JPWO2017051780A1 - 車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造 - Google Patents

車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造 Download PDF

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Abstract

車両用ヘッドアップディスプレイ装置の放熱性能を向上できるようにした車体搭載構造を提供する。一部が熱伝導性筐体(22a)(熱伝導部材)で形成されたケーシング(22)(車両用ヘッドアップディスプレイ装置)を、熱伝導性筐体(22a)と車体強度部材(4)(ステアリングメンバ)との間に架設された後方側ブラケット(40e,40f)(第1架設支持部材)と、熱伝導性筐体(22a)と車室前壁パネル(1)(ダッシュパネル)との間に架設された前方側ブラケット(40d)(第2架設支持部材)と、にそれぞれ固定する。そして、後方側ブラケット(40e,40f)(第1架設支持部材)と前方側ブラケット(40d)(第2架設支持部材)は、少なくとも一方が熱伝導性を有する部材とされる。

Description

本件は、運転席の前方に虚像を結像させて必要な情報を表示する車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造に関するものである。
昨今、車両のフロントウインドウに表示像を投影して運転者の前方に虚像を結像させ、運転中であっても、視線を前方からそらすことなく表示像を視認することが可能な車両用ヘッドアップディスプレイ装置が実用化されている。
例えば、曲面状のフロントウインドウ越しに虚像を表示する車両用ヘッドアップディスプレイ装置が提案されている。このような車両用ヘッドアップディスプレイ装置にあっては、表示像を表示するための表示器として設置された液晶パネルを背面側から照明する照明光源が発生する熱、および、車外から表示器の内部に進入する太陽光による熱が、表示器の内部に停留することで、液晶パネルの温度が上昇するような不具合を防止するために、表示器に放熱部材(ヒートシンク)を備えた放熱器を設けていた(例えば、特許文献1)。
特開2013−174855号公報
しかしながら、特許文献1に記載された車両用ヘッドアップディスプレイ装置にあっては、放熱部材(ヒートシンク)を備えた放熱器を設けているため、表示器(ヘッドアップディスプレイ装置本体)のサイズが無用に大型化して、インストルメントパネルの内部への収容性が悪化していた。
特に、このような車両用ヘッドアップディスプレイ装置においては、虚像の視認性を上げるために表示像の拡大率を上げて、より大きな虚像をより遠方に表示させようとすると、より一層明るい光源を使用する必要があった。このような場合には、より多くの発熱を伴うため、放熱量を増加させる必要性が生じる。すると、必然的に、より大きな放熱部材(ヒートシンク)を使用する必要があるため、表示器(ヘッドアップディスプレイ装置本体)のサイズをより一層大型化する必要があった。これにより、表示器のインストルメントパネルへの収容性がさらに悪化してしまうという問題があった。
本件は、このような問題点に鑑みなされたもので、放熱部材の設置に伴う表示器(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の無用な大型化を招くことなく、必要な放熱性能を有する車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本件は、
車室前壁を構成するダッシュパネルと、該ダッシュパネルの車両後方側に設置されたステアリングメンバとの間に、車両用ヘッドアップディスプレイ装置のケーシングが配設されて、インストルメントパネルで覆われており、
前記ケーシングの一部は熱伝導部材で形成されており、
該熱伝導部材は、熱伝導部材と前記ステアリングメンバとの間に架設された少なくとも一つの第1架設支持部材と、
前記熱伝導部材と前記ダッシュパネルとの間に架設された少なくとも一つの第2架設支持部材と、に対してそれぞれ固定されており、
前記第1架設支持部材と前記第2架設支持部材は、少なくとも一方が熱伝導性を有していることを特徴とする。
本件に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置によれば、上記した構成とすることによって、表示像を生成して投影するケーシングの内部で発生した熱が、熱伝導部材と、熱伝導部材に締結固定された第1架設支持部材,第2架設支持部材のうちの熱伝導性を有するものと、を介して、ステアリングメンバやダッシュパネルに伝わって放熱されるため、別部材として放熱部材を設置することなくケーシング内部の放熱を行うことができる。したがって、表示像を投影するケーシングの小型化を図ることができ、これによって、インストルメントパネル内部におけるケーシングのレイアウト自由度を向上させることができる。
本件の一実施形態である実施例1に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置を備えたインストルメントパネルの縦断面図である。 図1に示した車両用ヘッドアップディスプレイ装置のケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の拡大縦断面図である。 図1の車両用ヘッドアップディスプレイ装置が虚像を生成する動作について説明する図である。 実施例1におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を示す平面図である。 実施例1におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の左側面図(図4AのA矢視図)である。 実施例1におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)を車両前方から見た背面図(図4AのB矢視図)である。 本件の一実施形態である実施例2に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置において、ステアリングメンバに締結固定されたケーシング(表示器)の様子を示す斜視図である。 実施例2におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の平面図(図5のC矢視図)である。 実施例2におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の左側面図(図5のD矢視図)である。 実施例2におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の底面図(図5のE矢視図)である。 実施例2におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を模式的に描いた平面図である。 実施例2におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造の左側面図(図7AのF矢視図)である。 実施例2におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を車両前方から見た背面図(図7AのG矢視図)である。 実施例2における放熱フィンの作用について説明する第1の図である。 実施例2における放熱フィンの作用について説明する第2の図である。 実施例2におけるステアリングホイール制振機能について説明する図である。 ステアリングホイール制振機能の効果について説明する図である。 実施例2におけるステアリングシャフトのモーメント低減機能について説明する図である。 比較例としての車両用ヘッドアップディスプレイ装置におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を示す平面図である。 比較例としての車両用ヘッドアップディスプレイ装置におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の左側面図(図11AのI矢視図)である。 比較例としての車両用ヘッドアップディスプレイ装置におけるケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)を車両前方から見た背面図(図11AのJ矢視図)である。
以下、本件の車両用ヘッドアップディスプレイ装置の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本件の一実施形態である車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aの構造を示す縦断面図である。まず、図1を用いて、車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aの全体構成について説明する。
[車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aの全体構成の説明]
自動車などの車両10における車室の前部には、図1の縦断面図に示すように、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)とフロントウインドウ2(透光性部材)とが設けられている。そして、フロントウインドウ2の下側には、車室前壁パネル1を覆い隠すようにインストルメントパネル3が設けられている。
このインストルメントパネル3の内部には、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)に対して車両10の後方側(図1の紙面右側)に位置するように車幅方向(図1の紙面直交方向)へ延びる車体強度部材4(ステアリングメンバ)が配設されている。この車体強度部材4の下方には、ステアリングコラム5が締結固定されている。
インストルメントパネル3の内部(の上側)には、更に、空調ダクト11,12やハーネス13(電線の束)、計器盤14などが、車両10の前方側から順に設けられている。また、インストルメントパネル3には、計器盤14の上部を覆うメータフード15が一体または別体に設けられている。そして、ステアリングコラム5には、図1に非図示のステアリングホイールの回転軸を形成するステアリングシャフト6が、インストルメントパネル3から車両10の後方側へ突出するように取り付けられており、ステアリングシャフト6の突出した部分は、周囲をコラムカバー16で覆われている。なお、インストルメントパネル3の内部の構成要素の配置場所は、車両によって異なるため、前記した構成はその一例である。
ここで、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)は、フロントウインドウ2(透光性部材)の下側に設けられて、車室とエンジンルームとの間を仕切っている。車体強度部材4(ステアリングメンバ)は、例えば、金属製もしくは軽合金製の円形断面またはその他の断面形状のものとされている。空調ダクト11は、窓曇り防止のために、フロントウインドウ2に対して空調風を吹き出すためのダクト(デフロスターダクト)である。また、空調ダクト12は、乗員へ向けて空調用空気を吹き出すためのダクト(ベンチレーターダクト)である。
このように構成されたインストルメントパネル3の内部の隙間、具体的には、前記したステアリングコラム5の上部における、空調ダクト11とハーネス13との間の位置に、車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aのケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)が設置されている。ケーシング22の上方では、インストルメントパネル3の一部が切り欠かれて、開口部29が形成されている。この開口部29は、ケーシング22から出射した「虚像を結像させるための光束」をフロントウインドウ2(透光性部材)へ向けて通過させるものである。なお、虚像を結像する動作については後ほど詳しく説明する。
ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)は、その内部で、虚像を形成するために必要な表示情報を生成して、生成された表示情報をフロントウインドウ2(透光性部材)に投影する。フロントウインドウ2の車室内側の面などには、虚像を結像させるための光束を反射させるための反射膜が施される。ケーシング22の上方には、虚像を結像させるための光束が通過する領域に防塵カバー27が設けられている。ケーシング22の内部構造について、詳しくは後述する。
ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の底面は、図1に示すように、後方側ブラケット40e(第1架設支持部材)によって、車体強度部材4(ステアリングメンバ)に締結固定されている。また、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)によって、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)に締結固定されている。
次に、図2を用いて、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)内部の詳細構造について説明する。
[ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の詳細構造の説明]
図2に示すように、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)は、画像や映像などを表示する液晶パネルからなる画像表示部23aと、画像表示部23aを背面から透過照明するハロゲンランプやLED(発光ダイオード)等の照明光源で構成された照明部23bと、画像表示部23aに表示された、例えば車速を表す表示像を、矢印Lの方向に反射させて、図1で説明したフロントウインドウ2(透光性部材)に向けて投影するための光路形成部品24,25,26と、を備えている。
光路形成部品24,25,26は、画像表示部23aに表示された表示像をフロントウインドウ2(透光性部材)の方向へ導く反射鏡(単数または複数の平面鏡,凸面鏡,凹面鏡)によって構成される。なお、光路形成部品24,25,26を構成する光学部品の個数や種類は、表示する虚像の表示サイズや結像距離に応じて、適宜設計された構成が用いられる。
また、画像表示部23aは、液晶パネルのみならず、LEDから出射した光をマイクロミラーでスキャンして表示画像を生成するDLP方式や、レーザー光源から出射した光をスキャンして表示画像を生成するレーザー方式で構成しても構わない。ただし、DLP方式やレーザー方式を用いるときには、ケーシング22の内部に、光路形成部品24の代わりに、光源から出射された光によって表示像を生成するスクリーンが設置される。
次に、図3を用いて、車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aが虚像を生成する動作について説明する。
[虚像の生成動作の説明]
画像表示部23aに生成された表示像の点P0から出射して開口部29を通過した光束51は、フロントウインドウ2(透光性部材)の例えば点P1で、フロントウインドウ2の法線方向N1によって一意に定まる方向に正反射する。このようにして正反射した光束51は、反射光束52として運転者91の眼球92の方向に進行する。この反射光束52を車両10の外部、すなわち、フロントウインドウ2の車外側に延長した位置、またはフロントウインドウ2から所定距離前方の点P2を含む位置に、画像表示部23aに表示された表示像が虚像53として表示される。
なお、運転者91の眼球92の位置は個人により異なるが、統計的には、アイレンジRと呼ばれる、左右眼にそれぞれ対応した楕円体の内部に存在する。車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aは、このアイレンジRの内部の位置から虚像53を視認できるように設計されている。
ここで、車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aにおいて表示される虚像53の表示サイズと結像距離は、光路形成部品24,25,26の光学パラメータ(反射鏡の曲率や各光路形成部品のレイアウト)をはじめ、ケーシング22とフロントウインドウ2の距離等によって決定される。
ここで、まず、比較例としての車両用ヘッドアップディスプレイ装置100における、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)と、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)および車体強度部材4(ステアリングメンバ)と、の締結構造について図面を用いて説明する。
[比較例のケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造の説明]
図11Aは、比較例としての車両用ヘッドアップディスプレイ装置100におけるケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を示す平面図である。そして、図11Bはその左側面図、図11Cは車両100の前方側から見た背面図である。なお、図面をわかりやすくするため、図11Cにおいて、本来は図示されるべき車室前壁パネル1(ダッシュパネル)は図示を省略している。
図11Aに示すケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)は、図11AのI矢視図である図11B、および図11AのJ矢視図である図11Cに示すように、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)と、樹脂筐体22bと、熱伝導性筐体22aの表面に形成された放熱フィン22cと、から構成されている。なお、ケーシング22は、図2に示したように複雑な外形形状を有しているが、図11Aから図11Cにおいては、図面をわかり易くするために、単純な直方体形状として記載している。
熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)は、アルミニウム等の金属や熱伝導性の高い樹脂材料で形成されており、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の内部に設置された、熱源となる、照明部23b(図2参照)と、画像表示部23a(図2参照)を駆動する回路基板(非図示)と、に接触するように設けられて、ケーシング22の内部に溜まった熱が熱伝導性筐体22aに伝わる構成になっている。なお、図2では、熱源となるや照明部23b画像表示部23aは、ケーシング22の下側に位置する熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の内部に設けられた室の壁面に設置されているが、図4Bに示すように、熱源は、ケーシング22の熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の側壁(図では前壁となっているが、後壁などとしても良い)の内面に当接配置させるようにしても良い。
樹脂筐体22bは樹脂製の保護部材であり、光路形成部品24,25,26等の内包物を保護するためにケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)としての筐体を形成する。
放熱フィン22cは、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の下面に接するように形成されており、熱伝導性筐体22aに伝わった熱を外部へ逃がすことによって、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の内部に溜まった熱を放熱する。
ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)を構成する樹脂筐体22bには、図11B,図11Cに示すように、樹脂製のブラケット22d,22eが設置されている。これらのブラケット22d,22eは、車体強度部材4(ステアリングメンバ)と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)との間に架設されたブラケット40a,40bに、それぞれ締結固定されている。
なお、車体強度部材4(ステアリングメンバ)と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)との間には、図11Bに示すように、さらに、補強用としてブラケット40cが架設されている。
このような締結構造を採ることによって、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の内部に溜まった熱は、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)と放熱フィン22cを介してインストルメントパネル3(図1参照)内部の空間に放熱される。
次に、実施例1におけるケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造について図面を用いて説明する。
[実施例1におけるケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造の説明]
図4Aは、実施例1の車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aにおけるケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を示す平面図である。そして、図4Bはその左側面図、図4Cは車両前方から見た背面図である。なお、図面をわかりやすくするため、図4Cにおいて、本来は図示されるべき車室前壁パネル1(ダッシュパネル)は図示を省略している。
図4Aに示す実施例1のケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)は、図4AのA矢視図である図4B、および図4AのB矢視図である図4Cに示すように、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)と、樹脂筐体22bと、から構成されている。なお、ケーシング22は、図2に示したように複雑な外形形状を有しているが、図4Aから図4Cにおいては、図面をわかり易くするために、単純な直方体形状として記載している。
熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)は、アルミニウム等の金属や伝熱性の高い樹脂材料で形成されており、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の内部に設置された、熱源となる、照明部23bと、回路基板(非図示)と、に接触するように設けられて、ケーシング22の熱が熱伝導性筐体22aに伝わる構成になっている。
樹脂筐体22bは樹脂製の保護部材であり、光路形成部品24,25,26等の内包物を保護するためにケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)としての筐体を形成する。
熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の車両前方側(図4Aの紙面上方,図4Bの紙面左方)には、図4A,図4Bに示すように、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)が設置されている。この前方側ブラケット40dは、熱伝導性筐体22a(の前壁)と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)とを(熱伝導可能に)締結固定している。
また、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の車両後方側(図4Aの紙面下方,図4Bの紙面右方)には、図4A,図4Bに示すように、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)が設置されている。この後方側ブラケット40e,40fは、熱伝導性筐体22a(の後壁)と車体強度部材4(ステアリングメンバ)とを(熱伝導可能に)締結固定している。後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)と前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)とは、少なくとも一方または両方を、熱伝導性を有する部材とする。特に、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)を、熱伝導性を有する部材とするのが好ましい。また、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)は、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)と同じ長さにしたり、または、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)よりも長くしたり短くしたりすることができる。
なお、車体強度部材4(ステアリングメンバ)と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)との間には、図4Bに示すように、補強用のポストブラケット40h(兼コラムブラケット)が架設されている。
ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の内部で発生した熱は、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)を介して前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)に伝わり、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)に放熱される。さらに、ケーシング22の内部で発生した熱は、熱伝導性筐体22aを介して後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)に伝わり、車体強度部材4(ステアリングメンバ)に放熱される。したがって、実施例1の構成によると、比較例(図11Aから図11C)が備える放熱フィン22cが不要となる。
なお、放熱フィン22cが不要となるため、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の全高を低くすることができ、これによってケーシング22の設置性を向上させることができる。
また、これまでと同じケーシングのサイズを維持しつつ、内部の光路形成部品24,25,26のレイアウト自由度が向上するため、ヘッドアップディスプレイの結像距離の遠方化、表示の大型化を図ることができる。
次に、本件の車両用ヘッドアップディスプレイ装置の他の実施形態である実施例2について、図面を参照して説明する。
以下、本件の別の実施形態である車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bについて、図5および図6Aから図6Cを参照して説明する。
[実施例2におけるケーシング22の締結構造の説明]
車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bの全体構成は、実施例1で説明した車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aの全体構成とほぼ同じであり、図6Aから図6Cに示すように、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)を車体強度部材4(ステアリングメンバ)と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)に締結する締結構造のみが異なっている。
図5は、実施例2において、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)が車体強度部材4(ステアリングメンバ)に締結固定された状態を示す斜視図である。図6Aは、実施例2の車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bにおけるケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を示す平面図である。そして、図6Bはその左側面図、図6Cは底面図である。
図5に示すように、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の左右側面には、それぞれ、熱伝導性を有するブラケット22f(取付支持部材)とブラケット22g(取付支持部材)が取り付けられている。ブラケット22fは、車体強度部材4(ステアリングメンバ)に取り付けられた後方側ブラケット40f(第1架設支持部材)に(熱伝導可能に)締結固定されている。また、図6Aに示すように、ブラケット22gは、車体強度部材4と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)との間に架設された架設支持部材40gに(熱伝導可能に)締結固定されている。
次に、図6B,図6Cを用いて、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の放熱構造について説明する。
[実施例2におけるケーシング22の放熱構造の説明]
図6Bに示すケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)は、アルミニウム等の金属や熱伝導性の高い樹脂材料で形成された熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)と、樹脂製の保護部材である樹脂筐体22bと、を有している。そして、このケーシング22は、さらに図6Cに示すように、熱伝導性筐体22aの表面の少なくとも一部に対して形成された放熱フィン22cを有している。
前述したブラケット22f,22g(取付支持部材)は、それぞれ、図6Cに示すように、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の側に取り付けられている。したがって、ケーシング22の内部で発生した熱は、ブラケット22f,22gに伝達される。
そして、図6Cに示すように、ブラケット22fに伝達された熱は、後方側ブラケット40f(第1架設支持部材)を介して、車体強度部材4(ステアリングメンバ)に伝わり放熱される。
また、図6Cに示すように、ブラケット22gに伝達された熱は、架設支持部材40gを介して、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)と車体強度部材4(ステアリングメンバ)に伝わり放熱される。
さらに、図6Cに示すように、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の表面には部分的に放熱フィン22cが形成されている。したがって、ケーシング22の内部で発生した熱は、この放熱フィン22cからも放熱される。なお、実施例1で説明したように、放熱フィン22cを取り去った構成とすることも可能であるが、後述するように、本実施例2では小型の放熱フィン22cを利用してブレーキペダル脱落時のガイド機能を実現しているために、僅かな放熱フィン22cを残存させている。ただし、本実施例2にあっては、ブラケット22f,22g(取付支持部材)を介して放熱することができるため、設置する放熱フィン22cの枚数は、前述した比較例(図11C)と比べて少なくすることができる。
図7Aから図7Cは、実施例2におけるケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の締結構造を、実施例1における締結構造(図4Aから図4C)と比較するためにわかりやすく表した三面図である。図7Aから図7Cは、それぞれ、図4Aから図4Cと同じ方向から見た図である。ケーシング22は複雑な外形形状を有しているが、図7Aから図7Cにおいては、図面をわかり易くするために、単純な直方体形状として記載している。なお、図7Cにおいて、本来は図示されるべき車室前壁パネル1(ダッシュパネル)は図示を省略している。
図7Aから図7Cに示す締結構造は、実施例1において、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)と車体強度部材4(ステアリングメンバ)とを締結している後方側ブラケット40f(第1架設支持部材)(図4A)が、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)および車体強度部材4に対し、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)に設置された熱伝導可能なブラケット22f(取付支持部材)を介して締結されている(図7C)点が異なっている。
また、実施例1において、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)と車体強度部材4(ステアリングメンバ)とを締結する後方側ブラケット40e(第1架設支持部材)(図4A)、および、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)とを締結する前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)(図4A)が、車体強度部材4と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)との間に架設された架設支持部材40gとして一体的に形成されると共に、この架設支持部材40gに、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)に設置された熱伝導可能なブラケット22g(取付支持部材)を介して、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)が締結されている(図7B)点が異なっている。
なお、この実施例2の変形例として、架設支持部材40gを2つの部材に分けて、ブラケット22gと車体強度部材4とを締結する後方側ブラケット(第1架設支持部材)と、ブラケット22gと車室前壁パネル1とを締結する前方側ブラケット(第2架設支持部材)として構成しても、ケーシング22を車体強度部材4および車室前壁パネル1と確実に締結できるとともに、実施例2と同様の放熱効果を得ることができる。
また、図7Aにおいて、ブラケット22f(取付支持部材)と後方側ブラケット40f(第1架設支持部材)との締結構造、およびブラケット22g(取付支持部材)と架設支持部材40gとの締結構造を互いに反対側に設置、すなわち、ケーシング22の左右側面の締結構造を逆に設置しても、ケーシング22を車体強度部材4および車室前壁パネル1と確実に締結できるとともに、実施例2と同様の放熱効果を得ることができる。
次に、実施例2の車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bが有する放熱作用以外の作用について図面を用いて説明する。
[実施例2におけるブレーキペダル脱落時のガイド機能の説明]
実施例2にあっては、図6C,図7Cに示すように、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)の下面に小型の放熱フィン22cが設置されている。この放熱フィン22cは、車幅方向に一定の距離を持って配置された、高いリブで構成された外側フィン22pと、外側フィン22pの内側に設置された、低いリブで構成された複数の内側フィン22qと、から構成されている。
これらの放熱フィン22c(22p,22q)は、図8Aに示すように、車両前方側、ブレーキペダル60の近傍の位置に、放熱フィン22cのリブが車両の前後方向に沿うように設置されている。そして、放熱フィン22c(22p,22q)は、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の内部に溜まった熱を放熱するのに加えて、緊急時に車体前部に強い外力が加わった際に、脱落したブレーキペダル60をガイドする役割を担う。
すなわち、図8Aにおいて、緊急時に車体前部に強い外力が加わると、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)にブレーキペダル60を回動可能に支持するペダルブラケット62が車体後方側へ移動する。すると、ペダルブラケット62の後端部に設置された爪部64が、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)に突き当たる。このとき爪部64は、図8Bの矢印Qに沿って、外側フィン22pの間に滑り込んで車両後方側斜め下方にガイドされる。そして、内側フィン22qは、滑り込んだ爪部64が熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)に突き当たった際の入力を和らげる補強部材として作用する。
このようにして、車体後方側へ移動したペダルブラケット62とブレーキペダル60は、車体の後方側斜め下方に向かって滑り込んで止められるため、車室内への進入が阻止される。
なお、このようなブレーキペダル60の脱落時のガイド機能は、これまで、車体強度部材4(ステアリングメンバ)と爪部64との間に設置されたインパクトブラケットが担っており、緊急時に車体前部に強い外力が加わった際に、インパクトブラケットが押し潰されて変形することによって、脱落したブレーキペダル60の車室内への進入が阻止されていた。
これを実施例2の構成とすることによって、インパクトブラケットの役割をケーシング22の放熱フィン22cに担わせることができるため、インパクトブラケットが不要となって、重量の増加を回避することができる。
[実施例2におけるステアリングホイール制振機能の説明]
実施例2における車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bは、図9Aに示すようなものであり、まず、ステアリングホイール9の回転軸となるステアリングシャフト6を回転可能となるように支持するステアリングコラム5がコラムブラケット(やポストブラケット40h)などを介して車体強度部材4に連結された構成を有している。
一方、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)は、(車体強度部材4と車室前壁パネル1(ダッシュパネル)との間に架設された)架設支持部材40gなどを介して車体強度部材4に連結された構成を有している。
そして、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)とステアリングシャフト6(が固定されるコラムブラケット(またはポストブラケット40h))との間が、制振用のバネとして機能する伝達用ブラケット8で連結されるようにしている。なお、伝達用ブラケット8は、例えば、バネ鋼などによって構成しても良いし、または、コイルスプリングなどとしても良い。
このとき、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)を、ステアリングコラム5と逆位相の振動を発生させる錘(ウエイト)と考え、ステアリングコラム5から振動入力を受けるポストブラケット40hに対して、制振用のバネとして機能する伝達用ブラケット8を介してステアリングコラム5と逆位相の振動を伝達する。これによって振動が相殺されるため、ステアリングホイール9の振動を抑制することができる。
このように、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)とステアリングコラム5とを直接的に連結して、互いの振動が直接伝達し合うようにすることで、互いの振動が拘束されるため制振効果を高めることができる。また、互いのマスがバネを介して作用されることにより、制振効果をより高めることができる。
なお、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)の板厚や放熱フィン22cのリブ厚,リブ高さをコントロールすることによって、ステアリングコラム5と逆位相の振動を発生させるために必要となる質量をコントロールすることができる。また、伝達用ブラケット8のバネ定数をコントロールすることによって、逆位相の振動を発生させるための剛性をコントロールすることができる。
したがって、伝達用ブラケット8を追加することによって、錘の追加等による大きな質量増加を伴うことなく、ステアリングホイール制振機能を実現することができる。
この制振機能について、図9Bを用いて具体的に説明する。図9Bは、共振周波数fで振動するステアリングホイール9の特性に合わせて、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)が共振周波数fの逆位相で振動するように設計した例について説明する図である。各グラフの横軸は周波数を表し、縦軸は振動の大きさを表している。
このとき、両者の振動が伝達用ブラケット8を介してぶつかることによって、図9B下段に示すように、共振周波数fにおける振動の大きさを抑制できる。このとき、図9B下段左側に示すようにピーク時の振動の大きさが抑制された単峰性を示す振動特性、または、図9B下段右側に示すようにピーク時の振動の大きさが抑制された双峰性を示す振動特性を得ることができる。
[実施例2におけるステアリングシャフト6のモーメント低減機能の説明]
さらに、実施例2における車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bは、図10に示すように、車体強度部材4(ステアリングメンバ)を、車両の後方寄りの計器盤14の裏面側の位置に配置する構成になっている。したがって、車体強度部材4を、ステアリングコラム5およびステアリングシャフト6(の車室内に位置している部分)と非図示のステアリングホイールを含めた重心位置Gの近傍に配置することができる。そのため、ステアリングシャフト6が図10の矢印Sの方向に回動した際の車体強度部材4に作用する捩れモーメントを低減することができ、重心位置Gにかかる荷重Wを低減することができる。これによって、車体強度部材4を、これまでよりも小径、または薄肉化して軽量化することができる。
なお、重心位置Gは、車両の前後方向に対して、車体強度部材4の前部と後部との間の範囲内に入るようにするのが好ましい。
また、ステアリングコラム5およびステアリングシャフト6の車室内に位置している部分とは、ステアリングコラム5およびステアリングシャフト6における、エンジンルーム側の部分に対する連結部分よりも後側となる部分のことである。より具体的には、ステアリングホイールと、インターミディエイトシャフト(即ち、ステアリングホイールから車両前方へ向かって最初に位置するユニバーサルジョイントまでの間)との間の部分のことである。なお、ステアリングバイワイヤシステムの場合には、インターミディエイトシャフトは使用しないため、車室内に位置する部分のみとなる。
また、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)は、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)よりも長く形成しても良い。そして、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)は、その中間部に衝撃吸収部110を有するようにしても良い。衝撃吸収部110は、後方側ブラケット40f(第1架設支持部材)の中間部に設けた屈曲形状部などとすることができる。屈曲形状部は、1箇所または複数箇所設けることができる。
(1)以上説明したように、実施例1に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aの車体搭載構造によれば、一部が熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)で形成されたケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)が、熱伝導性筐体22aと車体強度部材4(ステアリングメンバ)との間に架設された後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)と、熱伝導性筐体22aと車室前壁パネル1(ダッシュパネル)との間に架設された前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)と、に対してそれぞれ(熱伝導可能に締結)固定される。そして、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)と前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)は、少なくとも一方が熱伝導性を有する部材とされている。そのため、放熱フィン等の特別な放熱部材を用いることなく、ケーシング22の内部に溜まった熱を、後方側ブラケット40e,40fおよび前方側ブラケット40dのうちの熱伝導性を有するものを介して放熱することができる。したがって、表示像を生成するケーシング22の小型化、軽量化を図ることができるとともに、インストルメントパネル3の内部におけるケーシング22のレイアウト自由度を向上させることができるため、車両用ヘッドアップディスプレイ装置100aを幅広い車種に搭載することができるようになる。なお、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)と前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)とは、少なくとも後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)を、熱伝導性を有する部材とするのが好ましい。これは、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)は、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)に接続されているため、エンジンなどの熱源が存在するエンジンルーム内の温度が上昇して車室前壁パネル1(ダッシュパネル)自体の温度が上昇すると、車室前壁パネル1(ダッシュパネル)へ熱を逃がすのが難しくなるのに対し、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)は、温度がほぼ一定で安定している車室内に設置された車体強度部材4(ステアリングメンバ)に接続されているため、安定して車体強度部材4(ステアリングメンバ)へ熱を逃がし続けられるからである。
(2)また、実施例2に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bの車体搭載構造によれば、後方側ブラケット40f(第1架設支持部材)は、熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)に取り付けられた熱伝導性を有するブラケット22f(取付支持部材)に(締結)固定されるようにしても良い。そのため、比較例のケーシングの締結構造を流用しつつ、放熱部材を不要とすることができる。
(3)さらに、実施例2に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bの車体搭載構造によれば、後方側ブラケット40e(第1架設支持部材)と、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)と、が架設支持部材40g(支持部材)として一体的に形成されて、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体の熱伝導性筐体22a(熱伝導部材))は架設支持部材40gの中間部に締結固定されるようにしても良い。そのため、比較例のケーシングの締結構造を流用しつつ、放熱部材を不要とすることができる。
(4)そして、図4Bに示すように、車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bの熱源は、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体の熱伝導性筐体22a(熱伝導部材))の側壁の内面に当接配置され、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)または前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)は、熱源が当接配置されたケーシング22の側壁(と同じ面)の外面に締結固定されるようにしても良い。そのため、熱源の熱をケーシング22の側壁(の内外面)を介して直接後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)または前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)へ逃がすることができる。その分、放熱性能を上げることができる。
ここで、車両用ヘッドアップディスプレイ装置100bの熱源は、例えば、表示像を表示するための表示器として設置された液晶パネルからなる画像表示部23aおよび画像表示部23aを背面側から照明する照明光源などの照明部23bとされる。DLP方式やレーザー方式の場合には、その光源などとされる。
(5)図10に示すように、車体強度部材4(ステアリングメンバ)は、ステアリングコラム5(ステアリングシャフト6およびステアリングホイールを含む)の重心位置Gの上方に配置されて、ステアリングコラム5の重心位置Gまたはその近傍を固定するものとされ、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)は、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)よりも長く形成されると共に、後方側ブラケット40e,40f(第1架設支持部材)は、その中間部に衝撃吸収部110を有するようにしても良い。そのため、ステアリングシャフト6が図10の矢印Sの方向に回動した際の車体強度部材4に作用する捩れモーメントを低減することができ、重心位置Gにかかる荷重Wを低減することができる。また、前方側ブラケット40d(第2架設支持部材)よりも長くした後方側ブラケット40f(第1架設支持部材)の中間部に設けた衝撃吸収部110が、弾性変形することにより、ステアリングシャフト6が図10の矢印Sの方向に回動した際の車体強度部材4に作用する捩れモーメントを吸収することができる。更に、衝撃吸収部110は、車体に入力された衝撃荷重を、塑性変形することによって吸収することができる。
以上、実施例を図面により詳述してきたが、実施例は例示にしか過ぎないものである。よって、実施例の構成にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本件に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが本件に含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が本件のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが本件に含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、本件に含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
例えば、実施例2は、ケーシング22(ヘッドアップディスプレイ装置本体)に設置したブラケット22f,22g(取付支持部材)を、それぞれ、後方側ブラケット40f(第1架設支持部材),架設支持部材40gに締結する構成としたが、これは、ブラケット22f,22gを用いずに、後方側ブラケット40f(第1架設支持部材),架設支持部材40gを、それぞれ直接熱伝導性筐体22a(熱伝導部材)に締結する構成としても、実施例2と同様の効果を得ることができる。
また、実施例1では、虚像を結像させるための光束を車両10のフロントウインドウ2(透光性部材)に反射させる例を説明したが、その他に、フロントウインドウ2とは別に設けた反射パネル(別体型コンバイナ)を用いた構成としてもよい。
1・・・・・・・・・・・・車室前壁パネル(ダッシュパネル)
2・・・・・・・・・・・・フロントウインドウ(透光性部材)
3・・・・・・・・・・・・インストルメントパネル
4・・・・・・・・・・・・車体強度部材(ステアリングメンバ)
22・・・・・・・・・・・ケーシング(ヘッドアップディスプレイ装置本体)
22a・・・・・・・・・・熱伝導性筐体(熱伝導部材)
22b・・・・・・・・・・樹脂筐体
22f,22g・・・・・・ブラケット(取付支持部材)
40d・・・・・・・・・・前方側ブラケット(第2架設支持部材)
40e,40f・・・・・・後方側ブラケット(第1架設支持部材)
40g・・・・・・・・・・架設支持部材(支持部材)
100a・・・・・・・・・車両用ヘッドアップディスプレイ装置
110・・・・・・・・・・衝撃吸収部
関連出願の相互参照
本出願は、2015年9月25日に、日本国特許庁に出願された特願2015−187613に基づいて優先権を主張し、その全ての開示は、完全に本明細書で参照により組み込まれる。

Claims (5)

  1. 車室前壁を構成するダッシュパネルと、該ダッシュパネルの車両後方側に設置されたステアリングメンバとの間に、車両用ヘッドアップディスプレイ装置のケーシングが配設されて、インストルメントパネルで覆われており、
    前記ケーシングの一部は熱伝導部材で形成されており、
    該熱伝導部材は、熱伝導部材と前記ステアリングメンバとの間に架設された少なくとも一つの第1架設支持部材と、
    前記熱伝導部材と前記ダッシュパネルとの間に架設された少なくとも一つの第2架設支持部材と、に対してそれぞれ固定されており、
    前記第1架設支持部材と前記第2架設支持部材は、少なくとも一方が熱伝導性を有していることを特徴とする車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造。
  2. 前記第1架設支持部材と前記第2架設支持部材のうち少なくとも一方は、前記熱伝導部材に取り付けられた熱伝導性を有する取付支持部材に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造。
  3. 前記熱伝導部材は、前記第1架設支持部材と、前記第2架設支持部材と、が一体化された支持部材の中間部に固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造。
  4. 前記車両用ヘッドアップディスプレイ装置の熱源は、前記ケーシングの側壁の内面に当接配置され、
    前記第1架設支持部材または前記第2架設支持部材は、前記熱源が当接配置された前記ケーシングの側壁の外面に締結固定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造。
  5. 前記ステアリングメンバは、ステアリングコラムの重心位置の上方に配置されて、ステアリングコラムの重心位置またはその近傍を固定するものとされ、
    前記第1架設支持部材は、前記第2架設支持部材よりも長く形成されると共に、
    前記第1架設支持部材は、その中間部に衝撃吸収部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置の車体搭載構造。
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