JPWO2016167041A1 - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2016167041A1
JPWO2016167041A1 JP2017512225A JP2017512225A JPWO2016167041A1 JP WO2016167041 A1 JPWO2016167041 A1 JP WO2016167041A1 JP 2017512225 A JP2017512225 A JP 2017512225A JP 2017512225 A JP2017512225 A JP 2017512225A JP WO2016167041 A1 JPWO2016167041 A1 JP WO2016167041A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
value
motor
converter
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017512225A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6511514B2 (ja
Inventor
壮寛 小林
壮寛 小林
勇司 松本
勇司 松本
山本 学
学 山本
洋平 久保田
洋平 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Carrier Corp
Original Assignee
Toshiba Carrier Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Carrier Corp filed Critical Toshiba Carrier Corp
Publication of JPWO2016167041A1 publication Critical patent/JPWO2016167041A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6511514B2 publication Critical patent/JP6511514B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/12Arrangements for reducing harmonics from ac input or output
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/02Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal
    • H02M7/04Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/12Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P29/00Arrangements for regulating or controlling electric motors, appropriate for both AC and DC motors
    • H02P29/50Reduction of harmonics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Rectifiers (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

電力変換効率の低下を極力生じさせないで受電設備等の状況に応じて高調波の発生を制御できるモータ駆動装置を提供する。交流電源の電圧を全波整流して直流変換する、またはスイッチングにより昇圧して直流変換するコンバータと、コンバータの出力電圧を交流電圧に変換してモータに供給するインバータと、第1モードと第2モードを設定可能なモード切替手段と、第1モード設定時は、常にコンバータに昇圧を行わせ、第2モード設定時は、発生する高調波電流が制限値に達しないうちはコンバータを全波整流で直流変換を行わせ、高調波電流が制限値に達した場合、コンバータに昇圧を行わせる制御手段とを備える。

Description

本発明は、交流電源の電圧を直流電圧に変換し、その直流電圧を所定周波数の交流電圧に変換し、その交流電圧をモータの駆動電力として出力するモータ駆動装置に関する。
交流電源の電圧をコンバータで直流電圧に変換し、その直流電圧をインバータで所定周波数の交流電圧に変換し、その交流電圧をモータの駆動電力として出力するモータ駆動装置が知られている。
このモータ駆動装置は、受電設備(キュービクルともいう)に接続される。受電設備は、商用三相交流電源の電圧をモータ駆動装置などの機器の運転に見合う電圧に変換する。また、受電設備には、商用三相交流電源への高調波電流の流出量を制限するための規制値が設定される。この規制値の大きさは、受電設備の受電容量に対応する。
この高調波電流の規制に伴い、高調波電流を抑制するための例えば高調波抑制装置(多パルス整流器等)がモータ駆動装置に搭載される。あるいは、モータ駆動装置のコンバータとして昇圧型のPWMコンバータ(PMW : Pulse Width Modulation)が採用され、そのPWMコンバータのスイッチング制御によって高調波電流の発生量が抑制される。
特開2004−263887号公報
しかしながら、高調波抑制装置は高額である。
また、PWMコンバータはスイッチングによる電力損失が大きいため、PWMコンバータを採用した場合には電力変換効率の低下を招くという問題がある。また、受電設備の容量や同じ受電設備に接続されている各種負荷によって規制値が異なる。モータ駆動装置が容量の小さな受電設備に接続された場合や、同じ受電設備に接続された負荷の容量が大きい高調波を制御できないインバータ装置を備えた他の機器がある場合には、モータ駆動装置から発生する高調波をできるだけ低減することが望まれる。
本実施形態の目的は、コストの上昇や電力変換効率の低下を極力生じさせないで受電設備等の状況に応じて高調波の発生を制御できるモータ駆動装置を提供することである。
本実施形態に係るモータ駆動装置は、交流電源の電圧を全波整流して直流変換する、またはスイッチングにより昇圧して直流変換するコンバータと、前記コンバータの出力電圧を交流電圧に変換し、その交流電圧をモータに供給するインバータと、前記コンバータから流出する高調波電流を検出する高調波電流検出手段と、第1モードと第2モードを設定可能なモード切替手段と、前記モード切替手段に第1モードが設定された場合、前記インバータによるモータの運転中は、常に前記コンバータに昇圧を行わせ、前記モード切替手段に第2モードが設定された場合、前記高調波電流検出手段の検出する高調波電流が制限値に達しないうちは前記コンバータのスイッチングを停止して全波整流で直流変換を行わせ、前記高調波電流検出手段の検出する高調波電流が前記制限値に達した場合に、前記コンバータに昇圧を行わせる制御手段と、を備えている。
また、本実施形態に係るモータ駆動装置の前記制御手段は、前記コンバータが昇圧する電圧値を設定するために、交流電源の電圧値を検出する電源電圧検出手段を備えている。
さらに、本実施形態に係るモータ駆動装置は、交流電源の電圧を全波整流直流変換する、またはスイッチングにより昇圧して直流変換するコンバータと、前記コンバータの出力電圧を交流電圧に変換し、その交流電圧をモータに供給するインバータと、交流電源の電圧値を検出する電源電圧検出手段と、この電源電圧検出手段の検出電圧に応じて前記インバータによるモータの運転中に前記コンバータが昇圧する電圧値を設定する制御手段と、を備えている。
また、本実施形態に係るモータ駆動装置の前記コンバータが昇圧する電圧値は、交流電源電圧の実効値の√2倍近傍の値である。
さらに、本実施形態に係るモータ駆動装置の前記コンバータが昇圧する電圧値は、交流電源電圧の実効値の√2倍の98%〜102%の範囲である。
さらにまた、本実施形態に係るモータ駆動装置の前記コンバータは、パルス幅変調された所定周期のPWM信号により断続的にオンするスイッチング素子を有するPWMコンバータである。
また、本実施形態に係るモータ駆動装置の前記交流電源は、商用三相交流電源である。
本発明によれば、コストの上昇や電力変換効率の低下を極力生じさせないで受電設備等の状況に応じて高調波の発生を制御できるモータ駆動装置を提供できる。
一実施形態の構成を示すブロック図。 一実施形態における電源電圧とコンバータの出力電圧ならびに高調波電流との関係を示す図(グラフ)。 一実施形態における負荷とコンバータの出力電圧ならびに高調波電流との関係を示す図(グラフ)。 一実施形態に係る全波整流時(PWMコンバータが停止時)のモータの負荷と高調波電流との関係を示す図。 一実施形態に係るモータの回転数と同実施形態における弱め界磁制御の進み角との関係を示す図。 一実施形態に係る第2モード設定時のモータ回転数とコンバータの出力電圧との関係(動作例)を示す図。 一実施形態の変形例における特徴部分を示すブロック図。 一実施形態に係る第1モード設定時のモータ回転数とコンバータの出力電圧との関係(動作例)を示す図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、三相交流電源1に受電設備2が接続され、その受電設備2に本実施形態のモータ駆動装置3が接続されている。そして、モータ駆動装置3の出力端には、直流モータたとえばブラシレスDCモータ(モータ)5が接続されている。受電設備2には、三相交流電源1側への高調波電流の流出量を制限するための規制値が設定されている。この規制値の大きさは、受電設備2の受電容量に比例し、受電容量が大きければ大きくなる。ブラシレスDCモータ5は、設備機器たとえばヒートポンプ式熱源機の圧縮機を駆動するものである。ブラシレスDCモータ5は、複数の相巻線Lu,Lv,Lwを有するステータ(電機子)5a、および複数たとえば4極の永久磁石が埋設されたロータ(回転子)5bを含む。ロータ5bは、相巻線Lu,Lv,Lwに電流が流れることにより生じる磁界とステータ5aの各永久磁石が作る磁界との相互作用により、回転する。
モータ駆動装置3は、PWMコンバータ(コンバータ)10、平滑コンデンサ30、インバータ40、およびコントローラ(MCU : Micro Control Unit)70を含む。インバータ40の出力端に、ブラシレスDCモータ5の相巻線Lu,Lv,Lwが接続されている。
PWMコンバータ10は、リアクタ11,12,13、これらリアクタ11,12,13(および受電設備2)を介して三相交流電源1に接続されるダイオード21a〜26aのブリッジ回路、およびこれらダイオード21a〜26aに並列接続されたスイッチング素子たとえばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)21〜26を含む。PWMコンバータ10は、三相交流電源1の電圧を、三相正弦波変調方式を用いたIGBT21〜26のスイッチング(断続的なオン)により昇圧および直流電圧に変換する。後述するコンバータ制御部72が、電源電流の位相に同期させてIGBT21〜26のオン、オフデューティを調整することで、昇圧電圧は可変される。また、PWMコンバータ10は、IGBT21〜26のスイッチング停止により、三相交流電源1の電圧をダイオード21a〜26aで全波整流する。PWMコンバータ10の出力電圧が平滑コンデンサ30に印加される。なお、ダイオード21a〜26aは、IGBT21〜26の回生用ダイオードである。
インバータ40は、IGBT41,42を直列接続し、そのIGBT41,42の相互接続点がブラシレスDCモータ5の相巻線Luに接続されるU相用直列回路、IGBT43,44を直列接続しそのIGBT43,44の相互接続点がブラシレスDCモータ5の相巻線Lvに接続されるV相用直列回路、およびIGBT45,46を直列接続しそのIGBT45,46の相互接続点がブラシレスDCモータ5の相巻線Lwに接続されるW相用直列回路を含む。インバータ40は、PWMコンバータ10の出力電圧(平滑コンデンサ30の電圧)Vcを各IGBTのスイッチングにより所定周波数の三相交流電圧に変換して各IGBTの相互接続点から出力する。なお、IGBT41〜46には、回生用ダイオード(フリー・ホイール・ダイオード)41a〜46aが逆並列接続されている。
インバータ40の出力端とブラシレスDCモータ5との間の通電路には、モータ電流(相巻線電流)検知用の電流センサ51,52,53が配置されている。受電設備2とリアクタ11,12,13との間の通電路に、入力電流検知用の電流センサ61,62,63が配設されている。これら電流センサ61、62、63の検知結果がコントローラ70に供給される。
ここでは、電流センサ61、62、63を各相に設けているが、三相中の二相にのみ電流センサを設け、この二相の電流値から残りの一相の電流値を計算で算出しても良い。同様にモータ電流検知用の電流センサ51,52,53についても、三相中の二相にのみ電流センサを設け、この二相の電流値から残りの一相の電流値を計算で算出しても良い。さらに電流センサ51,52,53の替わりに、直流ラインに1つのシャント抵抗を設け、インバータ40の通電タイミングとの組み合わせに基づきブラシレスDCモータ5の各相電流を検知しても良い。
コントローラ70は、上述のコンバータ10およびインバータ40の動作を制御する制御部として機能する。コントローラ70は、直流電圧検出部(直流電圧検出手段)71、コンバータ制御部(制御手段)72、インバータ制御部(インバータ制御手段)73、高調波電流検出部(高調波電流検出手段)75、制限値設定部(制限値設定手段)76、昇圧値設定部(昇圧値設定手段)77、電源電圧検出部(電源電圧検出手段)78、電源電流値記憶部(電源電流値記憶手段)79、および上限回転数記憶部(上限回転数記憶手段)89を含む。
またコントローラ70には、外部から運転制御指令として、モータ駆動装置3のオン/オフの指示及びオン中のブラシレスDCモータ5の回転数Nを指定するためのモータ回転数指令値(モータ5の目標回転数)Nsが入力されている。このモータ回転数指令値Nsは、コンバータ10を制御するコンバータ制御部72およびインバータ40を制御するインバータ制御部73に供給される。
なお、これらの指示・指令は、一般に上位側の制御器、例えば、空調機であれば、空調制御器からコントローラ70に送られてくる。
電源電圧検出部78には、受電設備2を介した三相交流電源1の三相電源ラインが入力されている。電源電圧検出部78は、三相交流電源1の電源電圧値(実効値)Vp(以下、電源電圧Vpという)を検出する。以下、説明では、「三相交流電源1」は、モータ駆動装置10へ供給される三相交流電源を意味し、本実施形態では、受電設備2を介した後の交流電源となる。この電源電圧Vpは、モータ駆動装置3にとっては、入力電圧を意味する。電源電圧検出部78で検出された電源電圧Vpは、昇圧値設定部77に入力され、後述する昇圧値設定部77におけるPWMコンバータ10の昇圧電圧の目標値の設定に用いられる。
PWMコンバータ10の出力に接続された直流電圧検出部71は、PWMコンバータ10の出力電圧値Vc(以下、出力電圧Vcという)を検出する。直流電圧検出部71で検出された出力電圧Vcは、コンバータ制御部72およびインバータ制御部73に供給される。インバータ制御部73ではブラシレスDCモータ5を駆動するためのセンサレス・ベクトル制御にこのデータが用いられる。
モード切替部(モード切替手段)88は、コンバータ制御部72に接続されている。モード切替部88は、2つの位置を手動で切替え可能なディップスイッチ等を含む。
使用者や設備業者は、モード切替部88のスイッチの位置を手動操作によって変更することで、常に高調波を低減する第1モードと必要時に高調波を低減する第2モードとを切り替えることができる。なお、モード切替部88を、手動操作するのではなく、外部からの通信によって第1モードと第2モードとの切り替えを可能に構成しても良い。
使用者や設備業者は、モータ駆動装置10の設置時等に、モータ駆動装置10が接続されている受電設備2及びこの受電設備2に接続されている他の負荷を確認し、できるだけ高調波電流の低減が必要な場合には、モード切替部88を、第1モードに設定する。一方、モータ駆動装置10から生じる高調波電流値のみを規制値の範囲内に収めるだけで良い場合には、使用者や設備業者は、モード切替部88を第2モードに設定する。なお、後述するようにモータ駆動装置10の効率は、第2モードの方が第1モードよりも高い。
コンバータ制御部72は、モード切替部88に第1モードが設定されると、モータ5の駆動中は、常に高調波電流を低減するようコンバータ10を昇圧動作させる。一方、コンバータ制御部72は、第2モードが設定されると、状況に応じてコンバータ10の昇圧動作をオン、オフ制御する。さらに、コンバータ制御部72は、コンバータ10の昇圧運転を行う場合には、電流センサ61、62、63の検知電流及び電圧検出部71の検出した出力電圧Vcを入力とし、出力電圧Vcが目標値となるようにPWMコンバータ10のIGBT21〜26のスイッチングを制御する。
高調波電流検出部75は、電流センサ61、62、63の検知電流変化をフーリエ級数展開して制御に必要な次数の高調波電流値を算出し、コンバータ制御部72に供給する。一般的に5次高調波電流が最も大きく、規制値に対する許容幅も少ないため、高調波電流検出手段75は、代表として5次高調波を算出する。高調波電流検出部75が検出する高調波電流が規制値を超え、PWMコンバータ10の昇圧動作が行われた直後に、コンバータ制御部72は、電源電流値記憶部79に対して電源電流値を記憶する指令を出す。電源電流値記憶部79は、その時の電源電流値Ip(以下、電流記憶値Ipという)を記憶し、保持する。
なお、この電源電流値記憶部79は、第2モードで運転中に昇圧動作が解除された場合または運転停止等でPWMコンバータ10のスイッチング動作が停止したところで、電源電流値の記憶を解除(リセット)する。高調波電流検出手段75及び電源電流値記憶部79は、モード切替部88において第2モードが設定された場合にのみ機能し、第1モードが設定された場合は、使用されない。
コンバータ制御部72は、インバータ制御部73からインバータ40がモータ5に供給する通電波形のオン,オフデューティ(デューティ)Dのデータやインバータ40で駆動されるブラシレスDCモータ5の回転数Nのデータ(推定データ含む)等のPWMコンバータ10の制御に必要な後述するデータを受け取っている。
インバータ制御部73は、電流センサ51,52,53の検知結果に基づいてブラシレスDCモータ5のロータ位置及び回転数N(回転速度ともいう)を推定し、その推定回転数Nが目標回転数Nsとなるようにインバータ40におけるIGBT41〜46のオン,オフデューティを制御するセンサレス・ベクトル制御を行う。すなわち、インバータ制御部73は、低速度運転域ではデューティDを小さくしてインバータ40の出力電圧を低下させ、中速度運転域から高速度運転域ではデューティDを大きくしてインバータ40の出力電圧を高める制御を行う。
インバータ制御部73は、デューティDが制御の上限、すなわちフルデューティに達した場合、さらにブラシレスDCモータ5の回転数Nを高めるために負の界磁成分電流−Idを注入する弱め界磁制御によりブラシレスDCモータ5のロータ位置に対する通電タイミングを速める(進み角θを増す)。これにより、ブラシレスDCモータ5における逆起電力に打ち勝つようにブラシレスDCモータ5に電流が流れ込み、ブラシレスDCモータ5の回転数Nが上昇する。
上述のとおり、高調波電流検出部75は、PWMコンバータ10から受電設備2(および商用三相交流電源1)側に流出する高調波電流Ihを電流センサ61、62、63の検知結果に基づいて検出する。なお、この電流センサ61、62、63の検知電流は、PWMコンバータのスイッチング制御にも用いられる。
制限値設定部76は、PWMコンバータ10から受電設備2(および商用三相交流電源1)側への高調波電流Ihの流出量を制限するための高調波電流の制限値Ihsを記憶し、その値をコンバータ制御部72に供給する。この制限値Ihsは、受電設備2に対し設定される規制値の範囲内で割り当てられるものである。制限値Ihsは、外部からの指令に応じて制限値設定部76に可変設定される。この外部からの指令は、通信を用いた入力であっても良いし、設置時に設備業者が手動で設定しても良い。この制限値設定部76もモード切替部88で第2モードが設定された場合にのみ機能し、第1モードが設定された場合は、使用されることはない。
昇圧値設定部77には、電源電圧検出部78で検出された三相交流電源1の電源電圧(実効値)Vpが入力される。昇圧値設定部77は、この電源電圧Vpに基づきPWMコンバータ10の昇圧の目標値である第1電圧値Vc1および第2電圧値Vc2(Vc1<Vc2)を算出して設定し、コンバータ制御部72に供給する。この昇圧の目標値である第1電圧値Vc1及び第2電圧値Vc2は、高調波を低減するとともにロスを低減するために望ましい電圧値となっている。
ここで、第1電圧値Vc1および第2電圧値Vc2の設定について説明する。三相正弦波変調方式を用いて昇圧動作するPWMコンバータ10から受電設備2(および三相交流電源1)側へ流出する高調波電流Ihの特性を、図2、図3に示す。図2では、比較のため、交流電源の電源電圧Vpとして190V及び200Vの2つの状態でインバータ40のモータ負荷Lを一定として、PWMコンバータ10の出力(昇圧)電圧Vcを変化させたものである。また、図3は、交流電源の電源電圧Vpを一定としてモータ負荷を変化させた場合の高調波電流Ihの変化を示している。
図2のグラフから分かるように、電源電圧Vpが200Vの場合には、高調波電流Ihは、PWMコンバータ10の出力電圧Vcの上昇に伴って減少し、出力電圧Vcが280V付近で最も低下した後、増加に転じる。その後、高調波電流Ihは、出力電圧Vcの上昇に伴って増加し、出力電圧Vcが294V付近で高調波電流Ihが一旦ピークとなり、さらに出力電圧Vcの上昇に伴って再び減少に転じる。以後、高調波電流Ihは、出力電圧Vcの上昇に伴い減少していく。そして、出力電圧Vcが307V付近で、高調波電流Ihは、最初に最も低下したところ、すなわち、出力電圧Vcが279V付近の時と同レベルまで低下する。なお、これ以上に出力電圧Vcを増加させるとその増加に伴って高調波電流Ihはさらに低下していく。
また、電源電圧Vpが190Vの場合には、高調波電流Ihは、PWMコンバータ10の出力電圧Vcの上昇に伴って減少し、出力電圧Vcが265V付近で最も低下した後、増加に転じる。その後、高調波電流Ihは、出力電圧Vcの上昇に伴って増加し、出力電圧Vcが279V付近で高調波電流Ihが一旦ピークとなり、さらに出力電圧Vcの上昇に伴って再び減少に転じる。以後、高調波電流Ihは、出力電圧Vcの上昇に伴い減少していく。そして、出力電圧Vcが292V付近で、高調波電流Ihは、最初に最も低下したところ、すなわち、出力電圧Vcが265V付近の時と同レベルまで低下する。なお、これ以上に出力電圧Vcを増加させるとその増加に伴って高調波電流Ihはさらに低下していく。
また、図3に示すようにモータ負荷の変化は、高調波電流Ihの大きさには影響するが、出力電圧Vcに対する高調波電流Ihの変化の傾向には影響しない。
これを電源電圧Vpとの関係から分析すると、高調波電流Ihは、出力電圧Vcが電源電圧Vp×√2付近、より厳密には、電源電圧Vp×√2×99%で最も低下し、一旦、電源電圧Vp×√2×104%付近に達したところで最大となり、その後、出力電圧Vcが電源電圧Vp×√2×109%程度となったところで電源電圧Vp×√2付近と同じ値まで低下することになる。なお、図2のグラフ中の( )書き内の数字は、理解しやすくするため、それぞれの部分における出力電圧Vcの電源電圧電源電圧Vp×√2に対する割合を%で示したものである。
一方、PWMコンバータ10の特性上、昇圧電圧を高くすればするほどIGBT21〜26のスイッチングロスにより効率が低下する。このような特性から、高調波電流Ihを制限値Ihs内の低い値に抑えつつ、ロスの少ない高効率な運転を行わせるために、第1電圧値Vc1としては、できるだけ低い昇圧電圧で高調波電流Ihを低減できる範囲となる電源電圧Vp×√2付近を選定する。具体的には、電源電圧Vp×√2×(98%〜102%)が選定される。一方、第2電圧値Vc2は、昇圧したにもかかわらず高調波電流Ihが多くなってしまうピークの電源電圧Vp×√2×104%付近を使用することなく、出力電圧Vcが第1電圧値Vc1=電源電圧Vp×√2と同程度に高調波電流Ihを低減できる値となる電源電圧Vp×√2×109%近傍に設定される。
このように電源電圧検出部78で検出された電源電圧Vpに応じてPWMコンバータ10の昇圧の目標値である第1電圧値Vc1および第2電圧値Vc2(Vc1<Vc2)を設定することで、第1電圧値Vc1と第2電圧値Vc2の間に、PWMコンバータ10から流出する高調波電流Ihのピーク値が存在することになり、モータ駆動装置3は、このピーク値近傍の出力電圧Vcを使用しない昇圧を行うことができ、高調波電流Ihの低い運転が可能になる。
また、リアクタ11〜13のリアクタンス値は、モータ負荷L(消費電流/電力)が定格負荷もしくは定格負荷より大きい負荷領域でPWMコンバータ10が昇圧動作した場合に効率が最も良くなる値に選定されている。この結果、モータ負荷Lが中負荷の領域を超えて定格負荷もしくは定格負荷より大きい負荷領域では、高調波電流Ihが低下する。すなわち、高調波電流Ihは、PWMコンバータ10による昇圧動作に対し、モータ負荷Lが低負荷領域で最も小さく、次いで定格負荷もしくは定格負荷より大きい負荷領域で大きく、中負荷の領域で最も大きくなる。さらに、リアクタ11〜13のリアクタンス値は、PWMコンバータ10が無負荷時の全波整流での出力電圧値近傍となる電源電圧Vp×√2まで昇圧した場合、ブラシレスDCモータ5の全負荷領域にわたり高調波電流Ihが制限値Ihsを下回る値に設定されている。
以下、三相交流電源として200Vの商用三相電源を用いた場合を例にとって説明する。
ここでは、第1電圧値Vc1として、高調波電流Ihが小さく、かつ昇圧電圧の低い無負荷時の全波整流での電圧値近傍の280V(電源電圧Vp×√2×99%)が設定されている。上述のとおり、PWMコンバータ10の無負荷時の全波整流での出力電圧Vcの値近傍である第1電圧値Vc1まで昇圧すれば、ブラシレスDCモータ5の全負荷領域にわたり高調波電流Ihが制限値Ihsを下回る。このため、以後は、ブラシレスDCモータ5の回転数Nを上昇させるためのインバータ40の弱め界磁制御を必要とする場合を除き、PWMコンバータ10の昇圧電圧を変更する必要はない。
PWMコンバータ10から受電設備2(および商用三相交流電源1)側へ流出する高調波電流Ihは、図4に示すように、PWMコンバータ10をスイッチング停止させた、すなわち、全波整流状態では、ブラシレスDCモータ5の負荷Lに応じて変化する。負荷LがL0未満の低負荷(低速度)運転領域では、全波整流だけでも高調波電流Ihが制限値Ihsに達しない。よって、モータ負荷LがL0未満の低速度運転領域では、高調波電流Ihが制限値Ihsを超えない限りPWMコンバータ10をスイッチング停止により全波整流させるほうがPWMコンバータ10の電力損失が少なくなる。つまり、モータ駆動装置3の電力変換効率が向上する。
なお、モータ負荷LがL0を超えた後、さらにモータ負荷Lが増加していくと、高調波電流Ihは一旦上昇後に徐々に低下してくる傾向にある。これは、モータ側での消費電力が増加し、電流の基本波が増加していくためと考えられる。
続いて、ブラシレスDCモータ5の回転数Nと弱め界磁制御の進み角θとの関係を図5に示す。図中の実線は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第1電圧値Vc1の状態にある場合を示している。モータ5の回転数Nの増加に対処するべくインバータ40の出力電圧を高めるためのオン,オフデューティの増大が頭打ちになる(回転数N1)と、モータ回転数指令値Nsに到達させるために、インバータ制御部73ではモータ5の回転数Nを高めるための弱め界磁制御の実行が必要になる。ただし、弱め界磁制御の制御量である進み角θが過大な上限値θs以上(モータ5の回転数NがN2以上)になると、インバータ制御部73のセンサレス・ベクトル制御が不安定となり、モータ駆動装置3がそのときの回転数Nに見合う電力を出力できなくなってブラシレスDCモータ5が失速(脱調)する可能性が生じる。
この対策として、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2である電源電圧Vp×√2×109%及びそれ以上に上昇させることにより、同じ進み角θであっても、ブラシレスDCモータ5を失速させることなくブラシレスDCモータ5の回転数Nを上昇させることができる。図5中の一点鎖線は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2(=電源電圧Vp×√2×109%)に上昇させた場合のブラシレスDCモータ5回転数Nに対する進み角θの変化を示している。弱め界磁制御は、出力電圧Vcが第1電圧値Vc1の状態では回転数N1から進み角θが増加し、回転数N2において、進み角θの上限値θsに達するが、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2に増加させると、右方向にシフトし、回転数N3(>N1)おいて進み角θが入り始め、回転数N4(>N3)において進み角θの上限値θsに達する。
以上のとおり、モータ駆動装置3は、PWMコンバータ10の昇圧電圧を高めることで、ブラシレスDCモータ5の回転数範囲を拡大することが可能であり、ひいては、ブラシレスDCモータ5が搭載されるヒートポンプ式熱源機の最大能力を上げることができ、ヒートポンプ式熱源機の能力範囲の拡大に寄与することができる。
進み角θが入り始める、すなわち弱め界磁制御が始まる回転数N1,N3は、PWMコンバータ10の出力電圧VcとブラシレスDCモータ5の逆起電圧e(誘起電圧)で決まる。逆起電圧eは、モータ5の巻線直径、巻数及びブラシレスDCモータ5の磁石の磁束に基づき計算されるモータ定数である誘起電圧係数Keにその時のブラシレスDCモータ5の回転数Nを掛ける(e=Ke×N)ことで算出可能である。少なくとも、PWMコンバータ10の出力電圧Vcがこの逆起電圧eよりも高くなければモータ巻線に電流は流せない。このことから、モータ定数を事前に測定・計算しておけば、出力電圧Vcに対応した進み角θの入り始めの回転数N1やN3は、ブラシレスDCモータ5の仕様に基づき予め決定できる。後述するように本実施形態においては、PWMコンバータ10を制御するために回転数N1及びN3がコンバータ制御部72内の上限回転数記憶部89に予め記憶されている。
本実施形態においては、コンバータ制御部72は、ブラシレスDCモータ5に対して高い回転数Nが要求された場合、すなわち運転制御指令中のモータ回転数指令値Nsが高い場合には、まず、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1では進み角θを入れない状態でブラシレスDCモータ5の回転数Nがそれ以上、上げられなくなったところ、すなわち、モータ回転数NがN1となったところで、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2に増加させる。それでもブラシレスDCモータ5の回転数Nが、モータ回転数指令値Nsに到達できない場合、すなわち、モータ回転数指令値Nsが回転数N3を超える場合には、コンバータ制御部72は、進み角θを増加させる。
さらに、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2の状態で、進み角θが上限値θsに達してもブラシレスDCモータ5の回転数Nがモータ回転数指令値Nsに到達できない場合には、進み角θを上限値θsに保った状態でPWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2からさらに上昇させてブラシレスDCモータ5の回転数Nをモータ回転数指令値Nsに到達させるようになっている。
なお、三相交流電源1として商用400V三相交流電源を用いた場合には、電源電圧検出部78により受電設備2を介して入力されるPWMコンバータ10への入力電圧、すなわち電源電圧Vpが400Vであることが検出され、第1電圧値Vc1は、電源電圧Vpの√2倍である566Vの近傍の値、例えば565Vに設定され。第2電圧値Vc2は、電源電圧Vpの√2倍の1.09倍以上の値、例えば617Vに設定される。
さらに三相交流電源1として、商用三相交流電源ではなく、自家発電設備を用いた場合でも、電源電圧検出部78により電源電圧Vp(実効値)が検出され、第1電圧値Vc1には、電源電圧Vp×√2倍近傍となる電源電圧Vp×√2×(98%〜102%)の範囲にある値、第2電圧値Vc2には、電源電圧Vp×√2の109%以上の値が設定される。
日本国内においては商用三相交流電源の電源電圧Vpが変動することはほとんどない。また、機器が運転を始めると、その運転によってノイズ等が発生することから、電源電圧検出部78による電源電圧Vpの検出は、モータ駆動装置3の運転開始前、すなわち、PWMコンバータ10及びインバータ40が停止している状態で行うことが精度の点から望ましい。
なお、三相交流電源1が、電源の整備が不十分な地域の電源装置や容量の小さい自家発電装置等の場合には、同じ電源に接続されている他の負荷の運転の影響で電圧降下等の変動が生じる場合もある。このような電圧変動が発生する可能性がある場合には、常に電源電圧検出部78により電源電圧Vpを検出して、この値を基に第1電圧値Vc1と第2電圧値Vc2を設定するようにすれば、モータ駆動装置3は、電圧変更が生じても高調波電流Ihの増加を防ぐことができる。
運転中の電圧変更を考慮しなくて良ければ、インバータ40が動作する前、すなわちモータ5駆動前のコンバータ10の各スイッチング素子もオフしている(全波整流)状態においてコンバータ10の出力電圧Vcを直流電圧検出部71で検出し、この検出結果から電源電圧Vpを算出しても良い。この場合、全波整流時のコンバータ10の出力電圧Vcは、本来、電源電圧Vp×√2となるが、三相交流電源1とコンバータ10の間に介在するリアクタ11〜13等の回路素子が電圧低下を招くため、予め、この電圧低下分を補償するように計算式を設定しておくことが望ましい。全波整流時のコンバータ10の出力電圧Vcを用いて三相交流電源1の電源電圧Vpを検出するようにすれば、検出精度は若干低下するが、直流電圧検出部71を電源電圧検出部78と兼用することができ、三相交流電源1の三相電源ラインに接続して電圧を検出する電源電圧検出部78をなくすことでモータ駆動装置3のコストダウンが可能となる。
コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10のスイッチング動作のオン、オフ及び出力電圧Vcの制御を行う、例えばマイクロコントローラ(MCU)からなり、高調波電流Ihの抑制に関わる主要な機能として、第1比較部(第1比較手段)72a、第2比較部(第2比較手段)72b、第3比較部(第3比較手段)72c、第4比較部(第4比較手段)72d、第5比較部(第5比較手段)72eを含む。これら比較部72a〜72eの機能は、マイクロコントローラのプログラムもしくは論理回路によって達成される。なお、上述の高調波電流検出部75は高調波電流値の検出にフーリエ級数展開の高度な演算が必要となるため、論理回路で構成するよりも同じマイクロコントローラによるプログラム処理を用いるほうが回路構成を簡素化できる。また、後述するようにPWMコンバータ10のコンバータ制御部72とインバータ40のインバータ制御部73は、動作中にモータ回転数N等の種々のデータをやり取りする必要がある。このため、各々の制御部72、73のハード構成を別々にするよりも、各々の制御部の機能をプログラムした1つのマイクロコントローラ(MCU)で構成することが望ましい。
まず、できるだけモータ駆動装置3の高調波電流Ihの低減をする必要があるとしてモード切替部88で第1モードが設定された場合、コンバータ制御部72は、コントローラ70に入力される運転制御信号に基づくモータ駆動装置3の運転開始時にインバータ40の運転開始とほぼ同時にPWMコンバータ10のスイッチングを開始する。この際のPWMコンバータ10の出力目標電圧として第1電圧値Vc1が設定される。なお、運転制御信号は、モータ5を駆動するためのモータ駆動装置3に対する外部からの指令であり、モータ5の運転・停止及び運転中の回転数指示からなる。
一方、モータ駆動装置3の高効率運転を重視して高調波電流Ihの低減が必要となった場合にのみ高調波電流Ihを低減するようモード切替部88で第2モードが設定された場合、コンバータ制御部72は、モータ駆動装置3の運転開始には、PWMコンバータ10のスイッチングを行わない、すなわち全波整流とする。
以下、モータ駆動装置3の動作を、PWMコンバータ10の制御を主体に説明する。
<第2モード設定時>
最初にモード切替部88で制御内容が複雑な第2モードが設定された場合から説明する。モータ駆動装置3の停止中は、PWMコンバータ10のスイッチングは停止したままで、全波整流の状態にある。この状態において電源電圧検出部78により電源電圧Vp(実効値)が検出される。続いて、外部からの運転制御指令による運転開始(ON)後、第1比較部72aは、高調波電流検出部75の検出する高調波電流値(高調波電流Ih)と制限値設定部76内の制限値Ihsとを比較する。第1比較部72aの比較結果が“高調波電流Ih≦制限値Ihs”の場合には、PWMコンバータ10のスイッチングの停止を継続する。PWMコンバータ10のスイッチング動作を停止させて、昇圧しない全波整流での運転を行うことでPWMコンバータ10のスイッチングによるロスを低減できる。
回転数Nの上昇などによってある程度、モータ負荷Lが大きくなり、電流が上昇してくると、高調波電流Ihが増加しはじめる。
そして、第1比較部72aの比較結果が“高調波電流Ih>制限値Ihs”となった場合、続いて、第2比較部72bは、モータ回転数指令値Nsが予め上限回転数記憶部89に記憶されている回転数N1を超えているか否かを判定して、インバータ制御部73による弱め界磁制御の実施が必要な領域にあるか否か(進み角θ>0)を判定する。
図6においては、図5に合わせた進み角θと回転数Nを示している。コンバータ制御部72は、第2比較部72bの比較結果が“回転数N1≦モータ回転数指令値Ns”の場合に昇圧値設定部77内の第1電圧値Vc1を昇圧の目標値としてPWMコンバータ10をスイッチング動作させる一方、第2比較部72bの比較結果が“モータ回転数指令値Ns>回転数N1”となった時に昇圧値設定部77内の第2電圧値Vc2を昇圧の目標値としてPWMコンバータ10をスイッチング動作させる。現実的には、進み角θを入れる前にブラシレスDCモータ5の電流が増加し、高調波電流値(高調波電流Ih)が制限値Ihsを超えるため、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10がスイッチング動作していない状態から第2電圧値Vc2を昇圧の目標値としてPWMコンバータ10をスイッチング動作開始させることはない。
ここで、PWMコンバータ10が昇圧動作停止(全波整流)から第1電圧値Vc1を目標に昇圧を始めた後、モータ負荷Lが低下して全波整流のみによって高調波電流Ihが制限値Ihs以下で運転可能な場合には、モータ駆動装置3は、できるだけPWMコンバータ10の昇圧動作を停止させることが効率面から望ましい。このため、モータ駆動装置3は、第2モードでは、全波整流のみによって高調波電流Ihが制限値Ihs以下で運転可能であることを判断して、PWMコンバータ10の昇圧動作を停止させる必要がある。しかしながら、モータ駆動装置3は、一旦、PWMコンバータ10の昇圧動作を開始すると高調波電流Ihが大幅に低下するため、実測した高調波電流値を制限値Ihsと比較して昇圧のオン/オフを行うと頻繁にオン、オフを繰り返してしまい、運転切換えの際のロスが多くなるとともに、安定した運転ができなくなる。
これを防止するために制限値Ihsにヒステリシスを設けたとしてもPWMコンバータ10の昇圧動作によって高調波電流Ihが大幅に低下するため、極めて大きいヒステリシス(ディファレンシャル)を設けなければならず、結局、PWMコンバータ10の昇圧動作を停止できる範囲が狭くなり、効率的でない。
そこで、コンバータ制御部72は、第2モード中は、PWMコンバータ10の昇圧動作を停止する条件として、高調波電流Ih以外のモータ駆動装置の動作に関連する物理的パラメータを用いる。高調波電流Ih以外の物理的パラメータとしては、ブラシレスDCモータ5の負荷Lに関連するパラメータが好ましい。パラメータにはたとえば、三相交流電源1に流れる電流、ブラシレスDCモータ5の回転数N、モータ電流、モータ駆動装置3の直流部分の電流、モータ駆動装置3の消費電力、ブラシレスDCモータ5の消費電力等がある。また、ブラシレスDCモータ5の回転数指令値Nsは、モータ5の回転数Nと概ね一致するため、間接的にモータ5の負荷Lに関連するパラメータとなることから、コンバータ制御部72は、このブラシレスDCモータ5の回転数指令値NsをPWMコンバータ10の昇圧動作を停止する条件に用いても良い。
この実施形態においては、パラメータとして三相交流電源1の電流を用いた方法を説明する。ここで、三相交流電源1の電流値(実効値)を用いる場合には、若干の配慮が必要になる。PWMコンバータ10が昇圧動作停止中(全波整流)から昇圧動作に移行すると、スイッチングによって力率が大きく改善される。これに伴って、三相交流電源1の電流値が小さくなる。したがって、PWMコンバータ10が昇圧動作停止中の電流値とPWMコンバータ10が昇圧動作中の電流を比較してPWMコンバータ10を昇圧動作から停止(全波整流)に切り替えようとすると、力率変化による電流値変化を予め見越して設定値を決める必要があり、面倒である。さらには、モータ負荷Lの状態によって力率も変化することから設定値の決定が難しい。
そこで、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10を昇圧動作から昇圧動作停止に切り替える際の三相交流電源1の電流値の基準値にPWMコンバータ10が昇圧動作を開始した後の値を用いる。これにより、コンバータ制御部72は、モータ負荷Lが変化しても適切な切り替えができ、PWMコンバータ10が昇圧と停止を繰り返すことを無くすことができる。
まず、第1比較部72aの比較結果が、それまで“高調波電流Ih≦制限値Ihs”であったものが、“高調波電流Ih>制限値Ihs”に変化した場合に、コンバータ制御部72は、上述のPWMコンバータ10の第1電圧値Vc1への昇圧運転を開始する(図6中、L0点)。コンバータ制御部72は、このPWMコンバータ10の昇圧運転を開始した後、電源電流値記憶部79に対して電源電流値を記憶する指令を出す。この指令に基づき電源電流値記憶部79は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1に安定した直後の電源電流値Ip1を記憶し、保持する。
コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10が第1電圧値Vc1に昇圧中は、その内部の第3比較部72cにおいて、常に実際の三相交流電源1の電流値Iと電源電流値記憶部79に記憶した電流記憶値Ip1から予め定められた小さなヒステリシス分の値(ディファレンシャル)Δを差し引いた値(電流記憶値Ip1−Δ)とを比較している。なお、電流値の検出は、コンバータ制御部72の内部に設けられた入力電流検出部(図示しない)で実行される。そして、実際の三相交流電源1の電流値Iが(電流記憶値Ip1−Δ)以下となった時に、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の動作を停止させ、全波整流に切り替える。
図3に示した通り、高調波電流Ihはモータ負荷Lに応じて変動する。このため、高調波電流Ihが制限値Ihsを超えた時のモータ負荷Lよりも低いモータ負荷Lであれば、高調波電流値は制限値Ihsを超えない。したがって、高調波電流値が制限値Ihsを超えた時のモータ負荷Lに対応する電流記憶値Ip1からわずかに低い値(電流記憶値Ip1−Δ)を基準にPWMコンバータ10の動作を停止させても、モータ負荷Lが変動しない限り高調波電流Ihが制限値Ihsを超える状態にはならず、モータ駆動装置3は、全波整流のみで安定して運転を継続でき、効率の向上が図れる。
また、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10が第1電圧値Vc1に昇圧中は、第2比較部72bで常にモータ回転数指令値Nsが上限回転数記憶部89に予め記憶されている回転数N1を超えているか否かを判定して、インバータ制御部73による弱め界磁制御の実施が必要な領域にあるか否かを判別する。具体的には、“モータ回転数指令値Ns>回転数N1”となった場合には、ブラシレスDCモータ5の回転数Nを上げるためには弱め界磁が必要(進み角θ>0)となるため、コンバータ制御部72は、弱め界磁制御が始まる前の、この時点でPWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2となるようにPWMコンバータ10を制御する。
この結果、インバータ制御部73は、弱め界磁制御を行うことなく、回転数N3までブラシレスDCモータ5の回転数Nを上昇させることができる。この後、モータ回転数指令値Nsが上昇し、回転数N3より大きくなった場合、インバータ制御部73は、弱め界磁制御を行う。
第4比較部72dは、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2以上の状態で動作し、モータ回転数指令値Nsと上限回転数記憶部89に記憶された回転数N4を比較している。モータ回転数指令値Nsが回転数N4よりも大きくなった場合、コンバータ制御部72は、ブラシレスDCモータ5の回転数Nがモータ回転数指令値Nsに到達するまでPWMコンバータ10の出力電圧Vcを上昇させる。一方、モータ回転数指令値Nsが低下してくるとそれに合わせてコンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを低下させる。
続いて、モータ回転数指令値Nsが低下し、モータ回転数指令値Nsが回転数N4より小さくなったことを第4比較部72dが検出すると、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2に固定制御する。この結果、モータ回転数指令値Nsが回転数N3とN4の間ではPWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2に固定され、インバータ制御部73は、弱め界磁制御による進み角θをモータ回転数指令値Nsに見合う値に変更する。
第5比較部72eは、コンバータ制御部72が第2電圧値Vc2を昇圧の目標値としてPWMコンバータ10をスイッチング動作させている間に、モータ回転数指令値Nsについて“回転数N1−ΔN≦モータ回転数指令値Ns”の判定を実施する。ここで、ΔNは、予め定められた小さなヒステリシス分の値(ディファレンシャル)であり、1〜3rps程度の範囲で設定されている。第5比較部72eが、“回転数N1−ΔN≦モータ回転数指令値Ns”となったこと、すなわち、弱め界磁制御を加える必要がない回転数Nになったことを判定すれば、コンバータ制御部72は昇圧の目標値を第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1に変更し、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第1電圧値Vc1に低下させる。
以上のとおり、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2の状態における弱め界磁制御の要否を第5比較部72eがモータ回転数指令値Nsとの比較によって判別し、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1へと切り換えるため、コンバータ制御部72は、出力電圧Vcが第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1に低下したところですぐに弱め界磁制御が必要になったり、第1電圧値Vc1に低下させた出力電圧Vcを短時間で再び第2電圧値Vc2に増加させたりすることがなくなる。このため、モータ駆動装置3は、出力電圧Vcの安定した制御が可能で、不必要に高い電圧で運転を継続することがなく、効率が向上する。
ここで、第1比較部72a〜第5比較部72eの検出内容とそれに基づくコンバータ制御部72の動作をまとめて説明する。
第1比較部72aは、PWMコンバータ10が停止して全波整流の状態にある時に、高調波電流検出部75の検出する高調波電流値(高周波電流Ih)と制限値設定部76内の制限値Ihsとを比較する。コンバータ制御部72は、第1比較部72aの比較結果が“高調波電流Ih≦制限値Ihs”の場合にはPWMコンバータ10のスイッチングの停止を継続し、“高調波電流Ih>制限値Ihs”となった場合にはPWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1となるように昇圧運転する。
第2比較部72bは、インバータ40が弱め界磁制御を必要とする状態にあるか否かを判断するもので、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1で昇圧運転中に、モータ回転数指令値Nsを上限回転数記憶部89に記憶されている回転数N1と比較する。コンバータ制御部72は、第2比較部72bの比較結果が“回転数N1≦モータ回転数指令値Ns”の場合には、インバータ40が弱め界磁制御を必要としない状態にあると判断し、そのまま第1電圧値Vc1を昇圧の目標値としてPWMコンバータ10をスイッチング動作させる。
一方、コンバータ制御部72は、第2比較部72bの比較結果が“モータ回転数指令値Ns>回転数N1”となった時は、インバータ40が弱め界磁制御を必要とする状態にあると判断し、第2電圧値Vc2を昇圧の目標値としてPWMコンバータ10をスイッチング動作させる。
第3比較部72cは、PWMコンバータ10が第1電圧値Vc1に昇圧中に、実際の三相交流電源1の電流値Iと(電流記憶値Ip1−Δ)とを比較している。コンバータ制御部72は、検出した電流値Iが、(電流記憶値Ip1−Δ)以下となった時に、PWMコンバータ10の動作を停止し、全波整流に切り替える。
第4比較部72dは、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2以上の状態下で、モータ回転数指令値Nsと上限回転数記憶部89に記憶された回転数N4とを比較している。コンバータ制御部72は、第4比較部72dが、モータ回転数指令値Nsが回転数N4より小さくなったことを検出し、この検出に基づきPWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2に制御する。
さらに、第5比較部72eは、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2の状態にある時に、モータ回転数指令値Nsと予め定められた回転数N1からヒステリシス分の値ΔNを差し引いた(回転数N1−ΔN)とを比較する。コンバータ制御部72は、モータ回転数指令値Nsが(回転数N1−ΔN)より小さくなった場合、モータの回転数Nが弱め界磁制御を加える必要がない回転数になったと判断し、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1に低下させる。
なお、コンバータ制御部72は、モータ回転数指令値Nsが回転数N4より小さくなったことを第4比較部72dが検出してPWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2に制御した後、第5比較部72eが、モータ回転数指令値Nsが回転数N1−Δより小さくなったことを検出するまではPWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2に固定制御する。
上述のコンバータ制御部72による実際のモータ駆動装置3の運転制御動作例を図6に基づき説明する。インバータ40の運転開始時は、PWMコンバータ10の停止状態を維持し、全波整流のみで運転を開始する(図6中の原点)。その後、インバータ40の出力周波数、すなわちモータ5の回転数Nが上昇するに伴ってモータ負荷Lが増加し、電流が増加する。また、図6中、モータ負荷Lの0〜L0の小負荷(低回転数)区間では、インバータ40の出力電流が大きくなるにつれて、平滑コンデンサ30からインバータ40側に流れる電流が増加し、直流電圧Vcは低下していく。
コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10から流出する高調波電流Ihが制限値Ihsに達しないうちは(低速度運転域;L<L0)、PWMコンバータ10のスイッチングの停止を継続し、PWMコンバータ10は、入力電圧を全波整流する。その後、ブラシレスDCモータ5の回転数Nの増加等によりモータ負荷Lが増加し、ある程度電流が大きくなると、高調波電流Ihが増加してくる。コンバータ制御部72は、高調波電流Ihが制限値Ihsに達した場合(中速度運転域;L≧L0)、第1電圧値Vc1(=280V(電源電圧Vp×√2×99%))を昇圧の目標値として、PWMコンバータ10のスイッチング動作を開始する。
このPWMコンバータ10による第1電圧値Vc1への昇圧の結果、コンバータ制御部72は、中速度領域(回転数N<回転数N1)において、高調波電流Ihを制限値Ihs以下に維持することができる。一方、PWMコンバータ10が第1電圧値Vc1を昇圧の目標値としてスイッチング動作を行っている状態で、三相交流電源1の電流値Iが、(電流記憶値Ip1−Δ)以下となった時(図6中A点)にコンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の動作を停止させ、全波整流に切り替える。この動作により、モータ駆動装置3は、高調波電流Ihを制限値Ihs内に抑えつつ効率の良い運転が可能となる。
さらに、回転数Nが回転数N1以上となる高速度運転域(回転数N>回転数N1)になると、ブラシレスDCモータ5の回転数Nを上昇させるために、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcの目標値を、第1電圧値Vc1からより高い第2電圧値Vc2に変更して、PWMコンバータ10をスイッチング動作させる。なお、本実施形態では、第2電圧値Vc2として、電源電圧Vp(=200V)×√2×109%≒307Vが設定されている。
ここでは、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第1電圧値Vc1から第2電圧値Vc2へと上昇させることにより、図2に示される第1電圧値Vc1と第2電圧値Vc2の間に存在する高調波電流Ihが多く発生するピーク部分(294V近傍)を飛ばし、高調波電流Ihが増加する出力電圧の領域を使用しないようにしている。
なお、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第1電圧値Vc1から第2電圧値Vc2へと上昇させる際には、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の制御上、徐々に出力電圧Vcを上昇させることになる。このため、第1電圧値Vc1と第2電圧値Vc2との間に存在する高調波電流Ihの発生ピークを通過することになるが、早い変化速度で出力電圧Vcを上昇させることで、大きな高調波電流Ihの発生は短時間に限定することができ、その影響を排除できる。
このように、コンバータ制御部72は、第2電圧値Vc2となるようにPWMコンバータ10をスイッチング動作させることで、PWMコンバータ10のスイッチングによる電力損失をできるだけ抑えながら、ブラシレスDCモータ5を失速させることなくブラシレスDCモータ5の回転数Nを上昇させることができる。
さらにモータ回転数Nを回転数N3以上に増加させる場合は、インバータ制御部73が、進み角θを増加させていく(図6中、回転数NがN3〜N4の区間)。
その後、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2まで上昇させ、かつ、インバータ制御部73が進み角θを上限値θsまで進ませても、ブラシレスDCモータ5の回転数Nを上昇させることが出来なくなる(モータ回転数指令値Ns>回転数N4)と、PWMコンバータ10は、出力電圧Vcを第2電圧値Vc2からさらに高い出力電圧となるように動作する。この結果、ブラシレスDCモータ5は所望する高回転数に至ることができる。このようにモータ回転数NがN4以上の領域においては、進み角θは上限値θsを維持した状態でモータ5がモータ指令回転数NsとなるようにPWMコンバータ10の出力電圧Vcが制御される。
一方、PWMコンバータ10が第2電圧値Vc2以上の出力電圧で運転中にモータ指令回転数NsがN4以下に低下するとPWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2になり、モータ指令回転数Nsがさらに(回転数N1−ΔN)以下に低下するまでPWMコンバータ10は出力電圧Vcを第2電圧値Vc2に固定維持する。
PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2にある状態から、モータ指令回転数Nsが(回転数N1−ΔN)に低下すると、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力目標電圧を第1電圧値Vc1に低下させる。この結果、モータ駆動装置3は、安定した出力電圧Vcの制御が可能となり、かつ不必要な昇圧を防止して、高調波電流Ihを制限値Ihs内に抑えつつ効率の良い運転が可能となる。
モータ駆動装置3は、第2モードにおいては、以上の制御により、PWMコンバータ10の採用に伴う電力変換効率の低下をできるだけ抑えながら、高調波電流Ihの発生量を低減でき、高価な高調波抑制装置を搭載する必要がなく、コストの上昇を抑えることができる。また、モータ駆動装置3は、モータ5の回転数Nを上げるための昇圧を行うことで、効率よくブラシレスDCモータ5の回転数Nを上昇させることができる。さらに不必要な高い電圧への昇圧を行うことなく、必要十分な昇圧電圧で運転することができ、機器の効率が向上する。
なお、コンバータ制御部72は、第5比較部72eにおいて、モータ回転数指令値Nsが(回転数N1−ΔN)より小さくなった場合、モータ5の回転数Nが弱め界磁制御を加える必要がない回転数Nに至ったと判断し、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1に低下させる。通常モータの回転数Nは、モータ回転数指令値Nsと一致するが、過渡的な状況下では、インバータ40の制御遅れにより回転数Nとモータ回転数指令値Nsにずれが生じる場合がある。
そこで、このようなずれによる制御の不安定を招かないために、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1に低下させるための条件として、モータ回転数指令値Ns及び実際のブラシレスDCモータ5の回転数Nの両方が(回転数N1−ΔN)より小さくなったことを第5比較部72eの判断条件としても良い。この判断条件は、モータの回転数Nが弱め界磁制御を加える必要がない回転数Nとして、モータ回転数指令値Ns及び実際のブラシレスDCモータ5の回転数Nの両方が(回転数N1−ΔN)より小さい、という条件を用いたものである。
上述の実施形態においては、コンバータ制御部72は、インバータ40において弱め界磁制御の要否を、モータ目標回転数Nsと上限回転数記憶部89に予め記憶したモータ5の回転数N1に基づいて判断し、PWMコンバータ10の出力電圧Vcの第1電圧値Vc1から第2電圧値Vc2への切り替え、及び第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1への切り替えを行った。この切り替え基準となる回転数N1を決定する元となった逆起電圧eは、モータ5の巻線直径、巻数及びモータ5の磁石の磁束に基づき計算されるモータ定数である誘起電圧係数Keを用いている。この誘起電圧係数Keを決定するためのモータ5の磁石の磁束等は、その磁石の温度によってわずかであるが変化する。そこで、弱め界磁制御の要否をブラシレスDCモータ5の状況に合わせてより正確に検出して、判断するための変形例を、図7を参照して説明する。
図7は、図1からの変更部分のみ抜粋して表している。この変形例では、第2比較部72bと第5比較部72eの入力および比較対象が上述の実施形態から変更されている。また、上限回転数記憶部89へのモータ5の回転数N1の記憶は不要となり、代わりにコンバータ制御部72に指示に基づく特定のタイミングでその時点のモータ回転数Nを記憶するモータ回転数記憶部(モータ回転数記憶手段)90が追加されている。これ以外の構成は、上述の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
コンバータ制御部72には、インバータ制御部73から常時、モータ回転数N及びインバータ40のスイッチングにおけるデューティDが入力されている。第2比較部72bには、モータ回転数指令値Ns、モータ回転数N及びデューティDが入力されている。これらのデータに基づきインバータ40の弱め界磁制御の要否が判別される。PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1で昇圧運転中において、デューティDが最大(フルデューティ)となり、かつ、モータ回転数指令値Nsが現在のモータ回転数Nよりも高いこと(モータ回転数指令値Ns>回転数N)を第2比較部72bが検出すると、コンバータ制御部72は、第1電圧値Vc1下では、弱め界磁制御を行う必要があると判断し、第2電圧値Vc2を昇圧の目標値としてPWMコンバータ10をスイッチング動作させる。この結果、モータ駆動装置3は、弱め界磁制御を行うことなく、モータ5の回転数Nを上昇させることができる。
同時に、コンバータ制御部72は、第2比較部72bが、デューティDが最大となり、かつ、“モータ回転数指令値Ns>回転数N”を検出した時に、モータ回転数記憶部90に対して、その時点のモータ回転数Nを比較値Ncとして記憶させる。
一方、第5比較部72eには、このモータ回転数記憶部90の比較値Ncとモータ回転数Nが入力される。第5比較部72eは、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第2電圧値Vc2の状態にある時に、モータ回転数Nと、比較値Ncからヒステリシス分の値ΔNを差し引いた(回転数Nc−ΔN)とを比較する。この第5比較部72eの比較結果に基づき、コンバータ制御部72は、モータ回転数Nが(回転数Nc−ΔN)より小さくなった場合(回転数N<回転数(Nc−ΔN))、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1に低下させる。
この変形例においては、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1の運転中に、第2比較部72bが、デューティDが最大となり、かつ、モータ回転数指令値Nsが現在のモータ回転数Nよりも高いことを検出することで、弱め界磁制御が始まる状態を判別している。
その上で、コンバータ制御部72は、この時点の回転数Nを比較値Ncとしてモータ回転数記憶部90に記憶させる。すなわち、モータ回転数記憶部90は、実運転の環境下で、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1の運転中に、弱め界磁制御を行わなければならなくなる回転数を比較値Ncとして記憶する。そして、第5比較部72eでは、この比較値Ncと実際の運転中の回転数Nを比較しているため、コンバータ制御部72は、より確実に実運転状態における弱め界磁制御の要否(入り・切り)の時期が判断できることになる。
このため、モータ駆動装置3は、この第5比較部72eの比較結果に基づき、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1に低下させた直後に弱め界磁制御が必要となり、再びPWMコンバータ10の出力電圧Vcを第1電圧値Vc1から第2電圧値Vc2に上昇させなければならなくなるような事態を引き起こすことがなく、低い昇圧電圧とすることで効率の良い安定した運転が可能となる。
なお、いずれも、高調波電流Ihに対する制限値Ihsが受電設備2に設定される規制値の範囲内の値として定められる構成としたが、受電設備2に設定される規制値とは関係なく制限値Ihsを独自に設定してもよい。
以上の説明では、コンバータ制御部72は、第2比較部72bで弱め界磁制御を必要とする状態を検出(モータ回転数N1の状態)して、PWMコンバータ10の出力電圧Vcを第1電圧値Vc1から第2電圧値Vc2に昇圧して、弱め界磁制御の動作を遅らせたが、これに限られるものではない。たとえば、コンバータ制御部72は、第2比較部72bの比較条件を変更することで、PWMコンバータ10の出力電圧Vcが第1電圧値Vc1の状態を維持して弱め界磁制御を動作させてモータ5の回転数Nを上昇させ、その後、弱め界磁制御による進み角θが上限値θsに達したところを検出(モータ回転数N2の状態)した時点でPWMコンバータ10の出力電圧Vcを第1電圧値Vc1から第2電圧値Vc2に昇圧してモータ回転数指令値Nsに到達させるようにしても良い。
<第1モード設定時>
続いて、モード切替部88で、運転中はできるだけ高調波電流Ihを発生させない第1モードが設定された場合のPWMコンバータ10の動作を、図8を用いて説明する。
第1モードが設定されると、コントローラ70に入力される運転制御信号に基づくモータ駆動装置3の運転開始時に、コンバータ制御部72は、インバータ40の運転開始と同時、もしくは、ごく短い時間遅れの後、PWMコンバータ10のスイッチングを開始する。この際のPWMコンバータ10の出力目標電圧には第1電圧値Vc1が設定される。
第1モードが設定された場合、モータ5の運転中、すなわちインバータ40の動作中は、PWMコンバータ10のスイッチングは停止せず、常に昇圧が実施され、全波整流状態となることはない。この結果、第1モードでは、モータ駆動装置3の運転中は、常に高調波電流Ihが低減できる。このため、第1モードでは、第2モードにおいてPWMコンバータ10のスイッチングの動作/停止(全波整流)を判断するために設けられた高調波電流検出部75、制限値設定部76、第1比較部72a、第3比較部72cは用いられない。
運転開始の昇圧後の動作は、第2モードと同じであり、上述以外の構成は、第1モードにおいても使用される。
モータ駆動装置3の運転開始時に、PWMコンバータ10は、コンバータ制御部72によって出力電圧Vcの目標が第1電圧値Vc1に設定されてスイッチング動作を開始する。
出力電圧目標を第1電圧値Vc1としてPWMコンバータ10の運転中に、モータ5の目標回転数がN1以上となる高速度運転域(回転数N>回転数N1)になると、第2モードの場合と同様に、ブラシレスDCモータ5の回転数Nをさらに上昇させるため、コンバータ制御部72は、PWMコンバータ10の出力電圧Vcの目標値を、第1電圧値Vc1からより高い第2電圧値Vc2に変更して、PWMコンバータ10をスイッチング動作させる。以下、PWMコンバータ10が第2電圧値Vc2以上の電圧値を目標として運転している間や第2電圧値Vc2から第1電圧値Vc1への切り換えにおける各部の動作は、第2モードでの運転中と同じであるため、説明を省略する。
以上の通り、本実施形態に係るモータ駆動装置3によれば、モード切替部88によって第1モードを設定することで、モータ駆動装置3から発生する高調波電流Ihが常に低減でき、モータ駆動装置3が、容量の小さな受電設備2に接続された場合や、同じ受電設備2に接続された高調波を制御できないインバータ装置を備えた他の負荷の容量が大きい場合にも過大な高調波電流Ihの発生を防止できる。一方、本実施形態に係るモータ駆動装置3は、受電設備2に余裕がある場合には、モード切替部88によって第2モードを設定することで、モータ駆動装置3から出る高調波電流値が規制値を超えない範囲では、PWMコンバータ10を全波整流とすることで効率の高い運転が可能となる。
なお、本実施形態に係るモータ駆動装置3は、第2モードにおいて、モータ駆動装置3から発生する高調波電流Ihを検出し、これが予め設定した高調波電流Ihの制限値Ihsを超えたところでPWMコンバータ10を全波整流から第1電圧値Vc1への昇圧動作に切り換えたが、予め高調波電流Ihが制限値Ihsを超えると思われるモータ5の回転数Nもしくは電流値を設定値として記憶しておき、モータ5の回転数Nもしくは電流値がその設定値を越えたところで、全波整流から第1電圧値Vc1への昇圧動作に切り換えても良い。
その他、上記複数の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、部分的な構成要素の置き換え、組み合わせ、構成要素の変更を行うことができる。これらの実施形態や変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…三相交流電源、2…受電設備、3…モータ駆動装置、5…ブラシレスDCモータ、10…PWMコンバータ、11〜13…リアクタ、21a〜26a…ダイオード、21〜26…IGBT(スイッチング素子)、30…平滑コンデンサ、40…インバータ、41〜46…IGBT(スイッチング素子)、51〜53,61、62、63…電流センサ、70…コントローラ、71…直流電圧検出部、72…コンバータ制御部(制御手段)、73…インバータ制御部(インバータ制御手段)、75…高調波電流検出部(高調波電流検出手段)、76…制限値設定部、77…昇圧値設定部(昇圧値設定手段)、78…電源電圧検出部(電源電圧検出手段) 、79…電源電流値記憶部(電源電流値記憶手段)、88…モード切替部(モード切替手段)、89…上限回転数記憶部(上限回転数記憶手段)、90…モータ回転数記憶部(モータ回転数記憶手段)

Claims (7)

  1. 交流電源の電圧を全波整流して直流変換する、またはスイッチングにより昇圧して直流変換するコンバータと、
    前記コンバータの出力電圧を交流電圧に変換し、その交流電圧をモータに供給するインバータと、
    前記コンバータから流出する高調波電流を検出する高調波電流検出手段と、
    第1モードと第2モードを設定可能なモード切替手段と、
    前記モード切替手段に第1モードが設定された場合、前記インバータによるモータの運転中は、常に前記コンバータに昇圧を行わせ、前記モード切替手段に第2モードが設定された場合、前記高調波電流検出手段の検出する高調波電流が制限値に達しないうちは前記コンバータのスイッチングを停止して全波整流で直流変換を行わせ、前記高調波電流検出手段の検出する高調波電流が前記制限値に達した場合に、前記コンバータに昇圧を行わせる制御手段と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記制御手段は、前記コンバータが昇圧する電圧値を設定するために、交流電源の電圧値を検出する電源電圧検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 交流電源の電圧をスイッチングにより昇圧して直流変換するコンバータと、
    前記コンバータの出力電圧を交流電圧に変換し、その交流電圧をモータに供給するインバータと、
    交流電源の電圧値を検出する電源電圧検出手段と、
    この電源電圧検出手段の検出電圧に応じて前記インバータによるモータの運転中に前記コンバータが昇圧する電圧値を設定する制御手段と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 前記コンバータが昇圧する電圧値は、交流電源電圧の実効値の√2倍近傍の値であることを特徴とする請求項2または3に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記コンバータが昇圧する電圧値は、交流電源電圧の実効値の√2倍の98%〜102%の範囲であることを特徴とする請求項4に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記コンバータは、パルス幅変調された所定周期のPWM信号により断続的にオンするスイッチング素子を有するPWMコンバータであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか記載のモータ駆動装置。
  7. 前記交流電源は、商用三相交流電源であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか記載のモータ駆動装置。
JP2017512225A 2015-04-13 2016-03-03 モータ駆動装置 Active JP6511514B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015081358 2015-04-13
JP2015081358 2015-04-13
PCT/JP2016/056562 WO2016167041A1 (ja) 2015-04-13 2016-03-03 モータ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016167041A1 true JPWO2016167041A1 (ja) 2018-02-08
JP6511514B2 JP6511514B2 (ja) 2019-05-15

Family

ID=57126757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017512225A Active JP6511514B2 (ja) 2015-04-13 2016-03-03 モータ駆動装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6511514B2 (ja)
KR (2) KR101973925B1 (ja)
PH (1) PH12017501812A1 (ja)
WO (1) WO2016167041A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6724241B2 (ja) * 2017-03-10 2020-07-15 東芝キヤリア株式会社 モータ駆動装置
JP6403835B1 (ja) * 2017-06-01 2018-10-10 三菱電機株式会社 同期機制御装置およびその制御方法
CN112368938A (zh) * 2018-07-06 2021-02-12 松下知识产权经营株式会社 马达装置、控制器、马达系统、风扇单元和通信方法
WO2020092522A1 (en) 2018-10-31 2020-05-07 Optiphase Drive Systems, Inc. Electric machine with permanent magnet rotor
CN109639215A (zh) * 2018-12-19 2019-04-16 中国科学院电工研究所 一种三相交流电机电流谐波抑制方法
JP7471991B2 (ja) 2020-10-07 2024-04-22 東芝キヤリア株式会社 電力変換装置
JP7352212B1 (ja) 2022-09-02 2023-09-28 国立大学法人大阪大学 モータ装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07245957A (ja) * 1994-03-04 1995-09-19 Toshiba Corp Pwmコンバータ装置
US20050207192A1 (en) * 2004-03-16 2005-09-22 Tyco Electronics Power Systems, Inc., A Nevada Corporation Vector controller for a polyphase synchronous rectifier, method of vector-controlling a polyphase synchronous rectifier and synchronous rectifier incorporating the same
JP2010187521A (ja) * 2009-01-16 2010-08-26 Mitsubishi Electric Corp モーター駆動制御装置、圧縮機、送風機、空気調和機及び冷蔵庫又は冷凍庫
US20140268953A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Rockwell Automation Technologies, Inc. Active front end power converter with boost mode derating to protect filter inductor

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100262656B1 (ko) * 1995-11-14 2000-08-01 이종수 직류전압 검출장치
JP4330349B2 (ja) 2003-02-10 2009-09-16 東芝キヤリア株式会社 空気調和機
KR101300273B1 (ko) * 2006-09-22 2013-08-23 엘지전자 주식회사 공기조화기의 구동제어 장치

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07245957A (ja) * 1994-03-04 1995-09-19 Toshiba Corp Pwmコンバータ装置
US20050207192A1 (en) * 2004-03-16 2005-09-22 Tyco Electronics Power Systems, Inc., A Nevada Corporation Vector controller for a polyphase synchronous rectifier, method of vector-controlling a polyphase synchronous rectifier and synchronous rectifier incorporating the same
JP2010187521A (ja) * 2009-01-16 2010-08-26 Mitsubishi Electric Corp モーター駆動制御装置、圧縮機、送風機、空気調和機及び冷蔵庫又は冷凍庫
US20140268953A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-18 Rockwell Automation Technologies, Inc. Active front end power converter with boost mode derating to protect filter inductor

Also Published As

Publication number Publication date
PH12017501812B1 (en) 2018-04-23
KR101980995B1 (ko) 2019-05-21
KR20180127546A (ko) 2018-11-28
WO2016167041A1 (ja) 2016-10-20
KR20170122829A (ko) 2017-11-06
JP6511514B2 (ja) 2019-05-15
PH12017501812A1 (en) 2018-04-23
KR101973925B1 (ko) 2019-04-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6511514B2 (ja) モータ駆動装置
KR101341874B1 (ko) 모터 파라미터를 추정, 관리 및 진단하기 위한 제어기 및 방법
US9374028B2 (en) Transition scheme for position sensorless control of AC motor drives
JP4609078B2 (ja) 電動機駆動装置およびこれを用いた空気調和機
JP3740946B2 (ja) 電源装置と、電動機駆動装置および空気調和機
WO2015129590A1 (ja) 過給機及び船舶
JP6345135B2 (ja) モータ駆動装置
JP5157267B2 (ja) ブラシレスdcモータの制御方法およびその制御装置
JP2018088741A (ja) モータ駆動装置およびその制御方法
JP2006149097A (ja) モータ制御装置
JP6462821B2 (ja) モータ駆動装置
JP2008228477A (ja) 電動機制御装置
JP6301270B2 (ja) モータ駆動装置
JP6506447B2 (ja) モータ駆動装置
JP2010226842A (ja) ブラシレスdcモータの制御方法およびブラシレスdcモータの制御装置
JP2020080647A (ja) ブラシレスdcモータ電圧制御装置およびそれを搭載した送風装置
WO2016035434A1 (ja) モータ駆動装置
JP2004088859A (ja) 電動機駆動装置および電動機応用装置
JP6933469B2 (ja) モータ制御回路、モータ制御方法、及びプログラム
JP5272484B2 (ja) 三相ブラシレスdcモータ制御装置
JP4793079B2 (ja) モータ駆動用インバータ制御装置
JP2008206220A (ja) 電動機制御装置
JP5040160B2 (ja) モータ駆動用インバータ制御装置
WO2023105689A1 (ja) 電力変換装置、電動機駆動装置及び冷凍サイクル適用機器
JP2017070049A (ja) ブラシレスdcモータの制御方法、及びインバータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180821

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190319

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190408

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6511514

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150