JPWO2019093491A1 - クエン酸第二鉄水和物の製造方法 - Google Patents

クエン酸第二鉄水和物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、高純度で種々の比表面積を有するクエン酸第二鉄水和物を効率的に得る製造方法を提供することを目的とする。本発明は、水、クエン酸および原料のクエン酸第二鉄を含む溶解液と水溶性有機溶媒とを接触させる工程1を含む、改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法を提供する。

Description

本発明は、クエン酸第二鉄水和物の新規な製造方法に関する。
クエン酸第二鉄の製造方法としては、塩化第二鉄・六水和物を水酸化ナトリウム等のアルカリによって、水酸化第二鉄を生成し、次いでクエン酸と反応させることによってクエン酸第二鉄を製造する方法が知られている(特許文献1及び2参照)。
ここで、クエン酸第二鉄は、血中で溶解し、第二鉄イオンがリン酸塩と結合しリン酸第二鉄化合物は消化管内で析出することによって血中のリン酸塩が体内から除去されること、さらにクエン酸第二鉄由来のクエン酸は重炭酸塩へと変換されることによって腎不全患者の症状が低減することが知られている。
一方、高リン酸血症の治療としてクエン酸第二鉄を使用する際には、血中にクエン酸第二鉄を大量に溶解させる必要がある。そこで、特許文献1及び特許文献2では上記方法にて血中での溶解速度及び溶解度が高い非晶質のクエン酸第二鉄を得る方法が開示されている。さらに特許文献2では、BET比表面積で20〜45m2/gのクエン酸第二鉄が得られることが記載されている。
特許第4964585号 特許第5944077号
一方、クエン酸第二鉄は潰瘍性消化管副作用が発生することが知られており、副作用の発生を低減させるためには、クエン酸第二鉄の投与量を低減させることが必要であり、血中での溶解速度及び溶解度を向上させるために、さらなる比表面積の向上が要望されている。また、上記製造方法においては、水酸化第二鉄とクエン酸の反応において、水酸化第二鉄を溶解させるために、60〜90℃の高温下で反応を行っており、かかる条件下においてクエン酸の一部が反応し、アコニット酸、シトラコン酸、イタコン酸等の副生物が生成することが本発明者らによって明らかとなった。すなわち、本発明の目的は、高純度で種々の比表面積を有するクエン酸第二鉄を効率的に得る製造方法を提供することにある。
上記課題に対し本発明者らは、クエン酸第二鉄の改質方法について鋭意検討を行った結果、クエン酸第二鉄をクエン酸を含有する水に溶解させた後に該溶液を水溶性有機溶媒と接触させることで、高純度のクエン酸第二鉄水和物が得られることを見出した。さらに検討を進めた結果、クエン酸第二鉄を析出させる際の原料のクエン酸第二鉄に対するクエン酸及び水の量を調整することによって、種々の比表面積を有するクエン酸第二鉄水和物を高純度で得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明は、
[1]水、クエン酸および原料のクエン酸第二鉄を含む溶解液と、水溶性有機溶媒とを接触させる工程1を含む、改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
本発明はさらに以下の[2]〜[9]の好適態様を採り得る。
[2]クエン酸水溶液に前記原料のクエン酸第二鉄またはその水和物を溶解させてクエン酸第二鉄が溶解した前記溶解液を調製する工程1aを含むこと。
[3]前記水溶性有機溶媒が、少なくともケトン類又はアルコール類を含む溶媒であること。
[4]前記原料のクエン酸第二鉄またはその水和物のクエン酸第二鉄一水和物換算量100g(100質量部)当たり、前記水を150〜300mL(150〜300容量部)用いること。
[5]前記原料のクエン酸第二鉄またはその水和物のクエン酸第二鉄一水和物換算量1モル(1当量)当たり、クエン酸を0.05〜1.0モル(0.05〜1.0当量)用いること。
[6]前記原料のクエン酸第二鉄またはその水和物のクエン酸第二鉄一水和物換算量100g(100質量部)当たり、前記水溶性有機溶媒を300〜4000mL(300〜4000容量部)用いること。
[7]前記溶解液を前記水溶性有機溶媒に滴下すること。
[8]前記工程1が改質されたクエン酸第二鉄水和物を含む懸濁液を得る工程であり、次いで得られた懸濁液より、該クエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して、水を5〜45質量部含有するクエン酸第二鉄の低含水湿体を得た後、該クエン酸第二鉄の低含水湿体を乾燥させる工程2をさらに含むこと。
[9]前記工程2が、前記クエン酸第二鉄水和物を含む懸濁液を固液分離した後、得られたクエン酸第二鉄の湿体を水溶性有機溶媒に分散せしめて、該クエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して、水を5〜45質量部含有するクエン酸第二鉄の前記低含水湿体を得ること。
さらに第二の本発明は、窒素吸着法によるBET比表面積が50m2/gを超えて140m2/g以下であるクエン酸第二鉄水和物である。
本発明の製造方法によれば、簡便な改質操作によってクエン酸由来の不純物の含有量が少ない高純度のクエン酸第二鉄水和物を得ることができる。さらに、クエン酸第二鉄水和物を析出させる際の原料のクエン酸第二鉄に対するクエン酸及び水の量を調整することによって、クエン酸第二鉄水和物の比表面積の大きさを制御することが可能であり、例えば窒素吸着法によるBET比表面積が50m2/gを超えるクエン酸第二鉄水和物を得ることができる。このようなクエン酸第二鉄水和物を用いることによって、潰瘍性消化管副作用の発生を抑制させつつ高い高リン酸血症の治療効果が期待できる。
本発明の製造方法におけるクエン酸の使用量と得られたクエン酸第二鉄水和物の比表面積との関係を示すグラフある。 本発明の製造方法における水の使用量と得られたクエン酸第二鉄水和物の比表面積との関係を示すグラフある。
本発明は、水、クエン酸および原料のクエン酸第二鉄を含む溶解液、好適態様においてはクエン酸を含有させた水を調製してクエン酸の水溶液を得た後、該水溶液に原料のクエン酸第二鉄を溶解させた溶解液と、水溶性有機溶媒とを接触させる工程を含む改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法である。本発明においては、以下、原料のクエン酸第二鉄またはその水和物を「原料のクエン酸第二鉄」と称することがあり、上記溶解液を水溶性有機溶媒と接触させた後に得られる改質されたクエン酸第二鉄水和物を「改質体」と称することがある。以下本発明の製造方法について詳述する。
(原料のクエン酸第二鉄)
本発明において、溶解液に溶解させる原料のクエン酸第二鉄としては特に制限されることなく、試薬や食品添加物用途として市販されているもの、或いは、公知の方法により製造したものを使用することができる。公知の方法の一例として、特許文献1及び2に記載された方法が挙げられる。具体的には、まず、塩化第二鉄・六水和物を水に溶解させ、次いで、水酸化ナトリウムを用いて加水分解することにより水酸化第二鉄を得る。得られた水酸化第二鉄とクエン酸とを水中で反応させ、クエン酸第二鉄が生成する。当該クエン酸第二鉄を含む溶液を、有機溶媒を用いてクエン酸第二鉄を析出させた後、分離・乾燥することにより原料のクエン酸第二鉄を製造することができる。
上記原料のクエン酸第二鉄の品質は、市販品の場合、通常比表面積が0.2〜3m2/g程度である。また高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による純度が65.0〜75.0%程度であり、アコニット酸が25.0〜35.0%、シトラコン酸が0.2〜3.0%、イタコン酸が0.1〜1.0%程度含まれる。一方、上記特許文献1及び2に記載された方法によって製造される原料のクエン酸第二鉄は、比表面積が16〜45m2/g程度である。また高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による純度90.0〜98.5%程度であり、アコニット酸が0.5〜5.0%、シトラコン酸が0.05〜2.0%、イタコン酸が0.1〜2.0%程度含まれる。本発明の製造方法では、市販品或いは上記製造方法によって製造される原料のクエン酸第二鉄を用いても、医薬品原薬として使用する上で許容される純度まで向上したクエン酸第二鉄水和物を製造することが可能である。特に高純度のクエン酸第二鉄水和物が得られるという点で、HPLCによる純度が90.0〜98.5%程度である原料のクエン酸第二鉄を用いることが好ましい。
(クエン酸を含有する水)
本発明の製造方法では、水、クエン酸、原料のクエン酸第二鉄を含む溶解液が用いられる。前記溶解液は、好ましくは上記原料のクエン酸第二鉄を、クエン酸を水に溶解させたクエン酸水溶液に溶解させることにより調製される。水にクエン酸を含有させることにより、水に対するクエン酸第二鉄の溶解性が向上するとともに、得られる改質体の純度が大幅に向上する。用いるクエン酸としては特に制限されることなく、工業的に入手可能なグレードのクエン酸を用いることが可能である。上述したとおり、クエン酸第二鉄中に含有されるアコニット酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不純物はクエン酸由来の不純物であり、高純度のクエン酸第二鉄水和物を得る観点から、クエン酸中に含有する上記不純物の含有量は各0.5%以下であることが好ましい。
また、クエン酸は無水物の他に水和物の状態のものがあるが、本発明の製造方法ではいずれのクエン酸を用いることが可能である。クエン酸として水和物を使用する場合には、水和水を除いた正味のクエン酸量を算出して、原料のクエン酸第二鉄に対する水及びクエン酸の使用量を決定すれば良い。なお、水和水に由来する水の量は、後述の溶媒としての水の使用量に対して微量であるため、溶媒としての水の使用量を決定する際に考慮する必要は無い。
クエン酸の使用量は、所望する改質体の比表面積に応じて適宜決定すればよい。溶媒としての水の量を一定とした場合、原料のクエン酸第二鉄に対するクエン酸の量が多くなると、得られる改質体の比表面積は低下する傾向にあり、また、クエン酸の量が少ないと原料のクエン酸第二鉄の溶解度が低下し多量の水を必要となるため、改質体の収量が低下する傾向にある。改質体の収量、及び純度の観点からクエン酸は、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量1モル(1当量)当たり0.05〜1.0モル(0.05〜1.0当量)の範囲で用いることが好ましい。ここで、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物に換算した物質量は、原料のクエン酸第二鉄の質量を、分子式がC・Fe・HOで表されるクエン酸第二鉄一水和物の分子量で除して算出する値とする。さらに窒素吸着法にて50m/gを超える高い比表面積を有する改質体を得られる点から、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量1モル1モル(1当量)当たり0.1〜0.5モル(0.1〜0.5当量)が好ましく、さらに、0.1〜0.45モル(0.1〜0.45当量)、特に0.1〜0.4モル(0.1〜0.4当量)の範囲で用いることが好ましい。
一方、溶媒としての水の使用量は、製造スケールや所望する改質体の比表面積に応じて適宜決定すればよい。水が少ない場合、原料のクエン酸第二鉄が溶解した溶解液の粘度が向上する傾向があり、また水が多い場合には、改質体の収量が低下する傾向にある。また、クエン酸の使用量を一定とした場合、水の使用量が少ない程比表面積が高くなる傾向にある。従って、粘度向上による作業性の観点、及び比表面積の観点から、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量100g(100質量部)あたりクエン酸水溶液中の水は150〜300ml(150〜300容量部)の範囲で用いることが好ましく、150〜250ml(150〜250容量部)、特に170〜250ml(170〜250容量部)の範囲で用いることが好ましい。本発明において、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量とは、クエン酸第二鉄一水和物の分子式をC・Fe・HO(分子量=262.96)とした場合に、原料のクエン酸第二鉄の質量を、上記分子式で表されるクエン酸第二鉄一水和物の質量に換算した量である。具体的には、原料のクエン酸第二鉄(分子量=M)の質量をa(g)とした場合、クエン酸第二鉄一水和物換算量は、a×262.96/Mである。原料のクエン酸第二鉄の分子量は、HPLC等の公知の方法で測定して求めることができる。また原料のクエン酸第二鉄が市販品の場合は添付の原料規格書等に記載の値を分子量とすることができる。
窒素吸着法にて50m/gを超える高い比表面積を有する改質体を高純度で得られる点から、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量1モル(1当量)当たり0.1〜0.5モル(0.1〜0.5当量)のクエン酸、及び原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量100g(100質量部)当たり水を150〜220mL(150〜220容量部)の範囲で用いることが特に好ましい。
上記本発明の製造方法に用いるクエン酸水溶液は、他の成分も含有しても良い。他の成分として具体的には、アセトン等の水溶性有機溶媒が挙げられ、クエン酸水溶液100質量部に対して、50質量部以下で用いれば良い。ここで用いる水溶性有機溶媒は、後述するクエン酸第二鉄の溶解液と接触させる水溶性有機溶媒とは別に用いるものである。クエン酸第二鉄の溶解液と接触させる水溶性有機溶媒の使用量は、クエン酸第二鉄水和物を析出させるために実際に用いる使用量である。
(溶解液の調製)
本発明の製造方法において、水、クエン酸、原料のクエン酸第二鉄を含む溶解液の調製時の溶解操作の手順については特に制限されないが、原料のクエン酸第二鉄を上記クエン酸水溶液に溶解させて、クエン酸第二鉄の溶解液を調製する工程1aを含むことが好ましい。クエン酸及び水を容器に加え撹拌してクエン酸水溶液を調製した後、原料のクエン酸第二鉄を当該水溶液に少しずつ加えて溶解させることが特に好ましい。当該溶解操作に用いる設備としては、特に制限されず、クエン酸第二鉄の溶解液が得られる設備であれば良い。具体的には、例えば、ガラス製、ステンレス製、テフロン(登録商標)製、グラスライニング等の容器を用い、さらに、例えば、メカニカルスターラー、マグネティックスターラー等を用いて撹拌しクエン酸水溶液に原料のクエン酸第二鉄を溶解させることが、溶解に要する時間が短く、また、均一性の点からも好ましい。また、原料のクエン酸第二鉄と水を混合した後に、クエン酸を添加して溶解液を調製することもできる。
また、溶解時の温度についても特に制限はないが、高温になるほど原料のクエン酸第二鉄及びクエン酸の分解により、アコニット酸等の不純物が増加する傾向にあり、低温になるほど溶解液の粘度が上昇して固化しやすい傾向にある。例えば、溶解温度が55℃の場合、アコニット酸の増加量は、30分で0.1%、1時間で0.3%、2時間で0.5%程度であるが、溶解温度が80℃の場合、アコニット酸は、30分で1.5%、1時間で4.0%、2時間で8.5%増加する。従って、溶解液の粘度、及び不純物の副生の観点から、溶解温度は、0〜55℃の範囲で適宜設定することが好ましい。特に溶解に要する時間や改質体の純度を考慮すると、10〜45℃が好ましく、15〜40℃がより好ましい。溶解に要する時間については、目視により原料のクエン酸第二鉄の消失を確認する等して適宜決定すれば良い。溶解液の保持時間が延びるにつれて、原料のクエン酸第二鉄及びクエン酸由来のアコニット酸等の不純物量が増加する傾向にある。溶解に要する時間としては、2時間以内に行うことが好ましい。また、固体(原料のクエン酸第二鉄)の消失が確認した後、速やかに水溶性有機溶媒と接触させることが好ましい。
(水溶性有機溶媒)
本発明において、上記クエン酸第二鉄が溶解した溶解液を、水溶性有機溶媒と接触させる。上記溶解液中のクエン酸第二鉄は、水溶性有機溶媒には不溶であるため、当該操作によってクエン酸第二鉄水和物が析出する。本発明の製造方法における水溶性有機溶媒とは、水と所定の割合で混合する有機溶媒である。すなわち、25℃の水100質量部に対して、溶解度が20質量部以上の有機溶媒である。かかる水溶性有機溶媒として具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アリルアルコール等のアルコール類、酢酸メチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。これらの中でも、改質体の品質、及び収量の観点からケトン類、またはアルコール類が好ましく、特にアセトン、2−プロパノール、メタノールまたはエタノールが好ましい。上記水溶性有機溶媒としてケトン類、またはアルコール類と他の溶媒との混合溶媒を用いる場合には収量の観点から、該混合溶媒におけるケトン類、またはアルコール類の割合を50質量%以上とすることが好ましい。
水溶性有機溶媒の使用量は、製造装置の容量等を勘案して適宜決定すれば良いが、改質体の品質、及び収量の観点から原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量100g当たり、300〜4000ml(100質量部に対して300〜4000容量部)の範囲で適宜決定すれば良い。特に300ml(300容量部)以上の場合、改質体の収率、固液分離性等の点で好ましく、4000ml(4000容量部)以下の場合、バッチ当たりの収量の点で好ましい。上記の中でも、改質体の収率、固液分離性等を考慮すると、350〜4000ml(350〜4000容量部)が好ましく、350〜3500ml(350〜3500容量部)がより好ましく、350〜3000ml(350〜3000容量部)が最も好ましい。
(工程1)
工程1は、水、クエン酸および原料のクエン酸第二鉄を含む溶解液と、水溶性有機溶媒とを接触させる工程である。上記溶解液と水溶性有機溶媒との接触操作に用いる設備としては、特に制限されず、例えば、溶解液の製造に用いた設備を用いて行えば良い。また、上記溶解液と水溶性有機溶媒との接触方法については特に制限されず、溶解液を製造後、これに水溶性有機溶媒を添加しても良いし、または、水溶性有機溶媒中に、上記溶解液を添加しても良い。溶解液に水溶性有機溶媒を滴下すると、クエン酸第二鉄水和物が析出する際に塊状になりやすく、撹拌が困難になる場合や、析出したクエン酸第二鉄水和物が容器壁面に固着し、改質体の収量が低下する場合がある。そのため、操作性や収量の観点から水溶性有機溶媒中に、上記溶解液を滴下する方法が好ましい。上記溶解液の滴下速度は、作業時間や析出するクエン酸第二鉄水和物の溶媒中への分散具合等を確認しながら適宜決定すれば良いが、通常5分間〜5時間の範囲で決定すれば良い。また、接触時の温度は、あまり低すぎるとクエン酸第二鉄水和物が塊状になりやすく、高すぎるとクエン酸第二鉄及びクエン酸の分解により、アコニット酸等の不純物の副生が懸念されることから、−20〜50℃の範囲で行うことが好ましい。特に析出したクエン酸第二鉄水和物の固液分離等の操作性や水溶性有機溶媒の揮発等を考慮すると、−10〜50℃が好ましく、0〜40℃がより好ましい。
上記溶解液と水溶性有機溶媒を接触させた後、クエン酸第二鉄水和物を十分に析出させるために、攪拌したまま一定時間保持することが好ましい。保持時間は、接触時の温度等によって異なるが、通常15分間〜50時間保持すれば十分である。このような本発明の製造方法によって、クエン酸第二鉄水和物の改質体を含有する懸濁液を得ることができる。
(以後の操作)
工程1により得られた改質されたクエン酸第二鉄水和物(すなわち改質体)は、上記懸濁液より減圧濾過や加圧濾過、遠心分離等を用いて固液分離し、その改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体を乾燥することにより、改質体を単離することができる。本発明において、クエン酸第二鉄水和物の湿体とは、上記工程1によって得られた改質体の含水物をいい、改質体の無水物換算量100質量部に対し、水を5〜45質量部含む湿体を特に低含水湿体という。また、改質体の無水物換算量とは、クエン酸第二鉄無水物の分子式をC・Fe(分子量=244.96)とした場合に、改質体の質量を、該分子式で表されるクエン酸第二鉄無水物の質量に換算した量である。具体的には、改質体(分子量=N)の質量をAとした場合、改質体の無水物換算量は、A×244.69/Nである。改質体の分子量は、公知の方法で測定して求めることができる。改質体の分子量は、HPLC等の公知の方法により求めることができる。上記工程1で得られたクエン酸第二鉄水和物の改質体を含む懸濁液から、改質されたクエン酸第二鉄水和物を単離するためには、前記低含水湿体を得たあと、該低含水湿体を乾燥させる工程2を含むことが好ましい。工程1で得られたクエン酸第二鉄水和物を、上記懸濁液より減圧濾過や加圧濾過、遠心分離等を用いて固液分離し、クエン酸第二鉄の湿体を水溶性有機溶媒に分散させ上記低含水湿体を得、これを乾燥することにより、改質体を単離することが好ましい。固液分離後の湿体および低含水湿体は吸湿性があり、水分量の増加により、結晶表面が溶解することで改質体の比表面積が低下する場合がある。または、該湿体および低含水湿体の乾燥操作の条件によっては、乾燥操作時に比表面積が低下する場合がある。この現象は、クエン酸第二鉄水和物の結晶表面が水によって溶解することが理由として推測される。したがって、固液分離および乾燥操作の際、外部雰囲気からクエン酸第二鉄水和物の湿体および低含水湿体中への水の混入を抑制することが好ましい。具体的には、真空下、乾燥空気雰囲気下、または窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下にて、固液分離および乾燥操作を行うことが好ましい。また、固液分離操作において、上記湿体および低含水湿体は水溶性有機溶媒、または、水との混合溶媒により洗浄し上記懸濁液中の分散溶媒(以下、「母液」と称す)を十分に取り除くことによることが好ましい。なお、洗浄に使用する溶媒の量は、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量100質量部に対して、50〜1000質量部であることが、洗浄効果が十分に得られること、改質体の収率が高いことから好ましい。
以上のようにして外部からの水分の混入を抑制しても、製造スケールを大きくした場合には、固液分離の際に水を多く含む母液が湿体中に残存しやすく、それによって湿体中の水分量が増加し、得られる改質されたクエン酸第二鉄水和物の比表面積が低下する場合がある。そのため、同一条件で複数回製造しても、製造毎に得られる改質されたクエン酸第二鉄水和物の比表面積が異なる場合がある。従って、比表面積の低下を抑制し、なおかつ、製造毎に得られる改質されたクエン酸第二鉄水和物の比表面積を安定化させるためには、乾燥操作に供する改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体中の水分量を、一定の値以下の所定の範囲とすることが好ましい。具体的には、湿体に含まれる改質されたクエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して、水の含有量を5〜45質量部の範囲とすることが好ましい。中でも、比表面積の低下をより抑制できる点から、湿体に含まれる改質されたクエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して、水の含有量を5〜42.5質量部とすることがより好ましく、5〜40質量部が最も好ましい。ここで、湿体中のクエン酸第二鉄無水物の質量は、湿体の全重量、水分量、水溶性有機溶媒量を測定し、全重量から水分量と水溶性有機溶媒量を差し引くことにより算出できる。また、湿体中の水分量は、カールフィッシャー法により測定できる。また、湿体中の水溶性有機溶媒量は、ガスクロマトグラフィーにより測定できる
固液分離後に得られた湿体中の水分量が、湿体中の改質されたクエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して、5〜45質量部であれば、そのまま乾燥させれば良い。一方、湿体中の水分量が、湿体中の改質されたクエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して45質量部を超える場合は、5〜45質量部になるように調整することが好ましい。当該調整方法としては、簡便に湿体中の水分を除去できる点から、固液分離した後、得られた改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体を水溶性有機溶媒に分散せしめる方法、即ちリスラリー洗浄が好ましい。
当該リスラリー洗浄に用いる装置としては、例えば、改質されたクエン酸第二鉄水和物の懸濁液が得られる設備であれば良い。具体的には、ガラス製、ステンレス製、テフロン(登録商標)製、グラスライニング等の容器を用いて、さらに、メカニカルスターラー、マグネティックスターラー等を用いて攪拌させることが、水分の除去効率、及び、均一性の点から好ましい。
当該リスラリー洗浄の操作手順は特に制限されないが、均一性の点から、水溶性有機溶媒を容器に加え攪拌しながら、湿体を少しずつ加えて懸濁液を得ることが好ましい。
当該リスラリー洗浄に用いる水溶性有機溶媒(以下、「リスラリー用水溶性有機溶媒」とも称す)とは、クエン酸第二鉄の溶解度が低く、且つ、水と任意の割合で混合する有機溶媒が好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アリルアルコール等のアルコール類、酢酸メチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。これらの中でも、水分の除去効率、及び収量の観点からケトン類、又はアルコール類が好ましく、高純度のクエン酸第二鉄が得られる点から、アセトン、エタノールが特に好ましい。上記リスラリー用水溶性有機溶媒としてケトン類、又はアルコール類と他の溶媒との混合溶媒を用いる場合には収量の観点から、該混合溶媒におけるケトン類、又はアルコール類の割合を50質量%以上とすることが好ましい。リスラリー用水溶性有機溶媒の使用量は、製造装置の容量等を勘案して適宜決定すれば良いが、改質されたクエン酸第二鉄一水和物換算量100g(100質量部)に対して、200〜3000ml(200〜3000容量部)の範囲で適宜決定すれば良い。200ml(200容量部)以上の場合、改質体の収率、固液分離性、湿体中の水分の除去効率の点で好ましく、300ml(3000容量部)以下の場合、バッチ当たりの収量の点で好ましい。上記の中でも、改質体の収率、水分の除去効率を考慮すると、300〜2500ml(300〜2500容量部)が好ましく、400〜2500ml(400〜2500容量部)がより好ましく、500〜2000ml(500〜2000容量部)が最も好ましい。上記リスラリー用水溶性有機溶媒は、当該水溶性有機溶媒100質量部に対して、1質量部以下であれば、水を含んで良い。
当該リスラリー洗浄の温度は、あまり低すぎると改質されたクエン酸第二鉄水和物が塊状になりやすく、高すぎると改質されたクエン酸第二鉄水和物の分解により、アコニット酸等の不純物の副生が懸念されることから、−20〜50℃の範囲で行うことが好ましい。特に固液分離の操作性や水溶性有機溶媒の沸点を考慮すると、0〜40℃が好ましく、15〜30℃がより好ましい。湿体とリスラリー用水溶性有機溶媒を混合した後、湿体中の水分を十分に除去するために、攪拌したまま一定時間保持することが好ましい。保持時間は、洗浄時の温度等によって異なるが、通常15分〜60分間保持すれば十分である。湿体とリスラリー用水溶性有機溶媒を接触させる際、湿体に外部から水分が混入することを抑制するために、乾燥空気雰囲気下、或いは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下にて保持することが好ましい。
当該リスラリー洗浄操作により得られた改質されたクエン酸第二鉄水和物とリスラリー用水溶性有機溶媒からなる懸濁液は、加圧濾過、遠心分離等を用いて固液分離すれば良い。外部雰囲気から改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体に水分が混入することを抑制するため、加圧濾過の場合、窒素やアルゴン等の不活性ガスにより加圧し、遠心分離の場合、湿体に不活性ガスを吹き付けることにより、吸湿を抑制することが好ましい。また、固液分離操作において、湿体はリスラリー用水溶性有機溶媒により洗浄して母液を十分に除去することが好ましい。なお、洗浄に使用する溶媒の量は、原料のクエン酸第二鉄のクエン酸第二鉄一水和物換算量100質量部に対して、50〜1000質量部であることが、洗浄効果が十分に得られること、改質体の収率が高いことから好ましい。
当該操作を行って得られた湿体の水分量を測定し、湿体中の改質されたクエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して、5〜45質量部の低含水湿体であれば、そのまま乾燥させれば良い。一方、湿体中の水分量が、湿体中のクエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対して、45質量部を超える場合は、5〜45質量部になるまで上記のリスラリー洗浄操作を繰り返せば良い。
当該改質体の低含水湿体は、常圧下、減圧下、または、窒素やアルゴンなどの不活性ガスの通気下において乾燥させることにより、水溶性有機溶媒を含まない改質体を単離できる。乾燥温度は、−80℃以上60℃未満であり、その時間はリスラリー用水溶性有機溶媒等の残留量を確認しながら適宜決定すれば良いが、通常、0.5〜100時間である。また、乾燥過程において、塊状となり、リスラリー用水溶性有機溶媒等の低減効率が低い場合は、ハンマーミルやピンミル等を用いて粉末状とすることで、より効率的に乾燥することができる。
(クエン酸第二鉄水和物)
上記本発明の製造方法によって、比表面積が高いクエン酸第二鉄水和物を高純度で製造することができる。特に本発明の製造方法では、クエン酸及び水の使用量を調整することで窒素吸着法によるBET比表面積が50m/gを超えて(好ましくは60m/g以上)140m/g以下の範囲で種々の比表面積を有するクエン酸第二鉄水和物を得ることができる。その結果、クエン酸第二鉄水和物の溶解性が、従来のクエン酸第二鉄水和物と比較して高く、医薬品として使用する上で、クエン酸第二鉄水和物の投与量を低減できる。また、アコニット酸等のクエン酸由来の不純物の含有量が少なく、高純度であるため、医薬品や食品添加物として好適に使用することができる。さらに、BET比表面積が50m/gを超えるクエン酸第二鉄水和物は、50m/g以下のクエン酸第二鉄水和物と比較して、懸濁液からクエン酸第二鉄を固液分離する際の分離性が顕著に好ましい。例えば、原料のクエン酸第二鉄50gスケールで、50m/gを超えるクエン酸第二鉄水和物の場合、加圧濾過機を用いた固液分離に要する時間は5分間である。一方、50m/g以下のクエン酸第二鉄水和物の場合、20分間であり、工業スケールにおいてはさらに優位な差異を示す。また、分離性が高いため、固液分離後の改質体の湿体に母液が残存せず、改質体の純度をより高めることができる。さらに、湿体の含液量が少なく、より効率的に乾燥できる。その理由は明らかではないが、改質体の粒度分布や嵩密度の差異と推察される。具体的には、50m/gを超えるクエン酸第二鉄水和物は嵩密度が通常1.0g/cmであり、一方、50m/g以下、例えば45m/g以下のクエン酸第二鉄水和物は通常2.5g/cmである。以上の物性の差異は、固液分離性のみならず、医薬品の製造に使用する際に取り扱い易く、混合や圧縮成型時等においても優位である。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何等制限されることはない。
なお、実施例、比較例のクエン酸第二鉄またはその水和物の純度、及び、アコニット酸等の不純物の量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。また、実施例、比較例の原料のクエン酸第二鉄および改質されたクエン酸第二鉄水和物の比表面積は、窒素吸着法により測定した。また、実施例の改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体の水分量は、カールフィッシャー法により測定した。また、実施例の改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体の水溶性有機溶媒量は、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて測定した。各測定に使用した装置、測定の条件は、下記のとおりである。
(純度、不純物量)
HPLCによるクエン酸第二鉄またはその水和物の純度、不純物量の測定は以下の条件にて行った。
装置:液体クロマトグラフ装置(Waters Corporation製)
検出器:紫外吸光光度計(Waters Corporation製)
測定波長:210nm
カラム:内径4.6mm、長さ250mmのステンレス管に、5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルが充填されたもの。
移動相:りん酸二水素ナトリウム12.0gを水2000mLに添加し溶解させた後、りん酸を加えて、pH2.2に調整した混合液。
流量:毎分1.0mL
カラム温度:30℃付近の一定温度
測定時間:30分
当該条件によるHPLC分析では、原料のクエン酸第二鉄および改質されたクエン酸第二鉄水和物中のクエン酸の保持時間は6.6分付近である。以下の実施例、比較例において、原料のクエン酸第二鉄および改質されたクエン酸第二鉄水和物の純度は、上記条件で測定される全ピーク(鉄及び溶媒由来のピークを除く)の面積値の合計に対するクエン酸のピーク面積値の割合である。一方、不純物の保持時間は、アコニット酸が11.9分付近、イタコン酸が12.7分付近、シトラコン酸が16.1分付近である。以下の実施例、比較例において、各不純物の量は、上記条件で測定される全ピーク(鉄及び溶媒由来のピークを除く)の面積値の合計に対する各不純物のピーク面積値の割合である。
(比表面積)
以下の実施例、比較例において、原料のクエン酸第二鉄および改質されたクエン酸第二鉄水和物の比表面積は、下記条件で窒素の分散圧が0.1〜0.3の範囲で各分散圧での窒素吸着量を測定し、分散圧と窒素吸着量からBET法により解析し算出した。
装置:比表面積測定装置(MicrotracBEL製)
測定方法:定容量式窒素吸着法
試料量:約100mg
前処理温度:40℃
前処理時間:1時間
(水分量)
以下の実施例において、改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体中の水分量は、下記条件で測定した。
装置:水分測定装置(三菱化学製)
測定方法:カールフィッシャー滴定容量法
滴定剤:SS−Z(三菱化学製)
溶剤:無水メタノール
試料量:約15mg
水分量は、上記条件にて3回測定した平均値を採用した。
(水溶性有機溶媒量)
ガスクロマトグラフィー(GC)による改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体中の水溶性有機溶媒量の測定は以下の条件にて行った。
装置:ガスクロマトグラフ装置(Agilent Technologies, Inc.製)
検出器:水素炎イオン化検出器(Agilent Technologies, Inc.製)
カラム:内径0.53mm、長さ30mのフューズドシリカ管の内面にガスクロマトグラフィー用ポリエチレングリコールを厚さ1μmで被覆されたもの。
カラム温度:注入後50℃6分、その後毎分40℃で220℃まで昇温し、220℃で5分間維持する。
カラム圧力:3psi
注入温度:250℃
検出器温度:250℃
キャリヤーガス:ヘリウム
スプリット:1/10
ヘッドスペース加熱温度:90℃
ヘッドスペース加熱時間:30分間
以下の実施例において、改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体の水溶性有機溶媒量は、上記条件で測定される水溶性有機溶媒のピーク面積値から算出した、検量線法により改質されたクエン酸第二鉄水和物の湿体の質量に対する水溶性有機溶媒の質量の割合である。
[調製例]
(原料のクエン酸第二鉄の製造)
以下の実施例、及び比較例に用いる原料のクエン酸第二鉄は、以下の方法により製造した。攪拌翼、温度計を取り付けた5Lの四つ口フラスコに、塩化鉄六水和物400.0g(1480mmol)と水1600mLを加え攪拌した。次いで、水酸化ナトリウム177.6g(4440mmol)と水1600mLから調製した水溶液を0〜10℃で3時間かけて滴下し反応液を調製した。次いで、当該反応液を0〜10℃で1時間撹拌した後、遠心分離により結晶を分離し、水100mLで当該結晶を2回洗浄した。次いで、得られた結晶と水2000mLを加え、0〜10℃で1時間攪拌した。
遠心分離により結晶を分離し、水100mLで結晶を2回洗浄した。さらに、得られた結晶と水2000mLを加え、0〜10℃で1時間攪拌した。遠心分離により結晶を分離し、水100mLで結晶を2回洗浄し、水酸化第二鉄の湿体942.1gを得た。
攪拌翼、温度計を取り付けた5Lの四つ口フラスコに、クエン酸無水物369.6g(1924mmol)と水480mLを加え攪拌しクエン酸水溶液を調製した。次いで、当該クエン酸水溶液に上記で得られた水酸化第二鉄の湿体942.1gを加え、20〜30℃で30分間撹拌して反応させた。さらに、該反応液を80℃付近まで加温し、75〜85℃で2時間撹拌した。25℃付近まで冷却した後、ポアサイズ0.5μmのPTFEフィルターにより濾過して不溶物を除去し、濾液を得た。アセトン8000mLに、20〜30℃で30分間かけて得られた濾液を滴下した。20〜30℃で1時間撹拌した後、遠心分離により結晶を分離し、アセトン400mLで結晶を2回洗浄した。洗浄後得られた湿体を、30℃で15時間減圧乾燥し、原料のクエン酸第二鉄水和物330.8gを得た。クエン酸第二鉄一水和物の分子量を262.96とした場合、1258mmolであり、塩化第二鉄六水和物のモル数を基準した収率は85.0%であった。また、上記原料のクエン酸第二鉄の窒素吸着法によるBET比表面積は30.0m2/gであった。さらに、クエン酸第二鉄のHPLC純度は98.06%であり、アコニット酸は0.91%、シトラコン酸は0.09%、イタコン酸は0.12%、その他の個別不純物は最大で0.18%であった。
[実施例1]
攪拌翼、温度計を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、クエン酸無水物8.04g(41.8mmol)と水68mLを加え攪拌しクエン酸水溶液を調製した。次いで、当該クエン酸水溶液に上記調製例で得た原料のクエン酸第二鉄一水和物40.0g(152.1mmol(分子量262.96として))を15分間かけて少しずつ加え攪拌した。25〜35℃で1時間撹拌した後、クエン酸第二鉄水和物の全量が溶解し、溶解液が形成したことを確認した。アセトン800mLに、20〜30℃で30分間かけて、得られた溶解液を滴下した。20〜30℃で1時間撹拌した後、析出した結晶を遠心分離により分離し、アセトン40mLで結晶を2回洗浄し湿体を得た。得られた湿体の水分量は13.2%、アセトンの含有量は59.2%であり、クエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部(クエン酸第二鉄の純分100質量部)に対する水分量は47.8質量部であった。当該湿体を、30℃で15時間減圧乾燥し、改質されたクエン酸第二鉄水和物36.4gを得た。クエン酸第二鉄一水和物の分子量を262.96とした場合、138.3mmolであり、原料のクエン酸第二鉄一水和物換算量のモル数を基準に算出した収率は90.9%であった。また、クエン酸第二鉄水和物の窒素吸着法によるBET比表面積は84.4m2/gであった。さらに、クエン酸第二鉄水和物のHPLC純度は99.95%であり、アコニット酸は0.03%、シトラコン酸及びイタコン酸は未検出であり、その他の個別不純物は最大で0.01%であった。
[実施例2〜10、30および31、並びに比較例1]
クエン酸無水物の使用量を変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表1に示した。原料のクエン酸第二鉄に対するクエン酸の当量数と、比表面積の結果とのプロット図を図1に示した。
Figure 2019093491
[実施例11〜17および32、比較例4]
水の使用量を変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表2に示した。原料のクエン酸第二鉄100質量部(g)当たりの水の容量部(ml)と、比表面積の結果とのプロット図を図2に示した。
Figure 2019093491
[実施例18〜21]
クエン酸無水物の使用量、及び、水の使用量を変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表3に示した。
Figure 2019093491
[実施例22]
原料のクエン酸第二鉄が溶解した溶解液にアセトンを滴下したこと以外は、実施例1と同様にして実施した。その結果、容器壁面への結晶の付着(スケーリング)が生じ、約4.5gのクエン酸第二鉄水和物は単離できずに、改質されたクエン酸第二鉄水和物30.3gを得た。クエン酸第二鉄一水和物の分子量を262.96とした場合、115.2mmolであり、原料のクエン酸第二鉄一水和物換算量のモル数を基準に算出した収率は75.8%であった。また、クエン酸第二鉄水和物の比表面積は72.5m/gであった。さらに、クエン酸第二鉄水和物のHPLC純度は99.87%であり、アコニット酸は0.08%、シトラコン酸は0.01%、イタコン酸は未検出であり、その他の個別不純物は最大で0.02%であった。
[実施例23]
実施例1と同様の方法にて、クエン酸第二鉄水和物の湿体を得た。得られた湿体118.3gにアセトン400mLを加え、20〜30℃で30分間撹拌した。遠心分離により結晶を分離し、アセトン40mLで結晶を2回リスラリー洗浄した。当該洗浄後に得られた湿体の水分量は11.6%、アセトンの含有量は58.4%であり、クエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対する水分量は38.7質量部であった。得られた低含水湿体を、30℃で15時間減圧乾燥し、改質されたクエン酸第二鉄水和物35.5gを得た。クエン酸第二鉄一水和物の分子量を262.96とした場合、135.0mmolであり、原料のクエン酸第二鉄一水和物換算量のモル数を基準に算出した収率は88.7%であった。また、クエン酸第二鉄水和物の窒素吸着法によるBET比表面積は91.4m2/gであった。さらに、クエン酸第二鉄水和物のHPLC純度は99.96%であり、アコニット酸は0.02%、シトラコン酸及びイタコン酸は未検出であり、その他の個別不純物は最大で0.01%以下であった。
[実施例24、25]
使用したアセトンの使用量またはアセトン中の水分量を表4に示す条件に変更した以外は、実施例23と同様にして実施した。結果を表4に示した。
Figure 2019093491
[実施例26、27]
原料のクエン酸第二鉄を4000gに変更し、使用したクエン酸無水物、水、アセトンの使用量を実施例1のそれらと同様の比率となるように変更した以外は実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表5に示した。なお、実施例1、26、27の結果の平均値及び相対標準偏差を併せて示した。
Figure 2019093491
[実施例28、29]
原料のクエン酸第二鉄の量を4000gに変更し、クエン酸無水物、水、アセトンの使用量を実施例23のそれらと同様の比率となるように変更した以外は実施例23と同様にして実施した。条件と結果を表6に示した。なお、実施例23、28、29の結果の平均値及び相対標準偏差を併せて示した。
Figure 2019093491
[比較例2]
アセトンを酢酸エチルに変えたこと以外は、実施例1と同様にして実施した。その結果、原料のクエン酸第二鉄が溶解した溶解液を酢酸エチルに滴下した後、20〜30℃で1時間撹拌したが、クエン酸第二鉄水和物は析出しなかった。
[比較例3]
アセトンをジエチルエーテルに変えたこと以外は、実施例1と同様にして実施した。その結果、原料のクエン酸第二鉄が溶解した溶解液をジエチルエーテルに滴下した後、20〜30℃で1時間撹拌したが、クエン酸第二鉄水和物は析出しなかった。
[実施例33および34]
原料のクエン酸第二鉄を40000gに変更し、クエン酸無水物、水、アセトンの使用量を実施例25のそれらと同様の比率となるように変更した以外は、実施例25と同様にして実施した。条件と結果を表7に示した。なお、実施例25、33および34の結果の平均値及び相対標準偏差を併せて示した。シトラコン酸及びイタコン酸は未検出であった。
Figure 2019093491
[実施例35〜38]
アセトンを、メタノール、エタノール、2−プロパノールまたはアセトニトリルに変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表8に示した。
Figure 2019093491
[実施例39〜42、比較例5]
アセトンを、アセトンと非水溶性有機溶媒の2−ブタノンとの混合溶媒に変更した以外は、実施例1と同様にして実施した。条件と結果を表9に示した。
Figure 2019093491

Claims (10)

  1. 水、クエン酸および原料のクエン酸第二鉄を含む溶解液と水溶性有機溶媒とを接触させる工程1を含む、改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  2. クエン酸水溶液に前記原料のクエン酸第二鉄またはその水和物を溶解させて前記溶解液を調製する工程1aをさらに含む、請求項1に記載の改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  3. 前記水溶性有機溶媒が少なくともケトン類又はアルコール類を含む請求項1または2に記載の改質されたクエン酸第二鉄の製造方法。
  4. 前記原料のクエン酸第二鉄またはその水和物のクエン酸第二鉄一水和物換算量100g当たり、前記水を150〜300mL用いる請求項1〜3のいずれか一項に記載の改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  5. 前記原料のクエン酸第二鉄またはその水和物のクエン酸第二鉄一水和物換算量1モル当たり、クエン酸を0.05〜1.0モル用いる請求項1〜4のいずれか一項に記載の改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  6. 前記水溶性有機溶媒を原料のクエン酸第二鉄またはその水和物のクエン酸第二鉄一水和物換算量100g当たり、300〜4000mL用いる請求項1〜5のいずれか一項に記載の改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  7. 前記溶解液を前記水溶性有機溶媒に滴下することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  8. 前記工程1によって改質されたクエン酸第二鉄水和物を含む懸濁液が得られ、さらに該懸濁液より前記クエン酸第二鉄水和物の無水物換算量100質量部に対し、水を5〜45質量部含有するクエン酸第二鉄水和物の低含水湿体を得た後、該低含水湿体を乾燥させる工程2をさらに含む、請求項1〜7に記載の改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  9. 前記工程2において、前記懸濁液を固液分離してクエン酸第二鉄水和物の湿体を得、該湿体を水溶性有機溶媒に分散させて前記低含水湿体を得る、請求項8記載の改質されたクエン酸第二鉄水和物の製造方法。
  10. 窒素吸着法によるBET比表面積が50m2/gを超え140m2/g以下であるクエン酸第二鉄水和物。
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