JPWO2019176646A1 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

太陽電池モジュール(100)は、受光面側から順に、樹脂製の表面保護基板(20)と、ゲル状高分子層(22)と、第1封止材層(26)と、光電変換部と、第2封止材層(28)と、一方向に配向した低熱膨張成分を備える裏面保護層(32)とを有する。ゲル状高分子層(22)の引張弾性率が、表面保護基板(20)、第1封止材層(26)及び第2封止材層(28)のうちのいずれの引張弾性率よりも小さい。裏面保護層(32)は、一方向の熱膨張係数が表面保護基板(20)の熱膨張係数よりも小さく、裏面保護層(32)において、当該一方向の熱膨張係数と、一方向に垂直な他方向の熱膨張係数とは互いに異なる構成となっている。

Description

本発明は、太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールは、基本的には、第1の基板(表面保護基板)と、第1の樹脂層(封止材層)と、光電変換部と、第2の樹脂層(封止材層)と、第2の基板(裏面保護基板)と、をこの順に備えた構成となっている。つまり、光電変換部の表裏面を、第1の基板及び第1の樹脂層と、第2の樹脂層及び第2の基板とで覆うことで、光電変換部の保護を図っている。そして、光電変換部において、複数の太陽電池セルはマトリックス状に配列され、隣接する太陽電池セル同士はタブ配線によって電気的に接続される。このように、複数の太陽電池セル同士を複数のタブ配線によって電気的に接続することで、例えば出力電圧を高めるようにしている。
また、太陽電池モジュールの保護基板としては、従来、ガラス基板を用いるのが一般的であった。ただ、近年、軽量化のために、ガラス基板に代わり樹脂基板が用いられるようになってきている。
上述の太陽電池モジュールの製造方法としては、表面保護基板、封止材層、光電変換部、封止材層及び裏面保護基板を積層した後、100℃以上に加熱しながら加圧することで各層を接着させる方法が一般的である。ただ、表面保護基板及び裏面保護基板が樹脂からなる場合、加熱後に常温まで冷却した際に、表面保護基板及び裏面保護基板が大きく収縮する。このとき、表面保護基板と裏面保護基板は、材料及び/又は厚みが異なることから、収縮率に差が生じ、その結果、得られた太陽電池モジュールが凹状に反ってしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、特許文献1では、太陽電池モジュールの反りを予測して、当該反りと逆方向の反りを付与する方法を開示している。具体的には、特許文献1では、透明板と封止材と太陽電池セルとを積層した状態で、真空下で加熱及び加圧を行って、太陽電池モジュールを製造する方法を開示している。そして、当該製造方法では、加熱後に常温状態に置かれて反りの発生が予測される太陽電池モジュールの反りと逆に反らせた状態で加熱及び加圧を行っている。
また、特許文献2では、表面保護基板と裏面保護基板の熱膨張係数をほぼ等しくすることで凹状の反りを抑制する方法を開示している。具体的には、特許文献2では、太陽電池セルと、太陽電池セルの受光面側に接着された透光性プラスチック表面材と、太陽電池セルの背面側に接着され、表面材と熱膨張係数がほぼ等しいプラスチック背面材とからなる太陽電池モジュールを開示している。
特開2010−258380号公報 実開昭63−43457号公報
しかしながら、特許文献1の製造方法では、太陽電池モジュールが常温になった際の反り量を予測し、反りを打ち消すための材料や形状を特定する必要があるため、膨大な解析や試行錯誤を行う必要があった。また、特許文献2の太陽電池モジュールでは、表面保護基板及び裏面保護基板に起因する反りは抑制されるが、内部に配置された封止材や太陽電池セルの影響を受けることにより、凹状の反りが発生する恐れがあった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本発明の目的は、簡易な方法により凹状の反りを抑制することが可能な太陽電池モジュールを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様に係る太陽電池モジュールは、受光面側から順に、樹脂製の表面保護基板と、ゲル状高分子層と、第1封止材層と、光電変換部と、第2封止材層と、一方向に配向した低熱膨張成分を備える裏面保護層とを有する。ゲル状高分子層の引張弾性率が、表面保護基板、第1封止材層及び第2封止材層のうちのいずれの引張弾性率よりも小さい。裏面保護層は、一方向の熱膨張係数が表面保護基板の熱膨張係数よりも小さい。裏面保護層において、一方向の熱膨張係数と、一方向に垂直な他方向の熱膨張係数とは互いに異なる。
本発明の第二の態様に係る移動体は、太陽電池モジュールを具備する。
図1は、第一実施形態に係る太陽電池モジュールを示す平面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図3は、図2とは異なる形態の太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図4(a)は、裏面保護層において、繊維材が一方向に延伸した状態を示す平面図である。図4(b)は、太陽電池モジュールの受光面側が凸状となっている状態を示す側面図である。 図5(a)は、裏面保護層において、繊維材が縦方向及び横方向に延伸した状態を示す平面図である。図5(b)は、太陽電池モジュールの受光面側が凹状となっている状態を示す側面図である。 図6は、スリットを有する裏面保護層を用いた太陽電池モジュールを示す側面図である。 図7は、図6に示す太陽電池モジュールの裏面保護層を示す平面図である。 図8は、スリットを有する裏面保護層の他の例を示す平面図である。 図9は、第二実施形態に係る太陽電池モジュールを示す平面図である。 図10(a)は、図9のXA−XA線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。図10(b)は、図9のXB−XB線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図11は、第三実施形態に係る太陽電池モジュールを示す平面図である。 図12は、図11のXII−XII線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図13(a)は、図11のXIIIA−XIIIA線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。図13(b)は、図11のXIIIB−XIIIB線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図14は、表面保護基板の延在部に凸形状のリブを備えた態様を示す断面図である。 図15は、第三実施形態に係る太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図16は、第三実施形態に係る太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図17は、第四実施形態に係る太陽電池モジュールを示す平面図である。 図18(a)は、図17のXVIIIA−XVIIIA線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。図18(b)は、図17のXVIIIB−XVIIIB線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図19は、図17の太陽電池モジュールにおける表面保護基板の周囲にフレーム部材を設けた状態を示す平面図である。 図20(a)は、図19のXXA−XXA線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。図20(b)は、図19のXXB−XXB線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。 図21(a)は、第四実施形態に係る太陽電池モジュールの他の例に関し、図17のXVIIIA−XVIIIA線に沿った断面を示す概略図である。図21(b)は、第四実施形態に係る太陽電池モジュールの他の例に関し、図17のXVIIIB−XVIIIB線に沿った断面を示す概略図である。 図22(a)は、第四実施形態に係る太陽電池モジュールの他の例に関し、図17のXVIIIA−XVIIIA線に沿った断面を示す概略図である。図22(b)は、第四実施形態に係る太陽電池モジュールの他の例に関し、図17のXVIIIB−XVIIIB線に沿った断面を示す概略図である。 図23(a)は、第四実施形態に係る太陽電池モジュールの他の例に関し、図17のXVIIIA−XVIIIA線に沿った断面を示す概略図である。図23(b)は、第四実施形態に係る太陽電池モジュールの他の例に関し、図17のXVIIIB−XVIIIB線に沿った断面を示す概略図である。 図24は、実施例1−1に係る太陽電池モジュールの構成を示す断面図である。 図25は、実施例1−1における太陽電池モジュールの評価結果を示している。図25(a)は、太陽電池モジュールで使用した裏面保護層の平面図である。図25(b)は、太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を、繊維方向Bに沿って求めた結果を示す側面図である。図25(c)は、太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を、繊維方向Bに垂直な方向Cに沿って求めた結果を示す側面図である。図25(d)は、太陽電池モジュールの右端における上下方向の変位量と温度との関係を示すグラフである。 図26は、実施例1−2における太陽電池モジュールの評価結果を示している。図26(a)は、太陽電池モジュールで使用した裏面保護層の平面図である。図26(b)は、太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を求めた結果を示す斜視図である。図26(c)は、太陽電池モジュールの右端における上下方向の変位量と温度との関係を示すグラフである。 図27は、比較例1における太陽電池モジュールの評価結果を示している。図27(a)は、太陽電池モジュールで使用した裏面保護層の平面図である。図27(b)は、太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を求めた結果を示す斜視図である。図27(c)は、太陽電池モジュールの右端における上下方向の変位量と温度との関係を示すグラフである。 図28は、実施例1−3における太陽電池モジュールの評価結果を示している。図28(a)は、太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を、繊維方向Bに沿って求めた結果を示す側面図である。図28(b)は、太陽電池モジュールを冷却して変形した場合における、右端を拡大して示している。 図29は、シミュレーションで用いた実施例2及び比較例2の太陽電池モジュールを示す概略図である。図29(a)は太陽電池モジュールを示す平面図であり、図29(b)は図29(a)の太陽電池モジュールを右側面から見た図であり、図29(c)は図29(a)の太陽電池モジュールを下側面から見た図である。 図30は、シミュレーションにおいて、実施例2及び比較例2の太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本実施形態に係る太陽電池モジュールについて説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
[第一実施形態の太陽電池モジュール]
図1は、第一実施形態に係る太陽電池モジュール100を示す平面図である。図1に示すように、x軸、y軸、z軸からなる直角座標系が規定される。x軸、y軸は、太陽電池モジュール100の平面内において互いに直交する。z軸は、x軸およびy軸に垂直であり、太陽電池モジュール100の厚み方向に延びる。また、x軸、y軸、z軸のそれぞれの正の方向は、図1における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。太陽電池モジュール100を形成する2つの主表面であって、かつx−y平面に平行な2つの主表面のうち、z軸の正方向側に配置される主平面が「受光面」であり、z軸の負方向側に配置される主平面が「裏面」である。なお、「受光面」とは光が主に入射する面を意味し、「裏面」とは受光面と反対側の面を意味する。また、z軸の正方向側を「受光面側」とよび、z軸の負方向側を「裏面側」とよぶこともある。
太陽電池モジュール100は、複数の太陽電池セル10、複数のタブ配線12、複数の接続配線14を有する。複数の太陽電池セル10のそれぞれは、入射する光を吸収して光起電力を発生する。太陽電池セル10は、例えば、結晶シリコン、ガリウム砒素(GaAs)またはインジウム燐(InP)等の半導体材料によって形成される。太陽電池セル10の構造は特に限定されないが、ここでは、一例として、結晶シリコンとアモルファスシリコンとが積層されているとする。図1では省略しているが、各太陽電池セル10の受光面および裏面には、互いに平行にx方向に延びる複数のフィンガー電極と、複数のフィンガー電極に直交するようにy方向に延びる複数、例えば2本のバスバー電極とが備えられる。バスバー電極は、複数のフィンガー電極のそれぞれを接続する。
複数の太陽電池セル10は、x−y平面上にマトリックス状に配列される。ここでは、x方向に4つの太陽電池セル10が並べられ、y方向に5つの太陽電池セル10が並べられる。なお、x方向に並べられる太陽電池セル10の数と、y方向に並べられる太陽電池セル10の数は、これらに限定されない。y方向に並んで配置される5つの太陽電池セル10は、タブ配線12によって直列に接続され、1つの太陽電池ストリング16が形成される。さらに、上述のように、x方向に4つの太陽電池セル10が並べられるので、y方向に延びた太陽電池ストリング16がx方向に4つ平行に並べられる。なお、太陽電池ストリング16は、複数の太陽電池セル10と複数のタブ配線12との組み合わせをいう。
太陽電池ストリング16を形成するために、タブ配線12は、隣接した太陽電池セル10のうちの一方の受光面側のバスバー電極と、他方の裏面側のバスバー電極とを電気的に接続する。すなわち、隣接した太陽電池セル10は互いにタブ配線12で電気的に接続されている。タブ配線12は、細長い金属箔であり、例えば、銅箔にハンダや銀等をコーティングしたものが用いられる。タブ配線12とバスバー電極との接続には樹脂が使用される。この樹脂は導電性、非導電性いずれでもよい。後者の場合は、タブ配線12とバスバー電極とを直接接触させることで電気的に接続される。また、タブ配線12とバスバー電極との接続は、樹脂ではなくハンダを用いてもよい。
さらに、太陽電池ストリング16のy軸の正方向側と負方向側において、複数の接続配線14がx方向に延びている。接続配線14は、隣接した2つの太陽電池ストリング16を電気的に接続する。
以上の構成において、太陽電池セル10、太陽電池ストリング16のそれぞれが「光電変換部」であってもよく、複数の太陽電池ストリング16と接続配線14との組み合わせが「光電変換部」であってもよい。なお、太陽電池モジュール100の外縁には、図示しないフレーム部材が取り付けられてもよい。フレーム部材は、太陽電池モジュール100の外縁を保護すると共に、太陽電池モジュール100を屋根等に設置する際に利用される。
図2は、図1のII−II線に沿った太陽電池モジュール100の一部を示す断面図である。太陽電池モジュール100は、太陽電池セル10とタブ配線12とを備えた太陽電池ストリング16、接続配線14、表面保護基板20、ゲル状高分子層22、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32を備えている。なお、図2の上側が受光面(表面)側に相当し、下側が裏面側に相当する。そのため、太陽電池モジュール100では、受光面側から順に、表面保護基板20と、ゲル状高分子層22と、第1封止材層26と、光電変換部(太陽電池セル10、タブ配線12、接続配線14)と、第2封止材層28と、裏面保護層32とが積層されている。
図2に示す構成において、太陽電池モジュール100の裏面には、裏面保護層32が設けられている。図2に示すように、裏面保護層32の厚みは表面保護基板20と比較して薄いため、裏面保護層32は剛性が小さく変形しやすい。その上、裏面保護層32の一方向の熱膨張係数は、表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さく、温度変化に起因する裏面保護層32の一方向の伸縮は、表面保護基板20の伸縮より小さい。
一方、ゲル状高分子層22は、引張弾性率が表面保護基板20、第1封止材層26及び第2封止材層28のうちのいずれの引張弾性率よりも小さく、柔軟性が高い。そのため、温度変化により表面保護基板20が伸縮した場合でも、表面保護基板20に隣接する下層のゲル状高分子層22は引張弾性率が小さいことから、表面保護基板20の伸縮に追従することができる。
以上のことから、温度変化により表面保護基板20が伸縮しても、ゲル状高分子層22がその伸縮に追従するため、表面保護基板20の伸縮による応力の発生が緩和される。また、裏面保護層32は、所定方向の熱膨張係数が表面保護基板20よりも小さく、温度変化により伸縮し難い。したがって、太陽電池モジュール100の表裏において、いずれか一方が伸縮しやすいということが抑えられ、応力のバランスが保たれる。ひいては、反りや内部応力の発生を防止することができる。
また、裏面保護層32は薄いが故に剛性が小さく変形しやすいため、曲面形状に対する追従性に優れる。さらに、裏面保護層32を薄くすることにより、表面保護基板20と同等の基板状のもの(裏面保護基板)と比較して軽量化を図ることができる。
(表面保護基板)
表面保護基板20は、太陽電池モジュール100の太陽光の受光側に位置し、透明樹脂から構成される基板である。表面保護基板20を構成する透明樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。これらの中でも、表面保護基板20としては、ポリカーボネート(PC)を用いることが好ましい。ポリカーボネート(PC)は、耐衝撃性および透光性に優れ、太陽電池モジュール100の表面を保護するのに好適である。
また、表面保護基板20は、その表面にシリコーン系やアクリルウレタン系などで構成されるハードコート層を含んでもよい。さらに、表面保護基板20又はハードコート層などに紫外線吸収剤や艶調整剤、反射防止成分を含んでもよい。
表面保護基板20の厚みは特に限定されないが、2mm〜6mmとすることが好ましく、3mm〜5mmとすることがより好ましい。後述するように、裏面保護層32の厚みは、表面保護基板20の厚みの10%以下であることが好ましい。そして、裏面保護層32の厚みが薄いが故に低下する機械強度は、表面保護基板20が厚いことで担保されている。表面保護基板20の厚みをこのような範囲とすることによって、太陽電池モジュール100を適切に保護し、入射光を光電変換部(太陽電池セル10)に効率よく到達させることができる。
表面保護基板20の引張弾性率は、1.0GPa〜10.0GPaであることが好ましく、2.3GPa〜2.5GPaであることがより好ましい。表面保護基板20の引張弾性率をこのような範囲とすることによって、太陽電池モジュール100の表面を適切に保護することができる。なお、本明細書における引張弾性率は、例えば、次のように、JIS K7161−1(プラスチック−引張特性の求め方−第1部:通則)により測定することができる。なお、当該引張弾性率は、温度が23±2℃、湿度が50±10%のときの値をいう。
Et=(σ2−σ1)/(ε2−ε1) (1)
上記式(1)において、Etは引張弾性率(Pa)、σ1はひずみε1=0.0005における応力(Pa)、σ2はひずみε2=0.0025における応力(Pa)を示す。
表面保護基板20の全光線透過率は80%以上であることが好ましく、90〜100%であることがより好ましい。表面保護基板20の全光線透過率をこの範囲とすることにより、光を効率よく光電変換部(太陽電池セル10)へ到達させることができる。なお、本明細書における全光線透過率は、例えば、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法−第1部:シングルビーム法)により測定することができる。
表面保護基板20の熱膨張係数(線膨張係数)は特に限定されないが、40〜110(×10−6−1)とすることができる。なお、本明細書における熱膨張係数(線膨張係数)は、JIS K7197:2012(プラスチックの熱機械分析による線膨脹率試験方法)により測定することができる。
(ゲル状高分子層)
ゲル状高分子層22は、柔軟性に富むゲル状高分子により形成される層であり、表面保護基板20と第1封止材層26との間に位置する。ゲル状高分子層22は柔軟性を有し、表面保護基板20が伸縮したとき、その伸縮に追従する。そのため、光電変換部に対して、表面保護基板20の伸縮による応力が伝わるのを防止することができる。すなわち、表面保護基板20の伸縮による応力は、ゲル状高分子層22により緩和することができる。
ゲル状高分子層22を構成する材料としては、各種ゲルを用いることができる。ゲルは特に限定されないが、溶媒を含有したゲルと溶媒を含有しないゲルに分類される。溶媒を含有したゲルとしては、分散媒が水であるヒドロゲル、又は分散媒が有機溶媒であるオルガノゲルを用いることができる。また、溶媒を含有したゲルとしては、数平均分子量が10000以上の高分子ゲル、数平均分子量が1000以上10000未満のオリゴマーゲル、数平均分子量が1000未満の低分子ゲルのいずれかを用いることができる。ゲル状高分子は、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種から構成されることが好ましい。
ゲル状高分子層22は、表面保護基板20の厚みに対して5〜70%の厚みを有することが好ましく、10〜50%の厚みを有することがより好ましい。ゲル状高分子層22がこのような厚みを有することで、表面保護基板20の膨張・収縮による応力を十分に緩和することができる。
ゲル状高分子層22の引張弾性率は、0.1kPa以上5MPa未満が好ましく、1kPa以上1MPa以下がより好ましい。ゲル状高分子層22の引張弾性率がこのような範囲であることにより、表面保護基板20の膨張・収縮による応力を十分に緩和することができる。
ゲル状高分子層22の全光線透過率は80%以上であることが好ましく、90〜100%であることが好ましい。ゲル状高分子層22の全光線透過率をこの範囲とすることにより、光を効率よく光電変換部(太陽電池セル10)へ到達させることができる。
(第1封止材層、第2封止材層)
第1封止材層26及び第2封止材層28は、光電変換部を封止する。第1封止材層26は、表面保護基板20のz軸の負方向側(下側)に配置されており、第2封止材層28は、裏面保護層32のz軸の正方向側(上側)に配置されている。
第1封止材層26としては、例えば、引張弾性率が0.001MPa〜1MPaであり、損失係数が0.1〜0.52であるゲルが使用される。このようなゲルとしては、例えば、シリコーンゲル、アクリルゲル及びウレタンゲルからなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。シリコーンゲルについて、引張弾性率は0.022MPa程度である。損失係数は、貯蔵剪断弾性率(G’)と損失剪断弾性率(G”)の比G”/G’であり、tanδで示される。損失係数は、材料が変形する際に材料がどのくらいエネルギーを吸収するかを示しており、tanδの値が大きいほどエネルギーを吸収する。この損失係数は、動的粘弾性測定装置によって測定される。
第1封止材層26は、透光性を有すると共に、表面保護基板20におけるx−y平面において僅かながら小さな寸法の面を有する矩形状のシート材によって形成される。なお、第1封止材層26は、液状であってもよい。
一方、第2封止材層28としては、例えば、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PVB(ポリビニルブチラール)、ポリイミド等の樹脂フィルムのような熱可塑性樹脂が使用される。なお、第2封止材層28としては、熱硬化性樹脂が使用されてもよい。第2封止材層28としては、EVAが使用されることが好ましい。EVAについて、引張弾性率は0.01〜0.25GPaであり、損失係数は0.05程度である。
第2封止材層28は、透光性を有すると共に、表面保護基板20におけるx−y平面において僅かながら小さな寸法の面を有する矩形状のシート材によって形成される。
ここで、図2に示すように、太陽電池モジュール100の裏面には、薄く剛性が小さい裏面保護層32が設けられている。裏面保護層32側に位置する第2封止材層28は裏面保護層32からの応力の影響を受けやすく、タブ配線12の断線することが危惧される。そこで、太陽電池モジュール100において、第2封止材層28の引張弾性率が、第1封止材層26の引張弾性率より大きいことが好ましい。このように、第2封止材層28の引張弾性率を大きくする、つまり変形し難くすることで、タブ配線12が変位し難くなり、裏面保護層32からの応力によるタブ配線12の断線を抑制することができる。
(中間層)
太陽電池モジュール100は、表面保護基板20と、ゲル状高分子層22と、第1封止材層26と、光電変換部と、第2封止材層28と、裏面保護層32とを備えている。ただ、太陽電池モジュール100は、ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の少なくとも一方に、中間層24,30をさらに有することが好ましい。また、中間層24,30は、引張弾性率が第1封止材層26及び第2封止材層28のいずれの引張弾性率よりも大きい層であることが好ましい。
上述の通り、第一実施形態においては、裏面保護層32を相対的に薄くしているため機械強度が高いとは言えず、裏面側の耐衝撃性の低下が危惧される。つまり、太陽電池モジュール100の運搬時や設置時において、裏面側に受ける衝撃により太陽電池セル10が破損することが危惧される。そこで、ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の少なくとも一方に、相対的に引張弾性率が大きい中間層を設けることにより、耐衝撃性を向上させることができる。
図3では、ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の双方に中間層24,30を設けた態様を示している。なお、図3に示す太陽電池モジュールは、中間層24,30を設けた点において図2に示す形態とは異なるが、それ以外の構成は同じである。また、強度向上の観点から、図3に示すように二層の中間層24,30を設けることが好ましい。
上述のように、中間層24は、引張弾性率が第1封止材層26及び第2封止材層28のいずれの引張弾性率よりも大きいことが好ましい。これにより、表面保護基板20が伸縮した場合でも、中間層24は表面保護基板20の伸縮に追従しないため、光電変換部へ応力が伝わるのを抑制することができる。
第一実施形態において、中間層24,30の熱膨張係数は、第1封止材層26及び第2封止材層28のいずれの熱膨張係数よりも小さいことが好ましい。このような構成により、温度変化により表面保護基板20が伸縮した場合でも、中間層24,30が表面保護基板20の伸縮による応力を緩和することができる。
中間層24,30を構成する材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、これらの共重合体が挙げられる。また、中間層24,30を構成する材料としては、ポリフッ化ビニル(PVF)などのフッ素樹脂、シリコーン樹脂、セルロース、ニトリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、アイオノマー、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイミドなどが挙げられる。中間層24,30を構成する材料は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。中でも、中間層24,30を構成する材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂が好ましい。また、中間層24,30は、いずれも同じ材料としてもよく、それぞれ異なる材料を用いてもよい。
本実施形態において、第2封止材層28と裏面保護層32との間に位置する中間層30は、電気絶縁性を有することが好ましい。裏面保護層32の基材として、CFRPなど導電性の基材を用いた場合には、リーク電流の発生が問題となる場合がある。そこで、第2封止材層28と裏面保護層32との間に電気絶縁性を有する中間層30を配置することで、リーク電流を絶縁することが可能となる。ここで使用する中間層30の材料は、上記中間層の材料の中でも電気絶縁性が高いものを用いることが好ましい。
中間層24,30の厚みは、1μm〜200μmであることが好ましく、10μm〜100μmであることがより好ましい。中間層24がこのような厚みを有することにより、表面保護基板20の膨張・収縮による応力の光電変換部への伝達を十分に抑えることができる。なお、中間層24,30の厚みは同じであってもよいし、それぞれ異ならせてもよい。
中間層24,30の熱膨張係数は、10〜50(×10−6−1)であることが好ましく、15〜30(×10−6−1)であることがより好ましい。中間層24の熱膨張係数がこの範囲であることにより、表面保護基板20が熱によって伸縮した場合でも、中間層24の伸縮は表面保護基板20よりも小さくなる。そのため、表面保護基板20の伸縮による応力が光電変換部へ伝達することを抑えることができる。
中間層24の全光線透過率は80%以上であることが好ましく、90〜100%であることが好ましい。中間層24の全光線透過率をこの範囲とすることにより、光を効率よく光電変換部(太陽電池セル10)へ到達させることができる。
また、中間層24,30の引張弾性率は、1.0〜10.0GPaが好ましく、2〜5GPaがより好ましい。中間層24の引張弾性率がこのような範囲であることで、表面保護基板20の伸縮による応力を十分に緩和することができる。
中間層24,30の表面及び裏面の少なくとも一方には、水蒸気透過率が1.0g/m・day以下の皮膜が形成されていることが好ましい。このような皮膜を中間層24,30に形成することで、第1封止材層26及び第2封止材層28への水蒸気の浸入がブロックされ、各封止材層に含まれる封止材の加水分解を抑制することができる。なお、本明細書における水蒸気透過率は、例えば、JIS K7129:2008(プラスチック−フィルム及びシート−水蒸気透過度の求め方(機器測定法))の付属書Bに規定された赤外線センサ法により求めることができる。
中間層24,30の表裏の少なくとも一方には、酸素透過率が8.0ml/m・day以下の皮膜が形成されていることが好ましい。このような皮膜を中間層24,30に形成することで、第1封止材層26及び第2封止材層28への酸素の浸入がブロックされ、各封止材層に含まれる封止材の酸化を抑制することができる。なお、本明細書における酸素透過率は、JIS K7126−1(GC法)により求めることができる。
中間層24,30に設けられる皮膜は、コーティング法又は蒸着法で形成することができる。中間層24,30に設けられる皮膜は、Si及びOを含む無機複合材料から構成されることが好ましい。そのような材料としては、シロキサン化合物などが挙げられ、その中でも、ポリオルガノシロキサンが好ましい。
(裏面保護層)
第一実施形態では、太陽電池モジュール100の裏面側を保護するために、バックシートとしての裏面保護層32を設けている。そして、裏面保護層32は、一方向にのみ配向した低熱膨張成分を有している。具体的には、図4(a)に示すように、裏面保護層32は、母材321と、母材321の内部に設けられ、低熱膨張成分である繊維材322とを有している。
裏面保護層32を構成する母材321は樹脂を含むことが好ましく、樹脂からなることがより好ましい。具体的には、母材321は、エポキシ樹脂、ポリイミド(PI)、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリエチレンナフタレート(PEN)からなる群より選ばれる少なくとも一つを含むことが好ましい。
裏面保護層32を構成する低熱膨張成分は、裏面保護層32における一方向の熱膨張係数が表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さくなるような材料を用いることが好ましい。具体的には、裏面保護層32の低熱膨張成分としては、繊維材322を用いることが好ましい。繊維材322は特に限定されないが、無機材料からなる無機繊維及び有機材料からなる有機繊維の少なくとも一方を用いることができ、例えば、炭素繊維、ガラス繊維及びアラミド繊維からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることが好ましい。
裏面保護層32は、マトリックス樹脂である母材321と繊維材322とを有する繊維強化プラスチック(FRP)を用いることが好ましい。繊維強化プラスチックとしては、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、アラミド繊維強化プラスチック(AFRP)からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることができる。なお、裏面保護層32として炭素繊維強化プラスチックを用いることにより、たわみが生じ難く、軽量な保護層を得ることができる。
太陽電池モジュール100において、低熱膨張成分である繊維材322は一方向にのみ配向している。具体的には、図4(a)に示すように、母材321の内部に含まれる繊維材322は、x方向に沿って配向している。または、母材321の内部に含まれる繊維材322は、y方向に沿って配向している。裏面保護層32として、繊維材322が一方向に並んだUD(UniDirection)材を用いることにより、太陽電池モジュールが凹状に反ってしまうことを抑制することが可能となる。
詳細に説明すると、太陽電池モジュール100において、裏面保護層32は、一方向の熱膨張係数が表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さくなっている。つまり、繊維材322がx方向に沿って配向している場合、裏面保護層32は、x方向の熱膨張係数が表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さくなっている。同様に、繊維材322がy方向に沿って配向している場合、裏面保護層32は、y方向の熱膨張係数が表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さくなっている。
さらに、裏面保護層32において、一方向の熱膨張係数と、一方向に垂直な他方向の熱膨張係数とは互いに異なる構成となっている。つまり、裏面保護層32において、繊維材322がx方向に沿って配向している場合、x方向の熱膨張係数と、x方向に垂直なy方向の熱膨張係数とは互いに異なる構成となっている。同様に、裏面保護層32において、繊維材322がy方向に沿って配向している場合、y方向の熱膨張係数とx方向の熱膨張係数とは互いに異なる構成となっている。
このような構成の太陽電池モジュール100を冷却した場合、樹脂製の表面保護基板20は、x方向及びy方向の両方に沿って収縮する。これに対して、裏面保護層32は、一方向(x方向又はy方向)の熱膨張係数が表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さくなっているため、裏面保護層32は、当該一方向では表面保護基板20よりも収縮しない。また、裏面保護層32は、当該一方向は収縮し難いが、一方向に垂直な他方向は収縮しやすい。このように、表面保護基板20はx方向及びy方向の両方に沿って収縮するが、裏面保護層32はx方向又はy方向に沿って収縮し難くなっていることにより、太陽電池モジュール100が凹状に変形することを抑制することができる。
また、図4(b)に示すように、第一実施形態の太陽電池モジュール100は、常温の状態で受光面側が凸となる曲面形状であってもよい。そして、このような凸状の太陽電池モジュール100を冷却した場合も、表面保護基板20はx方向及びy方向の両方に沿って収縮するが、裏面保護層32はx方向又はy方向に沿って収縮し難い。その結果、凸状の太陽電池モジュール100が凹状に変形することなく、凸状を維持することが可能となる。
これに対して、例えば、裏面保護層として、図5(a)に示すように、繊維材322が縦と横に交互に配向したクロス材を用いた場合、太陽電池モジュール100は凹状に変形する可能性が高くなる。つまり、クロス材は、x方向及びy方向の両方とも熱膨張係数が小さい。そのため、裏面保護層としてクロス材を用いた太陽電池モジュールを冷却した場合、表面保護基板20はx方向及びy方向の両方に沿って収縮するが、裏面保護層32はx方向及びy方向の両方とも収縮し難い。その結果、表面保護基板20全体の収縮の影響により、図5(b)に示すように、太陽電池モジュール100aは、凹状に変形してしまう。
このように、太陽電池モジュール100は、受光面側から順に、樹脂製の表面保護基板20と、ゲル状高分子層22と、第1封止材層26と、光電変換部と、第2封止材層28と、一方向に配向した低熱膨張成分を備える裏面保護層32とを有する。ゲル状高分子層22の引張弾性率が、表面保護基板20、第1封止材層26及び第2封止材層28のうちのいずれの引張弾性率よりも小さい。そして、裏面保護層32は、一方向の熱膨張係数が表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さい。また、裏面保護層32において、当該一方向の熱膨張係数と、一方向に垂直な他方向の熱膨張係数とは互いに異なる。その結果、表面保護基板20はx方向及びy方向の両方に沿って収縮するが、裏面保護層32はx方向又はy方向に沿って収縮し難い。そのため、太陽電池モジュール100が凹状に変形することを抑制することが可能となる。
なお、裏面保護層32において、低熱膨張成分は短手方向であるx方向又は長手方向であるy方向に沿って延伸している必要は無い。例えば、低熱膨張成分は、x方向又はy方向から所定角度傾斜した状態で延伸していてもよい。
また、裏面保護層32は、光電変換部の裏面での発電効率を上げるために、母材321に酸化チタンなどを添加し反射率を向上させてもよい。さらに、裏面保護層32の表面にメッキ処理を施してもよい。
太陽電池モジュール100において、表面保護基板20の熱膨張係数と、裏面保護層32における上記一方向に垂直な他方向の熱膨張係数との差は、可能な限り小さい方が好ましい。この場合、表面保護基板20のx方向及びy方向の収縮率が、裏面保護層32の他方向の収縮率と近似する。そして、上述のように、裏面保護層では、一方向の熱膨張係数が表面保護基板の熱膨張係数よりも小さいため、収縮率が小さい。そのため、太陽電池モジュール100を冷却した際には、表面保護基板20だけでなく、裏面保護層32の他方向も収縮することから、凹状に変形することが抑制される。表面保護基板の熱膨張係数と、裏面保護層における上記他方向の熱膨張係数との差は、30×10−6−1以下であることが好ましく、20×10−6−1以下であることがより好ましく、10×10−6−1以下であることが特に好ましい。
太陽電池モジュール100において、裏面保護層32が母材321と低熱膨張成分である繊維材322とを有し、繊維材322の熱膨張係数が母材321の熱膨張係数よりも小さいことが好ましい。繊維材322の熱膨張係数が母材321の熱膨張係数よりも小さいことにより、一方向の熱膨張係数と、当該一方向に垂直な他方向の熱膨張係数とが互いに異なる構成とすることができる。その結果、太陽電池モジュール100を冷却した際に凹状に変形することが抑制される。
裏面保護層32の厚みは特に限定されないが、表面保護基板20の厚みの10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。また、裏面保護層32の厚みの下限は、表面保護基板20の厚みの0.8%であることが好ましい。なお、裏面保護層32の厚みは、0.5mm以下であることが好ましい。裏面保護層32の厚みをこのようにすることで、裏面保護層32における内部応力の発生を抑制し、太陽電池モジュール100の軽量化を図ることが可能となる。また、裏面保護層32の厚みが薄い場合、太陽電池モジュール内部のガス抜け性を向上させることができる。例えば、第2封止材層28の材料としてEVAを用いた場合、EVAの分解により酢酸が生じることがあるが、裏面保護層32が薄い場合には、酢酸が外部に発散しやすくなる。
裏面保護層32の表面及び裏面の少なくとも一方には、バリア層を設けることが好ましい。つまり、図2に示す太陽電池モジュール100では、第2封止材層28と裏面保護層32との間にバリア層を設けることが好ましい。図3に示す太陽電池モジュール100では、中間層30と裏面保護層32との間にバリア層を設けることが好ましい。また、図2及び図3に示す裏面保護層32における、z軸の負方向側の主面(裏面)にバリア層を設けることも好ましい。そして、バリア層は、酸素及び水蒸気の少なくとも一方の透過を抑制する層であることが好ましい。このようなバリア層を設けることにより、太陽電池モジュール100の裏面から酸素及び/又は水蒸気が浸入することを抑制し、封止材の劣化を防ぐことが可能となる。なお、バリア層は、所定の厚みを有するフィルムであってもよく、薄膜状のコーティングであってもよい。バリア層は、中間層24,30に設けられる皮膜と同じ材料を用いることができる。
裏面保護層32にUD材の繊維強化プラスチックを用い、裏面保護層32の厚みを薄くした場合、UD材を必要に応じて部分的に重ね合わせることで、所望の箇所を補強するなど、裏面保護層32の中でその特性に強弱をつけることができる。なお、UD材を重ね合わせる場合、UD材の繊維をそれぞれ同じ方向に重ね合わせる必要がある。
また、裏面保護層32の厚みが薄くなると、第2封止材層28の形状に追従させながら裏面保護層32を貼り合わせることができ、第2封止材層28と裏面保護層32の間に気泡を混入し難くすることができる。例えば、表面保護基板20が曲面を有する形状であっても、第2封止材層28を介して表面保護基板20の形状に適合するように裏面保護層32を貼り合わせることができる。そのため、気泡の混入を抑制しつつ、曲面形状を有する太陽電池モジュール100を容易に製造することができる。なお、この際、裏面保護層32と第2封止材層28と中間層30を貼り合わせた状態でフィルムモジュールが作製されていると、このフィルムモジュール自体が柔軟性を有するため、表面保護基板20への貼り合わせを容易にすることができる。また、裏面保護層32の追従性が高いため、例えば各層を積層して曲面形状の太陽電池モジュール100を製造する場合などに、局所的な荷重が太陽電池セル10などに加わり難いため、太陽電池セル10の破損を抑制することができる。
さらに、裏面保護層32の厚みが薄くなると、第2封止材層28を素早く加熱して架橋することができるため、太陽電池モジュール100の製造時間を短縮するだけでなく、表面保護基板20が熱変形するのを抑制することができる。
太陽電池モジュール100において、光電変換部は、タブ配線12で接続された1以上の太陽電池セル10を有し、裏面保護層32において、繊維材322はタブ配線12の延在方向に配向することが好ましい。具体的には、図1に示す太陽電池モジュール100の場合、繊維材322はタブ配線12の延在方向であるy方向に沿って配設されていることが好ましい。この場合、裏面保護層32は、y方向に沿って伸縮し難くなることから、タブ配線12の変位が抑制され、断線を防止することが可能となる。
上述のように、太陽電池モジュール100において、光電変換部は、タブ配線12で接続された1以上の太陽電池セル10を有する。そして、裏面保護層32は、タブ配線12の延在方向と直交する方向の一部又は全体に亘り形成された少なくとも一つの切り込みを有する構成とすることができる。上述の通り、裏面保護層32は、繊維材322の配向方向がタブ配線12の延在方向となるように配置することが好ましい。ただ、その構成において、太陽電池モジュール100をタブ配線12の延在方向に沿って曲げる曲面形状とすると、繊維材322の配向方向で反りや内部応力の発生が危惧される。そこで、裏面保護層32に、タブ配線12の延在方向と直交する方向の一部又は全体に亘り切り込みを設けることで、反りや内部応力の発生を抑えることができる。
図6及び図7は、裏面保護層32に、タブ配線12の延在方向と直交する方向の全体に亘り切り込みを設けた形態を示している。すなわち、図6及び図7に示す裏面保護層32には、3つの切り込みを設けて4つに分割している。このように、裏面保護層32が分割されることで、切り込み部分において曲げに対する応力が遮断されるため、反りや内部応力の発生を抑えることができる。
裏面保護層32に設ける切り込みの形状、長さ又は太さは、上記効果を発揮する限りにおいて特に制限はない。図8(a)は、裏面保護層32の一辺から他辺に向けて切り込みを3つ設けた形態であり、図8(b)は対向する二辺において一辺からの切り込みと他辺からの切り込みとを交互に3つ設けた形態である。なお、図8(a)及び図8(b)の両方とも、他辺には切り込みは達していない。図8(a)及び図8(b)のいずれも、裏面保護層32のタブ配線12の延在方向と直交する方向の一部において切り込みを設けている。つまり、図6及び図7に示す形態とは異なり、裏面保護層32は完全に分割されず一体となっている。そして、図8(a)及び図8(b)のいずれの裏面保護層32も、切り込み部分において曲げに対する応力が遮断されるため、反りや内部応力の発生を抑えることができる。その他、裏面保護層32において、破線状に切り込みを設けてもよい。
太陽電池モジュール100は、光電変換部がタブ配線12で接続された1以上の太陽電池セル10を有し、表面保護基板20の受光面側が凸となる曲面形状であって、タブ配線12が曲面に沿って曲げられている構成とすることができる。太陽電池モジュール100において、裏面保護層32は、一方向の熱膨張係数が表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さく、裏面保護層32において、当該一方向の熱膨張係数と、一方向に垂直な他方向の熱膨張係数とは互いに異なる構成となっている。そのため、太陽電池モジュール100の受光面側が凸となる場合であっても、太陽電池モジュール100が凹状に変形することを抑制することが可能となる。
[第二実施形態の太陽電池モジュール]
次に、第二実施形態に係る太陽電池モジュールについて、図面に基づき詳細に説明する。なお、第一実施形態の太陽電池モジュールと同一構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図9は、第二実施形態に係る太陽電池モジュール100Aを示す平面図である。図10(a)は、図9のXA−XA線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図であり、図10(b)は、図9のXB−XB線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。なお、図10(a)及び図10(b)では、タブ配線12及び接続配線14を省略している。
図10に示すように、太陽電池モジュール100Aは、第一実施形態と同様に、太陽電池セル10、タブ配線12及び接続配線14を有する光電変換部、並びに表面保護基板20、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32を備えている。そのため、太陽電池モジュール100Aでは、受光面側から順に、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部(太陽電池セル10、タブ配線12、接続配線14)と、第2封止材層28と、裏面保護層32とが積層されている。
光電変換部、表面保護基板20、第1封止材層26及び第2封止材層28は、第一実施形態と同じものを使用することができる。また、裏面保護層32は、母材(マトリックス樹脂)と、母材の内部に設けられ、低熱膨張成分である繊維材とを有する繊維強化プラスチックを使用することができる。繊維強化プラスチックとしては、繊維材が一方向に並んだUD(UniDirection)材、又は繊維材が縦と横に交互に配向したクロス材を用いることができる。なお、裏面保護層32を構成する母材及び繊維材は、第一実施形態と同じものを使用することができる。
太陽電池モジュールを製造する際には、まず、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部と、第2封止材層28と、裏面保護層32とをこの順で積層することにより、積層体を得る。次いで、金型を用いて、積層体を100℃以上に加熱しながら加圧することで、各層を接着する。このとき、第1封止材層26及び第2封止材層28の面積と裏面保護層32の面積とがほぼ等しい場合、積層体を加熱しながら加圧した際、熱により封止材が溶融して、表面保護基板20と裏面保護層32との間から樹脂が漏れる場合がある。積層体から封止材の樹脂が漏れた場合、金型を汚染してしまいため、生産性が低下する可能性がある。
そのため、太陽電池モジュール100Aにおいて、光電変換部を平面視した場合、裏面保護層32の面積は、表面保護基板20の面積よりも小さく、第1封止材層26の面積及び第2封止材層28の面積よりも大きいことが好ましい。そして、裏面保護層32は、表面保護基板20の周縁において、第1封止材層26の端部26a及び第2封止材層28の端部28aを覆って表面保護基板20に直接接合されていることが好ましい。つまり、図10(a)及び図10(b)に示すように、第1封止材層26の端部26a及び第2封止材層28の端部28aは共に、裏面保護層32により覆われていることが好ましい。裏面保護層32は、太陽電池モジュール100Aの全周に亘って第1封止材層26の端部26a及び第2封止材層28の端部28aを覆い、表面保護基板20の裏面に対する裏面保護層32の接合部が環状に形成されることが好ましい。この場合、第1封止材層26及び第2封止材層28の全体が、表面保護基板20及び裏面保護層32により包まれた状態となる。なお、表面保護基板20と裏面保護層32との接合部は、接着剤を用いて形成されてもよく、裏面保護層32の溶着により形成されてもよい。
仮に、第1封止材層26の端部26a及び第2封止材層28の端部28aが外部に露出する場合、第1封止材層26及び第2封止材層28が加熱されてタック性を発現したときに、製造設備、モジュール自体、或いは金型を汚すことが想定される。また、第1封止材層26及び第2封止材層28を構成する封止材が、金型等と干渉しないように、表面保護基板20と裏面保護層32の間から外側にはみ出す封止材の量を制御することは困難である。このため、封止材のはみ出し形状が安定せず、太陽電池モジュールの外観不良を招く可能性がある。また、第1封止材層26及び第2封止材層28がはみ出さないように設計した場合には、太陽電池セル10の搭載量が減少することも懸念される。
これに対して、本実施形態のように、裏面保護層32が第1封止材層26の端部26a及び第2封止材層28の端部28aを覆う構造とすれば、かかる不具合の発生を防止することができる。さらに、空気及び水分が第1封止材層26及び第2封止材層28に作用し難くなるため、第1封止材層26及び第2封止材層28の劣化を抑制することができる。
このように、太陽電池モジュール100Aにおいて、光電変換部を平面視した場合、裏面保護層32の面積は、表面保護基板20の面積よりも小さく、第1封止材層26の面積及び第2封止材層28の面積よりも大きい。そして、裏面保護層32は、表面保護基板20の周縁において、第1封止材層26の端部26a及び第2封止材層28の端部28aを覆って表面保護基板20に直接接合されている。これにより、表面保護基板20と裏面保護層32との間から樹脂が漏れることを抑制して金型の汚染を防ぐことができるため、太陽電池モジュール100Aの生産性を高めることが可能となる。
なお、上述のように、太陽電池モジュール100Aは、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部と、第2封止材層28と、裏面保護層32とを備えている。ただ、太陽電池モジュール100Aは、第一実施形態と同様に、表面保護基板20と第1封止材層26との間にゲル状高分子層22を介在させてもよい。また、太陽電池モジュール100Aは、ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の少なくとも一方に、中間層24,30をさらに有していてもよい。
上述のように、太陽電池モジュール100Aは、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部と、第2封止材層28と、裏面保護層32とを積層した後に、加熱しながら加圧することで、得ることができる。なお、裏面保護層32に余分な部位が存在する場合には、太陽電池モジュール100Aを製造した後に、当該部位を切断して除去してもよい。
[第三実施形態の太陽電池モジュール]
次に、第三実施形態に係る太陽電池モジュールについて、図面に基づき詳細に説明する。なお、第一及び第二実施形態の太陽電池モジュールと同一構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図11は、第三実施形態に係る太陽電池モジュール100Bを示す平面図である。図12は、図11のXII−XII線に沿った太陽電池モジュール100Bの一部を示す断面図である。太陽電池モジュール100Bは、第一実施形態と同様に、複数の太陽電池セル10、複数のタブ配線12及び複数の接続配線14を有する光電変換部を備える。また、太陽電池モジュール100Bは、光電変換部に加え、表面保護基板20、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32を備えている。なお、図12の上側が受光面(表面)側に相当し、下側が裏面側に相当する。そのため、太陽電池モジュール100Bでは、受光面側から順に、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部と、第2封止材層28と、裏面保護層32とが積層されている。
(表面保護基板)
表面保護基板20は、太陽電池モジュール100Bの太陽光の受光側に位置し、透光性を有する樹脂材料から構成される基板である。表面保護基板20を構成する樹脂材料としては、第一実施形態で説明したものと同じものを使用することができる。
第一実施形態と同様に、表面保護基板20の厚みは、2mm〜6mmとすることが好ましく、3mm〜5mmとすることがより好ましい。表面保護基板20の引張弾性率は、1.0GPa〜10.0GPaであることが好ましく、2.3GPa〜2.5GPaであることがより好ましい。表面保護基板20の全光線透過率は80%以上であることが好ましく、90〜100%であることがより好ましい。また、表面保護基板20の熱膨張係数(線膨張係数)は、40〜110(×10−6−1)とすることが好ましい。
表面保護基板20は、受光側に向けて凸状であることが好ましい。図13(a)は、図11のXIIIA−XIIIA線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図であり、図13(b)は、図11のXIIIB−XIIIB線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。なお、図13(a)及び図13(b)では、タブ配線12及び接続配線14を省略している。図13(a)及び図13(b)に示すように、表面保護基板20は、受光側(z軸の正方向側)に向けて全体的に凸状となるように湾曲していることが好ましい。つまり、表面保護基板20は、タブ配線12の方向(y方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。また、表面保護基板20は、タブ配線12の方向に垂直な方向(x方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。これにより、太陽電池モジュール100Bを冷却し、表面保護基板20がx方向及びy方向の両方に沿って収縮した場合でも、表面保護基板20が変形する作用力を分散し、太陽電池モジュール100Bが凹状に変形することを抑制することができる。
(第1封止材層、第2封止材層)
第1封止材層26及び第2封止材層28は、太陽電池セル10を封止する。第1封止材層26は、表面保護基板20のz軸の負方向側(下側)に配置されており、第2封止材層28は、裏面保護層32のz軸の正方向側(上側)に配置されている。
第1封止材層26としては、第一実施形態と同様に、例えば、引張弾性率が0.001MPa〜1MPaであり、損失係数が0.1〜0.52であるゲルを用いることができる。また、第2封止材層28としては、第一実施形態と同様に、例えば、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、PVB(ポリビニルブチラール)、ポリイミド等の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、第2封止材層28としては、熱硬化性樹脂を使用してもよい。
第1封止材層26及び第2封止材層28は同じ材料により形成されていてもよい。具体的には、第1封止材層26及び第2封止材層28は、引張弾性率が0.001MPa〜1MPaであり、損失係数が0.1〜0.52であるゲルを用いてもよい。また、第1封止材層26及び第2封止材層28は、EVA、PVB、ポリイミド等の熱可塑性樹脂を用いてもよい。ただ、第一実施形態と同様に、太陽電池モジュール100Bにおいて、第2封止材層28の引張弾性率は、第1封止材層26の引張弾性率より大きいことが好ましい。
第1封止材層26は、透光性を有すると共に、x−y平面において、表面保護基板20よりも小さな寸法である矩形状のシート材によって形成される。また、第2封止材層28も透光性を有すると共に、x−y平面において、表面保護基板20よりも小さな寸法である矩形状のシート材によって形成される。
(裏面保護層)
裏面保護層32は、その強度を十分に確保するために、母材(マトリックス樹脂)と、母材の内部に設けられ、低熱膨張成分である繊維材とを有する繊維強化プラスチックからなることが好ましい。繊維強化プラスチックとしては、繊維材が一方向に並んだUD(UniDirection)材、又は繊維材が縦と横に交互に配向したクロス材を用いることができる。なお、裏面保護層32としてUD材を用いる場合、UD材は繊維方向に膨張収縮し難いことから、UD材を配置する方向を調整することにより、太陽電池セル10の破損やタブ配線12の切断を抑制することができる。なお、裏面保護層32を構成する母材及び繊維材は、第一実施形態と同じものを使用することができる。
裏面保護層32は、表面保護基板20と同様に、受光側に向けて凸状であることが好ましい。図13(a)及び図13(b)に示すように、裏面保護層32は、受光側(z軸の正方向側)に向けて全体的に凸状となるように湾曲していることが好ましい。つまり、裏面保護層32は、タブ配線12の方向(y方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。また、裏面保護層32は、タブ配線12の方向に垂直な方向(x方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。
裏面保護層32の厚みは特に限定されないが、第一実施形態と同様に、表面保護基板20の厚みの10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることがさらに好ましい。また、裏面保護層32の厚みの下限は、表面保護基板20の厚みの0.8%であることが好ましい。なお、裏面保護層32の厚みは、0.5mm以下であることが好ましい。
ここで、太陽電池モジュール100Bにおいて、太陽電池セル10を平面視した場合、表面保護基板20の端部20aより内側に、第1封止材層26の端部26a、第2封止材層28の端部28a及び裏面保護層32の端部32aが位置している。具体的には、図13(a)及び図13(b)に示すように、第1封止材層26の端部26a、第2封止材層28の端部28a及び裏面保護層32の端部32aは、表面保護基板20の端部20aよりも内側、つまり、太陽電池セル10側に位置している。これにより、表面保護基板20の外縁には、延在部20bが形成されている。
表面保護基板20に形成された延在部20bは、凸状の表面保護基板20における裏面保護層32との接合部(裏面保護層32の端部32a)から外部に向けて伸長することにより形成されている。そして、延在部20bは、太陽電池モジュール100Bの厚み方向(z方向)において、裏面保護層32から下方(z軸の負方向側)に向かって傾斜している。また、太陽電池モジュール100Bにおいて、延在部20bは、表面保護基板20の外縁全体に亘って形成されている。
ここで、太陽電池モジュール100Bを製造する際には、まず、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部である太陽電池セル10、タブ配線及び接続配線と、第2封止材層28と、裏面保護層32とをこの順で積層することにより、積層体を得る。次いで、積層体を100℃以上に加熱しながら加圧することで、各層を接着する。ただ、上述のように、表面保護基板20は透明樹脂から構成されるため、加熱後に常温まで冷却した際に、表面保護基板20は大きく収縮する。このとき、表面保護基板20と裏面保護層32は材料及び/又は厚みが異なることから、表面保護基板20と裏面保護層32は収縮率に差が生じる。本実施形態では、表面保護基板20は裏面保護層32よりも厚いことから、表面保護基板20は裏面保護層32よりも大きく収縮する。この際、表面保護基板20は、図13の矢印Aのように、凸状の表面保護基板20の頂点方向に向かって収縮する。
しかしながら、本実施形態では、表面保護基板20の外縁に延在部20bを設けている。延在部20bが表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たすことから、たとえ表面保護基板20が頂点方向に向かって収縮したとしても、表面保護基板20が凹状に反ってしまうことを抑制することができる。さらに、図13(a)及び図13(b)に示すように、延在部20bが厚み方向において、裏面保護層32から下方(z軸の負方向側)に向かって傾斜している場合には、収縮力のベクトルが裏面保護層32側に傾きやすくなる。その結果、太陽電池モジュール100B全体が凹状に変形することなく、凸状を維持することが可能となる。
このように、太陽電池モジュール100Bにおいて、表面保護基板20の外縁には延在部20bが設けられている。そのため、製造時の冷却工程において、表面保護基板20が大きく収縮したとしても、延在部20bが表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たすため、太陽電池モジュール100B全体が凹状に変形することを抑制することができる。また、太陽電池モジュール100Bを、高温状態と低温状態とを繰り返す環境で使用したとしても、表面保護基板20の外縁に延在部20bを設けることにより、使用時に太陽電池モジュール100Bが凹状に変形することを防ぐことができる。
表面保護基板20の外縁に設けられた延在部20bの長さLは、太陽電池モジュール100B全体が凹状に変形することを抑制できるならば特に限定されない。ただ、水平方向(x方向及びy方向)において、表面保護基板20の端部20aと裏面保護層32の端部32aとの間の長さL(延在部20bの長さL)は、1cm〜10cmであることが好ましく、3cm〜5cmであることがより好ましい。これにより、延在部20bが表面保護基板20の外縁を効率的に保持するため、表面保護基板20が凸状の表面保護基板20の頂点方向に向かって収縮したとしても、表面保護基板20が凹状に反ってしまうことを抑制することができる。
太陽電池モジュール100Bにおいて、表面保護基板20の延在部20bには、図14に示すように、凸形状のリブ20cを設けてもよい。リブ20cは、太陽電池モジュール100Bの厚み方向(z方向)において、表面保護基板20の端部20aから下方(z軸の負方向側)に向かって突出するように形成されている。このようなリブ20cを設けることによって、太陽電池モジュール100B全体の曲げ剛性を高めることができ、反り返りをさらに抑制することが可能となる。なお、リブ20cは、表面保護基板20の外縁の少なくとも一部に形成されていることが好ましく、表面保護基板20の外縁の全体に亘って形成されていることがより好ましい。
リブ20cの厚みは、生産性の観点から、表面保護基板20の厚みと同等であることが好ましい。具体的には、リブ20cの厚みは、2mm〜6mmとすることが好ましく、3mm〜5mmとすることがより好ましい。また、リブ20cの高さHは、後述するフレーム部材への取り付け性を良好にする観点から、2mm〜50mmとすることが好ましく、5mm〜10mmとすることがより好ましい。
上述のように、表面保護基板20の端部20aより内側に第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32の各端部が位置していることにより表面保護基板に形成された延在部20bは、表面保護基板の外縁全体に亘って形成されていることが好ましい。これにより、表面保護基板20の外縁全体に設けられた延在部20bが表面保護基板20の外縁を保持するため、太陽電池モジュール100B全体が凹状に変形することを抑制することが可能となる。
なお、光電変換部を平面視した場合、表面保護基板20の形状は、長辺と当該長辺よりも短い短辺とを有する略四角形であることが好ましい。そして、表面保護基板20の端部20aより内側に第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32の各端部が位置していることにより表面保護基板20に形成された延在部20bは、長辺の全体に形成されていることが好ましい。つまり、太陽電池モジュール100Bを平面視した場合に略四角形であるとき、延在部20bは長辺の全体にのみ形成されていてもよく、短辺の全体にのみ形成されていてもよい。ただ、延在部20bは、表面保護基板20の長辺の全体に形成されていることが好ましい。この場合でも、延在部20bが表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たすため、太陽電池モジュール100B全体が凹状に変形することを抑制することができる。
太陽電池モジュール100Bの外形は、平面視した場合に略四角形であることが好ましく、例えば長方形、正方形又は台形などとすることができる。また、太陽電池モジュール100Bは、角部に丸みを設けてもよい。そのため、太陽電池モジュール100Bの形状は、平面視した場合に正確な四角形である必要はない。
太陽電池モジュール100Bにおいて、裏面保護層32の線膨張係数は、表面保護基板20の線膨張係数よりも小さいことが好ましい。裏面保護層32の線膨張係数が表面保護基板20よりも小さい場合には、裏面保護層32は表面保護基板20よりも熱膨張が小さくなる。そのため、製造時に裏面保護層32が加熱された場合でも裏面保護層32の熱膨張が抑制されるため、裏面保護層32の形状が安定し、太陽電池セル10、タブ配線12及び接続配線14の破断を抑制することができる。また、裏面保護層32の熱膨張が抑制されることから、熱衝撃によるタブ配線12及び接続配線14の配線切れも抑制することができる。なお、裏面保護層32の線膨張係数は、低熱膨張成分である繊維材の添加量や配向により調整することができる。
(ゲル状高分子層)
上述のように、太陽電池モジュール100Bは、表面保護基板20と、第1封止材層26と、太陽電池セル10と、第2封止材層28と、裏面保護層32とを備えている。ただ、太陽電池モジュールは、図15に示すように、表面保護基板20と第1封止材層26との間に、第一実施形態と同様に、ゲル状高分子層22を介在させてもよい。ゲル状高分子層22は柔軟性を有し、表面保護基板20が伸縮したとき、その伸縮に追従する。そのため、太陽電池セル10に対して、表面保護基板20の伸縮による応力が伝わるのを防止することができる。
(中間層)
太陽電池モジュール100Bは、ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の少なくとも一方に、中間層24,30をさらに有することが好ましい。また、中間層24,30は、引張弾性率が第1封止材層26及び第2封止材層28のいずれの引張弾性率よりも大きい層であることが好ましい。ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の少なくとも一方に、相対的に引張弾性率が大きい中間層を設けることにより、耐衝撃性を向上させることができる。
図16では、ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の双方に中間層24,30を設けた態様を示している。なお、強度向上の観点から、図16に示すように二層の中間層24,30を設けることが好ましい。また、中間層24,30は、第一実施形態で説明したものと同じものを使用することができる。
このように、太陽電池モジュール100Bは、複数の太陽電池セル10を備える光電変換部と、太陽電池セル10に対して光が入射する受光側に設けられ、透光性を有する第1封止材層26とを備える。太陽電池モジュールは、さらに、第1封止材層26よりも受光側に設けられ、透光性を有する樹脂材料で構成され、さらに受光側に向けて凸状である表面保護基板20と、太陽電池セルにおける受光側とは反対側に設けられる第2封止材層28とを備える。太陽電池モジュール100Bは、さらに、第2封止材層28における太陽電池セル10とは反対側に設けられる裏面保護層32を備える。光電変換部を平面視した場合、表面保護基板20の端部20aより内側に、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32の各端部が位置している。そのため、製造時の冷却工程において、表面保護基板20が大きく収縮したとしても、延在部20bが表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たし、太陽電池モジュール100B全体が凹状に変形することを抑制することができる。また、太陽電池モジュール100Bを、高温状態と低温状態とを繰り返す環境で使用したとしても、延在部20bが設けられていることにより、使用時に太陽電池モジュール100Bが凹状に変形することを防ぐことが可能となる。
なお、太陽電池モジュール100Bの外縁には、図示しないフレーム部材が取り付けられてもよい。フレーム部材は、太陽電池モジュール100Bにおける表面保護基板20の端部20aを保護すると共に、太陽電池モジュール100Bを屋根等に設置する際に利用される。
また、太陽電池モジュール100Bにおいて、表面保護基板20に延在部20bを設けることで、延在部20bを介して、表面保護基板20と、後述する移動体などのフレーム部材とを接合することができる。そのため、表面保護基板20に設けた延在部20bは、他の部材との連結部として機能することができる。
[第四実施形態の太陽電池モジュール]
次に、第四実施形態に係る太陽電池モジュールについて、図面に基づき詳細に説明する。なお、第一乃至第三実施形態の太陽電池モジュールと同一構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図17は、第四実施形態に係る太陽電池モジュール100Cを示す平面図である。太陽電池モジュール100Cは、第三実施形態と同様に、太陽電池セル10、タブ配線12及び接続配線14を有する光電変換部、並びに表面保護基板20、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32を備えている。そのため、太陽電池モジュール100Cでは、受光面側から順に、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部(太陽電池セル10、タブ配線12、接続配線14)と、第2封止材層28と、裏面保護層32とが積層されている。
(表面保護基板)
表面保護基板20は、第三実施形態と同様に、太陽電池モジュール100Cの太陽光の受光側に位置し、透光性を有する樹脂材料から構成される基板である。そして、第三実施形態と同様に、表面保護基板20は、受光側に向けて凸状であることが好ましい。
図18(a)は、図17のXVIIIA−XVIIIA線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図であり、図18(b)は、図17のXVIIIB−XVIIIB線に沿った太陽電池モジュールの断面を示す概略図である。なお、図18(a)及び図18(b)では、タブ配線12及び接続配線14を省略している。図18(a)及び図18(b)に示すように、表面保護基板20は、受光側(z軸の正方向側)に向けて全体的に凸状となるように湾曲していることが好ましい。つまり、表面保護基板20は、タブ配線12の延在方向(y方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。また、表面保護基板20は、タブ配線12の延在方向に垂直な方向(x方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。これにより、太陽電池モジュール100Cを冷却し、表面保護基板20がx方向及びy方向の両方に沿って収縮した場合でも、表面保護基板20が変形する作用力を分散し、太陽電池モジュール100Cが凹状に変形することを抑制することができる。
(第1封止材層、第2封止材層)
第1封止材層26及び第2封止材層28は、第三実施形態と同様に、太陽電池セル10を封止する。第1封止材層26は、表面保護基板20のz軸の負方向側(下側)に配置されており、第2封止材層28は、裏面保護層32のz軸の正方向側(上側)に配置されている。
(裏面保護層)
本実施形態では、第三実施形態と同様に、太陽電池モジュール100Cの裏面側を保護するために、バックシートとしての裏面保護層32を設けている。裏面保護層32は、表面保護基板20と同様に、受光側に向けて凸状であることが好ましい。図18(a)及び図18(b)に示すように、裏面保護層32は、受光側(z軸の正方向側)に向けて全体的に凸状となるように湾曲していることが好ましい。つまり、裏面保護層32は、タブ配線12の延在方向(y方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。また、裏面保護層32は、タブ配線12の延在方向に垂直な方向(x方向)に沿って、受光側に向けて凸状となるように湾曲していることが好ましい。なお、裏面保護層32は、第三実施形態と同じものを使用することができる。
太陽電池モジュール100Cにおいて、太陽電池セル10を平面視した場合、表面保護基板20の端部20aより内側に、第1封止材層26の端部26a、第2封止材層28の端部28a及び裏面保護層32の端部32aが位置している。具体的には、図18(a)及び図18(b)に示すように、第1封止材層26の端部26a、第2封止材層28の端部28a及び裏面保護層32の端部32aは、表面保護基板20の端部20aより内側、つまり、太陽電池セル10側に位置している。これにより、表面保護基板20の外縁には、延在部20bが形成されている。
表面保護基板20に形成された延在部20bは、表面保護基板20における裏面保護層32との接合部(裏面保護層32の端部32a)から外部に向けて伸長することにより形成されている。そして、延在部20bは、太陽電池モジュール100Cの厚み方向(z方向)において、裏面保護層32から下方(z軸の負方向側)に向かって傾斜している。また、太陽電池モジュール100Cにおいて、延在部20bは、表面保護基板20の外縁全体に亘って形成されている。
ここで、表面保護基板20の端部20aより内側に第1封止材層、第2封止材層及び裏面保護層の各端部が位置していることにより表面保護基板に形成された延在部20bには、表面保護基板よりも曲げ強さが大きい補強部材21が配置されていることが好ましい。具体的には、図17に示すように、補強部材21は、表面保護基板20の延在部20b全体に亘って配置されており、平面視した場合に略矩形状のフレームとなっている。さらに、図18に示すように、表面保護基板20の延在部20bには、裏面保護層32から下方に向かって突出する突出部20dが形成されている。突出部20dにより、z軸に平行な端部20a及び内面20eと、x−y平面に平行な平坦面20fとが形成されている。そして、突出部20dの内部には補強部材21が埋設されており、補強部材21の断面は略矩形状となっている。
図17及び図18に示すように、補強部材21は、平面視した場合、太陽電池セル10よりも外側、つまり表面保護基板20の端部20a側に配置されている。また、補強部材21は、平面視した場合、表面保護基板20における裏面保護層32との接合部(裏面保護層32の端部32a)よりも外側、つまり表面保護基板20の端部20a側に配置されていることが好ましい。
補強部材21は、表面保護基板20よりも曲げ強さが大きいことが好ましい。つまり、補強部材21を構成する材料は、表面保護基板20を構成する材料よりも曲げ強さが大きいことが好ましい。このような剛性の高い補強部材21を表面保護基板20の延在部20bに設けることにより、後述するように、太陽電池モジュール100Cの温度変化により生じる反りを抑制することが可能となる。なお、本明細書において、表面保護基板20及び補強部材21の曲げ強さは、JIS K7171:2016(プラスチック−曲げ特性の求め方)により求めることができる。
補強部材21を構成する材料としては、表面保護基板20よりも曲げ強さを高めることが可能な材料を用いることが好ましい。例えば、補強部材21を構成する材料は、樹脂及び金属の少なくとも一方を用いることができる。補強部材21を構成する樹脂は特に限定されないが、例えば上述の裏面保護層32を構成する樹脂と同じものを使用することができる。補強部材21を構成する金属は特に限定されないが、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金を使用することができる。補強部材21を構成する材料としては、繊維強化プラスチックを用いることも好ましい。補強部材21を構成する繊維強化プラスチックとしては、上述の裏面保護層32を構成する繊維強化プラスチックと同じものを使用することができる。
ここで、太陽電池モジュール100Cを製造する際には、まず、表面保護基板20と、第1封止材層26と、光電変換部である太陽電池セル10、タブ配線及び接続配線と、第2封止材層28と、裏面保護層32とをこの順で積層することにより、積層体を得る。次いで、積層体を100℃以上に加熱しながら加圧することで、各層を接着する。ただ、上述のように、表面保護基板20は透明樹脂から構成されるため、加熱後に常温まで冷却した際に、表面保護基板20は大きく収縮する。このとき、表面保護基板20と裏面保護層32は材料及び/又は厚みが異なることから、表面保護基板20と裏面保護層32は収縮率に差が生じる。本実施形態では、表面保護基板20は裏面保護層32よりも厚いことから、表面保護基板20は裏面保護層32よりも大きく収縮する。この際、表面保護基板20は、図18の矢印Aのように、凸状の表面保護基板20の頂点方向に向かって収縮する。
しかしながら、本実施形態では、表面保護基板20の外縁に延在部20bを設け、さらに延在部20bに、曲げ強さが高い補強部材21を配置している。そのため、補強部材21が表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たすことから、たとえ表面保護基板20が頂点方向に向かって収縮したとしても、表面保護基板20が凹状に反ってしまうことを抑制することができる。さらに、図18(a)及び図18(b)に示すように、補強部材21が厚み方向において、裏面保護層32から下方(z軸の負方向側)に向かって突出している場合には、収縮力のベクトルが裏面保護層32側に傾きやすくなる。その結果、太陽電池モジュール100C全体が凹状に変形することなく、凸状を維持することが可能となる。
このように、太陽電池モジュール100Cにおいて、表面保護基板20の外縁には補強部材21が設けられている。そのため、製造時の冷却工程において、表面保護基板20が大きく収縮したとしても、補強部材21が表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たすため、太陽電池モジュール100C全体が凹状に変形することを抑制することができる。また、太陽電池モジュール100Cを、高温状態と低温状態とを繰り返す環境で使用したとしても、表面保護基板20の外縁に補強部材21を設けることにより、使用時に太陽電池モジュール100Cが凹状に変形することを防ぐことができる。
なお、表面保護基板20の厚み方向(z方向)において、補強部材21を埋設した状態の延在部20bの厚みは、表面保護基板20における延在部20b以外の部位の厚みよりも大きいことが好ましい。この場合でも、延在部20bが表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たすため、たとえ表面保護基板20が頂点方向に向かって収縮したとしても、表面保護基板20が凹状に反ってしまうことを抑制することができる。
上述のように、太陽電池モジュール100Cにおいて、表面保護基板20の延在部20bには、補強部材21を配置している。そして、図18に示すように、補強部材21は、表面保護基板20の延在部20bに埋設されていることが好ましい。つまり、補強部材21の表面全体が表面保護基板20を構成する樹脂により覆われ、延在部20bの内部に固定されていることが好ましい。補強部材21が延在部20bに埋設されていることにより、補強部材21が金属からなる場合、錆などの補強部材21の劣化を抑制し、長期間に亘り太陽電池モジュール100Cの変形を防ぐことが可能となる。また、補強部材21が延在部20bに埋設されることで、接着不良により表面保護基板20から補強部材21が脱落することを抑制できる。さらに、補強部材21が埋設されることで、太陽電池モジュール100Cの製造時に組み付ける部品点数が削減されるため、製造コストを抑制することが可能となる。
上述のように、太陽電池モジュール100Cにおいて、補強部材21は、表面保護基板20の延在部20bの少なくとも一部に配置されている。ただ、補強部材21は、表面保護基板20の延在部20b全体に亘って配置されていることが好ましい。これにより、延在部20b全体に設けられた補強部材21が表面保護基板20の外縁を強固に保持するため、太陽電池モジュール100C全体が凹状に変形することを抑制することが可能となる。
なお、光電変換部を平面視した場合、表面保護基板20の形状は、長辺と当該長辺よりも短い短辺とを有する略四角形であることが好ましい。そして、補強部材21は、長辺の全体に配置されていることが好ましい。つまり、太陽電池モジュール100Cを平面視した場合に略四角形であるとき、補強部材21は長辺の全体にのみ配置されていてもよく、短辺の全体にのみ配置されていてもよい。ただ、補強部材21は、表面保護基板20の長辺の全体に配置されていることが好ましい。この場合でも、補強部材21が表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たすため、太陽電池モジュール100C全体が凹状に変形することを抑制することができる。また、補強部材21を表面保護基板20の長辺側のみに配置することにより、最小量の補強部材21で凹状への変形を抑制し、さらに軽量化及び低コスト化を図ることが可能となる。
太陽電池モジュール100Cの外形は、平面視した場合に略四角形であることが好ましく、例えば長方形、正方形又は台形などとすることができる。また、太陽電池モジュール100Cは、角部に丸みを設けてもよい。そのため、太陽電池モジュール100Cの形状は、平面視した場合に正確な四角形である必要はない。
なお、太陽電池モジュール100Cにおける表面保護基板20の外縁には、フレーム部材が取り付けられてもよい。フレーム部材は、太陽電池モジュールにおける表面保護基板20の外縁を保護すると共に、太陽電池モジュールを屋根等に設置する際に利用される。また、太陽電池モジュールにおいて、表面保護基板20に延在部20bを設けることで、延在部20bを介して、表面保護基板20と、後述する移動体などのフレーム部材とを接合することができる。そのため、表面保護基板20に設けた延在部20bは、他の部材との連結部として機能することができる。
詳細に説明すると、図19及び図20に示すように、太陽電池モジュール100Dは、平面視した際に略矩形状のフレーム部材40を備えている。フレーム部材40は、表面保護基板20の延在部20bに取り付けられ、表面保護基板20の端部20a及び平坦面20fを取り囲んでいる。フレーム部材40は、接着剤等の取付手段を用いて延在部20bに取り付けられる。
図20(a)及び図20(b)に示すように、フレーム部材40は、断面がL字状の形状を有する。つまり、フレーム部材40は、z方向に延在して延在部20bの端部20aを覆う側方被覆部40aと、x方向又はy方向に突出する位置決め部40bとを有する。
フレーム部材40を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート、塩化ビニル樹脂、ポリエステル、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂やポリウレタンなどの熱硬化性樹脂、ニトリルゴムなどのゴム材料を用いることができる。また、フレーム部材40を構成する材料としては、アルミニウムや鋼材等の金属材料を用いることもできる。
取付手段である接着剤層41は、表面保護基板20の端部20aと側方被覆部40aとの間、及び表面保護基板20の平坦面20fと位置決め部40bとの間に介在し、表面保護基板20とフレーム部材40とを固着している。接着剤層41は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂及びシリコーン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一つを含むことができる。また、接着剤層41は、例えば、硬化剤を加えたエポキシ樹脂に固形成分を混合することでペースト状とした樹脂で構成されることが好ましい。ただ、接着剤層41としては、表面保護基板20の延在部20bとフレーム部材40との間に配置され、延在部20bとフレーム部材40とを接着することが可能な樹脂材料であれば、如何なるものも使用することができる。
太陽電池モジュール100Dのように、表面保護基板20の延在部20bを活用することで、表面保護基板20の外周にフレーム部材40を設置することができる。さらに、表面保護基板20の延在部20bとフレーム部材40との間に接着剤層41のような取付手段を介在させることで、太陽電池モジュールにおける裏面保護層32の裏面側の密閉性を高め、当該裏面側に異物が混入することを抑制することができる。
太陽電池モジュール100Cでは、図18に示すように、表面保護基板20の延在部20bに補強部材21を配置し、さらに補強部材21は延在部20bに埋設されている態様とすることができる。ただ、本実施形態はこのような態様に限定されず、表面保護基板20の延在部20bに補強部材21を配置することにより、太陽電池モジュール100Cが凹状に反ることを抑制することができる。そのため、補強部材21は、表面保護基板20の外部に露出した状態で、表面保護基板20の延在部20bに配置されていてもよい。
図21に示すように、表面保護基板20の延在部20bは、表面保護基板20における裏面保護層32との接合部(裏面保護層32の端部32a)から外部に向けて伸長することにより形成されている。そして、補強部材21は、延在部20bにおける受光面(表面)とは反対側の裏面に固定されていてもよい。また、補強部材21は、太陽電池モジュール100Cの厚み方向(z方向)において、裏面保護層32から下方(z軸の負方向側)に向かって突出するように設けられていてもよい。さらに、図22に示すように、補強部材21は、延在部20bにおける受光面(表面)に固定されていてもよい。また、補強部材21は、太陽電池モジュール100Cの厚み方向(z方向)において、表面保護基板20の上方(z軸の正方向側)に向かって突出するように設けられていてもよい。
図21及び図22に示すように、表面保護基板20の延在部20bには補強部材21が配置されており、さらに表面保護基板20における裏面保護層32との接合部よりも外縁側に、補強部材21が接触していることが好ましい。このように、太陽電池セル10の設置面として機能する裏面保護層32よりも外縁側に補強部材21を設けることで、表面保護基板20の外縁を強固に保持し、凹状に反ってしまうことを抑制することができる。
ここで、補強部材21は、表面保護基板20における裏面保護層32との接合部(裏面保護層32の端部32a)を跨ぐように、表面保護基板20の裏面に設けられていてもよい。具体的には、図23に示すように、補強部材21の一部分が上記接合部よりも外縁側に位置しており、補強部材21の他の部分が上記接合部よりも内側、つまり太陽電池セル10側に位置していてもよい。この際、補強部材21は、板状であることが好ましい。このように、補強部材21が、表面保護基板20における裏面保護層32との接合部を跨ぐように、表面保護基板20の裏面に設けられている場合でも、表面保護基板20の延在部20bを保持し、凹状に反ってしまうことを抑制することが可能となる。
上述のように、太陽電池モジュール100Cは、表面保護基板20と、第1封止材層26と、太陽電池セル10と、第2封止材層28と、裏面保護層32とを備えている。ただ、太陽電池モジュール100Cは、第三実施形態と同様に、表面保護基板20と第1封止材層26との間にゲル状高分子層22を介在させてもよい。また、太陽電池モジュール100Cは、ゲル状高分子層22と第1封止材層26との間、及び第2封止材層28と裏面保護層32との間の少なくとも一方に、中間層24,30をさらに有していてもよい。
このように、太陽電池モジュール100C,100Dは、複数の太陽電池セル10と、太陽電池セル10に対して光が入射する受光側に設けられ、透光性を有する第1封止材層26とを備える。太陽電池モジュール100C,100Dは、さらに、第1封止材層26よりも受光側に設けられ、透光性を有する樹脂材料で構成されている表面保護基板20と、太陽電池セル10における受光側とは反対側に設けられる第2封止材層28とを備える。太陽電池モジュール100C,100Dは、さらに、第2封止材層28における太陽電池セル10とは反対側に設けられる裏面保護層32を備える。そして、表面保護基板20の延在部20bには、表面保護基板20よりも曲げ強さが大きい補強部材21が配置されている。そのため、製造時の冷却工程において、表面保護基板20が大きく収縮したとしても、延在部20bに設けた補強部材21が表面保護基板20の外縁を保持するフレームの役割を果たし、太陽電池モジュール全体が凹状に変形することを抑制することができる。また、太陽電池モジュール100Cを、高温状態と低温状態とを繰り返す環境で使用したとしても、延在部20bに補強部材21が設けられていることにより、使用時に太陽電池モジュール100Cが凹状に変形することを防ぐことが可能となる。また、補強部材21に軽量な材料を用いることで、表面保護基板20の軽量化を図りつつも、太陽電池モジュール100Cの反りを抑制することが可能となる。
なお、太陽電池モジュール100C,100Dは、上述のように、太陽電池セル10、表面保護基板20、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32が全体として受光側に向けて凸状となっていることが好ましい。ただ、本実施形態の太陽電池モジュールはこのような形状に限定されず、太陽電池セル10、表面保護基板20、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32が全体として平板状であってもよい。つまり、太陽電池セル10、表面保護基板20、第1封止材層26、第2封止材層28及び裏面保護層32が全体としてx−y平面に平行であってもよい。
[移動体]
本実施形態の移動体は、上述の太陽電池モジュールを具備する移動体である。当該移動体としては、例えば、自動車等の車両、電車、又は船舶等などが挙げられる。本実施形態の太陽電池モジュールは、自動車に搭載される場合、ボンネットやルーフパネルなどの自動車本体の上面部分に設置されることが好ましい。いずれの移動体も、本実施形態の太陽電池モジュールにより発電して得た電流がファン、モーターなどの電気機器に供給され、当該電気機器の駆動及び制御に使用される。
以下、実施例1により第一実施形態の太陽電池モジュールをさらに詳細に説明するが、第一実施形態の太陽電池モジュールはこれらによって限定されるものではない。
[実施例1−1]
図24に示すように、受光面側から順に、表面保護基板20、ゲル状高分子層22、第1封止材層26、太陽電池セル10、第2封止材層28、及び裏面保護層32を積層した太陽電池モジュールについて、シミュレーションにより評価を行った。
なお、表面保護基板20は、ポリカーボネート板を使用し、厚みを2mmとした。ゲル状高分子層22は、シリコーンゲルを使用し、厚みを1mmとした。第1封止材層26及び第2封止材層28は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を使用し、厚みをそれぞれ0.6mmとした。太陽電池セル10は、厚みを0.12mmとした。裏面保護層32は、炭素繊維が一方向に配向した炭素繊維強化プラスチック(UD材)を使用し、厚みを0.2mmとした。
ここで、使用した裏面保護層32に関し、図25(a)に示す、炭素繊維の繊維方向B、及び繊維方向Bに垂直な方向Cの、熱膨張係数と引張弾性率を表1に示す。表1に示すように、裏面保護層32における繊維方向Bの熱膨張係数は、垂直な方向Cよりも小さいため、裏面保護層32は繊維方向Bに沿って伸縮し難い層となっている。また、表面保護基板20としてポリカーボネート板を使用しているため、裏面保護層32における繊維方向の熱膨張係数は、表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さくなっている。
Figure 2019176646
このような太陽電池モジュールを冷却した場合の二次元の変位を、シミュレーションにより解析した。解析ソフトとして、ムラタソフトウェア株式会社製Femtet(登録商標)を用いた。また、解析条件は、次のように設定した。
・2Dモデル 1/2対称
・ソルバ:応力解析、静解析
・モデルサイズ:280mm
・メッシュ形状:テトラ2次要素
・境界条件:固定無し
・熱負荷:25℃から−40℃
シミュレーション結果を図25(b),図25(c),図25(d)に示す。図25(b)は、太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を、繊維方向Bに沿って求めた結果を示す。図25(c)は、太陽電池モジュールを冷却した場合の変位を、繊維方向Bに垂直な方向Cに沿って求めた結果を示す。なお、図25(b)及び図25(c)では、太陽電池モジュールの左端を固定した場合の右端の変位を求めている。また、図25(b)及び図25(c)では、25℃における太陽電池モジュールを実線で表し、−40℃における太陽電池モジュールを二点鎖線で表している。図25(d)のグラフは、太陽電池モジュールの右端における上下方向(z方向)の変位量と温度との関係を示している。
図25(b)に示すように、太陽電池モジュールを冷却した場合、繊維方向Bでは、太陽電池モジュールの右端は上方に向かって変位することが分かる。また、図25(d)に示すように、25℃から−40℃に冷却した場合、太陽電池モジュールの右端は、上方に5mm程度反ることが分かる。これに対して、図25(c)に示すように、太陽電池モジュールを冷却した場合、繊維方向Bに垂直な方向Cでは、太陽電池モジュールの右端は下方に向かって変位することが分かる。また、図25(d)に示すように、25℃から−40℃に冷却した場合、太陽電池モジュールの右端は、下方に2.5mm程度反ることが分かる。
つまり、繊維方向Bでは、表面保護基板20が収縮している反面、裏面保護層32が収縮し難いため、太陽電池モジュールは全体として上方に反る状態となることが分かる。これに対して、繊維方向Bに垂直な方向Cでは、表面保護基板20が収縮した際には裏面保護層32も収縮するため、太陽電池モジュールは全体として下方に反る状態となることが分かる。
[実施例1−2]
実施例1−1と同じ太陽電池モジュールを用いて、シミュレーションにより三次元評価を行った。具体的には、太陽電池モジュールを冷却した場合の三次元の変位を、シミュレーションにより解析した。解析ソフトは、実施例1−1と同じものを用いた。また、解析条件は、次のように設定した。
・3Dモデル 1/4対称
・応力:静解析
・モデルサイズ:1m×1m
・モデル形状:R6000の2軸に湾曲した凸形状
・メッシュ形状:テトラ2次要素
・境界条件:固定無し
・熱負荷:25℃から−40℃
本例の太陽電池モジュールでは、図26(a)に示すように、裏面保護層として、炭素繊維がマトリックス樹脂の内部で一方向に配向しているUD材を使用した。そして、図26(b)及び図26(c)では、このような太陽電池モジュールのシミュレーションの結果を示している。なお、図26(b)では、太陽電池モジュールの左端を固定した場合の右端の変位を求めている。また、図26(b)では、25℃における太陽電池モジュールを実線で表し、−40℃における太陽電池モジュールを二点鎖線で表している。図26(c)のグラフは、太陽電池モジュールの右端における上下方向(z方向)の変位量と温度との関係を示している。
図26(b)に示すように、太陽電池モジュールを冷却した場合、太陽電池モジュールの右端は下方に向かって変位することが分かる。また、図26(c)に示すように、25℃から−40℃に冷却した場合、太陽電池モジュールの右端は、下方に向かって7mm以上反ることが分かる。つまり、実施例1−2の太陽電池モジュールは、表面保護基板20が収縮した際には、裏面保護層32における炭素繊維に垂直な方向も収縮するため、太陽電池モジュールは全体として下方に反る状態となることが分かる。
[比較例1]
実施例1−2の太陽電池モジュールにおける裏面保護層32をUD材からクロス材に変更したこと以外は、実施例1−2と同様にして、シミュレーションにより三次元評価を行った。具体的には、本例の太陽電池モジュールでは、図27(a)に示すように、裏面保護層として、炭素繊維がマトリックス樹脂の内部で縦と横に交互に配向しているクロス材を使用した。なお、クロス材からなる裏面保護層は、x方向及びy方向の両方とも、熱膨張係数が1×10−6−1であり、引張弾性率が120GPaである。また、表面保護基板20としてポリカーボネート板を使用しているため、裏面保護層におけるx方向及びy方向の熱膨張係数は、表面保護基板20の熱膨張係数よりも小さくなっている。なお、本例において、解析ソフト及び解析条件は、実施例1−2と同じとした。
図27(b)及び図27(c)では、このような太陽電池モジュールのシミュレーションの結果を示している。なお、図27(b)では、太陽電池モジュールの左端を固定した場合の右端の変位を求めている。また、図27(b)では、25℃における太陽電池モジュールを実線で表し、−40℃における太陽電池モジュールを二点鎖線で表している。図27(c)のグラフは、太陽電池モジュールの右端における上下方向(z方向)の変位量と温度との関係を示している。
図27(b)に示すように、太陽電池モジュールを冷却した場合、太陽電池モジュールの右端は上方に向かって変位することが分かる。また、図27(c)に示すように、25℃から−40℃に冷却した場合、太陽電池モジュールの右端は、上方に向かって10mm以上程度反ることが分かる。つまり、比較例1の太陽電池モジュールは、表面保護基板20は収縮するが、裏面保護層はx方向及びy方向とも収縮し難いため、太陽電池モジュールは全体として上方に反る状態となることが分かる。
[実施例1−3]
実施例1−1と同じ太陽電池モジュールを用いて、シミュレーションにより、ゲル状高分子層の追従性を評価した。具体的には、太陽電池モジュールを冷却した場合におけるゲル状高分子層の変位を、シミュレーションにより解析した。解析ソフトは実施例1−1と同じものを用い、解析条件も実施例1−1と同じとした。
図28(a)は、太陽電池モジュール100を冷却した場合の変位を、図25(a)の繊維方向Bに沿って求めた結果を示す。図28(b)は、太陽電池モジュール100を冷却して変形した場合における、図28(a)の右端を拡大して示している。なお、図28(a)及び図28(b)では、25℃における太陽電池モジュールを実線で表し、−40℃における太陽電池モジュールを二点鎖線で表している。
図28(a)に示すように、太陽電池モジュール100を冷却した場合、繊維方向Bでは、表面保護基板20が収縮している反面、裏面保護層32が収縮し難いため、太陽電池モジュールは全体として上方に反る状態となることが分かる。そして、図28(b)に示すように、表面保護基板20が収縮した場合でも、下層のゲル状高分子層22は引張弾性率が小さいため、表面保護基板20の収縮に追従できることが分かる。そのため、光電変換部に対して、表面保護基板20の伸縮による応力が伝わるのを防止でき、さらに、太陽電池モジュール全体の反り(変形)を抑制できることも分かる。
以下、実施例2により第三実施形態の太陽電池モジュールをさらに詳細に説明するが、第三実施形態の太陽電池モジュールはこれらによって限定されるものではない。
受光面側から順に、表面保護基板、第1封止材層、太陽電池セル、第2封止材層及び裏面保護層を積層した太陽電池モジュールについて、シミュレーションにより評価を行った。この際、表面保護基板は、ポリカーボネート板を使用し、厚みを3mmとした。第1封止材層及び第2封止材層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を使用し、厚みをそれぞれ0.6mmとした。太陽電池セルは、厚みを0.12mmとした。裏面保護層は、ポリエチレンテレフタレートシートを使用し、厚みを0.1mmとした。
そして、実施例2の太陽電池モジュールでは、表面保護基板の外縁全体に亘って、長さLが50mmの延在部を形成した。これに対して、比較例2の太陽電池モジュールでは、延在部を形成しないようにした。
次に、実施例2及び比較例2の太陽電池モジュールを冷却した場合の三次元の変位を、シミュレーションにより解析した。解析ソフトとして、ムラタソフトウェア株式会社製Femtet(登録商標)を用いた。また、解析条件は、次のように設定した。
・3Dモデル 1/4対称
・応力:静解析
・モデルサイズ:1.1m×1.1m(図29参照)
・モデル形状:R3000とR5000の2軸に湾曲した凸形状(図29参照)
・メッシュ形状:テトラ2次要素
・境界条件:固定無し
・熱負荷:25℃から−40℃
図29は、実施例2及び比較例2の太陽電池モジュールを概略的に示している。図29より、実施例2及び比較例2の太陽電池モジュールは、2軸に湾曲した凸形状を有しており、受光側に向けて凸形状となっている。
図30は、実施例2及び比較例2の太陽電池モジュールにおけるシミュレーションの結果を示している。また、図30は1/4対称の図面であり、太陽電池モジュールの中央を固定した場合の端部の変位を示している。なお、図30では、25℃における太陽電池モジュールを実線で表し、−40℃における太陽電池モジュールを二点鎖線で表している。
図30に示すように、太陽電池モジュールを冷却した場合、太陽電池モジュールの端部は上方に向かって変位することが分かる。つまり、実施例2及び比較例2の太陽電池モジュールでは、表面保護基板として厚みが3mmのポリカーボネート板を使用し、裏面保護層として、厚みが0.1mmのポリエチレンテレフタレート板を使用している。そのため、厚みが大きい表面保護基板は温度が低下することにより大きく収縮し、太陽電池モジュールは全体として上方に反ることが分かる。
そして、シミュレーションの結果、実施例2の太陽電池モジュールでは、25℃から−40℃に冷却した場合、太陽電池モジュールの端部は、上方に向かって50mm反る結果となった。これに対し、比較例2の太陽電池モジュールでは、25℃から−40℃に冷却した場合、太陽電池モジュールの端部は、上方に向かって145mm反る結果となった。
このように、表面保護基板の外縁に延在部を設けることにより、表面保護基板が大きく収縮した場合でも、太陽電池モジュールの上方への変位量を抑制できる。そのため、太陽電池モジュール全体が凹状に変形することを抑制できることが分かる。
以上、実施例に沿って本実施形態の内容を説明したが、本実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
特願2018−045106号(出願日:2018年3月13日)の全内容は、ここに援用される。
本開示によれば、簡易な方法により凹状の反りを抑制することが可能な太陽電池モジュールを得ることができる。
10 太陽電池セル
12 タブ配線
20 表面保護基板
20a 表面保護基板の端部
20b 延在部
21 補強部材
22 ゲル状高分子層
24 中間層
26 第1封止材層
26a 第1封止材層の端部
28 第2封止材層
28a 第2封止材層の端部
30 中間層
32 裏面保護層
32a 裏面保護層の端部
100,100A,100B,100C,100D 太陽電池モジュール
321 母材
322 繊維材

Claims (20)

  1. 受光面側から順に、樹脂製の表面保護基板と、ゲル状高分子層と、第1封止材層と、光電変換部と、第2封止材層と、一方向に配向した低熱膨張成分を備える裏面保護層とを有し、
    前記ゲル状高分子層の引張弾性率が、前記表面保護基板、前記第1封止材層及び前記第2封止材層のうちのいずれの引張弾性率よりも小さく、
    前記裏面保護層は、前記一方向の熱膨張係数が前記表面保護基板の熱膨張係数よりも小さく、
    前記裏面保護層において、前記一方向の熱膨張係数と、前記一方向に垂直な他方向の熱膨張係数とは互いに異なる、太陽電池モジュール。
  2. 前記表面保護基板の熱膨張係数と、前記裏面保護層における前記他方向の熱膨張係数との差が、30×10−6−1以下である、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記裏面保護層が母材と前記低熱膨張成分である繊維材とを有し、
    前記繊維材の熱膨張係数が前記母材の熱膨張係数よりも小さく、
    前記裏面保護層の厚みが0.5mm以下である、請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記光電変換部は、タブ配線で接続された1以上の太陽電池セルを有し、
    前記裏面保護層において、前記繊維材は前記タブ配線の延在方向に配向する、請求項3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記ゲル状高分子層と前記第1封止材層との間、及び前記第2封止材層と前記裏面保護層との間の少なくとも一方に、引張弾性率が前記第1封止材層及び前記第2封止材層のいずれの引張弾性率よりも大きい中間層をさらに有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 前記中間層の熱膨張係数が、前記第1封止材層及び前記第2封止材層のいずれの熱膨張係数よりも小さい、請求項5に記載の太陽電池モジュール。
  7. 前記第2封止材層と前記裏面保護層との間に位置する前記中間層が、電気絶縁性を有する請求項5又は6に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記光電変換部は、タブ配線で接続された1以上の太陽電池セルを有し、
    前記裏面保護層は、前記タブ配線の延在方向と直交する方向の一部又は全体に亘り形成された少なくとも一つの切り込みを有する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 前記光電変換部は、タブ配線で接続された1以上の太陽電池セルを有し、
    前記表面保護基板の受光面側が凸となる曲面形状であって、前記タブ配線が前記曲面形状に沿って曲げられている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  10. 前記裏面保護層は、前記表面保護基板の周縁において、前記第1封止材層の端部及び第2封止材層の端部を覆って前記表面保護基板に直接接合している、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  11. 前記光電変換部を平面視した場合、前記裏面保護層の面積は、前記表面保護基板の面積よりも小さく、前記第1封止材層の面積及び第2封止材層の面積よりも大きい、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  12. 前記光電変換部を平面視した場合、前記表面保護基板の端部より内側に、前記第1封止材層、前記第2封止材層及び前記裏面保護層の各端部が位置している、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  13. 前記表面保護基板の端部より内側に前記第1封止材層、前記第2封止材層及び前記裏面保護層の各端部が位置していることにより前記表面保護基板に形成された延在部は、前記表面保護基板の外縁全体に亘って形成されている、請求項12に記載の太陽電池モジュール。
  14. 前記光電変換部を平面視した場合、前記表面保護基板の形状は、長辺と前記長辺よりも短い短辺とを有する略四角形であり、
    前記表面保護基板の端部より内側に前記第1封止材層、前記第2封止材層及び前記裏面保護層の各端部が位置していることにより前記表面保護基板に形成された延在部は、前記長辺の全体に形成されている、請求項12に記載の太陽電池モジュール。
  15. 前記表面保護基板の端部より内側に前記第1封止材層、前記第2封止材層及び前記裏面保護層の各端部が位置していることにより前記表面保護基板に形成された延在部には、前記表面保護基板よりも曲げ強さが大きい補強部材が配置されている、請求項12に記載の太陽電池モジュール。
  16. 前記表面保護基板における前記裏面保護層との接合部よりも外縁側に、前記補強部材が接触している、請求項15に記載の太陽電池モジュール。
  17. 前記補強部材は、前記表面保護基板の延在部に埋設されている、請求項15又は16に記載の太陽電池モジュール。
  18. 前記補強部材は、前記表面保護基板の延在部全体に亘って配置されている、請求項15乃至17のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  19. 前記光電変換部を平面視した場合、前記表面保護基板の形状は、長辺と前記長辺よりも短い短辺とを有する略四角形であり、
    前記補強部材は、前記長辺の全体に配置されている、請求項15乃至18のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  20. 請求項1乃至19のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールを具備する移動体。
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