JPWO2017126661A1 - 樹脂組成物、成形体及び成形体の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、成形体及び成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

高い硬度の成形体を与えることができ、且つ流動性に優れる樹脂組成物、該樹脂組成物を硬化した成形体、及び該成形体の製造方法が提供される。下記成分(a)10重量%以上40重量%以下と、下記成分(b)60重量%以上89重量%以下と、下記成分(c)1重量%以上10重量%以下と、下記成分(d)0.01重量%以上5重量%以下とを含む樹脂組成物が提供される。成分(a):1分子内にラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2個有する不飽和単量体(I)、または、該不飽和単量体(I)と、該不飽和単量体(I)と共重合可能な不飽和単量体(II)との混合物成分(b):メジアン径が1μm以上20μm以下であるガラスフィラー成分(c):架橋樹脂粒子成分(d):ラジカル重合開始剤

Description

本発明は、樹脂組成物、成形体及び成形体の製造方法に関する。
不飽和ポリエステル樹脂を主体とするシートモールディングコンパウンド(SMC)やバルクモールディングコンパウンド(BMC)を用いる成形方法は、その成形作業の簡便さから、従来のハンドレイアップ成形法やスプレーアップ成形法に置き換わってきており、バスタブなど、大型成形品の製造に用いられている。しかしながら、不飽和ポリエステル樹脂を主体とするこれらの材料は、アルカリ性条件下で加水分解を起こすため、耐熱水性や耐久性に劣る。
このような問題を改善するために、種々の改良された組成物や組成物の改良された製造方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、多官能(メタ)アクリレートを20重量%以上含有する単量体A100重量部に対して、メタクリル酸エステル類を必須成分として含有する単量体から導かれる平均分子量5万〜20万の範囲内で20メッシュ以下の粒度のメタクリル系樹脂粉末B50〜300重量部、該単量体Aの硬化剤C0.5〜2重量部、無機質充填材D100〜500重量部および必要によりカップリング剤、着色剤、および補強材を常温又は硬化温度未満の加温下に混練熟成して得られる常温で粘土状ないし固形の成形材料を、加圧下に加熱して成形・硬化することを特徴とする天然石調品の製造方法が開示されている。
特許文献2には、メタクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルを主成分とする分子内にビニル基を1個有する他のビニル単量体との単量体混合物若しくはその部分重合体シラップ(A)、分子内に2個以上のビニル基を有する架橋性ビニル単量体(B)、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム及びシリカから選ばれる少なくとも1種の無機充填剤(C)、及び粉砕粒子(D)を含有する組成物を重合硬化して得られた石目調人工大理石が開示されている。
特開昭63−45160号公報 特開平8−333148号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載の組成物は、流動性が十分でないため、大型または複雑形状の成形体には成形し難かった。また、該組成物から得られる成形体の硬度も十分ではなかった。
そこで、本発明の課題は、高い硬度の成形体を与えることができ、且つ流動性に優れる樹脂組成物、該樹脂組成物を硬化した成形体、及び該成形体の製造方法を提供することである。
1つの面において本発明は、
下記成分(a)10重量%以上40重量%以下と、
下記成分(b)60重量%以上89重量%以下と、
下記成分(c)1重量%以上10重量%以下と、
下記成分(d)0.01重量%以上5重量%以下と
を含む樹脂組成物(ただし、前記成分(a)、前記成分(b)、前記成分(c)、および前記成分(d)の合計量を100重量%とする。)に係る。
成分(a):1分子内にラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2個有する不飽和単量体(I)、または、該不飽和単量体(I)と、該不飽和単量体(I)と共重合可能な不飽和単量体(II)との混合物
成分(b):メジアン径が1μm以上20μm以下であるガラスフィラー
成分(c):架橋樹脂粒子
成分(d):ラジカル重合開始剤
他の面において本発明は、前記樹脂組成物を硬化して製造された成形体に係る。
更に他の面において本発明は、前記樹脂組成物を硬化することを含む成形体の製造方法に係る。
本発明により、高い硬度の成形体を与えることができ、且つ流動性に優れる樹脂組成物を提供することができ、該樹脂組成物を硬化することにより、高い硬度の成形体を優れた加工性で提供することができる。
本明細書において、(メタ)アクリレートは、メタクリレートまたはアクリレートを指し、(メタ)アクリルとは、メタクリルまたはアクリルを指す。
本発明の樹脂組成物は、1分子内にラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2個有する不飽和単量体(I)、または、該不飽和単量体(I)と、該不飽和単量体(I)と共重合可能な不飽和単量体(II)との混合物である成分(a)を含有する。
本発明において不飽和単量体(I)と称される1分子内にラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2個有する不飽和単量体としては、例えば、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。不飽和単量体(I)は、好ましくは、(メタ)アクリル基を有する不飽和単量体であり、より好ましくは、2つ以上の(メタ)アクリル基を有する不飽和単量体である。不飽和単量体(I)として、1種類の単量体を用いてもよく、2種以上の単量体を用いてもよい。
また、本発明における不飽和単量体(II)、すなわち、不飽和単量体(I)と共重合可能な不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と脂肪族、芳香族、または脂環族アルコールとのエステルや、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸等の不飽和酸;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル;無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、酢酸ビニル等の単官能の不飽和単量体等が挙げられる。不飽和単量体(II)として、好ましくは、(メタ)アクリル基を有する単量体であり、より好ましくは(メタ)アクリル酸エステルである。不飽和単量体(II)として、1種類の単量体を用いてもよく、2種以上の単量体を用いてもよい。
不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)との混合物を用いる場合に、該混合物における不飽和単量体(I)の含有量は、50重量%以上が好ましく、66重量%以上がより好ましく、不飽和単量体(II)の含有量は、50重量%以下が好ましく、34重量%以下が好ましい(ただし、不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)の合計量を100重量%とする)。
成分(a)は、不飽和単量体(I)であってもよく、不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)との混合物であってもよい。不飽和単量体(I)と不飽和単量体(II)との混合物は、1種類の不飽和単量体(I)と1種類の不飽和単量体(II)を含んでもよく、1種類の不飽和単量体(I)と2種類以上の不飽和単量体(II)を含んでもよく、2種類以上の不飽和単量体(I)と1種類の不飽和単量体(II)を含んでもよく、2種類以上の不飽和単量体(I)と2種類以上の不飽和単量体(II)を含んでもよい。また、成分(a)は、固体状のまま用いても、重合体等に溶解させて用いてもよい。
成分(a)を含むことにより、樹脂組成物は流動性が良好になりやすく、所望の大きさまたは形状の成形体に成形しやすい。また、混練後の樹脂組成物の表面のべたつきを抑えることができ、取り扱いやすい。
本発明の樹脂組成物は、メジアン径が1μm以上20μm以下であるガラスフィラーである成分(b)を含有する。成分(b)のガラスフィラーは、Si原子と他の金属原子とを有するガラスからなる。Si原子以外の金属原子としては、Al、Ca、Mg、Zr、Na、Sr、Zn等が挙げられ、前記ガラスは、Si原子以外の二種以上の金属原子含んでいてもよい。前記ガラスとしては、例えば、SiOと、他の金属酸化物とを含むガラスが挙げられる。SiO以外の金属酸化物としては、Al、CaO、MgO、ZrO、NaO、SrO、ZnO等が挙げられ、前記ガラスは、SiO以外の二種以上の金属酸化物を含んでいてもよい。成分(b)は、さらにB、F等の成分を含んでいてもよい。成分(b)としては、組成の異なる2種以上のガラスフィラーを併用しても良い。
成分(b)は、形状が粒状のものが好ましい。成分(b)のガラスフィラーのメジアン径は、1μm以上20μm以下であり、1μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上10μm以下がさらに好ましい。成分(b)のメジアン径が上記の範囲内であると、樹脂組成物は流動性がより良好になりやすく、且つ、より高い硬度を有する成形体を与えやすい。成分(b)のメジアン径は、レーザ回折法により計測することができる。すなわち、JIS Z8825に基づいて粒度分布を測定して得られる体積基準の累積分布において、50%累積粒子径(d50値)をメジアン径と定めることができる。
ガラスフィラーの表面は表面処理されていてもよく、表面処理としては、例えば、シランカップリング剤による処理が挙げられる。表面処理後にガラスフィラー表面に存在する官能基としては、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、(メタ)アクリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基、イソシアネート基などが挙げられる。そのうち、成形体中の樹脂との界面強度をより高める点で、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、またはメルカプト基が好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、さらにガラス繊維を含有していてもよい。ガラス繊維とは、前記粒状のガラスフィラーとは異なり、繊維形状をしたもので、ガラス繊維の材質としては特に制限はないが、例えば、アルカリガラス及び無アルカリガラスが挙げられる。
ガラス繊維を含有する場合に、その表面は表面処理されていてもよく、表面処理としては、例えば、シランカップリング剤による処理が挙げられる。表面処理後にガラス繊維表面に存在する官能基としては、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、(メタ)アクリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、メルカプト基、スルフィド基、イソシアネート基などが挙げられる。成形体中の樹脂との界面強度をより高める点で、ビニル基、スチリル基、(メタ)アクリル基、またはメルカプト基が好ましい。
ガラス繊維を含有する場合に、本発明の樹脂組成物におけるガラスフィラーとガラス繊維の含有量比(ガラスフィラー/ガラス繊維)は、重量基準で、3/1以上100/1以下が好ましく、4/1以上80/1以下がより好ましい。さらには5/1以上30/1以下がより好ましい。ガラスフィラーとガラス繊維の含有量比が上記の範囲内であると、樹脂組成物の流動性がより良好になり、所望の成形体に成形しやすい。
本発明の樹脂組成物は、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、シリカ、タルク、クレー(例えばベントナイト)等をさらに含んでいてもよい。
本発明の樹脂組成物は、架橋樹脂粒子である成分(c)を含有する。成分(c)の架橋樹脂粒子とは、重合体の一部が架橋された樹脂の粒子であり、好ましくは、アルキル(メタ)アクリレートに由来する単量体単位を有し、部分的に架橋された樹脂粒子であり、より好ましくは、メチル(メタ)アクリレートに由来する単量体単位を有し、部分的に架橋された樹脂粒子である。成分(c)の製造方法としては、例えば、乳化重合、懸濁重合、分散重合などの粒子状の重合体を生成する重合方法や、他の重合方法で得られた架橋重合体を粉砕する方法等が挙げられ、具体的には、特開平5−155907号公報に記載の方法が挙げられる。成分(c)の平均粒径は、1μm以上100μm以下の範囲内が好ましい。成分(c)の平均粒径が上記の範囲内であると、樹脂組成物を成形したときに、成形体の外観に成分(c)の粒子形状が現れにくく、外観がより良好な成形体が得られやすい。また、硬度のばらつきがより少ない成形体が得られやすい。
本発明の樹脂組成物は、ラジカル重合開始剤である成分(d)を含有する。成分(d)としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンテン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、2−シアノ−2−プロピラゾホルムアミド、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシ−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチル−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4メトキシバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などのアゾ化合物;ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどのジアシル、ジアルキルパーオキサイド系開始剤;t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシアセテート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル系開始剤;t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどのパーカーボネイト系開始剤;1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパ−オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ヘキシルパ−オキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール系開始剤などが挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上併用してもよい。
成分(d)の10時間半減期温度(すなわち、半減期が10時間となる温度)は、60℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、また、130℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物中の成分(a)、成分(b)、成分(c)、および成分(d)の含有量については、成分(a)が10重量%以上40重量%以下、成分(b)が60重量%以上89重量%以下、成分(c)が1重量%以上10重量%以下、成分(d)が0.01重量%以上5重量%以下であり(ただし、成分(a)、成分(b)、成分(c)、および前記成分(d)の合計量を100重量%とする。)、好ましくは、成分(a)が10重量%以上20重量%以下、成分(b)が60重量%以上75重量%以下、成分(c)が2.5重量%以上5.0重量%以下、成分(d)が0.05重量%以上2.5重量%以下である。
成分(a)、成分(b)、及び成分(c)の含有量がそれぞれ上記の範囲内であると、樹脂組成物は流動性がより良好になり、所望の大きさまたは形状の成形体に成形しやすい。また、成分(b)の含有量が上記の範囲内であると、より高い硬度を有する成形体が得られやすい。成分(d)の含有量が、上記の範囲内であると、成分(a)を安定して重合することができるため、圧縮成型工程時の樹脂組成物の硬化不良やオーバーヒートを抑制でき、その結果、表面平滑性の斑等が抑制され、良好な外観を有する成形体が得られやすい。
本発明の樹脂組成物は、アルキルメタクリレートに由来する単量体単位を有する樹脂(e)を含有することが好ましい。成分(e)としては、アルキルメタクリレートの単独重合体、またはアルキルメタクリレートに由来する単量体単位と、アルキルメタクリレートと共重合可能な不飽和単量体に由来する単量体単位とを有する共重合体が挙げられる。
アルキルメタクリレートとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上併用してもよい。
アルキルメタクリレートと共重合可能な不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と脂肪族、芳香族、または脂環族アルコールとのエステルや、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸等の不飽和酸類;スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、酢酸ビニル等の単官能の不飽和単量体;アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレートなどの一分子内にラジカル重合可能な二重結合を複数個有する多官能の不飽和単量体等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独で用いても、2種以上併用してもよい。
本発明の樹脂組成物中のアルキルメタクリレートに由来する単量体単位を有する樹脂の含有量は、成分(a)100重量部に対し、0.25重量部以上150重量部以下であり、好ましくは、2.5重量部以上100重量部以下である 。アルキルメタクリレートに由来する単量体単位を有する樹脂の含有量が上記の範囲内であると、流動性がより良好で、且つハンドリング性に優れた樹脂組成物を得ることができ、所望の成形体に成形しやすい。また、成形時における硬化収縮を抑制しやすい。
本発明の樹脂組成物は、さらにリン原子を有する界面活性剤を含有することが好ましい。リン原子を有する界面活性剤を含ませることによって、混練時の樹脂組成物の均一性がより向上する傾向がある。
リン原子を有する界面活性剤としては、例えば、下記の一般式1で示されるリン酸モノエステル、下記の一般式2で表されるリン酸ジエステル、リン酸ポリエステル等が挙げられる。一般式1および2中のRは、炭素数8以上30以下のアルキル基または一般式3で表される基を表し、nは1以上10以下を表す。
RO(CH2CH2O)n P(O)(OH)2 (一般式1)
[RO(CH2CH2O)n ]mP(O)OH (一般式2)
Figure 2017126661
(一般式3中、Aは炭素数1以上24以下のアルキレン基であり、Yは炭素数1以上24以下のアルキル基であり、aおよびbは0または1であり、a+b=1である。*は、一般式1または2中のRに隣接した酸素原子との結合部位を表す。)
リン原子を有する界面活性剤の含有量としては、成分(a)100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下であることが好ましい。リン原子を有する界面活性剤の含有量が上記の範囲内であると、各成分を混合しやすくなり、且つ耐水性の低下を抑制できやすい。
また、本発明の樹脂組成物は、離型剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、重合抑制剤、連鎖移動剤、酸化防止剤、難燃化剤、カップリング剤、補強剤などをさらに含有してもよい。
本発明の樹脂組成物の製造方法としては、例えば、上記の成分(a)〜(d)と、必要に応じて、リン原子を有する界面活性剤等の任意成分とを混合する方法等が挙げられ、各成分を混合しやすい点から、予め、アルキルメタクリレートに由来する単量体単位を有する樹脂を成分(a)に溶解させた後、他の成分を混合する方法が好ましい。予めアルキルメタクリレートに由来する単量体単位を有する樹脂を成分(a)に溶解させる場合には、得られた混合物は、均一に溶解していても、懸濁していてもよい。上記方法により、スラリー状ないし粘土状の樹脂組成物を得ることができる。前記混合装置としては、例えば、ニーダー、ニーダールーダー、単軸押出機、二軸押出機、プラネタリーミキサー、トリミックスミキサー、PDミキサー、ヘンシェルミキサー等が挙げられる。
本発明の成形体は、樹脂組成物を硬化することにより製造することができる。本発明の成形体の製造方法としては、例えば、樹脂組成物を30℃以上100℃以下の温度で加熱する工程(以下、加熱工程と称することがある。)と、80℃以上200℃以下の温度で圧縮成形する工程(以下、圧縮成形工程と称することがある。)とを含む方法等が挙げられる。
スラリー状の樹脂組成物を用いる場合、加熱工程および圧縮成形工程時に使用する樹脂組成物を封入する容器として、例えば、相対する少なくとも2枚の平板と、周囲をシールするシール材とから構成されるセル等が挙げられる。前記平板の材質は、成分(a)に溶解したり、成分(a)により浸食されないものであれば、特に制限されないが、例えば、ガラス板や金属板等が用いられる。金属板を用いる場合、前記平板として、ベルト式の連続した平板を用いることもできる。また、セルの内面に、予め離型フィルムを敷いたり、セルの内側に内袋を挿入して行うことも可能である。
前記加熱工程時、樹脂組成物をフィルムや袋に包んだり、蓋付きの容器などに封入して加熱してもよい。また、容器などに封入する場合には、減圧脱泡などの処理を行っても良い。
前記加熱工程によって、成分(a)が成分(c)に含浸し、粘土状のコンパウンドを得ることができる。前記加熱工程時の温度は、成分(d)の10時間半減期温度よりも低い温度であればよく、好ましくは30℃以上100℃以下である。加熱工程時の温度を成分(d)の10時間半減期温度よりも低い温度にすることにより、成分(a)および成分(d)による硬化反応が開始するのを抑えながら、効率的に粘土状のコンパウンドを得ることができる。前記加熱工程時の時間は、1時間以上10時間以下が好ましい。上記の温度や時間等の加熱工程の条件は、用いる成分(a)、成分(c)および成分(d)の種類等によって適宜選択される。
前記圧縮成形工程において、成分(a)および成分(d)による硬化反応が進行し、成形体を得ることができる。前記圧縮成形工程時の樹脂組成物の温度は、成分(d)の10時間半減期温度よりも高い温度であればよく、好ましくは80℃以上200℃以下である。前記圧縮成形工程時の温度を上記の範囲内にすることにより、形成される成形体の着色を抑えながら、効率的に硬化反応させることができる。前記圧縮成形工程時の時間としては、成形体の厚みに応じて適宜選択されるが、1分間以上50分間以下が好ましい。上記の温度や時間等の圧縮成形工程の条件は、用いる成分(a)や成分(d)の種類等によって適宜選択される。前記圧縮成形工程時、任意の形状の成形型内に前記コンパウンドを投入して圧縮成形を行うことにより、任意の形状の成形体を得ることが出来る。
本発明により得られた成形体は、触感が良好で、美観性があり、高い硬度を有し、耐久性に優れることから、バスタブ、洗面ボウル、洗面台、キッチンシンク、床材やタイルなどの内装材、装飾品等に好適に使用される。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、各項目における評価は次に示す方法にて実施した。
(1)流動性
得られた粘土状のコンパウンドを1g量り取り、アルミ板(20cm角×0.3mm厚)の中心に静置した。その後、同サイズのアルミ板にて上から軽く挟み込んだのち、圧縮成形機を用い、高温下にて金枠等を用いずに、熱盤温度120℃、圧力100kg/cm下で1分間保持することにより圧縮を行い、円状または楕円状に広がった成形体を得た。得られた円状または楕円状の成形体における中心から端(円周)までの距離(mm)を測定した。このとき、45°ずつ8方向で、それぞれ中心から端までの距離を測定し、その平均値を算出した。結果を表1に示す。得られた成形体における中心から端までの距離が大きいほど、樹脂組成物の流動性が優れる。
(2)ガラスフィラーおよび水酸化アルミニウムの粒径(単位:μm)
JIS Z 8825に基づいて粒度分布を測定し、得られた体積基準の累積分布において、50%累積粒子径(d50値)をメジアン径とした。なお、測定試料は以下のとおり調製した。界面活性剤(ライオン株式会社製「ママレモン」(登録商標))60mgを55gの純水に混合して調製した分散媒8gに、ガラスフィラーまたは水酸化アルミニウム70mgを添加して3分間超音波処理し、12時間静置した物を測定試料とした。粒子径分布は以下のとおり測定した。また、測定装置には、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置〔HORIBA製の“Laser Scattering Size Distribution Analyzer LA−920”〕を使用し、レーザ光の光源には、He−Neレーザ(波長623.8nm、出力1mW)及びタングステンランプ(出力50W)を使用し、検出器には、リング状75分割シリコンフォトダイオード及びシリコンフォトダイオードを使用した。
(3)成形体のバーコル硬さ
成形体におけるバーコル硬さは、バーコル硬さ試験機(Barber Colman社製「GYZJ 934−1」)を用い、JIS K 7060に記載の形式Aに基づいて測定した。結果を表1に示す。
<実施例1>
容量6.7Lのステンレスボールに、不飽和単量体(II)であるメチルメタクリレート5.89重量%、不飽和単量体(I)であるネオペンチルグリコールジメタクリレート16.3重量%、メチルメタクリレートに由来する単量体単位を有し、特開平5−155907号広報の実施例3に記載の方法で得られた架橋樹脂粒子3.53重量%、リン原子を有する界面活性剤(東邦化学工業株式会社製、「フォスファノール(登録商標) RS−710」)0.3重量部、ラジカル重合開始剤(化薬アクゾ株式会社製「カヤカルボン(登録商標)BIC−75」)0.44重量%、メチルメタクリレート−スチレン−ブロック共重合体2.6重量部、ガラスフィラー(メジアン径5.6μm、メタクリルシラン処理がされたもの)73.8重量%、およびガラス繊維(セントラルグラスファイバー株式会社製「ECS03−670」)5.3重量部をそれぞれ加えた。その後、ステンレスビーターを接続したケンミックスミキサー(ケンウッド社製、「KMM770」)を用いて5分間混合・撹拌を行った。得られた樹脂組成物をアルミパウチに封入し、40℃の熱風乾燥炉内に3時間放置した。その後、室温まで冷却し、粘土状のコンパウンドを得た。なお、前記各「重量部」は、前記メチルメタクリレート、前記ネオペンチルグリコールジメタクリレート、前記架橋樹脂粒子、前記ラジカル重合開始剤、及び前記ガラスフィラーの合計100重量部を基準とする。
次に、キャビティサイズ70mm×70mm×4mmの成形型枠内に35gのコンパウンドを投入し、温度120℃、型締め圧力100kg/cmの条件で、5分間圧縮成型して成形体を作製した。
<実施例2>
容量6.7Lのステンレスボールに、不飽和単量体(II)であるメチルメタクリレート5.89重量%、不飽和単量体(I)であるネオペンチルグリコールジメタクリレート16.3重量%、メチルメタクリレートに由来する単量体単位を有し、特開平5−155907号公報の実施例3に記載の方法で得られた架橋樹脂粒子3.53重量%、リン原子を有する界面活性剤(東邦化学工業株式会社製、「フォスファノール(登録商標) RS−710」)0.3重量部、ラジカル重合開始剤(化薬アクゾ株式会社製「カヤカルボン(登録商標)BIC−75」)0.44重量%、メチルメタクリレート−スチレンブロック共重合体2.7重量部、ガラスフィラー(メジアン径5.6μm、メタクリルシラン処理がされたもの)73.8重量%、およびガラス繊維(セントラルグラスファイバー株式会社製「ECS03−670」)1.8重量部をそれぞれ加えた。その後、ステンレスビーターを接続したケンミックスミキサー(ケンウッド社製、「KMM770」)を用いて5分間混合・撹拌を行ったのち、得られた樹脂組成物をアルミパウチに封入し、40℃の熱風乾燥炉内に3時間放置した。その後、室温まで冷却し、粘土状のコンパウンドを得た。得られたコンパウンドから、実施例1と同様にして、成形体を作製した。なお、前記各「重量部」は、前記メチルメタクリレート、前記ネオペンチルグリコールジメタクリレート、前記架橋樹脂粒子、前記ラジカル重合開始剤、及び前記ガラスフィラーの合計100重量部を基準とする。
<実施例3>
容量6.7Lのステンレスボールに、不飽和単量体(II)であるメチルメタクリレート5.87重量%、不飽和単量体(I)であるネオペンチルグリコールジメタクリレート16.4重量%、メチルメタクリレートに由来する単量体単位を有し、特開平5−155907号公報の実施例3に記載の方法で得られた架橋樹脂粒子3.56重量%、リン原子を有する界面活性剤(東邦化学工業株式会社製、「フォスファノール(登録商標) RS−710」)0.3重量部、ラジカル重合開始剤(化薬アクゾ株式会社製「カヤカルボン(登録商標)BIC−75」)0.44重量%、メチルメタクリレート−スチレン−ブロック共重合体2.7重量部、ガラスフィラー(メジアン径15.8μm、メタクリルシラン処理がされたもの)73.8重量%、およびガラス繊維(セントラルグラスファイバー株式会社製「ECS03−670」)1.5重量部をそれぞれ加えた。その後、ステンレスビーターを接続したケンミックスミキサー(ケンウッド社製、「KMM770」)を用いて5分間混合・撹拌を行ったのち、得られた樹脂組成物をアルミパウチに封入し、40℃の熱風乾燥炉内に3時間放置した。その後、室温まで冷却し、粘土状のコンパウンドを得た。得られたコンパウンドから、実施例1と同様にして成形体を作製した。なお、前記各「重量部」は、前記メチルメタクリレート、前記ネオペンチルグリコールジメタクリレート、前記架橋樹脂粒子、前記ラジカル重合開始剤、及び前記ガラスフィラーの合計100重量部を基準とする。
<比較例1>
容量6.7Lのステンレスボールに、不飽和単量体(II)であるメチルメタクリレート7.98重量%、不飽和単量体(I)であるネオペンチルグリコールジメタクリレート21.2重量%、メチルメタクリレートに由来する単量体単位を有し、特開平5−155907号公報の実施例3に記載の方法で得られた架橋樹脂粒子22.3重量%、リン原子を有する界面活性剤(東邦化学工業株式会社製、「フォスファノール(登録商標) RS−710」)0.5重量部、ラジカル重合開始剤(化薬アクゾ株式会社製「カヤカルボン(登録商標)BIC−75」)0.53重量%、メチルメタクリレート−スチレン−ブロック共重合体12.8重量部、ガラスフィラー(メジアン径5.6μm、メタクリルシラン処理がされたもの)47.9重量%、およびガラス繊維(セントラルグラスファイバー株式会社製「ECS03−670」)1.7重量部をそれぞれ加えた。その後、ステンレスビーターを接続したケンミックスミキサー(ケンウッド社製、「KMM770」)を用いて5分間混合・撹拌を行ったのち、得られた樹脂組成物をアルミパウチに封入し、40℃の熱風乾燥炉内に3時間放置した。その後、室温まで冷却し、粘土状のコンパウンドを得た。得られたコンパウンドから、実施例1と同様にして成形体を作製した。なお、前記各「重量部」は、前記メチルメタクリレート、前記ネオペンチルグリコールジメタクリレート、前記架橋樹脂粒子、前記ラジカル重合開始剤、及び前記ガラスフィラーの合計100重量部を基準とする。
<比較例2>
容量6.7Lのステンレスボールに、不飽和単量体(II)であるメチルメタクリレート5.89重量%、不飽和単量体(I)であるネオペンチルグリコールジメタクリレート16.3重量%、メチルメタクリレートに由来する単量体単位を有し、特開平5−155907号公報の実施例3に記載の方法で得られた架橋樹脂粒子3.53重量%、リン原子を有する界面活性剤(東邦化学工業株式会社製、「フォスファノール(登録商標) RS−710」)0.3重量部、ラジカル重合開始剤(化薬アクゾ株式会社製「カヤカルボン(登録商標)BIC−75」)0.44重量%、メチルメタクリレート−スチレン−ブロック共重合体2.7重量部、水酸化アルミニウム粒子(住友化学株式会社製「CW−325LV」)73.8重量%、およびガラス繊維(セントラルグラスファイバー株式会社製「ECS03−670」)3.0重量部をそれぞれ加えた。その後、ステンレスビーターを接続したケンミックスミキサー(ケンウッド社製、「KMM770」)を用いて5分間混合・撹拌を行ったのち、得られた樹脂組成物をアルミパウチに封入し、40℃の熱風乾燥炉内に3時間放置した。その後、室温まで冷却し、粘土状のコンパウンドを得た。得られたコンパウンドから、実施例1と同様にして、成形体を作製した。なお、前記各「重量部」は、前記メチルメタクリレート、前記ネオペンチルグリコールジメタクリレート、前記架橋樹脂粒子、前記ラジカル重合開始剤、及び前記水酸化アルミニウム粒子の合計100重量部を基準とする。
Figure 2017126661

Claims (7)

  1. 下記成分(a)10重量%以上40重量%以下と、
    下記成分(b)60重量%以上89重量%以下と、
    下記成分(c)1重量%以上10重量%以下と、
    下記成分(d)0.01重量%以上5重量%以下と
    を含む樹脂組成物(ただし、前記成分(a)、前記成分(b)、前記成分(c)、および前記成分(d)の合計量を100重量%とする。)。
    成分(a):1分子内にラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2個有する不飽和単量体(I)、または、該不飽和単量体(I)と、該不飽和単量体(I)と共重合可能な不飽和単量体(II)との混合物
    成分(b):メジアン径が1μm以上20μm以下であるガラスフィラー
    成分(c):架橋樹脂粒子
    成分(d):ラジカル重合開始剤
  2. 前記成分(b)のメジアン径が1μm以上10μm以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらにガラス繊維を含む請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記成分(d)が、60℃から130℃の10時間半減期温度を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化して製造された成形体。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を硬化することを含む成形体の製造方法。
  7. 前記樹脂組成物を30℃以上100℃以下の温度で加熱する工程、および
    前記加熱する工程において加熱された前記樹脂組成物を80℃以上200℃以下の温度で圧縮成形する工程、
    を有する請求項6に記載の方法。
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