JP3342710B2 - エポキシ樹脂組成物及びそれからの複合材料用プリプレグ - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及びそれからの複合材料用プリプレグ

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JP3342710B2 JP14652092A JP14652092A JP3342710B2 JP 3342710 B2 JP3342710 B2 JP 3342710B2 JP 14652092 A JP14652092 A JP 14652092A JP 14652092 A JP14652092 A JP 14652092A JP 3342710 B2 JP3342710 B2 JP 3342710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温で硬化するエポキ
シ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物と補強用繊維と
を組み合わせた繊維強化複合材料用プリプレグに関す
る。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は硬化後の樹脂の機械的特
性、電気的特性に優れるため広い分野に用いられてい
る。例えば、電子材料用封止剤、塗料・舗装材料、ある
いは接着剤と多岐に渡っている。さらに近年、機械特
性、耐熱性に優れることから繊維強化複合材料用マトリ
ックス樹脂として用いられるようになってきており、航
空機用から釣竿、ゴルフクラブシャフト等の汎用用途ま
で広く用いられている。
【0003】この中で一般汎用用途に用いられるプリプ
レグ(マトリックス樹脂と補強繊維とを組み合わせた複
合材料用前駆体)用のマトリックス樹脂に対して、硬化
後の機械特性に優れること、プリプレグの室温における
安定性、取扱い性に優れることが要求される。また成形
サイクルの短縮化、エネルギーコスト低減のため低温硬
化、あるいは短時間硬化のマトリックス樹脂に対する要
求が高まっている。これらに対して室温から80〜90
℃の低温で硬化する樹脂は既にいくらか知られている。
しかしこれらの殆んどは、硬化直前に主剤と硬化剤とを
混合するいわゆるハンドレイアップ用の樹脂組成物であ
り、室温における安定性は悪くその可使時間は、分から
時間のオーダーである。また、混合直後の樹脂粘度が低
く取扱い性、作業環境ともに悪い。これらの欠点を改良
した低温で硬化し、かつ現行120℃硬化マトリックス
樹脂同様ホットメルトフィルム法によるプリプレグ化が
可能なマトリックス樹脂の出現は前記の問題をすべて解
決するものとして大きな期待がかけられている。
【0004】これらの要求に対していくつかの発明が行
われている。特開昭61−43616号公報には、エポ
キシ樹脂と2塩基酸ジヒドラジド化合物、尿素化合物及
び融点が50℃以上のアルコール系、フェノール系化合
物との組み合わせが開示されている。ここに用いられて
いるエポキシ樹脂化合物は、30℃での安定性は14日
以上あるが、100℃で2時間という高温長時間の硬化
条件が要求され、90℃以下の温度では硬化不良のため
実用上用いることはできない。
【0005】特開平1−129084号公報にはエポキ
シ樹脂、ビスフェノールAとビスフェノールAのモノグ
リシジルエーテルとの反応生成物、及び硬化剤兼硬化促
進剤であるイミダゾール化合物から成る樹脂接着剤が開
示されている。この樹脂組成物も硬化に96℃で2時間
という高温、長時間を要すると共に、この樹脂組成物を
マトリックス樹脂とするCFRP特性は、一方向CFR
P0°方向曲げ強度FS//=1.17GPa,ILS
S=76MPaと、現行120℃硬化の汎用用途に用い
られているCFRP特性FS//=1.76GPa,I
LSS=98GPaと比較して極端に低い。また、本樹
脂組成物は樹脂調整時に粘度上昇が大きく、ホットメル
トフィルム化が困難である。
【0006】これら以外にも、P−ヒドロキシスチレン
を用いた樹脂組成物(特公昭32−18551号公報、
米国特許3,884,992号明細書)、あるいは三フ
ッ化ホウ素錯体を用いた樹脂組成物(欧州特許公告第1
65,230号公報)等が報告されているが、何れも室
温における安定性が悪かったり、硬化に高温長時間を要
するため、要求を十分に満足するものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上に鑑
み、室温における安定性が20日以上を有し、かつ70
〜90℃の温度では実用上十分な特性を有するまで硬化
し、現行汎用CFRP用プリプレグの硬化温度120〜
130℃では30分以内で硬化する樹脂組成物を目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)エポキ
シ樹脂100重量部、(b)ビスフェノール化合物、又
はビスフェノール化合物とビスフェノール化合物のモノ
グリシジルエーテルとの反応生成物5〜100重量部、
(c)下記一般式で示されるエポキシ樹脂硬化促進剤2
〜20重量部
【化3】 (d)分子内に活性水素部位と、触媒機能部位を有する
アミンアダクト型硬化剤2〜30重量部からなるエポキ
シ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物と強化繊維を組
み合わせた繊維強化複合材料用プリプレグにある。
【0009】本発明の樹脂組成物を構成する(a)成分
であるエポキシ樹脂としては、特に制限はなく、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、あ
るいはグリシジルアミン型エポキシ樹脂が挙げられる。
これらのうち取扱い性、得られるCFRP特性あるいは
経済性からバランスのとれたビスフェノールA型エポキ
シ樹脂の使用が好ましい。
【0010】更に取扱い性の点から液状エポキシ樹脂と
固形状エポキシ樹脂を混合し使用上最適な粘度として用
いる。これにはエポキシ当量100〜200を有する液
状エポキシ樹脂と、エポキシ当量400〜4,000を
有する固形エポキシ樹脂との混合物が適する。又、前記
エポキシ樹脂をゲル化しない範囲でアミン化合物、ある
いは酸無水物と反応させた生成物を用いることも本発明
のより好ましい実施の態様である。
【0011】成分(b)であるビスフェノール化合物と
は、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールSを示し、これらは単独で用いても、混合して用い
てもよい。また、これらビスフェノール化合物とビスフ
ェノール化合物のモノグリシジルエーテルとの反応生成
物を用いることがより好ましい。この反応生成物は原料
化合物を混合し、トリフェニルフォスフィン等の触媒を
用いて100℃、1時間加熱することにより容易に合成
することが可能である。またダウ・ケミカル・カンパニ
ーからDEH−85としてビスフェノールAとビスフェ
ノールAモノグリシジルエーテルの反応物が上市されて
いる。本発明ではこれら化合物を5〜100重量部の範
囲で用いる。5重量部以下の添加量では得られる硬化樹
脂の伸度が低く、得られるCFRP特性にも悪影響を与
える。100重量部以上では樹脂組成物の低温での硬化
性能が悪くなり好ましくない。
【0012】成分(c)の硬化促進剤である尿素化合物
は、2〜20重量部の範囲で用いられる。2重量部以下
では樹脂硬化性が悪くなり、20重量部以上では樹脂組
成物の室温安定性が悪くなり好ましくない。4〜10重
量部の範囲がより好ましい。
【0013】成分(d)で示されるアミンアダクト型の
硬化剤兼硬化促進剤は、市販のエポキシ樹脂とアミン化
合物とを反応させた化合物であり、アミン化合物を単独
で用いるよりも得られる樹脂組成物の安定性が格段に向
上する。このアミンアダクトの添加量は2〜30重量部
の範囲である。さらに2〜10重量部の範囲がより好ま
しい。添加量が2重量部以下では硬化性が悪く、30重
量部以上では得られる樹脂組成物の室温安定性が悪く好
ましくない。
【0014】このような目的に合致する化合物の例とし
ては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、例えばEp8
28および活性水素部位を有する化合物、例えば2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールと
を100℃で1時間加熱して得られる反応生成物が挙げ
られる。この場合、反応させるエポキシ樹脂と、活性水
素部位を有する化合物の比は、エポキシ樹脂1モルに対
して活性水素部位を有する化合物を0.1〜1.5モル
の範囲で用いる。この量が0.1モル以下では、得られ
る樹脂組成物の硬化性が悪くなり、1.5モル以上で
は、未硬化樹脂安定性が悪化し、好ましくない。
【0015】エポキシ樹脂としては前記の成分(a)に
挙げたエポキシ樹脂と同様なものが挙げられる。また、
活性水素部位を有する化合物としては、前記の2,4,
6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールのほ
か、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−ジ
メチルアミノエタノールなどの−OH及び3級アミンを
有する化合物、あるいは2−フェニル−1−シアノエチ
ルイミダゾール、2−メチル−3−シアノエチルイミダ
ゾール等のイミダゾール類が挙げられる。また、味の素
(株)よりアミキュアーMY−24,PN−23、とし
て市販されている。
【0016】これら(b)〜(d)で示される硬化剤
は、単独では既に使用されており、それ相応の性能を有
する樹脂組成物が得られている。しかし、本発明の目的
である低温で硬化し、しかも室温における貯蔵安定性に
優れた樹脂組成物は得られていない。本発明のここに示
した3つの硬化剤を用いることによりはじめてこれらの
目的が達成できたのであり、この硬化剤及び硬化促進剤
の選択、組み合わせが本発明の特徴とするところであ
る。
【0017】以上、説明した樹脂組成物は、補強用繊維
を組合わせて繊維強化複合材料用プリプレグを与える。
エポキシ樹脂組成物と組合わせる補強繊維としては、炭
素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等が挙げられるが、
特に制限されるものではない。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物は、前述のご
とく優れた安定性を有するため樹脂を加熱して離型紙上
に樹脂の薄膜を形成するいわゆるホットメルトフィルム
が安定に調整可能である。このため従来の低温硬化樹脂
では不可能であったホットメルト法によるCFRP用前
駆体であるプリプレグの製造が可能となる。このことは
これまでの低温硬化樹脂において一般的であったハンド
レイアップ法、あるいは溶剤を用いるラッカー法によら
ないプリプレグの製造が可能となり、経済的にも作業環
境的にも非常に有利となる。さらに本発明の樹脂組成物
を用いて得られるプリプレグの室温安定性20日以上を
有し、さらにこのプリプレグを用いたCFRP特性は現
行120℃硬化品と同等の値が得られる。
【0019】本発明のエポキシ樹脂組成物は、70〜9
0℃と言う低温で2〜6時間で実用上十分な程度に硬化
し、120〜140℃の温度では30分以内という極め
て短時間で実用上十分な程度に硬化する。また本発明の
樹脂組成物を用いたホットメルトフィルム法によるCF
RP用プリプレグは、室温で20日以上という十分な貯
蔵安定性を有しており、得られるCFRP特性も現行1
20℃硬化品と同等の性能が得られる。
【0020】このように、本発明の樹脂組成物は、生産
上、経済上、あるいは近年特に問題となっている作業環
境の問題においても、従来の低温硬化エポキシ樹脂組成
物に比べて大きな特徴を有している。このためこれまで
硬化条件、プリプレグの室温安定性、あるいは作業環境
上使用されていなかった分野への用途が期待される。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。実施例中の化合物の略号は以下の通りである。 Ep.1001;ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂
(油化シェル社製) Ep.828;ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂
(油化シェル社製) Ep.152;ビスフェノールノボラック型エポキシ樹
脂(油化シェル社製) LCB−100;Ep.828とジアミノジフェニルス
ルフォン(DDS)との反応物 ELM−120;m−アミノフェノールトリグリシジル
誘導体(住友化学社製) DEH−85;ビスフェノールAとビスフェノールAモ
ノグリシジルエーテルとの反応生成物(ダウケミカル社
製) DCMU;3,4−ジクロルフェニル−N,N−ジメチ
ル尿素 MCMU;モノクロルフェニル−N,N−ジメチル尿素 PMU;フェニル−N,N−ジメチル尿素 MY−24,PN−23;アミンアダクト(味の素社
製)
【0022】実施例及び比較例中の物性測定方法は以下
の通りである。 (1)硬化樹脂3点曲げ試験 所定の硬化条件で硬化した長さ600mm、幅8mm、
厚さ2mmの板状試験片を用い、スパン間隔32mmの
支点(先端半径3.2mm)に置いた試験片の中央を先
端半径3.2mmの圧子で押さえ、クロスヘッド速度2
mm/分で3点曲げ試験を実施し、下記式により各特性
を計算した。 曲げ強度FS=3PL/2WT2 (kg/mm2 ) 曲げ弾性率FM=L3 3 /4WT3 a(kg/m
2 ) 曲げ伸度ε=6Tl(CHS)x100/L2 (CS)
(%) なお式中の略号は以下に示す値である。 P;破断最大荷重(kg) L;スパン長(mm) W;試験片幅(mm) T;試験片厚み(mm) a;ある一定歪(mm) P′;歪aにおける荷重(kg) l;破断までのチャートの読み(mm) (CS);チャートスピード(mm/min) (CHS);クロスヘッドスピード(mm/min)
【0023】(2)硬化樹脂粘弾性特性 長さ60mm、幅10mm、厚さ2mmの板状試験片を
用いて下記条件で樹脂粘弾性特性を測定した。 機種;RD−7700(レオメトリック製) 測定条件;Heating Rate:2℃/min. Strain:0.5% Rate:1Hz 測定温度範囲:50℃〜 (3)CFRP層間せん断強度(ILSS) 所定の条件で硬化した厚さ2mmのCFRPを長さ15
mm、幅10mmに切断し、スパン間隔を8mmにした
以外は樹脂曲げ試験と同様にして試験を実施し、次式に
よりILSSを計算した。 ILSS=3P/4WT(kg/mm2 ) (4)CFRP0°曲げ強度(FS//) 所定の条件で硬化した厚さ2mmのCFRPを長さ10
0mm、幅10mmに切断し、スパン間隔を80mmに
した以外は樹脂曲げ試験と同様にして試験を実施し、次
式によりFS//を計算した。 FS//=3PL/2WT2 (kg/mm2 ) (5)CFRP90°曲げ強度(FS⊥) 所定の条件で硬化した厚さ2mmのCFRPを長さ60
mm、幅10mmに切断し、スパン間隔を32mmにし
た以外は樹脂曲げ試験と同様にして試験を実施し、次式
によりSF⊥を計算した。 SF⊥=3PL/2WT2 (kg/mm2
【0024】〔実施例1〕エポキシ樹脂Ep.1001
を30重量部、Ep.828を70重量部及びフェノー
ル系硬化剤DEH−85を60重量部を、90℃に加熱
したニーダーに投入して均一に混合した。ニーダー加熱
温度を55℃に冷却、樹脂温度も低下したことを確認し
た後、DCMU10重量部、MY−24を5重量部添加
して混合し均一な樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を
厚さ2mmのテフロン板をスペーサーとするガラスセル
の間に流し込んで所定の温度、時間で加熱硬化して透明
な硬化樹脂を得た。この樹脂板を用いて、3点曲げ試
験、粘弾性測定を実施した。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】〔実施例2〕実施例1で調整した樹脂組成
物を50〜55℃に加熱軟化し、離型紙上に薄膜を形成
させてホットメルトフィルムを作成した。このフィルム
をドラムに巻き付け、一方向に引き揃えた炭素繊維(三
菱レイヨン社製、パイロフィルTR−40)を70℃で
約20秒加熱含浸してプリプレグを作成した。得られた
プリプレグは適当な粘着性と硬さを有しており、25℃
で1ケ月保管した後も粘着性や硬さに変化は少なく良好
な貯蔵安定性を有していた。なお、粘着性及び、硬さの
評価は、直径8mmの鉛筆にプリプレグを巻き付け、プ
リプレグの割れや巻き戻りが起こらないことを確認し、
良否の判断を行った。
【0027】さらにこのプリプレグを一方向に積層し、
成形後の炭素繊維の含有量が60体積%になるように調
整した後、真空成形法を用いて80℃で5時間加熱して
CFRPを得た。得られたCFRPの曲げ特性と層間せ
ん断強度を測定した結果はFS//=179kg/mm
2 、ILSS=8.9kg/mm2 、及びFS⊥=1
3.9kg/mm2 であった。
【0028】〔実施例3〕〔比較例1〕 DEH−85の量を表2の如く変えた外は実施例1、及
び実施例2と同様にして樹脂組成物を調整、硬化して硬
化樹脂、及びCFRPを作成した。樹脂CFRPの各機
械特性を評価した。得られた結果を表2に併せて示し
た。硬化条件はすべて80℃で5時間とした。表から明
らかなように本発明の組成を用いると硬化樹脂、CFR
Pとも高い物性を示すことがわかる。
【0029】
【表2】
【0030】〔実施例4〕(b)成分であるDEH−8
5を60重量部と一定にし、樹脂成分を表3の如く変え
た外は実施例1、及び2と同様にして樹脂組成物を調
整、硬化して、硬化樹脂、及びCFRPを作成した。硬
化樹脂、CFRPを切断して前述の方法に準じて、曲げ
試験を実施した。得られた結果を表3、表4に併せて示
した。硬化条件はすべて80℃で5時間とした。表中の
樹脂組成を用いたプリプレグはいずれも1ケ月以上の室
温貯蔵安定性を有していた。また、表からわかるように
本発明の樹脂組成物を用いると80℃で十分硬化し、得
られる樹脂、CFRP物性は現行120℃硬化樹脂を用
いたものと同等の値を示す。
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】〔比較例2〕実施例1の樹脂組成物からM
Y−24を抜いた樹脂組成物を調整した。樹脂の安定性
は高く作業は順調に進んだ。しかし、100℃以下では
硬化せず130℃1時間加熱で漸く硬化した。得られた
樹脂の機械特性は本発明の樹脂組成物と同等であったが
硬化条件において劣り、生産的にも経済的にも明らかに
不利である。
【0034】〔比較例3〕DCMUを用いない外は実施
例1と同様にして樹脂組成物を調整した。この樹脂組成
物は70〜90℃では硬化しないか硬化しても硬化樹脂
の曲げ伸度が極端に低く実用上問題であった。また硬化
するためにはMY−24 25重量部以上が必要であ
り、樹脂安定性が悪くなり好ましくない。
【0035】〔実施例5〕2,4,6−トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール、1モル(265g)およ
び、エポキシ樹脂Ep.828 1モル(380g)を
100℃で2時間反応させて、反応物を得た(d−
1)。実施例1のMY−24の代わりに、本d−1を5
重量部添加した以外は実施例1と同様にして2mm厚の
樹脂を得た。80℃×5時間で硬化した樹脂の3点曲げ
試験を実施し、FS=15.8kg/mm2 、FM=3
70kg/mm2 、ε=7.1%を得た。また、本樹脂
組成物を用いて、実施例2と同様にして80℃×5時間
で硬化して作成した一方向CFRPは、FS//=17
2kg/mm2 、ILSS=8.8kg/mm2 および
FS⊥=12.9kg/mm2 という優れた値を有して
いた。
【0036】〔実施例6〕実施例5と同様にして、2−
(ジメチルアミノメチル)フェノール1モル、エポキシ
樹脂Ep.828を1モルを反応させて、反応生成物d
−2を得た。実施例1のMY−24の代わりに、本反応
生成物d−2を4重量部添加した以外は同様にして2m
m厚樹脂板を得た。80℃×5時間で硬化した樹脂の3
点曲げ試験を実施し、FS=16.1kg/mm2 、F
M=366kg/mm2 、ε=7.3%を得た。
【0037】また、本樹脂組成物をマトリックス樹脂と
するプリプレグを実施例2と同様にして作成した。80
℃×5時間で硬化したCFRPは、FS//=178k
g/mm2 、ILSS=8.9kg/mm2 、およびF
S⊥=13.1kg/mm2という優れた値を有してい
た。
【0038】〔実施例7〕(b)成分であるDEH−8
5を60重量部と一定にし、樹脂成分を表5の如く変え
た以外は実施例1、及び2と同様にして樹脂組成物を調
整、硬化して、硬化樹脂及びCFRPを作成した。硬化
樹脂およびCFRPを切断して、前述の方法により曲げ
試験を実施して、得られた結果を表5に示した。硬化は
すべて80℃で3時間加熱して行なった。
【0039】
【表5】
【0040】表5に示した樹脂組成物は、室温で3週間
と実用上十分な安定性を有している。また、表5からわ
かるように、本樹脂組成物の硬化物、および本樹脂を用
いたCFRPの機械特性は、現行120℃硬化樹脂と同
等である。
【0041】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は70℃〜90℃と
いう低い温度で硬化し、しかも、本発明樹脂組成物を用
いたプリプレグの安定性は、室温で20日以上と十分な
安定性を有している。また、得られるCFRP特性は現
行120℃硬化樹脂を用いたCFRPと同等の機械特性
が得られる。
【0042】このため、これまで硬化温度が高く使用で
きなかった、高強力ポリエステル繊維等の低耐熱強力繊
維の使用が可能となる。またハンドレイアップ法で成形
した分野、CFRP成形品の補修用として、更には、型
用材料として広い分野での使用が可能となる。特にハン
ドレイアップ法で成形した分野では、作業環境の改善が
計れ非常に有利となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−310892(JP,A) 特開 平1−129084(JP,A) 特開 昭57−164117(JP,A) 特開 昭61−43615(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/40 C08G 59/56 C08G 59/62 C08J 5/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ樹脂100重量部、
    (b)ビスフェノール化合物、またはビスフェノール化
    合物とビスフェノール化合物のモノグリシジルエーテル
    との反応生成物5〜100重量部、(c)下記一般式で
    示されるエポキシ樹脂硬化促進剤2〜20重量部 【化1】 (d)分子内に活性水素部位と、触媒機能部位を有する
    アミンアダクト型硬化剤2〜30重量部からなることを
    特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂がエポキシ当量100〜2
    00を有する液状エポキシ樹脂と、エポキシ当量400
    〜4000を有する固形エポキシ樹脂との混合物である
    請求項1のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (b)成分の硬化剤がビスフェノールA
    とビスフェノールAのモノグリシジルエーテルとの反応
    生成物である請求項1のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (a)エポキシ樹脂100重量部、
    (b)ビスフェノール化合物、又はビスフェノール化合
    物とビスフェノール化合物のモノグリシジルエーテルと
    の反応生成物5〜100重量部、(c)下記一般式で示
    されるエポキシ樹脂硬化促進剤2〜20重量部、 【化2】 (d)分子内に活性水素部位と、触媒機能部位を有する
    アミンアダクト型硬化剤2〜30重量部及び(e)補強
    繊維からなることを特徴とする複合材料用プリプレグ。
  5. 【請求項5】 補強繊維が炭素繊維である請求項4のプ
    リプレグ。
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