JPWO2016194697A1 - 送風装置および掃除機 - Google Patents

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Abstract

本発明の例示的な一実施形態に係る送風装置は、上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトを有するモータと、シャフトに接続され、シャフトと一体となって回転するインペラと、インペラの上側または径方向外側に配置されるインペラハウジングと、モータの径方向外側に配置されるモータハウジングと、モータハウジングよりも径方向外側に隙間を介して配置される流路部材と、モータハウジングと流路部材との隙間において、周方向に配置される複数の静翼と、を有し、静翼の少なくとも一つは、モータハウジング又は流路部材の一方側に形成される第1静翼部と、モータハウジング又は流路部材の他方側に形成される第2静翼部と、を有し、第1静翼部と第2静翼部とは、径方向または軸方向に連結されている。

Description

本発明は、送風装置および掃除機に関する。
従来、掃除機に搭載される送風装置は、複数の静翼を有する形態が知られている。このような送風装置として、例えば、日本国公開公報特開2002−138996号公報に開示されたものがある。日本国公開公報特開2002−138996号公報に開示された電動送風機においては、遠心羽根車の外周部に設けられた各ディフューザベーン間に形成される空気流路出口近傍に、ディフューザベーンの高さ方向寸法よりも小さな高さ方向寸法を有する中間羽根を設けられることが開示されている。この構成により、遠心羽根車からの空気流れをディフューザで効率よく動圧を静圧として回復させ、ディフューザ側からリターン側にかけての曲り部の損失低減を図り、送風効率を向上させることができる。
日本国公開公報:特開平2002−138996号公報
しかしながら、日本国公開公報特開2002−138996号公報に開示された電動送風機においては、中間羽根の高さ方向上端とファンケーシングとが、高さ方向に間隙を介して配置される。したがって、中間羽根とファンケーシングとを固定することができないという課題があった。また、中間羽根の高さ方向上端とファンケーシングとの間隙において乱流が発生し、電動送風機の送風効率が低下する虞がある。
本発明は、送風装置において、モータハウジング又は流路部材の一方側に構成される静翼と、モータハウジング又は流路部材の他方側と、を強固に固定することを目的としている。
本発明の例示的な一実施形態に係る送風装置は、上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトを有するモータと、前記シャフトに接続され、前記シャフトと一体となって回転するインペラと、前記インペラの上側または径方向外側に配置されるインペラハウジングと、前記モータの径方向外側に配置されるモータハウジングと、前記モータハウジングよりも径方向外側に隙間を介して配置される流路部材と、前記モータハウジングと前記流路部材との前記隙間において、周方向に配置される複数の静翼と、を有し、前記静翼の少なくとも一つは、前記モータハウジング又は前記流路部材の一方側に形成される第1静翼部と、前記モータハウジング又は前記流路部材の他方側に形成される第2静翼部と、を有し、前記第1静翼部と前記第2静翼部とは、径方向または軸方向に連結されている。
本発明によれば、モータハウジング又は流路部材の一方側に構成される静翼と、モータハウジング又は流路部材の他方側と、を強固に固定できる送風装置を提供できる。また、上記送風装置を有する掃除機において、モータハウジング又は流路部材の一方側に構成される静翼と、モータハウジング又は流路部材の他方側と、を強固に固定できる。
図1は、第1実施形態の送風装置を示す断面図である。 図2は、第1実施形態の送風装置を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態のロータアセンブリを示す斜視図である。 図4は、第1実施形態のベアリング保持部材を示す正面図である。 図5は、第1実施形態の送風装置の部分を示す拡大断面図である。 図6は、第2実施形態の送風装置を示す断面図であり、図8におけるVI−VI断面図である。 図7は、第2実施形態の送風装置を示す斜視図である。 図8は、第2実施形態の送風装置を示す平面図である。 図9は、第3実施形態の送風装置を示す断面図である。 図10は、第3実施形態のモータハウジングを示す斜視図である。 図11は、第3実施形態の流路部材を示す下面図である。 図12は、第4実施形態の静翼を示す側面図である。 図13は、第5実施形態の静翼を示す側面図である。 図14は、第6実施形態の静翼を示す側面図である。 図15は、実施形態の掃除機を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る送風装置について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等とを異ならせる場合がある。
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。Y軸方向は、Z軸方向と直交する方向であって図1の左右方向とする。X軸方向は、Y軸方向とZ軸方向との両方と直交する方向とする。
また、以下の説明においては、中心軸Jの延びる方向(Z軸方向)を上下方向とする。Z軸方向の正の側(+Z側)を「上側(軸方向上側)」と呼び、Z軸方向の負の側(−Z側)を「下側(軸方向下側)」と呼ぶ。なお、上下方向、上側および下側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係や方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
<第1実施形態>
送風装置1は、図1および図2に示すように、モータ10と、ベアリング保持部材60と、インペラ70と、流路部材61と、複数の静翼67と、インペラハウジング80と、を備える。モータ10の上側(+Z側)には、ベアリング保持部材60が取り付けられる。流路部材61は、モータ10の径方向外側を周方向に囲む。インペラハウジング80は流路部材61の上側に取り付けられる。ベアリング保持部材60とインペラハウジング80との軸方向(Z軸方向)の間にインペラ70が収容される。インペラ70は、中心軸J周りに回転可能にモータ10に取り付けられる。なお、図2においては、流路部材61およびインペラハウジング80の図示を省略している。
モータ10は、図1に示すように、ハウジング20と、シャフト31を有するロータ30と、ステータ40と、下側ベアリング52aと、上側ベアリング52bと、コネクタ90と、を備える。本実施形態においては、上側ベアリング52bは、ベアリングに対応する。これにより、送風装置1は、ロータ30と、ステータ40と、ハウジング20と、ベアリングと、ベアリング保持部材60と、インペラ70と、を備える。なお、下側ベアリング52a、あるいは下側ベアリング52aおよび上側ベアリング52bの両方が、ベアリングに対応してもよい。
ハウジング20は、上側に開口する筒状である。ハウジング20は、内部にステータ40を収容する。ハウジング20は、内部にロータ30を収容する。ハウジング20は、例えば、有底の円筒容器である。ハウジング20は、円筒状の周壁21と、周壁21の下端に位置する下蓋部22と、下蓋部22の中央部に位置する下側ベアリング保持部22bと、を有する。ハウジング20における周壁21の内側面には、ステータ40が固定される。下側ベアリング保持部22bは、下蓋部22の中央部から下側(−Z側)へ突出する筒状である。下側ベアリング保持部22bは、内部に下側ベアリング52aを保持する。
図1および図2に示すように、ハウジング20には、貫通孔21aが設けられる。貫通孔21aは、周壁21の下部側から下蓋部22に跨って設けられる。すなわち、貫通孔21aは、周壁21を径方向に貫通するとともに、下蓋部22を軸方向(Z軸方向)に貫通する。図示は省略するが、貫通孔21aは、例えば、周方向に沿って3つ設けられる。
図1に示すように、貫通孔21aの上端部は、後述するステータコア41の下端部よりも上側に位置する。そのため、ステータコア41の下部側が、ハウジング20の外部に露出する。これにより、ステータコア41の径方向外側の面が、モータ10と流路部材61との間に設けられる後述する排気流路87に面する。したがって、排気流路87を流れる空気によって、ステータコア41を冷却することができる。
また、例えば、ステータコア41を冷却する方法としては、ハウジング20内に空気を流入させる方法も考えられる。しかし、この方法では、ハウジング20内のステータコア41およびコイル42等が空気の流れを妨げる抵抗となって、空気の損失が生じる。そのため、送風装置1の送風効率が低下する問題があった。
これに対して、本実施形態によれば、排気流路87に面してステータコア41の外側面を露出させる構成としたため、ステータコア41が排気流路87内の空気の流れの抵抗とならない。これにより、本実施形態によれば、送風効率を低下させることなく、ステータコア41を冷却することが可能である。
貫通孔21aの下端部は、軸方向(Z軸方向)において、ステータコア41のほぼ中心に位置する。すなわち、本実施形態においては、ステータコア41の下部側の半分が、排気流路87に露出する。そのため、ステータコア41をより冷却することができる。
ロータ30は、図1に示すように、シャフト31と、ロータマグネット33と、下側磁石固定部材32aと、上側磁石固定部材32bと、を有する。ロータマグネット33は、シャフト31を径方向外側で軸周り(θz方向)に囲む円筒状である。下側磁石固定部材32aおよび上側磁石固定部材32bは、ロータマグネット33と同等の外径を有する円筒状である。下側磁石固定部材32aおよび上側磁石固定部材32bは、ロータマグネット33を軸方向両側から挟み込んでシャフト31に取り付けられている。上側磁石固定部材32bは、軸方向(Z軸方向)の上側部分に、下側(ロータマグネット33側)の部分よりも小さい外径の小径部32cを有する。
ロータ30は、上下(Z軸方向)に延びる中心軸Jに沿って配置されるシャフト31を有する。シャフト31は、下側ベアリング52aと上側ベアリング52bとによって軸周り(±θz方向)に回転可能に支持されている。すなわち、ベアリングは、シャフト31を回転可能に支持する。シャフト31には、ベアリング保持部材60よりも上側において、インペラ70が取り付けられる。図1では、例えば、シャフト31の上側(+Z側)の端部にインペラ70が取り付けられる。
ステータ40は、ロータ30の径方向外側に位置する。ステータ40は、ロータ30を軸周り(θz方向)に囲む。ステータ40は、ステータコア41と、インシュレータ43と、コイル42と、を有する。
ステータコア41は、コアバック部41aと、複数(3つ)のティース部41bと、を有する。コアバック部41aは中心軸周りのリング状である。ティース部41bは、コアバック部41aの内周面から径方向内側に延びる。ティース部41bは周方向に均等な間隔で配置される。
インシュレータ43は、ティース部41bに装着される。コイル42は、インシュレータ43を介してティース部41bに装着される。コイル42は、導電線が巻き回されて構成される。
下側ベアリング52aは、弾性部材53aを介して下側ベアリング保持部22bに保持される。上側ベアリング52bは、弾性部材53bを介して保持筒部62dに保持される。弾性部材53a,53bが設けられることによって、ロータ30の振動を抑制できる。
弾性部材53a,53bは、軸方向両側に開口する円筒状である。弾性部材53a,53bは、弾性体製である。本実施形態において弾性部材53a,53bの材質は、例えば、熱硬化性エラストマー(ゴム)であってもよいし、熱可塑性エラストマーであってもよい。
弾性部材53aは、下側ベアリング保持部22bの径方向内側に位置する。弾性部材53aは、例えば、下側ベアリング保持部22bの径方向内側に嵌め合わされる。下側ベアリング52aは、弾性部材53aの径方向内側に嵌め合わされる。弾性部材53bは、保持筒部62dの径方向内側に位置する。弾性部材53bは、例えば、保持筒部62dの径方向内側に嵌め合わされる。上側ベアリング52bは、弾性部材53bの径方向内側に嵌め合わされる。
ベアリング保持部材60は、ハウジング20の上側の開口に位置する。ベアリング保持部材60は、上側ベアリング52bを周方向に囲んで保持する筒状である。図3に示すように、ベアリング保持部材60は、保持部材本体部62cと、第1凸部62aおよび第2凸部62bと、を有する。
図1および図2に示すように、保持部材本体部62cは、例えば、中心軸Jを中心とする有蓋の円筒状である。保持部材本体部62cの上蓋部は、シャフト31が通る孔を有する。図1に示すように、保持部材本体部62cは、ハウジング20の周壁21の内側に嵌め合わされる。これにより、ベアリング保持部材60は、ハウジング20の内側に固定される。
図1および図3に示すように、保持部材本体部62cは、径方向外側に突出する外側突出部63を有する。すなわち、ベアリング保持部材60は、外側突出部63を有する。図1および図3では、外側突出部63は、中心軸Jを囲む円環状である。そのため、外側突出部63が設けられることで、保持部材本体部62cの外周面には、下側から上側に向かって保持部材本体部62cの外径が大きくなる段差が構成される。外側突出部63の下面は、ハウジング20の上端面と接触する。より詳細に述べると、外側突出部63の下面、すなわち保持部材本体部62cの段差の軸方向に直交する段差面は、ハウジング20の上端面、すなわち周壁21の上端部と接触する。これにより、保持部材本体部62c(ベアリング保持部材60)の軸方向位置が位置決めされる。
図1に示すように、保持部材本体部62cは、保持筒部62dと、内側突出部64と、を有する。すなわち、ベアリング保持部材60は、保持筒部62dと、内側突出部64と、を有する。保持筒部62dは、保持部材本体部62cの中央に位置する。保持筒部62dは、中心軸Jを中心とし軸方向両端に開口する円筒状である。保持筒部62dは、上側ベアリング52bを保持する円筒状である。
内側突出部64は、保持筒部62dの内側面から径方向内側に突出する。図1では、内側突出部64は、保持筒部62dの上端部から突出する。図1および図3に示すように、内側突出部64の上面は、保持筒部62dの上面と同一平面上に位置する。
図1に示すように、内側突出部64は、上側ベアリング52bの上面の少なくとも一部と軸方向に対向する。そのため、内側突出部64に直接的または間接的に上側ベアリング52bの上面を接触させることで、上側ベアリング52bを軸方向に位置決めできる。図1では、上側ベアリング52bの上面は、弾性部材53bを介して間接的に内側突出部64と接触する。
内側突出部64の径方向内端は、ロータ30の径方向外端よりも径方向内側に位置する。言い換えると、中心軸Jからロータ30の径方向外端までの径方向の距離は、中心軸Jから内側突出部64の径方向内端までの径方向の距離よりも大きい。これにより、ロータ30の外径を比較的大きくしやすく、モータ10の出力を大きくできる。ロータ30の径方向外端は、例えば、ロータマグネット33の径方向内端である。
第1凸部62aは、保持部材本体部62cの上面から上側に突出する。第1凸部62aは、中心軸Jの周方向を囲む円環状である。第1凸部62aの中心には、例えば、中心軸Jが通る。
第2凸部62bは、保持部材本体部62cの上面から上側に突出する。すなわち、第1凸部62aおよび第2凸部62bは、保持部材本体部62cの上面から上側に突出する。第2凸部62bは、第1凸部62aの径方向外側に位置する。第2凸部62bは、中心軸Jおよび第1凸部62aを周方向に囲む円環状である。第2凸部62bの中心には、例えば、中心軸Jが通る。すなわち、第1凸部62aおよび第2凸部62bは、中心軸Jを囲む環状である。
本実施形態においてベアリング保持部材60は、周方向に沿って配置された複数の保持部材片60aによって構成される。そのため、図4に示すロータアセンブリ11の回転バランスを高精度に調整できる。図4に示すように、ロータアセンブリ11は、上側ベアリング52bが取り付けられたロータ30にインペラ70が固定されて構成される。以下、詳細に説明する。
従来、ロータアセンブリ11の回転バランスの調整は、まずロータ30単体のバランス調整と、インペラ70単体のバランス調整とを別々に行う。その後、ロータ30を含むモータ10を組み立てて、ロータ30のシャフト31にインペラ70を固定する。ここで、インペラ70をシャフト31に固定する際には組み付け誤差が生じるため、再度、シャフト31にインペラ70を固定した状態、すなわちロータアセンブリ11の状態で、ロータアセンブリ11のバランス調整を行う。このようにして、従来は、ロータアセンブリ11の回転バランスを調整するためには、複数回バランス調整を行う必要があり、手間が掛かる問題があった。
また、ロータアセンブリ11のバランス調整は、例えば、ロータアセンブリ11を構成する部品の一部を切り欠くことによって行われる。ここで、上述した従来の方法では、モータ10を組み立てた後に、シャフト31にインペラ70を取り付けるため、ロータアセンブリ11が組み立てられた状態においてロータ30はステータ40およびハウジング20によって囲まれる。したがって、ロータアセンブリ11のバランス調整を行う際に、ロータ30の一部を切り欠くことができず、インペラ70を切り欠くことのみによってバランス調整を行うしかない。すなわち、従来の方法では、ロータアセンブリ11のバランス調整を1面でしか行えない。そのため、ロータアセンブリ11のバランスのずれ方によっては、ロータアセンブリ11の回転バランスを高精度に調整できない場合があった。
これに対して、本実施形態によれば、ベアリング保持部材60が複数の保持部材片60aによって構成される。そのため、図4に示すロータアセンブリ11を組み立ててから、ロータアセンブリ11をステータ40の内側に挿入し、その後、保持部材片60aを上側ベアリング52bの径方向外側から組み付けることで、モータ10を組み立てることができる。これにより、モータ10を組み立てる前に、ロータアセンブリ11のバランス調整を行うことができる。したがって、ロータ30とインペラ70との両方を切り欠いてバランス調整をすることができる。すなわち、ロータアセンブリ11のバランス調整を2面以上で行うことができる。その結果、本実施形態によれば、ロータアセンブリ11の回転バランスを高精度に調整することができる。
また、ロータアセンブリ11の回転バランスを高精度に調整できるのでロータ30単体とインペラ70単体とで、別々にバランス調整をする必要がない。これにより、ロータアセンブリ11のバランス調整を行う回数を1回とできる。したがって、本実施形態によれば、ロータアセンブリ11の回転バランスの調整に掛かる手間を低減できる。
また、ベアリング保持部材60が複数の保持部材片60aによって構成されるため、各保持部材片60a同士が組み合わされた状態を保持する必要がある。ここで、本実施形態においては、ベアリング保持部材60は、ハウジング20の内側に固定される。そのため、例えば、ベアリング保持部材60をハウジング20に嵌め合わせることで、保持部材片60a同士を組み合わせることができる。この場合、保持部材片60a同士を接着剤等で固定することなく、保持部材片60a同士が組み合わされた状態を保持できる。そのため、保持部材片60aを組み合わせる手間を少なくできる。
また、例えば、本実施形態のようにベアリング保持部材60が複数の保持部材片60aによって構成される場合、各保持部材片60aの寸法誤差、および保持部材片60a同士の組み付け誤差が生じやすい。そのため、ベアリング保持部材60が単一の部材である場合に比べて、ベアリング保持部材60の保持筒部62dの寸法誤差が大きくなる虞がある。これにより、保持筒部62dに上側ベアリング52bを安定して保持できない虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、上側ベアリング52bは、弾性部材53bを介して、保持筒部62dに保持される。そのため、保持筒部62dに寸法誤差が生じた場合であっても、弾性部材53bによって寸法誤差を吸収することができる。したがって、本実施形態によれば、ベアリング保持部材60を複数の保持部材片60aによって構成した場合であっても、上側ベアリング52bを安定して保持することができる。
図3の例では、ベアリング保持部材60は、例えば、3つの保持部材片60aが組み合わされて構成される。本実施形態において、複数の保持部材片60aは、互いに同形状である。そのため、保持部材片60aの製造が容易である。一例として、保持部材片60aを樹脂製として射出成形で製造する場合には、保持部材片60aを製造する金型を同じとできる。これにより、保持部材片60aを製造する手間およびコストを低減できる。図3の例では、保持部材片60aの平面視形状は、例えば、中心角が120°の扇形である。
図1に示すように、コネクタ90は、ステータ40から下側に延びる。コネクタ90は、貫通孔21aを介して、ハウジング20の下側に突出する。コネクタ90は、図示しない接続配線を有する。接続配線は、コイル42と電気的に接続される。コネクタ90に図示しない外部電源が接続されることによって、接続配線を介してコイル42に電源が供給される。
インペラ70は、シャフト31に固定される。インペラ70は、シャフト31とともに中心軸J周りに回転可能である。インペラ70は、ベース部材71と、動翼73と、シュラウド72と、を有する。本実施形態においてベース部材71は、例えば、単一の部材である。すなわち、ベース部材71は、動翼73とは別部材である。ベース部材71は、例えば、金属製である。
ベース部材71は、径方向に拡がる平板状である。すなわち、インペラ70は、径方向に拡がる平板状のベース部材71を有する。ベース部材71は、ベアリング保持部材60と隙間を介して軸方向に対向する。そのため、第1凸部62a、第2凸部62bおよびベース部材71によって、軸方向のラビリンス構造を構成できる。より詳細には、第1凸部62a、第2凸部62bおよび後述する円板部71aによって、インペラ70とベアリング保持部材60との軸方向(Z軸方向)の間にラビリンス構造を構成することができる。これにより、インペラ70とベアリング保持部材60との隙間に空気が流れることを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
ベース部材71は、円板部71aと、外側筒部71bと、内側筒部71cと、を有する。円板部71aは、図示は省略するが、径方向に広がる円板状であり、その中心を中心軸Jが通る。外側筒部71bは、円板部71aの内縁から上側に延びる円筒状である。外側筒部71bは、例えば、中心軸Jを中心とする。外側筒部71bの上端部は、径方向内側に湾曲する。
そのため、後述する吸気口80aを介してインペラ70内に流入した空気が、外側筒部71bの上面に沿って、径方向外側に流れやすい。これにより、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
内側筒部71cは、外側筒部71bよりも径方向内側に位置する。内側筒部71cは、軸方向(Z軸方向)に延びる円筒状の筒部である。内側筒部71cは、例えば、中心軸Jを中心とする。内側筒部71cの上端部は、径方向外側に湾曲する。
内側筒部71cの上端部は、外側筒部71bの上端部と滑らかに接続される。内側筒部71cのうち円板部71aよりも上側の部分と、外側筒部71bと、が接続された形状は、断面視で、下側に開口するU字状である。
内側筒部71cの径方向内側には、シャフト31が圧入される。これにより、インペラ70がシャフト31に固定される。このように、本実施形態のインペラ70によれば、内側筒部71cの径方向内側にシャフト31を圧入することで、固定部材を別途設けることなく、シャフト31にインペラ70を固定することができる。したがって、送風装置1の部品点数を少なくできる。また、円板部71aと外側筒部71bと内側筒部71cとが単一の部材で構成されるため、より送風装置1の部品点数を少なくできる。これにより、送風装置1の組み立て工数を低減できる。なお、インペラ70をシャフト31に固定する固定部材とは、例えば、ナットである。
また、例えば、円板部71aの内縁から軸方向に延びる筒状部にシャフト31が圧入される場合、円板部71aと筒状部との接続箇所に応力が集中しやすい。そのため、例えば、インペラ70が回転する際に生じるジャイロ効果等によって、インペラ70に応力が加えられた場合に、インペラ70が振れ回る虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、円板部71aの内縁から上側に延びる外側筒部71bよりも径方向内側に位置する内側筒部71cにシャフト31が圧入される。これにより、円板部71aと外側筒部71bとの接続箇所に応力が集中することを抑制でき、円板部71aと外側筒部71bと内側筒部71cとが接続される部分の剛性を大きくできる。したがって、インペラ70に応力が加えられた場合に、インペラ70が振れ回ることを抑制できる。
内側筒部71cの下端部は、円板部71aよりも下側に位置する。内側筒部71cの下端部は、ベアリング保持部材60と径方向に重なる。内側筒部71cにおけるシャフト31が圧入される部分は、円板部71aよりも下側に位置する。内側筒部71cの下端部は、上側ベアリング52bの内輪の上端部と接触する。
そのため、内側筒部71cは、円板部71aの軸方向(Z軸方向)の位置を規定するスペーサとして機能する。これにより、本実施形態によれば、別途スペーサを設ける必要がなく、送風装置1の部品点数をより少なくでき、かつ、送風装置1の組み立て工数をより少なくできる。
また、例えば、内側筒部71cを外側筒部71bよりも上側に延ばして、内側筒部71cにおけるシャフト31が圧入される部分を円板部71aよりも上側に位置する構成が考えられる。しかし、この場合においては、シャフト31を上側に突出する寸法を大きくする必要がある。そのため、シャフト31の軸方向(Z軸方向)の寸法が大きくなる問題がある。
これに対して、本実施形態によれば、内側筒部71cが円板部71aよりも下側に延びる。これにより、内側筒部71cにおけるシャフト31が圧入される部分を、円板部71aよりも下側とすることができ、シャフト31の軸方向(Z軸方向)の寸法を小さくできる。
ベース部材71の製造方法は、特に限定されない。本実施形態においては、ベース部材71は、円板部71aと、筒状の外側筒部71bおよび内側筒部71cと、を有する金属製の単一部材である。そのため、例えば、金属製の板状部材にバーリング加工を施すことによって、ベース部材71を製造することができる。これにより、インペラ70の製造を容易にできる。また、板状部材からベース部材71を製造する場合には、例えばダイキャストによってベース部材71を製造する場合に比べて、ベース部材71を軽量化しやすい。
動翼73は、円板部71aの上面に位置する。動翼73は、例えば、円板部71aの上面に設けられた溝に差し込まれて、円板部71aの上面に固定される。動翼73は、周方向に沿って複数設けられる。
シュラウド72は、円板部71aの上面と対向する環状の部分である。シュラウド72の内縁は、例えば、円板部71aと同心の円形状である。シュラウド72は、動翼73を介して、円板部71aと固定される。
図2に示すように、シュラウド72は、シュラウド円環部72aと、シュラウド円筒部72bと、を有する。シュラウド円環部72aは、円環板状である。シュラウド円筒部72bは、シュラウド円環部72aの内縁から上側に延びる円筒状である。シュラウド円筒部72bは、上側に開口するインペラ開口部72cを有する。シュラウド円筒部72bは、ベース部材71の外側筒部71bよりも径方向外側に位置する。
図5に示すように、シュラウド円筒部72bの内側面は、曲面部72dを有する。曲面部72dは、シュラウド円筒部72bの内側面の上端部に位置する。曲面部72dは、下側から上側に向かうに従って径方向外側に湾曲する。
軸方向(Z軸方向)においてシュラウド円環部72aと円板部71aとの間には、インペラ流路86が設けられる。インペラ流路86は、複数の動翼73によって仕切られる。インペラ流路86は、インペラ開口部72cと連通する。インペラ流路86は、インペラ70の径方向外側に開口する。
インペラ70の軸方向位置は、スペーサとして機能する内側筒部71cによって決められる。インペラ70の下面、すなわち円板部71aの下面は、ベアリング保持部材60における第1凸部62aの上端、および第2凸部62bの上端と、近接した位置に設けられる。これにより、上述したラビリンス構造が構成される。したがって、インペラ70のインペラ流路86から径方向外側に排出された空気が、インペラ70とベアリング保持部材60との隙間を介して、径方向外側から径方向内側に流れることを抑制できる。その結果、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率をより向上できる。
図1に示すように、流路部材61は、モータ10の径方向外側を囲む円筒状である。流路部材61の内径は、上端部から下側に向かうに従って小さくなった後、内径が最小となった箇所から下側に向かうに従って大きくなる。言い換えると、流路部材61の径方向内側の面である流路部材内側面61cは、上端部から下側に向かうに従って径方向内側に位置した後、径方向位置が最も内側となった箇所から下側に向かうに従って径方向外側に位置する。
流路部材61の内径は、例えば、上端部において最大である。言い換えると、流路部材内側面61cの径方向位置は、例えば、上端部において最も外側に位置する。
流路部材61とモータ10との径方向の間には、軸方向(Z軸方向)に延びる排気流路87が設けられる。すなわち、流路部材61とモータ10とによって、排気流路87が形成される。排気流路87は、周方向の一周に亘って設けられる。本実施形態においてモータ10の外側面、すなわちハウジング20の外周面は、軸方向に直線的に延びる円筒状であるため、排気流路87の径方向の幅は、流路部材61の内径に応じて変化する。
すなわち、排気流路87の径方向の幅は、上端部から下側に向かうに従って小さくなった後、幅が最小となった箇所から下側に向かうに従って大きくなる。排気流路87の径方向の幅は、例えば、上端部において最大となる。このように排気流路87の幅を変化させることで、排気流路87内を通る空気の静圧を大きくできる。これにより、排気流路87内を通る空気が逆流すること、すなわち空気が下側から上側に向かって流れることを抑制できる。
排気流路87の径方向位置は、排気流路87の径方向の幅が小さくなるほど径方向内側となり、排気流路87の径方向の幅が大きくなるほど径方向外側となる。ここで、排気流路87の径方向位置が径方向内側になるほど、排気流路87の周方向の長さは小さくなるため、排気流路87の流路面積が小さくなる。一方、排気流路87の径方向位置が径方向外側になるほど、排気流路87の周方向の長さは大きくなるため、排気流路87の流路面積が大きくなる。
したがって、例えば、排気流路87の径方向の幅を小さくしても、排気流路87の径方向位置が径方向外側となる場合には、排気流路87の流路面積を十分に小さくしにくく、排気流路87を通る空気の静圧を大きくしにくい場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、排気流路87の径方向位置は、排気流路87の径方向の幅が小さくなるほど径方向内側となる。そのため、排気流路87の径方向の幅を小さくすることで、流路面積を十分に小さくしやすい。一方、排気流路87の径方向の幅を大きくすることで、流路面積を十分に大きくしやすい。これにより、排気流路87の流路面積の変化を大きくできるため、排気流路87を通る空気の静圧を大きくしやすい。したがって、本実施形態によれば、排気流路87を通る空気が逆流することをより抑制できる。
なお、本明細書において排気流路の径方向位置とは、排気流路における径方向外側の端部の径方向位置を含む。
排気流路87の下端部には、排気口88が設けられる。排気口88は、後述する吸気口80aから送風装置1に流入した空気が排出される部分である。本実施形態において排気口88の軸方向位置は、モータ10の下端部の軸方向位置とほぼ同じである。
本実施形態において流路部材61は、上側流路部材61bと、下側流路部材61aと、を有する。上側流路部材61bは、下側流路部材61aの上側に連結される。上側流路部材61bの内径は、上端部から下側に向かうに従って小さくなる。下側流路部材61aの内径は、上端部から下側に向かうに従って大きくなる。すなわち、流路部材61において内径が最小となる位置は、上側流路部材61bと下側流路部材61aとが連結される連結位置P1と軸方向(Z軸方向)において同じである。同様に、排気流路87の径方向の幅が最小となる位置は、連結位置P1と軸方向において同じである。
送風装置1は、複数の静翼67を備える。複数の静翼67は、ベアリング保持部材60の外側面に固定される。保持部材片60aと静翼67とは、単一の部材であってもよい。複数の静翼67は、流路部材61とモータ10との径方向の間に設けられる。すなわち、静翼67は、排気流路87内に設けられる。静翼67は、排気流路87内を流れる空気を整流する。図2に示すように、複数の静翼67は、周方向に沿って等間隔に配置される。静翼67は、静翼下部67aと、静翼上部67bと、を有する。静翼下部67aは、軸方向(Z軸方向)に延びる。
静翼上部67bは、静翼下部67aの上端部に接続される。静翼上部67bは、下側から上側に向かうに従って、平面視で時計回り向き(−θ向き)に湾曲する。
図1に示すように、静翼下部67aは、例えば、下側流路部材61aと径方向に重なる。静翼上部67bは、例えば、上側流路部材61bと径方向に重なる。本実施形態において静翼下部67aと静翼上部67bとは、例えば、単一の部材の一部である。本実施形態において静翼67は、例えば、上側流路部材61bと単一の部材として製造される。
インペラハウジング80は、円筒状の部材である。インペラハウジング80は、流路部材61の上端部に取り付けられる。インペラハウジング80は、上側に開口する吸気口80aを有する。
インペラハウジング80は、インペラハウジング本体部82と、吸気ガイド部81と、を有する。インペラハウジング本体部82は、インペラ70の径方向外側を囲み軸方向両側に開口する円筒状である。インペラハウジング本体部82の径方向内側には、流路部材61の上端部が嵌め合わされる。本実施形態において流路部材61の上端部は、例えば、インペラハウジング本体部82の径方向内側に圧入される。
図5に示すように、インペラハウジング本体部82の下端部には、インペラハウジング本体部82の内径が上側から下側に向かって大きくなる段差83が設けられる。流路部材61の上端面は、段差83の軸方向と直交する段差面83aと接触する。これにより、インペラハウジング本体部82が流路部材61に対して軸方向(Z軸方向)に位置決めされる。
インペラハウジング本体部82の内側面は、湾曲面82aと、対向面82bと、を有する。湾曲面82aは、上側から下側に向かって径方向外側に位置する断面視円弧状の曲面である。湾曲面82aは、流路部材内側面61cと段差なく連続して接続される。そのため、湾曲面82aに沿って流れる空気が排気流路87に流入する際に、損失が生じにくい。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
湾曲面82aは、インペラ70の径方向外側の開口部と径方向に対向する。湾曲面82aとインペラ70との径方向の間には、インペラ流路86と排気流路87とを接続する接続流路84が設けられる。
接続流路84の径方向の幅は、上側から下側に向かうに従って大きくなる。すなわち、接続流路84の径方向の幅は、下端部において最大となる。接続流路84の下端部は、排気流路87の上端部と接続される部分である。接続流路84の下端部の径方向の幅と、排気流路87の上端部の径方向の幅とは、同じである。
上述したように、排気流路87の上部側では、上側から下側に向かうに従って排気流路87の幅が小さくなる。そのため、接続流路84から排気流路87の上部側までの流路においては、接続流路84と排気流路87とが接続される箇所において、流路の幅が最も大きい。言い換えると、接続流路84から排気流路87の上部側までの流路において最も幅が大きい箇所に、インペラハウジング80と流路部材61との接続部である段差83が設けられる。
湾曲面82aの上端部P2は、シュラウド円環部72aの下面の径方向外側の端部よりも上側に位置する。そのため、インペラ流路86からインペラ70の径方向外側に排出される空気が上端部P2に衝突することがない。これにより、シュラウド円環部72aの径方向外側の端部とインペラハウジング本体部82との径方向の間の隙間GA2に空気が入り込むことを抑制できる。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
隙間GA2は、後述する対向面82bとシュラウド72の外側面との間の隙間GA3よりも小さい。これにより、接続流路84を流れる空気が隙間GA2を介して隙間GA3へと空気が流入することを抑制できる。
湾曲面82aの上端部P2は、シュラウド円環部72aの上面の径方向外側の端部よりも下側に位置する。そのため、インペラ流路86からインペラ70の径方向外側に排出される空気が、湾曲面82aに沿って流れやすい。これにより、空気がインペラ流路86から接続流路84を介して排気流路87へと流れる際の損失を低減できる。したがって、本実施形態によれば、送風装置1の送風効率を向上できる。
対向面82bは、インペラ70のシュラウド72と対向する面である。対向面82bは、シュラウド72の外側面に倣う形状である。そのため、対向面82bとシュラウド72の外側面との間の隙間GA3の幅を小さくしやすい。
例えば、隙間GA3の幅が大きすぎると、隙間GA3内における圧力が低くなるため、隙間GA3内に空気が流れやすく、損失が大きくなりやすい。これに対して、本実施形態によれば、隙間GA3の幅を小さくしやすいため、隙間GA3内に空気が流れることを抑制でき、空気の損失を低減できる。隙間GA3の幅は、例えば、ほぼ均一である。
吸気ガイド部81は、インペラハウジング本体部82の上端部の内縁から径方向内側に突出する。吸気ガイド部81は、例えば、円環状である。吸気ガイド部81の上側の開口は、吸気口80aである。吸気ガイド部81の径方向内側面は、下側から上側に向かうに従って、径方向外側に位置する曲面である。
吸気ガイド部81は、シュラウド円筒部72bの上側に位置する。吸気ガイド部81とシュラウド円筒部72bとの軸方向の隙間GA1は、隙間GA3よりも小さい。これにより、吸気口80aからインペラ70に流入する空気が隙間GA1を介して隙間GA3へと空気が流入することを抑制できる。
吸気ガイド部81の径方向内側の端部の径方向位置は、シュラウド円筒部72bの径方向内側の端部の径方向位置とほぼ同じである。そのため、吸気ガイド部81に沿ってインペラ70の内部に入った空気が、シュラウド円筒部72bに沿って流れやすい。これにより、インペラ70内に吸入する空気の損失を低減できる。
また、例えば、回転時の振動等によってインペラ70の径方向位置が内側にずれる場合、吸気口80aから吸気ガイド部81に沿って流れる空気が、シュラウド円筒部72bの上端部に当たって、剥離が生じる虞がある。そのため、空気の損失が大きくなる虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、上述したようにシュラウド円筒部72bの内側面は、上端部に位置する曲面部72dを有する。そのため、インペラ70の径方向位置がずれた場合であっても、空気が曲面部72dに沿って空気が下側に流れやすい。したがって、空気の損失を低減できる。
図1に示すように、モータ10によってインペラ70が回転されると、吸気口80aから空気がインペラ70に流入する。インペラ70内に流入した空気は、インペラ流路86から径方向外側に排出される。インペラ流路86から排出された空気は、接続流路84および排気流路87を介して、上側から下側に向かって進み、排気口88から下向きに排出される。このようにして、送風装置1は、空気を送る。
なお、本実施形態においては、以下の構成を採用することもできる。
本実施形態においては、インペラ70は単一の部材であってもよい。また、本実施形態においてベアリング保持部材60は、2つの保持部材片60aによって構成されてもよいし、4つ以上の保持部材片60aによって構成されてもよい。
また、各保持部材片60aの形状は、互いに異なってもよい。また、外側突出部63は、周方向に沿って複数設けられる構成であってもよい。
<第2実施形態>
図7および図8においては、流路部材161、ベアリング保持部材160、インペラ70、およびインペラハウジング80の図示を省略している。なお、第1実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
図6に示すように、送風装置2は、モータ110と、ベアリング保持部材160と、インペラ70と、流路部材161と、複数の静翼167と、インペラハウジング80と、を備える。
モータ110は、ハウジング120と、シャフト31を有するロータ30と、ステータ140と、下側ベアリング52aおよび上側ベアリング52bと、コネクタ90と、を備える。ハウジング120は、周壁121と、下蓋部22と、下側ベアリング保持部22bと、を有する。
図7に示すように、周壁121には、複数の貫通孔121aと、複数の切欠き121bと、が設けられる。図6に示すように、貫通孔121aの上端部は、後述するステータコア141よりも下側に位置する。貫通孔121aのその他の構成は、第1実施形態の貫通孔21aの構成と同様である。
図7に示すように、切欠き121bは、周壁121の上端部から下側に向かって切り欠かれた部分である。すなわち、切欠き121bは、周壁121を径方向に貫通し、上側に開口する。切欠き121bは、例えば、周方向に沿って等間隔に6つ設けられる。径方向に視た際の切欠き121bの形状は、例えば、軸方向に延びる矩形状である。
図8に示すように、ステータ140は、ステータコア141を有する。ステータコア141は、コアバック部41aと、ティース部41bと、コア突出部141cと、を有する。コア突出部141cは、コアバック部41aの外周面から径方向外側に突出する。コア突出部141cは、例えば、周方向に沿って6つ設けられる。
各コア突出部141cは、それぞれ切欠き121bに嵌め合わされる。コア突出部141cの径方向外側の面は、ハウジング120の外周面と同一面上に位置する。コア突出部141cの径方向外側の面は、ハウジング120の外部に露出する。本実施形態においては、複数の切欠き121bが周方向に沿って等間隔に配置されるため、モータ110の外周面においては、コア突出部141cの外周面と、ハウジング120の外周面とが、周方向に沿って互い違いに並ぶ。
図6に示すように、コア突出部141cの径方向外側の面は、排気流路87に面する。したがって、本実施形態によれば、排気流路87を流れる空気によって、ステータコア141を冷却することができる。
コア突出部141cの下端部は、切欠き121bの上側の縁と接触する。これにより、ステータコア141は、軸方向に位置決めされる。
静翼167は、静翼下部167aと、静翼上部167bと、を有する。静翼下部167aと静翼上部167bとは、例えば、互いに別部材である。静翼下部167aのその他の構成は、第1実施形態の静翼下部67aの構成と同様である。静翼上部167bのその他の構成は、第1実施形態の静翼上部67bの構成と同様である。
ベアリング保持部材160は、外周面に静翼上部167bが固定される点を除いて、第1実施形態のベアリング保持部材60と同様である。静翼上部167bは、ベアリング保持部材160の外側面に固定される。保持部材片と静翼上部167bとは、例えば、単一の部材である。本実施形態においては、ベアリング保持部材160は、静翼として静翼上部167bを有するディフューザとして機能する。
ベアリング保持部材160を構成する保持部材片の数は、静翼上部167bの数の約数である。すなわち、保持部材片の数は、静翼167の数の約数である。そのため、各保持部材片が有する静翼上部167bの数を、保持部材片ごとに同じにできる。これにより、ベアリング保持部材160に静翼上部167bが設けられる場合に、各保持部材片の形状を同じにできる。したがって、各保持部材片の製造を容易にできる。
一例として、静翼上部167bの数が15で、かつ、ベアリング保持部材160を構成する保持部材片の数が3である場合、1つの保持部材片に設けられる静翼上部167bの数は、5である。
本実施形態において流路部材161は、単一の部材である。流路部材161の内周面には、静翼下部167aが固定される。流路部材161と静翼下部167aとは、例えば、単一の部材である。流路部材161のその他の構成は、第1実施形態の流路部材61の構成と同様である。送風装置2のその他の構成は、第1実施形態の送風装置1の構成と同様である。
なお、本実施形態において切欠き121bの数は、特に限定されず、5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよい。また、本実施形態においては、切欠き121bの代わりに、周壁121を径方向に貫通する貫通孔が設けられてもよい。
また、例えば、静翼下部167aと静翼上部167bとから構成される静翼167全体が、ベアリング保持部材160を構成する保持部材片と単一の部材として構成されてもよい。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態の送風装置3を示す断面図である。送風装置3は、モータ210と、インペラ270と、インペラハウジング280と、モータハウジング260と、流路部材261と、複数の静翼267を有する。モータハウジング260は、第1実施形態におけるベアリング保持部材60に対応する部材である。ただし、上側ベアリング252bは、モータハウジング260以外の他の部材によって保持されてもよい。
モータ210は、上下に延びる中心軸Jに沿って配置されるシャフト231を有する。モータ210は、ロータ230と、ステータ240と、下側ベアリング252aと、上側ベアリング252bと、を有する。ロータ230は、ステータ240よりも径方向内側に配置され、シャフト231に接続される。シャフト231は、下側ベアリング252aと上側ベアリング252bとを介して、ステータ240に対して中心軸J周りに回転可能に支持される。
インペラ270は、シャフト231に接続され、シャフト231と一体となって回転する。インペラハウジング280は、インペラ270の上側または径方向外側に配置される。送風装置3においては、インペラハウジング280は、インペラの270の上側と径方向外側を囲み、中心に軸方向に貫通する吸気口280aを有する。
モータハウジング260は、モータ210の径方向外側に配置される。モータハウジング260は、下側に開口する略有蓋円筒状の部材である。流路部材261は、モータハウジング260よりも径方向外側に隙間を介して配置される。すなわち、モータハウジング260の径方向外面と、流路部材261の径方向内面は、径方向に隙間を介して配置される。これにより、モータハウジング260と流路部材261との間に構成される隙間は流路になる。
複数の静翼267は、モータハウジング260と流路部材261との隙間において、周方向に配置される。複数の静翼267は、インペラ270の径方向外端よりも径方向外側に位置する。また、複数の静翼267の軸方向上端は、インペラ270の軸方向下端よりも軸方向下側に位置する。複数の静翼267のうち少なくとも一つは、分割された複数の部位によって構成される。すなわち、静翼267の少なくとも一つは、モータハウジング260又は流路部材261の一方側に形成される第1静翼部268と、モータハウジング260又は流路部材261の他方側に形成される第2静翼部269と、を有する。本実施形態においては、モータハウジング260の外面が第1静翼部268を有し、流路部材261の内面が第2静翼部269を有する。
第1静翼部268と第2静翼部269とは、径方向または軸方向に連結されている。これにより、第1静翼部268と第2静翼部269とを強固に固定することができる。また、モータハウジング260に形成される第1静翼部268と、流路部材261に形成される第2静翼部269とを固定することによって、モータハウジング260の径方向外面と流路部材261の径方向内面との同軸度を向上することができる。よって、周方向において、流路の径方向幅をより均一にすることができるため、送風装置3の送風効率が向上する。
図10は、第3実施形態のモータハウジング260の斜視図であり、図11は、第3実施形態の流路部材261の下面図である。図9から図11を参照して、第1静翼部268および第2静翼部269は、それぞれ、第1連結部268Aおよび第2連結部269Aを有する。第1連結部268Aは、第1静翼部268に形成され、第2静翼部269の一部と接触する部位である。第2連結部269Aは、第2静翼部269に形成され、第1静翼部の一部と接触する部位である。第1連結部268Aの少なくとも一部と、第2連結部269Aの少なくとも一部とは、軸方向に当接する。これにより、第1静翼部268と第2静翼部269とが連結される際に、第1静翼部268と第2静翼部269との軸方向の位置決めができる。
また、第1連結部268Aの少なくとも一部と、第2連結部269Aの少なくとも一部とは、周方向に当接する。これにより、第1静翼部268と第2静翼部269とが連結される際に、第1静翼部268と第2静翼部269との周方向の位置決めができる。すなわち、第1連結部268Aと第2連結部269Aとは、軸方向と周方向のそれぞれに当接しており、軸方向と周方向の位置決めがされている。軸方向および周方向の位置決めによって、第1静翼部268と第2静翼部269とがお互いに位置がずれることなく固定することができる。
第1連結部268Aは、軸方向または径方向に延びる凸部268Bを有し、第2連結部269Aは、軸方向または径方向に窪む凹部269Bを有する。本実施形態においては、凸部268Bは、第1静翼部268の下部において、軸方向下側に向く面から軸方向下側に延びる。第1静翼部268の下部において軸方向下側に向かう面と、凸部268Bとによって第1連結部268Aが構成される。また、凹部269Bは、第2静翼部269において、径方向内側から外側に向かって窪む。第2静翼部269の上面と、凹部269Bとによって第2連結部269Aが構成される。
凸部268Bの少なくとも一部の周方向幅W1は、静翼267の周方向幅W2よりも狭い。送風装置3を組み立てる際には、第1静翼部268を有するモータハウジング260を軸方向下側に向かって動かす。そして、凸部268Bは、凹部269Bに挿入される。これにより、第1静翼部268と第2静翼部269とは、軸方向および周方向に同時に位置が規制され、簡単な構成と組立工程によって第1静翼部268と第2静翼部269とを強固に固定でき、量産性も向上する。
本実施形態においては、第1静翼部268は、第2静翼部269よりも軸方向上側に位置する。第1静翼部268は、インペラの回転方向R後方側に向く第1側面268Cを有する。また、第2静翼部269は、インペラの回転方向R後方側に向く第2側面269Cを有する。第1側面268Cと第2側面269Cとは、滑らかに接続される。すなわち、第1静翼部268と第2静翼部269とが連結された際に、第1側面268Cと第2側面269Cとによって、静翼267におけるインペラの回転方向R後方側に向く側面が構成される。これにより、流路を流れる空気が第1側面268Cと第2側面269Cとに沿って滑らかに軸方向下側に向かって誘導されるため、送風装置3の送風効率が向上する。なお、静翼267におけるインペラの回転方向R前方側に向く面も、第1静翼部268のインペラの回転方向R前方側に向く面と第2静翼部269のインペラの回転方向R前方側に向く面とによって構成される。これにより、送風装置3の送風効率がさらに向上する。
図10に記載されている通り、第1側面268Cの上部は、軸方向上側から下側に向かって回転方向R前方側に湾曲している。より詳細に述べると、第1側面268Cの上部は、インペラの回転方向R前方側かつ軸方向上側に凸となる滑らかな曲面である。これにより、インペラ270から径方向外側に排出された空気は、インペラの回転方向R前方側に向かって周方向に旋回する成分を有したまま、第1側面268C上部の曲面に沿って滑らかに軸方向下側に向かって誘導され、軸方向下側へ向かって流れる。よって、送風装置3の送風効率が向上する。
図9を参照して、静翼267が配置される軸方向領域Aの隙間において、軸方向領域Aの上端の径方向隙間d1は、軸方向領域Aの下端の径方向隙間d2よりも広い。つまり、静翼267が配置される軸方向領域Aにおいて、上端における流路の径方向隙間は、下端における流路の径方向隙間よりも広い。これにより、静翼267が配置される領域で流路の断面積が狭くなるため、流路内を流れる空気の静圧が高くなり、軸方向領域Aにおいて乱流が発生することを低減できる。よって流路内を流れる空気の流れが滑らかになり、送風装置3の送風効率が向上する。
また、軸方向領域Aの下端の径方向隙間d2は、軸方向領域Aよりも軸方向下方におけるモータハウジング260の外面と流路部材261の内面との径方向隙間d3よりも狭い。すなわち、軸方向領域Aよりも軸方向下方における流路の径方向隙間d3は、軸方向領域Aの下部における流路の径方向隙間よりも広い。これにより、軸方向領域Aにおいて静圧が高められた空気は、軸方向領域Aよりも軸方向下方において流路の断面積が広がるのに伴って徐々に流路内の抵抗が低くなるため、軸方向下側に向かって滑らかに流れる。よって、送風装置3の送風効率が向上する。
図11を参照して、第1静翼部268と第2静翼部269とを有する静翼267は、周方向において不等配に複数配置される。すなわち、図11において、複数の第2静翼部269における周方向間隙は、少なくとも一箇所で他の周方向間隙と異なる。同様にして複数の第1静翼部268における周方向間隙は、複数の第2静翼部269と同様である。これにより、モータハウジング260と流路部材261とは、周方向に位置決めされる。
第3実施形態においては、第1静翼部268は、第2静翼部269よりも上側に配置される。しかし、第1静翼部268は第2静翼部269よりも下側に配置されても良い。また、第1静翼部268はモータハウジング260ではなく、流路部材261に形成されてもよい。また、凸部268Bは第2静翼部269に形成されてもよく、凹部269Bは、第1静翼部268に形成されてもよい。
また、第3実施形態においては、第1連結部268Aや第2連結部269Aは、それぞれ、軸方向に略直交する平面と、当該平面から軸方向に突出する凸部268B、あるいは軸方向に窪む凹部269Bとによって構成されているが、第1連結部268Aや第2連結部269Aは、他の形状であってもよい。例えば、第1連結部268Aの下面は、軸方向に対して傾斜する斜面であってもよい。
さらに、他の構造として、軸方向上側から静翼267を見た際に、第2連結部269Aの上端部が軸方向上側に露出してもよい。すなわち、第3実施形態においては、第2連結部269Aの上端部は、第1連結部268Aと軸方向に当接しているため、軸方向上側から静翼267を見た際に第2連結部269Aは軸方向上側に露出していないが、軸方向上側に露出してもよい。また、軸方向下側から見た際に、第1連結部268Aの下端部が、軸方向下側に露出してもよい。
<第4実施形態>
図12は、第4実施形態の静翼367を示す側面図である。便宜上、径方向外側に配置される流路部材は省略されている。静翼367は、周方向に複数配置される。複数の静翼367のうち少なくとも一つは、分割された複数の部位によって構成される。すなわち、静翼367の少なくとも一つは、モータハウジング360又は流路部材の一方側に形成される第1静翼部368と、モータハウジング360又は流路部材の他方側に形成される第2静翼部369と、を有する。
第1静翼部368および第2静翼部369は、それぞれ、第1連結部368Aおよび第2連結部369Aを有する。第1連結部368Aおよび第2連結部369Aは、それぞれ、軸方向に延びる第1段差部368Eと第2段差部369Eとを有する。第1段差部368Eおよび第2段差部369Eの、軸方向に向く面、または周方向に向く面のいずれか一方の面が当接している。第4実施形態においては、第1段差部368Eの軸方向に向く面、すなわち下面は、第2段差部369Eの軸方向に向く面、すなわち上面と当接している。さらに、第1段差部368Eの周方向に向く面、すなわち側面は、第2段差部369Eの周方向に向く面、すなわち側面と当接している。これにより、第1静翼部368と第2静翼部369とを、軸方向と周方向の両方において位置決めできる。また、第3実施形態の構成に比べて、第1連結部368Aと第2連結部369Aの構造を簡略化できるため、安価かつ簡易な作業で送風装置を組み立てられる。なお、第1段差部368Aと第2段差部369Aとは、それぞれの軸方向に向く面または周方向に向く面のいずれか一方の面が当接していればよく、両方の面が当接していなくてもよい。
第1静翼部368は、インペラの回転方向R後方側に向く第1側面368Cを有し、第2静翼部369は、インペラの回転方向R後方側に向く第2側面369Cを有する。第1側面の下端部368Dは、周方向において、第2側面の上端部369Dよりもインペラの回転方向R後方側に位置する。これにより、第1側面の下端部368Dが、周方向において、第2側面の上端部369Dよりもインペラの回転方向R前方側に位置する場合に比べて、第1側面付近を流れる空気が受ける抵抗が低減される。また、組立工程において、第2側面の上端部369Dの位置が僅かにインペラの回転方向R後方側にずれた場合においても、第2側面の上端部369Dが、第1側面368Cよりもインペラの回転方向R後方側に出ることが抑制される。なお、インペラの回転方向Rにおいて、第1側面の下端部368Dと第2側面の上端部369Dとは、同じ位置に配置されるとより送風効率が向上するため、望ましい配置となる。
<第5実施形態>
図13は、第5実施形態の静翼467を示す側面図である。便宜上、図13においては、静翼467よりも径方向外側に配置される流路部材を省略している。第5実施形態の送風装置は、静翼467を除いて、第3実施形態の構成と同様である。
静翼467は、モータハウジング又は流路部材の一方側に形成され、軸方向下端部に軸方向上方に窪む凹部468Fを有する。また、モータハウジング又は流路部材の他方側には連結部469Fが形成される。本実施形態においては、静翼467は、流路部材と一体に形成され、連結部469Fは、モータハウジングと一体に形成される。連結部469Fは、凹部468Fの少なくとも一部と係合されている。これにより、安価かつ量産性が高い構成によって、静翼467と連結部469Fとを強固に固定できる。
第5実施形態の静翼467においては、連結部469Fが静翼467の側面を構成しない点において、第3実施形態の静翼267や第4実施形態の静翼367と異なる。すなわち、静翼467においては、静翼467の側面は、モータハウジング又は流路部材の一方側と一体に形成される静翼467のみによって構成される。また、連結部469Fは、静翼467の下面の一部を構成し、その他の面には露出しない。また、本実施形態においては、静翼467は連結部469Fよりも上側に配置されるが、静翼は、連結部よりも下側に配置され、静翼の上面において、下側に窪む凹部を有してもよい。
<第6実施形態>
図14は、第6実施形態の静翼567を示す側面図である。便宜上、図14においては、静翼567よりも径方向外側に配置される流路部材を省略している。第6実施形態の送風装置は、静翼567を除いて、第3実施形態の構成と同様である。
静翼567は、モータハウジング又は流路部材の一方側に形成され、インペラの回転方向R前方側に向く面に、インペラの回転方向R後方側に窪む凹部568Fを有する。モータハウジング又は流路部材の他方側には連結部569Fが形成される。連結部569Fは、凹部568Fの少なくとも一部と係合されている。本実施形態においては、静翼567は、モータハウジングと一体に形成され、連結部569Fは、流路部材と一体に形成される。これにより、安価かつ量産性が高い構成によって、静翼567と連結部569Fとを強固に固定できる。
静翼567においては、第3実施形態の静翼267や第4実施形態の静翼367と異なり、連結部569Fは、静翼567の側面を構成しない。また、連結部569Fは、静翼567におけるインペラの回転方向R前方側の面の一部を構成し、その他の面には露出しない。なお、凹部568Fは、インペラの回転方向R後方側の面に構成され、連結部569Fと係合されても良い。
図15に示す掃除機100は、本願発明に係る送風装置を備える。これにより、掃除機に搭載される送風装置において、第1静翼部と第2静翼部とを強固に固定することができる。
なお、上記の第1実施形態から第6実施形態の送風装置は、いかなる機器に用いられてもよい。上記の第1実施形態から第6実施形態の送風装置は、例えば、掃除機、ドライヤーに用いることができる。
また、上記の第1実施形態から第6実施形態で説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
1,2,3…送風装置、10,110,210…モータ、20,120…ハウジング、30,230…ロータ、31,231…シャフト、40,140,240…ステータ、52a,252a…下側ベアリング(ベアリング)、52b,252b…上側ベアリング(ベアリング)、53b…弾性部材、60,160,260,360…ベアリング保持部材(モータハウジング)、60a…保持部材片、61,161,261…流路部材、62a…第1凸部、62b…第2凸部、62c…保持部材本体部、62d…保持筒部、63…外側突出部、64…内側突出部、67,167,267,367,467,567…静翼、268,368…第1静翼部、268A,368A…第1連結部、268B…凸部、268C,368C…第1側面、368D…第1側面の下端部、368E…第1段差部、468F,568F…凹部、269,369…第2静翼部、269A,369A…第2連結部、269B…凹部、269C,369C…第2側面、369D…第2側面の上端部、369E…第2段差部、469F,569F…連結部、70,270…インペラ、71…ベース部材、80,280…インペラハウジング、80a,280a…吸気口、100…掃除機、167a…静翼下部(静翼)、167b…静翼上部(静翼)、A…軸方向領域、d1,d2,d3…径方向隙間、J…中心軸、R…インペラの回転方向、W1,W2…周方向幅

Claims (14)

  1. 上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトを有するモータと、
    前記シャフトに接続され、前記シャフトと一体となって回転するインペラと、
    前記インペラの上側または径方向外側に配置されるインペラハウジングと、
    前記モータの径方向外側に配置されるモータハウジングと、
    前記モータハウジングよりも径方向外側に隙間を介して配置される流路部材と、
    前記モータハウジングと前記流路部材との前記隙間において、周方向に配置される複数の静翼と、
    を有し、
    前記静翼の少なくとも一つは、
    前記モータハウジング又は前記流路部材の一方側に形成される第1静翼部と、
    前記モータハウジング又は前記流路部材の他方側に形成される第2静翼部と、
    を有し、
    前記第1静翼部と前記第2静翼部とは、径方向または軸方向に連結されている、送風装置。
  2. 前記第1静翼部および前記第2静翼部は、それぞれ、第1連結部および第2連結部を有し、
    前記第1連結部の少なくとも一部と、前記第2連結部の少なくとも一部とは、軸方向に当接する、請求項1に記載の送風装置。
  3. 前記第1静翼部および前記第2静翼部は、それぞれ、第1連結部および第2連結部を有し、
    前記第1連結部の少なくとも一部と、前記第2連結部の少なくとも一部とは、周方向に当接する、請求項1に記載の送風装置。
  4. 前記第1連結部は、軸方向または径方向に延びる凸部を有し、
    前記第2連結部は、軸方向または径方向に窪む凹部を有し、
    前記凸部の少なくとも一部の周方向幅は、前記静翼の周方向幅よりも狭く、
    前記凸部は、前記凹部に挿入されている、請求項2または3のいずれか1項に記載の送風装置。
  5. 前記第1連結部および前記第2連結部は、それぞれ、軸方向に延びる第1段差部と第2段差部とを有し、
    前記第1段差部および前記第2段差部の、軸方向に向く面、または周方向に向く面のいずれか一方の面が当接している、請求項2または3のいずれか1項に記載の送風装置。
  6. 前記第1静翼部は、前記第2静翼部よりも軸方向上側に位置し、
    前記第1静翼部は、前記インペラの回転方向後方側に向く第1側面を有し、
    前記第2静翼部は、前記インペラの回転方向後方側に向く第2側面を有し、
    前記第1側面と前記第2側面とは、滑らかに接続される、請求項1から5のいずれか1項に記載の送風装置。
  7. 前記第1側面の下端部は、周方向において、第2側面の上端部よりもインペラの回転方向後方側に位置する、請求項1から5のいずれか1項に記載の送風装置。
  8. 前記第1静翼部と前記第2静翼部とを有する前記静翼は、周方向において不等配に複数配置される、請求項1から7のいずれか1項に記載の送風装置。
  9. 前記第1側面の上部は、軸方向上側から下側に向かって回転方向前方側に湾曲している、請求項6または7のいずれか1項に記載の送風装置。
  10. 前記静翼が配置される軸方向領域の前記隙間において、
    前記軸方向領域の上端の径方向隙間は、前記軸方向領域の下端の径方向隙間よりも広い、請求項1から9のいずれか一項に記載の送風装置。
  11. 前記軸方向領域の下端の径方向隙間は、
    前記軸方向領域よりも軸方向下方における前記モータハウジングの外面と前記流路部材の内面との径方向隙間よりも狭い、請求項10に記載の送風装置。
  12. 上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトを有するモータと、
    前記シャフトに接続され、前記シャフトと一体となって回転するインペラと、
    前記インペラの上側または径方向外側に配置されるインペラハウジングと、
    前記モータの径方向外側に配置されるモータハウジングと、
    前記モータハウジングよりも径方向外側に隙間を介して配置される流路部材と、
    前記モータハウジングと前記流路部材との前記隙間において、周方向に配置される複数の静翼と、
    を有し、
    前記静翼は、前記モータハウジング又は前記流路部材の一方側に形成され、軸方向下端部に軸方向上方に窪む凹部を有し、
    前記モータハウジング又は前記流路部材の他方側には連結部が形成され、
    前記連結部は、前記凹部の少なくとも一部と係合されている、送風装置。
  13. 上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトを有するモータと、
    前記シャフトに接続され、前記シャフトと一体となって回転するインペラと、
    前記インペラの上側または径方向外側に配置されるインペラハウジングと、
    前記モータの径方向外側に配置されるモータハウジングと、
    前記モータハウジングよりも径方向外側に隙間を介して配置される流路部材と、
    前記モータハウジングと前記流路部材との前記隙間において、周方向に配置される複数の静翼と、
    を有し、
    前記静翼は、前記モータハウジング又は前記流路部材の一方側に形成され、前記インペラの回転方向前方側に向く面に、周方向に窪む凹部を有し、
    前記モータハウジング又は前記流路部材の他方側には連結部が形成され、
    前記連結部は、前記凹部の少なくとも一部と係合されている、送風装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の送風装置を有する、掃除機。
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