JP5985358B2 - 永久磁石式同期モータ - Google Patents

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Description

本発明は、駆動用原動機となる永久磁石式同期モータに関する。
駆動用原動機となり、発電機となり得る永久磁石式同期モータは、特許文献1に開示されるように、鋼板を全体として柱状に積層した回転子鉄心と、この回転子鉄心中にその軸心を中心とする略正多角形の各辺に対応する部位に形成された永久磁石収容孔と、前記永久磁石収納孔にそれぞれ挿入された永久磁石と、前記永久磁石収容孔の外周部鉄心に形成され、径方向に細長く、かつ、前記永久磁石収容孔に沿って離隔配置された4個以上のスリット孔とを備えている(請求項1)。
そして、前記4個以上のスリット孔は、径方向外側端のピッチを略等しくし、径方向内側端のピッチを永久磁石の中央部を大きくし、中央部から端部に離れるに従って小さく形成されており、また、スリット孔のピッチを略等しくして互いに平行に形成するものもある。IIIV
また、特許文献2に開示されるように、ロータの外周部の形状を、永久磁石を挿入したスロットの径外側の磁極部を磁極中心を境にして周方向に次第に径小となる曲面の円弧膨出状に形成し、この円弧膨出状磁極部間を凹部で繋いで、ティースとの間隙を変化させるようにしている。
特開2005−094968号公報 特開2012−151970号公報
前記特許文献1の技術は、回転子鉄心の外形が円形であるので、多数本のスリット孔で磁束を細かく制御して、モータ電圧波形を微細に調整し、高調波磁束を減少させて、コギングトルクの減少により振動を抑制しているが、磁極中心でその両側より磁束が多くなるためモータ電圧波形の頂が高くなり、また、磁束を細かく制御してもモータ電圧波形の大きな歪みを減少させることは困難であり、1個の永久磁石に対して多数本のスリット孔を細かく製作しなくてはならなく、製作が困難になっている。
また前記特許文献2の技術は、ロータの外周部の円弧膨出状磁極部と凹部とによって、ロータとステータとの間のエアギャップにおける磁束密度分布を適正にすることが可能になるが、磁束が制御されていないため、モータ電圧波形の頂が高く、また、モータ電圧波形の大きな歪みを減少することも困難になっている。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした永久磁石式同期モータを提供することを目的とする。
本発明は、ロータの外周形状及び磁極部のスリットによる異なる幅の磁路形状を最適に設定することにより、モータ電圧波形の大きな歪みを減少して波形整形できるようにした永久磁石式同期モータを提供することを目的とする。
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、コイル3を集中巻きした円筒状ステータ4と、外周部に周方向等間隔に永久磁石5を配置したロータ6とを備えており、前記ロータ6の外周部には、永久磁石を挿入したスロット7と、このスロット7の径外側で外周面が磁極中心dを境にして周方向に次第に径小となる曲面の円弧膨出状磁極部8と、この磁極部8間を繋ぐ略三日月状凹部9とが形成されており、
前記各磁極部8には、永久磁石5の磁極面Gと直交する方向に長いスリット10が磁極中心dを境にして対称状に複数本平行に形成されていて、中心側スリット10s間に磁束が通る中央磁路12が形成され、中心側スリット10sとその両側の側部スリット10eとの間に磁束が通る側部磁路13が形成され、両側部スリット10eより磁極部8の端部側に磁束が通る端部磁路14が形成されており、
前記ステータ4のモータ電圧の波形の頂Aを、ロータ6の外周部形状を円弧膨出状磁極部8と略三日月状凹部9とを形成することにより頂高さを低く抑え、磁極部8に複数本のスリット10を形成することにより頂高さを低く抑えるとともに時間方向の幅を広げ、中央磁路12の幅を側部磁路13の幅より広く形成することにより頂高さを高くするとともに時間方向の幅を更に広げており、
側部磁路13から側部スリット10eを介在して端部磁路14を形成しかつ端部磁路14に隣接して凹部9を形成することにより、モータ電圧波形の頂Aから裾野Bへスムーズな傾斜面Eに形成し
前記ステータ4は、コイル3が巻き付けられるティース4aを周方向に間隔をおいて有し、前記ティース4aは、ステータ4の外周部から径内方向に突出する本体部と、この本体部の先端部から周方向両側に延びるつば部とを有し、
前記永久磁石5の磁極中心dがティース4aの中心と一致した状態において、該一致した状態における永久磁石5に対応する磁極部8に設けられた全てのスリット10が、該一致した状態におけるティース4aの本体部の幅内に位置していることを特徴とする。
第2に、前記スリット10は各磁極部8に2本の中心側スリット10sと2本以上の側部スリット10eとが形成され、前記モータ電圧波形の裾野Bにおける頂A側の部分を、側部スリット10eと端部磁路14と磁極部8の円弧面とを形成することにより裾野Bの高さを低く抑えていることを特徴とする。
第3に、前記ロータ6の円弧膨出状磁極部8と略三日月状凹部9とで形成される外周面とステータ4の内周面との間に形成されるエアギャップHにおける磁束密度分布を略正弦波形に設定していることを特徴とする。
第4に、前記永久磁石5及びスロット7は、各磁極部8の磁極中心dを境にして、小磁石5a及び小スロット7aを2個対称配置していることを特徴とする。
第5に、前記中央磁路12と側部磁路13と前記スリット10との幅の寸法比を、6:5:2に設定していることを特徴とする。
第6に、前記凹部9は、磁極部8の外周面の端部からロータ径内方向に傾斜した前後側壁9f、9rと、この前後側壁9f、9rを繋ぐ底壁9cとを有し、前記底壁9cは永久磁石5の磁極面Gよりロータ中心側に位置していることを特徴とする。
本発明によれば、同期モータのモータ電圧波形の大きな歪みを減少して理想的な波形に整形でき、トルクリプルを抑えることができる。
即ち、請求項1に係る発明は、ロータ6の外周部に円弧膨出状磁極部8と略三日月状凹部9とを形成し、磁極部8に、磁極中心dから順次、中央磁路12、中心側スリット10s、側部磁路13、側部スリット10e、端部磁路14を形成し、ステータ4のモータ電圧の波形の頂Aを、磁極部8と凹部9のロータ外周形状により頂高さを低く抑え、複数本の平行なスリット10で頂高さを低く抑えかつ時間方向の幅を広げ、中央磁路12の幅を側部磁路13の幅より広く形成して頂高さを高くしかつ時間方向の幅を更に広げ、側部磁路13、側部スリット10e、端部磁路14及び凹部9を形成して頂Aから裾野Bへスムーズな傾斜面Eに形成しているので、モータ電圧波形の大きな歪みを減少して、理想の正弦波形に近づくように波形整形でき、トルクリプルを抑えることができる。
請求項2に係る発明は、モータ電圧波形の裾野Bにおける頂A側の部分を、側部スリット10eと端部磁路14と磁極部8の円弧面とを形成することにより裾野Bの高さを低く抑えているので、波形の裾野Bも理想の正弦波形に近づけることができる。
請求項3に係る発明は、エアギャップHにおける磁束密度分布を略正弦波形に設定しているので、モータ電圧波形の波形整形を容易にできる。
請求項4に係る発明は、永久磁石5及びスロット7は、各磁極部8の磁極中心dを境にして、小磁石5a及び小スロット7aを2個対称配置しているので、永久磁石5の磁極中心dにおける磁束を減少させることができる。
請求項5に係る発明は、中央磁路12と側部磁路13との幅比は12対8〜11に設定されているので、モータ電圧波形の頂Aの高さを適正に抑えることができる。
請求項6に係る発明は、凹部9を前後側壁9f、9rとそれを繋ぐ底壁9cとで形成して、底壁9cを永久磁石5の磁極面Gよりロータ中心側に位置させることにより、モータ電圧波形の正負の裾野Bの繋ぎ部分をスムーズに整形できる。
本発明の実施の形態を示す要部の拡大断面正面図である。 同全体断面平面図である。 磁力線を示す説明図である。 モータ電圧波形特性を示す説明図である。 トルク特性を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜5に示す永久磁石式同期モータ1は、集中巻き方式の永久磁石埋込型同期電動機(IPMSM)であり、モータジェネレータにも使用可能な電動機である。
永久磁石式同期モータ1は、コイル(巻線)3を集中巻きした円筒状ステータ4と、外周部に周方向等間隔に永久磁石5を配置したロータ6と、このロータ6をキー16を介して取り付けたモータ軸17とを備えている。
図1、2において、ステータ4は、薄い電極鋼板を複数枚積層した固定子鉄心に周方向20度間隔をおいてティース4aを形成し、このティース4aに固定子コイル3を所定の巻き数で直接巻き付けて集中巻きにしたものであり、円筒形状になっている。
ロータ6は、例えば、薄いけい素鋼板を複数枚積層した回転子鉄心の外周部に周方向30度間隔をおいてスロット7を形成し、そのスロット7内に永久磁石5を埋設している。永久磁石5は外周側の磁極面GがS極になるものとN極になるものとがロータ6の周方向に交互に配置されている。
このロータ6の外周部には、スロット7の径外側で外周面が磁極中心(d軸)dを境にして周方向に次第に径小となる曲面の円弧膨出状磁極部8と、この磁極部8間を繋ぐ略三日月状(略台形状)の凹部9とが形成されている。
前記凹部9は、磁極部8の外周面の端部からロータ径内方向に傾斜した前後側壁9f、9rと、この前後側壁9f、9rを繋ぐ底壁9cとが形成され、ロータ径方向において前記底壁9cは永久磁石5の磁極面Gよりロータ中心側に位置されている。凹部9はq軸を中心に周方向対称形状である。
ロータ6の外周面は、磁極部8の磁極中心dがステータ4のティース4aの内周面に最も近く、磁極中心dから周方向に離れるに従ってティース4aの内周面から遠のき、凹部9で最も離れている。
これにより、ロータ6の外周面とティース4aの内周面との間の磁極間距離が、ロータ6の周方向にスムーズ(正弦波的)に変化するようになっている。即ち、ロータ6の円弧膨出状磁極部8と略三日月状凹部9とで形成される外周面とステータ4の内周面との間に形成されるエアギャップHにおける磁束密度分布を略正弦波形に設定している。
永久磁石5及びスロット7はそれぞれ1本づつでもよいが、実施形態では、各磁極部8の磁極中心dを境にして、小磁石5a及び小スロット7aを2個対称配置しており、2本の小スロット7aは分離形成されていて、その間は鋼板が存在し、磁束が通れるようになっている。
前記各磁極部8には、永久磁石5の磁極面Gと直交する方向に長いスリット10が磁極中心dを境にして対称状に4本形成されていて、2本の中心側スリット10s及び2本の側部スリット10eは磁極中心dと平行に形成されている。
中心側スリット10s間には磁束が通る1本の中央磁路12が形成され、中心側スリット10sとその両側の側部スリット10eとの間には磁束が通る2本の側部磁路13が形成され、両側部スリット10eより磁極部8の端部側には磁束が通る2本の端部磁路14が形成されている。
前記中央磁路12は側部磁路13より幅広に形成されており、中央磁路12、側部磁路13及びスリット10の幅の寸法比は、例えば、6:5:2になっており、中央磁路12及び側部磁路13の幅は磁束飽和を生じない寸法に設定されている。
なお、前記中央磁路12、側部磁路13及びスリット10の幅の寸法比は、12:8〜11:2〜5に設定することができる。
磁極部8が円弧膨出状であり、各スリット10は磁極部8の円弧外周面から一定距離離
れているので、中心側スリット10sは側部スリット10eより長くなっている。この各スリット10は磁極面Gの真上に横磁場を通さないので、永久磁石5の磁極面Gから出てくる磁束を、中央磁路12及び側部磁路13内で横流れのないように案内し、ティース4aの内周面に垂直入射させることができる。この磁束がティース4aの内周面に垂直入射することは、モータ電圧波形の高調波成分が減少することになる。
側部磁路13から磁極部8までの間は、側部スリット10eを介在して端部磁路14を形成しており、端部磁路14に隣接して凹部9が形成されており、側部磁路13、側部スリット10e、端部磁路14及び凹部9を形成することにより、モータ電圧波形の頂Aから裾野Bへスムーズな傾斜面Eに形成することになり、次の波形の谷にスムーズに連続することができる。
なお、同期モータ1のモータ電圧の波形は、1周期中の山周期と谷周期とが対称形状であり、山周期側の形状のみ説明に用いる。
同期モータ1は3相交流をコイル3に流すことによりティース4aに磁場を発生し、ロータ6の永久磁石5と吸引力を発生してロータ6を回転する。その際の磁力線の流れは図3に示される。
図3において、永久磁石5の磁極面Gから出る磁力線は、磁極部8内で中心側スリット10s及び側部スリット10eによって流れ方向が案内されて、磁極部8の円弧周面に至り、磁極部8からティース4aの内周面に垂直入射される。
永久磁石5の磁極中心dがティース4aの中心と一致した時が吸引力最大の状態であり、中央磁路12より幅狭の側部磁路13はスリット10で磁束が絞られて密度が高くなっており、中央磁路12は幅広であることにより、磁束が余り絞られなく、磁束密度が低くなっており、結果的に中央磁路12と側部磁路13は磁束本数に大差がない。なお、2つの小磁石5aの境目は中央磁路12に対応している。
図4に示すステータ4のモータ電圧波形及び図5に示す出力トルクにおいて、2点鎖線波Iは、ロータ外周に円弧膨出状磁極部及び凹部が存在しない円形の集中巻き永久磁石式同期モータの電圧基準の波形であり、長点線波IIは、ロータ外周円弧膨出状磁極部及び凹部を有するがスリットを形成していないもの、短点線波IIIは、円弧膨出状磁極部に4本のスリットを形成したもの、実線波IVは、前記図1、2の実施形態で示したもの、をそれぞれ示しており、1点鎖線Vは、理想のモータ電圧正弦波形を示している。
図4及び図5において、2点鎖線波Iは、波形の頂Aが理想正弦波形Vより高く突出し、集中巻きIPM特有の大きく歪んだ電圧波形(半周期で3コブ)を生じている。即ち、波形の頂Aと裾野Bとの間に2つの谷Cと2つの小山Dとが生じ、トルク30Nmを基準にして上下に略等しい振幅を生じている。
長点線波IIでは2点鎖線波Iに比べて、波形の頂Aの高さは低くなり、谷Cの深さは余り変化ないが、小山Dは低くなっており、ロータ6の外周部形状を円弧膨出状磁極部8と略三日月状凹部9とを形成することにより頂Aの高さが低く抑えられ、電圧波形のピークが緩和され、電圧波形正弦率はやや高く(86%→88%)なり、トルク30Nmを基準にした上下振幅が小さくなっており、トルクリプルが大きく低減(18%→9%)することになる。
q軸方向のロータ外周部を大きくカットして凹部9を形成した場合、エアギャップHの磁束密度分布が正弦波形に近づくことによって、永久磁石貼付型同期モータ(SPM)のように電圧波形の正弦率の向上とトルクリプルの改善に寄与する。その場合、トルクリプルの改善は大きいものの、正弦率の向上効果は小さい。
短点線波IIIでは長点線波IIに比べて、波形の頂Aの高さが大幅に低くなり、理想正弦波形Vより低い谷Cは存在するが、谷Cと小山Dの区別がつかなくなっており、頂Aの高さを低く抑えるとともに時間方向の幅が若干広げられており、磁極部8に複数本のスリット10を形成することにより、長点線波IIより更に正弦率は向上(88%→95%)するものの、トルク30Nmを基準にした上振幅は2点鎖線波Iと略同じであるが、下振幅は2点鎖線波Iよりも大きくなっており、トルクリプルが悪化(9%→23%)している。
従って、ロータ6のd軸と平行に複数本のスリット10を設けた場合、永久磁石5から出た磁束が回転方向のステータ4のティース4aに渡る際、磁束がスムーズに回転方向のティース4aに渡るようになるために、正弦率が向上する。しかし、複数本のスリット10と等分配置している場合は、永久磁石5から出た磁束が回転方向のステータ4のティース4aに渡る際、スリット10に遮られてトルク低下につながり、トルクリプルを増大させる場合がある。
実線波IVでは短点線波IIIに比べて、頂Aがかさ上げされて理想正弦波形Vに近づき、頂Aの下部の時間方向の幅が広がって谷Cと小山Dとがなくなり、中央磁路12の幅を側部磁路13の幅より広く形成することにより、短点線波IIIより正弦率を向上しつつ(95%→98%)、トルクリプルが大きく低減(23%→7%)することになる。
前記実施形態の同期モータ1の電圧波形IVは、理想的な正弦波形に近くなると同時に、トルク30Nmを基準にした上振幅は多少存在するものの、下振幅は解消し、トルクリプルも最小に抑えられている。
複数本のスリット10を等分配置から中央で広い不等配置にしたことにより、永久磁石5から出た磁束が回転方向のステータ4のティース4aに渡る際に、中心側スリット10s間での磁束遮りが減少し、中央磁路12での磁束流れがスムーズになり、トルクリプルが低減され、トルク低下が防止される。
前述の如く、同期モータ1のモータ電圧波形が理想の正弦波形に近くなると、モータ制御が容易になり、高調波に起因するモータ損失が減少し、モータ効率が向上する。また、波形の頂Aが低くなって、電圧ピーク値が減少するため、基底速度が上昇してモータの高速化が可能になり、波形の頂Aから裾野Bにかけて凹凸が無くなることにより、コギングトルクあるいはトルクリプルがスムーズになる。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜5に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材の形状、構成等を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、同期モータ1は、12極18スロットに限られず、その他の複数極複数スロットのものでもよい。
また、磁極部8は中心側スリット10sと端部磁路14との間に2本以上の側部スリット10eを有してもよく、2本以上の側部磁路13は同一幅又は不同幅に形成できる。
また、中心側スリット10s及び側部スリット10eは、線形、長円形、長楕円形、円形、多角形等に形成することができる。
永久磁石5は、1個の磁石の磁極面Gを磁極部8の円弧外周と同様な円弧面に形成したもの、2個の小磁石5aを磁極中心dに対して傾斜配置したもの、等を使用してもよい。
1 同期モータ
3 コイル
4 ステータ
4a ティース
5 永久磁石
5a 小磁石
6 ロータ
7 スロット
7a 小スロット
8 磁極部
9 凹部
9c 底壁
9f 前側壁
9r 後側壁
10 スリット
10e 側部スリット
10s 中心側スリット
12 中央磁路
13 側部磁路
14 端部磁路
A 頂
B 裾野
d 磁極中心(d軸)
E 傾斜面
G 磁極面
H エアギャップ
q q軸

Claims (6)

  1. コイル(3)を集中巻きした円筒状ステータ(4)と、外周部に周方向等間隔に永久磁石(5)を配置したロータ(6)とを備えており、前記ロータ(6)の外周部には、永久磁石を挿入したスロット(7)と、このスロット(7)の径外側で外周面が磁極中心(d)を境にして周方向に次第に径小となる曲面の円弧膨出状磁極部(8)と、この磁極部(8)間を繋ぐ略三日月状凹部(9)とが形成されており、
    前記各磁極部(8)には、永久磁石(5)の磁極面(G)と直交する方向に長いスリット(10)が磁極中心(d)を境にして対称状に複数本平行に形成されていて、中心側スリット(10s)間に磁束が通る中央磁路(12)が形成され、中心側スリット(10s)とその両側の側部スリット(10e)との間に磁束が通る側部磁路(13)が形成され、両側部スリット(10e)より磁極部(8)の端部側に磁束が通る端部磁路(14)が形成されており、
    前記ステータ(4)のモータ電圧の波形の頂(A)を、ロータ(6)の外周部形状を円弧膨出状磁極部(8)と略三日月状凹部(9)とを形成することにより頂高さを低く抑え、磁極部(8)に複数本のスリット(10)を形成することにより頂高さを低く抑えるとともに時間方向の幅を広げ、中央磁路(12)の幅を側部磁路(13)の幅より広く形成することにより頂高さを高くするとともに時間方向の幅を更に広げており、
    側部磁路(13)から側部スリット(10e)を介在して端部磁路(14)を形成しかつ端部磁路(14)に隣接して凹部(9)を形成することにより、モータ電圧波形の頂(A)から裾野(B)へスムーズな傾斜面(E)に形成し
    前記ステータ(4)は、コイル(3)が巻き付けられるティース(4a)を周方向に間隔をおいて有し、前記ティース(4a)は、ステータ(4)の外周部から径内方向に突出する本体部と、この本体部の先端部から周方向両側に延びるつば部とを有し、
    前記永久磁石(5)の磁極中心(d)がティース(4a)の中心と一致した状態において、該一致した状態における永久磁石(5)に対応する磁極部(8)に設けられた全てのスリット(10)が、該一致した状態におけるティース(4a)の本体部の幅内に位置していることを特徴とする永久磁石式同期モータ。
  2. 前記スリット(10)は各磁極部(8)に2本の中心側スリット(10s)と2本以上の側部スリット(10e)とが形成され、前記モータ電圧波形の裾野(B)における頂(A)側の部分を、側部スリット(10e)と端部磁路(14)と磁極部(8)の円弧面とを形成することにより裾野(B)の高さを低く抑えていることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石式同期モータ。
  3. 前記ロータ(6)の円弧膨出状磁極部(8)と略三日月状凹部(9)とで形成される外周面とステータ(4)の内周面との間に形成されるエアギャップ(H)における磁束密度分布を略正弦波形に設定していることを特徴とする請求項1又は2に記載の永久磁石式同期モータ。
  4. 前記永久磁石(5)及びスロット(7)は、各磁極部(8)の磁極中心(d)を境にして、小磁石(5a)及び小スロット(7a)を2個対称配置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の永久磁石式同期モータ。
  5. 前記中央磁路(12)と前記側部磁路(13)と前記スリット(10)との幅の寸法比を、6:5:2に設定していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の永久磁石式同期モータ。
  6. 前記凹部(9)は、磁極部(8)の外周面の端部からロータ径内方向に傾斜した前後側壁(9f、9r)と、この前後側壁(9f、9r)を繋ぐ底壁(9c)とを有し、前記底壁(9c)は永久磁石(5)の磁極面(G)よりロータ中心側に位置していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の永久磁石式同期モータ。
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