JP2021172686A - コンパウンドの製造方法、コンパウンド用マスターバッチ、コンパウンド、成形体、及びコンパウンドの硬化物 - Google Patents

コンパウンドの製造方法、コンパウンド用マスターバッチ、コンパウンド、成形体、及びコンパウンドの硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた機械的強度を有する成形体を作製できると共に、保存安定性に優れたコンパウンドを製造することができるコンパウンドの製造方法を提供すること。【解決手段】ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してマスターバッチを作製する工程と、マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂を混合する工程と、を備えるコンパウンドの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、コンパウンドの製造方法、コンパウンド用マスターバッチ、コンパウンド、成形体、及びコンパウンドの硬化物に関する。
金属粉末及び樹脂組成物を含むコンパウンドは、金属粉末の諸物性に応じて、多様な工業製品の原材料として利用される。例えば、コンパウンドは、インダクタ、封止材、電磁波シールド(EMIシールド)、又はボンド磁石等の原材料として利用される(下記特許文献1参照)。
特開2014−13803号公報
コンパウンドから工業製品を製造する場合、コンパウンドを型内へ供給及び充填したり、コイル等の部品を型内のコンパウンド中に埋め込んだりする。これらの工程ではコンパウンドの流動性が要求される。しかし、コンパウンドの流動性は、コンパウンドが長時間保存されることによって低下し易い。そのため、長時間保存されたコンパウンドを用いて工業製品を製造する場合、コンパウンドの型内への供給及び充填がし難くなるという問題がある。このような問題の発生を防ぐために、保存中に流動性が劣化し難い性質(保存安定性)がコンパウンドに要求される。また、コンパウンドから作製された成形体が工業製品として利用される場合、当該成形体には、コンパウンドの硬化後において高い機械的強度が要求される。
本発明は、優れた機械的強度を有する成形体を作製できると共に、保存安定性に優れたコンパウンドを製造することができるコンパウンドの製造方法を提供することを目的とする。本発明はまた、優れた機械的強度を有する成形体を作製できると共に、保存安定性に優れたコンパウンドを得るために用いられるコンパウンド用マスターバッチ、それを用いたコンパウンド、成形体、及びコンパウンドの硬化物を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るコンパウンドの製造方法は、ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してマスターバッチを作製する工程と、上記マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂を混合する工程と、を備える。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドの製造方法では、上記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含んでいてもよい。また、上記熱硬化性樹脂が更にフェノール樹脂を含んでいてもよい。更に、上記エポキシ樹脂が、ビフェニレンアラルキル型エポキシ樹脂及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでいてもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドの製造方法では、上記硬化剤がフェノール樹脂を含んでいてもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドの製造方法では、上記マスターバッチにおける上記ウレア系硬化促進剤に対する上記硬化剤の質量比が、3.4〜5.0であってもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドの製造方法では、上記コンパウンドにおける上記金属元素含有粉の含有量が、上記コンパウンドの全量を基準として90質量%以上100質量%未満であってもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドの製造方法では、上記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含み、上記コンパウンドにおける上記ウレア系硬化促進剤の含有量が、上記エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部以上10質量部以下であってもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドの製造方法では、上記マスターバッチを作製する工程において、上記硬化剤が溶融する温度まで加熱しながら混合してもよい。
本発明の一側面に係るコンパウンド用マスターバッチは、ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してなるものである。
本発明の一側面に係る上記コンパウンド用マスターバッチでは、上記硬化剤がフェノール樹脂を含んでいてもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンド用マスターバッチでは、上記ウレア系硬化促進剤に対する上記硬化剤の質量比が、3.4〜5.0であってもよい。
本発明の一側面に係るコンパウンドは、上記コンパウンド用マスターバッチと、金属元素含有粉と、熱硬化性樹脂と、を含有する。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドでは、上記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含んでいてもよい。また、上記熱硬化性樹脂が更にフェノール樹脂を含んでいてもよい。更に、上記エポキシ樹脂が、ビフェニレンアラルキル型エポキシ樹脂及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでいてもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドでは、上記金属元素含有粉の含有量が、90質量%以上100質量%未満であってもよい。
本発明の一側面に係る上記コンパウンドでは、上記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含み、上記ウレア系硬化促進剤の含有量が、上記エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部以上10質量部以下であってもよい。
本発明の一側面に係る成形体は、上記コンパウンドを含む。
本発明の一側面に係る硬化物は、上記コンパウンドの硬化物である。
本発明によれば、優れた機械的強度を有する成形体を作製できると共に、保存安定性に優れたコンパウンドを製造することができるコンパウンドの製造方法を提供することができる。本発明はまた、優れた機械的強度を有する成形体を作製できると共に、保存安定性に優れたコンパウンドを得るために用いられるコンパウンド用マスターバッチ、それを用いたコンパウンド、成形体、及びコンパウンドの硬化物を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。
<コンパウンドの製造方法の概要>
本実施形態に係るコンパウンドの製造方法は、ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してマスターバッチを作製する工程(以下、「マスターバッチ作製工程」とも言う)と、上記マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂を混合する工程(以下、「コンパウンド作製工程」とも言う)と、を備える。
上記製造方法によれば、優れた機械的強度を有する成形体を作製できると共に、保存安定性に優れたコンパウンドを製造することができる。かかる効果が奏される理由について、本発明者らは以下のように推察している。ウレア系硬化促進剤は、一定温度以上になることで促進剤自体が開裂し、硬化促進能を発現する性質を有する。そして、開裂する前までは硬化促進能は潜在化しているため、コンパウンドを長時間保存した場合であっても熱硬化性樹脂の硬化反応が進み難く、流動性が劣化し難い。そのため、ウレア系硬化促進剤を用いることで、優れた保存安定性を有するコンパウンドを製造することができる。なお、イミダゾール系硬化促進剤を用いた場合には、室温で容易に硬化反応が進行するため十分な保存安定性が得られない。また、潜在化能を持たせたイミダゾール系硬化促進剤が知られているが、ウレア系硬化促進剤をコンパウンドに用いた場合には、イミダゾール系潜在性硬化促進剤を用いた場合よりも優れた保存安定性を得ることができる。一方で、ウレア系硬化促進剤を使用すると、コンパウンドの保存安定性は向上するものの、成形体の機械的強度(曲げ強度等)が低下する傾向があることを本発明者らは見出した。これは、熱硬化性樹脂とウレア系硬化促進剤との相溶性が必ずしも高くなく、コンパウンド中でウレア系硬化促進剤の分散が不十分となって偏在化し、硬化の進行が不均一となるためであると推察される。これに対し、上記製造方法によれば、予めウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してマスターバッチを作製し、これを金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂と混合することで、ウレア系硬化促進剤の偏在化を防ぐことができ、成形体の機械的強度の低下を抑制することができる。そのため、上記製造方法により製造されたコンパウンドは、優れた保存安定性を有すると共に、優れた機械的強度を有する成形体を作製することが可能となる。
以下、本実施形態に係るコンパウンドの製造方法が備える各工程について説明する。
<マスターバッチ作製工程>
マスターバッチ作製工程では、ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してマスターバッチを作製する。ウレア系硬化促進剤と硬化剤との混合は、加熱しながら行ってもよく、硬化剤が溶融する温度まで加熱しながら混合してもよい。マスターバッチ作製工程では、例えば、ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを加熱しながら、攪拌機で混合してもよい。マスターバッチ作製工程により、硬化剤中にウレア系硬化促進剤が十分に分散されたマスターバッチを得ることができる。
混合時の加熱温度は、混合する硬化剤及びウレア系硬化促進剤の種類に応じて適宜調整されるが、ウレア系硬化促進剤の分散性がより向上する観点から、140℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましく、160℃以上であることがさらに好ましい。
混合時間は、混合機械の種類、混合機械の容積、マスターバッチの製造量にもよるが、例えば、10分以上であることが好ましく、20分以上であることがより好ましく、30分以上であることがさらに好ましい。また混合時間は、5時間以下であることが好ましく、2時間以下であることがより好ましく、1時間以下であることがさらに好ましい。混合時間が10分以上であると、マスターバッチ中でのウレア系硬化促進剤の分散性が良好となり、コンパウンドの硬化度のばらつきが抑制され、成形体の機械的強度がより向上する傾向がある。
マスターバッチ作製工程は、例えば以下の手順で行うことができる。まず、攪拌機等の混合手段に硬化剤を投入し、所定の温度に加熱して硬化剤を溶融させる。次に、溶融した硬化剤にウレア系硬化促進剤を投入し、加熱しながら混合手段で十分に混合する。次に、得られた混合物を混合手段から取り出し、冷却する。次に、必要に応じて、冷却後の塊状の混合物を、コンパウンド作製時に秤量及び混合し易くするために、所望の粒度まで粉砕する。これにより、マスターバッチを得ることができる。ただし、マスターバッチ作製工程の手順はこれに限定されない。
マスターバッチにおけるウレア系硬化促進剤に対する硬化剤の質量比(硬化剤の質量/ウレア系硬化促進剤の質量)は、3.4〜5.0であってもよく、3.5〜4.6であってもよく、3.9〜4.1であってもよい。上記質量比が3.4未満であると、マスターバッチが分散不足になる傾向がある。
マスターバッチ作製工程で使用するウレア系硬化促進剤は、コンパウンドを構成するウレア系硬化促進剤の全量であってもよく、一部であってもよい。コンパウンド中でのウレア系硬化促進剤の偏在化を抑制する観点から、マスターバッチ作製工程で使用するウレア系硬化促進剤の量は、コンパウンドを構成するウレア系硬化促進剤の全量を基準として50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることが更に好ましい。
マスターバッチ作製工程で使用する硬化剤は、コンパウンドを構成する硬化剤の全量であってもよく、一部であってもよい。硬化剤は、ウレア系硬化促進剤と比較してコンパウンド中で偏在化し難いため、コンパウンドを構成する硬化剤の一部をマスターバッチ作製工程で配合し、その後の工程で残部を配合してもよい。その場合、マスターバッチ中及びコンパウンド中での硬化剤の含有量の調整が容易であると共に、マスターバッチ作製工程での処理量が減少するため、作業性が向上する。
<コンパウンド作製工程>
コンパウンド作製工程では、上記マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂を混合する。混合して得られた混合粉を、ニーダー、ロール等で混練してもよい。マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂の加熱及び混合により、マスターバッチ及び熱硬化性樹脂が金属元素含有粉を構成する金属元素含有粒子の表面の一部又は全体に付着して当該粒子を被覆し、熱硬化性樹脂中のエポキシ樹脂等の樹脂の一部又は全部が半硬化物になる。その結果、コンパウンドが得られる。コンパウンド作製工程では、マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂の他に、コンパウンドを構成する他の成分を混合してもよい。他の成分としては、カップリング剤、離型剤、添加剤等が挙げられる。本明細書において、コンパウンドを構成する成分のうち、金属元素含有粉と必要に応じて用いられる有機溶媒とを除く残りの成分(不揮発性成分)を、場合により樹脂組成物と言う。マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂の加熱及び混合によって得られた粉末に、さらに離型剤を加えることによって、コンパウンドを得てもよい。予め樹脂組成物と離型剤とが混合されていてもよい。
混練では、マスターバッチ、金属元素含有粉、熱硬化性樹脂、及びカップリング剤等の成分を槽内で混練してよい。金属元素含有粉及びカップリング剤を槽内に投入して混合した後、マスターバッチ、及び熱硬化性樹脂を槽内へ投入して、槽内の原料を混練してもよい。予めマスターバッチ、及び熱硬化性樹脂の混合粉(樹脂混合粉)を作製して、続いて、金属元素含有粉とカップリング剤とを混練して金属混合粉を作製して、続いて、金属混合粉と上記の樹脂混合粉とを混練してもよい。
混練時間は、混練機械の種類、混練機械の容積、コンパウンドの製造量にもよるが、例えば、1分以上であることが好ましく、2分以上であることがより好ましく、3分以上であることがさらに好ましい。また混練時間は、20分以下であることが好ましく、15分以下であることがより好ましく、10分以下であることがさらに好ましい。混練時間が1分未満である場合、混練が不十分であり、コンパウンドの成形性が損なわれ、コンパウンドの硬化度にばらつきが生じる場合がある。混練時間が20分を超える場合、例えば、槽内で樹脂組成物(例えばエポキシ樹脂及びフェノール樹脂)の硬化が進み、コンパウンドの流動性及び成形性が損なわれ易い。槽内の原料を加熱しながらニーダーで混練する場合、加熱温度は、例えば、エポキシ樹脂等の半硬化物(Bステージのエポキシ樹脂)が生成し、且つエポキシ樹脂等の硬化物(Cステージのエポキシ樹脂)の生成が抑制される温度であればよい。加熱温度は、硬化促進剤の活性化温度よりも低い温度であってよい。加熱温度は、例えば、50℃以上であることが好ましく、60℃以上であることがより好ましく、70℃以上であることがさらに好ましい。加熱温度は、150℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましく、110℃以下であることがさらに好ましい。加熱温度が上記の範囲内である場合、槽内の樹脂組成物が軟化して金属元素含有粉を構成する金属元素含有粒子の表面を被覆し易く、エポキシ樹脂等の半硬化物が生成し易く、混練中のエポキシ樹脂等の完全な硬化が抑制され易い。
<コンパウンドの概要>
本実施形態に係るコンパウンドは、ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してなるマスターバッチ(コンパウンド用マスターバッチ)と、金属元素含有粉と、熱硬化性樹脂と、を含有する。金属元素含有粉は、複数(多数)の金属元素含有粒子から構成される。金属元素含有粉は、例えば、金属単体、合金及び金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有してよい。熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含有してよく、更にフェノール樹脂等の硬化剤を含有してよい。コンパウンドは更に、カップリング剤、離型剤、添加剤等を含有してよい。樹脂組成物は、上述した通り、マスターバッチ、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂及び硬化剤等)、カップリング剤、離型剤、及び添加剤を包含し得る成分であって、有機溶媒と金属元素含有粉とを除く残りの成分(不揮発性成分)である。樹脂組成物は、エポキシ樹脂に加えて、別の樹脂を含有してよい。添加剤は、例えば、難燃剤、又は潤滑剤等である。コンパウンドは、粉末(コンパウンド粉)であってよい。
コンパウンドは、金属元素含有粉と、当該金属元素含有粉を構成する個々の金属元素含有粒子の表面に付着した樹脂組成物と、を備えてよい。樹脂組成物は、当該粒子の表面の全体を覆っていてもよく、当該粒子の表面の一部のみを覆っていてもよい。コンパウンドは、未硬化の樹脂組成物と、金属元素含有粉と、を備えてよい。コンパウンドは、樹脂組成物の半硬化物(例えばBステージの樹脂組成物)と、金属元素含有粉と、を備えてよい。コンパウンドは、未硬化の樹脂組成物、及び樹脂組成物の半硬化物の両方を備えてもよい。コンパウンドは、金属元素含有粉と樹脂組成物とからなっていてよい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は、180g/eq以上240g/eq以下、又は190g/eq以上220g/eq以下であってよい。エポキシ当量が小さい樹脂を用いると、成形体の機械的強度が高くなり易い。
コンパウンドにおける金属元素含有粉の含有量は、コンパウンド全体の質量に対して、90質量%以上100質量%未満であることが好ましい。金属元素含粉の含有量が多くなると、成形体の離型性が担保し難く、作業性に劣る傾向がある。成形体の電気特性の観点から、金属元素含有粉の含有量は、90質量%以上が好ましく、92質量%以上がより好ましく、94質量%以上がさらに好ましく、96質量%以上が特に好ましい。金属元素含有粉の含有量は、98質量%以下であってよい。
コンパウンドにおける樹脂組成物の含有量は、コンパウンド全体の質量(例えば、金属元素含有粉及び樹脂組成物の質量の合計)を基準として、0.2質量%以上10質量%以下であってよく、好ましくは4質量%以上6質量%以下であってよい。
樹脂組成物におけるマスターバッチの含有量は、樹脂組成物全量を基準として、5質量%以上40質量%以下、又は10質量%以上30質量%以下であってよい。マスターバッチの含有量が上記の範囲内である場合、コンパウンドの保存安定性と成形体の機械的強度とを両立させ易い。
金属元素含有粉の平均粒子径は、特に限定されないが、例えば、1μm以上300μm以下であってよい。平均粒子径は、例えば粒度分布計によって測定されてよい。金属元素含有粉を構成する個々の金属元素含有粒子の形状は限定されないが、例えば、球状、扁平形状、角柱状又は針状であってよい。コンパウンドは、平均粒子径が異なる複数種の金属元素含有粉を備えてよい。
コンパウンドに含まれる金属元素含有粉の組成又は組合せに応じて、コンパウンドから形成される成形体の電磁気的特性等の諸特性を自在に制御し、当該成形体を様々な工業製品又はそれらの原材料に利用することができる。コンパウンドを用いて製造される工業製品は、例えば、自動車、医療機器、電子機器、電気機器、情報通信機器、家電製品、音響機器、及び一般産業機器であってよい。例えば、コンパウンドが金属元素含有粉としてSm−Fe−N系合金又はNd−Fe−B系合金等の永久磁石を含む場合、コンパウンドは、ボンド磁石の原材料として利用されてよい。コンパウンドが金属元素含有粉としてFe−Si−Cr系合金又はフェライト等の軟磁性粉を含む場合、コンパウンドは、インダクタ(例えばEMIフィルタ)又はトランスの原材料(例えば磁芯)として利用されてよい。コンパウンドが金属元素含有粉として鉄と銅とを含む場合、コンパウンドから形成された成形体(例えばシート)は、電磁波シールドとして利用されてよい。
<コンパウンドの組成>
(樹脂組成物)
樹脂組成物は、金属元素含有粉を構成する金属元素含有粒子の結合材(バインダ)としての機能を有し、コンパウンドから形成される成形体に機械的強度を付与する。例えば、コンパウンドに含まれる樹脂組成物は、金型を用いてコンパウンドが高圧で成形される際に、金属元素含有粒子の間に充填され、当該粒子を互いに結着する。成形体中の樹脂組成物を硬化させることにより、樹脂組成物の硬化物が金属元素含有粒子同士をより強固に結着して、成形体の機械的強度が向上する。
樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含有する。熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含有してよい。コンパウンドが、熱硬化性樹脂の中でも比較的に流動性に優れたエポキシ樹脂を含むことにより、コンパウンドの流動性、保存安定性、及び成形性が向上する。また、コンパウンドはエポキシ樹脂に加えて他の樹脂を含んでもよい。例えば、樹脂組成物は、熱硬化性樹脂として、フェノール樹脂及びポリアミドイミド樹脂のうち少なくも一種を含んでもよい。樹脂組成物がエポキシ樹脂及びフェノール樹脂の両方を含む場合、フェノール樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として機能してもよい。コンパウンドに含まれる樹脂は、熱硬化性樹脂のみであってよく、熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂のみ、又はエポキシ樹脂及びフェノール樹脂のみであってもよい。樹脂組成物は、熱可塑性樹脂を含んでもよい。熱可塑性樹脂は、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。樹脂組成物は、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の両方を含んでよい。樹脂組成物は、シリコーン樹脂を含んでもよい。
エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂の中でも流動性に優れているので、樹脂組成物はエポキシ樹脂を含有することが好ましい。エポキシ樹脂は、例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する樹脂であってよい。
エポキシ樹脂は、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジフェニルメタン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂、ナフトール類とフェノール類との共重合型エポキシ樹脂、アラルキル型フェノール樹脂のエポキシ化物、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール骨格を含有するエポキシ樹脂、アルコール類のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テルペン変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、シクロペンタジエン型エポキシ樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジル型又はメチルグリシジル型のエポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、トリメチロールプロパン型エポキシ樹脂、及びオレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
流動性に優れている観点において、エポキシ樹脂は、ビフェニル型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂、サリチルアルデヒドノボラック型エポキシ樹脂、及びナフトールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
硬化物強度の観点において、エポキシ樹脂は、ビフェニレンアラルキル型エポキシ樹脂及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってもよい。
エポキシ樹脂は、結晶性のエポキシ樹脂であってよい。結晶性のエポキシ樹脂の分子量は比較的低いにもかかわらず、結晶性のエポキシ樹脂は比較的高い融点を有し、且つ流動性に優れる。結晶性のエポキシ樹脂(結晶性の高いエポキシ樹脂)は、例えば、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、チオエーテル型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。結晶性のエポキシ樹脂の市販品は、例えば、エピクロン860、エピクロン1050、エピクロン1055、エピクロン2050、エピクロン3050、エピクロン4050、エピクロン7050、エピクロンHM−091、エピクロンHM−101、エピクロンN−730A、エピクロンN−740、エピクロンN−770、エピクロンN−775、エピクロンN−865、エピクロンHP−4032D、エピクロンHP−7200L、エピクロンHP−7200、エピクロンHP−7200H、エピクロンHP−7200HH、エピクロンHP−7200HHH、エピクロンHP−4700、エピクロンHP−4710、エピクロンHP−4770、エピクロンHP−5000、エピクロンHP−6000、N500P−2、及びN500P−10(以上、DIC株式会社製の商品名)、NC−3000、NC−3000−L、NC−3000−H、NC−3100、CER−3000−L、NC−2000−L、XD−1000、NC−7000−L、NC−7300−L、EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H、EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、CER−1020、EPPN−201、BREN−S、BREN−10S(以上、日本化薬株式会社製の商品名)、YX−4000、YX−4000H、YL4121H、及びYX−8800(以上、三菱ケミカル株式会社製の商品名)、VG−3101L(株式会社プリンテック製の商品名)からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
樹脂組成物は、上記のうち一種のエポキシ樹脂を含有してよい。樹脂組成物は、上記のうち複数種のエポキシ樹脂を含有してもよい。樹脂組成物は、上記のエポキシ樹脂の中でも、ビフェニレンアラルキル型エポキシ樹脂(NC−3000)、3官能エポキシ樹脂(VG−3101L)の両方を含有してよい。
硬化剤は、低温から室温の範囲でエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤と、加熱に伴ってエポキシ樹脂を硬化させる加熱硬化型硬化剤と、に分類される。低温から室温の範囲でエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤は、例えば、脂肪族ポリアミン、ポリアミノアミド、及びポリメルカプタン等である。加熱硬化型硬化剤は、例えば、芳香族ポリアミン、酸無水物、フェノールノボラック樹脂、及びジシアンジアミド(DICY)等である。
低温から室温の範囲でエポキシ樹脂を硬化させる硬化剤を用いた場合、エポキシ樹脂の硬化物のガラス転移点は低く、エポキシ樹脂の硬化物は軟らかい傾向がある。その結果、コンパウンドから形成された成形体も軟らかくなり易い。一方、成形体の耐熱性を向上させる観点から、硬化剤は、好ましくは加熱硬化型の硬化剤、より好ましくはフェノール樹脂、さらに好ましくはフェノールノボラック樹脂であってよい。特に硬化剤としてフェノールノボラック樹脂を用いることで、ガラス転移点が高いエポキシ樹脂の硬化物が得られ易い。その結果、成形体の耐熱性及び機械的強度が向上し易い。
フェノール樹脂は、例えば、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、サリチルアルデヒド型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ベンズアルデヒド型フェノールとアラルキル型フェノールとの共重合型フェノール樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、多環芳香環変性フェノール樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、及びトリフェニルメタン型フェノール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。フェノール樹脂は、上記のうちの2種以上から構成される共重合体であってもよい。フェノール樹脂の市販品としては、例えば、荒川化学工業株式会社製のタマノル758、又は日立化成株式会社製のHP−850N等を用いてもよい。
フェノールノボラック樹脂は、例えば、フェノール類及び/又はナフトール類と、アルデヒド類と、を酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られる樹脂であってよい。フェノールノボラック樹脂を構成するフェノール類は、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール及びアミノフェノールからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。フェノールノボラック樹脂を構成するナフトール類は、例えば、α−ナフトール、β−ナフトール及びジヒドロキシナフタレンからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。フェノールノボラック樹脂を構成するアルデヒド類は、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド及びサリチルアルデヒドからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
硬化剤は、例えば、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合物であってもよい。1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合物は、例えば、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、及び置換又は非置換のビフェノールからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
樹脂組成物は、上記のうち一種のフェノール樹脂を含有してよい。樹脂組成物は、上記のうち複数種のフェノール樹脂を備えてもよい。樹脂組成物は、上記のうち一種の硬化剤を含有してよい。樹脂組成物は、上記のうち複数種の硬化剤を含有してもよい。
エポキシ樹脂中のエポキシ基と反応する硬化剤中の活性基(フェノール性OH基)の比率は、エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、好ましくは0.5〜1.5当量、より好ましくは0.6〜1.4当量、さらに好ましくは0.8〜1.2当量であってよい。ここで、上記比率は、マスターバッチに含まれる硬化剤中の活性基も含めた比率である。硬化剤中の活性基の比率が0.5当量未満である場合、得られる硬化物の充分な弾性率が得られ難い。一方、硬化剤中の活性基の比率が1.5当量を超える場合、コンパウンドから形成された成形体の硬化後の機械的強度が低下する傾向がある。ただし、硬化剤中の活性基の比率が上記範囲外である場合であっても、本発明に係る効果は得られる。
樹脂組成物は、マスターバッチを含有する。マスターバッチは、ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してなるものである。硬化剤としては、上述した熱硬化性樹脂に用いられる硬化剤と同じものを使用することができる。
ウレア系硬化促進剤は、熱硬化性樹脂の硬化を促進させる成分である。熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む場合、ウレア系硬化促進剤はエポキシ樹脂と反応してエポキシ樹脂の硬化を促進させる。ウレア系硬化促進剤をマスターバッチ化して用いることで、コンパウンドの保存安定性、成形性及び離型性が向上し易い。また、ウレア系硬化促進剤をマスターバッチ化して用いることで、コンパウンドを用いて製造された成形体(例えば、電子部品)の機械的強度を向上できる。
ウレア系硬化促進剤としては、ウレア基を有する硬化促進剤であれば特に限定されないが、保存安定性の向上の観点から、アルキルウレア基を有するアルキルウレア系硬化促進剤であることが好ましい。アルキルウレア基を有するアルキルウレア系硬化促進剤としては、芳香族アルキルウレア及び脂肪族アルキルウレアが挙げられ、市販品としてはU−CAT3512T(商品名、サンアプロ株式会社製、芳香族ジメチルウレア)及びU−CAT3513N(商品名、サンアプロ株式会社製、脂肪族ジメチルウレア)等が挙げられる。
コンパウンドにおけるウレア系硬化促進剤の含有量は、硬化促進効果が得られる量であればよく、特に限定されない。ただし、コンパウンドの保存安定性、硬化性及び流動性をバランス良く改善する観点からは、ウレア系硬化促進剤の含有量は、100質量部のエポキシ樹脂に対して、好ましくは0.1質量部以上30質量部以下、より好ましくは1質量部以上15質量部以下、更に好ましくは1質量部以上10質量部以下である。ウレア系硬化促進剤の含有量が0.1質量部未満である場合、十分な硬化促進効果が得られ難い。ウレア系硬化促進剤の含有量が30質量部を超える場合、コンパウンドの保存安定性が低下し易い。ただし、ウレア系硬化促進剤の含有量が上記範囲外である場合であっても、本発明に係る効果は得られる。同様の観点から、ウレア系硬化促進剤の含有量は、コンパウンドに含まれる熱硬化性樹脂(マスターバッチに含まれる硬化剤も含む)の全量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上5質量部以下である。
マスターバッチ及び/又はコンパウンドは、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、ウレア系硬化促進剤以外の他の硬化促進剤を含有してもよい。他の硬化促進剤は、熱硬化性樹脂の硬化を促進させる成分であれば限定されない。他の硬化促進剤としては、例えば、アルキル基置換イミダゾール及びベンゾイミダゾール等のイミダゾール類、並びに、リン系硬化促進剤等が挙げられる。他の硬化促進剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化促進剤に占めるウレア系硬化促進剤の割合は、本発明の効果を十分に得る観点から、硬化促進剤全量を基準として、50〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましく、90〜100質量%であることが更に好ましい。
樹脂組成物は、カップリング剤を含有してもよい。カップリング剤は、樹脂組成物と、金属元素含有粉を構成する金属元素含有粒子との密着性を向上させ、コンパウンドから形成される成形体の可撓性及び機械的強度を向上させる。カップリング剤は、例えば、シラン系化合物(シランカップリング剤)、チタン系化合物、アルミニウム化合物(アルミニウムキレート類)、及びアルミニウム/ジルコニウム系化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。シランカップリング剤は、例えば、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、酸無水物系シラン及びビニルシランからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。特に、アミノフェニル系のシランカップリング剤が好ましい。樹脂組成物は、上記のうち一種のカップリング剤を含有してよく、上記のうち複数種のカップリング剤を含有してもよい。
樹脂組成物は、ワックスを含有してよい。ワックスは、コンパウンドの成形(例えばトランスファー成形)におけるコンパウンドの流動性を高めると共に、離型剤として機能する。ワックスは、高級脂肪酸等の脂肪酸、及び脂肪酸エステルのうち少なくともいずれか一つであってよい。
ワックスは、例えば、モンタン酸、ステアリン酸、12−オキシステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸類又はこれらのエステル;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアエン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、リノール酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸亜鉛等の脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチロールベヘン酸アミド等の脂肪酸アミド;ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル;エチレングリコール、ステアリルアルコール等のアルコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びこれらの変性物からなるポリエーテル類;シリコーンオイル、シリコングリース等のポリシロキサン類;フッ素系オイル、フッ素系グリース、含フッ素樹脂粉末等のフッ素化合物;並びに、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、アマイドワックス、ポリプロピレンワックス、エステルワックス、カルナウバ、マイクロワックス等のワックス類;からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。
コンパウンドに含まれるワックスの含有量は、コンパウンド全量を基準として、0.08質量%以上0.20質量%以下、又は0.10質量%以上0.15質量%以下であってよい。ワックスの含有量が上記範囲の下限値以上であることで、コンパウンドの流動性及び離型性がより向上し易く、上限値以下であることで、コンパウンドを用いて製造された成形体の機械的強度の低下を抑制し易い。
コンパウンドの環境安全性、リサイクル性、成形加工性及び低コストのために、コンパウンドは添加剤として難燃剤を含んでよい。難燃剤は、例えば、臭素系難燃剤、鱗茎難燃剤、水和金属化合物系難燃剤、シリコーン系難燃剤、窒素含有化合物、ヒンダードアミン化合物、有機金属化合物及び芳香族エンプラからなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。樹脂組成物は、上記のうち一種の難燃剤を含有してよく、上記のうち複数種の難燃剤を含有してもよい。
(金属元素含有粉)
金属元素含有粉は、例えば、金属単体、合金及び金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有してよい。金属元素含有粉の比重(密度)は、例えば、5g/cm以上であってよい。金属元素含有粉は、例えば、金属単体、合金及び金属化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種からなっていてよい。合金は、固溶体、共晶及び金属間化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでよい。合金とは、例えば、ステンレス鋼(Fe−Cr系合金、Fe−Ni−Cr系合金等)であってよい。金属化合物とは、例えば、フェライト等の酸化物であってよい。金属元素含有粉は、一種の金属元素又は複数種の金属元素を含んでよい。金属元素含有粉に含まれる金属元素は、例えば、卑金属元素、貴金属元素、遷移金属元素、又は希土類元素であってよい。コンパウンドは、一種の金属元素含有粉を含んでよく、複数種の金属元素含有粉を含んでもよい。
金属元素含有粉は上記の組成物に限定されない。金属元素含有粉に含まれる金属元素は、例えば、鉄(Fe)、銅(Cu)、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、クロム(Cr)、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、鉛(Pb)、銀(Ag)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)及びジスプロシウム(Dy)からなる群より選ばれる少なくとも一種であってよい。金属元素含有粉は、金属元素以外の元素を含んでもよい。金属元素含有粉は、例えば、酸素(О)、ベリリウム(Be)、リン(P)、ホウ素(B)、又はケイ素(Si)を含んでもよい。金属元素含有粉は、磁性粉であってよい。金属元素含有粉は、軟磁性合金、又は強磁性合金であってよい。金属元素含有粉は、例えば、Fe−Si系合金、Fe−Si−Al系合金(センダスト)、Fe−Ni系合金(パーマロイ)、Fe−Cu−Ni系合金(パーマロイ)、Fe−Co系合金(パーメンジュール)、Fe−Cr−Si系合金(電磁ステンレス鋼)、Nd−Fe−B系合金(希土類磁石)、Sm−Fe−N系合金(希土類磁石)、Al−Ni−Co系合金(アルニコ磁石)及びフェライトからなる群より選ばれる少なくとも一種からなる磁性粉であってよい。フェライトは、例えば、スピネルフェライト、六方晶フェライト、又はガーネットフェライトであってよい。金属元素含有粉は、Cu−Sn系合金、Cu−Sn−P系合金、Cu−Ni系合金、又はCu−Be系合金等の銅合金であってもよい。金属元素含有粉は、上記の元素及び組成物のうち一種を含んでよく、上記の元素及び組成物のうち複数種を含んでもよい。
金属元素含有粉は、Fe単体であってもよい。金属元素含有粉は、鉄を含む合金(Fe系合金)であってもよい。Fe系合金は、例えば、Fe−Si−Cr系合金、又はNd−Fe−B系合金であってよい。金属元素含有粉は、アモルファス系鉄粉及びカルボニル鉄粉のうち少なくともいずれかであってもよい。金属元素含有粉がFe単体及びFe系合金のうち少なくともいずれかを含む場合、高い占積率を有し、且つ磁気特性に優れる成形体をコンパウンドから作製し易い。金属元素含有粉は、Feアモルファス合金であってもよい。Feアモルファス合金粉の市販品としては、例えば、AW2−08、KUAMET−6B2(以上、エプソンアトミックス株式会社製の商品名)、DAP MS3、DAP MS7、DAP MSA10、DAP PB、DAP PC、DAP MKV49、DAP 410L、DAP 430L、DAP HYBシリーズ(以上、大同特殊鋼株式会社製の商品名)、MH45D、MH28D、MH25D、及びMH20D(以上、神戸製鋼株式会社製の商品名)からなる群より選ばれる少なくとも一種が用いられてよい。
<成形体>
本実施形態に係る成形体は、上記のコンパウンドを備えてよい。本実施形態に係る成形体は、上記のコンパウンドの硬化物を備えてよい。成形体は、コンパウンドのみからなっていてよい。成形体は、未硬化の樹脂組成物、樹脂組成物の半硬化物(Bステージの樹脂組成物)、及び樹脂組成物の硬化物(Cステージの樹脂組成物)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでいてよい。
<成形体の製造方法>
本実施形態に係る成形体の製造方法は、コンパウンドを金型中で加圧する工程を備えてよい。成形体の製造方法は、コンパウンドを金型中で加圧する工程のみを備えてよく、当該工程に加えてその他の工程を備えてもよい。成形体の製造方法は、第一工程、第二工程及び第三工程を備えてもよい。以下では、各工程の詳細を説明する。
第一工程では、上記の方法でコンパウンドを作製する。
第二工程では、コンパウンドを金型中で加圧することにより、成形体(Bステージの成形体)を得る。ここで、樹脂組成物が、金属元素含有粉を構成する個々の金属元素含有粒子間に充填される。そして樹脂組成物は、結合材(バインダ)として機能し、金属元素含有粒子同士を互いに結着する。
第三工程では、成形体を熱処理によって硬化させ、Cステージの成形体を得る。熱処理の温度は、成形体中の樹脂組成物が十分に硬化する温度であればよい。熱処理の温度は、好ましくは100℃以上300℃以下、より好ましくは150℃以上250℃以下であってよい。成形体中の金属元素含有粉の酸化を抑制するために、熱処理を不活性雰囲気下で行うことが好ましい。熱処理温度が300℃を超える場合、熱処理の雰囲気に不可避的に含まれる微量の酸素によって金属元素含有粉が酸化されたり、樹脂硬化物が劣化したりする。金属元素含有粉の酸化、及び樹脂硬化物の劣化を抑制しながら樹脂組成物を十分に硬化させるためには、熱処理温度の保持時間は、好ましくは数分以上10時間以下、より好ましくは5分以上8時間以下であってよい。
以下では実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(使用成分)
実施例及び比較例の樹脂組成物に使用した各成分を以下に示す。
[エポキシ樹脂]
ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(エポキシ当量:265〜285g/eq)
多官能芳香族エポキシ樹脂(エポキシ当量:210g/eq)
[硬化剤]
フェノールアラルキル型フェノール樹脂(OH当量:204−208g/eq)
トリフェノールメタン型フェノール樹脂(OH当量:103g/eq)
[硬化促進剤]
硬化促進剤A(下記式(I)で表される芳香族ジメチルウレア、融点:約185℃)
Figure 2021172686

硬化促進剤B(イミダゾール系硬化促進剤)
硬化促進剤C(リン系硬化促進剤)
[カップリング剤]
カップリング剤A(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、分子量196)
カップリング剤B(8−メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン、分子量319)
カップリング剤C(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、分子量236)
[離型剤]
離型剤A(ラウリン酸亜鉛)
離型剤B(モンタン酸ワックス、融点:約99℃)
[添加剤]
ケイ素含有ブロックポリマー
[磁性粉]
アモルファス系鉄粉(平均粒径24μm)
FeSiCr系鉄粉(平均粒径約2μm)
(実施例1)
[マスターバッチの作製]
撹拌機に硬化剤(フェノールアラルキル型フェノール樹脂)4質量部を入れ、130〜150℃に加熱することで加熱溶融させた。加熱溶融した硬化剤に、ウレア系硬化促進剤(上記式(I)で表される芳香族ジメチルウレア、商品名:U−CAT3512T、サンアプロ株式会社製)1質量部を少量ずつ投入し、ダマ及び斑が無くなるまで攪拌混合した。得られた混合物を撹拌機から排出し、室温まで冷却した後、粉砕機を用いて、粒径2mm程度以下まで粉砕し、コンパウンド用のマスターバッチを得た。
[コンパウンドの調製]
表1に示すマスターバッチ、エポキシ樹脂、硬化剤、離型剤、及び、添加剤を、同表に示す配合量(単位:質量部)でポリ袋に投入した。これらの材料をポリ袋内で1分間混合することにより、樹脂混合物を調製した。樹脂混合物とは、樹脂組成物のうちカップリング剤を除く他の全成分に相当する。また、2種類の磁性粉及びカップリング剤をポリ袋内で1分間混合することにより金属粉混合物を調製した。アモルファス系鉄粉(平均粒径24μm)、及び、FeSiCr系鉄粉(平均粒径約2μm)は、金属元素含有粉を調製する際に、アモルファス系鉄粉:FeSiCr系鉄粉=82:18(質量比)で混合した。上記の樹脂混合物と金属粉混合物を合わせ、1分間混合し、コンパウンドの混合粉を得た。
ロール(小平製作所製、二本ロール)を90℃になるまで加熱し、その温度を保持しながら、コンパウンドの混合粉を10分間溶融・混練した。溶融・混練によって得られた混練物を室温まで冷却した後、混練物を粒径2mm程度になるまでハンマーで粉砕した。なお、上記の「溶融」とは、内容物のうち樹脂組成物の少なくとも一部の溶融を意味する。コンパウンド中の金属元素含有粉は、コンパウンドの調製過程において溶融しない。
以上の方法により、実施例1のコンパウンドを調製した。コンパウンド中の金属元素含有粉の含有量は96.4質量%であった。
(比較例1〜3)
マスターバッチを作製せずに、表1に示すエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、離型剤、及び、添加剤を、同表に示す配合量(単位:質量部)で配合して樹脂混合物を調製したこと以外は実施例1と同様にして、比較例1〜3のコンパウンドを調製した。
<曲げ試験:機械的強度の測定>
実施例1及び比較例1〜3で得られたコンパウンドを、金型温度140℃、成形圧力13.5MPa、成形時間360秒の条件でトランスファー成形することにより、試験片を得た。試験片の寸法は、縦幅80mm×横幅10mm×厚さ3.0mmであった。株式会社島津製作所製のオートグラフAGS−500Aを用いて、試験片に対して3点支持型の曲げ試験を実施した。曲げ試験では、64mmの間隔をおいて配置した2つの支点Fにより試験片の一方の面を支持した。試験片の他方の面における2つの支点F間の中央の位置に荷重Wを加えた。試験片が破壊されたときの荷重を、曲げ強度(単位:MPa)として測定した。曲げ試験としては、室温(25℃)曲げ試験を行った。曲げ強度の値が大きいほど、機械的強度に優れている。
<保存安定性の評価>
実施例1及び比較例1〜3で得られたコンパウンドを、25℃、50%RHの環境下で所定時間(24時間、48時間、72時間)保存した。保存前(初期)及び所定時間保存後のコンパウンドの流動性を、株式会社島津製作所製のフローテスタCFT−100を用いて以下の方法で評価した。まず、コンパウンド7gを成形して、直径10mm、高さ12mm程度の円柱状のタブレットを作製した。このタブレットを用いて、130℃、余熱20秒、荷重100kgの条件にて、ストローク長(プランジャーの押し込み距離、単位:mm)と最低溶融粘度(Pa・s)を測定し流動性の評価を実施した。初期のコンパウンドのストローク長を100%とした時の、所定時間保存後のコンパウンドのストローク長の割合(%)を、ストローク長保持率として求めた。また、初期のコンパウンドの最低溶融粘度を100%とした時の、所定時間保存後のコンパウンドの最低溶融粘度の割合(%)を、最低溶融粘度保持率として求めた。これらの測定値を流動性の指標とした。ここで、ストローク長は大きいほど、最低溶融粘度は低いほど、それぞれ流動性が高いと言える。そして、初期のコンパウンドの流動性に対する所定時間保存後のコンパウンドの流動性の変化が少ないほど(ストローク長保持率及び最低溶融粘度保持率が100%に近いほど)、保存安定性が優れていると判断することができる。結果を表1に示す。
Figure 2021172686
本発明に係るコンパウンドの製造方法は、優れた機械的強度を有する成形体を作製できると共に、保存安定性に優れたコンパウンドを製造することができるため、高い工業的な価値を有している。

Claims (20)

  1. ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してマスターバッチを作製する工程と、
    前記マスターバッチ、金属元素含有粉及び熱硬化性樹脂を混合する工程と、
    を備えるコンパウンドの製造方法。
  2. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む、請求項1に記載のコンパウンドの製造方法。
  3. 前記熱硬化性樹脂が更にフェノール樹脂を含む、請求項2に記載のコンパウンドの製造方法。
  4. 前記エポキシ樹脂が、ビフェニレンアラルキル型エポキシ樹脂及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項2又は3に記載のコンパウンドの製造方法。
  5. 前記硬化剤がフェノール樹脂を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンパウンドの製造方法。
  6. 前記マスターバッチにおける前記ウレア系硬化促進剤に対する前記硬化剤の質量比が、3.4〜5.0である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンパウンドの製造方法。
  7. 前記コンパウンドにおける前記金属元素含有粉の含有量が、前記コンパウンドの全量を基準として90質量%以上100質量%未満である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンパウンドの製造方法。
  8. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含み、前記コンパウンドにおける前記ウレア系硬化促進剤の含有量が、前記エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部以上10質量部以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のコンパウンドの製造方法。
  9. 前記マスターバッチを作製する工程において、前記硬化剤が溶融する温度まで加熱しながら混合する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のコンパウンドの製造方法。
  10. ウレア系硬化促進剤と硬化剤とを混合してなる、コンパウンド用マスターバッチ。
  11. 前記硬化剤がフェノール樹脂を含む、請求項10に記載のコンパウンド用マスターバッチ。
  12. 前記ウレア系硬化促進剤に対する前記硬化剤の質量比が、3.4〜5.0である、請求項10又は11に記載のコンパウンド用マスターバッチ。
  13. 請求項10〜12のいずれか一項に記載のコンパウンド用マスターバッチと、金属元素含有粉と、熱硬化性樹脂と、を含有するコンパウンド。
  14. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む、請求項13に記載のコンパウンド。
  15. 前記熱硬化性樹脂が更にフェノール樹脂を含む、請求項14に記載のコンパウンド。
  16. 前記エポキシ樹脂が、ビフェニレンアラルキル型エポキシ樹脂及びオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項14又は15に記載のコンパウンド。
  17. 前記金属元素含有粉の含有量が、90質量%以上100質量%未満である、請求項13〜16のいずれか一項に記載のコンパウンド。
  18. 前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含み、前記ウレア系硬化促進剤の含有量が、前記エポキシ樹脂100質量部に対して1質量部以上10質量部以下である、請求項13〜17のいずれか一項に記載のコンパウンド。
  19. 請求項13〜18のいずれか一項に記載のコンパウンドを含む、成形体。
  20. 請求項13〜18のいずれか一項に記載のコンパウンドの硬化物。
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