JPWO2019082246A1 - 直流電源装置および空気調和機 - Google Patents

直流電源装置および空気調和機 Download PDF

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Abstract

雷サージなどの電源電圧の乱れがあったときでも素子を保護することができる直流電源装置および空気調和機を提供する。直流電源装置(1)は、整流側のコンバータ素子(Q3,Q4)、およびスイッチング素子(Q1,Q2)がブリッジ接続されるブリッジ整流回路(10)と、交流電源(Vs)とブリッジ整流回路(10)との間に設けられるリアクトル(L1)と、ブリッジ整流回路(10)の出力側に接続され、ブリッジ整流回路(10)から印加される電圧を平滑化する平滑コンデンサ(C1)と、交流電源(Vs)の正負が切り替わるゼロクロスを判定するゼロクロス判定部(14)と、ゼロクロス判定部(14)の判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に整流側のコンバータ素子(Q3,Q4)をオフにするコンバータ素子保護動作を実行するコンバータ制御部(18)と、を備える。

Description

本発明は、交流電圧を直流電圧に変換する直流電源装置および、この直流電源装置を用いた空気調和機に関する。
電車、自動車、空気調和機などには、交流電圧を直流電圧に変換する直流電源装置が搭載されている。そして、直流電源装置から出力される直流電圧をインバータによって所定周波数の交流電圧に変換し、この交流電圧をモータなどの負荷に印加するようになっている。このような直流電源装置は、電力変換効率を高めて省エネルギ化を図ることが求められている。
電源から供給される交流電圧を整流また昇圧を行う直流電源装置がある。直流電源装置にはコンバータがあり、スイッチング素子が設置されている。スイッチング素子は、電圧耐量が決められており、耐量を超えると耐圧破壊を起こしてしまう。また、スイッチング素子は、高電圧・高電流を連続的または断続的に印加されると熱が発生し、熱が高くなりすぎると破壊を起こしてしまう。このため、直流電源装置は、高電圧、高熱を避ける制御が求められる。
特許文献1には、第1のダイオードと第2のダイオード、および第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子がブリッジ接続される整流回路と、交流電源と前記整流回路との間に設けられるリアクトルと、前記整流回路の出力側に接続され、前記整流回路から印加される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記交流電源の電圧の極性に同期して前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子を双方向にスイッチングして負荷に電流を流す同期整流制御を実施すると共に、前記交流電源の半周期間に前記リアクトルを前記交流電源に短絡する回路短絡制御を繰り返し複数回実施する制御部と、を備える直流電源装置が記載されている。特許文献1に記載の技術は、高効率な電源整流および電圧昇圧方法について記載している。
特開2016−214015号公報
特許文献1に記載の技術では、雷サージなどの電源電圧の乱れに対する保護等は記載されていない。雷サージなどの電源電圧の乱れがあった場合、整流側に設けられたスイッチング素子であるコンバータ素子などが破壊してしまう虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、雷サージなどの電源電圧の乱れがあったときでも素子を保護することができる直流電源装置および空気調和機を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、第1の発明では、整流側に設けられたスイッチング素子である第1のコンバータ素子と第2のコンバータ素子、および第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子がブリッジ接続される整流回路と、交流電源と前記整流回路との間に設けられるリアクトルと、前記整流回路の出力側に接続され、前記整流回路から印加される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、交流電源の正負が切り替わるゼロクロスを判定するゼロクロス判定部と、前記ゼロクロス判定部の判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子をオフにするコンバータ素子保護動作を実行する制御部と、を備える直流電源装置とした。
第2の発明では、請求項1に記載の直流電源装置を備えることを特徴とする空気調和機とした。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、雷サージなどの電源電圧の乱れがあったときでも素子を保護することができる直流電源装置および空気調和機を提供可能となる。
本発明の実施形態に係る直流電源装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の交流電源電圧が正の極性の場合において、全波整流を行ったときに回路に流れる電流経路を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の交流電源電圧が負の極性の場合において、全波整流を行ったときに回路に流れる電流経路を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の交流電源電圧が正のサイクルでMOSFET(Q2)をオンさせた場合に流れる短絡電流の経路を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の交流電源電圧が負のサイクルでMOSFET(Q1)をオンさせて短絡電流を通流させた場合の経路を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の交流電源電圧が乱れた場合に整流側のコンバータ素子に送信する信号を示す図であり、上から順に、乱れが発生した電源電圧信号、ゼロクロス信号、MOSFET(Q3)信号、MOSFET(Q4)信号、MOSFET(Q1)信号、MOSFET(Q2)信号をそれぞれ示す。 本発明の実施形態に係る直流電源装置のコンバータ素子を電源が負であると判定し、整流信号を出した場合において、雷サージ等で交流電源電圧が正の極性になってしまったときに、回路に流れる電流経路を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置のコンバータ素子を電源が負であると判定し、短絡信号を出した場合において、雷サージ等で交流電源電圧が正の極性になってしまったときに、回路に流れる電流経路を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の電源電圧波形を示す図であり、上から順に、不検出区間、ゼロクロス付近の拡大波形、ノイズが重畳した拡大波形をそれぞれ示す。 本実施形態における空気調和機の室内機、室外機、およびリモコンの正面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る直流電源装置1の構成図である。
図1に示すように、直流電源装置1は、交流電源VSから供給される交流電源電圧Vsを直流電圧Vdに変換し、この直流電圧Vdを負荷H(インバータ、モータなど)に出力するコンバータである。直流電源装置1は、その入力側が交流電源VSに接続され、出力側が負荷Hに接続されている。
直流電源装置1は、リアクトルL1と、平滑コンデンサC1と、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)、およびシャント抵抗R1を含むブリッジ整流回路10とを備えている。直流電源装置1は更に、ゲイン制御部12と、交流電圧検出部13と、ゼロクロス判定部14と、負荷検出部15と、昇圧比制御部16と、直流電圧検出部17と、コンバータ制御部18(制御部)とを備えている。
整流側に設けられたスイッチング素子であるMOSFET(Q3,Q4)(第1のコンバータ素子と第2のコンバータ素子)、およびMOSFET(Q1,Q2)(第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子)は、ブリッジ整流回路10を構成している。
MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)は、ブリッジ接続されている。MOSFET(Q1)のソースはMOSFET(Q2)のドレインに接続され、その接続点P1は配線haを介して交流電源VSの一端に接続されている。
MOSFET(Q3)のソースは、MOSFET(Q4)のドレインに接続されている。MOSFET(Q3)のソースとMOSFET(Q4)のドレインとの接続点P2は、配線hbを介して交流電源VSの一端に接続されている。
なお、MOSFET(Q3,Q4)は、整流側のコンバータ素子であり、効率を良くするために従来のダイオードに代えて用いられる。
MOSFET(Q3,Q4)は、例えばSJ−MOSFET(Super-Junction MOS-FET)である。また、MOSFET(Q1,Q2)は、例えばSJ−MOSFETまたはSiC(Silicon Carbide)−MOSFETである。
整流側のコンバータ素子であるMOSFET(Q3,Q4)のゲート抵抗定数は、整流側のMOSFET(Q1,Q2)のゲート抵抗定数より大きく設定される。
MOSFET(Q2)のソースは、MOSFET(Q4)のソースに接続されている。MOSFET(Q1)のドレインは、MOSFET(Q3)のドレインに接続されている。また、MOSFET(Q1)のドレインとMOSFET(Q3)のドレインは、配線hcを介して平滑コンデンサC1の正極と負荷Hの一端に接続されている。更にMOSFET(Q2)のソースは配線hdおよびシャント抵抗R1を介して、MOSFET(Q4)のソースは配線hdを介して、それぞれ平滑コンデンサC1の負極および負荷Hの他端に接続されている。
リアクトルL1は、配線ha上に、つまり交流電源VSとブリッジ整流回路10との間に設けられている。リアクトルL1は、交流電源VSから供給される電力をエネルギとして蓄え、更にこのエネルギを放出することで昇圧を行う。
平滑コンデンサC1は、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)を通して整流された電圧を平滑化して、直流電圧Vdとする。平滑コンデンサC1は、ブリッジ整流回路10の出力側に接続されており、正極側が配線hcに接続され、負極側が配線hdに接続される。
スイッチング素子であるMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)は、後記するコンバータ制御部18からの指令によってオン/オフ制御される。スイッチング素子としてMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)を用いることで、スイッチングを高速で行うことができ、更に電圧ドロップの小さいMOSFETに電流を流すことで、いわゆる同期整流制御を行うことが可能であり、回路損失を低減できる。
ここで、MOSFET(Q1)は、その内部に寄生ダイオードD11を有している。同様に、MOSFET(Q2)、MOSFET(Q3)、MOSFET(Q4)は、その内部に寄生ダイオードD21、D31、D41を有している。
MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)として、オン抵抗の小さいスーパージャンクションMOSFETを用いることで、導通損失を更に低減することが可能である。ここで、MOSFETの寄生ダイオードには、アクティブ動作時に逆回復電流が発生する。特にスーパージャンクションMOSFETの寄生ダイオードは、通常のMOSFETの寄生ダイオードに対して逆回復電流が大きく、スイッチング損失が大きいという課題がある。そこで、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)として、逆回復時間(trr)が小さいMOSFETを使用することで、スイッチング損失を低減することができる。
シャント抵抗R1(電流検出部)は、配線hdを介して流れる電流(負荷)を検出する。しかし、電流検出部としてトランスを用いてもよく、またはホール素子などを用いてもよい。
ゲイン制御部12は、回路電流実効値Isと直流電圧圧縮比aから決定される電流制御ゲインKpを制御する機能を有している。このときKp×Isを所定値に制御することで、交流電源電圧Vsから直流電圧Vdをa倍に昇圧することができる。
交流電圧検出部13は、交流電源VSから印加される交流電源電圧Vsを検出するものであり、配線ha,hbに接続されている。交流電圧検出部13は、その検出値をゼロクロス判定部14に出力する。
ゼロクロス判定部14は、交流電源の正負が切り替わるゼロクロスを判定する。具体的には、ゼロクロス判定部14は、交流電圧検出部13によって検出される交流電源電圧Vsの値に関して、その正負が切り替わったか、つまり、ゼロクロス点に達したか否かを判定する。ゼロクロス判定部14は、交流電源電圧Vsの極性を検出する極性検出部である。例えば、ゼロクロス判定部14は、交流電源電圧Vsが正の期間中にはコンバータ制御部18に‘1’の信号を出力し、交流電源電圧Vsが負の期間中にはコンバータ制御部18に‘0’の信号を出力する。
負荷検出部15は、例えばシャント抵抗によって構成され、交流電源VSから流れる電流を検出し、よって負荷Hに供給される電流値(負荷)を検出する機能を有している。なお、負荷Hがモータである場合、負荷検出部15によってモータの回転速度を検出し、この回転速度から電流値(負荷)を推定するようにしてもよい。負荷検出部15は、その検出値を昇圧比制御部16に出力する。
昇圧比制御部16は、負荷検出部15の検出値から直流電圧Vdの昇圧比1/aを選定し、その選定結果をコンバータ制御部18に出力する。そして目標電圧まで直流電圧Vdを昇圧するようにコンバータ制御部18はMOSFET(Q1,Q2)に駆動パルスを出力することで、スイッチング制御を行う。
直流電圧検出部17は、平滑コンデンサC1に印加される直流電圧Vdを検出するものであり、その正側が配線hcに接続され、負側が配線hdに接続されている。直流電圧検出部17は、その検出値をコンバータ制御部18に出力する。なお、直流電圧検出部17の検出値は、負荷Hに印加される電圧値が所定の目標値に達しているか否かの判定に用いられる。
コンバータ制御部18は、例えば、マイコン(Microcomputer:図示せず)であり、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)をワーキングメモリとして使用し、CPU(Central Processing Unit)が各種処理を実行するようになっている。コンバータ制御部18は、シャント抵抗R1(電流検出部)、ゲイン制御部12、ゼロクロス判定部14、昇圧比制御部16、および直流電圧検出部17から入力される情報に基づいて、MOSFET(Q1,Q2)のオン/オフを制御する。
コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定部14のゼロクロス判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に整流側のコンバータ素子をオフにするコンバータ素子保護動作を実行する。
コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と逆の電圧(逆電圧)を判定する逆論理判定区間(後記)を設け、逆論理判定区間で、検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX(Xは任意の自然数)回検出した場合、整流側のコンバータ素子をオフする。
コンバータ制御部18は、逆論理判定区間で、検出した電源電圧の極性と逆の電圧が所定の値以上の場合、検出回数とは関係なく整流側のコンバータ素子をオフする。
コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定直後からの短期間を電源電圧の乱れを無視する判定禁止区間(後記)として設け、判定禁止区間経過後の逆論理判定区間で、検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX回検出した場合、整流側のコンバータ素子をオフする。
コンバータ制御部18は、コンバータ素子保護動作が実行され、整流側のコンバータ素子がオフになっている場合、次のゼロクロス判定時に正常な電源の正負動作を検出したとき、整流側のコンバータ素子の動作をオン制御に復帰させる。すなわち、コンバータ制御部18は、整流側のコンバータ素子がオフになっている場合、導通損失が増加されているため、次のゼロクロス判定時に正常な電源の正負動作を検出した場合(次のエッジが正常な場合)、整流側のコンバータ素子動作を通常の制御に戻す。整流側のコンバータ素子がオフしている区間は半周期となる。
コンバータ制御部18は、コンバータ素子保護動作が実行され、整流側のコンバータ素子がオフになっている場合、正常な電源の正負判定を所定回数検出したとき、整流側のコンバータ素子の動作をオン制御に復帰させる(整流側のコンバータ素子動作を通常の制御に戻す)。
<不検出区間(不検出期間)>
図9は、電源電圧波形を示す図であり、上から順に、不検出区間、ゼロクロス付近の拡大波形、ノイズが重畳した拡大波形をそれぞれ示す。
図9の不検出区間の図に示すように、ゼロクロス判定後には不検出区間が設けられている。不検出区間は、ゼロクロス判定後、次のゼロクロスが来るであろう数秒先(10msec程度)までの間はゼロクロスをまたぐような電圧があってもノイズと判断してゼロクロス判定を行わない期間である(従来からある仕様)。
<逆論理判定区間>
図9のゼロクロス付近の拡大波形図に示すように、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と逆の電圧(逆電圧)(すなわち検出した電源電圧の極性と逆の論理)を判定する逆論理判定区間を設ける。逆論理判定区間は、不検出区間内に設けられる期間であり、本実施形態では、ゼロクロス判定後の不検出区間の1/3程度の期間である。ただし、逆論理判定区間を、不検出区間と一致させることも可能である。逆論理判定区間を設けることで、雷サージなどの電源電圧の変動による不正なゼロクロスを判定し除外することができる。
コンバータ制御部18(図1参照)は、逆論理判定区間内で、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX回検出する。コンバータ制御部18は、逆論理判定区間内で検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX回検出すると整流側のコンバータ素子をオフする。逆方向の電圧をX回検出し、X回検出した場合にはじめて不正なゼロクロス判定とすることで、ノイズ等によるゼロクロスを逆電圧であると誤判定してしまうことを防ぐことができる。上記Xを小さく(例えば1)とすると、不正なゼロクロスを迅速に判定でき、整流側のコンバータ素子の素子破壊を速やかに防止することができる。ただし、上記Xを小さくすると、ノイズ等によるゼロクロスを逆電圧であると誤判定した場合に、オフする必要のない整流側のコンバータ素子をオフすることとなり効率向上が図れない。また、Xを大きくとすると、整流側のコンバータ素子のオンを保つことできるので、この点では効率向上が図れるものの、不正なゼロクロスの判定が遅れることとなる。不正なゼロクロスの判定が遅れると、素子の保護の実効が図れない。
<判定禁止区間>
図9のゼロクロス付近の拡大波形図に示すように、逆論理判定区間内でゼロクロス判定直後からの短期間を判定禁止区間として設定する。逆論理判定区間内のはじめの期間は、ノイズが重畳しやすい。例えば、図9のノイズが重畳した拡大波形図に示すように、ゼロクロス付近の逆論理判定区間で電源電圧波形にノイズが乗っている。特に、ゼロクロス判定直後は、電源電圧波形の立上り(立下り)で電源電圧の値が小さいので、ノイズが重畳した場合、このノイズがゼロクロスとなる。このように、ゼロクロス付近は、雷サージでなくとも逆論理判定をしてしまうので、逆電圧の回数を多く検出して、整流側のコンバータ素子が誤ってオフされやすく、この場合には効率的な運転を阻害してしまうことになる。
そこで、本実施形態では、逆論理判定区間内でゼロクロス判定直後からの短期間を、逆論理電圧判定を禁止する判定禁止区間として設定する。例えば、図9のノイズが重畳した拡大波形図に示すように、逆論理判定区間内でゼロクロス判定直後からの短期間を判定禁止区間として設定することで、この判定禁止区間のゼロクロスをノイズとして無視できる(図9の符号a参照)。そして、判定禁止区間経過後の逆論理判定区間内で、検出した電源電圧の極性と逆の電圧を判定する(図9の符号b参照)。
以下、上述のように構成された直流電源装置1の動作について説明する。
直流電源装置1は、全波整流を行う場合と、スイッチングによって昇圧を行う場合がある。例えばインバータやモータなどの負荷が大きい場合には、直流電圧Vdを昇圧する必要がある。
スイッチングによる昇圧は、コンバータがアクティブ動作をするモードであり、ブリッジ整流回路10に短絡電流を通流させることで直流電圧Vdの昇圧と力率の改善を行うモードである。
まず、直流電源装置1の全波整流動作について説明する。
≪全波整流動作≫
交流電源電圧Vsの極性に応じてMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)をスイッチング制御することにより、同期整流制御を行う。
図2は、交流電源電圧Vsが正の極性の場合において、全波整流を行ったときに回路に流れる電流経路を示す図である。
図2に示すように、交流電源電圧Vsが正の半サイクルの期間では、破線矢印で示す向きに電流が流れる。すなわち電流は、交流電源VS→リアクトルL1→MOSFET(Q1)→平滑コンデンサC1→シャント抵抗R1→MOSFET(Q4)→交流電源VSの順に流れる。このとき、MOSFET(Q1)は常時オン、MOSFET(Q2)は常時オフ状態である。
MOSFET(Q2)を常時オフ状態にすることで、図2の破線に示す電流経路が形成される。また、MOSFET(Q1)を常時オン状態にする理由は、以下の通りである。仮に、MOSFET(Q1)がオン状態で無い場合には、図2の破線に示す電流経路は変わらないものの、電流はMOSFET(Q1)の寄生ダイオードD11を流れることになる。しかし通常、MOSFETの寄生ダイオードの特性は悪いため、大きな導通損失が発生してしまう。そこで、MOSFET(Q1)をオンさせて、MOSFET(Q1)のドレイン−ソース間に電流を流すことで、導通損失の低減を図ることが可能である。これが、いわゆる同期整流制御の原理である。
MOSFET(Q1)のオン動作開始のタイミングとしては、交流電源電圧Vsの極性が負から正に切り替わるゼロクロスのタイミングから行う。MOSFET(Q1)をオフさせるタイミングとしては、交流電源電圧Vsの極性が正から負に切り替わるタイミングである(後記図6のMOSFET(Q1)信号参照)。
整流側のコンバータ素子であるMOSFET(Q4)は、直流電圧Vdと交流電源電圧Vsの関係性により、導通損失低減のためオンとするときと、オフとするときとがあるが、電流経路としては変わりない。電流経路は変わらないものの、MOSFET(Q4)をオンにすると、MOSFET(Q4)の寄生ダイオードD41を通流する場合に比べ導通損失を低減することができる。
図3は、交流電源電圧Vsが負の極性の場合において、全波整流を行ったときに回路に流れる電流経路を示す図である。
図3に示すように、交流電源電圧Vsが負の半サイクルの期間では、破線矢印で示す向きに電流が流れる。すなわち、交流電源VS→MOSFET(Q3)→平滑コンデンサC1→シャント抵抗R1→MOSFET(Q2)→リアクトルL1→交流電源VSの順に電流が流れる。このとき、MOSFET(Q2)は常時オン、MOSFET(Q1)は常時オフ状態である。
MOSFET(Q1)を常時オフ状態にすることで、図3の破線に示す電流経路が形成される。また、MOSFET(Q2)をオンさせることでMOSFET(Q2)のドレイン−ソース間に電流を流し、寄生ダイオードD21への通流を防いで、導通損失の低減を図る。
MOSFET(Q2)のオン動作開始のタイミングとしては、交流電源電圧Vsの極性が正から負に切り替わるゼロクロスのタイミングから行う。MOSFET(Q2)をオフさせるタイミングとしては、交流電源電圧Vsの極性が負から正に切り替わるタイミングである(後記図6のMOSFET(Q2)信号参照)。
整流側のコンバータ素子であるMOSFET(Q3)は、直流電圧Vdと交流電源電圧Vsの関係性により、導通損失低減のためオンとするときと、オフとするときとがあるが、電流経路としては変わりない。電流経路は変わらないものの、MOSFET(Q3)をオンにすると、MOSFET(Q3)の寄生ダイオードD31を通流する場合に比べ導通損失を低減することができる。
以上、電源電圧の極性に応じて全波整流を行った場合の電流の流れと、MOSFET(Q1,Q2、Q3、Q4)のスイッチング動作について説明した。
≪高速スイッチング動作≫
次に、高速スイッチング動作について説明する。
高速スイッチング動作モードでは、あるスイッチング周波数でMOSFET(Q1,Q2)をスイッチング制御して、回路に短絡電流を通流させることで、直流電圧Vdの昇圧と力率の改善を行う。
<回路を短絡させた場合の動作>
回路を短絡させた場合の動作について説明する。
交流電源電圧Vsが正のサイクルで全波整流を行った場合の電流の流れは、図2の通りであり、MOSFET(Q1,Q2)の動作については前記した通りである。
図4は、交流電源電圧Vsが正の極性の場合において、回路を短絡した場合に回路に流れる電流経路を示す図である。図4は、交流電源電圧Vsが正のサイクルでMOSFET(Q2)をオンさせた場合に流れる短絡電流ispの経路を示す。
図4に示すように、短絡電流ispの経路としては、交流電源VS→リアクトルL1→MOSFET(Q2)→MOSFET(Q4)→交流電源VS、の順である。このとき、リアクトルL1にエネルギが蓄えられ、後に、このエネルギが平滑コンデンサC1に放出されることで、直流電圧Vdが昇圧される。
交流電源電圧Vsが負のサイクルで全波整流を行った場合の電流の流れは、図3の通りであり、MOSFET(Q1,Q2)の動作については前記の通りである。
図5は、交流電源電圧Vsが負の極性の場合において、回路を短絡した場合に回路に流れる電流経路を示す図である。図5は、交流電源電圧Vsが負のサイクルでMOSFET(Q1)をオンさせて短絡電流ispを通流させた場合の経路を示す。
図5に示すように、電流の経路としては、交流電源VS→MOSFET(Q3)→MOSFET(Q1)→リアクトルL1、の順となる。このときも、前記したようにリアクトルL1にエネルギが蓄えられ、後に、そのエネルギによって直流電圧Vdが昇圧される。以下、動作の説明において、MOSFET(Q1、Q2)を昇圧側コンバータ素子、MOSFET(Q3、Q4)を整流側コンバータ素子と呼ぶ。
直流電源装置1は、全波整流動作(整流モード)と回路短絡動作(短絡モード)を繰り返し、昇圧を行っている。交流電源電圧Vsの正負によってオンさせるMOSFETが異なる。ゼロクロス判定部14(図1参照)は、電源のゼロクロスを判定し、コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定部14の判定に基づいて、オンさせるMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)を決定する。
しかし、例えば雷サージのような電源電圧の大きな乱れが発生したときに、ゼロクロス判定部14がゼロクロス検出を行うと、電源正負のゼロクロス判定結果と実際にMOSFETにかかる電圧の正負が逆になってしまう場合がある。ゼロクロス判定結果と実際にMOSFETにかかる電圧とが逆になる場合、MOSFETのオンすべき素子が合わなくなってしまう。具体的には、整流モード⇒短絡モード(昇圧モード)を切り替えるタイミングにおいて高電圧がかかってしまう素子(例えばMOSFET(Q3),MOSFET(Q4))があり、この素子が素子耐圧をオーバーして破壊に至ってしまう虞がある。
以下、図6〜図8を参照して、雷サージなどにより電源正負のゼロクロス判定結果と実際にMOSFETにかかる電圧の正負が逆になってしまう場合について説明する。
<ゼロクロス判定と不検出区間>
図6は、交流電源電圧が乱れた場合に整流側のコンバータ素子に送信する信号を示す図であり、上から順に、乱れが発生した電源電圧信号、ゼロクロス信号、MOSFET(Q3)信号、MOSFET(Q4)信号、MOSFET(Q1)信号、MOSFET(Q2)信号をそれぞれ示す。(Q3)信号および(Q4)信号は、整流側のコンバータ素子のオン信号の波形である。また、MOSFET(Q1)およびMOSFET(Q2)は、動作停止がない。
なお、図6の電源電圧信号の図における破線実線は、電源電圧に乱れがない時の電源電圧の波形である。
図6のゼロクロス信号の図に示すように、直流電源装置1のゼロクロス判定部14(図1参照)は、交流電源の正負が切り替わるゼロクロスを判定する。ここで、ゼロクロス判定直後から所定期間については、不検出区間(図6のゼロクロス信号の矢印参照)を設ける。不検出区間は、ゼロクロス信号判定後に、不要なゼロクロス信号を判定しないようにするものであり、従来から設けられていた。不検出区間を設けることで、意図しない不要なゼロクロス判定を防止している。
不検出区間は、交流電源の正負切替えタイミングに対応した期間に設定される。このため、ゼロクロス判定後、次のゼロクロス判定は、通常、次の交流電源の正負の切り替え時点となる。直流電源装置1のコンバータ制御部18(マイコン)は、このゼロクロス判定をもとに、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)のスイッチング制御を行うことになる。このため、コンバータ制御部18は、次のゼロクロス判定結果が得られるまで、現在のゼロクロス判定をもとにスイッチング制御を行う。したがって、コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定後に、交流電源に何らかの異常があったとしても、不検出区間後の次のゼロクロス判定が行われるまでは、交流電源の異常を把握できず、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)に対して通常のスイッチング制御を決められた手順(例えば整流モード⇒短絡モード)で行うことになる。
上記交流電源の異常は、雷サージなどによって惹き起こされ、電源電圧の乱れ(電源電圧の正負逆転など)が発生する。雷サージなどによる電源電圧の乱れは、突発的であり、ゼロクロス判定時またはその直後に発生する場合もある。
<逆論理判定区間>
図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と逆の電圧(逆電圧)を判定する逆論理判定区間を設ける。コンバータ制御部18(図1参照)は、逆論理判定区間内で検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX回検出する。
図6の符号○×は、ゼロクロス判定部14(図1参照)が所定タイミング毎(μsオーダ)で行うゼロクロス判定を示す。図6の符号○は、ゼロクロス判定後、逆論理判定区間内で検出した電源電圧の極性と逆の電圧の判定結果(正常)であり、図6の符号×は、逆論理判定区間内で検出した電源電圧の極性と逆の電圧の判定結果(異常)である。ただし、このときのゼロクロスは、電源電圧に重畳したノイズによる不正なゼロクロスの可能性がある。
コンバータ制御部18は、逆論理判定区間内で、検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX回検出すると整流側のコンバータ素子をオフする。例えば、X回=3回に設定した場合、図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と同じ論理の判定結果(図6の符号×)が3回検出されたとき、整流側のコンバータ素子(ここではQ3)をオフする。
<判定禁止区間>
図6のゼロクロス信号の図に示すように、逆論理判定区間内でゼロクロス判定直後からの短期間を判定禁止区間として設定する。ゼロクロス判定部14は、判定禁止区間ではゼロクロス判定を行わない。または、コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定部14が、判定禁止区間で行ったゼロクロス判定結果を無視する(使用しない)。
<通常時(電源電圧の大きな乱れが発生しない時)>
コンバータ制御部18は、通常時(電源電圧の大きな乱れが発生しない時)、交流電源電圧Vsが負のサイクルでは前記図3に示す全波整流を行う。そして、交流電源電圧Vsが正のサイクルでは前記図4に示す短絡電流を通流させる。
<異常時(電源電圧の大きな乱れ発生時)>
図6の電源電圧信号の図に示すように、雷サージなどで電源電圧に大きな乱れが発生している。図6の例では、電源電圧が正から負に切り替わるときに雷サージの影響を受け、電源電圧の負側において電源電圧の極性が正負に振れる乱れ(t1−t5区間参照)が発生している。すなわち、図6のt1区間では、電源電圧が負側に急峻に振れている。同様に、図6のt2区間では、電源電圧が正側に、図6のt3区間では、電源電圧が負側に、図6のt4区間では、電源電圧が正側に、図6のt5区間では、電源電圧が負側にそれぞれ短時間で急峻に振れている。図6のt1区間は、電源電圧が負であり、本来の極性と同じ負側ではあるものの、過大な電源電圧となっている。図6のt2,t4区間は、本来、負側の極性であるべきところが、正に逆転している。
図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス信号は、電源電圧の正負の切替え判定であるため、本来の正常なゼロクロス信号とは別に、電源電圧の極性の乱れを受けて不正なゼロクロス信号が発生する。例えば、図6の電源電圧信号の図に示すように、図6のt1−t5の各区間の切替え点において本来の正常なゼロクロス信号とは別に、電源電圧の極性の乱れを受けた不正なゼロクロス信号が発生する。ちなみにコンバータ制御部18が、このような不正なゼロクロス信号をもとに、コンバータ素子を切替えていたのでは、下記のように整流側のコンバータ素子の破壊を招いてしまうことになる。ただし、不正なゼロクロス信号が発生しても上記不検出区間によって、スイッチング制御に用いるゼロクロス判定とはされない。
図7および図8は、MOSFETのオンと電源電圧が逆になった場合の電流経路を示す図である。図7は、コンバータ素子を電源電圧が負であると判定し、整流信号を出した場合において、雷サージ等で電源電圧が正の極性になってしまったときに、回路に流れる電流経路を示す。また、図8は、コンバータ素子を電源が負であると判定し、短絡信号を出した場合において、雷サージ等で電源電圧が正の極性になってしまったときに、回路に流れる電流経路を示す。
図7は、前記図3に対応する図であり、ゼロクロス判定をもとに、電源電圧が負のサイクルであると判定し、整流信号を出した場合において、雷サージ等で交流電源電圧が正の極性になってしまったときに、回路に流れる電流経路を示す。
雷サージのような電源電圧の大きな乱れがない場合、コンバータ制御部18は、電源電圧が負のサイクルである場合の全波整流を行うため、図3に示すMOSFET(Q1,Q2、Q3、Q4)のオンオフを行う。これにより、図3の破線に示す、交流電源VS→MOSFET(Q3)→平滑コンデンサC1→シャント抵抗R1→MOSFET(Q2)→リアクトルL1→交流電源VSの電流経路が形成される。
ところが、図3に示す電源電圧が負のサイクルであると判定して整流信号を出した場合において、雷サージ等で電源電圧が正の極性になってしまったとする(図6のt2,t4区間参照)。図7のカッコ書きの電源電圧の極性は、コンバータ制御部18がゼロクロス判定をもとにした判定上の極性(図3に示す正常な電源電圧の極性)であり、カッコ書きがないものは、雷サージ等で電源電圧が正の極性になってしまった実際の電源電圧の極性である。
コンバータ制御部18(マイコン)は、ゼロクロス検出をもとに、図3に示す交流電源電圧Vsの正負の極性と同様の極性、つまり図7中にカッコ書きで示す正負の極性の符号であるとして、全波整流を行うようにMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)をスイッチングする。
しかし、雷サージ等で実際の電源電圧は、正の極性になっているので(図6のt2,t4区間参照)、電流は図3の破線矢印に示す方向には流れない。すなわち、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)のオンオフ状態は、図3と図7とで同じであるものの、電源電圧の極性は図3と図7とで逆となっているので、図7の破線矢印に示すように電流は交流電源VS→リアクトルL1→MOSFET(Q2)→MOSFET(Q4)の寄生ダイオードD41→交流電源VS経路にしか流れない。また、MOSFET(Q2)がオンしていても平滑コンデンサC1は、極性を持つためMOSFET(Q2)→平滑コンデンサC1へは流れない。したがって、ゼロクロス判定後に、雷サージ等で電源電圧が正の極性になってしまった場合(図6のt2,t4区間参照)、電流はオフ状態にあるMOSFET(Q4)の寄生ダイオードD41を通って無理に交流電源VS側に戻る状態になる。このMOSFETのスイッチングは、ゼロクロス判定後、図6のゼロクロス信号の図に示す不検出区間が経過して、次にゼロクロス判定が行われるまで同じ設定とされる。
次に、不検出区間経過後のゼロクロス判定(図6のt5区間の終了参照)によって、電源電圧か正のサイクルであると判定されて、図7から図8に移行するが、ここで次の問題が生じる。
図7の破線矢印に示すように、MOSFET(Q4)の寄生ダイオードD41に電流が流れている状態から、図8に示す短絡モード(昇圧モード)に切り替えると、図8に示す電流経路になった時にMOSFET(Q4)にIrr(逆回復電流:reverse recovery current)が発生し、MOSFET(Q4)に印加される電圧が跳ね上がって素子耐圧をオーバーしMOSFET(Q4)が破壊に至ってしまう時がある。
また、電源電圧の乱れによって何度もMOSFETに高電圧がかかってしまうことがあり、この場合には素子の急激な温度上昇をもたらして素子を破壊に至らしめてしまう。さらに、図7および図8に示すように、整流モードと短絡モードのどちらの場合もシャント抵抗R1(電流検出部)を通る電流経路がなくなり、電流検出結果が制御に反映されないことから制御が不安定になってしまい誤動作を起こす可能性がある。
本実施形態では、直流電源装置1のコンバータ制御部18は、ゼロクロス判定部14の判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に整流側のコンバータ素子をオフにするコンバータ素子保護動作を実行する。これにより、整流側のコンバータ素子を保護する。以下、コンバータ素子保護動作について説明する。
本実施形態では、コンバータ制御部18(図1参照)は、ゼロクロス判定部14の判定後、判定された電圧と逆の電圧(逆電圧)を検出した場合に整流側のコンバータ素子(Q3,Q4)をオフにするコンバータ素子保護動作を実行する。図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス判定後の不検出区間中に、何らかの原因により逆方向の電圧が発生(図6のt2,t4区間参照)した場合、X回=1回に設定しているときは整流側のコンバータ素子のオン信号を停止する。なお、X回=3回に設定しているときは、図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と同じ論理の判定結果(図6の符号×)が3回検出されたとき、整流側のコンバータ素子(Q3)をオフする。
ここでは、図6のMOSFET(Q3)信号の図に示すように、整流側のコンバータ素子(Q3)のオン信号を停止する。整流側のコンバータ素子は、効率を良くするためにオンにしている。このため、整流側のコンバータ素子(Q3)がオフになったとしても、寄生ダイオードを通るため直流電源装置1または空気調和機1000(後記)としては問題なく稼働することができる。
しかし、整流側のコンバータ素子(Q3)をオフにすることで、効率が悪くなる。このため、整流側のコンバータ素子(Q3)のオフの期間(停止期間)は短いことが好ましいが、上記オフの期間を短くしすぎると再びゼロクロス判定を誤ることがありコンバータ素子保護動作の実効が図れない。電源電圧にはノイズ成分も乗るために、上記逆電圧を1回の検出でなく、複数回の検出によって整流側のコンバータ素子(Q3)をオフする。
例えば、図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス判定後の不検出区間中に、検出した方向と逆の論理をX回(例えば図6の符号×が3回目)検出した場合、整流側のコンバータ素子(Q3)をオフにする(図6のMOSFET(Q3)信号の図参照)。
そして、図6のゼロクロス信号の図に示すように、次のゼロクロス判定のときに正常な電源電圧のサイクル(ここでは正のサイクル)の場合、整流側のコンバータ素子(Q4)のオン制御を再開する(図6のMOSFET(Q4)信号の図参照)。
上記、コンバータ素子保護動作における整流側のコンバータ素子のオフ制御と、オン制御再開とをまとめると下記の通りである。
<基本動作>
コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定部14の判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に整流側のコンバータ素子をオフにするコンバータ素子保護動作を実行する。
<制御応答性>
ゼロクロス判定部14の判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に、直ちにコンバータ素子保護動作を実行するようにすれば、整流側のコンバータ素子の破壊をより迅速に防止することができる。例えば、図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス判定後に検出した方向と逆の論理を1回目で検出した場合、整流側のコンバータ素子(Q3)をオフにすることで、整流側のコンバータ素子の素子破壊を迅速に防止することができる。
<ノイズ、効率および制御安定性の両立>
ただし、図6の電源電圧信号の図に示すように、雷サージなどによる電源電圧の極性の乱れは、サージの発生状況により不定形であること、電源電圧にはノイズも乗る(図9のゼロクロス付近の拡大波形図参照)ことから、上記逆電圧は不正なゼロクロスである場合もある。整流側のコンバータ素子をオフにすることは、導通損失増加による効率の低下を招くため、上記逆電圧の1回目検出がエラーであった場合に、整流側のコンバータ素子(Q3)をオフしてしまうと、その分の効率の低下を招く。
そこで、本実施形態では、コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定部14の判定後、逆論理判定区間内(図9のゼロクロス付近の拡大波形図参照)で判定された電圧と逆電圧を複数検出した場合、整流側のコンバータ素子をオフする。例えば、図6のゼロクロス信号の図に示すように、ゼロクロス判定後に検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX回(例えば3回)検出してはじめて、整流側のコンバータ素子(Q3)をオフにする(図6のMOSFET(Q3)信号の図参照)。電源電圧にノイズが重畳する環境下での素子の保護と導通損失低下による効率向上とを両立させることができる。
また、変形例として、コンバータ制御部18は、ゼロクロス判定部14の判定後、逆論理判定区間内(図9のゼロクロス付近の拡大波形図参照)で判定された電圧と逆の電圧が所定の値以上の場合、整流側のコンバータ素子をオフする。電源電圧にノイズが重畳する環境下での素子の保護と導通損失低下による効率向上とを両立させることができる。
また、変形例として、コンバータ制御部18は、逆論理判定区間内でゼロクロス判定直後からの短期間を、電源電圧の乱れを無視する判定禁止区間(図9のゼロクロス付近の拡大波形図参照)として設け、当該判定禁止区間を過ぎた後、逆論理判定区間内(図9のゼロクロス付近の拡大波形図参照)でゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と逆の電圧を検出した場合、整流側のコンバータ素子をオフする。ゼロクロス付近は、電源電圧が乱れやすいことに対応することができる。
<オン制御再開>
コンバータ制御部18は、コンバータ素子保護動作が実行され、整流側のコンバータ素子がオフになっている場合、次のゼロクロス判定時に正常な電源の正負動作を検出したとき、整流側のコンバータ素子動作を通常の制御に戻す。例えば、図6のMOSFET(Q3)信号の図に示すように、次のエッジが正常な場合、整流側のコンバータ素子(Q4)の動作を通常の制御に復帰させる。整流側のコンバータ素子(Q4)のオン制御を速やかに再開して効率向上を図ることができる。
また、変形例として、コンバータ制御部18は、次のゼロクロス判定のときに、正常なゼロクロス信号を所定回数検出した場合、整流側のコンバータ素子のオン制御を再開する。ノイズ成分による制御安定性と効率とを両立させることができる。
<電圧上昇防止>
昇圧側のコンバータ素子(MOSFET(Q1、Q2))のゲート抵抗定数と比較して、整流側のコンバータ素子(MOSFET(Q3、Q4))のゲート抵抗定数を大きくする。これにより、整流側のコンバータ素子(Q3,Q4)にかかる急激な電圧上昇を防いで、整流側のコンバータ素子(Q3,Q4)の保護を行うことができる。
以上、MOSFETのオンと電源電圧が逆になった場合の電流経路について、コンバータ素子を電源が負であると判定し、整流信号(図7参照)/短絡信号(図8参照)を出した場合に、交流電源電圧が正の極性であった場合を例に採り説明したが、コンバータ素子を電源が正だと判定し、整流信号/短絡信号を出した場合に、交流電源電圧が負の極性であった場合についても同様のコンバータ素子保護動作が実行される。この場合、整流側のコンバータ素子(Q4)をオフにすることで、整流側のコンバータ素子の素子破壊を防止する。そして、次のゼロクロス判定時に正常な電源の正負動作を検出した場合(または正常な電源の正負判定を所定回数検出した場合)、整流側のコンバータ素子(Q4)を通常の制御に戻す。
[空気調和機と直流電源装置の動作]
図10は、本実施形態における空気調和機の室内機、室外機、およびリモコンの正面図である。
図10に示すように、空気調和機1000は、いわゆるルームエアコンであり、室内機100と、室外機200と、リモコンReと、不図示の直流電源装置1(図1参照)とを備えている。室内機100と室外機200とは冷媒配管300で接続され、周知の冷媒サイクルによって、室内機100が設置されている室内を空調する。また、室内機100と室外機200とは、通信ケーブル(図示せず)を介して互いに情報を送受信するようになっている。直流電源装置1は、この室内機100と室外機200とに直流電力を供給する。
リモコンReは、ユーザによって操作されて、室内機100のリモコン送受信部Qに対して赤外線信号を送信する。この赤外線信号の内容は、運転要求、設定温度の変更、タイマ、運転モードの変更、停止要求などの指令である。空気調和機1000は、これら赤外線信号の指令に基づいて、冷房モード、暖房モード、除湿モードなどの空調運転を行う。また、室内機100は、リモコン送受信部QからリモコンReへ、室温情報、湿度情報、電気代情報などのデータを送信する。
空気調和機1000に搭載された直流電源装置1の動作の流れについて説明する。直流電源装置1は、高効率動作と力率の改善による高調波電流の低減と直流電圧Vdの昇圧を行うものである。そして、動作モードとしては前記のように、全波整流動作、高速スイッチング動作、部分スイッチング動作の3つの動作モードを備えている。
例えば負荷Hとして空気調和機1000のインバータやモータを考えた場合、負荷が小さく、効率重視の運転が必要であれば、直流電源装置1を全波整流モードで動作させるとよい。負荷が大きくなり、昇圧と力率の確保とが必要であれば、直流電源装置1に高速スイッチング動作を行わせるとよい。また、空気調和機1000の定格運転時のように、負荷としてはそれほど大きくないが昇圧や力率の確保が必要な場合には、部分スイッチング動作を行わせるとよい。
定格運転とは、JISC9612に記載された「JISB8615-1表1(冷房能力試験条件)のT1条件下での運転」のことをいう。具体的にはJISB8615-1の第5項「冷房試験」と第6項「暖房試験」の中に、温度条件が記載されている。
高負荷運転とは、例えば「JISB8615-1に記載の過負荷運転条件下での運転」であるが、定格運転よりも更に入力が大きい運転領域であればよい。
中間運転とは、「定格運転の半分の運転能力」のことをいい、JISC9612に記載されている。
負荷に、閾値#1,#2を設けて、かつ機器として空気調和機1000を考えた場合、負荷が小さい中間領域において、直流電源装置1は全波整流を行い、定格運転時には部分スイッチングを行い、必要に応じて高速スイッチングを行う。
定格運転よりも更に負荷が大きい低温暖房運転領域などにおいて、直流電源装置1は高速スイッチングを行い、必要に応じて部分スイッチングを行う。
以上のように、直流電源装置1は、空気調和機1000の運転領域に応じた最適な動作モードに切り替えることで、高効率動作を行いつつ、高調波電流の低減を行うことが可能である。
なお、負荷Hがインバータやモータなどの場合、負荷の大きさを決めるパラメータとして、インバータやモータに流れる電流、インバータの変調率、モータの回転速度が考えられる。また、直流電源装置1に通流する回路電流isで負荷Hの大きさを判断してもよい。例えばまたは負荷の大きさが閾値#1以下ならば、直流電源装置1は全波整流を行い、閾値#1を超えたならば部分スイッチングを行う。または負荷の大きさが閾値#2を超えたならば、直流電源装置1は高速スイッチングを行い、閾値#2を以下ならば部分スイッチングを行う。
以上のように直流電源装置1は、負荷の大きさに応じた最適な動作モードに切り替えることで、高効率動作を行いつつ、高調波電流の低減を行うことが可能である。
以上説明したように、本実施形態の空気調和機1000の直流電源装置1(図1参照)は、整流側のコンバータ素子(Q3,Q4)、およびスイッチング素子(Q1,Q2)がブリッジ接続されるブリッジ整流回路10と、交流電源Vsとブリッジ整流回路10との間に設けられるリアクトルL1と、ブリッジ整流回路10の出力側に接続され、ブリッジ整流回路10から印加される電圧を平滑化する平滑コンデンサC1と、交流電源Vsの正負が切り替わるゼロクロスを判定するゼロクロス判定部14と、ゼロクロス判定部14の判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に整流側のコンバータ素子をオフにするコンバータ素子保護動作を実行するコンバータ制御部18と、を備える。
この構成により、サージの影響を受けて、本来の交流電源電圧Vsの正負が逆になっている場合に、整流モードから短絡モード(昇圧モード)に切り替えるタイミングにおいて、整流側のコンバータ素子をオフすることで、整流側のコンバータ素子の素子破壊を防止することができる。そして、次のゼロクロス判定時に正常な電源の正負動作を検出した場合(または正常な電源の正負判定を所定回数検出した場合)、整流側のコンバータ素子を通常のオン制御に復帰させる。雷サージがかかった時でもコンバータ素子を保護する制御が働き破壊を防ぐことができ、直流電源装置1または空気調和機1000の動作を止めることなく制御を続けることができる。
なお、本実施形態では、MOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)としてSJ−MOSFETを使用した例を説明した。このMOSFET(Q1,Q2,Q3,Q4)としてSiC(Silicon Carbide)−MOSFETを用いることで、更なる高効率動作を実現することが可能である。
また、本発明の直流電源装置1を空気調和機1000に備えることで、エネルギ効率(つまり、APF)が高く、また、信頼性の高い空気調和機1000を提供できる。空気調和機以外の機器に本発明の直流電源装置1を搭載しても、高効率で信頼性の高い機器を提供することが可能である。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスクなどの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
上記実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 直流電源装置
10 ブリッジ整流回路(整流回路)
11 電流検出部
12 ゲイン制御部
13 交流電圧検出部
14 ゼロクロス判定部(極性検出部)
15 負荷検出部
16 昇圧比制御部
17 直流電圧検出部
18 コンバータ制御部(制御部)
100 室内機
200 室外機
300 冷媒配管
1000 空気調和機
Q1,Q2 MOSFET(第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子)
Q3,Q4 MOSFET(第1のコンバータ素子と第2のコンバータ素子)
Vs 交流電源
L1 リアクトル
C1 平滑コンデンサ
R1 シャント抵抗(電流検出部)
ha,hb,hc,hd 配線
Re リモコン

Claims (9)

  1. 整流側に設けられたスイッチング素子である第1のコンバータ素子と第2のコンバータ素子、および第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子がブリッジ接続される整流回路と、
    交流電源と前記整流回路との間に設けられるリアクトルと、
    前記整流回路の出力側に接続され、前記整流回路から印加される電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
    交流電源の正負が切り替わるゼロクロスを判定するゼロクロス判定部と、
    前記ゼロクロス判定部の判定後、判定された電圧と逆の電圧を検出した場合に整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子をオフにするコンバータ素子保護動作を実行する制御部と、
    を備えることを特徴とする直流電源装置。
  2. 前記制御部は、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と逆の電圧を判定する逆論理判定区間を設け、
    前記逆論理判定区間で、検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX(Xは任意の自然数)回検出した場合、整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子をオフにする
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  3. 前記制御部は、ゼロクロス判定後、検出した電源電圧の極性と逆の電圧を判定する逆論理判定区間を設け、
    前記逆論理判定区間で、検出した電源電圧の電圧と逆の電圧が所定の値以上の場合、整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子をオフにする
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  4. 前記制御部は、ゼロクロス判定直後からの短期間を判定禁止区間として設け、
    前記判定禁止区間経過後の前記逆論理判定区間で、検出した電源電圧の極性と逆の電圧をX(Xは任意の自然数)回検出した場合、整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子をオフにする
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  5. 前記制御部は、前記コンバータ素子保護動作が実行され、整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子がオフになっている場合、次のゼロクロス判定時に正常な電源の正負動作を検出したとき、整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子の動作をオン制御に復帰させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  6. 前記制御部は、前記コンバータ素子保護動作が実行され、整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子がオフになっている場合、正常な電源の正負判定を所定回数検出したとき、整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子の動作をオン制御に復帰させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  7. 整流側の前記第1のコンバータ素子と前記第2のコンバータ素子のゲート抵抗定数は、昇圧側の第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子のゲート抵抗定数よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  8. 前記制御部は、前記交流電源の電圧の極性に同期して前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子を双方向にスイッチングして負荷に電流を流す同期整流制御を実行するとともに、前記交流電源の半周期間に前記リアクトルを前記交流電源に短絡する回路短絡制御を繰り返し実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のうち何れか1項に記載の直流電源装置を備える
    ことを特徴とする空気調和機。
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