JPWO2018101090A1 - 両面粘着シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

両面粘着シートおよび半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

第2の剥離シート15と第2の粘着剤層13と芯材11と第1の粘着剤層12と第1の剥離シート14とがこの順に積層された両面粘着シート1であって、第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13がシリコーン系粘着剤から構成され、第2の剥離シート15の剥離時の剥離力P2が30〜1000mN/50mmであり、剥離力P2に対する、第1の粘着剤層12の粘着面の粘着力A1の比が10〜5000であり、260℃で1分間加熱後の第1の粘着剤層12の粘着面の粘着力B1が500〜15000mN/25mmであり、粘着力B1から、260℃で1分間加熱後の第2の粘着剤層13の粘着面の粘着力B2を減じてなる粘着力の差が1000〜20000mN/25mmである両面粘着シート1。かかる両面粘着シート1は、加熱を伴う工程を含む半導体装置の製造方法にて問題無く使用することができる。

Description

本発明は、両面粘着シート、および当該両面粘着シートを使用する半導体装置の製造方法に関するものである。
半導体装置の製造方法では、半導体装置を構成する部品を、両面粘着シートを介して支持体上に固定した後、両面粘着シート上にて部品の加工を行うことがある。例えば、部品としての半導体パッケージを、両面粘着シートを介して支持体としてのステンレススチール板上に固定した後、当該半導体パッケージの表面における所定の位置にハンダバンプを搭載し、さらにIRリフローを行う。このような方法によれば、半導体パッケージの表面に、優れた位置精度でハンダバンプを設けることができる。
また、上記のように両面粘着シートを介して支持体上に固定された部品に対して、メッキ等の薬液処理、蒸着処理、表面コート処理等を行うことも検討されている上述したような部品に対する加工の多くは加熱を伴う。そのため、当該部品を固定するための両面粘着シートには、部品と支持体とを良好に固定できる粘着性とともに、耐熱性も求められる。
ところで、両面粘着シートでは、一般的に、取り扱い性を向上する観点や、その両面粘着シートの用途に適したものとする観点等から、被着体に対する粘着力や剥離シートを剥離する際の剥離力を、両面粘着シートの両面についてそれぞれ独立に設定することがある。例えば、特許文献1には、被着体の再利用が可能となるように両面粘着シートを剥離する観点から、両面における粘着力の比が所定の範囲となるように調整された両面粘着シートが開示されている。また、特許文献2には、剥離シートの剥離性を向上させる観点から、両面における、剥離シートを剥離した際の剥離力の比が所定の範囲となるよう調整された両面粘着シートが開示されている。
国際公開第2015/151222号 特開平11−29751
近年、半導体装置を構成する部品として、微細な電極や端子といった、破損し易い部材をその表面に有するものが製造されている。そのような部品を、上述したように、両面粘着シートを介して支持体上に固定した場合、当該部材が、両面粘着シートとの接触により破損する場合がある。そのため、当該部材を両面粘着シートに接触させることなく、当該部品を、両面粘着シートを介して支持体上に固定する方法の開発が進められている。
そのような方法の例としては、両面粘着シートとして、平面視でX軸方向およびY軸方向に整列した複数の孔を有することにより格子状の形状を有しているものを使用し、部品における上記構造の部分が当該孔に収まるように、部品を両面粘着シート上に積層する方法が考えられる。あるいは、両面粘着シートとして、テープ状の両面粘着シートを複数使用し、それらの両面粘着シートを支持体上に、互いに間隔をあけて平行に貼付した後、部品における上記構造の部分が、両面粘着シートが貼付されていない領域に収まるように、部品を両面粘着シート上に積層する方法が考えられる。
しかしながら、このような方法において、特許文献1および2に開示されるような従来の両面粘着シートを使用した場合、両面粘着シートが支持体から剥がれ易いといった問題が生じることがわかった。上記方法では、両面粘着シートを支持体上に積層した後に、両面粘着シートにおける支持体とは反対側の粘着面に積層されている剥離シートが剥離されるが、この剥離の際に、両面粘着シートが剥離シートに引っ張られ、両面粘着シートの支持体からの剥がれが生じ易い。また、両面粘着シート上において部品の加工が完了した後、当該部品が両面粘着シートからピックアップされるが、その際においても、両面粘着シートが部品に引っ張られ、両面粘着シートの支持体からの剥がれが生じ易い。
また、特許文献1および2に開示される両面粘着シートは、部品を加工する際の加熱に耐えうる耐熱性を有しない。そのため、加熱された際に、部品と支持体とを適切に固定できなかったり、両面粘着シートから部品をピックアップする際にピックアップ不良となったり、使用済みの両面粘着シートを支持体から剥離する際に、支持体上に糊残りが生じ、それにより、支持体の再利用に支障が生じるという問題がある。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、加熱を伴う工程を含む半導体装置の製造方法にて問題無く使用することができる両面粘着シート、および生産性に優れた半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1に本発明は、芯材と、前記芯材の一方の面側に積層された第1の粘着剤層と、前記芯材の他方の面側に積層された第2の粘着剤層と、前記第1の粘着剤層における前記芯材とは反対の面上に積層された第1の剥離シートと、前記第2の粘着剤層における前記芯材とは反対の面上に積層された第2の剥離シートとを備える両面粘着シートであって、前記第1の粘着剤層および前記第2の粘着剤層が、それぞれシリコーン系粘着剤から構成され、前記第2の剥離シートを前記第2の粘着剤層から剥離する際の剥離力P2が、30mN/50mm以上、1000mN/50mm以下であり、前記両面粘着シートから前記第1の剥離シートを剥離して露出した前記第1の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付した前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力を粘着力A1としたとき、前記剥離力P2に対する前記粘着力A1の比(A1/P2)が、10以上、5000以下であり、前記両面粘着シートから前記第1の剥離シートを剥離して露出した前記第1の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、260℃で1分間加熱した後における前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力B1が、500mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であり、前記両面粘着シートから前記第2の剥離シートを剥離して露出した前記第2の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、260℃で1分間加熱した後における前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力を粘着力B2としたとき、前記粘着力B1から前記粘着力B2を減じて得られる粘着力の差が、1000mN/25mm以上、20000mN/25mm以下であることを特徴とする両面粘着シートを提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る両面粘着シートでは、第1の粘着剤層および第2の粘着剤層がそれぞれシリコーン系粘着剤から構成されることにより、優れた耐熱性を有する。また、当該両面粘着シートの使用の際には、まず、第1の剥離シートが第1の粘着剤層から剥離されるが、その際に、上記剥離力P2が上記範囲であることで、第2の剥離シートの第2の粘着剤層からの剥がれが抑制される。続いて、第1の剥離シートの剥離により露出する第1の粘着剤層の粘着面を支持体に貼付した後に、第2の粘着剤層から第2の剥離シートが剥離されるが、上記剥離力P2に対する上記粘着力A1の比(A1/P2)が上記範囲であることで、第2の剥離シートの剥離の際に、両面粘着シートの支持体からの剥がれが抑制される。さらに、260℃で1分間加熱した後の粘着力に係る上記粘着力B1と上記粘着力B2との差が上記範囲であることで、部品の加工のために加熱を伴う処理を行った後、部品を両面粘着シートからピックアップする際に、両面粘着シートの支持体からの剥がれが抑制される。そして、上記粘着力B1が上記範囲であることで、両面粘着シートの使用後、当該シートを支持体から剥がすときの糊残りが抑制される。以上により、優れた生産性で半導体装置を製造することができる。
上記発明(発明1)においては、前記第1の剥離シートを前記第1の粘着剤層から剥離する際の剥離力を剥離力P1としたとき、当該剥離力P1は前記剥離力P2よりも大きいことが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)において、前記第剥離力P1は、50mN/50mm以上、2000mN/50mm以下であることが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)において、前記粘着力A1は、500mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であることが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)において、前記両面粘着シートから前記第2の剥離シートを剥離して露出した前記第2の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付した前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力A2は、100mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であることが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)において、前記粘着力B2は、100mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であることが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)においては、複数の孔を有することにより格子状の形状を有し、隣り合う2つの前記孔の間の幅が、0.001mm以上、10mm以下であることが好ましい(発明7)。
上記発明(発明1〜6)においては、0.1mm以上、5mm以下の幅を有するテープ状の形状を有することが好ましい(発明8)。
上記発明(発明1〜8)において、前記第1の剥離シートは、前記第2の剥離シートよりも先に剥離されることが好ましい(発明9)。
第2に本発明は、前記両面粘着シート(発明1〜9)から前記第1の剥離シートを剥離する工程、前記第1の剥離シートの剥離により露出した前記第1の粘着剤層の粘着面を、支持体上に貼付する工程、前記貼付と同時にまたは前記貼付の後に、前記両面粘着シートに囲まれたまたは挟まれた、前記両面粘着シートが存在しない領域を設ける工程、前記支持体上に貼付された前記両面粘着シートから前記第2の剥離シートを剥離する工程、複数の部品を、それぞれが前記領域を覆うようにまたは前記領域にまたがるように、前記第2の粘着剤層上に積層する工程、前記部品に対して、加熱を伴う処理を行う工程、および前記部品を前記第2の粘着剤層から剥離する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する(発明10)。
上記発明(発明10)においては、前記部品を前記第2の粘着剤層から剥離する工程の後に、前記両面粘着シートを前記支持体から剥離する工程をさらに備えることが好ましい(発明11)。
上記発明(発明10,11)において、前記領域は、前記第1の粘着剤層の粘着面が前記支持体に貼付された後、前記両面粘着シートから前記第1の剥離シートを除いてなる積層体に対して、当該積層体を貫通する複数の孔を形成することで設けられることが好ましい(発明12)。
上記発明(発明10,11)において、前記領域は、前記支持体に対して、複数のテープ状の前記両面粘着シートを、互いに間隔をあけて平行に貼付することで設けられることが好ましい(発明13)。
本発明に係る両面粘着シートは、加熱を伴う工程を含む半導体装置の製造方法にて問題無く使用することができる。また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、生産性に優れる。
本実施形態に係る両面粘着シートの断面図である。 本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
〔両面粘着シート〕
図1には、本実施形態に係る両面粘着シート1の断面図が示される。本実施形態に係る両面粘着シート1は、芯材11と、芯材11の一方の面側に積層された第1の粘着剤層12と、芯材11の他方の面側に積層された第2の粘着剤層13と、第1の粘着剤層12における芯材11とは反対の面上に積層された第1の剥離シート14と、第2の粘着剤層13における芯材11とは反対の面上に積層された第2の剥離シート15とを備える。
ここで、第1の粘着剤層12における第1の剥離シート14と接触する面(被着体に貼着される面)、および第2の粘着剤層13における第2の剥離シート15と接触する面(被着体に貼着される面)を、それぞれ粘着面といい、第1の剥離シート14における第1の粘着剤層12と接触する面、および第2の剥離シート15における第2の粘着剤層13と接触する面を、それぞれ剥離面というものとする。
本実施形態に係る両面粘着シート1は、上記のように第1の剥離シート14および第2の剥離シート15を備えることにより、第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13の粘着面が保護されている。そのため、両面粘着シートと両面が剥離処理された一枚の剥離シートとの積層体を巻き取ってなるロールから引き出された両面粘着シートのように、一方の面のみが剥離シートにより保護されている場合とは異なり、例えば一方の粘着面を被着体に貼付する際において、他方の粘着面に塵等の外部異物が付着することが防止される。
1.両面粘着シートの物性
本実施形態に係る両面粘着シート1では、第2の剥離シート15を第2の粘着剤層13から剥離する際の剥離力P2が、30mN/50mm以上であり、40mN/50mm以上であることが好ましく、特に50mN/50mm以上であることが好ましい。また、当該剥離力P2は、1000mN/50mm以下であり、500mN/50mm以下であることが好ましく、特に300mN/50mm以下であることが好ましい。
一般的に、両面それぞれに剥離シートが積層されている両面粘着シートから一方の剥離シートを剥離する際、他方の剥離シートの剥がれが生じ易い。特に、剥離力の大きい重剥離シートを剥離力の小さい軽剥離シートよりも先に剥離する場合、重剥離シートを剥離する際における軽剥離シートの剥離が非常に生じ易い。
本実施形態に係る両面粘着シート1を半導体装置の製造方法に使用する場合、最初に、両面粘着シート1から第1の剥離シートが剥離される。ここで、本実施形態に係る両面粘着シート1では、後述する理由により、第1の剥離シート14を剥離する際の剥離力P1の方が、第2の剥離シート15を剥離する際の剥離力P2よりも大きくなる傾向にある。この場合、重剥離シートを軽剥離シートよりも先に剥離することとなるものの、本実施形態に係る両面粘着シート1では、上記剥離力P2が上記範囲であることにより、第2の剥離シート15が第2の粘着剤層13から剥がれることが抑制される。その結果、第2の粘着剤層の粘着面に外部異物が付着することが抑制される。また、当該剥離力P2が上記範囲であることで、剥離力P2に対する粘着力A1の比(A1/P2)を後述する範囲に調整し易くなり、支持体上に貼付された両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離する際に、両面粘着シート1の支持体からの剥がれを効果的に抑制することができる。なお、剥離力P2の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
なお、剥離力P1の方が剥離力P2よりも大きくなる傾向にあることは、後述するように、粘着力B1から粘着力B2を減じて得られる粘着力の差が1000mN/25mm以上であることに起因する。このように粘着力B1の方が粘着力B2よりも大きい場合、加熱前の粘着力を比較した場合もそのような大小関係が維持される傾向にあり、すなわち、前述した粘着力A1の方が前述した粘着力A2よりも大きくなる傾向にある。そのため、粘着力A1を発揮する第1の粘着剤層12の粘着面から第1の剥離シート14を剥離する際の剥離力P1の方が、粘着力A2を発揮する第2の粘着剤層13の粘着面から第1の剥離シート14を剥離する際の剥離力P2よりも大きくなる傾向にある。そのため、本実施形態に係る両面粘着シート1における好ましい態様では、剥離力P1が剥離力P2よりも大きい。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、第1の剥離シート14を第1の粘着剤層12から剥離する際の剥離力P1が、50mN/50mm以上であることが好ましく、特に150mN/50mm以上であることが好ましく、さらには300mN/50mm以上であることが好ましい。また、当該剥離力P1は2000mN/50mm以下であることが好ましく、特に1000mN/50mm以下であることが好ましく、さらには600mN/50mm以下であることが好ましい。上記剥離力P1が上記範囲であることで、第1の剥離シート14を第1の粘着剤層12から剥離し易くなり、それに伴い、当該剥離の際に、第2の剥離シート15と第2の粘着剤層13との密着性に対して与える負担が低下し、第2の剥離シート15の第2の粘着剤層13からの意図しない剥離を効果的に抑制することができる。なお、剥離力P1の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、両面粘着シート1から第1の剥離シート14を剥離して露出した第1の粘着剤層12の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付した両面粘着シート1について、JIS Z0237:2009に準拠して測定されるステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力(mN/25mm)を粘着力A1としたとき、上記剥離力P2に対する上記粘着力A1の比(A1/P2)が、10以上であり、15以上であることが好ましく、特に20以上であることが好ましい。また、当該比は、5000以下であり、1000以下であることが好ましく、特に500以下であることが好ましい。
両面粘着シート1を使用する半導体装置の製造方法では、両面粘着シート1から第1の剥離シート14を剥離した後、第1の粘着剤層12の粘着面を支持体に貼付する。それに続いて、第2の剥離シート15を第2の粘着剤層13から剥離する。このとき、剥離力P2に対する粘着力A1の比(A1/P2)が上記範囲であることで、第1の粘着剤層12と支持体との界面における粘着力A1が、第2の剥離シート15を剥離する際の剥離力P2よりも十分に大きいものとなり、両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離する際における支持体からの両面粘着シート1の剥がれが抑制される。このような剥がれは、特に、凹凸を有する支持体における当該凹凸が存在する面に両面粘着シート1を貼付する場合に生じ易いものの、本実施形態に係る両面粘着シート1によれば、そのような場合であっても、支持体からの両面粘着シート1の剥がれを良好に抑制することができる。
なお、剥離力P2に対する粘着力A1の比(A1/P2)が10未満であると、支持体上に両面粘着シート1を貼付した状態における、第1の粘着剤層12と支持体との密着性が、第2の剥離シート15と第2の粘着剤層13との密着性と比較して小さくなり過ぎ、両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離する際に、両面粘着シート1が支持体から剥がれ易くなる。また、当該比が5000を超えると、上記粘着力A1が過度に大きいものとなり、使用済みの両面粘着シート1を支持体から剥がしにくくなり、支持体への糊残りも生じ易くなる。また、前述の通り、粘着力A1は単位mN/25mmで測定されており、剥離力P2は単位mN/50mmで測定されているが、上記比(A1/P2)を算出する場合、これらの単位の相違は考慮せず、それぞれの数値から比を算出するものとする。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、前述した粘着力A1が、500mN/25mm以上であることが好ましく、特に1000mN/25mm以上であることが好ましく、さらには5000mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該粘着力A1は、15000mN/25mm以下であることが好ましく、特に14000mN/25mm以下であることが好ましく、さらには13000mN/25mm以下であることが好ましい。粘着力A1が上記範囲であることで、剥離力P2に対する粘着力A1の比(A1/P2)を前述した範囲に設定し易くなり、支持体上に貼付された両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離する際に、両面粘着シート1の支持体からの剥がれを効果的に抑制することができる。なお、粘着力A1の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、両面粘着シート1から第1の剥離シート14を剥離して露出した第1の粘着剤層12の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、260℃で1分間加熱した後における両面粘着シート1について、JIS Z0237:2009に準拠して測定されるステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力B1が、500mN/25mm以上であり、1000mN/25mm以上であることが好ましく、特に5000mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該粘着力B1は、15000mN/25mm以下であり、14000mN/25mm以下であることが好ましく、特に13000mN/25mm以下であることが好ましい。
両面粘着シート1を使用する半導体装置の製造方法では、部品のピックアップが完了した後に、両面粘着シート1を支持体から剥離することがあるが、このときに、上記粘着力B1が上記範囲であることにより、両面粘着シート1を支持体から良好に剥離することができ、支持体への糊残りを抑制することができる。そのため、支持体を再利用し易いものとなる。また、当該粘着力B1が上記範囲であることで、粘着力B1から粘着力B2を減じて得られる粘着力の差を後述する範囲に調整し易くなり、両面粘着シート1上に積層された部品をピックアップする際に、両面粘着シート1の支持体からの剥がれを効果的に抑制することができる。
なお、当該粘着力B1が15000mN/25mを超えると、使用済みの両面粘着シート1を支持体から剥離したときに、支持体への糊残りが生じてしまい、支持体を再利用し難くなる。また、当該粘着力B1が500mN/25mm未満であると、両面粘着シート1上に固定した部品に対して加熱を伴う処理を行った際に、両面粘着シート1が支持体から剥がれ易いものとなり、半導体装置を適切に製造できなくなる。粘着力B1の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離して露出した第2の粘着剤層13の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、260℃で1分間加熱した後における両面粘着シート1について、JIS Z0237:2009に準拠して測定されるステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力(mN/25mm)を粘着力B2としたとき、上記粘着力B1から上記粘着力B2を減じて得られる粘着力の差が、1000mN/25mm以上であり、1500mN/25mm以上であることが好ましく、特に2000mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該差は、20000mN/25mm以下であり、15000mN/25mm以下であることが好ましく、特に13000mN/25mm以下であることが好ましい。
両面粘着シート1を使用する半導体装置の製造方法では、両面粘着シート1を介して支持体上に部品を貼付した後、当該部品に対して加熱を伴う処理を行う。そのため、両面粘着シート1も加熱されるものの、粘着力B1から粘着力B2を減じて得られる粘着力の差が上記範囲であることにより、両面粘着シート1から部品をピックアップする際に、両面粘着シート1の支持体からの剥がれを抑制することができる。それにより、ピックアップされる部品に両面粘着シート1が引っ張られることがなく、また、両面粘着シート1上に貼付されている部品同士が衝突することもないため、部品の損傷が抑制される。
なお、上記差が1000mN/25mm未満であると、両面粘着シート1から部品をピックアップする際に、両面粘着シート1が支持体から剥がれ易くなる。それにより、ピックアップされる部品に両面粘着シート1が引っ張られたり、両面粘着シート1上に貼付されている部品同士が衝突してしまい、部品が損傷してしまう。また、上記差が20000mN/25mmを超えると、上記粘着力B2が極端に小さいものとなってしまい、両面粘着シート1上に部品を十分に固定することができなくなる。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、前述した粘着力B2が、100mN/25mm以上であることが好ましく、特に150mN/25mm以上であることが好ましく、さらには500mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該粘着力B2は、15000mN/25mm以下であることが好ましく、特に10000mN/25mm以下であることが好ましく、さらには5000mN/25mm以下であることが好ましい。粘着力B2が上記範囲であることで、粘着力B1から粘着力B2を減じて得られる粘着力の差を前述した範囲に調整し易くなり、両面粘着シート1上に積層された部品をピックアップする際に、両面粘着シート1の支持体からの剥がれを効果的に抑制することができる。なお、粘着力B2の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離して露出した第2の粘着剤層13の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付した両面粘着シート1について、JIS Z0237:2009に準拠して測定されるステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力A2が、100mN/25mm以上であることが好ましく、特に150mN/25mm以上であることが好ましく、さらには500mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該粘着力A2は、15000mN/25mm以下であることが好ましく、特に10000mN/25mm以下であることが好ましく、さらには5000mN/25mm以下であることが好ましい。当該粘着力A2は、第2の剥離シート15を剥離する際の剥離力P2の大きさにも影響するものであるため、当該粘着力A2が上記範囲であることで、剥離力P2を前述した範囲に設定し易くなり、両面粘着シート1から第1の剥離シート14を剥離する際に、両面粘着シート1からの第2の剥離シート15の剥がれを効果的に抑制することができる。なお、粘着力A2の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、上記粘着力A1から上記粘着力A2を減じて得られる粘着力の差が、10mN/25mm以上であることが好ましく、特に300mN/25mm以上であることが好ましく、さらには500mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該差は、30000mN/25mm以下であることが好ましく、特に20000mN/25mm以下であることが好ましく、さらには15000mN/25mm以下であることが好ましい。両面粘着シート1が加熱前における粘着力A1と粘着力A2との差が上記範囲であることで、加熱後の粘着力B1と粘着力B2との差を前述した範囲に調整し易くなり、両面粘着シート1上に積層された部品をピックアップする際に、両面粘着シート1の支持体からの剥がれを効果的に抑制することができる。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、両面粘着シート1から第1の剥離シート14を剥離して露出した第1の粘着剤層12の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、125℃で24時間加熱した後における両面粘着シート1について、JIS Z0237:2009に準拠して測定されるステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力C1が、1000mN/25mm以上であることが好ましく、特に1500mN/25mm以上であることが好ましく、さらには2000mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該粘着力C1は、21000mN/25mm以下であることが好ましく、特に20000mN/25mm以下であることが好ましく、さらには19000mN/25mm以下であることが好ましい。粘着力C1が上記範囲であることで、両面粘着シート1が125℃で24時間といった加熱条件に晒された場合であっても、支持体への糊残りの発生を効果的に抑制することができる。なお、粘着力C1の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離して露出した第2の粘着剤層13の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、125℃で24時間加熱した後における両面粘着シート1について、JIS Z0237:2009に準拠して測定されるステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力C2が、100mN/25mm以上であることが好ましく、特に150mN/25mm以上であることが好ましく、さらには500mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該粘着力C2は、20000mN/25mm以下であることが好ましく、特に15000mN/25mm以下であることが好ましく、さらには13000mN/25mm以下であることが好ましい。粘着力C2が上記範囲であることで、両面粘着シート1が125℃で24時間といった加熱条件に晒された場合であっても、両面粘着シート1上への部品の固定、両面粘着シート1からの部品のピックアップを良好に行うことができる。なお、粘着力C2の測定方法の詳細は後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、上記粘着力C1から上記粘着力C2を減じて得られる粘着力の差が、10mN/25mm以上であることが好ましく、特に300mN/25mm以上であることが好ましく、さらには500mN/25mm以上であることが好ましい。また、当該差は、30000mN/25mm以下であることが好ましく、特に20000mN/25mm以下であることが好ましく、さらには15000mN/25mm以下であることが好ましい。当該差が上記範囲であることで、両面粘着シート1が125℃で24時間といった加熱条件に晒された場合であっても、両面粘着シート1からの部品のピックアップを良好に行うことができる。
2.両面粘着シートの構成部材
(1)芯材
芯材11は、第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13を積層することが可能であれば限定されないものの、特に、耐熱性を有する材料からなることが好ましい。芯材11としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、トリアセチルセルロース等のセルロースフィルム、ポリイミドフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリウレタンアクリレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルムなどのプラスチックフィルム;これらの2種以上の積層体などが挙げられる。プラスチックフィルムは、一軸延伸または二軸延伸されたものでもよい。上述した中でも、耐熱性を有する観点から、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルムまたはポリイミドフィルムを使用することが好ましく、特にポリイミドフィルムを使用することが好ましい。
また、芯材11には、その表面に設けられる第1の粘着剤層12または第2の粘着剤層13との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、酸化法や凹凸化法などによる表面処理、あるいはプライマー処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸化処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン、紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶射処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材フィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にコロナ放電処理法が効果および操作性の面から好ましく用いられる。
芯材11の厚さは、3μm以上であることが好ましく、特に5μm以上であることが好ましく、さらには15μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、300μm以下であることが好ましく、特に100μm以下であることが好ましく、さらには50μm以下であることが好ましい。
(2)第1の粘着剤層および第2の粘着剤層
本実施形態に係る両面粘着シート1では、第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13がそれぞれシリコーン系粘着剤から構成されている。このため、本実施形態に係る両面粘着シート1は優れた耐熱性を有し、両面粘着シート1の加熱によって、部品および支持体に対する粘着力が過度に低下したり、当該粘着力が過度に向上したりすることが抑制される。その結果、両面粘着シート1を介して支持体上に固定された部品に対して加熱を伴う処理を行った際においても、部品と支持体とを良好に固定できるとともに、その後の両面粘着シート1から部品をピックアップする際にはピックアップ不良が抑制され、さらには、使用済みの両面粘着シート1を支持体から剥離する際に、支持体への糊残りが抑制される。当該糊残りが抑制されることで、支持体を再利用し易いものとなる。
第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13をそれぞれ構成するシリコーン系粘着剤は、両面粘着シート1が前述した粘着力および剥離力を発揮する限り特に限定されない。第1の粘着剤層12を構成するシリコーン系粘着剤と、第2の粘着剤層13を構成するシリコーン系粘着剤とは、同一の組成を有していてもよいものの、前述したような、第1の粘着剤層12側と第2の粘着剤層13側とにおける粘着力や剥離力の違いを生じさせやすくするために、異なる組成を有することが好ましい。
上記シリコーン系粘着剤は、オルガノポリシロキサン、特に付加型オルガノポリシロキサン(の硬化物)を含有することが好ましい。かかるシリコーン系粘着剤は、前述した粘着力を満たし易く、また、加工性にも優れる。
付加型オルガノポリシロキサンは、シロキサン結合を主骨格としアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを反応させて得られるものであることが好ましい。
シロキサン結合を主骨格としアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、次の平均単位式(1)で示される化合物であって、かつ分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する化合物であることが好ましい。
SiO(4−a)/2・・・(1)
(式中、Rは互いに同一または異種の炭素数1〜12、好ましくは1〜8の非置換または置換の1価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)
上記Rで示される珪素原子に結合した非置換または置換の1価炭化水素基としては、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部または全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。アルケニル基としては、硬化時間の短さおよび生産性の点から、ビニル基が好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中にSiH基を有する。上記オルガノポリシロキサンのアルケニル基と、オルガノハイドロジェンポリシロキサンのSiH基とが反応することにより、両者は付加反応し、付加型オルガノポリシロキサンが得られる。
付加型オルガノポリシロキサンは、白金触媒の存在下で良好に硬化するため、上記シリコーン系粘着剤は、白金触媒を含有することが好ましい。白金触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフェン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等を例示することができる。
上記シリコーン系粘着剤中における白金触媒の含有量は、付加型オルガノポリシロキサン100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、特に0.05質量部以上であることが好ましい。また、当該含有量は、付加型オルガノポリシロキサン100質量部に対して、3質量部以下であることが好ましく、特に2質量部以下であることが好ましい。白金触媒の含有量が上記の範囲内にあることにより、塗工を妨げることなく、付加型オルガノポリシロキサンを硬化させ、第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13を形成することができる。
付加型オルガノポリシロキサンには、前述した剥離力および粘着力を調整する観点から、分子中に3官能性又は4官能性のシロキサン単位を含むオルガノポリシロキサン(シリコーンレジン)を含有させることができる。
一般的に、シリコーン系粘着剤中におけるシリコーンレジンの含有量を多くすることで、当該粘着剤からなる粘着剤層による粘着力を大きくするとともに、当該粘着剤層に積層された剥離シートの剥離力を大きくすることができる。そのため、第1の粘着剤層12を構成するシリコーン系粘着剤および第2の粘着剤層13を構成するシリコーン系粘着剤のそれぞれについて、シリコーンレジンの含有量を調整することが好ましい。
また、シリコーン系粘着剤中の架橋密度や、シリコーン系粘着剤中の触媒量を調整することで、所望の粘着力を達成することもできる。
第1の粘着剤層12の厚さは、1μm以上であることが好ましく、特に3μm以上であることが好ましく、さらには5μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、100μm以下であることが好ましく、特に50μm以下であることが好ましく、さらには40μm以下であることが好ましい。第1の粘着剤層12の厚さが上記範囲であることで、前述した粘着力A1、粘着力B1、粘着力C1および剥離力P1を、それぞれ前述した範囲に調整し易くなる。
第2の粘着剤層13の厚さは、1μm以上であることが好ましく、特に5μm以上であることが好ましく、さらには10μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、100μm以下であることが好ましく、特に50μm以下であることが好ましく、さらには40μm以下であることが好ましい。第2の粘着剤層12の厚さが上記範囲であることで、前述した粘着力A2、粘着力B2、粘着力C2および剥離力P2を、それぞれ前述した範囲に調整し易くなる。
(3)第1の剥離シートおよび第2の剥離シート
第1の剥離シート14は、その剥離面において、第1の粘着剤層12に対する剥離性を発揮できる限り、特に限定されない。また、第2の剥離シート15は、前述した剥離力P2を発揮できる限り、特に限定されない。第1の剥離シート14および第2の剥離シート15は、それぞれ異なる剥離シートであってもよく、同種の剥離シートであってもよい。
第1の剥離シート14および第2の剥離シート15の構成はそれぞれ任意であり、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられる。これらの剥離面には、剥離処理が施されていることが好ましい。剥離処理に使用される剥離剤としては、例えば、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤等が挙げられ、これらの中でも、シリコーン系粘着剤からなる第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13に対して良好な剥離性を示し易い、フッ素系剥離剤が好ましい。
フッ素系剥離剤としては、フッ素原子を含有する化合物を含む剥離剤組成物から構成されるものが挙げられる。当該化合物は、特に、側鎖にフッ素原子を含有する基を備えるポリマーであることが好ましい。フッ素原子を含有する基としては、パーフルオロ基が挙げられ、より具体的にはパーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基等が挙げられる。特に、上記ポリマーは、前述した剥離力を調整し易いという観点から、パーフルオロアルキル基を含有することが好ましい。
パーフルオロアルキル基の具体例としては、CF−CF−基、CF−CF−CF−基等が挙げられる。また、パーフルオロアルキル基は、その他の基(−O−基、−OCO−基、アルキレン基など)を介して主鎖に結合していてもよい。
第1の剥離シート14および第2の剥離シート15のそれぞれの厚さは、特に制限がないものの、例えば、通常20μm以上、250μm以下である。
3.両面粘着シートの形状
本実施形態に係る両面粘着シート1は、複数の孔を有することにより格子状の形状を有していてもよい。当該複数の孔は、両面粘着シート1上において、X軸方向およびY軸方向に整列していることが好ましい。本実施形態に係る両面粘着シート1を半導体装置の製造方法に使用する際、当該複数の孔は、前もって形成されていてもよく、または、当該製造方法の途中で形成されてもよい。半導体装置の製造方法においては、上記孔を覆うように部品を積層することにより、当該孔に対して、部品の表面に存在する突起等を収めることができる。
上述した、複数の孔を有することにより格子状の形状を有する両面粘着シート1では、隣り合う2つの孔の間の幅が、0.001mm以上であることが好ましく、特に0.01mm以上であることが好ましく、さらには0.1mm以上であることが好ましい。また、当該幅は、10mm以下であることが好ましく、特に5mm以下であることが好ましく、さらには3mm以下であることが好ましい。本実施形態に係る両面粘着シート1は、剥離力P2に対する粘着力A1の比(A1/P2)、および粘着力B1から粘着力B2を減じて得られる粘着力の差がそれぞれ前述した範囲であることにより、上記幅が上記範囲である場合であっても、第2の剥離シート15を剥離する際や、両面粘着シート1から部品をピックアップする際において、支持体からの両面粘着シート1の剥がれを良好に抑制することができる。
複数の孔を有することにより格子状の形状を有する両面粘着シート1において、孔の形状および大きさは、両面粘着シート1に積層する部品の大きさや、当該部品の表面に存在する突起等の部材の大きさに応じて設定できる。例えば、当該孔の形状は正方形、長方形または円形であってよく、正方形である場合、一辺の長さは、1mm以上であることが好ましく、特に3mm以上であることが好ましい。また、正方形である場合、一辺の長さは、20mm以下であることが好ましく、特に15mm以下であることが好ましい。孔の形状が長方形である場合、短辺の長さは、1mm以上であることが好ましく、特に3mm以上であることが好ましい。また、当該短辺の長さは、20mm以下であることが好ましく、特に15mm以下であることが好ましい。一方、長辺の長さは、3mm以上であることが好ましく、特に5mm以上であることが好ましい。また、当該長辺の長さは、25mm以下であることが好ましく、特に20mm以下であることが好ましい。孔の形状が円形である場合、当該円形の直径の長さは、1mm以上であることが好ましく、特に3mm以上であることが好ましい。また、当該円形の直径の長さは、25mm以下であることが好ましく、特に20mm以下であることが好ましい。
本実施形態に係る両面粘着シート1は、テープ状の形状を有していてもよい。このようなテープ状の形状を有する両面粘着シート1を半導体装置の製造方法に使用する場合には、複数の当該両面粘着シート1を、支持体に対して、互いに間隔をあけて平行に貼付する。これにより、両面粘着シート1の長さ方向に沿って存在する端面を側面とし、支持体を底部とする複数の溝を形成することができる。そして、隣り合う両面粘着シート1にまたがるように部品を積層することにより、当該溝に対して、部品の表面に存在する突起等を収めることができる。
テープ状の形状を有する両面粘着シート1においては、その幅が0.1mm以上であることが好ましく、特に0.5mm以上であることが好ましく、さらには1mm以上であることが好ましい。また、当該幅は、10mm以下であることが好ましく、特に5mm以下であることが好ましく、さらには3mm以下であることが好ましい。本実施形態に係る両面粘着シート1は、剥離力P2に対する粘着力A1の比(A1/P2)、および粘着力B1から粘着力B2を減じて得られる粘着力の差がそれぞれ前述した範囲であることにより、上記幅が上記範囲である場合であっても、第2の剥離シート15を剥離する際や、両面粘着シート1から部品をピックアップする際において、支持体からの両面粘着シート1の剥がれを良好に抑制することができる。
4.両面粘着シートの製造方法
本実施形態に係る両面粘着シート1の製造方法の例としては、芯材11の一方の面上に第1の粘着剤層12を形成した後、第1の粘着剤層12における芯材11とは反対側の面に第1の剥離シート14を積層し、続いて、芯材11の他方の面上に第2の粘着剤層13を形成した後、第2の粘着剤層13における芯材11とは反対側の面に第2の剥離シート15を積層する方法が挙げられる。あるいは、芯材11の一方の面上に第2の粘着剤層13を形成した後、第2の粘着剤層13における芯材11とは反対側の面に第2の剥離シート15を積層し、続いて、芯材11の他方の面上に第1の粘着剤層12を形成した後、第1の粘着剤層12における芯材11とは反対側の面に第1の剥離シート14を積層する方法が挙げられる。これらの方法によれば、芯材11と第1の粘着剤層12との間および芯材11と第2の粘着剤層13との間における密着性に優れた両面粘着シート1を製造することができる。
芯材11の片面上に第1の粘着剤層12または第2の粘着剤層13を形成する場合、例えば、シリコーン系粘着剤を構成する成分を溶媒で希釈して塗工液を調製し、当該塗工液を芯材11の片面上に塗工し、得られた塗膜を加熱して硬化する。溶媒としては、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、キシレン等を使用することができる。また、塗工の方法としては、ロールナイフコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、スリットコーター、ナイフコーター等を用いることができる。上記加熱条件は、例えば、90℃以上、180℃以下の温度で、1分以上、5分以下の時間とすることができる。
〔半導体装置の製造方法〕
本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法は、前述した両面粘着シート1を使用して、半導体装置を製造する方法である。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、本実施形態に係る両面粘着シート1から第1の剥離シート14を剥離する工程(以下「第1剥離工程」という場合がある。)、第1の剥離シート14の剥離により露出した第1の粘着剤層12の粘着面を、支持体上に貼付する工程(以下「貼付工程」という場合がある。)、当該貼付と同時にまたは当該貼付の後に、両面粘着シート1に囲まれたまたは挟まれた、両面粘着シート1が存在しない領域を設ける工程(以下「領域形成工程」という場合がある。)、支持体上に貼付された両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離する工程(以下「第2剥離工程」という場合がある。)、複数の部品を、それぞれが上記領域を覆うようにまたは上記領域にまたがるように、第2の粘着剤層13上に積層する工程(以下「部品積層工程」という場合がある。)、部品に対して、加熱を伴う処理を行う工程(以下「加熱工程」という場合がある。)、および部品を第2の粘着剤層13から剥離する工程(以下「部品剥離工程」という場合がある。)を備える。
また、本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、部品剥離工程の後に、両面粘着シート1を支持体から剥離する工程(以下「シート剥離工程」という場合がある。)をさらに含むことが好ましい。
以下に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の例として、第1の態様、第2の態様および第3の態様に係る半導体装置の製造方法を説明する。
1.第1の態様
図2および図3は、第1の態様に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。これらの図を参照して、上述した各工程を以下に説明する。
(1)第1剥離工程
第1剥離工程では、図2(a)に示されるように、本実施形態に係る両面粘着シート1から第1の剥離シート14を剥離する。本実施形態に係る両面粘着シート1では、前述した剥離力P2が前述した範囲であることにより、第2の粘着剤層13と第2の剥離シート15との間における密着性が適度なものとなり、第1の剥離シート14を剥離する際に、第2の剥離シート15の第2の粘着剤層13の剥がれが抑制される。これにより、第2の粘着剤層13の粘着面上に外部異物が付着することが抑制される。
(2)貼付工程
貼付工程では、図2(b)に示されるように、第1の剥離シート14の剥離により露出した第1の粘着剤層12の粘着面を、支持体2上に貼付する。支持体2は、両面粘着シート1を貼付できるとともに、部品を支持でき、後述する加熱工程において加熱に耐えうるものであれば限定されず、例えば、ステンレススチール板、アルミ板、銅板等であることが好ましい。
(3)領域形成工程
領域形成工程では、図2(c)に示されるように、両面粘着シート1における第1の剥離シート14を除いてなる積層体に対して、当該積層体を貫通する複数の孔3を形成する。第1の態様に係る半導体装置の製造方法では、当該孔3が、両面粘着シート1に囲まれた、両面粘着シート1が存在しない領域となる。
なお、複数の孔3を形成する際、隣り合う2つの孔3の間の幅は、0.1mm以上とすることが好ましく、特に0.3mm以上とすることが好ましく、さらには0.5mm以上とすることが好ましい。また、当該幅は、15mm以下とすることが好ましく、特に10mm以下とすることが好ましく、さらには5mm以下とすることが好ましい。孔の形状は、正方形または長方形であってよい。
孔3の形成は、ブレード、レーザー、彫刻刃、カッター等を用いて両面粘着シート1を孔3の形状に切断し、不要部分を除去することで行うことができる。
(4)第2剥離工程
第2剥離工程では、図3(a)に示されるように、支持体2上に貼付された両面粘着シート1から第2の剥離シート15を剥離する。本実施形態に係る両面粘着シート1では、剥離力P2に対する粘着力A1の比(A1/P2)が前述した範囲であることにより、第2の剥離シート15を剥離する際に、支持体2からの両面粘着シート1の剥がれが抑制される。なお、第2剥離工程は、領域形成工程の前に行ってもよい。
(5)部品積層工程
部品積層工程では、図3(b)に示されるように、複数の部品4を第2の粘着剤層13上に積層する。このとき、部品4が、それぞれ1つの孔3を覆うように積層する。これにより、部品4の表面に、破損し易い突起41が存在している場合であっても、当該突起41を孔3内に収めることが可能となり、これにより、両面粘着シート1との接触に起因する当該突起41の破損を抑制することができる。
(6)加熱工程
加熱工程では、図3(b)に示されるように、複数の部品4を第2の粘着剤層13上に積層された状態で、部品4に対して、加熱を伴う処理を行う。当該処理の例としては、IRリフロー、メッキ等の薬液処理、蒸着処理、表面コート処理、乾燥のためのベーク処理、保護剤の加熱硬化等が挙げられる。また、加熱を伴う処理における加熱温度は、100℃以上であってよく、特に150℃以上であってよい。また、当該加熱温度は、400℃以下であってよく、特に300℃以下であってよい。さらに、加熱を伴う処理における加熱時間は、1分以上であってよく、特に5分以上であってよい。また、当該加熱時間は、300分以下であってよく、特に200分以下であってよい。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、第1の粘着剤層12および第2の粘着剤層13がそれぞれシリコーン系粘着剤で構成されていることにより、両面粘着シート1が優れた耐熱性を有するものとなる。これにより、上記のような加熱を伴う処理を行ったとしても、両面粘着シート1における粘着力に変化が生じ難く、続く部品剥離工程において、部品4のピックアップ不良の発生が抑制され、また、シート剥離工程において、支持体2への糊残りを抑制して、両面粘着シート1を支持体2から良好に剥離することができる。
(7)部品剥離工程
部品剥離工程では、図3(c)に示されるように、部品4を第2の粘着剤層13から剥離する。当該剥離は、例えば、ピックアップ装置を使用して、部品4を個々にピックアップすることで行うことができる。
本実施形態に係る両面粘着シート1では、粘着力B1から粘着力B2を減じて得られる粘着力の差が前述した範囲であることで、両面粘着シート1の支持体2からの剥がれが抑制される。それにより、ピックアップされる部品4に両面粘着シート1が引っ張られることがなく、また、両面粘着シート1上に貼付されている部品4同士が衝突することもないため、部品4の損傷が抑制される。
(8)シート剥離工程
シート剥離工程では、全ての部品4が剥離された両面粘着シート1を支持体2から剥離する。本実施形態に係る両面粘着シート1では、粘着力B1が前述した範囲であることで、第2の粘着剤層13と支持体2との間の密着性が過度に高くなることがなく、そのため、第2の粘着剤層13の粘着剤成分による支持体2への糊残りを生じることなく、支持体2から両面粘着シート1を良好に剥離することができる。これにより、支持体2は、粘着剤の残渣を除去する処理を行う必要なく、そのまま再利用することができる。
2.第2の態様
第2の態様に係る半導体装置の製造方法では、前述した、複数の孔を有することにより格子状の形状を有する両面粘着シート1を使用する。当該両面粘着シート1は、予め複数の孔3が形成されているため、前述した領域形成工程において、両面粘着シート1における第1の剥離シート14を除いてなる積層体を貫通する複数の孔3を形成する必要がない。
具体的には、第1の態様に係る半導体装置の製造方法と同様に第1剥離工程を行った後、貼付工程として、両面粘着シート1における第1の粘着剤層12の粘着面を支持体2に貼付する。これにより、両面粘着シート1に予め形成されていた複数の孔3が、両面粘着シート1に囲まれた、両面粘着シート1が存在しない領域となる。そのため、第2の態様に係る半導体装置の製造方法では、貼付工程が、領域形成工程を兼ねることとなる。その後、第1の態様に係る半導体装置の製造方法と同様に、第2剥離工程、部品積層工程、加熱工程、部品剥離工程およびシート剥離工程を行うことができる。
第2の態様に係る半導体装置の製造方法では、第1の態様に係る半導体装置の製造方法と同様に、第1剥離工程における第2の粘着剤層13からの第2の剥離シート15の剥がれを抑制することができ、第2剥離工程における支持体2からの両面粘着シート1の剥がれを抑制することができ、加熱工程における両面粘着シート1の粘着力の変化を抑制することができ、部品剥離工程における両面粘着シート1の支持体2からの剥がれを抑制することができ、シート剥離工程における支持体2への糊残りを抑制することができる。
3.第3の態様
第3の態様に係る半導体装置の製造方法では、前述した、テープ状の形状を有する両面粘着シート1を複数使用する。具体的には、第1の態様に係る半導体装置の製造方法と同様に第1剥離工程を行った後、貼付工程として、支持体2に対して、複数のテープ状の形状を有する両面粘着シート1を、互いに間隔をあけて平行に貼付する。これにより、支持体2上に、隣り合う両面粘着シート1に挟まれた、両面粘着シート1が存在しない領域が形成される。そのため、第3の態様に係る半導体装置の製造方法では、貼付工程が、領域形成工程を兼ねることとなる。なお、両面粘着シート1ごとに、第1の剥離シート14を剥離し、その両面粘着シート1を支持体2に貼付する作業を必要回数繰り返すことが好ましく、特に、第1の剥離シート14を剥離しながら、それにより露出する第1の粘着剤層12の粘着面を支持体2に貼付することが好ましい。領域形成工程を兼ねた貼付工程の完了後、第1の態様に係る半導体装置の製造方法と同様に、第2剥離工程、部品積層工程、加熱工程、部品剥離工程およびシート剥離工程を行うことができる。
第3の態様に係る半導体装置の製造方法では、第1の態様に係る半導体装置の製造方法と同様に、第1剥離工程における第2の粘着剤層13からの第2の剥離シート15の剥がれを抑制することができ、第2剥離工程における支持体2からの両面粘着シート1の剥がれを抑制することができ、加熱工程における両面粘着シート1の粘着力の変化を抑制することができ、部品剥離工程における両面粘着シート1の支持体2からの剥がれを抑制することができ、シート剥離工程における支持体2への糊残りを抑制することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、芯材11と第1の粘着剤層12との間、または芯材11と第2の粘着剤層13との間には、その他の層が設けられてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〜3および比較例1〜5〕
表1に示す構成成分を混合し、メチルエチルケトンにて希釈して、固形分濃度が20質量%である、第1の粘着剤層のための粘着剤組成物の塗工液を得た。当該塗工液を、芯材としての、ポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製,製品名「カプトン100H」,厚さ:25μm)の片面上にロールナイフコーターを用いて塗工し、得られた塗膜を130℃で2分間加熱して硬化させ、第1の粘着剤層を形成した。得られた第1の粘着剤層における芯材とは反対の面に、第1の剥離シートとしての、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面がフッ素系剥離剤により剥離処理されてなる剥離フィルム(リンテック社製,製品名「SP−PET 38E−0010YCS」)の剥離面を貼付し、芯材と、第1の粘着剤層と、第1の剥離シートとがこの順に積層してなる積層体を得た。なお、第1の粘着剤層の厚さを表1に示す。
続いて、表1に示す構成成分を混合し、メチルエチルケトンにて希釈して、固形分濃度が20質量%である、第2の粘着剤層のための粘着剤組成物の塗工液を得た。当該塗工液を、上述の通り得られた積層体における芯材側の面上にロールナイフコーターを用いて塗工し、得られた塗膜を130℃で2分間加熱して硬化させ、第2の粘着剤層を形成した。さらに、得られた第2の粘着剤層における芯材とは反対の面に、第2の剥離シートとしての、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面がフッ素系剥離剤により剥離処理されてなる剥離フィルム(リンテック社製,製品名「SP−PET 38E−0010YCS」)の剥離面を貼付し、第2の剥離シートと、第2の粘着剤層と、芯材と、第1の粘着剤層と、第1の剥離シートとがこの順に積層してなる両面粘着シートを得た。なお、第2の粘着剤層の厚さを表1に示す。
ここで、表1に示す構成成分の詳細は以下の通りである。
シリコーン系粘着剤A:シリコーン粘着剤(東レ・ダウコーニング社製,製品名「SD 4587 L」)
シリコーン系粘着剤B:シリコーン粘着剤(東レ・ダウコーニング社製,製品名「SD 4580」)
シリコーン系粘着剤C:シリコーン粘着剤(東レ・ダウコーニング社製,製品名「SD 4584」)
プライマー:プライマー(東レ・ダウコーニング社製,製品名「BY24−712」)
白金触媒:白金触媒(東レ・ダウコーニング社製,製品名「SRX 212」)
〔試験例1〕(粘着力の測定)
実施例および比較例にて製造した両面粘着シートを25mm幅、100mm長に裁断した後、第1の粘着剤層の粘着面および第2の粘着剤層の粘着面のそれぞれについての粘着力(mN/25mm)を、JIS Z0237に準じて以下に説明する通り測定した。
第1の粘着剤層の粘着面について粘着力を測定する場合、両面粘着シートから第2の剥離シートを剥離し、第2の粘着剤層における粘着面を露出させた。そして、当該粘着面に対し、上記剥離によって得られた第2の剥離シートの剥離面とは反対の面を、温度23℃および相対湿度50%の環境下において、2kgゴムローラーを用いて貼付した。この操作は、第1の粘着剤層の粘着面についての粘着力の測定時において、第2の剥離シートが第2の粘着剤層から剥離して、正確な粘着力の測定が妨げられることを回避するために行うものである。
その後、第1の粘着剤層から第1の剥離シートを剥離して、露出した第1の粘着剤層における粘着面を、温度23℃および相対湿度50%の環境下において、2kgゴムローラーを用いて、支持体としてのステンレススチール板(SUS304鏡面板,算術平均粗さRa:0.05μm)の片面に貼付し、20分間放置して、第1の剥離シートを除いた両面粘着シートとステンレススチール板とからなる試験用積層体を得た。
得られた試験用積層体について、万能型引張試験機(島津製作所製,製品名「オートグラフAG−IS」)を用いて、剥離角度180°および剥離速度300mm/minの条件で、両面粘着シートをステンレススチール板から剥がし、その時の粘着力(mN/25mm)を測定した。この粘着力を、第1の粘着剤層についての粘着力A1(mN/25mm)とした。その結果を表2に示す。
第2の粘着剤層の粘着面について粘着力を測定する場合には、両面粘着シートにおける、第1の剥離シートおよび第1の粘着剤層の側と、第2の剥離シートおよび第2の粘着剤層の側とを置き換える以外、上記粘着力A1の測定方法と同様に測定し、得られた粘着力を、第2の粘着剤層についての粘着力A2(mN/25mm)とした。その結果を表2に示す。
さらに、上述のように測定された粘着力A1の値から粘着力A2の値を減じ、これらの粘着力の差(A1−A2)(mN/25mm)を算出した。その結果を表2に示す。
〔試験例2〕(加熱後の粘着力の測定)
試験例1と同様に試験用積層体を得た後、当該試験用積層体を、260℃で1分間加熱した。当該加熱条件を、加熱条件1とする。当該加熱後の試験用積層体について、試験例1と同様に、第1の粘着剤層および第2の粘着剤層についての粘着力(mN/25mm)をそれぞれ測定した。得られた粘着力を、それぞれ、第1の粘着剤層についての加熱条件1における粘着力B1(mN/25mm)、および第2の粘着剤層についての加熱条件1における粘着力B2(mN/25mm)とした。その結果を表2に示す。
さらに、上述のように測定された粘着力B1の値から粘着力B2の値を減じ、これらの粘着力の差(B1−B2)(mN/25mm)を算出した。その結果を表2に示す。
また、試験例1と同様に試験用積層体を得た後、当該試験用積層体を、125℃で24時間加熱した。当該加熱条件を、加熱条件2とする。当該加熱後の試験用積層体について、試験例1と同様に、第1の粘着剤層および第2の粘着剤層についての粘着力(mN/25mm)をそれぞれ測定した。得られた粘着力を、それぞれ、第1の粘着剤層についての加熱条件2における粘着力C1(mN/25mm)、および第2の粘着剤層についての加熱条件2における粘着力C2(mN/25mm)とした。その結果を表2に示す。
さらに、上述のように測定された粘着力C1の値から粘着力C2の値を減じ、これらの粘着力の差(C1−C2)(mN/25mm)を算出した。その結果を表2に示す。
〔試験例3〕(剥離力の測定)
実施例および比較例にて製造した両面粘着シートを50mm幅、200mm長に裁断した後、第1の剥離シートおよび第2の剥離シートのそれぞれについての剥離力(mN/50mm)を、JIS Z0237に準じて以下に説明する通り測定した。
第1の剥離シートについて剥離力を測定する場合、両面粘着シートから第2の剥離シートを剥離し、露出した第2の粘着剤層における粘着面を、温度23℃および相対湿度50%の環境下において、2kgゴムローラーを用いて、支持体としてのステンレススチール板(SUS304鏡面板,算術平均粗さRa:0.05μm)の片面に貼付した。貼付から20分経過後、万能型引張試験機(島津製作所製,製品名「オートグラフAG−IS」)を用いて、剥離角度180°および剥離速度300mm/minの条件で、第1の剥離シートを両面粘着シートにおける第1の粘着剤層から剥がし、その時の剥離力(mN/50mm)を測定した。この剥離力を、第1の剥離シートについての剥離力P1(mN/50mm)とした。その結果を表2に示す。
第2の剥離シートについて剥離力を測定する場合には、両面粘着シートにおける、第1の剥離シートおよび第1の粘着剤層の側と、第2の剥離シートおよび第2の粘着剤層の側とを置き換える以外、上記剥離力P1の測定方法と同様に測定し、得られた剥離力を、第2の剥離シートについての剥離力P2(mN/50mm)とした。その結果を表2に示す。
さらに、上述のように測定された剥離力P2に対する、試験例1において測定された粘着力A1の比(A1/P2)を算出した。その結果を表2に示す。
〔試験例4〕(支持体貼付試験)
(1)試験用半導体パッケージの作製
銅箔張り積層板(三菱ガス化学社製,製品名「CCL-HL830」,銅箔の厚さ:18μm)における銅箔に回路パターンを形成した後、当該パターン上にソルダーレジスト(太陽インキ社製,製品名「PSR-4000 AUS303」)を積層してなる基板(ちの技研社製,製品名「LN001E−001 PCB(Au)AUS303」)を用意した。
上記基板に対して、チップを搭載することなく、封止装置(アピックヤマダ社製,製品名「MPC-06M TriAl Press」)を用いて、モールド樹脂(京セラケミカル社製,製品名「KE-1100AS3」)で、封止厚さ400μmとなるように封止した。その後、モールド樹脂を175℃で5時間加熱することで硬化させた。
続いて、封止された基板をダイシングテープ(リンテック社製,製品名「Adwill D−510T」)に貼付した後、ダイシング装置(ディスコ社製,製品名「DFD651」)に設置して、ダイシングを行うことで、8mm×8mmのサイズを有する試験用半導体パッケージを得た。
(2)支持体貼付試験の実施
実施例および比較例にて製造した両面粘着シートから第1の剥離シートを剥離し、露出した第1の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304鏡面板,算術平均粗さRa:0.05μm,寸法:15cm×7cm×0.5mm)の片面に貼付した。
その後、ステンレススチール板上において、両面粘着シートが格子状となるように、両面粘着シートの不要部分を、カッターを用いて切除した。具体的には、両面粘着シートの縦方向および横方向に3mm間隔で整列する、それぞれ6mm×6mmのサイズを有する複数の矩形の領域を、カッターを用いて切り抜いた。
続いて、両面粘着シートから第2の剥離シートを剥離し、第2の粘着剤層における粘着面を露出させた。その後、当該粘着面に対して、上記工程(1)において製造した半導体パッケージを、ピンセットを用いて、温度23℃および相対湿度50%の環境下で載置し、2kgゴムローラーを用いて圧着した。このとき、両面粘着シートの粘着面と、試験用半導体パッケージにおける封止された面とが接触するように載置した。また、両面粘着シートに形成された孔を試験用半導体パッケージにより覆うように載置した。より具体的には、平面視において、試験用半導体パッケージの重心と、両面粘着シートに形成された孔の重心とが一致するように載置した。これにより、複数の試験用半導体パッケージが両面粘着シートを介してステンレススチール板に貼付された積層体を得た。
次に、得られた積層体を、リフロー炉(相模理工社製,製品名「WL−15−20DNX型」)内にて、最高温度240℃、加熱時間1分間の条件でIRリフローを1回行なった。その後、リフロー炉から積層体を取り出し、常温まで冷却した後に、ピンセットを用いて、両面粘着シートから試験用半導体パッケージを個々にピックアップした。全ての試験用半導体パッケージのピックアップが完了した後、両面粘着シートをステンレススチール板から剥離した。
(3)評価
上記工程(2)に記載される処理において、以下の4つの評価項目を確認し、後述する評価基準に基づいて「○」、「×」および「△」の3段階で評価した。結果を表2に示す。
(評価項目)
項目1:両面粘着シートから第1の剥離シートを剥離する際における、第2の粘着剤層と第2の剥離シートとの界面における剥がれの有無
項目2:ステンレススチール板上に貼付された両面粘着シートから第2の剥離シートを剥離する際における、ステンレススチール板と両面粘着シートとの界面における剥がれの有無
項目3:両面粘着シートから試験用半導体パッケージをピックアップする際における、ステンレススチール板と両面粘着シートとの界面における剥がれの有無
項目4:ステンレススチール板から両面粘着シートを剥離した後における、ステンレススチール板表面における第1の粘着剤層を構成していた粘着剤残渣の有無
(評価基準)
○:目視により明確に「無」と判断できた。
△:目視では明確に判断できなかったものの、ルーペを用いた場合に「無」と判断できた。
×:目視により「有」と判断できた。
Figure 2018101090
Figure 2018101090
表2から分かるように、実施例で得られた両面粘着シートは、第1の剥離シートの剥離の際における第2の粘着剤層からの第2の剥離シートの剥がれ、第2の剥離シートを剥離する際における両面粘着シートの支持体からの剥がれ、および、部品をピックアップする際における両面粘着シートの支持体からの剥がれが、いずれも生じなかった。さらに、実施例で得られた両面粘着シートでは、使用済みの両面粘着シートを支持体から剥離した際に、支持体への糊残りも生じ難かった。
本発明の両面粘着シートは、損傷し易い部材を表面に有する部品を備える半導体装置の製造方法に好適に使用することができる。
1…両面粘着シート
11…芯材
12…第1の粘着剤層
13…第2の粘着剤層
14…第1の剥離シート
15…第2の剥離シート
2…支持体
3…孔
4…部品
41…突起

Claims (13)

  1. 芯材と、前記芯材の一方の面側に積層された第1の粘着剤層と、前記芯材の他方の面側に積層された第2の粘着剤層と、前記第1の粘着剤層における前記芯材とは反対の面上に積層された第1の剥離シートと、前記第2の粘着剤層における前記芯材とは反対の面上に積層された第2の剥離シートとを備える両面粘着シートであって、
    前記第1の粘着剤層および前記第2の粘着剤層が、それぞれシリコーン系粘着剤から構成され、
    前記第2の剥離シートを前記第2の粘着剤層から剥離する際の剥離力P2が、30mN/50mm以上、1000mN/50mm以下であり、
    前記両面粘着シートから前記第1の剥離シートを剥離して露出した前記第1の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付した前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力を粘着力A1としたとき、前記剥離力P2に対する前記粘着力A1の比(A1/P2)が、10以上、5000以下であり、
    前記両面粘着シートから前記第1の剥離シートを剥離して露出した前記第1の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、260℃で1分間加熱した後における前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力B1が、500mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であり、
    前記両面粘着シートから前記第2の剥離シートを剥離して露出した前記第2の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付し、260℃で1分間加熱した後における前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力を粘着力B2としたとき、前記粘着力B1から前記粘着力B2を減じて得られる粘着力の差が、1000mN/25mm以上、20000mN/25mm以下である
    ことを特徴とする両面粘着シート。
  2. 前記第1の剥離シートを前記第1の粘着剤層から剥離する際の剥離力を剥離力P1としたとき、当該剥離力P1は前記剥離力P2よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の両面粘着シート。
  3. 前記第剥離力P1は、50mN/50mm以上、2000mN/50mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の両面粘着シート。
  4. 前記粘着力A1は、500mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の両面粘着シート。
  5. 前記両面粘着シートから前記第2の剥離シートを剥離して露出した前記第2の粘着剤層の粘着面をステンレススチール板(SUS304)に貼付した前記両面粘着シートについて、JIS Z0237:2009に準拠して測定される前記ステンレススチール板に対する180°引きはがし粘着力A2は、100mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の両面粘着シート。
  6. 前記粘着力B2は、100mN/25mm以上、15000mN/25mm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の両面粘着シート。
  7. 複数の孔を有することにより格子状の形状を有し、
    隣り合う2つの前記孔の間の幅が、0.001mm以上、10mm以下である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の両面粘着シート。
  8. 0.1mm以上、5mm以下の幅を有するテープ状の形状を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の両面粘着シート。
  9. 前記第1の剥離シートは、前記第2の剥離シートよりも先に剥離されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の両面粘着シート。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の両面粘着シートから前記第1の剥離シートを剥離する工程、
    前記第1の剥離シートの剥離により露出した前記第1の粘着剤層の粘着面を、支持体上に貼付する工程、
    前記貼付と同時にまたは前記貼付の後に、前記両面粘着シートに囲まれたまたは挟まれた、前記両面粘着シートが存在しない領域を設ける工程、
    前記支持体上に貼付された前記両面粘着シートから前記第2の剥離シートを剥離する工程、
    複数の部品を、それぞれが前記領域を覆うようにまたは前記領域にまたがるように、前記第2の粘着剤層上に積層する工程、
    前記部品に対して、加熱を伴う処理を行う工程、および
    前記部品を前記第2の粘着剤層から剥離する工程
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 前記部品を前記第2の粘着剤層から剥離する工程の後に、前記両面粘着シートを前記支持体から剥離する工程をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記領域は、前記第1の粘着剤層の粘着面が前記支持体に貼付された後、前記両面粘着シートから前記第1の剥離シートを除いてなる積層体に対して、当該積層体を貫通する複数の孔を形成することで設けられることを特徴とする請求項10または11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記領域は、前記支持体に対して、複数のテープ状の前記両面粘着シートを、互いに間隔をあけて平行に貼付することで設けられることを特徴とする請求項10または11に記載の半導体装置の製造方法。
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