JP2721061B2 - コギングトルクを低減可能な同期電動機 - Google Patents

コギングトルクを低減可能な同期電動機

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JP2721061B2
JP2721061B2 JP3298992A JP29899291A JP2721061B2 JP 2721061 B2 JP2721061 B2 JP 2721061B2 JP 3298992 A JP3298992 A JP 3298992A JP 29899291 A JP29899291 A JP 29899291A JP 2721061 B2 JP2721061 B2 JP 2721061B2
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裕之 内田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は同期電動機に関し、特
に、同期電動機のロータに対向するステータ周面に、巻
線設置のため必須に形成されたスロットに起因する磁束
の乱れから、不可避的に発生するコギングトルクを可及
的に低減すべく、殊に、ロータヨークと永久磁石とを周
方向への交互配置により具備したロータと、このロータ
の磁極数の自然数(n)倍のスロット数を有したステー
タとを備えた同期電動機において、磁極数及びスロット
数を変更することなく上記のコギングトルクの大きさを
低減させることができる同期電動機の改良構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】同期電動機の回転時には、通常、ステー
タコアの歯数、すなわち巻線を設置するためにステータ
コアに必須的に設けたスロットの個数に比例して、トル
クの脈動、いわゆるコギングトルクが発生する。このコ
ギングトルクは、ロータに対向するステータの周面上に
スロットの開口部が存在することにより、ロータとステ
ータとの相対移動時にロータの磁極から発生する界磁磁
束の磁路が、各開口部を磁極が横切る度に周期的に変化
し、ロータとステータとの間の空隙における磁束分布に
乱れが生じることに起因している。
【0003】したがって、このコギングトルクの周期及
び大きさ(変動幅)はステータコアに設けたスロットの
個数に依存している。一般にコギングトルクの発生周期
が小さいほどその大きさも小さくなることは周知であ
り、したがってスロット数を増やすことによりコギング
トルクを小さくすることができると考えられる。しかし
ながらステータコアのスロット数は、ロータが有する磁
極の極数、電動機の相数、巻線形態等によって必然的に
決められるものであり、また無闇にスロット数を増設す
ることはステータ構造の複雑化をもたらす。
【0004】例えば、3相交流駆動の同期電動機におい
て、ロータにM個の永久磁石を備えたM極電動機に対し
てステータに単層の巻線を施すためには、少なくとも3
M個、もしくはその自然数倍3nM個のスロットが必要
となる。3M個のスロットをステータコアに備える場
合、ロータの1極に対してそれぞれに各相(U相、V
相、W相)の巻線を収容した3個のスロットが対向し、
2極(すなわちN極とS極との1極対)に対して巻線が
一巡する構成となっている。このとき、ロータ1極対の
隣接するN極とS極との各々に対して1コイルの巻線に
流れる電流の極性は正負が逆であり、したがってこれら
1極対に及ぼされるトルクは同一方向に働くことにな
り、これが電動機の出力として取り出される。スロット
開口部の存在によって生じるコギングトルクも同様であ
る。
【0005】この種の自然数倍スロット構造を有する電
動機の一例を図7に示す。図7に示した同期電動機は、
出力軸1を中心に6個の永久磁石2を放射状に配置し
て、各永久磁石2間に配設した継鉄すなわちヨーク3に
より6個の磁極を構成するロータ4と、ロータ4を囲繞
する36個のスロット5を有したステータ6とを備え
る。したがってこの電動機では、ロータ4の1極に対し
6個のスロット5が対向する。各スロット5には巻線
(図示せず)が収容される。ロータ4のヨーク3の外周
面3aは、仮にステータ6の内周面6aにスロット5に
よる開口が無いとした場合に、ロータ4から発生する磁
束密度がほぼ正弦波形を呈示するような所定のアーク形
状に形成されている。したがってこのアーク形状は、外
周面3aの頂点7に関して左右対称であり、各頂点7は
各ヨーク3間で等間隔(中心角60°)に配置される。
【0006】このような構造において、実際にロータ4
から発生する磁束はスロット5の開口部8に起因して正
弦波形に乱れを生じ、これがコギングトルクの原因とな
る。このときの磁束分布を概念的に図8に示す。図8
は、例えばロータ4の静止時に磁極すなわちヨーク3の
外周面を走査して磁束分布を測定した場合に予測される
ものであり、コギングトルクの原因となる波形凹部9が
特徴的に示されている。同図から分かるように、ロータ
4の1磁極すなわち1つのヨーク3が12スロット分
(電気角360°、機械角120°)だけ回転する間に
12回の波形凹部9が規則的に(電気角30°につき1
回)生じる。この電動機においては、波形凹部9がロー
タ1極対におけるN極とS極とで同期して同一方向へ発
生するため、その大きさは1つの波形凹部9の2倍とな
り、全体としてコギングトルクの変動幅は極めて大きな
ものとなる。この場合、単にスロット数を3nM個に増
設するだけでは、コギングトルクの同期性は解消されな
い。
【0007】そこで、ステータの巻線形態を多層にして
ロータの1極に対向するスロット数を非自然数化するこ
とにより、ロータの1極対におけるN極とS極とでコギ
ングトルクの発生を規則的にずらして相互に相殺し合う
ようにし、ロータ全体としてのコギングトルクの変動幅
を低減させることのできる電動機が既に提供されてい
る。このような非自然数倍スロット構造を有する電動機
においては、ロータの1極対におけるN極とS極とで上
記波形凹部の発生が同期せず、規則的にずれて発生す
る。故に波形凹部の発生回数は、ロータ1回転当たりス
ロット数の2倍となり、前述の自然数倍スロット構造に
比べて1回当たりの波形凹部の大きさが縮減されるとと
もに、波形凹部によるトルクと本来の出力トルクとが相
殺し合うため、ロータ全体としてのコギングトルクの変
動幅が減少する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の非自然数倍スロ
ット構造を有する電動機は、ロータの1磁極に対向する
スロット数を非自然数化することにより、上記のように
コギングトルクの大きさを全体として低減させることが
できる。しかしながら、ステータに形成するスロット数
は、前述のようにロータの極数等により必然的に制約さ
れるものであり、こうした種々の制約から前述のような
自然数倍スロット構造を採用しなければならない電動機
に対しては、未だ有効な対策が提供されていない。
【0009】本発明は、このような問題点を解決するた
めに鋭意、工夫改善を施したものであり、その目的とす
るところは、ステータのスロット数がロータの1磁極に
対して自然数個である同期電動機において、磁極数及び
スロット数を変えることなく極めて容易な手段によりコ
ギングトルクの大きさを低減させることのできる同期電
動機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、出力軸を中心に放射状に配置される複数
の永久磁石と、これらの永久磁石の間に周方向へ配設さ
れてそれぞれに磁極を形成し、かつ空隙部を介してステ
ータに対向する所定アーク形状に膨出した周面を有する
複数のヨークとを備えたロータ、このロータの上記ヨー
の上記周面に対向し、上記磁極数の自然数倍の個数を
有する巻線設置用のスロットを備えたステータ、及び上
記ロータの上記複数のヨークを、それらの上記周面の所
定アーク形状の頂点が、上記ロータの周方向に等間隔に
列設された標準配置に対し上記ステータのスロットのピ
ッチ角度の1/4だけ相互に接近方向及び離反方向へ交
互的にずれた配置関係を有するように配設するヨーク位
置決め手段を具備し、上記スロットに起因した上記空隙
部における磁束の乱れを回転方向に分散させる構成とし
た同期電動機において、上記ヨーク位置決め手段は、上
記ロータの周方向へ交互的に互いに異なる構成で配置さ
れる上記永久磁石からなり、上記複数のヨークの全ては
互いに実質的同一形状を有することを特徴とする同期電
動機を提供する。
【0011】本発明の好適な実施態様によれば、上記ヨ
ーク位置決め手段が、上記ロータの周方向へ1個ずつ交
互に配置された厚さの異なる2種類の上記永久磁石から
なる同期電動機が提供される。また、上記ヨーク位置決
め手段を、上記ロータの周方向へ交互に異なる個数だけ
配置された同一寸法の上記永久磁石から構成してもよ
い。さらに、上記ヨーク位置決め手段を、上記ロータの
周方向へ1個ずつ、そのロータの外周側と内周側とに交
互に近接配置された同一寸法の上記永久磁石から構成す
ることも好都合である。
【0012】さらにまた、上記ロータが軸線方向へ分割
された2つのロータブロックからなり、それぞれのロー
タブロックにおいて、上記ヨーク位置決め手段が、上記
複数のヨークを、その周面の上記頂点の各々が上記標準
配置から上記スロットのピッチ角度の1/4だけ相互に
接近方向及び離反方向へ、かつ交互に接近及び離反する
配置関係を有するように配設するとともに、上記2つの
ブロックを、上記スロットのピッチ角度の1/4だけ相
互に回転した状態で連結する構成とすることもできる。
【0013】
【作用】ヨーク位置決め手段により、複数のヨーク周面
の各々の頂点を、ロータの周方向へ等間隔な標準配置か
らステータのスロットのピッチ角度の1/4だけ相互に
接近方向及び離反方向へ、かつ交互に接近及び離反する
ように配設すると、隣接する1組のヨークに関しては、
それらの頂点の間隔が、周方向への等間隔位置からスロ
ットのピッチ角度の1/2だけ相互に近づく組と離れる
組とが交互に配置されることになる。これにより、ロー
タの回転時にステータのスロットに起因して、ロータと
ステータとの空隙部における磁束の正弦波形に生じる波
形凹部は、隣接する1組のヨークすなわちロータの1極
対においてスロットのピッチ角度の1/2だけずれて発
生する。したがって、ロータ1回転当たりの波形凹部の
発生回数はスロット数の2倍となり、1回当たりの波形
凹部の大きさが縮減されるとともに波形凹部によるトル
クと本来の出力トルクとが相殺し合うため、ロータ全体
としてのコギングトルクの変動幅は減少する。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明をその実
施例に基づきさらに詳細に説明する。なお、全図面にお
いて、同一の構成要素には同一の符号を付す。図1は、
本発明の第1実施例による同期電動機を断面で示す。こ
の同期電動機は6極36スロット、すなわちロータ1極
に対して自然数個(6個)のステータスロットが対向す
る自然数倍スロット構造を有するものである。よってこ
の同期電動機は、出力軸10を中心に6個の永久磁石1
2を放射状に配置して、各永久磁石12間に配設したヨ
ーク14により6個の磁極を構成するロータ16と、ロ
ータ16を囲繞する36個のスロット18を有したステ
ータ20とを備える。
【0015】ロータ16は、従来の同期電動機における
ロータ(図7参照)と同様に、ステータ20へ対向する
ヨーク14の外周面22が、その頂点24を中心として
左右対称に膨出する所定のアーク形状を描いており、こ
れに伴いロータ16の回転時に、ヨーク14の外周面2
2とステータ20の内周面20aとの空隙の周期的な変
化により、ロータ16から発生する磁束密度がほぼ正弦
波形を呈示するようになっている。このとき、実際にロ
ータ16から発生する磁束密度は、スロット18の開口
部18aに起因して上記正弦波形に乱れ(波形凹部)を
生じ、これがコギングトルクの原因となっている。
【0016】ロータ16の各ヨーク14の間に配置され
た永久磁石12は、隣合う2つの永久磁石12の厚さが
異なり、薄肉の永久磁石12aと厚肉の永久磁石12b
とが周方向へ交互に配置されている。これらの永久磁石
12a,12bは本発明のヨーク位置決め手段を構成
し、その厚さの差により、各ヨーク14の外周面22の
頂点24の位置が、従来の周方向へ等間隔に配置された
標準配置から間隔が規則的に変化する配置へと変わって
いる。すなわち、薄肉の永久磁石12aを挟んだ隣接ヨ
ーク間ではステータ20のスロット18のピッチ角度
(機械角10°、電気角30°)の1/2(機械角5
°、電気角15°)だけ相互に近づき、これに伴って厚
肉の永久磁石12bを挟んだ隣接ヨーク間ではスロット
18のピッチ角度の1/2だけ相互に遠ざかるように、
各ヨーク14が規則的に配置されている。したがって、
厚肉の永久磁石12bの厚さは薄肉の永久磁石12aの
略2倍となる。
【0017】ロータ16の各ヨーク14は一般に電磁鋼
板の積層体からなり、これを一体的に固定するためのタ
イロッド26用の貫通孔28が、各ヨーク14の略中心
位置に設けられている。図1の実施例では、これらのタ
イロッド26は周方向へ等間隔、すなわち中心角60°
毎に配置されている。したがって図2に明示したよう
に、ロータ16の回転中心Oと貫通孔28の中心点Cと
を結ぶ直線αと、回転中心Oとヨーク14の頂点24と
を結ぶ直線βとのなす角は、各ヨーク14において2.
5°となる。そしてこのとき上記のように、各頂点24
の偏向方向が交互に逆方向となっているのである。
【0018】上記構成のロータ16を有した同期電動機
の作用を以下に説明する。上記の同期電動機において
は、ロータ16の回転時に、ヨーク14の外周面22と
ステータ20の内周面20aとの間に生じる磁束分布の
正弦波形上に、1つのヨーク14に関して1周期につき
12回(すなわち電気角30°につき1回)の波形凹部
が発生する。従来の自然数倍スロット構造の電動機にお
いては、隣合う1極対のヨークにおいて前述のようにこ
の波形凹部が同時に発生し、コギングトルクの変動幅を
大きくしていた。しかしながら図1の電動機では、ロー
タ16の1極対を構成する隣合う2つのヨーク14の外
周面22の頂点24の位置が、相互に機械角5°だけ近
づくか又は遠ざかっているため、各ヨーク14間で、そ
れぞれの正弦波形上に生じる波形凹部の発生時期が相互
に電気角15°(機械角5°)だけずれることになる。
したがってこの電動機においては、隣合う2つのヨーク
14すなわちロータ16の1極対において、1周期につ
き2倍の24回の波形凹部が電気角15°につき1回づ
つ発生することになる。このようにして、従来の電動機
において局部的に集中していた波形凹部の発生が多点に
分散されるとともに、波形凹部に基づくトルクと本来の
出力トルクとが相殺し合うことにより、コギングトルク
の変動幅が縮減されるのである。
【0019】図1の構成を別の観点から見れば、隣接す
る各ヨーク14の配置をステータ20のスロット18の
ピッチ角度の1/2だけ相互にずらすことにより、1極
対のヨーク14に対向するスロット18の個数を11.
5個に減らし、1極に対して強制的に非自然数個のスロ
ット18を対向させている。したがって上記の作用効果
は、従来の非自然数倍スロット構造を有した電動機によ
って生じる効果とほぼ同等のものであるといえる。
【0020】上記実施例においては、ロータ16のヨー
ク14を一体的に固定するためのタイロッド26を、回
転時の動釣合いの見地からロータ16の周方向へ等間隔
に配置したため、図1に示したように、隣接するヨーク
14はタイロッド26用の貫通孔28の設置位置が同一
断面上で線対称的にずれることになる。そこで、隣合う
2つのヨーク14を相互に表裏反対として配設すること
により、各ヨーク14を同一形状のもので構成すること
ができる。これにより2種類のヨークを使用する必要が
なくなり、製造コストを低減させることができる。
【0021】あるいはまた、上記タイロッド26をロー
タ16の周方向へ不等間隔に配置することによっても、
各ヨーク14を同一形状のもので構成することができ
る。このように構成されたロータ16の変形例を図3に
示す。このロータ16′は、図示のように、タイロッド
26用の貫通孔28′を、その中心点Cがロータ16′
の回転中心Oとヨーク14′の頂点24とを結ぶ直線β
上に位置するように配設しており、これによって、各ヨ
ーク14′を表裏反対にすることなく全く同一形状のも
ので構成している。このとき、各タイロッド26はロー
タ16′の回転中心に関して同一円周上に規則的に、す
なわち中心角55°及び65°の位置に交互に配置され
る。したがって、回転時の遠心力によるベクトル和はや
はり0であり、回転部材であるロータ16′の動釣合い
に関する問題は生じない。
【0022】図4は、本発明の第2実施例による同期電
動機を、ステータを省略して断面で示す。この同期電動
機のロータ30は、図1及び図2に示したロータ16と
ほぼ同一の構成を有するものであり、6個のヨーク14
の外周面22の頂点24をロータ16と同様に配置し
て、隣接する1極対のヨーク14が相互に電気角15°
(機械角5°)だけ位相のずれた磁束を生じる6個の磁
極を形成するようになっている。ここで、位相のずれを
得るために、ロータ30においては同一寸法の永久磁石
32を周方向へ交互に設置個数を変えて配置している。
すなわち、図1のロータ16における薄肉の永久磁石1
2aの代わりに1個の永久磁石32を、かつ厚肉の永久
磁石12bの代わりに永久磁石32を2個重ねて、それ
ぞれ配置する。これにより使用する永久磁石を1種類に
して、製造コストを低減させることができる。この第2
実施例においても、図3のロータ16′と同様にタイロ
ッド26を不等配置にすることができるのは言うまでも
ない。
【0023】図5は、本発明の第3実施例による同期電
動機を、同様にステータを省略して断面で示す。この同
期電動機のロータ34は、磁極を形成するヨーク14の
外周面22のアーク形状を利用して、図1〜図4の実施
例と同様の位相のずれを獲得している。ヨーク14の外
周面22のアーク形状は、図示のように、エッジ部(永
久磁石との接続部分)22aにおいてその曲率半径が小
さくなっている。したがって、永久磁石をヨーク14の
外周面22にさらに近接して配置すれば、エッジ部22
aと永久磁石とを円滑に接続する必要性から、隣接する
ヨーク14の間隔が必然的に狭くなる。そこでロータ3
4においては、同一形状の永久磁石36を、周方向へ交
互に内周側と外周側とに近接して1個づつ配置する。そ
してこのとき永久磁石36の厚さを、上記配置により第
1及び第2実施例と同様の位相のずれが得られるように
設定すればよい。これにより、使用する永久磁石を1種
類かつ極数と同じ個数にして、製造コストをさらに低減
することができる。もちろんこの第3実施例において
も、タイロッド26を不等配置にすることができる。
【0024】図6は、本発明の第4実施例による同期電
動機を、同様にステータを省略して断面で示す。図1〜
図5の各実施例によるロータを使用することにより、隣
合う1極対のヨークにおいて磁束波形の1周期に発生す
る波形凹部の発生回数は、各ヨークで同期する12回か
ら、それぞれを分割した24回へと増加している。そこ
で図6の第4実施例では、この分割された24回の波形
凹部をさらに多数に分割して、全体としてのコギングト
ルクの変動幅をさらに低減する。そのためこの実施例で
使用されるロータ38は、図6(a)に示したように、
電動機の軸線方向へ前後2つのブロックに分割した構成
を有する。
【0025】ロータ38の前ブロック40及び後ブロッ
ク42は、それぞれが図1〜図5の各実施例によるロー
タと同様に、隣接する1極対のヨーク44が相互に電気
角15°(機械角5°)だけ位相のずれた磁束を生じる
6個の磁極を形成するようになっている。図6の実施例
では、ロータ38の各ブロックとも図1のロータ16と
同様に厚さの異なる2種類の永久磁石12を使う構成と
した。同時に、前ブロック40と後ブロック42との磁
束の位相差を、各ブロックで残された波形凹部の発生周
期対応角の1/2(あるいはステータのスロットピッチ
角度の1/4)、すなわち本実施例では電気角7.5°
(機械角2.5°)に設定する。
【0026】図6(b)及び(c)に示したように、前
ブロック40及び後ブロック42のそれぞれにおいて、
隣接する2つのヨーク44a及び44bは、タイロッド
26用の貫通孔28の配置が異なる2種類のヨークから
なる。この実施例では、図1の実施例と同様にタイロッ
ド26が周方向へ等間隔に配置されており、したがって
ロータ38の回転中心Oと貫通孔28の中心点Cとを結
ぶ直線αと、回転中心Oと各ヨーク44a及び44bの
頂点24とを結ぶ直線βとのなす角は、ヨーク44aに
おいて1.25°、ヨーク44bにおいて3.75°と
なる。そしてこのとき図1の実施例と同様に、各頂点2
4の偏向方向は交互に逆方向となっている。
【0027】このような構造の前ブロック40及び後ブ
ロック42を、それぞれのブロック40,42における
ヨーク44aとヨーク44bとが連結され、かつこれら
のヨークの相互の位相差すなわち頂点24の偏向角度の
差が2.5°となるように、相互に軸線方向に連結す
る。この前後ブロックの位相差により、前ブロック40
及び後ブロック42のそれぞれにおいて分割形成された
24回の波形凹部が、さらに48回に分割され、全体と
してのコギングトルクの変動幅がさらに低減されること
となる。
【0028】上記第4実施例におけるロータ38の2種
類のヨーク44a及び44bの各頂点24の偏向角度
は、和が5°、かつ差が2.5°の組合わせから必然的
に設定される。より一般的には、和がステータ20のス
ロット18のピッチ角度の1/2、かつ差が各ブロック
で残された波形凹部の発生周期対応角の1/2(あるい
はステータのスロットピッチ角度の1/4)となる組合
わせから設定すればよい。
【0029】
【発明の効果】本発明は上記のように、複数のヨーク周
面の所定アーク形状の各々の頂点が、ロータの周方向へ
の等間隔位置からステータのスロットのピッチ角度の1
/4だけ相互に接近方向及び離反方向へ、かつ交互に接
近及び離反するように、上記複数のヨークを配設するヨ
ーク位置決め手段を備える構成とし、このヨーク位置決
め手段によるヨーク周面の配置の規則的な偏向によっ
て、ロータの回転時にステータのスロットに起因して、
ロータとステータとの空隙部における磁束の正弦波形に
生じる波形凹部を、隣接する1組のヨークすなわちロー
タの1極対においてスロットのピッチ角度の1/2だけ
ずれて発生するようにしたから、ロータ1回転当たりの
波形凹部の発生回数がスロット数の2倍となり、1回当
たりの波形凹部の大きさが縮減されるとともに波形凹部
によるトルクと本来の出力トルクとが相殺し合い、ロー
タ全体としてのコギングトルクの変動幅は減少する。し
たがって、自然数倍スロット構造を有する同期電動機に
おいても、ステータのスロット数及びロータの磁極数を
変えることなく、極めて容易な手段によりコギングトル
クの大きさを低減させることができ、上記種類の同期電
動機の動作精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による同期電動機の断面図
である。
【図2】図1の同期電動機のロータの断面図である。
【図3】図1の同期電動機のロータの変形例の断面図で
ある。
【図4】本発明の第2実施例による同期電動機のロータ
の断面図である。
【図5】本発明の第3実施例による同期電動機のロータ
の断面図である。
【図6】本発明の第4実施例による同期電動機のロータ
の図で、(a)側面図、(b)B−B断面図、(c)C
−C断面図、である。
【図7】従来の同期電動機の断面図である。
【図8】従来の同期電動機のステータとロータとの間の
空隙における磁束分布を示す図である。
【符号の説明】
10…出力軸 12,32,36…永久磁石 14,44…ヨーク 16,30,34,38…ロータ 18…スロット 20…ステータ 22…外周面 24…頂点 26…タイロッド 28…貫通孔 40…前ブロック 42…後ブロック

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力軸を中心に放射状に配置される複数
    の永久磁石と、これらの永久磁石の間に周方向へ配設さ
    れてそれぞれに磁極を形成し、かつ空隙部を介してステ
    ータに対向する所定アーク形状に膨出した周面を有する
    複数のヨークとを備えたロータ、該ロータの前記ヨーク
    の前記周面に対向し、前記磁極数の自然数倍の個数を有
    する巻線設置用のスロットを備えたステータ、及び前記
    ロータの前記複数のヨークを、それらの前記周面の所定
    アーク形状の頂点が、前記ロータの周方向に等間隔に列
    設された標準配置に対し前記ステータのスロットのピッ
    チ角度の1/4だけ相互に接近方向及び離反方向へ交互
    的にずれた配置関係を有するように配設するヨーク位置
    決め手段を具備し、前記スロットに起因した前記空隙部
    における磁束の乱れを回転方向に分散させる構成とし
    同期電動機において、前記ヨーク位置決め手段は、前記ロータの周方向へ交互
    的に互いに異なる構成で配置される前記永久磁石からな
    り、前記複数のヨークの全ては互いに実質的同一形状を
    有する ことを特徴とする同期電動機。
  2. 【請求項2】 前記ヨーク位置決め手段は、前記ロータ
    の周方向へ1個ずつ交互に配置された厚さの異なる2種
    類の前記永久磁石からなる請求項1記載の同期電動機。
  3. 【請求項3】 前記ヨーク位置決め手段は、前記ロータ
    の周方向へ交互に異なる個数だけ配置された同一寸法の
    前記永久磁石からなる請求項1記載の同期電動機。
  4. 【請求項4】 前記ヨーク位置決め手段は、前記ロータ
    の周方向へ1個ずつ、該ロータの外周側と内周側とに交
    互に近接配置された同一寸法の前記永久磁石からなる請
    求項1記載の同期電動機。
  5. 【請求項5】 前記ロータは軸線方向へ分割された2つ
    のロータブロックからなり、それぞれの該ブロックにお
    いて、前記ヨーク位置決め手段が、前記複数のヨーク
    を、その周面の前記頂点の各々が前記標準配置から前記
    スロットのピッチ角度の1/4だけ相互に接近方向及び
    離反方向へ、かつ交互に接近及び離反する配置関係を有
    するように配設するとともに、前記2つのブロックを、
    前記スロットのピッチ角度の1/4だけ相互に回転した
    状態で連結する請求項1〜4のいずれか1つに記載の同
    期電動機。
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