JPWO2017170319A1 - 加熱調理器 - Google Patents

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秀樹 中村
近藤 龍太
龍太 近藤
貞平 匡史
匡史 貞平
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Abstract

加熱調理器は、加熱室(13)内を撮影する撮像部(23)と、加熱室(13)内に光を照射する複数の照明部(25a〜25d)と、複数の照明部(25a〜25d)を制御する照明制御部(33)と、撮像部(23)で撮影された画像から食品(12)の画像を特定する画像処理部(32)と、を備え、それぞれの照明部(25a〜25d)のそれぞれの略対向位置に別の照明部(25a〜25d)のいずれかが配置されている。

Description

本開示は、食品等を加熱する加熱調理器に関する。
従来、この種の加熱調理器においては、被加熱物である食品等の状態を確認できるようにするために、加熱室内を撮像する撮像部が設けられているものがある。さらに、従来の加熱調理器においては、撮像部で撮影された画像を基に画像処理が行われ、食品の状態が判断される(例えば、特許文献1参照)。
従来の加熱調理器においては、加熱室内の被加熱物である食品を撮像部で撮影した画像の処理を行うコンピュータに、食品とそれ以外の物とを区別させる場合、人間の目には食品とそれ以外の物との違いは明らかであっても、画像処理を行うコンピュータでは、区別することが困難である場合がある。困難である場合の例としては、食品とその影とが正しく区別できない場合が挙げられる。
例えば、パンの発酵の場合、パンの生地だけではなく、パンの生地の影もパンの生地だと誤認識されると、発酵によるパンの生地の体積の増加が、パンの生地の影の分だけ正しく認識されないことがある。
また、パンの焼成の場合、パンの生地とその影とが、ともにパンの生地であると誤認識されると、一般的に、影はパンの生地より黒いため、パンの生地に焼色がついているとコンピュータに判断されることがある。このような場合、パンの生地はまだ焼けていないのに、パンの生地の影の分だけ、パンの生地に焼色が最初からついているように誤認識されてしまうことがある。
特開2001−272045号公報
本開示は、上記のような従来の課題に鑑みてなされたものであり、被加熱物の影の影響をできるだけ少なくして、正確に被加熱物の大きさおよび形を認識することができる加熱調理器を提供する。
具体的には、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、被加熱物を収納する加熱室と、加熱室内を撮影する撮像部と、加熱室内に光を照射する複数の照明部と、複数の照明部を制御する照明制御部と、撮像部で撮影された画像から被加熱物の画像を特定する画像処理部とを備える。そして、複数の照明部のそれぞれの実質的に対向する位置に、複数の照明部の他のいずれかが配置されている。
このような構成により、加熱室内に光を照射する複数の照明部を一度に点灯することにより、被加熱物に異なる複数の方向から光が当たることになる。したがって、一灯の照明で被加熱物を照らす場合に比べて、影を薄くすることができ、被調理物と影とを正しく区別することができる。
また、このような構成により、複数の照明部を一つ一つ順に点灯させ、残りの照明部を消灯させることができ、照明部の数だけ、被加熱物およびその影の画像を得ることができる。さらに、これらの画像において、被加熱物はすべての画像に含まれているが、複数の照明部のうちの特定の照明部により生じる影は、その特定の照明部が点灯しているときにしか画像上に現れない。これにより、食品とその影とを、正しく区別することができる。
また、このような構成により、加熱室内の被加熱物である食品が、影の影響を最小限にとどめて認識される。これにより、被加熱物である食品が、調理過程によってその体積を増減させるような場合においても、その増減率もしくは増減量を正しく判断でき、被加熱物に適した調理が行われることができる。
図1は、本開示の実施の形態1における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。 図2は、本開示の実施の形態2における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。 図3は、本開示の実施の形態3における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。 図4は、本開示の実施の形態3における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。 図5は、本開示の実施の形態3における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。
本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、被加熱物を収納する加熱室と、加熱室内を撮影する撮像部と、加熱室内に光を照射する複数の照明部と、複数の照明部を制御する照明制御部と、撮像部で撮影された画像から被加熱物の画像を特定する画像処理部とを備える。そして、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器においては、複数の照明部のそれぞれの実質的に対向する位置に、複数の照明部のうちの他のいずれかが配置されている。
このような構成により、複数の照明部それぞれの、実質的に対向する位置に、すなわち、加熱室内の被加熱物が戴置される位置を基準として、実質的に対向する位置に、複数の照明部のうちの他のいずれかが配置されているため、ある特定の照明部が被加熱物を照らすことによって生成される影は、その特定の照明部と実質的に対向する位置に配置されている照明部によって、ある程度薄くなるので、被加熱物と区別することが容易になる。
また、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、照明制御部が、複数の照明部のうちの、少なくとも1つの照明部と実質的に対向する位置に配置されたもう1つの照明部によって、加熱室内に光を照射させるよう、構成されていてもよい。
このような構成により、照明制御部が、特定の照明部と、その特定の照明部と実質的に対向する位置の別の照明部とを、ひとつのシステムとみなして、照明部による照明を制御する。たとえば、撮像部側の照明を明るくして実質的に対向する位置に配置されている照明部を暗くすると、複数の食品が重なっている場合には、撮像部側から見て手前の食品の影が奥の食品に映ってしまうが、その代わり、奥の食品の影が撮像部に映る割合は小さくなる。逆に、撮像部側の照明を暗くして実質的に対向する位置に配置された照明部を明るくすると、複数の食品が重なっている場合には、撮像部側から見て手前の食品の影が奥の食品に映る割合は小さくなり、その代わり奥の食品の影が撮像部に映ってしまう。この制御を繰り返すことにより、食品と影との区別をつけることが容易になる。
また、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、複数の照明部が、4つの照明部を有していてもよい。この場合、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、照明制御部が、4つの照明部全てを照射させるよう構成されていてもよい。このような構成により、照明制御部が4つの照明部による照射を一度に制御することによって、4つの照明部を同じ照度で照射させて一つ一つの影を薄くすることができる。また、照明制御部が、4つの照明部のうちの一つだけ点灯させて残りの照明部は消灯させることにより、特定の照明部と影との対応をとることができる。これにより、食品と影との区別をつけることが容易になる。
また、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、加熱室内に照射される光が間接光となるように複数の照明部が配置されていてもよい。
このような構成により、直接光で被加熱物を照らすことがなくなること、および、照明部が実質的に対向する位置に配置されていることにより影が薄くなることの2つの要因により、影がより薄くなる。これにより、被加熱物と影とを区別することが容易になる。
また、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、食品を収納する加熱室と、加熱室内を撮影する撮像部と、加熱室内に光を照射する照明部と、撮像部で撮影された画像から食品の画像を特定する画像処理部とを備え、照明部は、加熱室内に間接光を照射するよう配置されていてもよい。
この構成と、上述した構成との違いは、この構成は、必ずしも複数の照明部が、互いに実質的に対向する位置に配置されていなくてもよいという点である。被加熱物を照らす光を間接光にすると、直接光で照らすときと比べて、被加熱物の影は著しく薄くなる。よって、複数の照明部が実質的に対向する位置に配置されていなくても、複数の照明部が実質的に対向する位置に配置されている場合に得られる効果と同様な効果または一定の効果が得られる。
また、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、照明部の光源からの光を間接光に変換する照明室を有していてもよい。
一般に、直接光を庫内のたとえば天井および壁の少なくとも一方に照射して天井および壁の少なくとも一方からの反射光を被加熱物に当てる、という間接光の生成方法もあるが、この方法ではどうしても被加熱物に当たる直接光を無視できる光量にまで落とすことが困難である。しかし、本開示のこのような構成によれば、庫内に照射されるのは間接光のみとなり、被加熱物を間接光のみで容易に照射することができる。
また、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、照明部の光源からの光を間接光に変換する反射板を有していてもよい。
このような構成は、上述した照明室が設けられる構成と異なり、庫内に照明部が設けられて、照明部からの光を反射板で一度反射させて、かつ天井および壁の少なくとも一方に反射させて、その反射光を被加熱物に当てる。これにより、間接光で被加熱物を照らすことを可能にする。この方法であれば、照明室が設けられる必要がないので、空間的に効率的になる。もちろん、本開示の実施の形態の一例による加熱調理器は、照明室が設けられた上で反射板が設置され、反射板によって間接光が生成されるよう構成されていてもよい。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。
図1に示すように、加熱調理器11は、被加熱物である食品12を内部に収納する加熱室13を備えている。加熱調理器11は、ヒータ、マグネトロン、または、蒸気発生器といった、図示されない加熱源(加熱部)を有する。加熱調理器11は、後述する制御部31により、加熱源の駆動が制御されて、被加熱物を加熱調理するように構成されている。
加熱室13は、本実施の形態では、略直方体形状であり、その側壁面20もしくは天井17に、撮像部23が配設されている。撮像部23は、斜面22で覆われ、加熱室13に固定されている。撮像部23は、斜面22に設けられた貫通孔24を通じて、加熱室13内を撮影する。撮像部23は、食品12を主体に視野内に収めるように、撮像部23の撮像中心方向が水平方向に対して適当な角度だけ下方に向くよう設定されている。
加熱調理器11は、複数の照明部を有する。本実施の形態では、複数の照明部は、照明25a,25b,25c,25dで構成されている。照明25a,25b,25c,25dは、例えばLEDによって構成されている。加熱調理器11において、照明25a,25b,25c,25dそれぞれは、実質的に対向する位置に、照明25a,25b,25c,25dのうちの他のいずれかが配置されるよう、構成されている。ここで、実質的に対向する位置とは、加熱室13を上方から見たときの平面視において、被加熱物が戴置される位置(例えば、加熱室13の底面の中央部)を基準として、照明25a,25b,25c,25dそれぞれと、照明25a,25b,25c,25dのうちの他のいずれかとが、互いに実質的に対向する位置をいう。例えば、本実施の形態では、照明25a,25b,25c,25dは、加熱室13の天井17の四隅の近傍に該当する、左右それぞれの側壁面20の上方の、前方と後方とに設置されている。この例の場合は、加熱調理器11において、照明25aと照明25cとが、被加熱物である食品12が戴置される加熱室13の中央部を基準として、互いに対向する位置に設けられている。同様に、加熱調理器11において、照明25bと照明25dとが、加熱室13の中央部を基準として、互いに対向する位置に設けられている。
加熱調理器11の制御部31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、メモリ、および、入出力インターフェース等を有するマイクロコンピュータ(図示せず)を用いて構成される。制御部31は、その内部に画像処理部32、および、照明制御部33を有している。画像処理部32は、撮像部23と電気的に接続され、撮像部23により撮影され取得された加熱室13内の画像データから、食品12の画像を特定する処理を行う。照明制御部33は、複数の照明部である照明25a〜25dと電気的に接続され、照明25a〜25dでの照明度合いの変更、および、複数の照明部(照明25a〜25d)それぞれのオンおよびオフの制御等を行う。
このような構成により、照明25a〜25dそれぞれの実質的に対向する位置に、複数の照明部の他のいずれかが配置されているため、照明25a〜25dのうちのある特定の照明が食品12を照らすことによって生成される影は、その特定の照明(照明25a〜25dのいずれか)と実質的に対向する照明(照明25a〜25dのうちの、特定の照明以外のいずれか)によって、ある程度薄くなる。
例えば、照明25bが食品12を照らすことによって生成される影41bは、照明25bと、食品12が戴置されている加熱室13の中央部を基準として、実質的に対向する照明dによって、ある程度薄くなる。
このように、影が薄くなることにより、食品12と、食品12の影とを、区別することが比較的容易になる。
また、照明制御部33が、照明25aを点灯させて、他の照明25b,25c,25dを消灯させた場合、撮像部23により撮影され取得された加熱室13内の画像データには、図1に示すように、食品12と影41aとが映っている。
次に、照明制御部33が、照明25bを点灯させて、他の照明25a,25c,25dを消灯させた場合、撮像部23により撮影され取得された加熱室13内の画像データには、図1に示すように、食品12と影41bとが映っている。
さらに、照明制御部33が、照明部25cを点灯させて、他の照明25a,25b,25dを消灯させた場合、撮像部23により撮影され取得された加熱室13内の画像データには、食品12と影41cとが映っている。
最後に、照明制御部33が、照明部25dを点灯させて、他の照明25a,25b,25cを消灯させた場合、撮像部23により撮影され取得された加熱室13内の画像データには、食品12と影41dとが映っている。
食品12は、これらの画像データのすべてに映っており、逆に、食品12の影41a〜41dは、各々一枚の画像にしか映っていない。これを利用して、食品12を特定することができる。
以上のように、本実施の形態の加熱調理器11においては、加熱室13内の被加熱物である食品12が、影の影響を最小限にとどめて認識される。よって、食品12が、調理過程によってその体積を増減させるような場合においても、その増減率もしくは増減量を正しく判断でき、被加熱物の調理に適した加熱調理が行われることができる。
ここで、被加熱物に適した加熱調理が行われることができる一例として、パンの発酵があげられる。パンの発酵が完了したかどうかを確認する方法として、パン生地の目で見たときの面積が、発酵前の数倍程度に膨らんだときに、発酵が完了したとみなす方法がある。本実施の形態の加熱調理器11においては、パンとその影とを正しく区別し、パンだけの撮像面積を正しく認識することができる。すなわち、影の面積をパンの面積の一部だと誤認識しないので、発酵が完了したかどうかを正しく判断でき、美味しいパンを焼くことができる。
また、本実施の形態の加熱調理器11によれば、加熱室13内の食品12が、影の影響を最小限にとどめて認識されるので、食品12が調理過程によって、その色を変化させるような場合においても、その被加熱物である食品(調理物)の色を正しく判断でき、被加熱物の調理に適した加熱調理が行われることができる。
また、本実施の形態の加熱調理器11により、被加熱物の調理に適した加熱調理が行われることができる他の例として、クッキーを焼成するという調理が挙げられる。クッキーの焼成が完了したかどうかを確認する方法として、クッキーの表面の色が調理人の好みの色になった時に、完成したとみなす方法がある。本実施の形態においては、クッキーとその影とを正しく区別し、クッキーだけの表面の色を正しく認識することができる。すなわち、影の色をクッキーの一部の色だと誤認識しないので、焼成が完了したかどうかを正しく判断でき、美味しいクッキーを焼くことが可能となる。
(実施の形態2)
図2は、本開示の実施の形態2における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。
本開示の実施の形態2においては、図2に示すように、加熱調理器11の加熱室13内に、食品12と食品12aとがある場合について説明する。なお、本開示の実施の形態2の加熱調理器11と、実施の形態1の加熱調理器11とは、基本的な構造は同じであるため、以下の本開示の実施の形態2の加熱調理器11の説明においては、実施の形態1の加熱調理器11と異なる部分のみ説明し、同じ構成および機能については、同じ符号を用い、その詳細な説明はここでは省略する。
図2に示すように、加熱調理器11の加熱室13内に、食品12と食品12aとがある場合、照明25aが、食品12に光を照射してできる影41eが、食品12aに映ることがある。この場合、食品12aの一部に焼色がついているのか、影41eが映っているのかを、画像処理部32を構成するマイクロコンピュータでは、判別しにくい。
このような場合に、照明制御部33により行われる制御について、実質的に対向する位置に配置された照明25aおよび照明25cによる照射を例として、以下説明する。
本実施の形態の加熱調理器11においては、照明制御部33は、実質的に対向する位置に配置された照明25aおよび照明25cを同時に制御して、庫内の照明を所望の明るさにする調整するよう構成されている。また、照明制御部33は、実質的に対向する位置に配置された照明25aと照明25cとを、異なる明るさに制御し、照明25aおよび照明25cの照射により生じる影の濃さを制御するよう構成されている。例えば、照明制御部33は、照明25aを消灯させたり、非常に暗く点灯させたりすることにより、照明25cを適当な照度に制御する。すると、食品12の影41eが、撮像部23により撮影される画像データに、映らなくなる、或いは、視認され難い状態となる。
このように、照明制御部33は、実質的に対向する位置に配置された照明25aと照明25cとを、同時に制御して庫内の照明を所望の明るさにする。同時に制御されることにより、照明制御部33による制御が容易となり、効率的に、影を薄くする効果が得られる。なお、照明25aと照明25cとは、完全に同一時間、照射されなければならないわけではなく、例えば、照明25aが先に照射されている状態で、照明25cが後から照射される等、照射の開始または終了のタイミングがずれていても、照明25aと照明25cとが同時に照射されている時間があり、照明25aまたは照明25cの照射により生じる影の濃さが変わるように、照明25aと照明25cとが制御されるような場合も、本開示の範囲に含まれる。
また、照明制御部33は、実質的に対向する位置に配置された照明25aおよび照明25cを、互いに異なる明るさで照射するよう制御することにより、食品12および食品12aの正しい輪郭を得ることができる。
以上、照明25aおよび照明25cを例に、照明制御部33による複数の照明部の制御について説明したが、照明25aおよび照明25cに限られず、照明25bおよび照明25dでも同様の制御が行われる。
(実施の形態3)
図3は、本開示の実施の形態3における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。図4は、本開示の実施の形態3における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。図5は、本開示の実施の形態3における加熱調理器の主要部の概略構成を示す図である。
本開示の実施の形態3は、上述した実施の形態1および実施の形態2の加熱調理器11と、基本的な構造は同じであるため、以下の本開示の実施の形態3の加熱調理器3の説明においては、実施の形態1および実施の形態2の加熱調理器11と異なる部分のみ説明し、同じ構成および機能については、同じ符号を用い、その詳細な説明はここでは省略する。
本開示の実施の形態3における加熱調理器3においては、複数の照明部が、加熱室13内の端部の、被加熱物が戴置される位置を基準として、対向する位置に設けられた照明室の中に、それぞれ配置されている。例えば、図3に示すように、複数の照明部を構成する照明25a、25cが、加熱室13内の端部の、被加熱物が戴置される位置を基準として、対向する位置に設けられた照明室14a,14bの中に、それぞれ配置されている。すなわち、本実施の形態の加熱調理器3においては、照明25a,25cから、食品12に直接光が届かないように、照明25a,25cが配置されている。このような構成により、食品12を照らす光は間接光になり、照明25a,25cの照射により生じる影が薄くなる。なお、図3では、照明室14a,14bが側壁面20の横に設けられている例を示している。また、説明を簡単にするため、図3においては、照明25b,25dは省略されている。
また、本実施の形態の加熱調理器3は、図4に示すように、照明室14が加熱室13の天井17の上方に設けられ、照明室14に照明部である照明25a,25cが設けられ、加熱室13の天井17に設けられた照明用貫通孔26を通して、照明25a,25cにより加熱室13内を照明するよう構成されていてもよい。このような構成により、食品12に上から当たる光の割合が多くなり、図3に示すような、側壁面20の横に設けられた照明室14a,14bの中に照明25a,25cが配置される構成よりも、照明25a,25cの照射により生じる影が薄くなることが期待できる。
また、図5に示すように、加熱室14内に間接光を生成するために、反射板15a,15bが、照明25a,25cと、被加熱物との間に、それぞれ設けられていてもよい。このような構成の利点は、照明室14,14a,14bで間接光を生成する構成よりも、照明25a,25cが加熱室13の内部に存在するため、加熱室13の照度を高く設定することができる点である。
以上説明した本開示の実施の形態1〜実施の形態3では、複数の照明部は、照明25a,25b,25c,25dの4つの照明で構成される例を示しているが、本開示における複数の照明部は、5つ以上の照明で構成されていてもよい。
また、本開示は、加熱調理器3,11が、複数の照明部とは別の照明を有することを排除するものではない。すなわち、加熱調理器3,11は、複数の照明部のうちのいずれかと、被加熱物が戴置される位置を基準として、対向する位置に配置されていない照明を有していてもよい。この場合、複数の照明部に含まれない照明は、照明制御部33による照射の制御の対象とはならず、複数の照明部から機能的にも構成的にも独立して構成されていてもよい。また、複数の照明部とは別の照明は、加熱室13内に光を照射するよう構成されていてもよいし、別の目的で加熱調理機3,11内に設けられていてもよい。
以上述べたように、本開示は、被加熱物と影とを区別することができ、被加熱物の調理に適した加熱調理が行われる加熱調理器を提供する。よって、家庭用および業務用を問わず、被加熱物である食品等を加熱して調理する加熱調理器等に幅広く利用できる。
3,11 加熱調理器
12,12a 食品(被加熱物)
13 加熱室
14,14a,14b 照明室
15a,15b 反射板
17 天井
20 側壁面
22 斜面
23 撮像部
24 貫通孔
25a,25b,25c,25d 照明(照明部)
26 照明用貫通孔
32 画像処理部
33 照明制御部
41a 照明25aによる食品12の影
41b 照明25bによる食品12の影
41c 照明25cによる食品12の影
41d 照明25dによる食品12の影

Claims (7)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、
    前記加熱室内を撮影する撮像部と、
    前記加熱室内に光を照射する複数の照明部と、
    前記複数の照明部を制御する照明制御部と、
    前記撮像部で撮影された画像から前記被加熱物の画像を特定する画像処理部とを備え、
    前記複数の照明部のそれぞれの実質的に対向する位置に、前記複数の照明部の他のいずれかが配置されている加熱調理器。
  2. 前記照明制御部は、前記複数の照明部のうち、少なくとも1つの照明部と実質的に対向する位置に配置されたもう1つの照明部とによって前記加熱室内に前記光を照射させる
    請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記複数の照明部は、4つの照明部を有し、
    前記照明制御部は、前記4つの照明部の照射を制御するよう構成された
    請求項1または2に記載の加熱調理器。
  4. 前記複数の照明部は、前記加熱室内に間接光を照射するよう配置された
    請求項1から3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
  5. 被加熱物を収納する加熱室と、
    前記加熱室内を撮影する撮像部と、
    前記加熱室内に光を照射する照明部と、
    前記撮像部で撮影された画像から前記被加熱物の画像を特定する画像処理部とを備え、
    前記照明部は、前記加熱室内に間接光を照射するよう配置された
    加熱調理器。
  6. 前記照明部から照射される前記光を間接光に変換する照明室をさらに有する
    請求項4または5に記載の加熱調理器。
  7. 前記照明部から照射される前記光を間接光に変換する反射板をさらに有する
    請求項4または5に記載の加熱調理器。
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