JPWO2019167456A1 - 薄膜キャパシタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜キャパシタおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

薄膜キャパシタ10においては、下部電極22の上面22aと下部絶縁層30の上面30aとが同一面を構成している。そのため、誘電体膜21の下面21bは、誘電体膜21全体に亘って平坦な面になっている。換言すると、誘電体膜21の下面21bには、応力集中が生じ得る段差が形成されていない。そのため、薄膜キャパシタ10では、誘電体膜21における応力集中の抑制が図られている。そのため、薄膜キャパシタ10においては、上記応力集中に起因する割れや欠け等が抑制されており、信頼性向上が実現されている。

Description

本開示は、薄膜キャパシタおよびその製造方法に関する。
従来、薄膜キャパシタとして、様々なキャパシタ構造を有する薄膜キャパシタが用いられてきた。たとえば、下記特許文献1や下記特許文献2には、基板上の下部電極層の外表面を沿うようにして誘電体膜を設けるとともに、誘電体膜を介して下部電極層上に上部電極層を設けたキャパシタ構造が開示されている。
特開2007−123690号公報 特開2010−232282号公報
発明者らは、薄膜キャパシタに適用されるキャパシタ構造について研究を重ね、誘電体膜の厚さを均一化することで割れや欠け等が抑えられ、素子の信頼性向上を図ることができるとの知見を得た。そして、鋭意研究の末、薄膜キャパシタにおいて誘電体膜の厚さを均一化することができる新たな技術を見出した。
本開示は、信頼性の向上が図られた薄膜キャパシタおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一形態に係る薄膜キャパシタは、下部電極層と、該下部電極層の上面に接するように設けられた誘電体膜と、該誘電体膜上に設けられた複数の上部電極層とを有する容量部を備える薄膜キャパシタであって、下部電極層の下面および側面と接するようにして下部電極層を収容するキャビティを有する下部絶縁層を備え、下部電極層の上面が、下部絶縁層から露出するとともに、下部絶縁層の上面と同一面を構成しており、誘電体膜が、下部絶縁層から露出した下部電極層の上面の全面を覆っている。
上記薄膜キャパシタにおいては、下部電極層の上面と下部絶縁層の上面とが同一面を構成しており、誘電体膜の下面は、誘電体膜の全体に亘って平坦な面となっている。そのため、誘電体膜では応力集中が生じにくくなっており、応力集中に起因する割れや欠け等が抑制されることで、薄膜キャパシタの信頼性向上が図られている。
他の形態に係る薄膜キャパシタは、上部電極層を覆う上部絶縁層と、上部絶縁層上に設けられ、複数の上部電極層にそれぞれ電気的に接続された複数の端子とをさらに備え、上部絶縁層の側面と下部絶縁層の側面とで素子側面が構成されている。
他の形態に係る薄膜キャパシタは、容量部の積層方向から見て、誘電体膜の端部が下部電極層の外縁を越えて延びており、誘電体膜の端面が、素子側面から露出している。この場合、誘電体膜の端部と、上部絶縁層および下部絶縁層との接触面積が増加するため、誘電体膜の剥離が抑制される。
他の形態に係る薄膜キャパシタは、容量部の積層方向から見て、誘電体膜の端部が下部電極層の外縁を越えて延びており、誘電体膜の端面が、素子側面から退行する位置にあって素子側面から露出していない。この場合、誘電体膜の端部と、上部絶縁層および下部絶縁層との接触面積が増加するため、誘電体膜の剥離が抑制される。
一形態において、薄膜キャパシタは、上部絶縁層と下部絶縁層とが同一材料で構成されていてもよく、上部絶縁層と下部絶縁層とが異なる材料で構成されていてもよい。
他の形態に係る薄膜キャパシタは、上部電極層が、容量部の積層方向から見たときに、下部電極層の外縁よりも内側に位置している。この場合、上部電極層の形成位置に関する位置精度が十分に高くない場合であっても、所望の容量を有する薄膜キャパシタを得ることができる。
他の形態に係る薄膜キャパシタは、下部電極層が、上面の全面に亘って形成された下部電極バッファ層を含み、該下部電極バッファ層において誘電体膜と接しており、下部電極バッファ層が均一厚さを有する。この場合、薄膜キャパシタにおける破壊電圧の向上が図られる。
他の形態に係る薄膜キャパシタは、上部電極層が、下面の全面に亘って形成された上部電極バッファ層を含み、該上部電極バッファ層において誘電体膜と接しており、上部電極バッファ層が均一厚さを有する。この場合、薄膜キャパシタにおける破壊電圧の向上が図られる。
本開示の一形態に係る薄膜キャパシタの製造方法は、下部電極層と、該下部電極層の上面に接するように設けられた誘電体膜と、該誘電体膜上に設けられた複数の上部電極層とを有する容量部を備える薄膜キャパシタの製造方法であって、第1の基板上に誘電体膜を形成する誘電体膜形成工程と、誘電体膜の上面に複数の上部電極層を形成する上部電極層形成工程と、第1の基板に上部電極層側から第2の基板を貼り付けるとともに第1の基板を除去して、第2の基板に誘電体膜および上部電極層を転写する転写工程と、転写工程において露出した誘電体膜の下面に、下部電極層を形成する下部電極層形成工程と、下部電極層が形成された誘電体膜の下面に、下部電極層を覆う下部絶縁層を形成する下部絶縁層形成工程とを含む。
上記薄膜キャパシタの製造方法においては、下部電極層の上面と下部絶縁層の上面とが同一面を構成する薄膜キャパシタが得られ、誘電体膜の下面は、誘電体膜の全体に亘って平坦な面となる。そのため、薄膜キャパシタの誘電体膜では応力集中が生じにくくなっており、応力集中に起因する割れや欠け等が抑制されることで、薄膜キャパシタの信頼性向上が図られる。
他の形態に係る薄膜キャパシタの製造方法においては、下部電極層形成工程が、誘電体膜の下面の全面に亘って、均一厚さを有する下部電極バッファ層を形成する工程を含む。この場合、本製造方法により作製される薄膜キャパシタにおける破壊電圧の向上が図られる。
他の形態に係る薄膜キャパシタの製造方法においては、上部電極層形成工程が、誘電体膜の上面に均一厚さを有する上部電極バッファ層を形成する工程を含む。この場合、本製造方法により作製される薄膜キャパシタにおける破壊電圧の向上が図られる。
本開示の一形態に係る薄膜キャパシタの製造方法は、下部電極層と、該下部電極層の上面に接するように設けられた誘電体膜と、該誘電体膜上に設けられた複数の上部電極層とを有する容量部を備える薄膜キャパシタの製造方法であって、キャビティを有する下部絶縁層を準備する下部絶縁層準備工程と、下部絶縁層のキャビティ内を充たし、下部絶縁層のキャビティから露出するとともに下部絶縁層の上面と同一面を構成する上面を有する下部電極層を形成する下部電極層形成工程と、下部絶縁層のキャビティから露出した下部電極層の上面の全面を覆う誘電体膜を形成する誘電体膜形成工程と、誘電体膜の上面に複数の上部電極層を形成する上部電極層形成工程とを含む。
上記薄膜キャパシタの製造方法においては、下部電極層の上面と下部絶縁層の上面とが同一面を構成する薄膜キャパシタが得られ、誘電体膜の下面は、誘電体膜の全体に亘って平坦な面となる。そのため、薄膜キャパシタの誘電体膜では応力集中が生じにくくなっており、応力集中に起因する割れや欠け等が抑制されることで、薄膜キャパシタの信頼性向上が図られる。
本開示によれば、信頼性の向上が図られた薄膜キャパシタおよびその製造方法が提供される。
本開示の一実施形態に係る薄膜キャパシタの概略断面図である。 図1に示した薄膜キャパシタの製造方法の各工程を示した図である。 図1に示した薄膜キャパシタの製造方法の各工程を示した図である。 異なる態様の薄膜キャパシタを示した概略断面図である。 異なる態様の薄膜キャパシタを示した概略断面図である。 異なる態様の薄膜キャパシタを示した概略断面図である。 異なる態様の製造方法の各工程を示した図である。 異なる態様の薄膜キャパシタを示した概略断面図である。 図8に示した薄膜キャパシタの製造方法の各工程を示した図である。 図8に示した薄膜キャパシタの製造方法の各工程を示した図である。 破壊電圧に係る実験の結果を示した表である。 従来技術に係る薄膜キャパシタを示した概略断面図である。 破壊電圧に係る実験の結果を示した表である。 従来技術に係る薄膜キャパシタを示した概略断面図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、本開示の一実施形態に係る薄膜キャパシタ10は、容量部20と、下部絶縁層30と、上部絶縁層40とを備えて構成されている。薄膜キャパシタ10の寸法は、一例として厚さ0.125mm、平面寸法が0.25mm×0.125mmである。
容量部20は、誘電体膜21と、下部電極22(下部電極層)と、上部電極23の電極層24(上部電極層)とを備えて構成されている。容量部20は、誘電体膜21を介して下部電極22と上部電極23の電極層24とが対向する構成を有している。
誘電体膜21は、たとえばSiN等の誘電体材料で構成されており、実質的に均一な厚さを有し、かつ、平坦な層状を呈する。誘電体膜21の厚さは、たとえば0.1〜3.0μmである。
下部電極22は、金属材料で構成されており、一例としてCuで構成されている。下部電極22は層状を呈し、その厚さはたとえば0.1〜20μmである。下部電極22は、後述する下部絶縁層30のキャビティ32内を充たすように形成されている。
上部電極23は、第1の上部電極23Aと第2の上部電極23Bとで構成されている。第1の上部電極23Aおよび第2の上部電極23Bはいずれも、電極層24と、ビア導体25と、端子26とを備えて構成されている。電極層24、ビア導体25および端子26は、金属材料で構成されており、一例としてCuで構成されている。第1の上部電極23Aの電極層24Aおよび第2の上部電極23Bの電極層24Bはいずれも、誘電体膜21の上面21aに接するように設けられ、層状を呈する。第1の上部電極23Aのビア導体25Aおよび第2の上部電極23Bのビア導体25Bはいずれも、後述する上部絶縁層40に貫設されて、電極層24から上部絶縁層40の上面に設けられた端子26まで延びている。第1の上部電極23Aの端子26Aおよび第2の上部電極23Bの端子26Bはいずれも、上部絶縁層40の上面に設けられており、ビア導体25を介して電極層24と電気的に接続されている。なお、本実施形態では、各端子26の表面にはめっき層28が形成されており、めっき層28はNi下地層とAu表面層の2層で構成されている。
下部絶縁層30は、絶縁材料で構成されており、下部絶縁層30の絶縁材料としては公知の無機材料や有機材料、セラミック材料、ガラス材料を用いることができる。下部絶縁層30には、上述した下部電極22を収容するキャビティ32を有する。キャビティ32は、全体的に下部電極22で充たされており、下部電極22はその上面22aのみがキャビティ32から露出している。そのため、キャビティ32の内側寸法と下部電極22の外形寸法とは実質的に同一である。下部絶縁層30の上面30aは、下部電極22の上面22aと同一面を構成しており(すなわち、面一となっており)、下部絶縁層30の上面30aと下部電極22の上面22aとで平坦面が構成されている。
上部絶縁層40は、絶縁材料で構成されており、上部絶縁層40の絶縁材料としては公知の無機材料や有機材料、セラミック材料、ガラス材料を用いることができる。上部絶縁層40は、上部電極23の電極層24を覆っている。上部絶縁層40の上面40aには端子26が設けられており、上部絶縁層40には電極層24から端子26まで延びるビア導体25が貫設されている。上部絶縁層40の側面40bは、下部絶縁層30の側面30bと同一面内に存在している。
なお、下部絶縁層30と上部絶縁層40とは、同一材料で構成されていてもよく、異なる材料で構成されていてもよい。
薄膜キャパシタ10は、1枚の下部電極22に誘電体膜21を介して一対の上部電極23A、23Bが対向しているため、2つのキャパシタが直列接続された回路として機能する。すなわち、上部電極23A、誘電体膜21および下部電極22により一方のキャパシタが構成されており、上部電極23B、誘電体膜21および下部電極22でもう一方のキャパシタが構成されている。なお、図1に二点鎖線で示したように、上部電極23Bの電極層24Bと下部電極22との間において誘電体膜21を貫通する貫通配線27を設けることで、1つのキャパシタを備えた薄膜キャパシタ10とすることもできる。
次に、誘電体膜21の形状について説明する。
図1に示すように、誘電体膜21は、下部絶縁層30の上面30aと下部電極22の上面22aとで構成された平坦面に設けられている。より具体的には、誘電体膜21は、下部絶縁層30の上面30aの全面を覆うとともに、下部絶縁層30の上面30aと下部電極22の上面22aとに亘って設けられている。換言すると、誘電体膜21は、下部絶縁層30のキャビティ32を閉蓋するように設けられている。
誘電体膜21の端部は、容量部20の積層方向から見て、下部電極22の外縁(キャビティ32の縁)を越えて延びており、誘電体膜21の端面21cが下部電極22の側面30bまで達している。そして、誘電体膜21の端面21cが、下部絶縁層30の側面30bと上部絶縁層40の側面40bとで構成された素子側面から露出している。このとき、誘電体膜21の端部は、容量部20の積層方向から下部絶縁層30と上部絶縁層40とに挟まれている。
続いて、上述した薄膜キャパシタ10を製造する製造方法について、図2、3を参照しつつ説明する。
薄膜キャパシタ10を製造する際には、図2(a)に示すように、まず、第1の基板50を準備する。第1の基板50は、本実施形態では、厚さ725μmのSi基板上に、厚さ200nmのSiO2膜51が成膜された構成を有する。次に、図2(b)に示すように、第1の基板50の上面50aに接するように上面50aの全面に誘電体膜21を形成する(誘電体膜形成工程)。さらに、誘電体膜21の上面21aに上部電極23を形成する(上部電極層形成工程)。上部電極層形成工程では、具体的には、図2(c)に示すように誘電体膜21上に各電極層24を形成した後、図2(d)に示すようにビア導体25を形成するための開口42が設けられた上部絶縁層40を形成し、図2(e)に示すようにビア導体25、端子26およびめっき層28を形成する。
次に、図3(a)に示すように、第1の基板50に上部電極23側から接着材52を用いて第2の基板54を貼り付けるとともに第1の基板50をエッチング除去して、第2の基板54に誘電体膜21および上部電極23を転写する(転写工程)。第2の基板54には高い剛性を有しており、高い剛性を実現することができる構成材料や厚さ寸法が採用され得る。転写工程により、誘電体膜21の下面21bが露出する。
さらに、図3(b)に示すように、転写工程において露出した誘電体膜21の下面21bに、下部電極22を形成する(下部電極層形成工程)。このとき、下部電極22は、誘電体膜21の外形寸法より小さい寸法となるように形成され、誘電体膜21の下面21bの外縁が下部電極22から露出している。
その後、図3(c)に示すように、下部電極22が形成された誘電体膜21の下面21bに、下部電極22を覆う下部絶縁層30を形成する(下部絶縁層形成工程)。それにより、下部電極22の側面および下面が下部絶縁層30により覆われるとともに、下部絶縁層30のキャビティ32が形成される。また、誘電体膜21の外縁において、下部絶縁層30が誘電体膜21の下面21bと接する。その結果として、下部電極22の上面22aと下部絶縁層30の上面30aとが同一面を構成することとなる。
最後に、転写工程で用いた接着材52および第2の基板54を除去することで、上述した薄膜キャパシタ10が得られる。
以上において説明したとおり、薄膜キャパシタ10においては、下部電極22の上面22aと下部絶縁層30の上面30aとが同一面を構成している。そのため、誘電体膜21の下面21bは、誘電体膜21全体に亘って平坦な面になっている。換言すると、誘電体膜21の下面21bには、応力集中が生じ得る段差が形成されていない。そのため、薄膜キャパシタ10では、誘電体膜21における応力集中の抑制が図られている。そのため、薄膜キャパシタ10においては、上記応力集中に起因する割れや欠け等が抑制されており、信頼性向上が実現されている。
また、薄膜キャパシタ10では、下部電極22の上面22aのみが下部絶縁層30のキャビティ32から露出しており、下部電極22の側面や下面は下部絶縁層30で覆われている。そのため、誘電体膜21は、下部電極22の上面22aを覆う一方、下部電極22の側面は覆わない。ここで、従来技術に係る誘電体膜では、平坦な基板上に設けられた下部電極の上面および側面に沿うように設けられるため、下部電極の厚さが厚くなるほど、下部電極の側面に対する誘電体膜の付き回りが徐々に低下して、その結果、誘電体膜の割れや欠け等が生じやすくなる。薄膜キャパシタ10の誘電体膜21は、下部電極22の側面は覆わないため、下部電極22の側面に対する誘電体膜21の付き回りを考慮する必要がなく、下部電極22の厚さを所望の素子特性が得られる厚さまで厚くすることができる。たとえば、下部電極22の厚さを厚くすることで、薄膜キャパシタ10を高いQ値を有するキャパシタ(いわゆる、Hi−Qキャパシタ)として利用することができる。この場合、下部電極22の厚さは、上部電極23の電極層24の厚さの10倍程度とすることができる。
さらに、薄膜キャパシタ10では、誘電体膜21の端面21cが下部絶縁層30の側面30bと上部絶縁層40の側面40bとで構成された素子側面から露出している。そのため、誘電体膜21の端面21cの位置が下部電極22の外縁の位置と同じであり、誘電体膜21の端面21cのみにおいて下部絶縁層30または上部絶縁層40と接している場合に比べて、誘電体膜21の端部と下部絶縁層30および上部絶縁層40との接触面積が増加している。したがって、薄膜キャパシタ10では、誘電体膜21の下部絶縁層30および上部絶縁層40からの剥離が抑制されている。
以下、薄膜キャパシタ10の異なる態様について、図4〜6を参照しつつ説明する。
図4に示した薄膜キャパシタ10Aは、誘電体膜21の端面21cが、下部絶縁層30の側面30bと上部絶縁層40の側面40bとで構成された素子側面から退行する位置(すなわち、素子側面から素子内側に入りこんだ位置)にあって素子側面から露出していない点において薄膜キャパシタ10の構成とは異なるが、その他の構成は薄膜キャパシタ10の構成と同様である。
薄膜キャパシタ10Aにおいても、下部電極22の上面22aと下部絶縁層30の上面30aとが同一面を構成しているため、誘電体膜21Aの下面21bは、誘電体膜21全体に亘って平坦な面になっている。そのため、薄膜キャパシタ10Aにおいても、上述した薄膜キャパシタ10同様、信頼性向上が実現されている。また、薄膜キャパシタ10Aは、薄膜キャパシタ10同様、誘電体膜21の端面21cの位置が下部電極22の外縁の位置と同じであり、誘電体膜21の端面21cのみにおいて下部絶縁層30または上部絶縁層40と接している場合に比べて、誘電体膜21Aの端部と下部絶縁層30および上部絶縁層40との接触面積が増加しているため、誘電体膜21Aの下部絶縁層30および上部絶縁層40からの剥離が抑制されている。
図5に示した薄膜キャパシタ10Bは、上部電極23A、23Bの各電極層24が、容量部20の積層方向から見たときに、下部電極22の外縁よりも所定距離dだけ内側に位置している点において薄膜キャパシタ10の構成とは異なるが、その他の構成は薄膜キャパシタ10の構成と同様である。距離dは、上部電極23A、23Bの並び方向における下部電極22の長さをFとしたときに、0<d<F/2を満たすように設計することができる。
薄膜キャパシタ10Bにおいても、下部電極22の上面22aと下部絶縁層30の上面30aとが同一面を構成しているため、誘電体膜21Aの下面21bは、誘電体膜21全体に亘って平坦な面になっている。そのため、薄膜キャパシタ10Bにおいても、上述した薄膜キャパシタ10同様、信頼性向上が実現されている。
また、上部電極23の電極層24が、下部電極22に対して、下部電極22の外縁側にズレて形成された場合であっても、そのズレ量が距離d以下であれば、薄膜キャパシタ10の容量は変化しない。したがって、薄膜キャパシタ10Bでは、上部電極23の電極層24の形成位置に関する位置精度が十分に高くない場合であっても、上部電極23の電極層24の形成時の位置ズレをある程度許容することができ、所望の容量を有する薄膜キャパシタを得ることができる。
図6に示した薄膜キャパシタ10Cは、下部絶縁層30の下面30cの全面に板部材56が設けられている点において薄膜キャパシタ10の構成とは異なるが、その他の構成は薄膜キャパシタ10の構成と同様である。板部材56は、たとえばSiで構成することができる。
薄膜キャパシタ10Cにおいても、下部電極22の上面22aと下部絶縁層30の上面30aとが同一面を構成しているため、誘電体膜21Aの下面21bは、誘電体膜21全体に亘って平坦な面になっている。そのため、薄膜キャパシタ10Cにおいても、上述した薄膜キャパシタ10同様、信頼性向上が実現されている。
薄膜キャパシタ10Cは、板部材56により素子の剛性が高められているため、上述した薄膜キャパシタ10、10A、10Bのような極めて薄い素子よりも、取扱い性の向上が図られている。
なお、薄膜キャパシタ10は、上述した製造方法ではなく、その他の製造方法によって製造することができる。たとえば、図7に示した製造方法によっても、薄膜キャパシタ10の構成を実現することができる。以下、図7に示した製造方法により、薄膜キャパシタ10を製造する手順について説明する。
図7に示した薄膜キャパシタ10の製造方法では、図7(a)に示すように、まず、キャビティ32を有する下部絶縁層30を準備する(下部絶縁層準備工程)。本実施形態では、下部絶縁層30の材料にはSiが用いられ、下部絶縁層30は、上面30aおよびキャビティ32の内面を構成するSiN膜34を有する。キャビティ32は、たとえば反応性イオンエッチング(RIE)により形成することができる。次に、図7(b)に示すように、下部絶縁層30のキャビティ32内を充たし、下部絶縁層30のキャビティから露出するとともに下部絶縁層30の上面30aと同一面を構成する上面22aを有する下部電極22を形成する(下部電極層形成工程)。下部電極22は、たとえばCuめっきにより構成される。めっき後は、下部電極22の上面22aと下部絶縁層30の上面30aとを面一とするために、CMP等の研磨処理をおこなうことができる。
さらに、図7(c)に示すように、下部絶縁層30のキャビティ32から露出した下部電極22の上面22aの全面を覆う誘電体膜21を形成する(誘電体膜形成工程)。誘電体膜形成工程では、容量部20の積層方向から見て(すなわち、図7(c)の平面視において)、誘電体膜21の端部が下部電極22の外縁(キャビティ32の縁)を越えて延び、誘電体膜21の端面21cが下部電極22の側面30bまで達するように、誘電体膜21が形成される。本実施形態では、誘電体膜21は真空成膜法によって形成される。なお、誘電体膜21は、MOD等の液体系材料の塗布および焼成によっても形成することができ、その場合は誘電体膜形成工程において誘電体膜21を形成する前にアッシング処理をおこなってもよい。
最後に、誘電体膜21の上面21aに上部電極23を形成して(上部電極層形成工程)、上述した薄膜キャパシタ10が得られる。上部電極層形成工程では、具体的には、図7(d)に示すように誘電体膜21上に各電極層24を形成した後、図7(e)に示すようにビア導体25を形成するための開口42が設けられた上部絶縁層40を形成し、図7(f)に示すようにビア導体25、端子26およびめっき層28を形成する。本実施形態では、上部絶縁層40は、ポリイミドの塗布、露光および現像により形成することができる。また、本実施形態では、端子26は、スパッタ膜を成膜した後、所定のレジストの塗布、露光、現像およびめっきによるパターンニングで形成することができる。
なお、下部電極22が、上面22a側にバッファ層を備える態様であってもよい。すなわち、図8に示した薄膜キャパシタ10Dのように、下部電極22の上面22aが下部電極バッファ層61で構成されており、下部電極22が下部電極バッファ層61において誘電体膜21と接する態様であってもよい。下部電極バッファ層61は、下部電極22のCuとは異なる材料で構成されており、たとえばTiまたはCrのスパッタ層によって構成され得る。下部電極バッファ層61は、後述するとおり誘電体膜21の下面21bを成膜面として成膜され、下部電極22の上面22aの全面に亘って均一厚さで設けられている。下部電極バッファ層61の厚さは、5〜20nm程度であり、一例として10nmである。下部電極22が下部電極バッファ層61を備えることで、下部電極22と誘電体膜21との間の密着性が向上して、破壊電圧の向上が図られる。また、下部電極バッファ層61が、下部電極22の上面22aの全面に亘って5〜20nm程度の均一厚さで設けられることで、下部電極バッファ層61の電気抵抗の増加を抑えつつ、高い破壊電圧を実現することができる。
同様に、上部電極23が、下面23a側にバッファ層を備える態様であってもよい。すなわち、図8に示すように、各上部電極23の下面23aが上部電極バッファ層62で構成されており、上部電極23が上部電極バッファ層62において誘電体膜21と接する態様であってもよい。上部電極バッファ層62は、上部電極23のCuとは異なる材料で構成されており、たとえばTiまたはCrのスパッタ層によって構成され得る。上部電極バッファ層62は、後述するとおり誘電体膜21の上面21aを成膜面として成膜され、上部電極23の下面23aの全面に亘って均一厚さで設けられている。上部電極バッファ層62の厚さは、5〜20nm程度であり、一例として10nmである。各上部電極23が上部電極バッファ層62を備えることで、上部電極23と誘電体膜21との間の密着性が向上して、破壊電圧の向上が図られる。また、上部電極バッファ層62が、上部電極23の下面23aの全面に亘って5〜20nm程度の均一厚さで設けられることで、上部電極バッファ層62の電気抵抗の増加を抑えつつ、高い破壊電圧を実現することができる。
以下では、下部電極バッファ層61および上部電極バッファ層62を備える薄膜キャパシタ10Dの製造方法について、図9、10を参照しつつ説明する。
まず、上述した製造方法の図2(b)に示した工程と同様にして、図9(a)に示すように、第1の基板50の上面50aに誘電体膜21を形成する(誘電体膜形成工程)。次に、図9(b)に示すように、誘電体膜21の下面21b上に、下部電極バッファ層61を含む下部電極22を形成する(下部電極層形成工程)。下部電極層形成工程では、スパッタリングにより下部電極バッファ層61となるTi層を形成した後、Cuめっきをおこなう。そして、第1の基板50の上面50aを、上面50aに形成された誘電体膜21および下部電極22とともに、下部絶縁層30の一部となるポリイミド膜35で覆う。さらに、図9(c)に示すように第1の基板50に下部電極22側から、下部絶縁層30の一部となる接着材36を用いて基板60を貼り付けるとともに、図9(d)に示すように、第1の基板50をエッチング除去して、基板60に誘電体膜21および下部電極22を転写する(転写工程)。
そして、誘電体膜21の上面21aに、上部電極バッファ層62を含む上部電極23を形成する(上部電極層形成工程)。上部電極層形成工程では、具体的には、図10(a)に示すように、誘電体膜21の上面21a上にスパッタリングにより上部電極バッファ層62となるTi層を形成するとともに各電極層24を形成した後、図10(b)に示すようにビア導体25を形成するための開口42が設けられた上部絶縁層40を形成し、図10(c)に示すようにビア導体25および端子26を形成し、さらに、図10(d)に示すように端子26の表面にめっき層28を形成する。それにより、上述した薄膜キャパシタ10Dが得られる。
薄膜キャパシタ10Dは、下部電極バッファ層61および上部電極バッファ層62のいずれか一方を備える態様であってもよい。
発明者らは、上述した下部電極バッファ層および上部電極バッファ層を備える薄膜キャパシタの破壊電圧の効果を確認するために、以下に示す実験をおこなった。
すなわち、薄膜キャパシタ10Dの構成と同様の構成を有する薄膜キャパシタであって、下部電極バッファ層の構成材料が異なる試料を複数して、各試料について破壊電圧を測定した。各試料は、下部電極バッファ層の構成材料以外は同じ材料(すなわち、上部電極バッファ層の構成材料がTi、下部電極および上部電極の構成材料がCu、誘電体膜の構成材料がSiN)とした。その結果は、図11の表に示すとおりであった。
図11の表に示したとおり、下部電極バッファ層および上部電極バッファ層を備える薄膜キャパシタの全て(試料No.1〜13)において、高い破壊電圧(1150V/μm超)が得られることが確認された。特に、下部電極バッファ層がTiで構成された試料No.13および下部電極バッファ層がWで構成された試料No.5においては、極めて高い破壊電圧(1300V/μm以上)が得られることが確認された。
また、発明者らは、比較のために、図12に示した構成を有する従来技術に係る薄膜キャパシタ110の破壊電圧の測定をおこなった。
薄膜キャパシタ110は、基板60上に、下部電極122、誘電体膜121および上部電極123が順次形成された構成を有する。下部電極122は、上述した下部電極バッファ層61と同様の下部電極バッファ層161を有し、上部電極123は、上述した上部電極バッファ層62と同様の上部電極バッファ層162を有する。下部電極バッファ層161および上部電極バッファ層162は、たとえばTiまたはCrのスパッタ層によって構成され得る。
薄膜キャパシタ110では、上述した薄膜キャパシタ10、10A〜10Dとは異なり、下部電極122の外表面を沿うように誘電体膜121が設けられており、誘電体膜121が凹部や凸部を含む。そのため、誘電体膜121において応力集中が生じやすく、応力集中に起因する割れや欠け等が生じ得る。その上、薄膜キャパシタ110は、その構成から、下部電極122を形成した後に、誘電体膜121を形成するため、MOD等の液体系材料の塗布および焼成によっても誘電体膜121を形成する場合には、その焼成時に下部電極122が高温に曝される。この場合、下部電極122が酸化されたり、下部電極バッファ層161の構成材料(たとえば、Ti)が下部電極122内に拡散したりする等の不具合が生じ得る。
発明者らは、薄膜キャパシタ110の構成と同様の構成を有する薄膜キャパシタであって、下部電極バッファ層の構成材料が異なる試料を複数準備して、各試料について破壊電圧を測定した。各試料は、下部電極バッファ層の構成材料以外は同じ材料(すなわち、上部電極バッファ層の構成材料がTi、下部電極および上部電極の構成材料がCu、誘電体膜の構成材料がSiN)とした。その結果は、図13の表に示すとおりであった。
なお、図13における試料No.5は、図14に示すように、薄膜キャパシタ110の構成から下部電極バッファ層を除いた構成を有する。
図13の表に示したとおり、従来技術に係る薄膜キャパシタの全て(試料No.1〜5)において、実用上十分ではない破壊電圧(1100V/μm未満)が得られることが確認された。
試料No.1〜4については、下部電極バッファ層161の成膜時における成膜面が平坦ではないために、下部電極バッファ層161の厚さが不均一になり、局所的に薄くなった箇所や欠陥箇所において絶縁破壊が生じた結果、破壊電圧が低下したと考えられる。
試料No.5については、下部電極バッファ層を備えていないことで、誘電体膜121と下部電極122との密着が十分に図れていないため、最も低い破壊電圧(1000V/μm以上)が得られたと考えられる。
以上の実験結果から明らかなように、上述した薄膜キャパシタ10Dの構成によれば、下部電極バッファ層61および上部電極バッファ層62が所定の面内に延在し、かつ、均一厚さで設けられることで、高い破壊電圧を実現することができる。それにより、高い信頼性を有する薄膜キャパシタが得られる。
また、上述した薄膜キャパシタ10、10A〜10Dの構成によれば、従来技術に係る薄膜キャパシタ110の構成とは異なり、特に下部電極22を形成する前に誘電体膜21を形成する手順で製造することができるため、下部電極22が高温に曝される事態を回避することができる。そのため、下部電極22および下部電極バッファ層61の構成材料として、多種多様な材料(たとえば電気抵抗が比較的低い材料)を採用することができる。
以上、本開示の実施形態について説明してきたが、本開示は上記の実施形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。たとえば、上部電極23の数は、2つに限らず、たとえば4つ等に適宜増やすことができる。この場合、下部電極22を複数に分割することができる。
10、10A、10B、10C 薄膜キャパシタ
20 容量部
21、21A 誘電体膜
22 下部電極
23、23A、23B 上部電極
24 電極層
26 端子
30 下部絶縁層
32 キャビティ
40 上部絶縁層
50 第1の基板
54 第2の基板
61 下部電極バッファ層
62 上部電極バッファ層

Claims (13)

  1. 下部電極層と、該下部電極層の上面に接するように設けられた誘電体膜と、該誘電体膜上に設けられた複数の上部電極層とを有する容量部を備える薄膜キャパシタであって、
    前記下部電極層の下面および側面と接するようにして前記下部電極層を収容するキャビティを有する下部絶縁層を備え、
    前記下部電極層の上面が、前記下部絶縁層から露出するとともに、前記下部絶縁層の上面と同一面を構成しており、
    前記誘電体膜が、前記下部絶縁層から露出した前記下部電極層の上面の全面を覆っている、薄膜キャパシタ。
  2. 前記上部電極層を覆う上部絶縁層と、
    前記上部絶縁層上に設けられ、前記複数の上部電極層にそれぞれ電気的に接続された複数の端子と
    をさらに備え、
    前記上部絶縁層の側面と前記下部絶縁層の側面とで素子側面が構成されている、請求項1に記載の薄膜キャパシタ。
  3. 前記容量部の積層方向から見て、前記誘電体膜の端部が前記下部電極層の外縁を越えて延びており、
    前記誘電体膜の端面が、前記素子側面から露出している、請求項2に記載の薄膜キャパシタ。
  4. 前記容量部の積層方向から見て、前記誘電体膜の端部が前記下部電極層の外縁を越えて延びており、
    前記誘電体膜の端面が、前記素子側面から退行する位置にあって前記素子側面から露出していない、請求項2に記載の薄膜キャパシタ。
  5. 前記上部絶縁層と前記下部絶縁層とが同一材料で構成されている、請求項2〜4のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
  6. 前記上部絶縁層と前記下部絶縁層とが異なる材料で構成されている、請求項2〜4のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
  7. 前記上部電極層が、前記容量部の積層方向から見たときに、前記下部電極層の外縁よりも内側に位置している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
  8. 前記下部電極層が、上面の全面に亘って形成された下部電極バッファ層を含み、該下部電極バッファ層において前記誘電体膜と接しており、
    前記下部電極バッファ層が均一厚さを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
  9. 前記上部電極層が、下面の全面に亘って形成された上部電極バッファ層を含み、該上部電極バッファ層において前記誘電体膜と接しており、
    前記上部電極バッファ層が均一厚さを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の薄膜キャパシタ。
  10. 下部電極層と、該下部電極層の上面に接するように設けられた誘電体膜と、該誘電体膜上に設けられた複数の上部電極層とを有する容量部を備える薄膜キャパシタの製造方法であって、
    第1の基板上に誘電体膜を形成する誘電体膜形成工程と、
    前記誘電体膜の上面に複数の上部電極層を形成する上部電極層形成工程と、
    前記第1の基板に前記上部電極層側から第2の基板を貼り付けるとともに前記第1の基板を除去して、前記第2の基板に前記誘電体膜および前記上部電極層を転写する転写工程と、
    前記転写工程において露出した前記誘電体膜の下面に、下部電極層を形成する下部電極層形成工程と、
    前記下部電極層が形成された前記誘電体膜の下面に、前記下部電極層を覆う下部絶縁層を形成する下部絶縁層形成工程と
    を含む、薄膜キャパシタの製造方法。
  11. 前記下部電極層形成工程が、前記誘電体膜の下面の全面に亘って、均一厚さを有する下部電極バッファ層を形成する工程を含む、請求項10に薄膜キャパシタの製造方法。
  12. 前記上部電極層形成工程が、前記誘電体膜の上面に均一厚さを有する上部電極バッファ層を形成する工程を含む、請求項10または11に薄膜キャパシタの製造方法。
  13. 下部電極層と、該下部電極層の上面に接するように設けられた誘電体膜と、該誘電体膜上に設けられた複数の上部電極層とを有する容量部を備える薄膜キャパシタの製造方法であって、
    キャビティを有する下部絶縁層を準備する下部絶縁層準備工程と、
    前記下部絶縁層のキャビティ内を充たし、前記下部絶縁層のキャビティから露出するとともに前記下部絶縁層の上面と同一面を構成する上面を有する下部電極層を形成する下部電極層形成工程と、
    前記下部絶縁層のキャビティから露出した前記下部電極層の上面の全面を覆う誘電体膜を形成する誘電体膜形成工程と、
    前記誘電体膜の上面に複数の上部電極層を形成する上部電極層形成工程と
    を含む、薄膜キャパシタの製造方法。
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