JPWO2019167160A1 - 永久磁石型モータ - Google Patents

永久磁石型モータ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019167160A1
JPWO2019167160A1 JP2020503154A JP2020503154A JPWO2019167160A1 JP WO2019167160 A1 JPWO2019167160 A1 JP WO2019167160A1 JP 2020503154 A JP2020503154 A JP 2020503154A JP 2020503154 A JP2020503154 A JP 2020503154A JP WO2019167160 A1 JPWO2019167160 A1 JP WO2019167160A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slits
permanent magnet
slit
rotor
type motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020503154A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7005741B2 (ja
Inventor
勇二 滝澤
勇二 滝澤
紘子 池田
紘子 池田
信一 山口
信一 山口
迪 廣谷
迪 廣谷
岡崎 正文
正文 岡崎
阿久津 悟
悟 阿久津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2019167160A1 publication Critical patent/JPWO2019167160A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7005741B2 publication Critical patent/JP7005741B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K29/00Motors or generators having non-mechanical commutating devices, e.g. discharge tubes or semiconductor devices
    • H02K29/03Motors or generators having non-mechanical commutating devices, e.g. discharge tubes or semiconductor devices with a magnetic circuit specially adapted for avoiding torque ripples or self-starting problems
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • H02K1/2753Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets the rotor consisting of magnets or groups of magnets arranged with alternating polarity
    • H02K1/276Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM]
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/12Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets
    • H02K21/14Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures

Abstract

永久磁石型モータ(1)は、永久磁石(25)が埋設されたロータコア(23)の界磁極(40)を有するロータ(22)を備え、界磁極(40)は、ロータ(22)のシャフト(24)を中心とする円弧よりも小さい半径を有しており、界磁極(40)には複数のスリット(41)が形成されており、複数のスリット(41)は、複数のスリット(41)間に位置する第1の中心線(42a)と隣り合う複数のスリット(41)間に位置する第2の中心線(42b)との間隔が、ロータコア(23)の外周側に向かうにしたがって拡大するように配置されており、界磁極(40)の複数のスリット(41)のうち、界磁極(40)の中心位置に配置された第1スリット(41a)および第1スリット(41a)の両側に配置された第2および第3スリット(41b、41c)が永久磁石(25)の周方向の幅の20%以内に配置されたものである。

Description

本願は、永久磁石型モータに関するものである。
従来、永久磁石型モータのロータにおいては、永久磁石の減磁耐力を改善するために、IPM(Interior Permanent Magnet)モータのロータコア表面にそれぞれの隣接間隔がほぼ等しく並ぶスリットが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来のモータの磁石埋め込み型ロータには、トルクリップルを改善するために、IPMモータのロータコア表面に回転方向の一方に傾いたスリットが設けられている(例えば、特許文献2参照)。
前述のような従来のIPMモータは、主に、減磁耐性またはトルクリップルの改善を図ることを目的としたものである。減磁耐性の改善であれば、特許文献1に開示されたようにロータ表面にスリットを設ける複雑な構造にする必要はなく、保磁力の高い永久磁石を適用すれば良い。また、トルクリップルの改善であれば、特許文献2に開示されたような真円のロータ外形を有する構造はトルクリップルが悪化する形状であるので適していない。
一般に、IPMは、表面磁石構造(SPM:Surface Permanent Magnet)よりも減磁耐力があり、リラクタンストルクを活用できるので、電流量を増加してトルク密度を増すことで、小型で高出力のモータを実現できる。
特開2006−081336号公報 特開2006−014450号公報
このとき、IPMでは、SPMとは異なり、ステータ内径に対向する面が透磁率の高いロータコアとなるので、磁極表面を周方向に横断する磁束が大きくなり、エアギャップの磁束密度がSPMと比べ、局所的に過大となりやすい。
従来の永久磁石型モータにおいては、エアギャップの局所的な磁束密度の増加により、磁束密度の2乗に比例する電磁加振力が作用し、ステータを変形させようとするので、モータの振動騒音が悪化するという問題点があった。モータ電流の低減またはエアギャップの拡大は、トルク密度を低下させるので、SPMに対する小型高出力化のメリットが相殺されてしまうこととなる。
本願は、上述のような課題を解決するための技術を開示するものであり、IPMの利点である小型高出力化を確保しつつ、モータの振動騒音の悪化を抑制できる永久磁石型モータを提供することを目的とする。
本願に開示される永久磁石型モータは、ステータと、前記ステータの内側に対向して配置され、永久磁石が埋設されたロータコアの界磁極を有するロータと、を備え、前記界磁極は、前記ロータのシャフトを中心とする円弧よりも小さい半径を有しており、前記界磁極には複数のスリットが形成されており、前記複数のスリットは、複数の前記スリット間に位置する第1の中心線と隣り合う複数の前記スリット間に位置する第2の中心線との間隔が、前記ロータコアの外周側に向かうにしたがって拡大するように配置されており、前記界磁極の前記複数のスリットのうち、前記界磁極の中心位置に配置された第1スリットおよび前記第1スリットの両側に配置された第2および第3スリットが前記永久磁石の周方向の幅の20%以内に配置されたものである。
本願に開示される永久磁石型モータによれば、IPMの利点である小型高出力化を確保しつつ、モータの振動騒音の悪化を抑制できる永久磁石型モータが得られる。
実施の形態1による永久磁石型モータの軸方向断面図である。 実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。 実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。 実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。 実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。 実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。 比較例による永久磁石型モータの正面図である。 比較例による永久磁石型モータの正面図である。 比較例による永久磁石型モータの正面図である。 界磁極にスリットを設けた際の電磁加振力とトルクの変化を示す図である。 界磁極にスリットを設けた際の電磁加振力とトルクの変化を示す図である。 界磁極にスリットを設けた際の電磁加振力とトルクの変化を示す図である。 実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。 図6A〜図6Cにより得られた解析値について、縦軸を電磁加振力、横軸をトルクリップル値としてプロットした図である。 図8にプロットしたデータから第1スリットに対して隣接する第2、第3スリットが永久磁石の周方向の幅に対して20%より大きくなる位置に配置されたデータを分離して再プロットした図である。 図8にプロットしたデータから第1スリットに対して隣接する第2、第3スリットが永久磁石の周方向の幅に対して20%以内の位置に配置されたデータを分離して再プロットした図である。
以下、図面に基づいて実施の形態1について説明する。
なお、各図面中において、同一符号は同一あるいは相当のものであることを示す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による永久磁石型モータの軸方向断面図である。実施の形態1による永久磁石型モータは、例えば、電動パワーステアリングシステム等に用いられている。
図1に示すように、永久磁石型モータ(以下、単にモータという)1は、内部に複数の永久磁石25が埋設されたロータコア23を有し回転自在に支持されたロータ22と、ロータ22の外側にエアギャップ50を介して設けられたステータ12とを備えている。また、ステータ12は、ステータコア3と固定子巻線5とを備えている。
ステータコア3は、例えば板状の電磁鋼板を積層して形成され、樹脂製のインシュレータ4を介して3相の固定子巻線5が巻回されている。各相の固定子巻線5は、樹脂製のターミナルホルダ6に収められた巻線ターミナル7によってΔ結線されている。さらに、各相の巻線ターミナル7には、リード線2と接続するための接続ターミナル8が取り付けられている。接続ターミナル8は、接続ターミナルベース部9に取り付けられており、接続ターミナルベース部9の内部には接続ターミナル8にリード線2を取り付けるためのナット10が収納されている。
ステータコア3は、鉄製のフレーム11に圧入され、モータ1のステータ12をなしている。フレーム11の一方の端部には底部があり、底部の中央部には、ロータ22の一端を支持するためのリアベアリング26を収納するリアベアリングボックス部13が形成されている。フレーム11の他方の端部は開口しており、モータ1のハウジング17と連結するためのインロー部14が形成されている。フレーム11のインロー部14の外周には、モータ1のハウジング17にステータ12をねじ止めするためのねじ止め部を有するフランジ部15が形成されている。モータ1のハウジング17とステータ12のフランジ部15の間には、防水のためのOリング状のフレームグロメット16が設けられている。
モータ1のハウジング17は、アルミ合金のダイキャスト成形によって形成され、中央部にはロータ22の一端を支持するためのフロントベアリング27を収納するフロントベアリングボックス18が形成されている。また、ハウジング17のフロントベアリングボックス18の近傍には、ロータ22の回転角度を検出するための回転センサであるレゾルバ19を取り付けるための、レゾルバ取り付け部20が形成されている。ハウジング17のステータ12を取り付ける側と反対側の端部には、モータ1を相手側機器に取り付けるための取り付けインロー部21が設けられている。
ロータ22は、鉄製のシャフト24に取り付けられた電磁鋼板を積層して形成されたロータコア23を備えている。そして、シャフト24の両端は、リアベアリング26およびフロントベアリング27によって回転自在に支持されている。シャフト24のフロント側端部には、相手側機器と連結するためのカップリングであるボス28が取り付けられている。
図2Aおよび図2Bは、実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。また、図2Bは、図2Aの拡大図である。図2Aおよび図2Bに示すように、ロータ22のロータコア23には、周方向に沿って複数の永久磁石25が埋設されている。複数の永久磁石25は、ロータコア23内に周方向に沿って等間隔に配置された複数の永久磁石取り付孔47に収容固定されており、永久磁石25の両側には空隙部45が形成されている。なお、図2Aおよび図2Bは、ロータ22を中心として図示したものである。よって、ロータ22の外周にエアギャップ50を介して設けられたステータ12については、図示を省略している。ステータ12は、複数のティース48と複数のスロット(図示なし)を有するステータコア3とティース48に巻回されてスロットに収納された電機子巻線(図示なし)とを有するものである。
実施の形態1においては、ロータコア23が、シャフト24を中心とする真円ではなく、花丸状の形状を有しており、永久磁石25が埋設されたロータコア23の界磁極40には、複数のスリット41が形成されている。界磁極40は、ロータ22の内側に取り付けられたシャフト24を中心とする円弧よりも小さい半径を有している。また、複数のスリット41のうち、界磁極40の中心にある中央スリットBは、長軸方向(長手方向)がロータコア23の径方向または花丸形状の界磁極40の外周の径方向に向かって配置されている。
また、スリット41とスリット41との間は、界磁極40のロータコア23であり、両側のスリット41の中心線42は外周側に行くほど広がっていくように設定されている。つまり、複数のスリット41間の第1の中心線42aと隣り合う複数のスリット41間の第2の中心線42bとの間隔が、ロータ22の外周側に向かうにしたがって徐々に拡大するように複数のスリット41は設けられている。スリット41は、界磁極40(=1磁極部)あたり、例えば7本配置されている。また、スリット41は、界磁極40の中央に配置された中央スリットBを挟んで、軸対称に奇数本配置されており、スリット41の長さは、軸対称で同じ長さとなっている。永久磁石25は、周方向の幅が半径方向の幅より長い、平板型の磁石形状となっている。
また、接続部44は、スリット41が入って分割された界磁極40を一体とするために設けられている。スリット41で分断された界磁極40は、接続部44により一体化されている。接続部44は、接続部(界磁極上側)44aまたは接続部(界磁極下側)44bにより構成されている。
また、図2C〜図2Eは、実施の形態1による他の実施例である永久磁石型モータのロータの正面図である。図2Cにおいては、永久磁石25の形状が曲線状となっているが、永久磁石25と永久磁石取り付孔の形状を除いたその他の構造は図2Aの構造と同じである。
さらにまた、図2Dは、ブリッジ部43に対向するロータコア23の形状が真円形状46となっているが、その形状を除いたその他の構造は、図2Aの構造と同じである。
また、図2Eは、スリット41の形状が台形形状となっているが、スリット41の形状を除いたその他の構造は、図2Aの構造と同じである。
図3〜図5は、比較例による永久磁石型モータの正面図である。図3〜図5においては、ロータ22の外側にエアギャップ50を介して設けられたステータ12のティース48を図示している。図3においては、ロータ22の外形が真円形状46であるために、トルクリップルが大きくなってしまう。また、図4では、ロータコア23にスリット41が設けられていないため、ロータコア23の界磁極40を横切る磁束49が流れ、エアギャップ50の領域Aの磁束密度が増加してしまう。また、図5は、スリット41の間隔がロータコア23の外周側に行くほど小さくなっており、スリット41によるエアギャップ50の磁束密度の分散効果がなくなってしまう。
一方、実施の形態1においては、特に、低次の電磁加振力モードが小さく振動騒音が大きくなりやすい、例えば全周で2次のモードが生じる10極12スロット、14極12スロット、14極18スロット等の極スロットで特に顕著な効果を発揮できる。
スリット41のうち一本は界磁極40の中心にある。界磁極40の中心は、横切る磁束49に対して、最も、界磁極40の断面積が大きく磁束49が流れやすい場所であり、スリット41による磁束49の遮断効果が得られる。
また、界磁極40に形成されるスリット41の本数は、例えば、Φ40〜Φ50程度の10極12スロットの場合では、界磁極40(=1磁極部)あたり5本〜7本が望ましい。その理由は、界磁極40内での磁気が飽和するまでスリット41を多数本入れてしまうと、振動騒音の抑制効果は得られやすいが、スリット41が磁気抵抗となってトルクが落ちてしまうためである。また、界磁極40の周方向の幅、スリット幅およびスリット間隔(ロータコア23の電磁鋼板の板厚程度は必要である)を考慮すると、スリット41の作製におけるプレス等の打ち抜きにおいて、5本〜7本よりも多く形成することが難しいなどの理由による。
図6A〜図6Cは、界磁極にスリットを設けた際の構造の電磁加振力とトルクの変化量および界磁極にスリットを設けない構造(集合B)の電磁加振力とトルクの変化量をプロットした図である。図6A〜図6Cにおいて、左側には、電磁加振力とトルクの変化量をプロットしたグラフを示し、右側には、界磁極にスリットを設けない集合Bの形状の正面図を示す。また、図7は、実施の形態1による永久磁石型モータのロータの正面図である。
より具体的に説明すると、図6A〜図6Cは、図7に示す10極12スロットのモータ1において、スリット41を5本もしくは7本配置し、かつ、スリット41の位置(各スリット距離L)と角度θを変化させて、ステータコア3またはフレーム11の振動騒音の原因となる電磁加振力の主成分である2次成分(楕円に変形させる成分)が最小となるように電磁界解析の最適設計ツールで設計した仕様の集合Aと、スリット設計の基準としたスリット41を界磁極40に配置しない仕様の集合Bをプロットしたものである。
図6A〜図6Cにおいて、縦軸は電磁加振力の変化率を示し、横軸はトルク変化量を示す。縦軸は、スリット41の無い集合Bの電磁加振力値を100とし、スリット設計で電磁加振力が100に対してどれだけのレベルに低減できたかをパーセント(%)で示している。また、横軸は、スリット41の無い集合Bのトルク量を0として、スリット設計でトルク量がどれだけ変化するのかを示している。
また、スリット設計の基準とした仕様の集合Bは、界磁極40の円弧の半径を変えて、ロータ22の形状が真円に近い形状から略花丸形状までをいくつか選択し、以下で述べる傾向が集合Bの設計に関わらず普遍性を有するものであることを示す根拠とする。具体的には、図6Aの右側に示す集合Bの形状は、例えば界磁極40の円弧の半径が小さい花丸形状のロータ22に相当する。また、図6Cの右側に示す集合Bの形状は、例えば界磁極40の円弧の半径が大きい真円に近い形状のロータ22に相当する。また、図6Bの右側に示す集合Bの形状は、図6Aの右側に示す集合Bの形状と図6Cの右側に示す集合Bの形状の中間の界磁極40の円弧の半径を有するロータ22に相当する。
図6A〜図6Cは、図6A〜図6Cに示す集合Bと、集合Bのそれぞれからスリット設計した集合Aを結ぶトルク−電磁加振力の曲線Cを最小二乗法で指数関数でプロットしたものである。曲線Cは、いずれも71%に漸近する曲線であり、スリット設計により最大71%レベルまで大幅に電磁加振力を低減できることを示している。また、基準とした集合Bから71%までの収束速度を示す指標である一般的な時定数に相当する電磁加振力81%以下とすれば、集合Aは、スリット設計で十分に電磁加振力が小さい値に収束できたということができる。
図8は、図6A〜図6Cの各仕様により得られた解析値について、縦軸を電磁加振力とし、横軸をトルクリップル値としてプロットした図である。図8において、集合Bに示す三角、菱形、四角形のプロット形状は、図6A〜図6Cの右側に示した界磁極40にスリットを設けない集合Bのいずれかの形状であるが、ここでは特にプロット形状と集合Bの形状の対応関係は特定していない。また集合Aについても同様である。
図8に示すように、界磁極40にスリット41を設けない集合Bに対して、集合Aはトルクリップルが改善にも逆に悪化にもなる集合であることが分かる。スリット設計により基準とする集合Bよりもトルクリップルが悪化しては電磁加振力とトルクリップルが両立せず、フレーム振動と軸振動による振動騒音が抑制できないため、集合Bよりもトルクリップルが同等以下になる仕様が電磁加振力とトルクリップルを両立する顕著な効果が得られる仕様であることは言うまでもない。さらに、その点に注目すると、プロットされたデータは、電磁加振力値がやや大きい集合A1と集合A2に分かれていることが明確である。
図9は、図7に示すロータ22において、第1スリット41aに対して隣接する第2スリット41b、第3スリット41cが永久磁石25の周方向の磁石幅Wに対して20%より大きくなる位置に配置されたものを図8にプロットしたデータから分離して再プロットした図である。また、図10は、図7に示すロータ22において、第1スリット41aに対して隣接する第2スリット41b、第3スリット41cが永久磁石25の周方向の磁石幅Wに対して20%以内の位置に配置されたものを図8にプロットしたデータから分離して再プロットした図である。
ここで、図7に示すロータ22において、第1スリット41aに対して隣接する第2スリット41b、第3スリット41cを永久磁石25の周方向の磁石幅Wに対して20%より大きくなる位置にそれぞれ配置するように距離Lをそれぞれ設定したものを図9に、20%以内の位置に配置されるように距離Lをそれぞれ設定したものを図10にそれぞれ分離して再プロットすると、図8が磁石幅Wに対する第2スリット41b、第3スリット41cの配置に依存することが明らかである。
つまり、実施の形態1によれば、電磁加振力とトルクリップルを両立させることに着目することで、区別されていない集合A1と集合A2を初めて区別することができ、より電磁加振力を低減できる仕様を選択できることが可能となる。
実施の形態1によれば、永久磁石25の周方向の磁石幅Wに対して20%をしきい値として、界磁極40の中心位置に配置された第1スリット41aおよび第1スリット41aの両側に配置された第2スリット41bおよび第3スリット41cを永久磁石25の周方向の幅の20%以内に配置することで、トルクリップルを低減すると共に、電磁加振力を小さくするロータ22形状とすることができる。その結果、実施の形態1によるモータ1は、振動騒音の悪化を低減することができる。
また、複数のスリット41は、スリットの無いロータコアを基準とした場合に対して、空間次数が2以上の最小次数で主成分となる電磁加振力が81%以下に低減するよう配置されている。さらにまた、複数のスリット41は、スリットの無いロータコアを基準とした場合に対して、トルクリップルがスリットの無いロータコアのトルクリップル以下となる状態に配置されている。
なお、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1 モータ、2 リード線、3 ステータコア、4 インシュレータ、5 固定子巻線、6 ターミナルホルダ、7 巻線ターミナル、8 接続ターミナル、9 接続ターミナルベース部、10 ナット、11 フレーム、12 ステータ、13 リアベアリングボックス部、14 インロー部、15 フランジ部、16 フレームグロメット、17 ハウジング、18 フロントベアリングボックス、19 レゾルバ、20 レゾルバ取り付け部、21 取り付けインロー部、22 ロータ、23 ロータコア、24 シャフト、25 永久磁石、26 リアベアリング、27 フロントベアリング、28 ボス、40 界磁極、41 スリット、41a 第1スリット、41b 第2スリット、41c 第3スリット、42 中心線、42a 第1の中心線、42b 第2の中心線、43 ブリッジ部、44 接続部、44a 接続部(界磁極上側)、44b 接続部(界磁極下側)、45 空隙部、46 真円形状、47 永久磁石取り付孔、48 ティース、49 磁束、50 エアギャップ

Claims (5)

  1. ステータと、
    前記ステータの内側に対向して配置され、永久磁石が埋設されたロータコアの界磁極を有するロータと、を備え、
    前記界磁極は、前記ロータのシャフトを中心とする円弧よりも小さい半径を有しており、
    前記界磁極には複数のスリットが形成されており、前記複数のスリットは、複数の前記スリット間に位置する第1の中心線と隣り合う複数の前記スリット間に位置する第2の中心線との間隔が、前記ロータコアの外周側に向かうにしたがって拡大するように配置されており、
    前記界磁極の前記複数のスリットのうち、前記界磁極の中心位置に配置された第1スリットおよび前記第1スリットの両側に配置された第2および第3スリットが前記永久磁石の周方向の幅の20%以内に配置されたことを特徴とする永久磁石型モータ。
  2. 前記第2および第3スリットは、前記第1スリットに対して軸対称に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石型モータ。
  3. 前記ロータの外形は、花丸状の形状を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の永久磁石型モータ。
  4. 前記複数のスリットは、スリットの無い前記ロータコアを基準とした場合に対して、空間次数が2以上の最小次数で主成分となる電磁加振力が81%以下に低減するよう配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の永久磁石型モータ。
  5. 前記複数のスリットは、スリットの無い前記ロータコアを基準とした場合に対して、トルクリップルがスリットの無い前記ロータコアのトルクリップル以下となる状態に配置されたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の永久磁石型モータ。
JP2020503154A 2018-02-28 2018-02-28 永久磁石型モータ Active JP7005741B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2018/007450 WO2019167160A1 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 永久磁石型モータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019167160A1 true JPWO2019167160A1 (ja) 2020-12-03
JP7005741B2 JP7005741B2 (ja) 2022-01-24

Family

ID=67805300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020503154A Active JP7005741B2 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 永久磁石型モータ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11264880B2 (ja)
EP (1) EP3761484A4 (ja)
JP (1) JP7005741B2 (ja)
CN (1) CN111742466A (ja)
WO (1) WO2019167160A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023740A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
JP2013118788A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Samsung Electronics Co Ltd ブラシレスモータ
JP2013126291A (ja) * 2011-12-14 2013-06-24 Mitsuba Corp ブラシレスモータおよび電動パワーステアリング装置
WO2015045027A1 (ja) * 2013-09-25 2015-04-02 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
WO2016203563A1 (ja) * 2015-06-17 2016-12-22 三菱電機株式会社 圧縮機用永久磁石埋込型電動機、圧縮機、および冷凍サイクル装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4127683B2 (ja) 2004-06-24 2008-07-30 三菱電機株式会社 磁石埋め込み型ロータ
JP4091933B2 (ja) 2004-09-01 2008-05-28 三菱電機株式会社 永久磁石形モータ
JP2006081336A (ja) 2004-09-10 2006-03-23 Nissan Motor Co Ltd 回転電機の凸極性変更ロータ
JP6095263B2 (ja) * 2011-11-10 2017-03-15 信越化学工業株式会社 埋込磁石型モータおよび圧縮機
EP2602912A2 (en) * 2011-12-05 2013-06-12 Samsung Electronics Co., Ltd Brushless motor
EP2916434B1 (en) * 2012-11-01 2017-07-19 Mitsubishi Electric Corporation Electric motor with embedded permanent magnet, compressor, and refrigeration and air conditioning equipment
JP5985358B2 (ja) 2012-11-02 2016-09-06 株式会社クボタ 永久磁石式同期モータ
JP6037361B2 (ja) * 2013-09-25 2016-12-07 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023740A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
JP2013118788A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Samsung Electronics Co Ltd ブラシレスモータ
JP2013126291A (ja) * 2011-12-14 2013-06-24 Mitsuba Corp ブラシレスモータおよび電動パワーステアリング装置
WO2015045027A1 (ja) * 2013-09-25 2015-04-02 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
WO2016203563A1 (ja) * 2015-06-17 2016-12-22 三菱電機株式会社 圧縮機用永久磁石埋込型電動機、圧縮機、および冷凍サイクル装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019167160A1 (ja) 2019-09-06
EP3761484A1 (en) 2021-01-06
US11264880B2 (en) 2022-03-01
EP3761484A4 (en) 2021-03-03
JP7005741B2 (ja) 2022-01-24
US20210075305A1 (en) 2021-03-11
CN111742466A (zh) 2020-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4709132B2 (ja) 永久磁石埋込型モータの回転子及び送風機用電動機及び圧縮機用電動機
JP5472200B2 (ja) 回転電機のロータ
US7474028B2 (en) Motor
US8766506B2 (en) Stator core
JP5656719B2 (ja) 永久磁石型回転電機及び永久磁石型回転電機の製造方法
WO2014188628A1 (ja) ロータおよびモータ
JPH1198731A (ja) 永久磁石を埋設したロータを用いたモータ
CN108462268B (zh) 旋转电机的转子
CN103959607A (zh) 电动机
JP6507956B2 (ja) 永久磁石式回転電機
JP5242720B2 (ja) 永久磁石埋込型モータの回転子
JP5310790B2 (ja) 回転電機のロータ
JP2011035997A (ja) Ipmモータ用ロータとipmモータ
JP6589721B2 (ja) 回転電機
JP5471653B2 (ja) 永久磁石式電動モータ
CN109196754A (zh) 永磁体电动机
JP7005741B2 (ja) 永久磁石型モータ
JP5884463B2 (ja) 回転電機
US11404925B2 (en) Permanent magnet motor
JP5884464B2 (ja) 回転電機
US10581286B2 (en) Permanent-magnet-embedded electric motor and compressor
JP7401381B2 (ja) 永久磁石電動機
JP7401380B2 (ja) 永久磁石電動機
US20210226491A1 (en) Rotor and motor
JP5788104B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220105