JPWO2017159660A1 - ドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法 - Google Patents

ドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法 Download PDF

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Abstract

金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に、接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物の層とを備え、該樹脂組成物の層は、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含み、前記樹脂組成物の層における前記ポリエステル樹脂(A)の含有量が、前記ポリエステル樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、40質量部以上70質量部以下であり、前記ポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体である、ドリル孔あけ用エントリーシート。

Description

本発明は、積層板や多層板のドリル孔あけ加工の際に使用される、ドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法に関する。
プリント配線板材料に使用される積層板や多層板のドリル孔あけ加工方法としては、一般的に積層板又は多層板を1枚又は複数枚重ねて、その最上部に当て板としてアルミニウム箔単体又はアルミニウム箔表面に樹脂組成物の層を形成したシート(以下、本明細書ではこの「シート」を「ドリル孔あけ用エントリーシート」という)を配置して孔あけ加工を行う方法が採用されている。
近年、プリント配線板に対する信頼性向上の要求や高密度化の進展に伴い、積層板又は多層板のドリル孔あけ加工に対しても、孔位置精度の向上や孔壁粗さの低減などの高品質なドリル孔あけ加工が要求されている。
上述した孔位置精度の向上や孔壁粗さの低減などの要求に対応すべく、例えば、特許文献1では、ポリエチレングリコールなどの水溶性樹脂からなるシートを使用した孔あけ加工法が提案されている。また、特許文献2では、金属箔に水溶性樹脂層を形成した孔あけ用滑剤シートが提案されている。更に、特許文献3では、熱硬化性樹脂薄膜を形成したアルミニウム箔に水溶性樹脂層を形成した孔あけ用エントリーシートが提案されている。更には、特許文献4では、潤滑樹脂組成物にノンハロゲンの着色剤を配合した孔あけ用滑剤シートが提案されている。
ドリル孔あけ用エントリーシートの一つの形態として、金属箔と該金属箔の少なくとも片面に形成された樹脂組成物の層からなる形態が提案されている。しかし、金属箔と樹脂組成物の層は接着強度が弱いため、金属箔と樹脂組成物の層とが直接接触したドリル孔あけ用エントリーシートの構成では、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が剥離し、この剥離した樹脂組成物の層をドリルが踏んでしまい、孔位置精度の悪化、ドリルの折損頻度の悪化につながる場合が多かった。また、ドリル孔あけ用エントリーシートは、通常、複数枚の積層板又は多層板の両面に配置して固定用のテープで1組にして孔あけ加工に用いるが、固定用テープが樹脂組成物の層とともに剥離し、エントリーシートの位置がずれてしまう場合もあった。このため、実用的には、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度の向上を目的に、金属箔と樹脂組成物の層の間に、ウレタン系化合物、酢酸ビニル系化合物、塩化ビニル系化合物、ポリエステル系化合物、及びこれらの重合物、エポキシ系化合物、シアネート系化合物等からなる接着層(接着皮膜)を形成した形態として使用されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平4−92494号公報 特開平5−169400号公報 特開2003−136485号公報 特開2004−230470号公報 特開2011−183548号公報
しかし、一方で金属箔と樹脂組成物の層の間に接着層を設けると、樹脂組成物の潤滑効果を接着層が妨げるため、ドリル孔あけ用エントリーシートに要求される重要な特性である、孔位置精度が悪化する場合があった。このため、金属箔と樹脂組成物の層の間に接着層を設けることなく、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が強く、かつ孔位置精度が優れたドリル孔あけ用エントリーシートの開発が切望されている。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物の層からなる形態のドリル孔あけ用エントリーシートであって、金属箔と樹脂組成物の層との間に接着層が存在しなくても、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が強く、更にはドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れるドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため種々の検討を行った結果、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成されたポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含む樹脂組成物の層とを備えるドリル孔あけ用エントリーシートであって、樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂(A)の含有量が、特定の範囲であり、かつポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体であるドリル孔あけ用エントリーシートが、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に、接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物の層とを備え、
該樹脂組成物の層は、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含み、
前記樹脂組成物の層における前記ポリエステル樹脂(A)の含有量が、前記ポリエステル樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、40質量部以上70質量部以下であり、
前記ポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体である、
ドリル孔あけ用エントリーシート。
〔2〕
前記樹脂組成物の層における前記水溶性樹脂(B)の含有量が、前記ポリエステル樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、30質量部以上60質量部以下である、
〔1〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔3〕
前記トリカルボン酸が、トリメリット酸である、
〔1〕又は〔2〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔4〕
前記ポリエステル樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構成単位を有する、
〔3〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
Figure 2017159660

(式(1)中、Rは、各々独立に、−CH−CH−O−CH−CH−基又は−(CH−基を表す。nは1以上の整数を表す。)
〔5〕
前記トリカルボン酸由来の構成単位のモル数と前記ポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、
前記トリカルボン酸由来の構成単位のモル比が、40〜80mol%であり、
前記ポリオール由来の構成単位のモル比が、20〜60mol%である、
〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔6〕
前記ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が、5,000以上50,000以下である、
〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔7〕
前記水溶性樹脂(B)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート化合物、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びそれらの誘導体からなる群より選択される1種類又は2種類以上である、
〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔8〕
前記水溶性樹脂(B)が、重量平均分子量50,000以上1,500,000以下である高分子水溶性樹脂(b1)と、重量平均分子量1,000以上30,000以下である低分子水溶性樹脂(b2)と、を含み、
前記高分子水溶性樹脂(b1)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
前記低分子水溶性樹脂(b2)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む、
〔7〕に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔9〕
前記樹脂組成物の層の厚さが、0.02〜0.3mmである、
〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔10〕
前記金属箔の厚さが、0.05mm〜0.5mmである、
〔1〕〜〔9〕のいずれかに一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
〔11〕
〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシートを用いて、積層板又は多層板に孔を形成する孔形成工程を有する、
ドリル孔あけ加工方法。
本発明によれば、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物の層からなる形態のドリル孔あけ用エントリーシートであって、金属箔と樹脂組成物の層との間に接着層が存在しなくても、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が強く、更にはドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れるドリル孔あけ用エントリーシート、及びそれを用いたドリル孔あけ加工方法を提供することができる。また、接着層を有しないドリル孔あけ用エントリーシートは、その原料及びエントリーシートの製造工程の両面において経済的である。
以下、本実施形態を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
[I:ドリル孔あけ用エントリーシート]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に、接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物の層とを備え、該樹脂組成物の層は、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含み、前記樹脂組成物の層における前記ポリエステル樹脂(A)の含有量が、前記ポリエステル樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、40質量部以上70質量部以下であり、前記ポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体である。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と、該金属箔上に接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物の層とを備える。すなわち、金属箔と樹脂組成物の層との間に、金属箔と樹脂組成物を接着させるための接着層(樹脂皮膜等)を有さず、金属箔と樹脂組成物の層とが直接接触している形態である。樹脂組成物の層が、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含み、樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂(A)の含有量が上述した範囲であり、かつポリエステル樹脂(A)が、分子中にカルボキシル基を3個以上有するトリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体であることによって、金属箔と樹脂組成物の層との間に接着層を介在させなくても、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が強く、かつドリル孔あけ加工の際の孔位置精度に優れる特徴がある。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは接着層を介在させなくてもよいので、原材料費を抑えることができ、また、接着層を形成する工程も省略することができるため、従来のドリル孔あけ用エントリーシートよりも経済性の点でも優れる。樹脂組成物の層は、金属箔の片面に形成された形態であってよく、両面に形成された形態であってもよい。両面に樹脂組成物の層を形成する場合、層の樹脂組成物の組成は同じであっても異なっていてもよい。
[II:ポリエステル樹脂(A)]
ポリエステル樹脂(A)は、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体である。該共重合体は、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位を成分として含む共重合体であれば、特に限定されない。
「トリカルボン酸由来の構成単位」とは、重合体とした際に、重合反応の原料として使用される、トリカルボン酸に由来する重合体中の構成単位(骨格)のことであり、「ポリオール由来の構成単位」とは、重合体とした際に、重合反応の原料として使用されるポリオールに由来する重合体中の構成単位(骨格)のことである。すなわち、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体とは、すくなくとも、重合体とした際に、トリカルボン酸由来の構成単位を与えるトリカルボン酸とポリオール由来の構成単位を与えるポリオールとを、共重合反応させて得られる共重合体である。言い換えると、側鎖としてカルボキシル基を複数有する共重合体である。
ポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体であることにより、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が強く、かつドリル孔あけ加工の際の孔位置精度が優れる傾向にある。以下にその理由を述べるが、それに限定されるものではない。カルボキシル基は、金属の表面との相互作用が比較的強い。そのため、樹脂組成物の層に含まれるポリエステル樹脂(A)を構成する共重合体が、トリカルボン酸由来の構成単位を含むことにより、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が強くなる。また更に、トリカルボン酸由来の構成単位を含むことにより、ドリルビットへの求芯性がより向上し、加工時に発生する切削屑を効率よく排出できるため、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度が優れると考えられる。一方で、分子中にカルボキシル基を4個以上有するポリカルボン酸を用いた場合には、得られるポリエステル樹脂(A)の構造が剛直となり柔軟性が劣り、かえって金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が低下する。また、共重合体がポリオール由来の構成単位を含むことにより、樹脂組成物の層が潤滑性を発揮することができる。これによっても、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度が優れると考えられる。本実施形態において「求芯性」とは、ドリルビットが回転する際の回転中心に向かう性質(力)をいう。
トリカルボン酸由来の構成単位を与えるトリカルボン酸は、分子中にカルボキシル基(COOH基)を3個有する有機化合物であれば、特に限定されず、モノマーであっても重合体であってもよい。そのような化合物としては、特に限定されないが、例えば、トリメリット酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸が挙げられる。なかでも、トリメリット酸が好ましい。これらのトリカルボン酸は、1種類を単独で用いてよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
ポリオール由来の構成単位を与えるポリオールは、分子内にヒドロキシル基(OH基)を2個以上有する有機化合物であれば、特に限定されず、モノマーであっても重合体であってもよい。そのような化合物としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、トリエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、2−メチル−3−メチル−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。なかでも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが好ましく、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオールが特に好ましい。これらのポリオールは、1種類を単独で用いてよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体における、トリカルボン酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、トリカルボン酸由来の構成単位のモル比は、好ましくは40〜80mol%であり、より好ましくは45〜75mol%であり、さらに好ましくは50〜70mol%であり、よりさらに好ましくは55〜70mol%であり、さらにより好ましくは55〜65mol%である。また、トリカルボン酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、ポリオール由来の構成単位のモル比は、好ましくは20〜60mol%であり、より好ましくは25〜55mol%であり、さらに好ましくは30〜50mol%であり、よりさらに好ましくは30〜45mol%であり、さらにより好ましくは35〜45mol%である。トリカルボン酸由来の構成単位のモル比が40mol%以上であることにより、樹脂組成物の層と金属箔との接着強度がより向上し、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が剥離しにくいので孔位置精度がより優れる傾向にある。一方、ポリオール由来の構成単位のモル比が20mol%以上であることにより、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が効率良く溶融するので、加工によって発生する切削屑の排出性がよく、これによって孔位置精度が優れる及び/又はドリル加工寿命が長くなる傾向にある。
ポリエステル樹脂(A)を構成する全構成単位のモル数の合計100mol%に対して、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位の合計モル数は、好ましくは95〜100mol%であり、より好ましくは97〜100mol%である。
トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体は、必要に応じて、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位以外の構成単位(以下、本明細書では、「その他の構成単位」ともいう)を含んでいてもよい。すなわち、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体は、重合体とした際にトリカルボン酸由来の構成単位を与えるトリカルボン酸と、ポリオール由来の構成単位を与えるポリオールと、必要に応じてその他の構成単位を与える化合物とを、共重合反応させて得られる共重合体であってもよい。
その他の構成単位は、特に限定されるものではなく、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ピロメリット酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタテトラカルボン酸などのトリカルボン酸以外のポリカルボン酸由来の構成単位;エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1,3−ブタンジエン、1−ペンテン、3−ペンテン、1,3−ペンタジエン、1,5−ペンタジエンなどのオレフィン由来の構成単位;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸由来の構成単位が挙げられる。
トリカルボン酸由来の構成単位と、ポリオール由来の構成単位と、その他の構成単位とを含む共重合体において、これらの構成単位の組合せは特に限定されない。また、ポリエステル樹脂(A)として、トリカルボン酸由来の構成単位と、ポリオール由来の構成単位と、必要に応じてその他の構成単位を含む共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
トリカルボン酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数とその他の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、その他の構成単位のモル比は、好ましくは0〜5mol%であり、より好ましくは0〜3mol%である。
本実施形態において、ポリエステル樹脂(A)は、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体であることが好ましい。ポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体であると、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度がより強く、かつドリルビットの求芯性が良く、加工時に発生する切削屑を効率よく排出できるため、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度がより優れる傾向にある。
トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体は、特に限定されず、例えば、上述したトリカルボン酸由来の構成単位を与えるトリカルボン酸と、上述したポリオール由来の構成単位を与えるポリオールとを、共重合反応させて得られる共重合体が挙げられる。トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体において、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位の組合せは特に限定されない。また、ポリエステル樹脂(A)として、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体において、トリカルボン酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、トリカルボン酸由来の構成単位のモル比は、好ましくは40〜80mol%であり、より好ましくは45〜75mol%であり、さらに好ましくは50〜70mol%であり、よりさらに好ましくは55〜70mol%であり、さらにより好ましくは55〜65mol%である。また、トリカルボン酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、ポリオール由来の構成単位のモル比は、好ましくは20〜60mol%であり、より好ましくは25〜55mol%であり、さらに好ましくは30〜50mol%であり、よりさらに好ましくは30〜45mol%であり、さらにより好ましくは35〜45mol%である。トリカルボン酸由来の構成単位のモル比が40mol%以上であることにより、樹脂組成物の層と金属箔との接着強度がより向上し、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が剥離しにくいので孔位置精度がより優れる傾向にある。一方、ポリオール由来の構成単位のモル比が20mol%以上であることにより、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が効率良く溶融するので、加工によって発生する切削屑の排出性がよく、これによって孔位置精度が優れる及び/又はドリル加工寿命が長くなる傾向にある。
本実施形態において、ポリエステル樹脂(A)は、上述したトリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体中、トリメリット酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とからなる共重合体、すなわち、トリメリット酸−ポリオール共重合体であることが、さらに好ましい。
トリメリット酸−ポリオール共重合体は、特に限定されず、例えば、トリメリット酸と上述したポリオール由来の構成単位を与えるポリオールとを、共重合反応させて得られる共重合体が挙げられる。なかでも、トリメリット酸−ジエチレングリコール共重合体、トリメリット酸−1,6−ヘキサンジオール共重合体、トリメリット酸−ジエチレングリコール−1,6−ヘキサンジオール共重合体からなる群より選択される1種類又は2種類以上が好ましい。これらの共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。ポリエステル樹脂(A)が、これらの共重合体であると、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度がより強く、かつドリルビットの求芯性が良く、加工時に発生する切削屑を効率よく排出できるため、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度がより優れる傾向にある。
トリメリット酸−ポリオール共重合体において、トリメリット酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、トリメリット酸由来の構成単位のモル比は、好ましくは40〜80mol%であり、より好ましくは45〜75mol%であり、さらに好ましくは50〜70mol%であり、よりさらに好ましくは55〜70mol%であり、さらにより好ましくは55〜65mol%である。また、トリメリット酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、ポリオール由来の構成単位のモル比は、好ましくは20〜60mol%であり、より好ましくは25〜55mol%であり、さらに好ましくは30〜50mol%であり、よりさらに好ましくは30〜45mol%であり、さらにより好ましくは35〜45mol%である。トリメリット酸由来の構成単位のモル比が40mol%以上であることにより、樹脂組成物の層と金属箔との接着強度がより向上し、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が剥離しにくいので孔位置精度がより優れる傾向にある。一方、ポリオール由来の構成単位のモル数の比が20mol%以上であることにより、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が効率良く溶融するので、加工によって発生する切削屑の排出性がよく、これによって孔位置精度が優れる及び/又はドリル加工寿命が長くなる傾向にある。特に、トリメリット酸−ポリオール共重合体中のトリメリット酸由来の構成単位のモル比が55〜70mol%であり、ポリオール由来の構成単位のモル比が30〜45mol%であることにより、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度がさらに優れる傾向にある。
本実施形態において、ポリエステル樹脂(A)は、上述したトリメリット酸−ジエチレングリコール共重合体、トリメリット酸−1,6−ヘキサンジオール共重合体、トリメリット酸−ジエチレングリコール−1,6−ヘキサンジオール共重合体として、下記一般式(1)で表される構成単位を有する共重合体を含むことが好ましい。このようなポリエステル樹脂(A)を用いることにより、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着強度がより強く、かつドリルビットの求芯性が良く、加工時に発生する切削屑をより効率よく排出できるため、ドリル孔あけ加工の際の孔位置精度がより優れる傾向にある。
Figure 2017159660

(式(1)中、各々独立に、Rは、−CH−CH−O−CH−CH−基又は−(CH−基を表す。nは1以上の整数を表す。)。
上記一般式(1)の構造を有するトリメリット酸−ポリオール共重合体において、Rは、各々独立に、−CH−CH−O−CH−CH−基又は−(CH−基である。nは、1以上の整数で、好ましくは18以上である。nの上限は特に限定されないが、188以下が好ましい。また、ポリエステル樹脂(A)として、R、nが異なるトリメリット酸−ポリオール共重合体を2種以上含んでいてもよい。
ポリエステル樹脂(A)が上記一般式(1)で表されるトリメリット酸−ポリオール共重合体であるとき、トリメリット酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位の割合は、特に限定されないが、トリメリット酸由来の構成単位のモル数:ポリオール由来の構成単位のモル数の比で表して、40:60〜80:20の範囲であることが好ましく、50:50〜70:30の範囲であることがより好ましく、55:45〜70:30の範囲であることがさらに好ましい。トリメリット酸由来の構成単位のモル数の比が40以上であれば、樹脂組成物の層と金属箔との接着強度が十分であり、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が剥離しにくいので孔位置精度が優れる傾向にある。一方、ポリオール由来の構成単位のモル数の比が20以上であれば、ドリル孔あけ加工の際に樹脂組成物の層が効率良く溶融するので、加工によって発生する切削屑の排出性がよく、これによって孔位置精度が優れる及び/又はドリル加工寿命が長くなる傾向にある。共重合体中のトリメリット酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の比(モル比)が55:45〜70:30の範囲であると、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度がさらに優れる傾向にある。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートの樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂(A)の含有量は、ポリエステル樹脂(A)と後述する水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、40質量部以上70質量部以下であり、好ましくは40質量部以上60質量部以下であり、より好ましくは40質量部以上50質量部以下である。ポリエステル樹脂(A)の含有量が40質量部以上であることにより、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度がより向上し、孔あけ加工の際に孔位置精度の不良やドリル折損の原因となる樹脂組成物の層の剥離が起こりにくいので、孔位置精度が優れ、ドリル加工寿命が長い。一方、ポリエステル樹脂(A)の含有量が70質量部以下であることにより、樹脂組成物の層における水溶性樹脂(B)の含有量をドリル孔あけ加工に十分な潤滑性となる量に調整できるので、孔あけ加工の際の孔位置精度がより優れる。特に、ポリエステル樹脂(A)の含有量が40質量部以上60質量部以下であると、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度と、孔あけ加工の際の孔位置精度の両方が優れる傾向にある。
ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は、特に限定されないが、5,000以上50,000以下が好ましく、5,000以上30,000以下がより好ましく、5,000以上25,000以下がより好ましい。数平均分子量が5,000以上であることにより、ブロッキングの発生を抑制でき、ハンドリング性がより向上する傾向にある。また、数平均分子量が50,000以下であることにより、ドリル孔あけ加工の際に、切削屑の排出性がより向上し、孔位置精度がより優れ、ドリル折損の発生も抑制できる傾向にある。ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は定法に従い、GPCカラムを用いて、ポリスチレンを標準物質として測定することができる。
ポリエステル樹脂(A)の酸価は、特に限定されないが、好ましくは0〜2.8mgKOH/gであり、より好ましくは0〜2.6mgKOH/gである。ポリエステル樹脂(A)の酸価が上記範囲内であることにより、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度と、孔あけ加工の際の孔位置精度の両方が優れる傾向にある。なお、酸価は、試料0.2gを秤量し、20mlのクロロホルムに溶解させて、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレインを用いた。
ポリエステル樹脂(A)の製造方法や製造条件は特に限定されず、公知の方法、条件を使用できる。例えば、トリメリット酸等のトリカルボン酸とジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のポリオールとを、公知の方法で共重合反応させて製造できる。ポリエステル樹脂(A)の製造に用いることができる原料としては、上述した、トリカルボン酸由来の構成単位を与えるトリカルボン酸、ポリオール由来の構成単位を与えるポリオール、その他の構成単位を与える化合物である。
ポリエステル樹脂(A)は、共重合体の製造に用いた原料、触媒、溶媒などの成分を含んでいてもよい。また、水やアミンなどの製品の安定剤、分散剤の成分を含んでいてもよい。
ポリエステル樹脂(A)は、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートの樹脂組成物の層を形成する際、水分散体の態様で使用することが好ましい。すなわち、樹脂組成物の層を形成する際のポリエステル樹脂(A)の態様は特に限定されないが、水分散体の態様であることが好ましい。ポリエステル樹脂(A)の水分散体の製造方法は特に限定されず、公知の方法が使用できる。例えば、上述したポリエステル樹脂(A)、水性溶媒、及び必要に応じて塩基や乳化剤などのその他の成分を、固液撹拌装置などを用いて撹拌する方法が挙げられる。
ポリエステル樹脂(A)の水分散体は、市販品を使用してもよい。ポリエステル樹脂(A)の水分散体の市販品としては、東洋紡株式会社製バイロナールMD1335(トリメリット酸−ジエチレングリコール−1,6−ヘキサンジオール共重合体;数平均分子量8,000;トリメリット酸由来の構成単位のモル数:ポリオール由来の構成単位のモル数の比=59:41)が例示できる。
[III:水溶性樹脂(B)]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートの樹脂組成物の層に含まれる水溶性樹脂(B)は、水溶性の樹脂であれば特に限定されないが、高分子水溶性樹脂(b1)と低分子水溶性樹脂(b2)とを併用することが好ましい。なお、「水溶性の樹脂」とは、25℃、1気圧において、水100gに対し、1g以上溶解する樹脂を指す。
高分子水溶性樹脂(b1)としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される1種類又は2種類以上であることが好ましく、なかでもポリビニルピロリドンが特に好ましい。これらの化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの化合物は、シート形成性を有しているので、これらの化合物を用いることで、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートの樹脂組成物の層の組成や厚さを均一にすることができる傾向にある。高分子水溶性樹脂(b1)の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、50,000以上1,500,000以下であることが、ドリル孔あけ用エントリーシートを製造する際の樹脂組成物の層の製膜性の観点から好ましい。重量平均分子量は、GPCカラムを備えた液体クロマトグラフィーなどの一般的な方法で測定できる。
低分子水溶性樹脂(b2)としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のグリコール化合物;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンのモノエーテル化合物;ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート化合物、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びそれらの誘導体からなる群より選択される1種類又は2種類以上であることが好ましい。これらの化合物や共重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの化合物を用いることで、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、ドリル孔あけ加工の際に潤滑性の効果を、十分に発揮することができる傾向にある。低分子水溶性樹脂(b2)の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、1,000以上30,000以下であることが、ドリル孔あけ加工時の潤滑性向上の観点から好ましい。重量平均分子量は、GPCカラムを備えた液体クロマトグラフィーなどの一般的な方法で測定できる。
上述したなかでも、水溶性樹脂(B)として、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート化合物、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びそれらの誘導体からなる群より選択される1種類又は2種類以上を用いることが好ましい。このような水溶性樹脂(B)を用いることにより、樹脂組成物の層の製膜性及び孔位置精度がより向上する傾向にある。
また、特に、水溶性樹脂(B)が、重量平均分子量50,000以上1,500,000以下である高分子水溶性樹脂(b1)と、重量平均分子量1,000以上30,000以下である低分子水溶性樹脂(b2)と、を含む場合においては、高分子水溶性樹脂(b1)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含み、低分子水溶性樹脂(b2)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。このような水溶性樹脂(B)を用いることにより、樹脂組成物の層の製膜性及び孔位置精度がより向上する傾向にある。
樹脂組成物の層における水溶性樹脂(B)の含有量は、特に限定されないが、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、30質量部以上60質量部以下が好ましく、40質量部以上60質量部以下がより好ましく、50質量部以上60質量部以下がさらに好ましい。水溶性樹脂(B)の含有量が50質量部以上であることにより、均一な樹脂組成物の層を形成でき、ドリル孔あけ加工に十分な潤滑性を樹脂組成物の層に付与できるので、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度が優れる傾向にある。一方、水溶性樹脂(B)の含有量が60質量部以下であれば、ポリエステル樹脂(A)の樹脂組成物の層における含有量を、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度が良好となる量に調整できるので、ドリル孔あけ加工時の孔位置精度が優れる傾向にある。
樹脂組成物の層における高分子水溶性樹脂(b1)の含有量は、上述した樹脂組成物の層における水溶性樹脂(B)の含有量の範囲内であれば、特に限定されないが、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下が好ましく、5質量部以上10質量部以下がより好ましく、5質量部以上7質量部以下がさらに好ましい。高分子水溶性樹脂(b1)の含有量が上記範囲内であることにより、樹脂組成物の層の製膜性及び孔位置精度がより向上する傾向にある。
樹脂組成物の層における低分子水溶性樹脂(b2)の含有量は、上述した樹脂組成物の層における水溶性樹脂(B)の含有量の範囲内であれば、特に限定されないが、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、35質量部以上55質量部以下が好ましく、40質量部以上55質量部以下がより好ましく、45質量部以上55質量部以下がさらに好ましい。低分子水溶性樹脂(b2)の含有量が前記範囲であると、金属箔と樹脂組成物の層との接着強度と、孔あけ加工の際の孔位置精度の両方が優れる傾向にある。
[IV:その他の成分]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートにおける樹脂組成物の層は、必要に応じて、添加剤を含有してもよい。添加剤の種類は、特に限定されないが、例えば、表面調整剤、レベリング剤、帯電防止剤、乳化剤、消泡剤、ワックス添加剤、カップリング剤、レオロジーコントロール剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、光安定剤、ギ酸Naなどの核剤、黒鉛などの固体潤滑剤、有機フィラー、無機フィラー、熱安定化剤、および着色剤が挙げられる
本実施形態における樹脂組成物の層の厚さは、ドリル孔あけ加工する際に使用するドリルビット径や、加工する孔あけ対象物(例えば、積層板または多層板などのプリント配線板材料)の構成などによって適宜選択されるので、特に限定されるものではないが、0.02〜0.3mmであることが好ましく、0.02〜0.2mmであることがより好ましく、0.02〜0.1mmであることがさらに好ましい。樹脂組成物の層の厚さが0.02mm以上であることにより、より十分な潤滑効果が得られ、ドリルビットへの負荷が軽減されるので、ドリルビットの折損をさらに抑制することができる傾向にある。また、樹脂組成物の層の厚さが0.3mm以下であることにより、ドリルビットへの樹脂組成物の巻き付きを抑制することができる傾向にある。
[V:金属箔]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートに使用される金属箔は、特に限定されないが、上記樹脂組成物の層との密着性が高く、ドリルビットによる衝撃に耐え得る金属材料であると好ましい。金属箔の金属種としては、入手性、コストおよび加工性の観点から、例えばアルミニウムが挙げられる。アルミニウム箔の材質としては、純度95%以上のアルミニウムが好ましい、そのようなアルミニウム箔としては、例えば、JIS−H4160に規定される、5052、3004、3003、1N30、1N99、1050、1070、1085、8021が挙げられる。金属箔にアルミニウム純度95%以上のアルミニウム箔を用いることによって、ドリルビットによる衝撃の緩和、およびドリルビット先端部との食いつき性が向上し、樹脂組成物によるドリルビットの潤滑効果と相俟って、加工孔の孔位置精度を一層高めることができる。
金属箔の厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは0.05〜0.5mmであり、より好ましくは0.05〜0.3mmである。金属箔の厚さが0.05mm以上であれば、ドリル孔あけ加工時の孔あけ対象物(例えば、積層板)のバリの発生を抑制することができる。また、金属箔の厚さが0.5mm以下であれば、ドリル孔あけ加工時に発生する切り粉の排出がより容易になる。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートを構成する各層の厚さは、次のようにして測定する。まず、クロスセクションポリッシャー(日本電子データム株式会社製、商品名「CROSS-SECTION POLISHER SM-09010」)、またはウルトラミクロトーム(Leica社製、品番「EM UC7」)を用いて、エントリーシートを、各層の積層方向に切断する。その後、SEM(走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope)、KEYENCE社製 品番「VE−7800」)を用いて、切断して現れた断面に対して垂直方向からその断面を観察し、構成する各層、例えば、金属箔及び樹脂組成物の層の厚さを測定する。1視野に対して、5箇所の厚さを測定し、その平均値を各層の厚さとする。
[VI:ドリル孔あけ用エントリーシートの製造方法]
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートの製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な製造方法が使用できる。例えば、次のようにしてドリル孔あけ用エントリーシートを製造することができる。本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔の少なくとも片面上に樹脂組成物の層を形成して製造される。樹脂組成物の層を形成させる方法は特に限定されるものではなく、公知の方法が使用できる。そのような方法としては、例えば、前記ポリエステル樹脂(A)の水分散体、水溶性樹脂(B)、及び必要に応じて添加される添加剤を溶媒に溶解又は分散させた樹脂組成物の溶液を、コーティング法などの方法で、金属箔上に塗工して、更に乾燥させる及び/又は冷却固化させる方法が挙げられる。
コーティング法などによって、樹脂組成物の溶液を金属箔上に塗工して、乾燥させて樹脂組成物の層を形成する場合、前記樹脂組成物の溶液に用いる溶媒は、水と水よりも沸点が低い溶媒とからなる混合溶液であることが好ましい。水と水よりも沸点が低い溶媒からなる混合溶液を用いることは、樹脂組成物の層中の残留気泡を効果的に低減できる。水よりも沸点が低い溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、エタノール、メタノールやイソプロピルアルコールなどのアルコール化合物が挙げられ、メチルエチルケトンやアセトンなどの低沸点溶剤も用いることが可能である。その他の溶媒として、水やアルコール化合物に樹脂組成物との相溶性が高いテトラヒドロフランやアセトニトリルを一部混合させた溶媒などを用いることが可能である。
[VII:ドリル孔あけ加工方法]
本実施形態のドリル孔あけ加工方法は、上述したドリル孔あけ用エントリーシートを用いて、積層板又は多層板に孔を形成する孔形成工程を有する。ドリル孔あけ用エントリーシートは、金属箔側を積層板又は多層板と接触するように配してもよいし、樹脂組成物の層側を積層板又は多層板と接触するように配してもよい。このなかでも、ドリル孔あけ用エントリーシートの樹脂組成物の層側を積層板又は多層板と接触するように配し、金属層側から項を形成することが好ましい。
また、そのドリル孔あけ加工は、直径(ドリルビット径)0.30mmφ以下のドリルビットによるドリル孔あけ加工であると、本実施形態の目的を更に有効かつ確実に奏することができる。特に、直径0.05mmφ以上0.30mmφ以下、さらには孔位置精度が重要になる直径0.05mmφ以上0.20mmφ以下の小径のドリルビット用途であると、孔位置精度およびドリル寿命を大きく向上させる点で好適である。なお、0.05mmφのドリルビット径は、入手可能なドリルビット径の下限であり、これよりも小径のドリルビットが入手可能になれば、上記の限りではない。また、直径0.30mmφ超のドリルビットを用いるドリル孔あけ加工に、本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートを採用しても問題ない。なお、積層板としては、一般に「銅張積層板」が使用されることが多いが、本実施形態の積層板は「外層に銅箔のない積層板」であってもよい。本実施形態では特に明記しない限り、積層板は「銅張積層板」及び/又は「外層に銅箔のない積層板」の事をいう。
本実施形態のドリル孔あけ用エントリーシートは、例えば、プリント配線板材料、より具体的には、積層板又は多層板をドリル孔あけ加工する際に好適に用いることができる。具体的には、積層板又は多層板を1枚又は複数枚重ねたもの(プリント配線板材料)の少なくとも最上面に、金属箔側がプリント配線板材料に接するようにドリル孔あけ用エントリーシートを配置し、そのエントリーシートの上面(樹脂組成物の層側)から、ドリル孔あけ加工を行うことができる。
以上、本実施形態を実施するための形態について説明したが、本実施形態は上記した実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることができる。
以下に、本実施形態の実施例の効果を、本実施形態の範囲から外れる比較例と比較して説明する。なお、「ポリエチレングリコール」を「PEG」、「ポリエチレンオキサイド」を「PEO」と略記することがある。
以下に、実施例及び比較例における、接着力の測定方法、孔位置精度の測定方法について説明する。
<接着力の測定方法>
金属箔と樹脂組成物の層との間の接着力は、次のようにして測定した。まず、実施例及び比較例で作製したドリル孔あけ用エントリーシートを3mm幅、100mmの長さに切った試料を3つ用意した。次に、試料の樹脂組成物の層の表面の全体に両面テープを貼り付けた。その後、両面テープを貼り付けた試料の片端を10mmはがし、はがした試料の金属箔部分にバネ秤を取り付けるための治具を取り付けた。治具にバネ秤(SANKO製、最大計測可能値1000gf)を取り付け、1cm/秒の速さで引っ張り、バネ秤の指す数値を読み取った。測定を3つの試料について行い、3回の平均値を接着力の数値とした。金属箔と樹脂組成物の層とが剥がれなかった場合は「>1000」と表記した。
<孔位置精度の測定>
孔位置精度は、次のようにして測定した。厚さ0.2mmの銅張積層板(商品名:HL832、銅箔厚さ12μm、両面板、三菱ガス化学株式会社製)を5枚積み重ねた銅張積層板の上面に、実施例及び比較例で作製したドリル孔あけ用エントリーシートをその樹脂組成物の層側が上面になるように配置し、積み重ねた銅張積層板の最下板の裏面(下面)に厚さ1.5mmの当て板(紙フェノール積層板PS1160−G、利昌株式会社製)を配置した。そして、0.2mmφドリルビット(商品名:C−CFU020S、タンガロイ株式会社製)、回転数:200,000rpm、送り速度:2.6m/min、孔あけ回数:ドリルビット1本につき3,000孔の条件で、計6000孔のドリル孔あけ加工を行った。
3000孔目(ドリルビット1本目)と6000孔目(ドリルビット2本目)の孔につき、積み重ねた銅張積層板の最下板の裏面(下面)における孔位置と指定座標とのズレを、ホールアナライザー(型番:HA−1AM、日立ビアメカニクス株式会社製)を用いて測定した。ドリルビット1本分ごとに、そのズレについて、平均値及び標準偏差(σ)を計算し、「平均値+3σ」を算出した。その後、ドリル孔あけ加工全体の孔位置精度として、使用した2本のドリルビットについてそれぞれの「平均値+3σ」の値に対する平均値を算出した。孔位置精度の算出に用いた式は、下記のとおりである。
Figure 2017159660
(ここで、nは使用したドリルの本数を示す。)
<原材料>
表1に、実施例及び比較例のドリル孔あけ用エントリーシートの製造に用いたポリエステル樹脂(A)、水溶性樹脂(B)、添加剤、溶媒、金属箔の仕様、メーカーを示した。
Figure 2017159660
表2に、実施例及び比較例で用いたポリエステル樹脂(A)の仕様を示した。表2中のポリカルボン酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の比(モル比)は、核磁気共鳴分光法の一つであるH−NMR法とDQF-COSY法から算出した。数平均分子量は、後述する方法で測定した。樹脂固形分濃度は、水分散体の形態で用いたポリエステル樹脂(A)の、水分散体中の樹脂固形分の量(質量%)を表す。
Figure 2017159660
バイロナールMD1335は、トリカルボン酸由来の構成単位としてトリメリット酸由来の構成単位を有し、ポリオール由来の構成単位としてジエチレングリコール由来の構成単位及び1,6−へキサンジオール由来の構成単位を有するトリメリット酸−ポリオール共重合体である。トリメリット酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の比(トリメリット酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位の割合)は、トリメリット酸由来の構成単位のモル数:ポリオール由来の構成単位のモル数=59:41であった。ここで、ポリオール単位由来の構成単位のモル数は、ジエチレングリコール由来の構成単位のモル数と1,6−ヘキサンジオール由来の構成単位のモル数の合計である。
バイロナールMD1985は、トリカルボン酸由来の構成単位の代わりにジカルボン酸由来の構成単位としてテレフタル酸由来の構成単位及びアジピン酸由来の構成単位を有し、ポリオール由来の構成単位として1,4−ブタンジオールを有するジカルボン酸−ポリオール共重合体である。
バイロナールMD1480は、トリカルボン酸由来の構成単位の代わりにジカルボン酸由来の構成単位としてイソフタル酸由来の構成単位を有し、ポリオール由来の構成単位としてジエチレングリコール由来の構成単位を有するジカルボン酸−ポリオール共重合体である。
自社合成ポリエステル樹脂は、トリカルボン酸由来の構成単位の代わりに、テトラカルボン酸由来の構成単位としてピロメリット酸由来の構成単位を有し、ポリオール由来の構成単位としてポリエチレングリコール由来(数平均分子量10,000)の構成単位を有するテトラカルボン酸−ポリオール共重合体である。ピロメリット酸由来の構成単位のモル数とポリオール由来の構成単位のモル数の比(ピロメリット酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位の割合)は、ピロメリット酸由来の構成単位のモル数:ポリオール由来の構成単位のモル数=42:58であった。
上記自社合成ポリエステル樹脂の合成方法は以下の通りである。500gの三ツ口フラスコに数平均分子量10,000のポリエチレングリコール150部および炭酸カルシウム1,08部を仕込み、130℃で90分間減圧脱気を行った。次いで、窒素雰囲気下で二無水ピロメリット酸2.36部を仕込み、窒素雰囲気下、大気圧にて150℃で2時間鎖延長反応を行い、ポリエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の数平均分子量は35,000であった。また別途、酸価を測定するために、炭酸カルシウムを仕込まずに同様の方法でポリエステル樹脂を得たところ、該ポリエステル樹脂の数平均分子量はほぼ同じであり、酸価は7.5mgKOH/gであったことから、この値をポリエステル樹脂の酸価とした。
ポリウレタン樹脂として用いたハイドランADS110は、樹脂固形分濃度が30質量%の水分散体である。
<ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量の測定方法>
ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は、GPCカラムを備えた液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)を用いて、ポリスチレンを標準物質として測定し、相対平均分子量として算出した。以下に使用機器、分析条件を示す。
(使用機器)
島津高速液体クロマトグラフProminenceLIQUID
システムコントローラ:CBM−20A
液送ユニット:LC−20AD
オンラインデガッサ:DGU−20A3
オートサンプラ:SIL−20AHT
カラムオーブン:CTO−20A
示差屈折率検出器:RID−10A
LCワークステーション:LCSolution
(分析条件)
カラム:Phenogel 5μ 10E5A 7.8×300×1本、Phenogel 5μ 10E4A 7.8×300×1本、Phenogel 5μ 10E3A 7.8×300×1本、Phenomenex製
ガードカラム:Phenogel guard column 7.8×50×1本、 Phenomenex製
溶離液:高速液体クロマトグラフ用テトラヒドロフラン 関東化学株式会社製
流量:1.00mL/min
カラム温度:45℃
(検量線作製用ポリスチレン)
昭和電工製 Shodex standard SL105、SM105
数平均分子量 580、1390、2750、6790、13200、18500,50600、123000、259000、639000、1320000、2480000のポリスチレン
以下に、実施例及び比較例におけるドリル孔あけ用エントリーシートの製造方法を説明する。
<実施例1>
ポリエステル樹脂(A)として、トリメリット酸−ポリオール共重合体の水分散体(商品名:バイロナールMD1335、数平均分子量8,000、トリメリット酸由来の構成単位のモル数:ポリオール由来の構成単位のモル数=59:41、東洋紡株式会社製)120質量部(樹脂固形分換算で40質量部)、高分子水溶性樹脂(b1)としてポリエチレンオキサイド(商品名:アルコックスE−45、重量平均分子量560,000、明成化学工業株式会社製)6.0質量部、低分子水溶性樹脂(b2)としてポリエチレングリコール(商品名:PEG4000S、重量平均分子量3,300、三洋化成工業株式会社製)54.0質量部を、水/メタノール混合溶媒(質量比50/50)に溶解して、樹脂組成物としての固形分濃度が30質量%である溶液を調製した。
この溶液中の樹脂組成物固形分100質量部に対して、1.2質量部の表面調整剤(BYK349、ビックケミー・ジャパン株式会社製)を添加し、更に、溶液中の樹脂組成物固形分100質量部に対して、0.25質量部のギ酸ナトリウム(三菱ガス化学株式会社製)を添加して、均一に分散させ、樹脂組成物の層を形成するための樹脂組成物の溶液を得た。
得られた樹脂組成物の溶液を、アルミニウム箔(使用アルミニウム箔:JIS−A1100H1.80、厚さ0.1mm、三菱アルミニウム株式会社製)に、バーコーターを用いて、乾燥・固化後の樹脂組成物の層の厚さが0.05mmになるように塗布した。次いで、乾燥機を用いて120℃、3分間乾燥し、その後、冷却、固化させて、ドリル孔あけ用エントリーシートを作製した。
上述の方法でドリル孔あけエントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との間の接着力を3回測定し、その平均値を求めた。ついで、上述の方法で孔あけ加工を行い、孔位置精度を測定した。表3にこれらの結果を示した。
<実施例2〜5>
実施例1に準じて、表3に示す原材料の種類及び配合量にて樹脂組成物の溶液を調製し、乾燥・固化後の樹脂組成物の層の厚さが0.05mmのドリル孔あけ用エントリーシートを作製した。得られたドリル孔あけ用エントリーシートについて、金属箔と樹脂組成物の層との接着力、及び孔位置精度を測定した。表3にこれらの結果を示した。
<比較例1〜10>
実施例1に準じて、表3に示す原材料の種類及び配合量にて樹脂組成物の溶液を調製し、乾燥・固化後の樹脂組成物の層の厚さが0.05mmのドリル孔あけ用エントリーシートを作製した。得られたドリル孔あけ用エントリーシートについて、金属箔と樹脂組成物の層との間の接着力、及び孔位置精度を測定した。表3にこれらの結果を示した。
<判断基準>
表3に示した接着力の判定基準は次の通りである。ドリル孔あけ加工の際、加工時の負荷がエントリーシートにかかるため、金属箔と樹脂組成物の層との接着力が弱いと樹脂組成物の層が剥離してしまう。本発明者らが、鋭意検討した結果、接着力が200gf以上であれば、ドリル孔あけ加工時に樹脂組成物の層が剥離しないことが判明したので、接着力の判定基準は、200gf以上であれば「〇」、200gf未満であれば「×」と定めた。
表3に示した孔位置精度の判断基準は次の通りである。式(2)の計算式で算出される孔位置精度が17μm以下のとき、特性が優れている『〇』と表記し、17μmより大きいとき『×』と表記した。
表3に示した総合判定は次の通りである。前記接着力判定と孔位置精度判定の両方が『〇』であれば、金属箔と樹脂組成物の層との接着力が強く孔位置精度に優れているので、総合判定として『〇』と表記し、孔位置精度判定と接着力判定の少なくとも一方が『×』であるとき、総合判定として『×』と表記した。
Figure 2017159660
表3の実施例1〜5から、ドリル孔あけ用エントリーシートの樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体であり、ポリエステル樹脂(A)の含有量が、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して40質量部以上70質量部以下であると、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は強く、該エントリーシートを用いた孔あけ加工における孔位置精度も良好であることがわかる。
一方、比較例1〜4から、ポリエステル樹脂(A)を用いない、又は、が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含むポリエステル樹脂(A)を用いたとしても、ポリエステル樹脂(A)の含有量が、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して40質量部未満であると、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は弱く、該エントリーシートを用いた孔あけ加工では、樹脂組成物の層の剥離が発生し、孔位置精度は悪いことがわかった。
また、樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂(A)の含有量が70質量部を超える比較例5では、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は強かったが、潤滑効果を有する水溶性樹脂(B)の含有量が少ないためドリル孔あけ加工時の切削屑の排出性が悪く、孔位置精度は悪いことがわかった。
樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂として、ジカルボン酸である、テレフタル酸、アジピン酸由来の構成単位と、ポリオール由来の構成単位とを含む共重合体を用いた比較例6では、ポリエステル樹脂の含有量が、ポリエステル樹脂と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して40質量部以上70質量部以下であっても、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は弱く、該エントリーシートを用いたドリル孔あけ加工では、孔位置精度は悪いことがわかった。また、比較例7では、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は強かったが、ドリルへの求芯性が悪く、該エントリーシートを用いたドリル孔あけ加工では、孔位置精度は悪かった。
樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂として、ジカルボン酸であるイソフタル酸由来の構成単位と、ポリオール由来の構成単位とを含む共重合体を用いた比較例8では、ポリエステル樹脂の含有量が、ポリエステル樹脂と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して40質量部以上70質量部以下であっても、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は弱く、該エントリーシートを用いたドリル孔あけ加工では、孔位置精度は悪いことがわかった。
樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂として、テトラカルボン酸であるピロメリット酸由来の構成単位と、ポリオール由来の構成単位とを含む共重合体を用いた比較例9では、ポリエステル樹脂の含有量が、ポリエステル樹脂と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して40質量部以上70質量部以下であっても、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は弱く、該エントリーシートを用いたドリル孔あけ加工では、孔位置精度は悪いことが分かった。
ポリエステル樹脂(A)の代わりにポリウレタン樹脂を用いた比較例10は、ポリウレタン樹脂の含有量を、ポリウレタン樹脂と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して40質量部以上70質量部以下としても、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力は弱く、該エントリーシートを用いたドリル孔あけ加工では、孔位置精度は悪いことがわかった。
以上のことから、ドリル孔あけ用エントリーシートを構成する樹脂組成物の層におけるポリエステル樹脂(A)の含有量が、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、40質量部以上70質量部以下であり、ポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体であると、ドリル孔あけ用エントリーシートの金属箔と樹脂組成物の層との接着力が強く、且つ該エントリーシートを用いた孔あけ加工における孔位置精度も良好であることがわかる。
本発明によれば、従来のドリル孔あけ用エントリーシートに比べて、孔位置精度に優れ、金属箔と樹脂組成物の層の剥離によるドリル折損の発生が抑えられ、従来必要であった接着層が不要であるため経済性にも優れたドリル孔あけ用エントリーシートを提供できる。
本出願は、2016年3月14日に日本国特許庁へ出願された日本特許出願(特願2016−49334)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明のドリル孔あけ用エントリーシートは、積層板や多層板のドリル孔あけ加工の際に使用されるものとして、産業上の利用可能性を有する。

Claims (11)

  1. 金属箔と、該金属箔の少なくとも片面上に、接着層を介在させることなく形成された樹脂組成物の層とを備え、
    該樹脂組成物の層は、ポリエステル樹脂(A)と水溶性樹脂(B)とを含み、
    前記樹脂組成物の層における前記ポリエステル樹脂(A)の含有量が、前記ポリエステル樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、40質量部以上70質量部以下であり、
    前記ポリエステル樹脂(A)が、トリカルボン酸由来の構成単位とポリオール由来の構成単位とを含む共重合体である、
    ドリル孔あけ用エントリーシート。
  2. 前記樹脂組成物の層における前記水溶性樹脂(B)の含有量が、前記ポリエステル樹脂(A)と前記水溶性樹脂(B)の合計100質量部に対して、30質量部以上60質量部以下である、
    請求項1に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  3. 前記トリカルボン酸が、トリメリット酸である、
    請求項1又は2に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  4. 前記ポリエステル樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構成単位を有する、
    請求項3に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
    Figure 2017159660

    (式(1)中、Rは、各々独立に、−CH−CH−O−CH−CH−基又は−(CH−基を表す。nは1以上の整数を表す。)
  5. 前記トリカルボン酸由来の構成単位のモル数と前記ポリオール由来の構成単位のモル数の合計100mol%に対して、
    前記トリカルボン酸由来の構成単位のモル比が、40〜80mol%であり、
    前記ポリオール由来の構成単位のモル比が、20〜60mol%である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  6. 前記ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が、5,000以上50,000以下である、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  7. 前記水溶性樹脂(B)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリグリセリンモノステアレート化合物、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びそれらの誘導体からなる群より選択される1種類又は2種類以上である、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  8. 前記水溶性樹脂(B)が、重量平均分子量50,000以上1,500,000以下である高分子水溶性樹脂(b1)と、重量平均分子量1,000以上30,000以下である低分子水溶性樹脂(b2)と、を含み、
    前記高分子水溶性樹脂(b1)が、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、及びセルロース誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含み、
    前記低分子水溶性樹脂(b2)が、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンのモノエーテル化合物、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド共重合体、及びそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含む、
    請求項7に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  9. 前記樹脂組成物の層の厚さが、0.02〜0.3mmである、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  10. 前記金属箔の厚さが、0.05mm〜0.5mmである、
    請求項1〜9のいずれかに一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシート。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のドリル孔あけ用エントリーシートを用いて、積層板又は多層板に孔を形成する孔形成工程を有する、
    ドリル孔あけ加工方法。
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