JPWO2017222010A1 - 接続構造体、金属原子含有粒子及び接合用組成物 - Google Patents

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Abstract

接続構造体に応力が加わったとしても、反りの発生及びクラックが抑制される接続構造体及びこの接続構造体を組み立てるために使用される金属原子含有粒子並びに接合用組成物を提供する。金属原子含有粒子(10)と、金属粒子の焼結体(20)を含む接着層(50)を備えた接続構造体(A)である。前記金属原子含有粒子(10)と前記焼結体(20)とは化学結合をして接触しており、前記接着層(50)の断面において、前記金属原子含有粒子(10)の外周の5%以上が前記焼結体と接触している。

Description

本発明は、接続構造体、及びこの接続構造体を形成するために用いられる金属原子含有粒子、並びに接合用組成物に関する。
従来、インバータ等に用いられるパワー半導体装置(パワーデバイス)の一つである非絶縁型半導体装置において、半導体素子を固定するために、接続部材が使用されることが知られている。このような接続部材は、半導体装置の電極の一つともなり得る。例えば、パワートランジスタを接続部材上にSn−Pb系はんだ付け材を用いて搭載した半導体装置では、2つの接続対象部材を接続している接続部材(ベース材)がパワートランジスタのコレクタ電極となる。
近年、上記のような半導体装置等の接続構造体においては、耐熱温度、熱伝導率、体積抵抗等の性能をより向上させることが望まれている。そのため、上記はんだ付け材以外の材料を使用して、半導体装置のような接続構造体を組み立てる方法が種々検討されている。その一例として、小さい粒子径の金属を含む材料を接続材料として利用して、接続構造体を組み立てる方法が考案されている(例えば、特許文献1等)。このような接続材料では、金属粒子の粒径が100nm以下のサイズまで小さくなって構成原子数が少なくなると、粒子の体積に対する表面積比が急激に増大し、融点又は焼結温度がバルク状態に比較して大幅に低下するという金属粒子の性質を利用したものである。例えば、有機物で表面が被覆された平均粒径100nm以下の金属粒子を接続材料として用い、加熱により有機物を分解させて金属粒子同士を焼結させることで接着層が形成され、これにより2つの接続対象部材を接続させることができる。このような接続方法では、接続後の金属粒子がバルク金属へと変化するのと同時に接続界面では金属結合による接続が得られるため、接続構造体の耐熱性、接続信頼性及び放熱性をより高めることができる。
特開2013−55046号公報
しかしながら、半導体装置等の接続構造体においては、2つの接続対象部材を接続している接着層が冷熱サイクル条件に晒されるため、半導体ウェハ及び半導体チップなどの接続対象部材に応力が加わって反り及びクラックが発生しやすくなる。例えば、コレクタ電極では、半導体装置稼動時に数アンペア以上の電流が流れるため、トランジスタチップが発熱して熱応力が生じてしまい、これによって、半導体チップに反りが発生することが問題となっていた。特許文献1等の他、接続構造体を組み立てるための接続材料は種々提案されているものの、応力によって発生する反り及びクラックを防止する観点から接続材料を改良する試みはなされていなかった。そのため、接続構造体に応力が加わったとしても、反りの発生及びクラックが抑制され、より耐久性に優れた高性能な接続構造体の構築が望まれているのが現状である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、接続構造体に応力が加わったとしても、反りの発生及びクラックが抑制される接続構造体及びこの接続構造体を組み立てるために使用される金属原子含有粒子並びに接合用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、接続構造体において反りやクラックを防止するには、接続構造体の2つの接続構造体を接続している接着層にかかる応力を緩和させることが重要であると考えた。そして、鋭意研究を重ねた結果、接着層に応力緩和作用を有する粒子を含有させるとともに、この粒子表面と接着層を構成する焼結体との接触面積を従来よりも大きくすることで、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、例えば以下の項に記載の主題を包含する。
項1.金属原子含有粒子と、金属粒子の焼結体とを含む接着層を備えた接続構造体であって、
前記金属原子含有粒子と前記焼結体とは化学結合を介して接触しており、
前記接着層の断面において、前記金属原子含有粒子の外周長さの5%以上が前記焼結体と接触している、接合構造体。
項2.前記金属原子含有粒子は、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された金属部とを備える、項1に記載の接続構造体。
項3.前記金属部が外表面に複数の突起を有する、請求項2に記載の接続構造体。
項4.前記突起の基部の平均径が、3nm以上、5000nm以下である、項3に記載の接続構造体。
項5.前記突起の平均高さが、1nm以上、1000nm以下である、項3又は4に記載の接続構造体。
項6.前記金属部の外表面の全表面積100%中、前記突起が30%以上を占める、項3〜5のいずれか1項に記載の接続構造体。
項7.前記金属部はニッケル、クロム、白金及びロジウムの全量が、前記金属部の総質量に対して30質量%以下である、項2〜6のいずれか1項に記載の接続構造体。
項8.前記金属部が、金、銀、錫、銅、ゲルマニウム、インジウム、パラジウム、テルル、タリウム、ビスマス、亜鉛、ヒ素、セレン、及び、これらの金属元素のうちの少なくとも1種の金属元素を含む合金、からなる群より選ばれる1種以上を含む、項2〜7のいずれか1項に記載の接続構造体。
項9.前記基材粒子の表面には複数の凹部が形成されている、項2〜8のいずれか1項に記載の接続構造体。
項10.項1〜9のいずれか1項に記載の接続構造体に用いられる金属原子含有粒子。
項11.項10に記載の金属原子含有粒子と、金属粒子とを含む、接合用組成物。
本発明に係る接続構造体は、接続構造体に応力が加わったとしても、反りの発生及びクラックが起こりにくいため、耐久性に優れる。そのため、本発明に係る接続構造体によれば、例えば、信頼性が高く、優れた性能を有するパワーデバイスを提供することが可能である。
本発明に係る金属原子含有粒子は、上記接続構造体を組み立てるための材料として適しており、反りの発生及びクラックが起こりにくい接続構造体を提供することができる。
本実施形態の接続構造体の一例を示し、接続構造体の断面の模式図である。 金属原子含有粒子の構造の一例を示し、その外観及び一部断面構造の模式図である。 金属原子含有粒子の構造の他の一例を示し、その外観及び一部断面構造の模式図である。 金属原子含有粒子の構造の他の一例を示し、その外観及び一部断面構造の模式図である。 金属原子含有粒子の構造の他の一例を示し、その外観及び一部断面構造の模式図である。 (a)は本実施形態の接続構造体における接着層の断面構造の模式図、(b)は従来の接続構造体における接着層の断面構造の模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
図1には、本実施形態の接続構造体の一例を示しており、接続構造体の断面構造を模式的に示している。
本実施形態の接続構造体は、金属原子含有粒子と、金属粒子の焼結体とを含む接着層を備え、前記金属原子含有粒子と前記焼結体とは化学結合を介して接触しており、前記接着層の断面において、前記金属原子含有粒子の外周長さの5%以上が前記焼結体と接触している。
本実施形態の接続構造体は、金属原子含有粒子の金属粒子の焼結体に対する接触面積が大きいため、接続構造体に応力が加わったとしても、接続構造体に反りの発生及びクラックが起こりにくい。これにより、接続構造体は優れた耐久性を有することができる。
図1に示す接続構造体Aは、第1の接続対象部材51と、第2の接続対象部材52と、第1,第2の接続対象部材を接続している接着層50とを備える。第1の接続対象部材51と、第2の接続対象部材52とは、接着層50によって接続されている。
接着層50は、金属原子含有粒子10と、金属粒子の焼結体20を含んで形成される。また、本実施形態の接続構造体Aのように、接着層50は、ギャップ制御粒子30を含むことができる。ギャップ制御粒子30の粒子径は、接着層50の厚みと同じであり、いわば、第1の接続対象部材51と、第2の接続対象部材52とのスペーサーとしての役割を果たし得る。ギャップ制御粒子30は、例えば、公知の導電性粒子とすることができるが、これに限定されるわけではない。
上記接続対象部材51,52としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板などの電子部品等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。上記接続対象部材51,52は電子部品であることが好ましい。
また、第1の接続対象部材51及び第2の接続対象部材52の内の少なくとも一方は、半導体ウェハ又は半導体チップであることが好ましい。つまり、接続構造体Aは、半導体装置であることが好ましい。
以下、接着層50に含まれる金属原子含有粒子10及び金属粒子の焼結体20の構成について詳述する。なお、以下の説明では、図1における符号を省略することがある。
金属原子含有粒子は、金属粒子の焼結体と化学結合を形成することが可能であれば特にその種類は制限されない。
例えば、金属原子含有粒子は、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された金属部とを備えることが好ましい。この場合、金属原子含有粒子は、金属粒子の焼結体と化学結合、特に金属結合を形成しやすくなり、より具体的には、金属原子含有粒子表面の金属部と、金属粒子の焼結体とが、いわゆる固溶体を形成することでき、これにより、金属原子含有粒子と焼結体とがより強く接合して接続構造体の反りの発生及びクラックをいっそう抑制しやすくなる。
上記基材粒子の種類は特に限定的ではなく、例えば、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。上記基材粒子は、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
基材粒子が樹脂粒子である場合、樹脂粒子を形成するための材料として、種々の有機物が好適に用いられる。そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、尿素樹脂等が挙げられる。
また、樹脂粒子は、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させることにより得ることもできる。この場合、異方性導電材料に適した任意の圧縮時の物性を有する樹脂粒子を設計すること及び合成することが可能である。また、この場合、基材粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できる。このような観点から、上記樹脂粒子の材料は、エチレン性不飽和基を複数有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得る場合には、該エチレン性不飽和基を有する単量体としては、非架橋性の単量体及び/又は架橋性の単量体が挙げられる。なお、以下の説明において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」と「メタクリル」との一方又は双方を意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」との一方又は双方を意味する。
上記非架橋性の単量体としては、例えば、ビニル化合物として、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル類;塩化ビニル、フッ化ビニル、等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリル化合物として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等のハロゲン含有(メタ)アクリレート類;α−オレフィン化合物として、ジイソブチレン、イソブチレン、リニアレン、エチレン、プロピレン等のオレフィン類;共役ジエン化合物として、イソプレン、ブタジエン等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、例えば、ビニル化合物として、ジビニルベンゼン、1,4−ジビニロキシブタン、ジビニルスルホン等のビニル系単量体;(メタ)アクリル化合物として、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;アリル化合物として、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル;シリコーン化合物として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリエチルシラン、t−ブチルジメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のシランアルコキシド類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメトキジメチルビニルシシラン、ジメトキシエチルビニルシラン、ジエトキシメチルジビニルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、エチルメチルジビニルシラン、メチルビニルジメトキシシラン、エチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、エチルビニルジエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性二重結合含有シランアルコキシド;デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シロキサン;片末端変性シリコーンオイル、両末端シリコーンオイル、側鎖型シリコーンオイル等の変性(反応性)シリコーンオイル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられる。
架橋性及び非架橋性単量体は、上記例示列挙した単量体に限定されず、その他の重合性単量体、例えば、公知の重合性単量体であってもよい。
上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子が得られる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、及び非架橋の種粒子を用いてラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法(いわゆる、シード重合法)等が挙げられる。これらの重合方法の条件は特に制限されず、公知の条件を広く適用することができる。
上記基材粒子が金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である場合には、基材粒子の材料である無機物としては、シリカ及びカーボンブラック等が挙げられる。この無機物は金属ではないことが好ましい。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシリル基を2つ以上有するケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記基材粒子の材料の他例として、ポリロタキサンを含む樹脂が挙げられる。ポリロタキサンは、鎖状高分子が環状分子の開口部を貫通して形成されている構造をいう。ポリロタキサンの種類は特に限定されず、例えば、公知のポリロタキサンが挙げられる。
基材粒子を構成する材料がポリロタキサンを含む樹脂である場合、ポリロタキサンは架橋体であることが好ましい。具体的には、ポリロタキサンにおける環状分子と他のポリロタキサンにおける環状分子とが高分子鎖で架橋された構造であることが好ましい。このような架橋ポリロタキサンである限り、基材粒子の柔軟性が高くなるので、応力緩和効果が発揮されやすく、これにより、接続構造体のクラック及び反りの発生を抑制しやすくなる。このような架橋体であるポリロタキサンにあっても、その種類は特に限定されず、例えば、公知の架橋ポリロタキサンが挙げられる。
上記ポリロタキサンは、例えば、公知の方法で製造され得る。例えば、重合性の官能基を有する環状分子を備えるポリロタキサンと、重合性単量体との混合物とを反応させることで、架橋構造を有するポリロタキサンが製造される。この反応は、例えば、公知の方法で行うことができる。
重合性の官能基を有する環状分子を備えるポリロタキサンの種類は特に制限がない。具体例を挙げると、アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社から市販されている、「セルム(登録商標)スーパーポリマーSM3405P」、「セルム(登録商標)キー・ミクスチャーSM3400C」、「セルム(登録商標)スーパーポリマーSA3405P」、「セルム(登録商標)スーパーポリマーSA2405P」、「セルム(登録商標)キー・ミクスチャーSA3400C」、「セルム(登録商標)キー・ミクスチャーSA2400C」、「セルム(登録商標)スーパーポリマーSA3405P」、「セルム(登録商標)スーパーポリマーSA2405P」等である。
基材粒子の平均粒子径は特に制限されないが、例えば、接続構造体における接着層の厚みの1/2未満とすることができる。基材粒子の平均粒子径が上記の場合、接着層のクラック及び反りの発生が起こりにくい上、接着層の接着力の低下も起こりにくい。
また、基材粒子の平均粒子径は0.1μm以上、55μm以下であることも好ましい。この場合、冷熱サイクルにおける接続構造体のクラック及び反りの発生が起こりにくい上、冷熱サイクル試験後も接着層の接着力の低下も起こりにくい。基材粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上であり、また、好ましくは40μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは6μm以下である。
なお、基材粒子の平均粒子径は接着層の厚みと同じにすることもできる。この場合、金属原子含有粒子は、図1で説明したギャップ制御粒子30の役割も果たすことが可能となる。
上記でいう基材粒子の平均粒子径とは、形状が真球状である場合には直径を意味し、真球状以外の形状である場合には、最大径と最小径の平均値を意味する。そして、基材粒子の平均粒子径は、基材粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、無作為に選択した50個の基材粒子の粒径をノギスで測定した平均値を意味する。なお、基材粒子が上述のように他の材料(例えば、金属部)で被覆されている場合の平均粒子径は、その被覆層も含める。
基材粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、例えば、50%以下である。上記変動係数(CV値)は下記式で表される。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:粒子の粒子径の標準偏差
Dn:粒子の粒子径の平均値
接続構造体のクラック又は剥離の発生をより一層抑える観点からは、基材粒子の粒子径のCV値は、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下である。基材粒子の粒子径のCV値の下限は特に限定されない。上記CV値は0%以上であってもよく、5%以上であってもよく、7%以上であってもよく、10%以上であってもよい。
基材粒子の硬さは、特に制限されず、例えば、10%K値で10N/mm以上、3000N/mm以下である。接続構造体のクラック及び反りの発生をより一層抑える観点からは、10%K値は、好ましくは100N/mm以上、より好ましくは1000N/mm以上、好ましくは2500N/mm以下、特に好ましくは2000N/mm以下である。
ここでいう10%K値は、基材粒子を10%圧縮したときの圧縮弾性率である。以下のようにして測定できる。まず、微小圧縮試験機を用いて、円柱(直径50μm、ダイヤモンド製)の平滑圧子端面で、25℃、最大試験荷重20mNを60秒かけて負荷する条件下で基材粒子を圧縮する。このときの荷重値(N)及び圧縮変位(mm)を測定する。得られた測定値から、上記圧縮弾性率を下記式により求めることができる。
10%K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:粒子が10%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:粒子が10%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:粒子の半径(mm)
上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。なお、30%K値を求める場合も、粒子を30%圧縮変形させたときの上記各パラメータを求めることで算出できる。
基材粒子は、粒子100万個あたり、凝集している粒子が100個以下であることが好ましい。上記凝集している粒子は、1つの粒子が少なくとも1つの他の粒子と接している粒子である。例えば、基材粒子100万個に、3つの粒子が凝集している粒子(3個の粒子の凝集体)が3個含まれる場合に、基材粒子100万個あたり、凝集している粒子の数は9個である。上記凝集粒子の測定方法としては、1視野に5万個程度の粒子が観察されるように倍率を設定した顕微鏡を用いて凝集粒子をカウントし、20視野の合計として凝集粒子を測定する方法等が挙げられる。
基材粒子は、200℃以上の熱分解温度を有することが好ましい。この場合、後述のように接続構造体の接着層が形成される際に基材粒子の熱分解が抑制されやすい。基材粒子の熱分解温度は、好ましくは220℃以上、より好ましくは250℃以上、更に好ましくは300℃以上である。なお、基材粒子が後述の被覆層を有する場合は、基材粒子と被覆層とのうち、先に熱分解する温度を、基材粒子の熱分解温度とする。
基材粒子の表面上には、金属部が配置され得る。例えば、金属部は、基材粒子の表面を被覆するように存在している。
金属部は、金属を含む材料で形成される。該金属としては、例えば、金、銀、錫、銅、銅、ゲルマニウム、インジウム、パラジウム、テルル、タリウム、ビスマス、亜鉛、ヒ素、セレン、鉄、鉛、ルテニウム、アルミニウム、コバルト、チタン、アンチモン、カドミウム、ケイ素、ニッケル、クロム、白金、ロジウム等が例示される。金属部は、これらの各々の金属のいずれか1種のみであってもよいし、あるいは、2種以上を含んでもよい。また、金属部は、上記例示列挙した各々の金属のうちの2種以上の金属の合金であってもよい。金属部の全質量に対して金属は50質量%以上含まれ、80質量%以上含まれることが好ましく、90質量%以上含まれることがより好ましく、99質量%以上含まれることが特に好ましい。また、金属部は、金属のみで形成されていてもよい。
金属部は、ニッケル、クロム、白金及びロジウムの全量が、前記金属部の総質量に対して30質量%以下であることが好ましい。
前記ニッケル、クロム、白金及びロジウムの全量が、前記金属部の総質量に対して上記範囲であれば、焼結体、特に焼結体を構成するための粒子が銀の場合に、金属拡散がされやすくなり、その結果、金属原子含有粒子が焼結体により接触しやすくなる。
ニッケル、クロム、白金及びロジウムの全量は、前記金属部の総質量に対して、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、特に好ましくは0質量%である。前記金属部はニッケル、クロム、白金及びロジウムの全量が、前記金属部の総質量に対して、上記の各々の範囲である場合、金属原子含有粒子が焼結体に特に接触しやすくなる。
金属部は、金、銀、錫、銅、ゲルマニウム、インジウム、パラジウム、テルル、タリウム、ビスマス、亜鉛、ヒ素、セレン、及び、これらの金属元素のうちの少なくとも1種の金属元素を含む合金からなる群より選ばれる1種以上を含むことが好ましい。この場合、金属原子含有粒子と、金属粒子の焼結体とがより接触しやすくなり、接続構造体の反りの発生及びクラックがさらに抑制され得る。
特に好ましい金属部は、熱伝導率が200W/m・K以上である金属を含むことである。このような金属を含む場合は、接続構造体の反りの発生及びクラックがさらに抑制されやすく、しかも、放熱性も高くすることが可能となる。このような金属としては、例えば、金、銀及び銅からなる群より選ばれる1種が挙げられる。
金属部は、1つの層により形成されていてもよいし、あるいは、複数の層により形成されていてもよい。
金属部は、複数の層で形成された、いわゆる多層構造であることが好ましい。各層に含まれる金属が異なっていてもよい。例えば、金属部は、二層構造に形成され得る。
図2には、二層構造で形成されている金属部を備えた金属原子含有粒子の外観を模式的に表している。なお、金属原子含有粒子の一部断面構造を示すために、図2において、破線部で囲まれている部分を破断させて表記している。
図2の形態の金属原子含有粒子10は、基材粒子11と、金属部12とを備える。金属部12は、基材粒子11の表面を覆うように配置されている。また、金属部12は、第1の金属部12aと、第2の金属部12bとで二層構造に形成されており、第1の金属部12aが内側、第2の金属部12bが外側に配置している。つまり、第1の金属部12aが基材粒子11の表面に接触しており、第2の金属部12bが第1の金属部12aの表面を覆うように存在している。
金属原子含有粒子10が図2の形態のように二層構造の金属部を有している場合、第1の金属部12a及び第2の金属部12bは、金、銀及び銅からなる群より選ばれる1種以上を含むことが特に好ましい。具体例としては、第1の金属部12aが銅を含み、第2の金属部12bが銀を含む。第2の金属部12bが銀であることで、金属の焼結体との接触面積がより大きくなりやすく、金属の焼結体に接触しやすくなる。また、第1の金属部12aが銅であれば、第2の金属部12bの銀の使用量を減らすことができるので、経済面で有利となる。
本実施形態の接続構造体に使用される金属原子含有粒子において、上記金属部の厚みは、好ましくは0.5nm以上、より好ましくは10nm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは500nm以下、特に好ましくは300nm以下である。金属部の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、金属原子含有粒子が金属粒子の焼結体中により均一に分散しやすくなり、また、焼結体とより接触しやすくなる(つまり、焼結体に対する金属原子含有粒子の接触面積が大きくなる)ので、接続構造体の反りの発生及びクラックがさらに抑制され得る。上記金属部の厚みは、金属部が多層である場合には各層の厚みの合計、つまり、金属部全体の厚みをいう。
本実施形態の接続構造体に使用される金属原子含有粒子において、上記基材粒子の表面上に金属部を形成する方法は特に限定されない。金属部を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的蒸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。金属部の形成が簡便であるという観点から、無電解めっきによる方法が好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。
金属部が多層構造である場合も同様の方法で金属部を形成することができる。例えば、上記の金属部の形成方法を採用することによって基材粒子表面に第1層目の金属部を形成し、この第1層目の表面にさらに次の層を順次形成することで、多層構造の金属部を形成することができる。
なお、上述した金属部の形態は一例に過ぎず、その他、金属原子含有粒子は、上記以外の形態の金属部を備えていてもよい。
前記金属部は、外表面に複数の突起を有していてもよい。
図3には、外表面に複数の突起を有する金属部を備えた金属原子含有粒子の外観を模式的に表している。なお、金属原子含有粒子の一部断面構造を示すために、図3において、破線部で囲まれている部分を破断させて表記している。
図3の形態の金属原子含有粒子10は、基材粒子11と、金属部12とを備える。金属部12は、基材粒子11の表面を覆うように配置されている。また、金属部12は、第1の金属部12aと、第2の金属部12bとで二層構造に形成されており、第1の金属部12aが内側、第2の金属部12bが外側に配置している。つまり、第1の金属部12aが基材粒子11の表面に接触しており、第2の金属部12bが第1の金属部12aの表面を覆うように存在している。二層構造で形成される金属部12の構成は、上述した図2の形態の金属原子含有粒子10と同様の構成にすることができる。
金属部12の外表面には、複数の突起13が形成されている。突起13は、基部を底面として、この基部から表面側に突出するように形成されている。このような複数の突起13が存在することで、金属原子含有粒子と金属粒子の焼結体とがより接触しやすくなり、この結果、接続構造体の反りの発生及びクラックの発生が抑制されやすい。なお、上記基部が形成されている位置は、金属部12の表面上である。
上記突起を形成する方法としては、特に限定的ではなく、例えば、公知の方法を採用することができる。具体的には、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより金属部を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより金属部を形成した後、芯物質を付着させ、更に無電解めっきにより金属部を形成する方法等が挙げられる。さらに、上記突起を形成する他の方法としては、基材粒子の表面上に、第1の金属部を形成した後、該第1の金属部上に芯物質を配置し、次に第2の金属部を形成する方法、並びに基材粒子の表面上に金属部を形成する途中段階で、芯物質を添加する方法等が挙げられる。
上記基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、例えば、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。なかでも、付着させる芯物質の量を制御しやすいという観点から、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法が好ましい。芯物質が金属部中に埋め込まれていれば、金属部の外表面に突起を容易に形成することが可能である。
上記芯物質の材料としては、導電性物質及び非導電性物質が挙げられる。上記導電性物質としては、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。上記導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。上記非導電性物質としては、シリカ、アルミナ及びジルコニア等が挙げられる。なかでも、焼結体とより接触しやすくなるという観点から、金属が好ましい。上記芯物質は金属粒子であることが好ましい。この場合の金属としては、金属部を構成することができる上述の各種金属が例示される。より好ましくは金属部の最外層を構成する金属の種類と同様とすることである。従って、突起を構成する金属は、金、銀及び銅からなる群より選ばれる1種以上を含むことが特に好ましい。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、例えば、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の平均径(平均粒子径)は、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下とすることができる。上記芯物質の平均径(平均粒子径)は、数平均径(数平均粒子径)を示す。芯物質の平均径は、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することにより求められる。金属原子含有粒子において、芯物質の平均径を測定する場合には、例えば、以下のようにして、芯物質の平均径を測定することができる。金属原子含有粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、金属原子含有粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。その検査用埋め込み樹脂中の分散した金属原子含有粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、20個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子の突起20個を観察する。得られた金属原子含有粒子における芯物質の径を計測し、それを算術平均して芯物質の平均径とする。
突起の形状は特に限定的ではなく、例えば、断面が球状又は楕円形状となるように形成されていてもよいし、先端に向かうほど尖っていくような針状に形成されていてもよい。このような突起の形状は、例えば、芯物質の材料等に応じて制御することが可能である。
突起の平均高さは、1nm以上、1000nm以下とすることができ、好ましくは5nm以上、より好ましくは50nm以上、好ましくは900nm以下、より好ましくは500nm以下である。上記突起の平均高さが上記下限以上及び上記上限以下であると、金属原子含有粒子は、焼結体とより接触しやすくなる。
突起の平均高さは、例えば以下のように測定することができる。金属原子含有粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、金属原子含有粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。その検査用埋め込み樹脂中の分散した金属原子含有粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、20個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子の突起50個を観察する。突起の底面である基部から突起の頂部までの高さを突起の高さとし、算術平均して上記突起の平均高さとする。
突起の基部の平均径は、3nm以上、5000nm以下とすることができ、好ましくは50nm以上、より好ましくは80nm以上、好ましくは1000nm以下、より好ましくは500nm以下である。ここでいう基部の平均径は、上記の突起の平均高さの測定方法と同様の手順で、埋め込み樹脂を用いたFE−SEM観察によって無作為に選択した20個の金属原子含有粒子の突起をそれぞれ観察し、各基部の両端間距離を計測し、それらを算術平均して求めた値をいう。
金属部の外表面の全表面積100%中、前記突起は30%以上を占めることができる。この場合、金属原子含有粒子は、焼結体とより接触しやすくなる。金属部の外表面に対する突起の占有面積は、例えば、以下のように測定することができる。まず、金属原子含有粒子の正投影面図を電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)で撮影する。FE−SEMで撮影した6000倍の写真を市販の画像解析ソフトにより解析する。平坦化等の画像処理を施した後、突起部分の面積(平面視における面積)を求め、金属原子含有粒子の面積に対する突起部分の面積の割合を突起の占有面積とする。20個の金属原子含有粒子について金属部の外表面に対する突起の占有面積を求める。
金属原子含有粒子の他の形態として、凹部を有する基材粒子と、基材粒子の表面上に配置された金属部とを備えてもよい。この形態の金属原子含有粒子では、凹部にも金属部が形成され得る。以下、具体例を挙げて説明する。
図4には、凹部14を有する基材粒子11と、基材粒子11の表面上に配置された金属部12とを備えた金属原子含有粒子10の一例を示しており、この金属原子含有粒子10の外観を模式的に表している。なお、金属原子含有粒子10の一部断面構造を示すために、図4において、破線部で囲まれている部分を破断させて表記している。
図4の形態の金属原子含有粒子10において、基材粒子11の表面には複数の凹部14が形成されている。金属部12は、基材粒子11の表面を覆うように配置されている。この形態では、金属部12は、第1の金属部12aと、第2の金属部12bとで二層構造に形成されており、第1の金属部12aが内側、第2の金属部12bが外側に配置している。つまり、第1の金属部12aが基材粒子11の表面に接触しており、第2の金属部12bが第1の金属部12aの表面を覆うように存在している。二層構造で形成される金属部12の構成は、上述した図2の形態の金属原子含有粒子10と同様の構成にすることができる。
凹部14の表面にも金属部12が形成されている。図4の形態では、凹部14には第1の金属部12aが形成されている。
上記のような複数の凹部を有する基材粒子の表面に金属部が形成された金属原子含有粒子では、金属原子含有粒子と金属粒子の焼結体とがより接触しやすくなることに加えて、接続構造体の応力を緩和させる作用が高くなる。つまり、金属原子含有粒子が凹部を有していることで、金属原子含有粒子が変形に対して追従しやすくなり、その結果として、接続構造体に応力が加えられたとしても、反りの発生及びクラックがより一層起こりにくい。
凹部を有する基材粒子を調製する方法は特に限定されない。例えば、上述の基材粒子を後処理することで、基材粒子に凹部を形成することができる。
上記後処理による凹部の形成方法は特に限定的ではなく、例えば、公知の方法を採用することができる。具体的には、基材粒子の表面をエッチング処理する方法、酸素雰囲気でプラズマ処理、オゾン処理及び加熱処理をする方法、加湿処理する方法、真空中で熱処理する方法、加圧及び加湿条件下で熱処理する方法、酸化剤で湿式処理する方法、ボールミル等で物理的に処理する方法等が挙げられる。
凹部の平均深さは特に限定されない。例えば、凹部の平均深さは、基材粒子の平均半径の0.1%以上、80%以下とすることができる。なお、ここでいう凹部の深さとは、凹部を有する基材粒子を球状と見立てて、その球状の基材粒子の表面から凹部の最も底面となる点との距離を示す。具体的には、上記の突起の平均高さの測定方法と同様の手順で、埋め込み樹脂を用いたFE−SEM観察によって無作為に選択した20個の金属原子含有粒子の突起をそれぞれ観察し、各凹部の深を算術平均して求めた値をいう。
図5には、金属原子含有粒子10のさらなる変形例を示しており、この金属原子含有粒子の外観を模式的に表している。なお、金属原子含有粒子の一部断面構造を示すために、図5において、破線部で囲まれている部分を破断させて表記している。
具体的に図5の金属原子含有粒子10は、複数の凹部14を有する基材粒子11と、基材粒子11の表面上に配置された金属部12とを備え、金属部12の外表面には複数の突起13が形成されている。金属部12は、第1の金属部12aと、第2の金属部12bとで二層構造に形成されている。つまり、図5の形態の金属原子含有粒子10は、図3及び図4の金属原子含有粒子10の両方の特徴を備えている。
図5の形態の金属原子含有粒子10であれば、複数の突起13が存在することで、金属原子含有粒子と金属粒子の焼結体とがより接触しやすくなり、また、基材粒子11が複数の凹部14を有することで、金属原子含有粒子が変形に対して追従しやすくなる。そのため、図5の形態の金属原子含有粒子10を含む接続構造体では、反りの発生及びクラックが特に抑制されやすくなる。
図5の形態の金属原子含有粒子10は、図3の形態の金属原子含有粒子10において、基材粒子11として複数の凹部14を有する基材粒子11に代えれば、その他は同様の方法によって製造され得る。
金属原子含有粒子10の形態によらず、金属原子含有粒子10の硬さは、特に制限されず、例えば、10%K値で10N/mm以上、6000N/mm以下である。接続構造体のクラック及び反りの発生をより一層抑える観点からは、金属原子含有粒子10の10%K値は、好ましくは100N/mm以上、より好ましくは1000N/mm以上、好ましくは5500N/mm以下、特に好ましくは5000N/mm以下である。
金属粒子の焼結体に含まれる金属は特に限定されない。例えば、金属粒子の焼結体に含まれる金属としては、金、銀、錫、銅、ゲルマニウム、インジウム、パラジウム、テルル、タリウム、ビスマス、亜鉛、ヒ素、セレン及びこれらの金属元素のうちの少なくとも1種の金属元素を含む合金からなる群より選ばれる1種以上を含むことが好ましい。この場合、金属原子含有粒子と、金属粒子の焼結体とがより接触しやすくなり、接続構造体の反りの発生及びクラックがさらに抑制され得る。金属粒子の焼結体に含まれる金属は、金、銀及び銅からなる群より選ばれる1種以上を含むことが特に好ましい。また、金属粒子の焼結体は、金属のみで形成されていてもよい。
接着層において、金属原子含有粒子は、金属粒子の焼結体中に埋め込まれるように存在している。特に金属原子含有粒子は、その表面の一部又は全体が金属粒子の焼結体と接触するようにして存在している。
具体的には、金属原子含有粒子と焼結体とは、化学結合を介して接触している。このような化学結合の種類は限定的ではないが、金属結合が挙げられる。特に、金属原子含有粒子の表面に存在する金属部又は突起に含まれている金属と、焼結体に含まれる金属とが固溶体を形成していることが好ましい。この場合、金属原子含有粒子と焼結体とがより強固に接触するので、接続構造体に応力が加えられたとしても、反りの発生及びクラックがより一層起こりにくくなる。
金属原子含有粒子の表面の一部が焼結体と接触していてもよいし、あるいは、金属原子含有粒子の表面の全部が焼結体と接触していてもよい。
具体的には、本実施形態の接続構造体にあっては、接着層の断面において、金属原子含有粒子の外周長さの5%以上が前記焼結体と接触している。これによって、金属原子含有粒子と焼結体とが強固に接触し、接続構造体に応力が加えられたとしても、反りの発生及びクラックがより起こりにくくなる。
金属原子含有粒子の表面積の観点から見た場合では、金属原子含有粒子の表面積全体の5%以上が、焼結体と接触していることが好ましい。
図6には、本実施形態の接続構造体における接着層50の断面構造を模式的に表している。接着層50は、金属原子含有粒子10と焼結体20を有している。金属原子含有粒子10は、少なくとも基材粒子11と金属部12とを有して形成されている。
図6(a)では、金属原子含有粒子10の外周の大部分(例えば、外周全長の5%以上が焼結体20に接触している。この形態であれば、接続構造体に応力が加えられたとしても、反りの発生及びクラックがより起こりにくい。
一方、図6(b)では、金属原子含有粒子10の外周の一部分(例えば、外周全長の5%未満)のみが焼結体20に接触しているだけで、金属原子含有粒子10の表面付近には多数のボイド9が形成されている。このような形態では、接続構造体に応力が加えられると、金属原子含有粒子10が変形し、その後、金属原子含有粒子10が元の形状に戻ろうとする力(回復力)が作用する。このように元の形状に戻る際に、ボイド9が多く形成されて空間が存在すると粒子の回復性が高くなるので、この回復力によって、接着層もしくは接続構造体を構成するその他の構成部材に亀裂が入ったり、反りが発生したりしやすくなる。
接着層の断面において、金属原子含有粒子の外周長さの10%以上が焼結体と接触していることが好ましく、50%以上が焼結体と接触していることがより好ましく、90%以上が焼結体と接触していることが特に好ましい。
接着層の断面において、金属原子含有粒子の外周が焼結体と接触していることについては、例えば、接着層の断面を透過型電子顕微鏡FE−TEM観察によって確認することができる。金属原子含有粒子と焼結体との接触は、例えば以下のように確認することができる。
まず、金属原子含有粒子の含有量が5重量%となるように、後述の焼結用材料に添加し、分散させて、焼結用ペースト(接合用組成物)を作製する。また、第1の接続対象部材として、接続面にNi/Auめっきが施されたパワー半導体素子を用意する。第2の接続対象部材として、接続面にCuめっきが施された窒化アルミニウム基板を用意する。第2の接続対象部材上に、上記焼結用ペーストを、約70μmの厚みとなるように塗布し、焼結用ペースト層を形成する。その後、焼結用ペースト層上に、上記第1の接続対象部材を積層して、積層体を得る。
次いで、得られた積層体を130℃のホットプレートで60秒間プレヒートし、その後、積層体を10MPaの圧力をかけて300℃で3分加熱することにより、焼結用ペーストに含まれている上記金属原子含有粒子を焼結させて、焼結物と金属原子含有粒子とを含む接続部を形成し、該焼結物により上記第1,第2の接続対象部材を接合して、接続構造体を得る。
次いで、得られた接続構造体を、Kulzer社製「テクノビット4000」に入れて硬化させ、接続構造体検査用埋め込み樹脂を作製する。その検査用埋め込み樹脂中の接続構造体の中心付近を通るように機械研磨し、イオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出す。
次いで、透過型電子顕微鏡FE−TEM(日本電子社製「JEM−2010FEF」)を用いて、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)により、金属原子含有粒子と焼結体との接触部分を線分析または、元素マッピングすることにより、金属成分の拡散状態を観察する。
上記金属の拡散状態を観察することにより、金属原子含有粒子の外周が焼結体と接触している様子を確認することができる。
また、上記金属成分の拡散状態のマッピングにより、金属原子含有粒子の外周と焼結体との接触割合を自動計算等で算出することができ、これにより接触割合を定量することもできる。
金属粒子の焼結体は、例えば、金属粒子を含む焼結用材料を所定の温度で焼結することで形成され得る。
焼結用材料に含まれる金属粒子は、金属単体の粒子であってもよいし、あるいは、金属化合物の粒子であってもよい。金属化合物は、金属原子と、該金属原子以外の原子とを含む化合物である。
金属化合物の具体例としては、金属酸化物、金属の炭酸塩、金属のカルボン酸塩及び金属の錯体等が挙げられる。金属化合物は、金属酸化物であることが好ましい。例えば、上記金属酸化物は、還元剤の存在下で接続時の加熱で金属粒子となった後に焼結する。上記金属酸化物は、金属粒子の前駆体である。金属のカルボン酸塩粒子としては、金属の酢酸塩粒子等が挙げられる。
金属粒子及び金属化合物に含まれる金属は、金、銀、錫、銅、ゲルマニウム、インジウム、パラジウム、テルル、タリウム、ビスマス、亜鉛、ヒ素、セレン及びこれらの金属元素のうちの少なくとも1種の金属元素を含む合金からなる群より選ばれる1種以上を含むことが好ましい。この場合、金属原子含有粒子と、金属粒子の焼結体とがより接触しやすくなり、接続構造体の反りの発生及びクラックがさらに抑制され得る。金属粒子の焼結体に含まれる金属は、金、銀及び銅からなる群より選ばれる1種以上を含むことが特に好ましい。銀粒子及び酸化銀粒子を用いた場合には、焼結体が金属原子含有粒子とより強固に接触しやすくなる。酸化銀としては、AgO及びAgOが挙げられる。
金属粒子の平均粒子径は、10nm以上、10μm以下であることが好ましい。また、接続対象部材の接続強度を高める観点から、平均粒子径の異なる2種以上の金属粒子を有することが好ましい。平均粒子径の異なる2種以上の金属粒子を有する場合、平均粒子径の小さい金属粒子の平均粒子径は10nm以上であることが好ましく、100nm以下であることが好ましい。平均粒子径の大きい金属粒子の平均粒子径は1μm以上であることが好ましく、10μm以下であることが好ましい。平均粒子径の小さい金属粒子の平均粒子径の大きい金属粒子に対する配合量の比は1/9以上、9以下であることが好ましい。なお、上記平均粒子径は、金属粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、観察された画像における任意に選択した50個の各粒子の最大径を算術平均することにより求められる。
金属粒子は、400℃未満の加熱で焼結することが好ましい。金属粒子が焼結する温度(焼結温度)は、より好ましくは350℃以下、好ましくは300℃以上である。上記金属粒子が焼結する温度が上記上限以下又は上記上限未満であると、焼結を効率的に行うことができ、更に焼結に必要なエネルギーを低減し、かつ環境負荷を小さくすることができる。
金属粒子が金属酸化物粒子である場合は、金属粒子を含む焼結用材料には還元剤が含まれることが好ましい。上記還元剤としては、アルコール類(アルコール性水酸基を有する化合物)、カルボン酸類(カルボキシ基を有する化合物)及びアミン類(アミノ基を有する化合物)等が挙げられる。上記還元剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アルコール類としては、アルキルアルコールが挙げられる。上記アルコール類の具体例としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール及びイコシルアルコール等が挙げられる。また、上記アルコール類としては、1級アルコール型化合物に限られず、2級アルコール型化合物、3級アルコール型化合物、アルカンジオール及び環状構造を有するアルコール化合物も使用可能である。さらに、上記アルコール類として、エチレングリコール及びトリエチレングリコールなど多数のアルコール基を有する化合物を用いてもよい。また、上記アルコール類として、クエン酸、アスコルビン酸及びグルコースなどの化合物を用いてもよい。
上記カルボン酸類としては、アルキルカルボン酸等が挙げられる。上記カルボン酸類の具体例としては、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、ノナデカン酸及びイコサン酸等が挙げられる。また、上記カルボン酸類は、1級カルボン酸型化合物に限られず、2級カルボン酸型化合物、3級カルボン酸型化合物、ジカルボン酸及び環状構造を有するカルボキシル化合物も使用可能である。
上記アミン類としては、アルキルアミン等が挙げられる。上記アミン類の具体例としては、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミン及びイコデシルアミン等が挙げられる。また、上記アミン類は分岐構造を有していてもよい。分岐構造を有するアミン類としては、2−エチルヘキシルアミン及び1,5−ジメチルヘキシルアミン等が挙げられる。上記アミン類は、1級アミン型化合物に限られず、2級アミン型化合物、3級アミン型化合物及び環状構造を有するアミン化合物も使用可能である。
上記還元剤は、アルデヒド基、エステル基、スルホニル基又はケトン基などを有する有機物であってもよく、カルボン酸金属塩などの有機物であってもよい。カルボン酸金属塩は金属粒子の前駆体としても用いられる一方で、有機物を含有しているために、金属酸化物粒子の還元剤としても用いられる。
金属粒子100重量部に対して、上記還元剤の含有量は、好ましくは1重量部以上、より好ましくは10重量部以上であり、好ましくは1000重量部以下、より好ましくは500重量部以下、更に好ましくは100重量部以下である。上記還元剤の含有量が上記下限以上であると、上記金属粒子をより一層緻密に焼結させることができる。
上記金属原子含有粒子の焼結温度(接続温度)よりも低い融点を有する還元剤を用いると、接続時に凝集し、接続部にボイドが生じやすくなる傾向がある。カルボン酸金属塩の使用により、該カルボン酸金属塩は接続時の加熱により融解しないため、ボイドが生じるのを抑制できる。なお、カルボン酸金属塩以外にも有機物を含有する金属化合物を還元剤として用いてもよい。
金属粒子を含む焼結用材料には、その他の材料が含まれていてもよい。例えば、焼結用材料には、樹脂成分が含まれていてもよい。樹脂成分が含まれている場合、接続構造体のクラックの発生、反りの発生及び接着層の剥離の発生が抑制される。
上記樹脂成分は特に限定されない。上記樹脂成分は、熱可塑性樹脂又は硬化性樹脂を含むことが好ましく、硬化性樹脂を含むことがより好ましい。上記硬化性樹脂としては、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂が挙げられる。上記光硬化性樹脂は、光硬化性樹脂及び光重合開始剤を含むことが好ましい。上記熱硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂及び熱硬化剤を含むことが好ましい。上記樹脂としては、例えば、公知のビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、金属粒子を含む焼結用材料には、分散媒が含まれていてもよい。分散媒としては、例えば、公知の溶剤等が挙げられる。
上記金属粒子を含む焼結用材料は、市販されている製品であってもよい。具体例としては、京セラケミカル社製「CT2700」、Heraeus社製「ASP295」、「ASP016」、「ASP043」、ヘンケル社製「LOCTITE ABLESTIK SSP2020」、ナミックス社製「H9890−6A」、ハリマ化成社製「NH−4000」、「NH−225D」、「NH−3000D」、化研テック社製「CM−3212」、「CR−3520」、日本スペリア社製「アルコナノ銀ペーストANP−1」等が挙げられる。
接着層において、金属原子含有粒子の含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。金属原子含有粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、接続構造体のクラック及び反りの発生がより一層抑えられる。
接着層において、金属粒子の含有量は、上記金属原子含有粒子の含有量よりも多いことが好ましく、例えば、10重量%以上多いことがより好ましく、20重量%以上多いことが更に好ましい。
接着層において、金属粒子の含有量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上であり、好ましくは98重量%以下、より好ましくは95重量%以下である。上記金属原子含有粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、接続構造体のクラック及び反りの発生がより一層抑えられる。
本実施形態の接続構造体の製造方法は特に限定されない。上記接続構造体の製造方法の一例としては、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に、金属原子含有粒子と、上述した焼結用材料との混合物を配置して積層体を形成し、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。これにより、積層体に含まれる金属粒子が焼結し、焼結体中に金属原子含有粒子が分散した接着層が形成され、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材とが接着層によって接続される。
特に、本実施形態の接続構造体では、接着層において金属原子含有粒子表面の大部分が焼結体と接触し、しかも、その接触が強固であるので、必ずしも加圧実装を要せず、いわゆる無加圧で実装することが可能となる。そのため、工程上有利に接続構造体を製造することができる。
上述した金属原子含有粒子は、接続構造体に含まれる接着層において、金属粒子の焼結体との接触面積を大きくすることができるので、上記接続構造体を組み立てるための材料として適している。よって、上記金属原子含有粒子によれば、反りの発生及びクラックが起こりにくい接続構造体を提供することができる。
また、上記金属原子含有粒子は接合用組成物の構成成分としても好適である。具体的に、上記金属原子含有粒子と、上述の焼結用の金属粒子とを組み合わせて接合用組成物を調製することができる。
上記接合用組成物は、金属原子含有粒子と、金属粒子とを含むので、接続構造体を組み立てるための材料として適している。具体的に接合用組成物を第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に塗布し、接合用組成物中の金属粒子を焼結させることで、金属原子含有粒子を含む接着層が形成され得る。
上記接合用組成物は、金属原子含有粒子と、金属粒子とを所定の配合量で混合することで調製することが可能である。例えば、上述の金属原子含有粒子と、金属粒子を含む焼結用材料とを混合することで接合用組成物を調製することができる。金属原子含有粒子と金属粒子との混合方法は特に限定されず、公知の混合方法を採用することができる。
接合用組成物において、金属原子含有粒子と、金属粒子との混合割合は特に限定的ではない。
例えば、接合用組成物の分散媒を除く成分100重量%中、金属原子含有粒子の含有量は好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。上記金属原子含有粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記金属粒子をより一層緻密に焼結させることができ、金属原子含有粒子の焼結体に対する接触面積が大きくなる。
また、接合用組成物の分散媒を除く成分100重量%中、金属粒子の含有量は好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上であり、好ましくは98重量%以下、より好ましくは95重量%以下である。上記金属粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記金属粒子をより一層緻密に焼結させることができる。
上記接合用組成物が樹脂成分を含む場合、接合用組成物の分散媒を除く成分100重量%中、上記樹脂成分の含有量は好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。上記樹脂成分の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記金属粒子をより一層緻密に焼結させることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の態様に限定されるものではない。
(実施例1)
基材粒子S1として、粒子径が3.0μmであるジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−203」)を用意した。
パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、10重量部の基材粒子S1を超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。次いで、基材粒子S1をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子S1の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子S1を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(A1)を得た。
懸濁液(A1)を、硫酸銅20g/L、及びエチレンジアミン四酢酸30g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(B1)を得た。
また、無電解銅めっき液として、硫酸銅250g/L、エチレンジアミン四酢酸150g/L、グルコン酸ナトリウム100g/L、及びホルムアルデヒド50g/Lを含む混合液を、アンモニアにてpH10.5に調整した銅めっき液(C1)を用意した。
また、無電解銀めっき液として、硝酸銀30g/L、コハク酸イミド100g/L、及びホルムアルデヒド20g/Lを含む混合液を、アンモニア水にてpH8.0に調整した銀めっき液(D1)を用意した。
55℃に調整した分散状態の粒子混合液(B1)に上記銅めっき液(C1)を徐々に滴下し、無電解銅めっきを行った。銅めっき液(C1)の滴下速度は30mL/分、滴下時間は30分間で、無電解銅めっきを行った。このようにして、樹脂粒子の表面に第1の金属部として銅金属部を備える粒子を含む粒子混合液(E1)を得た。
その後、粒子混合液(E1)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上に銅金属部が配置されている粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(F1)を得た。
次に、60℃に調整した分散状態の粒子混合液(F1)に上記銀めっき液(D1)を徐々に滴下し、無電解銀めっきを行った。銀めっき液(D1)の滴下速度は10mL/分、滴下時間は30分間で、無電解銀めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上に銅及び銀金属部(金属部全体の厚み:0.1μm)を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例2)
実施例1の基材粒子S1を用意した。また、実施例1の懸濁液(A1)と同様の懸濁液(A2)を用意した。
次に、金属ニッケル粒子スラリー(三井金属社製「2020SUS」、平均粒子径150nm)1重量部を3分間かけて上記懸濁液(A2)に添加し、芯物質が付着された基材粒子S1を含む懸濁液(B2)を得た。
懸濁液(B2)を、硫酸銅20g/L、及びエチレンジアミン四酢酸30g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(C2)を得た。
また、実施例1の銅めっき液(C1)と同様の銅めっき液(D2)を用意した。
また、実施例1の銀めっき液(D1)と同様の銀めっき液(E2)を用意した。
55℃に調整した分散状態の粒子混合液(C2)に上記銅めっき液(D2)を徐々に滴下し、無電解銅めっきを行った。銅めっき液(D2)の滴下速度は30mL/分、滴下時間は30分間で、無電解銅めっきを行った。このようにして、樹脂粒子の表面に第1の金属部として銅金属部が配置されており、表面に突起を有する金属部を備える粒子を含む粒子混合液(F2)を得た。
その後、粒子混合液(F2)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上に銅金属部が配置されており、表面に突起を有する金属部を備える粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(G2)を得た。
次に、60℃に調整した分散状態の粒子混合液(G2)に上記銀めっき液(E2)を徐々に滴下し、無電解銀めっきを行った。銀めっき液(E2)の滴下速度は10mL/分、滴下時間は30分間で、無電解銀めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上に銅及び銀金属部(突起が無い部分における金属部全体の厚み:0.1μm)が配置されており、表面に複数の突起を有する金属部を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例3)
金属ニッケル粒子スラリーをアルミナ粒子スラリー(平均粒子径150nm)に変更したこと以外は実施例2と同様にして、金属原子含有粒子を得た。
(実施例4)
金属ニッケル粒子スラリーを銅粒子スラリー(平均粒子径150nm)に変更したこと以外は実施例2と同様にして、金属原子含有粒子を得た。
(実施例5)
実施例1で得られた懸濁液(A1)を、硫酸ニッケル40ppm、クエン酸3ナトリウム2g/L、及びアンモニア水10g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(B5)を得た。
針状突起形成用めっき液として、硫酸銅100g/L、硫酸ニッケル10g/L、次亜リン酸ナトリウム100g/L、クエン酸3ナトリウム70g/L、ホウ酸10g/L、及び非イオン系界面活性剤としてポリエチレングリコール1000(分子量:1000)5mg/Lを含む混合液を、アンモニア水にてpH10.0に調整した無電解銅−ニッケル−リン合金めっき液である針状突起形成用めっき液(C5)を用意した。
また、無電解銀めっき液として、硝酸銀30g/L、コハク酸イミド100g/L、及びホルムアルデヒド20g/Lの混合液を、アンモニア水にてpH8.0に調整した銀めっき液(D5)を用意した。
70℃に調整した分散状態の粒子混合液(B5)に上記針状突起形成用めっき液(C5)を徐々に滴下し、針状突起を形成した。針状突起形成用めっき液(C5)の滴下速度は40mL/分、滴下時間は60分間で、無電解銅−ニッケル−リン合金めっきを行った(針状突起形成及び銅−ニッケル−リン合金めっき工程)。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、基材粒子S1の表面上に銅−ニッケル−リン合金金属部が配置されており、表面に凸部(析出突起)を有する金属部を備える粒子(E5)を得た。粒子(E5)を蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(F5)を得た。
その後、懸濁液(F5)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子Aの表面上に銅−ニッケル−リン合金金属部が配置されており、表面に針状凸部を有する金属部を備える粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(G5)を得た。
次に、60℃に調整した分散状態の粒子混合液(G5)に上記銀めっき液(D5)を徐々に滴下し、無電解銀めっきを行った。銀めっき液(D5)の滴下速度は10mL/分、滴下時間は30分間で、無電解銀めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上に銅−ニッケル−リン合金部及び銀金属部(突起が無い部分における金属部全体の厚み:0.1μm)が配置されており、表面に複数の針状突起を有する金属部を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例6)
実施例1で得られた懸濁液(A1)を、シアン化銀カリウム500ppm、シアン化カリウム10g/L、及び水酸化カリウム10g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(B6)を得た。
針状突起形成用めっき液として、シアン化銀カリウム80g/L、シアン化カリウム10g/L、ポリエチレングリコール1000(分子量:1000)20mg/L、チオ尿素50ppm、及びヒドラジン一水和物100g/Lを含む混合液を、水酸化カリウムにてpH7.5に調整した銀めっき液(C6)を用意した。
80℃に調整した分散状態の粒子混合液(B6)に上記無電解銀めっき液(C6)を徐々に滴下し、針状突起を形成した。無電解銀めっき液(C6)の滴下速度は10mL/分、滴下時間は60分間で、無電解銀めっきを行った(針状突起形成及び銀めっき工程)。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、樹脂粒子の表面に銀金属部(突起が無い部分における金属部全体の厚み:0.1μm)が配置されており、表面に複数の針状突起が形成された銀金属部を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例7)
実施例2で得られた懸濁液(B2)を、硫酸銅20g/L、及びエチレンジアミン四酢酸30g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(C7)を得た。
また、無電解銅めっき液として、硫酸銅300g/L、エチレンジアミン四酢酸150g/L、グルコン酸ナトリウム120g/L、及びホルムアルデヒド70g/Lを含む混合液を、アンモニアにてpH10.5に調整した銅めっき液(D7)を用意した。
55℃に調整した分散状態の粒子混合液(C7)に上記銅めっき液(D7)を徐々に滴下し、無電解銅めっきを行った。銅めっき液(D7)の滴下速度は30mL/分、滴下時間は30分間で、無電解銅めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、このようにして、基材粒子Aの表面上に銅金属部が配置されており、表面に凸部を有する金属部を備える粒子を含む粒子混合液(F7)を得た。
その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子Aの表面上に銅金属部(突起が無い部分における金属部全体の厚み:0.1μm)が配置されており、表面に複数の突起を有する金属部を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例8)
実施例2で得られた懸濁液(B2)を、硫酸銅20g/L、及びエチレンジアミン四酢酸30g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(C8)を得た。
また、無電解銅めっき液として、硫酸銅250g/L、エチレンジアミン四酢酸150g/L、グルコン酸ナトリウム100g/L、及びホルムアルデヒド50g/Lを含む混合液を、アンモニアにてpH10.5に調整した銅めっき液(D8)を用意した。
また、無電解錫めっき液として、塩化錫20g/L、ニトリロ三酢酸50g/L、チオ尿素2g/L、チオリンゴ酸1g/L、エチレンジアミン四酢酸7.5g/L、及び三塩化チタン15g/Lを含む混合液を、硫酸にてpH7.0に調整した錫めっき液(E8)を用意した。
55℃に調整した分散状態の粒子混合液(C8)に上記銅めっき液(D8)を徐々に滴下し、無電解銅めっきを行った。銅めっき液(D8)の滴下速度は30mL/分、滴下時間は30分間で、無電解銅めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、このようにして、基材粒子Aの表面上に銅金属部が配置されており、表面に凸部を有する金属部を備える粒子を含む粒子混合液(F8)を得た。
その後、粒子混合液(F8)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子Aの表面上に銅金属部を配置して、表面に凸部を有する金属部を備える粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(G8)を得た。
次に、60℃に調整した分散状態の粒子混合液(G8)に上記錫めっき液(E8)を徐々に滴下し、無電解錫めっきを行った。錫めっき液(E8)の滴下速度は10mL/分、滴下時間は30分間で、無電解錫めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子Aの表面上に銅及び錫金属部(突起が無い部分における金属部全体の厚み:0.1μm)が配置されており、表面に複数の突起を有する金属部を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例9)
実施例1で得られた懸濁液(A1)を、硫酸ニッケル25g/L、硝酸タリウム15ppm及び硝酸ビスマス10ppmを含む溶液中に入れ、粒子混合液(B9)を得た。
また、硫酸ニッケル100g/L、次亜リン酸ナトリウム40g/L、クエン酸ナトリウム15g/L、硝酸タリウム25ppm、及び硝酸ビスマス10ppmを含むニッケルめっき液(C9)(pH5.5)を用意した。
また、無電解置換金めっき液として、シアン化金カリウム10g/L、クエン酸ナトリウム20g/L、エチレンジアミン四酢酸3.0g/L、及び水酸化ナトリウム20g/Lを含む金めっき液(D9)(pH9.0)を用意した。
50℃に調整した分散状態の粒子混合液(B9)に上記ニッケルめっき液(C9)を徐々に滴下し、無電解ニッケルめっきを行った。ニッケルめっき液(C8)の滴下速度は12.5mL/分、滴下時間は30分間で、無電解ニッケルめっきを行った(Niめっき工程)。このようにして、樹脂粒子の表面に第1の金属部としてニッケル金属部を備える粒子を含む粒子混合液(E9)を得た。
その後、粒子混合液(E9)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子Aの表面上にニッケル金属部が配置されている粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(F9)を得た。
次に、60℃に調整した分散状態の粒子混合液(F9)に上記金めっき液(D9)を徐々に滴下し、無電解置換金めっきを行った。金めっき液(D9)の滴下速度は2mL/分、滴下時間は45分間で、無電解置換金めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子Aの表面上にニッケル及び金金属部(金属部全体の厚み:0.05μm)を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例10)
実施例1の基材粒子S1を用意した。過マンガン酸カリウム10重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、10重量部の基材粒子S1を超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。基材粒子S1の表面上には凹部を有していた。
次に、パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、10重量部の基材粒子S1を、超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。次いで、基材粒子S1をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子S1の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子Aを十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(A10)を得た。実施例1において、懸濁液(A1)の代わりに懸濁液(A10)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、金属原子含有粒子を得た。
(実施例11)
実施例1の基材粒子S1を用意した。過マンガン酸カリウム10重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、10重量部の基材粒子S1を超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。基材粒子S1の表面上には凹部を有していた。
次に、パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、10重量部の基材粒子S1を、超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。次いで、基材粒子S1をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子S1の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子Aを十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(A11)を得た。
次に、金属ニッケル粒子スラリー(三井金属社製「2020SUS」、平均粒子径150nm)1重量部を3分間かけて上記懸濁液(A11)に添加し、芯物質が付着された基材粒子Aを含む懸濁液(B11)を得た。
懸濁液(B11)を、硫酸銅5g/L、及びエチレンジアミン四酢酸8g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(C11)を得た。
また、無電解銅めっき液として、硫酸銅50g/L、エチレンジアミン四酢酸30g/L、グルコン酸ナトリウム20g/L、及びホルムアルデヒド10g/Lを含む混合液を、アンモニアにてpH10.5に調整した銅めっき液(D11)を用意した。
また、無電解銀めっき液として、硝酸銀6g/L、コハク酸イミド20g/L、及びホルムアルデヒド5g/Lを含む混合液を、アンモニア水にてpH8.0に調整した銀めっき液(E11)を用意した。
55℃に調整した分散状態の粒子混合液(C11)に上記銅めっき液(D11)を徐々に滴下し、無電解銅めっきを行った。銅めっき液(D11)の滴下速度は5mL/分、滴下時間は40分間で、無電解銅めっきを行った。このようにして、樹脂粒子の表面に第1の金属部として銅金属部が配置されており、表面に突起を有する金属部を備える粒子を含む粒子混合液(F11)を得た。
その後、粒子混合液(F11)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上に銅金属部が配置されており、表面に突起を有する金属部を備える粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(G11)を得た。
次に、60℃に調整した分散状態の粒子混合液(G11)に上記銀めっき液(E11)を徐々に滴下し、無電解銀めっきを行った。銀めっき液(E11)の滴下速度は5mL/分、滴下時間は15分間で、無電解銀めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上に凹部及び銅及び銀金属部(突起が無い部分における金属部全体の厚み:0.01μm)が配置されており、表面に複数の突起を有する金属部を備える金属原子含有粒子を得た。
(実施例12)
実施例1の基材粒子S1を用意した。クロム酸カリウム10重量%を含む酸溶液100重量部に、10重量部の基材粒子S1を超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。基材粒子S1の表面上には凹部を有していた。
次に、パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、10重量部の基材粒子S1を、超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。次いで、基材粒子S1をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子S1の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子Aを十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(A12)を得た。
次に、金属ニッケル粒子スラリー(三井金属社製「2020SUS」、平均粒子径150nm)1重量部を3分間かけて上記懸濁液(A12)に添加し、芯物質が付着された基材粒子Aを含む懸濁液(B12)を得た。
実施例2において、懸濁液(B2)の代わりに懸濁液(B12)を使用したこと以外は実施例2と同様にして、金属原子含有粒子を得た。
(実施例13)
1.シリコーンオリゴマーの作製
温浴槽内に設置した100mlのセパラブルフラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン1重量部と、0.5重量%p−トルエンスルホン酸水溶液20重量部とを入れた。40℃で1時間撹拌した後、炭酸水素ナトリウム0.05重量部を添加した。その後、ジメトキシメチルフェニルシラン10重量部、ジメチルジメトキシシラン49重量部、トリメチルメトキシシラン0.6重量部、及びメチルトリメトキシシラン3.6重量部を添加し、1時間撹拌を行った。その後、10重量%水酸化カリウム水溶液1.9重量部を添加して、85℃まで昇温してアスピレーターで減圧しながら、10時間撹拌、反応を行った。反応終了後、常圧に戻し40℃まで冷却して、酢酸0.2重量部を添加し、12時間以上分液漏斗内で静置した。二層分離後の下層を取り出して、エバポレーターにて精製することでシリコーンオリゴマーを得た。
2.シリコーン粒子材料(有機ポリマーを含む)の作製
得られたシリコーンオリゴマー30重量部に、tert−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート(重合開始剤、日油社製「パーブチルO」)0.5重量部を溶解させた溶解液Aを用意した。また、イオン交換水150重量部に、ラウリル硫酸トリエタノールアミン塩40重量%水溶液(乳化剤)0.8重量部とポリビニルアルコール(重合度:約2000、けん化度:86.5〜89モル%、日本合成化学社製「ゴーセノールGH−20」)の5重量%水溶液80重量部とを混合して、水溶液Bを用意した。温浴槽中に設置したセパラブルフラスコに、上記溶解液Aを入れた後、上記水溶液Bを添加した。その後、Shirasu Porous Glass(SPG)膜(細孔平均径約1μm)を用いることで、乳化を行った。その後、85℃に昇温して、9時間重合を行った。重合後の粒子の全量を遠心分離により水洗浄し、凍結乾燥を行った。乾燥後、粒子の凝集体が目的の比(平均2次粒子径/平均1次粒子径)になるまでボールミルにて粉砕して、粒子径が3.0μmのシリコーン粒子(基材粒子S2)を得た。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S2に変更したこと以外は実施例2と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例14)
シリコーンオリゴマーの代わりに両末端アクリルシリコーンオイル(信越化学工業社製「X−22−2445」)を用いたこと以外は、実施例13と同様の方法で粒子径が3.0μmのシリコーン粒子(基材粒子S3)を得た。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S3に変更したこと以外は実施例2と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例15)
基材粒子S1と粒子径のみが異なる、粒子径が2.0μmである基材粒子S4を用意した。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S4に変更したこと以外は実施例2と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例16)
基材粒子S1と粒子径のみが異なる、粒子径が10.0μmである基材粒子S5を用意した。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S5に変更したこと以外は実施例2と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例17)
基材粒子S1と粒子径のみが異なる、粒子径が35.0μmである基材粒子S6を用意した。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S6に変更したこと以外は実施例1と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例18)
基材粒子S1を実施例17の上記基材粒子S6に変更したこと以外は実施例8と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例19)
エチレングリコールジメタクリレート100gと、イソボルニルアクリレート800gと、シクロヘキシルメタクリレート100gと、過酸化ベンゾイル35gとを混合し、均一に溶解させて、モノマー混合液を得た。5kgのポリビニルアルコール1重量%水溶液を作製し、反応釜にて入れた。この中に前述したモノマー混合液を入れ、2〜4時間攪拌することで、モノマーの液滴が所定の粒子径になるように、粒子径を調整した。この後90℃の窒素雰囲気下で9時間反応を行い、粒子を得た。得られた粒子を熱水にて数回洗浄した後、分級操作を行い、平均粒子径が35.0μmの基材粒子S7を得た。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S7に変更したこと以外は実施例1と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例20)
基材粒子S1を実施例19の基材粒子S7に変更したこと以外は実施例9と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(実施例21)
実施例19の基材粒子S7と粒子径のみが異なる、粒子径が50.0μmである基材粒子S8を用意した。上記基材粒子S7を上記基材粒子S8に変更したこと以外は、実施例1と同様にして金属部を形成して、金属原子含有粒子を得た。
(比較例1)
基材粒子S1として、粒子径が3.0μmであるジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−203」)を用意した。
(比較例2)
パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、10重量部の上記基材粒子S1を、超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子S1を取り出した。次いで、基材粒子S1をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子S1の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子S1を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(a1)を得た。
懸濁液(a1)を、硫酸ニッケル50g/L、硝酸タリウム30ppm及び硝酸ビスマス20ppmを含む溶液中に入れ、粒子混合液(b1)を得た。
また、硫酸ニッケル200g/L、次亜リン酸ナトリウム85g/L、クエン酸ナトリウム30g/L、硝酸タリウム50ppm、及び硝酸ビスマス20ppmを含むニッケルめっき液(c1)(pH6.5)を用意した。
50℃に調整した分散状態の粒子混合液(b1)に上記ニッケルめっき液(c1)を徐々に滴下し、無電解ニッケルめっきを行った。ニッケルめっき液(c1)の滴下速度は25mL/分、滴下時間は60分間で、無電解ニッケルめっきを行った(Niめっき工程)。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上にニッケル−リン金属部が配置されており、表面に突起を有する金属部を備える金属部を備える金属原子含有粒子(金属部全体の厚み:0.1μm)を得た。
(比較例3)
金属ニッケル粒子スラリー(三井金属社製「2020SUS」、平均粒子径150nm)1gを3分間かけて比較例1と同様の懸濁液(a1)に添加し、芯物質が付着された基材粒子S1を含む懸濁液(b2)を得た。
懸濁液(b2)を、硫酸ニッケル50g/L、硝酸タリウム30ppm及び硝酸ビスマス20ppmを含む溶液中に入れ、粒子混合液(c2)を得た。
また、硫酸ニッケル200g/L、次亜リン酸ナトリウム85g/L、クエン酸ナトリウム30g/L、硝酸タリウム50ppm、及び硝酸ビスマス20ppmを含むニッケルめっき液(d2)(pH6.5)を用意した。
50℃に調整した分散状態の粒子混合液(c2)に上記ニッケルめっき液(d2)を徐々に滴下し、無電解ニッケルめっきを行った。ニッケルめっき液(d2)の滴下速度は25mL/分、滴下時間は60分間で、無電解ニッケルめっきを行った(Niめっき工程)。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子Aの表面上にニッケル−リン金属部が配置されており、表面に突起を有する金属部を備える金属部を備える金属原子含有粒子(突起が無い部分における金属部全体の厚み:0.1μm)を得た。
(評価方法)
(1)突起の高さの測定
得られた金属原子含有粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、金属原子含有粒子検査用埋め込み樹脂を作製した。その検査用埋め込み樹脂中に分散した金属原子含有粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出した。
そして、電界放射型透過電子顕微鏡(FE−TEM)(日本電子社製「JEM−ARM200F」)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、20個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子の突起を観察した。得られた金属原子含有粒子における突起の高さを計測し、それらを算術平均して突起の平均高さとした。
(2)突起の基部の平均径の測定
得られた金属原子含有粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、金属原子含有粒子検査用埋め込み樹脂を作製した。その検査用埋め込み樹脂中に分散した金属原子含有粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出した。
そして、電界放射型透過電子顕微鏡(FE−TEM)(日本電子社製「JEM−ARM200F」)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、20個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子の突起を観察した。得られた金属原子含有粒子における突起の基部径を計測し、それを算術平均して突起の基部の平均径とした。
(3)突起の形状の観察
走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、画像倍率を25000倍に設定し、20個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子の突起を観察し、全ての突起の属する形状の種類を調査した。
(4)突起が無い部分における金属部全体の厚みの測定
得られた金属原子含有粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、金属原子含有粒子検査用埋め込み樹脂を作製した。その検査用埋め込み樹脂中に分散した金属原子含有粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出した。
そして、電界放射型透過電子顕微鏡(FE−TEM)(日本電子社製「JEM−ARM200F」)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、20個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子の突起が無い部分における金属部を観察した。得られた金属原子含有粒子における突起が無い部分における金属部全体の厚みを計測し、それを算術平均して突起が無い部分における金属部全体の厚みとした。
(4−1)金属原子含有粒子の面積に対する突起部分の占有面積割合の測定
走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、画像倍率を6000倍に設定し、20個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子を撮影した。その後、FE−SEM写真を市販の画像解析ソフトにより解析した。
平坦化等の画像処理を施した後、突起部分の面積を求め、金属原子含有粒子の面積に対する突起部分の面積の割合を20個の金属原子含有粒子について求めて、平均値を占有面積割合とした。
(5)金属部の全体におけるニッケルの平均含有量
60%硝酸5mLと37%塩酸10mLとの混合液に、金属原子含有粒子5gを加え、導電層を完全に溶解させ、溶液を得た。得られた溶液を用いて、ニッケルの含有量をICP−MS分析器(日立製作所社製)により分析した。
(6)基材粒子の表面部分の凹部の深さ測定
得られた金属原子含有粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、金属原子含有粒子検査用埋め込み樹脂を作製した。その検査用埋め込み樹脂中に分散した金属原子含有粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出した。
そして、電界放射型透過電子顕微鏡(FE−TEM)(日本電子社製「JEM−ARM200F」)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、50個の金属原子含有粒子を無作為に選択し、それぞれの金属原子含有粒子の基材粒子の表面部分における凹部を観察した。得られた金属原子含有粒子における基材粒子の表面部分の凹部の深さを計測し、それを算術平均して基材粒子の表面部分の凹部の深さとした。
(7)金属原子含有粒子の圧縮弾性率(10%K値)
得られた金属原子含有粒子の上記圧縮弾性率(10%K値)を、23℃の条件で、微小圧縮試験機(フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」)を用いて測定し、10%K値を求めた。
(8)加圧実装における接続構造体A1での金属原子含有粒子の外周部と前記焼結体との接触割合の測定
得られた金属原子含有粒子を含有量が5重量%となるように、日本スペリア社製「ANP−1」(銀ペースト)に添加し、分散させて、焼結用ペースト(接合用組成物)を作製した。
第1の接続対象部材として、接続面にNi/Auめっきが施されたパワー半導体素子を用意した。第2の接続対象部材として、接続面にCuめっきが施された窒化アルミニウム基板を用意した。
第2の接続対象部材上に、上記焼結用ペーストを、約70μmの厚みとなるように塗布し、焼結用ペースト層を形成した。その後、焼結用ペースト層上に、上記第1の接続対象部材を積層して、積層体を得た。
得られた積層体を130℃のホットプレートで60秒間プレヒートし、その後、積層体を10MPaの圧力をかけて300℃で3分加熱することにより、焼結用ペーストに含まれている上記金属原子含有粒子を焼結させて、焼結物と金属原子含有粒子とを含む接続部を形成し、該焼結物により上記第1,第2の接続対象部材を接合して、接続構造体A1を得た。
得られた接続構造体A1を、Kulzer社製「テクノビット4000」に入れて硬化させ、接続構造体検査用埋め込み樹脂を作製した。その検査用埋め込み樹脂中の接続構造体A1の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出した。
透過型電子顕微鏡FE−TEM(日本電子社製「JEM−2010FEF」)を用いて、エネルギー分散型X線分析装置(堀場製作所社製:「EX−470」)により、金属原子含有粒子と焼結体との接触部分を元素マッピングすることにより、金属の拡散状態を観察した。
上記金属の拡散状態のマッピングにより、前記金属原子含有粒子の外周と前記焼結体との接触割合を算出した。
[接触割合の判定基準]
○○○:接触割合が80%を超え、100%以下。
○○:接触割合が50%を超え、80%以下。
○:接触割合が30%を超え、50%以下。
△:接触割合が5%以上、30%以下。
×:接触割合が5%未満。
(9)接続構造体A1におけるパワー半導体素子の平坦度
上記(8)の評価で得られた接続構造体A1のパワー半導体素子の平坦度を高精度レーザー変位計(株式会社キーエンス社製:LK-G5000)にて、最大変位量と最低変位量を測定した。得られた測定値から、上記平坦度を下記式により求めた。
平坦度(μm)=最大変位量(μm)−最低変位量(μm)
[平坦度の判定基準]
○○○:平坦度が0.5μm以下。
○○:平坦度が0.5μmを超え、1μm以下。
○:平坦度が1μmを超え、5μm以下。
△:平坦度が5μmを超え、10μm以下。
×:平坦度が10μmを超える。
(10)接続構造体A1における接続信頼性
上記(8)の評価で得られた接続構造体A1を、冷熱衝撃試験機(エスペック社製:TSA−101S−W)に投入し、最低温度−40℃で保持時間30分、最高温度200℃で保持時間30分の処理条件を1サイクルとして3000サイクル後にせん断強度試験機(レスカ社製:STR−1000)で接合強度測定を行った。
[接続信頼性の判定基準]
○○○:接合強度が50MPaを超える。
○○:接合強度が40MPaを超え、50MPa以下。
○:接合強度が30MPaを超え、40MPa以下。
△:接合強度が20MPaを超え、30MPa以下。
×:接合強度が20MPa以下。
(11)無加圧実装における接続構造体A2での金属原子含有粒子の外周部と前記焼結体との接触割合の測定
得られた金属原子含有粒子を含有量が5重量%となるように、日本スペリア社製「ANP−1」(銀ペースト)に添加し、分散させて、焼結用ペースト(接合用組成物)を作製した。
第1の接続対象部材として、接続面にNi/Auめっきが施されたパワー半導体素子を用意した。第2の接続対象部材として、接続面にCuめっきが施された窒化アルミニウム基板を用意した。
第2の接続対象部材上に、上記焼結銀ペーストを、約70μmの厚みとなるように塗布し、焼結用ペースト層を形成した。その後、焼結用ペースト層上に、上記第1の接続対象部材を積層して、積層体を得た。
得られた積層体を窒素雰囲気のリフロー炉に入れ、その後、積層体を昇温速度10℃/分、ピーク温度250℃、60分加熱することにより、焼結用ペーストに含まれている上記金属原子含有粒子を焼結させて、焼結物と金属原子含有粒子とを含む接続部を形成し、該焼結物により上記第1,第2の接続対象部材を接合して、接続構造体A2を得た。
得られた接続構造体A2を、Kulzer社製「テクノビット4000」に入れて硬化させ、接続構造体検査用埋め込み樹脂を作製した。その検査用埋め込み樹脂中の接続構造体の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、金属原子含有粒子の断面を切り出した。
透過型電子顕微鏡FE−TEM(日本電子社製「JEM−2010FEF」)を用いて、エネルギー分散型X線分析装置(堀場製作所社製:「EX−470」)により、金属原子含有粒子と焼結体との接触部分を元素マッピングすることにより、金属の拡散状態を観察した。
上記金属の拡散状態のマッピングにより、前記金属原子含有粒子の外周と前記焼結体との接触割合を算出した。
[接触割合の判定基準]
○○○:接触割合が80%を超え、100%以下。
○○:接触割合が50%を超え、80%以下。
○:接触割合が30%を超え、50%以下。
△:接触割合が5%以上、30%以下。
×:接触割合が5%未満。
(12)接続構造体A2におけるパワー半導体素子の平坦度
上記(11)の評価で得られた接続構造体A2のパワー半導体素子の平坦度を高精度レーザー変位計(株式会社キーエンス社製:LK-G5000)にて、最大変位量と最低変位量を測定した。得られた測定値から、上記平坦度を下記式により求めた。
平坦度(μm)=最大変位量(μm)−最低変位量(μm)
[平坦度の判定基準]
○○○:平坦度が0.5μm以下。
○○:平坦度が0.5μmを超え、1μm以下。
○:平坦度が1μmを超え、5μm以下。
△:平坦度が5μmを超え、10μm以下。
×:平坦度が10μmを超える。
(13)接続構造体A2における接続信頼性
上記(11)の評価で得られた接続構造体A2を、冷熱衝撃試験機(エスペック社製:TSA−101S−W)に投入し、最低温度−40℃で保持時間30分、最高温度200℃で保持時間30分の処理条件を1サイクルとして3000サイクル後にせん断強度試験機(レスカ社製:STR−1000)で接合強度測定を行った。
[接続信頼性の判定基準]
○○○:接合強度が40MPaを超える。
○○:接合強度が30MPaを超え、40MPa以下。
○:接合強度が20MPaを超え、30MPa以下。
△:接合強度が10MPaを超え、20MPa以下。
×:接合強度が10MPa以下。
Figure 2017222010
表1には、各実施例及び比較例で得られた金属原子含有粒子を用いて得られた接続構造体A1及び接続構造体A2の性能評価の結果を示す。
各実施例で得られた金属原子含有粒子を用いて得られた接続構造体A1及び接続構造体A2では、平坦度及び接続信頼性がいずれも優れていることから、反りの発生及びクラックが抑制されていることがわかる。特に、無加圧の条件で製作した接続構造体A2であっても、優れた性能を有していることが示された。
A:接続構造体
10:金属原子含有粒子
11:基材粒子
12:金属部
12a:第1の金属部
12b:第2の金属部
13:突起
14:凹部
20:焼結体
50:接着層

Claims (11)

  1. 金属原子含有粒子と、金属粒子の焼結体とを含む接着層を備えた接続構造体であって、
    前記金属原子含有粒子と前記焼結体とは化学結合を介して接触しており、
    前記接着層の断面において、前記金属原子含有粒子の外周長さの5%以上が前記焼結体と接触している、接合構造体。
  2. 前記金属原子含有粒子は、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された金属部とを備える、請求項1に記載の接続構造体。
  3. 前記金属部が外表面に複数の突起を有する、請求項2に記載の接続構造体。
  4. 前記突起の基部の平均径が、3nm以上、5000nm以下である、請求項3に記載の接続構造体。
  5. 前記突起の平均高さが、1nm以上、1000nm以下である、請求項3又は4に記載の接続構造体。
  6. 前記金属部の外表面の全表面積100%中、前記突起が30%以上を占める、請求項3〜5のいずれか1項に記載の接続構造体。
  7. 前記金属部はニッケル、クロム、白金及びロジウムの全量が、前記金属部の総質量に対して30質量%以下である、請求項2〜6のいずれか1項に記載の接続構造体。
  8. 前記金属部が、金、銀、錫、銅、ゲルマニウム、インジウム、パラジウム、テルル、タリウム、ビスマス、亜鉛、ヒ素、セレン、及び、これらの金属元素のうちの少なくとも1種の金属元素を含む合金、からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項2〜7のいずれか1項に記載の接続構造体。
  9. 前記基材粒子の表面には複数の凹部が形成されている、請求項2〜8のいずれか1項に記載の接続構造体。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の接続構造体に用いられる金属原子含有粒子。
  11. 請求項10に記載の金属原子含有粒子と、金属粒子とを含む、接合用組成物。
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