JPWO2018186403A1 - 樹脂組成物 - Google Patents

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勝 長谷川
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雄志 熊谷
彰 見山
彰 見山
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亨 荒井
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Abstract

【課題】無機フィラーを高充填した、耐熱性、力学物性、生産性に優れた樹脂組成物の提供および、燃焼処理による二酸化炭素発生量が少なく、従来の熱可塑性樹脂や紙の代替に有用である材料を提供することである。【解決手段】本発明は、特定の(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを100質量以上1000質量部以下、好ましくは300質量部以上1000質量部以下を配合してなるフィラーを高充填した樹脂組成物であり、耐熱性、力学物性、生産性に優れ、燃焼処理による二酸化炭素発生量が少なく、従来の熱可塑性樹脂や紙の代替に有用である。【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂組成物に関する。
ポリオレフィン系やポリスチレン系の樹脂やシートは、様々な成形体として使用されている。最近、地球環境保全、特に二酸化炭素排出量削減の観点から、非石油系樹脂や、石油系樹脂の配合量を減らした樹脂組成物が、特に製品寿命が短い成形体、製品において歓迎されるようになっている。例えば、ポリオレフィンに対し、フィラーを高充填させた樹脂組成物は紙や熱可塑性樹脂を代替する材料として提案され、使用されている(例えば、特許文献1、2)。これら代替用途であってもある程度の耐熱性は必要で有り、この様な用途には、ポリプロピレン系やポリエチレン系の結晶性樹脂が使用されるが、結晶性樹脂の場合、フィラーを高充填させることはより困難である傾向がある。
特許文献3では新しい軟質樹脂であるクロス共重合体が提案されている。本軟質樹脂は可塑剤なしで軟質〜半硬質までの幅広い硬度調節が可能な点と優れた耐傷つき摩耗性、耐油性が特徴である。しかし、本樹脂自体では上記用途に対する剛性や耐熱性は十分ではなく、上記フィラーを高充填した樹脂組成物としての使用時には課題があると考えられてきた。
特開平8−225680号公報 特開2013−10931号公報 国際公開第2007/139116号パンフレット
無機フィラーを高充填した、耐熱性、力学物性、生産性に優れた樹脂組成物の提供および、燃焼処理による二酸化炭素発生量が少なく、従来の熱可塑性樹脂や紙の代替に有用である材料を提供することである。
以上の課題を解決する手段は以下の通りである。
〔1〕(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを100質量部以上1000質量部以下配合してなる樹脂組成物。
〔2〕(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを300質量部以上1000質量部以下配合してなる、〔1〕記載の樹脂組成物。
〔3〕(B)結晶性ポリオレフィンが、エチレン連鎖に基づく結晶性を有するポリオレフィンであり、その結晶融点が90℃以上135℃以下、及び/または、密度が0.90g/cm以上0.97g/cm以下である、〔1〕または〔2〕記載の樹脂組成物。
〔4〕(A)クロス共重合体が、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖を有する共重合体であり、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体単位を介して結合する構造を有しており、さらに以下の(1)〜(3)の条件をすべて満足するクロス共重合体である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
(1)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の、芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量が0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
(2)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の、重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。
〔5〕(A)クロス共重合体が、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖のグラフトスルー共重合体であり、さらに以下の(1)〜(3)の条件をすべて満足するクロス共重合体である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
(1)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の、芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量が0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
(2)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。
〔6〕(A)クロス共重合体:(B)結晶性ポリオレフィンの質量比が、5:95〜95:5の範囲である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔7〕140℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔8〕
クロス共重合体が、以下の(4)〜(7)の条件をすべて満たす、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
(4)H−NMR測定により、エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体及び芳香族ビニル化合物重合体に帰属されるピークが観察され、エチレン−芳香族ビニル化合物中の芳香族ビニル化合物含量が5〜30モル%、より好ましくは10〜30モル%であり、含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体成分の含量が50〜95質量%、より好ましくは60〜90質量%の範囲であり、
(5)含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体及び芳香族ビニル化合物重合体が結合を有しており、
(6)MFR(200℃、加重49N)が0.05〜50g/10分の範囲、より好ましくは0.1〜20g/10分の範囲であり、
(7)含まれるゲル分が0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下である。
〔9〕〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の樹脂組成物からなるシート。
〔10〕MD方向またはTD方向の少なくとも一方向に延伸された〔9〕のシート。
〔11〕〔9〕のシートを、MD方向またはTD方向の少なくとも一方向に50〜300%延伸する延伸シートの製造方法。
本発明によれば、組成により剛性等の力学物性の調整が容易で、耐熱性を有し、フィラー高充填でも伸びや強度を維持し、成型加工性や耐熱性が高く、従来の熱可塑性樹脂や紙の代替に有用な樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
[樹脂組成物]
本実施形態の樹脂組成物は、(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを100質量部以上1000質量部以下、好ましくは300質量部以上1000質量部以下、最も好ましくは300質量部以上800質量部以下を配合してなる。
本実施形態において(A)クロス共重合体とは、クロス共重合体が、配位重合工程とこれに続くアニオン重合工程からなる重合工程からなる製造方法により得られ、配位重合工程として、シングルサイト配位重合触媒を用いてエチレン、芳香族ビニル化合物単量体及び芳香族ポリエン単量体の共重合を行い、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖を合成し、次にアニオン重合工程として、このエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物単量体の共存下、アニオン重合開始剤を用いて重合することで得られる共重合体であり、さらに以下の(1)〜(3)の条件をすべて満足する共重合体である。
(1)配位重合工程で得られるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%未満、芳香族ポリエン単量体単位の含量0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
(2)配位重合工程で得られるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の重量平均分子量が3万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。
さらに(A)クロス共重合体が、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖を有する共重合体であり、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体を介して結合する構造を有しており、さらに以下の(1)〜(3)の条件をすべて満足する共重合体であってもよい。
(1)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
(2)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。
さらに、(A)クロス共重合体が、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖のグラフトスルー共重合体(Grafting through共重合体)であり、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体単位を介して結合しており、さらに以下の(1)〜(3)の条件をすべて満足する共重合体であってもよい。
(1)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
(2)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。
以下、(A)クロス共重合体について説明する。本クロス共重合体は、マクロモノマーに由来するエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖を有する共重合体であり、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体単位を介して結合している構造を有することを特徴としている。
エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体単位を介して結合していることは、以下の観察可能な現象で証明できる。ここでは代表的なエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖とポリスチレン鎖がジビニルベンゼン単量体単位を介して結合している例について示す。
すなわち配位重合工程で得られたエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖(マクロモノマー)と、本共重合体とスチレン単量体の存在下でのアニオン重合を経て得られるクロス共重合体のH−NMR(プロトンNMR)を測定し、両者のジビニルベンゼン単量体単位のビニル基水素(プロトン)のピーク強度を適当な内部標準ピーク(エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖に由来する適当なピーク)を用いて比較する。ここで、クロス共重合体のジビニルベンゼン単量体単位のビニル基水素(プロトン)のピーク強度(面積)が、エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖(マクロモノマー)のジビニルベンゼン単量体単位の同ピーク強度(面積)と比較して50%未満、好ましくは20%未満である。アニオン重合(クロス化工程)の際にスチレン単量体の重合と同時にエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖のジビニルベンゼン単量体単位も共重合し、エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖とポリスチレン鎖がジビニルベンゼン単量体単位を介して結合されるために、アニオン重合後のクロス共重合体ではジビニルベンゼン単量体単位のビニル基の水素(プロトン)のピーク強度は大きく減少する。実際にはジビニルベンゼン単量体単位のビニル基の水素(プロトン)のピークはアニオン重合後のクロス共重合体では実質的に消失している。詳細は公知文献「ジビニルベンゼンユニットを含有するオレフィン系共重合体を用いた分岐型共重合体の合成」、荒井亨、長谷川勝、日本ゴム協会誌、p382、vol.82(2009)に記載されている。
別な観点から、本クロス共重合体において、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体単位を介して結合している(一例としてエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖とポリスチレン鎖がジビニルベンゼン単量体単位を介して結合している)ことは、以下の観察可能な現象で証明できる。すなわち本クロス共重合体に対し、適当な溶媒を用いソックスレー抽出を十分な回数行った後においても、含まれるエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖とポリスチレン鎖を分別することができない。通常、本クロス共重合体に含まれるエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖と同一組成のエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体とポリスチレンは、沸騰アセトンによるソックスレー抽出を行うことで、アセトン不溶部としてエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、アセトン可溶部としてポリスチレンに分別できる。しかし、本クロス共重合体に同様のソックスレー抽出を行った場合、アセトン可溶部として本クロス共重合体に含まれる比較的少量のポリスチレンが得られるが、大部分の量を占めるアセトン不溶部には、NMR測定を行うことでエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖とポリスチレン鎖が共に含まれていることが示され、これらは本ソックスレー抽出で分別することができないことがわかる。これについてもその詳細は公知文献「ジビニルベンゼンユニットを含有するオレフィン系共重合体を用いた分岐型共重合体の合成」、荒井亨、長谷川勝、日本ゴム協会誌、p382、vol.82(2009)に記載されている。
以上から本実施形態を構成するクロス共重合体を規定する表現としては、クロス共重合体は、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖を有し、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖が芳香族ポリエン単量体単位を介して結合している構造を有する共重合体である。本クロス共重合体には、比較的少量の芳香族ビニル化合物(ポリスチレン)ホモポリマーが含まれていても良い。
クロス共重合体は、さらに好ましくは以下の(1)〜(3)の条件をすべて満たす共重合体である。
(1)配位重合工程で得られるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の芳香族ビニル単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、好ましくは10モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量0.01モル%以上0.2モル%以下、好ましくは0.02モル%以上0.1モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
(2)配位重合工程で得られるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の重量平均分子量が5万以上30万以下、好ましくは6万以上20万以下であり、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下、好ましくは1.8以上4以下である。
(3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下、好ましくは60質量%以上90質量%以下の範囲にある。
また、芳香族ビニル化合物重合体鎖の重量平均分子量Mwは任意であるが、一般的には1万〜8万の範囲である。クロス共重合体においては主鎖であるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体と結合している芳香族ビニル化合物重合体鎖の分子量は求めることができないので、本明細書では、クロス共重合体の中に比較的少量含まれる、芳香族ビニル化合物重合体ホモポリマーの重量平均分子量Mwをもって、クロス共重合体に含まれる芳香族ビニル化合物重合体鎖の重量平均分子量Mwと定義している。
なお、クロス共重合体をH−NMR測定すると、含まれる芳香族ポリエン(ジビニルベンゼン)ユニットは、芳香族ビニル化合物(スチレン)ユニットと比較し著しくその量が少なく、ピーク位置が芳香族ビニル化合物(スチレン)ユニットと重なることから、そのピークを直接確認することはできない。そのため、本クロス共重合体のH−NMR測定では、エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体(エチレン−スチレン共重合体)に由来するピークと芳香族ビニル化合物重合体(ポリスチレン)に由来するピークが観察され、これからクロス共重合体のエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体(エチレン−スチレン共重合体)に由来するエチレンユニット含量、芳香族ビニル化合物(スチレン)ユニット含量、及び芳香族ビニル化合物重合体(ポリスチレン)の含量を求めることができる。なおここでは、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体(エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体)中に、実際には0.01モル%以上0.2モル%以下含まれる芳香族ポリエン(ジビニルベンゼン)の含量は、H−NMR測定で検出されないことから除外して、前記各含量を求めている。また、クロス共重合体の大部分を占める上記アセトン不溶部には、エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体(エチレンースチレン共重合体)と芳香族ビニル化合物重合体(ポリスチレン)が共に含まれ、これをさらなる分別操作によって分離することができない。それ故、本クロス共重合体において、エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖とが結合を有している(一例としてエチレン−スチレン共重合体鎖とポリスチレン鎖とが結合を有している)ことを立証することができる。本クロス共重合体は、エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖とが結合を有しているにも関わらず、ゲル分が実質的に含まれず、かつ熱可塑性樹脂としての実用的な成形加工性、すなわち特定のMFR値を示すことができる。
以上、クロス共重合体は、検出性という観点からは、以下の(4)〜(7)の条件をすべて満たす共重合体として規定できる。
(4)H−NMR測定により、エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体及び芳香族ビニル化合物重合体に帰属されるピークが観察され、エチレン−芳香族ビニル化合物中の芳香族ビニル化合物含量が5〜30モル%、より好ましくは10〜30モル%であり、含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体成分の含量が50〜95質量%、より好ましくは60〜90質量%の範囲であり、
(5)含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体及び芳香族ビニル化合物重合体が結合を有しており、
(6)MFR(200℃、加重49N)が0.05〜50g/10分の範囲、より好ましくは0.1〜20g/10分の範囲であり、
(7)含まれるゲル分が0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下である。
なお、メルトフローレート(MFR)は、JIS K 7210に準じて測定することができる。ゲル分は、ASTM−D2765−84に従い求めることができる。
さらに別な観点から、本クロス共重合体を説明する。本クロス共重合体は、配位重合工程とアニオン重合工程からなる重合工程を含む製造方法で得られ、配位重合工程として、シングルサイト配位重合触媒を用いてエチレン単量体、芳香族ビニル化合物単量体および芳香族ポリエン単量体の共重合を行ってエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖を合成し、次にアニオン重合工程として、このエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物単量体の共存下、アニオン重合開始剤によるアニオン重合により製造される共重合体である。アニオン重合工程において使用される芳香族ビニル化合物単量体としては、配位重合工程で重合液中に残留する未反応モノマーを用いても、これに新たに芳香族ビニル化合物単量体を添加しても良い。重合液へのアニオン重合開始剤の添加により、アニオン重合が開始されるが、この場合、重合液中にエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の芳香族ポリエン単量体単位と比較し、圧倒的に多く含まれる芳香族ビニル化合物単量体から実質的にアニオン重合が開始し、芳香族ビニル化合物単量体を重合しながら、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の芳香族ポリエン単量体単位のビニル基も共重合しつつ、重合は進行する。そのため、得られるクロス共重合体は、公知文献及び当業者の知識からは、主鎖であるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖とクロス鎖である芳香族ビニル化合物重合体鎖がグラフトスルー形式で結合した構造(交差結合)が多く含まれると考えられる。
以上から本実施形態を構成するクロス共重合体を規定する表現としては、かつエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖のグラフトスルー共重合体(Grafting through共重合体)である。
クロス共重合体は、A硬度が一般的には55〜85の範囲であることが好ましい。A硬度は、JIS K−7215プラスチックのデュロメーター硬さ試験法に準じ、23±1℃の条件にてタイプAのデュロメーター硬度として求めることができる。
本実施形態において芳香族ビニル化合物単量体としては、スチレンおよび各種の置換スチレン、例えばp−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン等の各スチレン系単量体が挙げられる。工業的には好ましくはスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、特に好ましくはスチレンが用いられる。これら芳香族ビニル化合物単量体は、1種類でもよく2種類以上の併用であってもよい。
本実施形態において芳香族ポリエン単量体とは、10以上30以下の炭素数を持ち、複数の二重結合(ビニル基)と単数または複数の芳香族基を有し、二重結合(ビニル基)の1つが配位重合に用いられて重合した状態であっても残りの二重結合がアニオン重合可能な芳香族ポリエンである。好ましくは、オルトジビニルベンゼン、パラジビニルベンゼン及びメタジビニルベンゼンのいずれか1種または2種以上の混合物が好適に用いられる。
本配位重合工程でエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体を製造するにあたっては、上記に例示した各単量体、遷移金属化合物および助触媒を接触させるが、接触の順番、接触方法は任意の公知の方法を用いることができる。
以上の共重合の方法としては溶媒を用いずに液状の単量体中で重合させる方法、あるいはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロ置換ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メチレン、クロロホルム等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素またはハロゲン化炭化水素の単独または混合溶媒を用いる方法がある。好ましくは混合アルカン系溶媒、シクロヘキサン、トルエン、エチルベンゼン等を用いる。
重合形態は溶液重合、スラリー重合いずれでもよい。また、必要に応じ、バッチ重合、連続重合、予備重合、多段式重合等の公知の方法を用いることが出来る。単数や連結された複数のタンク式重合缶やリニアやループの単数、連結された複数のパイプ重合設備を用いることも可能である。パイプ状の重合缶には、動的、あるいは静的な混合機や除熱を兼ねた静的混合機等の公知の各種混合機、除熱用の細管を備えた冷却器等の公知の各種冷却器を有してもよい。また、バッチタイプの予備重合缶を有していてもよい。さらには気相重合等の方法を用いることができる。
重合温度は、0〜200℃が適当である。0℃より低い重合温度は工業的に不利であり、200℃を超えると遷移金属化合物の分解が起こるので適当ではない。さらに工業的に好ましくは、0〜160℃、特に好ましくは30〜160℃である。重合時の圧力は、0.09〜10MPaが適当であり、好ましくは0.09〜3MPa、工業的に特に好ましくは、0.09〜0.98MPaである。
アニオン重合工程では、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖(マクロモノマー)と芳香族ビニル化合物単量体の共存下、アニオン重合開始剤を用いて重合する。
アニオン重合を行う場合の溶媒は、アニオン重合の際に連鎖移動等の不都合を生じない混合アルカン系溶媒、シクロヘキサン、ベンゼン等の溶媒が特に好ましいが、重合温度が150℃以下であれば、トルエン、エチルベンゼン等の他の溶媒も用いることが可能である。重合形態は、アニオン重合に用いられる任意の公知の方法を用いることができる。
本実施形態において、芳香族ビニル化合物単量体とアニオン重合開始剤を加える順序は任意である。すなわち重合溶液に芳香族ビニル化合物単量体を添加し攪拌した後にアニオン重合開始剤を添加しても、アニオン重合開始剤を添加した後に芳香族ビニル化合物単量体を添加してもよい。前者では、主鎖である配位重合工程で得られるエチレン−オレフィン−芳香族ポリエン共重合体鎖とクロス鎖である芳香族ビニル化合物重合体鎖がグラフトスルー形式で結合した構造(交差結合)が多く含まれると考えられ、後者の場合はグラフトフロム(枝分かれ結合)構造が多く含まれると考えられる。再現性がより良好で工業的に好ましい重合は前者である。本実施形態の樹脂組成物を構成するクロス共重合体は、特定の製造法により得られる共重合体であり、その構造は任意である。重合温度は、−78〜200℃が適当である。−78℃より低い重合温度は工業的に不利であり、150℃を超えると連鎖移動等が起こるので適当ではない。さらに工業的に好ましくは、0〜200℃、特に好ましくは30〜150℃である。
アニオン重合工程には、公知のアニオン重合開始剤を用いることができる。好ましくは、アルキルリチウム化合物やビフェニル、ナフタレン、ピレン等のリチウム塩あるいはナトリウム塩、特に好ましくは、sec−ブチルリチウム、n(ノルマル)−ブチルリチウムが用いられる。また、多官能性開始剤、ジリチウム化合物、トリリチウム化合物を用いてもよい。さらに必要に応じて公知のアニオン重合末端カップリング剤を用いてもよい。開始剤量は、配位重合工程で、重合触媒の助触媒として、メチルアルモキサンを用いる場合には、その中に含まれる酸素原子の当量以上の、特に好ましくは2当量以上の量を用いるのが好ましい。配位重合工程で、重合触媒の助触媒として、硼素化合物を用いた場合、その量はメチルアルモキサン中の酸素原子当量に比して、十分少ないため、開始剤量を低減することが可能である。
本クロス共重合体及びその製造方法の詳細は、その全体の記載をそれぞれ出典明示によりここに援用する、国際公開第2000/37517号、国際公開第2007/139116号、または特開2009−120792号公報に記載されている。
本実施形態の樹脂組成物を構成する(B)結晶性ポリオレフィンとしては、炭素数2〜8のオレフィンモノマーから主に構成され、オレフィンモノマーに基づく結晶性を有する樹脂であればいずれも使用可能であるが、好ましくはエチレン連鎖に基づく結晶性を有する樹脂、またはプロピレン連鎖に基づく結晶性を有する樹脂が用いられる。この場合、プロピレン連鎖の立体規則性はアイソタクティクでもシンジオタクティクでも良いが、耐熱性の観点からはアイソタクティクが好ましい。(A)クロス共重合体:(B)結晶性ポリオレフィンの質量比は、5:95〜95:5の範囲であることが好ましく、15:85〜85:15の範囲であることが特に好ましい。結晶性樹脂を併用することで、樹脂の実用的な耐熱性や剛性等の力学物性を調整することが出来る。
本実施形態の樹脂組成物を構成する(B)結晶性ポリオレフィンとして好ましくは、エチレン連鎖に基づく結晶性を有する樹脂であり、具体的には一般的なポリエチレン、具体的には高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンープロピレン共重合体等が挙げられる。その結晶融点は90℃以上135℃以下が好ましく、100℃以上135℃以下がより好ましい。また、密度は0.90g/cm以上0.97g/cm以下である。より好ましくは、その結晶融点は90℃以上135℃以下、さらに好ましくは100℃以上135℃以下、及び、密度は0.90g/cm以上0.97g/cm以下である。この範囲の結晶融点、またはこの範囲の密度とすることで、得られるフィラーを高充填した樹脂組成物の耐熱性や剛性が低下するのを抑制することができる。結晶融点は、JIS K 7121に準拠して求める。密度は、JIS K 6922−1に準拠して求める。
本実施形態の樹脂組成物を構成する(C)無機フィラーとしては、マイカ(鱗片状、即ちフレーク状マイカなど)、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、シリカ、カーボンブラック、グラファイト、酸化チタン、水酸化マグネシウム、チタン酸カリウムウィスカー、カーボンファイバー等を挙げることができる。形状としても、鱗片状、球状、粒状、粉体、不定形状等特に制限は無い。平均粒径は、一般的には0.05μm〜100μmが好ましく、0.1μm〜50μmの範囲がより好ましい。上記のうち、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ガラス繊維が、比較的少量で弾性率向上効果が見込める点から好ましい。経済性からは、炭酸カルシウムが特に好ましい。更に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムは難燃性を付与することも可能である。これらの(C)無機フィラーの配合量は、(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100重量部に対して、(C)無機フィラーを100質量部以上、好ましくは300質量部以上、1000質量部以下、好ましくは800質量部以下である。(C)無機フィラーの配合量がこれらより少ないと、得られる樹脂組成物の剛性が低下し用途によっては好ましくない場合がある。これらより多いと、成形加工性が低下してしまったり、シート表面の平滑性が失われたり、力学強度が低下してしまう場合があり好ましくない。
本実施形態のフィラーを高充填した樹脂組成物には必要に応じて可塑剤、安定剤、滑剤、帯電防止剤、衝撃強度改良剤、加工助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機系または無機系発泡剤、架橋剤、共架橋剤、架橋助剤、粘着剤、軟化剤、着色顔料、難燃剤を、(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100重量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜5質量部添加することができる。
本実施形態の樹脂組成物を得るための装置としては、単軸、二軸等の押出機、バンバリーミキサー、リボンブレンダー、プラネタリーミキサー、ブラベンダー、プラストミル、加熱ロール等の溶融混練機器類を挙げることができる。溶融混練温度は、特に制限はないが一般的には150〜280℃の範囲が好ましい。なお、上記の機器類は、タンブラー、ヘンシェルミキサー等の混合機と組み合わせて使用することができる。本実施形態の樹脂組成物は、通常の射出成形、押出成形、中空成形等により種々の形状に成形し、成形品を得ることができる。また、本溶融混練の際に、通常のフィラー含有樹脂組成物を動的に架橋する公知の方法で、動的な架橋処理を行うこともできる。
本実施形態の樹脂組成物は、(A)クロス共重合体と(B)結晶性オレフィン樹脂からなる樹脂成分を用いることで、粘弾性測定による、140℃における貯蔵弾性率が1×10Pa以上、好ましくは2×10Pa以上、より好ましくは3×10Pa以上である。本特徴は、(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100重量部に対して、(C)無機フィラーを100質量部以上300質量部未満を配合した場合に特に顕著である。本配合比の範囲でクロス共重合体の代わりに他の軟質樹脂を使用した場合、これら他の軟質樹脂の融点以上である140℃においては、樹脂成分が溶融してしまい、貯蔵弾性率が大きく低下してしまうのと好対照である。
(A)クロス共重合体と(B)結晶性オレフィン樹脂からなる樹脂成分を用いることで、例えば(B)結晶性オレフィン樹脂のみを樹脂成分として用いた場合よりも引張試験により高い破断点伸びを示し、また、延伸する場合、より低い加工温度で高い延伸倍率(例えば200%以上の延伸倍率)を与えることができる。従って(B)結晶性オレフィン樹脂のみを樹脂成分として用いる場合よりも、成形加工性に優れ、延伸シート製造に適している。特に(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを300質量部以上配合した場合において、成形加工性を向上させる点で有用である。
本実施形態の樹脂組成物のうち、(A)クロス共重合体:(B)結晶性オレフィン樹脂の質量比が、50:50〜95:5の範囲である場合、比較的軟質な材料が得られ、軟質樹脂の代替用途に用いることが出来る。特に(A)クロス共重合体と(B)結晶性オレフィン樹脂の質量比が、70:30〜95:5の範囲であり、かつ(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを300質量部以上含む場合であっても、その引張弾性率が1000MPa以下、好ましくは500MPa以下である点において特徴的である。具体的用途としては、紙や軟質樹脂の代替であり、具体的には、壁紙や、包装材料が例示できる。
また、(A)クロス共重合体:(B)結晶性オレフィン樹脂の質量比が、50:50〜95:5の範囲、特に好ましくは70:30〜95:5の範囲である場合に、(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを100質量部以上含み、かつ、用いられる(C)無機フィラー成分の50質量%以上、最も好ましくは80質量%以上が、水酸化マグネシウム、または水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも一種以上である場合、優れた難燃性を発現することが可能である。本条件下、(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを300質量部以上含む場合、より高い難燃性が期待できる。
本実施形態の樹脂組成物のうち、(A)クロス共重合体:(B)結晶性オレフィン樹脂の質量比が、50:50〜5:95の範囲である場合、比較的硬質な材料が得られ、硬質樹脂の代替用途に用いることが出来る。例えば、紙や木材の代替、硬質樹脂代替用途であり、用途としては例えば建材、床材、食品包材等である。
本実施形態のフィラーを高充填した樹脂組成物は、シート状に加工され、紙代替や樹脂(プラスチック)代替の各種用途に用いることが出来る。シート化は、従来フィラー充填樹脂組成物のシート化に用いられる公知の方法を用いることができるが、例えばカレンダー成形、押出成形、インフレーション成形等が採用できる。また物理的、あるいは化学的な公知の方法で、発泡させシート化することも可能である。また、本シートをMD方向(樹脂の流れ方向)およびTD方向(樹脂の流れ方向と垂直方向)の少なくとも一方向に延伸してもよい。好ましくは、MD方向およびTD方向の少なくとも一方向に50〜300%延伸して本延伸シートを製造する。
延伸により、クレーズを発生させ、力学物性や表面状態を調整することや見かけの密度を低下させることも可能である。延伸は一軸延伸でも二軸延伸でも良く、そのような方法は、例えば特開平4−335043号公報、特開平11−277623号公報、特開2013−10931号公報に記載されている。
本実施形態のフィラーを高充填した樹脂組成物の具体的な紙代替用途としては、一般的な紙の代替や、名刺、ポスター等、壁紙、床材、天井材等の建材等が挙げられる。樹脂代替としては、同様な各種建材、食品容器、包装材料、雑貨等が挙げられる。特に、製品寿命が比較的短く、焼却処理される材料の場合、焼却処理による二酸化炭素の発生量が少ない点で好ましい。
[シートの製造]
本実施形態のシートの製造方法は、限定されず、如何なる方法によってもよいが、典型的には、原料の樹脂組成物を加熱プレスする工程または溶融押出しする工程を含んでなる。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例、比較例に用いた原料樹脂、製法は以下の通りである。
(A)クロス共重合体
下記クロス共重合体1〜3を使用した。
これらのクロス共重合体は、国際公開第2000/37517号パンフレット、国際公開第2007/139116号パンフレット、特開2009−120792号公報記載の実施例あるいは比較例の製造方法で製造したもので、下記組成は、同様にこれら公報記載の方法で求めた。なお、クロス共重合体を規定するために、用いられるエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖のスチレン含量、ジビニルベンゼン含量、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)、クロス共重合体中のエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖の含量、ポリスチレン鎖の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を示す。これらのクロス共重合体においては、ジビニルベンゼンユニットのビニル基水素(プロトン)ピーク強度(面積)が、配位重合工程で得られたエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体のジビニルベンゼンユニットの同ピーク強度(面積)と比較して20%未満であった。実際にはジビニルベンゼンユニットのビニル基の水素(プロトン)ピークはアニオン重合後のクロス共重合体では実質的に消失していた。また、本クロス共重合体に対し、沸騰アセトンを用いソックスレー抽出を行ったが、含まれるエチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖(実質的にはエチレン−スチレン共重合体鎖)とポリスチレン鎖を分別することができなかった。
クロス共重合体1
・エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖のスチレン含量16.7モル%、ジビニルベンゼン含量0.05モル%、重量平均分子量104,000、分子量分布2.2、
・エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖の含量:82質量%、
・ポリスチレン鎖の重量平均分子量30,000、分子量分布1.3
・A硬度74
・ASTM−D2765−84で測定したゲル分は0.1質量%未満(検出下限以下)であった。
・MFRは2.0g/10分(200℃、加重49N)
クロス共重合体2
・エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖のスチレン含量14.7モル%、ジビニルベンゼン含量0.05モル%、重量平均分子量80,000、分子量分布2.5、
・エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖の含量:67質量%、
・ポリスチレン鎖の重量平均分子量40,000、分子量分布1.2
・A硬度88
・ASTM−D2765−84で測定したゲル分は0.1質量%未満(検出下限以下)であった。
・MFRは3.0g/10分(200℃、加重49N)
クロス共重合体3
・エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖のスチレン含量25.4モル%、ジビニルベンゼン含量0.06モル%、重量平均分子量129,000、分子量分布2.2、
・エチレン−スチレン−ジビニルベンゼン共重合体鎖の含量:76質量%、
・ポリスチレン鎖の重量平均分子量30,000、分子量分布1.2
・A硬度64
・ASTM−D2765−84で測定したゲル分は0.1質量%未満(検出下限以下)であった。
・MFRは5.0g/10分(200℃、加重49N)
<比較軟質樹脂>
・EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体):エバフレックスEV−150(三井・デュポン ポリケミカル社製)、A硬度71
・エチレン−オクテン共重合体:エンゲージ8003(ダウケミカル社製)、A硬度84
・変成ポリオレフィン:アドマーNF539(三井化学社製)
<(B)結晶性ポリオレフィン>
ハイゼックス550BR(プライムポリマー社製)、メルトマスフローレイト=0.27g/10分、密度0.951g/cm3、融点133℃
<(C)無機フィラー>
炭酸カルシウム:ソフトン2200(白石カルシウム社製)平均粒子径0.7μm
水酸化マグネシウム:マグシーズW−H4(神島化学社製)平均粒子径3.1μm
<ステアリン酸カルシウム>
ステアリン酸カルシウム:GF−200(日油社製)
<コンパウンドの作製>
ブラベンダープラスチコーダー(ブラベンダー社製PL2000型)を使用し、クロス共重合体と結晶性ポリオレフィン、および無機フィラーを表1の配合割合で、合計約45gを200℃、100rpm、10分間混練し高充填樹脂組成物を作製した。酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系酸化防止剤Irganox1076(BASF社製)を0.1質量部用いた。
<評価>
以下のとおり、評価を行ない、結果を表1に示す。
Figure 2018186403
<試験片の作製>
シート作製は以下に従った。物性評価用の試料は加熱プレス法(200℃、時間5分、圧力50kg/cm2)により成形した厚さ(0.3mm)のシートを用いた。
<引張試験>
JIS K6251に準拠し0.3mm厚さのシートを2号1/2号型テストピース形状にカットし、島津製作所製AGS−100D型引張試験機を用い、23℃±1℃の試験条件にて引張速度50mm/min.にて測定し、引張弾性率、降伏点伸び、降伏点強度、破断点伸び及び破断点強度を求めた。
<粘弾性測定:貯蔵弾性率>
加熱プレス法(温度200℃、時間5分間、圧力50kg/cm2)により得た厚み約0.3mmのフィルムから測定用サンプル(8mm×50mm)を切り出し、動的粘弾性測定装置(レオメトリックス社RSA−III)を使用し、周波数1Hz、温度領域−50℃〜200℃の範囲で測定し、貯蔵弾性率を求めた。
測定に関わるその他主要な測定パラメーターは以下の通りである。
測定周波数1Hz
昇温速度4℃/min.
サンプル測定長10mm
Initial Static Force=5.0[g]
AutoTension Sensitivity=1.0[g]
Max Autotension Rate=0.033[mm/s]
Max Applied Strain=1.5[%]
Min Allowed Force=1.0[g]
なお、表1中の貯蔵弾性率(E’)の表記は、例えば9.0E+08Paは9.0×10Paを示す。
<延伸試験>
東洋精機製作所二軸延伸試験装置(センターストレッチ式)を用いて縦、横の延伸を行った。縦横比は1:1で実施し、穴、破れ、肌荒れが発生せず何パーセントまで延伸できるか測定した。60℃の条件で延伸試験を実施し、試験サンプルを交換し、10℃ずつ雰囲気温度を上げながら同様の延伸試験を実施し、最も延伸できた温度の延伸結果を表1に記載した。
<燃焼性試験>
燃焼性試験をUL94規格に準拠して実施した。
表1に示す配合比でフィラー充填樹脂組成物を作製した。本実施例のフィラーを高充填した樹脂組成物は、比較例の軟質樹脂を同じ配合で結晶性ポリオレフィンに配合した場合と比較し、140℃における貯蔵弾性率が高く、優れた耐熱性を示すことが判る。本実施例の樹脂組成物のうち、特にフィラーが高充填されている樹脂組成物(樹脂100質量部に対しフィラー300質量部以上含まれる場合)は、結晶性ポリオレフィンのみを使用した場合と比較し高い伸びを示し、可撓性の面で優れている。さらにシートを延伸した場合、より低い延伸温度であってもより高い延伸倍率を得ることが出来るため、延伸シートの製造が容易である特徴がある。
また、(A)クロス共重合体:(B)結晶性オレフィン樹脂の質量比が、80:20で、(A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを120質量部、あるいは200質量部含み、(C)無機フィラーが水酸化マグネシウムである場合、優れた難燃性を発現した。

Claims (11)

  1. (A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンとの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを100質量部以上1000質量部以下配合してなる樹脂組成物。
  2. (A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンとの合計100質量部に対し、(C)無機フィラーを300質量部以上1000質量部以下配合してなる、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. (B)結晶性ポリオレフィンが、エチレン連鎖に基づく結晶性を有するポリオレフィンであり、その結晶融点が90℃以上135℃以下、及び/または、密度が0.90g/cm以上0.97g/cm以下である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. (A)クロス共重合体が、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖とを有する共重合体であり、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖とが芳香族ポリエン単量体単位を介して結合する構造を有しており、さらに以下の(1)〜(3)の条件をすべて満足するクロス共重合体である、請求項1から3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    (1)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖中の、芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量が0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位である。
    (2)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の、重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
    (3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。
  5. (A)クロス共重合体が、エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖と芳香族ビニル化合物重合体鎖のグラフトスルー共重合体であり、さらに以下の(1)〜(3)の条件をすべて満足するクロス共重合体である、請求項1から3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    (1)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の、芳香族ビニル化合物単量体単位の含量が5モル%以上30モル%以下、芳香族ポリエン単量体単位の含量が0.01モル%以上0.2モル%以下、残部がエチレン単量体単位の含量である。
    (2)エチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の重量平均分子量が5万以上30万以下、分子量分布(Mw/Mn)が1.8以上6以下である。
    (3)クロス共重合体中に含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物−芳香族ポリエン共重合体鎖の含量が50質量%以上95質量%以下の範囲にある。
  6. (A)クロス共重合体と(B)結晶性ポリオレフィンとの質量比((A):(B))が、5:95〜95:5の範囲である、請求項1から5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 140℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上である、請求項1から6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. クロス共重合体が、以下の(4)〜(7)の条件をすべて満たす、請求項1から7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    (4)H−NMR測定により、エチレン−芳香族ビニル化合物共重合体及び芳香族ビニル化合物重合体に帰属されるピークが観察され、エチレン−芳香族ビニル化合物中の芳香族ビニル化合物含量が5〜30モル%、含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体成分の含量が50〜95質量%、
    (5)含まれるエチレン−芳香族ビニル化合物共重合体及び芳香族ビニル化合物重合体が結合を有しており、
    (6)MFR(200℃、加重49N)が0.05〜50g/10分の範囲、
    (7)含まれるゲル分が0.2質量%以下である。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の樹脂組成物からなるシート。
  10. MD方向またはTD方向の少なくとも一方向に延伸された請求項9に記載のシート。
  11. 請求項9に記載のシートを、MD方向およびTD方向の少なくとも一方向に50〜300%延伸する延伸シートの製造方法。
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