JPWO2019106812A1 - コンパウンド粉 - Google Patents

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Abstract

流動性に優れたコンパウンド粉が提供される。コンパウンド粉は、金属元素含有粒子と、金属元素含有粒子を覆う樹脂組成物と、を含む第一粉と、ワックスを含む第二粉と、を備える。

Description

本発明は、コンパウンド粉に関する。
金属粉末及び樹脂組成物を含むコンパウンド粉は、金属粉末の諸物性に応じて、例えば、インダクタ、電磁波シールド、又はボンド磁石等の多様な工業製品の原材料として利用される(下記特許文献1及び2参照。)
特開2004−31786号公報 特開平8−273916号公報
コンパウンド粉から工業製品を製造する場合、コンパウンド粉を型内へ供給及び充填したり、コイル等の部品を型内のコンパウンド粉中に埋め込んだりする。これらの工程ではコンパウンド粉の流動性が要求されるが、従来のコンパウンド粉は十分な流動性を有していなかった。
本発明は、流動性に優れたコンパウンド粉を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るコンパウンド粉は、金属元素含有粒子と、金属元素含有粒子を覆う樹脂組成物と、を含む第一粉と、ワックスを含む第二粉と、を備える。
本発明の一側面においては、ワックスが脂肪酸を含有してよい。
本発明の一側面においては、金属元素含有粒子が、鉄を含む合金であってよい。
本発明の一側面においては、樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有してよい。
本発明の一側面においては、樹脂組成物がエポキシ樹脂を含有してよい。
本発明の一側面においては、樹脂組成物がフェノール樹脂を含有してよい。
本発明の一側面に係るコンパウンド粉は、磁芯に用いられてよい。
本発明の一側面に係るコンパウンド粉は、トランスファー成形に用いられてよい。
本発明によれば、流動性に優れたコンパウンド粉が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。
(コンパウンド粉の概要)
本実施形態に係るコンパウンド粉は、金属元素含有粒子と、個々の金属元素含有粒子を覆う樹脂組成物と、を含む第一粉と、ワックスを含む第二粉と、を備える。つまり、第一粉を構成する複数の粒子其々が、金属元素含有粒子と、金属元素含有粒子の表面を覆う樹脂組成物と、を有しており、第二粉を構成する複数の粒子其々がワックスを含んでいる。コンパウンド粉は、第一粉及び第二粉の混合物であってよい。コンパウンド粉において、第一粉及び第二粉が均一に混合されていてよい。コンパウンド粉は、第一粉及び第二粉のみからなっていてもよい。第二粉を構成する個々の粒子は、ワックスのみからなっていてよい。
本実施形態に係るコンパウンド粉を、ワックスの融点程度の温度で加熱することにより、第二粉に含まれるワックスが液状化する。その結果、コンパウンド粉の全体が、ワックスに由来する優れた流動性を有することができる。優れた流動性とは、加熱されたコンパウンド粉が流動し易い性質と言い換えられてよい。ワックスを含む第二粉を備えない従来のコンパウンド粉は、本実施形態に係るコンパウンド粉よりも流動性に劣る。例えば、金属元素含有粒子と樹脂組成物とワックスとが一体化された粒子のみからなるコンパウンド粉は、本実施形態に係るコンパウンド粉よりも流動性に劣る。換言すれば、樹脂組成物及びワックスの混合物によって覆われた金属元素含有粒子のみからなるコンパウンド粉は、本実施形態に係るコンパウンド粉よりも流動性に劣る。
第二粉(第二粉を構成する個々の粒子)は、第一粉(第一粉を構成する個々の粒子)とは独立して存在することができる。つまり、第二粉(第二粉を構成する個々の粒子)を、第一粉(第一粉を構成する個々の粒子)と分離することができる。第二粉は、金属元素含有粒子に比べて比重が小さいワックスを含むため、第二粉の比重は第一粉の比重よりも小さい傾向がある。したがって、振動又は気流分級により、第二粉を第一粉から分離することが可能である。コンパウンド粉における第一粉及び第二粉其々の体積の割合は、コンパウンド粉の用途に依って変更され得るので特に限定されない。コンパウンド粉における第一粉の体積の割合は、例えば、90体積%以上99体積%以下であってよい。コンパウンド粉における第二粉の体積の割合は、例えば、1体積%以上10体積%以下であってよい。コンパウンド粉における第一粉及び第二粉其々の体積の割合が上記の数値範囲内であることにより、第一粉に由来する諸物性(例えば、絶縁性、透磁率、電界シールド値、又は残留磁束密度等)と、コンパウンド粉の優れた流動性とが両立し易い。
樹脂組成物は、金属元素含有粒子の一部又は全体を覆っていてよい。コンパウンド粉が第一粉から分離可能な第二粉を備える限りにおいて、ワックスが、第一粉に含まれる樹脂組成物と混ざっていてもよい。換言すれば、第一粉を構成する一部の粒子は、樹脂組成物及びワックスの混合物と、当該混合物によって覆われる金属元素含有粒子と、を有していてよい。第一粉の平均粒径は、例えば、100μm以上2000μm以下であってよい。第一粉を構成する個々の第一粒子が有する金属元素含有粒子の平均粒子径は、例えば、1μm以上300μm以下であってよい。金属元素含有粒子を覆う樹脂組成物の厚みの平均値は、例えば、1μm以上500μm以下であってよい。樹脂組成物の厚みの平均値は、例えば、光学顕微鏡、走査型電子鏡、又は透過型電子顕微鏡を用いて測定されてよい。第二粉の平均粒径は、例えば、10μm以上2000μm以下であってよい。各平均粒子径は、例えば粒度分布計によって測定されてよい。第一粉を構成する個々の粒子の形状は限定されないが、例えば、球状、扁平形状、角柱状又は針状であってよい。第二粉を構成する個々の粒子の形状は限定されないが、例えば、球状、扁平形状、角柱状又は針状であってよい。
本実施形態に係るコンパウンド粉は、液化したワックスに由来する優れた流動性を有することができるため、所望の形状に成形され易い。またワックスは離型剤としても機能するため、コンパウンド粉から形成された成形体を破損させることなく型から分離し易い。さらに本実施形態に係るコンパウンド粉から成形体を形成する場合、バリが形成され難い。これらの理由から、本実施形態に係るコンパウンド粉は、トランスファー成形(移送成形)に用いられ易い。トランスファー成形とは、熱硬化性樹脂の射出成形法の一種である。トランスファー成形は、圧送成形と言い換えられてよい。トランスファー成形は、コンパウンド粉を加熱室内で加熱して流動化させるステップと、流動化したコンパウンド粉を、湯道(casting runner)を通じて加熱室から金型内へ供給(圧入)するステップとを備えてよい。トランスファー成形は、コンパウンド粉を加熱室内で加熱して流動化させるステップと、流動化したコンパウンド粉を、加熱室からプランジャー内へ供給し、コンパウンド粉を、湯道を通じてプランジャーから金型内へ供給(圧入)するステップとを備えてよい。本実施形態に係るコンパウンド粉は、加熱によって優れた流動性を示すため、細い湯道内を途切れることなく(気泡を内包することなく)流れ易く、また金型内の空間(キャビティ)へ斑なく充填され易い。その結果、空隙又はバリ等の欠陥の少ない成形体をコンパウンド粉から形成することが可能になる。したがって、本発明によれば成形体の生産性が向上する。コンパウンド粉の成形方法は、トランスファー成形に限定されず、例えば押出成形であってよい。コンパウンド粉から形成されたタブレットを、上記のトランスファー成形の出発材料として用いてもよい。
以下のように、本実施形態に係るコンパウンド粉は、磁芯に用いられてよい。例えば、トランスファー成形によってインダクタを製造する場合、トランスファー成形は、流動化したコンパウンド粉を金型内へ供給するステップと、空芯コイルの一部又は全体を型内のコンパウンド粉中に埋め込むステップと、空芯コイルが埋め込まれたコンパウンド粉を硬化するステップと、を備えてよい。本実施形態に係るコンパウンド粉は、流動性に優れているため、空芯コイルの内部に斑なく充填され易く、空芯コイルの表面の一部又は全体が斑なくコンパウンド粉で覆われ易い。空芯コイルの内部に充填されたコンパウンド粉は、硬化されることによって、インダクタの磁芯になる。
本実施形態に係るコンパウンド粉の用途は、インダクタの磁芯に限定されない。コンパウンド粉に含まれる金属元素含有粒子の組成又は組合せに応じて、コンパウンド粉の電磁気的特性又は熱伝導性等の諸物性を自在に制御し、コンパウンド粉を様々な工業製品又はそれらの原材料に利用することができる。コンパウンド粉を用いて製造される工業製品は、例えば、自動車、医療機器、電子機器、電気機器、情報通信機器、家電製品、音響機器、及び一般産業機器であってよい。例えば、コンパウンド粉が金属元素含有粒子としてFe‐Si‐Cr系合金又はフェライト等の軟磁性粉を含む場合、コンパウンド粉は、上述のインダクタ(例えばEMIフィルタ)又はトランスの材料(例えば磁心)として利用されてよい。コンパウンド粉が金属元素含有粒子として永久磁石を含む場合、コンパウンド粉はボンド磁石の原材料として利用されてよい。コンパウンド粉が金属元素含有粒子として鉄と銅とを含む場合、コンパウンド粉から形成された成形体(例えばシート)は、電磁波シールドとして利用されてよい。
(第一粉の組成)
[樹脂組成物]
樹脂組成物は少なくとも樹脂を含有する。樹脂組成物は、樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び添加剤を包含し得る成分であって、有機溶媒と金属元素含有粒子とを除く残りの成分(不揮発性成分)であってよい。添加剤とは、樹脂組成物のうち、樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を除く残部の成分である。添加剤とは、例えば、カップリング剤又は難燃剤等である。樹脂組成物が添加剤としてワックスを含んでいてもよい。以下の通り、第一粉は、金属元素含有粒子と樹脂組成物とから形成されてよい。
樹脂組成物は金属元素含有粒子の結合剤(バインダー)としての機能を有し、コンパウンド粉から形成される成形体に機械的強度を付与する。例えば、第一粉に含まれる樹脂組成物は、金型を用いてコンパウンド粉が高圧で成形される際に、金属元素含有粒子の間に充填され、金属元素含有粒子を互いに結着する。成形体中の樹脂組成物を硬化させることにより、樹脂組成物の硬化物が金属元素含有粒子同士をより強固に結着して、成形体の機械的強度が向上する。
第一粉において金属元素含有粒子を覆う樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含有してよい。熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びポリアミドイミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。樹脂組成物がエポキシ樹脂及びフェノール樹脂の両方を含む場合、フェノール樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として機能してもよい。樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を含んでもよい。熱可塑性樹脂は、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。樹脂組成物は、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の両方を含んでよい。樹脂組成物は、シリコーン樹脂を含んでもよい。
第一粉における樹脂組成物の含有量は、第一粉全体の質量(金属元素含有粒子及び樹脂組成物の質量の合計)に対して、0.2〜10質量%であってよく、より好ましくは4〜6質量%であってよい。樹脂組成物の含有量が上記の範囲内である場合、でコンパウンド粉及びタブレット其々の成形性が両立し易い。
エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂の中でも流動性に優れているので、樹脂組成物はエポキシ樹脂を含有することが好ましい。エポキシ樹脂は、例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂であってよい。エポキシ樹脂の中でも、結晶性のエポキシ樹脂が好ましい。結晶性のエポキシ樹脂の分子量は比較的低いにもかかわらず、結晶性のエポキシ樹脂は比較的高い融点を有し、且つ流動性に優れる。
エポキシ樹脂は、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂、アラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物、ビスフェノール型エポキシ樹脂、アルコール類のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジル型又はメチルグリシジル型のエポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、及びオレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
結晶性のエポキシ樹脂(結晶性の高いエポキシ樹脂)は、例えば、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、チオエーテル型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。結晶性のエポキシ樹脂の市販品は、例えば、エピクロン860、エピクロン1050、エピクロン1055、エピクロン2050、エピクロン3050、エピクロン4050、エピクロン7050、エピクロンHM−091、エピクロンHM−101、エピクロンN−730A、エピクロンN−740、エピクロンN−770、エピクロンN−775、エピクロンN−865、エピクロンHP−4032D、エピクロンHP−7200L、エピクロンHP−7200、エピクロンHP−7200H、エピクロンHP−7200HH、エピクロンHP−7200HHH、エピクロンHP−4700、エピクロンHP−4710、エピクロンHP−4770、エピクロンHP−5000、エピクロンHP−6000、及びN500P−2(以上、DIC株式会社製の商品名)、NC−3000、NC−3000−L、NC−3000−H、NC−3100、CER−3000−L、NC−2000−L、XD−1000、NC−7000−L、NC−7300−L、EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H、EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、CER−1020、EPPN−201、BREN−S、BREN−10S(以上、日本化薬株式会社製の商品名)、YX−4000、YX−4000H、YL4121H、及びYX−8800(以上、三菱ケミカル株式会社製の商品名)からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
第一粉が有する樹脂組成物は、上記のうち一種のエポキシ樹脂を含有してよい。第一粉が有する樹脂組成物は、上記のうち複数種のエポキシ樹脂を含有してもよい。第一粉が有する樹脂組成物は、上記のエポキシ樹脂の中でも、ビフェニル型エポキシ樹脂(YX−4000H)及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(N500P−2)の両方を含有することが好ましい。
硬化剤は、低温から室温の範囲でエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤と、加熱に伴ってエポキシ樹脂を硬化させる加熱硬化型硬化剤と、に分類される。低温から室温の範囲でエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤は、例えば、脂肪族ポリアミン、ポリアミノアミド、及びポリメルカプタン等である。加熱硬化型硬化剤は、例えば、芳香族ポリアミン、酸無水物、フェノールノボラック樹脂、及びジシアンジアミド(DICY)等である。
低温から室温の範囲でエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を用いた場合、エポキシ樹脂の硬化物のガラス転移点は低く、エポキシ樹脂の硬化物は軟らかい傾向がある。その結果、コンパウンド粉から形成された成形体も軟らかくなり易い。一方、成形体の耐熱性を向上させる観点から、硬化剤は、好ましくは加熱硬化型の硬化剤、より好ましくはフェノール樹脂、さらに好ましくはフェノールノボラック樹脂であってよい。特に硬化剤としてフェノールノボラック樹脂を用いることで、ガラス転移点が高いエポキシ樹脂の硬化物が得られ易い。その結果、成形体の耐熱性及び機械強度が向上し易い。
フェノール樹脂は、例えば、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、サリチルアルデヒド型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ベンズアルデヒド型フェノールとアラルキル型フェノールとの共重合型フェノール樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、及びトリフェニルメタン型フェノール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。フェノール樹脂は、上記のうちの2種以上から構成される共重合体であってもよい。フェノール樹脂の市販品としては、例えば、荒川化学工業株式会社製のタマノル758、又は日立化成株式会社製のHP−850N等を用いてもよい。
フェノールノボラック樹脂は、例えば、フェノール類及び/又はナフトール類と、アルデヒド類と、を酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる樹脂であってよい。フェノールノボラック樹脂を構成するフェノール類は、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール及びアミノフェノールからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。フェノールノボラック樹脂を構成するナフトール類は、例えば、α‐ナフトール、β‐ナフトール及びジヒドロキシナフタレンからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。フェノールノボラック樹脂を構成するアルデヒド類は、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド及びサリチルアルデヒドからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
硬化剤は、例えば、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合物であってもよい。1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合物は、例えば、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、及び置換又は非置換のビフェノールからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
第一粉が有する樹脂組成物は、上記のうち一種のフェノール樹脂を含有してよい。第一粉が有する樹脂組成物は、上記のうち複数種のフェノール樹脂を備えてもよい。第一粉が有する樹脂組成物は、上記のうち一種の硬化剤を含有してよい。第一粉が有する樹脂組成物は、上記のうち複数種の硬化剤を含有してもよい。
エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応する硬化剤中の活性基(フェノール性OH基)の比率は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、好ましくは0.5〜1.5当量、より好ましくは0.9〜1.4当量、さらに好ましくは1.0〜1.2当量であってよい。硬化剤中の活性基の比率が0.5当量未満である場合、硬化後のエポキシ樹脂の単位重量当たりのOH量が少なくなり、樹脂組成物(エポキシ樹脂)の硬化速度が低下する。また硬化剤中の活性基の比率が0.5当量未満である場合、得られる硬化物のガラス転移温度が低くなったり、硬化物の充分な弾性率が得られなかったりする。一方、硬化剤中の活性基の比率が1.5当量を超える場合、コンパウンド粉から形成された成形体の硬化後の機械的強度が低下する傾向がある。ただし、硬化剤中の活性基の比率が上記範囲外である場合であっても、本発明に係る効果は得られる。
硬化促進剤は、例えば、エポキシ樹脂と反応してエポキシ樹脂の硬化を促進させる組成物であれば限定されない。硬化促進剤は、例えば、アルキル基置換イミダゾール、又はベンゾイミダゾール等のイミダゾール類であってよい。第一粉が有する樹脂組成物は、一種の硬化促進剤を備えてよい。第一粉が有する樹脂組成物は、複数種の硬化促進剤を備えてもよい。第一粉が樹脂組成物の成分として、硬化促進剤を含有することにより、コンパウンド粉の成形性及び離型性が向上し易い。また第一粉が樹脂組成物の成分として硬化促進剤を含有することにより、コンパウンド粉を用いて製造された成形体(例えば、電子部品)の機械的強度が向上したり、高温・高湿な環境下におけるコンパウンド粉の保存安定性が向上したりする。
硬化促進剤の配合量は、硬化促進効果が得られる量であればよく、特に限定されない。ただし、樹脂組成物の吸湿時の硬化性及び流動性を改善する観点からは、硬化促進剤の配合量は、100質量部のエポキシ樹脂に対して、好ましくは0.1〜30質量部、より好ましくは1〜15質量部であってよい。硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂及び硬化剤(例えばフェノール樹脂)の質量の合計に対して0.001質量部以上5質量部以下であることが好ましい。硬化促進剤の配合量が0.1質量部未満である場合、十分な硬化促進効果が得られ難い。硬化促進剤の配合量が30質量部を超える場合、コンパウンド粉の保存安定性が低下し易い。ただし、硬化促進剤の配合量及び含有量が上記範囲外である場合であっても、本発明に係る効果は得られる。
カップリング剤は、樹脂組成物と金属元素含有粒子との密着性を向上させ、コンパウンド粉から形成される成形体の可撓性及び機械的強度を向上させる。カップリング剤は、例えば、シラン系化合物(シランカップリング剤)、チタン系化合物、アルミニウム化合物(アルミニウムキレート類)、及びアルミニウム/ジルコニウム系化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。シランカップリング剤は、例えば、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、酸無水物系シラン及びビニルシランからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。特に、アミノフェニル系のシランカップリング剤が好ましい。コンパウンド粉は、上記のうち一種のカップリング剤を備えてよく、上記のうち複数種のカップリング剤を備えてもよい。
コンパウンド粉の環境安全性、リサイクル性、成形加工性及び低コストのために、コンパウンド粉は難燃剤を含んでよい。難燃剤は、例えば、臭素系難燃剤、鱗茎難燃剤、水和金属化合物系難燃剤、シリコーン系難燃剤、窒素含有化合物、ヒンダードアミン化合物、有機金属化合物及び芳香族エンプラからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。コンパウンド粉は、上記のうち一種の難燃剤を備えてよく、上記のうち複数種の難燃剤を備えてもよい。
[金属元素含有粒子]
金属元素含有粒子は、例えば、金属単体、合金及び金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有してよい。金属元素含有粒子は、例えば、金属単体、合金及び金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種からなっていてよい。合金は、固溶体、共晶及び金属間化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。合金とは、例えば、ステンレス鋼(Fe‐Cr系合金、Fe‐Ni‐Cr系合金等)であってよい。金属化合物とは、例えば、フェライト等の酸化物であってよい。金属元素含有粒子は、一種の金属元素又は複数種の金属元素を含んでよい。金属元素含有粒子に含まれる金属元素は、例えば、卑金属元素、貴金属元素、遷移金属元素、又は希土類元素であってよい。金属元素含有粉に含まれる金属元素は、例えば、鉄(Fe)、銅(Cu)、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、クロム(Cr)、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、鉛(Pb)、銀(Ag)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びジスプロシウム(Dy)からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。金属元素含有粒子は、金属元素以外の元素を含んでもよい。金属元素含有粒子は、例えば、酸素(О)、ベリリウム(Be)、リン(P)、ホウ素(B)、又はケイ素(Si)を含んでもよい。金属元素含有粒子は、磁性粉であってよい。金属元素含有粒子は、軟磁性合金、又は強磁性合金であってよい。金属元素含有粒子は、例えば、Fe‐Si系合金、Fe‐Si‐Al系合金(センダスト)、Fe‐Ni系合金(パーマロイ)、Fe‐Cu‐Ni系合金(パーマロイ)、Fe‐Co系合金(パーメンジュール)、Fe‐Cr‐Si系合金(電磁ステンレス鋼)、Nd‐Fe‐B系合金(希土類磁石)、Sm‐Fe‐N系合金(希土類磁石)、Al‐Ni‐Co系合金(アルニコ磁石)及びフェライトからなる群より選ばれる少なくとも一種からなる磁性粉であってよい。フェライトは、例えば、スピネルフェライト、六方晶フェライト、又はガーネットフェライトであってよい。金属元素含有粒子は、Cu‐Sn系合金、Cu‐Sn‐P系合金、Cu−Ni系合金、又はCu‐Be系合金等の銅合金であってもよい。金属元素含有粒子は、上記の元素及び組成物のうち一種を含んでよく、上記の元素及び組成物のうち複数種を含んでもよい。
金属元素含有粒子は、Fe単体であってもよい。金属元素含有粒子は、鉄を含む合金(Fe系合金)であってもよい。Fe系合金は、例えば、Fe‐Si‐Cr系合金、又はNd‐Fe‐B系合金であってよい。第一粉が、金属元素含有粒子としてFe単体及びFe系合金のうち少なくともいずれかを含む場合、高い占積率を有し、且つ磁気特性に優れる成形体をコンパウンド粉から作製し易い。金属元素含有粒子は、Feアモルファス合金であってもよい。Feアモルファス合金粉の市販品としては、例えば、AW2‐08、KUAMET‐6B2(以上、エプソンアトミックス株式会社製の商品名)、DAP MS3、DAP MS7、DAP MSA10、DAP PB、DAP PC、DAP MKV49、DAP 410L、DAP 430L、DAP HYBシリーズ(以上、大同特殊鋼株式会社製の商品名)、MH45D、MH28D、MH25D、及びMH20D(以上、神戸製鋼株式会社製の商品名)からなる群より選ばれる少なくとも一種が用いられてよい。
金属元素含有粒子の形状は、特に限定されない。個々の金属元素含有粒子は、例えば、球状、扁平形状、又は針状であってよい。第一粉は、平均粒子径が異なる複数種の金属元素含有粒子を含んでよい。
(第二粉の組成)
第二粉に含まれるワックスは、高級脂肪酸等の脂肪酸、及び脂肪酸エステルのうち少なくともいずれか一つであってよい。第二粉は複数種のワックスを含んでよい。コンパウンド粉の流動性が向上し易い観点において、ワックスは、脂肪酸を含有することが好ましい。
第二粉に含まれるワックスは、例えば、モンタン酸、ステアリン酸、12−オキシステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸類又はこれらのエステル;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアエン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、リノール酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸亜鉛等の脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘン酸アミド等の脂肪酸アミド;ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル;エチレングリコール、ステアリルアルコール等のアルコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びこれらの変性物からなるポリエーテル類;シリコーンオイル、シリコングリース等のポリシロキサン類;フッ素系オイル、フッ素系グリース、含フッ素樹脂粉末等のフッ素化合物;並びに、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、アマイドワックス、ポリプロピレンワックス、エステルワックス、カルナウバ、マイクロワックス等のワックス類;からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
モンタン酸ワックスの市販品としては、リコワックスE、リコワックスOP、リコルブE及びリコルブWE40(以上、クラリアントケミカルズ株式会社製の商品名)からなる群より選ばれる少なくとも一種を用いてもよい。ステアリン酸ワックスの市販品としては、花王株式会社製のルナックS‐50V(タイター:56℃)及びルナックS‐90V(融点:68℃)のうち少なくともいずれかを用いてもよい。ポリエチレンワックスの市販品としては、リコルブH12、リコワックスPE520、及びリコワックスPED191(以上、クラリアントケミカルズ株式会社製の商品名)からなる群より選ばれる少なくとも一種を用いてよい。アマイドワックスの市販品としては、リコルブFA1(クラリアントケミカルズ株式会社製の商品名)、及びDISPARLON6650(楠本化成株式会社製の商品名)のうち少なくともいずれかを用いてよい。コンパウンド粉の流動性、離型性、成形時の温度及び圧力、並びにワックスの融点、滴点及び溶融粘度等、コンパウンド粉の設計において要求される事項に応じて、第二粉に含まれるワックスが適宜選択されてよい。コンパウンド粉の流動性、離型性、成形時の温度及び圧力、並びにワックスの融点の観点において、ルナックS‐50V及びルナックS‐90Vのうち少なくともいずれかが第二粉に含まれることが特に好ましい。
(コンパウンド粉の製造方法)
金属元素含有粒子と樹脂組成物とを加熱しながら混合することで、樹脂組成物が金属元素含有粒子の表面の一部又は全体に付着して金属元素含有粒子を被覆して、第一粉が得られる。第一粉の作製後、第二粉を第一粉に加えることにより、コンパウンド粉が得られる。
第一粉の具体的な作製方法は、金属元素含有粒子の表面を樹脂組成物で覆うことができる方法であれば、特に限定されない。例えば、上述の樹脂組成物と金属元素含有粒子とを加熱しながらニーダー又は攪拌機で混練することで、軟化した樹脂組成物が金属元素含有粒子の表面を被覆する。
混練では、金属元素含有粒子、エポキシ樹脂等の樹脂、フェノール樹脂等の硬化剤、硬化促進剤、及びカップリング剤を槽内で混練してよい。金属元素含有粒子及びカップリング剤を槽内に投入して混合した後、樹脂、硬化剤、及び硬化促進剤を槽内へ投入して、槽内の原料を混練してもよい。樹脂、硬化剤、カップリング剤を槽内で混練した後、硬化促進剤を槽内入れて、更に槽内の原料を混練してもよい。予め樹脂、硬化剤、及び硬化促進剤の混合粉(樹脂混合粉)を作製して、続いて、金属元素含有粒子とカップリング剤とを混練して金属混合粉を作製して、続いて、金属混合粉と上記の樹脂混合粉とを混練してもよい。
ニーダーによる混練時間は、槽の容積、コンパウンド粉の製造量にもよるが、例えば、5分以上であることが好ましく、10分以上であることがより好ましく、20分以上であることがさらに好ましい。またニーダーによる混練時間は、120分以下であることが好ましく、60分以下であることがより好ましく、40分以下であることがさらに好ましい。混練時間が5分未満ある場合、混練が不十分であり、コンパウンド粉の成形性が損なわれ、コンパウンド粉の硬化度にばらつきが生じる。混練時間が120分を超える場合、例えば、槽内で樹脂組成物(例えばエポキシ樹脂及びフェノール樹脂)の硬化が進み、コンパウンド粉の流動性及び成形性が損なわれ易い。槽内の原料を加熱しながらニーダーで混練する場合、加熱温度は樹脂組成物の組成に依るので限定されない。加熱温度は、例えば、50℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましく、80℃以上であることがさらに好ましい。加熱温度は、150℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましく、110℃以下であることがさらに好ましい。加熱温度が上記の範囲内である場合、槽内の樹脂組成物が軟化して金属元素含有粒子の表面を被覆し易く、混練中の樹脂組成物の硬化が抑制され易い。
上記の混練によって作製された第一粉に、第二粉(例えば、既製のワックス粉)を加えて、これらを混合することにより、コンパウンド粉が完成される。
コンパウンド粉を所定の金型に充填して加圧により成形することで、タブレットを形成してもよい。タブレットの形状及び寸法は、特に制限はない。例えば、タブレットが円柱状である場合、タブレットの直径は5mm以上であってよく、タブレットの高さ(長さ)は5mm以上であってよい。タブレットの成形圧力は、例えば、500MPa以上であることが好ましく、1000MPa以上であることがより好ましく、2000MPa以上であるとさらに好ましい。
以下では実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
[コンパウンド粉の作製]
金属元素含有粒子として、以下の4種類の合金粉末をPE(ポリエチレン)製の袋に入れて封口した。以下において、「質量%」の単位で示される数値は、コンパウンド粉における各成分の含有量である。
16.3質量%のカルボニル鉄粉(純鉄粉、BASFジャパン株式会社製のSQI)
19.2質量%の鉄アモルファス合金の粉末(エプソンアトミックス株式会社製のKUAMET 6B2)
52.8質量%の鉄アモルファス合金の粉末(エプソンアトミックス株式会社製のKUAMET 9A4‐II)
7.7質量%のFeSiCr合金の粉末(新東工業株式会社製、D50=2μm)
両手で袋の封口部と袋の底部とを持ち、3分間袋を振って袋内の金属粉末を混合することにより、金属元素含有粒子(上記金属粉末の混合物)を調製した。合金粉末用の袋の寸法は、470mm×670mmであった。
樹脂組成物の原料として、下記の熱硬化性樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を別のPE製の袋に入れて封口した。両手で袋の封口部と袋の底部とを持ち、3分間袋を振って袋内の原料を混合することにより、樹脂組成物を調製した。樹脂組成物用の袋の寸法は、205×300mmであった。
1.71質量%のオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製のN500P‐2)
0.43質量%のビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製のエピコートYX‐4000H)
0.91質量%のノボラック型硬化剤(フェノールノボラック樹脂、日立化成株式会社製のHP−850N)
0.28質量%の硬化促進剤(2‐フェニル‐4‐メチルイミダゾール及びフェノール樹脂を含む混合物、日立化成株式会社製のHP−850NP)
上記の方法で調製された金属元素含有粒子と樹脂組成物とを、二軸加圧ニーダーの槽に入れた。さらにカップリング剤として、0.16質量%の長鎖メタクリルシラン(シランカップリング剤)を槽に入れた。長鎖メタクリルシランとしては、信越化学工業株式会社製のKBM−5803を用いた。続いて、槽の内容物をニーダーで加圧しながら混練した。混練中の槽内の温度は82℃であった。ニーダーの回転速度は40rpmであった。混練時間は1分であった。二軸加圧ニーダーとしては、日本スピンドル製造株式会社製の加圧混練機であるPS1‐5MHB‐H型ニーダーを用いた。
上記の混練によって得られた混合物の塊を自然冷却後に粉砕することにより、第一粉を得た。第一粉は、上記の金属元素含有粒子と、個々の金属元素含有粒子の表面を覆う上記の樹脂組成物と、を有していた。
49.85gの第一粉と0.15gのワックス粉(第二粉)とをディスポカップに入れた。カップ内の第一粉及び第二粉スパチュラで3分混合することにより、実施例1のコンパウンド粉を得た。ディスポカップの容積は100ccであった。実施例1のワックス粉(第二粉)としては、0.50質量%のステアリン酸の粉末と、0.01質量%のモンタン酸エステルの粉末とを用いた。ステアリン酸の粉末としては、花王株式会社製のルナックS‐90Vを用いた。モンタン酸エステルの粉末としては、クラリアントケミカルズ株式会社製の「Licowax E」を用いた。
[流動性の評価]
実施例1のコンパウンド粉をトランスファー試験機に仕込み、金型温度165℃、注入圧力4.7MPa、成形時間180秒で、コンパウンド粉のスパイラルフロー量を測定した。スパイラルフロー量とは、上記金型に形成された渦巻き曲線(アルキメデスのスパイラル)状の溝内において、軟化又は液化したコンパウンド粉が流れる長さである。つまりスパイラルフロー量とは、軟化又は液化したコンパウンド粉の流動距離である。加熱により軟化又は液化したコンパウンド粉が流動し易いほど、スパイラルフロー量は大きい。つまり、流動性に優れたコンパウンド粉のスパイラルフロー量は大きい。トランスファー試験機としては、株式会社小平製作所製の100KNトランスファー成型機(PZ−10型)を用いた。金型としては、ASTM D3123に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用いた。実施例1のスパイラルフロー量は、下記表1に示される。
(実施例2〜4)
実施例2〜4其々のコンパウンド粉の作製では、下記表1に示されるカップリング剤を用いた。また実施例2〜4其々のコンパウンド粉の作製では、下記表1に示されるワックス粉(第二粉)を用いた。これらの事項を除いて実施例1と同様の方法で、実施例2〜4其々のコンパウンド粉を個別に作製した。実施例1と同様の方法で、実施例2〜4其々のコンパウンド粉のスパイラルフロー量を測定した。実施例2〜4其々のスパイラルフロー量は、下記表1に示される。
(比較例1〜3)
比較例1〜3其々の樹脂組成物の調製では、下記表1に示されるワックス粉を、上記の熱硬化性樹脂、硬化剤及び硬化促進剤と均一に混合した。つまり比較例1〜3では、ニーダーを用いた上記混練を実施する前に、下記表1に示されるワックス粉を、熱硬化性樹脂、硬化剤及び硬化促進剤と混合した。しかし、比較例1〜3其々のコンパウンド粉の調製では、第二粉としてはワックス粉を用いなった。したがって、比較例1〜3其々のコンパウンドは、第一粉のみかなり、第一粉と分離可能な第二粉を含んでいなかった。換言すれば、比較例1〜3其々のコンパウンドを構成する個々の粒子は、上記の樹脂組成物とワックスとの混合物と、この混合物によって表面を覆われた金属元素含有粒子と、を有していた。また比較例1〜3其々のコンパウンド粉の作製では、下記表1に示されるカップリング剤を用いた。
上記の事項を除いて実施例1と同様の方法で、比較例1〜3其々のコンパウンド粉を個別に作製した。実施例1と同様の方法で、比較例1〜3其々のコンパウンド粉のスパイラルフロー量を測定した。比較例1〜3其々のスパイラルフロー量は、下記表1に示される。
下記表1中のKBM−503は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤(メタクリルシラン)である。
下記表1中のKBM−3063は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤(ヘキシルトリメトキシシラン)である。
下記表1中のKBM−403は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤(3‐グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)である。
下記表1中のKBM−13は、信越化学工業株式会社製のシランカップリング剤(メチルトリメトキシシラン)である。
下記表中のルナックS‐50Vは、花王株式会社製のワックス粉(ステアリン酸の粉末)である。
Figure 2019106812
表1に示される通り、いずれの実施例のスパイラルフロー量も、比較例1〜3其々のスパイラルフロー量よりも大きかった。
本発明に係るコンパウンド粉及びコンパウン粉から作製されたタブレットは、トランスファー成形における流動性及び成形性に優れており、高い工業的な価値を有している。

Claims (8)

  1. 金属元素含有粒子と、前記金属元素含有粒子を覆う樹脂組成物と、を含む第一粉と、
    ワックスを含む第二粉と、
    を備える、
    コンパウンド粉。
  2. 前記ワックスが脂肪酸を含有する、
    請求項1に記載のコンパウンド粉。
  3. 前記金属元素含有粒子が、鉄を含む合金である、
    請求項1又は2に記載のコンパウンド粉。
  4. 前記樹脂組成物が熱硬化性樹脂を含有する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンパウンド粉。
  5. 前記樹脂組成物がエポキシ樹脂を含有する、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンパウンド粉。
  6. 前記樹脂組成物がフェノール樹脂を含有する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンパウンド粉。
  7. 磁芯に用いられる、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンパウンド粉。
  8. トランスファー成形に用いられる、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のコンパウンド粉。
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