JP6303367B2 - 導電性ペースト、導電性膜及びタッチパネル - Google Patents
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Description
一方でスクリーン印刷法は、基材選択性に優れ、例えばガラス、ITOフィルム、ITOの一部をエッチングしたエッチングフィルム、PETフィルム、ポリイミドフィルム、などの基材を問わず、種々基材にパターンを形成することができる。
さらにはスクリーン印刷法はコスト面や設備の簡易さのメリットがあり、本スクリーン印刷法にて導電性ペーストを用いて細線を形成することができれば、極めてメリットが生じる。また、導電性ペーストは塗布又は印刷後の硬化において、塗膜内部の金属粉末等の導電性粉末相互の距離が接近することにより高導電性を発現することができるため、フォト法で用いられる銅やアルミニウムよりも高導電性を発現することができ、さらに、基材との結着剤としてバインダー樹脂を用いているため、折り曲げ等の物理的衝撃に対してメリットがある。しかしながら、スクリーン印刷法において、導電性ペーストを用いて細い電極を形成させるためには、導電ペーストの細線適性が必要となる。
本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものである。
(1)熱可塑性樹脂(A)ならびに熱可塑性樹脂(B)、導電性金属粉(C)および有機溶剤(D)を含有してなる導電性ペーストであって、熱可塑性樹脂(B)はポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、およびフェノキシ樹脂からなる群より選択されてなる少なくとも1種以上であり、熱可塑性樹脂(A)の数平均分子量Mn(A)が10,000〜70,000であり、かつ熱可塑性樹脂(A)の数平均分子量Mn(A)と熱可塑性樹脂(B)の数平均分子量Mn(B)の比率Mn(A)/Mn(B)が5〜100であり、熱可塑性樹脂(A)の重量分率W(A)と熱可塑性樹脂(B)の重量分率W(B)の比率W(A)/W(B)が1〜20であり、導電性ペースト全重量に対する有機溶剤(D)の重量分率が25重量%以下であることを特徴とする導電性ペースト。
(2)導電性ペースト全重量に対する熱可塑性樹脂(A)の重量分率と熱可塑性樹脂(B)の重量分率の和が3〜20重量%であることを特徴とする(1)に記載の導電性ペースト。
(3)導電性金属粉末(C)の平均粒子径(D50)が4μm以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の導電性ペースト。
(4)熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度がいずれも45℃以上120℃以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(5)熱可塑性樹脂(A)がポリウレタン樹脂であって、熱可塑性樹脂(A)が、(A1)数平均分子量1,000〜10,000かつガラス転移温度45〜80℃の非晶性ポリオール、(A2)数平均分子量1,000未満の1分子に2個以上のイソシアネートと反応し得る官能基を有する化合物、及び(A3)ポリイソシアネートを重付加反応することによって得られる構造を有するポリウレタン樹脂であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(6)熱可塑性樹脂(B)がポリウレタン樹脂および/またはポリエステル樹脂であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(7)熱可塑性樹脂(B)が熱可塑性樹脂(A)を構成する数平均分子量1,000〜10,000かつガラス転移温度45〜80℃の非晶性ポリオールであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(8)熱可塑性樹脂(A)の酸価が50〜500eq/tonであることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(9)導電性金属粉末(C)として銀を含有することを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の導電性ペースト。
(10)前記(1)〜(9)のいずれかに記載の導電性ペーストを用いてなる導電性薄膜。
(11)前記(10)に記載の導電性薄膜を透明導電性層上に積層した導電性積層体。
(12)前記透明導電性層が、酸化インジウム・スズを主成分としてなるITO膜を導電成分とする透明導電体である(11)に記載の導電性積層体。
(13)前記(11)または(12)に記載の導電性積層体を用いたタッチパネル。
本発明のペーストを用いることで、近年要求されるタッチパネルの細線形成を低温乾燥のスクリーン印刷法によって実現することができる。
比率Mn(A)/Mn(B)の範囲としては5〜100であり、より好ましくは7〜30である。Mn(A)/Mn(B)が5より小さいと、ペーストの版通過性と版離れ性の改良効果が小さく、Mn(A)/Mn(B)が100より大きいと、連続印刷時にカスレが生じる場合がある。
このような2種の異なる数平均分子量の熱可塑性樹脂をバインダー樹脂として用いた場合、GPC分析における分子量分布曲線が双山以上のピークとなる場合が多い。これは、それぞれの熱可塑性樹脂の分子量分布のピークトップが異なるためであり、その結果、分子量分布が単一樹脂を用いた場合よりもブロードになる。すなわち、単一樹脂と比較し、バインダー樹脂全体の重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が大きくなることになるが、これが、湿熱信頼性と細線印刷性の両立の実現に寄与している。
尚、分散比Mw/Mnはゲル浸透クロマトグラフ(GPC)によって測定することができる。
前記非晶性ポリオール(A1)の好ましい例としてはポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が挙げられるが、分子設計の自由度からポリエステルポリオールがより好ましい。
これらの中でも反応性、溶剤溶解性を考慮し、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートを使用することが好ましい。化合物(A3)は単独で用いてもよいし複数を併用しても何ら問題はない。
すなわち、シリカが存在するとシリカを含むフィラー同士の物理凝集力、さらには水素結合形成による擬似架橋によって粘度を高めることができる。このような擬似架橋による粘度の上昇はスクリーン印刷時にかかるせん断によって架橋が一時的に破壊され、低粘度化が可能となり、メッシュ開口部が狭い場合においても版通過性を向上させることができるためである。使用するシリカにおいてはその粒子径や、その親水性、疎水性は問わずに使用することができる。
また、本発明のような溶剤含有量が少ない導電性ペーストにおいては、三本ロールミルを用いる分散工程が生産効率の点で特に有効であるが、その他の分散機、例えばビーズミル、ニーダー、エクストルーダーなどを用いて分散しても何ら問題はない。
試料樹脂を4mlのテトラヒドロフラン(テトラブチルアンモニウムクロライド5mM添加)に試料4mgを溶解した後、0.2μmの孔径0.5μmのポリ四フッ化エチレン製メンブランフィルターで濾過し、ゲル浸透クロマトグラフィー分析を行った。装置は島津製作所社製のゲル浸透クロマトグラフ(GPC)Prominenceを用い、示差屈折計(RI計)を検出器として、カラム温度30℃、流量1ml/分にて樹脂試料のGPC測定を行った。数平均分子量、重量平均分子量の値は標準ポリスチレン換算値とし、分子量1000未満に相当する部分を省いて算出し、それを試料樹脂の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)とした。
試料樹脂5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製の示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
試料樹脂0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解した。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレイン溶液を用いた。酸価の単位はeq/ton、すなわち試料1トン当たりの当量とした。
クロロホルム−dに試料樹脂を溶解し、VARIAN製400MHz−NMR装置を用い、1H−NMR分析により樹脂組成比を求めた。
厚み100μmのアニール処理をしたPETフィルム(東レ社製ルミラーS)又はITO膜(尾池工業(株)製、KH300)に、スクリーン印刷法により導電性ペーストを印刷し、幅25mm、長さ450mmのべた塗りパターンを形成し、120℃で30分乾燥、硬化したものを導電性積層体テストピースとした。乾燥膜厚は8〜12μmになるように印刷時の塗布厚を調整した。
導電性積層体テストピースを用いてJIS K−5400−5−6:1990に従って、セロテープ(登録商標)(ニチバン(株)製)を用い、剥離試験により評価した。但し、格子パターンの各方向のカット数は11個、カット間隔は1mmとした。100/100は剥離がなく密着性が良好なことを示し、0/100は全て剥離してしまったことを表す。
導電性積層体テストピースのシート抵抗と膜厚を測定し、比抵抗を算出した。膜厚はゲージスタンドST−022(小野測器社製)を用い、PETフィルムの厚みをゼロ点として硬化塗膜の厚みを5点測定し、その平均値を用いた。シート抵抗はMILLIOHMMETER4338B(HEWLETT PACKARD社製)を用いてテストピース4枚について測定し、その平均値を用いた。
導電性積層体テストピースを厚さ2mmのSUS304板上に置き、JIS K 5600−5−4:1999に従って鉛筆硬度を測定した。
導電性積層体テストピースを2枚、塗膜面を接するように重ね合わせ、導電性塗膜部分に500gの荷重を印加して、80℃で72時間放置した。ついで荷重を取り除き常温で1時間放置した後に重ね合わせた導電性積層体テストピースを剥がし、以下の基準で外観により良否を判定した。
○:塗膜双方への転写がなく、元の塗膜状態を保持している。
×:双方への転写が見られ、ハガレが生じている。
10.耐環境負荷試験:
導電性積層体テストピースを、80℃で300時間加熱し、次いで85℃、85%RH(相対湿度)で300時間加熱し、その後24時間常温で放置した後、各種評価を行った。
サンプル温度25℃において、コーン・プレート型粘度計(RE―85型(東機産業社製、コーン形状角度3°、R14)を用い、0.5rpmでローターを回転させ、回転開始180秒後の測定値を元に、導電性ペーストの粘度を測定した。
導電性ペーストをポリ容器に入れ、密栓したものを40℃で1ヶ月貯蔵した。貯蔵後に粘度測定及び上記5.導電性積層体テストピースにより作製したテストピースの評価を行った。
○:著しい粘度変化はなく、初期の比抵抗、鉛筆硬度、密着性を維持している。
×:かなりの粘度上昇が認められ、比抵抗、鉛筆硬度、密着性の低下が認められる。
細線の線幅としてラインとスペースの幅(L/S)を50/50μmとし、スクリーン版として、東京プロセスサービス社製のST500ステンレスメッシュ(版サイズ320mm、乳剤厚10μm、線径18μm)を用いて、ITOエッチングフィルム上に連続100枚印刷を行なった。スクリーン印刷条件は、スキージー圧を0.4MPa、スキージー速度を100mm/sec、クリアランスを1.5mmとした。
連続印刷性の評価は下記判断基準で行った。
○:連続100枚印刷中にカスレが生じず、版離れにも特に問題が生じない。
×:連続100枚印刷終了以前にカスレが発生する、または、版離れが悪化して連続100枚印刷ができない。
また、形成された細線の評価は、上記印刷物を用い、レーザー顕微鏡(キーエンスVHX−1000)にてL/Sを測定し、また細線の状態の観察を実施して下記判断基準により細線印刷性を評価した。
○:断線がなく、にじみによる細線間の短絡(ショート)がない。
×:一部断線もしくはにじみによる細線間の短絡(ショート)がある。
ポリエステル樹脂P−1の製造例
攪拌機、コンデンサー、及び温度計を具備した反応容器にテレフタル酸ジメチル700部、イソフタル酸ジメチル700部、エチレングリコール671部、ネオペンチルグリコール526部、テトラブチルチタネート0.48部を仕込み、180℃、3時間エスエル交換を行なった。次に、1mmHg以下まで徐々に減圧し、240℃、1.5時間重合した。得られた共重合ポリエステル樹脂P−1の組成及び物性を表1に示した。
ポリエステル樹脂P−1の製造例においてモノマーを変更し、ポリエステル樹脂P−2〜P−5、P−7を製造した。得られた共重合ポリエステル樹脂の組成及び樹脂物性を表1に示した。
攪拌機、コンデンサー、及び温度計を具備した反応容器にテレフタル酸700部、イソフタル酸700部、無水トリメリット酸16.9部、エチレングリコール983部、2−メチル−1、3−プロパンジオール154部、窒素雰囲気2気圧加圧下、160℃から230℃まで3時間かけてエステル化反応を行った。放圧後、テトラブチルチタネート0.92部を仕込み、次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて40分間重縮合反応を行った。窒素気流下、220℃まで冷却し、無水トリメリット酸を50.6部投入し、30分間反応を行いポリエステル樹脂を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂P−6の組成及び物性を表1に示した。
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にポリエステル樹脂P−1を1000部、ネオペンチルグリコール(NPG)を80部、ジメチロールブタン酸(DMBA)を90部投入した後、エチルジグリコールアセテート(ECA)1087部仕込み、85℃において溶解した。その後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を460部加え、85℃、2時間反応を行った後、触媒としてジブチルチンジラウレートを0.5部添加し、85℃でさらに4時間反応させた。ついで、ECA1940部で溶液を希釈し、ポリウレタン樹脂U−1を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液の固形分濃度は35(質量%)であった。このようにして得た樹脂溶液をポリプロピレンフィルム上に滴下し、ステンレス鋼製のアプリケーターを用いて延展し、樹脂溶液の薄膜を得た。これを120℃に調整した熱風乾燥機内に3時間静置して溶剤を揮散させ、次いでポリプロピレンフィルムから樹脂薄膜を剥がし、フィルム状の乾燥樹脂薄膜を得た。乾燥樹脂薄膜の厚みは約30μmであった。左記乾燥樹脂薄膜をポリウレタン樹脂U−1の試料樹脂として、各種樹脂物性の評価結果を表2に示した。
ポリウレタン樹脂U−2〜U−7は、ポリエステルポリオール、イソシアネートと反応する基を有する化合物及びポリイソシアネートを表2に示すものに代えた以外は、ポリウレタン樹脂U−1の製造例と同様の方法にて製造した。ポリウレタン樹脂U−2〜U−6の樹脂物性の評価結果を表2に示した。
DMPA:ジメチロールプロピオン酸
NPG:ネオペンチルグリコール
DMH:2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイイソシアネート
IPDI:イソホロンジイソシアネート
ポリウレタン樹脂U−2〜U−7の樹脂物性の評価結果を表3に示した。
ポリウレタン樹脂U−8〜U−9は、ポリエステルポリオール、イソシアネートと反応する基を有する化合物及びポリイソシアネートを表3に示すものに代えた以外は、ポリウレタン樹脂U−1の製造例と同様の方法にて製造した。ポリウレタン樹脂(U-8)〜(U-9)を製造する際に用いた各成分及び樹脂物性を表3に示す。
固形分濃度35質量%のポリウレタン樹脂U−1溶液を2,285部(固形部換算800部)、ポリエステル樹脂P−1を固形分濃度70質量%となるようにECAへ溶解した溶液285部(固形部換算200部)、フェロ・ジャパン(株)製のフレーク状銀粉SF70Aを7,888部、カーボンブラックとしてライオン(株)製のECP600JDを111部、(株)中越黒鉛工業所製のグラファイトBFを111部、レベリング剤として共栄社化学(株)製のMKコンクを71部、分散剤とビックケミー・ジャパン(株)製のDisperbyk2155を30部、溶剤としてECAを300部配合し、チルド三本ロール混練り機に3回通して分散した。得られたペーストの評価結果を表4に示した。
導電性ペーストの樹脂および配合を変えて実施例2〜15を実施した。さらに同様に導電性ペーストの樹脂および配合を変えて比較例1〜9を実施した。導電性ペーストの配合および評価結果を表4〜表6に示した。いずれの実施例もオーブン120℃×30分という比較的低温かつ短時間の加熱により良好な塗膜物性を得ることができた。またITO膜への密着性、環境試験後の密着性、耐ブロッキング性等も良好であった。
樹脂T-1:ジャパンエポキシレジン社製JER1010(数平均分子量5500)
樹脂T-2:ジャパンエポキシレジン社製JER1004(数平均分子量1650)
樹脂T-3:ジャパンエポキシレジン社製JER1256(数平均分子量13000)
樹脂T-4:ニトロセルロース (数平均分子量300000)
樹脂T-5:日信化学社製塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂CN
(数平均分子量42000)
銀粉1:フェロ・ジャパン(株)製SF70A
銀粉2:フェロ・ジャパン(株)製S7000−14
銀粉3:福田金属箔粉工業(株)製AgC−2011
銀粉4:DОWAエレクトロニクス(株)製AG2−1C
カーボンブラック:ライオン(株)製ケッチェンECP600JD
グラファイト粉:(株)中越黒鉛工業所製のグラファイトBF
硬化剤:旭化成ケミカルズ(株)製MFK−60X
硬化触媒:共同薬品(株)製KS1260
レベリング剤:共栄社化学(株)MKコンク
分散剤1:ビックケミー・ジャパン(株)社製Disperbyk2155
分散剤2:ビックケミー・ジャパン(株) 社製のDieperbyk180
分散剤3:ビックケミー・ジャパン(株) 社製のDieperbyk130
添加剤1:日本アエロジル(株)社製シリカR972
添加剤2:日本アエロジル(株)社製シリカ#300
ECA:ダイセル化学工業(株)製エチルジグリコールアセテート
BCA:ダイセル化学工業(株)製ブチルグリコールアセテート
BDGAC:ダイセル化学工業(株)製ブチルジグリコールアセテート
固形分濃度35質量%のポリウレタン樹脂溶液(U-7)を2,860部(固形部換算1000部)、フェロ・ジャパン(株)製のフレーク状銀粉SF70Aを7,888部、カーボンブラックとしてライオン(株)製のECP600JDを111部、(株)中越黒鉛工業所製のグラファイトBFを111部、レベリング剤として共栄社化学(株)製のMKコンクを71部、分散剤とビックケミー・ジャパン(株)製のDisperbyk2155を30部、溶剤としてエチルジグリコールアセテート(ECA)を300部配合し、チルド三本ロール混練り機で3回通して分散した表5に全溶液中の各成分の量を示す。得られた銀ペーストをアニール処理をしたPETフィルムに4.密着性試験において記述した方法で印刷した後、120℃×30分で乾燥した。得られた塗膜物性は、比抵抗は8.6×10-5Ω・cm、密着性100/100、鉛筆硬度Bであった。結果を表6に示す。
一方で、基材としてITOフィルムKH300(尾池工業社製)を用い、4.密着性試験において記述した方法で印刷、乾燥し評価した。また環境試験を実施した。
さらに、KH300をエッチング処理によってITOを除去したITOエッチングフィルムを用いて、スクリーン印刷において細線印刷性の検討を実施した。結果を表6に示す。
ポリエステル樹脂(P-6)を固形分濃度40質量%となるようにエチルジグリコールアセテートに溶解したポリエステル溶液を2,501部(固形部換算1,000部)、フェロ・ジャパン(株)製のフレーク状銀粉SF70Aを6540部、カーボンブラックとしてライオン(株)製のケッチェンECP600JDを111部、(株)中越黒鉛工業所製のグラファイトBFを111部、レベリング剤として共栄社化学(株)製のMKコンクを71部、分散剤1としてビックケミー・ジャパン(株)製のDiesperbyk2155を31部、溶剤としてエチルジグリコールアセテートを370部を配合し、チルド三本ロール混練り機で3回通して分散した。表5に全溶液中の各成分の量を示す。得られた銀ペーストをアニール処理をしたPETフィルムに4.密着性試験において記述した方法で印刷した後、120℃×30分で乾燥した。得られた塗膜物性は、比抵抗は9.6×10-5Ω・cm、密着性100/100、鉛筆硬度HBであった。結果を表6に示す。
一方で、上記比較例1と同様に、環境試験ならびにスクリーン印刷における細線印刷性の検討を実施した。結果を表6に示す。
表5に示す成分及び配合により実施例1と同様に銀ペーストを作製し、アニール処理をしたPETフィルムを基材として塗膜を作製した。塗膜物性を表6に示す。
比較例1と同様にITOフィルムKH300(尾池工業社製)を用い、4.密着性試験において記述した方法で印刷、乾燥し評価した。また環境試験を実施し、さらに、KH300をエッチング処理によってITOを除去したITOエッチングフィルムを用いて、スクリーン印刷において細線印刷性の検討を実施例1と同様に実施した。評価結果を表6に示す。
なお、表5に示す、導電粉末、添加剤及び溶剤は、表5のものと同じである。
本発明の導電性ペーストを用いることで、近年要求されるタッチパネルの細線形成を低温乾燥のスクリーン印刷法によって実現することができるので、産業上非常に有用である。
Claims (13)
- 熱可塑性樹脂(A)ならびに熱可塑性樹脂(B)、導電性金属粉(C)および有機溶剤(D)を含有してなる導電性ペーストであって、熱可塑性樹脂(B)はポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、およびフェノキシ樹脂からなる群より選択されてなる少なくとも1種以上であり、熱可塑性樹脂(A)の数平均分子量Mn(A)が10,000〜70,000であり、かつ熱可塑性樹脂(A)の数平均分子量Mn(A)と熱可塑性樹脂(B)の数平均分子量Mn(B)の比率Mn(A)/Mn(B)が5〜100であり、熱可塑性樹脂(A)の重量分率W(A)と熱可塑性樹脂(B)の重量分率W(B)の比率W(A)/W(B)が1〜20であり、導電性ペースト全重量に対する有機溶剤(D)の重量分率が25重量%以下であることを特徴とする導電性ペースト。
- 導電性ペースト全重量に対する熱可塑性樹脂(A)の重量分率と熱可塑性樹脂(B)の重量分率の和が3〜20重量%であることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
- 導電性金属粉末(C)の平均粒子径(D50)が4μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性ペースト。
- 熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性樹脂(B)のガラス転移温度がいずれも45℃以上120℃以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 熱可塑性樹脂(A)がポリウレタン樹脂であって、熱可塑性樹脂(A)が、(A1)数平均分子量1,000〜10,000かつガラス転移温度45〜80℃の非晶性ポリオール、(A2)数平均分子量1,000未満の1分子に2個以上のイソシアネートと反応し得る官能基を有する化合物、及び(A3)ポリイソシアネートを重付加反応することによって得られる構造を有するポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 熱可塑性樹脂(B)がポリウレタン樹脂および/またはポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 熱可塑性樹脂(B)が熱可塑性樹脂(A)を構成する数平均分子量1,000〜10,000かつガラス転移温度45〜80℃の非晶性ポリオールであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 熱可塑性樹脂(A)の酸価が50〜500eq/tonであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 導電性金属粉末(C)として銀を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の導電性ペースト。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の導電性ペーストを用いてなる導電性薄膜。
- 請求項10に記載の導電性薄膜を透明導電性層上に積層した導電性積層体。
- 前記透明導電性層が、酸化インジウム・スズを主成分としてなるITO膜を導電成分とする透明導電体である請求項11に記載の導電性積層体。
- 請求項11または12に記載の導電性積層体を用いたタッチパネル。
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