JP2006081336A - 回転電機の凸極性変更ロータ - Google Patents

回転電機の凸極性変更ロータ Download PDF

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稔 有満
Takashi Kato
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Abstract

【課題】永久磁石が減磁するのを回避して高温動作が可能となる回転電機の凸極性変更ロータを提供する。
【解決手段】円盤状のロータコア11と、ロータコア11に、交互に極性を変え周方向に沿って配置した複数の永久磁石13,14と、ロータコア11に、各永久磁石13,14の磁束と略平行に、且つ、相互に離間して位置するように形成した複数の第2スリット16と、第2スリット16に移動可能に装着され、移動により第2スリット16の内部空間の位置を変化させる磁性体17とを有する。各永久磁石13,14がロータコア11に埋め込まれたIPM構造を有し、複数の第2スリット16を、各永久磁石13,14の外側のみに設けた。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転電機の凸極性変更ロータに関し、特に、永久磁石モータとして用いられる回転電機の凸極性変更ロータに関する。
従来、電気自動車用走行モータに用いられる回転電機が知られている。この回転電機は、ロータが磁気突極型ロータ部とマグネット型ロータ部を軸方向直列に結合した構造を持ち、磁気突極型ロータ部の磁気突極型界磁極の磁束とマグネット型ロータ部の永久磁石型界磁極の磁束とは、共通の多相電機子コイルと鎖交する構成を有している(特許文献1参照)。
つまり、ロータを複数に分割し、その内の一つを表面磁石構造(SPM:Surface Permanent Magnet)に近い永久磁石モータ、その他のものをリラクタンスモータとして、これら分割したロータをお互いにずらすことにより、全体として強め界磁でトルクを出す構造に近いものを実現している。
特開2001−119875号公報
しかしながら、従来の回転電機の構成では、永久磁石モータとするロータに加わる磁界はq軸か−d軸であり、より一層、磁石を高温で使うことは不可能である。つまり、永久磁石、特に汎用されている高BHmaxのNeFeBr系のものは、高温状態にあると、また、強い反磁界が加わると減磁が発生し、本来持っていた磁束を出すことができない。このため、永久磁石モータにおいては、永久磁石温度が減磁する温度を超えない範囲で、また、永久磁石に強い反磁界が加わらない状態で使用している。特に、永久磁石温度が減磁する温度を超えない範囲で使用することを考慮して、モータ冷却系の強化や、永久磁石を分割して可能な限り磁石が発熱しないようにする等の対策を必要とするため、コストが非常に高くなることが避けられなかった。
この発明の目的は、永久磁石が減磁するのを回避して高温動作が可能となる回転電機の凸極性変更ロータを提供することである。
上記目的を達成するため、この発明に係る回転電機の凸極性変更ロータは、円盤状のロータコアと、前記ロータコアに、交互に極性を変え周方向に沿って配置した複数の永久磁石と、前記ロータコアに、前記各永久磁石の磁束と略平行に、且つ、相互に離間して位置するように形成した複数のスリットと、前記スリットに移動可能に装着され、移動により前記スリットの内部空間の位置を変化させる磁性体とを有している。
この発明に係る回転電機の凸極性変更ロータにより、順凸極性或いは逆凸極性に凸極性を変更することができるので、高温動作可能な状態においてモータは順凸極性を有し、高回転と共に電圧が上昇し電源の容量制限でモータパワーが出せない制約があるが、高回転時に逆凸極とすることにより電圧上昇を抑えることができるのでモータパワーを取り出すことができる。また、高回転時に磁石が高温になった場合は、電源容量の範囲で順凸極にし界磁を強めることで、減磁を回避することができる。従って、低コストで、永久磁石が減磁するのを回避し高温動作が可能となる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。図1に示すように、回転電機の凸極性変更ロータ10は、円盤状のロータコア11と、ロータコア11の回転軸となるシャフト12を有する。ロータコア11は、例えば、電磁鋼板を積層して形成されており、ロータコア11の外周縁近傍には、複数の永久磁石N極13と永久磁石S極14が交互に極性を変え周方向に沿って配置されている。
永久磁石N極13と永久磁石S極14のそれぞれの両端には、ロータコア11の外周縁側に、長軸方向をロータコア11の半径方向とする長方形の第1スリット15が開けられている。更に、永久磁石N極13と永久磁石S極14のそれぞれの外側(ロータコア11外周縁側)には、ロータコア11の両端面に開口すると共に長軸方向をロータコア11の半径方向とする、幅が狭く細長い溝状の第2スリット16が、各永久磁石13,14から離間して複数個開けられている。各第2スリット16は、各永久磁石13,14の両第1スリット15の間に、各永久磁石13,14の磁束と略平行に、即ち、q軸磁気回路と略平行になるように、それぞれの隣接間隔がほぼ等しく並ぶ放射状に配置されている。
図2は、図1の凸極性変更ロータの第2スリットを拡大して示す平面図である。図2に示すように、第2スリット16は、内部に、第2スリット16の長軸方向に沿って自在に摺動すると共に、第2スリット16の開口に露出する部分が第2スリット16の開口面積の長軸方向略半分を占める大きさからなる、磁性体17を有している。この磁性体17は、例えば、複数枚の電磁鋼板18により形成されており、複数枚の電磁鋼板18は、板厚方向に密着させて、合わせ面がロータコア11の半径方向と略直交するように、重ね合わされている。
この磁性体17は、複数枚の電磁鋼板18を、各永久磁石13,14の磁束と略直交するように、即ち、q軸磁気回路と略直交するように重ね合わせて形成されており、第2スリット16内をロータコア11の半径方向に沿って移動する。移動により、磁性体17は、各永久磁石13,14とロータコア11の外周縁の間を各永久磁石13,14側或いはロータコア11の外周縁側に位置を変え、第2スリット16の内部空間における磁性体17の位置する部分と空間(エア)aとなる部分を変化させる。
図3は、図1の凸極性変更ロータのシャフト回転軸に沿う断面図である。図3に示すように、凸極性変更ロータ10は、例えば油等の流体を溜めてある流体溜め(図示しない)からシャフト12の内部及びロータコア11の端面外側を通って、第2スリット16に連通する流路19を有している。流路19の途中には、一端をシャフト12に係止したコイルバネ等の付勢部材20の他端に取り付けられた、弁部材21が装着されている。
この付勢部材20は、ロータ10の回転に伴う遠心力により付勢力に抗してロータコア11の半径方向に沿うように伸張し、常態である収縮時は、弁部材21が流路19を開状態にして流体bの流入を許容し、伸張時は、弁部材21が流路19を閉状態にして流体bの流入を阻止する。また、ロータコア11の表面側に位置する第2スリット16の開口には、オリフィス22が形成される。
図4は、図1の凸極性変更ロータにおける磁性体の動きを示し、(a)は永久磁石側固定状態の平面説明図、(b)はロータコア外周縁側固定状態の平面説明図である。図4に示すように、凸極性変更ロータ10の回転時、ロータ低回転によって遠心力が付勢部材20の付勢力より小さい場合、付勢部材20は収縮したままで流路19は開状態にあり、流体溜めからシャフト12及び流路19を通って第2スリット16に流体が送り込まれ、第2スリット16の内部空間に流体が充填される。
従って、第2スリット16内において各永久磁石13,14側に位置する磁性体17は、流体圧により第2スリット16の各永久磁石13,14側に固定され、第2スリット16のロータコア11外周縁側にエアギャップが形成される((a)参照)。
一方、ロータ高回転によって遠心力が付勢部材20の付勢力より大きくなった場合、付勢部材20は付勢力に抗して伸張し流路19を閉状態にする。このとき、流路19が閉じられると共に、第2スリット16の内部空間に充填された流体が、オリフィス22から第2スリット16の外へ流れ出る。
従って、第2スリット16内において流体圧が低下すると共に磁性体17が大きな遠心力を受けるので、各永久磁石13,14側に位置していた磁性体17は、第2スリット16のロータコア11外周縁側へと移動して固定され、第2スリット16の各永久磁石13,14側にエアギャップが形成される((b)参照)。
つまり、付勢部材20は、ロータ回転時の遠心力の大きさにより磁性体17の移動を許容する機能を有しており、ロータ低回転によって遠心力が付勢部材20の付勢力より小さい場合、磁性体17は、第2スリット16のシャフト12側に留まっている(図4(a)参照)が、各永久磁石13,14の両端に形成した第1スリット15のためにq軸の磁気抵抗は大きい。更に、第2スリット16のロータコア11外周縁側に形成されたエアギャップ(空気層)のためにq軸磁気抵抗は大きくなる。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより大きくする(Ld>Lq)ことが可能となり、順凸極の特性を有する凸極性変更ロータ10とすることができる。
一方、ロータ高回転によって遠心力が付勢部材20の付勢力より大きい場合、磁性体17は、第2スリット16のロータコア11外周縁側へと移動して、第2スリット16の各永久磁石13,14側にエアギャップ(空気層)が形成され、第2スリット16のロータコア11外周縁側に磁性体17が固定される(図4(b)参照)ため、q軸の磁気抵抗が小さくなる。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより小さくする(Ld<Lq)ことが可能となり、通常の逆凸極の特性を有する凸極性変更ロータ10とすることができる。この結果、高回転で逆凸極性となるため、駆動範囲を拡大することができる。
図5は、この発明の第2実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。図5に示すように、回転電機の凸極性変更ロータ30は、第2スリット16の代わりに、ロータコア31に配置された永久磁石N極13と永久磁石S極14のそれぞれの内側(シャフト12側)に開けられた、第2スリット32を有している。第2スリット32のその他の構成及び作用は、第1実施の形態の第2スリット16(図1参照)と同様である。
これにより、凸極性変更ロータ30は、第1実施の形態の凸極性変更ロータ10(図1参照)とは逆に、ロータ高回転時に順凸極性とすることが可能となり、熱的に厳しい高回転域で界磁を強めることになるので減磁を回避することができる。
また、永久磁石N極13と永久磁石S極14のそれぞれの両端には、第1スリット15よりも短軸方向長さが長い第1スリット33が、ロータコア11の半径方向に沿って各永久磁石13,14の両側、即ち、シャフト12側及びロータコア11の外周縁側に延びて位置するように、開けられている。これにより、q軸の磁気抵抗を大きくすることができると共に、隣接する永久磁石N極13と永久磁石S極14が相互に及ぼす影響を緩和することができる。凸極性変更ロータ30のその他の構成及び作用は、第1実施の形態の凸極性変更ロータ10(図1参照)と同様である。
図6は、図5の凸極性変更ロータのシャフト回転軸に沿う断面図である。図6に示すように、凸極性変更ロータ30は、第2スリット32の長軸方向に沿って自在に摺動する磁性体17を有すると共に、流路19の代わりに、流体溜め(図示しない)からシャフト12の内部及びロータコア11の内部を通って第2スリット32に連通し、第2スリット32の両開口近傍に開口する2本の流路34,34を有している。
ロータコア11内の各流路34の途中には、流路34内を自在に摺動するピストン35が装着されており、ピストン35は、ピストン軸35aを磁性体17に接触させている。また、磁性体17は、ロータコア11の両端面側に突出する係止部17a、17aを有しており、各係止部17aには、一端をシャフト12に係止したコイルバネ等の付勢部材20の他端が係止されている。
従って、流体圧を高くすることにより、付勢部材20の付勢力に抗してピストン35のピストン軸35aが伸張して磁性体17を押し出し、磁性体17が第2スリット16のロータコア11外周縁側に位置する。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより小さくする(Ld<Lq)ことが可能となり、通常の逆凸極の特性を有する凸極性変更ロータ30とすることができる。この結果、高回転で逆凸極性となるため、駆動範囲を拡大することができる。
一方、流体圧を低くすることにより、付勢部材20の付勢力によりピストン35のピストン軸35aが収縮して、磁性体17が第2スリット16のシャフト12側に位置する(図6参照)。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより大きくする(Ld>Lq)ことが可能となり、順凸極の特性を有する凸極性変更ロータ30とすることができる。
図7は、この発明の第3実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータのシャフト回転軸に沿う断面図である。図7に示すように、回転電機の凸極性変更ロータ40は、付勢部材20、流路34及びピストン35の代わりに、スライド部材41、ワイヤ等の連結部材42及び2個のコイルバネ等の付勢部材43を有している。その他の構成及び作用は、凸極性変更ロータ30と同様である。
スライド部材41は、スライドコア31の両端外側に配置され、シャフト12の周面に設けたガイドレール(図示しない)によりシャフト軸方向に沿って移動することができる。連結部材42は、一端を各スライド部材41の係止部41aに、他端を磁性体17のロータコア11両端面側に突出する各係止部17bに、それぞれ回動変位自在に係止しており、両スライド部材41,41と磁性体17を連結している。各付勢部材43は、スライド部材41とスライドコア31の間のシャフト12の外周に装着されており、磁性体17が第2スリット32のシャフト12側に位置するように、各スライド部材41を常時付勢している。
従って、凸極性変更ロータ40の回転時、ロータ低回転によって遠心力が付勢部材43の付勢力より小さい場合、磁性体17は、第2スリット32のシャフト12側に留まっている(図7参照)が、各永久磁石13,14の両端に形成した第1スリット33のためにq軸の磁気抵抗は大きい。更に、第2スリット32のロータコア11外周縁側に形成されたエアギャップ(空気層)のためにq軸磁気抵抗は大きくなる。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより大きくする(Ld>Lq)ことが可能となり、順凸極の特性を有する凸極性変更ロータ40とすることができる。
一方、ロータ高回転によって遠心力が付勢部材43の付勢力より大きい場合、磁性体17は、第2スリット32のロータコア11外周縁側へと移動して、第2スリット32の各永久磁石13,14側にエアギャップ(空気層)が形成され、第2スリット32のロータコア11外周縁側に磁性体17が固定されるため、q軸の磁気抵抗が小さくなる。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより小さくする(Ld<Lq)ことが可能となり、通常の逆凸極の特性を有する凸極性変更ロータ40とすることができる。この結果、高回転で逆凸極性となるため、駆動範囲を拡大することができる。
図8は、この発明の第4実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。図8に示すように、回転電機の凸極性変更ロータ50は、永久磁石N極13と永久磁石S極14のそれぞれの外側(ロータコア11外周縁側)に、複数の第2スリット16が形成され、各第2スリット16に摺動自在に装着した各磁性体17が、結合部材51によって一体化され、更に、一体化された各磁性体17同士がコイルバネ等の付勢部材52によって連結されている。その他の構成及び作用は、凸極性変更ロータ10(図1〜4参照)と同様である。
各磁性体17は、各永久磁石13,14に対応して配置された一群毎に、各上端部が結合部材51に係止固定されており、結合部材51は、第2スリット16が開口するロータコア11の端面側に、各永久磁石13,14と略平行に、各永久磁石13,14毎に複数個配置されている。この結合部材51により、各磁性体17は、第2スリット16におけるロータコア11外周縁側或いはシャフト12側への移動を一群毎に一体的に行う。また、各結合部材51は、隣接する結合部材51同士の両端がそれぞれ付勢部材52によって連結されている。
従って、凸極性変更ロータ50の回転時、ロータ低回転によって遠心力が付勢部材52の付勢力より小さい場合、付勢部材52は収縮状態にあり、磁性体17は、第2スリット16のシャフト12側に留まっている(図8参照)が、各永久磁石13,14の両端に形成した第1スリット15のためにq軸の磁気抵抗は大きい。更に、第2スリット16のロータコア11外周縁側に形成されたエアギャップ(空気層)のためにq軸磁気抵抗は大きくなる。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより大きくする(Ld>Lq)ことが可能となり、順凸極の特性を有する凸極性変更ロータ40とすることができる。
一方、ロータ高回転によって遠心力が付勢部材52の付勢力より大きい場合、付勢部材52は伸張状態にあり、磁性体17は、第2スリット16のロータコア11外周縁側へと移動して、第2スリット16の各永久磁石13,14側にエアギャップ(空気層)が形成され、第2スリット16のロータコア11外周縁側に磁性体17が固定されるため、q軸の磁気抵抗が小さくなる。これにより、d軸インダクタンスLdをq軸インダクタンスLqより小さくする(Ld<Lq)ことが可能となり、通常の逆凸極の特性を有する凸極性変更ロータ40とすることができる。この結果、高回転で逆凸極性となるため、駆動範囲を拡大することができる。
図9は、この発明の第5実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。図9に示すように、回転電機の凸極性変更ロータ60は、各永久磁石13,14の両端に形成した第1スリット15の代わりに、ロータコア61の各永久磁石13,14の長手方向略中央に形成した一個の第1スリット62を有している。その他の構成及び作用は、凸極性変更ロータ10(図1〜4参照)と同様である。
第1スリット62は、長軸方向をロータコア61の半径方向とする長方形を有し、第2スリット16と略平行に配置されている。この第1スリット62の長軸方向長さは、第2スリット16に摺動自在に装着された磁性体17の長軸方向長さと略同じに形成されている。即ち、第1スリット62により形成されるエアギャップのロータコア半径方向長さと、磁性体17のロータコア半径方向長さを略同じにしている。これにより、各永久磁石13,14の両側に第1スリット15を形成して空気層を設けなくても、磁性体17が第2スリット16のシャフト12側に位置した場合に、第1スリット62のエアギャップによりq軸の磁気抵抗を大きくすることができ、順凸極の特性を有する凸極性変更ロータ60とすることができる。
このように、この発明によれば、各永久磁石13,14の磁束と略平行になるように配置した第2スリット16,32の内部にロータコア半径方向に沿って移動可能な磁性体17を設け、磁性体17がシャフト12側に位置する場合は順凸極性を有し、磁性体17がロータコア外周縁側近傍にある場合は逆凸極性を有するようにして、同一形状からなる磁性体17の位置変更によって異なった凸極特性を有する永久磁石モータを実現することができる。
このため、高温動作可能な状態においてモータは順凸極性を有し、高回転と共に電圧が上昇し電源の容量制限でモータパワーが出せない制約があるが、高回転時に逆凸極とすることにより電圧上昇を抑えることができるのでモータパワーを取り出すことができる。また、高回転時に磁石が高温になった場合は、電源容量の範囲で順凸極にし界磁を強めることで、減磁を回避することができる。従って、低コストで、永久磁石が減磁するのを回避し高温動作が可能となる。
また、各永久磁石13,14がロータコア11に埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnet)構造を有し、複数の第2スリット16を、各永久磁石13,14の外側のみに設けることにより、IPM構造においては、磁石表面でq軸磁気回路が形成されるので、第2スリット16及び磁性体17は各永久磁石13,14のロータコア外周縁側のみに設置すればよく、更に、低コストとなる。
また、複数の第2スリット16を、各永久磁石13,14の内側に設けることにより、ロータ高回転時に順凸極性になるので、回転数増加に伴う各永久磁石13,14の温度上昇による磁石減磁が発生しなくなり、高温動作が可能である。
また、磁性体17を、複数枚の電磁鋼板18を板厚方向に密着させ、合わせ面が各永久磁石13,14の磁束と略直交するように重ね合わせていることにより、電磁鋼板18を重ね合わせた積層方向がq軸磁気回路と直交する方向となるため、逆凸極性の場合の凸極比を大きくすることができる。
また、ロータ回転時の遠心力の大きさにより磁性体17の移動を許容する付勢手段20を有することにより、ロータ高回転時に逆凸極性になるので、弱め界磁を利用でき駆動範囲を拡大することができる。
この発明の第1実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。 図1の凸極性変更ロータの第2スリットを拡大して示す平面図である。 図1の凸極性変更ロータのシャフト回転軸に沿う断面図である。 図1の凸極性変更ロータにおける磁性体の動きを示し、(a)は永久磁石側固定状態の平面説明図、(b)はロータコア外周縁側固定状態の平面説明図である。 この発明の第2実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。 図5の凸極性変更ロータのシャフト回転軸に沿う断面図である。 この発明の第3実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータのシャフト回転軸に沿う断面図である。 この発明の第4実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。 この発明の第5実施の形態に係る回転電機の凸極性変更ロータの一部を示す平面図である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60 凸極性変更ロータ
11,31,61 ロータコア
12 シャフト
13 永久磁石N極
14 永久磁石S極
15,62 第1スリット
16,32 第2スリット
17 磁性体
17a,17b,41a 係止部
18 電磁鋼板
19,34 流路
20,43,52 付勢部材
21 弁部材
22 オリフィス
35 ピストン
35a ピストン軸
41 スライド部材
42 連結部材
51 結合部材
a 空間
b 流体

Claims (5)

  1. 円盤状のロータコアと、
    前記ロータコアに、交互に極性を変え周方向に沿って配置した複数の永久磁石と、
    前記ロータコアに、前記各永久磁石の磁束と略平行に、且つ、相互に離間して位置するように形成した複数のスリットと、
    前記スリットに移動可能に装着され、移動により前記スリットの内部空間の位置を変化させる磁性体と
    を有する回転電機の凸極性変更ロータ。
  2. 前記各永久磁石が前記ロータコアに埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnet)構造を有し、前記複数のスリットを、前記各永久磁石の外側のみに設けた請求項1に記載の回転電機の凸極性変更ロータ。
  3. 前記複数のスリットを、前記永久磁石の内側に設けた請求項1に記載の回転電機の凸極性変更ロータ。
  4. 前記磁性体は、複数枚の電磁鋼板を板厚方向に密着させ、合わせ面が前記各永久磁石の磁束と略直交するように重ね合わせている請求項1から3のいずれかに記載の回転電機の凸極性変更ロータ。
  5. ロータ回転時の遠心力の大きさにより前記磁性体の移動を許容する付勢手段を有する請求項1から4のいずれかに記載の回転電機の凸極性変更ロータ。
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