JP5964658B2 - 薄膜配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミック基板上に薄膜配線導体と樹脂絶縁層とが積層されてなる薄膜配線基板に関するものである。
従来、半導体素子を上面の端子に接続し、この端子と電気的に接続された下面の接続パッドを外部電気回路に電気的に接続するための配線基板(スペーストランスフォーマー基板)として、セラミック基板上に複数の薄膜配線導体と複数の樹脂絶縁層とが順次積層されてなる薄膜配線基板が知られている。薄膜配線基板は、例えば、半導体素子の電気的な検査を行なう、いわゆるプローブカード用の基板として用いられている。
セラミック基板は、酸化アルミニウム質焼結体等からなる。セラミック基板には、薄膜配線導体と電気的に接続された配線導体が設けられている。配線導体を介して、薄膜配線導体がセラミック基板の下面、つまり薄膜配線基板の下面等に電気的に導出されている。
また、樹脂絶縁層には、樹脂絶縁層を厚み方向に貫通する貫通導体が設けられている。貫通導体を介して、上下の薄膜配線導体が互いに電気的に接続されている。
薄膜配線基板は、例えば、以下のようにして製作されている。すなわち、まず上面から下面にかけて配線導体が設けられたセラミック基板を作製し、次に、セラミック基板の上面に、薄膜配線層と樹脂絶縁層とを交互に積層する。樹脂絶縁層は、例えばセラミック基板の上面に未硬化の樹脂材料を層状に塗布し、これを加熱して硬化させることによって積層する。以上によって、薄膜配線基板が製作される。
特開平10−65340号公報 特開平8−279679号公報
しかしながら、上記従来技術の薄膜配線基板では、薄膜配線導体と樹脂絶縁層との界面において剥がれが発生する場合があるという問題点があった。これは、次のような理由による。すなわち、銅等の金属材料からなる薄膜配線導体と樹脂絶縁層との間で熱膨張率(線膨張係数)が互いに異なる。また、薄膜配線基板を、例えばプローブカード用基板等として使用する際の昇温および降温に伴い温度変化が生じる。そのため、薄膜配線導体と樹脂絶縁層との間で繰り返し熱応力が生じる。この熱応力によって、薄膜配線導体と樹脂絶縁層との間で剥がれが生じる場合がある。
これに対して、薄膜配線導体に空隙部を設けて、空隙部で熱応力を緩和するという手段が考えられる。しかし、薄膜配線導体に空隙部が設けられた場合、薄膜配線導体の導通抵抗が高くなって電気特性が低下する可能性がある。
本発明は上記従来の技術の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、セラミック基板上に樹脂絶縁層と薄膜配線導体とが積層されてなる薄膜配線基板であって、薄膜配線導体の電気特性が良好であり、かつ薄膜配線導体と樹脂絶縁層との間における剥がれ等の機械的な破壊を抑制することが可能な薄膜配線基板を提供することにある。
本発明の一つの態様の薄膜配線基板は、上面を有するセラミック基板と、該セラミック基板の前記上面に積層された複数の樹脂絶縁層と、該複数の樹脂絶縁層の複数の層間に設けられた複数の薄膜配線導体と、前記樹脂絶縁層を厚み方向に貫通しているとともに、上下の前記薄膜配線導体同士を電気的に接続している貫通導体とを備えており、前記薄膜配線導体の上面に前記貫通導体の下端部が接続されており、前記薄膜配線導体が、前記貫通導体の直下において下面に凹部を有しており、該凹部が空隙部であることを特徴とする。
本発明の一つの態様の薄膜配線基板によれば、貫通導体の直下において薄膜配線導体の下面に凹部が設けられていることから、温度変化が生じたときに、凹部が設けられている部分において薄膜配線導体の一部が容易に変形できる。そのため、その変形によって熱応力が効果的に緩和される。
また、薄膜配線導体は、貫通導体の直下において凹部を有している。そのため、貫通導体と薄膜配線導体とを併せた導体の厚み(電流が流れる方向に直交する方向における断面積)が部分的に小さくなることが抑制され、薄膜配線導体における導通抵抗が低く抑えられ得る。
したがって、薄膜配線導体の電気特性が良好であり、かつ薄膜配線導体と樹脂絶縁層との間における剥がれ等の機械的な破壊を抑制することが可能な薄膜配線基板を提供することができる。
本発明の実施形態の薄膜配線基板における要部を示す断面図である。 図1に要部を示す薄膜配線基板の全体の一例を示す断面図である。 図1に示す薄膜配線基板の変形例における要部を示す断面図である。 図1に示す薄膜配線基板の他の変形例における要部を示す断面図である。 図1に示す薄膜配線基板の他の変形例における要部を示す断面図である。
本発明の実施形態の薄膜配線基板を、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施形態の薄膜配線基板における要部を示す断面図であり、図2は、図1に要部を示す薄膜配線基板の全体の一例を示す断面図である。
セラミック基板1の上面に樹脂絶縁層2および薄膜配線導体3が順次積層されている。樹脂絶縁層2を厚み方向に貫通する貫通導体4が設けられている。貫通導体4を介して、樹脂絶縁層2の上下の薄膜配線導体2同士が互いに電気的に接続されている。貫通導体4の直下において薄膜配線導体3に凹部5が設けられている。以上により薄膜配線基板が基本的に形成されている。
セラミック基板1は、薄膜配線基板全体の剛性を確保する機能を有している。セラミック基板1上に薄膜配線導体3が形成されていることによって、半導体素子(図示せず)の電極(図示せず)に対応し得る微細な配線が、剛性の高いセラミック基板1上に設けられてなる、プローブカード等に使用可能な薄膜配線基板が形成される。薄膜配線基板は、プローブカードとして用いられる場合、半導体素子に対する電気的な接続を確実なものとするために、半導体素子に対して所定の圧力で押し付けられる。薄膜配線基板がプローブカードとして用いられる場合には、薄膜配線導体2の露出した部分に、半導体素子の電極等との接続用のプローブ7が接続される。
セラミック基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミック焼結体,ガラス母材中に結晶成分を析出させた結晶化ガラスまたは雲母やチタン酸アルミニウム等の微結晶焼結体からなる、金属材料とほぼ同等の精密な機械加工が可能なセラミック材料(いわゆるマシナブルセラミックス)等のセラミック材料により形成されている。
セラミック基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして製作することができる。すなわち、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末に適当な有機バインダおよび有機溶剤を添加混合して作製したスラリーをドクターブレード法やリップコータ法等のシート成形技術でシート状に成形することによってセラミックグリーンシートを作製して、その後、セラミックグリーンシートを切断加工や打ち抜き加工によって適当な形状および寸法とするとともに、これを約1300〜1500℃の温度で焼成することによって製作することができる。
この実施形態の薄膜配線基板において、セラミック基板1の上面から下面にかけて、厚膜法により形成された配線導体6が設けられている。配線導体6は、薄膜配線導体3と電気的に接続されている。配線導体6を介して、薄膜配線導体2がセラミック基板1の下面等に電気的に導出されている。配線導体6は、セラミック基板1を厚み方向に貫通する貫通導体を含んでいる。
配線導体6は、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀,パラジウム,金または白金等の金属材料によって形成されている。なお、これらの金属材料は、複数のものが合金等の形態で併用されていても構わない。これらの金属材料は、メタライズ法やめっき法等の方法で、セラミック基板1の所定部位に被着されている。
配線導体6は、例えばタングステンからなる場合であれば、タングステンのペーストをセラミック基板1となるセラミックグリーンシートの表面やあらかじめ形成しておいた貫通孔の内部等に塗布または充填し、セラミックグリーンシートと同時焼成することによって被着させることができる。
樹脂絶縁層2は薄膜配線導体3を形成するための基材として機能している。また、樹脂絶縁層2は、薄膜配線導体3同士の電気的な絶縁性を確保するための絶縁材として機能している。
樹脂絶縁層2は、例えば長方形状や正方形状等の四角形状、または円形状等で、厚みが約25μm程度の層状に形成されている。樹脂絶縁層2は、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂,ポリアミドイミド樹脂,ポリエーテルイミド樹脂,液晶ポリマー等の樹脂材料により形成されている。
樹脂絶縁層2は、例えば上記樹脂材料の未硬化物を層状に成形して硬化させることによって作製することができる。
薄膜配線導体3は、例えば、銅や銀,パラジウム,金,白金,アルミニウム,クロム,ニッケル,コバルト,チタン等の金属材料またはこれらの金属材料の合金材料からなる薄膜配線導体3が樹脂絶縁層2の表面に被着されて形成されている。
薄膜配線導体3は、上記の金属材料をスパッタリング法や蒸着法,めっき法等の方法で樹脂絶縁層2の主面に被着させ、必要に応じてマスキングやエッチング等のトリミング加工を施すことによって、所定のパターンで樹脂絶縁層2の表面に形成することができる。
樹脂絶縁層2の上下の薄膜配線導体3は、樹脂絶縁層2に形成された貫通導体4等を介して互いに電気的に接続されている。
樹脂絶縁層2の貫通導体4は、例えば樹脂絶縁層2の一部にCOレーザやYAGレーザ等によるレーザ加工,RIE(リアクティブ イオン エッチング)または溶剤によるエッチング等の孔あけ加工で厚み方向に貫通する貫通孔(符号なし)を形成し、この貫通孔内に貫通導体4となる導体材料を、スパッタリング法や蒸着法,めっき法,導体ペーストの充填等の方法で充填することによって形成することができる。
樹脂絶縁層2の貫通導体4は、例えば、銅や銀,パラジウム,金,白金,アルミニウム,スズ、ビスマス、インジウム、クロム,ニッケル,コバルト,チタン,タングステン等の金属材料またはこれらの金属材料の合金材料からなる。樹脂絶縁層2の貫通導体4は、例えば上記の金属材料の粉末を有機溶剤およびバインダと混練して作製した金属ペーストを樹脂絶縁層2の貫通孔内に充填し、その後加熱して有機成分を除去することによって形成することができる。この場合、めっき法やスパッタリング法等の金属膜形成技術を併用してもよい。
最上層の樹脂絶縁層に形成された薄膜配線導体3が、例えば半導体素子の電極とプローブ4を介して電気的に接続される。また、最下層の薄膜配線導体3は、セラミック基板1の上面の配線導体6と貫通導体を介して接続されている。
また、薄膜配線導体3は、貫通導体4の直下において凹部5を有している。このような凹部5を有していることから、温度変化が生じたときに、凹部5が設けられている部分において薄膜配線導体3の一部が容易に変形できる。そのため、その変形によって熱応力が効果的に緩和される。したがって、薄膜配線導体3と樹脂絶縁層2との境界における剥がれ等の機械的な破壊を抑制することが可能な薄膜配線基板を提供することができる。
また、凹部5は、貫通導体4の直下に位置している。そのため、薄膜配線導体3の厚み(電流が流れる方向に直交する方向における断面積)が部分的に小さくなることが抑制され、薄膜配線導体3における導通抵抗が低く抑えられ得る。
なお、貫通導体4の直下においては、貫通導体4と樹脂絶縁層2の熱膨張率の差に起因する熱応力が薄膜配線導体3に作用する。これに対して、その貫通導体4の直下に凹部5が位置していれば、上記のような、貫通導体4の直下において薄膜配線導体に作用する熱応力の緩和もより容易である。
なお、凹部5は、図1に示す例では空隙となっているが、例えば図3に示すように、樹脂絶縁層2の一部が入り込んでいてもよい。また、凹部5が、樹脂絶縁層2の一部によって充填されていてもよい。なお、図3は、図1に示す薄膜配線基板の変形例を示す断面図である。図3において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
なお、凹部5が空隙部である場合には、温度変化に起因した薄膜配線層3の変形がより容易である。そのため、この場合には、樹脂絶縁層2と薄膜配線導体3との間の剥がれがより効果的に抑制され得る。
凹部5は、例えば、図1に示すように断面視において弓形であり、平面視において円形状または楕円形状等の形状である。凹部5は、断面視および平面視においてこれらの形状とは異なる形状(角部が円弧状になった四角形状または不定形状等)であっても構わない。また、薄膜配線導体3は、一つの貫通導体4の直下に複数個の空隙部5を有していても
よい。
凹部5は、例えば、貫通導体4となる金属ペーストを樹脂絶縁層2の貫通孔内に充填した後に加熱する方法で貫通導体4を形成するときに、有機成分の量を調整して金属ペーストの収縮量を調整することによって、設けることができる。すなわち、有機成分の除去に伴う金属ペーストの収縮量を比較的大きくすれば、貫通導体4の端面の一部を、貫通孔の開口端よりも上側に窪ませることができる。この窪みに応じて薄膜配線導体3の一部も貫通孔の方向に窪む。これにより、凹部5を有する薄膜配線導体3を設けることができる。
また、凹部5は、樹脂絶縁層2に、スパッタリング法およびめっき法により導体(薄膜配線導体3および貫通導体4)形成するときに設けることができる。すなわち、貫通導体4が設けられた部分において薄膜配線導体3の表面のみエッチングを行なう。このエッチングで、貫通孔(貫通導体4)直下の薄膜配線導体3の表面の一部が窪む。これにより凹部5を有する薄膜配線導体3を設けることができる。
凹部5は、平面視において、貫通導体4の中央部分に位置していることが好ましい。凹部5が、平面視において貫通導体4の中央部分に位置している場合には、薄膜配線導体3に付加される熱応力を貫通導体4の全周においてほぼ同じ程度に吸収され得る。すなわち、凹部5による、薄膜配線導体3に生じる応力を緩和する効果について、その効果が不十分になるような部位がより発生しにくい。
したがって、この場合には、薄膜配線導体3と樹脂絶縁層2との間の剥がれ等の機械的な破壊がより効果的に抑制された薄膜配線基板を提供することができる。
上記の、平面視における貫通導体4の中央部分に凹部5が位置していることによる効果は、貫通導体4および凹部5がともに円形状であるときには、さらに高められ得る。この場合には、円形状の貫通導体4の全周において凹部5の存在による薄膜配線層3の変形を容易とする効果をより均一に得ることができる。そのため、熱応力がより効果的に緩和され得る。つまり、平面視において貫通導体4が円形状であるときには、凹部5が、貫通導体4と同心円状等の円形状であることが、薄膜配線導体3と樹脂絶縁層2との間の剥がれ等の機械的な破壊を抑制する上では、より好ましい。
また、平面視における凹部5の大きさは、少なくとも平面視における貫通導体4の面積の40%以上を占めるような大きさであることが望ましい。凹部5について、この程度の大
きさが確保されていれば、温度変化に起因した薄膜配線導体3の変形が容易である。したがって、上記熱応力がより効果的に吸収され得る。
なお、凹部5は、上記熱応力を緩和する効果を得る上では大きいほど好ましいが、大きくなり過ぎると、薄膜配線導体3における導通抵抗の増加や、薄膜配線導体3と貫通導体4との間の接続抵抗の増加、薄膜配線導体3が細くなり過ぎることによる断線等の不具合が誘発される可能性が大きくなる。したがって、凹部5は、平面視において貫通導体4の外周と同じ程度の範囲内に収まっていることが好ましい。言い換えれば、平面視における凹部5の大きさは、貫通導体4の面積に対して40〜100%程度の大きさであることが、よ
り一層好ましい。
また、上記実施形態の薄膜配線基板において、複数個の貫通導体4が設けられ、それぞれの貫通導体4の下端が薄膜配線導体3に接続されているときに、それぞれの貫通導体4の直下において薄膜配線導体3が有する複数の凹部5は、互いに形状および大きさが異なっていても構わない。
図4は、図1に示す薄膜配線基板の変形例における要部を示す断面図である。図4において、図1と同様の部位には同様の符号を付している。この例において、凹部5は、薄膜配線基板(樹脂絶縁層2)の外周部分において中央部分よりも大きい。
薄膜配線導体3と樹脂絶縁層2との熱膨張率差によって薄膜配線導体3に応力が付加されるような場合には、薄膜配線基板の外周部分において上記熱応力が相対的に大きくなる。つまり、薄膜配線基板(樹脂絶縁層2)の外周部において、加熱と冷却による樹脂絶縁層2と薄膜配線導体3の変化量の差が最も大きい。そのため、薄膜配線基板の外周部において応力が大きくなる傾向がある。この熱応力をより効果的に緩和するため、上記外周部分で凹部5が相対的に(中央部分に比べて)大きくなるように設定することが好ましい。
また、複数の凹部5を有する薄膜配線基板において、薄膜配線基板(樹脂絶縁層2)の中央部分から外周部分に向かって、次第に凹部5が大きくなるような形態としてもよい。
また、薄膜配線導体3の厚みや、薄膜配線導体3と貫通導体4との間に設定される電気抵抗(導通抵抗)等の設計値に応じて、所望の電気的な特性が確保できるように凹部5の大きさを調整するようにしてもよい。この場合には、薄膜配線導体3および貫通導体4におけるクラック等の機械的な破壊の抑制に加えて、電気的な特性の確保の点でも有利な薄膜配線基板を提供することができる。
図5は、図1に示す薄膜配線基板の変形例における要部を示す断面図である。図5において図1と同様の部位には同様の符号を付している。図5に示す例において、貫通導体4aが断面視において台形状である。これ以外の点は、上記実施形態の薄膜配線基板と同様である。
この例においても、凹部5が設けられた部分において薄膜配線導体3が変形することによって熱応力が効果的に緩和される。また、この場合には、図1等に示すように貫通導体4が縦断面視において長方形状であるような場合に比べて、貫通導体4aの体積の割に、貫通導体4aと薄膜配線導体3との接続面積がより大きくなっている。そのため、薄膜配線導体3と樹脂絶縁層2との間の剥がれ等の機械的な破壊の抑制とともに、貫通導体4aと薄膜配線導体3との電気的な接続信頼性を高める効果を得ることもできる。
また、貫通導体4aの下端部分において、薄膜配線導体3の上面と貫通導体4aの側面との間のコーナー部分の角度θが鈍角になっている。そのため、貫通導体4aの下端部分と薄膜配線導体3との接続部分の周辺において、これらの導体と樹脂絶縁層との境界部分(コーナー部分)に作用する応力がより効果的に低減され得る。そのため、薄膜配線導体3および貫通導体4aと樹脂絶縁層2との間の剥離がより効果的に抑制される。
このような台形状の貫通導体4aは、例えば、樹脂絶縁層2に断面視で台形状の貫通孔を形成し、この貫通孔内にスパッタリング法及びめっき法で導体(銅等の金属材料)を充填することによって形成することができる。断面視で台形状の貫通孔は、例えばレーザ加工において、レーザ光の出力および照射時間等の条件を適宜設定することによって形成することができる。
酸化アルミニウム質焼結体からなるセラミック基板の上面に、樹脂絶縁層と薄膜配線導体とを順次積層して作製した薄膜配線基板用いて効果を確認した。
セラミック基板には、上面からの下面にかけて、貫通導体を含む配線導体を設けた。セラミック基板の配線導体は、タングステンの金属ペーストをセラミック基板用のセラミッ
クグリーンシートと同時焼成するメタライズ法で形成した。
樹脂絶縁層は、ポリイミド樹脂を用いて、約20μmの厚みで設けた。
薄膜配線導体はRIE(リアクティブ イオン エッチング)によって所望の配線形状をした溝を形成し、スパッタリング法及びめっき法により溝に充填された導体材料を平坦化することによって設けた。
貫通導体はレーザ加工によって、上記配線導体を形成するための溝内部に、直径約50μmの円形状の貫通孔を設けた。この貫通孔にスパッタリング法及びめっき法により充填された導体材料を平坦化する方法において、機械研磨を行うと同時にケミカルエッチングを行うことによって貫通導体を設けた。貫通導体は、平面視において直径が約50μmの円形状(円柱状)とした。
なお、薄膜配線導体は2層、樹脂絶縁層3層とした。薄膜配線導体のうち最下層の樹脂絶縁層に設けたものは、セラミック基板の配線導体と貫通導体4を介して接続した。
実施例の薄膜配線基板において、薄膜配線導体の下端部分(下側の樹脂絶縁層に接する部分)に凹部として空隙部を設けた。この空隙部は、平面視において直径が約30μmの円形状であり、断面視において上端が円弧状(全体が弓形)であった。
薄膜配線導体および貫通導体(表面)を平坦化する上記研磨加工において、研磨液にエッチング性のある液を添加しておくことで、薄膜配線導体の機械的な研磨加工による平坦化の際に凹部を設けた。つまり、貫通導体直下の薄膜配線導体に生じている初期段差(上記導体材料の充填の度合いでばらつきに起因して生じたもの)の窪み部分をエッチングして、この部分において薄膜配線導体の表面の一部を平坦化させずに窪ませることによって設けた。
この機械研磨による薄膜配線導体の平坦化と貫通導体部のエッチングにより、貫通導体直下の薄膜配線導体に窪みを設けた。
なお、この研磨において研磨液エッチングレートを調整することで、基板外周部に向かって凹部の大きさを大きくした。
また、比較例として、上記空隙部を有していない薄膜配線導体を含む薄膜配線基板を作成した。比較例の薄膜配線基板は、薄膜配線導体が空隙部を有していない点以外は実施例の薄膜配線基板と同様であった。
これらの実施例および比較例の薄膜配線基板について、デジタルマルチメータによりデイジーチェンの接続抵抗値を測定した。試験方法は、まず初期の抵抗値を測定し、次に、配線基板をヒーターブロック上で、約235℃の温度で複数回(4回)繰り返して加熱し、
その後再度抵抗値を測定する。更に、−55℃〜125℃の条件下における温度サイクル試験
(TCT)を1000サイクル実施した後の抵抗値を測定し、初期の抵抗値に対する接続抵抗値の変化を比較した。抵抗値は、薄膜配線導体と、この薄膜配線導体と電気的に接続したセラミック基板の下面の配線導体との間の導通抵抗として測定した。
その結果、実施例の薄膜配線基板では薄膜配線層とセラミック基板の配線導体および接続パッドとの断線や抵抗値増大がみられず、薄膜配線導体と樹脂絶縁層との間における剥がれ等の機械的な破壊が抑制されていることが確認された。これに対して、比較例の薄膜配線基板では、温度サイクル試験後において導通抵抗値の増大や、薄膜配線導体と絶縁樹
脂層との間の剥がれに起因した薄膜配線基板表面の膨れが確認された。
以上により、本発明の実施例の薄膜配線基板における、薄膜配線導体と樹脂絶縁層との間の剥がれ等の機械的な破壊を抑制する効果を確認することができた。
1・・・セラミック基板
2・・・樹脂絶縁層
3・・・薄膜配線導体
4・・・貫通導体
4a・・貫通導体
5・・・凹部
6・・・配線導体
7・・・プローブ

Claims (2)

  1. 上面を有するセラミック基板と、
    該セラミック基板の前記上面に積層された複数の樹脂絶縁層と、
    該複数の樹脂絶縁層の複数の層間に設けられた複数の薄膜配線導体と、
    前記樹脂絶縁層を厚み方向に貫通しているとともに、上下の前記薄膜配線導体同士を電気的に接続している貫通導体とを備えており、
    前記薄膜配線導体の上面に前記貫通導体の下端部が接続されており、
    前記薄膜配線導体が、前記貫通導体の直下において下面に凹部を有しており、
    該凹部が空隙部であることを特徴とする薄膜配線基板。
  2. 前記凹部は、前記樹脂絶縁層の外周部において中央部よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の薄膜配線基板。
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