JPH072975A - エポキシ樹脂組成物及びプリプレグ - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及びプリプレグ

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JPH072975A
JPH072975A JP14501593A JP14501593A JPH072975A JP H072975 A JPH072975 A JP H072975A JP 14501593 A JP14501593 A JP 14501593A JP 14501593 A JP14501593 A JP 14501593A JP H072975 A JPH072975 A JP H072975A
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JP
Japan
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epoxy resin
resin composition
prepreg
curing agent
resin
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JP14501593A
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Kazuya Goto
和也 後藤
Yasushi Suzumura
靖 鈴村
Masahiro Sugimori
正裕 杉森
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】室温において30日以上その取扱い性を保持
し、かつ80℃において短時間で実用上十分な特性を有
するまで硬化する、エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ
樹脂組成物を補強繊維に含浸させたプリプレグを提供す
る。 【構成】(A)平均のエポキシ当量が500以下で分子
内にSO2 構造を有するエポキシ樹脂と、(B)80℃
以下で活性化する加熱硬化型の潜在性硬化剤からなるエ
ポキシ樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、室温において非常に安
定であり、かつ比較的低温(80℃)で硬化するエポキ
シ樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物を補強繊維に
含浸させたプリプレグに関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は硬化後の樹脂の機械的特
性、電気的特性に優れるため広い分野に用いられてい
る。例えば、電子材料用封止剤、塗料・舗装材料、ある
いは接着剤と多岐に渡っている。さらに近年、機械特
性、耐熱性に優れることから繊維複合材料用マトリック
ス樹脂として用いられるようになってきており、航空機
用から釣竿、ゴルフクラブシャフト等の汎用用途まで広
く用いられている。
【0003】このようなエポキシ樹脂に要求される特性
としては硬化後の機械特性に優れることは勿論、室温に
おける長期安定性、取扱い性[低フロー(流れ性)、適
度なタック(粘着性)、シート状にしたときの適度なド
レープ性(柔軟性)等]に優れることが要求される。ま
た成形サイクルの短縮性、エネルギーコストの低減のた
め低温硬化、あるいは短時間硬化の要求が高まってい
る。
【0004】このような要求に対して室温から80〜9
0℃の低温で硬化する樹脂は既にいくらか存在する。し
かしこれらのほとんどは硬化直前に主剤と硬化剤とを混
合する、いわゆる2液性の樹脂組成物であり、2液混合
後の室温における安定性は悪く、その可使時間は長いも
のでも数時間のオーダーである。また混合直後の樹脂粘
度が低く取扱い性、作業環境とも悪い、また1液性のエ
ポキシ樹脂組成物として、例えば特開昭61−4361
6号公報には、エポキシ樹脂と2塩基酸ジヒドラジド化
合物、尿素化合物および融点が50℃以上のアルコール
系、フェノール系化合物との組み合わせが開示されてい
る。これらのエポキシ樹脂化合物は30℃での安定性は
14日以上あるが、100℃で2時間という比較的高温
長時間の硬化条件が要求され、90℃以下の温度では硬
化不良のため実用上用いることはできない。
【0005】また、特開平1−129084号公報には
エポキシ樹脂、ビスフェノールAとビスフェノールAの
モノグリシジルエーテルとの反応生成物、および硬化剤
兼硬化促進剤であるイミダゾール化合物から成る樹脂接
着剤が開示されている。この樹脂組成物も96℃で2時
間という高温、長時間を要するとともに、この樹脂組成
物をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化プラスチック
(CFRP)特性は0°方向曲げ強度FS//=1.2
7GPa,0°方向曲げ弾性率FM//=117GP
a,0°方向層間せん断強度ILSS=76MPaと現
行120℃硬化の汎用用途に一般に用いられているCF
RP特性に比べて低い。また、この樹脂組成物は樹脂調
製時に粘度上昇が大きく、ホットメルトフィルム化が困
難である。
【0006】また最近ではエポキシ樹脂用の潜在性硬化
剤としてアミンアダクト型やマイクロカプセル型のもの
が市販されており、これらの潜在性硬化剤を利用すれば
室温での安定性に優れ、かつ80℃で硬化する一液性の
エポキシ樹脂組成物を調製することは可能である。しか
しプリプレグ(複合材料用中間体)のマトリックス樹脂
として用いる場合、単に一液であれば良いのではなく
て、プリプレグとしての取扱い性(タックやドレープ
性)に優れることが重要であり、その取扱い性を適正化
する方法としては、高分子量のエポキシ樹脂を導入し、
樹脂の粘度を調節する方法が一般的である。
【0007】しかし80℃付近の比較的低温で硬化する
材料では、高分子量のエポキシ樹脂を導入により、硬化
温度でのエポキシ分子のモビリティーの低下により反応
性が低下してしまう。この現象は硬化剤がエポキシの開
環重合を促進する触媒型の硬化剤の時に、より顕著にみ
られる。つまり比較的低分子の、例えば室温で液状のビ
スフェノールAタイプのエポキシ樹脂と市販の潜在性硬
化剤とからなる組成物では80℃×1時間で十分硬化し
ても、それにプリプレグ調製が可能な程度に、室温で固
体の高分子量ビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂を
導入し、粘度を調節した組成物では80℃×1時間では
硬化せず、ひどい場合には80℃ではもはや硬化しない
という状況に陥っていた。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の
問題点を解消し、室温において30日以上その取扱い性
を保持し、かつ80℃において短時間で実用上十分な特
性を有するまで硬化する、エポキシ樹脂組成物及び該エ
ポキシ樹脂組成物を補強繊維に含浸させたプリプレグの
提供を課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採る。すなわち本発明は (A)平均のエポキシ当量が500以下で分子内にSO
2 構造を有するエポキシ樹脂 (B)80℃以下で活性化する加熱硬化型の潜在性硬化
剤 からなる樹脂組成物、及び該エポキシ樹脂組成物を補強
繊維に含浸させたプリプレグである。
【0010】本発明に用いられる(A)エポキシ樹脂は
分子内にSO2 構造を有していなければならない。分子
内にSO2 構造を有するエポキシ樹脂は、室温付近では
相互作用の強いSO2 のため水素結合等のため粘度が高
くなるが、80℃付近では分子運動が激しくなり比較的
結合力の弱い水素結合等は切断され、エポキシ分子のモ
ビリティーが向上し、従って反応性も高い。
【0011】またこのSO2 基は潜在性硬化剤に対して
も影響を与える。例えばアミンアダクト型の潜在性硬化
剤の場合は、硬化剤のエポキシ樹脂への溶解により反応
が開始する。SO2 構造の極性はこの溶解性を高める作
用があり、室温での安定性に影響を与えることなく、反
応性を高めることができる。またマイクロカプセル型の
潜在性硬化剤の場合にも、SO2 構造はシェルの溶解性
に影響を与え、同じく室温の安定性に影響を与えること
なく反応性を高めることができる。すなわち、SO2
潜在性硬化剤の活性化温度を下げる働きがあるのであ
る。
【0012】このようなエポキシ樹脂としては、例えば
ビスフェノールS(大日本インキ化学工業社製のFXA
1514、EXA4004、日本化薬社製のEPBS−
300)、及びDDS(ジアミノジフェニルスルホン)
とビスフェノールA、あるいはビスフェノールF型のエ
ポキシ樹脂との予備反応物があげられる。
【0013】本発明の成分(A)のエポキシ樹脂として
は上記した分子内にSO2 構造を有するものを単独で用
いても良いが、汎用のビスフェノールAやビスフェノー
ルF型のエポキシ樹脂と混合して用いても良い。ただし
エポキシ樹脂全体の平均のエポキシ当量としては500
以下で平均官能基数が2.7以下が好ましい。エポキシ
当量が500を越えるとエポキシ基一つあたりの分子量
が大きすぎ、そのモビリティーの低下により反応性が低
下してしまう。300以下は更に好ましい。
【0014】また取扱い性向上のために、硬化性、保存
安定性、硬化物物性等に影響を与えない程度に熱可塑性
樹脂やその他の添加剤を溶解、あるいは分散して用いて
も良い。たとえばPVF(ポリビニルホルマール)、フ
ェノキシ樹脂、ポリパラバン酸、PES(ポリエーテル
スルホン)、PS(ポリスルホン)、PA(ポリアリレ
ート)等を溶解してエポキシ樹脂に混合して用いると、
得られた樹脂組成物は高粘度であるにもかかわらずドレ
ープ性に優れ、この樹脂組成物をプリプレグ用のマトリ
ックス樹脂として用いた場合、そのプリプレグの取扱い
性が室温に依存せず良好になるという特徴を有する。特
にPVF、フェノキシ樹脂、ポリパラバン酸はエポキシ
樹脂への溶解性に優れるため好適に用いられる。
【0015】本発明に用いられる成分(B)の80℃以
下で活性化する加熱硬化型の潜在性硬化剤としては市販
されているものが使用できる。すなわち味の素社製のP
N−23(アミンアダクト型)、ACR社製のH361
5、H4070(アミンアダクト型)、旭化成社製のH
X3721、HX3722(マイクロカプセル型)等で
ある。本発明ではこれらの潜在性硬化剤を単独で用いて
も良いが、室温での安定性に影響を与えない程度に他の
硬化剤を併用してもかまわない。その他の硬化剤として
は、下記一般式で示されるようなウレア系の化合物が特
に好ましい。ウレア系の硬化剤は上記したSO2 と同
様、ライフにほとんど影響を与えずに潜在性硬化剤の活
性化温度を見かけ上下げることができる。
【0016】
【化1】
【0017】(X1 ,X2 は−H1 または−Clを示し
同一でも異っていても良い) 以上に示したエポキシ樹脂組成物と組み合わせる補強繊
維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポ
リエチレン繊維、ボロン繊維、等があげられるが、特に
制限される物ではない。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物は前述のごと
く優れた安定性を有するため樹脂を加熱して離型紙上に
樹脂の薄膜を形成する、言わゆるホットメルトフィルム
が安定に調整可能である。このため従来の低温硬化樹脂
では不可能であったホットメルト法によるCFRP用前
駆体であるプリプレグの製造が可能となる。このことは
これまでの低温硬化樹脂において一般的であったハンド
レイアップ法、あるいは溶剤を用いるラッカー法によら
ないプリプレグの製造が可能となり、経済的にも作業環
境的にも非常に有利となる。さらに本発明の樹脂組成物
を用いて得られるプリプレグの室温安定性30日以上が
得られ、このプリプレグを用いたCFRP特性も現行1
30℃硬化品と同等の値が得られる。
【0019】以下実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、実施例及び比較例中の化合物の略号、及び試
験法は以下の通りである。なお、硬化成形条件は実施
例、比較例ともすべて80℃×1時間とした。 Ep828 :ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェル社製) Ep834 :ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェル社製) Ep1001 :ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェル社製) Ep1009 :ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェル社製) EXA1514:ビスフェノールS型エポキシ樹脂(大
日本インキ社製) ビニレックE :PVF(チッソ社製ポリビニルホルマ
ール) DCMU :3,4−ジクロルフェニル−N,N−
ジメチル尿素 PDMU :フェニル−N.N−ジメチル尿素 H3615 :アミンアダクト型潜在性硬化剤(AC
R社製ハードナー) PN−23 :アミンアダクト型潜在性硬化剤(味の
素社製アミキュア) HX−3722:マイクロカプセル型潜在性硬化剤(旭
化成工業社製ノバキュア)
【0020】<曲げ試験(3点曲げ)> 装置 :オリエンテック製テンシロン サンプル形状、L/D(=支点間距離/厚み) :樹脂板 60mml ×8mmw ×2mmt L/
D=16 :CFRP 0° 120mml ×10mmw ×2mmt
/D=40 90° 60mml ×10mmw ×2mmt L/D=16 ILSS 30mml ×10mmw ×4mmt L/D=4 圧子先端半径 :3.2mm CROSS HEAD SPEED :2mm/min
【0021】<粘度測定> 装置 :レオメトリックス製 RDA−700 測定条件:Disk Plate 25mmφ Rate 10rad/sec
【0022】<ライフ測定>調製樹脂を30℃の高温乾
燥器中に入れ熱履歴を加える。X日後の樹脂の30℃で
の粘度を上記粘度測定法により測定し、0日の粘度の2
倍の粘度になったXをライフとした。
【0023】
【実施例】
<実施例1>表1に示す組成(数値は重量部)で、まず
成分(A)としてEXA1514をEp828に100
℃で均一溶解した。その後成分(B)としてH3615
を50℃で加え、均一混合し、本発明の樹脂組成物を得
た。
【0024】この得られた樹脂組成物のライフを測定
し、またこの樹脂組成物から2mm厚の樹脂板を成形
し、曲げ試験を実施した。結果を表3に示す。更に、こ
の得られた樹脂組成物と炭素繊維(三菱レイヨン社製
パイロフィルTR−40)とから一方向プリプレグをホ
ットメルト法で製造した。このプリプレグの炭素繊維目
付は150g/m2 、Vt (炭素繊維体積分率)は40
%であった。このプリプレグを一方向に約2mm厚に積
層し、真空成形した。得られた一方向CFRPの0°、
90°の曲げ、ILSS試験を実施し、結果を併せて表
3に示す。尚このプリプレグの製造直後のタック、ドレ
ープ性は非常に良好であり、30℃×30日後のプリプ
レグのタック、ドレープ性もほとんど初期のものと変わ
りなかった。
【0025】<実施例2、3>成分(B)を表1のよう
に変更する以外は実施例1と同様に樹脂組成物、樹脂
板、一方向プリプレグ、CFRPを調製、成形し、同様
に試験を実施した。結果を表3に示す。30℃×30日
後のプリプレグの取扱い性は初期のものとほとんどかわ
らなかった。
【0026】<実施例4〜6>成分(A)として、Ep
828/DDS=100/9の組成物を150℃×2時
間で予備反応させたエポキシ樹脂(a)を用い、成分
(B)としては表1に示す硬化剤をそれぞれ用いて、実
施例1と同様に樹脂組成物、樹脂板、一方向プリプレ
グ、CFRPを調製、成形し、同様に試験を実施した。
結果を表3に示す。30℃×30日後のプリプレグの取
扱い性は初期のものとほとんどかわらなかった。
【0027】<実施例7、8>成分(A)としてエポキ
シ樹脂(a)を用い、成分(B)としてHX3722を
用い、更に硬化剤として表1に示したウレア系の硬化剤
を併用した。樹脂組成物の調製法は実施例1と同様であ
り、ウレア系の硬化剤は50℃で添加し均一混合し、本
発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物から実施
例1と同様に樹脂板、一方向プリプレグ、CFRPを調
製、成形し、同様に試験を実施した。結果を表3に示
す。30℃×30日後のプリプレグの取扱い性は初期の
ものとほとんど変わらなかった。
【0028】<比較例1〜6>成分(A)、及び(B)
として表2に示した化合物を用いる以外は実施例1と同
様に樹脂組成物、樹脂板、一方向プリプレグ、CFRP
を調製、成形し、同様に試験を実施した。結果を表3に
示す。
【0029】<比較例7>比較として汎用タイプの例を
示す。組成は表2に示した。この樹脂組成物について実
施例1と同様に樹脂板、一方向プリプレグ、CFRPを
調製、成形し、同様に試験を実施した。結果を表3に示
す。ただし硬化条件は樹脂板、CFRPともに130℃
×1時間である。
【0030】<実施例9〜11>成分(A)として、実
施例1〜3の成分(A)にビニレックE5重量部を15
0℃で溶解させた樹脂(105重量部)を用いる以外は
実施例1と同様に本発明の樹脂組成物を調製した(実施
例9の成分(B)は実施例1のそれに、10は2に、1
1は3にそれぞれ相当する)。得られた樹脂組成物から
実施例1と同様に樹脂板、一方向プリプレグ、コンボを
調製、成形し、同様に試験を実施した。結果を表3に示
す。30℃×30日後のプリプレグの取扱い性は初期の
ものとほとんど変わらなかった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、80℃の低温で
1〜2時間で130℃硬化品と同等の機械強度を有する
程度に硬化し、しかも30℃で30日以上のライフを有
し、生産性、経済性、あるいは近年特に問題となってい
る作業環境の問題においても従来の低温硬化エポキシ樹
脂組成物に比べて優れており、そのためこれまで硬化条
件、室温安定性、あるいは作業環境の問題から使用され
ていなかった分野への用途が期待される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】しかし80℃付近の比較的低温で硬化する
材料では、高分子量のエポキシ樹脂の導入により、硬化
温度でのエポキシ分子のモビリティーの低下により反応
性が低下してしまう。この現象は硬化剤がエポキシの開
環重合を促進する触媒型の硬化剤の時に、より顕著にみ
られる。つまり比較的低分子の、例えば室温で液状のビ
スフェノールAタイプのエポキシ樹脂と市販の潜在性硬
化剤とからなる組成物では80℃×1時間で十分硬化し
ても、それにプリプレグ調製が可能な程度に、室温で固
体の高分子量ビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂を
導入し、粘度を調節した組成物では80℃×1時間では
硬化せず、ひどい場合には80℃ではもはや硬化しない
という状況に陥っていた。また、硬化剤の量を多くする
ことにより、このような系でも80℃×1時間で硬化さ
せることはできるが、そのような樹脂組成物を特にプリ
プレグに用いた場合、そのプリプレグより成形して得ら
れる一方向CFRPのILSS(層間剪断強度)や90
°方向の引張り(又は曲げ)強度が130℃硬化タイプ
と比べて極端に低く、構造材料として用いるには不安が
大きかった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明に用いられる成分(B)の80℃以
下で活性化する加熱硬化型の潜在性硬化剤としては市販
されているものが使用できる。すなわち味の素社製のP
N−23(アミンアダクト型)、ACR社製のH361
5、H4070(アミンアダクト型)、旭化成社製のH
X3721、HX3722(マイクロカプセル型)等で
ある。本発明ではこれらの潜在性硬化剤を単独で用いて
も良いが、室温での安定性に影響を与えない程度に他の
硬化剤を併用してもかまわない。その他の硬化剤として
は、ウレア系の化合物が好ましく、下記一般式で示され
るようなウレア系の化合物が特に好ましい。ウレア系の
硬化剤は上記したSO2 と同様、ライフにほとんど影響
を与えずに潜在性硬化剤の活性化温度を見かけ上下げる
ことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】<比較例7〜9>成分(A)及び(B)と
して、表2に示した化合物を用いる以外は、実施例1と
同様に、樹脂組成物、樹脂板、一方向プリプレグ、CF
RPを調整、成形し、同様に試験を実施した。結果を表
3に示す。90°曲げ強度及びILSSが低いことが分
かる。 <比較例10>比較として汎用タイプの例を示す。組成
は表2に示した。この樹脂組成物について実施例1と同
様に樹脂板、一方向プリプレグ、CFRPを調製、成形
し、同様に試験を実施した。結果を表3に示す。ただし
硬化条件は樹脂板、CFRPともに130℃×1時間で
ある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【表2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【表3】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)平均のエポキシ当量が500以下
    で分子内にSO2 構造を有するエポキシ樹脂と、 (B)80℃以下で活性化する加熱硬化型の潜在性硬化
    剤からなるエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(B)の潜在性硬化剤が開環重合で
    エポキシを重合させる触媒型硬化剤である請求項1記載
    のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(A)がDDS(ジアミノジフェニ
    ルスルホン)とビスフェノールA及び/又はビスフェノ
    ールF型のエポキシ樹脂との反応物である請求項1記載
    のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を、
    (C)補強繊維に含浸して得られるプリプレグ。
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