JPH07245957A - Pwmコンバータ装置 - Google Patents

Pwmコンバータ装置

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JPH07245957A
JPH07245957A JP6034467A JP3446794A JPH07245957A JP H07245957 A JPH07245957 A JP H07245957A JP 6034467 A JP6034467 A JP 6034467A JP 3446794 A JP3446794 A JP 3446794A JP H07245957 A JPH07245957 A JP H07245957A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力交流電圧の仕様が明確でない場合におい
ても、入力電流及び交流電動機からの回生電流が正弦波
状になるように制御すると共に、交流電動機が過負荷状
態に陥ることを阻止する。 【構成】 交流電源2からリアクトル3を通じて給電さ
れるコンバータブリッジ回路4は、正弦波PWM信号に
よりスイッチングされるパワートランジスタ4aを備え
ており、その出力電圧は、電圧設定制御部21からの電
圧基準信号S1に応じた値となるように制御される。電
圧設定制御部21内の直流電圧指令決定回路25は、電
圧基準信号S1のレベルが交流電源電圧のピーク値に余
裕電圧を加算した設定下限値以下とならないように制御
すると共に、交流電動機が過負荷状態になったときには
電圧基準信号S1のレベルを上げ、電圧基準信号S1の
レベルを上げた場合でも過負荷状態が解消されなかった
場合には、トランジスタ4aのスイッチング周波数を下
げる制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源出力を任意電
圧の直流電圧に変換してインバータ装置に与えるための
PWMコンバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2には、従来のPWMコンバータ装置
の原理的構成例が示されている。この図2に示されたP
WMコンバータ装置1は、三相交流電源2の出力を昇圧
動作のための三相用のリアクトル3を通じて受けるコン
バータブリッジ回路4を備えており、そのコンバータブ
リッジ回路4による変換出力を平滑コンデンサ5を通じ
て直流母線6、7間に与えるようになっている。上記コ
ンバータブリッジ回路4は、自己消弧能力があるスイッ
チング素子例えばパワートランジスタ4aと整流用ダイ
オード4bとを6個ずつ組み合わせて成るもので、パワ
ートランジスタ4a及び整流用ダイオード4bを互いに
導通方向が逆となるように並列接続すると共に、それら
パワートランジスタ4a及び整流用ダイオード4bの各
対を三相ブリッジ接続して構成されている。
【0003】上記コンバータブリッジ回路4の動作制御
は、基本的には、交流電源2と同位相の電流位相信号
(位相基準信号)と、出力電圧と設定電圧との差分信号
(振幅信号)とを掛算することにより、力率が「1」の
正弦波状電流基準信号をつくり出すと共に、その電流基
準信号と入力電流検出波形とを比較増幅し、その比較増
幅出力と三角波信号との比較に基づいてパワートランジ
スタ4aドライブ用の正弦波PWM信号を決定するとい
う制御により行われる。
【0004】即ち、電圧設定器8からは、出力電圧の基
準を設定するための電圧基準信号S1が出力され、電圧
検出回路9からは、平滑コンデンサ5の端子電圧を示す
直流電圧信号S2が出力されるものであり、誤差アンプ
10は、これらの電圧基準信号S1及び直流電圧信号S
2を比較増幅して差分信号S3を出力する。
【0005】電流位相発生器11は、交流電源2の出力
電流と同位相の電流位相信号S4を出力する。掛算器1
2は、上記電流位相信号S4と前記差分信号S3とを乗
算することにより力率が「1」の正弦波状の電流基準信
号S5を出力する。CTなどより成る電流検出器13
は、コンバータブリッジ回路4の一相分の入力電流を検
出して入力電流検出波形を示す入力電流信号S6を出力
する。誤差アンプ14は、この入力電流信号S6及び前
記電流基準信号S5を比較増幅して誤差信号S7を出力
する。
【0006】比較器15は、上記誤差信号S7と三角波
発生器16からの三角波信号S8と比較することによ
り、正弦波PWM信号S9(誤差信号S7を三角波信号
S8により変調した信号に相当)を出力する。ベースド
ライブ回路17は、PWM信号S9を増幅した信号をコ
ンバータブリッジ回路4内のトランジスタ4aのベース
に与えることにより、各トランジスタ4aを正弦波パル
ス幅変調方式にて駆動する。尚、上記図2においては、
図面の簡略化を図るために、電流位相発生器11、掛算
器12、誤差アンプ14及び比較器15を一相分だけ図
示しているが、これらは実際には三相分設けられるもの
である。
【0007】以上のような構成では、コンバータブリッ
ジ回路4の入力電流は、電流基準信号S5に準じた正弦
波電流になると共に、その力率を「1」にすることがで
きるものであり、コンバータブリッジ回路4の出力電圧
は、交流電源2の出力電圧ピーク値よりも大きい値であ
れば電圧設定器8による設定値に応じた電圧となるよう
に任意に調整できるようになる。また、出力電圧が電圧
設定器8による設定値より大きくなった場合には、電流
基準信号S5の極性が反転するから、コンバータブリッ
ジ回路4内においてパワートランジスタ4aがそれまで
と逆位相でオンするようになって回生動作が行われるも
のであり、このときの回生電流も正弦波状となる。
【0008】以上のように構成されたPWMコンバータ
装置1は、図3に概略的に示すシステムのように、交流
電動機18駆動用のインバータ装置19の電源として接
続されるものであるが、前述したように入力電流及び回
生電流を正弦波状にできると共に入力力率1を「1」に
近付けることができるから、電源系統に高調波障害を及
ぼす虞が少なくなり、また、交流電動機18側からの回
生電流を交流電源2側へ戻すことができて、高効率のシ
ステムを実現できることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成する
場合、電圧設定器8による直流出力電圧の設定可能値
は、コンバータブリッジ回路4の入力電流の波形が正弦
波状になる状態を確保する必要上、並びに回生動作機能
を働かせる必要上などから、交流電源2の出力電圧のピ
ーク値よりも高い値に設定する必要がある。このため、
実際に使用される交流電源2の出力電圧仕様が不明確な
場合には、一般的な仕様電圧より高めの電圧に設定する
ことが行われており、この場合には内部の回路素子の耐
圧性能などを考慮してプラス10%程度高めの値に設定
することが行われる。具体的には、交流電源2の一般的
な仕様電圧が220Vであった場合には、これにプラス
10%上乗せした交流出力電圧242Vを考慮して、前
記直流出力電圧の設定値を当該242Vの交流出力電圧
のピーク値に対応した343V程度以上に設定しない
と、入力電流及び回生電流の正弦波化が不十分になっ
て、電源系統に高調波障害を及ぼす虞が出てくる。
【0010】このように交流電源2の出力電圧仕様が不
明確な場合において、その仕様がどのような状態にある
かを問わずにコンバータブリッジ回路4の入力電流及び
回生電流を正弦波状に制御するためには、上記のような
電圧設定器8による直流出力電圧の設定可能値として、
最も高いと想定される交流出力電圧値に準じた値、例え
ば上記のようにプラス10%上乗せした343V程度の
値に設定せざるを得なくなる。
【0011】ところが、このような想定とは逆に、実際
の交流電源2の出力電圧がプラス10%ではなく、例え
ばマイナス10%であった場合には、電圧設定器8によ
る直流出力電圧の設定可能値を高くした分だけインバー
タ装置19に与えられる最高電圧値が上昇することにな
る。このため、負荷である交流電動機18が不用意に大
きな印加電圧によって過励磁状態に陥ったり、交流電動
機18の電源端子に大きなサージ電圧が加わる場合があ
り、このような場合には交流電動機18の制御信頼性が
低くなるという問題点が生ずる。
【0012】また、交流電動機18がトルク不足により
過負荷状態になると、インバータ装置19を通じて交流
電動機18に流れる負荷電流が増加して、コンバータブ
リッジ回路4の入力電流も増加することになるため、そ
のブリッジ回路4がオーバーヒートして、装置の運転が
停止されてしまう虞も出てくる。
【0013】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その第1の目的は、入力交流電圧の仕様が明確で
ない場合においても、出力電圧のレベルを常に最適な状
態に保持して入力電流及び交流電動機からの回生電流が
正弦波状になるように制御できるなどの効果を奏するP
WMコンバータ装置を提供することにあり、第2の目的
は、交流電動機が過負荷状態に陥ることを阻止して入力
電流の異常な増大を未然に防止可能となるPWMコンバ
ータ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、交流電源出力をリアクトルを通じて受ける
スイッチング素子を含んで構成されたコンバータブリッ
ジ回路を備え、前記スイッチング素子を正弦波パルス幅
変調方式でスイッチングして前記コンバータブリッジ回
路からの直流出力電圧を電圧設定手段による設定電圧に
応じた値となるように制御すると共に、その直流出力電
圧を交流電動機駆動用のインバータ装置に与えるPWM
コンバータ装置において、前記電圧設定手段を、前記交
流電源の出力電圧を検出する電圧検出手段と、前記設定
電圧の下限値を前記電圧検出手段による検出電圧のピー
ク値より高い値となるように調整する設定電圧調整手段
とを含んだ構成としたものである(請求項1)。
【0015】また、交流電源出力をリアクトルを通じて
受けるスイッチング素子を含んで構成されたコンバータ
ブリッジ回路を備え、前記スイッチング素子を正弦波パ
ルス幅変調方式でスイッチングして前記コンバータブリ
ッジ回路からの直流出力電圧を電圧設定手段による設定
電圧に応じた値となるように制御すると共に、その直流
出力電圧を交流電動機駆動用のインバータ装置に与える
PWMコンバータ装置において、前記電圧設定手段を、
前記交流電動機の運転状態とその負荷電流のレベルとに
基づいて当該交流電動機が過負荷状態にあるか否かを判
断し、過負荷状態にあると判断した場合には前記設定電
圧のレベルを上昇させる制御を行う設定電圧補正手段を
含んだ構成とすることもできる(請求項2)。
【0016】この場合、前記設定電圧補正手段を、設定
電圧のレベルを上昇させる制御を所定期間継続した状態
において交流電動機の過負荷状態が解消されない場合に
コンバータブリッジ回路内のスイッチング素子のスイッ
チング周波数を低減させる制御を行う構成とすることも
できる(請求項3)。
【0017】
【作用】請求項1記載のPWMコンバータ装置におい
て、コンバータブリッジ回路は、内部のスイッチング素
子を正弦波パルス幅変調方式によりスイッチングするこ
とにより直流電圧を発生して、交流電動機駆動用のイン
バータ装置に与えるものであり、その直流出力電圧は、
電圧設定手段による設定電圧に応じた値となるように制
御される。上記電圧設定手段においては、電圧検出手段
が、交流電源の出力電圧を検出すると共に、設定電圧調
整手段が、前記設定電圧の下限値を上記のような検出電
圧のピーク値より高い値となるように調整するようにな
る。この結果、コンバータブリッジ回路の出力電圧を常
に交流電源の出力電圧のピーク値より高くできて、その
入力電流及び交流電動機からの回生電流の正弦波化を十
分に行い得るようになる。
【0018】請求項2記載のPWMコンバータ装置にお
いても、コンバータブリッジ回路は、内部のスイッチン
グ素子を正弦波パルス幅変調方式によりスイッチングす
ることにより直流電圧を発生して、交流電動機駆動用の
インバータ装置に与えるものであり、その直流出力電圧
は、電圧設定手段による設定電圧に応じた値となるよう
に制御される。この場合、電圧設定手段においては、交
流電動機の運転状態とその負荷電流のレベルとに基づい
て当該交流電動機が過負荷状態にあるか否かを判断する
と共に、このときに過負荷状態にあると判断した場合に
は、設定電圧補正手段が、前記設定電圧のレベルを上昇
させる制御を行うようになる。この結果、コンバータブ
リッジ回路の出力電圧が上昇されるから、交流電動機に
与えられる電圧も上昇するようになって発生トルクが増
加するようになり、このような制御に応じて交流電動機
に流れる電流が抑制されて過負荷状態が解消される。
【0019】請求項3記載のPWMコンバータ装置にお
いては、上記設定電圧補正手段が、設定電圧のレベルを
前述のように上昇させる制御を所定期間継続した状態に
おいても交流電動機の過負荷状態が解消されない場合
に、コンバータブリッジ回路内のスイッチング素子のス
イッチング周波数を低減させる制御を行う。この結果、
上記スイッチング素子のスイッチング損失が低減するよ
うになって、そのオーバーヒートが抑制されるようにな
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1を参照
しながら説明する。但し、本実施例の構成上の特徴は、
図2及び図3に示した従来構成における電圧設定器8の
具体的構成にあるから、以下においては、上記図2及び
図3と同一部分については、それらと同一符号を付すこ
とによって詳細な説明を省略する。図1において、電圧
設定器8を含んで構成された電圧設定制御部21(本発
明でいう電圧設定手段に相当)は、交流電源2の相間電
圧を測定する電圧検出手段としての電源電圧測定回路2
2と、インバータ装置19(図3参照)の加速、減速及
び定速の各運転状態を検出するための運転状態検出回路
23と、電流検出器13の出力に基づいてコンバータブ
リッジ回路4の入力電流を測定する入力電流測定回路2
4と、上記電圧設定器8、電源電圧測定回路22、運転
状態検出回路23及び入力電流測定回路24からの出力
に基づいて電圧基準信号S1(本発明でいう設定電圧に
相当)を決定する直流電圧指令決定回路25(本発明で
いう設定電圧調整手段、設定電圧補正手段に相当)とに
より構成されている。
【0021】上記直流電圧指令決定回路25の動作内容
は以下の通りである。即ち、直流電圧指令決定回路25
は、まず、電源電圧測定回路22による測定電圧のピー
ク値Vmax に対し若干の余裕電圧を加算することによ
り、出力電圧の設定下限値を決定し、電圧設定器8によ
る操作位置に応じて変化する電圧基準信号S1のレベル
が上記の設定下限値以下とならないように制御する。
尚、このように電圧基準信号S1の設定下限値を決定す
るのは、コンバータブリッジ回路4の出力電圧が交流電
源2の出力電圧のピーク値以下になると、そのコンバー
タブリッジ回路4の入力電流を正弦波状に制御できなく
なるからである。
【0022】次に、直流電圧指令決定回路25は、運転
状態検出回路23の検出出力に基づいてインバータ装置
19の運転状態を読取り、交流電動機18の加速または
定速運転中において、入力電流測定回路24による検出
電流が予め設定した上限電流値以上になった場合には、
交流電動機18が過負荷状態にある、つまり交流電動機
18の発生トルクが負荷トルクに対し不足していると判
断し、電圧基準信号S1のレベルを上げる。
【0023】この結果、コンバータブリッジ回路4の出
力電圧が上昇されるから、交流電動機18に与えられる
電圧も上昇するようになって発生トルクが増加するよう
になり、このような制御に応じて交流電動機18に流れ
る電流が抑制されて過負荷状態が解消される。そして、
このような制御に応じて入力電流測定回路24による検
出電流が前記上限電流値より低くなった場合には、電圧
基準信号S1を元のレベルに戻すものであり、以後は上
記のような制御が反復される。
【0024】また、上記のように電圧基準信号S1のレ
ベルを上げる制御を行った場合でも、過負荷状態が解消
されずに、入力電流測定回路24による検出電流が前記
上限電流値以上ある状態が継続された場合(交流電動機
18に過電流が流れ続けた場合)には、コンバータブリ
ッジ回路4がオーバーヒートする虞が出てくる。そこ
で、直流電圧指令決定回路25は、三角波発生器16
(図2参照)に対して、その三角波信号S8の周波数を
下げるように指示するための指令信号S10を出力し、以
てコンバータブリッジ回路4のスイッチング周波数を下
げる制御を行う。
【0025】要するに、上記した本実施例の構成によれ
ば、コンバータブリッジ回路4の出力電圧を決定する電
圧基準信号S1の設定下限値が、交流電源2の実際の出
力電圧が変化するのに追随して常に最適なレベル(交流
電源2の出力電圧のピーク値Vmax に対し若干の余裕電
圧を加算したレベル)となるように制御されることにな
る。この結果、コンバータブリッジ回路4の出力電圧を
常に交流電源2の出力電圧のピーク値より高くできて、
コンバータブリッジ回路4に流れる入力電流及び回生電
流の正弦波化を十分に行い得るようになり、電源系統に
高調波障害を引き起こす虞がなくなる。また、交流電源
2の出力電圧仕様が不明確な場合でも、コンバータブリ
ッジ回路4の出力電圧(つまりインバータ装置19の入
力電圧)が従来構成のように異常に高くなる虞がなくな
るから、交流電動機18が不用意に大きな印加電圧によ
って過励磁状態に陥ったり、或いは交流電動機18の電
源端子に大きなサージ電圧が印加される事態を未然に防
止できて、その交流電動機18の制御信頼性を高め得る
ようになる。
【0026】しかも、交流電動機18が過負荷状態とな
った場合には、コンバータブリッジ回路4の出力電圧が
自動的に上昇されて当該過負荷状態が解消されることに
なるから、コンバータブリッジ回路4が入力電流の異常
に増加する事態を未然に防止できるようになる。
【0027】また、交流電動機18の過負荷状態時にお
いて、上記のようにコンバータブリッジ回路4の出力電
圧を上昇させる制御を行ったにも拘らず、その過負荷状
態が解消されなかった場合には、コンバータブリッジ回
路4のスイッチング周波数を下げる制御が行われるか
ら、当該コンバータブリッジ回路4内のパワートランジ
スタ4aによるスイッチング損失が低減するようになっ
て、コンバータブリッジ回路4のオーバーヒートが抑制
されるようになるから、そのコンバータブリッジ回路4
が不用意に機能停止されてしまう虞がなくなる。
【0028】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、次のような変形または拡開が可能であ
る。コンバータブリッジ回路4のための動作制御手段を
アナログ回路により構成した例を示したが、マイクロコ
ンピュータ或いはディスクリート回路を組み合わせたデ
ジタル回路により構成しても良い。
【0029】電圧設定制御部21を構成する運転状態検
出回路23及び直流電圧指令決定回路25は、その機能
をマイクロコンピュータによるプログラムにより実現す
ることが可能であり、この場合、コンバータブリッジ回
路4及びインバータ装置19の動作制御を行うための構
成が、マイクロコンピュータにより構成されていたとき
には、そのマイクロコンピュータを利用すれば良い。コ
ンバータブリッジ回路4を構成するスイッチング素子と
しては、パワートランジスタに限らず、IGBT、GT
O、パワーFETのような自己消弧能力がある素子を広
く利用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の発明によれば、入力交流電圧の仕様が不明
確な場合においても、出力電圧のレベルを常に最適な状
態に保持して入力電流及び交流電動機からの回生電流が
正弦波状になるように制御できるものであり、これによ
り電源系統に高調波障害が及ぶことを未然に防止できる
と共に、交流電動機の制御信頼性を高め得るようになる
という有益な効果を奏するものである。
【0031】請求項2記載の発明によれば、交流電動機
が過負荷状態に陥ることを阻止して入力電流の異常な増
大を未然に防止可能となるという効果を奏することがで
き、また、請求項3記載の発明によれば、交流電動機の
過負荷状態が継続されることに起因したオーバーヒート
を確実に阻止できるという有益な効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部の電気的構成図
【図2】従来例を説明するための図1相当図
【図3】同従来例の使用例を示す電気的構成図
【符号の説明】
図面中、1はPWMコンバータ装置、2は交流電源、3
はリアクトル、4はコンバータブリッジ回路、4aはパ
ワートランジスタ(スイッチング素子)、4bはダイオ
ード、8は電圧設定器、13は電流検出器、18は交流
電動機、19はインバータ装置、21は電圧設定制御部
(電圧設定手段)、22は電源電圧測定回路(電圧検出
手段)、23は運転状態検出回路、24は入力電流測定
回路、25は直流電圧指令決定回路(設定電圧調整手
段、設定電圧補正手段)を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源出力をリアクトルを通じて受け
    るスイッチング素子を含んで構成されたコンバータブリ
    ッジ回路を備え、前記スイッチング素子を正弦波パルス
    幅変調方式でスイッチングして前記コンバータブリッジ
    回路からの直流出力電圧を電圧設定手段による設定電圧
    に応じた値となるように制御すると共に、その直流出力
    電圧を交流電動機駆動用のインバータ装置に与えるPW
    Mコンバータ装置において、 前記電圧設定手段は、前記交流電源の出力電圧を検出す
    る電圧検出手段と、前記設定電圧の下限値を前記電圧検
    出手段による検出電圧のピーク値より高い値となるよう
    に調整する設定電圧調整手段とを含んで構成されている
    ことを特徴とするPWMコンバータ装置。
  2. 【請求項2】 交流電源出力をリアクトルを通じて受け
    るスイッチング素子を含んで構成されたコンバータブリ
    ッジ回路を備え、前記スイッチング素子を正弦波パルス
    幅変調方式でスイッチングして前記コンバータブリッジ
    回路からの直流出力電圧を電圧設定手段による設定電圧
    に応じた値となるように制御すると共に、その直流出力
    電圧を交流電動機駆動用のインバータ装置に与えるPW
    Mコンバータ装置において、 前記電圧設定手段は、前記交流電動機の運転状態とその
    負荷電流のレベルとに基づいて当該交流電動機が過負荷
    状態にあるか否かを判断し、過負荷状態にあると判断し
    た場合には前記設定電圧のレベルを上昇させる制御を行
    う設定電圧補正手段を含んで構成されていることを特徴
    とするPWMコンバータ装置。
  3. 【請求項3】 電圧設定手段が有する設定電圧補正手段
    は、設定電圧のレベルを上昇させる制御を所定期間継続
    した状態において交流電動機の過負荷状態が解消されな
    い場合にコンバータブリッジ回路内のスイッチング素子
    のスイッチング周波数を低減させる制御を行うように構
    成されていることを特徴とする請求項2記載のPWMコ
    ンバータ装置。
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