JPWO2018079794A1 - 虚像表示光学系及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、簡素な構成でありながら複数の距離に虚像を実質的に同時に表示させることができる虚像表示光学系及びこれを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。本発明の虚像表示光学系(30)は、表示素子(11)と、表示素子(11)に形成された像を拡大する投影光学系(15)と、拡散機能を有し投影光学系(15)の光射出側に配置される拡散スクリーン(16)と、拡散スクリーン(16)上の像を虚像に変換する虚像形成光学系(17)とを備え、拡散スクリーン(16)の位置を変化させる配置変更装置(62)とを備える。

Description

本発明は、視線の先に虚像を表示し、かつ虚像の投影位置を可変とした虚像表示光学系及び当該虚像表示光学系を用いた画像表示装置に関するものである。
従来のヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)装置は、虚像を運転者からある一定の距離だけ離れた位置に生成するのが一般的であり、HUDによる表示内容は、車速、カーナビゲーション情報等に限られていた。そもそもHUDを車に搭載する目的は、運転者の視線移動を最小限に抑えることで、より安全な運転を支援するものであるが、安全運転支援という意味においては、車速等の表示内容だけでは不十分であり、例えば前方の車、歩行者、障害物等をカメラやセンサーで検知し、HUDを通して運転者に事前に危険を察知させて事故を未然に防ぐようなシステムの方がより好ましい。こういったシステムを実現するには、例えば車、人、障害物等のシースルー像に対して危険信号を重畳させて表示させることが考えられる。
上記のような危険信号を重畳させて表示するシステムにおいて、運転者から虚像までの距離が一定だと、目の位置がずれた場合に実物の位置と危険信号の位置とがずれてしまい、運転者が危険信号を誤認してしまうという課題と、例えば50m先の危険に対して2m先の虚像に危険信号を表示して重畳させると焦点位置の違いが生じるため、違和感が生じるという課題とがある。このような問題を解決する手法としては、実物に対して虚像を奥行き方向も含めて重畳させることが考えられる。このように、虚像に奥行きを持たせる手法として、下記特許文献1に記載の方法がある。この特許文献1では、MEMSミラーのような走査型の像形成手段と、拡散スクリーンと、投影手段と、拡散スクリーン位置を変える可動手段とを備え、拡散スクリーン位置を変化させることで虚像の位置を変化させている。特許文献1の主たる目的としては、車の速度に伴って人間が注視する距離が変わることを鑑み、虚像位置を近づけたり遠ざけたりして、運転者の視線移動を少なくすることであるが、運転時の危険というのは視線の遠近に関係なく存在するものであるため、遠距離も近距離にも同時に危険信号を表示できることが好ましい。そのためには、拡散スクリーンを高速駆動し、それと同期させた映像を像形成手段によって生成することで、人間の目には同時に表示されているかのように見せることが考えられる。しかしながら、走査型の像形成手段では、高フレームレートでの表示切り替えに対応することが難しいため、複数距離に虚像を同時に表示させる構成には向いていない。
特開2009−150947号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、簡素な構成でありながら複数の距離に虚像を実質的に同時に表示させることができる虚像表示光学系を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記虚像表示光学系を用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
上述した目的のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映した虚像表示光学系は、表示素子と、表示素子に形成された像を拡大する投影光学系と、拡散機能を有し、投影光学系の光射出側に配置される拡散スクリーンと、拡散スクリーン上の像を虚像に変換する虚像形成光学系とを備え、拡散スクリーンの位置を変化させる配置変更装置とを備える。
上述した目的のうち少なくとも一つを実現するために、本発明の一側面を反映した画像表示装置は、上述した虚像表示光学系を搭載している。
図1Aは、第1実施形態の虚像表示光学系を組み込んだ画像表示装置を車体に搭載した状態を示す側方断面図であり、図1Bは、画像表示装置を説明する車内側からの正面図である。 虚像表示光学系等の具体的な構成例を説明する拡大側方断面図である。 虚像表示光学系によって鮮明な画像を表示するための条件を説明する拡大図である。 図4A及び4Bは、実施形態の虚像表示光学系による虚像位置と透視物との配置関係を説明する図である。 図5A及び5Bは、比較例の虚像表示光学系による虚像位置と透視物との配置関係を説明する図である。 画像表示装置を含む移動体用表示システムを説明するブロック図である。 第2実施形態の虚像表示光学系を説明する図である。 図8A及び8Bは、図7に示す虚像表示光学系のうち拡散スクリーン等を説明する側方断面図及び正面図である。 虚像距離の位置における虚像の表示を説明する概念図である。 第2実施形態の画像表示装置を含む移動体用表示システムを説明するブロック図である。 回転体に設けられるホール素子を説明する図である。 図12Aは、ホール素子から発生される回転信号を説明する図であり、図12B及び12Cは、表示素子の発光タイミングを説明する図であり、図12Dは、ロータリーエンコーダー受光部で受光されるエンコーダー信号を説明する図であり、図12E及び12Fは、表示素子の発光タイミングを説明する図である。 図13A及び13Bは、パターン1による回転体の回転数と表示素子の発光タイミングの同期方法を説明する図であり、図13C及び13Dは、パターン2による同期方法を説明する図である。 図14Aは、回転体の周囲に設けられるロータリーエンコーダーを説明する図であり、図14Bは、ロータリーエンコーダー用の開口部を説明する図である。 第3実施形態の虚像表示光学系を説明する図である。 図16A及び16Bは、第4実施形態の虚像表示光学系に組み込まれる拡散スクリーン等を説明する図である。 変形例の虚像表示光学系における拡散スクリーンを説明する図である。 図18A及び18Bは、第2実施形態等の虚像表示光学系に組み込まれる拡散スクリーン等の変形例を説明する図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る虚像表示光学系及びこれを組み込んだ画像表示装置について説明する。
図1A及び1Bは、本実施形態の画像表示装置100及びその使用状態を説明する概念的な側方断面図及び正面図である。この画像表示装置100は、例えばヘッドアップディスプレイ装置として車体2内に搭載されるものであり、描画ユニット10と表示スクリーン20とを備える。画像表示装置100は、描画ユニット10中の後述する表示素子11に表示されている画像情報を、表示スクリーン20を介して運転者UN向けに虚像表示するものである。
画像表示装置100のうち描画ユニット10は、車体2のダッシュボード4内であってディスプレイ50の背後に埋め込むように設置されており、運転関連情報等を含む画像に対応する表示光HKを表示スクリーン20に向けて射出する。表示スクリーン20は、コンバイナーとも呼ばれ、半透過性を有する凹面鏡又は平面鏡である。表示スクリーン20は、下端の支持によってダッシュボード4上に立設され、描画ユニット10からの表示光HKを車体2の後方に向けて反射する。つまり、図示の場合、表示スクリーン20は、フロントウインドウ8とは別体で設置される独立型のものとなっている。表示スクリーン20で反射された表示光HKは、運転席6に座った運転者UNの瞳HT及びその周辺位置に対応するアイボックス(不図示)に導かれる。運転者UNは、表示スクリーン20で反射された表示光HK、つまり車体2の前方にある虚像としての表示像IMを観察することができる。一方、運転者UNは、表示スクリーン20を透過した外界光、つまり前方景色、自動車等の実像を観察することができる。結果的に、運転者UNは、表示スクリーン20の背後の外界像又はシースルー像に重ねて、表示スクリーン20での表示光HKの反射によって形成される運転関連情報等を含む表示像(虚像)IMを観察することができる。
図2に示すように、描画ユニット10は、表示素子11を含む虚像型の拡大結像系である本体光学系13と、本体光学系13を動作させる表示制御部18と、本体光学系13等を収納するハウジング14とを備える。これらのうち本体光学系13と表示スクリーン20とを組み合わせたものは、虚像表示光学系30を構成する。
本体光学系13は、表示素子11のほかに、表示素子11に形成された画像を拡大した中間像TIを形成可能な投影光学系15と、中間像TIの結像予定位置又はその近傍(以下では結像位置とも呼ぶ)に配置される拡散スクリーン16と、拡散スクリーン16上の像(中間像TIそのものの他、中間像TIから位置ズレして僅かにピントがボケたものも含み、以下では強制中間像TI’と呼ぶ)を虚像に変換する虚像形成光学系17とを備える。
表示素子11は、2次元的な表示面11aを有する。表示素子11の表示面11aに形成された像は、本体光学系13のうち投影光学系15で拡大されて拡散スクリーン16へ投影される。この際、2次元表示が可能な表示素子11を用いることで、投影光学系15が表示素子11の表示面11aに形成された像を拡大するので、拡散スクリーン16への投影像の切り替えを比較的高速とできる。表示素子11は、DMD(Digital Mirror Device)やLCOS(Liquid crystal on silicon)等の反射型の素子であっても、液晶等の透過型の素子であってもよい。なお、液晶等を照明する発光体としては、バックライト、LED(light emitting diode)、半導体レーザーを用いてもよい。特に、表示素子11としてDMDを用いると、明るさを維持しつつ画像を高速で切り替えることが容易になり、虚像距離又は投影距離を変化させる表示に有利である。なお、表示素子11は、30fps以上のフレームレートで動作する。これにより、異なる投影距離に複数の表示像(虚像)IMが同時に表示されているように見せることが容易になる。
投影光学系15は、固定焦点のレンズ系であり、図示を省略するが、複数のレンズを有する。投影光学系15は、表示素子11の表示面11aに形成された画像を強制中間像TI’として拡散スクリーン16上に適当な倍率で拡大投影する。なお、投影光学系15は、この投影光学系15の最も拡散スクリーン16側に配置された絞り15aを有する。このように絞り15aを配置することで、投影光学系15の拡散スクリーン16側のFナンバーの設定や調整が比較的容易になる。
拡散スクリーン16は、配光角を所望の角度に制御するための拡散板であり、結像位置(つまり中間像TIの結像予定位置又はその近傍)において強制中間像TI’を形成する。この結果、拡散スクリーン16を光軸AX方向に移動させることにより、強制中間像TI’の位置も光軸AX方向に移動させることができる。拡散スクリーン16としては、例えば摺りガラス、レンズ拡散板、マイクロレンズアレイ等を用いることができる。拡散スクリーン16は、支持枠部61に支持されており、配置変更装置62に駆動されて光軸AX方向に往復移動する。この場合、拡散スクリーン16を1枚の板状のものとできるので、光学系の小型化が可能となり、かつ拡散スクリーン16の位置によって虚像距離を連続的に変化させることが可能となる。
虚像形成光学系17は、拡散スクリーン16に形成された強制中間像TI’を表示スクリーン20と協働して拡大し、運転者UNの前方に虚像としての表示像IMを形成する。虚像形成光学系17は、少なくとも1枚のミラーで構成されるが、図示の例では2枚のミラー17a,17bを含む。
以上の本体光学系13において、拡散スクリーン16を設けることにより、光軸AX方向に移動可能な強制中間像TI’を形成できるだけでなく、視野角とアイボックスサイズとを確保しつつ、光学系の光利用効率を高くすることができる。なお、拡散スクリーン16による拡散の配光角が狭すぎると、アイボックスサイズが小さくなってしまう。逆に、拡散スクリーン16による拡散の配光角を大きくしすぎると、光利用効率を高くするために虚像形成光学系17のF値を小さくする必要があるため、焦点深度が浅くなり表示可能な距離範囲が狭まってしまう。
拡散スクリーン16に付随して設けられた配置変更装置62は、拡散スクリーン16や強制中間像TI’を光軸AXに沿って所望の位置に移動させるためのものである。配置変更装置62は、支持枠部61を光軸AX方向への可動を案内するガイド部64と、支持枠部61を拡散スクリーン16とともに光軸AX方向に所望の速度で往復移動させる駆動部65とを有する。配置変更装置62によって拡散スクリーン16を光軸AXに沿って移動させることで、虚像形成光学系17によって表示スクリーン20の背後に形成される虚像としての表示像IMと観察者との距離を大きく、または小さくすることができる。このように、投影される表示像IMの位置を前後に変化させるとともに、表示内容をその位置に応じたものとすることで、表示像IMまでの虚像距離を変化させつつ表示像IMを変化させることになり、一連の投影像としての表示像IMを3次元的なものとすることができる。ここで、拡散スクリーン16の光軸AXに沿った移動範囲は、中間像TIの結像予定位置又はその近傍に相当するものであるが、投影光学系15の拡散スクリーン16側の焦点深度の範囲内とすることが望ましい。これにより、強制中間像TI’の状態と虚像としての表示像IMの結像状態とを、いずれも略ピントが合った良好な状態とすることができる。
拡散スクリーン16の移動速度は、虚像としての表示像IMが複数個所又は複数虚像距離に同時に表示されているかのように見せることができる速度であることが望ましい。例えば、表示像IMが遠距離、中距離、及び近距離の3段階で順次投影されるものとして、表示素子11に90fpsで表示を行わせると、各距離(例えば遠距離)の表示像IMは、30fpsで表示の切り替えが行われることになり、中距離、及び近距離の表示像IMが並列的に行われかつ切り替えが連続的なものとして認識される。なお、拡散スクリーン16の移動速度は、以上から明らかなように、表示素子11の表示動作と同期するように設定される。これにより、複数の距離において、その距離ごとの状況に応じた複数の虚像を表示することができる。
なお、本実施形態における配置変更装置62は拡散スクリーン16を光軸AXに沿って往復運動させるものであるが、例えばモーターによる往復運動は加速と減速を繰り返すものであるため、モーターに相当な負荷がかかり、熱が発生しやすくなる。結果として想定通りの運動速度が得られなくなることが想定される。この点を解決する手段としてはガイド部64にバネを挿入し、その弾性力によって加速と減速を補助することが考えられる。あるいは、カム構造、スライダークランク機構等を利用し回転運動を往復運動にすることも一つの手段として考えられる。
虚像形成光学系17は、下記の条件式(1)
2≦FOV/(m×H)≦4 … (1)
を満たす。ただし、値FOVは、虚像形成光学系17の水平方向視野角[rad]を表し、値mは、投影光学系15の光学倍率を表し、値Hは、表示素子11の水平方向長さ[m]を表す。ここで、水平方向長さとは、運転者UNの目の並ぶ横方向又はX方向を意味する。上記条件式(1)を満たす範囲とすることで、小型ながらも高倍率で高性能な虚像表示光学系30とすることができる。また、拡散スクリーン16の移動量をあまり大きくしなくても、虚像である表示像IMの移動範囲を比較的大きくとることができる。値FOV/(m×H)を条件式(1)の上限以下とすることで、光学系が大型になる、虚像又は表示像IMに歪が生じるといったことを回避しやすくなる。一方、値FOV/(m×H)を条件式(1)の下限以上とすることで、十分な視野角を確保できるので、安全運転支援とのマッチングが良くなる。具体的な作製例では、水平方向視野角FOVを0.279[rad](16°)とし、投影光学系15の光学倍率mを9.6とし、表示素子11の水平方向長さHを0.00866[m]とした。この場合、条件式(1)の値FOV/(m×H)は、3.36となる。
虚像形成光学系17は、下記の条件式(2)
2≦M/L≦4 … (2)
を満たす。ただし、値Mは、虚像形成光学系17の光学倍率を表し、値Lは、運転者UNの目又は瞳HTがある観察位置から虚像である表示像IMまでの距離[m]を表す。上記条件式(2)を満たす範囲とすることで、小型ながらも高倍率で高性能な虚像表示光学系30とすることができる。また、拡散スクリーン16の移動量をあまり大きくしなくても、虚像又は表示像IMの移動範囲を比較的大きくとることができる。値M/Lを条件式(2)の上限以下とすることで、光学系が大型になる、虚像又は表示像IMに歪が生じるといったことを回避しやすくなる。一方、値M/Lを条件式(2)の下限以上とすることで、十分な視野角を確保できるので、安全運転支援とのマッチングが良くなる。具体的な作製例では、虚像形成光学系17の光学倍率Mを35.3とし、観察位置から虚像までの値Lを10[m]とした。この場合、条件式(2)の値M/Lは、3.53となる。また、虚像形成光学系17の光学倍率Mを16.8とし、観察位置から虚像までの値Lを5[m]とした。この場合、条件式(2)の値M/Lは、3.36となる。
投影光学系15は、下記の条件式(3)
0.8≦2×F×P×m/δ≦1.2 … (3)
を満たす。ただし、値Fは、投影光学系15の表示素子11側のFナンバーを表し、値Pは、表示素子11の画素ピッチ[mm]を表し、値δは、所望の虚像距離範囲を得るために必要な拡散スクリーン移動量[mm]を表す。上記条件式(3)を満たす範囲とすることで、拡散スクリーン16側で十分な焦点深度を確保することができるため、所望の虚像距離範囲において鮮明な虚像表示とすることができる。
図3は、条件式(3)を説明する概念的な断面図であり、投影光学系15による中間像TIの結像位置を拡大したものである。所望の虚像距離範囲を得るために必要な拡散スクリーン16の移動量δ[mm]を確保するためには、表示光HKに関しての焦点深度の範囲又は幅をΔ[mm]とし、解像しているとみなせる許容錯乱円の直径ε[mm]が約m×Pで与えられることから、投影光学系15の像側のFナンバーをF’とし、表示光HKの収束角又は発散角をθとして、
m×F=F’=1/(2・sinθ)≒1/(2・tanθ)
=Δ/2ε=Δ/2mP
となる。これを焦点深度の範囲Δを与える式に変更すれば、
Δ≒2×F×P×m
となる。ここで、焦点深度の範囲Δが拡散スクリーン16の移動量δを用いてα×δ(αは係数)で表されるとすると、
α≒2×F×P×m/δ
となる。つまり、値2×F×P×m/δを1に近い値とすれば、投影光学系15の焦点深度の範囲Δを有効に活用した比較的広い範囲で拡散スクリーン16すなわち強制中間像TI’を移動させることができることが分かる。そして、表示光HKの結像の光線束を細めてフォーカスがずれてもピントが合っているとみなせる範囲であれば、拡散スクリーン16を移動させても結像に殆ど影響しないことが分かる。
具体的な作製例では、投影光学系15の表示素子11側のFナンバーを10.7とし、表示素子11の画素ピッチを0.0076[mm]とし、拡散スクリーン16の移動量δを15[mm]とした。この場合、条件式(3)の値2×F×P×m/δは、0.999となる。
図4Aは、実施形態の虚像表示光学系30による表示を説明する概念的な平面図であり、図4Bは、図4Aに対応する表示の見え方を説明する図である。図4Aに示すように、運転者UNが観察している対象物(この場合、対向車線を走行する自動車)KTの位置又はその近傍に表示像IMである表示枠HWを形成する場合について説明する。このような表示枠HWは、危険警告信号その他の虚像であり、例えば前方に近接する自動車、自転車、歩行者等を識別した結果を示す。表示枠HWは、この場合、図4Aに示すように対象物KTの近傍に表示枠HWを投影しているので、図4Bに示すように、標準位置P0に居る運転者UNだけでなく、頭の位置を動かした変動位置P1に姿勢を変化させた運転者UNにも、対象物KTと表示枠HWとが略重なって略ズレなく見える。以上では表示像IMが表示枠HWであるとしたが、表示像IMは表示枠HWに限らず、運転や前方対象物に関連する様々な表示とできる。
図5Aは、比較例の虚像表示光学系30による表示を説明する概念的な平面図であり、図5Bは、図5Aに対応する表示の見え方を説明する図である。図5Aに示すように、運転者UNが観察している対象物KTに関係なく、固定位置に表示像IMである表示枠HWを形成する場合について説明する。この場合、図5Aに示すように対象物KTのかなり手前に表示枠HWを投影しているので、図5Bに示すように、標準位置P0に居る運転者UNにとって、対象物KTと表示枠HWとが略重なって略ズレなく見えても、変動位置P1に姿勢を変化させた運転者UNにとって、表示枠HWが対象物KTに対して目の並ぶ横方向に大きく位置ズレして見えてしまい、表示枠HWを誤認する可能性が高まる。
図6は、移動体用表示システム200を説明するブロック図であり、移動体用表示システム200は、その一部として画像表示装置100を含む。この画像表示装置100は、図2に示す構造を有するものであり、ここでは説明を省略する。図6に示す移動体用表示システム200は、移動体である自動車等に組み込まれるものである。
移動体用表示システム200は、画像表示装置100のほかに、運転者検出部71と、環境監視部72と、主制御装置90とを備える。
運転者検出部71は、運転者UNの存在や視点位置を検出する部分であり、運転席用カメラ71aと、運転席用画像処理部71bと、判断部71cとを備える。運転席用カメラ71aは、車体2内のダッシュボード4の運転席6正面に設置されており(図1B参照)、運転者UNの頭部及びその周辺の画像を撮影する。運転席用画像処理部71bは、運転席用カメラ71aで撮影した画像に対して明るさ補正等の各種画像処理を行って判断部71cでの処理を容易にする。判断部71cは、運転席用画像処理部71bを経た運転席画像からオブジェクトの抽出又は切り出しを行うことによって運転者UNの頭部や目を検出するとともに、運転席画像に付随する奥行情報から車体2内における運転者UNの頭部の存否とともに運転者UNの目の空間的な位置(結果的に視線の方向)を算出する。
環境監視部72は、前方に近接する自動車、自転車、歩行者等を識別する部分であり、外部用カメラ72aと、外部用画像処理部72bと、判断部72cとを備える。外部用カメラ72aは、車体2内外の適所に設置されており、運転者UN又はフロントウインドウ8の前方、側方等の外部画像を撮影する。外部用画像処理部72bは、外部用カメラ72aで撮影した画像に対して明るさ補正等の各種画像処理を行って判断部72cでの処理を容易にする。判断部72cは、外部用画像処理部72bを経た外部画像からオブジェクトの抽出又は切り出しを行うことによって自動車、自転車、歩行者等の対象物KT(例えば図4A参照)の存否を検出するとともに、外部画像に付随する奥行情報から車体2前方における対象物KTの空間的な位置を算出する。
なお、運転席用カメラ71aや外部用カメラ72aは、図示を省略しているが、例えば複眼型の3次元カメラである。つまり、両カメラ71a,72aは、結像用のレンズと、CMOSその他の撮像素子とを一組とするカメラ素子をマトリックス状に配列したものであり、撮像素子用の駆動回路をそれぞれ有する。各カメラ71a,72aを構成する複数のカメラ素子は、例えば奥行方向の異なる位置にピントを合わせるようになっており、或いは相対的な視差を検出できるようになっており、各カメラ素子から得た画像の状態(フォーカス状態、オブジェクトの位置等)を解析することで、画像内の各領域又はオブジェクトまでの距離を判定できる。
なお、上記のような複眼型のカメラ71a,72aに代えて、2次元カメラと赤外距離センサーとを組み合わせたものを用いても、撮影した画面内の各部に関して奥行方向の距離情報を得ることができる。また、複眼型のカメラ71a,72aに代えて、2つの2次元カメラを分離配置したステレオカメラによって、撮影した画面内の各部(領域又はオブジェクト)に関して奥行方向の距離情報を得ることができる。その他、単一の2次元カメラにおいて、焦点距離を高速で変化させながら撮像を行うことによっても、撮影した画面内の各部に関して奥行方向の距離情報を得ることができる。
表示制御部18は、主制御装置90の制御下で虚像表示光学系30を動作させて、表示スクリーン20の背後に虚像距離又は投影距離が変化する3次元的な表示像IMを表示させる。表示制御部18は、主制御装置90を介して環境監視部72から受信した表示形状や表示距離を含む表示情報から、虚像表示光学系30に表示させる表示像IMを生成する。表示像IMは、例えば表示スクリーン20の背後に存在する自動車、自転車、歩行者その他の対象物KTに対してその奥行き位置方向に関して周辺に位置する表示枠HW(図4B参照)のような標識とすることができる。
表示制御部18は、主制御装置90を介して運転者検出部71から運転者UNの存在や目の位置に関する検出出力を受け取る。これにより、虚像表示光学系30による表示像IMの投影の自動的な開始や停止が可能になる。また、運転者UNの視線の方向のみに表示像IMの投影を行うこともできる。さらに、運転者UNの視線の方向の表示像IMのみを明るくする、点滅する等の強調を行った投影を行うこともできる。
主制御装置90は、画像表示装置100、環境監視部72等の動作を調和させる役割を有し、環境監視部72によって検出した対象物KTの空間的な位置に対応するように、虚像表示光学系30によって投影される表示枠HWの空間的な配置を調整する。
以上で説明した第1実施形態に係る画像表示装置100又は虚像表示光学系30によれば、拡散スクリーン16の位置を光軸AXに沿って例えば投影光学系15の拡散スクリーン16側の焦点深度の範囲内で高速で変化させることにより、虚像を複数距離において離散的又は連続的に表示させることができる。これにより、危険警告信号その他の虚像(例えば表示枠HW)を奥行き方向も含めて透視される対象物KTつまり実物又はシースルー像に重畳させることが可能となる。結果的に、遠方から近傍まで目の位置又は焦点位置が変わっても虚像と実物との間のズレ発生を抑制でき、かかる虚像表示光学系30を移動体用表示システム200のような運転支援システムに適用した場合、システムの安全性をより高めることができる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る画像表示装置又は虚像表示光学系について説明する。なお、第2実施形態の画像表示装置等は第1実施形態の画像表示装置等を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態と同様である。
図7に示すように、第2実施形態の画像表示装置100の場合、拡散スクリーン116(後述する支持体19fも含む)である回転体19aが配置変更装置162に設けた回転駆動装置19bに駆動されて一定速度で回転する。回転体19aは、複数の拡散領域16a〜16dを有する。これらの拡散領域16a〜16dは、光軸AX方向に関する位置が異なっているが、回転体19aの回転に伴って投影光学系15の結像位置(つまり中間像TIの結像予定位置又はその近傍)に順次配置される。
本実施形態の画像表示装置100のように、拡散スクリーン116を回転駆動する場合の方が、拡散スクリーンを往復移動させる場合よりも駆動機構への負担が少なく、高速で安定した動作が可能となる。
図8Aは、拡散スクリーン116及び配置変更装置162を説明する側方断面図であり、図8Bは、拡散スクリーン116を説明する正面図である。拡散スクリーン116である回転体19aは、光軸AXに平行に延びる回転軸RXが通る軸部19dと、軸部19dに支持されて回転軸RXの周りに配置される4つの支持体領域19eを有する支持体(又はホイール)19fと、各支持体領域19eに保持されて光軸AXに垂直な方向に延びる4つの拡散領域16a〜16dとを有する。回転駆動装置19bは、軸部19dを介して回転体19aを回転させる。回転駆動装置19bは、支柱である支持部材19jに固定されている。また、支持部材19jは、台座である支持部本体19sに固定されている。
支持体19fは、円筒形状を有するホイールであり、拡散スクリーン116を通過する光路上の一対の端面19g,19hが光透過性を有する中空の部材である。支持体19fの端面19g側の中心部分には、円柱凹状の窪み19iが設けられている。窪み19iには、回転駆動装置19bを構成するアウターモーター19kが組み付けられている。アウターモーター19kによって支持体19fを直接回転させることができる。
回転駆動装置19bは、回転部分のアウターモーター19kと非回転部分19uとを有する。非回転部分19uは、支持部材19jに固定されている。
アウターモーター19kは、内側にコイルを有し、外側に永久磁石とモーターハウジングケースとを有する。アウターモーター19kは、永久磁石とハウジングケースとが回転軸RXと共に回転する構成となっている。なお、他のタイプであるインナーモーターは、永久磁石が内側にあり、永久磁石と回転軸とが回転する構成となっている。そのため、回転する重量は、アウターモーター19kの方がインナーモーターよりも重くなるので、軸回りの慣性モーメントが大きくなり、かつ駆動トルクも大きくなる。よって、アウターモーター19kは、インナーモーターに比べて安定した回転速度を得られやすい。つまり、アウターモーター19kは、一定方向に一定速度で拡散スクリーン16を回転させたい、3D AR(Augmented Reality) HUDシステムにとっては有利なモーターである。なお、モーターの寿命を考慮すると、アウターモーター19kの中でも、整流ブラシがないブラシレスアウターモーターを用いることが好ましい。
回転体19aは、アウターモーター19kで順回転制御されている。これにより、回転機構を簡素化することができる。また、回転体19aを安定して駆動することができる。例えば、サイズが直径150mmで重さ300〜400gの回転体19aの場合、3600rpmで定格順回転させる。この場合、出力トルクが20mN以下の小型サイズのアウターモーター19kを用いれば、回転体19aを十分に機能するように回転動作させることができる。
車載HUDでは、搭載が許されるスペースに制限があるため、HUD容積を抑えることが要求される。HUDの容積という観点からすると、虚像距離を変えることができる3D
AR HUDには、本実施形態の画像表示装置100のように、虚像距離を変えるための可動部機構(具体的には、モーターを含めた回転機構)を簡素化することが重要である。
回転駆動装置19bによって軸部19dを回転させることで、支持体19fも回転軸RXの周りに回転する。結果的に、4つの拡散領域16a〜16dが光軸AX上に順次移動し、各拡散領域16a〜16dは、光軸AXを横切るように移動する。この際、拡散領域16a〜16dの中心が光軸AXを横切るように配置関係が調整され位置決めがなされている。虚像形成光学系17側又は正面から見て軸部19dが例えば時計方向に回転する場合、拡散領域16a〜16dの順番で光軸AX上に配置される。拡散領域16aの中心が光軸AX上に配置されたタイミングでは、拡散領域16aは最も虚像形成光学系17に近接しており、この時点で表示素子11に表示されている画像が、表示スクリーン20の背後の最も近くに虚像として表示される。また、拡散領域16cの中心が光軸AX上に配置されたタイミングでは、拡散領域16cは最も虚像形成光学系17から離間しており、この時点で表示素子11に表示されている画像が、表示スクリーン20の背後の最も遠くに虚像として表示される。以上から明らかなように、表示素子11における画像の表示は、ストロボのように間欠的で拡散領域16a〜16dが光軸AX上に配置されているタイミングとなる。本実施形態の画像表示装置100のように、拡散スクリーン16が4つの拡散領域16a〜16dに分かれている場合、投影できる虚像距離が4つだけになる。なお、拡散スクリーン16部分以外では投影発光しない。
支持体19fが1回転する中で、4つの拡散領域16a〜16dが光路を順次横切る。虚像距離という観点では、表示素子11を発光させ続け、支持体19fを高速に1回転させると、虚像としての表示像IM1〜IM4は、図9に示すように、虚像距離L1,L2,L3,L4の位置に同時に表示されているように視認できる。虚像距離L1〜L4は、例えば3m、7m、20m、70m等のように設定することができる。また、拡散領域を5つ以上設ければ、5つ以上の虚像距離に虚像を表示することができる。
図10に示すように、移動体用表示システム200は、画像表示装置100のほかに、運転者検出部71と、環境監視部72と、主制御装置90と、PID制御部81と、サーボ機構82とを備える。本実施形態の移動体用表示システム200は、PID制御部81等を備えることにより、画像表示装置100の動作のフィードバック制御が可能な構成となっている。
PID(Proportional-Integral-Differential)制御部81は、主制御装置90の制御下でサーボ機構82を動作させ、主に表示素子11の動作、及び拡散スクリーン16の動作のフィードバック制御を行う。サーボ機構82は、PID制御部81を介して、表示素子11の発光タイミングや、回転体19aの回転数又は回転速度等が設定値から外れ場合に、設定値になるようにこれらを自動制御する。
ここで、車載HUD、特にAR HUDに対しては、運転者UNに危険対象を瞬時にかつ正確に伝えることが要求される。つまり、車に設けられた各種センサー(例えば単眼カメラ、ステレオカメラ、LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)、FIR(far infrared rays)カメラ、超音波センサー等)から絶えず得られる物体情報の中から車載ECU(Electronic Control Unit)が危険として判断した対象物KT(図4等参照)を、時間遅延なくかつ正確に当該対象物KTの位置を運転者UNに伝えることが要求される。AR HUDの時間的正確性かつ位置的正確性の観点からすると、拡散スクリーン16を含む回転体19aの回転とAR投影表示のタイミングとの同期が重要である。回転体19aの1回転当たりで、虚像距離の最短から最長までをカバーするが、回転体19aの回転と投影表示のタイミングとがずれると、実際の対象物KTの距離とは異なる虚像距離に表示されてしまい、運転者UNの頭の位置ズレに対しての表示の位置的正確性は担保されなくなる。
例えばフレームレート30fpsで5か所の虚像距離に虚像を表示させる場合、虚像位置分解能としては30fpsの1/5、つまり150fpsが必要となる。したがって、表示させる虚像距離の数が多くなると、表示タイミングの制御がそれだけ高速になり難しくなる。また、モーター回転数も絶えず一定に保つことは難しい。以上の問題への対処法として以下の2つの方法が考えられる。
(パターン1)表示素子11の発光タイミングを制御する方法
表示素子11を、回転体19aの回転パルスをトリガーにして制御する。これにより、アウターモーター19kの回転に応じて表示素子11を制御することができる。図11に示すように、支持体19fを正面(光軸AX方向)から見たときに、回転体19aにおいて、拡散領域16a〜16dの外側には、アウターモーター19kの回転角を検出するホール素子19mが設けられている。図示の例では、回転体19aの4つの拡散領域16a〜16dに対応する支持体領域19e上に、ホール素子19mがそれぞれ設けられている。支持体19fの回転に伴う回転信号は、各ホール素子19mのパルス信号として得られる。図12A〜12Cは、回転信号と表示素子の発光タイミングとの関係を説明する図である。図12Aにおいて、符号S1〜S4は、拡散領域16a〜16dに対応する支持体領域19eに設けられた各ホール素子19mで発生する磁気又は磁界に対応する回転信号を示している。ここで、各パルスがどの位置の回転信号であるかを判別できるようにしておけば、図12A及び12Bに示すように、支持体19fの回転信号パルスをトリガーにして、適切なタイミングで表示素子11の発光パルス(点灯信号)を発生させることができる。これにより、図9に示す虚像距離L1〜L4で虚像が同時に表示されるように運転者UNに視認させることができる。また、図12Cに示すように、虚像距離L2のみに対応するタイミングで表示素子11を発光させれば、虚像距離L2での虚像だけ運転者UNに視認させることもできる。
本方法では、図13A及び13Bに例示するように、回転体19aの回転数又は回転速度が時間差t1分だけ遅くなり、虚像距離L2に対応する回転信号が符号S2’で示すタイミングで発生した場合、表示素子11の表示タイミングである発光タイミングを上記回転信号が遅れたのと同じ時間差(つまり、時間差t1)分だけ遅延させる。結果的に、虚像距離L2に対応するタイミングで表示素子11を発光させることができる。ここで、回転体19aの回転速度は設定値となるように常に制御されており、設定値からのずれがあれば、虚像距離L3以降も表示素子11の発光タイミングを調整する。
なお、本方法において、ホール素子19mの代わりにロータリーエンコーダー19oを用いてもよい。具体的には、図14A及び14Bに示すように、回転体19aに開口部19pを設け、光センサーで通過光を検出するロータリーエンコーダー19oを用いて回転体19aの回転を検知して、虚像表示を制御する。開口部19pは、拡散スクリーン116のうち拡散領域16a〜16d以外の部分に設けられる。図示の例では、開口部19pは、拡散領域16c,16d間の支持体領域19e上に設けているが、他の拡散領域間や回転体19aの中央部付近に設けてもよい。開口部19pに対応する位置の回転体19aの光入射側には、エンコーダー用光源部19qが設けられ、開口部19pに対応する位置の回転体19aの光出射側には、エンコーダー用受光部19rが設けられている。
回転体19aを回転させると、開口部19pがエンコーダー用光源部19qの前に来た際に、エンコーダー用受光部19rの光量が最大になり、回転体19aの回転位置がわかる。図示の例では、拡散領域16a〜16dでも光は透過するが、光の拡散作用があるので拡散領域16a〜16dに対応するエンコーダー用受光部19rの光量は、開口部19pに対応するエンコーダー用受光部19rの光量に比べて低くなる。以上のようにエンコーダー用受光部19rの光量が最大になるタイミングに応じて、表示素子11の発光を制御する。これにより、アウターモーター19kの回転数が外乱等により設定回転数からズレたとしても、拡散スクリーン16の回転と表示素子11の発光タイミングとを正確に同期させることができる。なお、図13Bにおいて、支持体領域19eの網目部分は光を遮光する材料で形成している。光を遮光する部材としては、例えばポリプロピレン等が挙げられる。
図12D〜12Fに示すように、ロータリーエンコーダー19oを用いる場合にも、エンコーダー信号と点灯信号とのタイミングとを同期させることで、正確な位置に虚像と対象物とが重畳した表示を時間遅延なく行うことができる。図12Dにおいて、符号T1,T2は、回転体19aの1回転目及び2回転目における、開口部19pを通過し、エンコーダー用受光部19rで受光された光に対応するエンコーダー信号をそれぞれ示している。図12D及び12Eに示すように、支持体19fのエンコーダー信号パルスをトリガーにして、適切なタイミングで表示素子11の発光パルス(点灯信号)を発生させることができる。これにより、図9に示す虚像距離L1〜L4で虚像が同時に表示されるように運転者UNに視認させることができる。また、図12Fに示すように、虚像距離L2に対応するタイミングで表示素子11を発光させれば、虚像距離L2での虚像だけ運転者UNに視認させることもできる。
なお、本方法において、アウターモーター19kの回転駆動を一定にすることが好ましい。アウターモーター19kの回転数を回転体19aの回転角情報に基づいて制御することで、回転体19aの回転数を一定にできる。回転角は、既に説明したホール素子19mやロータリーエンコーダー19oを用いて検知することができる。
(パターン2)アウターモーターの回転数を制御する方法
回転体19aに関して、アウターモーター19kの回転数を、表示素子11の発光タイミングと回転体19aの回転角情報とに基づいて制御する。当該方法は、表示素子11の発光タイミングが一定である場合に効果的に用いることができる。回転体19aの回転角は、図11に示すように、ホール素子19mを用いて検知することができる。また、図14Aに示すように、ホール素子19mの代わりにロータリーエンコーダー19oを用いて回転角を検知してもよい。
本方法では、図13C及び13Dに例示するように、回転体19aの回転数又は回転速度が時間差t1分だけ遅くなり、虚像距離L2に対応する回転信号が符号S2’で示すタイミングで発生した場合、虚像距離L3に対応する回転信号が符号S3’で示すタイミング、すなわち虚像距離L2に対応する回転信号が遅れたのと同じ時間差(つまり、時間差t1)分だけ早める。その後、虚像距離L3に対応するタイミングでは回転体19aの回転速度が設定値に戻るように調整する。結果的に、虚像距離L2に対応するタイミングでは、表示素子11の発光タイミングがずれても、虚像距離L3に対応するタイミングでは、表示素子11の発光タイミングを回転体19aの元の回転速度に同期させることができる。なお、回転速度を調整するタイミングは、虚像距離L3に対応するタイミングに限らず、虚像距離L4に対応するタイミング以降でもよい。ただし、回転体19aの回転速度のずれが大きくならないように、所定の閾値以下の速度ずれが発生した段階でフィードバックを行うことが望ましい。これにより、許容値を超える速度ずれの発生を防止することができる。
本実施形態の画像表示装置100は、拡散スクリーン116を含む回転体19aの回転と、投影情報となる表示素子11の発光タイミング(投影表示タイミング)とを同期させるために、アウターモーター19kの回転速度が継続的に設定値通りとなるようなフィードバック制御を行っている。アウターモーター19kの回転速度は安定しているといっても、時間が経つと変化することがある。そのため、回転と発光タイミングとの同期をとらないと、一旦アウターモーター19kの回転速度が変化した後は、回転体19aの回転と表示素子11の発光タイミングとがずれたままになるので虚像距離が適切でなくなる、または投影位置が異なる場所に投影し続けることになる。そのため、アウターモーター19kの回転速度が変化した場合には、上記のように、回転速度変化に対応させて表示素子11の発光タイミングを変化させる(パターン1)、またはアウターモーター19kの回転速度を設定値に戻す(パターン2)必要がある。これにより、運転者UNに対して、正しい虚像距離、及び正しい位置に虚像表示することができる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係る画像表示装置等について説明する。なお、第3実施形態の画像表示装置等は第1及び第2実施形態の画像表示装置等を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態等と同様である。
図15に示すように、第3実施形態に係る画像表示装置100の場合、フロントウインドウ8の運転席6正面に設けた矩形の反射領域8dの内側にスクリーンとしての表示スクリーン220が貼り付けられている。
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態に係る画像表示装置又は虚像表示光学系について説明する。なお、第4実施形態の画像表示装置等は第2実施形態の画像表示装置等を変形したものであり、特に説明しない事項は第2実施形態と同様である。
図16A及び16Bに示すように、第4実施形態の画像表示装置100において、拡散スクリーン216は、全体的に、拡散面16eと底面16fとを一対の面(又は上下面)とする円盤形状となっている。拡散スクリーン16は、光軸AX方向から見て複数(図示の例では、4つ)の領域に分割されており、その分割の境界16gにおいて、光軸AX方向(又は上下方向)に段差部16hを有する回転体19aとなっている。画像表示装置100は、回転体19aを回転させて回転体19aの拡散面16eを光軸AXを横切るように移動させることによって、虚像距離を変化させる。具体的には、拡散スクリーン16は、拡散面16eとして4つの拡散領域216a〜216dで構成されており、この拡散領域216a〜216dの各拡散面16eが光軸AX方向で異なる位置となるように、各段差部16hの高さ(又は光軸AX方向の厚さ)を異ならせている。回転体19aの中心部分には、円柱凹状の窪み19iを設け、その窪み19iにアウターモーター19kを設けている。
図示は省略するが、本実施形態の拡散スクリーン216では、回転体19aの回転速度と表示素子11の発光タイミングとの同期のために、例えばロータリーエンコーダーを用いる。この場合、ロータリーエンコーダーは、回転体19aの中央部に設けられる。
なお、本実施形態の回転体19aでは、複数の段差部16hを設けて光軸AX方向の厚さを段階的に変化させているが、段差部16hを設けずに、底面16fを基準面として円周方向に連続的に厚さを変化させてもよい。
以上では、具体的な実施形態としての虚像表示光学系30及び画像表示装置100について説明したが、本発明に係る虚像表示光学系等は、上記のものには限られない。例えば、第1実施形態において、画像表示装置100の配置を上下反転させて、フロントウインドウ8の上部又はサンバイザー位置に表示スクリーン20を配置することものでき、この場合、描画ユニット10の斜め下方前方に表示スクリーン20が配置される。また、表示スクリーン20は、自動車の従来のミラーに対応する位置に配置してもよい。
上記実施形態において、表示スクリーン20の輪郭は、矩形に限らず、様々な形状とすることができる。
図2に示す投影光学系15や虚像形成光学系17は、単なる例示であり、これら投影光学系15及び虚像形成光学系17の光学的構成については適宜変更することができる。例えば、投影光学系15中に中間像TIの前段としての中間像を追加で形成することができる。また、投影光学系15や虚像形成光学系17の光路中において、光学的なパワーを持たないミラーを配置していてもよい。この場合、折り返しによる描画ユニット10等の小型化に有利になる場合もある。
上記実施形態において、表示スクリーン20が平板状であるとしたが、本体光学系13の光学的仕様を考慮しつつ表示スクリーン20を曲面とすることもできる。
表示像(虚像)IMの表示位置は、上記実施形態で例示した3か所又は4か所に限らず、5か所以上の適当数に設定することができる。また、表示像IMの表示は、位置を変化させて連続的又は断続的に行うことができる。
上記実施形態において、拡散スクリーン16の拡散領域16a〜16dを長方形で例示したが、拡散スクリーン16の拡散領域は、台形や扇形、その他の形状とすることもできる。より好ましい実施形態としては、拡散スクリーンの領域数と、回転軸RXと光軸AXの関係性、回転速度等を考慮した形状とすることである。例えば図17は、拡散スクリーン16に拡散領域を6領域設け(図中の拡散領域216a〜216f)、回転軸RXを光軸AXに対して例えば右斜め上あるいは左斜め下の45°方向にシフトした位置に配置した上で、回転速度を考慮したときの好適な形状である。なお、拡散領域16a〜16dの光軸AX方向に関する配置は、光軸AX方向に沿って段階的に増加又は減少するものに限らず、虚像形成光学系17に対する遠近の順序を非一様又は不規則に入れ替えることができる。
第2実施形態において、PID制御部81を用いて拡散スクリーン216の動作と表示素子11の動作とを同期させるようにフィードバック制御させたが、第1実施形態等においてもフィードバック制御を行ってもよい。
上記実施形態において、拡散スクリーン16,116,216を、略円柱状で、かつ中空の光透過性を有するカバー300で包囲してもよい。図18Aに示すように、第2実施形態の拡散スクリーン116にカバー300を取り付ける場合、カバー300は、支持部材19jに固定されている。なお、図18Aでは、アウターモーター19kは、支持体19fに設けられており、回転体19aのみが回転する例を挙げている。詳細は後述するが、アウターモーター19kは、支持体19fのみに限らず、カバー300も回転体19aと共に回転するように設けることもできる。
拡散スクリーン116等が円周方向から見て段差等を有している場合、拡散スクリーン116等を高速に回転させると、高周波の風切り音が発生する。このような拡散スクリーン116等をカバー300で覆うことで、光路を妨げることなく、拡散スクリーン116等の回転に伴う騒音を低減することができる。カバー300には、光透過性のアクリルやポリカードネイト等を用いることができる。また、カバー300の両端面300a,300bが光透過性を有していればよく、側面300cについては光透過性を有しないプラスチック等を用いることができる。なお、カバー300と支持部材19jとを一体化させて、カバー300と拡散スクリーン116とを共に回転させてもよい。投影光学系15及び虚像形成光学系17の光路の確保は必要であるため、カバー300は、その正面から見たときに、開口部が両面に設けられており、開口部には透明プラスチックが嵌め込まれている(不図示)。カバー300は、1重でも2重でもよい。また、カバー300の内側に振動及び音吸収部材を設けてもよい。
ところで、カバー300の内側にある回転体19aは虚像距離を可変とさせるために、重量構成が回転軸RXに対して非対称となっている。回転体19aが停止状態から設定回転数に至る途中、または、設定回転時において、回転体19aが光軸AX方向に振動するおそれがある。また、自動車走行の振動に伴って光軸AX方向の振動が生じることもある。そうした振動によって、各拡散スクリーン116が投影光学系15の焦点深度から外れてしまうと、表示像がピンボケになる。各拡散スクリーン116の光軸AX方向のぶれを防ぐために、図18Bに示すように、アウターモーター19kの回転軸RXを挟むように、カバー300の両端に剛性の高い支持部材19jを設け、一対の支持部材19jを支持部本体19sに固定してもよい。カバー300を一対の支持部材19jで固定することにより、回転体19aの光軸AX方向の剛性を高め、振動等による拡散スクリーン116自体の光軸AX上の位置ズレを防止することができる。また、支持部材19jで固定することにより、回転体19aの重心がアウターモーター19kの回転軸RXからずれていることによる、モーターベアリングへの負荷を抑える効果もある。
なお、上記実施形態で述べた画像表示装置において、拡散スクリーン116等の動作、カバー300の有無(1重又は2重)、カバー300の回転有無、及び拡散スクリーン116及びカバー300の固定方法に関して以下の表1に示すパターン1〜4が考えられる。
〔表1〕
Figure 2018079794
第2実施形態等において、回転体19aを回転させる機構として、アウターモーター19kを用いたが、他のモーター等を用いてもよい。

Claims (16)

  1. 表示素子と、
    前記表示素子に形成された像を拡大する投影光学系と、
    拡散機能を有し、前記投影光学系の光射出側に配置される拡散スクリーンと、
    前記拡散スクリーン上の像を虚像に変換する虚像形成光学系とを備え、
    前記拡散スクリーンの位置を変化させる配置変更装置と
    を備える虚像表示光学系。
  2. 前記表示素子は、2次元的な表示面を有する、請求項1に記載の虚像表示光学系。
  3. 前記拡散スクリーンは、前記投影光学系の結像位置に配置され、焦点深度内で光軸方向に往復駆動させることにより、虚像距離を変化させる、請求項1及び2のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  4. 前記拡散スクリーンは、光軸方向に関する位置が異なるとともに前記投影光学系の結像位置に配置可能な複数の領域を有する回転体であり、
    前記回転体を回転させて前記複数の領域を光軸を横切るように移動させることによって、虚像距離を変化させる、請求項1及び2のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  5. 前記拡散スクリーンは、拡散面と底面とを一対の面とする円盤形状を有し、光軸方向の厚さが円周方向で異なる回転体であり、
    前記回転体を回転させて前記回転体の拡散面を前記光軸を横切るように移動させることによって、虚像距離を変化させる、請求項1及び2のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  6. 前記回転体は、アウターモーターで順回転制御される、請求項4及び5のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  7. 前記表示素子は、前記回転体の回転パルスをトリガーにして制御される、請求項4〜6のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  8. 前記回転体は、前記回転体の回転角情報に基づいて回転数を制御される、請求項4〜7のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  9. 前記拡散スクリーンは、略円柱状で、かつ中空の光透過性を有するカバーで包囲される、請求項4〜8のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  10. 前記拡散スクリーンは、前記表示素子の表示動作と同期して移動する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  11. 前記表示素子は、30fps以上のフレームレートで動作する、請求項10に記載の虚像表示光学系。
  12. 前記虚像表示光学系は、下記の条件式を満たす、請求項1〜11のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
    2≦FOV/(m×H)≦4
    ただし、
    FOV:前記虚像形成光学系の視野角[rad]
    m:前記投影光学系の光学倍率
    H:前記表示素子の水平方向長さ[m]
  13. 前記虚像形成光学系は、下記の条件式を満たす、請求項1〜12のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
    2≦M/L≦4
    ただし、
    M:前記虚像形成光学系の光学倍率
    L:観察位置から虚像までの距離[m]
  14. 前記投影光学系は、下記条件式を満たすようにFナンバーが設定されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
    0.8≦2×F×P×m/δ≦1.2
    ただし、
    F:前記投影光学系の前記表示素子側のFナンバー
    P:前記表示素子の画素ピッチ[mm]
    δ:所望の虚像距離範囲を得るために必要な拡散スクリーン移動量[mm]
  15. 前記投影光学系は、絞りを有し、
    前記絞りは、前記投影光学系の最も拡散スクリーン側に配置されている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の虚像表示光学系。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の虚像表示光学系を搭載した画像表示装置。
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