JP2003023740A - 永久磁石型電動機の永久磁石型回転子 - Google Patents

永久磁石型電動機の永久磁石型回転子

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JP2003023740A
JP2003023740A JP2001204276A JP2001204276A JP2003023740A JP 2003023740 A JP2003023740 A JP 2003023740A JP 2001204276 A JP2001204276 A JP 2001204276A JP 2001204276 A JP2001204276 A JP 2001204276A JP 2003023740 A JP2003023740 A JP 2003023740A
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rotor
center
magnetic pole
permanent magnet
core
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Hidetoshi Teruyama
英俊 照山
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コギングトルクを低減するとともに、逆誘起
電圧波形を改善して運転特性を向上させることができる
永久磁石型電動機の永久磁石型回転子を得る。 【解決手段】 鉄心磁極部3は、回転子鉄心中心Oから
の距離が最も大きくなる位置4を磁極中心から左右対象
で、一方が固定子スロット歯に対向しているときには、
他方は固定子スロット開口部に対向する位置に2箇所
(4a,4b)設け、この回転子鉄心中心Oからの距離
が最も大きくなる位置4と、回転子鉄心中心Oからの距
離が最も小さくなる位置である鉄心磁極部の極間部5と
を結ぶアーク形状とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は永久磁石型電動機
に使用する永久磁石型回転子に関する。
【0002】
【従来の技術】同期電動機の回転時には、通常、ステー
タコアの歯数、すなわち巻線を設置するためにステータ
コアに必須的に設けたスロットの個数に比例して、トル
クの脈動、いわゆるコギングトルクが発生する。このコ
ギングトルクは、ロータに対向するステータの周面上に
スロットの開口部が存在することにより、ロータとステ
ータとの相対移動時にロータの磁極から発生する界磁磁
束の磁路が、各開口部を磁極が横切る度に周期的に変化
し、ロータとステータとの空隙における磁束分布に乱れ
が生じることに起因している。
【0003】図13は例えば特開平5−137304号
公報に示された従来の自然数倍スロット構造を有する同
期電動機の断面を示す図で、6極36スロット、すなわ
ちロータ1極に対して自然数個(6個)のステータスロ
ットが対向する自然数倍スロット構造の例を示した。図
において、21は出力軸、22はロータ、23は永久磁
石、24はヨーク、25はヨーク24の外周面、26は
ヨークの外周面の頂点である。また、30はステータ、
31はスロット、32はスロット31の開口部、33は
ステータ30の内周面である。
【0004】図13の同期電動機は、出力軸21を中心
に6個の永久磁石23を放射状に配置して、各永久磁石
23間に配設した継鉄すなわちヨーク24により6個の
磁極を構成するロータ22と、ロータ22を囲繞する3
6個のスロット31を有したステータ30を有する。こ
の電動機では、ロータ22の1極に対し6個のスロット
31が対向する。各スロット31には巻線(図示せず)
が収容される。
【0005】ロータのヨーク24の外周面25は、仮に
ステータ30の内周面33にスロット31による開口が
ないとした場合に、ロータ22から発生する磁束密度が
ほぼ正弦波形を呈示するような所定のアーク形状に形成
されている。したがってこのアーク形状は、外周面25
の頂点26に関して左右対称であり、各頂点26は各ヨ
ーク24間で等間隔(中心角60°)に配置される。
【0006】図14は従来の同期電動機のステータとロ
ータとの間の空隙における磁束分布を示す図で、例えば
ロータ22の静止時に磁極すなわちヨーク24の外周面
25を走査して磁束分布を測定した場合に予測されるも
のである。図において、27はコギングトルクの原因と
なる波形凹部である。実際にロータ22から発生する磁
束は、スロット31の開口部32に起因して正弦波形に
乱れを生じ、これがコギングトルクの原因となる。ロー
タ22の1磁極すなわち1つのヨーク24が12スロッ
ト分(電気角360°、機械角120°)だけ回転する
間に、12回の波形凹部27が規則的に(電気角30°
につき1回)生じる。この電動機においては、波形凹部
27がロータ1極対におけるN極とS極とで同期して同
一方向へ発生するため、その大きさは1つの波形凹部2
7の2倍となり、全体としてコギングトルクの変動幅は
極めて大きなものとなる。
【0007】図15は例えば特開平5−137304号
公報に示された従来の自然数倍スロット構造を有する同
期電動機の断面を示す図で、磁極数およびスロット数を
変えることなくコギングトルクの大きさを低減させるよ
うにしたものである。図において、30〜33は図13
と同様であり、その説明を省略する。また、40は出力
軸、41はロータ、42(42a,42b)は永久磁
石、43はヨーク、44はヨーク43の外周面、45は
ヨークの外周面44の頂点である。
【0008】図15の同期電動機は、出力軸40を中心
に6個の永久磁石42(42a,42b)を放射状に配
置して、各永久磁石42(42a,42b)間に配置し
たヨーク43により6個の磁極を構成するロータ41
と、ロータ41を囲繞する36個のスロット31を有し
たステータ30とを備える。
【0009】ロータの各ヨーク43の間に配置された永
久磁石42は、隣合う2つの永久磁石の厚さが異なり、
薄肉の永久磁石42aと厚肉の永久磁石42bとが周方
向へ交互に配置されている。厚肉の永久磁石42bの厚
さは、薄肉の永久磁石42aの厚さの略2倍となる。永
久磁石42a,42bの厚さの差により、各ヨークの外
周面にある頂点45の位置が、従来の周方向へ等間隔に
配置された標準配置から間隔が規則的に変化する配置へ
と変わっている。すなわち、薄肉の永久磁石42aを挟
んだ隣接ヨーク間ではステータのスロット31のピッチ
角度の1/2(機械角5°、電気角15°)だけ相互に
近づき、これに伴って厚肉の永久磁石42bを挟んだ隣
接ヨーク間ではステータのスロット31のピッチ角度の
1/2だけ相互に遠ざかるように、各ヨーク43が規則
的に配置されている。ロータの1極対を構成する隣合う
2つのヨークの外周面にある頂点45の位置が、相互に
電気角15°(機械角5°)だけずれることになる。
【0010】したがって、図15の同期電動機において
は、隣合う2つのヨーク43すなわちロータ41の1極
対において、1周期につき2倍の24回の波形凹部が電
気角15°につき1回づつ発生することになる。このよ
うにして、図13の同期電動機において局部的に集中し
ていた波形凹部の発生が多点に分散されるとともに、波
形凹部に基づくトルクと本来の出力トルクとが相殺し合
うことにより、コギングトルクの変動幅が縮減される。
図15に示した自然数倍スロット構造を有する同期電動
機の構成は、隣接する各ヨークの配置をステータのスロ
ットのピッチ角度の1/2だけずらすことにより、1極
対のヨークに対向するスロットの個数を11.5個に減
らし、1極に対して強制的に非自然数個のスロットを対
向させたものであり、従来の非自然数倍スロット構造を
有した電動機によって生じる効果とほぼ同等のものであ
るといえる。
【0011】図16は従来の自然数倍スロット構造を有
する同期電動機におけるコギングトルクの波形を示す図
であり、(a)は1磁極分のコギングトルクの波形、
(b)は図13に示した従来の自然数倍スロット構造を
有する同期電動機における6磁極分のコギングトルクを
合成した波形、(c)は図15のコギングトルクの大き
さを低減させた従来の自然数倍スロット構造を有する同
期電動機における6磁極分のコギングトルクを合成した
波形である。コギングトルクは1磁極が1回転するとス
ロット開口部の数だけ磁束密度の粗密ができるために発
生するもので、図では1/4周分の9個の山を示す。
【0012】図13に示した従来の自然数倍スロット構
造を有する同期電動機において、ヨーク24の外周面に
ある頂点26間の角度は60°となり、頂点26がスロ
ット開口部32に位置するときは、頂点26は6点全て
同一位置関係となる。したがって、図13に示した同期
電動機のコギングトルクは、図16(b)に示すよう
に、1磁極分のコギングトルクの波形(a)を6極分合
成したものとなり、全く同位相となるためコギングトル
クの大きさは単純に6倍となる。
【0013】また、図15のコギングトルクの大きさを
低減させた従来の自然数倍スロット構造を有する同期電
動機においては、各ヨーク43は、各ヨークの外周面に
ある頂点45がロータの回転中心に関して同一円周上に
規則的に、すなわち中心角55°および65°の位置に
交互になるように、規則的に配置されており、各ヨーク
の外周面にある頂点45は、一方の頂点45がスロット
開口部31に位置するとき、隣となる頂点45はスロッ
ト歯部に位置するようになる。したがって、6つの磁極
のうち、3つの磁極により発生するコギングトルクの位
相は同じであるが、残り3つの磁極によるコギングトル
クの山は前記3つの中間に位置することになる。図15
に示した同期電動機のコギングトルクは、図16(c)
に示すように、1磁極分のコギングトルクの波形(a)
を3磁極分分合成したものとなり、コギングトルクの山
の数は倍に増える。したがって、図15に示した同期電
動機のコギングトルクは、図13に示した同期電動機の
コギングトルクと比べ、コギングトルクの山の数は倍に
増え、コギングトルクの大きさは半減する。
【0014】上述のように、図15の磁極間の中心間角
度(ヨーク43の外周面の頂点45間の角度)を55°
および65°と不等間隔とした自然数倍スロット構造を
有する同期電動機のコギングトルクは、図16(c)に
示すように、図16(b)に比べてコギングトルクリッ
プルとしては約半分とすることができ、コギングトルク
低減の効果を上げることができる。
【0015】また、図17は例えば特開平5−1373
04号公報に示された従来の同期電動機のロータを示す
図で、(a)は側面図、(b)はB−B断面図、(c)
はC−C断面図である。ロータは軸線方向へ分割された
2つのロータブロックからなり、それぞれの該ブロック
において、ヨーク位置決め手段が、複数のヨークを、そ
の周面の頂点の各々が標準配置からスロットのピッチ角
度の1/4だけ相互に接近方向および離反方向へ、かつ
交互に接近および離反する配置関係を有するように配置
するとともに、2つのブロックを、スロットのピッチ角
度の1/4だけ相互に回転した状態で連結する。ロータ
の各ブロックとも図15のロータと同様に厚さの異なる
2種類の永久磁石を使用する構成とし、ロータの前ブロ
ックおよび後ブロックは、それぞれが隣接する1極対の
ヨークが相互に電気角15°(機械角5°)だけ位相の
ずれた磁束を生じる6個の磁極を形成するようになって
いる。前ブロックと後ブロックとの磁束の位相差を、各
ブロックで残された波形凹部の発生周期対応角の1/2
(あるいはステータのスロットピッチ角度の1/4)、
すなわち電気角7.5°(機械角2.5°)に設定す
る。
【0016】ロータは電動機の軸線方向へ前後2つのブ
ロックに分割した構成である。図において、40は出力
軸、42aは薄肉の永久磁石、42bは厚肉の永久磁石
である。また、50はロータ、51はロータ50の前ブ
ロック、52はロータ50の後ブロック、53(53
a,53b)はヨーク、54はヨークの外周面の頂点、
55はタイロッド用貫通穴、56は一般に電磁鋼板の積
層体からなるヨークを一体的に固定するタイロッド、5
7はタイロッド固定板である。ロータ50の回転中心O
とタイロッド用貫通穴55の中心点Cとを結ぶ直線αと
回転中心Oと各ヨーク53aおよび53bの外周面の頂
点54とを結ぶ直線βとのなす角は、ヨーク53aにお
いて1.25°、ヨーク53bにおいて3.75°とな
る。そして、各頂点54の偏向方向は交互に逆方向とな
っている。
【0017】前ブロック51および後ブロック52は、
それぞれが図13、図15に示したロータと同様に、隣
接する1極対のヨークが相互に電気角15°(機械角5
°)だけ位相のずれた磁束を生る6個の磁極を形成する
ようになっている。図では、ロータ50の各ブロックと
も、図15のロータ同様に、厚さの異なる2種類の永久
磁石を使う構成とし、前ブロック51と後ブロック52
の位相差を、各ブロックで残された波形凹部の発生周期
対応の1/2(あるいは、ステータのスロットピッチ角
の1/4)、すなわち電気角7.5°(機械角2.5°)
に設定する。
【0018】図17のように磁極最大点の位置を2.5
°ずらして軸方向に並べると、図17の例ではスロット
数が36であるので、スロット間機械角は10°であり、
2.5°のズレは頂点位置が1/4ピッチずれているこ
とになる。図15の隣接する各ヨークの配置をステータ
のスロットのピッチ角度の1/2だけずらした構成とし
た自然数倍スロット構造を有する同期電動機では、コギ
ングトルクは、図16(c)に示すようにコギングトル
クの山の数が倍増した。2.5°のズレは、更に中間に位
置することになるため、この不等ピッチ磁極ペアにより
発生するコギングトルクは軸方向の2ブロックでは波形
の頂点は更に半ピッチずれて、コギングトルクの山の数
は更に2倍の4倍の36×4=144となり、コギング
トルクリップルとしては約1/4となりコギングトルク
低減の効果は更に上げることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の図15に示した
従来の自然数倍スロット構造を有する同期電動機では、
ステータのスロット数およびロータの磁極数を変えるこ
となく、コギングトルクの大きさを低減させることがで
き、さらに上述の図17に示した従来の自然数倍スロッ
ト構造を有する同期電動機では、さらにコギングトルク
の大きさを低減させることができたが、軸方向に2組の
不等ピッチ磁極ペアが2.5°ずれて配置されているた
め、磁極の端部付近は軸方向の隣の磁極と極性が異なる
ための漏れ磁束増加によりトルク低下が発生するという
問題点があった。また、逆誘起電圧波形の改善には結び
つかないため依然として高調波成分による速度リップル
の増加や高調波損失発生の改善には結びつかないという
問題点があった。
【0020】また、2種類の永久磁石42a,42bの
厚みおよびタイロッド用貫通穴55の寸法差により、ヨ
ークの外周面にある頂点の位置に角度誤差が生じ易く、
コギングトルクのばらつきとなるため、これら部品の精
度が必要であり、またタイロッド固定板はステンレスな
どの非磁性体が必要であることからコストアップすると
いう問題点があった。また、ロータを電動機の軸線方向
へ前後2つのブロック51,52に分割した構成であ
り、厚さの異なる2種類の永久磁石42a,42bおよ
びタイロッド用貫通穴55位置とヨークの外周面の頂点
の位置との組み合わせの異なる4種類のヨークを使う構
成となるため、さらに部品種類が増加し、生産性が低下
するという問題点があった。
【0021】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、コギングトルクを低減するとと
もに、逆誘起電圧波形を改善して運転特性を向上させる
ことができる永久磁石型電動機の永久磁石型回転子を得
るものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明に係る永久磁石
型電動機の永久磁石型回転子は、回転子鉄心の円周方向
に回転子の極数分等間隔に設けられ、鉄心周方向を長
辺、鉄心径方向を短辺とし、軸方向に貫通する磁石装着
孔のそれぞれに、磁極面を鉄心径方向として互いに隣接
する磁極が異なるように永久磁石を装着し、この永久磁
石のそれぞれの外周側磁極面に鉄心磁極部を形成するよ
うにした永久磁石型電動機の永久磁石型回転子におい
て、前記永久磁石型回転子における1極分の鉄心磁極部
は、前記回転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位
置を磁極中心から左右にずれた位置で、一方の位置が固
定子スロット歯に対向しているときに、他方の位置は固
定子スロット開口部に対向するように2箇所設け、この
回転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置と、前
記回転子鉄心中心からの距離が最も小さくなる位置であ
る鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状としたもので
ある。
【0023】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置を磁極ごと
に磁極中心から進みと遅れと交互に逆方向にずれた位置
に1箇所設け、この回転子鉄心中心からの距離が最も大
きくなる位置と回転子鉄心中心からの距離が最も小さく
なる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状とした回転
子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板を積層した2
つの回転子鉄心を1極分ずらして軸方向に積重ねるとと
もに、軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久磁石を装
着して作成することにより、回転子鉄心中心からの距離
が最も大きくなる位置の一方が固定子スロット歯に対向
しているときには、他方は固定子スロット開口部に対向
する位置になるようにしたものである。
【0024】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置を磁極中心
からずれた位置に1箇所設け、この回転子鉄心中心から
の距離が最も大きくなる位置と回転子鉄心中心からの距
離が最も小さくなる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク
形状とした回転子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜
板を積層した2つの回転子鉄心を裏返して軸方向に積重
ねるとともに、軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久
磁石を装着した永久磁石型回転子を作成することによ
り、回転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置の
一方が固定子スロット歯に対向しているときには、他方
は固定子スロット開口部に対向する位置になるようにし
たものである。
【0025】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心
から左右対象に2箇所設け、これらの回転子鉄心中心か
らの距離が最も大きくなる位置と回転子鉄心中心からの
距離が最も小さくなる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアー
ク形状とした回転子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心
抜板を積層するとともに、軸方向に貫通した前記磁石装
着孔に永久磁石を装着した永久磁石型回転子を作成する
ことにより、回転子鉄心中心からの距離が最も大きくな
る位置の一方が固定子スロット歯に対向しているときに
は、他方は固定子スロット開口部に対向する位置になる
ようにしたものである。
【0026】また、この発明の永久磁石型電動機の永久
磁石型回転子は、回転子鉄心の円周方向に回転子の極数
分等間隔に設けられ、鉄心周方向を長辺、鉄心径方向を
短辺とし、軸方向に貫通する磁石装着孔のそれぞれに、
磁極面を鉄心径方向として互いに隣接する磁極が異なる
ように永久磁石を装着し、この永久磁石のそれぞれの外
周側磁極面に鉄心磁極部を形成するようにした永久磁石
型電動機の永久磁石型回転子において、前記永久磁石型
回転子における1極分の鉄心磁極部は、前記回転子鉄心
中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心から左
右に各2個所、ただし、この4個所のうちの1つが固定
子スロット歯に対向しているときには、この4個所の内
の他の一つは固定子スロット開口部に対向する位置に設
け、これらの回転子鉄心中心からの距離が最も大きくな
る位置と、前記回転子鉄心中心からの距離が最も小さく
なる位置である鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状
としたものである。
【0027】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心
から左右で、一方が固定子スロット歯に対向していると
きには、他方は固定子スロット開口部に対向する位置に
2箇所、かつ鉄心磁極部の極間部で線対称に設け、この
回転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置と回転
子鉄心中心からの距離が最も小さくなる鉄心磁極部の極
間部とを結ぶアーク形状とした回転子鉄心抜板を使用
し、この回転子鉄心抜板を積層した2つの回転子鉄心を
1極分ずらして軸方向に積重ねるとともに、軸方向に貫
通した前記磁石装着孔に永久磁石を装着した永久磁石型
回転子を作成するようにしたものである。
【0028】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心
から左右で、一方が固定子スロット歯に対向していると
きには、他方は固定子スロット開口部に対向する位置に
2箇所に設け、この回転子鉄心中心からの距離が最も大
きくなる位置と回転子鉄心中心からの距離が最も小さく
なる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状とした回転
子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板を積層した2
つの回転子鉄心を裏返して軸方向に積重ねるとともに、
軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久磁石を装着した
永久磁石型回転子を作成するようにしたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1に係る自然数倍スロット構造を有する永久
磁石型電動機の永久磁石型回転子に使用する回転子鉄心
抜板の形状を示す図である。図において、1aは回転子
鉄心抜板、2は回転子鉄心抜板1aの円周方向に回転子
の極数分等間隔に設けられ、永久磁石を挿入する磁石装
着孔である。また、3(3a,3b)は磁石装着孔2の
外側に形成される磁極部、4(4a,4b)は磁極部3
の頂点、5は磁極部4の間に設けられた凹状の極間部で
ある。
【0030】磁石装着孔2は、回転子鉄心の周方向を長
辺、径方向を短辺とした矩形形状の孔で、図では回転子
の極数を6極とし、60°等間隔に設けた例を示した。
磁石装着孔2の外側(挿入される永久磁石の外側)に形
成される磁極部3の外周形状は、回転子鉄心抜板1aの
中心Oからの距離が最も大きくなる磁極部3の頂点4
(4a,4b)を磁極中央部である磁極中心から交互に
2.5°進んだ位置、2.5°遅れた位置に設け、この
頂点4(4a,4b)と回転子鉄心抜板1aの中心Oか
らの距離が最も小さくなる極間部5とをアーク形状で結
んだものである。また、回転子鉄心抜板1aでは磁極部
3の頂点4(4a,4b)の磁極中心から2.5°ずれ
る方向として、進みと遅れとを交互に設けたので、頂点
間角度は65°と55°とが交互に形成される。
【0031】図2はこの発明の実施の形態1に係る自然
数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機の永久磁石
型回転子を示す図で、回転子鉄心抜板1aを積層した2
つの回転子ブロック(ブロックA、ブロックB)を1極
分ずらして組み合わせたものである。図において、2〜
5は図1と同様であり、その説明を省略する。また、回
転子鉄心抜板1aを積層した2つの回転子ブロック(ブ
ロックA、ブロックB)を1極分ずらして組み合わせた
場合であっても、磁石装着孔2はブロックA、ブロック
Bとも同じ位置であり、磁石装着孔2に装着する永久磁
石は同寸法のものが使用できる。
【0032】図3はこの発明の実施の形態1に係る自然
数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機における永
久磁石型回転子の磁極部の頂点と磁極中心との位置関係
を示す図で、回転子鉄心抜板1aを積層した2つの回転
子ブロック(ブロックA、ブロックB)を1極分ずらし
て、軸方向へ前後組み合わせた永久磁石型回転子を、軸
方向から見た場合の磁極部の頂点と磁極中心との位置関
係を示したものである。図において、ブロックAの磁極
部を実線、ブロックBの磁極部を破線で示す。ブロック
AとブロックBとの2つの回転子ブロックを1極分ずら
して軸方向へ前後組み合わせたことにより、2つの回転
子ブロックを1つの回転子鉄心として見た場合、磁極部
の頂点が磁極中心(磁石装着孔2の中央部)から2.5
°左右にずれた2つの山で構成されたものとなる。
【0033】図4はこの発明の実施の形態1に係る自然
数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機における固
定子スロットの開口部および固定子スロットの歯と回転
子の磁極部の頂点との関係を示す図である。図におい
て、4(4a,4b)は回転子の磁極部の頂点、30は
固定子、31はスロット、32はスロット31の開口
部、33はステータ30の内周面、34はスロット30
の歯である。
【0034】図3に示すように、磁極中心(磁石装着孔
2の中央部)から2.5°左右にずれた磁極部の頂点を
有する2つの回転子ブロック(ブロックA、ブロック
B)を1極分ずらして軸方向へ前後組み合わせた永久磁
石型回転子の磁極部の頂点は、頂点間角度としては5°
となるため、一方の頂点4aが固定子スロット歯34に
対向しているときには、他方の頂点4bは固定子スロッ
ト開口部32に対向することになる。 従って、1つの磁極が1周すると5°毎に磁気吸引力が
最大になるコギングトルクの山は、72山発生する。そ
れぞれの山の最大点では軸方向にスロット歯に対向する
鉄心は回転子鉄心の約半分であるので、磁気吸引力も約
半分になり、図23(c)に示すように図23(b)に
比べ、山の数が2倍、山の高さが半分となる。
【0035】固定子スロット数36の場合、スロット間
ピッチは10°であるので、2つの頂点間角度は5°、
15°、25°の場合効果がある。 上述では、磁極部の頂点が磁極中心(磁石装着孔2の中
央部)から2.5°左右にずれた例を示したが、磁極部
の頂点を磁極中心(磁石装着孔2の中央部)から7.5
°左右にずらした場合でも同じ効果が得られる。
【0036】図5はこの発明の実施の形態1に係る自然
数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機における逆
誘起電圧波形を示す図で、(a)はブロックAおよびブ
ロックBの2つの回転子ブロックの逆誘起電圧波形、
(b)はブロックA、ブロックBの2つの回転子ブロッ
クを合成した逆誘起電圧波形である。実施の形態1の永
久磁石型電動機は、永久磁石型回転子をブロックAとブ
ロックBと2つの回転子ブロックを1極分ずらして組み
合わせた構成としており、ブロックAとブロックBの逆
誘起電圧波形である波形A、波形Bは、ピーク値の位置
が7.5°(電気角=機械角2.5°×極対数(=
3))進んだ位置または遅れた位置となる。
【0037】また、固定子鉄心コイルは2つの回転子ブ
ロックA、Bの鉄心幅を含むため巻線に発生する逆誘起
電圧は、図(b)のように波形A、波形Bを合成した対
称形となり、第二次高調波を含まない波形となるので、
コギングトルクを低減するとともに、高調波成分による
振動騒音の発生・速度リップルの増加や高調波損失発生
についても抑制することができる。 また、回転子抜板が1種類でよく、また磁石挿入孔が揃
っているので使用する永久磁石も1種類で良いため生産
性が良い。
【0038】実施の形態2.図6は、この発明の実施の
形態2に係る自然数倍スロット構造を有する永久磁石型
電動機の永久磁石型回転子に使用する回転子鉄心抜板の
形状を示す図である。図において、1bは回転子鉄心抜
板、2は回転子鉄心抜板1bの円周方向に回転子の極数
分等間隔に設けられ、永久磁石を挿入する磁石装着孔で
ある。また、6は磁石装着孔2の外側に形成される磁極
部、7は磁極部の間に設けられた凹状の極間部、8は磁
極部6の頂点である。
【0039】磁石装着孔2は、回転子鉄心の周方向を長
辺、径方向を短辺とした矩形形状の孔で、図では回転子
の極数を6極とし、60°等間隔に設けた例を示した。
磁石装着孔2の外側(挿入される永久磁石の外側)に形
成される磁極部6の外周形状は、回転子鉄心抜板1bの
中心Oからの距離が最も大きくなる磁極部6の頂点8を
磁極中心から同方向に2.5°ずれた位置に設け、この
頂点8と回転子鉄心抜板1bの中心Oからの距離が最も
小さくなる極間部7とをアーク形状で結んだものであ
る。
【0040】図7はこの発明の実施の形態2に係る自然
数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機における永
久磁石型回転子の磁極部の頂点と磁極中心との位置関係
を示す図で、回転子鉄心抜板1bを積層した2つの回転
子ブロック(ブロックA、ブロックB)の内、一方のブ
ロックを裏返して軸方向に積重ねた永久磁石型回転子
を、軸方向から見た場合の磁極部の頂点と磁極中心との
位置関係を示したものである。図において、ブロックA
の磁極部を実線、ブロックBの磁極部を破線で示す。
【0041】回転子鉄心抜板1bを積層したブロック
A、ブロックBの内、一方のブロックを裏返して軸方向
に積重ねることにより、2つの回転子ブロックを1つの
回転子鉄心として見た場合、磁極部の頂点が図3と同様
に磁極中心から2.5°左右にずれた2つの山で構成さ
れたものとなる。 また、回転子鉄心抜板1bを積層した2つの回転子ブロ
ック(ブロックA、ブロックB)の内、一方のブロック
を裏返して軸方向に積重ねて組み合わせた場合であって
も、磁石装着孔2はブロックA、ブロックBとも同じ位
置であり、磁石装着孔2に装着する永久磁石は同寸法の
ものが使用できる。
【0042】実施の形態2では回転子鉄心抜板の形状
を、磁極部6の頂点8が磁極中心から同方向に2.5°
ずれた磁極形状としたもので、回転子鉄心抜板1bを積
層した2つの回転子ブロック(ブロックA、ブロック
B)の内、一方のブロックを裏返して軸方向に積重ねる
ことにより、上述の実施の形態1と同様なコギングトル
クを低減する永久磁石型回転子を容易に製作することが
できる。
【0043】実施の形態1では、隣合う磁極部3(3
a,3b)が極間部と鉄心の中心とを結ぶ線で線対称と
なる磁極形状であり、回転子鉄心抜板1aを積層した2
つの回転子ブロック(ブロックA、ブロックB)を軸方
向に積重ねる場合に、1極分ずらして頂点間角度5°を
得るために、磁極部3(3a,3b)を確認して積重ね
る必要があるが、実施の形態2では、磁極形状が同一で
あるため、回転子鉄心抜板1bを積層した2つの回転子
ブロック(ブロックA、ブロックB)の内、一方のブロ
ックを裏返して軸方向に積重ねることで容易に頂点間角
度5°を得ることができる。
【0044】固定子スロット数36の場合、スロット間
ピッチは10°であるので、2つの頂点間角度は5°、
15°、25°の場合効果がある。 上述では、磁極部の頂点が磁極中心(磁石装着孔2の中
央部)から2.5°左右にずれた例を示したが、磁極部
の頂点を磁極中心(磁石装着孔2の中央部)から7.5
°左右にずらした場合でも同じ効果が得られる。
【0045】実施の形態3.図8は、この発明の実施の
形態3に係る自然数倍スロット構造を有する永久磁石型
電動機の永久磁石型回転子に使用する回転子鉄心抜板の
形状を示す図である。図において、1cは回転子鉄心抜
板、2は回転子鉄心抜板1cの円周方向に回転子の極数
分等間隔に設けられ、永久磁石を挿入する磁石装着孔で
ある。また、10は磁石装着孔2の外側に形成される磁
極部、11は磁極部の間に設けられた凹状の極間部、1
2(12a、12b)は磁極部10の頂点、13は磁極
部10の頂点12a、12b間の凹部で、磁極中心であ
る。
【0046】磁石装着孔2は、回転子鉄心の周方向を長
辺、径方向を短辺とした矩形形状の孔で、図では回転子
の極数を6極とし、60°等間隔に設けた例を示した。
磁石装着孔2の外側(挿入される永久磁石の外側)に形
成される磁極部10の外周形状は、回転子鉄心抜板1c
の中心Oからの距離が最も大きくなる磁極部6の頂点1
2(12a、12b)を磁極中心から両側に7.5°ず
れた位置に設け、これらの頂点12a、12bと回転子
鉄心抜板1cの中心Oからの距離が最も小さくなる極間
部11とをアーク形状で結ぶとともに、頂点12a、1
2b間を凹部とした左右対称の花弁状の形状である。
【0047】図9はこの発明の実施の形態3に係る自然
数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機における固
定子スロットの開口部および固定子スロットの歯と回転
子の磁極部の頂点との関係を示す図である。図におい
て、12(12a,12b)は回転子の磁極部の頂点、
30は固定子、31はスロット、32はスロット31の
開口部、33はステータ30の内周面、34はスロット
30の歯である。
【0048】図8に示すように、磁極部10の頂点12
a,12bは、頂点間角度としては15°となるため、
一方の頂点12bが固定子スロット歯34に対向してい
るときには、他方の頂点12aは固定子スロット開口部
32に位置することになる。 従って、1つの磁極が1周すると5°毎にどちらかの頂
点12(12a,12b)が固定子スロット歯部34と
対向することになることから、磁気吸引力が最大になる
コギングトルクの山は、72山発生する。また、それぞ
れの山の最大点では軸方向にスロット歯に対向する鉄心
は回転子鉄心の約半分であるので、磁気吸引力も約半分
になり、図23(c)に示すように図23(b)に比
べ、山の数が2倍、山の高さが半分となる。 さらに、磁極の形状が磁極中心対称なので、波形が歪み
第二次高調波を含むことは無くなる。
【0049】実施の形態3の回転子鉄心抜板1cにおけ
る磁極の形状は磁極中心対称なので、実施の形態1に示
したように2個の回転子ブロックを1極分ずらして軸方
向に前後に重ねるという組立作業、または実施の形態2
に示したように2個の回転子ブロックを向きを変えて軸
方向に前後に重ねるという組立作業をしなくともよく、
生産性が良くなる。
【0050】固定子スロット数36の場合、スロット間
ピッチは10°であるので、2つの頂点間角度は5°、
15°、25°の場合効果がある。 上述では、磁極部の頂点が磁極中心(磁石装着孔2の中
央部)から7.5°左右にずれた例を示したが、磁極部
の頂点を磁極中心(磁石装着孔2の中央部)から2.5
°左右にずらした場合でも同じ効果が得られる。
【0051】実施の形態4.図10は、この発明の実施
の形態4に係る自然数倍スロット構造を有する永久磁石
型電動機の永久磁石型回転子に使用する回転子鉄心抜板
の形状を示す図である。図において、1dは回転子鉄心
抜板、2は回転子鉄心抜板1dの円周方向に回転子の極
数分等間隔に設けられ、永久磁石を挿入する磁石装着孔
である。また、14(14a、14b)は磁石装着孔2
の外側に形成される磁極部、15は磁極部14の間に設
けられた凹状の極間部、16(16a、16b)は磁極
部14の頂点、17は磁極部14の頂点16a、16b
間の凹部で、磁極中心である。
【0052】磁石装着孔2は、回転子鉄心の周方向を長
辺、径方向を短辺とした矩形形状の孔で、図では回転子
の極数を6極とし、60°等間隔に設けた例を示した。
磁石装着孔2の外側(挿入される永久磁石の外側)に形
成される磁極部14の外周形状は、回転子鉄心抜板1d
の中心Oからの距離が最も大きくなる磁極部6の頂点1
6(16a、16b)を磁極中心17から両側に3.7
5°、11.25°ずれた位置に設け、これらの頂点1
6a、16bと回転子鉄心抜板1dの中心Oからの距離
が最も小さくなる極間部15とをアーク形状で結ぶとと
もに、頂点16a、16b間を凹部とした左右非対称の
花弁状の形状とし、さらに隣合う磁極部形状は極間部1
5で線対称形状である。
【0053】図11はこの発明の実施の形態4に係る自
然数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機における
永久磁石型回転子の磁極部の頂点と磁極中心との位置関
係を示す図で、回転子鉄心抜板1dを積層した2つの回
転子ブロック(ブロックA、ブロックB)を1極分ずら
して、軸方向へ前後組み合わせた永久磁石型回転子を、
軸方向から見た場合の磁極部の頂点と磁極中心との位置
関係を示したものである。図において、ブロックAの磁
極部を実線、ブロックBの磁極部を破線で示す。図11
に示すように、回転子鉄心抜板1dを積層した2つの回
転子ブロック(ブロックA、ブロックB)を1極分ずら
して、軸方向へ前後組み合わせた永久磁石型回転子を、
軸方向から見た場合、磁極部の頂点は、磁極中心(磁石
装着孔2の中央部)から左右に4点、各頂点が7.5°
ずれた位置に構成される。また、回転子鉄心抜板1dを
積層した2つの回転子ブロック(ブロックA、ブロック
B)を1極分ずらして組み合わせた場合であっても、磁
石装着孔2はブロックA、ブロックBとも同じ位置であ
り、磁石装着孔2に装着する永久磁石は同寸法のものが
使用できる。
【0054】図12はこの発明の実施の形態4に係る自
然数倍スロット構造を有する永久磁石型電動機における
固定子スロットの開口部および固定子スロットの歯と回
転子の磁極部の頂点との関係を示す図である。
【0055】実施の形態4では、図12に示すように回
転子鉄心の磁極部の頂点は7.5°間隔で4個所あり、
10°間隔である固定子スロットとは同じ位置関係には
なく、2.5°ずれた位置関係になる。このため、1回
転で発生するコギングトルクの山は144(=36×
4)と、実施の形態1〜実施の形態3の場合の2倍とな
り、またコギングトルクの高さが半分となることからコ
ギングトルクをさらに滑らかにすることができる。
【0056】上述では、磁極中心を凹部17とし、磁極
中心から両側にそれぞれ3.75°、11.25°の位
置に頂点16a、16bを有する左右非対称の形状と
し、かつ隣合う磁極部形状は極間部15で線対称とした
回転子鉄心抜板1dを、積層した2つの回転子ブロック
(ブロックA、ブロックB)を1極分ずらして、軸方向
へ前後組み合わせた永久磁石型回転子の例を示したが、
磁極中心を凹部17とし、磁極中心から両側にそれぞれ
3.75°、11.25°の位置に頂点16a、16b
を設けた左右非対称の形状とした磁極部を有する回転子
鉄心抜板を、積層した2つの回転子ブロック(ブロック
A、ブロックB)を、裏返して軸方向に積重ねて永久磁
石型回転子を製作しても良い。
【0057】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0058】この発明に係る永久磁石型電動機の永久磁
石型回転子は、回転子鉄心の円周方向に回転子の極数分
等間隔に設けられ、鉄心周方向を長辺、鉄心径方向を短
辺とし、軸方向に貫通する磁石装着孔のそれぞれに、磁
極面を鉄心径方向として互いに隣接する磁極が異なるよ
うに永久磁石を装着し、この永久磁石のそれぞれの外周
側磁極面に鉄心磁極部を形成するようにした永久磁石型
電動機の永久磁石型回転子において、前記永久磁石型回
転子における1極分の鉄心磁極部は、前記回転子鉄心中
心からの距離が最も大きくなる位置を磁極中心から左右
にずれた位置で、一方の位置が固定子スロット歯に対向
しているときに、他方の位置は固定子スロット開口部に
対向するように2箇所設け、この回転子鉄心中心からの
距離が最も大きくなる位置と、前記回転子鉄心中心から
の距離が最も小さくなる位置である鉄心磁極部の極間部
とを結ぶアーク形状としたので、コギングトルクを低減
するとともに、逆誘起電圧波形を改善して運転特性を向
上させる永久磁石型電動機の永久磁石型回転子を得るこ
とができる。
【0059】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置を磁極ごと
に磁極中心から進みと遅れと交互に逆方向にずれた位置
に1箇所設け、この回転子鉄心中心からの距離が最も大
きくなる位置と回転子鉄心中心からの距離が最も小さく
なる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状とした回転
子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板を積層した2
つの回転子鉄心を1極分ずらして軸方向に積重ねるとと
もに、軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久磁石を装
着して作成することにより、回転子鉄心中心からの距離
が最も大きくなる位置の一方が固定子スロット歯に対向
しているときには、他方は固定子スロット開口部に対向
する位置になるようにしたので、コギングトルクを低減
するとともに、高調波成分による振動騒音の発生・速度
リップルの増加や高調波損失発生についても抑制するこ
とができる永久磁石型電動機の永久磁石型回転子を容易
に製作することができる。
【0060】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置を磁極中心
からずれた位置に1箇所設け、この回転子鉄心中心から
の距離が最も大きくなる位置と回転子鉄心中心からの距
離が最も小さくなる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク
形状とした回転子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜
板を積層した2つの回転子鉄心を裏返して軸方向に積重
ねるとともに、軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久
磁石を装着した永久磁石型回転子を作成することによ
り、回転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置の
一方が固定子スロット歯に対向しているときには、他方
は固定子スロット開口部に対向する位置になるようにし
たので、回転子鉄心抜板1bを積層した2つの回転子ブ
ロック(ブロックA、ブロックB)の内、一方のブロッ
クを裏返して軸方向に積重ねることで容易に永久磁石型
電動機の永久磁石型回転子を製作することができる。
【0061】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心
から左右対象に2箇所設け、これらの回転子鉄心中心か
らの距離が最も大きくなる位置と回転子鉄心中心からの
距離が最も小さくなる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアー
ク形状とした回転子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心
抜板を積層するとともに、軸方向に貫通した前記磁石装
着孔に永久磁石を装着した永久磁石型回転子を作成する
ことにより、回転子鉄心中心からの距離が最も大きくな
る位置の一方が固定子スロット歯に対向しているときに
は、他方は固定子スロット開口部に対向する位置になる
ようにしたので、コギングトルクを低減するとともに、
高調波成分による振動騒音の発生・速度リップルの増加
や高調波損失発生についても抑制することができる永久
磁石型電動機の永久磁石型回転子の製作において、2個
の回転子ブロックを軸方向に前後に重ねるという組立作
業をしなくともよく、生産性が良くなる。
【0062】また、この発明の永久磁石型電動機の永久
磁石型回転子は、回転子鉄心の円周方向に回転子の極数
分等間隔に設けられ、鉄心周方向を長辺、鉄心径方向を
短辺とし、軸方向に貫通する磁石装着孔のそれぞれに、
磁極面を鉄心径方向として互いに隣接する磁極が異なる
ように永久磁石を装着し、この永久磁石のそれぞれの外
周側磁極面に鉄心磁極部を形成するようにした永久磁石
型電動機の永久磁石型回転子において、前記永久磁石型
回転子における1極分の鉄心磁極部は、前記回転子鉄心
中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心から左
右に各2個所、ただし、この4個所の内の1つが固定子
スロット歯に対向しているときには、この4個所の内の
他の一つは固定子スロット開口部に対向する位置に設
け、これらの回転子鉄心中心からの距離が最も大きくな
る位置と、前記回転子鉄心中心からの距離が最も小さく
なる位置である鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状
としたので、コギングトルクをさらに滑らかにする永久
磁石型電動機の永久磁石型回転子を得ることができる。
【0063】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心
から左右で、一方が固定子スロット歯に対向していると
きには、他方は固定子スロット開口部に対向する位置に
2箇所、かつ鉄心磁極部の極間部で線対称に設け、この
回転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置と回転
子鉄心中心からの距離が最も小さくなる鉄心磁極部の極
間部とを結ぶアーク形状とした回転子鉄心抜板を使用
し、この回転子鉄心抜板を積層した2つの回転子鉄心を
1極分ずらして軸方向に積重ねるとともに、軸方向に貫
通した前記磁石装着孔に永久磁石を装着した永久磁石型
回転子を作成するようにしたので、コギングトルクをさ
らに滑らかにする永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
を容易に製作することができる。
【0064】また、永久磁石を装着する磁石装着孔を円
周方向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この
磁石装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転
子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心
から左右で、一方が固定子スロット歯に対向していると
きには、他方は固定子スロット開口部に対向する位置に
2箇所に設け、この回転子鉄心中心からの距離が最も大
きくなる位置と回転子鉄心中心からの距離が最も小さく
なる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状とした回転
子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板を積層した2
つの回転子鉄心を裏返して軸方向に積重ねるとともに、
軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久磁石を装着した
永久磁石型回転子を作成するようにしたので、回転子鉄
心抜板を積層した2つの回転子ブロック(ブロックA、
ブロックB)の内、一方のブロックを裏返して軸方向に
積重ねることで容易に永久磁石型電動機の永久磁石型回
転子を製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
に使用する回転子鉄心抜板の形状を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
を示す図で、回転子鉄心抜板1aを積層した2つの回転
子ブロック(ブロックA、ブロックB)を1極分ずらし
て組み合わせたものである。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機における永久磁石型
回転子の磁極部の頂点と磁極中心との位置関係を示す図
ある。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機における固定子スロ
ットの開口部および固定子スロットの歯と回転子の磁極
部の頂点との関係を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機における逆誘起電圧
波形を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
に使用する回転子鉄心抜板の形状を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態2に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機における永久磁石型
回転子の磁極部の頂点と磁極中心との位置関係を示す図
である。
【図8】 この発明の実施の形態3に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機の永久磁石型回転子
に使用する回転子鉄心抜板の形状を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態3に係る自然数倍スロ
ット構造を有する永久磁石型電動機における固定子スロ
ットの開口部および固定子スロットの歯と回転子の磁極
部の頂点との関係を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4に係る自然数倍ス
ロット構造を有する永久磁石型電動機の永久磁石型回転
子に使用する回転子鉄心抜板の形状を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態4に係る自然数倍ス
ロット構造を有する永久磁石型電動機における永久磁石
型回転子の磁極部の頂点と磁極中心との位置関係を示す
図である。
【図12】 この発明の実施の形態4に係る自然数倍ス
ロット構造を有する永久磁石型電動機における固定子ス
ロットの開口部および固定子スロットの歯と回転子の磁
極部の頂点との関係を示す図である。
【図13】 特開平5−137304号公報に示された
従来の自然数倍スロット構造を有する同期電動機の断面
を示す図である。
【図14】 従来の同期電動機のステータとロータとの
間の空隙における磁束分布を示す図である。
【図15】 特開平5−137304号公報に示された
従来の自然数倍スロット構造を有する同期電動機の断面
を示す図である。
【図16】 従来の自然数倍スロット構造を有する同期
電動機におけるコギングトルクの波形を示す図である。
【図17】 特開平5−137304号公報に示された
従来の同期電動機のロータを示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d 回転子鉄心抜板、 2 磁石
装着孔、 3(3a,3b) 磁極部、 4(4a,4
b) 磁極部3の頂点、 5 極間部、 6磁極部、
7 極間部、 8 磁極部6の頂点、 10 磁極部、
11 極間部、 12(12a、12b) 磁極部1
0の頂点、 13 磁極中心、 14(14a、14
b) 磁極部、 15 極間部、 16(16a、16
b) 磁極部14の頂点、 17 磁極部14の頂点1
6a、16b間の凹部で、磁極中心、 21 出力軸、
22 ロータ、 23 永久磁石、 24 ヨーク、
25 ヨーク24の外周面、 26 ヨークの外周面の
頂点、 27 コギングトルクの原因となる波形凹部、
30 固定子、 31 スロット、 32 スロット
31の開口部、 33 ステータ30の内周面、 34
スロット30の歯、 40 出力軸、 41 ロー
タ、 42(42a,42b) 永久磁石、43 ヨー
ク、 44 ヨーク43の外周面、 45 ヨークの外
周面44の頂点、 50 ロータ、 51 ロータ50
の前ブロック、 52 ロータ50の後ブロック、 5
3(53a,53b) ヨーク、 54 ヨークの外周
面の頂点、 55 タイロッド用貫通穴、 56 タイ
ロッド、 57 タイロッド固定板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 21/14 H02K 21/14 M

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子鉄心の円周方向に回転子の極数分
    等間隔に設けられ、鉄心周方向を長辺、鉄心径方向を短
    辺とし、軸方向に貫通する磁石装着孔のそれぞれに、磁
    極面を鉄心径方向として互いに隣接する磁極が異なるよ
    うに永久磁石を装着し、この永久磁石のそれぞれの外周
    側磁極面に鉄心磁極部を形成するようにした永久磁石型
    電動機の永久磁石型回転子において、前記永久磁石型回
    転子における1極分の鉄心磁極部は、前記回転子鉄心中
    心からの距離が最も大きくなる位置を磁極中心から左右
    にずれた位置で、一方の位置が固定子スロット歯に対向
    しているときに、他方の位置は固定子スロット開口部に
    対向するように2箇所設け、この回転子鉄心中心からの
    距離が最も大きくなる位置と、前記回転子鉄心中心から
    の距離が最も小さくなる位置である鉄心磁極部の極間部
    とを結ぶアーク形状としたことを特徴とする永久磁石型
    電動機の永久磁石型回転子。
  2. 【請求項2】 永久磁石を装着する磁石装着孔を円周方
    向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この磁石
    装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転子鉄
    心中心からの距離が最も大きくなる位置を磁極ごとに磁
    極中心から進みと遅れと交互に逆方向にずれた位置に1
    箇所設け、この回転子鉄心中心からの距離が最も大きく
    なる位置と回転子鉄心中心からの距離が最も小さくなる
    鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状とした回転子鉄
    心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板を積層した2つの
    回転子鉄心を1極分ずらして軸方向に積重ねるととも
    に、軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久磁石を装着
    して作成することにより、回転子鉄心中心からの距離が
    最も大きくなる位置の一方が固定子スロット歯に対向し
    ているときには、他方は固定子スロット開口部に対向す
    る位置になるようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の永久磁石型電動機の永久磁石型回転子。
  3. 【請求項3】 永久磁石を装着する磁石装着孔を円周方
    向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この磁石
    装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転子鉄
    心中心からの距離が最も大きくなる位置を磁極中心から
    ずれた位置に1箇所設け、この回転子鉄心中心からの距
    離が最も大きくなる位置と回転子鉄心中心からの距離が
    最も小さくなる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状
    とした回転子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板を
    積層した2つの回転子鉄心を裏返して軸方向に積重ねる
    とともに、軸方向に貫通した前記磁石装着孔に永久磁石
    を装着した永久磁石型回転子を作成することにより、回
    転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置の一方が
    固定子スロット歯に対向しているときには、他方は固定
    子スロット開口部に対向する位置になるようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載の永久磁石型電動機の永久磁
    石型回転子。
  4. 【請求項4】 永久磁石を装着する磁石装着孔を円周方
    向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この磁石
    装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転子鉄
    心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心から
    左右対象に2箇所設け、これらの回転子鉄心中心からの
    距離が最も大きくなる位置と回転子鉄心中心からの距離
    が最も小さくなる鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形
    状とした回転子鉄心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板
    を積層するとともに、軸方向に貫通した前記磁石装着孔
    に永久磁石を装着した永久磁石型回転子を作成すること
    により、回転子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位
    置の一方が固定子スロット歯に対向しているときには、
    他方は固定子スロット開口部に対向する位置になるよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の永久磁石型電動
    機の永久磁石型回転子。
  5. 【請求項5】 回転子鉄心の円周方向に回転子の極数分
    等間隔に設けられ、鉄心周方向を長辺、鉄心径方向を短
    辺とし、軸方向に貫通する磁石装着孔のそれぞれに、磁
    極面を鉄心径方向として互いに隣接する磁極が異なるよ
    うに永久磁石を装着し、この永久磁石のそれぞれの外周
    側磁極面に鉄心磁極部を形成するようにした永久磁石型
    電動機の永久磁石型回転子において、前記永久磁石型回
    転子における1極分の鉄心磁極部は、前記回転子鉄心中
    心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心から左右
    に各2個所、ただし、この4個所のうちの1つが固定子
    スロット歯に対向しているときには、この4個所の内の
    他の一つは固定子スロット開口部に対向する位置に設
    け、これらの回転子鉄心中心からの距離が最も大きくな
    る位置と、前記回転子鉄心中心からの距離が最も小さく
    なる位置である鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状
    としたことを特徴とする永久磁石型電動機の永久磁石型
    回転子。
  6. 【請求項6】 永久磁石を装着する磁石装着孔を円周方
    向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この磁石
    装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転子鉄
    心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心から
    左右で、一方が固定子スロット歯に対向しているときに
    は、他方は固定子スロット開口部に対向する位置に2箇
    所、かつ鉄心磁極部の極間部で線対称に設け、この回転
    子鉄心中心からの距離が最も大きくなる位置と回転子鉄
    心中心からの距離が最も小さくなる鉄心磁極部の極間部
    とを結ぶアーク形状とした回転子鉄心抜板を使用し、こ
    の回転子鉄心抜板を積層した2つの回転子鉄心を1極分
    ずらして軸方向に積重ねるとともに、軸方向に貫通した
    前記磁石装着孔に永久磁石を装着した永久磁石型回転子
    を作成するようにしたことを特徴とする請求項5記載の
    永久磁石型電動機の永久磁石型回転子。
  7. 【請求項7】 永久磁石を装着する磁石装着孔を円周方
    向に回転子の極数分等間隔に設けるとともに、この磁石
    装着孔の外側に形成される鉄心磁極部形状を、回転子鉄
    心中心からの距離が最も大きくなる位置が磁極中心から
    左右で、一方が固定子スロット歯に対向しているときに
    は、他方は固定子スロット開口部に対向する位置に2箇
    所に設け、この回転子鉄心中心からの距離が最も大きく
    なる位置と回転子鉄心中心からの距離が最も小さくなる
    鉄心磁極部の極間部とを結ぶアーク形状とした回転子鉄
    心抜板を使用し、この回転子鉄心抜板を積層した2つの
    回転子鉄心を裏返して軸方向に積重ねるとともに、軸方
    向に貫通した前記磁石装着孔に永久磁石を装着した永久
    磁石型回転子を作成するようにしたことを特徴とする請
    求項5記載の永久磁石型電動機の永久磁石型回転子。
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