JPWO2017018427A1 - 導電フィルムの製造方法及び導電フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】基板との密着性、環境耐性および耐擦傷性が高い導電フィルムの製造方法及び導電フィルムを提供する。【解決手段】基板上に第1の官能基を含む第1の樹脂組成物を用いて第1の樹脂層を形成し(S1)、この第1の樹脂層が、導電材料が層の内部に沈み込まない程度に乾燥した後に(S2)、第1の樹脂層上に平面視において開口部を有する導電パターンを形成し(S3、S4)、導電パターンの少なくとも一部を被覆するように、上記第1の樹脂層の第1の官能基と共硬化可能な第2の官能基を含む第2の樹脂組成物を用いて第2の樹脂層を形成し、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを共硬化させる(S5)。【選択図】図1

Description

本発明は、導電フィルムの製造方法及び導電フィルムに関する。
導電フィルムは、様々な電子部品への用途に応じて種々開発、生産されている。例えば、透明導電フィルムは、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機エレクトロルミネッセンス型ディスプレイ、太陽電池(PV)およびタッチパネル(TP)の透明電極、帯電防止(ESD)フィルムならびに電磁波遮蔽(EMI)フィルム等の種々の分野で使用されている。これらの透明導電フィルムとしては、従来、ITO(酸化インジウム錫)を用いたものが使われてきたが、インジウムの供給安定性が低い、製造コストが高い、柔軟性に欠ける、および成膜時に高温が必要であるという問題があった。そのため、ITOに代わる透明導電フィルムの探索が活発に進められている。それらの中でも、金属ナノワイヤを含有する透明導電フィルムは、導電性、光学特性、および柔軟性に優れること、ウェットプロセスで成膜が可能であること、製造コストが低いこと、成膜時に高温を必要としないことなどから、ITO代替透明導電フィルムとして好適である。
例えば、銀ナノワイヤを含み、高い導電性、光学特性、柔軟性を有する透明導電膜が知られている(特許文献1参照)。また、下記特許文献2には、透明基材上に金属ナノワイヤを含有する透明導電層を有する透明導電フィルムの製造方法が開示されている。
このような透明導電フィルムにおいては、導電層と基板との密着性が高いことが必要であり、これに加えて、特に金属ナノワイヤを含有する透明導電フィルムは、銀等の金属の質量当たりの表面積が大きく、種々の化合物と反応し易いために環境耐性に欠けるという問題がある。このため、工程中に使用される種々の薬剤や洗浄液の影響や、長期保管によってさらされる空気中の酸素や水分の影響等により、ナノ構造体が腐食し、導電性が低下しやすい。また、特に電子材料などの用途では、基板の表面への微粒子状の不純物やちりやホコリなどの付着や混入を防ぐために、ブラシ等を用いた物理的洗浄工程が用いられる場合が多いが、この工程によっても表面が傷つけられることが問題になる。
これを解決するため、銀ナノワイヤを含む透明導電フィルムの表面に保護膜を積層し、該透明導電フィルムに環境耐性および耐擦傷性を付与する試みが多く行われている。(特許文献3〜4参照)。
このように、透明導電フィルムには、導電層と基板との密着性、環境耐性および耐擦傷性が高いことが要求される。
特表2010−507199号公報 特許第5609008号公報 特開2014−191894号公報 特開2013−200943号公報
本発明の目的は、導電層と基板との密着性、環境耐性および耐擦傷性が高い導電フィルムの製造方法及び導電フィルムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、導電フィルムの製造方法であって、基板上に第1の官能基を含む第1の樹脂組成物を用いて第1の樹脂層を形成する工程と、前記第1の樹脂層上に平面視において開口部を有する導電パターンを形成する工程と、前記導電パターンの少なくとも一部を被覆するように前記第1の樹脂層の第1の官能基と共硬化可能な第2の官能基を含む第2の樹脂組成物を用いて第2の樹脂層を形成する工程と、前記第1の樹脂層と第2の樹脂層とを共硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
上記導電パターンは、前記第1の樹脂層の表面に粘性がなくなった後に形成するのが好適である。
また、上記第1の官能基は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基など後工程による反応性を有する部位を含んでいればよく、第1の樹脂組成物はカルボキシ含有ポリウレタン、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、カルボキシ含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量未満のエポキシ化合物との混合物、ジアリルフタレート樹脂のいずれかを含むのが好適である。
また、上記第2の樹脂組成物は、カルボキシ含有ポリウレタンとエポキシ化合物との混合物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、カルボキシ含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量以上のエポキシ化合物との混合物、ジアリルフタレート樹脂とアクリレートモノマーとの混合物のいずれかを含むのが好適である。
また、上記基板、第1の樹脂層、導電パターン及び第2の樹脂層はそれぞれ透明であるのが好適である。
また、本発明の他の実施形態は、導電フィルムであって、基板上に、第1の官能基を含む第1の樹脂層を有し、該第1の樹脂層上に平面視において開口部を有する導電パターンを有し、該導電パターンの少なくとも一部を被覆するように第2の官能基を含む第2の樹脂層が形成されており、かつ、前記導電パターン開口部において第1の樹脂層の第1の官能基と第2の樹脂層の第2の官能基との硬化反応部分を有することを特徴とする。
上記導電フィルムの全光線透過率は、70%以上であるのが好適である。
上記導電パターンは無秩序に交差接触部を有する金属ナノワイヤを含むものでもよい。
上記導電パターンは規則的または不規則的に形成された金属細線パターンを含むものであってもよい。
本発明によれば、基板との密着性、環境耐性、耐擦傷性および光学特性が良好な導電フィルムを提供できる。
実施形態にかかる導電フィルムの製造方法の工程図である。 実施形態にかかる導電パターンを部分的に拡大した概念図である。 実施例1および比較例7の導電フィルムの環境耐性評価結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を説明する。
実施形態にかかる導電フィルムの製造方法は、基板上に第1の官能基を含む第1の樹脂組成物を用いて第1の樹脂層を形成する工程と、第1の樹脂層上に平面視において開口部を有する導電パターンを形成する工程と、導電パターンの少なくとも一部を被覆するように上記第1の樹脂層の第1の官能基と共硬化可能な第2の官能基を含む第2の樹脂組成物を用いて第2の樹脂層を形成する工程と、第1の樹脂層と第2の樹脂層とを共硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
図1には、本実施形態にかかる導電フィルムの製造方法の工程図が示される。図1において、まず基板10上に第1の樹脂層(アンダーコート層)12を形成する(S1:第1樹脂層形成工程)。ここで、第1の樹脂層12は、基板10との密着性の優れた樹脂であれば使用できる。
上記S1(第1樹脂層形成工程)を実施する方法は限定されず、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷およびそれらのオフセット印刷、バーコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の接触印刷、インクジェット印刷、スプレーコート、ディスペンサー等の非接触印刷が挙げられる。
基板10を構成する基材としては、特に限定されないが、ガラス基板や、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルムなどの樹脂フィルム等を使用できる。
また、第1の樹脂層12は、基板10の表面上に形成された後に、後述する第2の樹脂層を構成する第2の樹脂組成物が含む第2の官能基と共硬化できる第1の官能基を含む第1の樹脂組成物により構成される。
次に、上記第1の樹脂層12は基板10の表面上に第1の樹脂組成物を層状に形成後常温または適宜な温度で加熱することにより、後述する導電パターンを形成するための導電材料が第1の樹脂層12の内部に沈み込まない程度に硬化あるいは乾燥させる(S2:第1の樹脂組成物乾燥工程)ことが好ましい。硬化あるいは乾燥の程度はJIS K 5701によるスプレッドメーターによる試験の結果が0mm、すなわち流動性がない状態となることにより判定することができるが、常温で固体の樹脂層を形成する樹脂組成物を用いれば後述の導電パターン形成工程において導電材料が第1の樹脂層12層内に完全に沈み込むことはないので好ましい。第1の樹脂層12の形成(S1)、硬化あるいは乾燥(S2)後に、第1の樹脂層12上に平面視において開口部を有する導電パターン14を形成する。「導電パターン」は全面ベタ状に形成する場合も含む。後述する図2(a)に示された平面視において開口部を有する導電パターン14は、例えば第1の樹脂層12上に金属ナノワイヤが分散媒に分散されたインク(以下「金属ナノワイヤインク」ということがある)をパターン印刷し(S3:印刷工程)、この金属ナノワイヤインクに光照射しあるいは加熱することにより焼成する(S4:焼成工程)ことで得ることができる。焼成された金属ナノワイヤを含む導電パターンの表面は第1の樹脂層12表面より上に露出された状態となる。
ここで「開口部」とは、図2(a)、(b)に示されるように、金属ナノワイヤ18や金属細線19間に隙間があり、後述の第2の樹脂組成物が第1の樹脂組成物に接触できるような厚み方向の貫通部を意味する。なお、図2(a)、(b)は、導電パターン14を部分的に拡大した概念図である。
金属ナノワイヤインクを用いる場合は、印刷することにより金属ナノワイヤ18が基板上に無秩序に交差接触部を有するように堆積し、この交差接触部で金属ナノワイヤ18同士が電気的に接続する(接する場合を含む)ことで導電性を発現する(図2(a))。また、この場合の開口部20は、無秩序に堆積された金属ナノワイヤ18により、不規則的な形状となる。金属ナノワイヤインクを用いてベタ膜を印刷しても厚み方向に貫通する開口部20を有する導電パターンが得られる。ここでいう「金属ナノワイヤ」とは径が数十nm〜数百nm、長さが数μm〜数十μmの形状を有するものを意味する。
また、図2(b)に示される例では、金属細線19により規則的形状(矩形状)の開口部20が形成されている。金属細線19は金属箔や、後述する金属ナノ粒子インクを使用して形成できる。なお、図2(b)の例では、金属細線19が格子状に並び、交差部を有しているが、例えば一定方向に平行に並び交差部を有さないように形成されてもよい。また、金属細線19が不規則的に配置され、開口部20を不規則的な形状としてもよい。
上記S3(印刷工程)で実施される印刷方法は限定されず、金属ナノワイヤインクをパターン印刷できる印刷方法であればいずれも採用できる。例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷およびそれらのオフセット印刷、バーコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の接触印刷、インクジェット印刷、スプレーコート、ディスペンサー等の非接触印刷が挙げられる。上記接触印刷を行う場合には、第1の樹脂層12が基板10に例えば第1の樹脂組成物を塗布することにより形成された後、指触乾燥状態(タックフリー)となる、すなわち表面に粘性がない(タックフリー)状態が好適である。これにより、印刷装置が第1の樹脂層12に接触しても、良好な印刷を行うことが可能となる。なお、第1の樹脂層12を構成する第1の樹脂組成物には、第2の樹脂層16を構成する第2の樹脂組成物と共硬化させる際に、硬化時間を短縮させる目的で、硬化促進剤を混合していてもよい。第1の樹脂組成物が後述するエポキシ化合物を含む場合には、硬化促進剤を混合しておくことが望ましい。
一方、インクジェット方式のような非接触印刷を行う場合には、第1の樹脂層12を指触乾燥状態とする必要はなく、導電材料が第1の樹脂層12の内部に完全に沈み込まない程度、すなわち、導電材料の表面が第1の樹脂層12表面上に露出する状態となっていればよい。
なお、導電パターン14の印刷に使用されるインクとしては、上記金属ナノワイヤインクに限定されず、例えば金属ナノ粒子インクを使用することもできる。但し、金属ナノ粒子インクを用いる場合は、導電性を発現するためには導電粒子同士が緻密に接触した状態とならなければならず、ベタ膜として形成する場合には平面視において開口部20は殆ど存在しない。そのため、開口部20を有するパターンを形成するためには、例えば図2(b)に示されるように、開口部20を有する細線パターン(金属細線19のパターン)を形成する必要がある。細線パターンは規則的に形成されていても不規則的に形成されていてもよく、メッシュパターンのように交差部を有するように形成することもできる。ここでいう「金属ナノ粒子」とはnmオーダーの粒径を有する球状、角状、扁平[板]状等、好ましくは球状の形状を有するものを意味する。
印刷後の導電パターン14が形成された基板は、全光線透過率が80%以上であると、第1の樹脂層12と後述する第2の樹脂層16とが接触するための十分な空隙が確保されるので好適である。
次に、導電パターンの少なくとも一部を被覆するように第2の樹脂層(オーバーコート層)16を形成する(S5:第2樹脂層形成工程)。この工程は前述のS1(第1樹脂層形成工程)と同様の方法により実施することができる。「少なくとも一部」とは全部を含む。例えば、外部との導通を取るための電極部として一部露出させたままとする場合には、その部分は被覆されないことになる。そのような場合は一部が被覆されたことになる。ここで、第2の樹脂層16は、上記第1の樹脂層12を構成する第1の樹脂組成物に含まれる第1の官能基と共硬化可能な第2の官能基を含む第2の樹脂組成物で構成される。第2樹脂層形成工程(S5)後、第1の樹脂層12と第2の樹脂層16とを、上記第1の官能基および第2の官能基に基づき共硬化させる(S6:共硬化工程(図示省略))。すなわち、第1の樹脂層12に含まれる第1の官能基と第2の樹脂層16に含まれる第2の官能基とを硬化反応させる。導電パターン14は厚み方向に開口部20を有しており、この開口部20に第2の樹脂層16を構成する第2の樹脂組成物が入り込み、第1の樹脂層12との界面で硬化反応する。すなわち、導電パターン14の開口部20において第1の樹脂層12の第1の官能基と第2の樹脂層16の第2の官能基との硬化反応部分を有する。その結果、導電パターン14が第1の樹脂層12と第2の樹脂層16によりサンドウィッチされるとともに導電パターン14の開口部20において保持されることになり、基板10と良好な密着性を有する導電パターン14が得られる。第1の樹脂層12の第1の官能基と第2の樹脂層16の第2の官能基の組合せとしては、例えばカルボキシ基/エポキシ基、エポキシ基/カルボキシ基、ヒドロキシ基/カルボキシ基、(メタ)アクリロイル基/ビニル基、ビニル基/(メタ)アクリロイル基、アリル基/(メタ)アクリロイル基等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記第1の樹脂層12を構成する第1の樹脂組成物と第2の樹脂層16を構成する第2の樹脂組成物との組み合わせとしては、(第1の樹脂層:第2の樹脂層)の順序で(カルボキシ基含有ポリウレタン(第1の官能基がカルボキシ基):カルボキシ基含有ポリウレタンとエポキシ化合物との混合物(第2の官能基がエポキシ基))、(フェノールノボラック型エポキシ樹脂(第1の官能基がエポキシ基):フェノールノボラック型エポキシ樹脂(第2の官能基がエポキシ基))、(フェノキシ樹脂(第1の官能基がエポキシ基):フェノキシ樹脂(第2の官能基がエポキシ基))、(カルボキシ基含有ポリウレタン(第1の官能基がカルボキシ基):フェノキシ樹脂(第2の官能基がエポキシ基))、(カルボキシ基含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量未満のエポキシ化合物との混合物(第1の官能基がカルボキシ基):カルボキシ基含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量以上のエポキシ化合物との混合物(第2の官能基がエポキシ基))、(ジアリルフタレート樹脂(第1の官能基がアリル基):ジアリルフタレート樹脂とアクリレートモノマーとの混合物(第2の官能基がアリル基およびアクリロイル基))等が挙げられる。
上記組み合わせの内、第1の樹脂組成物がカルボキシ基含有ポリウレタンを含み、第2の樹脂組成物がカルボキシ基含有ポリウレタンとエポキシ化合物とを含む組み合わせの場合には、第1の樹脂層12と第2の樹脂層16とを加熱することにより、第1の樹脂層12と第2の樹脂層16とに含まれるカルボキシ基含有ポリウレタンのカルボキシ基(第1の官能基)がエポキシ化合物のエポキシ基(第2の官能基)と結合し、共硬化する。第1の樹脂組成物がカルボキシ基含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量未満のエポキシ化合物とを含み、第2の樹脂組成物がカルボキシ基含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量以上のエポキシ化合物とを含む組み合わせの場合も同様に共硬化する。また、フェノールノボラック型エポキシ樹脂組成物同士、フェノキシ樹脂組成物同士の組み合わせの場合には、適宜なエポキシ樹脂用硬化剤を添加して加熱することにより共硬化する。この場合第1の官能基および第2の官能基はともにエポキシ基となる。また、第1の樹脂組成物がカルボキシ基含有ポリウレタンを含み、第2の樹脂組成物がフェノキシ樹脂を含む組み合わせの場合には、第1の樹脂層12と第2の樹脂層16とを加熱することにより、カルボキシ基(第1の官能基)とエポキシ基(第2の官能基)とが結合して共硬化する。さらに、第1の樹脂組成物がジアリルフタレート樹脂(第1の官能基がアリル基)を含み、第2の樹脂組成物がジアリルフタレート樹脂とアクリレートモノマーとを含む(第2の官能基がアリル基およびアクリロイル基)組み合わせの場合には、光照射することにより付加重合して共硬化する。
ここで、上記基板10、第1の樹脂層12、導電パターン14及び第2の樹脂層16は、透明であるのが好適である。これにより、タッチパネル等の透明素子に適用することができる。ここで、透明とは、全光線透過率が80%以上であることを意味する。これらを含む構成である本発明の導電フィルムの全光線透過率は70%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
本実施例において、樹脂の分子量及び酸価並びに導電パターンの全光線透過率及び表面抵抗は以下のように測定した。
<分子量>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと表記)で測定したポリスチレン換算の値である。
GPCの測定条件は以下のとおりである。
装置名:日本分光株式会社製HPLCユニット HSS−2000
カラム:ShodexカラムLF−804
移動相:テトラヒドロフラン
流速 :1.0mL/min
検出器:日本分光株式会社製 RI−2031Plus
温度 :40.0℃
試料量:サンプルル−プ 100μリットル
試料濃度:約0.1質量%に調製
<酸価>
100ml三角フラスコに試料約0.2gを精密天秤にて精秤し、これにエタノール/トルエン=1/2(質量比)の混合溶媒10mlを加えて溶解する。更に、この容器に指示薬としてフェノールフタレインエタノール溶液を1〜3滴添加し、試料が均一になるまで十分に攪拌する。これを、0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを、中和の終点とする。その結果から下記の計算式を用いて得た値を、樹脂の酸価とする。
酸価(mg−KOH/g)=〔B×f×5.611〕/S
B:0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液の使用量(ml)
f:0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液のファクター
S:試料の採取量(g)
<全光線透過率>
基板上に形成した導電パターンを50mm角でカットし、濁度計(NDH2000、日本電色工業製)を使用して測定した値である。
<表面抵抗>
抵抗率計ロレスタ(登録商標)GP MCP−T610型(三菱化学アナリテック製)により4端子法で測定した。測定モードおよび使用端子はESPモードを用いた。
<カルボキシ基含有ポリウレタンの合成例>
[合成例1]
攪拌装置、温度計、コンデンサーを備えた2L三口フラスコに、ポリオール化合物としてC−1015N(株式会社クラレ製、ポリカーボネートジオール、原料ジオールモル比が1,9−ノナンジオール:2−メチル−1,8−オクタンジオール=15:85、分子量964)143.6g、カルボキシ基を有するジヒドロキシル化合物として2,2−ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)27.32g、および溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(商品名:メトキシプロピルアセテート、ダイセル株式会社製)259gを仕込み、90℃で上記2,2−ジメチロールブタン酸を溶解させた。
反応液の温度を70℃まで下げ、滴下ロートにより、ポリイソシアネートとしてデスモジュール(登録商標)−W(メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、住化バイエルウレタン株式会社製)87.5gを30分かけて滴下した。滴下終了後、120℃に昇温し、120℃で6時間反応を行い、ほぼイソシアネートが消失したことをIRによって確認した後、イソブタノールを0.5g加え、更に120℃にて6時間反応を行った。得られたカルボキシ基含有ポリウレタンの重量平均分子量は32300、その樹脂の酸価は40mgKOH/gであった。
[合成例2]
C−1015N(株式会社クラレ製)44.8g、2,2−ジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製)16.1g、および溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル株式会社製)100.3g、デスモジュール(登録商標)−W(住化バイエルウレタン株式会社製)40.7gを用いた以外は、合成例1と同様に操作し、カルボキシ基含有ポリウレタンを得た。得られたカルボキシ基含有ポリウレタンの重量平均分子量は29200、その樹脂の酸価は60mgKOH/gであった。
[実施例1]
表1に示されるように、PET(ポリエチレンテレフタレート)基板(東レ(株)製ルミラー(登録商標)125T60)上に、合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂と硬化促進剤であるキュアゾール(登録商標)2P4MHZ−PW(2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、樹脂100質量部に対して1質量部添加)とを配合し、硬化促進剤を含む樹脂分濃度が30質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈したインク(第1の樹脂組成物に相当)をバーコーターにて印刷し、100℃、1時間で乾燥して膜厚10μm(ミツトヨ製 高精度デジマチックマイクロメータ MDH−25M 293−100を用いて任意に5か所測定したその平均値)のアンダーコート層(第1の樹脂層に相当)を形成した。アンダーコート層の厚みはアンダーコート層形成、乾燥後の基板込みの厚みを測定し、基板の厚みを差し引くことにより求めた。
乾燥後、タック性の評価をJIS Z0237に基づき実施した。いずれのボールも停止しないものをタックなしとし、いずれかのボールが停止したものをタックありと表記している。
タックなし(タックフリー)である事を確認した後、銀ナノワイヤ分散液(銀ナノワイヤ0.125g(ワイヤ平均径約40nm、平均長さ約10μm、いずれもSEMにより任意に観察した100個の銀ナノワイヤの数平均値)をエタノール50gに分散(銀ナノワイヤ0.25質量%分散液を調製))し、その分散液を0.05g使用し、バーコーターによりアンダーコート層からはみ出る事の無いように塗布した。良好に銀ナノワイヤ分散液の塗布が行えた。銀ナノワイヤ分散液を塗布した後、100℃1時間で焼成し、ベタ状の導電パターンを形成した。焼成後の表面抵抗は80Ω/□であり、全光線透過率は89%であった。
その後、オーバーコート層(第2の樹脂層に相当)として、合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂10gとエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)0.69gに、硬化促進剤(四国化成製キュアゾール(登録商標)2P4MHZ−PW)をカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂とエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)との総量100質量部に対して1質量部配合したインク(第2の樹脂組成物に相当、硬化促進剤を含む樹脂分濃度が30質量%となるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈)をバーコーターにて導電パターンのほぼ全面を覆うように印刷し、140℃1時間で共硬化させた。アンダーコート層まで含めた全体の膜厚は20μmであった。合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂100質量部に対してエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)6質量部を配合すると、合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂のカルボキシ基とエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)のエポキシ基が当量となる。実施例1のオーバーコート層(第2の樹脂層に相当)は、表1に示されるように、合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂とエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)との配合比(質量比)が100対7(表1では100/7と記載)とされているので、合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂のカルボキシ基に対してエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)のエポキシ基が小過剰存在する組成となっている。
得られた導電フィルムについて以下の特性評価を行った。結果を表1に示す。
〔密着性評価(剥離試験)〕
硬化膜に対し、密着性評価としてクロスカット試験JIS K5600を行った。結果を表1、2に「剥離試験」として記載する。なお、試験結果の数値は小さいほど密着性(耐剥離性)が高い(0が最もよい)ことを意味する。表1において、実施例1の剥離試験結果が0となっており、密着性(耐剥離性)が高いことがわかる。
〔耐擦傷性試験〕
耐擦傷性試験として、紙摩擦により簡易的に擦傷性を判定した。使用した紙は、JKワイパーを用い、オーバーコート層上を5回往復させた。目視および顕微鏡により傷・擦り痕の有無を確認した。結果を表1、2に「耐擦傷性試験」として記載する。
◎:目視および顕微鏡にて傷・擦り痕がない。
○:目視では傷が見えないが、顕微鏡でわずかに擦り痕が見える。
△:目視では傷が見えないが、顕微鏡で傷・擦り痕が見える。
×:目視で傷・擦り痕が判別できる。
〔環境耐性〕
環境耐性として、恒温恒湿器(ETAC製TH402A)にて85℃、85%RH(相対湿度)雰囲気下で保管し、約1100時間後までの表面抵抗変化を初期表面抵抗からの比で測定した。結果を図3に示す。
〔光学特性〕
光学特性として、得られた導電フィルムのHAZE(ヘーズ)及び光線透過率測定をHaze meter NDH 2000(日本電色製)を用い測定した。結果を表1、2に「光学特性」として記載する。
○:全光線透過率80%以上かつHAZE20%以下
×:全光線透過率80%以上かつHAZE20%を超える
[実施例2〜6]
表1に示す材料構成に変更した以外は実施例1と同様に調製したインクを用い、同様の厚み構成、同様の工程によりアンダーコート層、導電パターン及びオーバーコート層を形成した。実施例1同様の密着性評価(剥離試験)、耐擦傷性試験、光学特性評価を行った結果を表1に示す。実施例2のオーバーコート層に使用している合成例2で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂100質量部に対してエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)9質量部を配合すると、合成例2で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂のカルボキシ基とエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)のエポキシ基が当量となる。実施例2のオーバーコート層(第2の樹脂層に相当)は、表1に示されるように、合成例2で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂とエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)との配合比(質量比)が100対10(表1では100/10と記載)とされているので、合成例2で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂のカルボキシ基に対してエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)のエポキシ基が小過剰存在する組成となっている。
また、実施例6のアンダーコート層(第1の樹脂層に相当)は、表1に示されるように、合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂とエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)との配合比(質量比)を100対3(表1では100/3と記載)とされているので、合成例1で合成したカルボキシ基含有ポリウレタン樹脂のカルボキシ基が半量残る組成となっている。なお、実施例6のオーバーコート層(第2の樹脂層に相当)は実施例1と同様である。
[実施例7]
表1に示す材料構成に変更した以外は実施例1と同様に調製したインクを用い、同様の厚み構成、同様の工程によりアンダーコート層、導電パターン及びオーバーコート層を形成した。その際にオーバーコート層の硬化促進剤としてキュアゾール(登録商標)2P4MHZ−PW(四国化成製)に代わりIRGACURE(登録商標)184(BASF社製)を用いた。なお、140℃1時間の硬化に変えて、小型UV照射装置 QRU−2161−Z11−00(株式会社オーク製作所)を用い、約40mW/cmを露光する事により共硬化させた。実施例1同様の密着性評価(剥離試験)、耐擦傷性試験、光学特性評価を行った結果を表1に示す。
[比較例1]
表2に示す材料構成に変更しアンダーコート層を形成した。アンダーコート層が液状状態でベタつきが酷く、インクジェット等の他の印刷法でも銀ナノワイヤインクの印刷ができなかった。他の例では、分子量が1万以上であるのに対し、比較例1の樹脂は分子量が4100と小さい事が原因であると考えられる。
[比較例2〜5]
表2に示す材料構成に変更した以外は実施例1と同様に調製したインクを用い、同様の厚み構成、同様の工程によりアンダーコート層、導電パターン及びオーバーコート層を形成した。但し、比較例4は約40mW/cmのUV光を露光させ、共硬化相当の処理をした。実施例1同様の密着性評価(剥離試験)、耐擦傷性試験、光学特性評価を行った結果を表2に示す。
実施例1〜4では、アンダーコート層とオーバーコート層に同じ樹脂成分を用いており、共硬化させた際に、アンダーコート層とオーバーコート層の化学結合により密着し、剥離が発生しない。
実施例5では、アンダーコート層とオーバーコート層に異なる樹脂成分を用いているが、共硬化可能な官能基を有しているため、硬化後アンダーコート層とオーバーコート層間での剥離がない。これに対して、比較例4、5では、硬化機構の異なる樹脂をアンダーコート層とオーバーコート層に用いており、比較例4ではUV硬化、比較例5では熱硬化を施した場合、アンダーコート層とオーバーコート層が共硬化する事がなく、アンダーコート層とオーバーコート層間で剥離が発生した。
また、実施例6では、アンダーコート層として、カルボキシ基含有ポリウレタンに官能基(カルボキシ基)が半量残る割合でエポキシ化合物(三菱化学製jER(登録商標)828)を添加しており、100℃1時間の乾燥条件で、半硬化というべき状態となり、残官能基によってオーバーコート層とも化学結合により密着するため、アンダーコート層とオーバーコート層間での剥離がない。対して、比較例2および3は、アンダーコート層及びオーバーコート層に使用した樹脂が完全に硬化しうる条件になっており、アンダーコート層を形成(100℃、1時間乾燥)した時点でアンダーコート層にオーバーコート層と反応する残官能基が消失しているために、アンダーコート層とオーバーコート層の間で剥離が発生した(剥離試験結果が5)。
実施例1〜6および比較例2〜5から共硬化させる優位性が分かる。
Figure 2017018427
Figure 2017018427
[比較例6]
アンダーコート層を設けない以外は実施例1と同様の構成である。実施例1同様の密着性評価(剥離試験)、耐擦傷性試験、光学特性評価を行った結果を表2に示す。剥離試験、耐擦傷試験は良好であるもののアンダーコート層が無いため銀ナノワイヤ分散液塗布後のPET基板を加熱すると、全光線透過率が5%以上低下したが、80%以上ではあった。しかしながら、HAZEは、加熱前は、2%であったものが、加熱後50%を超え、光学特性が大幅に損なわれている。加熱により、PET基板からオリゴマーが析出して表面粗さが増大したために、光学特性が損なわれている。
[比較例7]
オーバーコート層を設けない一比較例である。実施例1同様の密着性評価(剥離試験)、耐擦傷性試験、光学特性評価を行った結果を表2に示す。オーバーコート層が無いため、耐擦傷性試験により金属部に傷が生じ、また図3に示した実施例1同様の環境耐性の結果から、約700時間経過後、抵抗が顕著に上昇し始め、環境耐性が低い事が分かる。
10 基板、12 第1の樹脂層、14 導電パターン、16 第2の樹脂層、18金属ナノワイヤ、19 金属細線、20 開口部。

Claims (10)

  1. 基板上に第1の官能基を含む第1の樹脂組成物を用いて第1の樹脂層を形成する工程と、
    前記第1の樹脂層上に平面視において開口部を有する導電パターンを形成する工程と、
    前記導電パターンの少なくとも一部を被覆するように前記第1の樹脂層の第1の官能基と共硬化可能な第2の官能基を含む第2の樹脂組成物を用いて第2の樹脂層を形成する工程と、
    前記第1の樹脂層と第2の樹脂層とを共硬化させる工程と、
    を含む導電フィルムの製造方法。
  2. 前記導電パターンは、前記第1の樹脂層の表面に粘性がなくなった後に形成する、請求項1に記載の導電フィルムの製造方法。
  3. 前記第1の官能基が、カルボキシ基、ヒドロキシ基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基のいずれかを含む、請求項1または2に記載の導電フィルムの製造方法。
  4. 前記第1の樹脂組成物が、カルボキシ含有ポリウレタン、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、カルボキシ含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量未満のエポキシ化合物との混合物、ジアリルフタレート樹脂のいずれかを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の導電フィルムの製造方法。
  5. 前記第2の樹脂組成物が、カルボキシ含有ポリウレタンとエポキシ化合物との混合物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、カルボキシ含有ポリウレタンとカルボキシ基基準で当量以上のエポキシ化合物との混合物、ジアリルフタレート樹脂とアクリレートモノマーとの混合物のいずれを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の導電フィルムの製造方法。
  6. 前記基板、第1の樹脂層、導電パターン及び第2の樹脂層が各々透明である、請求項1から5のいずれか一項に記載の導電フィルムの製造方法。
  7. 基板上に、第1の官能基を含む第1の樹脂層を有し、該第1の樹脂層上に平面視において開口部を有する導電パターンを有し、該導電パターンの少なくとも一部を被覆するように第2の官能基を含む第2の樹脂層が形成されており、かつ、前記導電パターン開口部において前記第1の樹脂層の第1の官能基と第2の樹脂層の第2の官能基との硬化反応部分を有する導電フィルム。
  8. 全光線透過率が、70%以上である、請求項7に記載の導電フィルム。
  9. 前記導電パターンが無秩序な交差接触部を有する金属ナノワイヤを含む請求項7または8に記載の導電フィルム。
  10. 前記導電パターンが規則的または不規則的に形成された金属細線パターンを含む請求項7または8に記載の導電フィルム。

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