JPWO2019186269A5 - - Google Patents

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本発明は、ピーク反応温度を有する成分[A]及びピーク反応温度を有する成分[B]を含む、又は成分[A]及び成分[B]から本質的に成る、又は成分[A]及び成分[B]から成る、繊維強化複合材料のためのベンゾオキサジン樹脂組成物に関し:
a)ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定した場合の成分[A]及び成分[B]のピーク反応温度は、互いに対して50℃以内であり;
b)成分[A]は、少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂を含み、又は少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から本質的に成り、又は少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から成り;及び
c)成分[B]は、式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂を含み、又は式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から本質的に成り、又は式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から成り;
式中、R及びRは、同一又は異なっていてよく、各々、エポキシ基の炭素原子と一緒になって少なくとも1つの脂肪族環を形成する脂肪族部分であり、Xは、単結合を表し;及び
d)重合触媒の非存在下で、ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定した場合の成分[A]及び成分[B]のピーク反応温度が、互いに対して50℃以内でない場合、ベンゾオキサジン樹脂組成物は、追加として、ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計によって測定した場合の成分[A]及び成分[B]のピーク反応温度を互いに対して50℃以内とするのに有効である重合触媒を含む、若しくは重合触媒から本質的に成る、若しくは重合触媒から成る成分[D]を含む、又は成分[D]から本質的に成る、又は成分[D]から成り、さらに成分[C]を含み、成分[C]は、1又は複数の繰り返し単位を備えた熱可塑性化合物を含む
本発明の追加の実施形態は、ベンゾオキサジン樹脂組成物を製造する方法を提供し、この方法は:
a)示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定された場合のピーク反応温度を有し、少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂を含む、又は少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から本質的に成る、又は少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から成る成分[A]を選択すること;
b)示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定された場合のピーク反応温度を有し、式(I)で表され:
式中、R及びRは、同一又は異なっていてよく、各々、エポキシ基の炭素原子と一緒になって少なくとも1つの脂肪族環を形成する脂肪族部分であり、Xは、単結合を表し、
少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂を含む、又は少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から本質的に成る、又は少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から成る成分[B]を選択すること;並びに
さらに成分[C]を含み、成分[C]は、1又は複数の繰り返し単位を備えた熱可塑性化合物を含み、
c)少なくとも成分[A]及び成分[B]を混合して、ベンゾオキサジン樹脂組成物を得ること、
を含み;
成分[A]及び成分[B]のピーク反応温度を互いに対して50℃以内とするのに有効である重合触媒を含む成分[D]が、重合触媒の非存在下では、ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定した場合の成分[A]及び成分[B]のピーク反応温度が互いに対して50℃以内でない場合に、追加として、成分[A]及び成分[B]と混合される。

Claims (21)

  1. ピーク反応温度を有する成分[A]及びピーク反応温度を有する成分[B]を含む、繊維強化複合材料のためのベンゾオキサジン樹脂組成物であって:
    a)前記ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定した場合の成分[A]及び成分[B]の前記ピーク反応温度が、互いに対して50℃以内であり;
    b)成分[A]は、少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂を含み、又は前記少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から本質的に成り、又は前記少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から成り;
    c)成分[B]は、式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂を含み、又は式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から本質的に成り、又は式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から成り;
    Figure 2019186269000001
    式中、R及びRは、同一又は異なっていてよく、各々、エポキシ基の炭素原子と一緒になって少なくとも1つの脂肪族環を形成する脂肪族部分であり、Xは、所望に応じて存在してよく、Xが存在する場合、Xは、単結合又は45g/モル未満の分子量を有する二価部分を表し、Xが存在しない場合、前記脂環式エポキシ樹脂は、R及びRを含む縮合脂肪族環を備え;並びに、
    d)重合触媒の非存在下で、前記ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定した場合の成分[A]及び成分[B]の前記ピーク反応温度が、互いに対して50℃以内でない場合、前記ベンゾオキサジン樹脂組成物が、追加として、前記ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計によって測定した場合の成分[A]及び成分[B]の前記ピーク反応温度を互いに対して50℃以内とするのに有効である重合触媒を含む成分[D]を含み、さらに成分[C]を含み、成分[C]は、1又は複数の繰り返し単位を備えた熱可塑性化合物を含む、
    ベンゾオキサジン樹脂組成物。
  2. 成分[A]が、一般式(II)で表される通りの2つ以上の構造単位を備える少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂を含み、又は前記少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から本質的に成り、又は前記少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から成り:
    Figure 2019186269000002
    式中、Rは、炭素数1~12の直鎖状アルキル基、炭素数3~8の環状アルキル基、フェニル基、又は炭素数1~12の直鎖状アルキル基若しくはハロゲンで置換されたフェニル基を示し、ハロゲンは、芳香環酸素原子が結合した炭素原子に対してオルソ位及びパラ位にある炭素原子のうちの少なくとも1つと結合している、
    請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  3. 成分[B]が、10℃/分の昇温速度で示差走査熱量計によって個別に分析された場合、成分[A]、[B]、及び所望に応じて[D]の混合物よりも高い温度でピーク発熱を呈する、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  4. 成分[A]及び成分[B]が、当量比[Aeq]/[Beq]が0.5~2.5となるのに有効な量で存在し、[Aeq]=成分[A]中のベンゾオキサジン官能基の当量であり、[Beq]=成分[B]中のエポキシ基の当量である、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  5. 成分[B]が、式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂を含み、式中、Xは、単結合である、請求項2に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  6. 成分[B]が、式(I)で表される少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂を含み、式中、R及びRは、各々独立して、シクロペンタン環の一部、シクロヘキサン環の一部、又はビシクロヘプタン環の一部である、請求項2に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  7. 前記熱可塑性化合物が、少なくとも150℃のガラス転移温度を有する、請求項に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  8. 前記熱可塑性化合物が、ポリエーテルスルホン又はポリイミド樹脂である、請求項に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  9. 前記ポリイミド樹脂熱可塑性化合物が、フェニルトリメチルインダン単位又はフェニルインダン単位を追加として含有する骨格を有するポリイミド樹脂である、請求項に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  10. 成分[D]が存在する、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  11. 成分[D]が、スルホネートエステルを含む、請求項10に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  12. さらに、成分[E]を含み、前記成分[E]は、平均粒径が5~30μmである熱可塑性樹脂粒子を含む、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  13. 成分[A]が、互いに異なる成分[A1]及び成分[A2]を含む、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  14. 成分[B]が、互いに異なる成分[B1]及び成分[B2]を含む、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  15. 前記ベンゾオキサジン樹脂組成物が硬化されて、ガラス転移温度を有する硬化マトリックスが提供される場合、前記硬化マトリックスの前記ガラス転移温度は、G’オンセット法によって特定された場合、最も高い硬化温度よりも少なくとも10℃高い、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  16. 前記ベンゾオキサジン樹脂組成物が、220℃以下の温度で硬化されて、ガラス転移温度を有する硬化マトリックスが提供される場合、水分に曝露した後の前記硬化マトリックスの前記ガラス転移温度は、G’オンセット法によって特定された場合、少なくとも205℃である、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  17. 前記ベンゾオキサジン樹脂組成物が硬化されて、曲げ弾性率を有する硬化マトリックスが提供される場合、水分に曝露した後の180℃での前記硬化マトリックスの前記曲げ弾性率は、三点曲げ法によって特定された場合、周囲条件下、室温での前記硬化マトリックスの前記曲げ弾性率の少なくとも30%である、請求項1に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物で含浸された強化繊維マトリックスを含むプリプレグ。
  19. 請求項18に記載のプリプレグを硬化することによって得られる繊維強化複合材料。
  20. 請求項1から17のいずれか一項に記載のベンゾオキサジン樹脂組成物及び強化繊維を含む混合物を硬化することによって得られる硬化マトリックスを含む繊維強化複合材料。
  21. ベンゾオキサジン樹脂組成物を製造する方法であって、前記方法は:
    a)示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定された場合のピーク反応温度を有し、少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂を含む、又は前記少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から本質的に成る、又は前記少なくとも1つの多官能性ベンゾオキサジン樹脂から成る成分[A]を選択すること;
    b)示差走査熱量測定(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定された場合のピーク反応温度を有し、式(I)で表され;
    Figure 2019186269000003
    式中、R及びRは、同一又は異なっていてよく、各々、エポキシ基の炭素原子と一緒になって少なくとも1つの脂肪族環を形成する脂肪族部分であり、Xは、所望に応じて存在してよく、Xが存在する場合、Xは、単結合又は45g/モル未満の分子量を有する二価部分を表し、Xが存在しない場合、前記脂環式エポキシ樹脂は、R及びRを含む縮合脂肪族環を備える、
    少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂を含む、又は前記少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から本質的に成る、又は前記少なくとも1つの脂環式エポキシ樹脂から成る成分[B]を選択すること;並びに、
    さらに成分[C]を含み、成分[C]は、1又は複数の繰り返し単位を備えた熱可塑性化合物を含み、
    c)少なくとも成分[A]及び成分[B]を混合して、前記ベンゾオキサジン樹脂組成物を得ること、
    を含み;
    成分[A]及び成分[B]の前記ピーク反応温度を互いに対して50℃以内とするのに有効である重合触媒を含む成分[D]が、前記重合触媒の非存在下では、前記ベンゾオキサジン樹脂組成物中で示差走査熱量計(DSC)を用いてASTM D3418に従って測定した場合の成分[A]及び成分[B]の前記ピーク反応温度が互いに対して50℃以内でない場合に、追加として、成分[A]及び成分[B]と混合される、
    方法。
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