JPWO2018096967A1 - 脂環式エポキシ化合物を含むインプリント成形用光重合性組成物 - Google Patents

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    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics

Abstract

【課題】硬化物が高アッベ数と高屈折率を示し、さらに高い透明性を有する成形体を作製するのに好適な光重合性組成物を提供する。【解決手段】下記(a)成分、及び該(a)成分100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部の下記(c)成分を含むか、又は下記(a)成分、該(a)成分100質量部に対し200質量部を上限値とする下記(b)成分、及び該(a)成分及び該(b)成分の和100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部の下記(c)成分を含む、光重合性組成物。(a):下記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物【化1】(式中、R1乃至R12は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基、メトキシ基又はアセトキシ基を表す。)(b):前記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物とは異なるエポキシ化合物、オキセタン化合物又はビニルエーテル化合物(c):光酸発生剤【選択図】なし

Description

本発明は脂環式エポキシ化合物を含むインプリント成形用光重合性組成物に関する。詳細には、優れた光学特性(透明性、高屈折率、高アッベ数)を有する硬化物を形成できる、光重合性組成物に関する。
樹脂レンズは、携帯電話、デジタルカメラ、車載カメラなどの電子機器に用いられており、その電子機器の目的に応じた、優れた光学特性を有するものであることが求められる。また、使用態様に合わせて、高い耐久性、例えば耐熱性及び耐候性、並びに歩留まりよく成形できる高い生産性が求められている。このような樹脂レンズ用の材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、シクロオレフィンポリマー、メタクリル樹脂等の熱可塑性の透明樹脂が使用されてきた。
また、高解像度カメラモジュールには複数枚のレンズが用いられるが、波長分散性が低い、すなわち高アッベ数を有するレンズが主に使用されており、それを形成する光学材料が要求されている。さらに、樹脂レンズの製造にあたり、歩留まりや生産効率向上、さらにはレンズ積層時の光軸ずれの抑制のために、熱可塑性樹脂の射出成型から、室温で液状の硬化性樹脂を使った押し付け成形によるウェハレベル成形への移行が盛んに検討されている。
樹脂レンズが高アッベ数を示すためには、紫外領域の吸収が少ないことが必要である一方、高屈折率を発現するためには、ベンゼン環等の芳香族環を有する化合物を採用することにより電子密度を高める必要がある。これらの物性は一般的にトレードオフの関係となっており、高屈折率と高アッベ数を両立する材料は限られている。数少ない高屈折率と高アッベ数を両立した硬化性樹脂の報告例としては、エポキシ基を有する化合物とオキセタニル基を有する化合物とを含有するカチオン重合性化合物、光酸発生剤、酸化ジルコニウム粒子及びカチオン重合促進剤を含む光硬化性樹脂組成物が報告されている(特許文献1)。しかしながら、前記光硬化性樹脂組成物から得られる硬化物は、酸化ジルコニウム粒子による散乱により透過率が低下するため、波長400nmにおける透過率は90%に満たない結果となり、レンズ材として好適に使用できる透明性を有していない。
一方、架橋環式炭化水素構造、特にジシクロペンタン構造を有するカチオン重合性化合物を採用することで、該カチオン重合性化合物及び光酸発生剤を含有する光学用感光性樹脂組成物は、高屈折率及び高アッベ数を有する硬化物となり得ることが報告されている(特許文献2)。しかしながら、ジシクロペンタン構造を有するカチオン重合性化合物を採用した光学用感光性樹脂組成物から得られる硬化物は、1.530以上の屈折率を示さない。また、カチオン重合性化合物としてジシクロペンタジエンジエポキシドを採用する場合、溶液状の組成物を調製することが容易でないという問題がある。
国際公開WO2016/104039号 国際公開WO2016/031602号
このように、高解像度カメラモジュール用レンズとして使用し得る、高アッベ数(例えば56以上)と高屈折率(例えば1.530以上、好ましくは1.54以上)を有し、かつ、高い透明性を満足する硬化物が得られる硬化性樹脂材料は未だなく、その開発が望まれていた。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、硬化物が高アッベ数と高屈折率を示し、さらに高い透明性を有する成形体を作製するのに好適な光重合性組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、特定の脂環式エポキシ化合物を光重合性組成物に配合することにより、該光重合性組成物から得られる硬化物(成形体)が波長589nmにおいて高いアッベ数(56以上)及び高い屈折率(1.530以上)を発現し、波長400nmにおいて90%以上の高い透過率を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の第一態様は、下記(a)成分、及び該(a)成分100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部の下記(c)成分を含むか、又は
下記(a)成分、該(a)成分100質量部に対し200質量部を上限値とする下記(b)成分、及び該(a)成分及び該(b)成分の和100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部の下記(c)成分を含む、光重合性組成物である。
(a):下記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物
Figure 2018096967
(式中、R1乃至R12は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基、メトキシ基又はアセトキシ基を表す。)
(b):前記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物とは異なるエポキシ化合物、オキセタン化合物又はビニルエーテル化合物
(c):光酸発生剤
前記(b)成分は任意成分である。
本発明の光重合性組成物において、前記(a)成分は、例えば25℃、101.3kPaで液体である。また前記(a)成分は、例えば下記式(1A)で表される脂環式エポキシ化合物である。
Figure 2018096967
本発明の光重合性組成物において、前記(b)成分は芳香族環を含まない化合物であることが好ましい。
本発明の光重合性組成物は、一種又は二種以上の酸化防止剤を、前記(a)成分100質量部に対し0.01質量部乃至20質量部、又は前記(a)成分及び前記(b)成分の和100質量部に対し0.01質量部乃至20質量部さらに含有してもよい。
本発明の光重合性組成物は、例えば、インプリント成形用組成物であり、樹脂レンズ用組成物である。
本発明の光重合性組成物は、その硬化物の波長589nmにおける屈折率nDが1.530以上1.570以下であり、かつ該硬化物のアッベ数νDが56以上65以下である。
本発明の第二態様は、前記光重合性組成物の硬化物である。
本発明の第三態様は、前記インプリント成形用組成物又は前記樹脂レンズ用組成物である光重合性組成物をインプリント成形する工程を含む、樹脂レンズの製造方法である。
本発明の第四態様は、前記光重合性組成物を、接し合う支持体と鋳型との間の空間、又は分割可能な鋳型の内部の空間に充填する工程、及び該空間に充填された光重合性組成物を露光して光重合する工程、を含む成形体の製造方法である。前記鋳型はモールドとも称する。
本発明の成形体の製造方法において、前記光重合する工程の後、得られた光重合物を取り出して離型する工程、並びに、該光重合物を、該離型する工程の前、中途又は後において加熱する工程、をさらに含んでもよい。
本発明の成形体の製造方法において、該成形体は、例えばカメラモジュール用レンズである。
本発明の光重合性組成物は、該光重合性組成物から得られる硬化物が、光学デバイス、例えば、高解像度カメラモジュール用のレンズとして望ましい光学特性(高アッベ数、高屈折率、高透明性)を有する。また、本発明の光重合性組成物を用いた成形体の製造方法は、特にカメラモジュール用レンズを効率的に製造することができる。さらに、本発明の光重合性組成物は、(a)成分が25℃、101.3kPaで液体である場合、無溶剤の形態で十分に取り扱い可能な粘度を有しているため、鋳型(モールド)の押し付け加工(インプリント技術)を適用して成形可能であり、また成形後における該鋳型からの離型性にも優れ、好適に成形体を製造することができる。
[(a)成分:脂環式エポキシ化合物]
本発明の光重合性組成物の(a)成分は、前記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物である。前記脂環式エポキシ化合物としては、例えば下記式(1A)乃至式(1N)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2018096967
本発明の光重合性組成物が25℃、101.3kPaで液体ならば、前記(a)成分単独では必ずしも液体である必要はなく、固体でもよい。
[(b)成分:エポキシ化合物、オキセタン化合物又はビニルエーテル化合物]
本発明の光重合性組成物は、前記(a)成分と共に、前記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物とは異なるエポキシ化合物、オキセタン化合物又はビニルエーテル化合物を(b)成分として用いることができる。前記(b)成分は任意成分であり、本発明の光重合性組成物が該(b)成分を含む場合、その含有量は前記(a)成分100質量部に対し200質量部を上限とするが、具体的な含有量の数値範囲としては、前記(a)成分100質量部に対し例えば0.001質量部乃至200質量部の範囲が挙げられる。前記(b)成分の含有量が上限値を超えると、硬化物の架橋密度の低下に伴い、該硬化物の屈折率nDが1.530未満に低下する。
前記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物とは異なるエポキシ化合物としては、特に限定されることなく市販されている種々の2官能又は多官能のエポキシ化合物を使用することができる。
本発明の光重合性組成物の(b)成分として使用可能なエポキシ化合物としては、例えば、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリジグリシジルエーテル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、トリス−(3,4−エポキシブチル)イソシアヌレート、トリス−(4,5−エポキシペンチル)イソシアヌレート、トリス−(5,6−エポキシヘキシル)イソシアヌレート、トリス(2−グリシジルオキシエチル)イソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、N,N’−ジグリシジルN’’−(2,3−ジプロピオニルオキシプロピル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(2,3−ジプロピオニルオキシプロピル)N’’−グリシジルイソシアヌレート、トリス(2,2−ビス(グリシジルオキシメチル)ブチル)3,3’,3’’−(2,4,6−トリオキソ−1,3,5−トリアジン−1,3,5−トリイル)トリプロパノエート、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4−(スピロ[3,4−エポキシシクロヘキサン−1,5’−[1,3]ジオキサン]−2’−イル)−1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメトキシ)エタン、4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボン酸4’,5’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキシルメチル、エチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、(3、3'、4、4'−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールジグリシジルエーテル等の芳香族環を含まないエポキシ化合物、及び2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、o−フタル酸ジグリシジル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル等の芳香族環を含むエポキシ化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのエポキシ化合物の中でも、アッベ数の観点から、芳香族環を含まないエポキシ化合物が、本発明には好適である。
なお上記エポキシ化合物として、以下の市販品を挙げることができる。固体エポキシ化合物としては、例えば、TEPIC(登録商標)−G、同S、同L、同HP(何れも日産化学工業(株)製)が挙げられる。また、液状エポキシ化合物としては、例えば、TEPIC(登録商標)−PAS B22、同PAS B26、同PAS B26L、同VL、同UC(何れも日産化学工業(株)製)、jER(登録商標)828、同YX8000(何れも三菱化学(株)製)、リカレジン(登録商標)DME100(新日本理化(株)製)、及びセロキサイド(登録商標)2021P、同2081、同2000、同8000、エポリード(登録商標)GT−401、EHPE3150(何れも(株)ダイセル製)、EP−4088L((株)ADEKA製)が挙げられる。これらの市販品の中でも、アッベ数の観点から、芳香族環を含まないエポキシ化合物が、本発明には好適である。
本発明の光重合性組成物の(b)成分として使用可能なオキセタン化合物としては、例えば、ジ[2−(3−オキセタニル)ブチル]エーテル、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,6−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン、3(4),8(9)−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,2−ビス{[2−(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]エチルチオ}エタン、2,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ノルボルナン、2−エチル−2−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]−1,3−o−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール、2,2−ジメチル−1,3−o−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−o−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール、1,4−o−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−ブタン−1,4−ジオール、2,4,6−o−トリス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]シアヌル酸等の芳香族環を含まないオキセタン化合物、及び1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン、1,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン等の芳香族環を含むオキセタン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのオキセタン化合物の中でも、アッベ数の観点から、芳香族環を含まないオキセタン化合物が、本発明には好適である。
なお上記オキセタン化合物として、以下の市販品を挙げることができる。例えば、アロンオキセタン(登録商標)OXT−101、同OXT−212、同OXT−121、同OXT−221(何れも東亜合成(株)製)、及びETERNACOLL(登録商標)EHO、同OXBP、同OXTP、同OXMA(何れも宇部興産(株)製)が挙げられる。これらの市販品の中でも、アッベ数の観点から芳香族環を含まないオキセタン化合物が、本発明には好適である。
本発明の光重合性組成物の(b)成分として使用可能なビニルエーテル化合物としては、例えば、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ノルボルナン−2−オールビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、及びシクロヘキサンジオールジビニルエーテルが挙げられる。これらのビニルエーテル化合物の中でも、アッベ数の観点から、芳香族環を含まないビニルエーテル化合物が、本発明には好適である。
本発明の光重合性組成物の(b)成分であるエポキシ化合物、オキセタン化合物又はビニルエーテル化合物として、エポキシ基、オキセタニル基、又はビニルエーテル基を含むポリマーを用いてもよい。特に、相溶性の観点から、下記の式(2)、式(3)又は式(4)で表される、エポキシ基又はオキセタニル基を含む(メタ)アクリレート重合物が好ましい。
Figure 2018096967
(式中、R13乃至R15は水素原子又はメチル基を表し、R16はメチル基又はエチル基を表し、Xはエーテル結合又はエステル結合を含んでもよい炭素原子数1乃至5のアルキレン基を表す。)
このような(メタ)アクリレート重合物の原料モノマーとしては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、4−ヒドロキシブチルメタクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、(3−メチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート、及び(3−メチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレートが挙げられる。
上記(メタ)アクリレート重合物としては、屈折率や溶解性の調整のため、上記モノマーと他の(メタ)アクリレート化合物との共重合体でもよい。該他の(メタ)アクリレート化合物として、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、1−アダマンチルアクリレート、1−アダマンチルメタクリレート、2−アダマンチルアクリレート、2−アダマンチルメタクリレート、2−メチルアダマンタン−2−イルアクリレート、2−メチルアダマンタン−2−イルメタクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イルアクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イルメタクリレート、1,3−アダマンタンジオールジアクリレート、1,3−アダマンタンジオールジメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセニルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセニルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルオキシエチルアクリレート、及びトリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルオキシエチルメタクリレートが挙げられる。前記他の(メタ)アクリレート化合物として市販品を用いてもよく、例えば、IBXA、ADMA(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルA−IB、同IB(以上、新中村化学工業(株)製)、及びファンクリル(登録商標)FA−511AS、同FA−512AS、同FA−513AS、同FA−512M、同FA−512MT、同FA−513M(以上、日立化成(株)製)が挙げられる。
これらの(メタ)アクリレート重合物の平均分子量は、特に制限はないが、好ましくは重量平均分子量が5,000乃至1,000,000、特に好ましくは10,000乃至100,000である。
[(c)成分:光酸発生剤]
本発明の光重合性組成物の(c)成分である光酸発生剤は、光照射により直接又は間接的に酸(ルイス酸あるいはブレンステッド酸)を発生するものであれば特に限定されない。本発明のように光酸発生剤を配合した光重合性組成物は、加熱によらず、光照射で硬化するので、耐熱性の低い基板及び部材に使用することができる。本発明の光重合性組成物の(c)成分の含有量は、前記(a)成分100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部、又は前記(a)成分及び前記(b)成分の和100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部である。前記(c)成分の含有量が0.01質量部よりも少ないと硬化が不十分となり、インプリント成形に十分な離型性・機械強度が得られない。前記(c)成分の含有量が10質量部を超えると、光酸発生剤由来の着色により硬化物の透明性が損なわれる。
本発明の光重合性組成物の(c)成分として使用可能な光酸発生剤としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩等のオニウム塩、及び鉄アレーン錯体化合物を挙げることができる。
上記ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウム、4,4’−ジクロロジフェニルヨードニウム、4,4’−ジメトキシジフェニルヨードニウム、4,4’−ジ−tert−ブチルジフェニルヨードニウム、4−メチルフェニル(4−(2−メチルプロピル)フェニル)ヨードニウム、3,3’−ジニトロフェニルヨードニウム、4−(1−エトキシカルボニルエトキシ)フェニル(2,4,6−トリメチルフェニル)ヨードニウム、4−メトキシフェニル(フェニル)ヨードニウム等のヨードニウムの、クロリド、ブロミド、メシレート、トシレート、トリフルオロメタンスルホネート、テトラフルオロボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、及びヘキサフルオロアンチモネートなどの、ジアリールヨードニウム塩が挙げられる。
上記スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−メトキシフェニル)スルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、トリス(4−エトキシフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−(フェニルチオ)フェニル)スルホニウム、トリス(4−(フェニルチオ)フェニル)スルホニウム等のスルホニウムの、クロリド、ブロミド、トリフルオロメタンスルホネート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、及びヘキサフルオロアンチモネートなどの、トリアリールスルホニウム塩が挙げられる。
上記ホスホニウム塩としては、例えば、テトラフェニルホスホニウム、エチルトリフェニルホスホニウム、テトラ(p−メトキシフェニル)ホスホニウム、エチルトリ(p−メトキシフェニル)ホスホニウム、ベンジルトリフェニルホスホニウム等のホスホニウムの、クロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネートなどの、アリールホスホニウム塩が挙げられる。
上記セレニウム塩としては、例えば、トリフェニルセレニウムヘキサフルオロホスフェートなどの、トリアリールセレニウム塩が挙げられる。
上記鉄アレーン錯体化合物としては、例えば、ビス(η5−シクロペンタジエニル)(η6−イソプロピルベンゼン)鉄(II)ヘキサフルオロホスフェートが挙げられる。
本発明の光重合性組成物の(c)成分として、これらの光酸発生剤を一種のみで、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
なお上記光酸発生剤として、以下の市販品を挙げることができる。例えば、サンエイド(登録商標)SI−60、同SI−80、同SI−100、同SI−60L、同SI−80L、同SI−100L、同SI−L145、同SI−L150、同SI−L160、同SI−L110、同SI−L147(何れも三新化学工業(株)製)、UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990、UVI−6992(何れもユニオンカーバイド社製)、CPI(登録商標)−100P、同−110P、同−101A、同−200K、同−210S(以上、サンアプロ(株)製)、アデカオプトマーSP−150、同SP−151、同SP−170、同SP−171(何れも(株)ADEKA製)、イルガキュア(登録商標)250、同270、同290(何れもBASF社製)、CI−2481、CI−2624、CI−2639、CI−2064(何れも日本曹達(株)製)、CD−1010、CD−1011、CD−1012(何れもサートマー社製)、DS−100、DS−101、DAM−101、DAM−102、DAM−105、DAM−201、DSM−301、NAI−100、NAI−101、NAI−105、NAI−106、SI−100、SI−101、SI−105、SI−106、PI−105、NDI−105、BENZOIN TOSYLATE、MBZ−101、MBZ−301、PYR−100、PYR−200、DNB−101、NB−101、NB−201、BBI−101、BBI−102、BBI−103、BBI−109(以上、みどり化学(株)製)、PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T(何れも日本化薬(株)製)、及びIBPF、IBCF(何れも三和ケミカル(株)製)を挙げることができる。
<その他添加剤>
さらに本発明の光重合性組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、レベリング剤、レオロジー調整剤、シランカップリング剤等の接着補助剤、消泡剤などを含有することができる。
上記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、及びスルフィド系酸化防止剤が挙げられるが、これらの中でもフェノール系酸化防止剤及びリン酸系酸化防止剤が好ましい。
上記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、IRGANOX(登録商標)245、同1010、同1035、同1076、同1135(何れもBASFジャパン(株)製)、スミライザー(登録商標)GA−80、同GP、同MDP−S、同BBM−S、同WX−R(何れも住友化学(株)製)、アデカスタブ(登録商標)AO−20、同AO−30、同AO−40、同AO−50、同AO−60、同AO−80、同AO−330(何れも(株)ADEKA製)が挙げられる。
上記リン酸系酸化防止剤としては、例えば、IRGAFOS(登録商標)168(BASFジャパン(株)製)、アデカスタブ(登録商標)PEP−36、同PEP−8、同HP−18、同HP−10、同2112、同2112RG、同1178、同1500、同C、同135A、同3010、同TPP(何れも(株)ADEKA製)が挙げられる。
上記スルフィド系酸化防止剤としては、例えば、IRGANOX(登録商標)1726、同1520L(何れもBASFジャパン(株)製)、アデカスタブ(登録商標)AO−412S、同AO−503(何れも(株)ADEKA製)が挙げられる。
本発明の光重合性組成物に酸化防止剤が添加される場合、該酸化防止剤は一種のみで、又は二種以上を混合して用いてもよい。また、その添加量としては、重合性成分、すなわち上記(a)成分100質量部に対し0.01質量部乃至20質量部、又は上記(a)成分及び(b)成分の総量100質量部に対して0.01質量部乃至20質量部、さらに好ましくは0.1質量部乃至10質量部である。本発明の光重合性組成物は、酸化防止剤を前記添加量で含有することにより、該光重合性組成物の硬化物は、加熱による黄変が抑制される。
<光重合性組成物の調製方法>
本発明の光重合性組成物の調製方法は、特に限定されない。調製法としては、例えば、(a)成分及び(c)成分、並びに必要に応じて(b)成分を所定の割合で混合し、所望によりその他添加剤をさらに添加して混合し均一な溶液とする方法、これら各成分のうち、例えば(a)成分及び(b)成分のうち何れか一方又は両方の一部を混合して均一な溶液とした後、残りの各成分を加え、所望によりその他添加剤をさらに添加して混合し均一な溶液とする方法、又はこれらの成分に加えさらに慣用の溶媒を使用する方法が挙げられる。
本発明の光重合性組成物が溶媒を含有する場合、該光重合性組成物における固形分の割合は、各成分が溶媒に均一に溶解している限りは特に限定されないが、例えば1質量%乃至50質量%であり、又は1質量%乃至30質量%であり、又は1質量%乃至25質量%である。ここで固形分とは、本発明の光重合性組成物の全成分から溶媒成分を除いたものである。
また、溶液に調製した本発明の光重合性組成物は、孔径が0.1μm乃至5μmのフィルタなどを用いてろ過した後、使用することが好ましい。
<<硬化物>>
上記光重合性組成物を、露光(光硬化)して、硬化物を得ることができ、本発明は上記光重合性化合物の硬化物も対象とする。露光する光線としては、例えば、紫外線、電子線及びX線が挙げられる。紫外線照射に用いる光源としては、例えば、太陽光線、ケミカルランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、及びUV−LEDが使用できる。また、露光後、硬化物の物性を安定化させるためにポストベークを施してもよい。ポストベークの方法としては、特に限定されないが、通常、ホットプレート、オーブン等を使用して、50℃乃至260℃、1分乃至24時間の範囲で行われる。
本発明の光重合性組成物を光硬化することにより得られる硬化物は、アッベ数が56以上と高いものであり、波長589nm(D線)における屈折率が1.530以上と高いものであり、また、加熱による黄変も見られない。そのため、本発明の光重合性組成物は、高屈折率樹脂レンズ用組成物として好適に使用することができる。
<<成形体>>
本発明の光重合性組成物は、例えば、圧縮成形(インプリント成形等)、注型、射出成形、ブロー成形などの慣用の成形法を使用することによって、硬化物の形成と並行して各種成形体を容易に製造することができる。こうして得られる成形体も本発明の対象である。成形体を製造する方法としては、例えば接し合う支持体と鋳型との間の空間、又は分割可能な鋳型の内部の空間に本発明の光重合性組成物を充填する工程、該空間に充填された組成物を露光して光重合する工程、得られた光重合物を取り出して離型する工程、並びに、該光重合物を、該離型の前、中途又は後において加熱する工程を含む方法が挙げられる。
上記露光して光重合する工程は、前述の硬化物を得るための条件を適用して実施することができる。さらに、上記光重合物を加熱する工程の条件としては、特に限定されないが、通常、50℃乃至260℃、1分乃至24時間の範囲から適宜選択される。また、加熱手段としては、特に限定されないが、例えば、ホットプレート及びオーブンが挙げられる。このような方法によって製造された成形体は、カメラモジュール用レンズとして好適に使用することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、下記実施例において、試料の調製及び物性の分析に用いた装置及び条件は、以下の通りである。
(1)撹拌脱泡機
装置:(株)シンキー製 自転・公転ミキサー あわとり練太郎(登録商標)ARE−310
(2)UV露光
装置:アイグラフィックス(株)製 バッチ式UV照射装置(高圧水銀灯2kW×1灯)
(3)透過率
装置:日本分光(株)製 紫外可視近赤外分光光度計V−670
リファレンス:石英
(4)屈折率nD、アッベ数νD
装置:アントンパール社製 多波長屈折計Abbemat MW
測定温度:23℃
試料とプリズムを接着するための中間液:モノブロモナフタレン
さらに、下記合成例に示すポリマーの重量平均分子量及び分散度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、本明細書ではGPCと略称する。)による測定結果である。測定には、(株)島津製作所製GPCシステムを用いた。当該GPCシステムの構成と、測定条件は下記のとおりである。
(5)GPC
GPCシステム構成
システムコントローラ:CBM−20A、カラムオーブン:CTO−20A、オートサンプラ:SIL−10AF、検出器:SPD−20A及びRID−10A、排気ユニット:DGU−20A3
GPCカラム:Shodex(登録商標)KF−804L及びKF−803L
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1mL/分
標準試料:異なる重量平均分子量(197000、55100、12800、3950、1260)のポリスチレン5種
下記合成例、実施例及び比較例において使用した化合物の供給元は以下の通りである。
ADMA:大阪有機化学工業(株)製 1−アダマンチルメタクリレート
OXE−10:大阪有機化学工業(株)製 (3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート
THIDE:JXエネルギー(株)製 テトラヒドロインデンジエポキシド
I1010:BASFジャパン(株)製 商品名:IRGANOX(登録商標)1010]
CPI−110P:サンアプロ(株)製 商品名:CPI(登録商標)−110P
EHPE3150:(株)ダイセル製 商品名:EHPE3150
CEL2021P:(株)ダイセル製 商品名:セロキサイド(登録商標)2021P
EP−4088L:(株)ADEKA製 商品名:EP−4088L
YX8000:三菱化学(株)製 商品名:jER(登録商標)YX8000
[合成例1]
凝縮器を備えた200mLの反応フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35.7gを仕込み、窒素バルーンを用いて該反応フラスコ中の空気を窒素で置換した。その後、反応温度を70℃まで昇温し、滴下ロートを用いて、ADMA(20.0g、90.8mmol)、OXE−10(10.3g、60.5mmol)、アゾビスイソブチロニトリル(0.994g、6.05mmol)の混合物を、約120分間かけて前記反応フラスコに滴下した。滴下終了後、反応温度を70℃で維持し、16時間撹拌した。撹拌終了後、得られた反応物を室温(およそ25℃)に冷却し、メタノール(1130g)へ再沈殿した。濾過により固体を濾別し、真空乾燥機を用いて1Torr以下、50℃で8時間乾燥することで、目的とするオキセタニル基含有アクリルポリマー(以下、ポリマー1と称する。)を得た。得られたポリマー1をGPCで測定したところ、ポリスチレン換算で重量平均分子量Mwは45,000、分散度:Mw/Mnは1.7であった。
[実施例1]
(a)脂環式エポキシ化合物としてTHIDE、(c)光酸発生剤、及び酸化防止剤を、それぞれ下記表1に記載の割合で配合し、前記撹拌脱泡機を用いて50℃で3時間撹拌混合した。さらに同装置を用いて10分間撹拌脱泡することで光重合性組成物1を調製した。なお、下記表1中、「部」は「質量部」を表す。
[実施例2乃至実施例8]
(a)脂環式エポキシ化合物としてTHIDE、(b)その他のエポキシ化合物、(c)光酸発生剤、及び酸化防止剤を、それぞれ下記表1に記載の割合で配合し、前記撹拌脱泡機を用いて50℃で3時間撹拌混合した。さらに同装置を用いて10分間撹拌脱泡することで光重合性組成物2乃至光重合性組成物8を調製した。
[実施例9]
(a)脂環式エポキシ化合物としてTHIDE、(b)オキセタン化合物として合成例1で得たポリマー1、(c)光酸発生剤、及び酸化防止剤を、それぞれ下記表1に記載の割合で配合し、前記撹拌脱泡機を用いて50℃で3時間撹拌混合した。さらに同装置を用いて10分間撹拌脱泡することで光重合性組成物9を調製した。
[比較例1]
(b)その他のエポキシ化合物、(c)光酸発生剤、及び酸化防止剤を、それぞれ下記表1に記載の割合で配合し、上記撹拌脱泡機を用いて50℃で3時間撹拌混合した。さらに同撹拌脱泡機を用いて10分間撹拌脱泡することで光重合性組成物10を調製した。
[硬化膜の作製及び透過率評価]
実施例1乃至実施例9及び比較例1で調製した各光重合性組成物を、300μm厚のシリコーンゴム製スペーサーとともに、NOVEC(登録商標)1720(スリーエムジャパン(株)製)を塗布・乾燥することで離型処理したガラス基板と、石英基板で挟み込んだ。この挟み込んだ光重合性組成物を、上記UV照射装置を用いて20mW/cm2で450秒間UV露光した。露光後得られた硬化物を、前記離型処理したガラス基板から剥離した後、85℃のホットプレートで60分間加熱することで、前記石英基板上に、直径30mm、厚さ300μmの硬化膜を作製した。得られた硬化膜の波長400nmの透過率を、上記紫外可視近赤外分光光度計を用いて測定した。結果を下記表1に示す。
[硬化物の作製及び屈折率・アッベ数評価]
実施例1乃至実施例9及び比較例1で調製した各光重合性組成物を、300μm厚のシリコーンゴム製スペーサーとともに、NOVEC(登録商標)1720(スリーエムジャパン(株)製)を塗布・乾燥することで離型処理したガラス基板2枚で挟み込んだ。この挟み込んだ光重合性組成物を、上記UV照射装置を用いて20mW/cm2で450秒間UV露光した。露光後得られた硬化物を、離型処理したガラス基板から剥離した後、85℃のホットプレートで60分間加熱することで、直径5mm、厚さ300μmの硬化物を作製した。得られた硬化物の波長589nmにおける屈折率nD、及びアッベ数νDを、上記多波長屈折計を用いて測定した。結果を下記表1に合わせて示す。
Figure 2018096967
比較例1で調製した光重合性組成物から得られた硬化物は、波長589nmにおける屈折率nDが1.530に満たなかった。一方、実施例1乃至実施例9で調製した光重合性組成物から得られた硬化物は、いずれも、波長589nmにおける屈折率nDが1.530以上、且つアッベ数νDが56以上となった。さらに、実施例1乃至実施例9で調製した光重合性組成物から得られた硬化膜は、いずれも、波長400nmにおいて90%以上の透過率を示した。

Claims (13)

  1. 下記(a)成分、及び該(a)成分100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部の下記(c)成分を含むか、又は
    下記(a)成分、該(a)成分100質量部に対し200質量部を上限値とする下記(b)成分、及び該(a)成分及び該(b)成分の和100質量部に対し0.01質量部乃至10質量部の下記(c)成分を含む、光重合性組成物。
    (a):下記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物
    Figure 2018096967
    (式中、R1乃至R12は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭化水素基、メトキシ基又はアセトキシ基を表す。)
    (b):前記式(1)で表される脂環式エポキシ化合物とは異なるエポキシ化合物、オキセタン化合物又はビニルエーテル化合物
    (c):光酸発生剤
  2. 前記(a)成分は25℃、101.3kPaで液体である、請求項1に記載の光重合性組成物。
  3. 前記(a)成分は下記式(1A)で表される脂環式エポキシ化合物である、請求項1又は請求項2に記載の光重合性組成物。
    Figure 2018096967
  4. 前記(b)成分は芳香族環を含まない化合物である、請求項1に記載の光重合性組成物。
  5. 一種又は二種以上の酸化防止剤を、前記(a)成分100質量部に対し0.01質量部乃至20質量部、又は前記(a)成分及び前記(b)成分の和100質量部に対し0.01質量部乃至20質量部さらに含有する、請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の光重合性組成物。
  6. インプリント成形用組成物である、請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の光重合性組成物。
  7. 樹脂レンズ用組成物である、請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の光重合性組成物。
  8. 前記光重合性組成物は、その硬化物の波長589nmにおける屈折率nDが1.530以上1.570以下であり、かつ該硬化物のアッベ数νDが56以上65以下である、請求項1乃至請求項7のうち何れか一項に記載の光重合性組成物。
  9. 請求項8に記載の光重合性組成物の硬化物。
  10. 請求項6又は請求項7に記載の光重合性組成物をインプリント成形する工程を含む、樹脂レンズの製造方法。
  11. 光重合性組成物の成形体の製造方法であって、
    請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の光重合性組成物を、接し合う支持体と鋳型との間の空間、又は分割可能な鋳型の内部の空間に充填する工程、及び該空間に充填された光重合性組成物を露光して光重合する工程、を含む成形体の製造方法。
  12. 前記光重合する工程の後、得られた光重合物を取り出して離型する工程、並びに、該光重合物を、該離型する工程の前、中途又は後において加熱する工程、を含む請求項11に記載の成形体の製造方法。
  13. 前記成形体がカメラモジュール用レンズである、請求項11又は請求項12に記載の成形体の製造方法。
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