JPWO2019124129A1 - 温度検出装置および誘導加熱装置 - Google Patents

温度検出装置および誘導加熱装置 Download PDF

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Abstract

誘導加熱装置は、トッププレートと検出部と光学フィルタと加熱コイルと制御部とを備える。トッププレートには調理容器が載置される。検出部は、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタは、トッププレートと検出部との間に配置される。制御部は、光学フィルタのフィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第1の赤外線エネルギと、光学フィルタのフィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第2の赤外線エネルギとを取得する。制御部は、第1の赤外線エネルギと第2の赤外線エネルギとの比から調理容器の温度を算出する。制御部は、調理容器の温度に応じて高周波電流を加熱コイルに供給する。

Description

本開示は、対象物の温度を非接触で検出する温度検出装置、および、トッププレート上に載置された金属製の鍋などの調理容器を誘導加熱する誘導加熱装置に関する。
対象物が放射する赤外線エネルギを非接触で検出して温度を計測する温度検出装置では、赤外線を放射する対象物の放射率によって放射する赤外線エネルギの量が変動する。このため、測定温度に誤差が生じる。
放射率の影響を回避する手段として、例えば、特許文献1に記載された方法が知られている。この方法では、赤外線を検出する二つの検出部が設けられる。これらの検出部における赤外線エネルギの感度波長は、二つの異なる感度波長域に設定される。各検出部により検出された赤外線エネルギの量の比から、温度が検出される。
特開2002−340686号公報
しかしながら、上記従来の温度検出装置は、二つの異なる感度波長域を有する検出部を必要とする。検出部は、赤外線エネルギを検出する赤外線センサと、赤外線センサの出力を増幅する増幅部を含む。
赤外線センサでは、感度波長域、感度特性、温度特性などの赤外線エネルギの受光量に影響する特性にばらつきが発生する。増幅部では、オフセット電圧、オフセット電流、温度特性などにより、増幅レベルにばらつきが発生する。
これらのばらつき要因を有する二つの検出部において、互いに関連性なくばらつきが発生する。このため、ばらつきを補正することは困難であり、測定温度の誤差が大きくなる。二つの検出部を用いるため、温度検出装置の寸法およびコストの増大という課題もある。
本開示は、機器の小型化と低廉化を図り、放射率の異なる測定対象物であっても正確に非接触で温度を検出できる温度検出装置を提供することを目的とする。また、本開示は、正確な温度に基づいて火力を制御することで、所望の調理性能を有する誘導加熱装置を提供することを目的とする。
上記従来の問題を解決するために、本開示の一態様の温度検出装置は、検出部と光学フィルタと制御部とを備える。
検出部は、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタは、調理容器と検出部との間に配置される。制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギから調理容器の温度を算出する。光学フィルタのフィルタ特性は、第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定される。
制御部は、光学フィルタのフィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第1の赤外線エネルギと、光学フィルタのフィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第2の赤外線エネルギとを取得する。制御部は、第1の赤外線エネルギと第2の赤外線エネルギとの比から調理容器1の温度を算出する。
本態様では、検出部を一つだけ使用する。このため、正確に温度を検出することができる。それとともに、機器の小型化、低廉化が可能となる。
図1は、本開示の実施の形態1に係る温度検出装置とそれを適用した誘導加熱装置を示すブロック図である。 図2は、従来技術における二つの検出部の分光感度特性を示す図である。 図3Aは、実施の形態1における検出部の分光感度特性を示す図である。 図3Bは、実施の形態1における光学フィルタのフィルタ特性を示す図である。 図3Cは、実施の形態1における光学フィルタのフィルタ特性を示す図である。 図4Aは、実施の形態1における検出部の分光感度特性を示す図である。 図4Bは、実施の形態1における光学フィルタのフィルタ特性を示す図である。 図4Cは、実施の形態1における検出部の等価的な分光感度特性を示す図である。 図5Aは、実施の形態2における検出部の分光感度特性を示す図である。 図5Bは、実施の形態2における光学フィルタのフィルタ特性を示す図である。 図5Cは、実施の形態2における光学フィルタのフィルタ特性を示す図である。 図6は、実施の形態3に係る温度検出装置の要部を示す模式図である。 図7Aは、フィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された光学フィルタを示す模式図である。 図7Bは、フィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された光学フィルタを示す模式図である。 図8Aは、フィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された光学フィルタを示す模式図である。 図8Bは、フィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された光学フィルタを示す模式図である。 図9は、実施の形態4に係る温度検出装置の要部を示すブロック図である。
本開示の第1の態様の温度検出装置は、検出部と光学フィルタと制御部とを備える。
検出部は、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタは、調理容器と検出部との間に配置される。制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギから調理容器の温度を算出する。光学フィルタのフィルタ特性は、第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定される。
制御部は、光学フィルタのフィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第1の赤外線エネルギと、光学フィルタのフィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第2の赤外線エネルギとを取得する。制御部は、第1の赤外線エネルギと第2の赤外線エネルギとの比から調理容器1の温度を算出する。
本開示の第2の態様の温度検出装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタの第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性とは、検出部の感度波長域内で異なる透過波長域を有する。
本開示の第3の態様の温度検出装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタは、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタで構成される。
本開示の第4の態様の温度検出装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタが複数のフィルタを含む。光学フィルタのフィルタ特性は、複数のフィルタのいずれかを測定対象物と検出部との間の光路上に配置することで変更される。
本開示の第5の態様の温度検出装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタは、微小電気機械システムデバイスで構成される。
本開示の第6の態様の誘導加熱装置は、トッププレートと検出部と光学フィルタと加熱コイルと制御部とを備える。
トッププレートには、調理容器が載置される。検出部は、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタは、トッププレートと検出部との間に配置される。加熱コイルは、調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させる。制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギから調理容器の温度を算出し、調理容器の温度に応じて、高周波電流を加熱コイルに供給する。
光学フィルタのフィルタ特性は、第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定される。
制御部は、光学フィルタのフィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第1の赤外線エネルギと、光学フィルタのフィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された場合に検出部により検出された第2の赤外線エネルギとを取得する。制御部は、第1の赤外線エネルギと第2の赤外線エネルギとの比から調理容器の温度を算出する。
以下、本開示に係る温度検出装置および誘導加熱装置について、図面を参照しながらに説明する。以下の実施の形態では、周知事項の説明、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1に係る温度検出装置とそれを適用した誘導加熱装置のブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る誘導加熱装置は、トッププレート2と、検出部3と、光学フィルタ4と、加熱コイル5と、制御部6と、レンズ7とを備える。
トッププレート2は、誘導加熱装置の外郭を形成する筐体の一部であり、その上に調理容器1が載置される。
調理容器1は、通常は磁性材料で形成された、例えば鍋、フライパン、やかんである。調理容器1は、加熱コイル5の上方に位置するトッププレート2に載置され、加熱コイル5と磁気結合する。本開示において、調理容器1が温度を測定するべき測定対象物である。
検出部3は、調理容器1から放射される赤外線エネルギを、トッププレート2を通して受光し、受光したエネルギの量に基づいて調理容器1の温度を演算し、その温度情報を制御部6に送る。
検出部3は、赤外線センサと増幅部と演算部とを備える。赤外線センサは、赤外線エネルギを受光し、その赤外線エネルギの量に応じた信号を出力する。増幅部は、赤外線センサの出力信号を増幅する。演算部は、増幅部の出力信号から温度を演算する。
演算部は制御部6に含まれてもよい。増幅部と赤外線センサとが一体的に構成されてもよい。赤外線センサには、例えば、フォトダイオードなどの量子型や、サーモパイルなどの熱型が含まれる。
検出部3は、調理容器1からの赤外線エネルギを直接受光する。このため、検出部3は、調理容器1とトッププレート2との接触面積やトッププレート2の熱容量に影響されることなく、調理容器1の温度変動を即座に検出することができる。
光学フィルタ4は、調理容器1と検出部3との間に配置されて、不要な赤外線エネルギを遮断する。光学フィルタ4は、特定の範囲の波長を有する赤外線エネルギを透過させるバンドパスフィルタ、または、所定の波長以上の波長を有する赤外線エネルギを透過させるローパスフィルタである。
光学フィルタ4は、ガラス基材に光学薄膜などを形成したもの、光を吸収する物質をガラスに混ぜたものを含む。レンズ7は、調理容器1から放射された赤外線エネルギを検出部3に集中させる。
制御部6は、使用者の指示に応じて加熱電力を設定するとともに、検出部3により検出された温度に応じて加熱電力の調整または停止を行う。制御部6は、インバータ回路(図示せず)を含み、加熱電力に応じた高周波電流を加熱コイル5に供給するように、インバータ回路を制御する。
例えば、揚げ物調理を行うためのモードで加熱を開始した場合、制御部6は、調理容器1の温度を所定値に維持するように加熱電力を調整する。制御部6は、調理容器1の温度が異常に高くなると、加熱電力の低減または停止を行う。また、制御部6は、光学フィルタ4のフィルタ特性を変更する。
制御部6は、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムICなどによって構成される。
加熱コイル5は、インバータ回路により供給された高周波電流に応答して誘導磁界を発生させ、トッププレート2上の調理容器1を誘導加熱する。
このような誘導加熱装置において、調理容器1からの赤外線エネルギ以外の赤外線エネルギは測定誤差の要因となる。具体的には、この赤外線エネルギは照明や太陽光などの外乱光である。
本実施の形態に係る温度検出装置は、検出部3と光学フィルタ4とレンズ7と制御部6とを含む。
温度検出装置により調理容器1の温度を検出する場合、調理容器1の底面の放射率が温度検出時の誤差要因となる。すなわち、放射率が高い調理容器1を基準に温度を算出するように温度検出装置を調整すると、放射率の低い調理容器1の温度が実際の温度よりも低く検出される。放射率が低い調理容器1を基準に温度を算出するように温度検出装置を調整すると、放射率の高い調理容器1の温度が実際の温度よりも高く検出される。
誘導加熱装置では、調理容器1として様々な物を使用することが可能なため、様々な放射率が、温度測定時の誤差要因となる。
放射率の影響を受けずに温度を検出する方法には、測定された、または、操作部を用いて入力された調理容器1の放射率によって温度を補正する方法と、異なる感度波長域を有する二つの検出部により受光された赤外線エネルギの比から温度を検出する方法とが含まれる。
調理容器1の放射率によって温度を補正する方法では、調理容器1の放射率を測定する場合、調理容器1の底面の形状によっては、正確に放射率を測定するのは難しい。操作部を用いて入力された放射率によって温度を補正する場合、調理容器1の底面の放射率を事前に把握する必要がある。
異なる感度波長域を有する二つの検出部により受光された赤外線エネルギの比から温度を検出する方法では、各検出部が、赤外線エネルギを検出する赤外線センサと、赤外線センサの出力を増幅する増幅部とを有する。赤外線センサおよび増幅部のいずれにも、ばらつき要因がある。
赤外線センサでは、感度波長域、感度特性、温度特性などの、赤外線エネルギの受光量に影響する特性にばらつきが発生する。増幅部では、オフセット電圧、オフセット電流、温度特性などにより、増幅レベルにばらつきが発生する。これらのばらつき要因を有する二つの検出部では、互いに関連性なくばらつきが発生する。
このため、ばらつきを補正することは困難であり、測定温度の誤差が大きくなる。二つの検出部を用いるため、温度検出装置の寸法およびコストの増大という課題もある。
本実施の形態に係る温度検出装置では、一つの検出部3が設けられる。制御部6は、光学フィルタ4を第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定する。
検出部3は、光学フィルタ4が第1のフィルタ特性に設定されたときに第1の赤外線エネルギを検出し、光学フィルタ4が第2のフィルタ特性に設定されたときに第2の赤外線エネルギを検出する。制御部6は、第1の赤外線エネルギと第2の赤外線エネルギとの比から温度を算出する。
図2は、従来技術における二つの検出部の分光感度特性を示す図である。図2に示すように、二つの検出部を有する従来の温度検出装置では、短波長側に感度波長域を有する短波長側素子と、長波長側に感度波長域を有する長波長側素子とが用いられる。調理容器1から放射された赤外線エネルギは、短波長側素子と長波長側素子とにより検出される。
本実施の形態では、一つの検出部3と光学フィルタ4とにより、図2に示すような、短波長側と長波長側とに感度波長域を有する分光感度特性が作り出される。これについて、図3A〜図3Cを用いて説明する。
図3Aは、検出部3に含まれた赤外線センサの分光感度特性を示す。量子型の赤外線センサの場合、特定の波長域(λ1〜λ2)の赤外線エネルギには反応し、それ以外の波長域の赤外線エネルギには反応しない。以下、λ1〜λ2の波長域を、検出部3の感度波長域という。
図3Aに示すように、感度波長域内で波長によって感度は異なる。最も感度の高い波長(図3Aではλ3)はピーク感度波長と呼ばれる。なお、熱型の赤外線センサでは、波長に依らず感度は一定であり、感度波長域も広い。
図3B、図3Cは、光学フィルタ4のフィルタ特性を示す。光学フィルタ4のカットオフ波長は、測定したい調理容器1の温度と、検出部3の受光感度とに基づいて決定される。
第1の赤外線エネルギを取得する場合、光学フィルタ4のフィルタ特性は、カットオフ波長が長波長側に設定された第1のフィルタ特性(図3B参照)に設定される。第2の赤外線エネルギを取得する場合、光学フィルタ4のフィルタ特性は、カットオフ波長が短波長側に設定された第2のフィルタ特性(図3C参照)に設定される。ここで、図3A〜図3Cに示すように、λ4、λ5はλ1より大きく、λ2より小さい。λ4はλ5より大きい。
これら二つのフィルタ特性を用いて、調理容器1から放射される赤外線エネルギを受光し、受光された赤外線エネルギの比から温度を測定する。
まず制御部6が、光学フィルタ4を第1のフィルタ特性に設定し、検出部3が赤外線エネルギの量を検出する。次に制御部6が、光学フィルタ4を第2のフィルタ特性に設定し、検出部3が赤外線エネルギの量を検出する。
制御部6は、検出部3により検出された二つの赤外線エネルギの量の比を演算することで、調理容器1の温度を検出する。これにより、調理容器1の底面の放射率に影響されることなく、温度を検出することができる。
赤外線エネルギの量の比から調理容器1の温度を検出するために、制御部6は、第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性とを考慮した、比の値と温度との関係を事前に記憶する。制御部6は、式を用いて比の値から温度を演算してもよいし、テーブルを参照して比の値から温度を求めてもよい。
図4Aは、図3Aと同様、検出部3に含まれた赤外線センサの分光感度特性を示す。図4Bは、光学フィルタ4のフィルタ特性を示す。図4Bに示すように、光学フィルタ4は、λ4のカットオフ波長を有するローパスフィルタである。
このようなフィルタ特性を有する光学フィルタ4を、調理容器1と赤外線センサとを結ぶ光路上に配置すると、光学フィルタ4は、λ4〜λ2の波長域の赤外線エネルギを透過させ、λ1〜λ4の波長域の赤外線エネルギを遮断する。
このため、赤外線センサは、λ1〜λ4の波長域の赤外線エネルギを受光することができない、すなわち、赤外線センサは、λ1〜λ4の波長域で感度を有しない。一方、λ4以上の波長域には、赤外線センサの受光感度がそのまま現れる。従って、光学フィルタ4と組み合わされた赤外線センサは、等価的に図4Cに示すような分光感度特性を有すると考えることができる。
以上のように本実施の形態では、温度検出装置は、ばらつきを増やす要因となる検出部3を一つだけ使用する。このため、調理容器1の温度を正確に検出することができる。それとともに、機器の小型化、低廉化が可能となる。
(実施の形態2)
以下、本開示の実施の形態2に係る温度検出装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態では、光学フィルタ4が、ローパスフィルタではなくバンドパスフィルタで構成される点である。
図5Aは、検出部3に含まれた赤外線センサの分光感度特性を示す。図5Bは光学フィルタ4の第1のフィルタ特性を示し、図5Cは光学フィルタ4の第2のフィルタ特性を示す。
光学フィルタ4の第1のフィルタ特性を示す図5Bにおいて、λ4、λ5はλ1より大きく、λ2より小さい。光学フィルタ4は、図5Aに示す検出部3の分光感度特性に対してバンドパスフィルタとして機能する。
仮にλ5がλ2より大きいと、λ5は検出部3の感度波長域外となる。この場合、光学フィルタ4は実質的にローパスフィルタとして機能する。従って、光学フィルタ4がバンドパスフィルタとして機能するためには、λ5はλ2より小さくなければならない。
同様に、光学フィルタ4の第2のフィルタ特性を示す図5Cにおいて、λ6、λ7はλ1より大きく、λ2より小さい。光学フィルタ4は、図5Aに示す検出部3の分光感度特性に対してバンドパスフィルタとして機能する。
λ4をλ6より大きくすると、ノイズが多い場合のための第1のフィルタ特性と、ノイズが少ない場合のための第2のフィルタ特性とを有する光学フィルタ4を構成することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、バンドパスフィルタである光学フィルタ4を用いて、検出部3の分光感度特性の短波長側に含まれた外乱光によるノイズを除去することができる。
(実施の形態3)
以下、本開示の実施の形態3に係る温度検出装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。
本実施の形態では、光学フィルタ4は複数のフィルタを有する。複数のフィルタのいずれかが、トッププレート2と検出部3との間の光路上に配置される。これにより、光学フィルタ4のフィルタ特性が変更される。
光学フィルタ4に含まれた複数のフィルタのうち、使用されるフィルタは、レンズ7と検出部3との間の光路(図6におけるハッチング部分)を完全に覆うように配置される。これにより、レンズ7を通った不要な赤外線エネルギは、光学フィルタ4により遮断され、検出部3に到達することがない。光学フィルタ4に含まれた複数のフィルタのうち、使用されないフィルタは、光路から完全に外れた位置に配置される。
図7A、図7B、図8A、図8Bは、光学フィルタ4のフィルタ特性がどのように変更されるかを示す模式図である。
光学フィルタ4は、フィルタ4a、4bを含む。フィルタ4a、4bは、それぞれ第1のフィルタ特性、第2のフィルタ特性を有する。図7A、図7Bに示す例では、搬出部8は、光学フィルタ4のフィルタ特性を切り替えるために、制御部6の指令に応じてフィルタ4a、4bを水平移動させる。
図7Aでは、フィルタ4aは、レンズ7と検出部3との間の光路を完全に覆うように配置され、フィルタ4bは、光路から完全に外れた位置に配置される。図7Bでは、フィルタ4aは、光路から完全に外れた位置に配置され、フィルタ4bは、光路を完全に覆うように配置される。本構成によれば、温度検出装置の高さを抑制することが可能となる。
図8A、図8Bに示す例では、搬出部8は、光学フィルタ4のフィルタ特性を切り替えるために、制御部6の指令に応じて、フィルタ4a、4bを水平な回転軸に関して回転移動させる。
図8Aでは、フィルタ4aは、レンズ7と検出部3との間の光路を完全に覆うように配置され、フィルタ4bは、光路から完全に外れた位置に配置される。図8Bでは、フィルタ4aは、光路から完全に外れた位置に配置され、フィルタ4bは、光路を完全に覆うように配置される。本構成によれば、温度検出装置の平面視における面積を抑制することが可能となる。
(実施の形態4)
以下、本開示の実施の形態4に係る温度検出装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。本実施の形態では、光学フィルタ4が、微小電気機械システム(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)デバイスで構成される。
MEMSは、半導体の集積回路に立体形状や可動構造が形成され、例えば、外部電圧によってその可動構造を動かすことにより、様々な機能を実現する。
本実施の形態では、MEMSデバイスで構成された光学フィルタ4の可動構造を動かすことにより、光学フィルタ4のフィルタ特性を切り替えて、検出部3の分光感度特性を変更する。
図9は、本開示の実施の要部を示す模式図である。図9において、制御部6は、MEMSデバイスの可動構造を動かすために、光学フィルタ4に必要な電圧を供給する。これにより、光学フィルタ4のフィルタ特性が変更される。
本実施の形態によれば、小型で安定した動作の温度検出装置を実現することができる。温度検出装置が小型であるために、温度検出装置を、誘導加熱装置内の最適な位置に設置することが可能となる。その結果、調理性能の高い誘導加熱装置を実現することができる。
以上のように、本開示の一態様の温度検出装置は、検出部3と光学フィルタ4と制御部6とを備える。
検出部3は、調理容器1から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタ4は、調理容器1と検出部との間に配置される。制御部6は、検出部3により検出された赤外線エネルギから調理容器1の温度を算出する。光学フィルタ4のフィルタ特性は、第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定される。
制御部6は、光学フィルタ4のフィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された場合に検出部3により検出された第1の赤外線エネルギと、光学フィルタ4のフィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された場合に検出部3により検出された第2の赤外線エネルギとを取得する。制御部6は、第1の赤外線エネルギと第2の赤外線エネルギとの比から調理容器1の温度を算出する。
本態様では、検出部3を一つだけ使用する。このため、正確に温度を検出することができる。それとともに、機器の小型化と低廉化が可能となる。
本開示の一態様の温度検出装置において、光学フィルタ4の第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性とは、検出部3の感度波長域内で異なる透過波長域を有する。本態様によれば、第1のフィルタ特性と第2のフィルタ特性とを切り替えて検出された二つの赤外線エネルギの量の比から、対象物の温度を正確に検出することができる。
本開示の一態様の温度検出装置において、光学フィルタ4は、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタで構成される。本態様によれば、必要な感度波長域より短波長の赤外線エネルギを検出しないようにすることで、照明や太陽光などの外乱光の影響を排除することができる。その結果、正確に温度を測定することができる。
本開示の一態様の温度検出装置において、光学フィルタ4は複数のフィルタを含む。光学フィルタ4のフィルタ特性は、複数のフィルタのいずれかを調理容器1と検出部3との間の光路上に配置することで変更される。本態様によれば、光学フィルタ4のフィルタ特性を切り替えることによって、検出部3は、複数の異なる感度波長域を有する。これにより、調理容器1の温度を正確に検出することができる。
本開示の一態様の温度検出装置において、光学フィルタ4はMEMSデバイスで構成される。本態様によれば、光学フィルタ4を小型化することができる。
本開示の一態様の誘導加熱装置は、トッププレート2と検出部3と光学フィルタ4と加熱コイル5と制御部6とを備える。
トッププレート2には、調理容器1が載置される。検出部3は、調理容器1から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタ4は、トッププレート2と検出部3との間に配置される。加熱コイル5は、調理容器1を加熱するために誘導磁界を発生させる。制御部6は、検出部3により検出された赤外線エネルギから調理容器1の温度を算出し、調理容器1の温度に応じて、高周波電流を加熱コイル5に供給する。
光学フィルタ4のフィルタ特性は、第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定される。
制御部6は、光学フィルタ4のフィルタ特性が第1のフィルタ特性に設定された場合に検出部3により検出された第1の赤外線エネルギと、光学フィルタ4のフィルタ特性が第2のフィルタ特性に設定された場合に検出部3により検出された第2の赤外線エネルギとを取得する。制御部6は、第1の赤外線エネルギと第2の赤外線エネルギとの比から調理容器1の温度を算出する。
本態様によれば、調理容器1の放射率に関係なく正確に調理容器1の温度を検出することができる。調理容器1の正確な温度に基づいて火力を制御することで、所望の調理性能が得られる。
本開示は、民生用および業務用の誘導加熱装置に適用することができる。
1 調理容器
2 トッププレート
3 検出部
4 光学フィルタ
4a、4b フィルタ
5 加熱コイル
6 制御部
7 レンズ
8 搬出部

Claims (6)

  1. 測定対象物から放射された赤外線エネルギを検出するように構成された検出部と、
    前記測定対象物と前記検出部との間に配置された光学フィルタと、
    前記検出部により検出された前記赤外線エネルギから前記測定対象物の温度を算出するように構成された制御部と、を備え、
    前記光学フィルタのフィルタ特性は、第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定され、
    前記制御部は、前記光学フィルタの前記フィルタ特性が前記第1のフィルタ特性に設定された場合に前記検出部により検出された第1の赤外線エネルギと、前記光学フィルタの前記フィルタ特性が前記第2のフィルタ特性に設定された場合に前記検出部により検出された第2の赤外線エネルギとを取得し、前記第1の赤外線エネルギと前記第2の赤外線エネルギとの比から前記測定対象物の温度を算出するように構成された温度検出装置。
  2. 前記光学フィルタの前記第1のフィルタ特性と前記第2のフィルタ特性とが、前記検出部の感度波長域内で異なる透過波長域を有する、請求項1に記載の温度検出装置。
  3. 前記光学フィルタが、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタで構成された、請求項1に記載の温度検出装置。
  4. 前記光学フィルタが複数のフィルタを含み、前記光学フィルタの前記フィルタ特性が、前記複数のフィルタのいずれかを前記測定対象物と前記検出部との間の光路上に配置することで変更される、請求項1に記載の温度検出装置。
  5. 前記光学フィルタが微小電気機械システムデバイスで構成された、請求項1に記載の温度検出装置。
  6. 調理容器を載置するためのトッププレートと、
    前記調理容器から放射された赤外線エネルギを検出するように構成された検出部と、
    前記トッププレートと前記検出部との間に配置された光学フィルタと、
    前記調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させるように構成された加熱コイルと、
    前記検出部により検出された前記赤外線エネルギから前記調理容器の温度を算出し、前記調理容器の前記温度に応じて、高周波電流を前記加熱コイルに供給するように構成された制御部と、を備え、
    前記光学フィルタのフィルタ特性は、第1のフィルタ特性または第2のフィルタ特性に設定され、
    前記制御部は、前記光学フィルタの前記フィルタ特性が前記第1のフィルタ特性に設定された場合に前記検出部により検出された第1の赤外線エネルギと、前記光学フィルタの前記フィルタ特性が前記第2のフィルタ特性に設定された場合に前記検出部により検出された第2の赤外線エネルギとを取得し、前記第1の赤外線エネルギと前記第2の赤外線エネルギとの比から前記調理容器の温度を算出するように構成された誘導加熱装置。
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