WO2012115076A1 - 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体 - Google Patents

導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体 Download PDF

Info

Publication number
WO2012115076A1
WO2012115076A1 PCT/JP2012/054050 JP2012054050W WO2012115076A1 WO 2012115076 A1 WO2012115076 A1 WO 2012115076A1 JP 2012054050 W JP2012054050 W JP 2012054050W WO 2012115076 A1 WO2012115076 A1 WO 2012115076A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
conductive
conductive particles
layer
particles
nickel
Prior art date
Application number
PCT/JP2012/054050
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
暁舸 王
嘉代 長谷川
佐原 敬
Original Assignee
積水化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 積水化学工業株式会社 filed Critical 積水化学工業株式会社
Priority to JP2012512109A priority Critical patent/JP5114607B2/ja
Priority to CN201280002349.8A priority patent/CN103069504B/zh
Priority to KR1020127028544A priority patent/KR101232433B1/ko
Publication of WO2012115076A1 publication Critical patent/WO2012115076A1/ja

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/20Conductive material dispersed in non-conductive organic material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/02Contact members
    • H01R13/03Contact members characterised by the material, e.g. plating, or coating materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/02Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of metals or alloys
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/48Arrangements for conducting electric current to or from the solid state body in operation, e.g. leads, terminal arrangements ; Selection of materials therefor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L24/00Arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies; Methods or apparatus related thereto
    • H01L24/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L24/26Layer connectors, e.g. plate connectors, solder or adhesive layers; Manufacturing methods related thereto
    • H01L24/28Structure, shape, material or disposition of the layer connectors prior to the connecting process
    • H01L24/29Structure, shape, material or disposition of the layer connectors prior to the connecting process of an individual layer connector
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/151Die mounting substrate
    • H01L2924/156Material
    • H01L2924/15786Material with a principal constituent of the material being a non metallic, non metalloid inorganic material
    • H01L2924/15788Glasses, e.g. amorphous oxides, nitrides or fluorides

Abstract

 過酷な条件に晒されても、電極間の導通を良好に維持するとともに、接続構造体における不測の誤動作をも抑制する導電性粒子及び導電性粒子の製造方法を提供する。 本発明に係る導電性粒子1は、基材粒子2と、該基材粒子2の表面上に設けられた導電層3を備える。導電層3は、基材粒子2の表面上に設けられたニッケル層11を有する。ニッケル層11全体におけるアルカリ金属の含有量は0μg/gを超える。ニッケル層11の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量は、80μg/g以下である。本発明に係る導電性粒子の製造方法では、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度(mol/L)が、上記無電解めっき液中のニッケルイオン濃度(mol/L)の4倍以下であるときに、無電解めっき反応を終了させて、導電性粒子1を得る。

Description

導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体
 本発明は、例えば、電極間の接続に使用できる導電性粒子に関し、より詳細には、基材粒子と、該基材粒子の表面上に設けられた導電層とを有する導電性粒子に関する。また、本発明は、上記導電性粒子の製造方法、並びに上記導電性粒子を用いた異方性導電材料及び接続構造体に関する。
 異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。これらの異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。
 上記異方性導電材料は、ICチップとフレキシブルプリント回路基板との接続、及びICチップとITO電極を有する回路基板との接続等に使用されている。例えば、ICチップの電極と回路基板の電極との間に異方性導電材料を配置した後、加熱及び加圧することにより、これらの電極を電気的に接続できる。
 上記異方性導電材料に用いられる導電性粒子の一例として、下記の特許文献1には、樹脂微粒子と、該樹脂微粒子の表面上に無電解メッキにより形成された金属被覆層とを有する導電性粒子が開示されている。ここでは、導電性粒子1gの金属被覆層を剥離して粉砕した粉砕物を蒸留水100mL中に分散し、連続抽出器に入れて10時間煮沸し、抽出液を得た後、該抽出液を0.1μmのメンブランフィルターで濾過した溶液中に含まれるイオン量が規定されている。具体的には、導電性粒子1g当たりのハロゲンイオンの含有量が30μg以下であり、かつアルカリ金属イオンの含有量が50μg以下であることが規定されている。
特開2004-14409号公報
 電子機器などで電極間の接続に用いられる導電性粒子には、過酷な環境下で使用されても、熱劣化し難いことが求められている。すなわち、導電性粒子により接続された電極間の導通信頼性が充分に確保されることが求められている。
 特許文献1では、導電性粒子1g当たりのハロゲンイオンの含有量及びアルカリ金属イオンの含有量が上記上限以下であることにより、高温高湿下や長期の連続使用などの過酷な条件下においても金属被覆層が腐食せず、導電性が低下し難いこと、並びに対向電極や半導体素子に対して腐食・劣化等の影響が少なくなることが記載されている。
 特許文献1に記載の導電性粒子を電極間の接続に用いて、接続構造体を形成した場合には、該接続構造体が高温高湿下に晒されたときに、電極間の導通性の低下をある程度抑制できる。一方で、高温高湿下で導電性粒子由来の微量イオンの溶出をより一層抑制可能な導電性粒子の開発が求められている。例えば、導電性粒子を用いた接続構造体において、不測の誤作動を十分に抑制可能な導電性粒子の開発が求められている。
 また、特許文献1に記載の導電性粒子を用いて異方性導電材料を製造する際に、導電性粒子がバインダー樹脂の硬化性に悪影響を及ぼすことがある。すなわち、異方性導電材料を電極間の接続に用いて所定の条件で熱硬化させる際に、熱圧着時の加熱でも十分な硬化性が得られず、所望の硬化特性が得られなくなる場合がある。
 本発明の目的は、電極間を接続して接続構造体を形成した場合に、該接続構造体が高温高湿下などの過酷な条件に晒されても、電極間の導通を良好に維持するとともに、接続構造体における不測の誤動作をも抑制する導電性粒子、該導電性粒子の製造方法並びに該導電性粒子を用いた異方性導電材料及び接続構造体を提供することである。
 また、本発明の限定的な目的は、異方性導電材料を構成するために、導電性粒子とバインダー樹脂とを配合して共存させても、導電性粒子に起因するバインダー樹脂の硬化阻害が生じ難い導電性粒子、、該導電性粒子の製造方法並びに該導電性粒子を用いた異方性導電材料及び接続構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材粒子と導電層とを備え、該導電層が、該基材粒子の表面上に設けられたニッケル層を有し、上記ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、かつ上記ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量が、80μg/g以下である、導電性粒子が提供される。
 本発明に係る導電性粒子の他の特定の局面では、上記ニッケル層は、ニッケル塩とアルカリ金属含有還元剤とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応により形成されたニッケル層である。
 本発明に係る導電性粒子のさらに他の特定の局面では、上記アルカリ金属がナトリウムを含む。
 本発明に係る導電性粒子のさらに他の特定の局面では、上記ニッケル層が、ニッケル塩と次亜リン酸ナトリウムとを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応により形成されたニッケル層である。
 本発明に係る導電性粒子の別の特定の局面では、上記導電層は、上記ニッケル層の表面上に設けられた金属層をさらに有する。
 本発明に係る導電性粒子の他の特定の局面では、導電性粒子は、上記導電層の外表面に突起を有する。
 本発明に係る導電性粒子の別の特定の局面では、上記導電層の表面上に配置された絶縁性物質がさらに備えられる。
 本発明に係る導電性粒子のさらに別の特定の局面では、上記絶縁性物質が絶縁性粒子である。
 本発明に係る導電性粒子の他の特定の局面では、上記ニッケル層全体における上記アルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、50μg/g以下である。
 また、本発明の広い局面によれば、基材粒子の表面上に、ニッケル塩とアルカリ金属含有還元剤とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応によりニッケル層を形成する工程を備え、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度(mol/L)が、上記無電解めっき液中のニッケルイオン濃度(mol/L)の4倍以下であるときに、無電解めっき反応を終了させることにより、上記ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、かつ上記ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量が80μg/g以下である導電性粒子を得る、導電性粒子の製造方法が提供される。
 本発明に係る導電性粒子の製造方法のある特定の局面では、上記アルカリ金属がナトリウムを含む。
 本発明に係る導電性粒子の製造方法の他の特定の局面では、上記無電解めっき液として、ニッケル塩と次亜リン酸ナトリウムとを含む無電解めっき液が用いられる。
 本発明に係る導電性粒子の製造方法の他の特定の局面では、上記ニッケル層全体における上記アルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、50μg/g以下である導電性粒子を得る。
 本発明に係る異方性導電材料は、本発明に従って構成された導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。
 本発明に係る接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、該第1,第2の接続対象部材を電気的に接続している接続部とを備え、該接続部が本発明に従って構成された導電性粒子により形成されているか、又は該導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている。
 本発明に係る導電性粒子は、基材粒子と導電層とを備え、該導電層が該基材粒子の表面上に設けられたニッケル層を有し、上記ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、かつ上記ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量が、80μg/g以下であるので、導電性粒子を電極間の接続に用いた接続構造体が高温高湿下などの過酷な条件に晒された場合に、導電性粒子由来の溶出イオンを抑制できる。従って、接続構造体の動作信頼性を高めることができる。
 本発明に係る導電性粒子の製造方法では、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度(mol/L)が、上記無電解めっき液中のニッケルイオン濃度(mol/L)の4倍以下であるときに、無電解めっき反応を終了させることにより、上記ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、かつ上記ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量が80μg/g以下である導電性粒子を得るので、上記接続構造体が高温高湿下などの過酷な条件に晒された場合に、導電性粒子由来の溶出イオンを抑制でき、接続構造体の動作信頼性を高めることができる導電性粒子を得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の他の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す正面断面図である。
 以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより本発明を明らかにする。
 図1は、本発明の一実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
 図1に示す導電性粒子1は、基材粒子2と導電層3とを備える。導電層3は、基材粒子2の表面上に設けられている。
 また、導電層3は、基材粒子2の表面上に設けられたニッケル層11と、ニッケル層11の表面上に設けられた金属層12とを有する。導電性粒子1は、導電層3の表面上に配置された絶縁性物質をさらに備えていてもよい。金属層12は設けられていなくてもよい。但し、低抵抗性の観点、及び過酷な条件での導通性の低下をより一層抑制する観点からは、金属層12が設けられていることが好ましい。すなわち、本発明に係る導電性粒子は、ニッケル層の表面上に設けられた金属層を有することが好ましい。該金属層は、ニッケル層とは異なる層である。さらに、金属層12として、パラジウム層が形成されていてもよく、パラジウム層以外の金属層が形成されていてもよい。上記絶縁性物質は、絶縁性樹脂層又は絶縁性粒子であることが好ましい。
 図2は、本発明の他の実施形態に係る導電性粒子を示す断面図である。
 図2に示すように、導電性粒子21は、基材粒子2と導電層22とを備える。導電層22は、基材粒子2の表面上に設けられている。導電層22は、基材粒子2の表面上に設けられたニッケル層31と、ニッケル層31の表面上に設けられた金属層32とを有する。導電性粒子21は、基材粒子2の表面上に複数の芯物質23を備える。ニッケル層31及び導電層22は、芯物質23を被覆している。芯物質23を導電層22が被覆していることにより、導電性粒子21は表面に複数の突起24を有する。
 導電性粒子21は、導電層22の表面上に、即ち、金属層32の表面上に配置された複数の絶縁性物質25を備える。絶縁性物質25は、絶縁性粒子である。該絶縁性粒子は、絶縁性樹脂粒子であることが好ましい。該絶縁性粒子にかえて、導電層22の表面上に絶縁性樹脂層が配置されていてもよい。このように、導電性粒子は、導電層の表面上に配置された絶縁性物質を備えていてもよい。導電性粒子は、導電層の表面上に付着した絶縁性物質を備えていてもよい。導電層の表面は、絶縁性樹脂層により被覆されていてもよい。
 本発明に係る導電性粒子の主な特徴は、ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量Aが0μg/gを超え、かつニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量Bが、80μg/g以下であることである。上記含有量Bは、0μg/g以上であり、0μg/gであってもよい。ニッケル層の外表面近傍におけるアルカリ金属の含有量Bを80μg/g以下にすることで、導電性粒子を電極間の接続に用いた接続構造体が過酷な条件に晒された場合に、導電性粒子由来の溶出イオンを抑制できる。特に、接続構造体が高温高湿下に晒された場合に、導電性粒子由来の溶出イオンを抑制できる。また、ニッケル層の外表面近傍におけるアルカリ金属の含有量Bを80μg/g以下にすることで、異方性導電材料を構成するために、導電性粒子とバインダー樹脂とを配合して共存させても、導電性粒子に起因するバインダー樹脂の硬化阻害が生じ難くなる。異方性導電材料を電極間の接続に用いて所定の条件で熱硬化させる際に、熱圧着時の加熱で十分な硬化性が得られ、所望の硬化特性が得られる。
 一方で、ニッケル層の外表面近傍のアルカリ金属の含有量が多いと、導電性粒子に接触する電極部分やICにアルカリ金属が移行するなどして、誤作動などが起こりやすくなり、結果的に接続構造体の導通信頼性が損なわれる傾向がある。なお、ニッケル層の表面上にパラジウム層などの金属層が設けられていても、ニッケル層の外表面近傍のアルカリ金属の含有量が多いと、溶出イオンの抑制が困難となり、ICなどの誤作動が起こりやすくなる傾向がある。上記含有量Bは、好ましくは60μg/g以下、より好ましくは50μg/g以下である。なお、上記含有量Bは、ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域全体の重量に対するニッケル層の外表面の厚み30nmの領域に含まれているアルカリ金属の含有量を示す。なお、ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域は、言い換えれば、ニッケル層の外表面から厚み方向に内側に向かって30nmの距離までの領域である。
 本発明者らが鋭意検討した結果、接続構造体における不測の誤作動や、バインダー樹脂の硬化性の低下は、導電性粒子に起因する微量のアルカリ金属イオンが影響していることを発見した。その中でも特に導電性粒子の外表面近傍に存在するアルカリ金属イオンが強く影響しており、外表面近傍のアルカリ金属イオン量を適正に制御することで上記の課題を解決し、本発明を完成させるに至った。
 本発明に係る導電性粒子では、ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量Aが0μg/gを超え、50μg/g以下であることであることが好ましい。このように、ニッケル層全体におけるナトリウムの含有量を少なくすることで、導電性粒子を電極間の接続に用いた接続構造体が過酷な条件に晒された場合に、導電性粒子由来の溶出イオンをより一層抑制できる。特に、接続構造体が高温高湿下に晒された場合に、導電性粒子由来の溶出イオンをより一層抑制できる。さらに、ニッケル層全体におけるナトリウムの含有量を少なくすることで、導電性粒子とバインダー樹脂とを配合して共存させても、導電性粒子に起因するバインダー樹脂の硬化阻害が生じ難くなる。
 上記アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムが挙げられる。特にナトリウムイオン及びカリウムイオンが、混入しやすく問題となりやすい。本発明の効果がより顕著に得られることから、上記アルカリ金属は、ナトリウム又はカリウムを含むことが好ましく、ナトリウムを含むことがより好ましい。
 均質なニッケル層を形成する観点からは、上記ニッケル層は、ニッケル塩とアルカリ金属含有還元剤とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応により形成されたニッケル層であることが好ましい。より一層均質なニッケル層を形成する観点からは、上記ニッケル層は、ニッケル塩と次亜リン酸ナトリウム(還元剤)とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応により形成されたニッケル層であることが好ましい。
 上記基材粒子としては、樹脂粒子、無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。
 上記基材粒子は、樹脂により形成された樹脂粒子であることが好ましい。電極間を接続する際には、導電性粒子を電極間に配置した後、一般的に導電性粒子を圧縮させる。基材粒子が樹脂粒子であると、圧縮により導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の導通信頼性を高めることができる。
 上記樹脂粒子を形成するための樹脂として、種々の有機物が好適に用いられる。上記樹脂粒子を形成するための樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリアルキレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、及び、エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させて得られる重合体等が用いられる。エチレン性不飽和基を有する種々の重合性単量体を1種もしくは2種以上重合させることにより、導電材料に適した任意の圧縮時の物性を有する樹脂粒子を設計及び合成することができる。
 上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する単量体を重合させて得る場合、上記エチレン性不飽和基を有する単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
 上記非架橋性の単量体としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン等の不飽和炭化水素;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、クロルスチレン等のハロゲン含有単量体等が挙げられる。
 上記架橋性の単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレンジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等が挙げられる。
 上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子を得ることができる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、並びに非架橋の種粒子をラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法等が挙げられる。
 上記基材粒子が無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である場合に、基材粒子を形成するための無機物としては、シリカ及びカーボンブラック等が挙げられる。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシル基を2つ以上持つケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。
 上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子を形成するための金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。但し、基材粒子は金属粒子ではないことが好ましい。
 上記基材粒子の平均粒子径は、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは30μm以下、特に好ましくは5μm以下である。基材粒子の平均粒子径が上記下限以上であると、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。基材粒子の平均粒子径が上記上限以下であると、電極間の間隔を狭くすることができる。
 上記平均粒子径は、数平均粒子径を示す。該平均粒子径は、例えばコールターカウンター(ベックマンコールター社製)を用いて測定できる。
 上記ニッケル層の平均厚みは、30nm以上であり、好ましくは30μmを超え、より好ましくは45nm以上、更に好ましくは60nm以上、好ましくは1000nm以下、より好ましくは800nm以下である。ニッケル層の平均厚みが上記下限以上であると、導電性粒子の導電性がより一層高くなる。ニッケル層の平均厚みが上記上限以下であると、基材粒子とニッケル層との熱膨張率の差による界面の応力が緩和され、基材粒子からニッケル層が剥離し難くなる。
 上記基材粒子の表面上にニッケル層を形成する方法としては、無電解めっきによりニッケル層を形成する方法が好適である。
 上記ニッケル層の表面上に上記金属層(上記パラジウム層など)を形成する場合に、上記金属層の平均厚みは、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、好ましくは500nm以下、より好ましくは400nm以下である。金属層の平均厚みが上記下限以上であると、導電性粒子の導電性がより一層高くなる。さらに、金属層の平均厚みが上記下限以上であると、ニッケル層の表面を金属層により比較的に均一に被覆できる。このため、導電性粒子は、外部環境に対する耐性が高くなり、ニッケル層が劣化し難くなる。従って、導電性粒子における導電層全体の導電性をより一層高めることができる。上記金属層の平均厚みが上記上限以下であると、導電性粒子のコストが安くなる。
 上記ニッケル層の表面上に上記金属層(上記パラジウム層など)を形成する方法としては、パラジウム塩などの金属含有化合物と還元剤とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっきにより金属層を形成する方法、並びに電気めっきにより金属層を形成する方法等が挙げられる。
 上記ニッケル層の表面に、パラジウム層以外の金属層を設ける場合に、該金属層を構成するための金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、クロム、チタン、アンチモン、ゲルマニウム、カドミウム、ビスマス、タリウム、錫-鉛合金、錫-銅合金、錫-銀合金及び錫-鉛-銀合金等が挙げられる。また、上記金属としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)を用いてもよい。上記金属は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよく、また合金でもよい。
 導電性粒子21のように、本発明に係る導電性粒子は、表面に突起を有することが好ましい。導電性粒子は、導電層の外表面に突起を有することが好ましく、ニッケル層の外表面に突起を有することが好ましく、上記金属層の外表面に突起を有することが好ましく、パラジウム層の外表面に突起を有することが好ましい。上記突起は複数であることが好ましい。導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。突起を有する導電性粒子を用いた場合には、電極間に導電性粒子を配置して圧着させることにより、突起により上記酸化被膜が効果的に排除される。このため、電極と導電性粒子の導電層とをより一層確実に接触させることができ、電極間の接続抵抗を低くすることができる。さらに、導電性粒子が表面に絶縁性物質を備える場合に、又は導電性粒子がバインダー樹脂中に分散されて異方性導電材料として用いられる場合に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の樹脂を効果的に排除できる。このため、電極間の導通信頼性を高めることができる。
 上記導電性粒子の表面に突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電層を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより導電層を形成した後、芯物質を付着させ、更に無電解めっきにより導電層を形成する方法等が挙げられる。
 上記基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質となる導電性物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、例えば、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質となる導電性物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。なかでも、付着させる芯物質の量を制御しやすいため、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法が好ましい。
 上記芯物質を構成する導電性物質としては、例えば、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。なかでも、導電性を高めることができるので、金属が好ましい。
 上記金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫-鉛合金、錫-銅合金、錫-銀合金及び錫-鉛-銀合金等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。なかでも、ニッケル、銅、銀又は金が好ましい。上記芯物質を構成する金属は、上記導電層を構成する金属と同じであってもよく、異なっていてもよい。また上記金属の酸化物としては、アルミナ、シリカ及びジルコニア等が挙げられる。
 また、上記突起を形成する方法として、ニッケルめっき工程後のニッケルめっき金属層の表面に、又はニッケル層上のパラジウムなどの金属めっき層の表面に、上記芯物質を物理的又は機械的な衝撃によって付着させる方法を用いてもよい。この場合に、物理的又は機械的ハイブリダイゼーション法を用いてもよい。物理的又は機械的ハイブリダイゼーション法では、ハイブリダイザー等が用いられる。
 導電性粒子21のように、本発明に係る導電性粒子は、上記導電層(上記ニッケル層又はパラジウム層等の金属層)の表面上に配置された絶縁性物質を備えることが好ましい。この場合には、導電性粒子を電極間の接続に用いると、隣接する電極間の短絡を防止できる。具体的には、複数の導電性粒子が接触したときに、複数の電極間に絶縁性物質が存在するので、上下の電極間ではなく横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で導電性粒子を加圧することにより、導電性粒子の導電層と電極との間の絶縁性物質を容易に排除できる。導電性粒子が上記導電層の表面に突起を有する場合には、導電性粒子の導電層と電極との間の絶縁性物質をより一層容易に排除できる。上記絶縁性物質は、絶縁性樹脂層又は絶縁性粒子であることが好ましい。上記絶縁性粒子は、絶縁性樹脂粒子であることが好ましい。
 上記絶縁性物質の具体例としては、ポリオレフィン類、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。
 上記ポリオレフィン類としては、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びエチレン-アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート及びポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン-ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン-ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。
 本発明に係る導電性粒子は、上記導電層の表面に付着された絶縁性粒子を備えることがより好ましい。この場合には、導電性粒子を電極間の接続に用いると、横方向に隣接する電極間の短絡をさらに一層防止できるだけでなく、接続された上下の電極間の接続抵抗をさらに一層低くすることができる。
 上記導電層の表面に絶縁性粒子を付着させる方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、例えばWO2003/25955A1に開示されているように、ファンデルワールス力又は静電気力によるヘテロ凝集法により、金属表面粒子の導電層上に絶縁性粒子を付着させ、さらに必要に応じて化学結合させる方法が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。なかでも、絶縁性物質が脱離し難いことから、上記導電層の表面に、化学結合を介して絶縁性物質を付着させる方法が好ましい。
 上記絶縁性粒子の粒子径は、導電性粒子の粒子径の1/5以下であることが好ましい。この場合には、絶縁性粒子の粒子径が大きくなりすぎず、導電層による電気的接続がより一層確実に果たされる。絶縁性粒子の粒子径が導電性粒子の粒子径の1/5以下である場合、ヘテロ凝集法により絶縁性粒子を付着させる際に、導電層の表面上に絶縁性粒子を効率よく吸着させることができる。また、上記絶縁性粒子の粒子径は好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上、好ましくは1000nm以下、より好ましくは500nm以下である。上記絶縁性粒子の粒子径が上記下限以上であると、隣接する導電性粒子間の距離が電子のホッピング距離よりも大きくなり、リークが起こり難くなる。上記絶縁性粒子の粒子径が上記上限以下であると、熱圧着する際に必要な圧力及び熱量が小さくなる。
 上記絶縁性粒子の粒子径のCV値は、20%以下であることが好ましい。CV値が20%以下であると、導電性粒子の被覆層の厚さが均一になり、電極間で熱圧着する際に均一に圧力をかけやすくなり、導通不良が生じ難くなる。なお、上記粒子径のCV値は、下記式により算出される。
 粒子径のCV値(%)=粒子径の標準偏差/平均粒子径×100
 上記粒子径分布は、金属表面粒子を被覆する前は粒度分布計等で測定でき、被覆した後はSEM写真の画像解析等で測定できる。
 なお、導電性粒子の導電層を露出させるためには、絶縁性物質の被覆率は、好ましくは5%以上、好ましくは70%以下である。上記絶縁性物質による被覆率は、金属表面粒子の表面積全体に占める絶縁性物質により被覆されている部分の面積である。上記被覆率が5%以上であると、隣接する導電性粒子同士が、絶縁性物質によってより一層確実に絶縁される。上記被覆率が70%以下であると、電極の接続の際に熱及び圧力を必要以上にかける必要がなくなり、排除された絶縁性物質によりバインダー樹脂の性能を低下が抑えられる。
 上記絶縁性粒子としては特に限定されないが、公知の無機粒子や有機高分子粒子が適用可能である。上記無機粒子としては、アルミナ、シリカ及びジルコニアなどの絶縁性無機粒子が挙げられる。
 上記有機高分子粒子は、不飽和二重結合を有する単量体の一種又は二種以上を(共)重合した樹脂粒子であることが好ましい。上記不飽和二重結合を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;ビニルエーテル類;塩化ビニル;スチレン、ジビニルベゼン等のスチレン系化合物、アクリロニトリル等が挙げられる。中でも(メタ)アクリル酸エステル類が好適に用いられる。
 上記絶縁性粒子は、ヘテロ凝集によって導電性粒子の導電層に付着させるために極性官能基を有することが好ましい。該極性官能基としては、例えば、アンモニウム基、スルホニウム基、リン酸基及びヒドロキシシリル基等が挙げられる。上記極性官能基は、上記極性官能基と不飽和二重結合とを有する単量体を共重合することによって導入することができる。
 上記アンモニウム基を有する単量体としては、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、及びN,N,N-トリメチル-N-2-メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。上記スルホニウム基を有する単量体としては、メタクリル酸フェニルジメチルスルホニウムメチル硫酸塩等が挙げられる。上記リン酸基を有する単量体としては、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、及びアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート等が挙げられる。上記ヒドロキシシリル基を有する単量体としては、ビニルトリヒドロキシシラン、及び3-メタクリロキシプロピルトリヒドロキシシラン等が挙げられる。
 上記絶縁性粒子の表面に極性官能基を導入する別の方法として、上記不飽和二重結合を有する単量体を重合する際の開始剤として、極性基を有するラジカル開始剤を用いる方法が挙げられる。上記ラジカル開始剤としては、例えば、2,2’-アゾビス{2-メチル-N-[2-(1-ヒドロキシ-ブチル)]-プロピオンアミド}、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]、及び2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)及びこれらの塩等が挙げられる。
 (導電性粒子の製造方法)
 本発明に係る導電性粒子の製造方法は、基材粒子の表面上に、ニッケル塩とアルカリ金属含有還元剤とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応によりニッケル層を形成する工程(無電解めっき工程)を備える。
 本発明に係る導電性粒子の製造方法では、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度(mol/L)が、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のニッケルイオン濃度(mol/L)の4倍以下であるときに、無電解めっき反応を終了させる。それによって、ニッケル層全体における上記アルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、かつニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量Bが80μg/g以下である導電性粒子を得る。本発明に係る導電性粒子の製造方法では、上記アルカリ金属の上記含有量Aは、0μg/gを超える。ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有率を少なくすることで、導電性粒子を電極間の接続に用いた接続構造体が高温高湿下などの過酷な条件に晒された場合に、導電性粒子由来の溶出イオンを抑制でき、高い信頼性を維持できる。なお、上記アルカリ金属イオン濃度には、無電解めっき液中のアルカリ金属イオンが含まれる。また、上記ニッケルイオン濃度には、無電解めっき液中のニッケルイオンが含まれる。
 本発明に係る導電性粒子の製造方法では、好ましくは、ニッケル層全体における上記アルカリ金属の含有量Aが0μg/gを超え、50μg/g以下である導電性粒子を得る。
 本発明者らは、上記無電解めっき液を用いてニッケル層を形成する際には、ニッケル層の厚みが厚くなるに従って、無電解めっき液中のニッケルイオン濃度が低下し、それに対応して、無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度が高くなることに着目した。この結果、ニッケル層では、内表面から外表面に向かうに従って、アルカリ金属イオン濃度が高くなる傾向があり、ニッケル層の外表面近傍のアルカリ金属の含有率が特に高くなる。本発明に係る導電性粒子の製造方法では、無電解めっき反応の終了時の上記無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度(mol/L)が高くなりすぎる前に、無電解めっき反応を終了させる。すなわち、本発明者らは、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度(mol/L)が、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のニッケルイオン濃度(mol/L)の4倍以下であるときに、無電解めっき反応を終了させることで、ニッケルの外表面近傍のアルカリ金属の含有量が高くならないように制御できることを見出した。これによって、ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量Bを少なくする。含有量Bが少なくなる結果、ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量Aも少なくなる。
 一般に、無電解めっき反応を行う際には、めっき液中のニッケルが充分に消費されるまで、無電解めっき反応を進行させる。ニッケルを有効活用するためである。しかし、このように一般的なニッケルの消費量まで無電解めっき反応を進行させると、ニッケル層に含まれるアルカリ金属の量が多くなる。本発明に係る導電性粒子の製造方法では、ニッケルが充分に消費されなくても、積極的にめっき反応を終了させ、ニッケルの外表面近傍のアルカリ金属の含有量Bを少なくする。好ましくは、ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量Aも少なくする。
 また、無電解めっきによりニッケル層を形成する方法では、一般的に、無電解めっき工程に先立ち、エッチング工程と、触媒化工程とが行われる。以下、無電解めっきにより、樹脂粒子の表面にニッケル層を形成する方法の一例をより詳細に説明する。
 上記エッチング工程では、クロム酸、硫酸-クロム酸混液又は過マンガン酸溶液等の酸化剤、塩酸又は硫酸等の強酸、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の強アルカリ溶液、その他市販の種々のエッチング剤等を用いて、樹脂粒子の表面上に微小な凹凸を形成させる。これによって、ニッケル層の密着性を高める。ハロゲンイオンを含む液剤を使用する場合には、ハロゲンが残留しないように洗浄を充分に行うことが好ましい。
 上記触媒化工程では、無電解めっきによりめっき層を形成するための起点となる触媒層を、樹脂粒子の表面上に形成する。
 上記触媒層を樹脂粒子の表面に形成させる方法として、例えば、塩化パラジウムと塩化スズとを含む溶液に樹脂粒子を添加した後、酸溶液又はアルカリ溶液により樹脂粒子の表面を活性化させて、樹脂粒子の表面にパラジウムを析出させる方法、並びに硫酸パラジウムとアミノピリジンとを含有する溶液に、樹脂粒子を添加した後、還元剤を含む溶液により樹脂粒子の表面を活性化させて、樹脂粒子の表面にパラジウムを析出させる方法等が挙げられる。上記還元剤として、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム又はジメチルアミンボラン等が用いられる。
 上記無電解めっき工程では、ニッケル塩とアルカリ金属含有還元剤とを含むニッケルめっき浴(無電解めっき液)が用いられる。ニッケルめっき浴中に樹脂粒子を浸漬することにより、触媒が表面に形成された樹脂粒子の表面に、ニッケルを析出させることができる。均質なニッケル層を形成する観点からは、上記アルカリ金属含有還元剤として、リン系の還元剤が好適に用いられ、例えば次亜リン酸ナトリウム又は次亜リン酸カリウムが好適に用いられる。上記アルカリ金属含有還元剤は、ナトリウム含有還元剤又はカリウム含有還元剤であることが好ましく、ナトリウム含有還元剤であることが好ましい。
 本発明に係る導電性粒子の製造方法は、上記ニッケル層の表面上に、金属を含む無電解めっき液を用いて、金属層を形成する工程(無電解めっき工程)をさらに備えることが好ましい。本発明に係る導電性粒子の製造方法は、上記ニッケル層の表面上に、パラジウムを含む無電解めっき液を用いて、パラジウム層を形成する工程をさらに備えることがより好ましい。
 (異方性導電材料)
 本発明に係る異方性導電材料は、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂として、公知の絶縁性の樹脂が用いられる。
 また、上記バインダー樹脂が反応性官能基を有する場合には、重合触媒や硬化触媒が配合される。例えば、上記バインダー樹脂には、重合開始剤や硬化剤等が配合される。上記バインダー樹脂は、硬化性樹脂であることが好ましい。上記異方性導電材料は、重合開始剤又は硬化剤を含むことが好まししい。上記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であることが好ましい。上記異方性導電材料は、硬化剤を含むことが好ましく、アニオン系硬化剤を含むことがより好ましい。
 異方性導電材料の中でも、異方性導電フィルムでは、エポキシ樹脂とアニオン系硬化剤を含む硬化系が用いられることが多い。外表面近傍のアルカリ金属の含有量Bを制御していない従来の導電性粒子では、このような硬化系で硬化遅延や硬化不良などの問題が生じやすい。詳細なメカニズムは不明であるが、これらの硬化系の硬化過程で生じるアニオン成分と、導電性粒子に起因するアルカリ金属イオンとが相互作用して、硬化反応が阻害されることが原因と考えられる。アニオン系以外の硬化系においても、不測の硬化不良や、ゲル化等の硬化異常が生じる場合がある。
 従来の導電性粒子においては、ニッケル層の外表面近傍に存在するアルカリ金属の含有量Bが制御されていないため、外表面にパラジウム層等の金属層を形成している場合でもこれらの金属層のピンホールや裂け目、又は不均一なめっきによって下地のニッケル層が露出している部分等から、アルカリ金属イオンが溶出し、上記のような硬化阻害が生じると考えられる。
 上記異方性導電材料は、上記導電性粒子及び上記バインダー樹脂の他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
 上記バインダー樹脂中に上記導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ特に限定されない。上記バインダー樹脂中に上記導電性粒子を分散させる方法としては、例えば、上記バインダー樹脂中に上記導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、上記導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、上記バインダー樹脂中に添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、並びに上記バインダー樹脂を水又は有機溶剤等で希釈した後、上記導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法等が挙げられる。
 本発明に係る異方性導電材料は、異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等として使用され得る。本発明に係る異方性導電材料が、異方性導電フィルムである場合には、導電性粒子を含む異方性導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルム状の接着剤が積層されていてもよい。上記異方性導電ペースト及び上記異方性導電フィルムには、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤及び異方性導電シートが含まれる。
 異方性導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。上記バインダー樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に導電性粒子を効率的に配置でき、電極間の導通信頼性をより一層高めることができる。
 異方性導電材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
 (接続構造体)
 本発明に係る導電性粒子を用いて又は該導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料を用いて、接続対象部材を接続することにより、接続構造体を得ることができる。
 上記接続構造体は、第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、該第1,第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、該接続部が本発明の導電性粒子により形成されているか、又は該導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている接続構造体であることが好ましい。導電性粒子が用いられた場合には、接続部自体が導電性粒子である。すなわち、第1,第2の接続対象部材が導電性粒子により接続される。
 図3に、本発明の一実施形態に係る導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に正面断面図で示す。
 図3に示す接続構造体51は、第1の接続対象部材52と、第2の接続対象部材53と、第1,第2の接続対象部材52,53を接続している接続部54とを備える。接続部54は、導電性粒子1を含む異方性導電材料を硬化させることにより形成されている。なお、図3では、導電性粒子1は、図示の便宜上、略図的に示されている。導電性粒子1にかえて、導電性粒子21を用いてもよい。
 第1の接続対象部材52の上面52a(表面)には、複数の電極52bが設けられている。第2の接続対象部材53の下面53a(表面)には、複数の電極53bが設けられている。電極52bと電極53bとが、1つ又は複数の導電性粒子1により電気的に接続されている。従って、第1,第2の接続対象部材52,53が導電性粒子1により電気的に接続されている。
 上記接続構造体の製造方法は特に限定されない。接続構造体の製造方法の一例としては、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に上記異方性導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。上記加圧の圧力は9.8×10~4.9×10Pa程度である。上記加熱の温度は、120~220℃程度である。
 上記接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びにプリント基板、フレキシブルプリント基板及びガラス基板等の回路基板等が挙げられる。
 上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
 以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
 (実施例1)
 (1)無電解ニッケルめっき工程
 平均粒子径4μmのジビニルベンゼン樹脂粒子を、イオン吸着剤の10重量%溶液により5分間処理し、次に硫酸パラジウム0.01重量%水溶液により5分間処理した。その後、ジメチルアミンボランを加えて還元処理し、ろ過し、洗浄することにより、パラジウムが付着された樹脂粒子を得た。
 次に、イオン交換水500mLにコハク酸ナトリウムを溶解させたコハク酸ナトリウム1重量%溶液を調製した。この溶液にパラジウムが付着された樹脂粒子10gを加え、混合し、スラリーを調製した。
 硫酸ニッケル6水和物34重量%、次亜リン酸ナトリウム1水和物24重量%、アンモニア15重量%及びコハク酸5重量%を含む無電解めっき液(無電解めっき液中のナトリウムmol濃度がニッケルmol濃度の2倍以下)を調製した。pH6.5に調整された上記スラリーを80℃に加温した後、スラリーに無電解めっき液を連続的に滴下し、攪拌することによりめっき反応を進行させた。無電解めっき液中のナトリウムイオン濃度がニッケルイオン濃度の2.5倍であるときに、めっき反応を終了した。このようにして、樹脂粒子の表面にニッケル層を形成し、ニッケルめっき粒子を得た。なお、ニッケル層の厚みは、0.1μmであった。
 (2)無電解パラジウムめっき工程
 得られたニッケルめっき粒子10gを、超音波処理機により、イオン交換水500mLに分散させ、粒子懸濁液を得た。この懸濁液を50℃で攪拌しながら、硫酸パラジウム0.02mol/L、錯化剤としてエチレンジアミン0.04mol/L、還元剤として蟻酸ナトリウム0.06mol/L及び結晶調整剤を含むpH10.0の無電解めっき液を徐々に添加し、無電解パラジウムめっきを行った。パラジウム層の厚みが0.03μmになった時点で無電解パラジウムめっきを終了した。次に、洗浄し、真空乾燥することにより、ニッケル層の表面にパラジウム層が形成された導電性粒子を得た。
 (実施例2)
 無電解ニッケルめっき工程において、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のナトリウムイオン濃度がニッケルイオン濃度の3.3倍であるときに、めっき反応を終了したこと以外は実施例1と同様にして、ニッケルめっき粒子を得た。
 得られたニッケルめっき粒子の表面に実施例1と同様にして、無電解パラジウムめっきを行い、ニッケル層(厚み0.1μm)の表面にパラジウム層(厚み0.03μm)が形成された導電性粒子を得た。
 (実施例3)
 無電解ニッケルめっき工程において、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のナトリウムイオン濃度がニッケルイオン濃度の4.0倍であるときに、めっき反応を終了したこと以外は実施例1と同様にして、ニッケルめっき粒子を得た。
 得られたニッケルめっき粒子の表面に実施例1と同様にして、無電解パラジウムめっきを行い、ニッケル層(厚み0.1μm)の表面にパラジウム層(厚み0.03μm)が形成された導電性粒子を得た。
 (実施例4)
 (1)無電解ニッケルめっき工程(ニッケル層の表面に突起を形成する工程)
 1-1)パラジウム付着工程
 平均粒子径4μmのジビニルベンゼン樹脂粒子10gを用意した。この樹脂粒子をエッチングし、水洗した。次に、パラジウム触媒を8重量%含むパラジウム触媒化液100mL中に樹脂粒子を添加し、攪拌した。その後、pH6の0.5重量%ジメチルアミンボラン液に樹脂粒子を添加し、ろ過し、洗浄して、パラジウムが付着された樹脂粒子を得た。
 1-2)芯物質付着工程
 パラジウムが付着された樹脂粒子をイオン交換水300mL中で3分間攪拌し、分散させ、分散液を得た。次に、金属ニッケル粒子スラリー(三井金属社製「2020SUS」、平均粒子径200nm)1gを3分間かけて上記分散液に添加し、芯物質が付着された樹脂粒子を得た。
 1-3)無電解ニッケルめっき工程
 芯物質が付着された樹脂粒子にイオン交換水500mLを加え、樹脂粒子を十分に分散させて懸濁液を得た。この懸濁液を攪拌しながら、硫酸ニッケル6水和物50g/L、次亜リン酸ナトリウム1水和物30g/L及びクエン酸50g/Lを含むpH5.0の無電解ニッケルめっき液を徐々に添加し、無電解ニッケルめっきを行った。無電解めっき液中のナトリウムイオン濃度がニッケルイオン濃度の2.5倍であるときに、めっき反応を終了した。このようにして、樹脂粒子の表面にニッケル層を形成し、表面に突起を有するニッケルめっき粒子を得た。なお、ニッケル層の厚みは、0.1μmであった。
 (2)無電解パラジウムめっき工程
 得られたニッケルめっき粒子10gを用いて、実施例1と同様の無電解パラジウムめっき工程を行うことにより、ニッケル層の表面にパラジウム層が形成された導電性粒子を得た。得られた導電性粒子は、表面に突起を有していた。
 (実施例5)
 ジビニルベンゼン樹脂粒子を、1,4-ブタンジオールジアクリレートと、テトラメチロールメタンテトラアクリレートとの共重合樹脂粒子(1,4-ブタンジオールジアクリレート:テトラメチロールメタンテトラアクリレート=95重量%:5重量%)に変更したこと以外は、実施例4と同様にして導電性粒子を得た。得られた導電性粒子は、表面に突起を有していた。
 (実施例6)
 (1)絶縁性樹脂粒子の作製
 4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブが取り付けられた1000mLのセパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル100mmolと、N,N,N-トリメチル-N-2-メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド1mmolと、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩1mmolとを含むモノマー組成物を固形分率が5重量%となるようにイオン交換水に秤取した後、200rpmで攪拌し、窒素雰囲気下70℃で24時間重合を行った。反応終了後、凍結乾燥して、表面にアンモニウム基を有し、平均粒子径220nm及びCV値10%の絶縁性樹脂粒子を得た。
 絶縁性樹脂粒子を超音波振動下でイオン交換水に分散させ、絶縁性樹脂粒子の10重量%水分散液を得た。
 実施例5で得られた表面に突起を有する導電性粒子10gをイオン交換水500mLに分散させ、絶縁性樹脂粒子の水分散液4gを添加し、室温で6時間攪拌した。3μmのメッシュフィルターでろ過した後、更にメタノールで洗浄し、乾燥し、絶縁性樹脂粒子が付着した導電性粒子を得た。
 走査電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、導電性粒子の表面に絶縁性樹脂粒子による被覆層が1層のみ形成されていた。画像解析により導電性粒子の中心より2.5μmの面積に対する絶縁性樹脂粒子の被覆面積(即ち絶縁性樹脂粒子の粒子径の投影面積)を算出したところ、被覆率は30%であった。
 (実施例7)
 ジビニルベンゼン樹脂粒子を、1,4-ブタンジオールジアクリレートと、テトラメチロールメタンテトラアクリレートとの共重合樹脂粒子(1,4-ブタンジオールジアクリレート:テトラメチロールメタンテトラアクリレート=95重量%:5重量%)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして導電性粒子を得た。
 (実施例8)
 実施例5で得られた導電性粒子を実施例1で得られた導電性粒子に変更したこと以外は、実施例6と同様にして絶縁性樹脂粒子が付着した導電性粒子を得た。
 (実施例9)
 実施例5で得られた導電性粒子を実施例4で得られた表面に突起を有する導電性粒子に変更したこと以外は、実施例6と同様にして絶縁性樹脂粒子が付着した導電性粒子を得た。
 (実施例10)
 実施例5で得られた導電性粒子を実施例7で得られた導電性粒子に変更したこと以外は、実施例6と同様にして絶縁性樹脂粒子が付着した導電性粒子を得た。
 (実施例11)
 無電解パラジウムめっき工程において、錯化剤としてエチレンジアミン35mmol/L、還元剤として蟻酸ナトリウム50mmol/L及び結晶調整剤を含むpH9.0の無電解めっき液に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル層の表面にパラジウム層が形成された導電性粒子を得た。
 (実施例12)
 実施例1の無電解ニッケルめっき工程における次亜リン酸ナトリウム1水和物を、次亜リン酸カリウム1水和物に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてニッケル層の表面にパラジウム層が形成された導電性粒子を得た。
 (実施例13)
 実施例1の無電解ニッケルめっき工程に続く無電解パラジウムめっき工程を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして樹脂粒子の表面にニッケル層が形成された導電性粒子(ニッケルめっき粒子)を得た。
 (実施例14)
 実施例4の無電解ニッケルめっき工程に続く無電解パラジウムめっき工程を行わなかったこと以外は、実施例4と同様にして樹脂粒子の表面にニッケル層が形成されており、表面に突起を有する導電性粒子(ニッケルめっき粒子)を得た。
 (比較例1)
 無電解ニッケルめっき工程において、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のナトリウムイオン濃度がニッケルイオン濃度の4.2倍であるときに、めっき反応を終了したこと以外は実施例1と同様にして、ニッケルめっき粒子を得た。
 得られたニッケルめっき粒子の表面に実施例1と同様にして、無電解パラジウムめっきを行い、ニッケル層(厚み0.1μm)の表面にパラジウム層(厚み0.03μm)が形成された導電性粒子を得た。
 (比較例2)
 無電解ニッケルめっき工程において、無電解めっき反応終了時の上記無電解めっき液中のナトリウムイオン濃度がニッケルイオン濃度の10倍であるときに、めっき反応を終了したこと以外は実施例1と同様にして、ニッケルめっき粒子を得た。
 得られたニッケルめっき粒子の表面に実施例1と同様にして、無電解パラジウムめっきを行い、ニッケル層(厚み0.1μm)の表面にパラジウム層(厚み0.03μm)が形成された導電性粒子を得た。
 (比較例3)
 ポリビニルアルコールの3%水溶液800重量部に、ジビニルベンゼン70重量部、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート30重量部、過酸化ベンゾイル2重量部の混合液を加えてホモジナイザーにて撹拌して粒度調整を行った。その後撹拌しながら窒素気流下にて80℃まで昇温し、15時間反応を行い、粒子を得た。
 得られた粒子を蒸留水及びメタノールにて洗浄後、分級操作を行い、平均粒子径が4.1μm、変動係数が5.0%の樹脂粒子を得た。
 得られた樹脂粒子10gを粉末めっき用プレディップ液(奥野製薬社製)に分散させ、30℃で30分間攪拌することによりエッチングを行った。水洗後、硫酸パラジウムを1重量%含有するPd触媒化液100mlに添加し、30℃で30分間攪拌させてパラジウムイオンを粒子に吸着させた。この粒子を濾取、水洗した後、0.5重量%のジメチルアミンボラン液(pH6.0に調整)に添加し、Pdを活性化させた樹脂粒子を得た。
 得られたPd活性化樹脂粒子に蒸留水500mlを加え、超音波処理機を用いて充分に分散させることにより粒子懸濁液を得た。この懸濁液を50℃で攪拌しながら、硫酸ニッケル(6水和物)50g/L、次亜リン酸ナトリウム40g/L、クエン酸50g/Lからなる無電解めっき液(pHは7.5に調整)を徐々に添加し無電解ニッケルめっきを行った。金属被覆層がおおよそ0.10μmになった時点で無電解めっき液の添加をやめ、アルコール置換した後、真空乾燥させることにより、導電性粒子を得た。
 さらに、得られた導電性粒子1gを蒸留水1000ml(比抵抗18MΩ)に分散させ、撹拌機付オートクレーブに入れて0.1MPaの加圧下、121℃で10時間攪拌洗浄した。その後、濾別乾燥して、導電性粒子を得た。
 (比較例4)
 比較例3で得られた樹脂粒子10gを、比較例3と同様にエッチングした後、塩化スズを含有するPd触媒(奥野製薬社製、キャタリスト)10mL、37%塩酸10mL、エタノール10mLからなる触媒液に添加し、30℃で30分間攪拌させた。この粒子を濾取後、5%硫酸100mLで洗浄後水洗してPdを活性化させた樹脂粒子を得た。この粒子を比較例3と同様にして無電解ニッケルめっきし、アルコール置換した後、真空乾燥させ導電性粒子を得た。さらに、得られた導電性粒子1gを比較例3と同様にして蒸留水1000mL(比抵抗18MΩ)に分散させ、0.1MPaの加圧下、121℃で10時間攪拌洗浄した。その後、濾別乾燥して、導電性粒子を得た。
 (比較例5)
 比較例4で得られた導電性粒子を再度蒸留水1000mL(比抵抗18MΩ)に分散させ、比較例3と同様にして0.1MPaの加圧下、121℃で10時間攪拌洗浄し導電性粒子を得た。
 (比較例6)
 比較例5で得られた導電性粒子を0.1MPaの加圧下、121℃で10時間攪拌洗浄し導電性粒子を得た。
 (評価)
 (1)ニッケル層におけるアルカリ金属(ナトリウムとカリウムとを含む)、ナトリウム及びカリウムの含有量
 集束イオンビームを用いて、得られた導電性粒子の薄膜切片を作製した。透過型電子顕微鏡FE-TEM(日本電子社製「JEM-2010FEF」)を用いて、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)により、得られた導電性粒子におけるニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量A、ナトリウムの含有量A及びカリウムの含有量Aと、ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量B、ナトリウムの含有量B及びカリウムの含有量Bとを測定した。
 (2)動作信頼性
 〔STN型液晶表示素子の駆動部が導電性粒子により接続された接続構造体におけるIC作動不良の評価〕
 一対の透明ガラス基板(150mm×150mm厚さ0.4mm)の一面に、CVD法によりSiO膜を蒸着した後、SiO膜の表面全体にスパッタリングによりITO膜を形成した。一方の基板の外周に駆動電極を形成した。形成されたITO膜付きガラス基板に、スピンコート法によりポリイミド配向膜(日産化学社製「SE-3510」)を塗布し、280℃で90分間焼成することによりポリイミド配向膜を形成した後、このガラス基板をラビング処理した。次に、一方のガラス基板の配向膜側に、液晶表示素子用スペーサを、乾式散布機(日清エンジニアリング社製、DISPA-μR)を用いて、1mm当たり100~200個となるように散布した。また、他方のガラス基板の周辺に、駆動電極を露出させる形で周辺シール剤を形成した後、スペーサを散布したガラス基板とラビング方向が90°になるように対向配置させ、2枚のガラス基板を貼り合わせた。その後、160℃で90分間処理してシール剤を硬化させ、空セル(液晶の入ってない画面)を作製した。得られた空セルに、カイラル剤入りのSTN型液晶(DIC社製「RDP-95873」)を注入した後、注入口をシール剤で塞いでSTN型液晶表示素子を作製し、更に、120℃で30分間熱処理した。
 駆動ICは三洋半導体社製のSTN-LCDコモンドライバー(LC41385KBR)を使用した。駆動ICを実装するために、異方性導電材料を用意した。すなわち、実施例及び比較例で得られた各導電性粒子10重量部と、バインダー樹脂を含有するXAP-0289(京セラケミカル社製)90重量部とを含む異方性導電ペーストを用意した。
 駆動ICの電極と上記ガラス基板上の駆動電極とを導電性粒子を介して接触するように積層し、圧着し、積層体を得た。その後、積層体を180℃で1分間加熱することにより、異方性導電ペーストを硬化させ、接続構造体を得た。得られた接続構造体を40℃及び湿度90%の条件で、無通電状態で100時間放置した。放置後の接続構造体(液晶表示素子)の点灯試験を行い、4000個の接続構造体における故障率を評価した。
 [動作信頼性の判定基準]
 ◎:故障率が0.05%未満
 ○:故障率が0.05%以上、0.25%未満
 ×:故障率が0.25%以上
 (3)バインダー樹脂の硬化性
 導電性粒子の溶出イオンによるバインダー樹脂の硬化性を評価するために、実施例及び比較例で得られた各導電性粒子10重量部と、XAP-0289(京セラケミカル社製)90重量部とを含む異方性導電ペーストを用意した。
 得られたペーストをITOガラスに塗布し、FPC(PI製、配線材料はCu/Ni/Au)を貼り合わせ、ACF圧着機(大橋製作所製「BD-03」)で温度170℃、圧力2Mpa、時間10秒、又は20秒の条件で熱圧着をした。圧着操作を行った後に接着状態を観察し、バインダー樹脂の硬化性を下記の基準で判定した。
 [バインダー樹脂の硬化性の判定基準]
 ○:圧着時間10秒で完全に硬化している
 △:圧着時間10秒では硬化が不十分で簡単に剥離するが、圧着時間20秒では完全に硬化している
 ×:圧着時間20秒で硬化が不十分で、簡単に剥離が生じる
 結果を下記の表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 1…導電性粒子
 2…基材粒子
 3…導電層
 11…ニッケル層
 12…金属層
 21…導電性粒子
 22…導電層
 23…芯物質
 24…突起
 25…絶縁性物質
 31…ニッケル層
 32…金属層
 51…接続構造体
 52…第1の接続対象部材
 52a…上面
 52b…電極
 53…第2の接続対象部材
 53a…下面
 53b…電極
 54…接続部

Claims (15)

  1.  基材粒子と導電層とを備え、
     前記導電層が、前記基材粒子の表面上に設けられたニッケル層を有し、
     前記ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、かつ
     前記ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量が、80μg/g以下である、導電性粒子。
  2.  前記ニッケル層が、ニッケル塩とアルカリ金属含有還元剤とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応により形成されたニッケル層である、請求項1に記載の導電性粒子。
  3.  前記アルカリ金属がナトリウムを含む、請求項1又は2に記載の導電性粒子。
  4.  前記ニッケル層が、ニッケル塩と次亜リン酸ナトリウムとを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応により形成されたニッケル層である、請求項1~3のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  5.  前記導電層が、前記ニッケル層の表面上に配置された金属層をさらに有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  6.  前記導電層の外表面に突起を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  7.  前記導電層の表面上に配置された絶縁性物質をさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  8.  前記絶縁性物質が絶縁性粒子である、請求項7に記載の導電性粒子。
  9.  前記ニッケル層全体における前記アルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、50μg/g以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の導電性粒子。
  10.  基材粒子の表面上に、ニッケル塩とアルカリ金属含有還元剤とを含む無電解めっき液を用いて、無電解めっき反応によりニッケル層を形成する工程を備え、
     無電解めっき反応終了時の前記無電解めっき液中のアルカリ金属イオン濃度(mol/L)が、前記無電解めっき液中のニッケルイオン濃度(mol/L)の4倍以下であるときに、無電解めっき反応を終了させることにより、前記ニッケル層全体におけるアルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、かつ前記ニッケル層の外表面の厚み30nmの領域におけるアルカリ金属の含有量が80μg/g以下である導電性粒子を得る、導電性粒子の製造方法。
  11.  前記アルカリ金属がナトリウムを含む、請求項10に記載の導電性粒子の製造方法。
  12.  前記無電解めっき液として、ニッケル塩と次亜リン酸ナトリウムとを含む無電解めっき液を用いる、請求項10又は11に記載の導電性粒子の製造方法。
  13.  前記ニッケル層全体における前記アルカリ金属の含有量が0μg/gを超え、50μg/g以下である導電性粒子を得る、請求項10~12のいずれか1項に記載の導電性粒子の製造方法。
  14.  請求項1~9のいずれか1項に記載の導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、異方性導電材料。
  15.  第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、前記第1,第2の接続対象部材を電気的に接続している接続部とを備え、
     前記接続部が請求項1~9のいずれか1項に記載の導電性粒子により形成されているか、又は該導電性粒子とバインダー樹脂とを含む異方性導電材料により形成されている、接続構造体。
PCT/JP2012/054050 2011-02-23 2012-02-21 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体 WO2012115076A1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012512109A JP5114607B2 (ja) 2011-02-23 2012-02-21 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体
CN201280002349.8A CN103069504B (zh) 2011-02-23 2012-02-21 导电性粒子、导电性粒子的制造方法、各向异性导电材料及连接结构体
KR1020127028544A KR101232433B1 (ko) 2011-02-23 2012-02-21 도전성 입자, 도전성 입자의 제조 방법, 이방성 도전 재료 및 접속 구조체

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011-037134 2011-02-23
JP2011037134 2011-02-23

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2012115076A1 true WO2012115076A1 (ja) 2012-08-30

Family

ID=46720853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2012/054050 WO2012115076A1 (ja) 2011-02-23 2012-02-21 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP5114607B2 (ja)
KR (1) KR101232433B1 (ja)
CN (1) CN103069504B (ja)
TW (1) TWI394174B (ja)
WO (1) WO2012115076A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014054572A1 (ja) * 2012-10-02 2014-04-10 積水化学工業株式会社 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP2015005503A (ja) * 2013-05-22 2015-01-08 積水化学工業株式会社 接続構造体
JP2015028920A (ja) * 2013-06-26 2015-02-12 積水化学工業株式会社 接続構造体
JP2015197955A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 日立化成株式会社 導電粒子
WO2016052130A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 デクセリアルズ株式会社 異方性導電フィルム、及び接続方法
EP2926406A4 (en) * 2012-11-30 2016-07-20 Electric Power Res Inst ENHANCED ELECTRICAL CONTACT CONDUCTIVITY BY SURFACE DOPING
WO2019066081A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 複合体粒子及びその製造方法、複合体粒子組成物、接合材及び接合方法、並びに接合体

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102095290B1 (ko) * 2012-12-28 2020-03-31 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 유기 무기 하이브리드 입자, 도전성 입자, 도전 재료 및 접속 구조체
JP6210723B2 (ja) * 2013-05-08 2017-10-11 三井金属鉱業株式会社 銀コートニッケル粒子及びその製造方法
CN104426416B (zh) * 2013-08-30 2016-12-28 纳米新能源(唐山)有限责任公司 应用半导体复合材料的摩擦发电机
WO2017222010A1 (ja) * 2016-06-22 2017-12-28 積水化学工業株式会社 接続構造体、金属原子含有粒子及び接合用組成物
CN113805388B (zh) * 2021-08-25 2023-05-30 Tcl华星光电技术有限公司 框胶材料、液晶显示面板和显示装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004014409A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Sekisui Chem Co Ltd 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法及び異方性導電材料
WO2005004172A1 (ja) * 2003-07-07 2005-01-13 Sekisui Chemical Co., Ltd. 被覆導電性粒子、異方性導電材料及び導電接続構造体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100437838C (zh) * 2003-07-07 2008-11-26 积水化学工业株式会社 包覆导电性粒子、各向异性导电材料以及导电连接结构体
KR100722493B1 (ko) * 2005-09-02 2007-05-28 제일모직주식회사 절연 전도성 미립자 및 이를 이용한 이방 전도성 접착필름
KR20080088082A (ko) * 2007-03-28 2008-10-02 주식회사 엘지화학 이방성 도전접속재료용 도전성입자 및 이를 포함하는이방성 도전접속재료
CN101927343B (zh) * 2010-08-09 2012-10-03 山东天诺光电材料有限公司 一种镀镍铝粉的制备方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004014409A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Sekisui Chem Co Ltd 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法及び異方性導電材料
WO2005004172A1 (ja) * 2003-07-07 2005-01-13 Sekisui Chemical Co., Ltd. 被覆導電性粒子、異方性導電材料及び導電接続構造体

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110000372A (zh) * 2012-10-02 2019-07-12 积水化学工业株式会社 导电性粒子、导电材料及连接结构体
JP5636118B2 (ja) * 2012-10-02 2014-12-03 積水化学工業株式会社 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
CN104471650A (zh) * 2012-10-02 2015-03-25 积水化学工业株式会社 导电性粒子、导电材料及连接结构体
KR20150063962A (ko) * 2012-10-02 2015-06-10 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 도전성 입자, 도전 재료 및 접속 구조체
WO2014054572A1 (ja) * 2012-10-02 2014-04-10 積水化学工業株式会社 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
KR102095823B1 (ko) 2012-10-02 2020-04-01 세키스이가가쿠 고교가부시키가이샤 도전성 입자, 도전 재료 및 접속 구조체
EP2926406A4 (en) * 2012-11-30 2016-07-20 Electric Power Res Inst ENHANCED ELECTRICAL CONTACT CONDUCTIVITY BY SURFACE DOPING
JP2015005503A (ja) * 2013-05-22 2015-01-08 積水化学工業株式会社 接続構造体
JP2015028920A (ja) * 2013-06-26 2015-02-12 積水化学工業株式会社 接続構造体
JP2015197955A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 日立化成株式会社 導電粒子
WO2016052130A1 (ja) * 2014-09-30 2016-04-07 デクセリアルズ株式会社 異方性導電フィルム、及び接続方法
WO2019066081A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 複合体粒子及びその製造方法、複合体粒子組成物、接合材及び接合方法、並びに接合体
JPWO2019066081A1 (ja) * 2017-09-29 2020-10-22 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 複合体粒子及びその製造方法、複合体粒子組成物、接合材及び接合方法、並びに接合体
JP7245165B2 (ja) 2017-09-29 2023-03-23 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 複合体粒子及びその製造方法、複合体粒子組成物、接合材及び接合方法、並びに接合体

Also Published As

Publication number Publication date
TWI394174B (zh) 2013-04-21
CN103069504B (zh) 2015-08-12
JP5114607B2 (ja) 2013-01-09
KR101232433B1 (ko) 2013-02-12
JPWO2012115076A1 (ja) 2014-07-07
KR20120127546A (ko) 2012-11-21
CN103069504A (zh) 2013-04-24
TW201239909A (en) 2012-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5114607B2 (ja) 導電性粒子、導電性粒子の製造方法、異方性導電材料及び接続構造体
JP6470810B2 (ja) 絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP5054232B2 (ja) 導電性粒子、異方性導電材料及び接続構造体
JP6009933B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6165626B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP4052832B2 (ja) 導電性微粒子、導電性微粒子の製造方法及び異方性導電材料
JP5636118B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6084868B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6165625B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6431411B2 (ja) 絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体
WO2013094637A1 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6151990B2 (ja) 絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6478308B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6577723B2 (ja) 絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP6423687B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体
JP4714719B2 (ja) 導電性微粒子の製造方法
JP6066734B2 (ja) 導電性粒子、導電材料及び接続構造体

Legal Events

Date Code Title Description
WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 201280002349.8

Country of ref document: CN

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2012512109

Country of ref document: JP

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 12749233

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 20127028544

Country of ref document: KR

Kind code of ref document: A

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 12749233

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1