JPWO2016203585A1 - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

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Abstract

本発明方法は、電圧が印加されている複数の基板Sを、順次、スパッタ放電によるスパッタリングプラズマによってターゲット29a,29bから放出されたスパッタ粒子が到達する成膜領域20内の所定位置に導入することにより、基板Sの表面にスパッタ粒子を到達させて堆積させるとともに、スパッタリングプラズマ中のイオンを基板Sもしくはスパッタ粒子の堆積物に衝突させるプラズマ処理を行い、薄膜を形成する成膜方法であり、排気系を有する真空容器11内に形成された成膜領域20内でスパッタ粒子の堆積とスパッタリングプラズマによるプラズマ処理を行い中間薄膜を形成した後、成膜領域20に対して空間的に分離して配置された反応領域60内に基板Sを移動させ、中間薄膜にスパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行い、薄膜を形成する。

Description

本発明は、バイアススパッタ法による成膜方法及び成膜装置に関する。
プラズマ反応を利用した成膜法の一種であるスパッタ成膜法の一つとして、ターゲットを載置するカソード電極の他に、基板を載置する基板電極にも電位を与え、基板電極上に載置された基板にバイアス電圧を印加しながら薄膜を形成する方法(バイアススパッタ法)が知られている(特許文献1及び2)。
このバイアススパッタ法の原理は、概ね次のとおりである。希ガスなどの雰囲気ガスを系内に導入した上でターゲットを載置するカソード電極に電力を供給して電位を与え、カソード電極と基板電極との間の空間で導入ガスを放電させると、この放電により生じたプラズマ内に生成した全イオンのうちの一部がターゲットに引き寄せられて衝突し、ターゲット物質をはじき出し、ターゲットと対向して配置される基板の表面に、ターゲット物質の堆積物からなる薄膜を形成する(スパッタ成膜)。これとともに、基板を載置する基板電極に電力を供給することにより、基板電極に前記プラズマに対して電位を与え、これにより前記プラズマ内に存在する全イオンのうちの残部が基板に引き寄せられて衝突し、基板上に堆積したターゲット物質にエネルギーを与え(プラズマ処理)、これにより薄膜に所定の機能を付与する、というものである。
プラズマ処理により付与される機能として、例えば、膜質が緻密化して硬さが向上すること(特許文献1)や、ステップカバレッジ(微細な段差部での被覆状態)が改善する、すなわち段差部において側面も底部も略均一な膜厚で形成すること(特許文献2)、がある。前者はプラズマ中のイオンによる成膜アシストによるものであり、後者は同イオンによるエッチング効果によるものである。
特開2002−256415号公報 特開平11−509049号公報
特許文献1及び2で開示されている方法を含め、バイアススパッタ法による従来の成膜方法はすべて、カソード電極と基板電極との間に生じた単一のプラズマ内に発生したイオンをスパッタ成膜とプラズマ処理の双方に利用する。見方を変えると、スパッタ成膜とプラズマ処理を同じ領域で行うものである。このため、制御性が低い点に問題があった。
例えば、プラズマ処理による効果を向上させたいと考えるとき、従来の成膜方法では、1)基板電極へ供給する電力を上げ、これにより基板に印加するバイアス電圧を上げる方法か、あるいは、2)カソード電極へ供給する電力を上げ、これによりターゲットをスパッタリングするパワーを上げる方法、のいずれかを採用しなければならない。
しかしながら、1)の方法による場合、基板に照射されるイオンの密度とともに、そのエネルギーも高まるため、使用する基板の材質によっては基板がダメージを受ける(損傷する)こともある。2)の方法による場合、ターゲットに衝突するイオンの密度が高まり、これによりターゲットからスパッタされるターゲット物質の量が増えるため(成膜レートの増加)、所望の成膜レートを維持することができなくなる。
本発明の一側面では、基板へのダメージを抑制しつつ所望の成膜レートを維持しながら、プラズマ処理による効果を調整することが可能なバイアススパッタ法による成膜方法及び成膜装置を提供する。
本発明によれば、電圧が印加されている複数の基板を、順次、スパッタ放電によるスパッタリングプラズマによってターゲットから放出されたスパッタ粒子が到達する成膜領域内の所定位置に導入することにより、基板の表面にスパッタ粒子を到達させて堆積させるとともに、スパッタリングプラズマ中のイオンを基板もしくはスパッタ粒子の堆積物に衝突させるプラズマ処理を行い、薄膜を形成する成膜方法において、
排気系を有する単一の真空槽内に形成された成膜領域内でスパッタ粒子の堆積とスパッタリングプラズマによるプラズマ処理を行い中間薄膜を形成した後、成膜領域に対して空間的に分離して配置された反応領域内に(つまり成膜領域から反応領域に)、基板を移動させ、中間薄膜にスパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行い、薄膜を形成することを特徴とする成膜方法が提供される。
上記発明は、スパッタ放電によるスパッタリングプラズマによってターゲットからスパッタ粒子を放出させる成膜領域と、スパッタリングプラズマとは別のプラズマを発生させる反応領域とが、排気系を有する単一の真空槽内でそれぞれ空間的に分離して配置され、各領域での処理が独立して制御可能に構成された成膜装置を用いることで実現することができる。
具体的には、一例としての前記成膜装置を用い、複数の基板のそれぞれの表面に薄膜を形成する成膜方法において、
スパッタ放電によるスパッタリングプラズマを成膜領域内に発生させる工程と、
スパッタリングプラズマとは別のプラズマを反応領域内に発生させる工程と、
複数の基板のそれぞれに電圧を印加する工程と、
電圧が印加された複数の基板を、少なくとも、スパッタリングプラズマによってターゲットから放出されたスパッタ粒子が到達する成膜領域内の所定位置から、スパッタリングプラズマとは別のプラズマに暴露される反応領域内の所定位置にまで移動させる工程とを有し、
成膜領域に導入された基板に対し、ターゲットから放出されたスパッタ粒子を到達させ堆積させると同時に、上記スパッタリングプラズマ中のイオンを基板もしくはスパッタ粒子の堆積物に衝突させるプラズマ処理を行い中間薄膜を形成した後、反応領域に移動してきた基板の中間薄膜に対し、スパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行い、薄膜を形成することを特徴とする成膜方法が提供される。
上記発明において、薄膜を形成する場合における中間薄膜の形成とプラズマ再処理は少なくとも1回行えばよい。好ましくは、最初のプラズマ再処理後の超薄膜に対して、中間薄膜の形成と超薄膜への膜変換を複数回繰り返すことにより、目標とする膜厚の薄膜を形成することができる。
上記発明において、成膜領域では、動作ガスの雰囲気下で、金属からなるターゲットをスパッタリングし、スパッタ粒子の堆積とスパッタリングプラズマによるプラズマ処理を行い、金属または金属の不完全反応物からなる連続した中間薄膜または不連続の中間薄膜を形成し、反応領域では、反応性ガスを含む雰囲気下で発生させたプラズマ中の、電気的に中性な反応性ガスの活性種を、移動してきた基板の中間薄膜に接触させて反応させ、金属の完全反応物からなる連続した超薄膜に膜変換させることができる。
上記発明において、成膜領域に動作ガスとして不活性ガスを導入し、スパッタリングプラズマ中に不活性ガスがイオン化されたものを生じさせ、反応領域に、不活性ガス、反応性ガス、及び不活性ガスと反応性ガスの混合ガスの、いずれかを導入し、スパッタリングプラズマとは別のプラズマ中に導入ガスがイオン化されたものを生じさせることもできる。
上記発明において、複数の基板を外周面に保持した上で電圧を印加しながら筒状の基板ホルダを回転させることにより、電圧が印加されている複数の基板を、成膜領域の所定位置と反応領域の所定位置との間で移動させ、これにより中間薄膜の形成と超薄膜への変換を繰り返し、薄膜を形成することもできる。
上記発明において、複数の基板に電圧を印加するための電力供給源として、直流電源と高周波電源の一方又は両方に接続可能に構成されたものを用いることができる。
上記発明において、複数の基板のそれぞれに印加される電圧(直流電源から供給される電力に基づく場合は出力電圧、高周波電源から供給される電力に基づく場合はセルフバイアス電圧)を5〜1000Vとすることができる。
上記発明において、交流電源から周波数が10kHz〜2.5GHzの交流電圧を印加することにより反応領域内にプラズマを発生させることができる。
中間薄膜の形成と超薄膜への膜変換を複数回繰り返すことを実現する一例として、例えば、次に示す構成の成膜装置を用いることができる。
本発明によれば、排気系を有する真空槽と、
真空槽内に形成される成膜領域と、
真空槽内に形成され、かつ成膜領域に対して空間的に分離して配置された反応領域と、
ターゲットを搭載するカソード電極と、
ターゲットの被スパッタ面を臨む成膜領域内にスパッタ放電を生じさせるスパッタ電源と、
成膜領域内に生じさせたスパッタ放電によるスパッタリングプラズマとは別のプラズマを反応領域内に発生させるプラズマ発生手段と、
外周面に複数の基板を保持する筒状の基板ホルダと、
基板ホルダを回転させる駆動手段とを有し、
駆動手段により基板ホルダを回転させることにより、スパッタリングプラズマによってターゲットから放出されるスパッタ粒子が到達する成膜領域内の所定位置と、スパッタリングプラズマとは別のプラズマに暴露される反応領域内の所定位置との間で、基板を繰り返し移動させるようにした成膜装置において、
基板ホルダに保持される基板を背面から搭載する基板電極と、
基板電極に電力を供給するバイアス電源とをさらに備えた成膜装置が提供される。
上記発明において、成膜装置は、カソード電極にターゲットを搭載してスパッタ電源を入れ、プラズマ発生手段を作動させるとともに、基板ホルダの外周面に複数の基板を保持させ、かつ基板電極に電力を供給し基板に電圧を印加しながら基板ホルダを回転させることにより、成膜領域に移動してきた基板に対し、ターゲットから放出されたスパッタ粒子を到達させ堆積させると同時に、上記スパッタリングプラズマ中のイオンを基板もしくはスパッタ粒子の堆積物に衝突させるプラズマ処理を行い中間薄膜を形成した後、反応領域に移動してきた基板の中間薄膜に対し、スパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行い超薄膜に膜変換し、その後、該超薄膜を複数、積層させて薄膜を形成するように構成することができる。
上記発明でいう「移動」には、曲線的な移動(例えば円周移動)の他に直線移動も含む。従って、「成膜領域から反応領域に基板を移動」には、ある中心軸の回りに公転移動する態様の他に、ある2点を結ぶ直線軌道上を往復移動する態様も含む。
上記発明でいう「回転」には自転の他に公転も含む。従って、単に「中心軸の回りに回転する」と言う場合には、ある中心軸の回りに自転する態様の他に、公転する態様も含む。
上記発明でいう「中間薄膜」とは、成膜領域を通過することで形成される膜のことである。また「超薄膜」とは、超薄膜が複数回堆積されて最終的な薄膜となることから、この「薄膜」との混同を防止するために用いた用語であり、最終的な「薄膜」より十分薄いという意味である。
上記発明によれば、単一の真空槽内に形成された成膜領域内にて、従前のバイアススパッタ法による成膜を行った後、成膜領域とは空間的に分離して配置された反応領域内で発生させた、成膜領域でのスパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行う。すなわちバイアススパッタ後の薄膜に再度、プラズマ処理を施す。これにより、基板に印加する電圧やスパッタパワーを上げなくとも、プラズマ処理による効果を独立して制御することができる。
すなわち本発明によれば、基板へのダメージを抑制しつつ所望の成膜レートを維持しながら、プラズマ処理による効果を調整することができる。
図1は本発明方法を実現する成膜装置の一例を示す部分横断面図である。 図2は図1のII−II線に沿った部分縦断面図である。 図3は実験例1において反応領域でのプラズマ処理電力と薄膜の膜硬度との関係を示すグラフである。 図4は実験例2において反応領域でのプラズマ処理電力と薄膜に対するエッチングレートとの関係を示すグラフである。 図5はパターン基板への埋め込み成膜後の一例を示す断面図である。
1…成膜装置、11…真空容器、13…基板ホルダ、S…基板、12,14,16…仕切壁、15…シャフト、18…基板電極、19…電極供給源、19a…配線部材、
20,40…成膜領域、スパッタ源(21a,21b,41a,41b…マグネトロンスパッタ電極、23,43…交流電源、24,44…トランス、29a,29b,49a,49b…ターゲット)、スパッタ用ガス供給手段(26,46…スパッタ用ガスボンベ、25,45…マスフローコントローラ)、
60…反応領域、80…プラズマ源(81…ケース体、82…アンテナ収容室、83…誘電体板、85a,85b…アンテナ、87…マッチングボックス、89…交流電源)、反応処理用ガス供給手段(68…反応処理用ガスボンベ、67…マスフローコントローラ)。
以下、添付図面に従って本発明方法の一実施の形態について詳説する。
まず、本発明方法を実現することができる成膜装置の一構成例を説明する。
図1及び図2に示される成膜装置1は、本発明の成膜装置の一例であり、一度の処理で複数の基板Sに対して成膜可能なバッチ方式の所謂カルーセル型装置であって、真空容器11を有し、この真空容器11内には筒状の回転体が配設されている。
真空容器11は、本例では鉛直方向(図1の紙面方向及び図2の上下方向。以下同様)に延びる側壁で、平面方向(前記鉛直方向に直交する方向。図1の上下左右方向及び図2の紙面方向。以下同様)を取り囲んで構成してあるチャンバー本体を有する。本例では、チャンバー本体の平面方向の断面を方形状としてあるが、その他の形状(例えば円状など)であってもよい。真空容器11は、例えばステンレスなどの金属で構成される。
真空容器11には、上方にシャフト15(図2参照)を貫通させるための孔が形成してあり、電気的に接地されて接地電位とされている。真空容器11には、排気用の配管15aが接続される。配管15aには真空容器11内を排気するための真空ポンプ15が接続され、この真空ポンプ15とコントローラ(図示省略)とによって真空容器11内の真空度を調節できるようになっている。真空ポンプ15は、例えば、ロータリポンプやターボ分子ポンプ(TMP)などで構成することができる。
シャフト15は、本例では略パイプ状部材で形成してあり、真空容器11の上方に形成された孔部分に配設された絶縁部材(不図示)を介して、真空容器11に対して回転可能に支持されている。碍子や樹脂などで構成する絶縁部材を介して真空容器11に支持することで、シャフト15は、真空容器11に対して電気的に絶縁された状態で、真空容器11に対して回転可能となる。
真空容器11の外側に位置するシャフト15の上端側には、本例では、第1歯車(不図示)が固着されており、この第1歯車は、モータ17の出力側の第2歯車(不図示)と歯合している。このため、モータ17の駆動により、第2歯車を介して第1歯車に回転駆動力が伝達され、シャフト15が回転することとなる。
真空容器11の内側に位置するシャフト15の下端部には、筒状の回転体(回転ドラム)が取り付けられている。
回転ドラムは、本例ではその筒方向に延びる軸線Zが真空容器11の鉛直方向(Y方向)へ向くように真空容器11内に配設されている。回転ドラムは、本例では円筒状をしているが、この形状に限定されず横断面が多角形をした多角柱状や、円錐状であってもよい。回転ドラムは、モータ17の駆動によるシャフト15の回転を通じて軸線Zを中心に回転する。
回転ドラムの外側(外周)には、基板ホルダ13が装着されている。基板ホルダ13の外周面には、複数の基板保持部(例えば凹部。図示省略)が設けてあり、この基板保持部によって、成膜対象としての基板Sを、複数、裏面(成膜面とは反対側の面を意味する。)から支持可能となっている。本例では、基板ホルダ13の軸線(図示省略)と回転ドラムの軸線Zは一致する。このため、基板ホルダ13は、軸線Zを中心に回転ドラムを回転させることにより、この回転に同期し、回転ドラムと一体となって、該ドラムの軸線Zを中心に回転する。
基板ホルダ13の外周面に設けられた複数の基板保持部には、それぞれ、基板Sを裏面から搭載する基板電極18が装備されている。各基板電極18は、例えばステンレス製の板状部材で構成され、配線部材19aを介して真空容器11の外側にある電力供給源19と接続されている。
電力供給源19は、本例では、直流(DC)電源と高周波(RF)電源の一方または両方に接続可能に構成されている(詳細構造は図示省略)。絶縁性の基板Sに成膜する場合、あるいは、基板Sに付着させる成膜材料として絶縁物を用いる場合には、RF電源のみ、又は、RF電源とDC電源の組み合わせを使用することができる。導電性の基板Sに導電性の成膜材料を成膜する場合には、DC電源のみ、又は、RF電源とDC電源の組み合わせを使用することができる。
本例では、基板電極18とDC電源との間に、フィルタ(不図示)を直列に接続してもよい。こうすることで、RF電源からの高周波電力をDC電源に流さずに(フィルタにて遮断)、基板電極18方向に有効に流すことが可能となる。また、基板電極18とRF電源との間に、インピーダンス整合用の整合器(マッチングボックス)を直列に接続してもよい。
配線部材19aは、本例では、真空容器11の外側にある電源側から、略パイプ状部材で形成されるシャフト15の内側を通り、真空容器11内に配設される回転ドラムの内側へと延びる形状としてある。
各基板電極18は、配置される各基板Sの裏面から所定の距離(d)、離間した位置に、かつ各基板Sの裏面と対向して平行に配設される。基板Sと基板電極18との距離d(より正確には、基板Sの裏面と基板電極18の表面との距離)は、基板電極18によるセルフバイアスの効果が基板Sに反映される範囲内に設定される。また、基板Sに反映されるセルフバイアス効果は、距離dを変化させることによって調整することができる。もちろん、スパッタ用電力を変更することでセルフバイアス電位を調整してもよい。
成膜条件にもよるが、本例では、距離dが0.20mm程度以下のときに、基板電極18によるセルフバイアスの効果が基板Sに影響する。基板Sの材質や、電力供給源19から基板電極18に供給される電力値、成膜雰囲気などの成膜条件を変化させて成膜実験を行った結果、距離dは0.10〜0.14mmの範囲内で良好な膜が得られた。このため、距離dをその範囲に設定すると好適である。また、セルフバイアス効果の調整は、距離d若しくは、電力値の変更によって行われる。もちろん、距離dは前記範囲内で調整される。
距離dの調整は、例えば、基板電極18の背面に導電性或いは絶縁性のスペーサ(図示省略)を挿入することによって行うことができる。本例において、距離dは、各基板電極18ごとに調整を行っているが、各基板電極18を一体として構成することにより、一括して距離dの設定を行うこともできる。
各基板電極18の大きさは、各基板Sの大きさを考慮して決定される。この基板電極18は、基板Sのサイズの80%以上、特に90%以上の大きさであることが好ましい。
例えば、基板Sが円板状であり、その直径が100mmである場合、基板電極18は、同じく円板状であることが望ましく、またその直径が80〜98mmのサイズで形成することが望ましい。
なお、基板Sの大きさに対して基板電極18が小さすぎると、基板S表面に反映されるセルフバイアスの効果を均一とすることが困難になるため、基板S上に形成される薄膜の厚さや膜質が不均一になる可能性がある。一方、基板電極18が他の部材(例えば基板ホルダ13など)と接近しすぎると、基板ホルダ13との間で放電して、供給されるスパッタ用電力が不安定になる虞がある。
このため、基板電極18の大きさを基板Sのサイズに対して90%程度以上に形成する場合には、基板電極18と接近する領域の基板ホルダ13の、基板電極18側を絶縁することができる。絶縁手段としては、例えば、溶射などによる絶縁性コーティングなどが挙げられる。
基板電極18を、それぞれの基板Sの裏面側に取り付けた場合、それぞれの基板電極18に電力が供給されるため、基板ホルダ13全体に電力を供給する必要はない。電流が印加される面積が小さいために、各基板Sに印可できる電圧・電流値の範囲を従来よりも高い値に設定して、イオンの密度を高くすることができ、その結果、膜質の緻密化若しくは処理時間の短縮化を図ることができる。
真空容器11内に配置される基板ホルダ13の周りには、スパッタ源とプラズマ源80が配設されている。本例では、2つのスパッタ源と、1つのプラズマ源80とを配設したが、本発明においてスパッタ源は少なくとも1つあればよく、これに準ずると、後述する成膜領域も少なくとも1つあればよい。
本例において、各スパッタ源の前面には、それぞれ成膜領域20,40が形成されている。同じく、プラズマ源80の前面には、反応領域60が形成されている。
領域20,40は、真空容器11の内壁面と、該内壁面から基板ホルダ13に向けて突出する仕切壁12(又は14)と、基板ホルダ13の外周面と、各スパッタ源の前面とにより囲繞された領域に形成されており、これにより領域20,40は、それぞれが真空容器11の内部で、空間的、圧力的に分離しており、それぞれに独立した空間が確保される。なお、図1では、異なる2種類の物質をスパッタリングすることを想定して一対のマグネトロン電極を2つ設ける場合(21a,21bと、41a,41b)を例示している。
領域60も領域20,40と同様に、真空容器11の内壁面と、該内壁面から基板ホルダ13に向けて突出する仕切壁16と、基板ホルダ13の外周面と、プラズマ源80の前面とにより囲繞された領域に形成されており、これにより領域60についても真空容器11の内部で、空間的、圧力的に領域20,40とは分離しており、独立した空間が確保される。本例において、各領域20,40,60での処理は、それぞれが独立して制御可能となるように構成されている。
各スパッタ源の構成は特に限定されないが、本例では、各スパッタ源とも、それぞれ、2つのマグネトロンスパッタ電極21a,21b(又は41a,41b)を備えたデュアルカソードタイプで構成されている。成膜の際(後述)に、各電極21a,21b(又は41a,41b)の一端側表面には、それぞれ、ターゲット29a,29b(又は49a,49b)が着脱自在に保持される。各電極21a,21b(又は41a,41b)の他端側には、電力量を調整する電力制御手段としてのトランス24(又は44)を介して、電力供給手段としての交流電源23(又は43)が接続されており、各電極21a,21b(又は41a,41b)に、周波数が、例えば1kHz〜100kHz程度の交流電圧が印加されるように構成されている。
各スパッタ源の前面(領域20,40)には、スパッタ用ガス供給手段が接続されている。スパッタ用ガス供給手段は、本例では、スパッタ用ガスを貯蔵するガスボンベ26(又は46)と、該ボンベ26(又は46)より供給されるスパッタ用ガスの流量を調整するマスフローコントローラ25(又は45)とを含む。スパッタ用ガスは、配管を通じてそれぞれ領域20(又は40)に導入される。マスフローコントローラ25(又は45)はスパッタ用ガスの流量を調節する装置である。ボンベ26(又は46)からのスパッタ用ガスは、マスフローコントローラ25(又は45)により流量を調節されて領域20(又は40)に導入される。
プラズマ源80の構成も特に限定されないが、本例では、真空容器11の壁面に形成された開口を外部から塞ぐように固定されたケース体81と、このケース体81の前面に固定された誘電体板83とを有する。そして、誘電体板83がケース体81に固定されることで、ケース体81と誘電体板83により囲まれる領域にアンテナ収容室82が形成されるように構成されている。
アンテナ収容室82は、真空容器11の内部と分離している。すなわち、アンテナ収容室82と真空容器11の内部は、誘電体板83で仕切られた状態で独立した空間を形成している。また、アンテナ収容室82と真空容器11の外部は、ケース体81で仕切られた状態で独立の空間を形成している。アンテナ収容室82は配管15aを介して真空ポンプ15に連通しており、真空ポンプ15で真空引きすることでアンテナ収容室82の内部を排気して真空状態にすることができる。
アンテナ収容室82には、アンテナ85a,85bが設置してある。アンテナ85a,85bは、マッチング回路を収容するマッチングボックス87を介して交流電源89に接続されている。アンテナ85a,85bは、交流電源89から電力の供給を受けて真空容器11の内部(特に領域60)に誘導電界を発生させ、領域60にプラズマを発生させる。本例では、交流電源89からアンテナ85a,85bに交流電圧を印加して、領域60に反応処理用ガスのプラズマを発生させるように構成されている。マッチングボックス87内には、可変コンデンサが設けられており、交流電源89からアンテナ85a,85bに供給される電力を変更できるようになっている。
プラズマ源80の前面(領域60)には、反応処理用ガス供給手段が接続されている。反応処理用ガス供給手段は、本例では、反応処理用ガスを貯蔵するガスボンベ68と、該ボンベ68より供給される反応処理用ガスの流量を調整するマスフローコントローラ67とを含む。反応処理用ガスは、配管を通じて領域60に導入される。マスフローコントローラ67は反応処理用ガスの流量を調節する装置である。ボンベ68からの反応処理用ガスは、マスフローコントローラ67により流量を調節されて領域60に導入される。
なお、反応処理用ガス供給手段は、上記構成(つまり、1つのボンベと1つのマスフローコントローラを含む構成)に限らず、複数のボンベとマスフローコントローラを含む構成(例えば、不活性ガスと反応性ガスを別々に貯蔵する2つのガスボンベと、各ボンベから供給される各ガスの流量を調整する2つのマスフローコントローラを含む構成)とすることもできる。
次に、成膜装置1を用いた本発明方法の一例を説明する。
(1)成膜の前準備
(a)まず、電極21a,21b(又は41a,41b)の上にターゲット29a,29b(又は49a,49b)をセットするとともに、基板ホルダ13に成膜対象としての基板Sを複数枚、セットした後、真空容器11内に収容する。
基板Sとしては、プラスチック基板(有機ガラス基板)や無機基板(無機ガラス基板)の他、ステンレスなどの金属基板が適用可能であり、その厚みは、例えば0.1〜5mmである。なお、基板Sの一例である無機ガラス基板としては、例えば、ソーダライムガラス(6H〜7H)、硼珪酸ガラス(6H〜7H)などが挙げられる。なお、無機ガラス基板の括弧内の数字は、JIS−K5600−5−4に準拠した方法で測定された鉛筆硬度の値である。
基板Sの配置は特に限定されないが、本例では、基板ホルダ13の外周面に、基板ホルダ13の回転方向(横方向)に沿って断続的に複数配列され、かつ基板ホルダ13の軸線Zと平行な方向(縦方向、Y方向。真空容器11の鉛直方向に等しい)に沿って断続的に複数配列される。
ターゲット29a,29b(又は49a,49b)は、基板Sに成膜される成膜材料を平板状(略矩形板状)に形成したものであり、その長手方向が基板ホルダ13の回転軸線Zと平行になり、しかもその平行方向の面が基板ホルダ13の側面(もしくは外周面)に対向するように、各電極21a,21b(又は41a,41b)の表面に保持させる。
成膜材料としては、例えば、Si,Nb,Al,Ta,Cuなどの金属や、Cなどの非金属、SiO、Nb、Alのような絶縁物などを必要に応じて適宜選択することができる。
(b)次に、真空ポンプ15を用いて真空容器11内を10−5〜0.1Pa程度の高真空状態にする。このとき、バルブを開放し、プラズマ源80のアンテナ収容室も同時に排気する。その後、モータ17の駆動を開始し、シャフト//を通じて基板ホルダ13を軸線Zを中心に回転させる。そうすると、基板ホルダ13の外周面に保持される基板Sは、基板ホルダ13の自転軸である軸線Zを中心に公転し、領域20,40に面する位置と領域60に面する位置との間を繰り返し移動する。
そして、領域20,40で行われるスパッタリング処理と、領域60で行われるプラズマ曝露処理とが順次繰り返され、基板Sの表面に所定膜厚の薄膜を生成させる。
本例において基板ホルダ13の回転速度は、10rpm以上であればよいが、好ましくは50rpm以上、より好ましくは80rpm以上とする。50rpm以上とすることで、膜質の緻密化や処理時間の短縮化などのメリットが増加し、好適である。本例では、基板ホルダ13の回転速度の上限を、例えば150rpm程度、好ましくは100rpmとする。
本例では、領域20,40のいずれかの領域でのスパッタリング処理で基板Sの表面に中間薄膜が形成され、その後のプラズマ曝露処理でこの中間薄膜が膜変換して超薄膜とされる。そして、スパッタリング処理とプラズマ曝露処理とが繰り返し行われることで、超薄膜の上に次の超薄膜が堆積していき、最終的な薄膜となるまでこの操作が繰り返される。
なお、本例において、「中間薄膜」とは、領域20及び領域40のいずれかの領域を通過することで形成される薄膜のことである。「超薄膜」とは、超薄膜が複数回堆積されて最終的な薄膜(目標膜厚の薄膜)となることから、この最終的な「薄膜」との混同を防止するために用いる用語であり、最終的な「薄膜」より十分薄いという意味で用いる。
(2)スパッタリング処理
スパッタリング処理は次のようにして行われる。本例では、まず、真空容器11内の圧力の安定を確認した後、領域20内の圧力を例えば0.05〜0.2Paに調整し、その後、マスフローコントローラ25を介してガスボンベ26から所定流量のスパッタ用ガスを領域20に導入する。
本例では、スパッタ用ガスとして不活性ガスを単独で使用し、窒素や酸素などの反応性ガスを併用しない。本例での不活性ガスの導入流量は、例えば100〜600sccm、好ましくは150〜500sccm程度とする。すると、ターゲット29a,29bの周辺が不活性ガス雰囲気になる。この状態で、交流電源23からトランス24を介して、各電極21a,21bに交流電圧を印加し、ターゲット29a,29bに交番電界を掛ける。
本例では、ターゲット29a,29bに対して、スパッタリングパワー密度が0.57W/cm〜10.91W/cm程度となるように、各電極21a,21bに電力(スパッタ電力)を供給する。「パワー密度」とは、ターゲット29a,29b(又は49a,49b)の単位面積(cm)当たりに供給される電力(W)を意味する。
ターゲット29a,29bに電力を供給することにより、ある時点においてはターゲット29aがカソード(マイナス極)となり、その時ターゲット29bは必ずアノード(プラス極)となる。次の時点において交流の向きが変化すると、今度はターゲット29bがカソード(マイナス極)となり、ターゲット29aがアノード(プラス極)となる。このように一対のターゲット29a,29bが交互にアノードとカソードとなることにより、各ターゲット29a,29b周辺のスパッタ用ガス(不活性ガス)の一部は電子を放出してイオン化する。各電極21a,21bに配置された磁石により各ターゲット29a,29bの表面に漏洩磁界が形成されるため、この電子は各ターゲット29a,29bの表面近傍に発生した磁界中を、トロイダル曲線を描きながら周回する。この電子の軌道に沿って領域20中に強いスパッタリングプラズマが発生し、このプラズマ中のスパッタ用ガスのイオンが負電位状態(カソード側)のターゲットに向けて加速され、各ターゲット29a,29bに衝突することで各ターゲット29a,29bの表面(被スパッタ面)がスパッタされて原子や粒子(以下、まとめてスパッタ粒子またはターゲット物質と言うこともある)が放出される(スパッタ処理)。
なお、スパッタを行っている最中に、アノード上には非導電性あるいは導電性の低い不完全反応物などが付着することもあるが、このアノードが交番電界によりカソードに変換されると、これら不完全反応物などがスパッタされ、ターゲット表面は元の清浄な状態となる。そして、一対のターゲット29a、29bが、交互にアノードとカソードとなることを繰り返すことにより、常に安定なアノード電位状態が得られ、プラズマ電位(通常アノード電位とほぼ等しい)の変化が防止され、基板Sの表面に向け、安定してスパッタ粒子が放出される。
本例では、上述したスパッタ処理中に、電力供給源19から各基板電極18に電力(高周波電力の場合、例えば50〜2000W、直流電力の場合、例えば1000V以下、好ましくは30〜1000V)を供給し、各基板Sに電圧を印加する。こうすることで、基板電極18にスパッタリングプラズマに対して電位を与え、これによりスパッタリングプラズマ内に存在するスパッタ用ガスの全イオンの一部が基板S側に引き寄せられて衝突し、基板S表面に付着し堆積したターゲット物質にエネルギーを与える(プラズマ処理)。
本例では、各基板Sに印加される電圧が5〜1000Vとなるように基板電極18に電力を供給することが好ましい。この電圧が5V以上であると、膜質の緻密化や処理時間の短縮化などのメリットが得られやすい。ここでの電圧は1000V以下とすることができる。なお、ここでの電圧は、DC電源から供給される電力に基づく場合には出力電圧を意味し、RF電源から供給される電力に基づく場合にはセルフバイアス電圧(RFプラズマ放電時に発生する負の直流電圧)を意味するものとする。
各基板Sに印加される電圧は、成膜中、変化させず、所定値に保持しておくことが望ましい。
以上が、領域20で行われるスパッタリング処理(カソード電圧及び基板バイアス電圧の両電圧を印加しながら、中間薄膜を形成するバイアススパッタ法による成膜処理)である。
(3)プラズマ処理
プラズマ処理は次のようにして行われる。本例では、領域20,40の作動とともに、領域60の作動も開始させる。具体的には、マスフローコントローラ67を介してガスボンベ68から所定流量の反応処理用ガスを領域60に導入し、アンテナ85a,85bの周辺を所定ガス雰囲気にする。
領域60の圧力は、例えば0.07〜1Paに維持される。また、少なくとも領域60にプラズマを発生させている際中は、アンテナ収容室の内部圧力を0.001Pa以下に保持する。ボンベ68から反応処理用ガスを導入した状態で、アンテナ85a,85bに交流電源89から周波数が10kHz〜2.5GHz(好ましくは100kHz〜1000MHz)の交流電圧が印加されると、領域60内のアンテナ85a,85bに面した領域にプラズマが発生する。このプラズマは、領域20,40で発生するスパッタリングプラズマとは別のプラズマである。
交流電源89から供給する電力(プラズマ処理電力)は、基板Sがガラス材料で構成される場合には、好ましくは0.5〜4.5kWとし、基板Sが樹脂材料で構成される場合には、好ましくは1kW以下とすることができる。
導入する反応処理用ガスは、不活性ガス、及び/又は、反応性ガスであればよく、望ましくは、形成する薄膜の種類による。例えば、ターゲット29a,29bを炭素(C)とし、DLC(Diamond-Like Carbon)の薄膜を形成する場合には不活性ガス(アルゴンやヘリウムなど)を用いることができる。ターゲット29a,29bをケイ素(Si)とし、SiOの薄膜を形成する場合には、少なくとも反応性ガスを含むもの(反応性ガスのみ、又は不活性ガスと反応性ガスの混合ガス)を用いることができる。
反応性ガスとしては、酸素、オゾンなどの酸化性ガス、窒素などの窒化性ガス、メタンなどの炭化性ガス、CFなどのフッ化性ガスなどが使用可能である。
本例では、基板ホルダ13が回転して各基板Sが領域60に導入された際にも、領域20における場合と同様、各基板Sに電圧が印加されている。このため、上記同様、基板電極18に、スパッタリングプラズマとは別の上記プラズマに対して電位を与え、これによりスパッタリングプラズマとは別の上記プラズマ内に存在する反応処理用ガスのイオンが基板S側に引き寄せられて衝突し、基板S表面に形成した中間薄膜に対し、さらにエネルギーを与える(プラズマ再処理)。
なお、各基板Sに印加される電圧は、基板Sが領域60に導入されてからも含め、終始、所定値に保持しておくことが望ましい。ただし、電圧を印加するタイミングで、印加電圧を1000V/秒以下でスローアップさせるよう、基板電極18に供給する電力量を変動させてもよい。
導入する反応処理用ガスに反応性ガス(例えば酸素ガス)を含めた場合、上記プラズマ中には、反応性ガスの活性種が存在することとなり、これは領域60に導かれる。そして、基板ホルダ13が回転して基板Sが領域60に導入されると、領域20,40で基板Sの表面に形成された中間薄膜(例えば金属原子や、この金属原子の不完全酸化物)はプラズマ曝露処理(酸化処理)され、金属原子の完全酸化物に膜変換して超薄膜を形成する。
以上が、領域60での中間薄膜へのプラズマ曝露である。
本例では、基板Sの表面に形成される超薄膜が所定の膜厚(例えば3μm程度以上、好ましくは3〜7μm程度)となるまで、スパッタリング処理とプラズマ曝露処理を繰り返し、これにより、目的とする膜厚の最終的な薄膜を、基板ホルダ13に保持させたすべての基板S上に生成させる。
本例によると、単一の真空容器11内に形成された成膜領域20内にて、従前のバイアススパッタ法による成膜を行った後、成膜領域20とは空間的に分離して配置された反応領域60内で発生させた、成膜領域20でのスパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行う。すなわちバイアススパッタ後の薄膜に再度、プラズマ処理を施す。これにより、基板Sに印加する電圧や領域20でのスパッタパワーを上げなくとも、領域60での処理条件を変えることで、プラズマ処理による効果を独立して制御することができる。
(4)その他の実施形態
以上説明した実施形態は、上記発明の理解を容易にするために記載されたものであって、上記発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、上記発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上述した実施形態では、目的膜厚の最終的な薄膜を基板S上に生成させた後、さらにプラズマ後処理を施してもよい。具体的には、まず基板ホルダ13の回転を一旦停止し、領域20,40内の作動(スパッタ用ガスの供給、交流電源23,43からの電力の供給)を停止する。一方で、領域60の作動はそのまま持続させる。すなわち領域60では、反応処理用ガスの供給と、交流電源89からの電力の供給を継続して、プラズマを発生させ続けておく。この状態で、基板ホルダ13を再回転させ、基板Sを領域60に搬送すると、基板Sに生成した薄膜は、領域60を通過する間にプラズマ処理される(後処理)。プラズマ後処理を施すことで、最終的な薄膜に対して、表面の平坦性が向上するなどの効果が期待できる。
プラズマ後処理を施す場合において、薄膜を形成する際のプラズマ曝露処理と、薄膜形成後のプラズマ後処理とを同一の条件で行ってもよいし、異なる条件で行うこともできる。プラズマ後処理を施す場合において、例えば混合ガス中の反応性ガスの濃度を変動させても良い。またプラズマ後処理を施す場合において、薄膜を形成する際のプラズマ曝露処理に対して、プラズマ処理電力(交流電源89から供給される電力)を変動させてもよい。この場合、マッチングボックス87で調整することができる。プラズマ後処理の時間は、例えば1〜60分程度の範囲内で適切な時間とする。
上述した実施形態では、薄膜を、スパッタリングの一例であるマグネトロンスパッタによる成膜装置1を用いて成膜する場合を例示したが、これに限定されず、マグネトロン放電を用いない2極スパッタ等、他の公知のスパッタを行う成膜装置を用いた他のスパッタリング法で成膜することもできる。ただし、スパッタ時の雰囲気は、いずれの場合も不活性ガス雰囲気とする。
次に、上記発明の実施形態をより具体化した実施例を挙げ、発明をさらに詳細に説明する。
[実験例1]
図1及び図2に示す成膜装置1を用い、基板Sを基板ホルダ13に100枚セットし、下記の条件で、領域20でのスパッタリング、及び領域60でのプラズマ曝露を繰り返し、厚み3μmのDLC薄膜を基板S上に成膜した、複数の実験例サンプルを得た。
成膜後の膜硬度を下記条件で評価した。結果を図3に示す。
・基板S:BK7(ガラス基板)
・成膜レート:0.1nm/s、
・基板温度:室温。
<領域20でのスパッタリング>
・スパッタ用ガス:Ar、
・スパッタ用ガス圧:0.11Pa、
・スパッタ用ガスの導入流量:80sccm、
・ターゲット29a,29b:炭素(C)、
・スパッタリングパワー密度:10.91W/cm
・基板Sに印加される電圧:180V、
・基板電極18への電力供給源:DC電源。
<領域60でのプラズマ曝露>
・反応処理用ガス:Ar、
・反応処理用ガス圧:0.11Pa、
・反応処理用ガスの導入流量:60sccm、
・交流電源89からアンテナ85a,85bに供給される電力(プラズマ処理電力):0W、400W、500W、600W、800W、1000W、2500W、5000W、・アンテナ85a,85bに印加する交流電圧の周波数:13.56MHz。
<膜硬度>
微小硬さ試験機(MMT−X7、マツザワ社製)を用い、下記の測定条件で、実験例サンプルのDLC薄膜表面の硬さ(GPa)を測定した。
・圧子形状:ビッカース圧子(a=136°)、
・測定環境:温度20℃・相対湿度60%、
・試験荷重:25gf、
・荷重速度:10μ/s、
・最大荷重クリープ時間:15秒。
<考察>
図3から、実験例サンプルのDLC薄膜の膜硬度は、領域60でのプラズマ処理電力に依存して変化していた。これにより、領域20でのスパッタリングパワー密度と、領域20及び領域60での基板バイアス供給電力を一定とし、領域60でのプラズマ処理電力のみ条件を変化させることで、得られる薄膜の膜硬度を調整(制御)できることが理解できる。
[実験例2]
図1及び図2に示す成膜装置1を用い、基板Sを基板ホルダ13に36枚セットし、下記の条件で、領域20でのスパッタリング、及び領域60でのプラズマ曝露を繰り返し、厚み1μmのSiO薄膜を基板S上に成膜した、複数の実験例サンプルを得た。
プラズマ成膜後のエッチングレートを下記条件で評価した。結果を図4に示す。
・基板S:BK7(ガラス基板)
・成膜レート:0.1nm/s、
・基板温度:室温。
<領域20でのスパッタリング>
・スパッタ用ガス:Ar、
・スパッタ用ガス圧:0.1Pa、
・スパッタ用ガスの導入流量:80sccm、
・ターゲット29a,29b:ケイ素(Si)、
・スパッタリングパワー密度:5.74W/cm
・基板Sに印加される電圧:130V
・基板電極18に供給する電力(基板バイアス供給電力):600W
・基板電極18への電力供給源:RF電源+DC電源
<領域60でのプラズマ曝露>
・反応処理用ガス:O
・反応処理用ガス中のO濃度:100%、
・反応処理用ガス圧:0.1Pa、
・反応処理用ガスの導入流量:50sccm、
・交流電源89からアンテナ85a,85bに供給される電力(プラズマ処理電力):2kW、3kW、4kW、4.5kW、
・アンテナ85a,85bに印加する交流電圧の周波数:13.56MHz。
<エッチングレート>
各基板Sに電圧を印加しない状態(バイアス無し。基板Sに印加される電圧:0V、基板バイアス供給電力:0W)で成膜したレートを算出した上で、下記算出式に基づき実験例サンプルのSiO薄膜のエッチングレート(nm/S)を評価した。
(算出式)
エッチングレート=(バイアス無しの成膜レート)−(バイアス有りの成膜レート)
領域20,60では、ともに、スパッタリングプラズマ中のイオン、及び該スパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンが、各基板Sに印加された電圧により各基板S側へ引き寄せられ、薄膜に衝突するため、緻密構造になれなかった膜がエッチングされながら成膜される。成膜後、薄膜の膜厚測定することで、成膜レート(バイアス有り)を算出することができる。
<考察>
図4から、実験例サンプルのSiO薄膜のエッチングレートは、領域60でのプラズマ処理電力に依存して変化していた。これにより、領域20でのスパッタリングパワー密度と、領域20及び領域60での基板バイアス供給電力を一定とし、領域60でのプラズマ処理電力のみ条件を変化させることで、得られる薄膜のエッチングレートを調整(制御)できることが理解できる。
その結果、ステップカバレッジ(微細な段差部での被覆状態)において、段差部における側面部と底部の成膜レートが制御可能になり、例えば図5に示すように、空隙のない成膜が可能となり得る。

Claims (10)

  1. 電圧が印加されている複数の基板を、順次、スパッタ放電によるスパッタリングプラズマによってターゲットから放出されたスパッタ粒子が到達する成膜領域内の所定位置に導入することにより、前記基板の表面にスパッタ粒子を到達させて堆積させるとともに、スパッタリングプラズマ中のイオンを前記基板もしくはスパッタ粒子の堆積物に衝突させるプラズマ処理を行い、薄膜を形成する成膜方法において、
    排気系を有する単一の真空槽内に形成された成膜領域内でスパッタ粒子の堆積とスパッタリングプラズマによるプラズマ処理を行い中間薄膜を形成した後、成膜領域に対して空間的に分離して配置された反応領域内に前記基板を移動させ、前記中間薄膜にスパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行い、前記薄膜を形成することを特徴とする成膜方法。
  2. 請求項1記載の成膜方法において、
    スパッタ放電によるスパッタリングプラズマによってターゲットからスパッタ粒子を放出させる成膜領域と、スパッタリングプラズマとは別のプラズマを発生させる反応領域とが、排気系を有する単一の真空槽内でそれぞれ空間的に分離して配置され、各領域での処理が独立して制御可能に構成された成膜装置を用い、複数の基板のそれぞれの表面に薄膜を形成する成膜方法において、
    スパッタ放電によるスパッタリングプラズマを成膜領域内に発生させる工程と、
    スパッタリングプラズマとは別のプラズマを反応領域内に発生させる工程と、
    複数の基板のそれぞれに電圧を印加する工程と、
    電圧が印加されている複数の基板を、スパッタリングプラズマによってターゲットから放出されたスパッタ粒子が到達する成膜領域内の所定位置と、スパッタリングプラズマとは別のプラズマに暴露される反応領域内の所定位置との間で移動させる工程とを有し、
    成膜領域に導入された基板に対し、ターゲットから放出されたスパッタ粒子を到達させ堆積させると同時に、スパッタリングプラズマ中のイオンを基板もしくはスパッタ粒子の堆積物に衝突させるプラズマ処理を行い中間薄膜を形成した後、反応領域に移動してきた基板の中間薄膜に対し、スパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行い、薄膜を形成することを特徴とする成膜方法。
  3. 成膜領域では、動作ガスの雰囲気下で、金属からなるターゲットをスパッタリングし、スパッタ粒子の堆積とスパッタリングプラズマによるプラズマ処理を行い、金属または金属の不完全反応物からなる連続した中間薄膜または不連続の中間薄膜を形成し、
    反応領域では、反応性ガスを含む雰囲気下で発生させたプラズマ中の、電気的に中性な反応性ガスの活性種を、移動してきた基板の中間薄膜に接触させて反応させ、金属の完全反応物からなる連続した超薄膜に膜変換させることを特徴とする請求項1又は2記載の成膜方法。
  4. 成膜領域に動作ガスとして不活性ガスを導入し、スパッタリングプラズマ中に不活性ガスがイオン化されたものを生じさせ、反応領域に、不活性ガス、反応性ガス、及び不活性ガスと反応性ガスの混合ガスの、いずれかを導入し、スパッタリングプラズマとは別のプラズマ中に導入ガスがイオン化されたものを生じさせることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の成膜方法。
  5. 複数の基板を外周面に保持した上で電圧を印加しながら筒状の基板ホルダを回転させることにより、電圧が印加されている複数の基板を、成膜領域の前記所定位置と反応領域の前記所定位置との間で移動させ、これにより中間薄膜の形成と超薄膜への変換を繰り返し、薄膜を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の成膜方法。
  6. 複数の基板に電圧を印加するための電力供給源として、直流電源と高周波電源の一方又は両方に接続可能に構成されたものを用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の成膜方法。
  7. 複数の基板のそれぞれに印加される電圧(直流電源から供給される電力に基づく場合は出力電圧、高周波電源から供給される電力に基づく場合はセルフバイアス電圧)が5〜1000Vであることを特徴とする請求項6記載の成膜方法。
  8. 交流電源から周波数が10kHz〜2.5GHzの交流電圧を印加することにより反応領域内にプラズマを発生させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の成膜方法。
  9. 排気系を有する真空槽と、
    真空槽内に形成される成膜領域と、
    真空槽内に形成され、かつ成膜領域に対して空間的に分離して配置された反応領域と、
    ターゲットを搭載するカソード電極と、
    ターゲットの被スパッタ面を臨む成膜領域内にスパッタ放電を生じさせるスパッタ電源と、
    成膜領域内に生じさせたスパッタ放電によるスパッタリングプラズマとは別のプラズマを反応領域内に発生させるプラズマ発生手段と、
    外周面に複数の基板を保持する筒状の基板ホルダと、
    基板ホルダを回転させる駆動手段とを有し、
    駆動手段により基板ホルダを回転させることにより、スパッタリングプラズマによってターゲットから放出されるスパッタ粒子が到達する成膜領域内の所定位置と、スパッタリングプラズマとは別のプラズマに暴露される反応領域内の所定位置との間で、基板を繰り返し移動させるようにした成膜装置において、
    基板ホルダに保持される基板を背面から搭載する基板電極と、
    基板電極に電力を供給するバイアス電源とをさらに備え、
    カソード電極にターゲットを搭載してスパッタ電源を入れ、プラズマ発生手段を作動させるとともに、基板ホルダの外周面に複数の基板を保持させ、かつ基板電極に電力を供給し基板に電圧を印加しながら基板ホルダを回転させることにより、成膜領域に移動してきた基板に対し、ターゲットから放出されたスパッタ粒子を到達させ堆積させると同時に、スパッタリングプラズマ中のイオンを基板もしくはスパッタ粒子の堆積物に衝突させるプラズマ処理を行い中間薄膜を形成した後、反応領域に移動してきた基板の中間薄膜に対し、スパッタリングプラズマとは別のプラズマ中のイオンを衝突させるプラズマ再処理を行い超薄膜に膜変換し、その後、該超薄膜を複数、積層させて薄膜を形成するように構成した成膜装置。
  10. 排気系を有する真空槽と、
    真空槽内に形成される成膜領域と、
    真空槽内に形成され、かつ成膜領域に対して空間的に分離して配置された反応領域と、
    ターゲットを搭載するカソード電極と、
    ターゲットの被スパッタ面を臨む成膜領域内にスパッタ放電を生じさせるスパッタ電源と、
    成膜領域内に生じさせたスパッタ放電によるスパッタリングプラズマとは別のプラズマを反応領域内に発生させるプラズマ発生手段と、
    外周面に複数の基板を保持する筒状の基板ホルダと、
    基板ホルダを回転させる駆動手段とを有し、
    駆動手段により基板ホルダを回転させることにより、スパッタリングプラズマによってターゲットから放出されるスパッタ粒子が到達する成膜領域内の所定位置と、スパッタリングプラズマとは別のプラズマに暴露される反応領域内の所定位置との間で、基板を繰り返し移動させるようにした成膜装置において、
    基板ホルダに保持される基板を背面から搭載する基板電極と、
    基板電極に電力を供給するバイアス電源とをさらに備えた成膜装置。
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