JPWO2018150771A1 - 感光性樹脂組成物、硬化膜およびその製造方法ならびに電子部品 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]フェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、光酸発生剤(B)と、マレイミド基含有化合物(C)とを含有する感光性樹脂組成物。
〔感光性樹脂組成物〕
本発明の感光性樹脂組成物は、以下に説明する、フェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、光酸発生剤(B)と、マレイミド基含有化合物(C)とを含有する。
フェノール性水酸基を有する樹脂(A)としては、例えば、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマー由来の構造単位を有する重合体(a1)(以下、「重合体(a1)」ともいう)、ノボラック樹脂(a2)、ポリベンゾオキサゾール前駆体(a3)、フェノール性水酸基を有するポリイミド、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール−キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン縮合樹脂が挙げられる。これらの中でも、組成物の硬化性の観点から、重合体(a1)、ノボラック樹脂(a2)およびポリベンゾオキサゾール前駆体(a3)が好ましく、重合体(a1)がより好ましい。
樹脂(A)は1種で用いることができ、または2種以上を併用して用いることができる。
重合体(a1)としては、例えば、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーの単独または共重合体、フェノール性水酸基を有するラジカル重合性モノマーとその他のラジカル重合性モノマーとの共重合体が挙げられる。
ノボラック樹脂(a2)は、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下で縮合させることにより得ることができる。フェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトールが挙げられる。アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドが挙げられる。
ポリベンゾオキサゾール前駆体(a3)としては、例えば、式(1)に示す構造単位を有する重合体が挙げられる。ポリベンゾオキサゾール前駆体(a3)は、1種の構造単位を有する重合体でも、2種以上の構造単位を有する重合体でもよい。
樹脂(A)のその他の具体例としては、特開2002−139835号公報、特開2004−240144号公報、特開2007−056108号公報、特開2010−102271号公報、特開2007−192936号公報、特開2009−237125号公報および特開2012−123378号公報に記載された樹脂が挙げられる。樹脂(A)の製造方法の詳細も、これらの文献に記載されている。
樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定される重量平均分子量(Mw)は、感光性樹脂組成物の解像性、硬化膜の弾性率およびクラック耐性の観点から、ポリスチレン換算で、通常は1,000〜200,000、好ましくは2,000〜100,000、さらに好ましくは5,000〜50,000である。Mwの測定方法の詳細は、実施例に記載したとおりである。
樹脂(A)の含有割合は、本発明の感光性樹脂組成物の固形分100質量%に対して、通常は30〜95質量%、好ましくは40〜90質量%、さらに好ましくは50〜85質量%である。樹脂(A)の含有割合が前記範囲にあると、解像度に優れた硬化膜を形成可能な感光性樹脂組成物が得られる傾向にある。固形分は、後述する溶剤以外の全成分をいう。
本発明の感光性樹脂組成物は、光酸発生剤(B)を含有する。
光酸発生剤(B)は、光照射を含む処理によって酸を発生する化合物である。本発明の感光性樹脂組成物から形成される樹脂膜に対する露光処理によって、光酸発生剤(B)に基づき露光部に酸が発生し、この酸の作用に基づき露光部のアルカリ性現像液への溶解性が変化する。
光酸発生剤(B)としては、例えば、キノンジアジド基を有する化合物(キノンジアジド化合物)等の、ポジ型レジストに使用しうる光酸発生剤;オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物、ジアゾメタン化合物等の、光照射により強酸を発生し、ネガ型レジストに使用しうる光酸発生剤が挙げられる。以下、キノンジアジド化合物を「キノンジアジド化合物(B1)」ともいい、これ以外の前記例示の光酸発生剤を「他の酸発生剤(B2)」ともいう。
キノンジアジド化合物(B1)は、例えば、ナフトキノンジアジド化合物が挙げられ、フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物と、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸または1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル化合物である。フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物の具体例としては、例えば、特開2014−186300号公報の段落[0065]〜[0070]に記載された化合物が挙げられ、これらは本明細書に記載されているものとする。
本発明の感光性樹脂組成物において、光酸発生剤(B)としてキノンジアジド化合物(B1)を用いる場合、キノンジアジド化合物(B1)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、通常は5〜50質量部、好ましくは10〜40質量部、より好ましくは15〜35質量部である。キノンジアジド化合物(B1)の含有量が前記下限値以上であると、未露光部の残膜率が向上し、パターンマスクに忠実な像が得られやすい。キノンジアジド化合物(B1)の含有量が前記上限値以下であると、パターン形状に優れた樹脂膜が得られやすく、製膜時の発泡も防止できる傾向にある。
他の酸発生剤(B2)は、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物およびジアゾメタン化合物から選ばれる少なくとも1種である。これらの化合物の具体例としては、例えば、特開2014−186300号公報の段落[0074]〜[0079]に記載された化合物が挙げられ、これらは本明細書に記載されているものとする。
本発明の感光性樹脂組成物は、マレイミド基含有化合物(C)を含有する。マレイミド基含有化合物(C)は、マレイミド基を1つ以上、好ましくは2つ以上有する化合物であり、マレイミド基数の上限は好ましくは10、より好ましくは5である。
芳香環含有基および脂環含有基としては、例えば、炭素数6〜20のアリーレン基および炭素数3〜20のシクロアルキレン基の他、−A−X−A−で表される基、−A−O−A−X−A−O−A−で表される基、−RC2−A−RC2−で表される基が挙げられる。Aはベンゼン環またはシクロヘキサン環であり、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基および炭素数1〜6のアルコキシ基等の置換基を1または2以上有してもよい。Xは、直接結合、−O−、−SO2−、炭素数1〜10のアルカンジイル基、または炭素数3〜20の脂環含有基である。RC2は炭素数1〜10のアルカンジイル基である。
N,N'−エチレンビスマレイミド、
N,N'−ヘキサメチレンビスマレイミド、
N,N'−(2,2,4−トリメチルヘキサン)ビスマレイミド、
N,N'−p−フェニレンビスマレイミド、
N,N'−m−フェニレンビスマレイミド、
N,N'−2,4−トリレンビスマレイミド、
N,N'−2,6−トリレンビスマレイミド、
N,N'−p−キシリレンビスマレイミド、
N,N'−m−キシリレンビスマレイミド、
N,N'−(1,3−ジメチレンシクロヘキサン)ビスマレイミド、
N,N'−(1,4−ジメチレンシクロヘキサン)ビスマレイミド、
N,N'−(4,4'−ビフェニレン)ビスマレイミド、
N,N'−(4,4'−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、
N,N'−(4,4'−ジシクロヘキシルメタン)ビスマレイミド、
N,N'−(4,4'−ジフェニルオキシ)ビスマレイミド、
N,N'−(4,4'−ジフェニルスルホン)ビスマレイミド
が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物において、マレイミド基含有化合物(C)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、通常は0.1〜200質量部、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは5〜50質量部である。マレイミド基含有化合物(C)の含有量が前記範囲にあると、感光性樹脂組成物から得られる硬化膜の、薬品耐性とクラック耐性との両立に優れる。
本発明の感光性樹脂組成物は、任意成分として、樹脂膜の硬化性を向上させるため、また硬化膜の薬品耐性とクラック耐性との両立のため、架橋剤(D)を含有することができる。ただし、架橋剤(D)からは上述したマレイミド基含有化合物(C)は除く。架橋剤(D)は、樹脂(A)や、架橋剤同士で反応する架橋成分(硬化成分)として作用する。
本発明の感光性樹脂組成物は、溶剤を含有することができる。溶剤を用いることで、本発明の感光性樹脂組成物の取扱い性を向上させたり、粘度や保存安定性を調節したりすることができる。
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類;ブチルカルビトール等のカルビトール類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;
2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
γ−ブチロラクトン等のラクトン類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
が挙げられる。
溶剤を用いる場合、本発明の感光性樹脂組成物における溶剤の含有割合は、通常は10〜95質量%、好ましくは30〜90質量%である。
本発明の感光性樹脂組成物は、その他、密着助剤、架橋微粒子、レベリング剤、界面活性剤、増感剤、無機フィラー、クエンチャー、およびアルカリ溶解性促進剤等の各種添加剤を、本発明の目的および特性を損なわない範囲で含有することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、各成分を均一に混合することにより調製できる。また、異物を取り除くために、各成分を均一に混合した後、得られた混合物をフィルター等で濾過してもよい。
本発明の硬化膜は、上述の感光性樹脂組成物から形成される。前記感光性樹脂組成物を用いることにより、薬品耐性およびクラック耐性が高く、解像度の高いパターン化硬化膜を製造することができる。
膜形成工程では、前記感光性樹脂組成物を、最終的に得られる硬化膜の膜厚が例えば0.1〜100μmとなるように、支持体上に塗布する。これをオーブンやホットプレートを用いて、例えば、50〜140℃で10〜360秒間加熱する(プレベーク)。このようにして支持体上に樹脂膜を形成する。
露光工程では、所望のパターンマスクを介して、例えばコンタクトアライナー、ステッパーまたはスキャナーを用いて、前記樹脂膜に対して露光を行う。露光光としては、紫外線、可視光線などが挙げられ、例えば、波長200〜500nmの光(例:i線(365nm))を用いる。活性光線の照射量は、前記感光性樹脂組成物中の各成分の種類、配合割合、前記樹脂膜の厚さなどによって異なるが、露光量は通常は100〜5,000mJ/cm2である。
現像工程では、アルカリ性現像液により前記樹脂膜を現像して、ポジ型の場合は露光部を、ネガ型の場合は非露光部を溶解・除去することにより、支持体上に所望のパターンを形成する。現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法等が挙げられる。現像条件は、例えば、5〜40℃で1〜10分間程度である。
加熱工程は、例えば絶縁膜としての特性を充分に発現させるために行う工程であり、加熱によりパターンを硬化させる(ポストベーク)。硬化条件は特に限定されないが、硬化膜の用途に応じて、例えば100〜350℃の温度で30分〜10時間程度加熱する。硬化を充分に進行させたり、パターン形状の変形を防止したりするため、多段階で加熱することができる。
以上のようにして、硬化膜を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物を用いれば、上述の硬化膜を有する電子部品、例えば表面保護膜、層間絶縁膜および平坦化膜から選択される1種以上の硬化膜を有する、回路基板(半導体素子)、半導体パッケージまたは表示素子等の電子部品を製造することができる。
樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)の測定方法
下記条件下でゲルパーミエーションクロマトグラフィー法にてMwを測定した。
・カラム:東ソー社製カラムのTSK−M およびTSK2500を直列に接続
・溶媒:テトラヒドロフラン
・温度:40℃
・検出方法:屈折率法
・標準物質:ポリスチレン
・GPC装置:東ソー製、装置名「HLC−8220−GPC」
樹脂(A)の構造単位の含有量の測定方法
構造単位の含有量は、13C−NMRにより測定した。
[合成例1]共重合体(a−1)の合成
p−t−ブトキシスチレン70部と、スチレン10部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテル150部に溶解させ、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、アゾビスイソブチロニトリル4部を用いて10時間重合させた。その後、反応溶液に硫酸を加えて反応温度を90℃に保持して10時間反応させ、p−t−ブトキシスチレン単位を脱保護してp−ヒドロキシスチレン単位に変換した。得られた共重合体に酢酸エチルを加え、水洗を5回繰り返し、酢酸エチル層を分取し、溶剤を除去して、p−ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体(a−1)を得た。
[実施例1]
樹脂(A)として合成例1の共重合体(a−1)95部、光酸発生剤(B)として1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エタンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸との縮合物(モル比=1:2)(b−1)27.5部、マレイミド基含有化合物(C)として4,4'−ビフェニルメタンビスマレイミド(c−1)30部、および架橋剤(D)としてジシクロペンタジエン・フェノール重合物のポリグリシジルエーテル(日本化薬社製、商品名「XD−1000」)(d−1)10部をγ−ブチロラクトン300部に均一に溶解し、次いで、溶液からメンブランフィルターで異物を除去し、実施例1の感光性樹脂組成物を製造した。得られた感光性樹脂組成物を用いて、所定の評価を行った。
下記表1に示す成分を用いる以外は、実施例1と同様に各成分を溶剤に均一に混合し、実施例2〜11、および比較例1〜3の感光性樹脂組成物を調製した。得られた感光性樹脂組成物を用いて、所定の評価を行った。
《樹脂(A)》
a−1:合成例1の共重合体(a−1)
a−2:クレゾールノボラック樹脂(m−クレゾール:p−クレゾール=6:4(モル比)、ポリスチレン換算重量平均分子量=6,000)
《光酸発生剤(B)》
b−1:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エタンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸との縮合物(モル比=1:2)
《マレイミド基含有化合物(C)》
c−1:4,4'−ビフェニルメタンビスマレイミド
c−2:N,N’−m−フェニレンビスマレイミド
c−3:1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン
《架橋剤(D)》
d−1:ジシクロペンタジエン・フェノール重合物のポリグリシジルエーテル(日本化薬社製、商品名「XD−1000」)
d−2:下記式に示すポリメチロール化メラミン系架橋剤
e−1(密着助剤):トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート
e−2(アルカリ溶解性促進剤):4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール
《溶剤(F)》
f−1:γ−ブチロラクトン
f−2:乳酸エチル
感光性樹脂組成物の評価方法は以下のとおりである。
感光性樹脂組成物を6インチのシリコンウエハにスピンコートし、その後、ホットプレートを用いて120℃で3分間加熱し、厚さ7μmの均一な樹脂膜を作製した。次いで、アライナー(SussMicrotec社製、型式「MA−150」)を用い、高圧水銀灯からの紫外線を、パターンマスクを介して、波長350nmにおける露光量が800mJ/cm2で樹脂膜に照射した。次いで、樹脂膜を、2.38質量%濃度のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド水溶液を用いて23℃で240秒間、浸漬現像した。次いで、現像後の樹脂膜を、超純水にて60秒間洗浄し、エアーにて風乾した後、光学顕微鏡にて観察し、解像した最小パターンのパターン寸法を解像度とした。
感光性樹脂組成物を4インチのシリコンウエハに塗布し、ホットプレートを用いて120℃で3分間加熱し、厚さ10μmの樹脂膜を作製した。その後、対流式オーブンにて、120℃で30分間、150℃で30分間、さらに実施例1、2、および比較例1では250℃で1時間、実施例3〜11、ならびに比較例2および3では200℃で1時間加熱して硬化膜を得た。得られた硬化膜に、フラックス(製品名「WF-6317」、千住金属(株)社製)を塗布し、窒素雰囲気下、260℃に加熱したリフロー装置(型式「STR-2010N2M-III」、千住金属(株)社製)で3分間加熱し、硬化膜の膨潤率(%)((浸漬後の膜厚−浸漬前の膜厚)/浸漬前の膜厚×100(%))を測定した。
クラック耐性の評価は貯蔵弾性率(E')を測定することで行った。
離型材付き基板上に感光性樹脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて120℃で5分間加熱し、厚さ15μmの均一な樹脂膜を形成した。次いで、窒素雰囲気下、前記樹脂膜を対流式オーブンにて、120℃で30分間、150℃で30分間、さらに実施例1、2、および比較例1では250℃で1時間、実施例3〜11、ならびに比較例2および3では200℃で1時間加熱して硬化膜を形成した。
チャック距離:2cm
測定周波数:0.1Hz
測定温度範囲:23〜330℃ 、昇温スピード:5℃/分
Claims (8)
- フェノール性水酸基を有する樹脂(A)と、
光酸発生剤(B)と、
マレイミド基含有化合物(C)と、
を含有する感光性樹脂組成物。 - 前記マレイミド基含有化合物(C)が、マレイミド基を2つ以上有する化合物(C1)を含む請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- さらに、架橋剤(D)(だだし、マレイミド基含有化合物(C)を除く)を含有する、請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記架橋剤(D)が、
エポキシ系架橋剤(D1)、および
−CH2ORで表される基(前記式中、Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数2〜10のアシル基である)を少なくとも2つ有する架橋剤(D2)から選ばれる少なくとも1種の架橋剤を含む
請求項3に記載の感光性樹脂組成物。 - 前記光酸発生剤(B)が、キノンジアジド化合物(B1)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の樹脂膜を支持体上に形成する工程、前記樹脂膜を露光する工程、アルカリ性現像液により前記樹脂膜を現像してパターン化樹脂膜を形成する工程、および前記パターン化樹脂膜を加熱する工程を有する硬化膜の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物から形成される硬化膜。
- 請求項7の硬化膜を有する電子部品。
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