85は、図12および図14に示すように、略板状の外観に構成され、第1挟持部81を収容する収容溝850と、第1挟持部81の第1ラッチアーム811が配置される係止孔851とが形成されている。
クリップ樹脂部85の収容溝850は、組付方向D3に延伸形成され、組付方向D3の一方側(図14の上側)は開口され、他方側(図14の下側)の終端850Aは閉塞されている。クリップ樹脂部85をクリップ80の第1挟持部81にがたつきなく取り付けるために、収容溝850は、例えば、第1挟持部81とほぼ同じ形状に形成される。
係止孔851は、図12に示すように、収容溝850と挟持方向D1に連通する貫通孔である。この係止孔851は、クリップ樹脂部85の一部を切り欠いて形成される。そして、収容溝850の開口側から第1挟持部81を挿入することで、クリップ80の第1挟持部81にはクリップ樹脂部85が取り付けられる。クリップ80の第1挟持部81が収容溝850に収容されると、第1ラッチアーム811の自由端811Aがクリップ樹脂部85の係止孔851の内側に係止され、クリップ樹脂部85はクリップ80の第1挟持部81に装着される。このようにクリップ樹脂部85は、クリップ80に装着されることで、クリップ80と共に移動可能に構成されている。
本実施形態の係止孔851は、貫通孔で形成されているので、この係止孔851を介して、第1ラッチアーム811のクリップ樹脂部85への係止の状態を目視により確認することができる。また、係止部を非貫通で形成した場合に比べ、第1挟持部81の厚さを抑えて、第1ラッチアーム811の弾性変形した状態からの復元が不完全となるのを防ぎつつ、第1ラッチアーム811をクリップ樹脂部85に確実に係止することができる。
なお、クリップ樹脂部85に第1ラッチアーム811を係止することができれば、係止部は貫通孔であることに限定されない。例えば、収容溝850からクリップ樹脂部85の外表面にまで貫通していない非貫通の係止部を形成することも許容される。
クリップ樹脂部85の先端部852の内側(第2挟持部82側)には、クリップ80及びクリップ樹脂部85が離間位置から取付位置への移動を容易に行うための斜面852A(図14)が形成されている。
クリップ80が取付位置に移動すると、第1挟持部81と延出部8Aとの間にはクリップ樹脂部85が介在することになる。このため、クリップ80とコイル8との間がクリップ樹脂部85とホルダ本体部72との全体により絶縁される。同様に、クリップ80と温度センサ10との間がクリップ樹脂部85とホルダ本体部72との全体により絶縁される。
ここで、コイル8の延出部8Aには、絶縁皮膜が設けられている場合と、絶縁皮膜が設けられていない場合とがあるが、延出部8Aに絶縁被膜が設けられていない場合であっても、クリップ樹脂部85により、クリップ80とコイル8とを絶縁することができる。
クリップ80とコイル8とをより十分に絶縁するため、クリップ樹脂部85の一部がクリップ80のコイル8と対向する領域に介在して配置されていることが好ましい。そのため、係止孔851は、クリップ80をコイル8に取り付けたときの位置が、開口724の上壁722よりも組付方向D3の上側(図14の上方)に位置することが好ましい。
本実施形態では、組付方向D3における第1挟持部81の内側のほぼ全体がクリップ樹脂部85により覆われており、係止孔851が第1挟持部81の外側に配置されている。そのため、クリップ樹脂部85によってクリップ80とコイル8とをより確実に絶縁することができる。
なお、クリップ80の弾性変形に影響を与えないように、クリップ80の湾曲部831はクリップ樹脂部85の外側に露出していることが好ましい。
(コイルへの温度検知装置の取付け)
以下、本実施形態の温度検知装置の取付けについて、図14、図16及び図17を参照して説明する。
まず、図17(a)に示すクリップ80およびクリップ樹脂部85は、離間位置に取り付けられる。図17(a)および図16に示すように、クリップ80およびクリップ樹脂部85が離間位置にあるときは、クリップ80の弾性力により第1挟持部81と第2挟持部82との間にホルダ本体部72にクリップ樹脂部85が押圧されて固定されている。
このように、クリップ80およびクリップ樹脂部85が離間位置にあるときは、収容凹部720の開口724の全体が開放されているので、コイル8を開口724に挿入する際の抵抗がなく、収容凹部720にコイル8をスムーズに収容することができる。
また、収容凹部720は、クリップ80およびクリップ樹脂部85がスライドされる組付方向D3に対して直交する方向(挟持方向D1)に開放されている。
そのため、ホルダ70はコイル8の延出部8Aの背面側に配置されるので、組立を行う者は、延出部8Aおよび開口724を正面側から目視しつつ、延出部8Aを収容凹部720に容易にかつ確実に収容することができる。
次いで、収容凹部720にコイル8を挿入し(図17(b))、収容凹部720の内壁によりコイル8が位置決めされた状態でクリップ連結部83を組付方向D3に押すこと等によってクリップ80を取付位置に向けて移動させると、クリップ80は、ホルダ本体部72のガイド溝725に沿って組付方向D3に案内される。このクリップ80に追従して、クリップ樹脂部85もホルダ本体部72の側面728上を組付方向D3に移動する。
このとき、クリップ樹脂部85の先端部852に形成された斜面852Aが延出部8Aの角部8Bに乗り上げつつ、組付方向D3へ移動する。さらにクリップ80を組付方向D3へ押すと、クリップ80が外側へ開く向きに弾性変形し、クリップ樹脂部85は第2挟持部82に対して平行に移動する。ホルダ本体部72とクリップ樹脂部85との間には隙間が形成される。
さらに、図17(c)および図14に示すように、クリップ連結部83を組付方向D3へ押して、クリップ80の湾曲部832がホルダ本体部72に突き当たる位置(取付位置)までクリップ80およびクリップ樹脂部85を移動させると、クリップ80およびクリップ樹脂部85により収容凹部720の開口724が閉塞されるとともに、係止孔726に位置していた第2ラッチアーム821は係止切欠727へと移動してホルダ本体部72に係止される。
このとき、クリップ樹脂部85の斜面852Aは、ほぼ全体が開口724を超える位置まで変位するので、温度センサ10は、クリップ樹脂部85の平坦な部位853とホルダ本体部72との間に挟持されるととともに、クリップ80の弾性力によりコイル8に押圧される。
取付位置まで移動したクリップ樹脂部85により開口724が閉塞されるため、収容凹部720に配置されているコイル8の延出部8Aが、クリップ樹脂部85と、ホルダ本体部72の上壁722および下壁723と、温度センサ10とにより囲まれる。このため、衝撃等の外力に対して、収容凹部720からのコイル8の脱落を防止することができる。
なお、コイル8の脱落を防止することができれば、開口724は、必ずしも全体が閉塞される必要はない。
また、クリップ80およびクリップ樹脂部85には、組付方向D3における開口724の寸法に対応する可動範囲(ストローク)が与えられるが、収容凹部720の開口724を開閉するために必要な可動範囲が与えられていれば足りる。
このクリップ80およびクリップ樹脂部85に与えられるストロークSt1(図16)は、例えば、組付方向D3における開口724の寸法に、組付方向D3における斜面852Aの寸法を加えた長さに設定される。この場合には、このストロークSt1の始端(離間位置)においては、図16に示すように、斜面852Aを含めてクリップ樹脂部85の全体が開口724から退避しているため、開口724の全体が開放される。ストロークSt1の終端においては、図14に示すようにクリップ樹脂部85の平坦な部分により開口724が閉塞される。
本実施形態では、クリップ80の長さは、開口724を開閉するクリップ80のストロークSt1と、第1ラッチアーム811を係止孔851の内側に係止するために必要な組付方向D3の長さとを足し合わせた寸法に基づいて、成形の容易さをも考慮した適切な寸法が与えられている。
(作用効果)
以上で説明した本実施形態の温度検知装置4によれば、第1〜第3実施形態と同様に、ホルダ70により温度センサ10に対してコイル8を位置決めした後、クリップ80を組付方向D3にスライドさせる簡素な操作により、コイル8に温度検知装置4を容易に組み付けることができる。
本実施形態の温度検知装置4では、第1〜第3実施形態と同様に、ホルダ70、クリップ80,クリップ樹脂部85、温度センサ10およびコイル8を相互に結合した状態に組み合わせて、それらが結合した状態をクリップ80の弾性力により維持していることにより、温度検知装置4をコイル8に取り付けている。そのため、クリップ80の弾性力によりコイル8を挟持することのみによって温度検知装置4をコイル8に取り付けている場合と比べ、各部材を一体化した状態に保つためにクリップ80に必要な弾性力が小さい。そうすると、コイル8への取付け時にクリップ80を弾性変形させるために必要な外力が小さいので、温度検知装置4をコイル8に容易に取り付けることができる。
以上より、温度検知装置4のコイル8への組付作業性を向上させることができる。
本実施形態の温度検知装置4は、上述の第2実施形態および第3実施形態とは異なり、ヒンジ軸を中心に二体のホルダを相対的に回動させる構成を採用していないため、第2実施形態および第3実施形態と比べて構造が簡素である。そのため、コストを抑えつつ温度検知装置4を容易に製造することができる。
本実施形態は、コイル8の挿入時に収容凹部720の開口724を大きく確保するためにヒンジ構造を採用する代わりに、クリップ樹脂部85をクリップ80に連動可能に構成している。そのため、収容凹部720に対してクリップ80およびクリップ樹脂部85をスライドする方向(D3)に退避させることで、スライド方向と交差する方向(D1)に収容凹部720の開口724が開放されるようにしている。
かかる構成によれば、開口を押し拡げたり、開口を拡げるために部材を回動させたりする必要がなく、開口724の全体が開放された収容凹部720と、コイル8の延出部8Aとの位置を確認しながら、収容凹部720に延出部8Aを収容し、温度検知装置4をコイル8に組み付けることができるので、作業性が良い。
さらに、第1、第2ラッチアーム811,821によりクリップ80がホルダ本体部72およびクリップ樹脂部85にそれぞれ係止されているため、クリップ80の弾性力のみによってクリップ80、ホルダ70、およびクリップ樹脂部85が一体化される場合と比べ、輸送時における衝撃等の外力に対してクリップ80、ホルダ70、およびクリップ樹脂部85が分離し難い。
第3実施形態(図11)のクリップ30もラッチアーム36により第2ホルダ62に係止されているところ、本実施形態では、クリップ80をホルダ70およびクリップ樹脂部85の両方に係止しつつ、クリップ樹脂部85と、クリップ80に連動するクリップ樹脂部85との移動により、側方に開放する収容凹部720の開口724を開閉する構造を採用したので、構造の簡略化と、作業性の向上とを実現することができる。
〔第5実施形態〕
次に、図18を参照して本発明の第5実施形態について説明する。
第5実施形態の温度検知装置5は、上述のクリップ樹脂部85(図14)を備えていないことを除いて、第4実施形態の温度検知装置4とほぼ同様に構成されている。
図18に示すように、温度検知装置5は、温度センサ10と、温度センサ10を保持するホルダ70と、温度センサ10およびコイル8の延出部8Aを挟持するクリップ90(弾性体)と、電線保持部40(図12参照)とを備えている。
クリップ90は、第4実施形態の温度検知装置4と同様に、収容凹部720の開口724から組付方向D3に退避した離間位置(一点鎖線で示す)と、開口724に対向する取付位置(実線で示す)とに移動可能にホルダ70に設けられている。
クリップ90を、離間位置から実線で示す取付位置に移動させると、クリップ90は、温度センサ10およびコイル8を弾性力により挟持して、収容凹部720の開口724からのコイル8の離脱を規制する。
クリップ90は、第1挟持部91と、第2挟持部82と、第1挟持部91および第2挟持部82を連結するクリップ連結部83とを備えている。クリップ90は、例えば、弾性を有する金属板材を折り曲げて形成される。図18に示すように、クリップ90は、クリップ連結部83の左右両端を組み付け方向D3側へ折り曲げることで、クリップ連結部83と、第1挟持部91と、第2挟持部82とが一体的に形成されている。その結果、クリップ90は、延出方向D2側から見て、全体としてU形状に形成される。ここで、本実施の形態においては、延出方向D2側から見て第1挟持部91及び第2挟持部82がクリップ連結部83に対し直交方向に折り曲げ形成された場合を例示しているが、クリップ90は、収容凹部720の開口724からのコイル8の離脱を規制できる程度の弾性力を維持できれば、折り曲げ方向を挟持方向D1に対し直交方向にすることに限定されない。クリップ90により強い弾性力を発揮させてコイル8の離脱を規制したい場合には、この第1挟持部91及び第2挟持部82のそれぞれの端部の間の開口をより狭くすることも出来る。
第1挟持部91の組み付け方向D3の一端側には、クリップ90を取付位置に移動させたときに収容凹部720の開口724に対向する離脱規制部911が設けられている。
離脱規制部911は、第1挟持部91の組み付け方向D3の一端側を第2挟持部82へ向けて折り曲げることにより、第2挟持部82に対して凸の向きに湾曲した形状に形成されている。すなわち、この離脱規制部911の突端と第2挟持部82との間の距離が、延出部8Aの側面8Cから第2挟持部82までの寸法よりも短くなるので、クリップ90をホルダ70に組み付けたときのクリップ90の弾性力により、離脱規制部911はコイル8の延出部8Aを温度センサ10に対して押圧する。
コイル8の延出部8Aには、少なくとも離脱規制部911が接触する範囲に亘り、図示しない絶縁性の皮膜が設けられている。
クリップ90は、第1挟持部91の形態を除いて、第4実施形態のクリップ80(図14)と同様に構成することができる。
離脱規制部911の第2挟持部82に向けて突出する寸法を適切に設定すれば、温度センサ10やコイル8の公差によらず、離脱規制部911によりコイル8を温度センサ10に押圧することができる。そのため、公差を考慮して収容凹部720から延出部8Aの一部を突出させる必要はない。延出部8Aの側面8Cは、開口724の位置よりも第2挟持部82側に退いていてもよい。
図18に一点鎖線で示すようにクリップ90が離間位置にあるときは、第2挟持部82のラッチアーム821が係止孔726の位置でホルダ本体部72に係止されるとともに、クリップ90の弾性力により離脱規制部911がホルダ本体部72に押圧される。この状態でコイル8の延出部8Aを開口724から収容凹部720に挿入すると、収容凹部720の内側に、温度センサ10に対して延出部8Aが位置決めされた状態に保持される。
次いで、クリップ90を取付位置に向けて移動させると、ガイド溝725により第2挟持部82が組付方向D3に沿って案内されつつ、離脱規制部911がホルダ本体部72の側面728を摺動する。
離脱規制部911が収容凹部720の開口724に対向する位置までクリップ90が移動されると、離脱規制部911がコイル8に接触することで、収容凹部720からのコイル8の離脱が規制される。このときクリップ90はラッチアーム821によりホルダ本体部72に係止されている。そのため、ホルダ70、クリップ90、温度センサ10、およびコイル8が分離することなく、温度検知装置5はコイル8に組み付けられた状態に維持される。
本実施形態の温度検知装置5によれば、クリップ樹脂部85を備えていないことで、より簡素な構造により、第4実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1〜5 温度検知装置
8 コイル
8A 延出部
8B 角部
10 温度センサ
10A 先端部
11 感温素子
12 カバー
12A 接触面
20 ホルダ
21 センサ保持部
21A 一端部
21B 他端部
22 ホルダ本体部
22A 孔
23 凹部
23A 位置決め部
30,80,90 クリップ(弾性体)
31 第1挟持部
32 第2挟持部
33 クリップ連結部
34 被係止部
35 湾曲部
40 電線保持部
41 孔
50 ホルダ
51 第1ホルダ
52 第2ホルダ
53 ヒンジ
53A 軸
54 間隙
60 ホルダ
61 第1ホルダ
62 第2ホルダ
63 ヒンジ
63A ヒンジ軸
63B 回転規制部
70 ホルダ
72 ホルダ本体部
720 収容凹部
721 側壁
722 上壁
723 下壁
724 開口
725 ガイド溝
726 係止孔
727 係止切欠
728 側面
729 外壁
81 第1挟持部
81A 先端
811 第1ラッチアーム
82 第2挟持部
821 第2ラッチアーム
85 クリップ樹脂部(接触部材)
850 収容溝
851 係止孔
852 先端部
852A 斜面
91 第1挟持部
911 離脱規制部
111 本体部
112 電線
112A 被覆
211 溝
211A 壁
212 ストッパ
213 保持片
214 方向転換部
214A 壁
216 係止突起
221 第1ホルダ本体部
221A 突片
221B 離間係止部
221C 支持面
222 第1ホルダ本体部
222A 下端
222B 離間係止部
222C 支持面
223 連結部
223A 壁
223B 支持面
223C 斜面
224 ガイド
224A ガイド壁
225 壁
230 開口
231〜234 壁
511 端部
512 段差部
521 端部
522 溝
523 凹部
523A 位置決め部
621 離間係止部
622 挟持係止部
623 ガイド溝
624 孔
625 係合孔
626 斜面
627 嵌合部
628 凹部
628A 位置決め部
D1 挟持方向
D2 延出方向
D3 組付方向
本発明は、コイルに組み付けられる温度検知装置であって、コイルの温度を検知する感温素子を有する温度センサと、温度センサを保持し、温度センサに対してコイルを位置決めするホルダと、ホルダにより位置決めされている温度センサおよびコイルを挟持する弾性体と、を備え、弾性体は、温度センサおよびコイルを挟持するときにホルダに取り付けられている取付位置と、ホルダにより温度センサに対するコイルの位置決めをするときの温度センサからの離間位置との間で、温度センサおよびコイルが弾性体の弾性力により挟持される方向に対して交差する方向に、ホルダに対して移動可能であることを特徴とする。
本発明の組付体は、コイルに組み付けられる温度検知装置と、コイルの一部を構成するコイル要素と、を備え、温度検知装置は、コイルの温度を検知する感温素子を有する温度センサと、温度センサを保持し、温度センサに対してコイルを位置決めするホルダと、ホルダにより位置決めされている温度センサおよびコイルを挟持する弾性体と、を備え、弾性体は、温度センサおよびコイルを挟持するときにホルダに取り付けられている取付位置と、ホルダにより温度センサに対するコイルの位置決めをするときの温度センサからの離間位置との間で、温度センサおよびコイルが弾性体の弾性力により挟持される方向に対して交差する方向に、ホルダに対して移動可能であることを特徴とする。

Claims (18)

  1. コイルに組み付けられる温度検知装置であって、
    前記コイルの温度を検知する感温素子を有する温度センサと、
    前記温度センサを保持し、前記温度センサに対して前記コイルを位置決めするホルダと、
    前記ホルダにより位置決めされている前記温度センサおよび前記コイルを挟持する弾性体と、を備え、
    前記弾性体は、前記温度センサおよび前記コイルを挟持するときに前記ホルダに取り付けられている取付位置と、前記ホルダにより前記温度センサに対する前記コイルの位置決めをするときの前記温度センサからの離間位置とに移動可能である、
    ことを特徴とする温度検知装置。
  2. 前記弾性体は、前記離間位置と前記取付位置との間で移動自在に前記ホルダに取り付けられている、
    請求項1に記載の温度検知装置。
  3. 前記ホルダには、
    前記離間位置と前記取付位置とを移動させるための前記弾性体を案内するガイドが設けられている、
    請求項2に記載の温度検知装置。
  4. 前記ホルダには、前記離間位置に前記弾性体を係止する係止部、および前記取付位置に前記弾性体を係止する係止部の少なくとも一方が設けられている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  5. 前記係止部、および前記係止部により係止される前記弾性体の被係止部の一方は、他方に係止されて前記ホルダからの前記弾性体の離脱を規制するラッチアームである、
    請求項4に記載の温度検知装置。
  6. 前記ホルダには、前記コイルが挿入される凹部が形成され、
    前記凹部の内壁により、前記温度センサに対して前記コイルが位置決めされる、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  7. 前記ホルダは、
    前記温度センサおよび前記コイルが前記弾性体により挟持される方向である挟持方向の一方側に位置する第1ホルダと、前記挟持方向の他方側に位置する第2ホルダと、を有し、
    前記第1ホルダおよび前記第2ホルダは、ヒンジの軸を中心として相対的に回転可能であり、
    前記温度センサから前記弾性体が離れている状態において前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの間に前記コイルを挿入可能である、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  8. 前記ホルダには、前記離間位置に前記弾性体を係止する係止部が設けられ、
    前記ヒンジの軸は、前記係止部の近傍に位置しており、
    前記第1ホルダおよび前記第2ホルダは、前記温度センサから離れている状態の前記弾性体により前記ヒンジの軸を中心として相対回転可能に組付けられている、
    請求項7に記載の温度検知装置。
  9. 前記ヒンジは、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダのいずれか一方に一体に設けられ、
    前記ヒンジの軸には、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの他方に押圧されることで前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの相対的な回転を規制する回転規制部が設けられている、
    請求項7または8に記載の温度検知装置。
  10. 前記ヒンジは、前記第1ホルダおよび前記第2ホルダのいずれか一方に一体に設けられ、
    前記第1ホルダおよび前記第2ホルダの他方には、前記ヒンジの軸が係合する係合部が設けられ、
    前記第1ホルダおよび前記第2ホルダは、前記ヒンジの軸および前記係合部により組み付けられている、
    請求項7から9のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  11. 前記ホルダは、前記温度センサおよび前記コイルを挟持することで位置決めし、
    前記弾性体は、前記ホルダの外側から前記ホルダを介して前記温度センサおよび前記コイルを挟持する、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  12. 前記ホルダには、前記離間位置と前記取付位置とを移動させるために前記弾性体を案内するガイドが設けられ、
    前記弾性体は、クリップであって、板材から凹形状に形成され、前記取付位置で前記ガイドに嵌合する、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  13. 前記ホルダには、前記コイルが挿入される凹部が形成され、
    前記凹部は、前記弾性体が前記離間位置にあるときに、前記温度センサおよび前記コイルが前記弾性体により挟持される方向である挟持方向の一方側に開放され、
    前記弾性体は、前記離間位置から前記取付位置まで移動されることで前記凹部の開口に対向するように構成されている、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  14. 前記弾性体には、
    前記弾性体と共に移動し、前記弾性体が前記取付位置に移動されると前記コイルと接触する絶縁性の接触部材が装着されている、
    請求項13に記載の温度検知装置。
  15. 前記接触部材および前記弾性体の一方には、他方に係止されるラッチアームが設けられている、
    請求項14に記載の温度検知装置。
  16. 前記ホルダに設けられる電線保持部をさらに備え、
    前記感温素子は、温度を検知可能な感温体と、前記感温体から引き出された電線と、を有し、
    前記弾性体は、前記温度センサおよび前記コイルを前記感温体に対応する位置で挟持し、
    前記電線保持部は、前記電線を前記ホルダに保持する、
    請求項1から15のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  17. 前記弾性体は、
    前記温度センサおよび前記コイルが挟持される挟持方向と、前記温度検知装置が組み付けられる前記コイルの部分の長手方向との双方に対して直交する方向に沿って移動可能である、
    請求項1から16のいずれか一項に記載の温度検知装置。
  18. コイルに組み付けられる温度検知装置と、
    前記コイルの一部を構成するコイル要素と、を備え、
    前記温度検知装置は、
    前記コイルの温度を検知する感温素子を有する温度センサと、
    前記温度センサを保持し、前記温度センサに対して前記コイルを位置決めするホルダと、
    前記ホルダにより位置決めされている前記温度センサおよび前記コイルを挟持する弾性体と、を備え、
    前記弾性体は、前記温度センサおよび前記コイルを挟持するときに前記ホルダに取り付けられている取付位置と、前記ホルダにより前記温度センサに対する前記コイルの位置決めをするときの前記温度センサからの離間位置とに移動可能である、
    ことを特徴とする組付体。
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