JPWO2019116892A1 - 室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物及びその硬化物並びに物品 - Google Patents

室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物及びその硬化物並びに物品 Download PDF

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Abstract

(A)両末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン、(B)下式(2)の加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物、(R2は1価炭化水素基、R3はアルキル基又はシクロアルキル基、aは2又は3。)(C)硬化触媒、(D)(D−a)、(D−b)及び(D−c)の均質混合物を含む耐熱助剤(D−a)25℃の粘度10〜10,000mPa・sのオルガノポリシロキサン、(D−b)セリウムのカルボン酸塩、(D−c)チタン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を含有する室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物が、230℃を超える耐熱条件下においても針入度等の指標により評価される低応力性の変動率が小さく、耐熱性に優れたシリコーンゲル硬化物となり得る。

Description

本発明は、耐熱性に優れた室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物、及び該室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲル硬化物、並びに該シリコーンゲル硬化物層を有してなる物品に関するものである。なお、本発明において「室温」は、20℃±15℃を意味する。
通常、シリコーンゲル組成物は、ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、ケイ素原子に結合したビニル基等のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン及び白金系触媒を含有し、加熱下に前記ケイ素原子に結合した水素原子のアルケニル基へのヒドロシリル化付加反応によりゲル状の硬化物を得る付加反応硬化型オルガノポリシロキサンゲル組成物として調製される。このシリコーンゲル組成物を加熱することにより硬化したシリコーンゲル硬化物は、耐熱性、耐候性、耐油性、耐寒性、電気絶縁性等に優れ、低弾性率かつ低応力であることにより、車載電子部品、民生用電子部品等の電子部品の保護に用いられている。シリコーンゲル硬化物の特徴である低弾性率かつ低応力であることは、他のエラストマー製品には見られない。また、近年では、車載電子部品や民生用電子部品の高信頼性化などの要求から、封止に用いられるシリコーンゲル材料に対する耐熱性の要求が高まってきている。
しかし、これら付加反応硬化型オルガノポリシロキサンゲル組成物にて得られる付加硬化型のシリコーンゲル硬化物は、一般的に150℃を超える温度となると、徐々にシリコーンゲル硬化物が硬くなり、低弾性率(低応力性)が損なわれる硬化劣化(クリープハードニング)が起こることが知られている。その硬化劣化を抑制する手法として、一般的なシリコーンゴムにおける場合では、カーボン、酸化鉄等のフィラーを充填することが有効であることが公知であるが、低粘度で、透明性を要求されるシリコーンゲル材料としてはフィラーの充填による手段は、透明性の低下、フィラーの沈降、粘度増大に伴う作業性の低下などのデメリットが発生するため、容易に受け容れられる手段ではない。
また、特開2008−291148号公報(特許文献1)に記載されるような、セリウムの金属塩を用いた耐熱性付与の手段もあるが、セリウムを用いたとしても230℃を超える温度となると硬化劣化が顕著に確認されることから、新たな耐熱性付与の手法が望まれていた。
近年、特許第5962599号公報(特許文献2)に記載されるような、鉄のカルボン酸塩を用いた耐熱付与の手段もあるが、特開2008−291148号公報並びに特許第5962599号公報のいずれも事前にオルガノポリシロキサンと混合し、加熱処理して反応生成物を得たのち添加しなければならないことや、前述した特開2008−291148号公報同様、230℃を超える温度となると硬化劣化が顕著に確認される。
また、特開2017−025232号公報(特許文献3)に記載されるような、ニッケル及びニオブのカルボン酸塩を用いた耐熱付与手段もあるが、こちらも特開2008−291148号公報並びに特許第5962599号公報同様、230℃を超える温度となると硬化劣化が顕著に確認されるため、更なる耐熱性向上技術が課題であった。
特開2008−291148号公報 特許第5962599号公報 特開2017−025232号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高温での耐熱性に優れた(即ち、耐熱条件下においても針入度等の指標により評価される低応力性の変動率が小さい)シリコーンゲル硬化物を与える室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物、及び該室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲル硬化物、並びに該シリコーンゲル硬化物層を有してなる物品を提供することを目的とする。
なお、本発明において、シリコーンゲル硬化物とは、オルガノポリシロキサンを主成分とする架橋密度の低い硬化物であって、JIS K2220(1/4コーン)による針入度が10〜200、特には10〜150のものを意味する。これは、JIS K6253によるゴム硬度測定では測定値(ゴム硬度値)が0となり、有効なゴム硬度値を示さない程低硬度(即ち、軟らか)、かつ低弾性であるものに相当し、この点において、いわゆるシリコーンゴム硬化物(ゴム状弾性体)とは別異のものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、従来使用されていた付加反応硬化型のシリコーンゲル組成物ではなく、空気中の湿気により硬化する湿気硬化型のシリコーンゲル組成物にて前述する問題を解決することを試みた。その結果、下記に示すような組成になるように調製した室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物が、230℃を超える耐熱条件下(特には、250℃/1,000時間後)においても針入度等の指標により評価される低応力性の変動率が小さく、耐熱性に優れたシリコーンゲル硬化物となり得ることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物、該室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物を硬化してなるシリコーンゲル硬化物並びに該シリコーンゲル硬化物を有する物品を提供するものである。
1.
下記(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含有する室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
(A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、
HO(SiR1 2O)nH (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。nは10以上の整数である。)
(B)下記一般式(2)で示される加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物:(A)成分100質量部に対して0.01〜30質量部、
Figure 2019116892
(式中、R2は炭素数1〜20の非置換又は置換1価炭化水素基であり、複数のR2は同一でも異なっていてもよい。R3はそれぞれ独立に炭素数1〜20の非置換もしくは置換アルキル基、又は炭素数3〜20の非置換もしくは置換シクロアルキル基である。aは2又は3である。)
(C)硬化触媒:(A)成分100質量部に対して0.001〜10質量部、
(D)下記(D−a)、(D−b)及び(D−c)成分の均質混合物を含む耐熱助剤:(A)成分100質量部に対して0.1〜12質量部。
(D−a)25℃における粘度が10〜10,000mPa・sであるオルガノポリシロキサン、
(D−b)下記一般式(3):
(R4COO)f1 (3)
(式中、R4は同一又は異種の1価炭化水素基であり、M1はセリウム又はセリウムを主成分とする希土類元素混合物であり、fは3又は4である。)
で示されるセリウムのカルボン酸塩:セリウム量が上記(D−a)成分100質量部に対して0.05〜5質量部となる量、
(D−c)下記一般式(4):
(R5O)4Ti (4)
(式中、R5は同一又は異種の1価炭化水素基である。)
で表されるチタン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:チタンの質量が上記(D−b)成分のセリウムの質量に対して0.01〜5倍となる量、
2.
(C)成分が、2価の脂肪酸スズ化合物及び/又はアミン系の触媒である1記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
3.
(C)成分が二環式グアニジン型有機塩基である1記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
4.
更に、(E)成分として、下記一般式(5)で示されるオルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対して0.1〜300質量部
Figure 2019116892
(式中、R6は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基であり、R6は互いに同一であっても異種の基であってもよい。mは10以上の整数である。)
を含有する1〜3のいずれかに記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
5.
更に、(F)充填剤:(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部を含有する1〜4のいずれかに記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
6.
更に、(G)接着促進剤:(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部を含有する1〜5のいずれかに記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
7.
1〜6のいずれかに記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物の硬化物からなる、JIS K2220で規定される針入度が10〜150であるシリコーンゲル硬化物。
8.
7に記載のシリコーンゲル硬化物層を有する物品。
本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物は、従来よりも高温、特に230℃を超える高温での耐熱性に優れたシリコーンゲル硬化物を与えるものである。
本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物は、下記の(A)〜(D)成分を必須成分として含有してなるものである。以下、各成分について詳細に説明する。なお、本明細書において、粘度は25℃における値である。
〔(A)成分〕
(A)成分は、下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンである。
HO(SiR1 2O)nH (1)
上記式(1)中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、フッ素、臭素といったハロゲン原子等で置換された基、例えばトリフルオロプロピル基などであり、メチル基、フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。このR1は同一の基であっても異種の基であってもよい。
また、式(1)中において、主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位の繰り返し数(又は重合度)を示すnは、10以上の整数であり、好ましくは、このオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が100〜10,000mPa・sの範囲、特に300〜5,000mPa・sの範囲とする数である。このnの値は、通常、10〜1,000、好ましくは50〜700、より好ましくは100〜500程度の整数であればよい。
なお、本発明において、粘度は回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型、レオメータ等)により測定した値である(以下、同じ)。
また、重合度(又は分子量)は、例えば、トルエン等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の数平均重合度(又は数平均分子量)等として測定することができる(以下、同じ)。
〔(B)成分〕
(B)成分である下記一般式(2)で示される、同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を有する加水分解性有機ケイ素化合物(即ち、ビス(アルコキシシリルエテニレン)置換オルガノシラン化合物)及び/又はその部分加水分解物は、本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物において硬化剤(架橋剤)として作用する成分であり、組成物の速硬化性に寄与し、かつ得られたシリコーンゲル硬化物は耐熱性に優れるものとなる。
Figure 2019116892
(式中、R2は炭素数1〜20の非置換又は置換1価炭化水素基であり、複数のR2は同一でも異なっていてもよい。R3はそれぞれ独立に炭素数1〜20の非置換もしくは置換アルキル基、又は炭素数3〜20の非置換もしくは置換シクロアルキル基である。aは2又は3である。)
ここで、上記一般式(2)中、R2の非置換又は置換1価炭化水素基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜8程度であり、同一又は異なっていてもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中でも、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基、フェニル基が特に好ましい。
3の非置換アルキル基としては、炭素数が1〜20、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4程度であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。非置換シクロアルキル基としては、炭素数が3〜20、好ましくは4〜8、より好ましくは5〜6程度であり、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、これらの非置換アルキル基や非置換シクロアルキル基の水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子やシアノ基等で置換されていてもよく、これには、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基、2−シアノエチル基等が挙げられる。R3としては、これらの中でも、加水分解性などの点から、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
(B)成分の一般式(2)で表される加水分解性有機ケイ素化合物は、硬化剤(架橋剤)として使用される。一般式(2)において、aは、ケイ素原子毎にそれぞれ独立に、2又は3である。これはaが1である場合は直線状に架橋し、シリコーンゲルとなり得ないためであり、aが2又は3である場合、3次元的に架橋することができるため、シリコーンゲル硬化物となりやすい。
ここで、(B)成分の合成例を以下に示す。
<同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の製造>
(B)成分の同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を有する加水分解性有機ケイ素化合物は、例えば、同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するシランと、2つのアルコキシヒドロシランをヒドロシリル化反応による付加反応で容易に製造することができる。この反応式は、例えば下記反応式[1]で表される。
Figure 2019116892
(式中、R2、R3、aは上記と同じである。)
アルコキシヒドロシランを付加する際に用いる付加反応触媒としては、白金族金属系触媒、例えば、白金系、パラジウム系、ロジウム系、ルテニウム系のものがあるが、白金系のものが特に好適である。この白金系のものとしては、白金黒あるいはアルミナ、シリカ等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体あるいは白金とビニルシロキサンとの錯体等を例示することができる。これらの白金の使用量は、所謂触媒量でよく、例えばシラン類の合計質量(同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するシランとアルコキシヒドロシランとの合計質量)に対して、白金族金属換算で0.1〜1,000ppm、特に0.5〜100ppmの質量で使用できる。
この反応は、一般に50〜120℃、特に60〜100℃の温度で、0.5〜12時間、特に1〜6時間行うことが望ましく、また溶媒を使用せずに行うことができるが、上記付加反応等に悪影響を与えない限りにおいて、必要によりトルエン、キシレン等の適当な溶剤を使用することができる。
アルコキシヒドロシランのエチニル基に対する付加反応では、例えば、下記反応式[2]で表される幾何異性体が生成される。E体(trans体)の生成が高選択的であり、反応性も高いが、(B)成分の有機ケイ素化合物としては、Z体(cis体)も、その特性に悪影響を与えないことから、これらを分離することなく使用することができる。
Figure 2019116892
前記一般式(2)の同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、下記構造式で表されるものが挙げられる。(B)成分は、1種を単独で又は2種以上を併用して使用することができる。
Figure 2019116892
Figure 2019116892
上記(B)成分の加水分解性有機ケイ素化合物は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜30質量部、好ましくは0.05〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部の範囲で使用されるものであり、0.01質量部未満では十分な架橋が得られず、目的とする速硬化性を有する組成物とならず、30質量部を超えると得られる硬化物の硬度が高くなり、シリコーンゴムの領域となるほか、硬化物の機械特性の低下や、経済的にも不利となる。
〔(C)成分〕
(C)成分の硬化触媒は、前述した(A)成分と(B)成分との(加水分解)縮合反応、及び本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物と空気中の水分との加水分解縮合反応を促進させるために使用され、一般的に硬化触媒と呼ばれるものである。これはすでに公知である大気中の湿気存在下で硬化する室温硬化性シリコーンゴム組成物に通常使用されている硬化触媒を使用することができる。
(C)成分の硬化触媒の具体例としては、例えば、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート等のアルキルスズエステル化合物、塩化スズ(II)、臭化スズ(II)、ヨウ化スズ(II)等の2価のハロゲン化スズ化合物、ジメトキシスズ、ジエトキシスズ等の2価のジアルキルスズ化合物、スズラウレート、スズオクテート等の2価の脂肪酸スズ化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムセカンダリーブチレートなどのアルコレートアルミニウム化合物、アルミニウムアルキルアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート等のアルミニウムキレート化合物、ネオデカン酸ビスマス(III)、2−エチルヘキサン酸ビスマス(III)、クエン酸ビスマス(III)、オクチル酸ビスマス等の有機金属化合物;N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサメチル−N’’’−(トリメチルシリルメチル)−ホスホリミディックトリアミド等のホスファゼン含有化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物又はその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩;酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン及びシロキサン;7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンなどの二環式グアニジン型有機塩基等が例示されるが、(C)成分はこれらに限定されない。
上記に例示した触媒の中でも特に、2価の脂肪酸スズ化合物やアミン系の硬化触媒が好ましく、その中でも特に、20℃での性状が液体である二環式グアニジン型有機塩基が好ましく、とりわけ7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンを用いることが好ましい。
また、(C)成分は1種でも2種以上混合して使用してもよい。
(C)成分の配合量は、前記(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.001〜10質量部であり、特に0.005〜5質量部であることが好ましく、更に0.01〜1質量部であることが好ましい。0.001質量部未満であると良好な硬化性を得ることができないため、硬化速度が遅れる不具合を生じる。逆に、10質量部を超える量になると、組成物の硬化が速すぎるため、組成物塗布後の作業時間の許容範囲が短くなったり、得られるシリコーンゲル硬化物の機械特性が低下したり、硬化触媒自体がブリードしたりする。
〔(D)成分〕
(D)成分は、下記(D−a)、(D−b)及び(D−c)成分を、加熱下に、好ましくは150℃以上の温度で熱処理して得られた均質混合物を含む耐熱助剤である。
(D−a)成分のオルガノポリシロキサンは、従来公知の25℃における粘度が10〜10,000mPa・sのオルガノポリシロキサンであればよく、これは実質的にジオルガノポリシロキサン単位の繰り返し(直鎖状構造)を主体とする、室温で液体を保つ直鎖状又は分岐状のものであることが好ましい。
このケイ素原子に結合した有機基(即ち、非置換又は置換1価炭化水素基)は、(A)成分の一般式(1)におけるR1として例示したものと同じものとすることができ、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、フッ素、臭素といったハロゲン原子等で置換された基、例えばトリフルオロプロピル基などであり、メチル基、フェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
このオルガノポリシロキサンとしては、その分子鎖末端がトリメチルシロキシ基等のトリアルキルシロキシ基、ビニルジメチルシロキシ基等のアルケニルジアルキルシロキシ基、ジビニルメチルシロキシ基等のジアルケニルアルキルシロキシ基、トリビニルシロキシ基等のトリアルケニルシロキシ基などのトリオルガノシロキシ基や、水酸基、アルコキシ基などで封鎖されたものが挙げられる。
また、これらの各種オルガノポリシロキサンの混合物であってもよい。
また、(D−a)成分は、25℃における粘度が10〜10,000mPa・sであり、好ましくは50〜1,000mPa・sである。粘度が10mPa・s未満の場合、高温でのシロキサン蒸発量が多くなりやすく、質量変化が大きくなるため、耐熱性が低下しやすい。また、10,000mPa・sを超える場合、後述するセリウムのカルボン酸塩との混和が円滑に行われなくなるため、良好な耐熱性が得られない。
(D−b)成分のセリウムのカルボン酸塩は、下記一般式(3)で示されるものである。
(R4COO)f1 (3)
(式中、R4は同一又は異種の1価炭化水素基であり、M1はセリウム又はセリウムを主成分とする希土類元素混合物であり、fは3又は4である。)
ここで、R4は同一又は異種の、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは1〜10の1価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ナフタレン基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。これらの中でも特に、イソプロピル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等の炭素数3〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましい。
1はセリウム又はセリウムを主成分とする希土類元素混合物であり、セリウムを主成分とする希土類元素混合物としては、51質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上のセリウムと、49質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下のセリウム以外の希土類元素(例えば、鉄、ニッケル、ニオブ等)との混合物(合計で100質量%)などが挙げられる。
上記式(3)で示されるセリウムのカルボン酸塩として、具体的には、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪族カルボン酸のセリウム塩、オレイン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸のセリウム塩、ナフテン酸等のシクロパラフィン系飽和カルボン酸のセリウム塩などのセリウムのカルボン酸塩(カルボン酸セリウム)や、セリウムを主成分とする希土類元素混合物とこれらのカルボン酸との塩などが例示できる。
なお、このセリウムのカルボン酸塩は、その取り扱いの容易さ、また下記(D−c)成分のチタン化合物との相溶性の面から、有機溶剤溶液として使用されるのがよく、この有機溶剤としては、スタンダードソルベント、ミネラルスピリット、リグロイン、石油エーテルなどの石油系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤が例示される。
(D−b)成分の添加量は、セリウム量が上記(D−a)成分100質量部に対して0.05〜5質量部となる量、好ましくは0.1〜3質量部となる量である。セリウム量が0.05質量部未満の場合、期待される耐熱性が得られない。また、5質量部より多い場合、セリウムのカルボン酸塩が(D−a)成分中で不均一となり、やはり所定の耐熱性が得られない。
(D−c)成分は、下記一般式(4)で示されるチタン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物である。
(R5O)4Ti (4)
(式中、R5は同一又は異種の1価炭化水素基である。)
ここで、R5は各々独立して、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20の1価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ナフタレン基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの基の水素原子の一部又は全部を、塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子で置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはイソプロピル基、n−ブチル基、オクチル基、ステアリル基などのアルキル基である。
上記式(4)で示されるチタン化合物として、具体的には、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テトラ−n−ヘキシルチタネート、テトライソオクチルチタネート等のテトラアルコキシチタンが例示されるが、その部分加水分解縮合物(即ち、テトラアルコキシチタン中のアルコキシ基を部分的に加水分解縮合して生成する、分子中に2個以上、好ましくは3個以上の残存水酸基もしくはアルコキシ基を有するチタンオリゴマー)であってもよい。
(D−c)成分は、チタン化合物自体が耐熱性の向上に寄与するわけではないが、(D−b)成分であるセリウムのカルボン酸塩を(D−a)成分であるオルガノポリシロキサン中に溶解させる助剤として作用するものである。(D−c)成分の量は、該成分中のチタン質量が(D−b)成分中のセリウムの質量に対して、0.01〜5倍となる量であり、0.05〜4倍となる量、更には0.1〜3倍となる量であるのが好ましい。0.01倍未満の場合は(D−b)成分のセリウムのカルボン酸塩の(D−a)成分であるオルガノポリシロキサンに対する均一な導入が困難になり、5倍より多すぎると逆に耐熱性が低下しやすくなる。
(D)成分の均質混合物は、(D−a)、(D−b)及び(D−c)成分を混合後、加熱下に、好ましくは150℃以上の温度で熱処理することによって得られるものであるが、その加熱温度が150℃未満では均一な組成を得ることが難しい場合があり、310℃を超えると(D−a)成分の熱分解速度が大きくなるので、150〜310℃で熱処理するのが好ましく、より好ましくは200〜305℃、更に好ましくは250〜303℃の温度範囲で、通常、10分〜6時間、好ましくは15分〜4時間、より好ましくは30分〜2時間程度熱処理するとよい。
(D−a)、(D−b)及び(D−c)成分の混合には、これら3種の成分を同時に混合してもよいが、(D−b)成分のセリウムのカルボン酸塩が塊状となりやすいので、(D−b)成分と(D−c)成分を予め混合して均一な組成物とした後、(D−a)成分と混合することが好ましい。
(D)成分の添加量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜12質量部であり、好ましくは0.2〜10質量部であり、より好ましくは0.4〜8質量部であり、特に好ましくは0.5〜8質量部であり、更に好ましくは1〜7質量部である。(D)成分の添加量が0.1質量部未満の場合、高温での耐熱性向上の効果が見られず、逆に12質量部を超えた場合、絶縁性が大幅に低下したり、硬化性が低下したりする。
〔(E)成分〕
(E)成分のオルガノポリシロキサンは、必要に応じて配合できる任意成分であり、下記一般式(5)で示されるものであり、分子中に縮合反応に関与する官能性基を含有しない(即ち、組成物の縮合硬化反応に関与しない)直鎖状のジオルガノポリシロキサン(いわゆる無官能シリコーンオイル)である。
Figure 2019116892
(式中、R6は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基であり、R6は互いに同一であっても異種の基であってもよい。mは10以上の整数である。)
上記一般式(5)中、R6の非置換又は置換1価炭化水素基としては、炭素数が1〜10、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6のものであり、同一又は異なっていてもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基が特に好ましい。
また、(E)成分のオルガノポリシロキサンは、25℃における粘度が10〜50,000mPa・sのものが好ましく、より好ましくは30〜10,000mPa・s、特に好ましくは50〜5,000mPa・s、とりわけ100〜3,000mPa・sのものが好ましい。ここで(E)成分のオルガノポリシロキサンの粘度が10mPa・s未満の場合は、組成物の粘度が低くなりすぎ、作業性が劣る。逆に50,000mPa・sより高いと、組成物の粘度が高くなりすぎ、使用時における作業性が悪くなる。
上記式(5)中、mは10以上の整数であるが、上記と同様の理由で、mは、好ましくは20〜1,500、より好ましくは50〜750程度の整数であることが望ましい。
(E)成分を配合する場合の配合量は、(A)成分100質量部に対して、通常、0.1〜300質量部であり、好ましくは1〜280質量部、より好ましくは10〜260質量部、更に好ましくは30〜250質量部であり、50〜240質量部とすることがとりわけ好ましい。なお、室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物を硬化させた際に硬化物の硬度が低い場合や、粘度が低く十分な作業性が得られている場合は添加する必要がなく、また300質量部を超えると得られる室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物の硬化性が低下したり、最悪の場合は未硬化となる場合や、硬化後に(E)成分がブリードしたりすることがある。
〔(F)成分〕
(F)成分は充填剤(無機質充填剤及び/又は有機樹脂充填剤)であり、必要に応じて配合できる任意成分であり、本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物から形成される硬化物に十分な機械的強度を与えるために使用される。この充填剤としては公知のものを使用することができ、例えば、微粉末シリカ、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機ケイ素化合物で疎水化処理したシリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、透明樹脂ビーズ、シリカエアロゲル、珪藻土、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、煙霧状金属酸化物などの金属酸化物、湿式シリカあるいはこれらの表面をシラン処理したもの、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛などの金属炭酸塩、アスベスト、ガラスウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンなどの合成樹脂粉末等が使用される。これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライトなどの無機質充填剤が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。
(F)成分の配合量は、前記(A)成分100質量部に対して0〜10質量部とし、好ましくは0〜8質量部、特に0〜5質量部、とりわけ0〜3質量部とすることが好ましい。なお、(F)成分を配合する場合は、(A)成分100質量部に対して0.1質量部以上、特に0.3質量部以上とすることが好ましい。(F)成分を10質量部よりも多量に使用すると、組成物の粘度が増大して作業性が悪くなるばかりでなく、外観が悪くなったり、チクソ性が発現し、非流動となってしまう場合がある。
〔(G)成分〕
(G)成分は接着促進剤であり、必要に応じて配合できる任意成分であり、本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物から形成される硬化物に十分な接着性を与えるために使用される。接着促進剤としては、官能性基含有加水分解性シラン等のシランカップリング剤などの公知のものが好適に使用され、ビニルシランカップリング剤、(メタ)アクリルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤などが例示され、具体的には、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートシラン等が例示される。
これらの中でも、特にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−2−(アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、イソシアネートシランが好ましい。
(G)成分の配合量は、前記(A)成分100質量部に対して0〜30質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜30質量部、特に好ましくは0.5〜20質量部である。充填剤及び被着体により接着促進剤を使用しなくても接着するときは、これを使用しなくてもよい。(G)成分の配合量が多すぎると、得られる硬化物(シリコーンゲル)が硬くなり柔軟性が損なわれたり、耐熱性が劣化する場合がある。
〔その他の任意成分〕
本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物には、上記(A)〜(G)成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で任意成分を配合することができる。この任意成分としては、例えば、難燃性付与剤、チクソ性付与剤、顔料、染料等が挙げられる。
〔組成物の硬化〕
本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物は、上記必須成分の(A)〜(D)成分(任意成分が配合される場合には、任意成分も含む)を常法に準じて混合することにより調製することができる。その際に、混合される成分を必要に応じて2パート又はそれ以上のパートに分割して混合してもよく、例えば、(A)成分の一部及び(C)、(D)成分からなるパートと、(A)成分の残部及び(B)成分からなるパートとに分割して混合することも可能である。
その後、本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物を室温もしくは用途に応じた温度条件下で硬化させることによりシリコーンゲル硬化物が得られる。
本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物は、電気・電子部品の封止もしくは充填に用いることが好適である。ここで、本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物を硬化してなるシリコーンゲル硬化物層を有する物品としては、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)や、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transitor)、SBD(Schottky Barrier Diode)などの半導体デバイス、ガス圧センサー、液圧センサー、温度センサー、湿度センサー、回転センサー、Gセンサー、タイミングセンサー、エアフローメーターなどの各種センサーなどが例示できる。
本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物の硬化物は、JIS K2220で規定される1/4コーンによる針入度が、通常10〜200、特に10〜150であることが好ましく、より好ましくは15〜100、更に好ましくは20〜80である。針入度が10未満になると、シリコーンゲルが硬化する際の応力に耐えきれず、電子回路の一部が破断したり、シリコーンゲル内部にクラックが生成したりする場合がある。また、針入度が150を超えると、十分な形状保持能力を持ったシリコーンゲルが得られず、充填、硬化したシリコーンゲルが回路から流出する場合がある。
以下、合成例、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、下記の実施例は本発明を何ら制限するものではない。なお、下記例中、「%」は「質量%」を表し、「Vi」は「ビニル基」を表す。「粘度」は25℃における回転粘度計による測定値である。
なお、針入度及び耐熱性試験の評価方法は、下記に示す通りである。
[針入度の評価方法]
各実施例、比較例にて得られた硬化物の針入度を、離合社製自動針入度計RPM−101を用い、JIS K2220で規定される1/4コーンにて測定した。
[耐熱性試験の評価方法]
250℃に加熱した乾燥機に各実施例、比較例にて得られた硬化物を入れ、1,000時間経過後に、上記と同様の方法により針入度を測定した。耐熱性試験前後で針入度変化率({(耐熱性試験後の針入度−耐熱性試験前の針入度)/耐熱性試験前の針入度}×100)が±50%以内であるものを合格と判定した。
(B)成分の合成
[合成例1]
<同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の合成−[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン]>
機械撹拌機、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、ジエチニルジメチルシラン35.0g(0.323mol)、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)の0.5%トルエン溶液0.10g、及びトルエン50mLを入れ、トリメトキシシラン83.01g(0.678mol)を滴下した。その後、85℃で6時間撹拌後、蒸留して下記に示すケイ素化合物[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン]を106.2g(収率90%)得た。そして、このケイ素化合物の1H−NMRチャートを調べ、確かに目的物であるビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランであることを確認した(trans:cis=8:1)。この反応を下記反応式[3]に示す。
Figure 2019116892
この化合物の1H−NMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H−NMR(400MHz,C66,δ(ppm)):0.00(s,6H),3.36(s,18H),6.47(d,2H),7.10(d,2H)
[合成例2]
<同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の合成−[ビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシラン]>
機械撹拌機、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、ジエチニルジメチルシラン16.3g(0.151mol)、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)の0.5%トルエン溶液0.10g、及びトルエン50mLを入れ、ジメトキシメチルシラン33.4g(0.315mol)を滴下した。その後、85℃で6時間撹拌後、蒸留して下記に示すケイ素化合物[ビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシラン]を42.5g(収率88%)得た。そして、このケイ素化合物の1H−NMRチャートを調べ、確かに目的物である[ビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシラン]であることを確認した(trans:cis=9:1)。この反応を下記反応式[4]に示す。
Figure 2019116892
この化合物の1H−NMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H−NMR(400MHz,C66,δ(ppm)):0.00(s,12H),3.32(s,12H),6.30(d,2H),6.65(d,2H)
(D)成分の合成
[合成例3]
<耐熱助剤1の合成>
粘度が100mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100質量部に、セリウムを主成分とする2−エチルヘキサン酸塩のターペン溶液(希土類元素含有量6%)10質量部(セリウム量として0.55質量部)と、テトラn−ブチルチタネート2.1質量部(チタン質量が前記2−エチルヘキサン酸塩のターペン溶液中のセリウム質量の0.3倍)を予め混合したものを十分撹拌しながら添加したところ、黄白色の分散液が得られた。これに窒素ガスを少量流通させながら、250℃に加熱してターペンを流出させ、次いで300℃で1時間加熱したところ、濃赤褐色でほぼ透明な耐熱助剤1を得た。
[比較合成例1]
<耐熱助剤2の合成>
粘度が700mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・ジフェニルポリシロキサン共重合体100質量部に、2−エチルヘキサン酸塩鉄(III)溶液(鉄元素含有量8%)2質量部を添加したところ、褐色の分散液が得られた。これに空気を少量流通させながら、230℃で8時間加熱したところ、濃赤褐色で透明なシリコーンオイル(鉄含有量1,600ppm)が得られた。
[実施例1]
粘度700mPa・sの分子鎖両末端が水酸基(シラノール基)で封鎖されたジメチルポリシロキサンを50質量部、粘度1,000mPa・sの分子鎖両末端がメチル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを50質量部、上記合成例2で得たビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシランを1.05質量部、上記合成例3で得た耐熱助剤1を2.0質量部、及び7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンを0.10質量部加え、湿気遮断下で均一になるまで混合して組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度25の淡黄色微濁硬化物を得た。
[実施例2]
粘度700mPa・sの分子鎖両末端が水酸基(シラノール基)で封鎖されたジメチルポリシロキサンを40質量部、粘度1,000mPa・sの分子鎖両末端がメチル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを60質量部、上記合成例2で得たビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシランを0.84質量部、上記合成例3で得た耐熱助剤1を1.0質量部、及び7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンを0.10質量部加え、湿気遮断下で均一になるまで混合して組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度50の淡黄色微濁硬化物を得た。
[実施例3]
粘度700mPa・sの分子鎖両末端が水酸基(シラノール基)で封鎖されたジメチルポリシロキサンを30質量部、粘度1,000mPa・sの分子鎖両末端がメチル基で封鎖されたジメチルポリシロキサンを70質量部、上記合成例1で得たビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランを0.70質量部、上記合成例3で得た耐熱助剤1を2.0質量部、及び7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エンを0.10質量部加え、湿気遮断下で均一になるまで混合して組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度30の淡黄色微濁硬化物を得た。
[比較例1]
実施例1において、上記合成例3で得た耐熱助剤1を用いない以外は同様にして、組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度25の淡黄色微濁硬化物を得た。
[比較例2]
実施例1において、上記合成例3で得た耐熱助剤1の代わりに上記比較合成例1で得た耐熱助剤2を2.0質量部用いた以外は同様にして、組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度25の淡黄色微濁硬化物を得た。
[比較例3]
実施例1において、上記合成例3で得た耐熱助剤1の代わりに、従来からシリコーンゲルの耐熱助剤として常用されている2−エチルヘキサン酸ニッケルを0.1質量部用いた以外は同様にして、組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度30の淡黄色微濁硬化物を得た。
[比較例4]
実施例1において、上記合成例3で得た耐熱助剤1の代わりに、従来からシリコーンゲルの耐熱助剤として常用されている2−エチルヘキサン酸ニオブを0.1質量部用いた以外は同様にして、組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度30の淡黄色微濁硬化物を得た。
[比較例5]
粘度が1,000mPa・sの両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを100質量部、粘度が100mPa・sの両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを50質量部、下記平均組成式(6):
Figure 2019116892
で表される粘度が45mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を0.2質量部、及び下記平均組成式(7):
Figure 2019116892
で表される粘度が17mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体を11.9質量部(このとき、上記両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンの合計中のケイ素原子結合アルケニル基1個あたりのケイ素原子結合水素原子の個数(以下、H/Viという)は0.80であった)、白金原子を1%含有する塩化白金酸ビニルシロキサン錯体のジメチルポリシロキサン溶液を0.05質量部、エチニルシクロヘキサノールを0.05質量部、及び上記合成例3で得た耐熱助剤1を0.1質量部均一に混合し、組成物を調製した。その後、得られた組成物をガラスシャーレに移して120℃で60分加熱硬化したところ、針入度40の硬化物を得た。
[比較例6]
実施例1において、上記合成例2で得たビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシランの代わりにビニルトリメトキシシランを1.0質量部用いた以外は同様にして、組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度23の淡黄色微濁硬化物を得た。
[比較例7]
実施例1において、上記合成例2で得たビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシランの代わりにメチルトリメトキシシランを1.0質量部用いた以外は同様にして、組成物を調製した。その後、ガラスシャーレに移して50℃にて約14日間硬化し、針入度50の淡黄色微濁硬化物を得た。
上記実施例1〜3、比較例1〜7で得られた組成物の250℃×1,000時間の耐熱性試験前後の針入度及びその変化率の結果を表1に示す。
Figure 2019116892
[評価]
実施例1〜3の組成物は、本発明の要件を満たすものであり、得られた硬化物は、250℃の長期加熱下でも針入度の変化率が±50%の範囲内であるため、高温においても硬さ変化が少ないシリコーンゲルであることが分かる。
これに対し、比較例1〜4の組成物は、いずれも(D)成分の耐熱助剤を含んでいない。詳細に述べると、比較例1においては、耐熱助剤が未添加であるため、得られた硬化物は250℃の加熱条件により硬化劣化(クリープハードニング)し、針入度が1と硬くなっている。比較例2では、鉄カルボン酸を含有するシリコーン分散耐熱助剤を添加し改善を試みるが、この耐熱助剤では硬化反応の進行が阻害されるため、比較例1と同様に、得られた硬化物は250℃の耐熱条件により硬化劣化(クリープハードニング)し、針入度が1と硬くなっている。また、比較例3、4においては、ニッケル又はニオブを含有する耐熱助剤を添加し改善を試みるが、こちらは250℃の条件において得られた硬化物中のシロキサン骨格がクラッキングしてしまい、針入度が上昇し、針入度の変化率が±50%の範囲を逸脱してしまっている。
比較例5においては、付加硬化型のシリコーンゲル組成物に(D)成分の耐熱助剤を添加した組成物である。得られた硬化物は250℃という高温で硬化劣化(クリープハードニング)してしまい、針入度が1と硬くなっていることがわかる。この結果から、縮合硬化型のシリコーンゲル組成物への(D)成分の添加が非常に有効であることがいえる。
また、比較例6、7の組成物は、いずれも(B)成分である同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物を使用していない。詳細に述べると、比較例6においては、(B)成分の有機ケイ素化合物の代わりにビニルトリメトキシシランを用いている。250℃×1,000時間後の針入度は測定範囲内であったが、針入度の変化率が±50%の範囲を逸脱してしまっているため、本発明の組成物よりも耐熱性試験後の針入度変化が大きいシリコーンゲル硬化物であるといえる。比較例7においては、(B)成分の有機ケイ素化合物の代わりにメチルトリメトキシシランを使用している。こちらは初期硬化状態が完全でないため、初期の針入度が大きく、さらに250℃の加熱により脱水縮合が進行し、針入度が10と硬くなったものと推定する。
上記の結果から、本発明の有効性が確認できる。
本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物を硬化することにより得られるシリコーンゲル硬化物は、250℃の雰囲気下に長期間保持してもシリコーンゲル硬化物の特徴である低弾性率かつ低応力を維持することができるため、ICやハイブリッドIC等の電子部品の保護用途、自動車、航空機等の輸送機器での長期耐久性向上が期待できる。
ここで、(B)成分の合成例を以下に示す。
<同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の製造>
(B)成分の同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基(アルコキシシリル−エテニレン基)を有する加水分解性有機ケイ素化合物は、例えば、同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するシランと、2つのアルコキシヒドロシランをヒドロシリル化反応による付加反応で容易に製造することができる。この反応式は、例えば下記反応式[1]で表される。
Figure 2019116892
(式中、R2、R3、aは上記と同じである。)
〔(G)成分〕
(G)成分は接着促進剤であり、必要に応じて配合できる任意成分であり、本発明の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物から形成される硬化物に十分な接着性を与えるために使用される。接着促進剤としては、官能性基含有加水分解性シラン等のシランカップリング剤などの公知のものが好適に使用され、ビニルシランカップリング剤、(メタ)アクリルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤などが例示され、具体的には、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソシアネートシラン等が例示される。
これらの中でも、特にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン類、イソシアネートシランが好ましい。
(B)成分の合成
[合成例1]
<同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の合成−[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン]>
機械撹拌機、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、ジエチニルジメチルシラン35.0g(0.323mol)、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)の0.5%トルエン溶液0.10g、及びトルエン50mLを入れ、トリメトキシシラン83.01g(0.678mol)を滴下した。その後、85℃で6時間撹拌後、蒸留して下記に示すケイ素化合物[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン]を106.2g(収率90%)得た。そして、このケイ素化合物の1H−NMRチャートを調べ、確かに目的物であるビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランであることを確認した(trans:cis=8:1)。この反応を下記反応式[3]に示す。
Figure 2019116892
この化合物の1H−NMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H−NMR(400MHz,C66,δ(ppm)):0.00(s,6H),3.36(s,18H),6.47(d,2H),7.10(d,2H)
[合成例2]
<同一ケイ素原子上に2つのアルコキシシリル−ビニレン基を有する加水分解性有機ケイ素化合物の合成−[ビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシラン]>
機械撹拌機、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、ジエチニルジメチルシラン16.3g(0.151mol)、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)の0.5%トルエン溶液0.10g、及びトルエン50mLを入れ、ジメトキシメチルシラン33.4g(0.315mol)を滴下した。その後、85℃で6時間撹拌後、蒸留して下記に示すケイ素化合物[ビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシラン]を42.5g(収率88%)得た。そして、このケイ素化合物の1H−NMRチャートを調べ、確かに目的物である[ビス(ジメトキシメチルシリル−ビニレン)ジメチルシラン]であることを確認した(trans:cis=9:1)。この反応を下記反応式[4]に示す。
Figure 2019116892
この化合物の1H−NMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H−NMR(400MHz,C66,δ(ppm)):0.00(s,12H),3.32(s,12H),6.30(d,2H),6.65(d,2H)
(D)成分の合成
[合成例3]
<耐熱助剤1の合成>
粘度が100mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100質量部に、セリウムを主成分とする2−エチルヘキサン酸塩のターペン溶液(希土類元素含有量6%)10質量部(セリウム量として0.55質量部)と、テトラn−ブチルチタネート2.1質量部(チタン質量が前記2−エチルヘキサン酸塩のターペン溶液中のセリウム質量の0.3倍)を予め混合したものを十分撹拌しながら添加したところ、黄白色の分散液が得られた。これに窒素ガスを少量流通させながら、250℃に加熱してターペンを出させ、次いで300℃で1時間加熱したところ、濃赤褐色でほぼ透明な耐熱助剤1を得た。

Claims (8)

  1. 下記(A)、(B)、(C)及び(D)成分を含有する室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
    (A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、
    HO(SiR1 2O)nH (1)
    (式中、R1は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基であり、R1は互いに同一であっても異種の基であってもよい。nは10以上の整数である。)
    (B)下記一般式(2)で示される加水分解性有機ケイ素化合物及び/又はその部分加水分解物:(A)成分100質量部に対して0.01〜30質量部、
    Figure 2019116892
    (式中、R2は炭素数1〜20の非置換又は置換1価炭化水素基であり、複数のR2は同一でも異なっていてもよい。R3はそれぞれ独立に炭素数1〜20の非置換もしくは置換アルキル基、又は炭素数3〜20の非置換もしくは置換シクロアルキル基である。aは2又は3である。)
    (C)硬化触媒:(A)成分100質量部に対して0.001〜10質量部、
    (D)下記(D−a)、(D−b)及び(D−c)成分の均質混合物を含む耐熱助剤:(A)成分100質量部に対して0.1〜12質量部。
    (D−a)25℃における粘度が10〜10,000mPa・sであるオルガノポリシロキサン、
    (D−b)下記一般式(3):
    (R4COO)f1 (3)
    (式中、R4は同一又は異種の1価炭化水素基であり、M1はセリウム又はセリウムを主成分とする希土類元素混合物であり、fは3又は4である。)
    で示されるセリウムのカルボン酸塩:セリウム量が上記(D−a)成分100質量部に対して0.05〜5質量部となる量、
    (D−c)下記一般式(4):
    (R5O)4Ti (4)
    (式中、R5は同一又は異種の1価炭化水素基である。)
    で表されるチタン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物:チタンの質量が上記(D−b)成分のセリウムの質量に対して0.01〜5倍となる量、
  2. (C)成分が、2価の脂肪酸スズ化合物及び/又はアミン系の触媒である請求項1記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
  3. (C)成分が二環式グアニジン型有機塩基である請求項1記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
  4. 更に、(E)成分として、下記一般式(5)で示されるオルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対して0.1〜300質量部
    Figure 2019116892
    (式中、R6は炭素数1〜10の非置換又は置換1価炭化水素基であり、R6は互いに同一であっても異種の基であってもよい。mは10以上の整数である。)
    を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
  5. 更に、(F)充填剤:(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
  6. 更に、(G)接着促進剤:(A)成分100質量部に対して0.1〜30質量部を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の室温湿気硬化型シリコーンゲル組成物の硬化物からなる、JIS K2220で規定される針入度が10〜150であるシリコーンゲル硬化物。
  8. 請求項7に記載のシリコーンゲル硬化物層を有する物品。
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