JPWO2016121924A1 - メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層体 - Google Patents
メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2016121924A1 JPWO2016121924A1 JP2016572179A JP2016572179A JPWO2016121924A1 JP WO2016121924 A1 JPWO2016121924 A1 JP WO2016121924A1 JP 2016572179 A JP2016572179 A JP 2016572179A JP 2016572179 A JP2016572179 A JP 2016572179A JP WO2016121924 A1 JPWO2016121924 A1 JP WO2016121924A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methacrylic resin
- resin composition
- mass
- parts
- polycarbonate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L33/00—Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L33/04—Homopolymers or copolymers of esters
- C08L33/06—Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
- C08L33/10—Homopolymers or copolymers of methacrylic acid esters
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B27/00—Layered products comprising a layer of synthetic resin
- B32B27/30—Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising vinyl (co)polymers; comprising acrylic (co)polymers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B27/00—Layered products comprising a layer of synthetic resin
- B32B27/06—Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
- B32B27/08—Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material of synthetic resin
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B27/00—Layered products comprising a layer of synthetic resin
- B32B27/30—Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising vinyl (co)polymers; comprising acrylic (co)polymers
- B32B27/308—Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising vinyl (co)polymers; comprising acrylic (co)polymers comprising acrylic (co)polymers
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B27/00—Layered products comprising a layer of synthetic resin
- B32B27/36—Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyesters
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B27/00—Layered products comprising a layer of synthetic resin
- B32B27/36—Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyesters
- B32B27/365—Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising polyesters comprising polycarbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F220/00—Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
- C08F220/02—Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
- C08F220/10—Esters
- C08F220/12—Esters of monohydric alcohols or phenols
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L69/00—Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B2307/00—Properties of the layers or laminate
- B32B2307/40—Properties of the layers or laminate having particular optical properties
- B32B2307/412—Transparent
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L2201/00—Properties
- C08L2201/10—Transparent films; Clear coatings; Transparent materials
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
Description
[3];前記メタクリル樹脂が、式(I)で表されるメタクリル酸エステルに由来する構造単位を15〜40質量%含有する[1]または[2]のメタクリル系樹脂組成物。
[4];前記メタクリル樹脂を71〜90質量部と;前記ポリカーボネートを10〜29質量部と;を含有する[1]〜[3]のいずれかのメタクリル系樹脂組成物。
[5];[1]〜[4]のいずれかのメタクリル系樹脂組成物からなる成形品。
[6];[1]〜[4]のいずれかのメタクリル系樹脂組成物からなる層;に、ポリカーボネートからなる層;が積層されてなる積層体。
[7];厚さ1mmの全光線透過率が80%以上である[6]の積層体。
[8];厚さ1mmの全光線透過率が90%以上である[7]の積層体。
本発明の積層体は、透明性及び耐衝撃性に優れ、さらに高温および高湿下における反りの発生が少なく、ディスプレイ保護板、特に携帯用情報端末の表示窓保護板として好適である。
メタクリル樹脂(a)について以下説明する。
なお本明細書において、Mwはゲルパーエミーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される標準ポリスチレン換算値を意味する。
飽和吸水率(%)=[(吸水質量−初期質量)/初期質量]×100
なお、本明細書におけるメタクリル樹脂(a)のMFRとは、メルトインデクサーを用いて、温度230℃、3.8kg荷重下で測定した値である。
ポリカーボネート(b)について以下説明する。
なお、本明細書におけるポリカーボネートのMFRとは、メルトインデクサーを用いて、温度300℃、1.2kg荷重下の条件で測定したものである。
本発明のメタクリル系樹脂組成物(A)中のメタクリル樹脂(a)の含有量は51〜94質量部の範囲であり、55〜90質量部の範囲であることが好ましく、60〜85質量部の範囲であることがより好ましい。本発明のメタクリル系樹脂組成物(A)は、メタクリル樹脂(a)の含有量が51質量部以上であることで、透明性、表面硬度、耐候性などに優れるものとなり、94質量部以下であることで耐衝撃性に優れる。
メタクリル系樹脂組成物(A)中におけるこれら他の重合体の含有量は10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の積層体は、メタクリル系樹脂組成物(A)からなる層;と、ポリカーボネート(B)からなる層;とを備える積層体である。
[ポリカーボネート(B)]
ポリカーボネート(B)とポリカーボネート(b)とは、全く同じものを用いても良いし、異なるものを用いても良い。
本発明の積層体は、メタクリル系樹脂組成物(A)からなる層を少なくとも1層と、ポリカーボネート(B)からなる層を少なくとも1層と、を備えるものであれば良く、メタクリル系樹脂組成物(A)からなる層および/またはポリカーボネート(B)からなる層を、複数有していてもよい。
また本発明の積層体におけるメタクリル系樹脂組成物(A)からなる層の厚さが薄い場合、例えば0.1mm以下であれば、メタクリル系樹脂組成物(A)の全光線透過率が低くい場合でも、本発明の積層体としての全光線透過率は高く維持できる。
例えば(3)が、耐擦傷層である場合、かかる本発明の積層体の積層順序は、耐擦傷層を(3’)と表記すると、(3’)−(1)−(2);(3’)−(1)−(2)−(3’)、(3’)−(1)−(2)−(1)−(3’)など、少なくとも一方の表面が耐擦傷層となるように積層されていることが好ましい。
この場合のTダイの方式としては、加熱溶融状態のメタクリル系樹脂組成物(A)およびポリカーボネート(B)をTダイ流入前に積層するフィードブロック方式、メタクリル系樹脂組成物(A)およびポリカーボネート(B)がTダイ内部で積層されるマルチマニホールド方式などを採用できる。積層体を構成する各層間の界面の平滑性を高める観点から、マルチマニホールド方式が好ましい。
JIS K7121試験法に準拠して、実施例および比較例で得られたメタクリル樹脂またはメタクリル系樹脂組成物を、室温から200℃まで20℃/分で1回目の昇温をし、10分間保持し、室温まで冷却し、次いで室温から200℃までを10℃/分で2回目の昇温をさせる温度条件において示差走査熱量(DSC)分析を行った。2回目の昇温時に測定されるDSC曲線から求められる中間点ガラス転移温度を本発明におけるガラス転移温度として採用した。測定装置として島津製作所製DSC−50を用いた。
射出成形機(住友重機械工業株式会社製、SE−180DU−HP)を用いて、シリンダ温度280℃、金型温度75℃および成形サイクル1分の条件で実施例および比較例で得られたメタクリル樹脂またはメタクリル系樹脂組成物を射出成形して、厚さ2mm、一辺50mmの正方形の試験片を得た。温度80℃、5mmHgの条件下において試験片を24時間真空乾燥させた。次いで、試験片をデシケータ中で放冷した。デシケータから試験片を取り出して直ぐに質量(初期質量)を測定した。次いで該試験片を23℃の蒸留水に浸漬した。試験片を水から取り出し、表面に付着した水を拭き取って質量を測定した。質量変化がなくなるまで蒸留水への浸漬、質量測定を繰り返した。質量変化がなくなったときの質量(吸水質量)と、初期質量とから、下式によって飽和吸水率を算出した。
飽和吸水率(%)=[(吸水質量−初期質量)/初期質量]×100]
JIS K7361に記載された方法に準拠して、実施例および比較例のメタクリル樹脂またはメタクリル系樹脂組成物の射出成形体(厚さ1mm)および実施例および比較例の積層体(厚さ1mm)を分光色差計SE5000 日本電色工業(株)製を使用し、測定した。
射出成形機(住友重機械工業株式会社製、SE−180DU−HP)を用いて、シリンダ温度280℃、金型温度75℃および成形サイクル1分の条件で実施例および比較例で得られたメタクリル樹脂またはメタクリル系樹脂組成物を射出成形して、厚さ1mm、長辺80mm、短辺4mmの長方形の試験片を得た。JIS K7111試験法に準拠して、得られた試験片(ノッチ無し)のシャルピー衝撃強度を測定した。なお、測定には、株式会社東洋精機製デジタル衝撃試験機DG−CB」を用いた。
実施例および比較例の積層体を押出流れ方向に対して平行な方向が短辺、押出流れ方向に対して垂直な方向が長辺となるように長方形に切り出して、短辺20mm、長辺150mmの試験片を作製した後、温度100℃、相対湿度50%の環境に4時間放置した。
次いで、温度120℃、相対湿度50%に設定した環境試験機の中に短辺側をクリップで止めた試験片を吊り下げ、その状態で72時間放置した後、23℃、相対湿度50%環境下で30分放冷した。その結果、すべての試験片は、試験片の長辺に沿って、メタクリル系樹脂組成物(A−1)〜(A−11)からなる層(または、その代わりに用いたメタクリル樹脂(A)、またはメタクリル樹脂(A)’からなる層)を内側、ポリカーボネートからなる層を外側にして弓状の反りを生じた。定盤上に、かかる弓状の反りを生じた試験片の両末端部が定盤に接するように(すなわち試験片が上向きの凸状となるように)置き、隙間ゲージを用いて試験片と定盤との隙間の最大値を測定し、高温下での反り量とした。
実施例および比較例の積層体を押出流れ方向に対して平行な方向が短辺、押出流れ方向に対して垂直な方向が長辺となるように長方形に切り出して、短辺20mm、長辺150mmの試験片を作製した後、温度100℃、相対湿度50%の環境に7時間放置した。
次いで、温度25℃、相対湿度85%に設定した環境試験機の中に短辺側をクリップで止めた試験片を吊り下げ、その状態で72時間放置した後、23℃、相対湿度50%環境下で30分放置した。その結果、すべての試験片は、試験片の長辺に沿って、ポリカーボネートからなる層を内側、メタクリル系樹脂組成物(A−1)〜(A−11)からなる層(または、その代わりに用いたメタクリル樹脂(A)、またはメタクリル樹脂(A)’からなる層)を外側にして弓状の反りを生じた。定盤上に、かかる弓状の反りを生じた試験片の両末端部が定盤に接するように(すなわち試験片が上向きの凸状となるように)置き、隙間ゲージを用いて試験片と定盤との隙間の最大値を測定し、高湿下での反り量とした。
実施例および比較例で得られた積層体を、押出流れ方向に垂直な方向を短辺、平行な方向を長辺と定義し、それぞれ、短辺70mm、長辺110mmの長方形に切り出して試験片を作製した。次いで短辺が50mm、長辺が90mmとなる長方形の開口部を有する台座上に、試験片および台座の開口部の長辺、短辺がそれぞれ平行になり、試験片の中心と開口部の中心が一致するよう、両面テープで固定した。この際、各試験片については、台座とポリカーボネートからなる層とが接触するように固定した。
次いで試験片の中央部に直径30mm、質量112gの鋼球を10cmの鉛直高さより自由落下させ、凹み、ひび割れ、破断、曇り、白化等の外観変化の有無を肉眼で観察した。さらに鋼球を自由落下させる高さを10cmずつ上げて、同様の観察を繰り返し行い、外観変化を生じた高さ−10cm、すなわち、外観変化の生じなかった最も高い高さを、耐衝撃性の指標として記録した。
オートクレーブに、63質量部のMMA、35質量部のTCDMA、2質量部のMA、0.47質量部のペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、0.06質量部のアゾビスイソブチロニトリル、0.01質量部の1,1−ビス(1,1-ジメチルペルオキシ)シクロへキサン、231質量部の水、1.4質量部の分散剤および17.5質量部のpH調整剤を入れた。なお、ここで用いたTCDMAは、本明細書におけるメタクリル酸エステル(I)に該当するものである。
オートクレーブ内を攪拌しながら、液温を室温から70℃に上げ、70℃で120分間保持し、その後120℃で60分間保持して、懸濁重合させた。液温を室温まで下げ、重合反応液をオートクレーブから抜き出した。重合反応液から固形分を濾過で取り出し、水で洗浄し、80℃にて24時間熱風乾燥させた。得られた固形分を二軸押出機のホッパーに供給し、シリンダ温度230℃で溶融混練した。その後、溶融樹脂を押し出して、Mw=127,000、TCDMA組成比率=32.5質量%、ガラス転移温度126℃のペレット状のメタクリル樹脂(a−1)を得た。
オートクレーブに、63質量部のMMA、35質量部のTCDMA、2質量部のMA、0.42質量部のペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、0.06質量部のアゾビスイソブチロニトリル、0.01質量部の1,1−ビス(1,1-ジメチルペルオキシ)シクロへキサン、231質量部の水、1.4質量部の分散剤および17.5質量部のpH調整剤を入れた。
オートクレーブ内を攪拌しながら、液温を室温から70℃に上げ、70℃で120分間保持し、その後120℃で60分間保持して、懸濁重合させた。液温を室温まで下げ、重合反応液をオートクレーブから抜き出した。重合反応液から固形分を濾過で取り出し、水で洗浄し、80℃にて24時間熱風乾燥させた。得られた固形分を二軸押出機のホッパーに供給し、シリンダ温度230℃で溶融混練した。その後、溶融樹脂を押し出して、Mw=166,000、TCDMA組成比率=32.5質量%、ガラス転移温度127℃のペレット状のメタクリル樹脂(a−2)を得た。
オートクレーブに、85質量部のMMA、13質量部のTCDMA、2質量部のMA、0.47質量部のペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、0.06質量部のアゾビスイソブチロニトリル、0.01質量部の1,1−ビス(1,1-ジメチルペルオキシ)シクロへキサン、231質量部の水、1.4質量部の分散剤および17.5質量部のpH調整剤を入れた。
オートクレーブ内を攪拌しながら、液温を室温から70℃に上げ、70℃で120分間保持し、その後120℃で60分間保持して、懸濁重合させた。液温を室温まで下げ、重合反応液をオートクレーブから抜き出した。重合反応液から固形分を濾過で取り出し、水で洗浄し、80℃にて24時間熱風乾燥させた。得られた固形分を二軸押出機のホッパーに供給し、シリンダ温度230℃で溶融混練した。その後、溶融樹脂を押し出して、Mw=134,000、TCDMA組成比率=10.9質量%、ガラス転移温度114℃のペレット状のメタクリル樹脂(a−3)を得た。
オートクレーブに、63質量部のMMA、35質量部のIBMA、2質量部のMA、0.49質量部のペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、0.06質量部のアゾビスイソブチロニトリル、0.01質量部の1,1−ビス(1,1-ジメチルペルオキシ)シクロへキサン、231質量部の水、1.4質量部の分散剤および17.5質量部のpH調整剤を入れた。なお、ここで用いたIBMAは、本明細書におけるメタクリル酸エステル(II)に該当するものである。
オートクレーブ内を攪拌しながら、液温を室温から70℃に上げ、70℃で120分間保持し、その後120℃で60分間保持して、懸濁重合させた。液温を室温まで下げ、重合反応液をオートクレーブから抜き出した。重合反応液から固形分を濾過で取り出し、水で洗浄し、80℃にて24時間熱風乾燥させた。得られた固形分を二軸押出機のホッパーに供給し、シリンダ温度230℃で溶融混練した。その後、溶融樹脂を押し出して、Mw=118,000、IBMA組成比率=33.5質量%、ガラス転移温度126℃のペレット状のメタクリル樹脂(a−4)を得た。
オートクレーブに、63質量部のMMA、35質量部のTCDMA、2質量部のMA、0.6質量部のペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、0.06質量部のアゾビスイソブチロニトリル、0.01質量部の1,1−ビス(1,1-ジメチルペルオキシ)シクロへキサン、231質量部の水、1.4質量部の分散剤および17.5質量部のpH調整剤を入れた。
オートクレーブ内を攪拌しながら、液温を室温から70℃に上げ、70℃で120分間保持し、その後120℃で60分間保持して、懸濁重合させた。液温を室温まで下げ、重合反応液をオートクレーブから抜き出した。重合反応液から固形分を濾過で取り出し、水で洗浄し、80℃にて24時間熱風乾燥させた。得られた固形分を二軸押出機のホッパーに供給し、シリンダ温度230℃で溶融混練した。その後、溶融樹脂を押し出して、Mw=56,000、TCDMA組成比率=32.5質量%、ガラス転移温度125℃のペレット状のメタクリル樹脂(a−5)を得た。
オートクレーブに、22質量部のMMA、76質量部のTCDMA、2質量部のMA、0.47質量部のペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、0.06質量部のアゾビスイソブチロニトリル、0.01質量部の1,1−ビス(1,1-ジメチルペルオキシ)シクロへキサン、231質量部の水、1.4質量部の分散剤および17.5質量部のpH調整剤を入れた。
オートクレーブ内を攪拌しながら、液温を室温から70℃に上げ、70℃で120分間保持し、その後120℃で60分間保持して、懸濁重合させた。液温を室温まで下げ、重合反応液をオートクレーブから抜き出した。重合反応液から固形分を濾過で取り出し、水で洗浄し、80℃にて24時間熱風乾燥させた。得られた固形分を二軸押出機のホッパーに供給し、シリンダ温度230℃で溶融混練した。その後、溶融樹脂を押し出して、Mw=131,000、TCDMA組成比率=71.4質量%、ガラス転移温度125℃のペレット状のメタクリル樹脂(a−6)を得た。
オートクレーブに、96.5質量部のMMA、2.5質量部のMA、0.06質量部のアゾビスイソブチロニトリル、0.25質量部のn−オクチルメルカプタン、231質量部の水、1.4質量部の分散剤および17.5質量部のpH調整剤を入れた。
オートクレーブ内を攪拌しながら、液温を室温から70℃に上げ、70℃で120分間保持して、懸濁重合を行った。液温を室温まで下げ、重合反応液をオートクレーブから抜き出した。重合反応液から固形分を濾過で取り出し、水で洗浄し、80℃にて24時間熱風乾燥させた。得られた固形分を二軸押出機のホッパーに供給し、シリンダ温度230で溶融混練した。その後、溶融樹脂を押し出して、Mw=119,000、ガラス転移温度110℃のペレット状のメタクリル樹脂(a−7)を得た。
製造例1〜7に記載したメタクリル樹脂(a−1)〜(a−7)および実施例、比較例に用いたポリカーボネートのMwは、下記の手順でGPC法により求めた。溶離液としてテトラヒドロフラン、カラムとして東ソー株式会社製のTSKgel SuperMultipore HZM−Mの2本とSuperHZ4000を直列に繋いだものを用いた。GPC装置として、示差屈折率検出器(RI検出器)を備えた東ソー株式会社製のHLC−8320(品番)を使用した。メタクリル樹脂(a−1)〜(a−7)4mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解させて試料溶液を調整した。カラムオーブンの温度を40℃に設定し、溶離液流量0.35ml/分で、試料溶液20μlを注入して、クロマトグラムを測定した。分子量が400〜5000000の範囲内にある標準ポリスチレン10点をGPCで測定し、保持時間と分子量との関係を示す検量線を作成した。この検量線に基づいてMwを決定した。
製造例1〜6に記載したメタクリル樹脂(a−1)〜(a−6)のTCDMAおよびIBMA組成比率は、下記の手順で1H−NMR法により求めた。1H−NMR法スペクトルは、核磁気共鳴装置(日本電子Bruker社製 ULTRA SHIELD 400 PLUSGX−270)を用いた。メタクリル樹脂(a−1)〜(a−6)20.0mgを重水素化クロロホルム1.5mlに溶解させて試料溶液を調整し、室温環境下、積算回数32回の条件にて、測定した。測定結果より、以下の値を求めた。
・〔IBMA由来のプロトンピーク(4.72ppm付近)の積分強度〕/水素数1個
・〔TCDMA由来のプロトンピーク(4.45ppm付近)の積分強度〕/水素数1個
・〔MMA由来のプロトンピーク(3.7ppm付近)の積分強度〕/水素数3個
以上の面積比から、試料中のTCDMA単位、IBMA単位、MMA単位のモル比を求めた。得られたモル比とそれぞれのモノマー単位の質量比(TCDMA:IBMA:MMA=220.3:220:100)から、メタクリル樹脂(a−1)〜(a−3)、(a−5)、(a−6)のTCDMA組成比率およびメタクリル樹脂(a−4)のIBMA組成比率を求めた。
メタクリル樹脂(a−1)90質量部とポリカーボネート(住化スタイロンポリカーボネート(株)製、商品名:カリバー300−22、Mw=42,000)(b−1)10質量部をタンブラーで乾式混合し、軸径20mmの二軸押出機((株)テクノベル製、商品名:KZW20TW−45MG−NH−600)で、シリンダ温度180〜240℃、ダイ温度240℃、スクリュ回転数100rpmの条件で溶融混練を行い、ペレット状のメタクリル系樹脂組成物(以下「メタクリル系樹脂組成物(A−1)と称する」)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−1)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂(a−1)80質量部、ポリカーボネート(b−1)20質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−2)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−2)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂(a−1)70質量部、ポリカーボネート(b−1)30質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−3)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−3)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂(a−1)60質量部、ポリカーボネート(b−1)40質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−4)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−4)の組成および物性を表2に示す。
ポリカーボネートとして、ポリカーボネート(住化スタイロンポリカーボネート(株)製、商品名:カリバー300−4、Mw=59,000)(b−2)を用いた以外は、実施例2aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−5)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−5)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂として、メタクリル樹脂(a−2)を用いた以外は、実施例3aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−6)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−6)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂として、メタクリル樹脂(a−3)を用いた以外は、実施例3aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−7)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−7)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂(a−1)30質量部、ポリカーボネート(b−1)70質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−8)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−8)の組成および物性を表2に示す。
ポリカーボネートとして、ポリカーボネート(住化スタイロンポリカーボネート(株)製、商品名:SDポリカ TR2201、Mw=21,000)(b−3)を用いた以外は、実施例3aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−9)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−9)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂として、メタクリル樹脂(a−4)を用いた以外は、実施例2aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−10)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−10)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂として、メタクリル樹脂(a−5)を用いた以外は、実施例3aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−11)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−11)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂として、メタクリル樹脂(a−6)を用いた以外は、実施例3aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−12)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−12)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂(a−1)100質量部を用いた以外は、実施例1aと同じ方法にてメタクリル樹脂組成物(A)を得た。メタクリル樹脂組成物(A)の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂(a−7)100質量部を用いた以外は、実施例1aと同じ方法にてメタクリル樹脂組成物(A)’を得た。メタクリル樹脂組成物(A)’の組成および物性を表2に示す。
メタクリル樹脂(a−7)80質量部、ポリカーボネート(b−1)20質量部に変えた以外は、実施例1aと同じ方法にてメタクリル系樹脂組成物(A−13)を得た。メタクリル系樹脂組成物(A−13)の組成および物性を表2に示す。なお、メタクリル系樹脂組成物(A−13)は相分離していたため、全光線透過率は測定不可であった。
軸径50mmの単軸押出機にポリカーボネート(住化スタイロンポリカーボネート株式会社製「カリバー300−8」、Mw=50,000、ガラス転移温度=150℃)のペレットを連続的に投入し、シリンダ温度280℃、吐出量30kg/時の条件にて溶融状態で押し出した。一方、軸径30mmの単軸押出機にメタクリル系樹脂組成物(A−1)のペレットを連続的に投入し、シリンダ温度220℃、吐出量2kg/時の条件にて溶融状態で押し出した。かかる溶融状態のポリカーボネートとメタクリル系樹脂組成物(A−1)をジャンクションブロックに導入し、250℃に設定したマルチマニホールドダイで積層し、シート状に押出成形し、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−1)からなる層(第一層)と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層(第二層)との2層から形成される厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−2)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−2)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−3)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−3)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−4)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−4)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−5)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−5)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−6)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−6)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−7)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−7)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−8)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−8)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−9)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−9)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−10)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−10)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−11)を使用した以外は、実施例1bと同様に厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−11)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル系樹脂組成物(A−12)を使用した以外は、実施例1bと同様に厚さ80μmのメタクリル系樹脂組成物(A−12)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル樹脂組成物(A)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル樹脂組成物(A)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル樹脂組成物(A)’を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル樹脂組成物(A)’からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
実施例1bのメタクリル系樹脂組成物(A−1)の代わりにメタクリル樹脂組成物(A−13)を使用した以外は実施例1bと同様に、厚さ80μmのメタクリル樹脂組成物(A−13)からなる層と厚さ920μmのポリカーボネートからなる層とからなる総厚さ1000μmの積層体を製造した。かかる積層体の評価結果を表3に示す。
これに対して、ポリカーボネートの含有量が高いメタクリル系樹脂組成物(A−8)(比較例1a)、メタクリル樹脂中に式(I)で表されるメタクリル酸エステルに由来する構造単位を含有していないメタクリル樹脂とポリカーボネートとからなるメタクリル系樹脂組成物(A−10)(比較例3a)は、メタクリル樹脂とポリカーボネートとの相溶性が芳しくなく、不透明であり、かかる比較例のメタクリル系樹脂組成物を用いた積層体(比較例1b、3b)の透明性も低い。また、ポリカーボネートの分子量が低いメタクリル系樹脂組成物(A−9)(比較例2a)、メタクリル樹脂の分子量が低いメタクリル系樹脂組成物(A−11)(比較例4a),式(I)で表されるメタクリル酸エステルに属するTCDMA比率の高いメタクリル樹脂を用いたメタクリル系樹脂組成物(A−12)(比較例5a)および、ポリカーボネートを含有していないメタクリル樹脂組成物(A)(比較例6a)は、シャルピー衝撃強度が低い。したがって、かかる比較例のメタクリル系樹脂組成物およびメタクリル樹脂を用いた積層体(比較例2b、4b〜6b)は、耐衝撃性が低い。さらに、メタクリル樹脂中に式(I)で表されるメタクリル酸エステルに由来する構造単位を含有していないメタクリル樹脂組成物(A)’(比較例7a)は、ガラス転移温度が低く、飽和吸水率が高いため、かかる比較例のメタクリル樹脂を用いた積層体(比較例7b)は、高温および高湿下での反りが大きい。
このように本発明のメタクリル系樹脂組成物は、一定の透明性を保持しつつ、耐熱性、耐湿性、耐衝撃性に優れる。これらの特徴により、本発明のメタクリル系樹脂組成物を備える積層体は、高い透明性、耐衝撃性を維持したまま、高温および高湿下での反りを抑制できる。
Claims (8)
- 式(I)で表されるメタクリル酸エステルが、メタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカ−8−イル、メタクリル酸トリシクロ[3.3.13,7]デカン−1−イル、メタクリル酸2−メチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−2−イル、メタクリル酸3,5−ジメチル−1−アダマンチル、またはメタクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−メチルである、請求項1に記載のメタクリル系樹脂組成物。
- 前記メタクリル樹脂が、式(I)で表されるメタクリル酸エステルに由来する構造単位を15〜40質量%含有する請求項1または2に記載のメタクリル系樹脂組成物。
- 前記メタクリル樹脂を71〜90質量部と;前記ポリカーボネートを10〜29質量部と;を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のメタクリル系樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のメタクリル系樹脂組成物からなる成形品。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のメタクリル系樹脂組成物からなる層;に、ポリカーボネートからなる層;が積層されてなる積層体。
- 厚さ1mmの全光線透過率が80%以上である請求項6に記載の積層体。
- 厚さ1mmの全光線透過率が90%以上である請求項7に記載の積層体。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015016903 | 2015-01-30 | ||
JP2015016903 | 2015-01-30 | ||
PCT/JP2016/052645 WO2016121924A1 (ja) | 2015-01-30 | 2016-01-29 | メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2016121924A1 true JPWO2016121924A1 (ja) | 2017-11-09 |
Family
ID=56543528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016572179A Pending JPWO2016121924A1 (ja) | 2015-01-30 | 2016-01-29 | メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層体 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2016121924A1 (ja) |
KR (1) | KR20170108982A (ja) |
CN (1) | CN107207822A (ja) |
WO (1) | WO2016121924A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018124007A1 (ja) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | 株式会社クラレ | 延伸フィルムおよび位相差フィルム |
CN112166021A (zh) * | 2018-05-22 | 2021-01-01 | 旭化成株式会社 | 双色注射成型体 |
Citations (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004131549A (ja) * | 2002-10-09 | 2004-04-30 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 下塗り剤組成物、該組成物を用いたコーティング方法、及びコーティング物品 |
JP2009248416A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 耐擦傷性樹脂板及びその用途 |
JP2012167195A (ja) * | 2011-02-15 | 2012-09-06 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物及び成形体 |
WO2013125500A1 (ja) * | 2012-02-22 | 2013-08-29 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 合成樹脂積層体 |
JP2013534942A (ja) * | 2010-06-08 | 2013-09-09 | エルジー・ケム・リミテッド | 耐熱性・高強度のアクリル系共重合体及びそれを含む光学フィルム |
JP2013248949A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Honda Motor Co Ltd | 鞍乗り型車両の補機取付構造 |
JP2014021066A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Denso Corp | 光センサ |
JP2014021067A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Ohbayashi Corp | 配筋情報取得方法 |
WO2014024949A1 (ja) * | 2012-08-06 | 2014-02-13 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法および成形体 |
WO2014050136A1 (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-03 | 株式会社クラレ | 複層板 |
JP2015081295A (ja) * | 2013-10-23 | 2015-04-27 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物およびその製造方法 |
JP2015128899A (ja) * | 2013-12-02 | 2015-07-16 | 住友化学株式会社 | 樹脂積層板およびそれを用いた耐擦傷性樹脂積層板 |
JP2015147858A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-08-20 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物およびその成形体 |
JP2015165017A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-09-17 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性樹脂フィルム、延伸フィルム、偏光子保護フィルムおよび偏光板 |
JP2015183158A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 住友化学株式会社 | メタクリル樹脂、樹脂組成物およびその成形体 |
JP2015182414A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 住友化学株式会社 | 加飾用フィルム |
-
2016
- 2016-01-29 JP JP2016572179A patent/JPWO2016121924A1/ja active Pending
- 2016-01-29 KR KR1020177023111A patent/KR20170108982A/ko unknown
- 2016-01-29 WO PCT/JP2016/052645 patent/WO2016121924A1/ja active Application Filing
- 2016-01-29 CN CN201680008098.2A patent/CN107207822A/zh active Pending
Patent Citations (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004131549A (ja) * | 2002-10-09 | 2004-04-30 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 下塗り剤組成物、該組成物を用いたコーティング方法、及びコーティング物品 |
JP2009248416A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 耐擦傷性樹脂板及びその用途 |
JP2013534942A (ja) * | 2010-06-08 | 2013-09-09 | エルジー・ケム・リミテッド | 耐熱性・高強度のアクリル系共重合体及びそれを含む光学フィルム |
JP2012167195A (ja) * | 2011-02-15 | 2012-09-06 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物及び成形体 |
WO2013125500A1 (ja) * | 2012-02-22 | 2013-08-29 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 合成樹脂積層体 |
JP2013248949A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Honda Motor Co Ltd | 鞍乗り型車両の補機取付構造 |
JP2014021066A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Denso Corp | 光センサ |
JP2014021067A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Ohbayashi Corp | 配筋情報取得方法 |
WO2014024949A1 (ja) * | 2012-08-06 | 2014-02-13 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法および成形体 |
WO2014050136A1 (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-03 | 株式会社クラレ | 複層板 |
JP2015081295A (ja) * | 2013-10-23 | 2015-04-27 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物およびその製造方法 |
JP2015128899A (ja) * | 2013-12-02 | 2015-07-16 | 住友化学株式会社 | 樹脂積層板およびそれを用いた耐擦傷性樹脂積層板 |
JP2015147858A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-08-20 | 住友化学株式会社 | 樹脂組成物およびその成形体 |
JP2015165017A (ja) * | 2014-02-06 | 2015-09-17 | 住友化学株式会社 | 熱可塑性樹脂フィルム、延伸フィルム、偏光子保護フィルムおよび偏光板 |
JP2015183158A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 住友化学株式会社 | メタクリル樹脂、樹脂組成物およびその成形体 |
JP2015182414A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 住友化学株式会社 | 加飾用フィルム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN107207822A (zh) | 2017-09-26 |
KR20170108982A (ko) | 2017-09-27 |
WO2016121924A1 (ja) | 2016-08-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6743024B2 (ja) | 樹脂組成物、成形品および積層体 | |
US10619043B2 (en) | Methacrylic resin composition | |
KR102394025B1 (ko) | 메타크릴 수지 또는 메타크릴 수지 조성물 | |
KR102093533B1 (ko) | 메타크릴 수지 조성물 및 그 성형체 | |
JP6470255B2 (ja) | 積層体 | |
JP6430950B2 (ja) | 積層体 | |
JP6345086B2 (ja) | 樹脂組成物および成形体 | |
JPWO2016167292A1 (ja) | メタクリル樹脂組成物 | |
JP6832334B2 (ja) | 透明樹脂積層体 | |
TWI729089B (zh) | 擠出樹脂板之製造方法及擠出樹脂板 | |
US9802395B2 (en) | Synthetic resin laminate | |
TW201532817A (zh) | 透明樹脂層合體 | |
JP6357163B2 (ja) | 樹脂組成物およびその成形品 | |
JP6679562B2 (ja) | 樹脂組成物、成形品および積層体 | |
JPWO2016121924A1 (ja) | メタクリル系樹脂組成物およびそれを用いた積層体 | |
JPWO2017170736A1 (ja) | アイオノマー積層シートとその製造方法および積層体 | |
KR20160080277A (ko) | 다층시트 | |
JP2017101163A (ja) | 成形体及び光学フィルム | |
JP6712926B2 (ja) | 透明樹脂積層体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181213 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191217 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200204 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200526 |