JPWO2018003677A1 - プロピレンオキサイドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
<1> 下記の1)〜5)の工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、
1)酸化工程:クメンとシメンとを含有する混合物と、酸素を含有するガスとを接触させ、上記混合物中のクメンと、上記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得る工程
2)エポキシ化工程:触媒の存在下、上記酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する上記反応混合物と、プロピレンとを接触させ、上記反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイドと、プロピレンとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程
3)分離工程:上記エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する上記反応混合物からプロピレンオキサイドを含有する混合物を分離し、クミルアルコールを含有する残留混合物を得る工程
4)クメン変換工程:上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールをクメンに変換し、クメンを含有する反応混合物を得る工程
5)クメン回収工程:上記クメン変換工程で得たクメンを含有する上記反応混合物を蒸留することにより、シメン濃度が100重量ppm以上10000重量ppm未満であるクメンとシメンとを含有する回収混合物(該シメン濃度は、クメン回収工程で得られるクメンとシメンとを含有する該回収混合物の重量を基準として計算される)を得る工程
上記酸化工程において、クメンとシメンとを含有する上記混合物の少なくとも一部が、上記クメン回収工程で得たクメンとシメンとを含有する上記回収混合物であることを特徴とする方法。
<2> 前記クメン変換工程が、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールを脱水してα−メチルスチレンを含有する混合物を得、次いで、触媒の存在下、α−メチルスチレンを含有する上記混合物と水素とを接触させて、上記混合物中のα−メチルスチレンと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程である<1>に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
<3> 前記クメン変換工程が、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物と水素とを接触させて、上記残留混合物中のクミルアルコールと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程である<1>に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
<4> 上記クメン回収工程において、上記クメン変換工程で得たクメンを含有する上記反応混合物に含有されるシメンの0.025重量%以上(該シメン重量割合は、上記クメン変換工程で得たクメンを含有する上記反応混合物に含有されるシメンの重量を基準として計算される)を除去する条件で蒸留することを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
<5> 上記エポキシ化工程において、クメンハイドロパーオキサイドを含有する上記反応混合物中のシメン濃度が100重量ppm以上10000重量ppm未満である(該シメン濃度は、クメンハイドロパーオキサイドを含有する該反応混合物の重量を基準として計算される)ことを特徴とする<1>〜<4>のいずれかに記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
<6> 上記エポキシ化工程において、上記触媒が固体触媒であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれかに記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
<7> 上記エポキシ化工程において、上記触媒がチタン含有ケイ素酸化物からなることを特徴とする<1>〜<6>のいずれかに記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
<8> 下記の工程を更に含むことを特徴とする<1>〜<7>のいずれかに記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
プロピレンオキサイド精製工程:上記分離工程で分離されたプロピレンオキサイドを含有する上記混合物を蒸留することにより、精製されたプロピレンオキサイドを得る工程
本発明は、下記の1)〜5)の工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、
1)酸化工程:クメンとシメンとを含有する混合物と、酸素を含有するガスとを接触させ、上記混合物中のクメンと、上記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得る工程
2)エポキシ化工程:触媒の存在下、上記酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する上記反応混合物と、プロピレンとを接触させ、上記反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイドと、プロピレンとを反応にさせることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程
3)分離工程:上記エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する上記反応混合物からプロピレンオキサイドを含有する混合物を分離し、クミルアルコールを含有する残留混合物を得る工程
4)クメン変換工程
上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールをクメンに変換し、クメンを含有する反応混合物を得る工程
5)クメン回収工程:上記クメン変換工程で得たクメンを含有する上記反応混合物を蒸留することにより、シメン濃度が100重量ppm以上10000重量ppm未満であるクメンとシメンとを含有する回収混合物(該シメン濃度は、クメン回収工程で得られるクメンとシメンとを含有する該回収混合物の重量を基準として計算される)を得る工程
上記酸化工程において、クメンとシメンとを含有する上記混合物の少なくとも一部が、上記クメン回収工程で得たクメンとシメンとを含有する上記回収混合物であることを特徴とする方法を提供する。
他の1つの態様において、前記クメン変換工程は、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物と水素とを接触させて、上記残留混合物中のクミルアルコールと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程である。
本発明に係る酸化工程は、クメンとシメンとを含有する混合物と、酸素を含有するガスとを接触させ、上記混合物中のクメンと、上記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得る工程である。
本発明に係るエポキシ化工程は、触媒の存在下、酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物と、プロピレンとを接触させ、上記反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイドと、プロピレンとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程である。本明細書において、クメンハイドロパーオキサイドとプロピレンとを反応させプロピレンオキサイドを生成する反応を「エポキシ化反応」と記載することがある。
本発明に係る分離工程は、上記エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物から該プロピレンオキサイドを含有する混合物を分離し、該クミルアルコールを含有する残留混合物を得る工程である。
一実施形態では、本発明のプロピレンオキサイドの製造方法はプロピレンオキサイド精製工程を含んでいる。本発明に係るプロピレンオキサイド精製工程は、分離工程で分離されたプロピレンオキサイドを含有する混合物を蒸留することにより、精製されたプロピレンオキサイドを得る工程である。
本発明に係るクメン変換工程は、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールをクメンに変換し、クメンを含有する反応混合物を得る工程である。
一つの態様において、前記クメン変換工程は、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールを脱水してα−メチルスチレンを含有する混合物を得、次いで、触媒の存在下、α−メチルスチレンを含有する上記混合物と水素とを接触させて、上記混合物中のα−メチルスチレンと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程である。本態様において、触媒の存在下、分離工程で得た残留混合物中のクミルアルコールを脱水し、α−メチルスチレンを含有する混合物を得る工程を「脱水工程」と記載し、触媒の存在下、α−メチルスチレンを含有する混合物と水素とを接触させ、上記混合物中のα−メチルスチレンと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程を「水添工程」と記載することがある。
本発明に係るクメン回収工程は、クメン変換工程で得たクメンを含有する反応混合物を蒸留することにより、シメン濃度が100重量ppm以上10000重量ppm未満であるクメンとシメンとを含有する回収混合物(該シメン濃度は、クメン回収工程で得られる該クメンとシメンとを含有する回収混合物の重量を基準として計算される)を得る工程である。
[GC測定条件]
GC装置:島津GC2014
カラム:DB−WAX(30m、0.25mmφ 、0.25μm)
カラム温度:
50℃で10分間保持した後、4℃/分の速度で220℃まで昇温し、次に220℃で48分間保持する。
気化室温度/検出器温度:220℃/230℃
検出器:水素炎イオン化検出器
キャリアガス:ヘリウム
圧力:83.7kPa
全流量:104.0mL/分
カラム流量:1.00mL/分
パージ流量:3.0mL/分
線速度25.4cm/秒
注入方式/スプリッ卜比:スプリッ卜注入/100:1
注入量:1.0μL
シメン濃度 分析方法
(1)検量線作成
[溶液調製]
30mLガラス容器に、p−シメン1gおよびクメン19gを秤量した後によく混合し、標品母液を得た。
20mLガラス容器に、標品母液2gを採取し、そこに内部標準物質としてn−テトラデカン0.1gを添加し、標準溶液1を作製した。
20mLガラス容器に、標品母液1gおよびクメン4gを採取し、そこにn−テトラデカン0.1gを添加し、標準溶液2を作製した。
20mLガラス容器に、標品母液0.2gおよびクメン1.8gを採取し、そこにn−テトラデカン0.1gを添加し、標準溶液3を作製した。
20mLガラス容器に、標品母液0.02gおよびクメン1.98gを採取し、そこにn−テトラデカン0.1gを添加し、標準溶液4を作製した。
[GC測定]
標準溶液1、2、3および4を前項のGC測定条件で測定し、縦軸を標品重量と内部標準物質の重量比、横軸を標品と内部標準物質のGC面積比とした検量線を作成し、該検量線の傾きfを求めた。
(2)シメン濃度の含有量測定
[試料溶液調製]
20mLガラス容器に試料2g、n−テトラデカン0.1gを秤量した。
[GC測定]
試料溶液を前項のGC測定条件で測定し、試料中のシメン濃度を下式に従って求めた。
Ws:試料の重量(g)
Wis:n−テトラデカン(内部標準物質)の重量(g)
As:シメンのピーク面積カウン卜数
Ais:n−テトラデカン(内部標準物質)のピーク面積カウン卜数
f:シメン検量線の傾き
(シメン濃度(%))=f×(As/Ais)×(Wis/Ws)×100
本明細書記載の方法に従って、酸化工程、エポキシ化工程、分離工程およびクメン変換工程を実施した。
クメン回収工程:クメン変換工程後のクメンとシメンを含有する反応混合物を、含有するシメンの内2重量%(該シメン重量割合は、上記クメン変換工程で得た上記クメンを含有する反応混合物に含有されるシメンの重量を基準として計算される)が除去される条件で蒸留することにより、クメンとシメンとを含有する回収混合物を得る。
本明細書記載の方法に従って、酸化工程、エポキシ化工程、分離工程およびクメン変換工程を実施した。
酸化工程においてクメンとシメンを含有する混合物と空気とを接触させ、上記混合物中のクメンと、上記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得た。次に、エポキシ化工程においてチタン含有ケイ素酸化物触媒存在下、上記酸化工程で得た上記クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物と、プロピレンとを接触させ、上記反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイドと、プロピレンとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得た。次に分離工程において、上記エポキシ化工程で得た上記プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物から該プロピレンオキサイドを含有する混合物を分離し、該クミルアルコールを含有する残留混合物を得た。次いで、クメン変換工程において、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールを脱水し、α−メチルスチレンを含有する混合物を得、次いで、触媒の存在下、α−メチルスチレンを含有する該混合物と水素とを接触させ、上記混合物中のα−メチルスチレンと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得た。その結果、酸化工程で使用したクメンとシメンを含有する混合物と比較して、クメン変換工程後のクメンとシメンを含有する反応混合物中のシメン濃度は2重量ppm増加した。
クメン回収工程:クメン変換工程後のクメンとシメンを含有する反応混合物を、含有するシメンの内1重量%(該シメン重量割合は、上記クメン変換工程で得た上記クメンを含有する反応混合物に含有されるシメンの重量を基準として計算される)が除去される条件で蒸留することにより、クメンとシメンとを含有する回収混合物を得た。
クメン変換工程後のクメンとシメンを含有する反応混合物を、含有するシメンの内0.2重量%が除去される条件で蒸留する以外は実施例1と同様に実施する。定常時にクメン回収工程で得るクメンとシメンとを含有する回収混合物中のシメン濃度はクメンとシメンとを含有する回収混合物に対し1000重量ppmである。
クメン変換工程後のクメンとシメンを含有する反応混合物を、含有するシメンの内0.04重量%が除去される条件で蒸留する以外は実施例1と同様に実施する。定常時にクメン回収工程で得るクメンとシメンとを含有する回収混合物中のシメン濃度はクメンとシメンとを含有する回収混合物に対し5000重量ppmである。
クメン変換工程後のクメンとシメンを含有する反応混合物を、含有するシメンの内0.02重量%が除去される条件で蒸留する以外は実施例1と同様に実施する。定常時にクメン回収工程で得るクメンとシメンとを含有する回収混合物中のシメン濃度はクメンとシメンとを含有する回収混合物に対し10000重量ppmである。
<酸化工程>
下記の条件で酸化反応を行った。
1Lガラス製オートクレーブを反応釜とした連続流通反応装置を用い、以下の実験を行った。混合物A513gおよびpH=9に調整した炭酸ナトリウム水溶液12gを入れた反応釜に、混合物Aを126g/時間、pH=9に調整した炭酸ナトリウム水溶液を5.3g/時間および空気を270NmL/分でそれぞれ供給し、液およびガスを抜き出しながら釜内の液量が一定となるように圧力0.6MPa−Gで連続流通反応させ、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得た。反応が定常化した状態での反応温度は112.5℃であり、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイド濃度はクメンハイドロパーオキサイドを含有する該反応混合物に対して16.1重量%であった。
次に下記の条件でエポキシ化反応を行った。
〔実施例6〕
<酸化工程>
下記の条件で酸化反応を行った。
混合物Aを混合物Bに換え、反応が定常化した状態での反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイド濃度が実施例5と同程度となるように反応温度を調整したこと以外は実施例5と同様に酸化反応を実施した。その結果、反応温度は114.5℃であり、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイド濃度はクメンハイドロパーオキサイドを含有する該反応混合物に対して15.3重量%であった。
次に下記の条件でエポキシ化反応を行った。
<酸化工程>
実施例2で得たクメンとシメンとを含有する回収混合物とシメンとを混合し、得られる混合物の重量を基準として計算されたシメン濃度が5000重量ppmとなるように、混合物Cを作製した。
混合物Aを混合物Cに換え、反応が定常化した状態での反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイド濃度が実施例5と同程度となるように反応温度を調整したこと以外は実施例5と同様に酸化反応を実施した。その結果、反応温度は116℃であり、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイド濃度はクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物に対して15.7重量%であった。
次に上記酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を使用する以外は実施例5と同様にエポキシ化反応を実施した。その結果、クメンハイドロパーオキサイドの転化率は91%であった。
<酸化工程>
実施例2で得たクメンとシメンとを含有する回収混合物とシメンとを混合し、得られる混合物の重量を基準として計算されたシメン濃度が10000重量ppmとなるように、混合物Dを作製した。
混合物Aを混合物Dに換え、反応が定常化した状態での反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイド濃度が実施例5と同程度となるように反応温度を調整したこと以外は実施例5と同様に酸化反応を実施した。その結果、反応温度は116.3℃であり、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイド濃度はクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物に対して15.5重量%であった。
次に上記酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を使用する以外は実施例5と同様にエポキシ化反応を実施した。その結果、クメンハイドロパーオキサイドの転化率は87%であった。
Claims (8)
- 下記の1)〜5)の工程を含むプロピレンオキサイドの製造方法であって、
1)酸化工程: クメンとシメンとを含有する混合物と、酸素を含有するガスとを接触させ、上記混合物中のクメンと、上記ガス中の酸素とを反応させることにより、クメンハイドロパーオキサイドを含有する反応混合物を得る工程
2)エポキシ化工程: 触媒の存在下、上記酸化工程で得たクメンハイドロパーオキサイドを含有する上記反応混合物と、プロピレンとを接触させ、上記反応混合物中のクメンハイドロパーオキサイドと、プロピレンとを反応させることにより、プロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する反応混合物を得る工程
3)分離工程: 上記エポキシ化工程で得たプロピレンオキサイドとクミルアルコールとを含有する上記反応混合物からプロピレンオキサイドを含有する混合物を分離し、クミルアルコールを含有する残留混合物を得る工程
4)クメン変換工程: 上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールをクメンに変換し、クメンを含有する反応混合物を得る工程
5)クメン回収工程: 上記クメン変換工程で得たクメンを含有する上記反応混合物を蒸留することにより、シメン濃度が100重量ppm以上10000重量ppm未満であるクメンとシメンとを含有する回収混合物(該シメン濃度は、クメン回収工程で得られるクメンとシメンとを含有する該回収混合物の重量を基準として計算される)を得る工程
上記酸化工程において、クメンとシメンとを含有する上記混合物の少なくとも一部が、上記クメン回収工程で得たクメンとシメンとを含有する上記回収混合物であることを特徴とする方法。 - 前記クメン変換工程が、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物中のクミルアルコールを脱水してα−メチルスチレンを含有する混合物を得、次いで、触媒の存在下、α−メチルスチレンを含有する上記混合物と水素とを接触させて、上記混合物中のα−メチルスチレンと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程である請求項1に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
- 前記クメン変換工程が、触媒の存在下、上記分離工程で得たクミルアルコールを含有する上記残留混合物と水素とを接触させて、上記残留混合物中のクミルアルコールと水素とを反応させることにより、クメンを含有する反応混合物を得る工程である請求項1に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
- 上記クメン回収工程において、上記クメン変換工程で得たクメンを含有する上記反応混合物に含有されるシメンの0.025重量%以上(該シメン重量割合は、上記クメン変換工程で得たクメンを含有する上記反応混合物に含有されるシメンの重量を基準として計算される)を除去する条件で蒸留することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
- 上記エポキシ化工程において、クメンハイドロパーオキサイドを含有する上記反応混合物中のシメン濃度が100重量ppm以上10000重量ppm未満である(該シメン濃度は、クメンハイドロパーオキサイドを含有する該反応混合物の重量を基準として計算される)ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
- 上記エポキシ化工程において、上記触媒が固体触媒であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
- 上記エポキシ化工程において、上記触媒がチタン含有ケイ素酸化物からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
- 下記の工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロピレンオキサイドの製造方法。
プロピレンオキサイド精製工程:上記分離工程で分離されたプロピレンオキサイドを含有する上記混合物を蒸留することにより、精製されたプロピレンオキサイドを得る工程
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