JPWO2018110062A1 - 二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法 - Google Patents

二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の課題は、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性に優れた二酸化バナジウム含有粒子を提供することである。本発明の二酸化バナジウム含有粒子は、サーモクロミック性を有し、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとが含有され、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内であり、かつ、元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内であることを特徴とする。

Description

本発明は、二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法に関し、より詳しくは、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性に優れた二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法に関する。
例えば、住宅やビル等の建物、車両などの移動体等では、内部(例えば、室内、車両内。)と外部環境との間で大きな熱交換が生じる箇所(例えば、窓ガラス)において、省エネルギー性と快適性とを両立するために、熱の遮断又は透過を制御可能なサーモクロミック性を有する材料(以下、「サーモクロミック材料」ともいう。)の適用が期待されている。
ここで、「サーモクロミック材料」とは、透明状態/反射状態等の光学的な性質が、温度により可逆的に変化する材料である。例えば、温度が高い場合は反射状態となり、温度が低い場合は透明状態となる材料である。このようなサーモクロミック材料を、例えば、建物の窓ガラスに適用した場合には、夏には太陽光を反射させて熱を遮断でき、冬には太陽光を透過させて熱を利用できるため、省エネルギー性と快適性とを両立することができる。
現在、最も着目されているサーモクロミック材料の一つに、二酸化バナジウム(VO)粒子がある。二酸化バナジウム粒子は、室温付近での相転移の際に、サーモクロミック性を示すことが知られている。したがって、この性質を利用することにより、環境温度に依存するサーモクロミック性を得ることができる。
ここで、二酸化バナジウムには、A相、B相、C相及びR相など、いくつかの結晶相の多形が存在するが、前述のようなサーモクロミック特性を示す結晶構造は、ルチル型の結晶相(以下、「R相」という。)に限られる。このR相は、転移温度以下では、単斜晶系(monoclinic)の構造を有するため、M相とも呼ばれている。
このような二酸化バナジウム粒子において、実質的に優良なサーモクロミック性を発現させるためには、粒子中にサーモクロミック性を示さない金属や、二酸化バナジウムのM相以外の結晶相が存在しないことが望ましい。また、良好な光学特性(低ヘイズ)を得るためには、二酸化バナジウム粒子の粒子径ができるだけ均一で、かつ小さく(100nm以下)、二酸化バナジウム粒子同士が凝集していないこと、粒子が等方的な形状を有していることが望ましい。このような粒子を作製する技術として、水熱反応を用いた合成方法が報告されている。
例えば、特許文献1には、五酸化二バナジウム(V)等を原料として、ヒドラジン(N)又はその水和物(N・nHO)と水とを含み、二酸化チタン(TiO)粒子を実質的に含まない溶液を水熱反応させることにより得られる二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子が開示されている。
また、特許文献2には、二酸化バナジウムに特定の元素(原子番号21〜30番の元素、又はインジウム、アンチモン、スズ、ガリウム、ゲルマニウム、鉛若しくはビスマス)をドープさせることで、アスペクト比1:1〜10:1の範囲内で、かつ粒径100nm以下の粒子が得られることが開示されている。
また、特許文献3には、二酸化バナジウムに、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)から選ばれる1種類以上の元素と、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)及びルテニウム(Ru)から選ばれる1種類以上の元素とをそれぞれドープすることで、転移温度を室温まで十分に低減させた粒子が得られることが開示されている。
ところで、二酸化バナジウム粒子を含むフィルムを長期間使用すると、加熱・冷却の繰り返しにより、粒子が熱割れを起こしてしまうことがある。しかしながら、上記特許文献1〜3では、粒子の熱割れを防止することは何ら考慮されていない。
特開2011−178825号公報 中国特許出願公開第102120615号明細書 米国特許出願公開第2012/0171472号明細書
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性に優れた二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、ポーリングの電気陰性度が特定範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が特定範囲内である元素Bとが含有され、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総含有量が特定範囲内であり、かつ、元素Bの総含有量が特定範囲内であることにより、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性に優れた二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法を提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子であって、
ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとが含有され、
バナジウム(100atom%)に対し、前記元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内であり、かつ、前記元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内である二酸化バナジウム含有粒子。
2.前記元素Bが、タングステンであり、
当該タングステンの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内である第1項に記載の二酸化バナジウム含有粒子。
3.前記元素Bが、モリブデンであり、
当該モリブデンの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内である第1項又は第2項に記載の二酸化バナジウム含有粒子。
4.前記元素Aの25℃における標準酸化還元電位が、−0.45〜0Vの範囲内であり、
前記元素Aの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内である第1項から第3項までのいずれか一項に記載の二酸化バナジウム含有粒子。
5.第1項から第4項までのいずれか一項に記載の二酸化バナジウム含有粒子を含有するサーモクロミックフィルム。
6.0℃で15分間処理及び85℃で15分間処理を1サイクルとして、4000サイクルの冷熱処理を行った後の15℃及び70℃の各条件下における波長1300nmでの光透過率差が、前記冷熱処理前の光透過率差の60%以上の割合で維持されている第5項に記載のサーモクロミックフィルム。
7.サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子の製造方法であって、
バナジウム含有化合物と、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bと、水とを含む反応液を調製する工程と、
前記反応液を水熱反応させて、二酸化バナジウム含有粒子を形成する工程と、
を有し、
前記反応液を調製する工程では、バナジウム(100atom%)に対し、前記元素Aの総添加量を0.5〜20atom%の範囲内とし、かつ、前記元素Bの総添加量を0.05〜20atom%の範囲内とする二酸化バナジウム含有粒子の製造方法。
8.前記バナジウム含有化合物が、バナジウム(IV)含有化合物である第7項に記載の二酸化バナジウム含有粒子の製造方法。
9.二酸化バナジウム含有粒子を形成する工程では、液温250〜450℃の範囲内、かつ、反応時間1秒〜48時間の範囲内で水熱反応させる第7項又は第8項に記載の二酸化バナジウム含有粒子の製造方法。
本発明の上記手段により、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性に優れた二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の効果の発現機構・作用機構については明確になっていないが、以下のように推察している。
本発明の二酸化バナジウム含有粒子は、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとが含有され、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内であり、かつ、元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内であることを特徴とする。
元素B(例えば、タングステン、モリブデン)を単独で二酸化バナジウム粒子に添加した場合、元素Bがバナジウムに比べて電気陰性度が大きいため(バナジウムの電気陰性度:1.63)、ヒューム・ロザリーの法則(W.Hume−Rothery:ATOMOC DIAMETERS,ATOMIC VOLUMES,AND SOLID SOLIBILITY RELATIONS IN ALLOYS,Acta metal.Vol.14、pp.19,(1965))でいう、電気陰性度の差に起因した金属間化合物を局所的に形成しやすく、粒子内粒界を起因として機械的特性が低下してしまう。そこで、バナジウムと元素Bとの中間的な電気陰性度をもつ元素A(例えば、ニッケル、コバルト)を更に添加することにより、金属間化合物の発生を抑制し、粒子内粒界を起因とする割れを低減させることで、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性が向上するものと推測している。
本発明の二酸化バナジウム含有粒子の製造に適用可能な水熱反応部を具備する流通式反応装置の一例を示す概略図
本発明の二酸化バナジウム含有粒子は、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとが含有され、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内であり、かつ、元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内であることを特徴とする。この特徴は、下記各実施態様に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、より堅牢性を向上させる観点から、元素Bがタングステンであり、当該タングステンの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内であることが好ましい。
また、より堅牢性を向上させる観点から、元素Bがモリブデンであり、当該モリブデンの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内であることが好ましい。
また、より堅牢性を向上させる観点から、元素Aの25℃における標準酸化還元電位が−0.45〜0Vの範囲内であり、元素Aの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内であることが好ましい。
本発明は、上記二酸化バナジウム含有粒子を含有するサーモクロミックフィルムを提供することができる。
また、本発明のサーモクロミックフィルムは、0℃で15分間処理及び85℃で15分間処理を1サイクルとして、4000サイクルの冷熱処理を行った後の15℃及び70℃の各条件下における波長1300nmでの光透過率差が、冷熱処理前の光透過率差の60%以上の割合で維持されていることが好ましい。
本発明は、サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子の製造方法であって、バナジウム含有化合物と、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bと、水とを含む反応液を調製する工程と、反応液を水熱反応させて、二酸化バナジウム含有粒子を形成する工程と、を有し、反応液を調製する工程では、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総添加量を0.5〜20atom%の範囲内とし、かつ、元素Bの総添加量を0.05〜20atom%の範囲内とする二酸化バナジウム含有粒子の製造方法を提供することができる。
また、結晶規則性の低下抑制の観点から、バナジウム含有化合物がバナジウム(IV)含有化合物であることが好ましい。
また、結晶規則性を向上させ、転移温度幅をより狭くする観点から、二酸化バナジウム含有粒子を形成する工程では、液温250〜450℃の範囲内、かつ、反応時間1秒〜48時間の範囲内で水熱反応させることが好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。
《二酸化バナジウム含有粒子(VO含有粒子)》
本発明のサーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子は、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとが含有され、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内であり、かつ、元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内であることを特徴とする。
元素Aとしては、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素であれば特に制限されず、また、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して用いる場合、元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内になっていればよい。
表Iに、ポーリングの電気陰性度(引用元:“Pauling Electronegativity”Data takenfrom James E Huheey;Inorganic chemistry:Principles of structure and reactivity;New York:Harper and Row;1983;3rd edition.)が1.65〜2.05の範囲内である元素を示す。なお、バナジウムの電気陰性度は、1.63である。
Figure 2018110062
中でも、元素Aとしては、25℃における標準酸化還元電位が−0.45〜0Vの範囲内である元素であることが好ましく、この際の含有量としては、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内であることが好ましい。
元素Aの標準酸化還元電位(引用元:『化学便覧 基礎編』日本化学会編、丸善、1993年、改訂4版)は、表Iに示すとおりである。
元素Bとしては、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素であれば特に制限されず、また、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して用いる場合、元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内になっていればよい。
表IIに、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素を示す。
Figure 2018110062
中でも、元素Bとしては、タングステン(W)又はモリブデン(Mo)であることが好ましく、タングステンとモリブデンとを併用することがより好ましい。いずれの場合においても、それぞれの好ましい含有量としては、バナジウム(100atom%)に対し、タングステンについては0.5〜10atom%の範囲内、モリブデンについては0.5〜10atom%の範囲内である。
〈サーモクロミック性(TC性)〉
本発明の二酸化バナジウム含有粒子のサーモクロミック性としては、15℃及び70℃の各条件下における波長1300nmでの光透過率差が10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。
光透過率差は、二酸化バナジウム含有粒子を含むフィルムを15℃及び70℃の各条件下における波長1300nmでの光透過率を測定し、その差から算出することができる。光透過率の測定は、分光光度計V−670(日本分光(株)製)に温調ユニット(日本分光(株)製)を取り付けて行う。
〈二酸化バナジウム含有粒子の平均粒径〉
二酸化バナジウム含有粒子の平均粒径は、5〜50nmの範囲内であることが好ましい。二酸化バナジウム含有粒子の平均粒径は、粒子を走査型電子顕微鏡で撮影し、粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径を粒径と定義し、100個の二酸化バナジウム含有粒子について測定し、これらの算術平均値を求め、これを平均粒径とする。
二酸化バナジウム含有粒子の粒径分布のメディアン径(D50)は、150nm以下であることが好ましい。
二酸化バナジウム含有粒子の粒径分布のメディアン径(D50)は、調製した水熱反応後の各分散液(詳細は後述する。)を、島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて、回折/散乱光強度で35〜75%(絶対値では、700〜1500)の間になるように希釈した後、粒径の指標として二酸化バナジウム含有粒子の粒径D50を測定することができる。測定値は、体積換算値を使用する。D50の値が小さいほど粒径が小さいことを表す。
《二酸化バナジウム含有粒子の製造方法》
本発明の二酸化バナジウム含有粒子の製造方法は、バナジウム含有化合物と、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bと、水とを含む反応液を調製する工程と、反応液を水熱反応させて、二酸化バナジウム含有粒子を形成する工程と、を有し、反応液を調製する工程では、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総添加量を0.5〜20atom%の範囲内とし、かつ、元素Bの総添加量を0.05〜20atom%の範囲内とすることを特徴とする。
以下に、本発明のサーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子の製造方法について詳細に説明する。
(1)反応液の調製工程
まず、本発明の二酸化バナジウム含有粒子の製造方法では、バナジウム含有化合物と、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bと、水とを含む反応液を調製する。
(バナジウム化合物)
本発明に係るバナジウム含有化合物としては、例えば、五価又は四価のバナジウムを含む化合物が挙げられる。
バナジウム含有化合物として、五価のバナジウムを含む化合物を用いる場合には、後述するようなヒドラジン(N)又はその水和物(N・nHO)等の還元剤が必要となる。これら還元剤は、還元効果が強く、過還元を起こしやすいため、結晶規則性の低下原因となることから、バナジウム含有化合物としては、四価のバナジウム含有化合物が好ましい。
五価のバナジウム含有化合物(バナジウム(V)含有化合物)としては、五酸化二バナジウム(V)、バナジン酸アンモニウム(NHVO)、三塩化酸化バナジウム(VOCl)、バナジン酸ナトリウム(NaVO)等が挙げられる。
四価のバナジウム含有化合物(バナジウム(IV)含有化合物)としては、シュウ酸バナジル(VOC)、酸化硫酸バナジウム(VOSO、以下、硫酸バナジルとも称する。)、四酸化二バナジウム(V)を硫酸等の酸で溶解したものが挙げられる。
上記バナジウム含有化合物は、原料液中に溶解していてもよく、分散していてもよい。また、バナジウム含有化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、これらの化合物としては、水和した状態のもの(水和物)を用いてもよい。
(添加元素)
反応液を調製する工程では、上記バナジウム含有化合物に加え、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとを添加することを特徴とする。
元素Aの総添加量は、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜20atom%の範囲内である。
元素Bの総添加量は、バナジウム(100atom%)に対し、0.05〜20atom%の範囲内である。
反応液に添加する元素A及び元素Bの態様としては、単体であってもよいし、本発明の効果を阻害しない範囲において、当該元素A又は元素Bを含む化合物であってもよい。
(水)
本発明に係る水は、特に限定されないが、不純物の少ない高純度のものが好ましく、具体的には、イオン交換水、蒸留水等の精製水を用いることができる。
(還元剤)
本発明に係るバナジウム含有化合物として、五価のバナジウム含有化合物を採用する場合には、還元剤が用いられる。
還元剤は、水に容易に溶解する性質を有し、かつ、五価のバナジウム含有化合物の還元剤として機能すればよく、例えば、ヒドラジン(N)、ヒドラジン一水和物などのヒドラジンの水和物(N・nHO)などが挙げられる。
(その他)
本発明に係る反応液は、酸化性又は還元性を有する物質が更に混ざったものであってよい。このような物質としては、例えば、過酸化水素(H)が挙げられる。酸化性又は還元性を有する物質を添加することにより、反応液のpHを調整したり、バナジウム含有化合物を均一に溶解させたりすることができる。
なお、過酸化水素としては、例えば、過酸化水素水(濃度35質量%、和光純薬社製、特級)を好適に用いることができる。
(2)水熱反応工程
次に、調製した反応液を水熱反応させて二酸化バナジウム含有粒子を形成する。
ここで、「反応液を水熱反応させる」とは、反応液に水熱反応処理を施すことをいう。
また、「水熱反応」とは、温度と圧力が、水の臨界点(374℃、22MPa)よりも低い熱水(亜臨界水)中、あるいは温度及び圧力が水の臨界点よりも高い超臨界水中において生じる化学反応を意味する。亜臨界水とは、例えば、温度が150〜374℃の範囲内で、圧力がその温度における飽和水蒸気圧よりも高い状態の水をいう。
水熱反応処理は、例えば、オートクレーブ装置内で実施される。水熱反応処理により、二酸化バナジウム含有粒子が得られる。また、耐圧性の管型又は槽型などのフロー型リアクター(流通型反応器)を用いて亜臨界又は超臨界状態にある高温高圧水と混合して合成する連続法も使用でき、特には管型のリアクターを利用する連続法を好適に利用できる。
水熱反応処理の条件(反応物の量、処理温度、処理圧力、処理時間)は、適宜設定されるが、水熱反応処理条件としては、液温が250〜450℃の範囲内、反応時間が1秒〜48時間の範囲内であることが好ましい。反応処理温度及び時間が、上記下限値以上であれば、結晶化が促進され、光学特性変化が大きくかつ転移温度幅をより狭くし、上記上限値以下であれば、粒子間融着による粗大化が低減され、光学特性変化を維持することができる。
なお、本発明において、二酸化バナジウム含有粒子の転移温度幅は、以下のようにして測定される。
まず、二酸化バナジウム含有粒子を含む水分散液を調製し、これを水に溶解したポリビニルアルコール中に混合する。この混合液をPETフィルム上に塗布し、乾燥後の膜厚が所定の厚さとなるようにワイヤーバーで塗布を行った後、乾燥して、測定用フィルムを作製する。
この測定用フィルムを用いて、10℃から85℃まで1℃刻みで温度を変化させ、各温度における波長2000nmでのそれぞれの光透過率を測定し、転移温度幅を算出する。具体的には、10℃で測定された光透過率に対し光透過率差が1%以上となる最も低い温度を転移開始温度、85℃で測定された光透過率に対し光透過率差が1%未満となる温度又は光透過率差が1%未満となる温度がない場合は85℃を転移終了温度とし、下記式により転移温度幅を算出する。
転移温度幅(℃)=転移終了温度−転移開始温度
本発明の二酸化バナジウム含有粒子の転移温度幅は、1〜25℃の範囲内であることが好ましい。
水熱反応におけるバナジウム含有化合物由来の二酸化バナジウムの固形分濃度は、0.1〜20質量%の範囲内であることが好ましい。
二酸化バナジウムの固形分濃度が、0.1〜20質量%の範囲内であることにより、結晶成長を抑制することができ、分散安定化を図ることができる。
また、水熱反応は、撹拌されながら行われることが、二酸化バナジウム含有粒子の粒径をより均一化できるため、好ましい。
なお、水熱反応処理は、バッチ式で実施してもよく、連続式で実施してもよい。
《サーモクロミックフィルム》
本発明のサーモクロミックフィルムは、上記した本発明の二酸化バナジウム含有粒子を含有する。
本発明のサーモクロミックフィルムは、0℃で15分間処理及び85℃で15分間処理を1サイクルとして、4000サイクル冷熱処理を行った後の15℃及び70℃の各条件下における波長1300nmでの光透過率差が、初期(冷熱処理前)の光透過率差に対し、60%以上の割合で維持されていることが好ましく、80%以上の割合で維持されていることがより好ましい。冷熱処理は、冷熱衝撃装置TSA−303EL(エスペック(株)製)を用いて行う。
以下、本発明のサーモクロミックフィルムとして、透明基材と光学機能層とを備えたフィルムを例にとって説明するが、特にこれに限定されない。
サーモクロミックフィルムは、透明基材と光学機能層とを備え、当該光学機能層が樹脂と上記した本発明の二酸化バナジウム含有粒子とを含有することが好ましい態様である。
サーモクロミックフィルムに適用可能な透明基材としては、透明であれば特に制限はなく、ガラス、石英、透明樹脂フィルム等を挙げることができるが、フレキシブル性の付与や生産適性(ロールtoロール適性)の観点から、透明樹脂フィルムであることが好ましい。本発明でいう透明基材における「透明」とは、可視光領域における平均光線透過率が50%以上であることをいい、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
透明基材の厚さは、30〜200μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは30〜100μmの範囲内であり、更に好ましくは35〜70μmでの範囲内である。透明基材の厚さが30μm以上であれば、取扱い中にシワ等が発生しにくくなり、また、厚さが200μm以下であれば、合わせガラス作製時、ガラス基材と貼り合わせる際のガラス曲面への追従性がよくなる。
透明基材は、サーモクロミックフィルムのシワの発生を防止する観点から、温度150℃において、熱収縮率が0.1〜3.0%の範囲内であることが好ましく、1.5〜3.0%の範囲内であることがより好ましく、1.9〜2.7%の範囲内であることが更に好ましい。
サーモクロミックフィルムに適用可能な透明基材としては、上述のように、透明であれば特に制限されず種々の透明樹脂フィルムを用いることができるが、例えば、ポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等)、ポリ塩化ビニルフィルム、トリアセチルセルロースフィルム等を用いることができ、好ましくはポリエステルフィルム、トリアセチルセルロースフィルムであり、より好ましくはポリエステルフィルムである。
透明樹脂フィルムとしては、二軸配向ポリエステルフィルムであることが特に好ましいが、未延伸又は少なくとも一方に延伸された一軸延伸ポリエステルフィルムを用いることもできる。強度向上、熱膨張抑制の点から延伸フィルムが好ましい。特に、サーモクロミックフィルムを具備した合わせガラスが、自動車のフロントガラスとして用いられる場合には、延伸フィルムがより好ましい。
透明基材として透明樹脂フィルムを用いる場合、取り扱いを容易にするために、透明性を損なわない範囲内で微粒子を含有させてもよい。当該透明樹脂フィルムに適用可能な微粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機微粒子や、架橋高分子微粒子、シュウ酸カルシウム等の有機微粒子を挙げることができる。
微粒子を添加する方法としては、透明樹脂フィルムを形成する原料としての樹脂(例えば、ポリエステル等)中に、微粒子を含有させる方法、押出機に直接添加する方法等を挙げることができ、このうちいずれか一方の方法を採用してもよく、二つの方法を併用してもよい。透明樹脂フィルムには必要に応じて上記微粒子の他にも各種添加剤を加えてもよい。このような添加剤としては、例えば、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
透明基材上には、樹脂及び本発明の二酸化バナジウム含有粒子を含有する光学機能層が設けられる。
ここで、樹脂としては、特に制限されず、広く一般にサーモクロミックフィルム(光学フィルム)の光学機能層に使用されるものと同様の樹脂が使用でき、好ましくは水溶性高分子が使用できる。ここでいう「水溶性高分子」とは、25℃の水100gに0.001g以上溶解する高分子のことをいう。
水溶性高分子の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンイミン、ゼラチン(例えば、特開2006−343391号公報記載のゼラチンを代表とする親水性高分子)、デンプン、グアーガム、アルギン酸塩、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリアルキレンオキサイド、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸縮合物や、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、アルギン酸ソーダ、デキストリン、デキストラン、デキストラン硫酸塩等の糖誘導体等を挙げることができる。
光学機能層における二酸化バナジウム含有粒子の含有量は、所望のサーモクロミック性を得る観点から、光学機能層の総質量(100質量%)に対して1〜60質量%の範囲内であることが好ましく、5〜50質量%の範囲内であることがより好ましい。
光学機能層には、目的とする効果を損なわない範囲で、従来公知の各種添加剤を使用することができる。適用可能な各種の添加剤を、以下に列挙する。例えば、特開昭57−74193号公報、特開昭57−87988号公報及び特開昭62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号公報、特開昭57−87989号公報、特開昭60−72785号公報、特開昭61−146591号公報、特開平1−95091号公報及び特開平3−13376号公報等に記載の退色防止剤、アニオン、カチオン又はノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、特開昭59−52689号公報、特開昭62−280069号公報、特開昭61−242871号公報及び特開平4−219266号公報等に記載の蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、マット剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、滑剤、赤外線吸収剤、色素、顔料等の公知の各種添加剤等が挙げられる。
サーモクロミックフィルムの製造方法(光学機能層の形成方法)としては、特に制限されず、本発明の二酸化バナジウム含有粒子を使用する以外は、公知の方法と同様にして又は適宜変更して適用できる。具体的には、二酸化バナジウム含有粒子を含む塗布液を調製し、当該塗布液を湿式塗布方式により透明基材上に塗布、乾燥して光学機能層を形成する方法が好ましい。
上記方法において、湿式塗布方式としては、特に制限されず、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、スライド型カーテン塗布法、又は米国特許第2761419号明細書、米国特許第2761791号明細書等に記載のスライドホッパー塗布法、エクストルージョンコート法等が挙げられる。
《分散液》
本発明の二酸化バナジウム含有粒子を水に分散させた場合、優れたサーモクロミック性を示す、二酸化バナジウム含有粒子を含有する分散液を提供することができる。この二酸化バナジウム含有粒子を含有する分散液を塗布すれば、優れたサーモクロミック性を示すサーモクロミックフィルム等を提供することができる。
分散させるための溶媒は、水を含んでいればよく、二酸化バナジウムの機能を阻害しない範囲で有機溶媒等の公知の溶媒を使用することができる。
VO含有粒子を含む水分散液のサーモクロミック性は、例えば、分光光度計V−670(日本分光株式会社製)を用いて、水の吸収ピークによる影響を受けない波長2000nmにおける光透過率の差として測定することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例における元素A及び元素Bの添加量(atom%)は、反応液中のバナジウム(100atom%)に対する値である。また、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
《分散液の調製》
以下のようにして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液101〜141を調製した。
〈分散液101の調製〉
過酸化水素水(濃度35質量%、和光純薬社製)の10質量%水溶液50mLに、五酸化バナジウム(V、和光純薬社製、特級)1.5gと、元素Aとしてスズ25.00atom%(SnSO、和光純薬社製、和光一級)、元素Bとしてロジウム5.00atom%(RhCl・3HO、和光純薬社製、95.0+%)とを添加し、これを4時間撹拌して澄んだ赤茶色のゾルを得た。
得られたゾルに、還元剤であるヒドラジン一水和物(N・HO、和光純薬社製、特級)の5質量%水溶液をゆっくり滴下し、pHが4.5の反応液(液温25℃)とした後、純水を加えて二酸化バナジウム換算で固形分が2.5質量%となるように調製した。
調製した反応液を、市販の水熱反応処理用オートクレーブ(三愛科学社製、HU−50型(SUS製本体に50mL容積のテフロン(登録商標)製内筒を備える。))内に入れ、280℃、6.43MPaで24時間、水熱反応させ、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液101を調製した。
〈分散液102の調製〉
酸化硫酸バナジウム(VOSO)19.0gをイオン交換水に溶解して300mLとし、この液を撹拌しながら、元素Aとしてスズ10.00atom%(SnSO、和光純薬社製、和光一級)、元素Bとしてロジウム0.01atom%(RhCl・3HO、和光純薬社製、95.0+%)、アルカリとして3.0mol/LのNH水溶液を68g添加してpHを8.0(液温25℃)として、反応液を調製した。
この反応液を内容積が500mLのオートクレーブに入れ、270℃、5.51MPaで15時間、水熱反応させ、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液102を調製した。
〈分散液103〜106の調製〉
分散液101の調製において、水熱反応処理条件(反応温度及び反応時間)、元素A(スズ)及び元素B(ロジウム)の添加量を表III及びIVに記載のとおりに変更した以外は同様にして、分散液103〜106を調製した。
なお、分散液105では、添加元素としてロジウムに加えマンガン(電気陰性度:1.55、標準酸化還元電位(25℃):−1.18V)(MnSO・7HO、和光純薬社製、和光一級)を添加し、分散液106では、添加元素としてスズに加えセレン(電気陰性度:2.55)(SeO、和光純薬社製、和光特級)を添加した。
〈分散液107〜132の調製〉
分散液102の調製において、元素A及び元素Bの種類及び添加量を表IVに記載のとおりに変更した以外は同様にして、分散液107〜132を調製した。各分散液の調製に用いた、元素Aあるいは元素Bを含む化合物は、下記のとおりである。
亜鉛:ZnSO、和光純薬社製、95.0+%
カドミウム:CdSO、和光純薬社製、44% as Cd
コバルト:CoSO、和光純薬社製、99.0+%(硫酸コバルト(II)七水和物として)
ニッケル:NiSO、和光純薬社製、99.9+%(硫酸ニッケル(II)六水和物として)
銀:AgNO、和光純薬社製、99.5+%
銅:CuSO、和光純薬社製、99.5+%
ビスマス:Bi、和光純薬社製、98.0+%
アンチモン:KSb(OH)、SIGMA−ALDRICH製、99.99%
モリブデン:(NHMo24、和光純薬社製、99.997%
ルテニウム:RuCl、和光純薬社製、85.0%(塩化ルテニウム(III)n水和物として)
タングステン:(NH1012、和光純薬社製、85.0+% as WO
金:AuCl、和光純薬社製、99.9%−Au
〈分散液133の調製〉
分散液103の調製において、元素A及び元素Bの種類及び添加量を表IVに記載のとおりに変更した以外は同様にして、分散液133を調製した。
〈分散液134の調製〉
図1に記載の水熱反応部116を有する流通式反応装置101を用い、下記の方法に従って、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液134を調製した。
まず、原料液容器105に、酸化硫酸バナジウム(IV)(VOSO)19.0gをイオン交換水(溶存酸素量:8.1mg/L)に溶解して300mLとし、この液を撹拌しながら、元素Aとしてカドミウム5.00atom%(CdSO、和光純薬社製、44% as Cd)、元素Bとしてモリブデン3.00atom%((NHMo24、和光純薬社製、99.997%)及びタングステン2.00atom%((NH1012、和光純薬社製、85.0+% as WO)、アルカリとして3.0mol/LのNH水溶液を68mL添加して、pHが8.0(液温25℃)の原料液1を調製した。
一方、原料液容器102にはイオン交換水を原料液2として収納した。
酸化硫酸バナジウム(IV)、元素A、元素B及びアルカリを含む原料液1は、原料液容器105から流路106内をポンプ107により送液し、加熱媒体115で、25℃で、30MPaの条件となるように加圧した。
一方、原料液2であるイオン交換水は、原料液容器102から流路103内をポンプ104により送液し、加熱媒体113で、440℃で、30MPaの条件で加熱加圧して、超臨界水を得た。
次いで、合流点MPで酸化硫酸バナジウム(IV)、元素A、元素B及びアルカリを含む原料液1と、超臨界水である原料液2とを、体積比として原料液1:原料液2=1:4となる条件で混合して、反応液1を調製し、水熱反応部116に送液した。水熱反応部116では、反応液1を加熱媒体114内に配置されている加熱部配管117に送液した。加熱配管部117における水熱反応条件としては、450℃、30MPaの条件で、処理時間(通過時間)を60秒間となる条件で行い、二酸化バナジウム含有粒子を形成した。次いで、冷却部108にて反応液1を冷却し、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液134を調製した。
〈分散液135の調製〉
分散液126の調製において、水熱反応における処理温度及び圧力を250℃、3.98MPaに変更した以外は同様にして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液135を調製した。
〈分散液136の調製〉
分散液134の調製において、水熱反応における処理温度を480℃に変更した以外は同様にして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液129を調製した。
〈分散液137の調製〉
分散液126の調製において、水熱反応における処理温度及び圧力を230℃、2.80MPaに変更した以外は同様にして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液137を調製した。
〈分散液138の調製〉
分散液126の調製において、水熱反応における処理時間を48時間に変更した以外は同様にして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液138を調製した。
〈分散液139の調製〉
分散液134の調製において、水熱反応における処理温度及び圧力を270℃、5.51MPa、処理時間(通過時間)を1秒間に変更した以外は同様にして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液139を調製した。
〈分散液140の調製〉
分散液126の調製において、水熱反応における処理時間を120時間に変更した以外は同様にして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液140を調製した。
〈分散液141の調製〉
分散液134の調製において、水熱反応における処理温度及び圧力を270℃、5.51MPa、処理時間(通過時間)を0.3秒間に変更した以外は同様にして、二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液141を調製した。
《評価》
調製した分散液101〜141について、下記評価を行った。
評価結果を表Vに示す。
〈サーモクロミック性(TC性)〉
調製した各分散液を、二酸化バナジウム含有粒子を5質量%含む水分散液20gに調製し、水90gに溶解したポリビニルアルコール10g中に混合した。この混合液をPETフィルム上に塗布し、乾燥後の厚さが20μmになるようにワイヤーバーで塗布を行った後、60℃で24時間乾燥して測定用フィルムを作製した。測定用フィルム中の二酸化バナジウム含有粒子の濃度は1質量%であり、厚さは20μmであった。
作製した測定用フィルムを用いて、15℃及び70℃の各条件下における波長1300nmでの光透過率(%)を測定し、光透過率差を算出し、下記評価基準に従って評価した。なお、光透過率差が10%以上であるものを合格とし、30%以上をより好ましい範囲とした。
光透過率の測定は、分光光度計V−670(日本分光(株)製)に温調ユニット(日本分光(株)製)を取り付けて行った。
◎:30%以上
○:20%以上、30%未満
△:10%以上、20%未満
×:10%未満
〈堅牢性〉
上記測定用フィルムを用いて、0℃で15分間処理、85℃で15分間処理を1サイクルとして、4000サイクル冷熱処理を行った。その後、上記と同様にしてサーモクロミック性を評価し、冷熱処理後の光透過率差を算出し、初期(冷熱処理前)の光透過率差に対する割合(=冷熱処理後の光透過率差/初期(冷熱処理前)の光透過率差×100(%))を下記評価基準に従って評価した。なお、冷熱処理後の光透過率差が、初期の光透過率差に対し、その割合が60%以上であるものを合格とし、80%以上であるものをより好ましい範囲とした。
冷熱処理は、冷熱衝撃装置TSA−303EL(エスペック(株)製)を用いて行った。
◎:80%以上
○:70%以上、80%未満
△:60%以上、70%未満
×:60%未満
Figure 2018110062
Figure 2018110062
Figure 2018110062
〈まとめ〉
表III〜Vから明らかなように、本発明の二酸化バナジウム含有粒子を含む分散液は、比較例の分散液と比べて、サーモクロミック性及び堅牢性において優れていることが確認された。
以上から、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとが含有され、バナジウム(100atom%)に対し、元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内であり、かつ、元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内であることが、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性に優れた二酸化バナジウム含有粒子を提供することに有用であることがわかる。
本発明は、加熱・冷却に伴う熱膨張に対する堅牢性に優れた二酸化バナジウム含有粒子、サーモクロミックフィルム及び二酸化バナジウム含有粒子の製造方法を提供することに、特に好適に利用することができる。
101 流通式反応装置
102、105 原料液容器
103、106、111、118 流路(配管)
104、107、112 ポンプ
108 冷却部
109、110 タンク
113、114、115 加熱媒体
116 水熱反応部
117 加熱部配管
119 制御弁
C 冷媒
IN 加熱媒体の入口
OUT 加熱媒体の出口
L 加熱部配管のライン長
MP 合流点
TC 温度センサー

Claims (9)

  1. サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子であって、
    ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bとが含有され、
    バナジウム(100atom%)に対し、前記元素Aの総含有量が0.5〜20atom%の範囲内であり、かつ、前記元素Bの総含有量が0.05〜20atom%の範囲内である二酸化バナジウム含有粒子。
  2. 前記元素Bが、タングステンであり、
    当該タングステンの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内である請求項1に記載の二酸化バナジウム含有粒子。
  3. 前記元素Bが、モリブデンであり、
    当該モリブデンの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内である請求項1又は請求項2に記載の二酸化バナジウム含有粒子。
  4. 前記元素Aの25℃における標準酸化還元電位が、−0.45〜0Vの範囲内であり、
    前記元素Aの含有量が、バナジウム(100atom%)に対し、0.5〜10atom%の範囲内である請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の二酸化バナジウム含有粒子。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の二酸化バナジウム含有粒子を含有するサーモクロミックフィルム。
  6. 0℃で15分間処理及び85℃で15分間処理を1サイクルとして、4000サイクルの冷熱処理を行った後の15℃及び70℃の各条件下における波長1300nmでの光透過率差が、前記冷熱処理前の光透過率差の60%以上の割合で維持されている請求項5に記載のサーモクロミックフィルム。
  7. サーモクロミック性を有する二酸化バナジウム含有粒子の製造方法であって、
    バナジウム含有化合物と、ポーリングの電気陰性度が1.65〜2.05の範囲内である元素Aと、ポーリングの電気陰性度が2.10〜2.54の範囲内である元素Bと、水とを含む反応液を調製する工程と、
    前記反応液を水熱反応させて、二酸化バナジウム含有粒子を形成する工程と、
    を有し、
    前記反応液を調製する工程では、バナジウム(100atom%)に対し、前記元素Aの総添加量を0.5〜20atom%の範囲内とし、かつ、前記元素Bの総添加量を0.05〜20atom%の範囲内とする二酸化バナジウム含有粒子の製造方法。
  8. 前記バナジウム含有化合物が、バナジウム(IV)含有化合物である請求項7に記載の二酸化バナジウム含有粒子の製造方法。
  9. 二酸化バナジウム含有粒子を形成する工程では、液温250〜450℃の範囲内、かつ、反応時間1秒〜48時間の範囲内で水熱反応させる請求項7又は請求項8に記載の二酸化バナジウム含有粒子の製造方法。
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