JP2006328437A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
スパッタ粒子または蒸発粒子を反応させることによる成膜対象物表面の成膜の成膜速度が速い成膜装置および成膜方法の提供。
【解決手段】
ECRによってアルゴンガスがイオン化されて生成したプラズマ中のアルゴンイオンがターゲット電圧による電界によってスパッタカソード方向に加速され、スパッタカソード5に入射すると、アルミから成るスパッタ粒子がスパッタカソード5から基板6方向へと放出される。一方、中性粒子ビーム生成室8では、プラズマから多量の負イオンが発生する。発生した負イオンは、グリッド電極10へ向かって加速され、グリッド電極10の細穴を通過すると負イオンの電荷が取り除かれ、中性粒子ビームとして基板6方向へ照射される。基板6方向へ放出されたアルミのスパッタ粒子は、基板6表面で窒素の中性粒子ビームと化学反応し、その反応生成物による窒化アルミ薄膜が基板6の表面に形成される。
【選択図】図1
スパッタ粒子または蒸発粒子を反応させることによる成膜対象物表面の成膜の成膜速度が速い成膜装置および成膜方法の提供。
【解決手段】
ECRによってアルゴンガスがイオン化されて生成したプラズマ中のアルゴンイオンがターゲット電圧による電界によってスパッタカソード方向に加速され、スパッタカソード5に入射すると、アルミから成るスパッタ粒子がスパッタカソード5から基板6方向へと放出される。一方、中性粒子ビーム生成室8では、プラズマから多量の負イオンが発生する。発生した負イオンは、グリッド電極10へ向かって加速され、グリッド電極10の細穴を通過すると負イオンの電荷が取り除かれ、中性粒子ビームとして基板6方向へ照射される。基板6方向へ放出されたアルミのスパッタ粒子は、基板6表面で窒素の中性粒子ビームと化学反応し、その反応生成物による窒化アルミ薄膜が基板6の表面に形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、スパッタ粒子または蒸発粒子を反応させてその化合物薄膜を成膜対象物上に形成する成膜装置および成膜方法に関する。
ECRスパッタ装置では、アルゴン雰囲気のプラズマ生成室内に磁場を形成するとともにマイクロ波を導入し、電子サイクロトロン共鳴を利用してプラズマを生成する。そして、生成されたプラズマ中のアルゴンイオンを負の電圧が印加されたターゲットに引き込み、スパッタ現象によりターゲットから放出されるスパッタ粒子を成膜対象である基板上に堆積させることにより、薄膜を形成している(例えば、特許文献1参照)。
従来のECRスパッタ装置では、反応性スパッタリングする場合、装置内に反応ガスを導入し、その反応ガスとスパッタ粒子とを反応させていた。このようにすることによって、化合物薄膜の結晶性をうまく制御することができた。しかし、成膜速度が遅いという問題点がある。
(1)請求項1の発明は、ターゲットをスパッタリングして、そのスパッタリングして生成したスパッタ粒子を対象物の表面で反応させて対象物の表面に成膜する成膜装置において、第1のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンを中性化して対象物に照射する中性粒子イオンビーム生成部を備え、この中性粒子イオンビーム生成部で生成された中性粒子ビームをスパッタ粒子と反応させることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の成膜装置において、磁場を形成した空洞内にマイクロ波発生部からマイクロ波を導入して電子サイクロトロン共鳴により第2のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンでターゲットをスパッタリングして、スパッタ粒子を生成することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1に記載の成膜装置において、ターゲットを保持する電極に電圧を印加するとともにターゲットの表面に平行な磁界を印加して第3のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンでターゲットをスパッタリングして、スパッタ粒子を生成することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、蒸発材料を加熱して生成した蒸発粒子を対象物の表面で反応させて対象物の表面に成膜する成膜装置において、第1のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンを中性化して対象物に照射する中性粒子イオンビーム生成部を備え、この中性粒子イオンビーム生成部で生成された中性粒子ビームを蒸発粒子と反応させることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載の成膜装置において、蒸発材料に電子ビームを照射して蒸発粒子を生成することを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の成膜装置において、第1のプラズマは窒素プラズマであることを特徴とする。
(7)請求項7の発明の成膜方法は、スパッタ粒子または蒸発粒子を生成し、中性粒子ビームを生成し、中性粒子ビームをスパッタ粒子または蒸発粒子へ照射して反応させることにより対象物表面に成膜するものである。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の成膜装置において、磁場を形成した空洞内にマイクロ波発生部からマイクロ波を導入して電子サイクロトロン共鳴により第2のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンでターゲットをスパッタリングして、スパッタ粒子を生成することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1に記載の成膜装置において、ターゲットを保持する電極に電圧を印加するとともにターゲットの表面に平行な磁界を印加して第3のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンでターゲットをスパッタリングして、スパッタ粒子を生成することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、蒸発材料を加熱して生成した蒸発粒子を対象物の表面で反応させて対象物の表面に成膜する成膜装置において、第1のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンを中性化して対象物に照射する中性粒子イオンビーム生成部を備え、この中性粒子イオンビーム生成部で生成された中性粒子ビームを蒸発粒子と反応させることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載の成膜装置において、蒸発材料に電子ビームを照射して蒸発粒子を生成することを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の成膜装置において、第1のプラズマは窒素プラズマであることを特徴とする。
(7)請求項7の発明の成膜方法は、スパッタ粒子または蒸発粒子を生成し、中性粒子ビームを生成し、中性粒子ビームをスパッタ粒子または蒸発粒子へ照射して反応させることにより対象物表面に成膜するものである。
本発明によれば、中性粒子ビームを基板に照射することによってスパッタ粒子と中性粒子ビーム、または蒸発粒子と中性粒子ビームとが反応し、成膜速度が速くなる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明による成膜装置の一実施の形態を示す図である。成膜装置は、ECRプラズマを生成するためのプラズマ室2と、成膜対象である基板6が収容される成膜室4と、中性粒子ビームを生成する中性粒子ビーム生成室8とを備えている。プラズマ室2と成膜室4とはプラズマ引き出し開口2aを介して連通し、中性粒子ビーム生成室8と成膜室4とはグリッド電極10を介して連通しており、各室2,4,8は不図示の真空ポンプにより真空排気される。
プラズマ室2には、マイクロ波導入窓1および空芯磁場コイル3が設けられている。プラズマ室2は、2.45GHzのマイクロ波に対して空洞共振器として機能するように構成されている。プラズマ室2内には、空芯磁場コイル3により87.5(mT)の磁場が生成され、周波数2.45GHzのマイクロ波がマイクロ波導入窓1より導入される。L1は、アルゴンプラズマを生成するためのアルゴンガスをプラズマ室2に供給するガスラインである。
一方、成膜室4内には、基板6を保持する基板ホルダ7および中央に穴が明いたコーン形状のスパッタカソード5が設けられている。スパッタカソード5にはアルミを用いる。基板ホルダ7には、基板6を軸Jに関して回転させる駆動機構が設けられている。基板ホルダ7は、スパッタ粒子と中性粒子ビームとが同時に基板6に照射されるために傾いており、プラズマ室2からのプラズマの照射方向である軸Kと軸Jとのなす角度θが10〜60度になるように基板ホルダ7の傾きを変えることができる。スパッタカソード5には、DC電圧が印加される。この場合、スパッタカソード5がプラズマに対してマイナス電位となるように、例えば、200〜800Vの電圧が印加される。なお、DC電圧の代りに、正極側を接地し、負極側をスパッタカソード5に接続した高周波電源を用いて高周波電圧を印加してもよい。
中性粒子ビーム生成室8には、コイル電極9、グリッド電極10および炭素電極11が設けられている。コイル電極9には周波数13.56MHzの電圧がパルス変調されて印加される。グリッド電極10は複数の細穴を有し、RFの電圧が印加される。炭素電極11には、マイナスのDC電圧が印加される。たとえば、グリッド電極10にRF200Wが印加され、炭素電極11には−100Vの電圧が印加される。L2は、窒素プラズマを生成するための窒素ガスを中性粒子ビーム生成室8に供給するガスラインである。
プラズマ室2内に87.5mTの磁場を生成し、マイクロ波導入窓1から2.45GHzのマイクロ波を導入すると、ECRによってアルゴンガスがイオン化されて高密度なプラズマが生成される。プラズマ中には電子、アルゴンイオン、励起状態のアルゴンそしてアルゴン原子が存在しており、移動度の大きな電子が空芯磁場コイル3により形成された発散磁界の磁力線に沿って開口2aから成膜室4内に移動する。その結果、プラズマ室2のプラズマから見ると成膜室4の電子が存在する空間はマイナス電位となっているため、プラズマ中のアルゴンイオンが磁力線に沿って成膜室4へと移動する。このようにしてプラズマが成膜室4に引き出されることになる。
スパッタカソード5はマイナス電位となるように電圧が印加されている。そのため、アルゴンイオンはスパッタカソード5電圧による電界によってスパッタカソード5方向に加速され、スパッタカソード5の表面に入射する。加速されたアルゴン粒子がスパッタカソード5に入射すると、スパッタ現象によりアルミから成るスパッタ粒子がスパッタカソード5から基板6方向へと放出される。
一方、中性粒子ビーム生成室8では、ガスラインL2から供給された窒素ガスとコイル電極9の高周波電場とによって高密度なプラズマが発生する。そして、コイル電極9に印加されている高周波電圧はパルス変調されているため、多量の負イオンが発生する。発生した負イオンは、グリッド電極10と炭素電極11との電位差によりグリッド電極10へ向かって加速される。そして、グリッド電極10の細穴を通過すると負イオンの電荷が取り除かれ、中性粒子となる。そして、中性粒子は中性粒子ビームとして基板6方向へ照射される。
基板6方向へ放出されたアルミのスパッタ粒子は、基板6表面上で窒素の中性粒子ビームと化学反応し、その反応生成物による窒化アルミ薄膜が基板6の表面に形成する。
《窒化アルミ膜の成膜》
スパッタカソード5に高純度アルミ5Nを使用し、表面に0.5μmのSiO2層を形成しているSi基板6に窒化アルミを成膜した。成膜条件は、成膜室4内の圧力が0.45Pa、アルゴンガス流量が55sccm、窒素ガス流量が12sccm、マイクロ波導入窓1より導入されるマイクロ波のパワーは800W、スパッタカソード5に印加される電圧は600V、スパッタカソード5に流す電流は2.5A、基板温度は室温である。上記の成膜条件で、窒化アルミ膜を成膜した結果、4.7オングストローム/秒の成膜速度を得ることができた。一方、窒素の中性粒子ビームを基板6に照射する代わりに成膜室4に窒素ガスを供給する場合の成膜速度は1オングストローム/秒であった。したがって、中性粒子ビームを基板6に照射することによって約5倍の成膜速度を得ることができた。
スパッタカソード5に高純度アルミ5Nを使用し、表面に0.5μmのSiO2層を形成しているSi基板6に窒化アルミを成膜した。成膜条件は、成膜室4内の圧力が0.45Pa、アルゴンガス流量が55sccm、窒素ガス流量が12sccm、マイクロ波導入窓1より導入されるマイクロ波のパワーは800W、スパッタカソード5に印加される電圧は600V、スパッタカソード5に流す電流は2.5A、基板温度は室温である。上記の成膜条件で、窒化アルミ膜を成膜した結果、4.7オングストローム/秒の成膜速度を得ることができた。一方、窒素の中性粒子ビームを基板6に照射する代わりに成膜室4に窒素ガスを供給する場合の成膜速度は1オングストローム/秒であった。したがって、中性粒子ビームを基板6に照射することによって約5倍の成膜速度を得ることができた。
以上の実施形態によるスパッタ装置は次のような作用効果を奏する。
(1)中性粒子ビームを基板に照射することによってスパッタ粒子と中性粒子ビームとが反応し、成膜速度が向上する。したがって、1〜数μmの厚みを有する圧電素子の窒化アルミ電極など、厚い膜厚を要する薄膜を効率よく形成することができる。
(2)中性粒子ビームを照射して窒化アルミ膜を成膜するとき、中性粒子の運動エネルギーを大きくすることによって成膜速度を上げることができるので、成膜速度を上げるために基板温度を上げる必要はない。したがって、薄膜を形成する際、熱に弱いレジストを使用することができる。一方、窒素の中性粒子ビームを基板6に照射する代わりに成膜室4に反応ガスである窒素ガスを供給する場合は、成膜速度を上げるために500〜600℃位まで基板温度を上げる必要があるので、耐熱性のないレジストを使用することはできない。
(3)中性粒子ビームを照射して窒化アルミ膜を形成するとき、スパッタカソード5の表面はあまり窒化されない。このため、成膜する前に、スパッタカソード5の表面を清浄なアルミ面にするためのプレスパッタの時間を大幅に短縮することができる。一方、成膜室4に反応ガスである窒素ガスを供給する場合は、スパッタカソード5の表面は窒化されるため、プレスパッタの時間が長くなる。
(4)中性粒子ビームを基板6に照射しても基板6はチャージアップしない。したがって、イオンを用いて成膜する場合に比べて基板へのダメージを小さくすることができる。
(1)中性粒子ビームを基板に照射することによってスパッタ粒子と中性粒子ビームとが反応し、成膜速度が向上する。したがって、1〜数μmの厚みを有する圧電素子の窒化アルミ電極など、厚い膜厚を要する薄膜を効率よく形成することができる。
(2)中性粒子ビームを照射して窒化アルミ膜を成膜するとき、中性粒子の運動エネルギーを大きくすることによって成膜速度を上げることができるので、成膜速度を上げるために基板温度を上げる必要はない。したがって、薄膜を形成する際、熱に弱いレジストを使用することができる。一方、窒素の中性粒子ビームを基板6に照射する代わりに成膜室4に反応ガスである窒素ガスを供給する場合は、成膜速度を上げるために500〜600℃位まで基板温度を上げる必要があるので、耐熱性のないレジストを使用することはできない。
(3)中性粒子ビームを照射して窒化アルミ膜を形成するとき、スパッタカソード5の表面はあまり窒化されない。このため、成膜する前に、スパッタカソード5の表面を清浄なアルミ面にするためのプレスパッタの時間を大幅に短縮することができる。一方、成膜室4に反応ガスである窒素ガスを供給する場合は、スパッタカソード5の表面は窒化されるため、プレスパッタの時間が長くなる。
(4)中性粒子ビームを基板6に照射しても基板6はチャージアップしない。したがって、イオンを用いて成膜する場合に比べて基板へのダメージを小さくすることができる。
以上の実施形態のスパッタ装置を次のように変形することができる。
(1)成膜装置のスパッタリングはECRスパッタリングに限定されず、たとえば、マグネトロンスパッタリングでもよい。スパッタリングにマグネトロンスパッタリングを用いた場合の成膜装置を図2に示す。図1の成膜装置と共通する部分は同じ符号を付し、図1のスパッタ装置と異なる部分を主に説明する。
(1)成膜装置のスパッタリングはECRスパッタリングに限定されず、たとえば、マグネトロンスパッタリングでもよい。スパッタリングにマグネトロンスパッタリングを用いた場合の成膜装置を図2に示す。図1の成膜装置と共通する部分は同じ符号を付し、図1のスパッタ装置と異なる部分を主に説明する。
成膜室4は、平板型マグネトロンスパッタ部22が設けられる。平板型マグネトロンスパッタ部22には、電極23、ターゲット24、アルゴンガス放出管25およびシールド26が設けられている。電極23には、高周波電圧が印加され、その表面にはターゲット24が装着される。また電極23の内部には、ターゲット24の表面に平行な磁界を発生させるためのカソード永久磁石23Mが設けられている。アルゴンガス放出管25は環状の管であり、アルゴンガスのガスラインL1と接続している。アルゴンガス放出管25の内周面には穴が設けられており、そこからプラズマ源のアルゴンガスが放出される。シールド26は、基板6表面に形成される薄膜の膜厚を均一にするために設けられている。
マグネトロンスパッタリングされた粒子は基板6表面上で中性粒子ビームと反応し、基板6表面上には薄膜が形成される。そして、この場合も、反応ガスとスパッタリングされた粒子とが反応した場合に比べて、成膜速度が速い。
(2)基板6に中性粒子ビームを照射し、基板6表面上でスパッタリングされた粒子を反応させて薄膜を形成したが、蒸発した粒子を反応させて薄膜を形成してもよい。この場合の成膜装置を図3に示す。図1の成膜装置と共通する部分は同じ符号を付し、図1の成膜装置と異なる部分を主に説明する。
成膜室4は、電子銃31とるつぼ32とが設けられている。電子銃31は、るつぼ32内の蒸発源33に向かって電子ビームEBを照射する。電子ビームEBが照射された蒸発源33は蒸発し、蒸発した蒸発源33の粒子は基板6方向へ移動する。そして、蒸発した粒子は基板6表面で中性粒子ビームと反応し、基板6表面には薄膜が形成される。
一般に蒸発した粒子を基板6表面上で反応させる場合は、基板にイオンビームを照射する。しかし、この場合、基板はチャージアップされるためダメージを受ける。一方、本発明の成膜装置の場合は、基板のチャージアップは発生しないため、基板にダメージを与えずに基板表面に薄膜を形成することができる。
(3)スパッタカソード5の材質はアルミに限定されず、基板6表面に成膜する化合物によって適宜選択する。たとえば、基板6表面上に珪素化合物を形成する場合は、スパッタカソード5の材質をシリコンにしてもよい。
(4)成膜速度が遅い窒化膜の成膜に好適であるが、窒化膜の成膜に限定されない。たとえば、酸素の中性粒子ビームを基板6に照射して、基板6表面に酸化膜を形成してもよい。
(5)本発明は、スパッタ粒子または蒸発粒子を生成し、中性粒子ビームを生成し、中性粒子ビームをスパッタ粒子または蒸発粒子へ照射して反応させることにより対象物表面に成膜するものであるが、中性粒子ビームと粒子とを反応させて対象物表面に成膜するものであれば、反応させる粒子はスパッタ粒子や蒸発粒子に限定されず、本発明は上記実施形態になんら限定されるものではない。
(6)中性粒子ビームと粒子とを反応させて成膜するものであれば、成膜対象物は基板に限定されず、金型などでもよく、本発明は上記実施形態になんら限定されるものではない。
1 マイクロ波導入窓
2 プラズマ室
3 空芯磁場コイル
4 成膜室
5 スパッタカソード
6 基板
8 中性粒子ビーム生成室
9 コイル電極
10 グリッド電極
11 炭素電極
22 平板型マグネトロンスパッタ部
23 電極
23M カソード永久磁石
24 ターゲット
25 アルゴンガス放出管
26 シールド
31 電子銃
32 るつぼ
33 蒸発源
2 プラズマ室
3 空芯磁場コイル
4 成膜室
5 スパッタカソード
6 基板
8 中性粒子ビーム生成室
9 コイル電極
10 グリッド電極
11 炭素電極
22 平板型マグネトロンスパッタ部
23 電極
23M カソード永久磁石
24 ターゲット
25 アルゴンガス放出管
26 シールド
31 電子銃
32 るつぼ
33 蒸発源
Claims (7)
- ターゲットをスパッタリングして、そのスパッタリングして生成したスパッタ粒子を対象物の表面で反応させて前記対象物の表面に成膜する成膜装置において、
第1のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンを中性化して前記対象物に照射する中性粒子イオンビーム生成部を備え、
この中性粒子イオンビーム生成部で生成された中性粒子ビームを前記スパッタ粒子と反応させることを特徴とする成膜装置。 - 請求項1に記載の成膜装置において、
磁場を形成した空洞内にマイクロ波発生部からマイクロ波を導入して電子サイクロトロン共鳴により第2のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンで前記ターゲットをスパッタリングして、前記スパッタ粒子を生成することを特徴とする成膜装置。 - 請求項1に記載の成膜装置において、
前記ターゲットを保持する電極に電圧を印加するとともに前記ターゲットの表面に平行な磁界を印加して第3のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンで前記ターゲットをスパッタリングして、前記スパッタ粒子を生成することを特徴とする成膜装置。 - 蒸発材料を加熱して生成した蒸発粒子を対象物の表面で反応させて前記対象物の表面に成膜する成膜装置において、
第1のプラズマを形成し、そのプラズマ中のイオンを中性化して前記対象物に照射する中性粒子イオンビーム生成部を備え、
この中性粒子イオンビーム生成部で生成された中性粒子ビームを前記蒸発粒子と反応させることを特徴とする成膜装置。 - 請求項4に記載の成膜装置において、
前記蒸発材料に電子ビームを照射して前記蒸発粒子を生成することを特徴とする成膜装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の成膜装置において、
前記第1のプラズマは窒素プラズマであることを特徴とする成膜装置。 - スパッタ粒子または蒸発粒子を生成し、中性粒子ビームを生成し、前記中性粒子ビームを前記スパッタ粒子または蒸発粒子へ照射して反応させることにより対象物表面に成膜する成膜方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102899621A (zh) * | 2011-07-29 | 2013-01-30 | 三星显示有限公司 | 溅射装置 |
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JPH01219162A (ja) * | 1988-02-26 | 1989-09-01 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 酸化物薄膜の製造装置および製造方法 |
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-
2005
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