JP2014152191A - エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐冷熱サイクル性に優れる硬化性樹脂組成物の提供。
【解決手段】(A)(メタ)アクリレート100質量部、(B)ポリオレフィン粒子25〜150質量部、(C)無機充填材、(D)光ラジカル重合開始剤を含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。(A)(メタ)アクリレートは、(A1)単官能(メタ)アクリレート及び(A2)多官能(メタ)アクリレートを含有しても良い。(B)ポリオレフィン粒子は、ポリエチレン粒子及び/又はポリプロピレン粒子が良い。
【選択図】なし
【解決手段】(A)(メタ)アクリレート100質量部、(B)ポリオレフィン粒子25〜150質量部、(C)無機充填材、(D)光ラジカル重合開始剤を含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。(A)(メタ)アクリレートは、(A1)単官能(メタ)アクリレート及び(A2)多官能(メタ)アクリレートを含有しても良い。(B)ポリオレフィン粒子は、ポリエチレン粒子及び/又はポリプロピレン粒子が良い。
【選択図】なし
Description
本発明は、エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。例えば、硬化性、接着性に優れ、硬化収縮性が低く、接着歪みが少なく、耐冷熱サイクル性に優れるエネルギー線硬化性樹脂組成物とそれを用いた硬化体、接着剤、接合体に関する。
オプトエレクトロニクス分野では、機器の高性能化に伴い、ガラス、金属、セラミック、プラスチック及びエンジニアリングプラスチック等、被着体として様々な異種材料間を接着するケースが増えている。
特に近年はデバイス軽量化の観点から、耐熱性、低熱膨張性、成形性に優れたプラスチックであるポリカーボネートやポリフェニルスルフィド、液晶ポリマーに代表されるエンジニアリングプラスチックが金属材料に代わって用いられてきている。しかしながら、エンジニアリングプラスチックは一般に接着性に乏しいことから、エンジニアリングプラスチックに対して高い接着性を示す接着剤が求められていた。
更に、前記のような各種の異種材料間においても、高い接着強さを有し、且つ耐熱性や耐湿性が良好な接着剤が求められている。各種の異種材料間の接着においては、接着剤の硬化収縮等に起因する内部応力が各種被着体に及ぼす影響を無視できないので、低硬化収縮で接着歪みが少ないことが望まれる。更に低温雰囲気と高温雰囲気に繰り返し暴露する冷熱サイクル試験においては、被着体の線膨張係数差により接着剤に相当な応力が掛かるため、剥離又は白化がしやすいという課題があった。この冷熱サイクルで対する耐性、即ち、耐冷熱サイクル性に優れた接着剤の開発が望まれている。
このような技術の潮流の中で、当該分野における接着剤は、量産化を考慮して、熱硬化性のエポキシ系接着剤から、速硬化性を有した紫外線硬化性のアクリル系接着剤やエポキシ系接着剤へと移行してきた。
例えば、特許文献1〜3には各種被着体への接着性、耐熱性、耐湿性に優れ、更に低硬化収縮性により接着歪みが少ないことを特徴とする、特定の分子量を有するジエン系或いは水素添加されたジエン系の(メタ)アクリレート、特定構造の(メタ)アクリレート、光重合開始剤、及び酸化防止剤を含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物が記載されている。
しかしながら、これらの先行技術文献では、近年要求される異種被着体の接着における耐冷熱サイクル性を満足することができなかった。例えば、特許文献4〜7にはエネルギー線硬化性樹脂組成物が記載されている。
しかしながら、特許文献4〜5は、ポリオレフィン粒子の使用量を20質量部より多くすることについて、記載はない。特許文献6〜7は、ポリオレフィン粒子も併用することについて記載はない。
本発明は、このような先行技術文献の事情に鑑みてなされたものである。本発明は、例えば、ガラス、金属、プラスチック等の様々な被着体、特にエンジニアリングプラスチックに対して高い接着強さを有するエネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明は、例えば、硬化収縮性が低く、異種被着体の接着における耐冷熱サイクル性に優れ、貯蔵安定性に優れるエネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
(1)(A)(メタ)アクリレート100質量部、 (B)ポリオレフィン粒子25〜150質量部、(C)無機充填材、(D)光ラジカル重合開始剤を含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(2)(A)(メタ)アクリレートが、(A1)単官能(メタ)アクリレート及び(A2)多官能(メタ)アクリレートを含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(3)(A2)多官能(メタ)アクリレートが、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーであるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(4)(A2)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの主鎖骨格が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンの水素添加物、及びポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上であるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(5)(A1)単官能(メタ)アクリレートが、(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレート、(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレート、(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(6)(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートが、(a−11)飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートと(a−22)不飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(7)(B)ポリオレフィン粒子が、ポリエチレン粒子及び/又はポリプロピレン粒子であるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(8)(B)ポリオレフィン粒子の密度が0.85〜0.95g/cm3であり、且つ、平均粒子径が5〜30μmであるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(9)(C)無機充填材の密度が2.00〜3.00g/cm3であり、且つ、平均粒子径が0.001〜40μmであるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(10)(C)無機充填材が、溶融シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、微粉シリカ、石英、石英ガラス、及びガラスフィラーからなる群から選ばれる1種以上であるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(11)エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化体。
(12)エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるエネルギー線硬化性接着剤。
(13)エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるエンジニアリングプラスチック用エネルギー線硬化性接着剤。
(14)エネルギー線硬化性接着剤を用いた接合体。
(1)(A)(メタ)アクリレート100質量部、 (B)ポリオレフィン粒子25〜150質量部、(C)無機充填材、(D)光ラジカル重合開始剤を含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(2)(A)(メタ)アクリレートが、(A1)単官能(メタ)アクリレート及び(A2)多官能(メタ)アクリレートを含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(3)(A2)多官能(メタ)アクリレートが、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーであるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(4)(A2)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの主鎖骨格が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンの水素添加物、及びポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上であるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(5)(A1)単官能(メタ)アクリレートが、(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレート、(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレート、(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(6)(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートが、(a−11)飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートと(a−22)不飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(7)(B)ポリオレフィン粒子が、ポリエチレン粒子及び/又はポリプロピレン粒子であるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(8)(B)ポリオレフィン粒子の密度が0.85〜0.95g/cm3であり、且つ、平均粒子径が5〜30μmであるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(9)(C)無機充填材の密度が2.00〜3.00g/cm3であり、且つ、平均粒子径が0.001〜40μmであるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(10)(C)無機充填材が、溶融シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、微粉シリカ、石英、石英ガラス、及びガラスフィラーからなる群から選ばれる1種以上であるエネルギー線硬化性樹脂組成物。
(11)エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化体。
(12)エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるエネルギー線硬化性接着剤。
(13)エネルギー線硬化性樹脂組成物からなるエンジニアリングプラスチック用エネルギー線硬化性接着剤。
(14)エネルギー線硬化性接着剤を用いた接合体。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、例えば、エネルギー線を照射することにより硬化することが可能であり、しかも硬化時の硬化収縮性が低く、且つ、高い伸びを示すため、耐冷熱サイクル性及び貯蔵安定性に優れるという効果を有する。
<用語の説明>
本明細書において、エネルギー線硬化性樹脂組成物とは、エネルギー線を照射することによって硬化させることができる樹脂組成物を意味する。ここで、エネルギー線とは、紫外線、可視光線等に代表されるエネルギー線を意味する。
本明細書において、エネルギー線硬化性樹脂組成物とは、エネルギー線を照射することによって硬化させることができる樹脂組成物を意味する。ここで、エネルギー線とは、紫外線、可視光線等に代表されるエネルギー線を意味する。
本発明に用いられるエネルギー線硬化性樹脂組成物について説明する。
本発明に用いられるエネルギー線硬化性樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリレート100質量部、(B)ポリオレフィン粒子25〜150質量部、(C)無機充填材、(D)光ラジカル重合開始剤を必須成分とする。(A)(メタ)アクリレートは、(A1)単官能(メタ)アクリレート及び(A2)多官能(メタ)アクリレートを必須成分とすることが好ましい。
(A1)単官能(メタ)アクリレートとは、分子内に1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物のことをいう。
(A1)単官能(メタ)アクリレートは、作業性、接着性、低硬化収縮性のバランスを考慮した場合、(A)成分の合計100質量部中、10〜80質量部が好ましく、20〜60質量部がより好ましく、30〜50質量部が最も好ましい。10質量部以上であれば、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において作業性に問題が生じることもなく、80質量部以下であれば、優れた接着性と低硬化収縮性を得ることができる。
(A1)単官能(メタ)アクリレートは、(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレート、(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレート、(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートを必須とすることが好ましい。
本発明に用いられる(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートは、脂環式炭化水素基を、エステル結合を介して有する単官能(メタ)アクリレートをいう。
本発明に用いられる(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートは、脂環式炭化水素基を、エステル結合を介して有する単官能(メタ)アクリレートをいう。
(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートの脂環式炭化水素基としては、飽和の脂環式炭化水素基、不飽和の脂環式炭化水素基等が挙げられる。不飽和の炭化水素基としては、炭素−炭素二重結合や炭素−炭素三重結合を有する不飽和の炭化水素基が挙げられる。脂環式炭化水素基の炭素数は6〜20個が好ましい。
飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、ボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。不飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボルネン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートの中では、耐冷熱サイクル性、接着性の点で、(a−11)飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートと(a−22)不飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。(a−11)と(a−22)を併用する場合、(a−11)と(a−22)の含有割合は、(a−11)と(a−22)の合計100質量部中、(a−11);(a−22)が30〜80質量部:70〜20質量部であることが好ましく、45〜65質量部:55〜35質量部であることがより好ましい。
本発明に用いられる(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとしては、分子内に水酸基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明に用いられる(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルポリエチレングリコールアシッドフォスフェート、(メタ)アクリル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−(メタ)アクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸等が挙げられる。
(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレート、(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレート、(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートの含有割合は、硬化性や接着性や低収縮性の点で、(A1)の合計100質量部中、特に、(a−1)成分、(a−2)成分、(a−3)成分の合計100質量部中、(a−1)成分50〜70質量部、(a−2)成分25〜45質量部、(a−3)成分1〜15質量部が好ましく、(a−1)成分55〜65質量部、(a−2)成分30〜40質量部、(a−3)成分3〜10質量部がより好ましい。
(A2)多官能(メタ)アクリレートとは、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物のことをいう。
(A2)多官能(メタ)アクリレートとしては、(A1)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーが好ましい。
本発明に用いられる(A2)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、(メタ)アクリル変性ポリブタジエン、(メタ)アクリル変性ポリイソプレン、(メタ)アクリル変性ポリブタジエンの水素添加物、(メタ)アクリル変性ポリイソプレンの水素添加物、ポリウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、シリコーン系(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
これらの中では、硬化性、相溶性に優れる点で、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの主鎖骨格が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンの水素添加物、及びポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上であることが、より好ましい。
(A2)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの分子量は、500〜20,000が好ましく、800〜10,000がより好ましく、1,000〜5,000が最も好ましい。分子量が500以上であれば本発明の樹脂組成物にエネルギー線を照射して得られる硬化体の硬度が低すぎて、接着剤層が形成し難くなることもなく、20,000以下であれば樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において作業性に問題が生じることもない。ここで、分子量とは、数平均分子量をいう。(A2)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの分子量の測定方法は、実施例で説明する。
(A2)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとしては、分子内に、ポリブタジエン構造及び/又は水素添加ポリブタジエン構造を有するオリゴマー等が挙げられる。分子内に、ポリブタジエン構造を有するオリゴマーとしては、一般式(A)の両末端(メタ)アクリレート変性ブタジエン系オリゴマーが挙げられる。但し、一般式(A)に示す両末端(メタ)アクリル変性ブタジエン系オリゴマーの代わりに、一般式(B)に示す両末端(メタ)アクリレート変性水素添加ブタジエン系オリゴマーを選択しても良い。
分子内に、ポリブタジエン構造及び/又は水素添加ポリブタジエン構造を有するオリゴマーとしては、日本曹達社製NISSO−PB TEAI−1000(両末端アクリレート変性水素添加ブタジエン系オリゴマー)、日本曹達社製NISSO−PB TE−2000(両末端メタクリレート変性ブタジエン系オリゴマー)等が挙げられる。
分子内に、ポリブタジエン構造及び/又は水素添加ポリブタジエン構造を有するオリゴマーとしては、日本曹達社製NISSO−PB TEAI−1000(両末端アクリレート変性水素添加ブタジエン系オリゴマー)、日本曹達社製NISSO−PB TE−2000(両末端メタクリレート変性ブタジエン系オリゴマー)等が挙げられる。
(A2)多官能(メタ)アクリレートは、作業性、接着性、低硬化収縮性のバランスを考慮した場合、(A)成分の合計100質量部中、20〜90質量部が好ましく、40〜80質量部がより好ましく、50〜70質量部が最も好ましい。20質量部以上であれば、優れた接着性と低硬化収縮性を得ることができ、90質量部以下であれば、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において作業性に問題が生じることもない。
本発明に用いられるエネルギー線硬化性樹脂組成物は、(B)ポリオレフィン粒子を必須成分とする。
本発明に用いられる(B)ポリオレフィン粒子に用いられるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン及びエチレン−プロピレン等といったオレフィンの共重合体等を用いることができる。これらの中では、ポリエチレン及び/又はポリプロピレンが好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、分岐型低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子ポリエチレンからなる群のうちの1種以上が好ましい。
(B)ポリオレフィン粒子としては、セイシン企業社製の低密度ポリエチレン粒子(SK−PE−20L)、ポリプロピレン粒子(PPW−5)や、三井化学社製の超高分子ポリエチレン(ミペロンシリーズ、ハイゼックスシリーズ)、住友化学社製の低密度ポリエチレン(エクセレンGMH、スミカセンEP)、日本精蝋社製の低密度低分子量分岐型ポリエチレン(WEISSEN−0252C、WEISSEN−0453)、クラリアント社製のポリエチレン及びポリプロピレン(CAERIDUSTシリーズ)等が挙げられる。
(B)ポリオレフィン粒子を構成するポリオレフィンの分子量は、重量平均分子量(超高分子ポリエチレンは粘度平均分子量)で測定したときの範囲が、50,000以上10,000,000以下であることが好ましく、100,000以上5,000,000以下であることがより好ましく、300,000以上2,000,000以下であることが最も好ましい。この分子量の範囲であれば、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において当該樹脂組成物を用いる際の作業性に問題が生じることもなく、当該樹脂組成物は優れた接着性と低硬化収縮性を示し、優れた耐冷熱サイクル性を得ることができる。
(B)ポリオレフィン粒子の分子量は、ゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)等の公知方法にて測定できる。測定方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。カラムとしては東ソー社製「TSKgel GMHhr−H(20)HT」を用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用い、測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3mlをカラムに注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正したときの値を分子量として求めた。
分子量が100万を超えるような超高分子量ポリエチレン等の場合は、極限粘度〔η〕から粘度平均分子量Mvとして分子量を求めることができる。具体的には130℃のテトラリンを溶媒として用い、極限粘度〔η〕を測定し、次式から分子量を求めることができる。
〔η〕=K×Mva =4.60×10−4×M0.725(式中、K及びaは定数、Mvは分子量を示す。)
(B)ポリオレフィン粒子の密度(g/cm3)は、JIS K 6760(1995)に準拠し、密度勾配管法により測定した値であり、0.85g/cm3以上0.95g/cm3以下が好ましく、0.89g/cm3以上0.94g/cm3以下がより好ましい。この密度の範囲であれば、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において当該樹脂組成物を用いる際の作業性に問題が生じることもなく、当該樹脂組成物は優れた接着性と低硬化収縮性を示し、優れた耐冷熱サイクル性を得ることができる。
(B)ポリオレフィン粒子の平均粒子径は、公知の粒度分布計で測定した値であり、5μm以上30μm以下が好ましく、10μm以上20μm以下がより好ましい。この平均粒子経の範囲であれば、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において当該樹脂組成物を用いる際の作業性に問題が生じることもなく、当該樹脂組成物は優れた接着性と低硬化収縮性を示し、優れた耐冷熱サイクル性を得ることができる。本発明では、レーザー回折粒度分布計(島津製作所社製「SALD−2200」)で測定した値を採用した。
(B)ポリオレフィン粒子は、(A)(メタ)アクリレートとの親和性の向上を目的として、表面を化学修飾したものを用いることができる。表面修飾としては、水酸基修飾、カルボニル修飾、無水マレイン酸修飾等が挙げられるが、これらに限らず用いることができる。
(B)ポリオレフィン粒子の使用量は、(A)100質量部に対して、25〜150質量部が好ましく、28〜70質量部がより好ましく、30〜45質量部が最も好ましい。この範囲であれば得られる樹脂組成物粘度が高くなることもなく、優れた接着性と耐冷熱サイクル性を得ることができる。
本発明では、剛性及び低硬化収縮性を更に付与することを目的に、(C)成分として、無機充填材を必須成分とする。
(C)無機充填材としては、石英、石英ガラス、ガラスフリット等のガラスフィラー、溶融シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、微粉シリカ等のシリカ粉等や、球状アルミナ、破砕アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン等の酸化物類、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の窒化物類、炭化ケイ素等の炭化物類、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物類、銅、銀、鉄、アルミニウム、ニッケル、チタン等の金属類や合金類、ダイヤモンド、カーボン等の炭素系充填材等が挙げられる。無機充填材は、1種又は2種以上を使用することができる。無機充填材の中では、容易に入手可能であり、充填性、安定性に優れる点で、溶融シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、微粉シリカ、石英、石英ガラス、及びガラスフィラーからなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
(C)無機充填材としては、電気化学工業社製の溶融シリカ(FBシリーズ)及び微粉シリカ(SFPシリーズ、UFPシリーズ)、日本フリット社製のガラスフィラー(CFシリーズ)、トクヤマ社のシリカ(トクシールシリーズ)、龍森社の結晶性石英(クリスタライトシリーズ、ヒューレックスシリーズ)、富士シシリア社の親水性シリカ(サイリシアシリーズ)、日本シリカ社製の親水性シリカ(ニップゲルシリーズ)、エボニック社のヒュームドシリカ(アエロジルシリーズ)等が挙げられる。
(C)無機充填材の密度(g/cm3)は、JIS K 6760(1995)に準拠して密度勾配管法で測定した値であり、2.00g/cm3以上3.00g/cm3以下が好ましく、2.10g/cm3以上2.60g/cm3以下がより好ましい。この密度の範囲であれば、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において当該樹脂組成物を用いる際の作業性に問題が生じることもなく、当該樹脂組成物は優れた接着性と低硬化収縮性を示し、優れた耐冷熱サイクル性を得ることができる。
(C)無機充填材の平均粒子径は、公知の粒度分布計で測定した値であり、0.001μm以上40μm以下が好ましく、0.005μm以上25μm以下がより好ましい。この平均粒子経の範囲であれば、得られる樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて、製造過程或いは実用用途において当該樹脂組成物を用いる際の作業性に問題が生じることもなく、当該樹脂組成物は優れた接着性と低硬化収縮性を示し、優れた耐冷熱サイクル性を得ることができる。本発明では、レーザー回折粒度分布計(島津製作所社製「SALD−2200」)で測定した値を採用した。
(C)無機充填材の使用量は、(A)100質量部に対して、10〜150質量部が好ましく、60〜120質量部がより好ましい。これらの範囲にあれば硬化性が悪くなることもないし、接着性や高温の弾性率も低下させることはない。
(B)ポリオレフィン粒子と(C)無機充填材とを用いることにより、得られる樹脂組成物は長時間経ってもポリオレフィン粒子が浮上分離することもなく、無機充填材が分離沈降することがなく、貯蔵安定性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
本実施形態に係るエネルギー線硬化性樹脂組成物は、(D)光ラジカル重合開始剤を必須成分とする。(D)光ラジカル重合開始剤は、エネルギー線を照射することによりラジカルが発生する化合物であれば、特に制限されない。
本発明に用いられる(D)光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チオキサントン、1−(4−イソプロピルフェニル)2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1―プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、カンファーキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)―フェニルホスフィンオキサイド、2−メチル―1―(4−(メチルチオ)フェニル)―2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル―2−ジメチルアミノ−1―(4−モルフォリノフェニル)―1−ブタノン−1、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)―2,4,4―トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらの中では、硬化性に優れる点で、α−ヒドロキシアセトフェノン類が好ましい。α−ヒドロキシアセトフェノン類としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1―プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(D)光ラジカル重合開始剤の使用量は、(A)100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜7質量部がより好ましく、1〜5質量部が最も好ましい。この範囲にあれば硬化性が悪くなることもないし、接着性も低下させることはない。
更に本発明では、酸化防止剤を含有することができる。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、ガラス面への密着性を一層向上させることを目的に、シランカップリング剤を含有することができる。
本発明の目的を損なわない範囲で、アクリルゴム、ウレタンゴム等の各種エラストマー、光増感剤、光安定剤、溶剤、増量材、補強材、可塑剤、増粘剤、染料、顔料、難燃剤及び界面活性剤等の添加剤を含有しても良い。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、エネルギー線の照射により硬化させ、硬化体とすることができる。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は接着剤として用いることができる。この接着剤は、液晶パネル、有機エレクトロルミネッセンスパネル、タッチパネル、プロジェクター、スマートフォン、携帯電話、デジタルカメラ、デジタルムービー、光ピックアップ、LED、太陽電池、リチウムイオン電池等のエレクトロニクス製品の部品の組み立てや、CCD、CMOS、フラッシュメモリー、DRAM、半導体レーザー等の半導体素子のパッケージ等の実装に好適に用いることができる。更には工芸ガラスの台座、皿の固定用途、2個以上のレンズやプリズム、カメラ、双眼鏡及び顕微鏡等に用いられる光学素子の接着においても好適な接着剤となる。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物の製造方法については、上記の材料を十分に混合できれば特に制限はない。材料の混合方法としては、特に限定されないが、プロペラの回転に伴う撹拌力を利用する撹拌法、自転公転による遊星式撹拌機等といった、通常の分散機を利用する方法等が挙げられる。これらの混合方法は、低コストで、安定した混合を行える点で、好ましい。
上記の混合を行った後、下記の光源を用いたエネルギー線の照射により、エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化を行うことができる。
本発明において、エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化、接着に用いられる光源としては、特に限定されないが、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ(インジウム等を含有する)、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、キセノンエキシマランプ、キセノンフラッシュランプ、ライトエミッティングダイオード(以下、LEDという)等が挙げられる。これらの光源は、それぞれの光重合開始剤の反応波長に対応したエネルギー線の照射を効率よく行える点で、好ましい。
上記光源は、各々放射波長、エネルギー分布が異なる。そのため、上記光源は光重合開始剤の反応波長等により適宜選択される。又、自然光(太陽光)も反応開始光源になり得る。
上記光源は、直接照射、反射鏡等による集光照射、ファイバー等による集光照射を行ってもよい。低波長カットフィルター、熱線カットフィルター、コールドミラー等も用いることもできる。
上記エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化体の貯蔵弾性率は、25℃のときに800MPa以上1500MPa以下であり、且つ、70℃のときに10MPa以上1000MPa以下であることが好ましい。この値にすることにより、25℃以下の低温に晒されても硬くなりすぎて、被着体に歪が掛かることも無くなり、70℃以上の高温に晒されても、柔らかくなりすぎて被着体がズレることも無くなるため、耐冷熱サイクル性に優れた接着剤を提供することができる。
ここでいう貯蔵弾性率とは、複素弾性率の実数部で、粘弾性体に正弦波の歪みを加えたときの同位相の応力成分の大きさを意味する。ここで、複素弾性率とは、動的粘弾性において、最大応力と最大歪みとの比で、ベクトルとして複素数演算したものを意味する。動的粘弾性とは、材料に定常的な正弦波の歪みを与えたときの粘性と弾性との組合せの挙動をいう。これは、歪みに対する応力、又は応力に対する歪みを測定して求められる。
貯蔵弾性率の測定は、公知の動的粘弾性スペクトルメーター(例えば、S.I.Iナノテクノロジー社製のDMSシリーズや、TAインスツルメント社製のRSAシリーズ)等を用いることが好ましい。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、エネルギー線を照射して得られる硬化物の硬化収縮性が低くなり、且つ、高い伸びを示すことから、接着剤として好ましく用いることができる。接着剤として用いる場合の被着体としては、ガラス、シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミ等のセラミックス、鉄、銅、亜鉛、アルミ、マグネシウム等の金属、各種プラスチック等が挙げられる。本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、エンジニアリングプラスチックに対して特に優れた接着性を示す。
エンジニアリングプラスチックとしては、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ガラス繊維強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)、超高分子量ポリエチレン(UHPE)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、非晶ポリアリレート(PAR)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、フッ素樹脂、液晶ポリマー(LCP)等が挙げられる。本発明は、芳香環を有するエンジニアリングプラスチックであるポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル(m−PPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ガラス繊維強化ポリエチレンテレフタレート(GF−PET)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、非晶ポリアリレート(PAR)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポリマー(LCP)に対して、好適に用いることができる。
本発明は、エネルギー線を照射して得られる硬化物の硬化収縮性が低くなり、様々な被着体に対して一様に格段に高い接着性を有し、且つ、耐冷熱サイクル性に優れたエネルギー線硬化性樹脂組成物を提供できる。
以下に、実験例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。本発明はこれらに限定されるものではない。
実験例では、以下の化合物を使用した。
(A1)成分の単官能(メタ)アクリレートとしては下記を用いた。
(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートとして、
(A−1)イソボルニルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステル IB−X」)
(A−2)ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(日立化成工業社製「ファンクリル FA−512M」)
(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとして、
(A−3)2−ヒドロキシエチルメタクリレート(日本触媒社製「メタクリル酸2ヒドロキシエチル」)
(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートとして、
(A−4)2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸(共栄社化学社製「ライトエステル HO−MS」)
(A2)成分の多官能(メタ)アクリレートとしては下記を用いた。
(A−5)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとして、末端メタクリル変性ポリブタジエン(日本曹達社製「NISSOポリブタジエンTE−2000」)(GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量2100、構造式は一般式(C))
(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートとして、
(A−1)イソボルニルメタクリレート(共栄社化学社製「ライトエステル IB−X」)
(A−2)ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(日立化成工業社製「ファンクリル FA−512M」)
(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレートとして、
(A−3)2−ヒドロキシエチルメタクリレート(日本触媒社製「メタクリル酸2ヒドロキシエチル」)
(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートとして、
(A−4)2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸(共栄社化学社製「ライトエステル HO−MS」)
(A2)成分の多官能(メタ)アクリレートとしては下記を用いた。
(A−5)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーとして、末端メタクリル変性ポリブタジエン(日本曹達社製「NISSOポリブタジエンTE−2000」)(GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量2100、構造式は一般式(C))
(A2)成分の分子量(数平均分子量(Mn))はゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した。カラムとしては東ソー社製「TSK guardcolumn MP(×L)」を用い、カラム温度を40℃に設定し、溶離液としてテトラヒドロフランを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.1mlをカラムに注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正した。
(B)成分のポリオレフィン粒子としては下記を用いた。
(B−1)ポリエチレン粒子<1>(セイシン企業社製「SK−PE−20L」)
(B−2)ポリエチレン粒子<2>(クラリアントジャパン社製「CAERIDUST PE−130」)
(B−3)ポリエチレン粒子<3>(三井化学社製「ミペロンXM220」)
(B−4)ポリエチレン粒子<4>(三井化学社製「ミペロンPM220」)
(B−5)ポリエチレン粒子<5>(三井化学社製「無水マレイン酸修飾XM220」)
(B−6)ポリエチレン粒子<6>(三井化学社製「カルボニル修飾XM220」)
(B−7)ポリプロピレン粒子<1>(セイシン企業製「PPW−5」)
(B−8)ポリプロピレン粒子<2>(クラリアントジャパン社製「CAERIDUST PP−6071」)
(B−9)ポリエチレン粒子<7>(三井化学社製「ハイゼックス2100JPD」
(B)成分に用いた各ポリオレフィン粒子の密度、平均粒子径を表1に示す。
(B−1)ポリエチレン粒子<1>(セイシン企業社製「SK−PE−20L」)
(B−2)ポリエチレン粒子<2>(クラリアントジャパン社製「CAERIDUST PE−130」)
(B−3)ポリエチレン粒子<3>(三井化学社製「ミペロンXM220」)
(B−4)ポリエチレン粒子<4>(三井化学社製「ミペロンPM220」)
(B−5)ポリエチレン粒子<5>(三井化学社製「無水マレイン酸修飾XM220」)
(B−6)ポリエチレン粒子<6>(三井化学社製「カルボニル修飾XM220」)
(B−7)ポリプロピレン粒子<1>(セイシン企業製「PPW−5」)
(B−8)ポリプロピレン粒子<2>(クラリアントジャパン社製「CAERIDUST PP−6071」)
(B−9)ポリエチレン粒子<7>(三井化学社製「ハイゼックス2100JPD」
(B)成分に用いた各ポリオレフィン粒子の密度、平均粒子径を表1に示す。
(C)成分の無機充填材としては下記を用いた。
(C−1)ガラスフィラー(日本フリット社製「CF0023−05C」)
(C−2)溶融シリカ<1>(電気化学工業社製「FB−950」)
(C−3)溶融シリカ<2>(電気化学工業社製「FB−5D」)
(C−4)結晶性石英<1>(龍森社製「クリスタライトA−2」)
(C−5)結晶性石英<2>(龍森社製「クリスタライト3K−S」)
(C−6)微粉シリカ(電気化学工業社製「SFP−20M」)
(C−7)結晶性石英<3>(龍森社製「クリスタライト5X」)
(C−8)湿式シリカ(エボニック社製「アエロジルR−974」)
(C)成分に用いた無機充填材の密度、平均粒子径を表2に示す。
(C−1)ガラスフィラー(日本フリット社製「CF0023−05C」)
(C−2)溶融シリカ<1>(電気化学工業社製「FB−950」)
(C−3)溶融シリカ<2>(電気化学工業社製「FB−5D」)
(C−4)結晶性石英<1>(龍森社製「クリスタライトA−2」)
(C−5)結晶性石英<2>(龍森社製「クリスタライト3K−S」)
(C−6)微粉シリカ(電気化学工業社製「SFP−20M」)
(C−7)結晶性石英<3>(龍森社製「クリスタライト5X」)
(C−8)湿式シリカ(エボニック社製「アエロジルR−974」)
(C)成分に用いた無機充填材の密度、平均粒子径を表2に示す。
(B)成分の密度はJIS K 6760に準拠して密度勾配管法で測定した。
(C)成分の密度はJIS Z 8901に準拠して液浸法で測定した。
(B)成分及び(C)成分の平均粒子径はレーザー回折粒度分布計(島津製作所社製「SALD−2200」)を用いて測定した。
(D)成分の光重合開始剤としては下記を用いた。
(D−1)1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製「イルガキュアー184」)
(D−1)1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製「イルガキュアー184」)
(実験例1〜22)
表3、表4に示す種類の原材料を、表3、表4に示す組成割合(単位は質量部)で混合し、樹脂組成物を調製し、後述の評価を実施した。各種評価結果を表3、表4に示す。特記しない限り、23℃、湿度50%の環境下で実施した。
表3、表4に示す種類の原材料を、表3、表4に示す組成割合(単位は質量部)で混合し、樹脂組成物を調製し、後述の評価を実施した。各種評価結果を表3、表4に示す。特記しない限り、23℃、湿度50%の環境下で実施した。
〔粘度〕
B型粘度計を用い、所定の回転数(rpm)における粘度を測定した。 チキソトロック係数(TI)=((2rpmでの粘度)/(20rpmでの粘度))として、算出した。
B型粘度計を用い、所定の回転数(rpm)における粘度を測定した。 チキソトロック係数(TI)=((2rpmでの粘度)/(20rpmでの粘度))として、算出した。
〔光硬化条件〕
光硬化に際しては、超高圧水銀ランプ搭載装置(HOYA社製「UL−750」)にて、365nmの波長の照射強度200mW/cm2、積算光量4,000mJ/cm2の条件にて硬化させた。
光硬化に際しては、超高圧水銀ランプ搭載装置(HOYA社製「UL−750」)にて、365nmの波長の照射強度200mW/cm2、積算光量4,000mJ/cm2の条件にて硬化させた。
〔固着時間の評価〕
1枚目のガラス試験片(商品名「耐熱パイレックス(登録商標)ガラス」、縦25mm×横25mm×厚2.0mm)上に、直径8mm、厚さ80μmになるように樹脂組成物を塗布した後、同形状の2枚目のガラス試験片を貼り合わせ、UV光を照射してから、2枚のガラス試験片が動かなくなる迄の時間を測定し、固着時間とした。測定時間は最大で120秒までとした。
1枚目のガラス試験片(商品名「耐熱パイレックス(登録商標)ガラス」、縦25mm×横25mm×厚2.0mm)上に、直径8mm、厚さ80μmになるように樹脂組成物を塗布した後、同形状の2枚目のガラス試験片を貼り合わせ、UV光を照射してから、2枚のガラス試験片が動かなくなる迄の時間を測定し、固着時間とした。測定時間は最大で120秒までとした。
〔硬化収縮率〕
硬化前の樹脂組成物の比重dLはJIS Z 8804(液体比重測定方法−3.比重びんによる比重測定方法)に準拠し、硬化後の樹脂組成物の比重dSはJIS Z 8807(固体比重測定方法−4.液中でひょう量する測定方法)に準拠して、23℃で測定した。硬化収縮率r(%)を、r(%)={1−(dL/dS)}×100に従って算出した。固体比重測定にあたっては、前記光照射条件にて硬化した、形状が縦25mm×横25mm×厚2mmである、試験片を用いた。
硬化前の樹脂組成物の比重dLはJIS Z 8804(液体比重測定方法−3.比重びんによる比重測定方法)に準拠し、硬化後の樹脂組成物の比重dSはJIS Z 8807(固体比重測定方法−4.液中でひょう量する測定方法)に準拠して、23℃で測定した。硬化収縮率r(%)を、r(%)={1−(dL/dS)}×100に従って算出した。固体比重測定にあたっては、前記光照射条件にて硬化した、形状が縦25mm×横25mm×厚2mmである、試験片を用いた。
〔貯蔵弾性率〕
縦5mm×横50mm×厚1mmの形状をした接着剤硬化体を前記光硬化条件にて調製し、動的粘弾性スペクトルメーター(S.I.Iナノテクノロジー社製 DMS−210)にて、チャック間距離20mmでセットし、周波数1Hz、昇温速度2℃/分、引張モードにて測定し、23℃と70℃の値を読み取った。
縦5mm×横50mm×厚1mmの形状をした接着剤硬化体を前記光硬化条件にて調製し、動的粘弾性スペクトルメーター(S.I.Iナノテクノロジー社製 DMS−210)にて、チャック間距離20mmでセットし、周波数1Hz、昇温速度2℃/分、引張モードにて測定し、23℃と70℃の値を読み取った。
〔引張接着強さの評価〕
引張接着強さは、縦12.5mm×横5.0mm×厚2.0mmである1枚目試験片上に、接着剤5.0μlを間隔9mmで2点塗布した後、同形状の2枚目の試験片を貼り合わせた。2枚の試験片の間隙は1mmとした。その後、試験片の間隙にUV光を上記の条件にて照射して硬化させ、試験片を作製した。作製した試験片は、23℃、湿度50%RHの環境で、引張試験機を使用して、引張速度50mm/分で引張接着強さを測定した。
試験片は下記を用いた。例えば、表において、PPS/LCPとは、PPSの試験片とLCPの試験片を貼り合わせた試験片をいう。
略号PPS:ガラス繊維強化ポリフェニレンスルフィド(東ソー社製「サスティールGS−40、ガラス繊維40%含有品」)(線膨張係数:31ppm/℃)
略号LCP:ガラス繊維強化液晶ポリマー(ポリプラスチックス社製「ベクトラE−130i、ガラス繊維30%含有品」)(線膨張係数:50ppm/℃)
略号Zn:亜鉛ダイカスト(栄和社製「ZnDC2」)(線膨張係数:27ppm/℃)
引張接着強さは、縦12.5mm×横5.0mm×厚2.0mmである1枚目試験片上に、接着剤5.0μlを間隔9mmで2点塗布した後、同形状の2枚目の試験片を貼り合わせた。2枚の試験片の間隙は1mmとした。その後、試験片の間隙にUV光を上記の条件にて照射して硬化させ、試験片を作製した。作製した試験片は、23℃、湿度50%RHの環境で、引張試験機を使用して、引張速度50mm/分で引張接着強さを測定した。
試験片は下記を用いた。例えば、表において、PPS/LCPとは、PPSの試験片とLCPの試験片を貼り合わせた試験片をいう。
略号PPS:ガラス繊維強化ポリフェニレンスルフィド(東ソー社製「サスティールGS−40、ガラス繊維40%含有品」)(線膨張係数:31ppm/℃)
略号LCP:ガラス繊維強化液晶ポリマー(ポリプラスチックス社製「ベクトラE−130i、ガラス繊維30%含有品」)(線膨張係数:50ppm/℃)
略号Zn:亜鉛ダイカスト(栄和社製「ZnDC2」)(線膨張係数:27ppm/℃)
〔耐冷熱サイクル性評価〕
上記引張接着強さ評価と同様な試験片を作製後、−30℃×30分〜80℃×30分のサイクルを1サイクルとした、昇降温速度10℃/分の冷熱サイクルプログラムを組んだ恒温槽中にて300サイクルの試験を実施した。試験片を取り出した後、温度23℃、湿度50%RH雰囲気の室内にて、試験片を30分放置した後、前記の引張接着強さと同様の条件にて引張接着強さ(単位:MPa)を測定した。試験前の強度に対する試験後の強度の割合を強度保持率(%)として求めた。
上記引張接着強さ評価と同様な試験片を作製後、−30℃×30分〜80℃×30分のサイクルを1サイクルとした、昇降温速度10℃/分の冷熱サイクルプログラムを組んだ恒温槽中にて300サイクルの試験を実施した。試験片を取り出した後、温度23℃、湿度50%RH雰囲気の室内にて、試験片を30分放置した後、前記の引張接着強さと同様の条件にて引張接着強さ(単位:MPa)を測定した。試験前の強度に対する試験後の強度の割合を強度保持率(%)として求めた。
〔貯蔵安定性評価〕
30mlのバイアル瓶に樹脂組成物20mlを入れた密封したサンプルを準備した。サンプルを温度23℃、湿度50%RHの雰囲気中に1ヶ月間静置し、1ヵ月後の液上層の分離層の高さを測定した。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、良好な効果を示した。実験例12は、(B)成分の平均粒子径が大きいため、貯蔵安定性の効果は小さかった。実験例20は、(B)成分を含有しないため、実験例21は、(C)成分を含有しないため、実験例22は、(B)成分の含有割合が少ないため、本願発明の効果を示さなかった。
30mlのバイアル瓶に樹脂組成物20mlを入れた密封したサンプルを準備した。サンプルを温度23℃、湿度50%RHの雰囲気中に1ヶ月間静置し、1ヵ月後の液上層の分離層の高さを測定した。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、良好な効果を示した。実験例12は、(B)成分の平均粒子径が大きいため、貯蔵安定性の効果は小さかった。実験例20は、(B)成分を含有しないため、実験例21は、(C)成分を含有しないため、実験例22は、(B)成分の含有割合が少ないため、本願発明の効果を示さなかった。
本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、例えば、以下の特徴を有する。本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、ガラス、金属、プラスチック等、様々な被着体に対して一様に高い接着強さを有する。本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、特にエンジニアリングプラスチックに対して高い接着性を有する。本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、硬化収縮率が低く、且つ、高い伸びを示すため、異種被着体接着における耐冷熱サイクル性に優れる。従って、本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、ガラスと金属、ガラスとセラミック、ガラスとプラスチック、異なるプラスチック同士、プラスチックと金属、及びプラスチックとセラミック等といった、異種材料の接着用途又は固定用途に適用できる。本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、機器の高性能化の進んでいるエレクトロニクス製品の部品の組み立てや、半導体素子のパッケージ等の実装に好適に用いることができる。本発明のエネルギー線硬化性樹脂組成物は、レンズやプリズム、カメラ、双眼鏡及び顕微鏡等に用いられる光学素子等といった、接着オプトエレクトロニクス分野での部品同士の接着や固定の用途に好適に使用できる。本発明は、産業上非常に有用である。
Claims (14)
- (A)(メタ)アクリレート100質量部、 (B)ポリオレフィン粒子25〜150質量部、 (C)無機充填材、 (D)光ラジカル重合開始剤を含有するエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (A)(メタ)アクリレートが、(A1)単官能(メタ)アクリレート及び(A2)多官能(メタ)アクリレートを含有する請求項1記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (A2)多官能(メタ)アクリレートが、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーである請求項2記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (A2)分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの主鎖骨格が、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブタジエンの水素添加物、及びポリイソプレンの水素添加物からなる群から選ばれる1種以上である請求項3記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (A1)単官能(メタ)アクリレートが、(a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレート、(a−2)水酸基含有単官能(メタ)アクリレート、(a−3)カルボキシル基又はリン酸エステル基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有する請求項2記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (a−1)脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートが、(a−11)飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートと(a−22)不飽和の脂環式炭化水素基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有する請求項5記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (B)ポリオレフィン粒子が、ポリエチレン粒子及び/又はポリプロピレン粒子である請求項1〜6のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (B)ポリオレフィン粒子の密度が0.85〜0.95g/cm3であり、且つ、平均粒子径が5〜30μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (C)無機充填材の密度が2.00〜3.00g/cm3であり、且つ、平均粒子径が0.001〜40μmである請求項1〜8のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- (C)無機充填材が、溶融シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、微粉シリカ、石英、石英ガラス、及びガラスフィラーからなる群から選ばれる1種以上である請求項1〜9のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化体。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物からなるエネルギー線硬化性接着剤。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化性樹脂組成物からなるエンジニアリングプラスチック用エネルギー線硬化性接着剤。
- 請求項12又は13記載のエネルギー線硬化性接着剤を用いた接合体。
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