JP6876386B2 - 直流電源装置および空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、直流電源装置および空気調和機に関する。
電車、自動車、空気調和機などには、交流電圧を直流電圧に変換する直流電源装置が搭載されている。そして、直流電源装置から出力される直流電圧をインバータによって所定周波数の交流電圧に変換し、この交流電圧をモータなどの負荷に印加するようになっている。
このような直流電源装置は、入力する交流電圧から直流電圧をより高くするため倍電圧整流回路を備えており、力率改善や電源高調波電流の低減、直流電圧の昇圧を目的にリアクトルとスイッチング素子を用いて能動動作を行う。
特許文献1には、交流電源に接続され、4つのダイオードを有するダイオードブリッジ回路を備え、交流電源を整流して空調機に設けられた圧縮機へ供給する空調機のコンバータ装置であって、双方向にオンオフ可能に構成され、上記ダイオードの少なくとも1つに互いに並列接続されると共に、該ダイオードの順方向電圧降下よりも飽和電圧が低く構成され且つ該ダイオードがオフする方向に対して耐電圧性を有するスイッチング素子を備える空調機のコンバータ装置が記載されている。特許文献1に記載の倍電圧整流回路を含む電力変換装置では、回路にMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)を備える同期整流回路が提案されている。
図12は、特許文献1に記載のコンバータ回路502を含む電力変換装置501を示す図である。
図12に示すように、電力変換装置501は、電源505、コンバータ回路502、インバータ装置503、制御回路504、および電動機506を備える。
コンバータ回路502は、リアクトルLと、スイッチング素子T1,T2、整流ダイオードD1〜D4、および平滑コンデンサC1,C2からなるダイオードブリッジ回路502aと、を備える。
コンバータ回路502は、スイッチング素子T1,T2をオフした状態では倍電圧整流回路となり、正の半周期においては電源→L→D1→C1→電源の経路で平滑コンデンサC1が充電され、負の半周期において電源→C2→D2→L→電源の経路で平滑コンデンサC2が充電される。正の半周期においては整流ダイオードD1に電流が流れるときにスイッチング素子T1を、整流ダイオードD2に電流が流れるときにスイッチング素子T2をオンすることにより同期整流回路として動作する。
特開2008−61412号公報
しかしながら、特許文献1に記載の同期整流回路にあっては、該回路をアクティブコンバータとして動作させる場合を考えると、図12に示す正の半周期においてはスイッチング素子T1をオフしてスイッチング素子T2をオンさせると、回路電流が電源→L→T2→C2(放電)→電源と流れ、充電していた平滑コンデンサC2を放電させてしまう。これは平滑コンデンサC2のエネルギを、リアクトルLを介して平滑コンデンサC1に充電させることになり、C1とC2のアンバランスを生じ、効率を損なう結果となる。
本発明の目的は、倍電圧整流回路を含み同期整流を高効率で行う直流電源装置および空気調和機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の直流電源装置は、交流電源に接続され、直列に接続されたダイオード特性を有する第1スイッチング素子および第2スイッチング素子と、前記交流電源に接続され、直列に接続された第1平滑コンデンサおよび第2平滑コンデンサとを有してなる倍電圧整流回路と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点にリアクトルの一方の点を接続し、前記リアクトルの他方の点と前記交流電源の一方を接続し、前記交流電源の他方の点と、前記第1平滑コンデンサと前記第2平滑コンデンサの接続点とを接続し、前記リアクトルと前記倍電圧整流回路の間に双方向スイッチとが備えられ、さらに、倍電圧整流を行う倍電圧整流制御と、前記交流電源の半周期間に前記双方向スイッチを部分的な範囲でスイッチングする部分スイッチング制御と、前記交流電源の半周期間に前記双方向スイッチを略全域でスイッチングする高速スイッチング制御と、前記倍電圧整流制御、前記部分スイッチング制御、および前記高速スイッチング制御のいずれか1つと、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオンする同期整流とを組み合わせて行う組合せ制御と、を実行する制御部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、倍電圧整流回路を含み同期整流を高効率で行う直流電源装置および空気調和機を提供することができる。
本発明の実施形態に係る直流電源装置を示す構成図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の双方向スイッチの回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の双方向スイッチの回路構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の同期整流を行う「倍電圧整流モード」の電圧・電流波形図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の同期整流を行う「部分スイッチングモード」の電圧・電流波形図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の同期整流を行う「高速スイッチングモード」の電圧・電流波形図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の負荷の大きさに応じた動作モードの切り替えを説明する図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の部分スイッチングから高速スイッチングへ切り替える場合の電流波形を説明する図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の「部分スイッチングモード」と「高速スイッチングモード」を切り替える時の直流電圧の変更例を示す図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置を用いた空気調和機の室内機、室外機、およびリモコンの正面図である。 本発明の実施形態に係る直流電源装置の負荷の大きさに応じて直流電源装置の動作モードと空気調和機の運転領域を切り替える様子を説明する概要図である。 特許文献1に記載のコンバータ回路を含む電力変換装置を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る直流電源装置を示す構成図である。各図において共通の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図1に示すように、直流電源装置1は、リアクトルL1と、平滑コンデンサC1,C2と、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1、Q2と、双方向スイッチS1(双方向スイッチ回路)と、電流検出部11と、交流電圧検出部12と、負荷検出部15と、直流電圧検出部13と、制御部18と、を備える。
直流電源装置1は、交流電源VSに接続され、直列に接続されたダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2と、交流電源VSに接続され、直列に接続された平滑コンデンサC1,C2とからなる倍電圧整流回路10と、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2の接続点N1にリアクトルL1の一方の点を接続し、リアクトルL1の他方の点と交流電源VSの一方を接続し、交流電源VSの他方の点と、平滑コンデンサC1と平滑コンデンサC2の接続点N2とを接続し、リアクトルL1と倍電圧整流回路10の間に双方向スイッチS1が備えられる。
スイッチング素子Q1,Q2は、オンすることで、ダイオード特性より順方向電圧が下がる電流領域がある特性のものである。代表的なダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2は、MOSFETである。このMOSFET(Q1,Q2)として、オン抵抗(MOSFETが動作している時の動作抵抗)の小さいスーパージャンクション(Super Junction、SJ)構造を採用したMOSFET(以下、SJ−MOSFETという)が好ましい。SJ−MOSFETのほか、スイッチング素子としてSiC(Silicon carbide)−FET、GaN(Gallium nitride)−FETもこれに相当し、より高効率な動作が期待できる。また、スイッチング素子Q1,Q2は、IGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)とダイオードの並列接続であってもよい。
なお、図1では、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2は、ダイオード特性の極性がわかりやすいようにダイオードを併記している。このダイオードのアノード側は、スイッチング素子Q1のソースとなり、ダイオードのカソード側は、スイッチング素子Q2のドレインとなる。
交流電源VSの一方には、リアクトルL1を接続し、リアクトルL1の他方とダイオード特性を有するスイッチング素子Q1のソースとQ2のドレインと双方向スイッチS1の一方と接続する。交流電源VSの他方には、双方向スイッチS1の他方と直列に接続された平滑コンデンサC1の負側と平滑コンデンサC2の正側を接続する。ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1のドレインと平滑コンデンサC1の正側を接続し、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q2ソースと平滑コンデンサC2の負側を接続し、これらを負荷Hに接続する。
双方向スイッチS1は、双方向にスイッチング特性を有し、導通、導通阻止を制御できる。具体的な構成例については後記する。
ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1、Q2は、導通については双方向に可能であるが、導通阻止については片側にしかできないため、ここでは双方向スイッチS1と区別する。双方向スイッチS1として、SiC−FET、GaN−FETを使用して、より高効率な動作が行うこともできる。
電流検出部11は、交流電源VSと双方向スイッチS1間に設けられる。電流検出部11は、回路電流を検出し制御部18に電流情報を送る。電流検出部11は、後記する各制御に必要な電流を検出できるのであれば、どのような位置にあってもよい。
交流電圧検出部12は、交流電源VSの電圧を検出し、制御部18に交流電圧情報を送る。
直流電圧検出部13は、平滑コンデンサC1とC2間の直流電圧を検出し、制御部18に直流電圧情報を送る。
負荷検出部15は、直流電源装置1に接続された負荷H(例えば、モータ駆動用インバータ)の負荷情報(例えば、インバータの回転周波数、インバータの変調率直流電流、モータ電流、モータトルクなど)を制御部18に送る。
制御部18は、例えば、マイコン(Microcomputer:図示せず)であり、ROM(Read Only Memory)に記憶されたプログラムを読み出してRAM(Random Access Memory)に展開し、CPU(Central Processing Unit)が各種処理を実行するようになっている。制御部18は、得られた情報を基に双方向スイッチS1、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2のオン/オフを制御する。制御部18は、下記の制御を実行する。各制御の詳細については後記する。
制御部18は、倍電圧整流を行う倍電圧整流制御と、交流電源VSの半周期間に双方向スイッチS1を部分的な範囲でスイッチングする部分スイッチング制御と、交流電源VSの半周期間に双方向スイッチS1を略全域でスイッチングする高速スイッチング制御と、倍電圧整流制御、部分スイッチング制御、および高速スイッチング制御のいずれか1つと、スイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2をオンする同期整流とを組み合わせて行う組合せ制御と、を実行する。
この場合、制御部18は、交流電源VSの半周期間に双方向スイッチS1を20回以下の回数でスイッチングする部分スイッチング制御と、交流電源VSの半周期間に双方向スイッチS1を80回以上の回数でスイッチングする高速スイッチング制御と、を実行することが好ましい。
制御部18は、同期整流と部分スイッチング制御または高速スイッチング制御を組み合わせて行う制御の場合、双方向スイッチS1をオンするときにはスイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2をオフする。
制御部18は、部分スイッチング制御または高速スイッチング制御を行う場合、ゼロクロスにおいて、双方向スイッチS1を始めにオンさせる。
制御部18は、同期整流を行っている場合、回路電流が所定の電流閾値より小さくなったときに同期整流を行うためオンしているスイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2をオフする。
制御部18は、同期整流を行っている場合、交流電圧が直流電圧よりも大きくなったときに同期整流を行うためオンしているスイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2をオフする。
ここで、制御部18は、各制御を切り替える場合、電源電圧が0となるゼロクロスで行うことが好ましい。
制御部18は、部分スイッチング制御から高速スイッチング制御に切り替える場合に交流電源VSから流れる回路電流のピーク値が従前の値よりも低くなるように制御し、高速スイッチング制御から部分スイッチング制御に切り替える場合に交流電源VSから流れる回路電流のピーク値が従前の値よりも高くなるように制御する。
図2および図3は、双方向スイッチS1の回路構成を示す図である。
図2に示すように、双方向スイッチS1は、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q11,Q12を向かい合わせに接続した回路構成がある。
図3に示すように、双方向スイッチS1は、ダイオードスタックD11〜D14と、スイッチング素子Q13とを組み合わせる回路構成がある。
以下、上述のように構成された直流電源装置100の動作について説明する。
本実施形態では、直流電源装置1は、複数の動作モードを有する。
直流電源装置1の動作モードを大別すると、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2をオフしたままで行う「倍電圧整流モード」、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」と、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2をダイオード特性に電流が流れるタイミングに同期させて同期整流を行う「倍電圧整流モード」、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」と、の6つがある。
「部分スイッチングモード」と「高速スイッチングモード」は、直流電源装置1が能動動作をするモードである。「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」では、力率改善電流を通流させることで直流電圧Vdの昇圧と力率の改善を行う。例えば、インバータやモータなどの負荷Hが大きい場合には、直流電圧Vdを昇圧する。また、負荷が大きくなり、直流電源装置1に流れる電流が大きくなるに従って高調波電流も増大してしまう。そのため、高負荷の場合には、「部分スイッチングモード」または「高速スイッチングモード」で昇圧を行い、高調波電流の低減つまり、電源入力の力率を改善させる。
「部分スイッチングモード」は、交流電源半周期の間に双方向スイッチS1を1回から20回以下の回数で部分的にスイッチングを行う。また「高速スイッチングモード」は、電源周期のほぼ全域で双方向スイッチS1を80回以上のスイッチングを行う。ただし「高速スイッチングモード」においても、直流電圧と交流電圧の大小関係によりある範囲でスイッチングを停止することもある。ちなみに、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」において、21〜79回のスイッチングを避けるのは、周波数が人間の可聴範囲と重なり、リアクトル等から発生する音を不快と感じるからである。特殊な防音効果をもつリアクトルを用いるならば、上記スイッチング回数はこの限りではない。
[同期整流を行う倍電圧整流モード]
同期整流を行う「倍電圧整流モード」は、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1、Q2をダイオードに電流が流れるタイミングに同期させて同期整流を行うモードである。同期整流を行う「倍電圧整流モード」は、スイッチング素子Q1,Q2をオフしたままで行う「倍電圧整流モード」に対して、より高効率動作を行うためのものである。
図4は、同期整流を行う「倍電圧整流モード」の電圧・電流波形図である。図4は、同期整流を行う「倍電圧整流モード」における交流電源電圧Vsと回路電流Isとダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2および双方向スイッチS1の駆動パルスの波形を示す。
電源電圧Vsが0となる点を電源電圧のゼロクロスと呼ぶ。本実施形態では、電源電圧Vsが0となるゼロクロスまたはその近傍に双方向スイッチS1とスイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2をオフする期間を設ける。
電源電圧Vsがゼロクロスから正となる正の半周期のとき電流Isが流れていない状態でQ1をオンすると平滑コンデンサC1から交流電源VSへ電流が逆流してしまう。
そこで直流電源装置1は、電流検出部11が回路電流を検出し、制御部18は、検出された電流情報を基に、スイッチング素子Q1のダイオード特性に電流が流れるタイミングを検出し、電流がある閾値より大きくなった場合にスイッチング素子Q1をオンする。
図1に示す電源VS→L1→Q1→C1→電源VSの電流経路で電流が流れることで平滑コンデンサC1に充電される。電流が別の閾値より小さくなった場合にスイッチング素子Q1をオフする。
スイッチング素子Q1をオンオフする別な方法としては、交流電圧検出部12による交流電圧情報と直流電圧検出部13による直流電圧とを比較し、直流電圧よりも交流電圧が大きくなった後でスイッチング素子Q1をオンする。交流電圧が直流電圧よりも小さくなった後でスイッチング素子Q1をオフする。
電源電圧Vsが負の半周期のときは、図1に示す電源VS→C2→Q2→L1→電源VSの電流経路で電流が流れることで平滑コンデンサC2に充電される。この場合、スイッチング素子Q2に対しては、正の半周期のときにスイッチング素子Q1に行った場合と同様に制御を行う。
[同期整流を行う部分スイッチングモード]
同期整流を行う「部分スイッチングモード」は、同期整流を行いながら部分スイッチングを行うモードである。
図5は、同期整流を行う「部分スイッチングモード」の電圧・電流波形図である。より具体的には、図5は、同期整流を行う「部分スイッチングモード」における交流電源電圧Vsと回路電流Isとダイオード特性を有するQ1,Q2および双方向スイッチS1の駆動パルスの波形図を示す。
上述したように、電源電圧Vsがゼロクロスから正となる正の半周期のとき回路電流Isが流れていない状態でスイッチング素子Q1をオンすると平滑コンデンサC1から交流電源VSへ電流が逆流してしまう。
また電源電圧Vsが正の半周期において、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1をオンした状態で双方向スイッチS1をオンさせると、平滑コンデンサC1の電圧が放電してしまうので、双方向スイッチS1がオンのときにはスイッチング素子Q1はオフしている必要がある。
したがって、電源電圧Vsのゼロクロスから正の半周期のとき、双方向スイッチS1,Q1、Q2がオフの状態から、始めにS1をオンさせる。
その後、双方向スイッチS1をオフした後、スイッチング素子Q1をオンする。双方向スイッチS1をオンすることで、リアクトルに蓄えられた電流が平滑コンデンサC1に充電されるため、必ずスイッチング素子Q1が正となるためである。双方向スイッチS1がオフしている間、スイッチング素子Q1がオンしている時間が長ければそれだけ同期整流の効果が期待できる。この双方向スイッチS1とスイッチング素子Q1のオンオフを必要回数繰り返す。部分スイッチングは双方向スイッチS1のスイッチング回数が限られるので双方向スイッチS1をオフしスイッチング素子Q1をオンする状態が続く。
次に、電流Isがある閾値以下になるタイミングでスイッチング素子Q1をオフする。スイッチング素子Q1をオフするタイミングは、同期整流を行う「倍電圧整流モード」で述べた方法と同様な方法で検出することができる。すなわち、電流検出部11が回路電流を検出し、制御部18は、検出された電流情報を基に、スイッチング素子Q1のダイオードに電流が流れるタイミングを検出し、電流がある閾値より小さくなったらスイッチング素子Q1をオフする。
スイッチング素子Q1をオンオフする別な方法としては、交流電圧検出部12による交流電圧情報と直流電圧検出部13による直流電圧とを比較し、直流電圧よりも交流電圧が大きくなった後でスイッチング素子Q1をオンする。交流電圧が直流電圧よりも小さくなった後でスイッチング素子Q1をオフする。
これにより、回路電流Isが0となった後は双方向スイッチS1およびスイッチング素子Q1,Q2がオフの状態となる。
電源電圧Vsが負の半周期のときは、正の半周期のときに双方向スイッチS1とスイッチング素子Q1に行ったのと同様の制御を双方向スイッチS1とスイッチング素子Q2に対して行う。
インバータやコンバータにおいて、スイッチング素子を直列に接続した場合、スイッチング素子のオン、オフ切替のときには制御部から発生する駆動信号の伝達遅れや電圧や電流の過渡現象を考慮して上下のスイッチング素子が両方ともオフであるデッドタイムを設けることは公知技術である。双方向スイッチS1とダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2のオン、オフ切替のときに上記デッドタイムを設けることが望ましい。
交流電流が小さいときは、電流と電圧の過渡現象の時間も短いので、デッドタイムは短くてもよい。デッドタイムが短い方が同期整流の効果が大きくなるので、電流値に合わせてデッドタイムを可変させることが望ましい。
[同期整流を行う高速スイッチングモード]
同期整流を行う「高速スイッチングモード」は、同期整流を行いながら「高速スイッチングモード」を行うモードである。
図6は、同期整流を行う「高速スイッチングモード」の電圧・電流波形図である。より具体的には、図6は、同期整流を行う「高速スイッチングモード」における交流電源電圧Vsと回路電流Isとダイオード特性を有するQ1,Q2および双方向スイッチS1の駆動パルスの波形を示す。
同期整流を行う「高速スイッチングモード」は、同期整流を行う「部分スイッチングモード」よりもスイッチングの回数が多くなるので高調波抑制効果、力率改善効果、直流電圧の昇圧効果が向上する。しかしながらスイッチング回数が多くなることでスイッチング損失が増え、回路効率は低下するという特徴がある。
同期整流を行う「高速スイッチングモード」は、前記同期整流を行う「部分スイッチングモード」の場合と同様に、ゼロクロスから電源電圧の正の半周期のとき双方向スイッチS1とスイッチング素子Q1のオン/オフを必要回数繰り返す。
電源電圧が再びゼロクロスに近づいたときはスイッチング素子Q1と双方向スイッチS1とを共にオフするのが望ましい。スイッチング素子Q1と双方向スイッチS1とを共にオフするのは、電流のリアクトルによる位相遅れを解消するためである。
電源電圧Vsが負の半周期のときは、正の半周期のときに双方向スイッチS1とスイッチング素子Q1に行ったのと同様の制御を双方向スイッチS1とスイッチング素子Q2に対して行う。
[モードの切り替え]
直流電源装置1は、前記のように、スイッチング素子Q1,Q2をオフしたままで行う「倍電圧整流モード」、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」と、スイッチング素子Q1,Q2をダイオード特性に電流が流れるタイミングに同期させて同期整流を行う「倍電圧整流モード」、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」と、の6つのモードがある。
次に、これらモードの切り替えについて説明する。
低負荷の場合には、高調波電流も小さくなるので必要以上に力率を確保する必要が無い場合がある。しかし、高負荷の場合には、高調波電流も大きくなるので、高速スイッチングモードのようにショット数を増やして力率を確保する必要がある。
低負荷時に高速スイッチングを行った場合、必要以上に力率を確保することになる。更にスイッチング損失も同期整流制御に対して増大する。換言すれば、負荷条件に応じて効率を考慮しつつ最適なスイッチング制御を行って力率を確保することで高調波電流を低減すればよいと言える。
本実施形態の直流電源装置1は、同期整流がある場合と無い場合とで、それぞれ、倍電圧整流制御と部分スイッチング制御と高速スイッチング制御とを選択的に実行可能にする。例えば、使用する機器によっては、負荷条件によって、高効率化優先の領域、昇圧と力率改善優先の領域等、求められる性能が変わる場合がある。そこで本実施形態では、前述した6つの制御を実行するモードを、予め決められた閾値情報を基にして選択的に切り替えることで、より最適に高効率化と高調波電流の低減を両立可能とする。
図7は、直流電源装置1の負荷の大きさに応じた動作モードの切り替えを説明する図である。図7において、第1の閾値を「閾値#1」、第2の閾値を「閾値#2」と省略して記載している。同様に、第1〜第8の制御方法を単に「#1」から「#8」と省略して記載している。
第1制御方法は、予め決められた第1の閾値情報に基づいて、同期整流制御を実行するモードと、同期整流制御および部分スイッチング制御を同時に実行するモードとを切り替える。なお、図面では、部分スイッチング制御のことを「部分SW」と省略して記載している。
第2制御方法は、予め決められた第1の閾値情報に基づいて、同期整流制御を実行するモードと、同期整流制御および高速スイッチング制御を同時に実行するモードとを切り替える。なお、図面では、高速スイッチング制御のことを「高速SW」と省略して記載している。
第3制御方法は、予め決められた第1、第2の閾値情報に基づいて、同期整流制御を行うモードと、同期整流制御および部分スイッチング制御を同時に実行するモードと、同期整流制御および高速スイッチング制御を同時に実行するモードと、を切り替える。
なお、この第3制御方法は、ダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2に、高速タイプのSJ−MOSFETを用いることで、導通損失とスイッチング損失の低減を両立させる効果が最も良く現わされるモードである。
第4制御方法は、予め決められた第1の閾値情報に基づいて、同期整流制御を実行するモードと、ダイオード整流制御および部分スイッチング制御を同時に実施するモードとを切り替える。
第5制御方法は、予め決められた第1の閾値情報に基づいて、同期整流制御を実行するモードと、ダイオード整流制御および高速スイッチング制御を同時に実施するモードとを切り替える。
第6制御方法は、予め決められた第1、第2の閾値情報に基づいて、同期整流制御を実行するモードと、ダイオード整流制御および部分スイッチング制御を同時に実施するモードと、ダイオード整流制御および高速スイッチング制御を同時に実施するモードとを切り替える。
第7制御方法は、予め決められた第1、第2の閾値情報に基づいて、同期整流制御を実行するモードと、ダイオード整流制御および部分スイッチング制御を同時に実施するモードと、同期整流制御および高速スイッチング制御を同時に実施するモードとを切り替える。
第8制御方法は、予め決められた第1、第2の閾値情報に基づいて、同期整流制御を実行するモードと、同期整流制御および部分スイッチング制御を同時に実施するモードと、ダイオード整流制御および高速スイッチング制御を同時に実施するモードとを切り替える。
例えば、効率向上と高調波電流の低減や昇圧を主目的にするのであれば、第1〜第3制御方法で切り替えればよい。また、効率はあまり優先ではなく、高調波電流の低減や昇圧を主目的にするのであれば、第4〜第6制御方法等のモードで切り替えればよい。例えば、部分スイッチング動作や高速スイッチング動作と同期整流動作を組み合わせる場合は、交流電源電圧半周期の中で2つのMOSFETを制御する必要があるため、制御としては複雑になる。しかし、ダイオード整流との組み合わせであれば、半周期のうち制御するMOSFETは1つであるため、制御の簡略化にも繋がる。効率や高調波の低減や制御性など、必要に応じて最適な制御を選択すればよい。
なお、制御切り替えのトリガとなる閾値情報としては、例えば電流検出部11(図1)のレントトランス(図示省略)で検出される回路電流がある。あるいは負荷検出部15(図1)にて検出した負荷情報を用いてもよい。負荷情報として例えば、負荷H(図1)がモータやインバータの場合はモータ電流、モータ回転速度、変調率、または直流電圧等を用いればよい。
更に、第1,第2,第4,第5制御方法のように2つのモードの間で制御を切り替える場合には、閾値情報は1つ(第1の閾値情報)であればよい。第3、第6、第7、第8制御方法のように3つのモードの間で切り替える場合には、閾値情報は2つ(第1の閾値情報と第2の閾値情報)用意する。更に、第1の閾値情報と第2の閾値情報は負荷の大きさに関連されている。つまり、第1の閾値情報は、第2の閾値情報よりも大きいという関係がある。
例えば、第3制御方法では、第1の閾値未満の領域では同期整流動作で動作させ、第1の閾値以上で第2の閾値未満の領域では同期整流動作+部分スイッチング動作で動作させ、第2の閾値以上の領域では同期整流動作+高速スイッチング動作で動作させる。その他のモードに関しても同様である。
動作モードを「部分スイッチングモード」から「高速スイッチングモード」に切り替える際に、直流電圧Vdが急激に上昇する場合がある。これは、「部分スイッチングモード」よりも「高速スイッチングモード」の力率が高くなるためである。力率が高くなると、回路電流Isの振幅が「部分スイッチングモード」のときと同一であったとしても、より大きなエネルギが平滑コンデンサC1に供給され、直流電圧Vdが急激に昇圧されることがある。
このような、直流電圧Vdの急激な変動を回避するために、「部分スイッチングモード」から「高速スイッチングモード」に切り替える際に、回路電流Isが通常値(従前の値)よりも低くなるように制御することが好ましい。回路電流Isを操作する具体例について説明する。
図8は、部分スイッチングから高速スイッチングへ切り替える場合の電流波形を説明する図である。この図8は、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」における交流電源電圧Vsおよび回路電流Isの波形図であり、回路電流Isのピーク値を破線で示す。
図8(a)は、部分スイッチング制御時の交流電源電圧Vsの瞬時値と入力電流Isとを模式的に示している。
図8(b)は、「高速スイッチングモード」に切り替えたときの交流電源電圧Vsの瞬時値と入力電流Isとを模式的に示している。図8(b)に示す、「部分スイッチングモード」におけるピーク値よりも、高速スイッチングモードにおけるピーク値が低くなっている。このように、「部分スイッチングモード」から「高速スイッチングモード」への切り替えの瞬間に、「部分スイッチングモード」における回路電流Isに対して、「高速スイッチングモード」における回路電流Isのピークが低くなるように、オン時間を調整して切り替えることで、直流電圧Vdの変動を抑えることが可能である。
同様に、「高速スイッチングモード」から「部分スイッチングモード」への切り替え時には、上述した場合とは逆に、回路電流Isの振幅が通常値(従前の値)よりも大きくなるようにオン時間を調整して切り替えるとよい。これにより、直流電圧Vdの低下を防ぐことが可能である。
更に、各制御の切り替えは電源電圧のゼロクロスのタイミングで行うことで、安定的に制御の切り替えを行うことができる。
[部分スイッチングと高速スイッチングモードの切り替え]
負荷H(図1参照)が高負荷である場合には、直流電圧Vdを高くする(特に、交流電源電圧実効値Vsの√2倍よりも高くする)ことがある。このような場合の動作モードは、「高速スイッチングモード」を選択することが好ましい。直流電圧Vdが交流電源電圧実効値Vsの√2倍よりも高い状態で、「部分スイッチングモード」を採用すると、高調波電流が大きくなってしまうからである。
図9は、「部分スイッチングモード」と「高速スイッチングモード」を切り替える時の直流電圧の変更例を示す図である。この図9は、消費電力に応じて直流電圧Vdを変更する場合における、消費電力、直流電圧Vd、および動作モードの関係の一例を示す。
図9に示すように、消費電力Pが所定値P1以下であれば、直流電圧Vdは、√2×2×Vs以下の値になっている。消費電力Pが所定値P1よりも高い所定値P2以上になると、直流電圧Vdは、√2×2×Vsよりも高い所定値になっている。また、消費電力Pが所定値P1〜P2の範囲では、消費電力Pの増加に伴って直流電圧Vdが単調増加している。
また、動作モード(「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」)を切り替える境界値となる閾値Pthは、所定値P1よりも低くなっている。これにより、直流電圧Vdが√2×2×Vsよりも高い場合には、必ず「高速スイッチングモード」が採用される。
以上説明したように、本実施形態に係る直流電源装置1(図1)は、交流電源VSに接続され、直列に接続されたダイオード特性を有するスイッチング素子Q1,Q2と、交流電源VSに接続され、直列に接続された平滑コンデンサC1,C2とからなる倍電圧整流回路10と、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2の接続点N1にリアクトルL1の一方の点を接続し、リアクトルL1の他方の点と交流電源VSの一方を接続し、交流電源VSの他方の点と、平滑コンデンサC1と平滑コンデンサC2の接続点N2とを接続し、リアクトルL1と倍電圧整流回路10の間に双方向スイッチS1が備えられる。
そして、制御部18(図1)は、倍電圧整流を行う倍電圧整流制御と、交流電源VSの半周期間に双方向スイッチS1を部分的な範囲でスイッチングする部分スイッチング制御と、交流電源VSの半周期間に双方向スイッチS1を略全域でスイッチングする高速スイッチング制御と、倍電圧整流制御、部分スイッチング制御、および高速スイッチング制御のいずれか1つと、スイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2をオンする同期整流とを組み合わせて行う制御と、を実行する。
この構成により、倍電圧整流回路10を含み、同期整流を高効率で行う直流電源装置を実現することができる。
更に、直流電源装置1は、スイッチング素子Q1,Q2をオフしたままで行う「倍電圧整流モード」、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」と、スイッチング素子Q1,Q2をダイオード特性に電流が流れるタイミングに同期させて同期整流を行う「倍電圧整流モード」、「部分スイッチングモード」および「高速スイッチングモード」と、の6つのモードを有し、負荷条件に応じて効率を考慮しつつ最適なスイッチング制御を行って力率を確保する。ここで、使用する機器の負荷条件によって、高効率化優先の領域、昇圧と力率改善優先の領域等、求められる性能を考慮する。本実施形態では、各モードを、予め決められた閾値情報を基にして負荷に応じて選択的に切り替えることで、より最適に高効率化と高調波電流の低減を両立することができる。
[空気調和機]
図10は、本実施形態の直流電源装置1を用いた空気調和機の室内機、室外機、およびリモコンの構成図である。
図10に示すように、空気調和機Aは、いわゆるルームエアコンであり、室内機100と、室外機200と、リモコンReと、図示しない直流電源装置1(図1参照)とを備えている。
室内機100と室外機200とは冷媒配管300で接続され、周知の冷媒サイクルによって、室内機100が設置されている室内を空調する。また、室内機100と室外機200とは、通信ケーブル(図示省略)を介して互いに情報を送受信するようになっている。更に室外機200には配線(図示省略)で繋がれており室内機100を介して交流電圧が供給されている。直流電源装置は、室外機200に備えられており、室内機100側から供給された交流電力を直流電力に変換している。
リモコンReは、ユーザによって操作されて、室内機100のリモコン送受信部Qに対して赤外線信号を送信する。この赤外線信号の内容は、運転要求、設定温度の変更、タイマ、運転モードの変更、停止要求などの指令である。空気調和機Aは、これら赤外線信号の指令に基づいて、冷房モード、暖房モード、除湿モードなどの空調運転を行う。また、室内機100は、リモコン送受信部QからリモコンReへ、室温情報、湿度情報、電気代情報などのデータを送信する。
空気調和機Aに搭載された直流電源装置1の動作の流れについて説明する。
直流電源装置1は、高効率動作と力率の改善による高調波電流の低減と直流電圧Vdの昇圧を行うものである。そして、動作モードとしては前記のように、6つの動作モードを備えている。
例えば、負荷H(図1参照)として空気調和機Aのインバータやモータを考えた場合、負荷が小さく、効率重視の運転が必要であれば、直流電源装置1を「同期整流モード」で動作させるとよい(図7の「#1」〜「#8」参照)。
負荷が大きくなり、昇圧と力率の確保とが必要であれば、直流電源装置1に高速スイッチング動作を行わせるとよい。また空気調和機Aの定格運転時のように、負荷としてはそれほど大きくないが昇圧や力率の確保が必要な場合には、部分スイッチング動作を行わせるとよい。なお、部分スイッチングと高速スイッチング時にはダイオード整流と同期整流のどちらを組み合わせてもよい。
図11は、負荷の大きさに応じて直流電源装置1の動作モードと空気調和機Aの運転領域を切り替える様子を説明する概要図である。
負荷に、閾値#1,#2を設けて、かつ機器として空気調和機Aを考えた場合、負荷が小さい中間運転領域において、直流電源装置1は同期整流を行い、定格運転時には部分スイッチング(ダイオード整流または同期整流の何れかを組み合わせる)を行い、必要に応じて高速スイッチング(ダイオード整流または同期整流の何れかを組み合わせる)を行う。
定格運転よりも更に負荷が大きい低温暖房運転領域などにおいて、直流電源装置1は高速スイッチングを行い、必要に応じて部分スイッチング(ダイオード整流または同期整流の何れかを組み合わせる)を行う。
以上のように、直流電源装置は、空気調和機Aの運転領域に応じた最適な動作モードに切り替えることで、高効率動作を行いつつ、高調波電流の低減を行うことが可能である。
なお、負荷Hがインバータやモータなどの場合、負荷の大きさを決めるパラメータとして、インバータやモータに流れる電流、インバータの変調率、モータの回転速度が考えられる。また、直流電源装置1に通流する回路電流Isで負荷Hの大きさを判断してもよい。また、直流電圧で負荷の大きさを判断してもよい。
例えば、負荷の大きさが閾値#1以下ならば、直流電源装置1は同期整流を行い、閾値#1を超えたならば部分スイッチング(ダイオード整流または同期整流の何れかを組み合わせる)を行う。または負荷の大きさが閾値#2を超えたならば、直流電源装置1は、高速スイッチング(ダイオード整流または同期整流の何れかを組み合わせる)を行い、閾値#2を以下ならば部分スイッチング(ダイオード整流または同期整流の何れかを組み合わせる)を行う。
以上のように直流電源装置1は、負荷の大きさに応じた最適な動作モードに切り替えることで、高効率動作を行いつつ、高調波電流の低減を行うことが可能である。
このように、本実施形態の直流電源装置1を空気調和機Aに備えることで、エネルギ効率(つまり、APF)を高く、また、信頼性を高めることができる。
空気調和機以外の機器に、本実施形態の直流電源装置1を搭載してもよく、空気調和機以外の機器において高効率かつ信頼性を高めることができる。
本発明は上記の実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
例えば、本実施形態では、MOSFET(Q1)乃至MOSFET(Q4)としてSJ−MOSFETを使用した例を説明した。SJ−MOSFETに代えて、このMOSFET(Q1)乃至MOSFET(Q4)としてSiC−MOSFETやGaN−MOSFETを用いたスイッチング素子を用いることで、更なる高効率動作を実現することが可能である。
また、上記した実施形態例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスクなどの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 直流電源装置
10 倍電圧整流回路
11 電流検出部
12 交流電圧検出部
13 直流電圧検出部
15 負荷検出部
18 制御部
100 室内機
200 室外機
VS 交流電源
Vs 電源電圧
Is 回路電流
L1 リアクトル
S1 双方向スイッチ(双方向スイッチ回路)
Q1 ダイオード特性を有する第1スイッチング素子
Q2 ダイオード特性を有する第2スイッチング素子
Q11,Q12 ダイオード特性を有するスイッチング素子
Q13 スイッチング素子
C1 平滑コンデンサ(第1平滑コンデンサ)
C2 平滑コンデンサ(第2平滑コンデンサ)
D11〜D14 ダイオードスタック
A 空気調和機

Claims (12)

  1. 交流電源に接続され、直列に接続されたダイオード特性を有する第1スイッチング素子および第2スイッチング素子と、前記交流電源に接続され、直列に接続された第1平滑コンデンサおよび第2平滑コンデンサとを有してなる倍電圧整流回路と、
    前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点にリアクトルの一方の点を接続し、
    前記リアクトルの他方の点と前記交流電源の一方を接続し、前記交流電源の他方の点と、前記第1平滑コンデンサと前記第2平滑コンデンサの接続点とを接続し、
    前記リアクトルと前記倍電圧整流回路の間に双方向スイッチとが備えられ、
    さらに、倍電圧整流を行う倍電圧整流制御と、
    前記交流電源の半周期間に前記双方向スイッチを部分的な範囲でスイッチングする部分スイッチング制御と、
    前記交流電源の半周期間に前記双方向スイッチを略全域でスイッチングする高速スイッチング制御と、
    前記倍電圧整流制御、前記部分スイッチング制御、および前記高速スイッチング制御のいずれか1つと、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオンする同期整流とを組み合わせて行う組合せ制御と、を実行する制御部を備える
    ことを特徴とする直流電源装置。
  2. 前記制御部は、
    前記同期整流と前記部分スイッチング制御または前記高速スイッチング制御を組み合わせて行う制御の場合、前記双方向スイッチをオンするときには前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオフする
    ことを特徴とする請求項に記載の直流電源装置。
  3. 前記制御部は、
    前記交流電源の半周期間に前記双方向スイッチを20回以下の回数でスイッチングする前記部分スイッチング制御と、
    前記交流電源の半周期間に前記双方向スイッチを80回以上の回数でスイッチングする前記高速スイッチング制御と、を実行する
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の直流電源装置。
  4. 前記双方向スイッチと前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子の駆動パルスにデッドタイムを設ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  5. 源電圧が0となるゼロクロスまたはその近傍に前記双方向スイッチと前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオフする期間を設ける
    ことを特徴とする請求項に記載の直流電源装置。
  6. 前記制御部は、
    前記部分スイッチング制御または前記高速スイッチング制御を行う場合、前記ゼロクロスにおいて、前記双方向スイッチを始めにオンさせる
    ことを特徴とする請求項に記載の直流電源装置。
  7. 前記制御部は、
    前記同期整流を行っている場合、回路電流が所定の電流閾値より小さくなったときに前
    記同期整流を行うためオンしている前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオフする
    ことを特徴とする請求項に記載の直流電源装置。
  8. 前記制御部は、
    前記同期整流を行っている場合、交流電圧が直流電圧よりも大きくなったときに前記同期整流を行うためオンしている前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子をオフする
    ことを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。
  9. 前記制御部は、
    各制御を切り替える場合、源電圧が0となるゼロクロスで行う
    ことを特徴とする請求項に記載の直流電源装置。
  10. 前記制御部は、
    前記部分スイッチング制御から前記高速スイッチング制御に切り替える場合に前記交流電源から流れる回路電流のピーク値が従前の値よりも低くなるように制御し、
    前記高速スイッチング制御から前記部分スイッチング制御に切り替える場合に前記交流電源から流れる回路電流のピーク値が従前の値よりも高くなるように制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の直流電源装置。
  11. 前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のいずれか1つは、スーパージャンクション構造のMOSFET、SiC(Silicon carbide)−MOSFET、GaN(Gallium nitride)、またはIGBT(Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)とダイオードの並列接続である
    ことを特徴とする請求項1に直流電源装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の直流電源装置を備える
    ことを特徴とする空気調和機。
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