JP6497173B2 - スイッチトリラクタンス回転機 - Google Patents

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本発明は、スイッチトリラクタンス回転機に関するものである。
スイッチトリラクタンス回転機は、ロータに永久磁石や巻線がなく、ロータとステータとの間に生じる磁気吸引力によって動作する構成となっている。スイッチトリラクタンス回転機は、原理的に振動、騒音等の課題があるが、構造が簡単で堅牢、高速回転にも耐えることができ、また、ネオジム磁石等の高価な永久磁石が不要であるため安価であるという特徴を有しており、近年、低コストで信頼性に優れた回転機として、実用化に向けての研究開発が進められている。このようなスイッチトリラクタンス回転機として、例えば、下記特許文献1に記載されたリラクタンス型電動機が知られている。
特開平5−336715号公報
ところで、上記リラクタンス型電動機のロータでは、磁束の流れる方向が回転と共に変化するために、ロータのコアに無方向性電磁鋼板を用いることが技術常識である。しかしながら、無方向性電磁鋼板と言われる材料でも、実際には磁気異方性が存在している。磁気異方性を有するコアは、磁化容易方向の飽和磁束密度が高いが、磁化容易方向に対し直角方向の飽和磁束密度が低い。このため、例えば、ロータに設けられた特定の突極においては、当該直角方向によって磁路の磁気抵抗が大きくなるため、ロータの突極における高磁束密度化による性能向上には限界があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ロータの突極における高磁束密度化による性能向上を図ることのできるスイッチトリラクタンス回転機の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、周面に複数の突極を有するロータと、前記ロータの半径方向で前記突極と対向可能な複数のコイルを有するステータと、を有するスイッチトリラクタンス回転機であって、前記ロータは、周方向に連なる複数のコア片を有し、前記コア片は、前記ステータに向かって磁化容易方向が設定された磁気異方性を有する、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記磁化容易方向は、前記ロータの半径方向において前記コア片の中心を通る対称軸と平行な基準線に対する角度が、±45度となる範囲内に設定されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記磁化容易方向は、前記ロータの半径方向において前記コア片の中心を通る対称軸と平行な基準線に対する角度が、±22.5度となる範囲内に設定されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記コア片は、複数の前記突極と、前記ロータの半径方向に形成された分割面と、を有し、複数の前記コア片は、前記分割面が軸方向で連続しないように前記突極の位相を周方向にずらして軸方向に積層されており、前記コア片が有する複数の前記突極は、前記ロータの半径方向において前記突極の中心を通る中心線の前記磁化容易方向に対する角度が、±45度の範囲内に設定されている、という構成を採用する。
また、本発明においては、前記ロータは、複数の前記突極を内周面と外周面に有する環状に形成されており、前記ステータは、前記ロータの半径方向で前記内周面に設けられた前記突極と対向可能な複数のコイルを有するインナーステータと、前記ロータの半径方向で前記外周面に設けられた前記突極と対向可能な複数のコイルを有するアウターステータと、を含み、前記インナーステータ及び前記アウターステータの少なくともいずれか一方は、周方向に連なる複数のコア片を有し、前記コア片は、前記ロータに向かって磁化容易方向が設定された磁気異方性を有する、という構成を採用する。
本発明によれば、スイッチトリラクタンス回転機のロータを、複数のコア片による分割構造とする。複数のコア片は、周方向に連なると共に、ステータに向かって磁化容易方向が設定された磁気異方性を有する。このように、ロータを分割構造にすることにより、コア片ごとに磁化容易方向を設定することができ、ステータに向かって磁化容易方向を設定することで、ロータの全ての突極における高磁束密度化を図ることができる。
したがって、本発明では、ロータの突極における高磁束密度化による性能向上を図ることのできるスイッチトリラクタンス回転機が得られる。
本発明の第1実施形態におけるスイッチトリラクタンスモータを示す断面図である。 本発明の第1実施形態におけるコア片の磁化容易方向を示す図である。 本発明の第1実施形態における磁化容易方向の基準線に対する角度とモータ性能との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態におけるロータの積層構造を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態におけるコア片の磁化容易方向を示す図である。 本発明の第2実施形態の一変形例におけるコア片の磁化容易方向を示す図である。 本発明の第2実施形態の一変形例におけるコア片の磁化容易方向を示す図である。 本発明の第3実施形態におけるスイッチトリラクタンスモータを示す断面図である。
以下、本発明のスイッチトリラクタンス回転機について図面を参照して説明する。以下の説明では、スイッチトリラクタンス回転機としてスイッチトリラクタンスモータを例示する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態におけるスイッチトリラクタンスモータ1を示す断面図である。
スイッチトリラクタンスモータ1は、図1に示すように、ロータ10と、アウターステータ20(ステータ)と、インナーステータ30(ステータ)と、を有するダブルステータ構造である。スイッチトリラクタンスモータ1は、U相、V相、W相の3相モータであり、ステータ側の極数が12個、ロータ側の極数が8個の3相12/8極構造となっている。
ロータ10は、例えば、方向性電磁鋼板が軸方向(図1において紙面垂直方向)に複数積層された磁性体である。なお、方向性電磁鋼板の規格は、JIS規格に準拠する。ロータ10は、ロータヨーク11と、ロータ突極12,13(突極)と、を有する。ロータヨーク11は、環状に形成されている。
ロータヨーク11の外周面11aには、複数のロータ突極12が設けられている。ロータ突極12は、外周面11aに45度(deg)間隔で8個設けられている。また、ロータヨーク11の内周面11bには、複数のロータ突極13が設けられている。ロータ突極13は、ロータ突極12と同位相で内周面11bに45度(deg)間隔で8個設けられている。
ロータヨーク11には、複数の締結ロッド挿入穴14が設けられている。締結ロッド挿入穴14は、ロータ突極12,13と同位相でロータヨーク11に45度(deg)間隔で8個設けられている。締結ロッド挿入穴14は、軸方向に貫通しており、不図示の締結ロッドが挿入される。締結ロッドは、不図示のリング状のロータ保持器と接続され、ロータ10を軸方向で締め付ける。
アウターステータ20は、ロータ10の外側に配置されている。アウターステータ20は、ステータヨーク21と、ステータ突極22と、コイル23と、を有する。ステータヨーク21は、例えば、無方向性電磁鋼板から形成されている。なお、無方向性電磁鋼板の規格は、JIS規格に準拠する。ステータヨーク21は、環状に形成されている。ステータ突極22は、ステータヨーク21と一体で設けられている。
ステータ突極22は、ステータヨーク21から内側に向かう半径方向に突出している。ステータ突極22は、ステータヨーク21の内周に30度(deg)間隔で12個設けられている。コイル23は、ロータ10の半径方向でロータ突極12と対向する。コイル23は、周方向で隣り合うステータ突極22間に形成されるスロット開口部を利用して、ステータ突極22のそれぞれに巻かれている。コイル23は、周方向に沿ってU相→V相→W相→U相→…の順に相分けされて配置されている。
インナーステータ30は、ロータ10の内側に配置されている。インナーステータ30は、ステータヨーク31と、ステータ突極32と、コイル33と、を有する。ステータヨーク31は、例えば、無方向性電磁鋼板から形成されている。ステータヨーク31は、環状に形成されている。ステータ突極32は、ステータヨーク31と一体で設けられている。
ステータ突極32は、ステータヨーク31から外側に向かう半径方向に突出している。ステータ突極32は、ステータヨーク31の内周に30度(deg)間隔で12個設けられている。コイル33は、ロータ10の半径方向でロータ突極13と対向する。コイル33は、周方向で隣り合うステータ突極32間に形成されるスロット開口部を利用して、ステータ突極32のそれぞれに巻かれている。コイル33は、周方向に沿ってU相→V相→W相→U相→…の順に相分けされて配置されている。
コイル23,33には、駆動電流として三相交流電流が不図示のモータ駆動装置から供給される。モータ駆動装置は、例えば、直流電源と、直流電流を交流電流に変換してコイル23,33に供給するインバータと、直流電源とインバータとの間に設けられた昇圧回路と、昇圧回路の出力電圧を平滑する平滑コンデンサと、を有する。コイル23,33に対する給電が行われると、コイル23,33によって磁界が形成され、当該磁界がロータ突極12,13に作用することにより、ロータ10に対してトルクが付与される。
図1に示すように、ロータ10は、周方向に連なるコア片40を有する。コア片40は、複数のロータ突極12,13と、ロータ10の半径方向に形成された分割面40aと、を有する。本実施形態のコア片40は、ロータ10が周方向において4分割されたものであり、ロータ突極12,13を2つずつ有する。分割面40aは、ロータヨーク11に形成され、ロータ10の半径方向に沿って延在している。
図2は、本発明の第1実施形態におけるコア片40の磁化容易方向50を示す図である。
コア片40は、アウターステータ20及びインナーステータ30に向かって磁化容易方向50が設定された磁気異方性を有する。コア片40は、方向性電磁鋼板から形成されており、より好ましくは、磁化容易方向50を1つ持つ一方向性電磁鋼板から形成されている。一方向性電磁鋼板の磁化容易方向50は、鋼板の圧延方向と略同一である。
磁化容易方向50は、ロータ10の半径方向においてコア片40の中心を通る対称軸と平行な基準線51に対する角度θが、±45度(deg)となる範囲内に設定されていることが好ましい。より好ましくは、磁化容易方向50は、ロータ10の半径方向においてコア片40の中心を通る対称軸と平行な基準線51に対する角度θが、±22.5度(deg)となる範囲内に設定されていることが好ましい。図2に示すコア片40の磁化容易方向50は、基準線51に対する角度が、0度(deg)に設定されている。
図3は、本発明の第1実施形態における磁化容易方向50の基準線51に対する角度θとモータ性能との関係を示すグラフである。図3において、縦軸は効率(%)を示し、横軸はトルク(p.u.:Per Unit.)を示す。
図3は、磁化容易方向50の基準線51に対する角度θを0〜45度(deg)の範囲で11.25度(deg)のステップで変化させたときの静磁場解析結果である。また、図3には、磁気異方性を有さない等方向性のコア片の解析結果を比較例として示している。なお、図3では、磁化容易方向50の基準線51に対する角度θを−側にステップさせたときの解析結果は、+側にステップさせたときの解析結果と同じなため示していない。
図3に示すように、磁化容易方向50の基準線51に対する角度θが、0〜45度(deg)となる範囲内にある場合、高トルク側において、いずれも等方向性のコア片と比べて高い効率を有することが分かる。また、磁化容易方向50の基準線51に対する角度θが、0〜22.5度(deg)となる範囲内にある場合、33.75度(deg)や45度(deg)と比べて顕著に高い効率を有することが分かる。また、0〜22.5度(deg)の中では、0度(deg)が他と比べて比較的高い効率を有することが分かる。
図3に示す解析結果から、磁化容易方向50は、ロータ10の半径方向においてコア片40の中心を通る対称軸と平行な基準線51に対する角度θが、±45度(deg)となる範囲内に設定されていることが好ましく、さらに好ましくは、±22.5度(deg)となる範囲内に設定されていることが好ましく、最も好ましくは、0度(deg)に設定されていることが好ましい。
上述したように、本実施形態では、外周面11aと内周面11bに複数のロータ突極12,13を有するロータ10と、ロータ10の半径方向でロータ突極12,13と対向可能な複数のコイル23,33を有するアウターステータ20及びインナーステータ30と、を有するスイッチトリラクタンスモータ1であって、ロータ10は、周方向に連なる複数のコア片40を有し、コア片40は、アウターステータ20及びインナーステータ30に向かって磁化容易方向50が設定された磁気異方性を有する、という構成を採用する。この構成によれば、ロータ10を周方向において複数のコア片40に分割可能な分割構造にし、コア片40ごとに磁化容易方向50を設定することができる。このため、コア片40ごとに磁化容易方向50をアウターステータ20及びインナーステータ30に向かって設定でき、ロータ10の全てのロータ突極12,13における高磁束密度化を図ることができる。
したがって、本実施形態では、ロータ突極12,13における高磁束密度化による性能向上を図ることのできるスイッチトリラクタンスモータ1が得られる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の第2実施形態におけるロータ10Aの積層構造を示す斜視図である。
図4に示すように、第2実施形態のロータ10Aにおいて、周方向に連なる複数のコア片40は、分割面40aが軸方向で連続しないようにロータ突極12,13の位相を周方向にずらして軸方向に積層されている。
ロータ10Aは、周方向に連なる複数のコア片40によって形成される第1層41と第2層42とが、軸方向に交互に積層して構成されている。ここで、第1層41と第2層42は、周方向において、互いに位相がずれるように積層される。詳しくは、第1層41のコア片40に設けられた締結ロッド挿入穴14の一方(例えば締結ロッド挿入穴14b)が、第2層42のコア片40に設けられた締結ロッド挿入穴14の他方(例えば締結ロッド挿入穴14a)に対向するように、第1層41と第2層42が、周方向において、互いに位相がずれるように積層される。
この構成によれば、軸方向において、締結ロッド挿入穴14のそれぞれに不図示の締結ロッドを挿通すると、第1層41のコア片40と、第2層42のコア片40とが、周方向及び軸方向においてそれぞれ連結されて一体化される。また、これにより、周方向においてコア片40が組み合わされて形成される分割面40aが、軸方向で連続することがなく、ロータ10Aの物理的強度を高めることができる。
上記構成のロータ10Aでは、第1層41と第2層42とで、ロータ突極12,13における磁化容易方向50が異なる。このため、コア片40の磁化容易方向50は、図5に示すように設定されている。
図5は、本発明の第2実施形態におけるコア片40の磁化容易方向50を示す図である。
図5に示すコア片40は、8極4分割構造であり、ロータ突極12,13を2つずつ有する。このコア片40は、第1層41と第2層42で、ロータ突極12,13の位相を45度(deg)ずらして転積される。
コア片40の磁化容易方向50は、基準線51(図5において不図示)に対する角度θが、0度(deg)に設定されている。この構成によれば、第1層41のコア片40では、ロータ10Aの半径方向においてロータ突極12,13(例えば、締結ロッド挿入穴14b側のロータ突極12,13)を通る中心線52の磁化容易方向50に対する角度が、−22.5度(deg)となる。
また、第2層42のコア片40では、ロータ10Aの半径方向においてロータ突極12,13(例えば、締結ロッド挿入穴14a側のロータ突極12,13)を通る中心線52の磁化容易方向50に対する角度が、22.5度(deg)となる。そうすると、ロータ突極12,13における磁気特性は、角度θが22.5度(deg)の磁気特性により決定される。すなわち、磁化容易方向50の基準線51に対する角度θが、22.5度(deg)である場合、図3に示すように、等方向性のコア片と比べて高い効率を有する。よって、ロータ突極12,13における高磁束密度化を図り、モータ性能を向上させることができる。
図6は、本発明の第2実施形態の一変形例におけるコア片40の磁化容易方向50を示す図である。
図6に示すコア片40Aは、8極4分割構造であり、ロータ突極12,13を2つずつ有する。このコア片40Aは、第1層41と第2層42で、ロータ突極12,13の位相を45度(deg)ずらして転積される。
コア片40Aの磁化容易方向50は、基準線51に対する角度θが、22.5度(deg)に設定されている。この構成によれば、第1層41のコア片40Aでは、ロータ10Aの半径方向においてロータ突極12,13(例えば、締結ロッド挿入穴14b側のロータ突極12,13)を通る中心線52の磁化容易方向50に対する角度が、−45度(deg)となる。
また、第2層42のコア片40Aでは、ロータ10Aの半径方向においてロータ突極12,13(例えば、締結ロッド挿入穴14a側のロータ突極12,13)を通る中心線52の磁化容易方向50に対する角度が、0度(deg)となる。そうすると、ロータ突極12,13における磁気特性は、角度θが0度(deg)と45度(deg)の磁気特性の平均値により決定される。すなわち、磁化容易方向50の基準線51に対する角度θが、0度(deg)と45度(deg)である場合、図3に示すように、いずれも等方向性のコア片と比べて高い効率を有する。よって、ロータ突極12,13における高磁束密度化を図り、モータ性能を向上させることができる。
図7は、本発明の第2実施形態の一変形例におけるコア片40の磁化容易方向50を示す図である。
図7に示すコア片40Bは、12極4分割構造であり、ロータ突極12,13を3つずつ有する。また、コア片40Bは、3つの締結ロッド挿入穴14a〜14cを有する。このコア片40Bは、第1層41と第2層42で、ロータ突極12,13の位相を30度(deg)ずらして転積される。
コア片40Bの磁化容易方向50は、基準線51に対する角度θが、0度(deg)に設定されている。この構成によれば、第1層41のコア片40Bでは、ロータ10Aの半径方向においてロータ突極12,13(例えば、締結ロッド挿入穴14c側のロータ突極12,13)を通る中心線52の磁化容易方向50に対する角度が、−30度(deg)となる。
また、第2層42のコア片40Bでは、ロータ10Aの半径方向においてロータ突極12,13(例えば、締結ロッド挿入穴14b側のロータ突極12,13)を通る中心線52の磁化容易方向50に対する角度が、0度(deg)となる。そうすると、ロータ突極12,13における磁気特性は、角度θが0度(deg)と30度(deg)の磁気特性の平均値により決定される。すなわち、磁化容易方向50の基準線51に対する角度θが、いずれも45度(deg)の絶対値より小さい場合、図3に示すように、等方向性のコア片と比べて高い効率を有する。よって、ロータ突極12,13における高磁束密度化を図り、モータ性能を向上させることができる。
以上のように、第2実施形態では、コア片40は、複数のロータ突極12,13と、ロータ10の半径方向に形成された分割面40aと、を有し、複数のコア片40は、分割面40aが軸方向で連続しないようにロータ突極12,13の位相を周方向にずらして軸方向に積層されており、コア片40が有する複数のロータ突極12,13は、ロータ10の半径方向においてロータ突極12,13の中心を通る中心線52の磁化容易方向50に対する角度が、±45度の範囲内に設定されている、という構成を採用することによって、ロータ突極12,13における高磁束密度化を図り、モータ性能を向上させることが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、本発明の第3実施形態におけるスイッチトリラクタンスモータ1Aを示す断面図である。
図8に示すように、第3実施形態のスイッチトリラクタンスモータ1Aでは、アウターステータ20が、周方向に連なる複数のコア片60を有する分割構造となっている。
コア片60は、ステータ突極22と、ロータ10の半径方向に形成された分割面60aと、を有する。コア片60は、アウターステータ20が周方向において12分割されたものであり、ステータ突極22を1つ有する。分割面60aは、ステータヨーク21に形成され、ロータ10の半径方向に沿って延在している。
コア片60は、ロータ10に向かって磁化容易方向が設定された磁気異方性を有する。すなわち、コア片60は、一方向性電磁鋼板から形成され、その磁化容易方向がロータ10の半径方向に沿って設定されている。
上記構成の第3実施形態によれば、ロータ10だけでなくアウターステータ20も磁気異方性を有するため、アウターステータ20のステータ突極22における高磁束密度化による性能向上を図ることができる。
ここで、ロータ10とアウターステータ20の分割数は、スイッチトリラクタンスモータ1Aの相数に関わらず、以下の範囲内で決定することができる。
ロータ10の分割数nは、ロータ突極12,13の極数をNとしたときに、(1)の関係式で決定する。
4 ≦ n ≦ N/2 …(1)
また、アウターステータ20の分割数nは、ステータ突極22の極数をNとしたときに、(2)の関係式で決定する。
4 ≦ n ≦ N …(2)
例えば、第3実施形態のロータ10は、ロータ突極12,13の極数が8であり、ロータ10の分割数が4であるため、(1)の関係式を満たす。また、例えば、第3実施形態のアウターステータ20は、ステータ突極22の極数が12であり、アウターステータ20の分割数が12であるため、(2)の関係式を満たす。
上記のように、ロータ10とアウターステータ20の分割数は独立しており、それぞれの組み合わせは自由に選ぶことができる。なお、上記関係式を満たさないものとしては、一般的なスイッチトリラクタンスモータである3相6/4極構造や、4相8/6構造がある。
なお、第3実施形態では、アウターステータ20を分割構造としたが、インナーステータ30を分割構造としてもよく、また、アウターステータ20及びインナーステータ30の両方を分割構造としてもよい。インナーステータ30の分割数は、アウターステータ20の分割数と同じく、(2)の関係式で決定する。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、磁気異方性を有するコア片として方向性電磁鋼板を採用したが、本発明はこの構成に限定されることなく、無方向性電磁鋼板と言われる材料でも、実際には磁気異方性が存在しているため、その磁化容易方向をステータに向けて設定すれば、コア片として無方向性電磁鋼板を採用してもよい。
また、例えば、上記実施形態では、ダブルステータ構造のスイッチトリラクタンス回転機を例示したが、本発明はこの構成に限定されることなく、シングルステータ構造のスイッチトリラクタンス回転機にも適用することができる。シングルステータ構造のスイッチトリラクタンス回転機としては、インナーロータ構造及びアウターロータ構造のいずれも適用することができる。
また、例えば、上記実施形態では、本発明のスイッチトリラクタンス回転機を、モータに適用した構成について例示したが、本発明はこの構成に限定されることなく、発電機にも適用することができる。また、発電機においては、大型の風力発電機に好適に適用することができる。
1,1A スイッチトリラクタンスモータ(スイッチトリラクタンス回転機)
10,10A ロータ
11a 外周面
11b 内周面
12 ロータ突極(突極)
13 ロータ突極(突極)
14(14a〜14c) 締結ロッド挿入穴
20 アウターステータ(ステータ)
23 コイル
30 インナーステータ(ステータ)
33 コイル
40,40A,40B コア片
40a 分割面
50 磁化容易方向
51 基準線
52 中心線
60 コア片

Claims (2)

  1. 周面に複数の突極を有するロータと、前記ロータの半径方向で前記突極と対向可能な複数のコイルを有するステータと、を有するスイッチトリラクタンス回転機であって、
    前記ロータは、周方向に連なる複数のコア片を有し、
    前記コア片は、複数の前記突極と、前記ロータの半径方向に形成された分割面と、を有し、
    複数の前記コア片は、前記分割面が軸方向で連続しないように前記突極の位相を周方向にずらして軸方向に積層されており、
    前記突極は、前記ロータの半径方向において前記突極の中心を通る中心線に対する磁化容易方向の角度が、0度から+45度の範囲内のものと、0度から−45度の範囲内のものとが、前記軸方向において交互に積層されて形成されている、ことを特徴とするスイッチトリラクタンス回転機。
  2. 前記ロータは、複数の前記突極を内周面と外周面に有する環状に形成されており、
    前記ステータは、
    前記ロータの半径方向で前記内周面に設けられた前記突極と対向可能な複数のコイルを有するインナーステータと、
    前記ロータの半径方向で前記外周面に設けられた前記突極と対向可能な複数のコイルを有するアウターステータと、を含み、
    前記インナーステータ及び前記アウターステータの少なくともいずれか一方は、周方向に連なる複数のコア片を有し、
    前記コア片は、前記ロータに向かって磁化容易方向が設定された磁気異方性を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチトリラクタンス回転機。
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