JPWO2019092921A1 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

本開示におけるレンズ鏡筒は、レンズ保持枠(1)に固定支持されたカムピン(3a、3b、3c)と、レンズ保持枠(1)のカムピン(3a)の近傍に付勢支持された1本の付勢ピン(4)と、カムピン(3a、3b、3c)および付勢ピン(4)のそれぞれと係合するカム溝を有するカム枠(6)と、を備える。付勢ピン(4)と係合するカム溝(7d)は、光軸方向片側の側面で付勢ピン(4)と係合し、付勢ピン(4)の近傍のカムピン(3a)と係合するカム溝(7a)は、付勢ピン(4)と係合する側面と光軸方向反対側の側面で、カムピン(3a)と係合する。

Description

本開示は、デジタルスチルカメラ等に用いられるレンズ鏡筒に関する。
従来、デジタルスチルカメラ等の撮像装置に用いられるレンズ鏡筒は、光学系を構成する複数のレンズ玉とレンズ玉を保持するレンズ保持枠と、ズームに応じてレンズ保持枠の位置を変化させるカム枠とを有する。
レンズ玉の位置が少しでもずれると、撮像装置の解像性能が悪くなる。更に、ズーム途中にレンズ保持枠がガタつくと、ピントがズレたり、像がブレたりする。
また、近年は画像を視聴する表示装置(テレビ、PC用モニタ等)の高画素化に合わせ、撮像装置の高画素化が進んでおり、従来は気にならなかったズーム時のピントズレや、像ブレが目立つ様になってきており、改善が望まれている。
上記課題に対応する為、従来から、レンズ保持枠のガタを抑制する構造が複数開示されている。
例えば、特許文献1に開示されるレンズ鏡筒では、カムピンをばねにより付勢することにより、カム溝とカムピンの間のガタを抑止する構造が開示されている。
また、特許文献2に開示されるレンズ鏡筒では、互いに合同な二つのカム曲線を有し、互いに周面上で離間する一対のカム溝を有した筒状の第1の枠と、上記一対のカム溝の一方に係合する第1のカムピンと上記一対のカム溝の他方に係合する第2のカムピンとからなる一対のカムピンと、上記第1のカムピン若しくは上記第2のカムピンの一方の固定端が上記第1の枠の径方向に弾性変形可能な形状部分に固定される保持部と、を有する。そして、上記第1の枠に対し光軸方向に相対移動する第2の枠と、を具備し、上記一対のカムピンと上記一対のカム溝との係合において、上記一対のカムピン同士の配置距離は、上記一対のカム溝同士の配置距離と異なる構造が開示されている。
特開昭62−112109号公報 特開2016−109859号公報
本開示は、レンズ保持枠のガタを抑制するとともに、レンズ保持枠の位置を固定できる高性能なレンズ鏡筒を提供する。
(課題を解決するための手段)
本開示におけるレンズ鏡筒は、レンズ玉を保持するレンズ保持枠と、レンズ保持枠に固定支持された少なくとも1本のカムピンと、レンズ保持枠のカムピンのうち1本の近傍に付勢支持された1本の付勢ピンと、カムピンおよび付勢ピンのそれぞれと係合するカム溝を有するカム枠と、を備える。そして、付勢ピンと係合するカム溝は、光軸方向片側の側面で付勢ピンと係合し、付勢ピンの近傍のカムピンと係合するカム溝は、付勢ピンと係合する側面と光軸方向反対側の側面で、カムピンと係合する。
(発明の効果)
本開示におけるレンズ鏡筒は、レンズ保持枠のガタを抑制すると共に、レンズ保持枠の位置を固定することができる高性能なレンズ鏡筒を提供できる。
実施の形態1におけるレンズ保持枠ユニットの構成を示す斜視図。 実施の形態1におけるレンズ保持枠ユニットの構成を示す正面図。 図1BのA-A線断面図。 実施の形態1におけるカム枠の構成を示す斜視図。 図2Aのカム枠の内径展開図。 実施の形態1にかかるレンズ保持枠ユニットとカム枠を組み合わせた状態を示す図。 図3AのA-A線断面図。 実施の形態1にかかるカムピン、付勢ピンとカム溝の係合状態を示す断面詳細図。 実施の形態1にかかるカムピン、付勢ピンとカム溝の係合状態を示す断面詳細図。 実施の形態1におけるレンズ保持枠ユニットの構成を示す斜視図。 実施の形態1におけるレンズ保持枠ユニットの構成を示す正面図。 実施の形態1におけるレンズ保持枠ユニットの構成を示す上面図。 図5BのA−A線断面図。 実施の形態1におけるカム枠の構成を示す斜視図。 図6Aのカム枠の内径展開図。 実施の形態1にかかるレンズ保持枠ユニットとカム枠を組み合わせた状態を示す図。 図7AのA−A線断面図。 実施の形態1にかかるカムピン、付勢ピンとカム溝の係合状態を示す断面詳細図。 実施の形態1にかかるカムピン、付勢ピンとカム溝の係合状態を示す断面詳細図。 従来技術のレンズ鏡筒の断面模式図。 従来技術のレンズ鏡筒の断面模式図。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した上記特許文献1に関し、以下の問題が生じることを見出した。
特許文献1に開示されているレンズ鏡筒の構成では、ばね付勢されたカムピンにより、カム溝とカムピン間のガタは完全に抑制されるものの、ばねによりカムピンを半径方向に移動可能な状態にするため、レンズ保持枠と、カムピンの間には必ず一定量の隙間が必要であり、この部分のガタにより、レンズ保持枠の位置が完全に固定できない。
また、本発明者は、「背景技術」の欄において記載した上記特許文献2に関し、以下の問題が生じることを見出した。
特許文献2に開示されているレンズ鏡筒の構成では、レンズ保持枠はガタ無く保持されているものの、レンズ保持枠の位置は完全には固定されない状態となっている。
この課題について、以下、図9A、図9Bを用いて簡単に説明する。
図9A、図9Bは、特許文献2に開示されているレンズ鏡筒の構成で、レンズ保持枠が保持される状態を示した模式図である。
特許文献2に開示されているレンズ鏡筒では、固定されたカムピンと、弾性変形可能な部分に設けられたカムピンがそれぞれ3セット有する構成となっている。
図9Aは、レンズ保持枠11は、全体が紙面下方向に引っ張られる力F(例えば、重力)が加わった状態を示している。
特許文献2に開示されているレンズ鏡筒は、固定されたカムピンと、弾性変形可能なカムピンをそれぞれ3セット有するが、分かり易くする為に、2セットのみについて表記する。
図9Aにおいて固定カムピン13aは、力Fを受け先端部がカム溝17aの溝底に近づく方向に移動する。このとき付勢カムピン14aは、固定カムピン13aとカム溝17aの間にガタを生じない様にカム溝17dの溝底から離れる方向に移動する。
一方、反対側の固定カムピン13bは、力Fを受け先端部がカム溝17bの底から離れる方向で移動する。このとき付勢カムピン14bは、固定カムピン13bとカム溝17eの間にガタを生じない様にカム溝17bの溝底に近づく方向に移動する。
図9Bは、上記図9Aと逆に、レンズ保持枠11全体が紙面上方向に引っ張られる力Fが加わった状態(例えば、天地逆姿勢で使用した場合)を示している。
図9Bにおいて固定カムピン13aは、力Fを受け先端部がカム溝17aの底から離れる方向に移動する。このとき付勢カムピン14aは、固定カムピン13aとカム溝17aの間にガタを生じない様にカム溝17dの溝底に近づく方向に移動する。
一方、反対側の固定カムピン13bは、力Fを受け、先端部がカム溝17bの溝底に近づく方向に移動する。このとき付勢カムピン14bは、固定カムピン13bとカム溝17bの間にガタを生じない様にカム溝17bの溝底から離れる方向に移動する。
ここで、図9Aと図9Bのレンズ保持枠11の姿勢に着目すると、図中の破線で示すレンズ保持枠11の中心軸の、図中の実線で示すカム枠16の中心軸に対する傾きθ、偏心dの向きが逆転していることが分かる。
つまり、特許文献2に開示されているレンズ鏡筒の構成では、レンズ保持枠の姿勢は十分に固定されていないということを示している。
このような問題を解決するために、本開示の一態様に係るレンズ鏡筒は、レンズ鏡筒は、レンズ玉を保持するレンズ保持枠と、レンズ保持枠に固定支持された少なくとも1本のカムピンと、レンズ保持枠のカムピンのうち1本の近傍に付勢支持された1本の付勢ピンと、カムピンおよび付勢ピンのそれぞれと係合するカム溝を有するカム枠と、を備える。そして、付勢ピンと係合するカム溝は、光軸方向片側の側面で付勢ピンと係合し、付勢ピンの近傍のカムピンと係合するカム溝は、付勢ピンと係合する側面と光軸方向反対側の側面で、カムピンと係合する。
これにより、レンズ保持枠のガタを抑制するとともに、レンズ保持枠の位置を良好に固定できる。そのため、カメラを構える姿勢(例えば、縦位置と横位置)等による、解像性能の劣化を防ぐことが出来る。
また、特にズームしながらの動画撮影等の際に、レンズ保持枠のガタを抑制できるので、ズーム途中にレンズ保持枠がガタついてピントがボケたり、像がブレたりすることを防ぐことが出来る、高性能なレンズ鏡筒を提供出来る。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
以下、図1A〜図4Bを用いて、実施の形態1について説明する。
[1.レンズ鏡筒の構成]
図1Aおよび図1Bは、本実施の形態1のレンズ保持枠1の構成を示す図である。
図1Aは、斜視図、図1Bは、正面図、図1Cは、A−A断面図である。
図1において、レンズ保持枠1は、略円筒型であり樹脂射出成型などによって作成されている。内周部には光学系を構成するレンズ玉2が固定されている。外周部には略円錐台形状のカムピン3a、3b、3cが3箇所、樹脂にて一体に成型されている。
図1においてレンズ保持枠1には、カムピン3a、3b、3cは、円周方向に3箇所均等に設けられているが、外径方向(紙面上方向)のカムピン3aの近傍には付勢ピン4が支持されている。
付勢ピン4は、金属切削加工で作成されており、圧縮コイルばね5によりレンズ保持枠1の半径方向(紙面上方向)に付勢されている。
図2Aおよび図2Bは、カム枠6の構成を示す図である。
図2Aは、カム枠6の斜視図、図2Bは、カム枠6の内径展開図である。
図2Aおよび図2Bにおいて、カム枠6は、樹脂射出成型などにより作成されている。
図2Bにおいて、カム枠6には、レンズ保持枠1のカムピン3a、3b、3cとそれぞれ係合するカム溝7a、7b、7cが3箇所均等に設けられている。これにより、カムピン3a、3b、3cは、対応するカム溝7a、7b、7cに沿って摺動できる。また、カム溝7aと並んでレンズ保持枠1の付勢ピン4に対応するカム溝7dが形成されている。
これにより、付勢ピン4は、カム溝7dに沿って摺動できる。これら4本のカム溝7a、7b、7c、7dは全て同じ軌跡で作成されている。
また、カムピン3aと係合するカム溝7aと、付勢ピン4と係合するカム溝7dの間隔は、レンズ保持枠ユニットに設けられた、カムピン3aと付勢ピン4の間隔より僅かに小さく形成されている。
上記のように、レンズ保持枠1およびカム枠6を構成すると、カム枠6に対するレンズ保持枠1のガタを良好に抑制できると共に、カム枠6に対するレンズ保持枠1の姿勢が良好に固定されるようになる。
その理由について詳しく説明する。
図3Aおよび図3Bは、レンズ保持枠1とカム枠6を組み合わせた状態を示す図である。
図3Aは、正面図、図3Bは、A−A断面図である。
図4Aおよび図4Bは、カムピン3a、付勢ピン4とカム溝の係合状態を示す断面詳細図であり、図3Bの要部を、拡大した図である。
図4Aは、カムピン3a、付勢ピン4周辺の断面詳細図である。
図4Aにおいて付勢ピン4は圧縮コイルばね5により付勢されている為、常に図中Fに示す方向(紙面上方向)の力を受けている。
ここで、付勢ピン4と接触するカム枠6のカム溝7dのカム溝側面9に加わる力を考える。カム溝側面9は、付勢力Fに対して傾斜している為、カム枠6の半径方向の分力Fa(紙面上方向)とカム枠6の光軸方向の分力Fb(紙面左方向)について考える。
分力Fbの反力によりカム溝7aのカム溝側面8は、カムピン3aに押し当てられる。
これにより、カム溝7aとカムピン3aのガタが完全に抑制されると共に、カム枠6とカムピン3aの相対位置が固定される。
図4Bは、カムピン3aと異なる位置にあるカムピン3b部の断面図である。
図4Bにおいて、レンズ保持枠1には、圧縮コイルばね5の反力により常に半径方向正の向きに押し付ける力が加わる。この力のより、カムピン3bはカム溝7bの底に押し込まれる方向の力が加わり、カムピン3bのガタが完全に抑制され、カム枠6とカムピン3bの相対位置が固定される。
図示しないが、もう1箇所のカムピン3cでも、図4Bと同様の状態になる。
以上により、カムピン3a、3b、3cのガタが完全に抑制されると共に、カム枠6に対するカムピン3a、3b、3cの位置が固定される為、カムピン3a、3b、3cを有するレンズ保持枠1とカム枠6との間のガタがなくなると共に、レンズ保持枠1のカム枠6に対する位置が完全に固定される。
カム枠6とレンズ保持枠1との間にガタがあり、レンズ保持枠1の位置も固定されていない場合、カメラを構える姿勢等により、光学系内のレンズ玉2の位置が変化し、解像性能が劣化したりする場合がある。あるいは、ズーム途中でレンズ玉2の位置がずれてピントがボケたり、像がブレたりする場合があるが、本実施の形態1の構成により、カメラを構える姿勢や、ズームによるレンズ玉2の位置ずれが抑制されるので、解像性能が高く、またズームしながらの動画撮影等でもピントがボケたり、像がブレたりすることがない高品質なレンズ鏡筒が提供できる。
なお、本実施の形態1において、付勢ピン4を付勢している圧縮コイルばね5は、ばね力が強い程ガタを抑制する効果が高い。しかし、バネ力を強くし過ぎると、駆動時の摩擦力が大きくなり過ぎ、レンズ鏡筒が動作しなくなったり、磨耗が大きくなり、レンズ鏡筒の寿命が短くなったりする副作用が生じる。そのため、圧縮コイルばね5のばね力が、強すぎることは望ましくない。
最小限の強さのばね力で、効果的にガタを抑制する条件について簡単に記載する。
レンズ保持枠1のガタには、大きく分けて半径方向のガタと光軸方向のガタが存在する。
レンズ保持枠1の質量は一定の為、半径方向の力Faと、光軸方向の力Fbを等しくし、必要最低限の力で付勢することにより、半径方向のガタと光軸方向のガタを両方共抑制することができる。
ここで、半径方向Faの力と、光軸方向の力Fbを等しくする条件いついて考える。
図4Aにおいてαは、カム枠6の半径方向とカム溝7dの付勢ピン4が摺動するカム溝側面9とのなす角を表す。カム溝側面9と付勢ピン4との間の摩擦係数が無視できる場合は、αが45°の場合に半径方向Faの力と、光軸方向の力Fbが等しくなる。
レンズ鏡筒のカム枠6は、フッ素系潤滑剤などにより潤滑されることが一般的であるが、フッ素系潤滑剤で潤滑した場合の摩擦係数は0.01から0.2程度になる場合が多い。
ここで、カム溝側面9と付勢ピン4との間の摩擦係数を考慮した場合、半径方向Faの力と、光軸方向の力Fbが等しくなる条件は、
摩擦係数0.01の場合α=44.4°
摩擦係数0.2の場合α=33.7°
となる。
従って一般的には、下記の条件(1)
33.7°≦α≦44.4°・・・(1)
を満足するようにすることにより、半径方向Faの力と、光軸方向の力Fbがほぼ等しくなり、最低限の力で付勢することにより、半径方向のガタと光軸方向のガタを両方共効果的に抑制することができる。
なお、本実施の形態1では、レンズ保持枠1に3個のカムピン3a、3b、3cが固定支持されている例を示した。しかしながら、レンズ保持枠1に固定支持されたカムピンは1個であるが、レンズ保持枠の光軸方向に対する傾き、偏心を規制する軸を設けてレンズ保持枠の姿勢を決める構成としても良い。あるいは、レンズ保持枠に固定支持されたカムピンは2本であるが、レンズ保持枠の光軸方向に対する傾き、偏心を規制するガイド機構を設ける構成でも良く、その他の構成も可能である。
ここで、レンズ保持枠1に固定支持されたカムピンが1本の場合、2本の場合いずれの場合も、付勢ピン4は1本であることが望ましい。もし、付勢ピン4が複数ある場合、複数の付勢ピン4によりレンズ保持枠1に違う方向から複数の力が加わる状態となり、レンズ保持枠の姿勢が安定しない状態となる。
一方、付勢ピン4が1本の場合、レンズ保持枠に対し常に1方向に力が加わる為、レンズ保持枠の姿勢が安定する。
したがって、レンズ保持枠1に固定支持されたカムピンの本数に関わらず、付勢ピン4は1個であることが望ましい。
更に、実施の形態1では、カムピン3a、3b、3cは、レンズ保持枠1に樹脂射出成型で一体に形成されている構成を示したが、カムピン3a、3b、3cをレンズ保持枠1と分離して金属切削等で作成し、レンズ保持枠1に圧入固定する等の場合も同じ効果があることは言うまでも無い。
更に、実施の形態1では、レンズ保持枠1に対し付勢ピン4を半径方向に付勢支持する場合を示したが、付勢ピン4とカムピン3aを光軸方向に離間する方向で付勢支持する場合、あるいは逆に光軸方向に近づく方向で付勢支持する場合も同様の効果があることは言うまでも無い。
更に、実施の形態1では、付勢ピン4を圧縮コイルばね5で付勢する構成を示したが、板ばねまたは、ねじりコイルばねを利用した構成、あるいはレンズ保持枠1の形状を工夫しレンズ保持枠1の付勢ピン4保持部分が弾性変形する様に構成した場合等、他の付勢方法を用いた場合も同様の効果があることは言うまでも無い。
更に、実施の形態1では、レンズ保持枠1に直にレンズ玉2が固定されているが、レンズ玉2をレンズ保持枠1に対し移動する駆動機構を介して保持する場合等、間接的に保持する場合も同様である。
(実施の形態2)
以下実施の形態2は、上記実施の形態1を更に改良する構成を示す。
以下、図5Aから図8Bを用いて、実施の形態2について説明する。
図5A〜図5Dは、本実施の形態2のレンズ保持枠ユニットの構成を示す図である。
図5Aは、斜視図、図5Bは、正面図、図5Cは、上面図、図5Dは、A−A断面図である。
実施の形態1では、レンズ保持枠1に固定支持されたカムピン3aと、付勢支持された付勢ピン4は、光軸方向に間隔を空けて配置されたが、本実施の形態2では、カムピン3aの円錐面に対し付勢ピン4が一部食い込む様に近接して配置している。
また、カムピン3aの付勢ピン4側にはカムピン3aの円錐面から突出した補強部10が一体に形成されている。
このように、カムピン3aに付勢ピン4が一部食い込む様に配置することにより、実施の形態1と比較して、レンズ保持枠1のカムピン3aおよび付勢ピン4を支持する部分の光軸方向寸法を小さくすることが出来る。
また、カムピン3aに円錐面から突出した補強部10を設けることにより、カムピン3aを補強することができ、カムピン3aの強度を向上できる。
図6Aおよび図6Bは、実施の形態2のカム枠6の構成を示す図である。
図6Aは、カム枠の斜視図、図6Bは、内径展開図である。
実施の形態1では、カム枠6にはカムピン3aと係合するカム溝7aと、付勢ピン4と係合するカム溝7dが、光軸方向に間隔を空けて別々に設けられていた。本実施の形態2では、カム溝7aは、付勢ピン4と係合するカム溝側面9と、カムピン3aと係合するカム溝側面8とが1本のカム溝7aとして形成されているところが実施の形態1とは異なる。
すなわち、付勢ピン4は、カム溝側面9に当接し、カムピン3aは、カム溝側面8に当接しながら、付勢ピン4とカムピン3aは、カム溝7aに沿って摺動できる。
通常動作時、カムピン3aは、カム溝7aのカム溝側面8としか接触せず、付勢ピン4は、カム溝7bのカム溝側面9としか接触しないので、このように構成しても動作には問題が無く、カム枠6には、カム溝7aの溝が1本分のスペースで済む為、上記実施の形態1と比較して、カム枠6の光軸方向寸法を小さく抑えることができる。
図7Aおよび図7Bは、実施の形態2のレンズ保持枠1とカム枠6を組み合わせた状態を示す図である。
図8Aおよび図8Bは、実施の形態2のカムピン、付勢ピンとカム溝の係合状態を示す断面詳細図である。
本実施の形態2におけるガタ抑制、および、レンズ保持枠の位置を固定する効果は、前記実施の形態1と全く同様である。
実施の形態1と同様に、付勢ピン4と係合するカム溝側面9と、カムピン3aと係合するカム溝側面8とを1本のカム溝7aとして形成することにより、レンズ保持枠1およびカム枠6の光軸方向寸法を小さく抑えることが可能となり、レンズ鏡筒全体を小型化することが可能である。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1〜2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1〜2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
実施の形態1では、カムピンの一例として、レンズ保持枠1に固定支持されている3個のカムピン3a、3b、3cを説明した。カムピンは少なくとも1つあればよい。したがって、カムピンの数は限定されない。前述のように、レンズ保持枠1に固定支持されたカムピンを1本とし、レンズ保持枠の光軸方向に対する傾き、偏心を規制する軸を設けてレンズ保持枠の姿勢を決める構成としても良い。あるいは、前述のように、レンズ保持枠に固定支持されたカムピンを2本とし、レンズ保持枠の光軸方向に対する傾き、偏心を規制するガイド機構を設ける構成でも良く、その他の構成も可能であり、レンズ保持枠1に固定支持されたカムピンの本数に関わらず、付勢ピン4は1個であることが望ましい。
また例えば、実施の形態1では、カムピン3a、3b、3cはレンズ保持枠1に樹脂射出成型で一体に形成されている構成を示したが、カムピン3a、3b、3cをレンズ保持枠1と分離して金属切削等で作成し、レンズ保持枠に圧入固定する等の場合も同じ効果があることは言うまでも無い。
また例えば、実施の形態1では、レンズ保持枠1に対し付勢ピン4を半径方向に付勢支持する場合を示したが、付勢ピン4とカムピン3aを光軸方向に離間する方向で付勢支持する場合、あるいは逆に光軸方向に近づく方向で付勢支持する場合も同様の効果があることは言うまでも無い。
また例えば、実施の形態1では、付勢ピン4を圧縮コイルばね5で付勢する構成を示したが、板ばねまたは、ねじりコイルばねを利用した構成、あるいはレンズ保持枠1の形状を工夫しレンズ保持枠1の付勢ピン4保持部分が弾性変形する様に構成した場合等、他の付勢方法を用いた場合も同様の効果があることは言うまでも無い。
また例えば、実施の形態1では、レンズ保持枠1に直にレンズ玉2が固定されているが、レンズ玉2をレンズ保持枠1に対し移動する駆動機構を介して保持する場合等、間接的に保持する場合も同様である。
本開示は、デジタルスチル等に使用されるレンズ鏡筒に適用可能である。
1 レンズ保持枠
2 レンズ玉
3a、3b、3c カムピン
4 付勢ピン
5 圧縮コイルばね
6 カム枠
7a、7b、7d カム溝
8 カム溝側面(カムピンと係合する側の側面)
9 カム溝側面(付勢ピンと係合する側の側面)
10 補強部
11 レンズ保持枠
13a、13b 固定カムピン
14a、14b 付勢カムピン
16 カム枠
17a、17b、17d、17e、17f カム溝

Claims (4)

  1. レンズ玉を保持するレンズ保持枠と、
    前記レンズ保持枠に固定支持された少なくとも1本のカムピンと、
    前記レンズ保持枠の前記カムピンのうち1本の近傍に付勢支持された1本の付勢ピンと、
    前記カムピンおよび付勢ピンのそれぞれと係合するカム溝を有するカム枠と、
    を備え、
    前記付勢ピンと係合するカム溝は、光軸方向片側の側面で前記付勢ピンと係合し、前記付勢ピンの近傍のカムピンと係合するカム溝は、前記付勢ピンと係合する側面と光
    軸方向反対側の側面で、前記カムピンと係合する、
    レンズ鏡筒。
  2. 前記カム溝は、前記付勢ピンと係合する側面と、前記カムピンと係合する側面とが1本の溝として形成されている、
    請求項1記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記付勢ピンは、半径方向に付勢支持され、
    前記カム溝の、前記付勢ピンと係合する側面の、カム枠の半径方向とのなす角をαとした場合、以下の条件(1)
    33.7°≦α≦44.4°・・・(1)
    を満足する、
    請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記付勢ピンは、前記カムピンの形状に対し、一部が食い込む形で支持されている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
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